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D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 2 

3 用語及び定義  2 

4 記号及び略語  3 

5 測定装置 5 

5.1 音響測定装置  5 

5.1.1 一般  5 

5.1.2 校正  5 

5.1.3 適合性の確認  5 

5.2 車速測定装置  5 

5.3 気象条件観測装置  5 

6 音響環境,気象条件及び暗騒音  5 

6.1 試験場  5 

6.1.1 一般  5 

6.1.2 屋外試験  6 

6.1.3 屋内半無響又は無響試験  7 

6.1.4 屋内の車外音響発生装置試験  8 

6.2 気象条件  8 

6.2.1 一般  8 

6.2.2 屋外での測定  8 

6.2.3 屋内での測定  8 

6.3 暗騒音  8 

6.3.1 A特性時間重み付きサウンドレベル測定基準  8 

6.3.2 車両のA特性時間重み付きサウンドレベル測定値の補正基準  9 

6.3.3 1/3オクターブバンド分析時の暗騒音の要求事項  10 

6.3.4 コンポーネントを試験するときの暗騒音測定  10 

7 試験手順 11 

7.1 車両試験  11 

7.1.1 マイクロホン位置  11 

7.1.2 車両条件  11 

7.1.3 車両の試験質量  12 

7.1.4 タイヤの選択及び条件  12 

7.1.5 運転条件  12 

7.1.6 測定及び記録値  13 


 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 目次 

(2) 

ページ 

7.1.7 データの処理  14 

7.1.8 停止状態での測定結果  14 

7.1.9 車速10 km/hにおける低速定常走行の測定結果  14 

7.1.10 記録値  14 

7.2 周波数変化率を決定する音響測定 14 

7.2.1 一般  14 

7.2.2 測定装置  15 

7.2.3 信号処理の要求事項  15 

7.2.4 試験設備  15 

7.2.5 周波数変化率の測定手順  15 

7.3 測定の不確かさ  17 

8 試験報告書  18 

附属書A(参考)この規格の開発に関する情報  19 

附属書B(参考)周波数変化率情報の開発 21 

附属書C(参考)客観的な音響データの歩行者安全性への関連性 23 

附属書D(参考)測定の不確かさ−ISO/IEC Guide 98-3(GUM)による分析の枠組み  25 

附属書E(規定)限定された不確かさに対する試験の要求事項  30 

附属書F(参考)高速フーリエ変換を用いた音の周波数の特定  31 

附属書G(参考)暗騒音の測定及び報告についての手順のフローチャート  33 

附属書H(参考)A特性時間重み付きサウンドレベルの補正手順のフローチャート  34 

附属書I(参考)A特性1/3オクターブバンドサウンドレベルを報告する手順のフローチャート 35 

附属書J(参考)参考文献  36 

 

 


 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人自動車技術会(JSAE)から,

工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経

済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

D 1048:2019 

 

(ISO 16254:2016) 

音響−停止時及び低速走行時にカテゴリM及びNの

自動車が発生する音の試験方法−工学的方法 

Acoustics-Measurement of sound emitted by road vehicles of category M 

and N at standstill and low speed operation-Engineering method 

 

序文 

この規格は,2016年に第1版として発行されたISO 16254を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

 

適用範囲 

この規格は,JIS D 1024-1を基礎に,停止時及び低速走行条件でのカテゴリM及びNの自動車が発生す

る音の工学的試験方法について規定する。この規格は,歩行者の安全に関連し車両の停止時及び低速走行

の条件において車両の主要音源から発生する音圧レベルを再現する。この試験方法は,車両の走行条件で

発生する音の再現性に矛盾のない範囲で,簡便性の要求事項が満たされるように規定する。 

この試験方法は,広い空間で得られる音響環境を必要とする。このような条件は,通常,次の場合に使

用する。 

− 車両型式認証での測定 

− 製造段階での測定 

− 公式試験での測定 

この方法によって得られた結果は,規定の試験条件で発生する音の客観的な測定値となる。ただし,自

動車が発生する音の不快感,認知性,検知性についての主観的評価は,音の測定装置の指示値と単純に関

連付けられるわけではないという事実を考慮する必要がある。不快感,認知性及び/又は検知性は,個人

の感覚,生理的身体条件,文化及び環境条件に強く関連しているので,ばらつきが大きく,これらの項目

は特定の車両条件を示すパラメータとして有効ではない。 

任意に車両を選択する抜取検査が,理想的な音響環境の下で実施されることはまれである。この規格に

規定する要求事項を満たさない音響環境の道路で測定を実施しなくてはならない場合,得られた結果は,

規定された条件の下で得られる結果から多少の偏差がある。 

それに加え,この規格は,車両の走行状態についての音響情報を歩行者へ提供することを目的とする車

外音響発生装置の性能の工学的試験方法を提供する。この情報は,車外音響発生装置の音圧レベル,周波

数成分及び車速に応じた音圧レベル並びに周波数成分の変化に関する客観的な基準として報告される。こ

のように,これらの測定は,位置,車速及び加減速という車両挙動の情報を歩行者に提供することができ

る。附属書A及び附属書Cは,この規格における関連した背景情報を含む。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 16254:2016,Acoustics−Measurement of sound emitted by road vehicles of category M and N at 


D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

standstill and low speed operation−Engineering method(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 1509-1 電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第1部:仕様 

注記 対応国際規格:IEC 61672-1,Electro acoustics−Sound level meters−Part 1: Specifications(IDT) 

JIS C 1515 電気音響−音響校正器 

注記 対応国際規格:IEC 60942,Electro acoustics−Sound calibrators(IDT) 

JIS D 1024-1 自動車の加速時車外騒音試験方法−第1部:M及びNカテゴリ 

注記 対応国際規格:ISO 362-1,Measurement of noise emitted by accelerating road vehicles−

Engineering method−Part 1: M and N categories(IDT) 

JIS D 8301 自動車及びタイヤの車外騒音測定のための試験用路面 

注記 対応国際規格:ISO 10844,Acoustics−Specification of test tracks for measuring noise emitted by 

road vehicles and their tyres(IDT) 

ISO 26101,Acoustics−Test methods for the qualification of free-field environments 

ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in 

measurement(GUM:1995) 

IEC 61260-1,Electroacoustics−Octave-band and fractional-octave-band filters−Part 1: Specifications 

SAE J2889-1,Measurement of Minimum Noise Emitted by Road Vehicles 

 

用語及び定義 

この規格で使用する主な用語及び定義は,JIS D 1024-1及びSAE J2889-1によるほか,次による。 

3.1 

車両前端基準面(front reference plane) 

車両の最前端に接する垂直平面。 

3.2 

車両後端基準面(rear reference plane) 

車両の最後端に接する垂直平面。 

3.3 

車外音響発生装置(external sound generation system) 

歩行者に情報を提供するために車外環境に音響信号を発生する装置。 

3.4 

コンポーネント(component) 

車両とは別に試験することが可能な,情報音を発することを目的とした車外音響発生装置(3.3)。 

3.5 

空車質量(kerb mass) 

M1,N1及び3 500 kgを超えない最大車両総質量のM2の車両で,運転に通常必要な全ての装置を取り


D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

付けた車両の完成出荷質量に次の要素の質量を加えた質量。 

− 潤滑油,冷却液(必要な場合)及びウォッシャ液。 

− 燃料(車両製造業者指定容量の少なくとも90 %まで満たされたタンク) 

− スペアタイヤ,車輪止め,消火器,スペア部品及び工具一式。 

注記1 車両質量の定義は国によって異なる場合があるが,この規格では質量はJIS D 0102で規定し

ている定義を参照する。 

注記2 カテゴリM1及びN1は,JIS D 1024-1及びSAE J2889-1で定義されている。 

3.6 

ランニングオーダ質量(mass in running order) 

次の条件で決められる,N2,N3,3 500 kgを超える最大車両総質量のM2,又はM3の公称質量。 

a) ランニングオーダ質量は,空車時質量と運転者質量との合計。 

b) 追加乗務員の座席を含むカテゴリM2及びM3車両の場合,その質量は,同様に扱われ,運転者質量

と等しい。 

注記1 運転者の質量は,JIS D 0050に従って計算される。 

注記2 空車時質量は,JIS D 1024-1で規定されている。 

3.7 

車両稼働試験(full vehicle operation) 

道路での通常使用のために車両製造業者の設定に従って全てのシステム及びコンポーネントが稼働して

いる車両の試験。 

3.8 

車両稼働模擬試験(simulated vehicle operation) 

試験中の音の干渉を低減するために,システム又はコンポーネントを非稼働にした車両の模擬試験。試

験には,実際に作動している車両を模擬した外部信号を含んでもよい。 

3.9 

対象とする下限周波数(lowest frequency of interest) 

試験中の車両から放出される音の周波数の下限。 

 

記号及び略語 

この規格で用いる記号及び略語を,表1に示す。 

 


D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

表1−記号,略語及び最初に用いる細分箇条 

記号 

単位 

細分箇条 

説明 

AA' 

− 

7.1.5.1 

試験中に音圧レベルを記録する範囲の開始を示す車両の進行方向に垂直な線 

BB' 

− 

7.1.5.1 

試験中に音圧レベルを記録する範囲の終了を示す車両の進行方向に垂直な線 

δ1−δ7 

dB 

D.2 

A特性時間重み付きサウンドレベルにおいて不確かさを考慮に入れるための入
力量 

δ8−δ14 

dB 

D.3 

1/3オクターブバンドのA特性時間重み付きサウンドレベルにおいて不確かさを
考慮に入れるための入力量 

δ15−δ21 

Hz 

D.4 

周波数変化率を決定するために使われる周波数の計測において不確かさを考慮
に入れるための入力量 

CC' 

