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D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人自動車技術会(JSAE)/財団法人日本

規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 12345:2002,Diesel engines−

Cleanliness assessment of fuel injection equipment

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS D 3639

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)燃料噴射装置の清浄度計測試験システムの例

附属書 B(規定)試験装置の初期清浄度検証手順

附属書 C(参考)自動汚染粒子計測器


D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

3

3.1

  燃料噴射装置清浄度コード(FIECC

3

3.2

  平均清浄度レベル(ACL

3

3.3

  要求清浄度レベル(RCL

3

3.4

  レイノルズ数(Re

3

3.5

  スケール数

3

4.

  試験装置

3

4.1

  圧力源

3

4.2

  検証用高圧噴射管アッセンブリ

4

4.3

  検証用インジェクタ

4

4.4

  捕集容器

4

4.5

  清浄度測定装置

4

4.6

  試験液

6

4.7

  クリーンアップフィルタ

6

4.8

  圧力計

6

4.9

  温度計

6

5.

  手順

6

5.1

  概要

6

5.2

  異物除去確認の手順

7

5.3

  燃料噴射ポンプ

7

5.4

  燃料インジェクタ

8

5.5

  高圧燃料噴射管

9

5.6

  低圧システム

11

5.7

  ユニットインジェクタ

11

6.

  試料分析

12

6.1

  概要

12

6.2

  質量法

12

6.3

  最大粒径

12

6.4

  粒子数と粒径

12

7.

  結果の報告

13

7.1

  質量法

13

7.2

  最大粒径

13


D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)  目次

(3) 

ページ

7.3

  燃料噴射装置清浄度コード(FIECC

14

8.

  表示方法

15

8.1

  証明書(この規格に基づいていることの)

15

8.2

  表示方法

15

附属書 A(参考)燃料噴射装置の清浄度計測試験システムの例

16

附属書 B(規定)試験装置の初期清浄度検証手順

18

附属書 C(参考)自動汚染粒子計測器

19


D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

白      紙


日本工業規格

JIS

 D

3639

:2005

(ISO 12345

:2002

)

ディーゼル機関−燃料噴射装置の清浄度評価

Diesel engines

−Cleanliness assessment of fuel injection equipment

序文  この規格は,2002 年に第 1 版として発行された ISO 12345,Diesel engines−Cleanliness assessment of

fuel injection equipment

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格

である。

1.

適用範囲  この規格は,ディーゼル燃料噴射システムの構成部品内部に含まれる固形異物量を評価す

る手順について規定する。これらの固形異物は,使用時に噴射システムの運転効率を低下させる原因とな

る。

この規格は,主として,エンジンに取り付ける前の製品について規定している。そのため,エンジン及

び燃料噴射装置の製造・供給業者を規格利用の対象としている。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 12345:2002

,Diesel engines−Cleanliness assessment of fuel injection equipment (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格

の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記してい

ない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0109-7

  往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第 7 部:調速装置

備考  ISO 7967-7.2:1998  Reciprocating internal combustion engines−Vocabulary of components and

systems

−Part 7: Governing systems からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS B 9931

  質量法による作動油汚染の測定方法

備考  ISO 4405  Hydraulic fluid power−Fluid contamination−Determination of particulate contamination

by the gravimetric method

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS B 9932

  油圧−液体用自動粒子計数器の校正方法

備考  ISO 11171  Hydraulic fluid power−Calibration of automatic particle counters for liquids が,この

規格と一致している。

JIS B 9934

:2000  油圧−光遮へい原理を用いた自動計数法による微粒子測定方法

備考  ISO 11500:1997  Hydraulic fluid power−Determination of particulate contamination by automatic

counting using the light extinction principle

が,この規格と一致している。

JIS B 9935

  油圧−液体用オンライン式自動粒子計数システム−校正方法及び妥当性確認方法


2

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

備考  ISO 11943  Hydraulic fluid power−On-line automatic particle-counting systems for liquids−

Methods of calibration and validation

が,この規格と一致している。

JIS B 9937:2001

  油圧−作動油試料容器−清浄度の品質及び管理方法

備考  ISO 3722:1976  Hydraulic fluid power−Fluid sample containers−Qualifying and controlling

cleaning methods

が,この規格と一致している。

JIS D 0116-1

  ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第 1 部:燃料噴射ポンプ

備考  ISO 7876-1  Fuel injection equipment−Vocabulary−Part 1: Fuel injection pumps からの引用事項

は,この規格の該当事項と同等である。

JIS D 0116-2

  ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第 2 部:燃料インジェクタ

備考  ISO 7876-2  Fuel injection equipment−Vocabulary−Part 2: Fuel injectors が,この規格と一致し

ている。

JIS D 0116-3

  ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第 3 部:ユニットインジェクタ

備考  ISO 7876-3    Fuel injection equipment−Vocabulary−Part 3: Unit injectors が,この規格と一致し

ている。

JIS D 0116-4

  ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第 4 部:高圧管及び結合端部

備考  ISO 7876-4   Fuel injection equipment − Vocabulary − Part

4: High-pressure pipes and end-

connections

が,この規格と一致している。

JIS D 1617

  自動車部品−ディーゼル機関用フューエルフィルタ−試験方法

備考  ISO 4020-1  Road vehicles−Fuel filters for diesel engines−Test methods からの引用事項は,こ

の規格の該当事項と同等である。

JIS D 3607-1

  ディーゼル機関−高圧燃料噴射管の鋼管−第 1 部:冷間仕上継目無単層鋼管の要求事

備考  ISO 8535-1  Compression-ignition engines−Steel tubes for high-pressure fuel injection pipes−Part

1: Requirements for seamless cold-drawn single-wall tubes

からの引用事項は,この規格の該当事

項と同等である。

JIS D 3607-2

  ディーゼル機関−高圧燃料噴射管の鋼管−第 2 部:複合鋼管の要求事項

備考  ISO 8535-2  Compression-ignition engines−Steel tubes for high-pressure fuel injection pipes−Part

2: Requirements for composite tubes

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS D 3633

  自動車−燃料噴射ポンプの試験−第 1 部:動的条件

備考  ISO 4008-1  Road vehicles−Fuel injection pump testing−Part 1: Dynamic conditions が,この規

