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D 2604

:2012

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  種類

2

5

  最高使用圧力 

2

6

  性能

2

6.1

  構成部品の性能

2

6.2

  組立品の性能 

2

6.3

  低温作動性 

2

6.4

  作動耐久性 

2

6.5

  保存腐食性 

3

6.6

  耐浸水性 

3

7

  構造

3

8

  主要寸法

3

8.1

  シリンダボデー

3

8.2

  ピストン 

3

8.3

  ねじ

3

9

  外観

3

10

  主要部品の名称及び材料 

4

10.1

  部品の名称 

4

10.2

  材料

4

11

  耐浸水性試験方法 

4

11.1

  試験装置

4

11.2

  試験条件

4

11.3

  試験手順

5


D 2604

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

自動車部品工業会(JAPIA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。

これによって,JIS D 2604:1998 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 D

2604

:2012

自動車部品−

非鉱油系液圧ブレーキホイールシリンダ

Automotive parts-Hydraulic brake wheel cylinders

for hydraulic brake systems using a non-petroleum base brake fluid

序文 

この規格は,1961 年に制定され,その後 6 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1998 年に

行われたが,その後の技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,自動車で非鉱油系ブレーキ液を使用するドラムブレーキ用ホイールシリンダ(以下,ホイ

ールシリンダという。

)について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0209-3

  一般用メートルねじ−公差−第 3 部:構造体用ねじの寸法許容差

JIS B 0401-2

  寸法公差及びはめあいの方式−第 2 部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表

JIS B 0601

  製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ

ータ

JIS B 2704-1

  コイルばね−第 1 部:圧縮及び引張コイルばね基本計算方法

JIS D 0107

  自動車−ブレーキ用語−部品

JIS D 2605

  自動車部品−非鉱油系液圧ブレーキシリンダのゴムカップ

JIS D 2608

  自動車部品−非鉱油系液圧ブレーキホイールシリンダのゴムブーツ

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3141

  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3521

  硬鋼線

JIS G 3522

  ピアノ線

JIS G 4051

  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS G 4401

  炭素工具鋼鋼材

JIS G 4801

  ばね鋼鋼材

JIS G 5501

  ねずみ鋳鉄品

JIS H 4040

  アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線


2

D 2604

:2012

JIS H 5202

  アルミニウム合金鋳物

JIS K 2233

  自動車用非鉱油系ブレーキ液

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS D 0107 による。

種類 

ホイールシリンダの種類は,作動条件によって

表 に区分する。

表 1−種類 

種類

区分

1

普通の温度の作動条件で使用できるもの

2

高温の作動条件で使用できるもの

3

特殊な高温の作動条件で使用できるもの

最高使用圧力 

ホイールシリンダの最高使用圧力は,10 MPa,15 MPa,20 MPa 及び 25 MPa の 4 種類とする。

性能 

6.1 

構成部品の性能 

ホイールシリンダの主な構成部品の性能は,次による。

a)

ゴムカップの性能は,JIS D 2605 の規定を満足しなければならない。

b)

ゴムブーツの性能は,JIS D 2608 の規定を満足しなければならない。

c)

ピストンスプリングの性能は,JIS B 2704-1 の規定を満足しなければならない。

6.2 

組立品の性能 

ホイールシリンダの組立品の性能は,次による。

なお,試験液は,JIS K 2233 に適合する液とする。

a)

ホイールシリンダは,ブリーダ穴を閉じた状態で,シリンダボデー内に 100 kPa の空気圧を継手穴か

ら加えピストンを静かに数回往復させたときに,ピストンは,滑らかに作動し,各部から空気漏れが

あってはならない。さらに,ブリーダ穴を開いたとき,空気が流出しなければならない。

b)

ホイールシリンダは,継手穴からシリンダボデー内に液圧を加えたとき,ピストンが作動し,必要な

力を発生しなければならない。

c)