− 

6.1.3 

車両走行線 

fi,speed 

Hz 

7.2.5.2 

規定された車速における車外音響発生装置の音の単一周波数成分 

fi,ref 

Hz 

7.2.5.2 

基準車速における車外音響発生装置の音の単一周波数成分 

del̲f 

7.2.5.2 

基準周波数に対するパーセントで表わされる周波数変化率 

Δf 

Hz 

7.2.3 

周波数変化率を決定するための周波数分析に使用される狭帯域分析の周波数分
解能 

Fs 

Hz 

5.1.1 

ディジタル信号処理で使用されるサンプリング周波数 

− 

6.3.2 

停止又は低速定常走行での試験の順番を表す数字 

lvehicle 

6.1.3 

半無響空間の要求事項を満たすために必要な最小限の空間を決定するための車
両の全長 

Lst,fwd 

dB 

7.1.8 

前進できる状態で停止している車両のA特性時間重み付きサウンドレベル 

Lst,rev 

dB 

7.1.8 

後退できる状態で停止している車両のA特性時間重み付きサウンドレベル 

Lcrs,10 

dB 

7.1.9 

10 km/hで走行している車両のA特性時間重み付きサウンドレベル 

Lcorr 

dB 

6.3.2 

暗騒音補正値 

Ltest,j 

dB 

6.3.2 

j回目の試験時の車両のA特性時間重み付きサウンドレベル 

Ltestcorr,j 

dB 

6.3.2 

j回目の試験時の暗騒音補正された車両のA特性時間重み付きサウンドレベル 

Lbgn 

dB 

6.3.1 

暗騒音のA特性時間重み付きサウンドレベル 

ΔLbgn,p-p 

dB 

6.3.1 

規定された時間内での代表的な暗騒音のA特性時間重み付きサウンドレベルの
最大値から最小値までの差分 

Lx 

dB 

D.2 

低速走行時の音圧レベル 

Lx,band 

dB 

D.3 

計測の不確かさを評価するための停止又は定常走行における1/3オクターブバ
ンドのA特性時間重み付きサウンドレベル 

Lx,meas 

dB 

D.2 

計測の不確かさを評価するための停止又は定常走行におけるA特性時間重み付
きサウンドレベル 

ΔL 

dB 

6.3.2 

j回目の試験結果のA特性時間重み付きサウンドレベルから暗騒音のA特性時間

重み付きレベルを差し引いた値(ΔL=Ltest,j−Lbgn) 

− 

7.2.3 

離散フーリエ変換又はオートパワースペクトル分析のディジタルサンプルのブ
ロックサイズ 

PP' 

− 

7.1.1 

マイクロホンの位置を規定している車両進行方向に垂直な線 

vAA' 

km/h 

5.2 

車両前端基準面が線AA'を前進走行時に通過するときの車速。3.1 車両前端基準
面の定義を参照する。 

vBB' 

km/h 

5.2 

車両前端基準面又は車両の後端が線BB'を前進走行時に通過するときの車速。3.1 
車両前端基準面の定義を参照する。 

vPP' 

km/h 

5.2 

車両前端基準面が線PP'を前進走行時に通過するときの車速。3.1 車両前端基準
面の定義を参照する。 

vref 

km/h 

7.2.5.2 

周波数変化率のパーセンテージを計算するための基準車速 

vtest 

km/h 

7.1.5.2 

試験時の目標車速 


D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

測定装置 

5.1 

音響測定装置 

5.1.1 

一般 

音圧レベルの測定に使用する装置は,製造業者の推奨するウィンドスクリーンを使用する場合を含め,

JIS C 1509-1のクラス1の要求事項に適合するサウンドレベルメータ(騒音計)又は等価の測定装置でな

ければならない。 

測定装置全体は,JIS C 1515のクラス1の要求事項に適合する音響校正器によって校正する。 

測定は,JIS C 1509-1に規定する音響測定装置の時間重み付け特性“F”及び周波数重み付け特性“A”

を用いて行う。A特性時間重み付きサウンドレベルを周期的にモニタリングする測定装置を使う場合,30 

ms以下のサンプリング間隔で読み取る。 

1/3オクターブバンドの測定をするときは,IEC 61260-1のクラス1を満たす測定装置を使用する。 

周波数変化率の測定をするときは,少なくとも16ビットの分解能をもつディジタル録音システムを使用

する。サンプリング周波数(Fs)及びダイナミックレンジは,対象の信号に対して適切な値を設定する。 

測定装置は,製造業者の指示に従って保守され,校正されなければならない。 

5.1.2 

校正 

一連の測定ごとの初め及び終わりに,音響測定システム全体は5.1.1に規定する音響校正器によって校正

する。指示値の差は,追加調節なしで0.5 dB以下とする。この値を超過した場合,先の校正以降に得られ

た測定の結果は無効とする。 

5.1.3 

適合性の確認 

JIS C 1515の要求事項に従う音響校正器は,1年に一度,適合性を確認する。JIS C 1509-1の要求事項に

従う測定装置は,少なくとも2年ごとに適合性を確認する。全ての適合性確認試験は,公認された試験機

関によって,適切な基準に基づいた校正を行う。 

5.2 

車速測定装置 

車速は,連続的に計測する装置を使用する場合,少なくとも±0.5 km/hの精度を満たす装置で測定する。 

独立した車速測定装置を使用する場合,少なくとも±0.2 km/hの精度を満たすものとする。 

注記 独立した車速測定装置は,二つ以上の個別の装置を用いて,vAA',vBB'及びvPP'の値を求める。連

続測定装置の場合は,必要な全ての車速情報を一つの装置から求める。 

5.3 

気象条件観測装置 

試験中の環境条件の監視に使用する気象条件観測装置は,次の許容値を満たさなければならない。 

− 温度測定装置は,±1 ℃ 

− 風速測定装置は,±1.0 m/s 

− 気圧測定装置は,±5 hPa 

− 相対湿度測定装置は,±5 % 

 

音響環境,気象条件及び暗騒音 

6.1 

試験場 

6.1.1 

一般 

試験場の仕様は,この規格に記された車両又はコンポーネント試験を行うために必要な音響環境を提供

する。この規格の仕様を満足する屋外及び屋内の試験環境は,同等の音響環境を提供し,同等な結果をも

たらす。 


D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

6.1.2 

屋外試験 

試験場は実質的に水平であるものとする。試験路の構造及び表面はJIS D 8301の要求事項を満たすもの

とする。試験場寸法を図1に示す。 

コースの中心の周囲半径50 m以内に,フェンス,岩,橋又は建物のような大きな反射物がないものと

する。試験路及び試験場の表面は乾燥しており,粉雪又は石くずのような吸音性物質がないものとする。 

マイクロホンの近くに,音響的に影響を及ぼす障害物はないものとする。また,人はマイクロホンと音

源の間にいないものとする。測定観測者は指示値に影響を及ぼさないような位置にいるものとする。 

注記1 半径50 m外の建物でもその反射音が試験路に集中する場合には,重大な影響を及ぼすおそれ

がある。 

“実質的に水平”というのは,試験場が自由音場の音響伝ぱであるという条件を無効にする傾斜又は不

連続が試験場にはない,ということを意図している。排水などの水管理のために必要な試験場の勾配を制

限するものではない。試験場の障害の影響を工学的に判断することが求められる。試験路自体は,要求事

項に従う。 

この規格に対しては,車速20 km/hまでにおいて,JIS D 8301又はJIS D 8301に準じた試験路の構造及

び表面で満足な結果が得られる。 

注記2 政府が独自の表面の要求事項を要求できる(附属書E参照)。 

 

単位 m 

 

反射物のない領域 

● マイクロホン(高さ1.2 m) 
注記 スマッジング部は,JIS D 8301に適合した表面で舗装された最小領域である。 

 

図1−試験場寸法 


D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

6.1.3 

屋内半無響又は無響試験 

ここでは,道路上と同じように全システム作動状態,又は車外音響発生装置だけ作動状態のいずれかで,

車両を試験する場合に適用される条件を規定する。 

試験設備は,この試験方法に適した次の適合基準及び測定の要求事項に従ったISO 26101の要求事項を

満足しなければならない。 

半無響とみなされる空間は,図2で定義される。D,E,F,Gの点は,箇条7に規定した方法に従って

試験を行う場合のマイクロホンの位置である。 

 

単位 m 

 

 CC' 車両走行線 

D,E,F,G マイクロホン位置 
 

図2−半無響と定義される音響空間の寸法 

 

半無響空間の適合確認のために次の評価を行う。 

− 音源位置は,無響とみなされる空間の中央で床の上とする。 

− 音源は,測定のために広帯域信号とする。 

− 評価は,1/3オクターブバンドで行う。 

− 評価のマイクロホン配置は,音源位置と,図2にD,E,F,G点で示したこの規格の測定に使用する

各マイクロホン位置とをつなぐ線上とする。これをマイクロホン測定軸と呼ぶ。 

− マイクロホン測定軸上の測定点間の最大間隔は,半無響とみなされる空間のサイズによって異なる。

最低10点を使う。 

− 半無響の適合確認に使用する1/3オクターブバンドは,対象の周波数範囲を含むように定めるものと

する。 

試験設備のISO 26101に定義する遮断周波数は,対象の最低周波数より低くなければならない。 

マイクロホンの近くには,音場に影響するような障害物がなく,マイクロホンと音源との間に人がいな

いものとする。測定者は指示値に影響を及ぼさないような位置にいるものとする。マイクロホンは,図2 1)

に規定した位置に設置しなければならない。 


D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

注記 この規格の使用者は,遮断周波数が対象の最低周波数より低い場合にだけ,有効な測定ができ

るということを理解している。測定する車両によって適切な遮断周波数が変化するため,遮断

周波数の特定の数値の要求事項は決められない。 

注1) 対応国際規格での図番号の誤記載のため,図1を図2に修正し記載した。 

半無響適合確認のために測定すべき周波数域の情報がない場合は,100 Hz〜10 000 Hzの周波数域を使う

ことを推奨する。 

6.1.4 

屋内の車外音響発生装置試験 

ここでは,車両とは別の車外音響発生装置だけで試験する場合に適用される条件を規定する。 

試験設備は,次の例外を除き,6.1.3で使用する適合基準に従ってISO 26101の要求事項を満足しなけれ

ばならない。半無響とみなされる空間は,音源に使用される中心位置から全ての放射方向で2 m以上とす

る。 

試験設備は,対象の最低周波数バンドより低い遮断周波数をもたなければならない。 

マイクロホンの近くには,音場に影響するような障害物がなく,マイクロホンと音源の間に人がいない

ものとする。測定者は指示値に影響を及ぼさないような位置にいるものとする。マイクロホンは7.2.4.2 2)