格と一致している。

JIS D 3637-1

  自動車−ディーゼル機関用燃料噴射装置の試験−第 1 部:校正用ノズル及びホルダア

ッセンブリ

備考  ISO 7440-1  Road vehicles−Fuel injection equipment testing−Part 1: Calibrating nozzle and

holder assemblies

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS D 3641-1

  ディーゼル機関−燃料インジェクタの試験−第 1 部:手動レバー操作による試験及び

セッティングの装置

備考  ISO 8984-1  Diesel engines−Testing of fuel injectors−Part 1: Hand-lever-operated testing and

setting apparatus

が,この規格と一致している。

JIS R 3505

  ガラス製体積計


3

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

備考  ISO 4788  Laboratory glassware−Graduated measuring cylinders からの引用事項は,この規格の

該当事項と同等である。

ISO 4006:1991

  Measurement of fluid flow in closed conduits−Vocabulary and symbols

ISO 4113

  Road vehicles−Calibration fluid for diesel injection equipment

ISO 4407

  Hydraulic fluid power−Fluid contamination−Determination of particulate contamination by the

counting method using an optical microscope

ISO 18413

  Hydraulic fluid power−Cleanliness of parts and components−Inspection document and principles

related to contaminant collection, analysis and data reporting

SAE J 1549:1988

  Diesel fuel injection pump−Validation of calibrating nozzle holder assemblies

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0109-7JIS D 0116-10116-4 及び ISO 4006 による

ほか,次による。

3.1

燃料噴射装置清浄度コード(FIECC)  燃料噴射装置の清浄度試験で計測される粒径ごとの粒子分

布を三つの数字のコードに置きかえたもの。

3.2

平均清浄度レベル(ACL)  質量法又は粒子計数法で測定した最小 5 回の連続的な計測値の平均値。

3.3

要求清浄度レベル(RCL)  供試部品や製品に対して要求される清浄度レベルで,質量法又は粒子

計数法で測定したもの。

3.4

レイノルズ数(Re)  流体に働く慣性力と粘性力との間の率を表す無次元数。次の式で得られる。

ν

l

U

R

e

×

ここに,

U: 一定部分を通過する流体の軸方向平均流速(mm/s)

l: 流路の固有の寸法(mm)

[配管については,

d

(配管の内径)

v: 流体の動粘度(mm

2

/s

(cSt)

3.5

スケール数  部品やアッセンブリについて計測したときに,特定のサイズより大きい粒子の個数範

囲を表すために用いられる数。

4.

試験装置  燃料噴射装置の清浄度計測のために推奨する代表的試験装置を附属書 に示す。用いてよ

い特定の機器の詳細を,次に示す。

4.1

圧力源  試験の種類が異なると,次に示すように圧力源の形態も異なる。

4.1.1

燃料噴射ポンプの試験装置  SAE J 1549 に規定する単筒形燃料噴射ポンプ,及び JIS D 3633 に規

定する試験装置。

4.1.2

手動レバー操作による試験及びセッティングの装置  JIS D 3641-1 に規定する試験装置。

4.1.3

高圧脈流試験装置  次の能力をもつ圧力源。

a)

管内で乱流(Re>4 000)を 30±1 秒の間,発生可能なもの。また,周波数 0.2∼1 Hz において,レイ

ノルズ数 0∼乱流領域(Re>4 000)の間の脈動を発生させることができるもの。

b) 1.4

±0.1 MPa の一定圧力で,15±1 秒間,フラッシングが行えるもの。

4.1.4

検証用低圧ポンプ  少なくとも 2 MPa の圧力時に,供試部品の定格流量の約 2 倍の流量を出せる

プランジャ又はダイアフラム形のポンプとする。この検証用低圧ポンプは,

附属書 に規定する ACL の

清浄度レベルまで洗浄し,清浄な環境下で適切なカバーを用いて保管する。


4

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

4.1.5

検証用高圧ポンプ  両端開放の高圧管試験用で,管内で Re>4 000 のレイノルズ数を発生させるだ

けの定格流量をもつもの。圧力能力は,3±0.1 MPa が望ましい。この検証用高圧ポンプは,

附属書 に規

定する ACL の清浄度レベルまで洗浄し,清浄な環境下で適切なカバーを用いて保管する。

4.2

検証用高圧噴射管アッセンブリ  高圧管は,600 mm の長さで,次の規格のいずれかに合致するもの

とする。

−  JIS D 3607-1,S2621P0 又は,

−  JIS D 3607-2,CA2622P0

また,高圧噴射管のねじ継手は,一端が M12×1.5 で,他端が M14×1.5 とする。さび又は腐食による悪

影響を防ぐために,ステンレス製の管を用いることが望ましい。この検証用高圧管は,

附属書 に規定す

る ACL の清浄度レベルまで洗浄し,清浄な環境下で適切なカバーを用いて保管する。

4.3

検証用インジェクタ  JIS D 3637-1 に従い,オリフィス径 2.5 mm のオリフィスプレートを装着する。

入口のエッジフィルタは,取り外さなければならない。このとき,噴霧受けは,粒子通路改善のために取

り外してもよい。ノズル開弁圧は,20.7

3

0

+

 MPa

に設定する。

4.4

捕集容器  粒子計測器,汚染度監視装置又は薄膜フィルタを通過するときとは異なる速度で供試装

置下流から流出する試験液を捕集するために,これを用いてもよい。

捕集容器は,分析のために試験室に移送する前に試験液を貯めておくために用いてもよい。容器は,粒

子を捕集しやすいように円すい状の底部をもつステンレス製又はガラス製円筒を用いることが望ましい。

4.5

清浄度測定装置  汚染度のレベルを評価するために,次の三つの方式がある:

−  質量分析

−  顕微鏡試験

−  自動粒子計測器(APC)又はフィールド汚染度モニタを用いての自動計測(

附属書 参照)

それぞれは,次の固有の試験室設備を必要とする

4.5.1

質量分析装置  構成は,次による。

4.5.1.1

換気なしの乾燥炉  80±2  ℃の温度を維持する能力があるもの。

4.5.1.2

フィルタ保持器  構成要素は,次による。

−  適切に校正された目盛(例:25±2 ml)の付いた容量 300 ml のじょうご

−  じょうご用の適切なカバー(例えばペトリ皿)