ホイールシリンダは,シリンダボデー内に試験液を満たし,シリンダボデー内に最高使用圧力の 130 %

の液圧を加え,5 秒間保持したときに,各部に液漏れその他の異常があってはならない。

6.3 

低温作動性 

ホイールシリンダの低温作動性は,JIS D 2605 の 6.7(耐寒漏れ試験)の規定によって試験を行ったとき

に,カップからの液漏れがあってはならない。

6.4 

作動耐久性 

ホイールシリンダの作動耐久性は,JIS D 2605 の 6.8(作動耐久性試験)の規定によって試験を行ったと

きに,JIS D 2605 の 4.2(性能)に規定する作動耐久性を満足しなければならない。また,各部品には,有

害な変形,摩耗,欠陥などがあってはならない。


3

D 2604

:2012

6.5 

保存腐食性 

ホイールシリンダの保存腐食性は,JIS D 2605 の 6.9(保存腐食性試験)の規定によって試験を行ったと

きに,試験後ピストンが滑らかに作動しなければならない。また,JIS D 2605 の 4.2(性能)に規定する保

存腐食性を満足しなければならない。

6.6 

耐浸水性 

ホイールシリンダの耐浸水性は,箇条 11 の規定によって試験を行ったときに,ブーツ内側に水の浸入が

あってはならない。ただし,ブーツ溝は除く。

構造 

ホイールシリンダの構造は,

継手穴及びブリーダ穴がシリンダボデー内に連通していなければならない。

主要寸法 

8.1 

シリンダボデー 

シリンダボデーの主要寸法は,次による。

a)

シリンダボデー内径の基準寸法は,

表 による。

表 2−シリンダボデー内径の基準寸法 

単位  mm

呼び

基準寸法

呼び

基準寸法

9

/

16

 14.29 1

1

/

4

 31.75

5

/

8

 15.87 1

3

/

8

 34.93

1

1

/

16

 17.46  1

7

/

16

36.51

3

/

4

 19.05 1

1

/

2

 38.10

1

3

/

16

 20.64  1

5

/

8

 41.30

7

/

8

 22.22 1

3

/

4

 44.45

1

5

/

16

 23.81  1

7

/

8

 47.62

1 25.40

2 50.80

1

1

/

16

 26.99  2

3

/

16

55.56

1

1

/

8

 28.57  2

5

/

16

58.74

b)

シリンダボデー内径の寸法許容差は,

表 に示す基準寸法に対して,特に指定がない限り,JIS B 0401-2

に規定する H9 とする。

c)

シリンダボデーの内面の表面粗さは,JIS B 0601 に規定する Rz2 とする。

8.2 

ピストン 

ピストンの滑り面の外径の寸法公差は,

表 に示す基準寸法に対して,特に指定がない限り,JIS B 0401-2

に規定する IT8 とする。

8.3 

ねじ 

液圧径路に使用されるねじの精度は,JIS B 0209-3 に規定する 6H とする。

外観 

ホイールシリンダの主要部品の外観は,次による。

a)

機能上必要と認められる金属部品には,適切な方法でさび止め処理が施されていなければならない。

b)

シリンダボデー内には,ごみ,切りくず,砂などが付着していてはならない。


4

D 2604

:2012

c)

シリンダボデーのカップの滑り面には,有害なきず,鋳巣,ピンホール,さびなどがあってはならな

い。

d)

ピストンの滑り面には,有害なきず,かえり,鋳巣,ピンホール,さびなどがあってはならない。

e)

ブリーダのシート面には,有害なきず,かえりなどがあってはならない。

10 

主要部品の名称及び材料 

10.1 

部品の名称 

ホイールシリンダの主要部品の名称は,

図 1∼図 による。

10.2 

材料 

ホイールシリンダの主要部品の材料は,

図 1∼図 による。

11 

耐浸水性試験方法 

11.1 

試験装置 

試験装置は,次による。

a)

作動装置  作動装置は,図 に示すものを使用する。

b)

ホイールシリンダ固定装置  ホイールシリンダ固定装置は,JIS D 2605 の 6.8.2 c)(作動耐久性試験装

置)の規定による。

c)

恒温槽  恒温槽は,ホイールシリンダを b)の固定装置に固定した状態で,表 の試験温度に保持でき

るものとする。

図 5−耐浸水性試験装置(例) 

11.2 

試験条件 

試験条件は,次による。

a)

熱劣化条件  熱劣化条件は,表 による。

表 3−熱劣化条件 

熱劣化条件

種類

温度  ℃

時間  h

1

種 100±5

2

種 120±5

3

種 150±5

70

±2


5

D 2604

:2012

b)

耐浸水性試験条件  耐浸水性試験条件は,表 による。

表 4−耐浸水性試験条件 

水中作動

種類

水深

mm

水温

行程数/時間

回/h

作動回数

ストローク

mm

1

2

3

300

±30

常温 1

000

±100 500

2

作動に用いる液は,JIS K 2233 に適合する液とする。

11.3 

試験手順 

耐浸水性試験は,ブーツをシリンダに組み付け,次によって行う。

a)

ホイールシリンダをホイールシリンダ固定装置に固定する。

b)

ピストンを,片側 4.8 mm ストローク位置から 2 mm 戻った位置にセットする。

c)

表 に示す温度に保持された恒温槽に入れ,70 h±2 h 連続加熱した後,室内に放置し室温まで戻す。

d)

