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D 1046

:2006

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

2

4

  測定方法の種類

2

5

  試験設備

2

5.1

  試験室

2

5.2

  冷却装置

2

5.3

  シャシダイナモメータ

2

6

  シャシダイナモメータへの走行抵抗の設定

2

7

  燃料消費量測定装置及び排気ガス測定装置並びにその関連事項

2

7.1

  装置の構成

2

7.2

  実測法及びカーボンバランス法の装置

2

7.3

  排気ガス分析計の操作

3

7.4

  データ記録装置

3

8

  燃料消費率の測定

3

8.1

  試験準備

3

8.2

  試験方法

3

8.3

  燃料消費率の算出

5

附属書 A(参考)二輪自動車  燃料消費率試験成績書

7

附属書 JA(参考)燃料消費量測定装置取付けの要領

8

附属書 JB(参考)代表的な国内外の排出ガステストサイクルの比較

9

附属書 JC(参考)CVS 希釈率の算出式の検討

10

附属書 JD(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

17


D 1046

:2006

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人自動車技術会(JSAE)から,工業標準

原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大

臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


日本工業規格

JIS

 D

1046

:2006

二輪自動車−

ガソリン機関台上モード走行燃料消費率測定方法

Gasoline-fueled two-wheeled vehicles

Measurement of fuel consumption

on a given driving cycle on a chassis dynamometer

序文

この規格は,1995 年に第 2 版として発行された ISO 7860,Motorcycles−Methods of measuring fuel

consumption

を基に作成した日本工業規格であるが,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JD に示す。

1

適用範囲

この規格は,ガソリン又は含酸素成分混合ガソリン(以下,ガソリンという。

)を燃料とする火花点火機

関を搭載した二輪自動車(原動機付自転車,二輪自動車及び側車付二輪自動車を指す。以下,二輪車とい

う。

)が,シャシダイナモメータ上で一定速度走行運転及びモード(以下,テストサイクルという。

)運転

を行ったときの燃料消費率の測定方法について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 7860:1995

,Motorcycles−Methods of measuring fuel consumption (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを示

す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS D 0109

  二輪自動車用語

JIS D 1012

  自動車−燃料消費率試験方法

JIS D 1030

  自動車−排気ガス中の一酸化炭素,二酸化炭素,全炭化水素及び窒素酸化物の測定方法

JIS D 1033

  二輪自動車−燃料消費試験方法−実走定地試験

JIS D 1036:2003

  二輪自動車−惰行試験によるシャシダイナモメータへの走行抵抗の設定方法

注記  対応国際規格:ISO 11486,Two-wheeled motorcycles−Fuel consumption measurements−Chassis

dynamometer setting by coastdown method(MOD)

JIS D 1044:2001

  二輪自動車−ガソリン機関排出ガス測定方法

注記  対応国際規格:ISO 6460:1981,Road vehicles−Measurement method of gaseous pollutants emitted


2

D 1046

:2006

by motorcycles equipped with a controlled ignition engine(MOD)

JIS K 2249

  原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表

ISO 6460

,Road vehicles−Measurement method of gaseous pollutants emitted by motorcycles equipped with a

controlled ignition engine

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS D 0109JIS D 1033 及び JIS D 1044 による。

4

測定方法の種類

燃料消費率を測定する方法には,二輪車の燃料消費量を燃料消費量測定装置(以下,燃費計という。

)を

用いて実測し,燃料単位容積当たりの走行距離を求めることによって行う方法(以下,実測法という。

)と,

希釈測定法によって排気ガスを試料採取装置に収集し,得られた排気ガス濃度などを計算式に代入して求

める方法(以下,カーボンバランス法という。

)とがある。カーボンバランス法の場合には,測定成分 CO

及び CO

2

を NDIR を用いて,また THC を FID を用いて分析する。

5

試験設備

5.1

試験室

試験室は,JIS D 1044:2001 の 5.1 による。ただし,試験目的に応じて変更してもよい。

5.2

冷却装置

冷却装置は,JIS D 1044:2001 の 5.2 による。

なお,冷却風速は,測定中のローラ速度が 50 km/h を超える場合には,車速の±5 km/h に制御する。

5.3

シャシダイナモメータ

シャシダイナモメータは,JIS D 1044:2001 の 5.3 によるほか,次による。

a)

タイヤとローラとの接点は,1 点とする。

b)

ローラ径は,0.4 m  以上とする。

c)

ローラ表面は,金属製で滑らか仕上げか,ローレット切仕上げとする。

6

シャシダイナモメータへの走行抵抗の設定

シャシダイナモメータへの走行抵抗の設定は,JIS D 1036:2003 の 5.9.に従う。

なお,JIS D 1036:2003 の 7.1.1 で設定する指定速度が 120 km/h を超える場合においても,同じく JIS D 

1036:2003

の 5.9.に従う。

7

燃料消費量測定装置及び排気ガス測定装置並びにその関連事項

7.1

装置の構成

測定装置は,実測法の場合,燃費計及びその附属装置で構成する。また,カーボンバランス法において

は,CVS 装置,排気ガス分析計及び測定結果の記録装置で構成する。

7.2

実測法及びカーボンバランス法の装置

それぞれの装置は,次による。

a)