−  固定器

−  膜フィルタを支える適切な台

−  ろ過工程で発生した静電気を放電する手段

4.5.1.3

真空フラスコ  フィルタ保持器として適切で,かつ,詰替えなしでサンプル燃料の全量を保持で

きるもの。

4.5.1.4

真空引き機  ゲージ圧で 86.6 kPa の負圧を発生することができるもの。

4.5.1.5

溶剤補給器(注入器)  1 µm 以下の細孔をもつフィルタを通して,溶剤を注入するための加圧容

器。

4.5.1.6

ピンセット  先端部が平ら[のこぎり(鋸)歯状の刻みなし]で,ステンレス製のもの。

4.5.1.7

メスシリンダ  試験液量測定用で,精度が JIS R 3505 に適合するもの。代用品として適切な定量

目盛付きサンプリング容器を用いてもよいが,その場合の精度は,±2  %が望ましい。

4.5.1.8

試料瓶  公称 250 ml の容器で広口,平底で,内側にゴム製の適切なシールをもつねじぶた(蓋)

のあるものが望ましい。


5

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:2005 (ISO 12345:2002)

4.5.1.9

プラスチックフィルム  試料瓶のふた(蓋)にシールがない場合には,厚さ 0.05 mm,縦横寸法

50 mm

×50 mm のプラスチックフィルムをふたと容器首部との間に挿入する。プラスチックフィルムは,

サンプル液又は洗浄液に対して安定な材質のものとしなければならない。

4.5.1.10

フィルタ用薄膜  直径 47 mm,白色,格子線なしで,分析対象液や洗浄用化学物質に対して安定

なもの。基準薄膜の孔径は,0.8 µm でなければならない。その他の孔径を用いる場合には,その旨を記載

しておかなければならない。

4.5.1.11

ペトリ皿  ガラス製で直径 150 mm のもの。

4.5.1.12

分析用天びん(秤)  測定精度が 0.05 mg のもの。

4.5.1.13

α線イオン発生装置  質量計測作業中に大気中のじんあいの影響を避けるために,フィルタを組

み込んだ天びんの下方に設置して,フィルタ下方からイオンを放射するもの。

4.5.1.14

空気乾燥機

4.5.2

顕微鏡解析装置  構成要素は,次のとおりである。

4.5.2.1

薄膜準備に必要な機材  4.5.1.14.5.1.9 に記載のもの。

4.5.2.2

フィルタ用薄膜  測定中に使用する試験液,溶媒又は化学物質に対して安定なもの。通常,2 µm

までの目視計数に用いる薄膜は,直径 47 mm,白色,格子線つき(一辺の長さが 3.08±0.05 mm で,有効

ろ過面積の 1  %)

,孔径 1.5 µm 未満としなければならない。画像解析用の薄膜は,直径 47 mm,白色,格

子線なし,孔径 1.5 µm 未満のものが望ましい。直径は,異なっていてもよい。

4.5.2.3

顕微鏡用ガラス製ベーススライド及びガラス製カバースリップ  透過光方式の顕微鏡の場合だ

けに用いる。薄膜フィルタの直径より大きな寸法のもの。ガラスカバーの厚さは,約 0.25 mm が望ましい。

4.5.2.4

薄膜保持器  薄膜保持のために投射光方式だけで用いられるふた付きの保持器。プラスチック製

又は同等品とする。

4.5.2.5

顕微鏡  手動調整式で,対物レンズと接眼レンズとの組合せによって,2 µm までの粒子解像能力

をもち,次のものを具備するもの。

−  焦点を粗・微調整できる装置

−  投射光方式用のレンズ貫通用光源透過光方式用の下部光源,又は両方

−  薄膜有効フィルタ領域が走査可能となる機械的ステージ

−  機械式ステージ上の薄膜保持器又はガラススライドを固定するジグ

−  特定の倍率で粒子数を計測しようとするときに,その最小目盛が最小の粒子より大きくない適切な目

盛が付いている接眼マイクロメータ

透過光方式による粒子測定には適切なスクリーン,接眼レンズ鏡及び大形回転式ステージを備えた投影

式顕微鏡が望ましい。

画像解析用には,画像用ソフトウェアによって光源を安定化させて,光源の光度変動の自動修正及び照

度のふらつき防止を図ることが望ましい。

入射光方式で粒子の特徴を正確に観察するには,追加の斜光源による組合せ光が必要になる場合もある

5.4 参照)

公称倍率とレンズとの組合せを,

表 に示す。


6

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

  1  公称倍率とレンズとの組合せ

倍率

公称

接眼レンズ

対物レンズ

推奨最小計測粒径

µm

 50

10

 5

20

100 10  10

10

200 10  20

5

500 10  50

2

4.5.2.6

外部ランプ  試料用ステージの斜め方向の照明用で,光度が調節可能なもの。

4.5.2.7

ステージマイクロメータ  国家標準で校正された 0.1 mm 及び 0.01 mm 分割の目盛をもつもの。

4.5.2.8

集計用カウンタ  粒子数及びフィールド数を累計するために十分な区画数をもつもの。

4.5.3

自動計測装置  用いる自動計測装置は,燃料噴射装置清浄度コード(FIECC)に従った計測結果を

表示できるものであることが望ましい(7.

参照)

。構成要素は,次のとおりである(推奨装置については,

附属書 参照)。

4.5.3.1

APC

  JIS B 9934 に規定された光遮断方式で作動し,JIS B 9932 によって校正された自動粒子計

測装置で,計測装置のセンサーは,15 µm 以上,100 µm 以上及び 200 µm 以上のそれぞれの粒子数が計測

できなければならない。また,フィルタ目詰まり方式に基づいても作動しなければならない。

4.6

試験液  実施する試験によって規定される(5.3.25.4.25.5.2.25.5.3.25.6.2 及び 5.7.2 参照)。

4.6.1

校正液  ISO 4113 による試験油。孔径 0.8 µm のカートリッジフィルタであらかじめろ過されたも

の。

4.6.2

溶剤  脂肪族の炭化水素系溶剤で孔径 0.8 µm のシングル膜ナイロンフィルタであらかじめろ過さ

れたもので,次の要件を満足するもの。

−  蒸発した後に質量計測に影響を与える残留物が残らない。

−  作業上の安全のため,引火点が 38  ℃以上

−  蒸発時に大気中に混入するような芳香族の物質を含まない。

−  沸点が 200  ℃以下

4.7

クリーンアップフィルタ  試験時にシステム内部を要求の清浄度(附属書 参照)にするために,

適切なろ過精度のカートリッジフィルタを用いる。

4.8

圧力計  試験に供されるシステム(5.35.7 参照)ごとに異なる作動圧力を測定できるもの。

4.9

温度計  試験液の温度を 20∼80  ℃の範囲で±1  ℃の精度で,測定できる温度計を用いる。

5.