に規定した位置に設置しなければならない。 

注2) 対応国際規格での箇条番号の誤記載のため,7.1.1を7.2.4.2に修正し記載した。 

6.2 

気象条件 

6.2.1 

一般 

気象条件は,通常運転の温度範囲を定め,極端な環境条件による異常な測定結果を防止するために規定

する。 

気温,相対湿度及び気圧の代表値は,測定中に記録する。 

6.2.2 

屋外での測定 

気象条件観測装置は,試験場を代表するデータを提供し,測定するマイクロホンと同じ高さで,試験領

域に隣接して設置する。 

測定は,気温が5 ℃〜40 ℃の範囲で行う。 

気温は,必要であれば,車両の音発生を低減することができる全ての重要な車両機能(例 アイドリン

グストップ,ハイブリッド推進,バッテリ推進,燃料電池スタックの作動)が,車両製造業者の仕様に従

って有効になるように,より狭い温度範囲に制限してもよい。 

音の測定中に突風を含む風速がマイクロホン高さで5 m/sを超過する場合は,試験を行わない。 

6.2.3 

屋内での測定 

測定は,雰囲気温度が5 ℃〜40 ℃の範囲で行う。 

雰囲気温度は,必要であれば,車両の音発生を低減することができる全ての重要な車両機能(例 アイ

ドリングストップ,ハイブリッド推進,バッテリ推進,燃料電池スタックの作動)が,車両製造業者の仕

様に従って有効になるように,より狭い温度範囲に制限してもよい。 

6.3 

暗騒音 

6.3.1 

A特性時間重み付きサウンドレベル測定基準 

暗騒音すなわち周囲騒音を,少なくとも10秒間測定する。測定結果から選択した当該10秒間のサンプ

ルが一切の過渡的妨害がない状態での暗騒音を代表するものであることを確認し,そのサンプルを用いて,

報告する暗騒音の処理をする。これらの測定は,試験中に使用するマイクロホン及びマイクロホン位置を

用いて行う。 


D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

屋内設備で試験を実施するときは,車両が設置されていない又は存在していない状態での,設備の空調

及び車両冷却による音を含む,ローラベンチ,シャシダイナモメータ又はその他の試験設備の装置から発

せられる音を暗騒音として報告する。左右のマイクロホンからそれぞれ選択された10秒間のサンプルのA

特性時間重み付きサウンドレベルの最大値を,暗騒音Lbgnとして報告する。さらに,暗騒音の最大値から

最小値までの差分であるΔLbgn,p-pを報告する。 

暗騒音の最大値から最小値までの差分の決め方について図3に示す。 

報告された暗騒音の最大値に対応した,IEC 61260-1に従って測定された1/3オクターブ周波数スペクト

ルを報告する。 

暗騒音の山谷間の差分ΔLbgn,p-pは,10秒間で測定された最大暗騒音から,最小暗騒音を引いた値によっ

て決められる。 

1/3オクターブの報告が必要である場合,暗騒音は6.3.3で示された要求事項を満たさなければならない。 

測定及び結果報告の補足として,フローチャート形式でA特性時間重み付きサウンドレベル測定基準を

附属書Gに示す。 

注記1 暗騒音の測定は,両方のマイクロホンで時間内の変化を明らかにする。上記の文の意図は,

特定の測定を実行するに当たり,試験設備の適合性評価を与えるために,試験設備にて観測

された全体の変化の範囲を捉えることである。 

注記2 表2の暗騒音補正をA特性時間重み付きサウンドレベルに適用するために,暗騒音の差分

ΔLbgn,p-pは,暗騒音が十分に時間的に一定(聴覚において音圧レベルの時間の変化が,十分に

小さいことを意味する。)であることを明確にする。1/3オクターブの測定では,補正のため

の暗騒音の時間不変性は不要である。 

 

 

 1 

暗騒音レベルの差分(ΔLbgn,p-p) 

暗騒音測定中の最大騒音値 

暗騒音測定中の最小騒音値 

X 時間 
Y 暗騒音レベル 
 

図3−暗騒音の差分の決定 

 

6.3.2 

車両のA特性時間重み付きサウンドレベル測定値の補正基準 

規定の期間(10秒間)にわたる代表的な暗騒音のA特性時間重み付きサウンドレベル,及びその最大値

から最小値までの差分に応じて,暗騒音補正が施されたレベルLtestcorr,jを得るために,試験条件におけるj


10 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

回目の試験結果Ltest,jを表2に従って補正するものとする。注記がある場合を除き,Ltestcorr,j=Ltest,j−Lcorrで

ある。 

 

表2−車両のA特性時間重み付きサウンドレベル測定時の暗騒音レベルに関する補正 

暗騒音に関する補正 

規定の期間にわたる代表的な暗騒音の
A特性時間重み付きサウンドレベルの

最大値から最小値までの差分 

∆Lbgn,p-p(dB) 

j回目の試験結果の音圧レベルから暗騒

音レベルを差し引いた値 

∆L=Ltest,j−Lbgn(dB) 

補正 

Lcorr(dB) 

>2 

∆L≧10 

≦2 

8≦∆L<10 

0.5 

6≦∆L<8 

1.0 

4.5≦∆L<6 

1.5 

3≦∆L<4.5 

2.5 

∆L<3 

有効な測定値を報告すること

はできない 

 

測定者は,不適切な音の補正を招くような一時的な妨害がないときだけ,測定を行うよう徹底すること

が望ましい。 

測定値に対する暗騒音補正は,暗騒音のA特性時間重み付きサウンドレベルの最大値から最小値までの

差分が2 dB以下である場合にだけ有効である。暗騒音の最大値から最小値までの差分が2 dBを超える場

合は,常に暗騒音の最大レベルが測定レベルに対し10 dB以上低いものとする。暗騒音の最大値から最小

値までの差分が2 dBを超えており,かつ,暗騒音のレベルと測定値との差が10 dB未満の時は,有効な測

定値を得ることはできない。 

1/3オクターブバンドの測定値は,暗騒音補正をしてはならない。 

この規格の要求事項を満たすために,屋内の試験設備が必要となる場合がある。 

測定及び結果報告の補足として,フローチャート形式でA特性時間重み付きサウンドレベル測定基準を

附属書Hに示す。 

注記 暗騒音と試験結果との差の要求事項は,暗騒音による不確かさを1 dB以下にする。計測の全て

の不確かさは,ほかの要因の不確かさを含む。 

6.3.3 

1/3オクターブバンド分析時の暗騒音の要求事項 

この規格に従って1/3オクターブを報告するとき,6.3.1に従って分析された1/3オクターブごとの暗騒

音のレベルは,対象としている各1/3オクターブバンドにおける車両又は車外音響発生装置の測定値を少

なくとも6 dB下回るものとする。暗騒音のA特性時間重み付きサウンドレベルは,車両又は車外音響発

生装置の測定値を少なくとも10 dB下回るものとする。 

1/3オクターブバンドの測定値は,暗騒音補正をしてはならない。 

測定及び結果報告の補足として,1/3オクターブ音圧レベルの測定基準を附属書Iにフローチャート形式

で示す。 

注記 暗騒音と試験結果との差の要求事項は,暗騒音による不確かさを1 dB以下にする。計測の全て

の不確かさは,ほかの要因の不確かさを含む。 

6.3.4 

コンポーネントを試験するときの暗騒音測定 

この規格で規定しているように,車外音響発生装置を車両とは別に測定する場合は,暗騒音レベルは試


11 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

験対象コンポーネントの測定レベルよりも少なくとも10 dB低くなければならない。 

暗騒音は,一連のコンポーネント試験の前後に少なくとも10秒間測定しなければならない。測定から得

られた10秒間サンプルは,選択した当該10秒間サンプルが一切の過渡的妨害がない状態での暗騒音を代

表するものであることを確認し,暗騒音の報告値に使用される。これらの測定は試験中に使用する同じマ

イクロホン及びマイクロホン位置で行わなければならない。 

狭帯域の結果を報告する測定の場合,暗騒音は測定と同じ周波数分解能で報告しなければならない。 

 

試験手順 

7.1 

車両試験 

7.1.1 

マイクロホン位置 

PP'線上のマイクロホン位置から試験路上の基準線CC'までの距離は,試験路上又は屋内試験設備内で,

図1に示すように2.0 m±0.05 mとする。 

マイクロホンは,地上1.2 m±0.02 mの高さに配置する。JIS C 1509-1に規定する自由音場条件のための

基準方向は,水平かつ車両走行線CC'に直角とする。 

7.1.2 

車両条件 

7.1.2.1 

一般条件 

車両は,車両製造業者の指定に従って準備する。 

車両は,測定を開始する前に通常の運転状態にする。 

7.1.2.2 

バッテリの充電状態 

推進バッテリが装備されている場合,車両製造業者が規定する全ての重要機能が有効となる十分な充電

状態にあるものとする。推進バッテリは,車両の発生音を減らすことができる全ての重要機能が動作可能

になる温度範囲の中にあるものとする。その他の種類の再充電可能なエネルギー貯蔵システムは試験中に

動作可能な状態にあるものとする。 

7.1.2.3 

装備品の負荷 

車両が内燃エンジン又は二次的な動力源を装備している場合,自動的なエンジンの再始動を強制する可

能性のある車両負荷,又はエンジン停止を妨げる可能性のある全ての車両負荷のスイッチを切らなければ

ならない。 

全てのオーディオ,エンターテインメント,通信,及びナビゲーション・システムは,スイッチを切ら

なければならない。 

注記 負荷の例は,空調,デフロスタ作動,ウィンドウ解氷,シートヒーター又はクーラーなどを含

む。 

7.1.2.4 

マルチモードの操作 

運転者による選択が可能な複数の運転モードが車両に備わっている場合,7.1.5の試験条件において発生

音が最も低くなるモードを選択する。 

車両によって自動的に選択される複数の運転モードがある場合,最小の発生音を実現する正しい試験方

法を決めることは車両製造業者の責任である。 

発生音が最も低くなる車両運転モードを決定することができない場合には,全てのモードを試験し,最

も低い試験結果が得られるモードを使用して,この規格に基づく車両からの発生音を報告する。 

注記 モードは次を含むが,限定されない: エンジン運転状態(オン/オフ),運転者が選択可能な

運転モード(スポーツ/エコ/ウィンターなど),車両が選択可能なモード(スポーツ/エコ/


12 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

ウィンターなど),変速機の選択モード(スポーツ/エコ/ウィンターなど)。モードは,駐車,

走行,後退,ニュートラルなどの変速機の選択を含まない。 

7.1.2.5 

歩行者安全通報音ではない車両の音 

歩行者安全に関係しない音は,試験中に動作してはならない。 

この要求事項の目的は,試験中に歩行者安全に関係のない音が発生しないことを保証するためである。 

7.1.3 

車両の試験質量 

測定は車両製造業者によって規定された空車質量+75 kg,又はランニングオーダ質量の±15 %内の車両

で実施する。 

7.1.4 

タイヤの選択及び条件 

試験のためのタイヤは車両製造業者によって選ばれ,車両に対して車両製造業者が設定したタイヤのサ

イズ及び種類の一つでなければならない。 

タイヤは,車両の試験質量に対して車両製造業者が推奨する空気圧とする。 

注記 タイヤ音は,車速が0 km/h超えでは車両の発生音に影響する。車速が20 km/hを超えるタイヤ

音は測定される音圧レベルに大きな影響を与える。 

7.1.5 

運転条件 

7.1.5.1 

一般条件 

AA'線への進入から車両後端がBB'線を通過するまでの試験全体を通じて,車両の中心線の進路がCC'

