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D 3636

:2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人自動車技

術会 (JSAE)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS D 3636:1994 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 4010:1998, Diesel engines−

Calibrating nozzle, delay pintle type

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。  経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS D 3636

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  ISO 4010 によらない,ピントル形校正用ノズルの要求事項

附属書 2(参考)  参考文献

附属書 3(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表


D 3636

:2003

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  呼び方及び表示 

1

4.

  寸法及び公差 

2

5.

  試験方法

2

5.1

  概要

2

5.2

  試験方法 1:噴孔部すき間 

2

5.3

  試験方法 2:しゅう(摺)動部すき間 

4

附属書 1(規定)  ISO 4010 によらない,ピントル形校正用ノズルの要求事項 

6

附属書 2(参考)  参考文献 

8

附属書 3(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表 

9

 


日本工業規格  

JIS

 D

3636

:2003

自動車−ディーゼル機関用燃料噴射装置の試験−

ピントル形校正用ノズル

Road vehicles

−Diesel fuel injection equipment testing−

Pintle type calibrating nozzle

序文  この規格は,1998 年に第 2 版として発行された ISO 4010,Diesel engines−Calibrating nozzle, delay

pintle type

を元に,対応する部分(形状及び寸法)については対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更す

ることなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目を日本工業規格

として追加している。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にない事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書 3(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,燃料噴射ポンプ試験装置上でディーゼル機関用の燃料噴射ポンプ(以下,ポ

ンプという。

)の試験及び調整をするために用いる校正用ノズル(以下,ノズルという。

)について,寸法,

噴孔部(方法 1)及びしゅう(摺)動部(方法 2)のすき間を測定する試験方法について規定する。

ノズルの適用限界は,噴射ポンプの試験結果による。このノズルの仕様については,個々のポンプにつ

いてポンプ製造業者が確認し,ポンプ試験仕様書に記載する。代表的な範囲は,150 mm

3

/stroke

以下とす

る。ただし,日本においては,これよりはるかに広い範囲で実用されており,受渡当事者間の協定によっ

て 150 mm

3

/stroke

以上でもよいものとする。

なお,

附属書 に ISO 4010 によらないピントル形校正用ノズルの要求事項を規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 4010:1998, Diesel engines

−Calibrating nozzle, delay pintle type (MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS D 3604

  自動車用ディーゼル機関燃料噴射ノズルの形状及び寸法−サイズ“S”

備考 ISO 

2697:1974

  Road vehicles−Fuel injection nozzles−Size“S”からの引用事項は,この規格

の該当事項と同等である。

3. 

呼び方及び表示  ノズルの呼び方は,ISO 4010 とし,ノズルのキャップナットから突き出すシャフト

部分に表示する。ただし,D 3636-1 でもよい。


2

D 3636

:2003

4. 

寸法及び公差  ノズルの寸法及び公差は,図 による。

図に示す以外の寸法は,しゅう(摺)動部のすき間を除き,JIS D 3604 の B 形による。

しゅう(摺)動部のすき間は,5.3 で示す方法で測定する。

単位  mm

  1  ノズル断面図

5. 

試験方法

5.1 

概要  次の二つの試験方法によるすべての測定は,洗浄され乾燥されたノズルで行わなければなら

ない。流量測定のための測定装置は,表示値に対して測定正確度±0.5  %に校正済みのものを用いる。

5.2 

試験方法 1:噴孔部すき間  方法 は,噴孔部すき間を空気流量で測定する。

5.2.1 

空気流量特性  ノズルの流量特性は,図 で示す測定装置によって測定し,表 に示す流量範囲で

なければならない。

  1  空気流量特性

流量

針弁リフト

mm

cm

3

/min L/h

0.1 120

∼220

0.35 400

以下

0.5 600

以上

最大流量時リフト

− 228∼238

最大リフト

− 210∼220

表 に示す値は,大気圧が 98 kPa,  大気温度が 293 K の場合に基づいている。

針弁リフトに対する空気流量特性を,

図 に示す。


  2  空気流量特性(

1

)

(

1

)