手順

5.1

概要  この規格は,次の燃料噴射装置の構成部品を対象範囲に含めている。

−  燃料噴射ポンプ(5.3 参照)

−  燃料インジェクタ(5.4 参照)

−  高圧燃料噴射管(5.5 参照)

−  低圧システム(5.6 参照)

−  ユニットインジェクタ(5.7 参照)

これらの部品の試験は,次の 3 段階の手順で実施する。

−  装置のセットアップ及び検証

−  試験手順


7

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

−  計測

部品によっては,自由選択的な試験手順も規定している。

5.2

異物除去確認の手順  部品の清浄度は,内部や表面に付着している異物の総量で表す。それらの異

物は,除去することが非常に難しいため,すべての異物除去方法の有効性を次の手順で確認する。

a)

捕集する各サンプルに対して別々の容器を用いながら,評価しようとする洗浄方法を同一の部品につ

いて数回繰り返す。

b)

洗浄の都度,洗浄液量及び重要なパラメータ(粒子質量,粒子数など)を正確に計測する。

c)

最終のサンプルの計測値をそれまでのサンプルの計測値の合計で除す。

d)

その計算結果が 0.1 以下となる場合には,サンプル収集は終了とする。粒子数の計数にこの基準を適

用する場合には,対象とする粒径以上の粒子総数を用いる。

e)

計算結果が 0.1 を超える場合には,最終のサンプルの計測値が,それまでのサンプルの計測値総合計

の 0.1 以下になるまで洗浄手順を繰り返す。

粒子補集工程の効果は,洗浄度曲線で表すことができる。すなわち,部品の清浄度レベル(7.

参照)は,

洗浄回数(又は洗浄量や時間)の関数として表すことができる。この洗浄度曲線は,漸近線(前の測定結

果の総計の 10  %未満:

図 参照)に近づくはずで,そうなったときに当該洗浄方法の有効性が確認され

たことになる。

  1  代表的な洗浄度曲線

5.3

燃料噴射ポンプ

5.3.1

概要  この手順は,ロータリー形,分配形及び列形ディーゼル燃料噴射ポンプに同様に適用するこ

とができる。試験は,実際の運転に近い条件で試験ポンプを運転して実施する。

5.3.2

装置の準備と清浄度検証

a)  4.1.1

に規定している圧力源を用いて,

附属書 に示す清浄度検証システムを準備する。

備考  試験時には,この圧力源を供試ポンプに交換する。

b)

多気筒ポンプの場合には,全気筒の検証が行えるように 4.1.1 に規定している圧力源を用いるか,

又は,

すべての気筒の検証が同時に行えるような,適切で清浄な多気筒形の圧力源を選択する。圧力源が“清

浄である”と事前に検証されていない場合には,高い清浄度の状態になっていることを確実にするた

めに,評価試験前に一定時間ポンプを運転することが必要となる。


8

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

c)

4.2

の検証用高圧噴射管アッセンブリ及び 4.3 の検証用インジェクタを用いる。

d)

装置に常設され,定期的に交換される 4.7 のクリーンアップフィルタであらかじめろ過された,4.6.1

の校正液を用いる。

e)

試験油温度は,ポンプ入口部で 40±1  ℃に維持する。

f)

供試ポンプと同じ形の清浄なポンプをセットし,清浄度検証システムを運転する。6.

に従ってシステ

ムの清浄度を検証する。

g)

機器の清浄度検証手順は,

附属書 による。

h)

もし,清浄度が基準に達しない場合には,g)の手順を繰り返すか,又はクリーンアップフィルタの能

力を確認する。

5.3.3

試験手順

a)

ポンプの燃料戻り口が,バルブやオリフィスで絞られていないことを確認する。絞られている場合に

は,取り除くか絞りのないものに置きかえる。

b)

全負荷最大回転速度より 200 min

-1

だけ低い回転速度において最大噴射量で 10 分間運転し,全高圧ラ

インから排出される異物を収集し,計測する。

c)

並行してポンプの戻りから排出される異物を収集し,計測する(

附属書 参照)。

d)

計測結果を記録する(5.3.4 参照)

e)

供給業者と顧客との間の取決めに基づいた試験サンプル数について,a)∼d)を繰り返す。

5.3.4

計測

a)

ポンプから高圧側に出た異物について,規定されたサイズの粒子数を総質量とともに測定する。

b)

ポンプの戻り燃料に対して総質量と最大粒子の最大寸法を計測する。高圧側から出た異物と一緒に収

集する。

c)

試験サンプル数によって,計測結果を除し,1 部品の平均清浄度を算出する。

d)

計測結果を記録する(7.

参照)

5.4

燃料インジェクタ

5.4.1

概要  次の試験は,燃料噴射ポンプと同等の圧力源で実際のインジェクタを用いて,運転状態を模

擬して行う。

5.4.2

装置の準備と清浄度検証

a)

附属書 に示す清浄度検証システムを準備する。

b)  4.1.2

で規定する圧力源及び 4.2 で規定する検証用高圧噴射管アッセンブリを用いる。

c)

検証用インジェクタを装着する(4.3 参照)

。検証用インジェクタは,試験時には,供試インジェクタ

に交換する。

d)  4.6.2

で指定する溶剤を用いる。

e)

試験は,油温 23±10  ℃(室温)で行う。

f)

試験装置を構成する他の機器は,

附属書 による。この規定は,すべての製品に対して共通である。

g)

試験と同じ条件で検証システムを運転し,6.