燃費計  燃費計は,JIS D 1033 による。

b)  CVS

装置  CVS 装置は,JIS D 1030 による。


3

D 1046

:2006

c)

排気ガス分析計  排気ガス分析計は,JIS D 1044:2001 の 7.3 による。

7.3

排気ガス分析計の操作

排気ガス分析計の操作は,JIS D 1030 による。

7.4

データ記録装置

データ記録装置は,JIS D 1044:2001 の 7.5 による。

8

燃料消費率の測定

試験は,シャシダイナモメータ上の試験二輪車を 8.2.1 による方法で運転し,8.2.2 による方法で測定す

ることによって行う。

8.1

試験準備

a)

試験二輪車  試験二輪車は,JIS D 1044:2001 の 3. b)の状態とし,すべての部品の温度が 5.1 で定めた

室温に等しくなるまで保管する。ただし,暖機条件が規定されているテストサイクルを用いる場合に

は,規定された方法で暖機運転を実施した後に測定を行う。

なお,整備時に充てんして試験に用いる燃料及び原動機潤滑油(以下,エンジンオイルという。

)は,

次による。

1)

  燃料は,二輪車製造業者が指定した性状をもつガソリンとする。ただし,試験目的に応じて一般市

販ガソリンを用いてもよい。いずれのガソリンの場合にも,実測法で燃料消費率の測定を行う場合

は,燃料密度を測定するものとし,カーボンバランス法の場合は,燃料密度,水素炭素比,酸素炭

素比を測定するものとする。

2)

エンジンオイルの性状及び使用量は,二輪車製造業者が指定したものとする。

b)

シャシダイナモメータ  シャシダイナモメータは,5.3 及び によって準備する。

c)

試験二輪車のシャシダイナモメータへの設置  試験二輪車のシャシダイナモメータへの設置は,JIS D 

1036:2003

の 8.1 による。

8.2

試験方法

8.2.1

試験二輪車の運転方法

試験二輪車の運転方法は,試験の目的に応じた各種の運転方法による。

注記  各種の運転方法とは,一定速度運転及び国内外の排出ガステストサイクル運転などを指す。

なお,国内外の排出ガステストサイクルの代表的な例を,

附属書 JB に示す。

8.2.2

測定方法

a)

実測法による場合

1)

燃費計の接続  実測法によって燃料消費量の測定を行う場合には,試験二輪車の燃料装置に燃費計

を次の要領によって取り付ける(

附属書 JA 参照)。

1.1)

接続は,燃料消費量の測定に悪影響を及ぼすことのないように行う。特に,燃料リターン回路な

どを備えた二輪車にあっては,その構造,機能などを損なわないように配慮する。

1.2)

接続部は,振動などによって破損又は離脱することのないように,かつ,空気が混入しないよう

に確実に取り付ける。

2)

排気ダクトの接続  試験二輪車に排気ダクトを接続する場合には,次の点に留意する。

2.1)

接続は,試験二輪車の性能,運転に影響を及ぼすことのないように行う。

2.2)

接続部は,試験二輪車の振動,車両の姿勢変化によって排気ガスが漏れないように確実に取り付

ける。


4

D 1046

:2006

3)

燃料消費量の測定方法  燃料消費量の測定方法は,次によって行う。

3.1)

燃料消費量は,燃料タンクなどから試験二輪車の原動機に供給され,消費された燃料の量を,燃

料消費量測定装置を用いて測定する。それと同時に,走行距離計によって走行距離を測定する。

ただし,一定速度試験時の走行距離は,シャシダイナモメータの速度及び計測時間の積から求め

てもよい。

3.2)

燃料消費量測定装置が体積測定法,又は流量測定法を採用している場合には,装置内又は装置出

口の燃料温度を測定する。

b)

カーボンバランス法による場合  この測定方法は,4 サイクル機関を搭載した試験二輪車だけについ

て行うことができる。

1)  CVS

装置の接続  試験二輪車の排気管開口部に CVS 装置の排気ガス採取部を接続する場合には,

次の点に留意する。

1.1)

接続は,排気ガスの採取及び分析の正確性に影響を及ぼすことのないように行う。

1.2)

密閉型の接続部は,振動等による破損又は離脱等によって,排気ガスが漏れないように確実に取

り付ける。

1.3)

開放型の接続部は,試験時の最大の排気ガス排出量において,試験車の排気管開口部と CVS 装置

の採取部との間から排気ガスの漏れがないことを確認する。

2)

排気ガスの測定方法  排気ガスの測定は,次によって行う。

2.1)

排気管から排出される排気ガスの全量を CVS 装置に導入し,排気ガス分析に必要な量(100 L 程

度)を試料採取バッグに採取する。

2.2)

採取した排気ガスは,7.2 で規定した分析計で分析する。

3)

排気ガス成分別排出量の計算  排気ガス量の算出に必要な項目及び排気ガス量の計算は,次による。

3.1)

希釈率  希釈率は,式(1)(ISO 6460 及び JIS D 1044 参照。)によって求める。

(

)

4

e

e

2e

10

5

0

5

14

×

×

+

+

=

CO

.

