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日本工業規格

JIS

 D

5706

-1974

自動車用ホーンリレー

Horn Relays for Automobiles

1.

適用範囲  この規格は,自動車用ホーンを鳴らすためのホーンリレー(以下,リレーという。)につい

て規定する。

引用規格: 

JIS B 0205

  メートル並目ねじ

JIS B 0209

  メートル並目ねじの許容限界寸法及び公差

JIS D 0201

  自動車部品の電気めっき通則

JIS D 0202

  自動車部品の塗膜通則

JIS D 0203

  自動車部品の耐湿及び耐水試験方法

JIS D 0204

  自動車部品の高温及び低温試験方法

JIS D 5403

  自動車用電線端子

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

関連規格:JIS D 1601  自動車部品振動試験方法

JIS D 5701

  自動車用ホーン

2.

公称電圧及び定格負荷電流  リレーの公称電圧及び定格負荷電流は,表 に示すとおりとする。

表 1

公称電圧

V

定格負荷電流

A

 6

25

12 15

24

8

3.

寸法

3.1

外形寸法  リレーの外形寸法は,図に示すとおりとする。ただし,取付穴が 2 個のものは,なるべ

く使用しないのがよい。


2

D 5706-1974

3.2

取付部の寸法  リレーの取付部の寸法は,表 に示すとおりとする。

表 2

単位 mm

取付穴

穴径

穴ピッチ

8.5

5

.

0
0

1

個の場合

6.5

5

.

0
0

2

個の場合 6.5

5

.

0
0

 48

±0.25

備考  取付穴が 2 個の場合の穴の形状は,長穴又は切りかきなどとし

てもよい。

3.3

端子部の寸法とその配列  リレーに使用する端子の寸法は,次による。

(1)

ねじ端子のねじは,原則として JIS B 0205(メートル並目ねじ)に規定する M4×0.7 とし,その精度

は JIS B 0209(メートル並目ねじの許容限界寸法及び公差)に規定する 2 級とする。

(2)

差込み式の端子は,原則として JIS D 5403(自動車用電線端子)に規定する平形おす端子 (PA) 又は

ぎぼし形おす端子 (CA) とする。

(3)

端子には,ホーンは H,蓄電池は B,スイッチは S の記号を表示し,その配列は,端子に向かって左

から H,B,S の順とする。

(4)  3

極コネクタ端子を用いるものは

付図による。

4.

外観  リレーの外観は,次のとおりとする。

(1)

リレーには,有害なきず,割れ,でこぼこ,しわ,その他の欠点がないこと。

(2)

外部に露出する鉄素地には,塗装又はめっきなどによるさび止め処理を施すこと。

なお,めっきを施す場合は,JIS D 0201(自動車部品の電気めっき通則)に規定する MFZn5 以上又

はこれと同等以上とする。

5.

絶縁抵抗  リレーの H と B(又は S)端子間及び各端子とケース本体との間の絶縁抵抗は,500V の絶

縁抵抗計で測定し,常温,常湿で 1M

Ω以上とする。

6.

性能


3

D 5706-1974

6.1

作動電圧  リレーは,表 に示す端子電圧で確実に作動し,機能に異状があってはならない。

表 3

単位 V

公称電圧

最低作動端子電圧

試験電圧

最高作動端子電圧

 6

 5.0

6.5

±0.2

7.5

12 10.0

13.0

±0.2 14.5

24 20.0

26.0

±0.2 28.0

6.2

励磁電流  リレーの試験電圧における励磁電流は,表 に示す値以下とする。

表 4

公称電圧

V

励磁電流

A

 6

1.5

12 1.0

24 0.5

6.3

接触抵抗  リレーを試験電圧で作動し,定格負荷電流を通電したときの B,H 端子間の接触抵抗に

よる電圧降下は,0.5V 以下とする。

6.4

耐温度性  リレーを正規の姿勢に取付け,JIS D 0204(自動車部品の高温及び低温試験方法)に規定

する 3 種により,放置試験は高温+90℃(ただし,合成樹脂製のものについては+80℃)