斜線で示した範囲は,流量特性の範囲を示す。

5.2.2 

試験条件  ノズルの噴孔部有効断面(針弁リフトごとの流路断面積最小部)及び出口部で,それぞ

れ流速が音速に達しているならば,測定装置が示す流量は,ノズルの噴孔部有効断面に比例する。この条

件を満足するために,測定時,ノズル出口で,大気圧力  (P

a

)

より少なくとも 60 kPa 低い圧力  (P

e

)

が常に

得られなければならない。針弁リフト 0.1 mm 及び 0.35 mm 時,ノズル出口部では大気圧より少なくとも

80 kPa

低い圧力でなければならない。

また,流量計が示す値は,  測定時の大気条件(圧力,大気温度)に依存する。比較できる結果を得るた

めには,流量計の読みを流量計製造業者の校正条件で補正しなければならない。さらに,この補正値を,

熱力学の法則  (

2

)

に基づいて,

図 の特性を規格とする場合の条件(圧力 98 kPa,温度 293 K)に補正し

なければならない。

また,受渡当事者間(ポンプ製造業者及びエンジン製造業者)の協定によって規格の上限・下限のマス

タノズルを設定することによって,大気条件を補正してもよい。

(

2

)

a

l

a

l

a

l

T

P

Q

Q

P

T

× ×


4

D 3636

:2003

2

l

1

l

2.99×10

P

Q

T

× ×

= 

ここに, Q

a

: 規定の大気条件での流量 (cm

3

/min)

P

a

: 規定の大気圧力=98 (kPa)

T

a

: 規定の大気温度=293 (K)

Q

1

: 実際の大気条件での流量 (cm

3

/min)

P

1

: 実際の大気圧力 (kPa)

T

1

: 実際の大気温度 (K)

5.2.3 

測定装置  図 に示す。

  3  噴孔部流量測定装置の原理図

5.3 

試験方法 2:しゅう(摺)動部すき間  方法 は,窒素ガスの流量でしゅう(摺)動部すき間を測定

する  (

3

)

。測定装置の原理図を

図 に示す。

窒素ガスの流れの条件を次に示す。

−  圧力:2  MPa±0.01  MPa

−  温度:ノズル入口で 293 K

新品も使用済みのノズルも,ガス流量は,50∼100 cm

3

/min

でなければならない。

(

3

)

測定ごとに,ノズルボディ内の針弁を約 120°回して,すき間の測定を 2 回繰り返すことが望

ましい。

すべての測定値は,上記公差内でなければならない。


  4  測定装置の原理図


6

D 3636

:2003

附属書 1(規定)  ISO 4010 によらない,ピントル形校正用ノズルの

要求事項

序文  この附属書 に規定するピントル形校正ノズル(以下,ノズルという。)の形式番号は,JIS D 3636 :

1994

に規定されていた形式番号と同一とし,2 形とする。

1. 

適用範囲  この附属書は,燃料噴射ポンプ試験装置上でディーゼル機関用の燃料噴射ポンプ(以下,

ポンプという。

)の試験及び調整をするために用いる校正用ノズル(以下,ノズルという。

)のうち,ISO 4010

によらない校正用ノズル(2 形)について規定する。これら以外の要求は

本体の規定による。

2. 

呼び方及び表示  ノズルの呼び方は,D3636-2 とし,それを規格本体の 3.で規定する部位に表示する。

3. 

寸法及び公差  ノズルの寸法及び公差は,附属書 1  図 による。

備考  図に示す以外の寸法は,JIS D 3604 の B 形による。

単位  mm

附属書   1


4. 

