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日本工業規格

JIS

 D

4502

-1994

乗用車−ウインドシールド 
デフロスタ−デミスト性能

Passenger cars

−Windshield demisting system

1.

適用範囲  この規格は乗用車のウインドシールドデフロスタ(以下,デフロスタという。)のデミスト

性能及びその試験方法について規定する。

なお,乗用車に準じた構造のものについても適用することができる。ただし,電気自動車については除

外する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS D 0030

  自動車の 3 次元座標方式

JIS D 4501

  乗用車−ウインドシールドデフロスタ−デフロスト性能

JIS D 4607

  自動車室内寸法測定用三次元座位人体模型

JIS K 8101

  エタノール (99.5)(試薬)

ISO 6549 : 1980

  Road vehicles−Procedure for H-point determination

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 3470 : 1989 Passenger cars

−Windscreen demisting systems−Test method

2.

用語の定義  この規格に用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

ウインドシールド  (windshield)    前面ガラス表面のうち,ガラス保持部材及び装飾部材などによって

遮へいされていない部分。

(2)

デミスト  (demist)    ウインドシールド内面に付着した水分の凝縮膜を除去すること。

(3)

人体模型  (Manikin)    JIS D 4607 又は ISO 6549 に規定する成人男子 50 パーセンタイル人体模型。

(4)  R

  (R-point)    JIS D 4607 又は ISO 6549 に規定する着座方法によって座席に着座させた人体模型の

H

点(股関節点)の位置,又はこれに相当する座席上に設定した設計標準点。

座席が,前後に調節できるものは設計上の最後端位置,上下に調節できるものは最低の位置,座席

の背もたれ部分の角度が調節できるものは人体模型の胴体の傾斜を表す線(以下,トルソラインとい

う。

)が鉛直面から後方に 25°の角度にできるだけ近くなるような角度の位置,その他の調節機構を

もつものは設計標準位置に,それぞれ調節する。

(5)

バックアングル  (back angle)  トルソラインが,鉛直線となす角度。乗員の着座状態における胴体基準

線の後傾斜角を表す。

(6)

アイポイント  (Eye point)  運転者の眼の位置を代表する上下 2 点(V

1

点及び V

2

点)

(7)

指定デミスト範囲  (specific demisted area)  アイポイントを通り,前方に広がる,上下左右の 4 平面と

ウインドシールド外表面との交線によって区分されるウインドシールド外表面上の二つの領域(範囲


2

D 4502-1994

A

及び範囲 B)

図 及び附属書参照)。

(8)

有効デミスト面積  (effective demisted area)  デフロスタを作動させたときに,デフロスタによってデミ

ストされるウインドシールド外表面の指定デミスト範囲内の面積(D

2

)

(9)

デミスト面積比  (demisted area ratio)  指定デミスト範囲面積(D

1

)

に対する有効デミスト面積(D

2

)

の比

を百分率で表したもの。

Z

1

2

D

D

×100

ここに,

Z :  デミスト面積比 (%)

図 1  指定デミスト範囲

3.

性能  デミスト性能は,次の値を満足しなければならない。

なお,範囲 A 及び範囲 B の決め方は,JIS D 4501 

附属書による。

試験開始 10 分後:範囲 A の 90 %以上デミストする。

試験開始 10 分後:範囲 B の 80 %以上デミストする。

4.

試験方法

4.1

試験条件

4.1.1

試験室の条件  試験室の条件は,次による。

(1)

試験室温度:−3±2℃


3

D 4502-1994

試験室温度は,ウインドシールド上下端の中央と同じ高さで,車両温度の影響の少ない位置で測定

する。

(2)

ウインドシールド風速:2.2m/s 以下

ウインドシールド風速は,ゼロ 平面上でウインドシールド下端から 30 cm 前方のウインドシール

ド上下端の中央で測定する。

4.1.2

車両の条件  車両の条件は,次による。

(1)

エンジン回転速度  最大出力回転速度の 50 %以下(変速段は中立)。ただし,エンジンの発熱を利用

するデフロスタに限る。

なお,試験開始後 5 分間は,その車両の取扱説明書に寒冷地の暖機運転として推奨する回転速度を

記載している場合は,その回転速度で暖機運転してもよい。

(2)

試験員  1 名又は 2 名乗車。

(3)

試験電源  試験自動車の電源を使用する。ただし,ブロワモータ入力端子に外部電源から電圧を印加

してもよい。この場合には,電圧はブロワモー夕入力端子で,公称電圧の 120 %以下とする。レジス

タなどブロワ制御装置を備えるものでは,その供給端に印加する。

(4)