線にできるだけ沿って運転する。けん引車両から容易に分離できないトレーラは,BB'線の通過判定の対

象から除外する。 

7.1.5.2 

試験車速 

3.1に応じた車両前端基準面がPP'線にあるときに,車両は試験車速vtestに達しなければならない。定常

走行試験中は,AA'とBB'との間で一定の車速を維持するように加速制御装置を保持するものとする。車両

は,車両製造業者が通常運転と定めた運転状態でなければならない。 

通常運転では,一つ以上の二次的な推進源を停止してもよい。 

7.1.5.3 

停止条件 

7.1.5.3.1 

一般 

試験条件に応じて車両の前端又は後端基準面をPP'線に合わせた状態で,試験車速vtestを0 km/hとする。 

車両が内燃エンジン及び二次的な動力源を装備する場合,停止試験は,エンジン停止後かつ再始動前に

行われなければならない。 

7.1.5.3.2 

前進試験 

車両前端基準面をPP'線に合わせた状態で,前進試験を実施する。 

7.1.5.3.3 

後退試験 

車両後端基準面をPP'線に合わせた状態で,後退試験を実施する。 

7.1.5.3.4 

手動変速機車 

車両は7.1.2.4で定義する適切な停止モードで試験する。ギヤを入れた状態で,車両は試験中0 km/hと

する。車両製造業者は,試験のための適切な条件を決定しなければならない。 

注記 手動変速機車の停止試験は一般的にはニュートラルで実施する。この試験の目的としての意図

は,車両が移動する準備ができている状態に置くことである。 

7.1.5.3.5 

自動変速機車 

車両は,7.1.2.4で定義する適切な停止モードで試験する。車両前端基準面をPP'線に合わせた状態で,


13 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

ギヤセレクタを通常の前進運転位置とする。車両後端基準面をPP'線に合わせた状態で,ギヤセレクタを

後退運転位置とする。車両は試験中0 km/hとする。車両製造業者は,試験のための適切な条件を決定しな

ければならない。 

7.1.5.4 

低速定常走行 

7.1.5.4.1 

一般 

車両を屋内設備で試験する場合,試験条件に応じて車両の前端又は後端基準面をPP'線に合わせる。車

両のA特性時間重み付きサウンドレベルを5秒間測定し記録する。記録されたA特性時間重み付きサウン

ドレベルの最大のときの1/3オクターブバンド周波数スペクトルを記録する。 

車外音響発生装置の性能を評価するために,車両の音圧レベルは,車速0 km/hの車両で,10 km/hでの

運転を模擬するようにコントロールされた車外音響発生装置を使って測定してもよい。 

7.1.5.4.2 

自動変速機車 

ギヤセレクタは,車両製造業者が通常運転と指定した位置とする。 

7.1.5.4.3 

手動変速機車 

ギヤセレクタは,車両の目標車速を一定のエンジン回転速度で実現できる最も高いギヤ位置とする。 

7.1.5.4.4 

前進10 km/h試験 

試験車速vtestは,AA'−PP'間で10 km/h±1 km/hとする。 

この規格で規定する車速とは異なる車速を基準として規定する場合,全てのほかの規定を維持した車速

変更を推奨する。 

7.1.6 

測定及び記録値 

7.1.6.1 

一般 

現在の音響測定技術を訓練し経験した人が,試験機器を選定し試験を実施することが求められる。 

一般的な音圧レベルから外れた明らかなピークが観測された場合には,その測定結果を削除する。 

全ての試験条件で,少なくとも4回の測定を車両の両側及び各モードで行う。 

どの試験条件でも,無効結果を除いた2.0 dB以内の最初の四つの連続した有効な測定結果を,該当する

中間又は最終結果の計算に使う。 

屋外での車両の走行試験(前進又は後退)では,AA'−PP'間の最大音圧レベルLtest,jの小数第1位の有効

数字(例 XX.X)を,各マイクロホン位置について記録する。 

屋内での車両の走行及び停止試験(前進又は後退)では,7.1.5.4.1に規定する5秒間の最大値Ltest,jの小

数第1位の有効数字(例 XX.X)を,各マイクロホン位置について記録する。 

注記1 上記の要求事項を満たすには,この規格に従った測定値の適切な分析及び記録のために,適

切な時間区分を選ぶことを目的とした測定音圧レベルデータと時間との関係評価が必要であ

る。 

注記2 中間結果は,一つの車両モード又は運転条件でのものである。 

7.1.6.2 

停止状態における車両の測定 

ここでは,車両の停止状態での発生音の測定の要求事項を規定する。 

車両の音圧レベルは5秒間計測する。 

各マイクロホン位置における最大A特性時間重み付きサウンドレベルに対応した1/3オクターブバンド

レベルを記録する。 

7.1.6.3 

走行車両の測定 

7.1.6.3.1 

一般 


14 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

ここでは,走行車両の発生音の測定の要求事項を規定する。 

7.1.6.3.2 

屋外試験 

各マイクロホン位置における最大A特性時間重み付きサウンドレベルに対応した1/3オクターブバンド

レベルを記録する。 

7.1.6.3.3 

屋内試験 

車両の音圧レベルは,5秒間測定する。 

一般的な音圧レベルから外れた明らかなピークが観測された場合には,その測定結果を削除する。選択

された音のサンプルは,外乱のない試験条件での車両の最小音を代表するものである。Ltestcorr,jを得るため

に,各マイクロホン位置におけるLtest,jを,6.3.2に従って補正する。 

各マイクロホン位置における最大A特性時間重み付きサウンドレベルに対応した1/3オクターブバンド

レベルを記録する。 

7.1.7 

データの処理 

7.1.7.1 

最大A特性時間重み付きサウンドレベルのデータ処理 

決められた試験条件及びモード(7.1.2.4を参照する。)について,車両の両側の暗騒音補正結果Ltestcorr,j

を別々に平均する。 

記録するA特性時間重み付きサウンドレベルは,二つの平均の低い方を最も近い整数に丸める。 

7.1.7.2 

1/3オクターブバンドレベルのデータ処理 

1/3オクターブバンドレベルは,両側での4回の測定における最大A特性時間重み付きサウンドレベル

に対応したスペクトルの算術平均を使用する。 

IEC 61260-1に従って測定された最終の1/3オクターブバンドスペクトルは,記録されたA特性時間重

み付きサウンドレベルと同じ側のスペクトルである。 

暗騒音補正は,1/3オクターブバンドスペクトル結果には適用しない。 

1/3オクターブスペクトルの測定結果が6.3.3の条件を満足していない場合,情報として記録してもよい。

この場合は,表4の測定時の不確かさは有効ではない。 

7.1.8 

停止状態での測定結果 

7.1.2.4に応じた各モードのLst,fwd及びLst,revの値を,7.1.5.3の試験条件で測定し,7.1.6の分析の定義から

得る。 

1/3オクターブバンドスペクトル分析を実施する場合,結果は7.1.7.2による。 

7.1.9 

車速10 km/hにおける低速定常走行の測定結果 

7.1.2.4に応じた各モードのLcrs,10の値を,7.1.5.4の試験条件で測定し,7.1.6の分析の定義から得る。 

1/3オクターブバンドスペクトル分析を実施する場合,結果は7.1.7.2による。 

7.1.10 記録値 

記録値Lcrs,10,Lst,rev及びLst,fwdは,7.1.2.4に応じた各モードのLcrs,10,Lst,rev及びLst,fwd値の最小とする。 

7.2 

周波数変化率を決定する音響測定 

7.2.1 

一般 

ここに記載する要求事項は,車両周辺にいる歩行者に提供する目的で取り付けられた車外音響発生装置

から発せられる音響情報を,測定することを意図している。ここで測定された情報は,装置が発生する周

波数が,車両挙動パラメータ関数と同様の周波数変化として特徴付ける。 

いかなる測定結果にも,暗騒音補正は行わない。 

周波数変化率に関する詳細情報については,附属書Bを参照する。 


15 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

7.2.2 

測定装置 

マイクロホン及びそれにつながる測定装置を含めた音響測定システム全体は,JIS C 1509-1のクラス1

のサウンドレベルメータの要求事項を満足しなければならない。 

ディジタル録音システムは,少なくとも16ビットの分解能をもたなければならない。サンプリング周波

数Fs及びダイナミックレンジは,対象となる信号に適したものとする。 

注記 分析する信号の周波数成分が広範囲であるため,サンプリング周波数には特定の要求事項が与

えられていない。訓練され知見のある人が,適切なサンプリング周波数を選択することが求め

られる。 

7.2.3 

信号処理の要求事項 

計測の周波数分解能Δfは,様々な試験条件における周波数を識別できる精度とする。音響分析装置は,

必要な周波数分解能,及び対象となる全ての周波数を含む周波数レンジにおいて,離散フーリエ変換及び

オートパワースペクトル分析を実行できなければならない。その後の信号処理で使用するブロックサイズ

Nは,Δf≦Fs/Nにおいて,要求されるΔfを可能にしなければならない。 

上記要求事項に従ってデータを得るために,測定者が分析装置の設定を決定する(附属書Fを参照する。)。 

7.2.4 

試験設備 

7.2.4.1 

車両の試験設備 

試験設備は,6.1.2又は6.1.3で規定する要求事項を満足しなければならない。 

7.2.4.2 

コンポーネントの試験設備 

試験設備は,6.1.4で規定する要求事項を満足しなければならない。 

車外音響発生装置の発音体は,試験場の反射面(床)から0.5 m上方に取り付けることを推奨する。発

音体の主伝ぱ軸は,反射面に対し水平方向に向ける。 

マイクロホンは,高さ0.5 mにある発音体中心から1.0 mの位置への設置を推奨する。 

注記 有効な試験実施のための指針として,試験設備内での発音体及びマイクロホンの配置について,

具体的に推奨する。周波数成分の測定に有効な発音体及びマイクロホンの配置は,ほかにも複

数存在する。 

7.2.5 

周波数変化率の測定手順 

7.2.5.1 

一般 

7.2.5.1.1 

周波数変化率の測定 

周波数変化率は,車両稼働試験,車両稼働模擬試験又はコンポーネント試験のいずれかの手順に従って

