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日本工業規格

JIS

 D

4501

-1994

乗用車−ウインドシールド

デフロスタ−デフロスト性能

Passenger cars

−Windshield defrosting system

1.

適用範囲  この規格は,乗用車のウインドシールドデフロスタ(以下,デフロスタという。)のデフロ

スト性能及びその試験方法について規定する。

なお,乗用車に準じた構造のものについても適用する。ただし,電気自動車については除外する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS D 0030

  自動車の 3 次元座標方式

JIS D 4607

  自動車室内寸法測定用三次元座位人体模型 (3DM-JM50)

JIS K 8101

  エタノール (99.5) (試薬)

ISO 6549: 1980

  Road vehicles−Procedure for H-point determination

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 3468: 1989

  Passenger cars−Windscreen defrosting systems−Test method

2.

用語の定義  この規格に用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

ウインドシールド  (Windshield)    前面ガラスのうち,ガラス保持部材及び装飾部材などによって遮へ

いされていない部分。

(2)

デフロスト  (defrost)    ウインドシールド外面に付着した霜又は氷を溶かすこと。

(3)

人体模型  (Manikin)    JIS D 4607 又は ISO 6549 に規定する成人男子の 50 パーセンタイル人体模型。

(4)  R

  (R-point)    JIS D 4607 又は ISO 6549 に規定する着座方法によって座席に着座させた人体模型の

H

点(股関節点)の位置又はこれに相当する座席上に設定した設計標準点。

座席が,前後に調節できるものは設計上の最後端位置,上下に調節できるものは最低の位置,座席

の背もたれ部分の角度が調節できるものは人体模型の胴体の傾斜を表す線(以下,トルソラインとい

う。

)が鉛直線から後方に 25°の角度にできるだけ近くなるような角度の位置,その他の調節機構を

もつものは設計標準位置に,それぞれ調節する。

(5)

バックアングル  (Back angle)    トルソラインが鉛直線となす角度。乗員の着座状態における胴体基準

線の後傾斜角を表す。

(6)

アイポイント  (Eye point)    運転者の目の位置を代表する上下 2 点(V

1

点及び V

2

点)

(7)

指定デフロスト範囲  (specific defrost area)    アイポイントを通り前方に広がる,上下左右の 4 平面と

ウインドシールド外表面との交線によって区分されるウインドシールド外表面上の三つの領域(範囲

A

,範囲 A

′及び範囲 B)(図 及び附属書参照)。

(8)

有効デフロスト面積  (effective defrosted area)    デフロスタを作動させたときに,デフロスタによって


2

D 4501-1994

デフロストされるウインドシールド外表面の指定デフロスト範囲内の面積  (S

2

)

(9)

デフロスト面積比  (defrosted area ratio)    指定デフロスト範囲面積  (S

1

)

に対する有効デフロスト面積

(S

2

)

の比を百分率で表したもの。

100

1

2

×

=

S

S

Z

ここに,  Z:  デフロスト面積比 (%)

図 1  指定デフロスト範囲

3.

性能  デフロスト性能は,次の値を満足しなければならない。

なお,範囲 A 及び範囲 B の決め方は,

附属書による。

また,範囲 A

′は範囲 A をゼロ 平面(

1

)

に対し,左右対称に置き換えたものとする。

試験開始 20 分後:範囲 A の 80%以上デフロストする。

試験開始 25 分後:範囲 A

′の 80%以上デフロストする。

試験開始 40 分後:範囲 B の 95%以上デフロストする。

4.

試験方法

4.1

試験条件

4.1.1

試験室の条件  試験室の条件は,次による。

(1)

試験室温度  −8±2℃

試験室温度は,ウインドシールド上下端の中央と同じ高さで,車両温度の影響の少ない位置で測定

する。


3

D 4501-1994

(2)

ウインドシールド風速  2.2m/s 以下。

ウインドシールド風速は,ゼロ 平面上でウインドシールド下端から 30cm 前方のウインドシール

ド上下端の中央で測定する。

4.1.2

車両の条件  車両の条件は,次による。

(1)

エンジン回転速度  最大出力回転速度の 50%以下(変速段は中立)。ただし,エンジンの発熱を利用

するデフロスタに限る。

なお,試験開始後 5 分間は,その車両の取扱説明書に寒冷時の暖機運転として推奨する回転速度を

記述している場合には,その回転速度で暖機運転してもよい。

(2)