に従ってシステムの清浄度を計測する。

h)

附属書 に従って装置の清浄度を検証する。

i)

もし,清浄度が基準に達しない場合には,a)∼g)の手順を繰り返すか,試験装置及びクリーンアップ

フィルタに異常がないか調べる。

5.4.3

試験手順

a)

検証用インジェクタを取り外し,ノズル先端及び入口ポートを清浄なキャップでふた(蓋)をする。


9

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

b)

異物が入らないように十分注意しながら,検証用インジェクタのあった場所に最初の供試インジェク

タを装着する。

c)

全ストロークにわたりインジェクタの作動を確実にするために,手動レバー操作による試験及びセッ

ティングの装置(4.1.2 参照)を迅速な動作で 50 回操作する。

d)

インジェクタから噴出した試験液を,適切に洗浄された容器(4.4 及び JIS B 9937 参照)に捕集する。

e)

上記の手順を,供給業者と顧客との間で取り決めたサンプル試験数だけ繰り返す。

f)

供試インジェクタを取り外し,分解してから高圧側のぬ(濡)れている部分だけをすすぎ洗いし,捕

集済みの異物に加える。

5.4.4

インジェクタの洗浄

a)

インジェクタを分解する前に,外側表面を完全に洗浄する。

b)  4.6.2

に規定するろ過済み溶剤を,4.5.1.5 の溶剤補給器を用いて必要な部分に噴霧状態にして吹きかけ,

すべての浮遊粒子を管理された方法でかくはんする。

c)

分解は,作業に起因する異物の発生や侵入を避けるよう十分に注意して行う。

d)

高圧の液体でぬ(濡)れたすべての部位を取り外して洗浄する。必要に応じて,低圧の液体でぬ(濡)

れたすべての表面も別に洗浄する。

e)

孔部や穴部は,あらゆる粒子を取り除くために完全に洗い流す。

f)

適した手順で異物を集める。

すべての試験は,清浄な試験室環境において実施しなければならない。

5.4.5

計測  規定サイズごとの粒子を数える(6.

参照)

。燃料インジェクタの清浄度は,規定サイズごと

の粒子数で決められる(7.

参照)

5.5

高圧燃料噴射管

5.5.1

概要  経験から,各構成部品の製造時に発生する通常の粒子を取り除くには,実際の動作条件を模

擬した脈動圧のある乱流状態が望ましいことが分かっている。この方法及びその他の二つの方法を,高圧

燃料噴射管の清浄度を確認するために利用することができる。

−  高圧供給ポンプを利用する擬似法(5.5.2 参照)

−  高圧洗浄法(5.5.3 参照)

−  注入器(溶剤補給器)又は手洗浄法(5.5.4 参照)

使用する手順は,供給業者と顧客との間の合意によって決定しなければならない。

5.5.2

擬似法

5.5.2.1

概要  これは,通常の噴射管内汚染物質を取り除くための好ましい方式である。

5.5.2.2

装置の準備と清浄度の検証

a)  4.1.3

の圧力源を用いて,

附属書 に示す清浄度検証システムを準備する。

b)  4.3

の検証用インジェクタ及び 4.6.2 の溶剤を用いる。

c)

4.2

に従って検証用高圧噴射管アッセンブリを用いる。

d)

試験液を,クリーンアップフィルタを通して,

附属書 に示す水準が達成されるまで循環させる。液

の温度は,20∼60  ℃に維持する。温度が高くなればなるほど,粒子の除去効率も上がる。

e)

高圧管内の乱流を確保するのに必要な流量を決定する(Re>4 000)

f)

5.4.2 g

)∼i)による。

5.5.2.3

試験手順

a)

検証用高圧噴射管アッセンブリを取り外し,異物が入らないように十分に注意しながら,最初の供試


10

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

高圧管を装着する。

b)  5.5.2.2 e

)で計算した最小値よりも大きな流速(v

l

)を得るようにポンプ又は圧力源を駆動し,0.2∼1 Hz

の間で 30  秒間,流速がゼロと v

l

との間で周期的に変動するように調整する(4.1.3 参照)

。管端の絞

りを取り除いて,1.4 MPa まで圧力を下げ,更に 15  秒間運転する。

c)

試験用管の出口でサンプルを収集する。

d)  a

)∼c)の手順を,供給業者と顧客との間で合意した管アッセンブリの数だけ繰り返す。

5.5.2.4

測定  収集した各液サンプルについて,規定の大きさの粒子の数を数え(6.

参照)

,燃料噴射管

の清浄度を報告する(7.

参照)

5.5.3

高圧洗浄法

5.5.3.1

概要  擬似法が実際的でない場合には,管内異物除去のより効率的な方法として,高圧洗浄法を

用いることが望ましい。

5.5.3.2

装置の準備と清浄度の検証

a)  4.1.5

に規定する適切な圧力源を使い,

附属書 に示す清浄度検証システムを準備する。検証用インジ

ェクタを用いる必要はない。

b)

装置検証のために,4.2 に規定の検証用高圧噴射管アッセンブリを用いる。

c)

4.6.2

に規定する溶剤を用いる。

d)

附属書 に従って装置の清浄度を検証する。

e)

試験と同じ条件でシステムを運転し,6.

に従ってその清浄度を測定する。

5.5.3.3

試験手順

a)

検証用高圧噴射管アッセンブリを取り外し,異物が入らないように十分注意しながら最初の供試管を

装着する。

b)

ポンプを管内乱流を保証する流量(Re>4 000)で 30 秒間運転し,管の出口ですべての液を収集する。

c)

この手順を供給業者と顧客との間で合意した管アッセンブリの数だけ繰り返す。

5.5.3.4

測定  5.5.3.3 b)で収集した液体サンプルについて,規定の大きさの粒子の数を数え(6.

参照)

燃料噴射管の清浄度を 7.

に従って報告する。

5.5.4

注入器(溶剤補給器)又は手洗浄法

5.5.4.1

概要  擬似法又は高圧洗浄法のいずれも供給業者又は顧客にとって実用的でない場合には,合意

によって注入器(溶剤補給器)法を代替方法として用いることができる。

5.5.4.2

装置の準備と清浄度の検証  次の作業を清浄な環境の下で行うものとする(代表的な装置配置は,

附属書 参照)。

a)  A.3

に示す装置を設置し,初期 RCL(

附属書 参照)まで入念に洗浄する。

b)

試験と同じ条件でシステムを運転する。ただし,管は用いない。試験する管の数に対して用いるのと

同じ量の液を用い,収集容器のじょうごに直接注ぐ。

c)

6.