測定する。 

7.2.5.1.2 

車両稼働試験 

車両は,屋外と同様な挙動で運転可能な,屋内試験設備内に設置する。マイクロホン位置は全て,図1

に規定のとおりとする。車両前端基準面は,PP'線上とする。 

屋外では,車両は,車両試験と同じ屋外試験設備で,同様の通常操作条件に従って操作しなければなら

ない(7.1を参照する。)。マイクロホンは,車外音響発生装置の発音部近傍に車載する。収録装置も車載す

る。 

周波数fiは,この規格で規定した作動条件に対して測定及び分析が可能であり,車速の関数として意図

した変化が確認できなければならない。 

屋外設備において車両が動いている状態で周波数変化率の測定を行う場合,細心の注意を払わなければ

ならない。測定対象の信号は,対象外車両の音又は暗騒音にマスキングされないほうがよい。 


16 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

注記1 標準的なデータ分析装置は,車速に連動した音成分の周波数対車速を提供する。 

注記2 着目する信号及び暗騒音の周波数成分が未知の場合,車両操作によって車速と共に変化する

周波数を明確にできないため,特定の周波数識別手法は規定されていない。詳細情報につい

ては,附属書Bを参照する。 

注記3 屋内試験設備では車両とマイクロホンとの相対的位置は変化しない。これは,その後の結果

分析及び報告のための音響的に安定した信号を提供する。 

車載のマイクロホンは,音響発生装置からの相対的な動きがなく,周波数変化率の測定では,より信頼

できる信号が得られる。車外音響発生装置の発音部近傍に取り付けた車載マイクロホンについては,次を

推奨する。 

− マイクロホンを装置の音響放射軸(軸がある場合)上に配置する。 

− 発音部から8 cmの距離に置く。これは,対象外の音源による影響を受けるほど遠過ぎず,信号がひず

むほど近過ぎる距離ではない。 

− マイクロホンと車両との間に緩衝装置を使用する。 

屋内設備においてタイヤを回転させた状態で周波数変化率の測定を行う場合,細心の注意を払わなけれ

ばならない。これは,タイヤとローラとの間からの音があるためである。 

7.2.5.1.3 

車両稼働模擬試験(屋内又は屋外) 

稼働を模擬した外部車速信号に対応できる試験設備で,車両を試験しなければならない。マイクロホン

位置は全て,図1に規定のとおりとする。車両前端基準面は,PP'線上とする。 

周波数fiは,この規格で規定する作動条件に対して測定及び分析が可能であり,車速の関数として意図

した変化が確認できなければならない。 

注記1 標準的なデータ分析装置は,車速に連動した音成分の周波数対車速を提供する。 

注記2 着目する信号及び暗騒音の周波数成分が未知の場合,車両操作によって車速と共に変化する

周波数を明確にできないため,特定の周波数識別手法は規定されていない。詳細情報につい

ては,附属書Bを参照する。 

注記3 屋内試験設備では車両とマイクロホンとの相対的位置は変化しない。これは,その後の結果

分析及び報告のための音響的に安定した信号を提供する。さらに,模擬信号試験によって,

タイヤと路面間との相互作用による音は取り除かれる。 

7.2.5.1.4 

コンポーネント試験の手順 

周波数fiは,この規格で規定する作動条件に対して測定及び分析が可能であり,車速の関数として予測

される変化が確認できなければならない。 

注記 標準的なデータ分析装置は,車速に連動した音成分の周波数対車速を提供する。 

7.2.5.2 

測定手順 

基準車速に対応した車外音響発生装置への入力信号と共に,音の周波数特性を測定する。 

次のように,システムの音を測定する。 

− 定常走行で,音を少なくとも5秒間記録する。 

− ハニングウィンドウを使って,5秒間の時間軸での音信号から,66.6 %以上のオーバーラップ処理を

用いて,1 Hz以下の周波数分解能をもつ信号のオートパワースペクトルを計算する。 

車外音響発生装置の音信号の周波数fi,speedを測定し記録する。 

車速に対応したfi,speed及びfi,refを測定し記録する。 

式(1)に従い,車外音響発生装置の音信号の周波数変化率del̲fを計算する。 


17 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

100

̲

ref

,

ref

test

ref

,

speed

,

i

i

i

f

v

v

f

f

f

del

  (1) 

ここに, 

fi,speed: 規定の車速値における周波数 

 

fi,ref: 基準車速値における周波数 

 

vtest: 周波数fi,speedに対応する実稼働又は模擬の車速 

 

vref: 周波数fi,refに対応する実稼働又は模擬の車速 

 

式(1)は,車速vtestが基準車速vrefよりも大きい場合にだけ有効である。 

表3を使って結果を報告する。 

 

表3−周波数変化率を決定するために測定する車速 

項目 

単位 

目標車速での試験結果 

5 km/h 

(基準) 

10 km/h 

15 km/h 

20 km/h 

報告車速 

km/h 

 

 

 

 

周波数fi,speed左側 

Hz 

 

 

 

 

周波数fi,speed右側 

Hz 

 

 

 

 

周波数変化率 左側 

該当せず 

 

 

 

周波数変化率 右側 

該当せず 

 

 

 

 

基準車速は,その他の車速を希望しない限り5 km/hがよい。 

7.3 

測定の不確かさ 

7.1及び7.2で規定した測定手順は,複数のパラメータ(例えば,環境条件,測定システムの不確かさ,

試験車速のばらつき,評価路走行時の実際の車両中央位置ずれなど)の影響を受け,同一の対象で測定し

た音圧レベルにばらつきが生じる。このばらつきの原因及び特性は,完全には分かっておらず,予測でき

ない形で最終結果に影響を及ぼすことがある。この規格による測定結果の不確かさは,ISO/IEC Guide 98-3

に記載された手順又はJIS Z 8402(第1部〜第6部)に従って試験機関間で行った比較によって評価でき

る。利用できる複数の試験機関からのデータ及び同一の試験機関内のデータがまだ多くないため,ISO/IEC 

Guide 98-3に記載された手順によってこの規格に関する不確かさを推定した。次に記載する不確かさは,

既存の統計データ,この規格に記載する公差の分析,及び工学的判断によるものである。このように決定

した不確かさを次のとおり分類した。 

a) 同一の試験機関内で予測されるばらつき及び一連の同一試験中の環境条件の僅かなばらつき(走行ご

と)。 

b) 同一の試験機関内で予測されるばらつきであり,年間を通して通常予測できる環境条件及び装置特性

によるばらつきを含む(日ごと)。 

c) 環境条件,装置,試験要員及び路面状態も異なる試験機関間のばらつき(試験場ごと)。 

報告する場合には,ISO/IEC Guide 98-3で定められる包含確率80 %に対応する拡張不確かさを記載する。

拡張不確かさの決定に関する情報には,附属書Dを参照する。 

注記1 附属書DにISO/IEC Guide 98-3に従った分析の枠組みを示す。これはこの規格に対する測定

の不確かさに関する将来の研究に利用できる。 

これらのデータを,三つの異なる測定種類別に分けて表4に示す。不確かさを,包含確率80 %として記


18 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

載する。データは特定の測定対象に対する結果のばらつきを表しており,製品のばらつきを含まない。 

 

表4−包含確率80 %に対応する測定値の不確かさ 

測定の種類 

走行ごと 

日ごと 

試験場ごと 

A特性時間重み付きサウンドレベル dB(屋内/屋外) 

0.3/0.5 

0.5/0.9 

 1.4 

A特性1/3オクターブバンドレベル dB 

1.5 

2.5 

 3.5 

周波数変化率 % 

1.0 

1.0 

10.0 

 

注記2 ここに記載する測定の不確かさは,この規格に沿った4回の個別測定を平均した後の結果で

ある。個々の測定は,これらの値を超えるばらつきをもつ。 

注記3 屋内測定の不確かさは,ISO 362-3に基づく。 

注記4 試験場ごとの測定の不確かさは,実際の車速に大きく依存する。表4に示した屋外測定の不

確かさは,JIS D 1024-1に基づく。 

より明確な知見が得られるまでは,表4に示す試験場ごとのばらつきデータは,包含確率80 %の拡張不

確かさとして試験報告書に使用できる。 

 

試験報告書 

試験報告書には,次の情報を記載する。 

a) この規格の規格番号(JIS D 1048) 

b) 試験場の詳細,試験路の向き,風速,気温,風向,気圧,湿度などの気象条件。屋内設備を使用する

場合は,設備の寸法及び遮断周波数を含む設備の説明 

c) ウィンドスクリーンを含む測定装置の型式 

d) 暗騒音のA特性時間重み付きサウンドレベル 

e) 暗騒音の1/3オクターブバンドレベル 

f) 

車両型式,エンジン型式,使用可能な変速比を含む変速装置の型式,タイヤのサイズ及び種類,タイ

ヤ空気圧,タイヤの生産識別,定格出力,試験時質量,全長及び車両前端基準面並びに車両後端基準

面の位置 

g) 試験に影響する車両の補機類,及びその動作状況 

h) 車両推進システムの技術的な内容(例えば,内燃機関,原動機の停止/起動,バッテリモータ,ハイ

ブリッド,プラグインハイブリッド,レンジエクステンダー,燃料電池) 

i) 

h) に記載された技術内容を反映した車両の運転モード又は設定を含む,何らかの特別な試験又は車両

の状態 

j) 

車外音響発生装置の発音性能を測定するために車両試験する場合,その装置の情報 

k) 車両の側面及び車両の進行方向に応じて,各試験で測定された全ての有効なA特性時間重み付きサウ

ンドレベル 

l) 

Lcrs,10,Lst,rev及びLst,fwdの最終結果 

m) 各試験における全ての有効な個々の狭帯域周波数,及び全ての1/3オクターブバンド周波数スペクト

ル 

n) 各測定値の包含確率80 %の拡張不確かさ 


19 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

附属書A 

(参考) 

この規格の開発に関する情報 

 