ホイールシリンダ固定装置を作動装置に取り付け,十分に空気抜きをした後,水を入れた水槽にその

固定装置を浸し,シリンダ中心軸を水面から 300 mm±30 mm に位置するように固定する。

e) 4.8

mm

ストローク位置より 2 mm 戻った位置から 4.8 mm ストローク位置まで,

表 に示す条件で作

動させる。

f)

水槽からホイールシリンダを取り出し,外部に付着した水分を確実に拭き取る。

g)

ブーツを外し,ブーツ内の浸水状態を調べる。


6

D 2604

:2012

番号

主要部品の名称

材料

1

シリンダボデー

JIS G 5501

に規定する FC200 若しくは FC250,又は JIS H 5202 に規定する AC2A,

AC2B

,AC4B 若しくは AC4C

2

ピストン

JIS H 5202

に規定する AC2A 若しくは AC2B,又は JIS G 4051 若しくは JIS H 4040

に規定するもの

3

カップ(皿形)

JIS D 2605

に規定する 1 種,2 種又は 3 種

4

ピストンスプリング

JIS G 3521

又は JIS G 3522 に規定するもの

5

ブーツ

JIS D 2608

に規定する 1 種,2 種又は 3 種

6

ブリーダ

JIS G 3101

に規定する SS400 又は JIS G 4051 に規定するもの

7

プッシュロッド

JIS G 3101

に規定する SS400 又は JIS G 4051 に規定するもの

8

スプリングシート

JIS G 3141

に規定する SPCC

注記 1  図に示す構造は,一例を示す。 
注記 2  カップ及びブーツ以外の材料は,使用例を示す。

図 1−ホイールシリンダ(例 1 


7

D 2604

:2012

番号

主要部品の名称

材料

1

シリンダボデー

JIS G 5501

に規定する FC200 若しくは FC250,又は JIS H 5202 に規定する AC2A,

AC2B

,AC4B 若しくは AC4C

2

ピストン

JIS G 4051

又は JIS H 4040 に規定するもの

3

カップ(リング形)

JIS D 2605

に規定する 1 種,2 種又は 3 種

4

ピストンスプリング

JIS G 3521

又は JIS G 3522 に規定するもの

5

ブーツ

JIS D 2608

に規定する 1 種,2 種又は 3 種

6

ブリーダ

JIS G 3101

に規定する SS400 又は JIS G 4051 に規定するもの

注記 1  図に示す構造は,一例を示す。 
注記 2  カップ及びブーツ以外の材料は,使用例を示す。

図 2−ホイールシリンダ(例 2 


8

D 2604

:2012

番号

主要部品の名称

材料

1

シリンダボデー

JIS G 5501

に規定する FC200 若しくは FC250,又は JIS H 5202 に規定する AC2A,

AC2B

,AC4B 若しくは AC4C

2

ピストン

JIS G 4051

又は JIS H 4040 に規定するもの

3

カップ(リング形)

JIS D 2605

に規定する 1 種,2 種又は 3 種

4

ブーツ

JIS D 2608

に規定する 1 種,2 種又は 3 種

5

ブリーダ

JIS G 3101

に規定する SS400 又は JIS G 4051 に規定するもの

6

アジャストホイール

JIS G 3101

に規定する SS400 又は JIS G 4051 に規定するもの

7

ア ジ ャ ス ト ス ク リ ュ

JIS G 4051

に規定するもの

8

ホ イ ー ル ロ ッ ク ス プ

リング

JIS G 4401

又は JIS G 4801 に規定するもの

注記 1  図に示す構造は,一例を示す。 
注記 2  カップ及びブーツ以外の材料は,使用例を示す。

図 3−ホイールシリンダ(例 3 


9

D 2604

:2012

番号

主要部品の名称

材料

1

シリンダボデー

JIS G 5501

に規定する FC200 若しくは FC250,又は JIS H 5202 に規定する AC2A,

AC2B

,AC4B 若しくは AC4C

2

ピストン

JIS H 5202

に規定する AC2A 若しくは AC2B,又は JIS G 4051 若しくは JIS H 4040

に規定するもの

3

カップ(リング形)

JIS D 2605

に規定する 1 種,2 種又は 3 種

4

ピストンスプリング

JIS G 3521

又は JIS G 3522 に規定するもの

5

ブーツ

JIS D 2608

に規定する 1 種,2 種又は 3 種

6

ブリーダ

JIS G 3101

に規定する SS400 又は JIS G 4051 に規定するもの

7

プッシュロッド

JIS G 3101

に規定する SS400 又は JIS G 4051 に規定するもの

8

バックアップリング

四ふっ化エチレン樹脂

注記 1  図に示す構造は,一例を示す。 
注記 2  カップ及びブーツ以外の材料は,使用例を示す。

図 4−ホイールシリンダ(例 4