に従って捕集した異物を測定し,試験装置の検証に用いる判定基準は,

附属書 による。

5.5.4.3

試験手順

a)

溶剤(4.6.2 参照)を用いて各管の外表面及び継手部を完全に洗浄する。

b)

管の内側を溶剤補給器(4.5.1.5 参照)で吹き付けた溶剤で洗浄し,真空フラスコ(4.5.1.3 参照)又は

その後の分析(6.

参照)用の別の捕集容器の中に少なくとも管の体積の 10 倍の溶剤量を集める。

c)

この手順を供給業者と顧客との間で合意した管の数だけ繰り返す。

d)

すべての管の洗浄が完了したら,フィルタ保持器(4.5.1.2 参照)に残っているすべての異物が,溶剤


11

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

補給器によって薄膜フィルタのところまで洗い流されていることを確認する。

5.5.4.4

測定  収集した各サンプルについて,6.

に従って選択された大きさの粒子の数を数え,7.

に従っ

てデータを報告する。

5.6

低圧システム

5.6.1

概要  燃料フィルタの下流側の清浄度は,JIS D 1617 で記述しているため,詳細についてはこの規

格で取り扱わない。ただし,手順は,両者間で整合性が取れていることが望ましい。

5.6.2

装置の準備と清浄度の検証

a)

実際のシステムと同じになるように,検証用低圧システムを準備する。4.1.4 に規定する圧力源を用い

るが,この試験に不要な検証用高圧噴射管アッセンブリ(4.2 参照)及び検証用インジェクタ(4.3 

照)は取り外す。

b)  4.6.2

に規定する溶剤を用いる。

c)

液温度を 23±10  ℃に維持する。

d)

その他のものについては,

附属書 に規定されているとおりに配置する。

e)

試験用システムの規定流量の 2 倍の容量をもつ,又はシステム内で最大圧力差 0.02 MPa を発生する能

力をもつ圧力源を用いる。10 分間循環させ,下流側で液を捕集し,6.

に従ってその清浄度を測定する。

f)

附属書 に従って試験装置の清浄度を検証する。

g)

清浄度の判定基準に満たない場合には,上記手順を繰り返す。

5.6.3

試験手順

a)

検証用低圧システム構成部品を慎重に取り外す。そのときに異物が入り込まないように注意する。試

験用の最初のシステムを取り付ける。

b)

試験液がシステムを通って 10 分間流れるようにし,その間に生じた異物を捕集する。

c)

実際の使用に供された構成部品(バルバス又はプランジャ形リフトポンプ)は,この試験において最

少 50 回は同様に作動させる。

d)

供給業者と顧客との間で合意された数のアッセンブリについて,この手順を繰り返し,全サンプルを

収集する。

5.6.4

測定  収集した全サンプルについて,供給業者と顧客との間で合意された方法による分析を 6.

従って実施する。総質量と最大粒子の大きさを 7.

に従って記録・報告することが望ましい。

5.7

ユニットインジェクタ

5.7.1

概要  これは動的な試験であり,製品は実際の稼動状態に近い状態で運転される。

5.7.2

装置の準備及び清浄度検証

a)

附属書 に示す清浄度検証システムを準備する。

b)

試験ベンチは,ユニットインジェクタを通常の運転条件で作動できるものを用いる。

c)

検証用のユニットインジェクタアッセンブリを取り付ける。

d)

システムの検証のために,検証用アッセンブリを保持する。

e)

用いる校正液は,4.6.1 に示すもので,システムに常時設置された 4.7 のクリーンアップフィルタで事

前にろ過したものを用いる。

f)

校正液の温度は,ユニットインジェクタ入口部で 40±10  ℃とする。

g)

システムの他の機器については,

附属書 に規定されているように,すべての供試部品について共通

となるように配置する。

h)

システムを 10 分間運転し,清浄度計測のために下流側で全液量を捕集する。


12

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

i)

装置の清浄度の検証は,

附属書 による。

j)

清浄度が規定値に達しない場合には,h)の手順を繰り返すか,洗浄フィルタの効率を確認する。

5.7.3

試験手順

a)

試験ベンチから検証用インジェクタを慎重に取り外し,ノズル・入口ポート・出口ポートにふた(蓋)

をする。

b)

異物の侵入を避けながら,最初の供試インジェクタを装着する。

c)

エンジンの最大負荷及び最大速度条件下で供試ユニットインジェクタを 10 分間運転し,ノズルから出

る異物をフィルタに集める。並行して,戻り側から出る異物を採取する。

d)

最小 10 個のアッセンブリに対して,この手順を繰り返して同じフィルタ上に異物を集め,すべてのイ

ンジェクタについて高圧側及び戻り側別々にその結果を加算する。

e)

供試インジェクタを取り外し,分解して高圧部の内部を洗浄し,ここで捕集した異物を,c)でノズル

から捕集した異物と一緒にする。

f)

同様にすべての低圧部を洗浄し,アッセンブリの戻り側から採取した異物と一緒にする(5.4.3 参照)

5.7.4

計測  5.7.3 c)∼f)で捕集した各サンプルの清浄度を,6.

の適切な方法を用いて測定し,7.

に従っ

て報告する。ユニットインジェクタについては,規定されたサイズごとの粒子数を計測する。

6.