試験員  1 名又は 2 名乗車。

(3)

試験電源  試験自動車の電源を使用する。ただし,ブロワモータ入力端子に外部電源から電圧を印加

してもよい。この場合には,電圧は,ブロワモータ入力端子で公称電圧の 120%以下とする。レジス

タなどブロワ制御装置を備えるものでは,その供給端に印加する。

(4)

車体の各開閉部は,デフロスタの外気導入口及び排気口を除き,開閉することができる装置(車体の

外気導入口,エンジンフード,サンルーフ,キャンバストップ,トランクなど)をすべて閉じる。た

だし,ドアウインドは 1 か所又は 2 か所の合計が 25mm まで開けてもよい。

(5)

デフロスタ操作モード  前面ガラスのデフロスタ能力を最大に発揮する操作位置とする。

(6)

試験中,ワイパを使用してもよい。

4.2

試験手順  試験手順は,次による。

(1)

試験車両のウインドシールド内外面を JIS K 8101 に規定するエタノール (99.5),又はこれに相当する

アルコールでふき,乾燥させ,その後乾いた綿布でふく。

(2)

試験車両は,試験室温度が−8±2℃になってから 10 時間放置する。ただし,車両各部が規定の試験室

温度に到達していると確認できれば,10 時間未満でもよい。

(3)

ウインドシールド外表面に,圧縮空気 0.35±0.02MPa のスプレーガンで水を 1cm

2

当たり 0.044g の割

合で一様に噴射して氷を付着させる。スプレーガンの流量は 0.395L/min 程度に調節し,ノズルはガラ

ス面に垂直にし,20∼25cm 離して移動を繰り返しながら一様に噴射する。

(4)

氷を付着させてから 30∼40 分間放置後,試験を開始する。

なお,エンジン始動時刻を試験開始時刻とする。

(5)

試験中,試験室温度は常に規定の試験室温度に保持する。

(6)

試験開始後 20 分後,25 分後及び 40 分後のデフロストパターンを描く。

(7)

エンジン冷却水の温度は,エンジンサーモスタットの上流側又はヒータ入口側で測定する。

空冷エンジンは,エンジンオイル又は変速装置オイルの温度をドレーンコック付近で測定する。

4.3

試験データのまとめ  デフロスト性能の試験結果を付表 に示す形式にまとめる。

関連規格  JIS D 0301  自動車室内寸法の測定方法

JIS D 4502

  乗用車−ウインドシールドデフロスターデミスト性能

JIS D 5901

  自動車用温水式暖房器試験方法


4

D 4501-1994

付表 1  デフロスト性能試験記録紙 


5

D 4501-1994

附属書  乗用車−視界領域の決定方法

1.

適用範囲  この附属書は乗用車の視界領域(範囲 A 及び範囲 B)の決定方法について規定する。

2.

用語の定義  この附属書に用いる主な用語の定義は,本体による。

3.

試験車の状態  試験車の状態は,平たんな水平面上に置かれた空車状態(試験自動車の最低地上高を

調節できる懸架装置を装備する自動車では,最低地上高が設計標準値となるように調節する。

)の試験車に,

乗車人員(乗車人員の質量は 1 人当たり 55kg とする。

)が,運転者席及びこれと並列の座席のうち自動車

の側面に隣接する座席に乗車した状態,又はこれに相当する状態とする。

4.

V

1

点,V

2

点の決定  アイポイントを代表する V

1

点及び V

2

点を,次によって決定する。

(1)

バックアングルが 25°である運転者席の R 点から,

附属書表 に示す位置の点を基準点とする(附属

書図 参照)。

(2)

試験者の運転者席のバックアングルに応じて,基準点の位置に

附属書表 に示す補正距離を加えて V

1

点及び V

2

点を決定する。

5.