低騒音車両の潜在的な安全性についての懸念を理解する目的で,客観的に繰り返し再現可能な技術的に

正しい方法によって自動車の最小音を測定する必要性から,この規格の開発が実施された。この規格で規

定する客観的な車両音の指標及び人間の主観的評価(検知性,不快感,認知性),又はその他の音響心理学

的分析との相関性比較のためには,追加の分析又は説明が必要である。そのような音響心理学的な変数は,

規定された暗騒音の中で特定の音への反応が報告され,与えられた母数に対する割合でだけ正確に表すこ

とができる,人が自然に感じる主観的なものである。 

この試験方法は,既存の加速時車外騒音試験方法であるJIS D 1024-1及びSAE J2805を基にした。これ

らの最大騒音に対する騒音試験方法は,国際的な車外最大騒音法規の技術基準において,騒音測定の実施

に関する客観的で繰り返し再現可能な技術的に正しい方法を提供するため,過去50年にわたり開発されて

きた。測定場所の音響特性,測定路面,測定機器,正確な測定に必要な環境条件などに関する事項,測定

の不確かさの原因及び限界の理解。これらは全てJIS D 1024-1及びSAE J2805で検討,開発され,反映さ

れている。 

この規格の目的に合わせるため,JIS D 1024-1及びSAE J2805の内容を基に次の変更を行った。 

a) マイクロホン位置を7.5 mから2.0 mに移動した。この変更は,測定の信号雑音比(SN比)を改善す

る。 

b) この規格で規定する車両運転条件での代表的な音圧レベルに適した条件を提供するため,暗騒音(周

囲の音)に関する内容を拡張した。この規格の使用において,報告される最大暗騒音レベルは,試験

場の適合性判断又は測定された車両音圧レベルの補正に用いられる最大暗騒音レベルに一致する。 

c) 車両運転条件は,最小車両音圧レベルであり,車両音が安全性についての懸念を引き起こし得る条件

の双方を代表するものに変更された。規定された条件は,懸念される現実条件の広い範囲を網羅して

おり,妥当な作業負荷での試験実施に適した実用的な条件設定となっている。 

d) 車速ゼロ(停止)に規定された条件での測定のため,屋内半無響室空間を使用する代替法が提供され

た。ローラ上のタイヤ・路面騒音の測定誤差が許容されることを示す情報が提示された後に,車両走

行状態も含むように,この代替法が拡張された。これは,低騒音車両の停止及び走行状態に対して,

正確な車両測定に必要な暗騒音条件を得ることが,屋外空間では難しいという認識である。 

e) 車両試験の結果報告には,左の平均及び右の平均の最大値ではなく,最小値の選定が,この規格の目

的に合致する。 

f) 

最小音圧レベルの報告として,車両条件の中のより小さい方(最小)での結果を選択することが,規

格の目的に合致する。これは,7.1.2.4に規定している詳細に従って,複数の操作モードで試験をする

場合に適用される。 

g) 特定の車外音響発生装置の音を測定する目的でこの規格を使用する場合,連続及び間欠音源の両方を

正確に測定するため,記録された音圧レベルの最大値を使用する測定の要求事項が規定される。 

h) 車両レベルの試験方法は,車速又はその他の運転操作条件の関数として,車両の発する音の周波数変

化を特定する情報を提供するため拡張された。これは音の周波数変化率と呼ばれる。 

i) 

この規格は,コンポーネント状態で車外音響発生装置を測定できるように拡張された。コンポーネン


20 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

ト状態での車外音響発生装置の測定は,測定精度向上及び暗騒音レベルの制御を可能にする。これは,

屋外又は完成車両の測定を行う場合には,通常は実現できない。コンポーネント試験は,周波数変化

率情報の特定に十分な精度で車外音響発生装置の周波数成分を測定できる。 

j) 

この規格を法規適合性確認で使用する場合,生産工程のユニット又は交換用ユニットが,元のユニッ

トと十分な同一性をもっていることの判定を必要とする場合がある。この評価は,周波数変化率測定

方法を使用し,周波数(Hz)情報及びレベル(dB)情報に対する必要な許容誤差を適用することによ

って達成できる場合がある。この評価は,それぞれの音源が同一のソフトウェアをもつことを検証す

ることによって達成される場合もある。 

 


21 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

附属書B 

(参考) 

周波数変化率情報の開発 

 

内燃機関が推進力を与える自動車は,発する音によって歩行者及び自動車の乗員に,その運転状態につ

いての情報を自然に与えている。主要な情報の一つとして,自動車が発する音の周波数と自動車の車速と

の間の関係がある。一般的に,推進装置は,より高い車速でより高い周波数を発生する音響特性をもって

いる。そして人は,車両がいかに早く移動しているか,又は車両が加速しているかどうかに関する情報を

もたらす,これらの特性を関連付けるようになった。 

車速又はその他の車両運転状態に関連する,周波数及び/又は周波数の変化を測定することは,歩行者

に必要な情報を明らかにすることに役立つ場合があるため,この目的達成に向けて測定手順が規定された。 

この試験手順の開発の場合に次を前提とした。 

a) 試験者は,音響測定における最新の試験法,機器及び規格の知識がある。 

b) 試験者は,試験中に使用される機器の訓練を受けている。 

c) 車速又はその他の車両運転状態を表す指標として追跡できる周波数成分が,少なくとも一つ存在して

いる。 

d) 車外音響発生装置をコンポーネントとして正確に試験する場合,車両運転状態を模擬できる必要なハ

ードウェア及びソフトウェアが利用可能である。 

e) 試験者は,測定中に車外音響発生装置又は車両が発生する周波数を知っている。 

f) 

測定中,音は安定した信号である。 

手順は手動プロセスとして規定しているが,測定機器が当該機能を備えている場合には自動化してもよ

い。回転次数トラッキング測定に使用されるものと同じ周波数トラッキング原理を用いて手順を実施する。

図B.1は複数の周波数が存在する場合の測定手順の例を示しており,追跡情報を提供するために一つの周

波数を選択する。 

 

 


22 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

 

 

X 車速(km/h) 
Y 周波数(Hz) 

 

図B.1−車速情報に対する周波数の測定例 

 


23 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

附属書C 
(参考) 

客観的な音響データの歩行者安全性への関連性 

 

この規格は次の測定手順を規定している。 

a) 車両でのA特性時間重み付きサウンドレベル(SPL) 

b) 車両での1/3オクターブバンドの周波数情報 

c) 車両での狭帯域周波数情報(1 Hz分解能) 

d) コンポーネントでの狭帯域周波数情報(1 Hz分解能) 

e) 車速又はその他の車両運転因子に対する,車両又はコンポーネントでの周波数変化 

規制に関する議論において,存在(検知),方向,位置及び運転状態という概念は,車両から歩行者に対

して伝達される(この規格の場合は,音響手段によって伝達される。)必要情報を明確にしようという試み

の中で使用される用語である。全ての自動車は何らかの音響信号を発すると認識されている。規制当局に

とっての唯一の関心事は,自動車の存在下で歩行者の安全な通行を可能とするために必要な音響情報とし

て,歩行者が得るのに十分な大きさ及び特性をその信号がもっているかである。あらゆる場合,あらゆる

場所で,個々の自動車を認識するために,歩行者が音響情報を必要と想定しているわけではない。 

この規格の開発の背景にある基本的で妥当な前提は,住宅地域において適度に聞こえる程度の範囲内の

自動車の音を測定することである。大きな音又は異常な音が存在する状況で,車両の音が聞こえる,又は

聞こえるはずであると期待していない。例えば,建設現場,騒音規制最大限度を超過する車両が存在する

場所,又は正常な聴力の人が自動車の音を聞くことが妥当と想定される音量を自然音が超える状況。 

“存在”という用語は,音響用語である“検知”と密接に関連しているが,同一ではない。検知は,自

然又は背景信号エネルギーを上回るような十分な信号エネルギーの信号処理(音響又は電磁気)において,

特定の意味及び定義をもつ。したがって,検知は,背景(この場合は暗騒音)と関連している信号エネル

ギーと明確に関係している。これは,車両及びコンポーネントの測定規格であるため,特定状況下での検

知は評価されることはない。しかしながら,存在は,歩行者が近くにある車両を判断する能力として,こ

こでは理解される。しかるに,存在の判断に関係する客観的な測定項目は複数存在する。それらは,第一

にA特性時間重み付きサウンドレベルであり,第二に車両の発生音の周波数成分であり,そして第三に車

速に対応する車両発生音の周波数変化である。 

A特性時間重み付きサウンドレベル[SPL:パスカル(Pa)という単位で表される音圧で,この規格で

はデシベル(dB)で表されるA特性レベルとして示される。]は,聴き手にある種の可聴音を与えるのに

必要な音響エネルギーである。信号中に存在する周波数成分及び周波数成分の組合せに依存するが,車両

が発する音の周波数成分は,歩行者への情報源の基礎となるSPLをより効果的なものにする。最後に,車

速及び/又はその他の車両運転状況に応じた音響信号の周波数変化は,車速に関する非常に重要な情報,

例えば,車両の加減速に関わる情報を歩行者に与える。さらに,周波数変化の特性によって,広範囲な不

快音を排除する。 

ここでの“方向”という用語は,歩行者が自身の位置に対して音を空間的に位置付けることである。音

が検知されているということを前提とすれば,車両の正確な空間的位置の把握に貢献するのは音響信号の

周波数成分である。方向を判断する上で重要なものは,車両が発する音に無関係の歩行者が判断する大量

の情報である。これには二つの基本的な情報源がある。歩行者に対する自動車の動き,及び車両に対する


24 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

歩行者の動きである。 

歩行者に対する本来の車両の動きから,人間の聴覚作用は自身の位置に対する音源の空間的変化を自然

に検知する。振幅(音量)変化及び相対的な角度変化の双方を含む情報から,車両の進行方向及び動きに

関する判断を下すことができる。さらに,この過程は,歩行者が車両に対して動いている場合,人間が自

身の頭を音に応じてその方向へ向け,両耳の聴力を活用し車両の進行方向についての追加情報を得ること

によって,同様に機能する。 

“位置”という用語は方向と類似しているが,ここでの用法では,空間的方向に加えて範囲の追加情報

が含まれている。音圧レベルの変化を補強する周波数変化率の統合によって,車両が近づいているのかそ

れとも遠ざかっているのか,それはどの程度かに関する判断が改善され,位置情報の更新には,方向情報

に用いられるものと同じ過程が用いられる。 

ここでの“運転状態”という用語は,車両が運転者によってどのように操作されているかを歩行者が理

解することを意味する。例えば,運転者は一定の車速で進行している,運転者は急激にブレーキをかける,

徐々に車速を落とす又は運転者は車両を加速させていることである。この情報は,主に車両音の周波数変

化率によって与えられ,車両のSPLから得られる追加情報によって補強される。これら双方の情報源から,

歩行者は車両の運転状態を判定することができ,それによって運転者の行動及び意図を判断できる。 

この規格に明記されている全ての客観的基準は,必要に応じて個別に用いられるが,歩行者へ適切な情

報を提供する十分な基準とはならない。SPL,周波数成分及び周波数変化率の基準の組合せによって,歩

行者が車両通行と安全に付き合っていくのに必要な情報を提供する一連の対策となる。最終的に,客観的

基準は,適切な音の使用及び製作を目的として規制当局が利用できる一連の制限的な規定を提供する。 

 