THC

CO

.

DF

 (1)

ここに,

DF

希釈率(8 を下回らないことが望ましい。

CO

2e

希釈排気ガス中の CO

2

濃度(体積分率  %)

THC

e

: 希釈排気ガス中の THC 濃度(体積分率 ppmC)

CO

e

希釈排気ガス中の CO 濃度(体積分率 ppm)

通常は,CVS 装置で採取した希釈排気ガスの測定成分の濃度が,希釈空気中の同じ測定成分の

濃度より数倍以上高いので,その場合は,式(2)(JIS D 1030 から引用)を用いることができる。

(

)

4

e

e

2e

10

c

×

+

+

=

CO

THC

CO

DF

β

 (2)

ここに,

β c

理論空燃比における炭素原子モル(体積分率

%)

使用した燃料の組成の実測比率を

C

x

H

y

O

z

とすると,

(

)

z

.

y

.

x

.

y

.

x

x

×

×

+

×

+

×

+

×

=

5

0

25

0

77

3

5

0

100

c

β

 (3)

注記

(1)

を採用した理由を,

附属書 JC に示す。

3.2

)

希釈排気ガス量  希釈排気ガス排出量は,JIS D 1044

:2001

の 8.2.4 b

)

による。

3.3

)

CO

の排出量

CO

の排出量は,JIS D 1044

:2001

の 8.2.4 c

)

による。

3.4

)

THC

の排出量

THC

の排出量は,JIS D 1044

:2001

の 8.2.4 d

)

による。ただし,排気ガス中の

THC


5

D 1046

:2006

の水素炭素原子数比を求めた数値がある場合は,密度

THC

dens

の値は,次の式による。

15

293

15

273

4

22

01

12

008

1

THCex

dens

.

.

.

.

R

.

THC

×

+

×

=

 (4)

ここに,

  THC

dens

: 標準状態

(20

℃,

101.325 kPa)

における

THC

密度

 (g/L)

R

THCex

: 排気ガス中の

THC

の水素炭素原子数比

3.5

)  CO

の排出量

CO

2

の排出量は,JIS D 1044

:2001

の 8.2.4 f

)

による。

8.3

燃料消費率の算出

燃料消費率は,

km/L

の単位で表し,次のいずれかの方法によって算出する。

a

)

実測法による場合  8.2.2 a

)

によって求めた燃料消費量を用いて,式

(5)

又は式

(6)

によって算出する。

なお,エンジンオイル混合燃料を用いる場合には,エンジンオイルの量を除いて算出する。

1

)

体積測定法及び流量測定法の場合

(

)

{

}

F

0

e

1

T

T

Q

D

F

×

+

×

=

α

 (5)

ここに,  F

e

:  燃料消費率 (km/L)

Q

:  燃料消費量 (L)

α

:  燃料の体積膨張係数  (ガソリンは,0.001  ℃

-1

)

T

0

:  基準温度 (20 ℃)

T

F

:  燃料温度  (℃)

D

:  走行距離 (km)

2

)

質量測定法の場合

m

D

F

ρ

×

=

e

 (6)

ここに,

m

:  燃料消費量 (kg)

ρ

:  燃料の密度 (20 ℃) (g/mL)(JIS K 2249 による。

D

:  走行距離 (km)

b

)

カーボンバランス法による場合  8.2.2 b)によって求めた排気ガス成分の排出量を用いて,式(7)(JIS D 

1012

から引用)によって算出する。

2mass

mass

CWFHC

mass

3

CWF

e

273

0

429

0

10

CO

.

THC

R

CO

.

R

F

×

+

×

+

×

×

×

=

ρ

 (7)

01

12

00

16

008

1

01

12

OCf

HCf

CWF

.

.

R

.

R

.

R

+

×

+

×

=

01

12

008

1

01

12

THCex

CWFHC

.

.

R

.