試料分析

6.1

概要  清浄度を測定するために燃料噴射装置下流において採取したサンプルは,それぞれに要求さ

れる情報の種類に応じて異なる方法で分析してもよい。いずれの場合も,分析方法は,供給業者と顧客と

の間の合意に基づいて決定しなければならない。

6.2

質量法  単一薄膜法の採用に当たっては,JIS B 9931 による。この方法は,燃料噴射装置の清浄度

を質量法で決定する場合には,再現性のよいことが分かっている。

6.3

最大粒径  燃料噴射装置の試験において収集した最大粒子の計測は,ISO 4407 に規定される顕微鏡

による計数法による。粒径の測定は,光学顕微鏡を用いた目視計測又は画像解析を用いた自動粒子計測の

いずれでもよい。

備考  最大粒径とは,測定方向とは無関係に,2 辺間の距離が最大のものをいう。

特定の粒径以下の微小な異物で薄膜が早期に目詰まりしないように,適切な孔径の薄膜を選定すること

が望ましい。試料を粗いこし器でろ過し,こし器に残った粒子を洗い出して分析用薄膜に採取し,計測す

る方法が便利である。

6.4

粒子数と粒径

6.4.1

概要  粒子計測装置や計数システムを用いるときに,その装置を一貫性のある方法で用い,かつ,

校正することが必要である。粒子計測装置には幾つかの種類があるが,それぞれに計測方法が異なるため

に,同じものを計測しても結果が異なる場合がある。対象とする典型的な粒子形状に応じて,計測装置の

種類を一つだけにしておくのがよい。どの計測装置を用いるかについては,供給業者と顧客との間で合意

しておくことが望ましい。清浄度の比較確認を行うときには,必ず同一計測法を用いなければならない。

6.4.2

光学的自動粒子計数器(APC)  JIS B 9932 の手順で校正された APC 又は試験回路にオンライン

式 APC を組み込んでいる場合には,JIS B 9935 の手順で校正されたものを使用する。操作手順と試料の扱

い方については,JIS B 9934 を参照とする。粒子沈殿を防ぐために,試料の取扱いには細心の注意を払わ

なければならない。200 µm より大きな粒子の計測には,APC を用いない方がよい。


13

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

6.4.3

フィールド汚染度モニタ  適切な国際規格に準拠したフィールド汚染度モニタ又はその他の有効

性の確立している装置を用いる。

7.

結果の報告

7.1

質量法

a)

部品(又は製品)ごとの全サンプルについて捕集したすべての異物の質量を合計し,mg で表す。

b)

構成部品ごと又は製品ごとに計算した質量法による ACL,W

ACL

C

は,結果を一つ上のけたに切り上げ

る。

n

W

W

T

C

ACL,

=

ここに,

W

T

収集した粒子の総質量(mg)

n: 部品又は製品の数

c)

ぬ(濡)れ面積が変数(計測対象)で計測可能である場合には,部品のぬ(濡)れた範囲の質量法に

よる ACL,W

ACL

C

を次の式によって計算し,結果を一つ上のけたに切り上げる。

n

A

W

W

×

=

W

T

A

ACL,

ここに,

W

T

収集した粒子の総質量(mg)

A

W

部品の濡れ表面積(m

2

n: 部品又は製品の数

供給業者と顧客との間の合意によって,その他の,例えば 1 000 cm

2

のような単位面積を採用してもよ

い。部品のぬ(濡)れ面積が不明でも,その体積が分かっている場合には,ISO 18413 

附属書 を参照

し,等価ぬ(濡)れ表面積を計算する。

7.2

最大粒径  この点数法は,部品の評価段階で観測された 5 個の最大粒子(6.3 参照)のそれぞれにコ

ード(

表 参照)付けを行い,その総計を合計点数値とする。

  2  最大粒子点数の配分

点数

粒径の範囲*

µm

点数

粒径の範囲*

µm

  1

    1

∼149 11

2

400

∼2 939

 2

150

∼209 12

2

940

∼3 539

 3

210

∼299 13

3

540

∼4 199

 4

300

∼419 14

4

200

∼4 919

 5

420

∼599 15

4

920

∼5 699

 6

600

∼839 16

5

700

∼6 539

 7

840

∼1 139

17

6 540

∼7 439

 8

1 140

∼1

499 18 7

440

∼8 399

 9

1 500

∼1

919 19 8

400

∼9 419

10 1

920

∼2 399

20

     >9 419

注*

6.3

で定義された最大寸法。

例えば,部品の清浄度評価は,

表 に示すように大きな 5 個の異物の粒径から点数を算出する。


14

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

  3  計測粒子の点数(例)

粒径

µm*

点数

940

7

675

6

450

5

390

4

175

2

合計 24

注*

最大粒径については,6.3 参照。

7.3

燃料噴射装置清浄度コード(FIECC)  FIECC は,三つのスケール数で構成する。三つのスケール

数は,清浄度試験の際に部品又は製品ごとに試験液の中で観測されたそれぞれ 200 µm 超え,100 µm 超え

及び 15 µm 超えの粒子数を表す。試験中に得られた粒子径及び数(6.4 参照)によって,部品の FIECC を

決める方法は,

表 による。

  4  スケール数の割当て

部品ごとの粒子数

部品ごとの粒子数

超え

以下

スケール数

超え

以下

スケール数

80 000

160 000

24

    20

    40

12

40 000

 80 000

23

    10

    20

11

20 000

 40 000

22

     5

    10

10

10 000

 20 000

21

     2.5

     5

 9

 5 000

 10 000

20

     1.3

     2.5

 8

 2 500

  5 000

19

     0.64

     1.3

 7

 1 300

  2 500

18

     0.32

     0.64

 6

640

  1 300

17

     0.16

     0.32

 5

320

640

16

     0.08

     0.16

 4

160

320

15

     0.04

     0.08

 3

80

160

14

     0.02

     0.04

 2

40

80

13

     0.01

     0.02

 1

     0.005

     0.01

 0

1. 10 本の高圧管の清浄度を 5.5 に従って計測し,次の結果が得られたとする。

− 200

µm

超え     0.2 個

− 100

µm

超え     3.7 個

− 15

µm

超え      235 個

この計測された粒子数と

表 とから該当するスケール数を決定すると,この高圧管の清浄度コ

ードは,次のようになる。

5/9/15

2.  あるエンジン製造業者が,部品清浄度が 7/11/19 よりもきれいな状態で燃料噴射装置を納入する

ように要求する。燃料噴射装置供給業者は,各部品の清浄度を次のようにしなければならない。

− 200

µm

以上の粒子が 1.3 個以下,すなわち 200 µm 以上の異物が部品 10 個の中に 13 個以下。

− 100

µm

以上の粒子が 20 個以下,すなわち 100 µm 以上の異物が部品 10 個の中に 200 個以下。

− 15

µm

以上の粒子が 5 000  個以下,すなわち 15 µm 以上の異物が部品 10 個の中に 50 000 個

以下。


15

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

8.