25 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

附属書D 
(参考) 

測定の不確かさ−ISO/IEC Guide 98-3(GUM)による分析の枠組み 

 

D.1 一般 

測定手順は,同一対象について観測された結果のばらつきにつながる複数の変動要因の影響を受ける。

このばらつきの原因及び特性は,完全には分かっておらず,予測できない形で最終結果に影響を及ぼすこ

とがある。一般的に測定方法に関する不確かさの表現として承認された形式は,ISO/IEC Guide 98-3に記

載されている。この形式は不確かさ集を構成し,その中で全ての多様な不確かさの原因が識別され,定量

化されている。そして,そこから合成標準不確かさを得ることができる。不確かさは,次の要因に起因す

る。 

− サウンドレベルメータ,音響校正器,車速測定装置などの測定機器のばらつき 

− Lst,fwd,Lst,rev及びLx,band測定時に音の伝ぱに影響を及ぼす局所的環境条件のばらつき 

− 通過走行中の車速及び車両位置のばらつき 

− 音源の特性に影響を及ぼす局所的環境条件のばらつき 

− 主にエンジン性能など,出力特性に影響を及ぼす環境条件(大気圧,大気密度,湿度及び気温)の影

響 

− 推進システムからの音に影響する環境条件(大気圧,大気密度,湿度及び気温)の影響,及びタイヤ

騒音(タイヤ及び路面の温度,湿った路面)の影響 

− 試験場の特性(路面のきめ,吸音及び勾配) 

7.3によって決定された不確かさは,この規格に関連した不確かさを表している。ここには,製造工程に

おけるばらつきに関連した不確かさは含まれていない。同一工程で製造された試験対象の音圧レベル又は

周波数のばらつきは,この規格の適用範囲外である。 

不確かさの影響は,次の原因から三つに分類してもよい(7.3を参照する。)。 

a) 走行ごとのばらつきによる不確かさは,連続走行での車両の動作状況の変化,気象条件の僅かな変化,

暗騒音レベルの僅かな変化及び計測システムの不確かさによる。 

b) 日ごとのばらつきによる不確かさは,年間を通しての気象条件の変化,試験路面の経時変化,長期に

わたる計測システム性能の変化及び車両の動作状況の変化による。 

c) 試験場ごとのばらつきによる不確かさは,異なる試験場,計測システム,試験路面特性及び車両の動

作状況による。 

試験場ごとのばらつきは,a),b) 及びc) に含まれる不確かさの原因からなる。日ごとのばらつきは,

a) 及びb) に含まれる不確かさの原因からなる。 

 

D.2 低速走行時の車両のA特性時間重み付きサウンドレベルの計算式 

低速走行時の音圧レベルLxの一般的な計算式は,式(D.1)で与えられる。 

Lx=Lx,meas+δ1+δ2+δ3+δ4+δ5+δ6+δ7  (D.1) 

ここに, 

Lx,meas: この規格で規定する試験によるA特性時間重み付きサ

ウンドレベル 

 

δ1: 計測システムの不確かさを考慮した入力量 


26 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

 

δ2: 測定時に音源からの音の伝ぱに影響を及ぼす環境条件

の不確かさを考慮した入力量 

 

δ3: 車速及び車両位置の不確かさを考慮した入力量 

 

δ4: 音源の特性に影響を及ぼす局所的環境条件の不確かさ

を考慮した入力量 

 

δ5: 動力装置の機械的特性に対する環境条件の影響の不確

かさを考慮した入力量 

 

δ6: 推進システムからの音及びタイヤ・路面騒音に対する環

境条件の影響の不確かさを考慮した入力量 

 

δ7: 主に路面特性及び吸音特性に関係する試験場の特性の

影響の不確かさを考慮した入力量 

 

注記1 不確かさを考慮するための式(D.1)に含まれる入力は,この規格の制定時点での情報から該当

すると考えられるものであり,今後の研究によってこれ以外のものが明らかになる可能性が

ある。 

注記2 δ関数の推定値は,ある測定ではゼロになることも考えられるが,通常はプラス又はマイナ

スとなる(表D.1を参照する。)。それらの不確かさは,測定結果を決定する目的のために加

算するものではない。 

注記3 δ7の推定値は,車速の非線形関数である。これは0 km/hで実質的にゼロであり,20 km/h以

上の車速の測定結果における潜在的な重要性が非線形に増加する。 

 

D.3 低速走行時の車両の1/3オクターブバンド音圧レベルの計算式 

低速走行時の1/3オクターブバンド音圧レベルLx,bandの一般的な計算式は,式(D.2)で与えられる。 

Lx,band=Lx,band,meas+δ8+δ9+δ10+δ11+δ12+δ13+δ14  (D.2) 

ここに, Lx,band,meas: この規格で規定する試験によるIEC 61260-1で規定され

たバンドの,A特性時間重み付きサウンドレベル 

 

δ8: 計測システムの不確かさを考慮した入力量 

 

δ9: 測定時に音源からの音の伝ぱに影響を及ぼす環境条件

の不確かさを考慮した入力量 

 

δ10: 車速及び車両位置の不確かさを考慮した入力量 

 

δ11: 音源の特性に影響を及ぼす局所的環境条件の不確かさ

を考慮した入力量 

 

δ12: 動力装置及び車外音響発生装置の機械的特性に対する

環境条件の影響の不確かさを考慮した入力量 

 

δ13: 推進システムからの音,車外音響発生装置からの音及び

タイヤ・路面騒音に対する環境条件の影響の不確かさを
考慮した入力量 

 

δ14: 主に路面特性及び吸音特性に関係する試験場の特性の

影響の不確かさを考慮した入力量 

 

注記1 不確かさを考慮するための式(D.2)に含まれる入力は,この規格の制定時点での情報から該当

すると考えられるものであり,今後の研究によってこれ以外のものが明らかになる可能性が

ある。 

注記2 δ関数の推定値は,ある測定ではゼロになることも考えられるが,通常はプラス又はマイナ

スとなる(表D.2を参照する。)。それらの不確かさは,測定結果を決定する目的のために加

算するものではない。 


27 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

注記3 δ14の推定値は,車速の非線形関数である。これは0 km/hで実質的にゼロであり,20 km/h以

上の車速の測定結果における潜在的な重要性が非線形に増加する。 

 

D.4 低速走行時の車両の周波数変化率の計算式 

低速走行時の周波数変化率del̲fの一般的な計算式は,式(D.3)で与えられる。 

21

20

19

18

17

16

15

ref

,

ref

test

ref

,

speed

,

100

̲

i

i

i

f

v

v

f

f

f

del

 (D.3) 

ここに, 

fi,ref: 基準車速で確認される,基準周波数と定義される周波数 

 

fi,speed: 車速の増加のため基準車速よりも高い車速で確認され

る,基準周波数が変化した周波数 

 

vtest: 試験中の実際の車速 

 

vref: 相対的な車速変化を計算する基準車速 

 

δ15: 計測システムの不確かさを考慮した入力量 

 

δ16: 周波数の確認に使用される信号処理関数の不確かさを

考慮した入力量 

 

δ17: 測定された車速の不確かさを考慮した入力量 

 

δ18: 測定された車速の車外音響発生装置への入力の不確か

さを考慮した入力量 

 

δ19: 責任のある試験担当者による基準周波数又は変化した

周波数の確認における不確かさを考慮した入力量 

 

δ20: 推進システムからの音,車外音響発生装置からの音及び

タイヤ・路面騒音に対する環境条件の影響の不確かさを
考慮した入力量 

 

δ21: 試験場の特性の影響の不確かさを考慮した入力量 

 

注記1 不確かさを考慮するための式(D.3)に含まれる入力は,この規格の制定時点での情報から該当

すると考えられるものであり,今後の研究によってこれ以外のものが明らかになる可能性が

ある。 

注記2 δ関数の推定値は,ある測定ではゼロになることも考えられるが,通常はプラス又はマイナ

スとなる(表D.3を参照する。)。それらの不確かさは,測定結果を決定する目的のために加

算するものではない。 

 

D.5 A特性時間重み付きサウンドレベルを決定するための不確かさの一覧 

 

表D.1−低速走行時の車両のA特性時間重み付きサウンドレベルを決定するための不確かさの一覧 

量 

推定値 

dB 

標準不確かさui 

dB 

確率分布 

感度係数ci 

不確かさの寄与uici 

dB 

Lx,meas 

Lx 

− 

− 

− 

δ1 

− 

− 

− 

δ2 

− 

− 

− 

δ3 

− 

− 

− 

δ4 

− 

− 

− 

δ5 

− 

− 

− 

δ6 

− 

− 

− 

δ7 

− 

− 

− 


28 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

様々な入力量に相関関係がある可能性を考慮し,各不確かさの寄与uiciから,ISO/IEC Guide 98-3の規

則に従い合成標準不確かさuを算出できる。 

注記 記載されている不確かさの評価は,この規格の利用者に有益な情報を提供する枠組みを示す。

この情報は,この規格の制定時点での最新技術情報を示している。式(D.1)の全項及び項と項と

の間の全相互作用に関する不確かさの情報を提供するためには,更に作業が必要である。 

 

D.6 1/3オクターブバンド音圧レベルを決定するための不確かさの一覧 

 

表D.2−低速走行時の車両の1/3オクターブバンド音圧レベルを決定するための不確かさの一覧 

量 

推定値 

dB 

標準不確かさui 

dB 

確率分布 

感度係数ci 

不確かさの寄与uici 

dB 

Lx,band,meas 

Lx,band 

− 

− 

− 

δ8 

− 

− 

− 

δ9 

− 

− 

− 

δ10 

− 

− 

− 

δ11 

− 

− 

− 

δ12 

− 

− 

− 

δ13 

− 

− 

− 

δ14 

− 

− 

− 

 

様々な入力量に相関関係がある可能性を考慮し,各不確かさの寄与uiciから,ISO/IEC Guide 98-3の規

則に従い合成標準不確かさuを算出できる。 

注記 記載されている不確かさの評価は,この規格の利用者に有益な情報を提供する枠組みを示す。

この情報は,この規格の制定時点での最新技術情報を示している。式(D.2)の全項及び項と項と

の間の全相互作用に関する不確かさの情報を提供するためには,更に作業が必要である。 

 