R

+

×

=

ここに,

R

CWF

燃料の炭素質量割合

R

CWFHC

: 排気ガス中の HC の炭素質量割合

CO

mass

: CO の排出量 (g/km)

THC

mass

: THC の排出量 (g/km)

CO

2mass

: CO

2

の排出量 (g/km)


6

D 1046

:2006

R

HCf

: 燃料の水素炭素原子数比で,実測した値を用いることを原則

とする。

R

OCf

: 燃料の酸素炭素原子数比で,実測した値を用いることを原則

とする。

R

THCex

: 排気ガス中の HC の水素炭素原子数比で,排気ガスの成分分

析などによって求めた数値がない場合には,1.85  を用いても

よい。ただし,式(4)で用いたものと同じとする。

注記  推奨する試験の測定記録及び成績の記録については,附属書 に示す。


7

D 1046

:2006

附属書 A

参考)

二輪自動車  燃料消費率試験成績書

序文

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するものであって,規定の一部ではない。

試験期日                      試験場所                    試験担当者

◎試験二輪自動車

車名・型式(類別)                            サイクル       気筒数       総排気量       L

車体番号            用途                  変速機              減速比

走行キロ数                           km          使用オイル(粘度,グレード)

試験二輪自動車質量                 kg      使用燃料         密度       (温度      ℃)

等価慣性質量(設定値)            kg      水素炭素比            酸素炭素比       

原動機形式                                駆動輪のタイヤ空気圧                kPa [gage]

最高出力                     kW/rpm

◎試験機器

シャシダイナモメータ(DC/DY,AC/DY,EC/DY,                     ローラ径        m)

送風機(車速比例型,                                                               )

走行抵抗設定方法(惰行法,等価慣性質量法)

走行テストサイクル

変速方法

◎燃料消費測定機器

排気ガス分析計

CVS

装置(PDP,CFV)                                        (採取量            m

3

/min

燃料消費量計測器(体積測定法,質量測定法,流量測定法,                                 )

◎試験成績

運転開始時刻            時          分  運転開始時冷却水温度      ℃  潤滑油温度      ℃

試験室内乾球温度          ℃∼      ℃  希釈率(DF

試験室内湿球温度          ℃∼      ℃  希釈排気ガス量(V

mix

)                       L/km

試験室内相対湿度                    %  排気管開口部静圧差                              Pa (50 km/h)

試験室内大気圧                      kPa  走行距離                                               km

 
排気 
ガス成分

希釈排気ガス濃度

希釈空気濃度

A−{B×(1−1/DF)}

排出量

CO ppm

ppm

ppm

g/km

THC ppmC

ppmC

ppmC

g/km

CO

2

 %

%

%

g/km

燃料消費量(消費量測定法)                  L    燃料温度(消費量測定法)                  ℃

燃料消費率(カーボンバランス法)            km/L  燃料消費率(燃料消費量測定法)          km/L

◎備考


8

D 1046

:2006

附属書 JA

参考)

燃料消費量測定装置取付けの要領

序文

この附属書は,燃料消費量測定装置を試験二輪車に取り付けるときに注意すべき事柄を記述するもので

あって,規定の一部ではない。

JA.1

燃料消費量測定装置取付けの要領・注意点

燃料消費量測定装置を試験二輪車に取り付けるときの要領及び注意すべき事項は,次のとおりである。

a

)

ガソリン燃料噴射装置装着車の燃料リターンは,インジェクタの下流で密閉し,測定装置の上流にプ

レッシャレギュレータを取り付け,リターン燃料を燃料タンクに戻す。

b

)

通路抵抗の大きな測定装置を用いる場合には,燃料圧力が低下し十分な燃料流量が得られなくなるこ

とがある。燃料消費量測定時は,測定装置直後の燃料圧力を測定し,異常な低圧となる場合には,補

助の燃料ポンプを装着するなどの対応が必要である。

c

)

燃料ホース,パイプなどの締付けを確実に行う。測定装置については,十分な耐圧性をもつものを用

いる。


9

D 1046

:2006

附属書 JB

参考)

代表的な国内外の排出ガステストサイクルの比較

序文

この附属書は,本体の 8.2.1 に関連する事柄を補足するものであって,規定の一部ではない。

附属書 JB 表 1−代表的な国内外の排出ガステストサイクルと対応する試験法規格及び走行抵抗設定方法

国別

日本 EU

米国

法規番号

TRIAS 23-6-1999

97/24/EEC 2003/77/EEC 

40 

CFR

Part 86 

テストサイクルの呼称  二輪車モード EURO-1/2 モード

EURO-3

モード LA-4 モード

対応する試験法規格

JIS D 1044 

ISO 6460 

 

 

走行抵抗の設定方法

JIS D 1044

と同等

ISO 6460

と同等

ISO/DIS 11486

と同等 EPA 方式


10

D 1046

:2006

附属書 JC

参考)

CVS

希釈率の算出式の検討

序文

この附属書は,本体の 8.2.2 b) 3.1)に関連する事柄を参考として説明するものであって,規定の一部では

ない。

JC.1

希釈率の算出式の検討について

ISO 6460

で採用されている DF 式(以下,ISO の DF 式という。

)は,実験データから求められた経緯が

あるが,その式をこの JIS に採用するに当たり,その妥当性について検証する。

JC.2

  DF

式の概要

JC.2.1

  ISO

の DF 

CO

.