試験方法  ノズルの空気流量特性は,  本体図 で示す測定装置によって測定し,附属書 表 による。

附属書   1  空気流量特性

流              量

針弁リフト

mm

cm

3

/min L/h

    0.1 290∼340

    0.35 500 以下

    0.65 915 以上

最大リフト

− 280∼290

附属書 表 に示す値は,大気圧が 98 kPa,大気温度が 293 K の場合に基づいている。

針弁リフトに対する空気流量特性を

附属書 図 に示す。

附属書   2  針弁リフトに対する空気流量特性  (

1

)

(

1

)

斜線で示した範囲は,流量特性の範囲を示す。


8

D 3636

:2003

附属書 2(参考)  参考文献

この

附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではな

い。

[1]

  JIS D 3637-1

  自動車−ディーゼル機関用燃料噴射装置の試験−第 1 部:校正用ノズル及びホルダアッ

センブリ

備考  ISO 7440-1:1991, Road vehicles−Fuel injection equipment testing−Part1 : Calibrating nozzle and

holder assemblies

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。


附属書 3(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

JIS D 3636 : 2002

  自動車−ディーゼル機関用燃料噴射装置の試験−ピントル形校正用

ノズル

ISO 4010 : 1998, Diesel engines

−Calibrating nozzle, delay pintle type

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ )

国際

規格
番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容

表示箇所:本体,附属書 
表示方法:点線の下線又は実線の側線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

項目番号

内容

項目番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

1.

適用範囲 150

mm

3

/stroke

以上を追加規

定。

 1.

適用範囲

150 mm

3

/stroke

以下

と規定。

MOD/

変更

JIS

は受渡当事者間での取決め

によって 150 mm

3

/stroke

以上で

もかまわないとした。

日本では広い範囲で実用され

ているため,ISO を包含する形
で追加。

2.

引用規格

JIS D 3604 

 2.

引用規格

ISO 2697 

IDT

3.

呼び方及

び表示

呼び方として,D3636-1 を追加

規定。

 3.

呼び方及

び表示

呼び方は,ISO 4010

とする。

MOD/

選択

JIS

は,D 3636-1 でもよいとし

た。

ISO

を包含する内容とした。

4.

寸法及び

公差

ノズルの寸法及び公差を規定。  4.寸法及び

公差

JIS

と同じ。 IDT −

5.

試験方法

二つの試験方法について規定。

 5.

試験方法

JIS

と同じ。 IDT −

5.2.1

空 気

流量特性

針弁リフトに対する,噴孔部す
き間を空気流量で規定。

 5.2.1

空 気

流量特性

JIS

と同じ。 

IDT

5.2.1

空 気

流量特性 
図 2

針弁リフトに対する,噴孔
部 す き 間 を 空 気 流 量 で 図
示。

 5.2.1

空 気

流量特性 
図 2

JIS

と同じ。 

IDT

わかり易くするために、図の補
足説明を追加。

4

D

 3636


2002


10

D 3636

:2003

JIS D 3636 : 2002

  自動車−ディーゼル機関用燃料噴射ポンプの試験−ピントル形校正

用ノズル

ISO 4010 : 1998, Diesel engines

−Calibrating nozzle, delay pintle type

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ )

国際
規格
番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容 
表示箇所:本体,附属書 
表示方法:点線の下線又は実線の側線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

項目番号

内容

項目番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

補正のために,熱力学の公式を
追加規定。

熱 力 学 の 法 則 に 基
づいて補正。 

MOD/

追加

JIS

は,補正のために熱力学の

公式を追加。

ISO

の記述では,不親切なので

適用する公式を追加。改正等の
機会を捉えて提案を考える。

5.2.2

試 験

条件

受渡当事者間の取決めによっ
て補正してもよい。

5.2.2

試 験

条件

− MOD/選択

JIS

は,受渡当事者間の取決め

によるを追加規定。

ISO

を包含する内容とした。

附属書(規

定)

ISO 4010

によらない,ピント

ル形校正用ノズルを規定。

− MOD/追加

我が国独自の校正用ノズルを

規定。

我が国で主に小型車用に多く

用いられているため規定。改正
等の機会を捉えて提案を考え
る。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。 
    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。 
    ―  MOD/選択………  国際規格の規定内容と別の選択肢がある。

    ―  NEQ……………  技術的差異があり,かつ,それがはっきりと識別され説明されていない。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  国際規格と一致している。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。 
    ―  NEQ……………  技術的内容及び構成において,国際規格と同等でない。 

4

D

 3636


2002