範囲 の決定方法  “範囲 A”は車両の右側(中央を含む。)に運転席がある場合には,次の(1)(4)

に示す 4 平面によって囲まれる,

前面ガラス外表面の透明部分(

1

)

の領域とする

附属書図 参照)。ただし,

透明部分の外縁部からガラス面に沿って内側に 25mm の幅の領域を除く。

なお,車両の左側に運転席がある場合には,次の(1)(4)において,

“左”とあるのを“右”に,

“右”と

あるのを“左”に読み替える。

(1)

  V

1

点及び V

2

点を通り,かつゼロ 平面と右方向になす角度が 13

°である鉛直面

(2)

  V

1

点及び V

2

点を通り,かつゼロ 平面と左方向になす角度が 20

°である鉛直面

(3)

  V

1

点を通り,かつ水平面と上方向になす角度が 3

°である,ゼロ 平面に垂直な平面

(4)

  V

2

点を通り,かつ水平面と下方向になす角度が 1

°である,ゼロ 平面に垂直な平面

(

1

)

ウインドシールドのうち,光線透過率が70%以上の部分。

6.

範囲 の決定方法  “範囲 B”は,車両の右側(中央を含む。)に運転席がある場合には,次の(1)

(4)

に示す 4 平面によって囲まれる,前面ガラス外表面の透明部分の領域とする(

附属書図 参照)。ただ

し,透明部分の外縁部からガラス面に沿って内側に 25mm の幅の領域を除く。

なお,車両の左側に運転席がある場合には,次の(1)(4)において,

“左”を“右”に,

“右”を“左”に

読み替える。

(1)

  V

1

点及び V

2

点を通り,かつゼロ 平面と右方向になす角度が 17

°である鉛直面

(2)

ゼロ 平面に対し,(1)の平面と対称な位置関係にある平面

(3)

  V

1

点を通り,かつ水平面と上方向になす角度が 7

°である,ゼロ 平面に垂直な平面

(4)

  V

2

点を通り,かつ水平面と下方向になす角度が 5

°である,ゼロ 平面に垂直な平面


6

D 4501-1994

附属書表 1  基準点の位置

単位 mm

基準点

R

点の後方

R

点の車両外側

R

点の上方

V

1

点 68

5  665

V

2

点 68

5  589

附属書表 2  基準点からの補正距離 

補正距離(

2

) (mm)

バックアングル

(度)

前後方向

上下方向

5

−186

+28

6

−177

+27

7

−167

+27

8

−157

+27

9

−147

+26

10

−137

+25

11

−128

+24

12

−118

+23

13

−109

+22

14

−99

+21

15

−90

+20

16

−81

+18

17

−72

+17

18

−62

+15

19

−53

+13

20

−44

+11

21

−35

+9

22

−26

+7

単位 mm

補正距離(

2

) (mm)

バックアングル

前後方向

上下方向

23

−18

+5

24

−9

+3

25 0

0

26

+9

−3

27

+17

−5

28

+26

−8

29

+34

−11

30

+43

−14

31

+51

−18

32

+59

−21

33

+67

−24

34

+76

−28

35

+84

−32

36

+92

−35

37

+100

−39

38

+108

−43

39

+115

−48

40

+123

−52

(

2

)

補正距離の値に付けた符号の+は後方又は上方を,−は前方又は下方を,それぞれ表す。


7

D 4501-1994

附属書図 1  バックアングル 25°の座席における基準点


8

D 4501-1994

附属書図 2  範囲 A


9

D 4501-1994

附属書図 3  範囲 B


10

D 4501-1994

運転視界分科会  構成表

氏名

所属

(分科会長)

栗  林  正  巳

日産自動車株式会社

(幹事)

横  田  正  二

カルソニック株式会社

笹  尾  照  夫

工業技術院標準部

山  岸  重  雄

運輸省自動車交通局

伊  藤  紳一郎

運輸省交通安全公害研究所

惣宇利  善  信

運輸省交通安全公害研究所

田  上  知  利

いすゞ自動車株式会社

竹  花  庄  一

スズキ株式会社

大  塩  冬  樹

ダイハツ工業株式会社

斎  藤      毅

トヨタ自動車株式会社

荒  井  政  志

日産自動車株式会社

佐  近  宣  春

富士重工業株式会社

根  岸      功

株式会社本田技術研究所

宇佐美      明

三菱自動車工業株式会社

池  内  龍  彦

株式会社五光製作所

小  泉  研  治

サンデン株式会社

佐  野  正  昭

株式会社ゼクセル

新  美  和  行

日本電装株式会社

(事務局)

武  藤      博

社団法人自動車技術会