CO

.

DF

×

+

=

5

0

5

14

2

 (1)

ここに,  DF:  希釈率

CO

2

:  希釈排気ガス中の CO

2

濃度(体積分率  %)

CO

:  希釈排気ガス中の CO 濃度(体積分率  %)

なお,式(1)は,本体 8.2.2 b) 3.1)の式(1)を用いて,THC 濃度をゼロ,CO 体積分率 ppm を体積分率%に

代えた簡便式である。

JC.2.2

  DF

式の分子,分母について

DF

式の分子及び分母は,計算の便宜上,理論空燃比時の CO

2

濃度を基準に,後者は同じく理論空燃比

時で希釈後の CO

2

濃度を基準としている。ただし,理論空燃比より濃い側の場合,CO

2

濃度が減少し CO

濃度が増加するが,それぞれの減少分と増加分との関係が一対一ではないので,排気ガス組成特性を考慮

して理論空燃比時に等価な CO

2

濃度(以下,等価 CO

2

濃度という。

)に置き換える必要がある。

JC.3

検証の方法

JC.3.1

分母の検証

JC.3.1.1

排気ガス組成の計算

まず,JC.2.1 で述べたように,理論空燃比より濃い場合の分母のために,

等価 CO

2

濃度=CO

2

濃度+k×CO 濃度

という関係が成り立つ補正係数 を求める。

そのために,空燃比と CO

2

濃度,CO 濃度,H

2

O

濃度等の排気ガス濃度との関係を,次の式で求める。

(

)

h

c

hy

x

c

3

3

2

1

+

+

+

×

=

λ

 (2)


11

D 1046

:2006

1

1

1

1

pw

=

y

x

K

 (3)

ここに,

λ

空気過剰率

c

燃料中の炭素質量比

燃料中の水素質量比

h

ただし,

c

/

h

1.85

とした。

x

燃料中の炭素が

CO

2

になる質量比

y

燃料中の水素が

H

2

O

になる質量比

水性ガス平衡定数

K

pw

ただし,

K

pw

3.36

とした。

(2)

から,

h

c

h

c

x

h

c

y

6

3

6

+

+

=

λ

λ

 (4)

(3)

から,

(

)

0

1

pw

pw

=

×

+

y

x

K

K

xy

 (5)

式(4)を式(5)に代入して式(6)が求まる。

(

)

(

)

0

6

3

6

6

3

1

6

1

pw

pw

2

pw

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

×

þ

ý

ü

+

+

î

í

ì

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

×

+

÷

ø

ö

ç

è

æ−

×

h

c

h

c

x

h

c

K

h

c

h

c

K

x

h

c

K

λ

λ

λ

λ

  

 (6)

そして,式(6)から を求めることができる。

次に,この から燃料 1 kg を燃焼させたときの各成分の燃焼ガス容積 V (m

3

)

を求めると,次の式で表さ

れる。ただし,添え字は排気ガスの成分を示す。

x

c

.

.

V

×

×

=

01

12

41

22

2

CO

 (7)

(

)

x

c

.

.

V

×

×

=

1

01

12

41

22

CO

 (8)

x

h

.

.

V

×

×

=

01

12

41

22

O

2

H

 (9)

(

)

x

h

.

.

V

×

×

=

1

01

12

41

22

2

H

 (10)

(

)

c

x

.

.

c

h

c

.

.

V

×

×

+

×

÷

ø

ö

ç

è

æ +

×

×

=

2

1

01

12

41

22

1

3

1

01

12

41

22

2

O

λ

(11)

λ

×

÷

ø

ö

ç

è

æ +

×

×

×

=

c

h

c

.

.

.

.

V

3

1

01

12

41

22

209

0

791

0

2

N

 (12)


12

D 1046

:2006

JC3.1.2

排気ガス組成の計算結果

附属書 JC 表 1−排気ガス組成

空気比

A/F 11.5 12 12.5 13 13.5 14 14.5

空気過剰率

λ  0.79 0.83 0.86 0.90 0.93 0.97 1.00

水性ガス平衡定数

Kpw 3.36 3.36 3.36 3.36 3.36 3.36

水素・炭素比

h/c  1.85 1.85 1.85 1.85 1.85 1.85 1.85

炭素質量比

c

0.866 0.866 0.866 0.866 0.866 0.866 0.866

水素質量比

h  0.134 0.134 0.134 0.134 0.134 0.134 0.134

炭素の CO

2

への変換割合  x  0.566 0.632 0.701 0.772 0.846 0.922 1.000

水素の H

2

O

への変換割合  y  0.814 0.852 0.887 0.919 0.949 0.975 1.000

VCO

2

 0.917 1.023 1.134 1.249 1.369 1.492 1.618

VCO 0.702 0.595 0.484 0.369 0.249 0.126 0.000

VH

2

O 1.219 1.276 1.328 1.376 1.420 1.460 1.497

VH

2

  0.278 0.221 0.169 0.121 0.077 0.037 0.000

排気ガス容積(m

3

/

燃料 1 kg)