D.7 周波数変化率を決定するための不確かさの一覧 

 

表D.3−低速走行時の車両の周波数変化率を決定するための不確かさの一覧 

量 

推定値 

dB 

標準不確かさui 

dB 

確率分布 

感度係数ci 

不確かさの寄与uici 

dB 

del̲fmeas 

del̲f 

− 

− 

− 

δ15 

− 

− 

− 

δ16 

− 

− 

− 

δ17 

− 

− 

− 

δ18 

− 

− 

− 

δ19 

− 

− 

− 

δ20 

− 

− 

− 

δ21 

− 

− 

− 

 

様々な入力量に相関関係がある可能性を考慮し,各不確かさの寄与uiciから,ISO/IEC Guide 98-3の規

則に従い合成標準不確かさuを算出できる。 

注記 記載されている不確かさの評価は,この規格の利用者に有益な情報を提供する枠組みを示す。


29 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

この情報は,この規格の制定時点での最新技術情報を示している。式(D.3)の全項及び項と項と

の間の全相互作用に関する不確かさの情報を提供するためには,更に作業が必要である。 

 

D.8 測定の拡張不確かさ 

拡張不確かさ“U”は,ISO/IEC Guide 98-3に記載されているとおり,合成標準不確かさ“u”に,選択

した包含確率に対応する適切な包含係数を乗じて算出される。 

 


30 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

附属書E 

(規定) 

限定された不確かさに対する試験の要求事項 

 

規制の場合に使われる試験手順は,各国及び国際的な規制当局の実施手順による影響を受けている。こ

の規格は,規制評価において車両製造業者が試験場所,試験装置及び試験日を設定するために利用される

ことを期待して開発された。しかしながら,この試験は政府によって認可された技術当局による直接の監

督下で行われる。これらのタイプの規制プロセスには,通常,生産の適合性評価も含まれる。必要に応じ

て工学的判断を適用しながらこれらの手段を組み合わせることによって,実際の車両性能を表す試験結果

が得られる。基本的な前提は,車両が試験中に指定されている性能の要求事項の公差内に合致している場

合,車両は十分な性能を全ての運転条件で発揮するということである。 

これが当てはまらない規制プロセスもある。第三者機関が車両を試験する場合の規制手続きについては,

再現性のある結果を確保するために追加のより厳しい手順が要求される。この場合,車両が試験で指定さ

れた公差の全ての組合せの規制の要求事項を満たしていることを前提とした規制プロセスのために,工学

的判断を適用することはできない。車両が全ての試験可能な条件の要求事項を満たすことができない場合,

車両は規制の要求事項に適合していないとみなされる。 

 


31 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

附属書F 

(参考) 

高速フーリエ変換を用いた音の周波数の特定 

 

F.1 

一般 

高速フーリエ変換又はFFTは,サンプリングされた時系列信号の周波数成分を特定するための効果的で

一般的に使用されているアルゴリズムである。FFTアルゴリズムは,最適な結果を保証するために,適切

に選択されたディジタル信号処理(DSP)パラメータと共に使用するのがよい。信号のどのような側面が

特定を必要とするか,又は分析される信号の特徴の事前情報によって,DSPのパラメータは変わる。 

信号のうちのサンプリングされた代表部分は,ナイキスト周波数又はサンプリング周波数の半分以上の

周波数成分を含まないことが望ましい。測定システムには,この要求事項を保証するためのアンチエイリ

アシングフィルタが含まれている。アンチエイリアシングフィルタの実際の機能は,ナイキスト周波数の

80 %〜90 %に設定されたカットオフ周波数をもっている。 

時間データのブロックにFFTを適用することは,本質的にはこのブロックが時間の経過と共に繰り返さ

れることを前提としている。これは,ブロックの最後がいかなる過渡的な処理を伴わずに次のブロックの

最初へつながることを意味する。これは珍しいケースであり,過渡的な現象が観察される。これはリーケ

ージと呼ばれている。できるだけ正確な周波数に周波数成分を近づけるために,幾つかの時間ウィンドウ

が開発されている。これらのウィンドウは極端な信号を減衰させ,過渡的な現象の影響を最小限に抑える。

ハニング,フラットトップ,及びく(矩)形ウィンドウが一般的に使用される。 

車速の関数としての周波数変化率の特定のために,定常信号中の一つ以上の音成分の周波数が要求され

る。 

 

F.2 

概念 

音成分の特定には,十分な経過時間による信号の観測が必要である。これは通常,時系列信号を平均パ

ワースペクトルに処理することによって得られる。この平均化されたパワースペクトルは,多数の重なり

合う時間ブロックのパワースペクトルの平均である。 

パワースペクトルは,同じ長さの時間ウィンドウをかけた時間ブロックのFFTスペクトルの2乗平均で

ある。2乗平均は,そのFFTスペクトルとその共役複素数スペクトルとの乗算によって得られる。 

信号エネルギーの観点から全サンプルに等しい重みを与えるためには,オーバーラップ率を適切に選択

しなければならない。このオーバーラップ率は時間ウィンドウの種類によって異なる。 

 

F.3 

実施 

分析される時系列のサンプリング周波数は,ナイキスト周波数の80 %に設定されたアンチエイリアシン

グフィルタに対し最高周波数の2.5倍を超えるのが望ましい。しかし,対象となる音成分のレベルに対す

るそのフィルタの影響を無視するために,より高い係数(例えば,4)を使用することが推奨される。 

各時間ブロックのサイズは,必要とされる周波数分解能に依存する。スペクトルライン数100以上の場

合,音成分は十分な分解能で確認することができる。時間ブロックのサイズは,対象となる最も低い周波

数によって決定される。 

リーケージを抑えるために,ハニングウィンドウの使用を推奨する。このウィンドウは,正確な振幅推


32 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

定と適切な周波数特定との間の妥協である。結果として,約67 %のオーバーラップ係数は,分析される時

系列の全ての時間サンプルに等しい重みを与えることが知られている。 

 

F.4 

例 

次の条件を想定 

− 対象の最小周波数:Fmin=125 Hz 

− 対象の最大周波数:Fmax=2 400 Hz 

最小サンプリング周波数 

− Fs≧Fmax×4=2 400 Hz×4=9 600 Hz 

最小の分析時間及び時間ブロックのサイズ又は最大周波数分解能 

− T≧100/Fmin=100/125 Hz=0.8 s 

− Bs=Fs×T=9 600 Hz×0.8 s=7 680サンプル 

− ΔF=Fs/Bs=9 600/7 680=1.25 

上記の要求事項には,多くの選択肢が適用できる。選択するサンプリング周波数は最小サンプリング周

波数以上で,周波数分解能は最大分解能以下が望ましい。 

− Fs=12 800 Hz>9 600 Hz 

− Bs=16 384サンプル 

− ΔF=12 800/16 384=0.781 25<0.8 

− Fminは,125 Hz/0.781 25=160 Hzのスペクトルラインである。 

 


33 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

附属書G 
(参考) 

暗騒音の測定及び報告についての手順のフローチャート 

 

 

図G.1−暗騒音の測定及び報告 

 

左右両方のマイクロホンを使用して暗騒音を10秒間測定する。(6.3.1) 

一時的な外乱があるか?(6.3.1) 

暗騒音を再測定する。(6.3.1) 

いいえ 

はい 

左右両方のマイクロホンのA特性

時間重み付きサウンドレベルの最

大値を報告する。 

Lbgn=MAX[(Max̲SPL̲left),Max̲SPL

̲right](6.3.1) 

Lbgnに対応した1/3オクターブ周波

数スペクトルを報告する。(6.3.1) 

各マイクロホンにおける暗騒音の

最大値と最小値との差を報告する。 

ΔLbgn,P-P'(6.3.1) 


34 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

附属書H 
(参考) 

A特性時間重み付きサウンドレベルの補正手順のフローチャート 

 

 

図H.1−車両のA特性時間重み付きサウンドレベル測定値の補正手順 

 

各試験jに対して,表2に

従って音圧レベルの補正

を実行する。(6.3.2) 

表2においてΔLは10 dB以上か?

(6.3.2) 

いいえ 

はい 

各試験走行jについてLtestcorr,jを報告する。(6.3.2) 

中止。試験結果

は無効。 

はい 

ΔLbgn,P-P'は2 dB以下か?(6.3.2) 

いいえ 

箇条7に従って測定する。 


35 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

 

附属書I 

(参考) 

A特性1/3オクターブバンドサウンドレベルを報告する 

手順のフローチャート 

 

 

図I.1−1/3オクターブバンド分析での暗騒音レベル要求事項 

 

箇条7に従って測定する。 

6.3.1に従って測定された両側の対象とする1/3オクターブ

バンド測定値は,それぞれに対応した暗騒音の1/3オクター

ブバンドレベルの6 dB以上か?(6.3.3) 

いいえ 

はい 

箇条7に従って測定されたオーバー

オールサウンドレベルは,6.3.1に従

って測定された暗騒音のオーバーオ

ールサウンドレベルを少なくとも10 

dB上回るか?(6.3.3) 

中止。 

1/3オクターブバンド測

定結果は無効。 

いいえ 

はい 

各試験走行jについて,対象とす

る1/3オクターブバンドの結果を

報告する。(7.1.6) 

中止。 

1/3オクターブバンド測定結

果は無効。 


36 

D 1048:2019 (ISO 16254:2016) 

  

附属書J 

(参考) 
参考文献 

 

[1] ISO 362-3,Measurement of noise emitted by accelerating road vehicles−Engineering method−Part 3: Indoor 

testing M and N categories 

[2] JIS D 0102 自動車用語−自動車の寸法,質量,荷重及び性能 

[3] JIS D 0050 乗用車−質量分布 

[4] JIS Z 8402(第1部〜第6部) 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度) 

[5] SAE J1715,Hybrid Electric Vehicle (HEV) and Electric Vehicle (EV) Terminology 

[6] SAE J2805,Measurement of Noise Emitted by Accelerating Road Vehicles 

[7] HARRIS F.J. On the use of windows for harmonic analysis with the discrete Fourier transform. Proc. IEEE. 

1978 Jan., 66 (1) pp. 51-83 

[8] BENDAT J.S., & PIERSOL A.G. Random Data: Analysis and Measurement Procedures. Wiley-Interscience, 

New York, Second Edition, 1986 

[9] BENDAT J.S., & PIERSOL A.G. Engineering Applications of Correlation and Spectral Analysis. Wiley- 

Interscience, New York, Second Edition, 1993