,低温−30℃の状

態でそれぞれ約 1 時間放置した後常温にもどしたとき,形状,寸法に異状があってはならない。

また,作動試験は高温+70℃,低温−20℃の状態でそれぞれ 1 時間放置した直後において,試験電圧で

確実に作動するものとする。

6.5

耐久性  リレーを振動試験機台上に正規の姿勢に取付け,表 による耐久試験を行い,試験終了後

公称電圧で確実に作動するものとする。

表 5

試験時間(作動回数) 50

000

振動

JIS D 1601

(自動車部品振動試験方法)に規定する振動耐久試験の段階 2G 又は 4G による。

断続回数 12 回/分(1 秒作動 4 秒休止)を繰り返す。

公称電圧

試験端子電圧  V

負荷電流  A

(ホーン又はこれと同等負荷)

 6

6.5

±0.2 25±2

12 13.0

±0.2 15±1

端子電圧及び負荷電流

24 26.0

±0.2 8±0.5

備考  試験時間のうち,初めの 8 時間は規定の振動方法で断続作動を行い,残りの時間は振動を加えないで断続作動

だけを行うこと。

6.6

耐水性  リレーを正規の姿勢に取付け,JIS D 0203(自動車部品の耐湿及び耐水試験方法)に規定す

る R2 による試験を行い,試験後外部の水をふきとり,1 時間放置した後において,絶縁抵抗,その他各部

機能に異状があってはならない。

7.

検査

7.1

検査の条件  特に指定のない限り,JIS Z 8703(試験場所の標準状態)に規定する常温,常湿で行う。

7.2 

検査項目  リレーの検査項目は,次のとおりとする。

(1)

寸法検査

(2)

外観検査


4

D 5706-1974

(3)

絶縁抵抗検査

(4)

性能検査

7.3

寸法検査  寸法は,3.の規定に適合しなければならない。

7.4

外観検査  外観は,4.の規定に適合し,しかも塗装又はめっきを施したものについては,次のとおり

でなければならない。

(1)

塗装を施したものは,JIS D 0202(自動車部品の塗膜通則)の 8.4 に規定する耐食性能試験方法の 2

種による検査を行ったとき,9.3 の判定基準に適合すること。

(2)

めっきを施したものは,JIS D 0201 の 7.3 に規定する耐食性試験方法による検査を行ったとき,8.3 

判定基準に適合すること。

7.5

絶縁抵抗検査  絶縁抵抗は,5.の規定に適合しなければならない。

7.6

性能検査

(1)

作動電圧検査  作動電圧は,6.1 の規定に適合しなければならない。

(2)

励磁電流検査  励磁電流は,6.2 の規定に適合しなければならない。

(3)

接触抵抗検査  接触抵抗は,6.3 の規定に適合しなければならない。

(4)

耐温度検査  耐温度性は,6.4 の規定に適合しなければならない。

(5)

耐久検査  耐久性は,6.5 の規定に適合しなければならない。

(6)

耐水検査  耐水性は,6.6 の規定に適合しなければならない。

8.

表示  リレーには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。

(1)

公称電圧

(2)

定格負荷電流

(3)

端子の表示記号

(4)

製造業者名又はその略号

付図 

備考  端子記号の配列は一例を示す。


5

D 5706-1974

自動車部会  自動車用警報器専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

岩  崎      賢

工業技術院機械技術研究所

飯  塚  良  政

運輸省自動車局

北  村  光  三

通商産業省工業品検査所

竹  内  健  二

工業技術院標準部

中  村  泰  男

通商産業省機械情報産業局

上  田      満

日本電装株式会社

上  山      明

株式会社三ッ葉電機製作所

志  賀  庸  晃

ニッコー金属工業株式会社

鈴  本  作  良

社団法人日本自動車部品工業会

早  田  正  邦

株式会社今仙電機製作所

皆  川  阿吾三

宮本警報器株式会社

宮  沢      博

丸子警報器株式会社

青  木  道  一

社団法人日本自動車工業会

天  野  康  彦

トヨタ自動車工業株式会社

荒  木  昌  信

富士重工業株式会社

小  川      隆

日野自動車工業株式会社

桑  原  忠  夫

三菱自動車工業株式会社

末  田  俊  雄

東洋工業株式会社

関  口      浩

日産ディーゼル工業株式会社

近  田  隆  愛

株式会社本田技術研究所

茂  木  高  明

日産自動車株式会社

山  口  忠  正

いすゞ自動車株式会社

(専門委員)

井  田      孝

工業技術院標準部

(関係者)

末  永      旭

株式会社北原製作所

(事務局)

横  溝  眞一郎

工業技術院標準部機械規格課

柾  谷  栄  吾

工業技術院標準部機械規格課