車体の各開閉部は,デフロスタの外気導入口及び排気口を除き,開閉することができる装置(車体の

外気導入口,エンジンフード,サンルーフ,キャンバストップ,トランクなど)をすべて閉じる。た

だし,ドアウインドは,1 か所又は 2 か所の合計が 25 mm まで開けてもよい。

(5)

デフロスタの操作モード  前面ガラスのデミスト能力を最大に発揮する操作位置とする。

4.1.3

蒸気発生装置の条件  蒸気発生装置の条件は,次による(図 参照)。

(1)

沸点の熱損失は,−3±2  ℃の雰囲気で 75 W 以下とする。

(2)

断熱容器の容量は,2 以上とし,1.5 以上の水を入れ,(70±5 g/h)  ×(定員数)の蒸気を安定して

発生させる能力をもつこと。

(3)

ファンは,静圧 50 Pa で 0.05∼0.10 m

3

/min

の送風能力をもつこと。

(4)

発生装置上面に直径 6.0∼6.5 mm の蒸気吐出し口を 6 か所に備えていること。

図 2  蒸気発生装置

4.2

試験手順  試験手順は,次による。


4

D 4502-1994

(1)

試験車両のウインドシールド内外面をアルコール又は相当品でふき,乾燥させ,その後乾いた綿布で

拭く。

(2)

試験車両は,試験室温度−3±2  ℃になってから 10 時間放置する。ただし,車両各部が規定の試験室

温度に到達していると確認できれば,10 時間以内でもよい。

(3)

蒸気発生装置の蒸気吹出し口は,次の位置に設置する。

    車両上下方向位置:R 点の上方 580±80 mm

    車両左右方向位置:ゼロ 平面上

    車両前後方向位置:シートバック後端後方 200 mm 以下

なお,座席が 3 列以上の車両の場合には,補助の蒸気発生装置を設けてもよい。補助の蒸気発生装

置の車両前後方向の位置は任意とするが,最後席の座席中心から車両前方に設置する。

(4)

蒸気発生装置を,吐出量 (70±5 g/h) ×(定員数)で作動させる。ただし,補助の蒸気発生装置を設

ける場合には,前席から 3 列目以後の定員数分の吐出量を補助の蒸気発生装置から発生させる。

5

分間作動後に試験員が乗車し,蒸気吐出量は,1 乗車試験員 1 名当たり 70±5 g/h 減らす。

乗車 1 分後に試験を開始する。

(5)

試験中,試験室温度は,常に規定の試験室温度に保持する。

(6)

試験開始 10 分後のデミストパターンを描く。

(7)

エンジン冷却水の温度は,エンジンサーモスタットの上流側又はヒータ入口側で測定する。空冷エン

ジンは,エンジンオイル又は変速装置オイルの温度をドレーンコック付近で測定する。

4.3

試験データのまとめ  デミスト性能試験の試験結果を付表 の形式にまとめる。

関連規格  JIS D 0301  自動車室内寸法の測定方法

JIS D 4501

  乗用車−ウインドシールドデフロスタ‐デフロスト性能

JIS D 5901

  自動車用温水式暖房器試験方法


5

D 4502-1994

付表 1  デミスト性能試験記録紙


6

D 4502-1994

運転視界分科会  構成表

氏名

所属

(分科会長)

栗  林  正  巳

日産自動車株式会社

(幹事)

横  田  正  二

カルソニック株式会社

笹  尾  照  夫

工業技術院標準部

山  岸  重  雄

運輸省自動車交通局

伊  藤  紳一郎

運輸省交通安全公害研究所

惣宇利  善  信

運輸省交通安全公害研究所

田  上  知  利

いすゞ自動車株式会社

竹  花  庄  一

スズキ株式会社

大  塩  冬  樹

ダイハツ工業株式会社

斎  藤      毅

トヨタ自動車株式会社

荒  井  政  志

日産自動車株式全社

佐  近  宣  春

富士重工業株式会社

根  岸      功

株式会社本田技術研究所

宇佐美      明

三菱自動車工業株式会社

池  内  龍  彦

株式会社五光製作所

小  泉  研  治

サンデン株式会社

佐  野  正  昭

株式会社ゼクセル

新  見  和  行

日本電装株式会社

(事務局)

武  藤      博

社団法人自動車技術会