各成分の容積

VN

2

  7.103 7.412 7.721 8.030 8.338 8.647 8.956

ドライ全体容積

DRY  8.999 9.251 9.508 9.769 10.033

10.302

10.574

ウェット全体容積

WET  10.218 10.527 10.836 11.144 11.453 11.762 12.071

CO

2

  0.102 0.111 0.119 0.128 0.136 0.145 0.152

CO  0.078 0.064 0.051 0.038 0.025 0.012  0

H

2

O

0 0 0 0 0 0 0

H

2

  0.031 0.024 0.018 0.012 0.008 0.004 0.000

ドライ時のガス組成(1/1)

N

2

  0.789 0.801 0.812 0.822 0.831 0.839 0.847

CO

2

  0.090 0.097 0.105 0.112 0.119 0.127 0.134

CO  0.069 0.057 0.045 0.033 0.022 0.011 0.000

H

2

O  0.119 0.121 0.123 0.123 0.124 0.124 0.124

H

2

  0.027 0.021 0.016 0.011 0.007 0.003  0

ウェット時のガス組成(1/1)

N

2

  0.695 0.704 0.713 0.721 0.728 0.735 0.742

JC.3.1.3

補正係数 について

補正係数 を求める計算の範囲を,

空燃比で 11.5∼14.5 の範囲とする。

以下,

ドライ時の CO

2

濃度 15.3  %

を基準した場合及びウェット時の CO

2

濃度 13.4  %を基準した場合についての計算結果を,

附属書 JC 表 2

に示す。

附属書 JC 表 2−補正係数 k

空気比

A/F 11.5 12 12.5 13 13.5 14 14.5

CO

2

 0.102

0.111 0.119 0.128

0.136

0.145 0.153

ドライ時のガス組成(1/1)

CO 0.078

0.064

0.051

0.038

0.025

0.012  0

平均

 k

0.656

0.660

0.663

0.666

0.668

0.671

− 0.664

CO

2

 0.090

0.097

0.105

0.112 0.119 0.127 0.134

ウェット時のガス組成(1/1)

CO 0.069

0.057

0.045

0.033

0.022

0.011  0

平均

 k

0.646

0.652

0.658

0.663

0.668

0.672

− 0.660

附属書 JC 表 から,ドライ時は k=0.664,ウェット時は k=0.060 が適切といえる。したがって,DF 式

の分子については,k=0.66 として式(13)で示される。

CO

.

CO

CO

×

+

=

66

0

2

2

等価

 (13)


13

D 1046

:2006

JC.3.2

  DF

式の分子について

JC.3.2.1

  DF

式の分子と排気ガスの水蒸気凝縮について

希釈前の排気ガスは,CVS 装置の導管内で冷却されて水蒸気凝縮が生じることが知られている。実際に

測定した例を,

附属書 JC 表 に示す。

DF

式の分子の値を計算する場合,CVS 導管内の温度等を測定して水蒸気凝縮割合を求め,算出するこ

とが最善であるが,実際の装置では測定することは現実的に難しい。そこで,簡便な方法としてウェット

状態とドライ状態との中間点を設定することとする。ちなみに中間点の温度は,CVS 設定の希釈空気温度

25

℃と,理論空燃比時の排気ガスの水蒸気濃度を 12.4  %とした場合の飽和温度 49.7  ℃との中間の 37  ℃

である。

附属書 JC 表 に,中間点の水蒸気凝縮割合は,約 m=0.5 であることを示す。

附属書 JC 表 3−参考データ(実測データ)CVS 混合部直前の排気ガス温度

(CVS 導管長さ約 4 m の場合)

排気ガス温度

水蒸気分圧

試験車

供試

テストサイクル

開始時温度

(

℃)

平均温度

(

℃)

最高温度

(

℃)

平均温度時

(kPa)

排気ガス

(kPa)

凝縮割合

m

125 cc

LA-4

コールドスタート 22

22

26

2.6

11.2  0.78

500 cc

EURO-3

コールドスタート 22

32

50

4.7

12.2  0.61

注記  排気ガス温度;排気ガスが CVS の混合部に入る直前の温度をいう。

平均温度時の水蒸気分圧;相対湿度 100 %とした。 
排気ガスの水蒸気分圧:燃焼ガス時の水蒸気分圧(λ=1,12.2 kPa)に等しいと仮定した。

附属書 JC 表 4CVS 導管内の温度と水蒸気凝縮割合について

条件

CVS

導管内の温度

(

℃)