表示方法

8.1

証明書(この規格に基づいていることの)  この規格に基づいて試験を実施する場合には,試験報

告書,カタログ及び販売資料に次の記述を記載する。

“燃料噴射装置の清浄度評価は,JIS D 3639 に基づいた評価方法で実施している。

8.2

表示方法

8.2.1

方法 A  この規格に基づいて試験した燃料噴射装置の清浄度は,次の要素を用いて表示しなければ

ならない。

a)

この規格に準拠している。

b)

この規格で規定している清浄度評価方法の一つを用いている。

FIECC

7.3 参照)の適用は,

“表示方法 A”となる。他の方法が供給業者と顧客との間で合意されない

場合には,この方法を用いなければならない。

例  JIS D 3639-5/9/15

8.2.2

他の方法  追加,又は選択として供給業者と顧客との間で合意される場合の代替法として,清浄度

レベルを次の一つ又は複数の方法を用いて表示してもよい。

−  方法 B:部品当たりの質量  mg[7.1 b)参照]

−  方法 C:ぬ(濡)れ表面積  1 000 cm

2

当たりの質量  mg[7.1 c)参照]

−  方法 D:最大粒子径スコア値(7.2 参照)

代替表示方法を用いる場合には,表示の第 2 要素として適切な参照文字を用いなければならない[8.2.1 

b

)参照]

1.  JIS D 3639-B5JIS D 3639-C3JIS D 3639-D14

2.  方法 D を方法 A に追加して表記する方法

JIS D 3639-5/9/15-D14

3.  方法 B 及び C を方法 A に追加して表記する方法

JIS D 3639-5/9/15-B5-C3


16

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

1

  試験液用貯蔵タンク

2

  検証用低圧ポンプ(4.1.4

3

  他の圧力発生源(4.1.2 又は 4.1.3

4

  熱交換器

5

  クリーンアップフィルタ(4.7

6

  サンプリング管又は蛇口

7

  試験液流量計

8

  検証用高圧ポンプ(4.1.5

附属書 A(参考)燃料噴射装置の清浄度計測試験システムの例

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

A.1

フィードポンプやその他の圧力源としての試験システム  附属書 図 による。

A.2

試験部品器具

a)

圧力源(本体の 4.1

,検証用高圧噴射管アッセンブリ(本体の 4.2

,検証用インジェクタ(本体の 4.3

及びクリーンアップフィルタ(本体の 4.7)は,燃料噴射装置清浄度試験システムの交換可能な部品で

ある。

b)

残りの部品は,共通である。捕集容器(本体の 4.4)は,次の目的のために必要である。

1)

フィルタアッセンブリ(系中で)の破損を防止する。

2)

大試験流量の場合でも全試験流量を捕集する。

3)

試験室での自動粒子計測,顕微鏡粒子計測及び質量分析のため試験試料を運ぶ前に貯蔵する。

c)

システムの試験用薄膜フィルタ,自動汚染度モニタ及び自動粒子計測器は,オプションである。

d)

液温,ポンプ試験用ライン圧及び高圧管試験用流速測定用の装置を装備していることが望ましい。

記号(括弧内の数字は,本体の項目番号を示す。)

附属書   1  試験システムの概略図

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

 9  温度計(4.9

10

  圧力計(4.8

11

  検証用高圧噴射管アッセンブリ(4.2

12

  検証用インジェクタ(4.3

13

  捕集容器(4.4

14

  試験室へ運ぶためのサンプリング用蛇口

15

  自動粒子計測器又は汚染度モニタ

16

  試験用薄膜フィルタ


17

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

A.3

注入器法又は手洗浄法用試験装置  附属書 図 による。

記号(括弧内の数字は,本体の項目番号を示す)

1

  溶剤(4.6.2)の入った注入器/溶剤補給器(4.5.1.5

2

  フィルタアッセンブリ

3

  真空フラスコ(4.5.1.3

4

  真空引き機(4.5.1.4)接続継手

5

  フィルタ保持器(4.5.1.2

附属書   2  注入器法用試験装置(概略図)


18

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

附属書 B(規定)試験装置の初期清浄度検証手順

B.1

初期清浄度検証方法  どのようなシステムを使い,どのような部品を試験する場合でも,試験部品

より試験装置の清浄度のレベルがよいことが必要である。

供試製品又は部品を取り付けていない状態の試験装置が,清浄であることを示すことのできる装置標準

セットを用意しておくことが望ましい。装置の性能は,試験開始の前に試験と同一条件,同一サイクルで

確認し,平均清浄度レベル(ACL)は,試験部品の要求清浄度レベル(RCL)の 10  %以下に安定してい

て,一度も 20  %を超えないのがよい。安定性は少なくとも 5 回以上連続していることが望ましい。

多量の製品群又は部品群を試験するときは,装置の清浄度の検証をそれぞれの群ごとの試験前に行わな

ければならない。

B.2

受入れ基準  実際の試験と同一試験サイクルで計測したときの受入れ基準は,次のとおりでなけれ

ばならない。

− ACL<0.10×RCL(試験装置だけの清浄度)

− RCL>5×x(試験装置だけの清浄度)

ここで は,最後の 5 回のおのおのの清浄度(質量法,又は粒子計数法)

検証装置の標準セットを作って,清浄な状態で保持しておくことが望ましい。その標準セットを用いず

に新しい部品を検証する場合は,安定した ACL が得られるまでかなりの時間,装置を運転することが望ま

しい。


19

D 3639

:2005 (ISO 12345:2002)

附属書 C(参考)自動汚染粒子計測器

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

試料中の汚染粒子の数量と大きさを自動計測する装置が開発されている。

附属書 表 に一例を示す。

附属書   1  計測器

種類

製造業者 (

1

)

Leica

Leitz + Noesis

(Visilog)

画像処理解析装置

Microvision

(Filtrex)

Pamas GmbH

吸光原理の自動粒子カウンタ

Hiac/Royco

圧力降下原理に基づく汚染度モニタ

Pall

Hydac

UCC/Parker

Mahle

吸光原理の汚染度モニタ

MP Filtri

注(

1

)

この情報は,この規格の使用者の便宜のため提供するものであり,保証するもの
ではない。同じ結果が得られるのである場合には,同等の製品を用いてよい。

関連規格  JIS Z 8201  数学記号

JIS Z 8203

  国際単位系(SI)及びその使い方

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JASO Z203

  自動車用基本用語