CVS

導管内の水蒸気分圧

(kPa)

排気ガス中の水蒸気分圧

(kPa)

凝縮割合

m

最低温度 25

3.2

12.2

0.74

中間温度 37

6.3

12.2

0.49

飽和温度 49.7

12.2

12.2

0

JC.3.2.2

水蒸気凝縮を考慮した場合の分子について

JC.3.2.2.1

水蒸気凝縮を考慮した場合の DF 式の分子

CVS

装置の導管内で水蒸気凝縮が発生する場合の計算の流れについて,次の図として表すことができる。


14

D 1046

:2006

次に,水蒸気凝縮を考慮した場合の DF 式の分子の値を,次の式から求める。ただし,排気ガスは理論

空燃比(

λ

=1)と仮定した。

(

)

m

a

a

×

=

1

0

1

 (14)

ここに,

排気ガス中の水蒸気割合

a

0

附属書 JC 表 から

λ

=1 のとき,a

0

=0.124)

a

1

CVS

希釈直前の水蒸気割合

m

希釈前の水蒸気凝縮割合

(

)

DF

DF

a

a

a

1

2

1

3

×

+

=

 (15)

ここに,

a

2

CVS

希釈空気の水蒸気割合

バッグ中の水蒸気割合

a

3

(25  ℃では,0.032 3 が上限値)

DF

希釈率

m

a

b

b

×

=

0

0

1

1

 (16)

ここに,

燃焼ガス中の CO

2

割合

b

0

(λ=1 のとき,b

0

=0.134)

 CVS

希釈直前の CO

2

割合

b

1

(λ=1,かつ,m=1 のとき,b

1

=0.153)

CO

2

      割合 b

4

H

2

O

割合  a

3

CO

2

割合  b

3

H

2

O

割合

a

1

H

2

O

割合  a

2

CO

2

割合

b

1

H

2

O

割合

a

0

CO

2

割合

b

0

希釈前の水蒸気の凝縮割合:m

N-1 

CVS

希釈

Sample Bag

希釈率 DF=N の場合

排ガス

排ガス

希釈空気

希釈排ガス

希釈排ガス

(ドライ)

分析計前のクーラー水分の除去される割合

分析計


15

D 1046

:2006

CVS

希釈空気中の CO

2

濃度は,0 とみなすことができるので

DF

b

b

1

3

=

 (17)

3

3

4

1

a

b

b

=

 (18)

ここに,  b

3

:  バッグ中の CO

2

割合

b

4

:  分析計 CO

2

計測値

したがって,希釈率 DF は,式(16)と式(17)とから,

3

0

0

1

b

m

a

b

DF

×

=

 (19)

(19)

と式

(18)

とから,

(

)

3

4

0

0

1

1

a

b

m

a

b

DF

×

×

=

 (20)

(20)

と式

(15)

とから,

(

)

úû

ù

êë

é

×

+

×

×

=

DF

DF

a

a

b

m

a

b

DF

1

1

1

2

1

4

0

0

 (21)

JC.3.2.2.2

DF

の式

(21)

と式

(14)

とから,式

(22)

及び式

(23)

を導くことができる。

(

)

(

)

[

]

(

)

2

2

0

0

4

0

1

1

1

a

a

m

a

m

a

b

b

DF

×

+

×

×

=

 (22)

2

4

1

 

K

b

+

=

  

 (23)

次に,水蒸気凝縮割合

m

と式

(23)

K

1

K

2

の関係を求め,

附属書 JC 表 に示す。ただし,計算条件と

して,λ=

1

のときの

b

0

0.134

a

0

0.124

を用い,希釈空気温度

25

℃,相対湿度

65

%時の

a

2

0.020 99

を用いる。

附属書 JC 表 5−水蒸気凝縮割合と分子の値との関係

0 0.1 0.2 0.3

0.4

0.5

0.6

0.7

0.8 0.9  1

K

1

  0.137 0.139 0.140 0.142

0.144

0.146

0.148

0.150

0.152 0.154 0.156

K

2

  0.105 0.093 0.080 0.067

0.055

0.042

0.029

0.017

0.004

−0.009  −0.021

この

附属書 JC 表 から,JC.3.2.1 で仮定した中間点の水蒸気凝縮割合

m

0.5

時の

K

1

は,

0.146

が得ら

れる。

したがって,

DF

式は,式

(23)

の分母に式

(13)

を置き換えて,

附属書 JC 表 で求めた

0.146

を体積分率

に換算した

14.6

を分子におけば,

DF

算出式として式

(24)

が求まる。

CO

.

CO

.

DF

×

+

=

66

0

6

14

2

 (24)


16

D 1046

:2006

なお,式

(23)

K

2

については,

附属書 JC 表 の中の

K

2

値が

DF

値に比較して十分に小さいのでゼロと

みなすことができる。

JC.3.3

ISO

の DF 式の妥当性

ISO

DF

(1)

と式

(24)

とを比較してみると,ISO の分子の値

14.5

は,式

(24)

の分子の値

14.6

にほぼ同

等の値である。また,分母の

CO

に乗じる補正係数

k

については,ISO の場合,

k

0.5

であるが,式

(24)

k

0.66

に比べ,やや小さいがほぼ式

(24)

に近い。

以上のことから,ISO 

DF

式は,希釈率を算出する式として妥当と考えられる。

参考文献

JIS D 0108

  自動車排出物質の公害防止関連用語


附属書 JD

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS D 1049 : 2006

  二輪自動車−ガソリン機関台上モード走行燃料消費率測定方法

ISO 7860 : 1995

,Motorcycles−Methods of measuring fuel consumption

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号及び名

内容

(Ⅱ) 
国 際

規 格
番号

箇条
番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

二輪車(原動機付自転車,
二輪自動車,側車付二輪自
動車も含む。

モ ー タ ー サ イ ク ル に 限
定。

追加

JIS

では,国内法規に準拠した

二輪車に限定。

二輪車の規定は,日本,海外そ
れぞれの法規に準拠している
ため,整合の対象外。側車付二

輪自動車については提案しな
い。

シャシダイナモ上の試験に
限定。

シャシダイナモ上の試験
と 路 上 走 行 の 試 験 の 両
方。

削除

JIS

では,台上モード走行の試

験に限定。ただし,ISO との対
応を考慮し,当該 JIS と実走定

地燃料消費試験 JIS D 1033 
の統合を将来検討する。

ガソリン(含酸素成分混合
ガソリンも含む)を燃料と
する火花点火式原動機付二

輪車。

原動機の種類,及び燃料
の種類に言及せず。

追加, 
一部削除

国内では,ガソリンを燃料とす
る火花点火式原動機二輪車以
外は現状ではないので,JIS 

は火花点火式原動機,及び燃料
はガソリンに限定。例外につい
ては,適用範囲から除外。

ただし,他の燃料や電気は将来
の状況により検討する。 

含 酸 素 成 分 混 合 ガ ソ リ ン は

ISO

に追加の提案をする。

1

適用範囲

規定なし。

1

ディーゼル,ガス燃料を

認めている。

ディーゼル,ガス燃料を使用す

る二輪車は,国内では実績がな
い。

17

D

 1046


2

006


18

D 1046

:2006

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号及び名

内容

(Ⅱ) 
国 際
規 格

番号

箇条
番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

ISO 4106

規格内容は,エンジン諸
元に関するもの。

削除

JIS

では,附属書 A の試験成績

表に代表エンジン諸元を記載。

JIS

の場合,エンジン諸元表等

を引用規格にする慣例がない。

2

ISO 7117 

削除

実質的に JIS D 1036 に含まれ
ている。

実質的には同じ。

JIS D 0109

  二輪自動車用

引用規定がない。

追加

二輪自動車用語に関する引用
規格の有無は,技術的差異に直
接影響しない。

JIS D 1044

  排出ガス測定

方法

2

ISO 7860

の中で排気ガ

ス 測 定 方 法 に つ い て ,

ISO 6460

を参照してい

る。

変更

JIS D 1044

は ISO 6460 を基に,

対応する項目について翻訳し,

技術的内容を変更することな
く作成したもの。

実質的な技術的差異はない。

JIS D 1012

  四輪自動車,燃

料消費率試験方法

JIS D 1030

  四輪自動車,排

気ガス測定方法

3

3.1

引用規定がない。

JIS

では燃費の計算方法と排気

ガス測定方法を四輪自動車の

JIS

から引用している。

ISO

規格では本文中に記述し

ているだけの違いなので,実質
的な技術的差異はない。

JIS K 2249

  燃料,密度試

験方法

引用規定がない。

追加

ISO

規格では本文中に,CEC

RF-01

を引用している。

実質的な技術的差異はない。

2

引用規格

JIS D 1033

  実走燃費測定

方法

8.6.1

8.6.2

8.6.3

ISO 7860

の一部(実走燃

費測定方法)に相当。

変更

JIS D 1033

は ISO 7860 を基に,

対応する項目について翻訳し,

技術的内容を変更することな
く作成したもの。

実質的な技術的差異はない。

18

D

 1046


2

006


19

D 1046

:2006

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号及び名

内容

(Ⅱ) 
国 際
規 格

番号

箇条
番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

JIS D 1036

  走行抵抗の設

定方法

8.4.1.

1

ISO 11486

に相当。

変更

JIS D 1036

は ISO 11486 を翻訳

し,技術的内容を変更したも
の。ISO 11486 は引用規定とし
ているので実質的な技術的差

異はない。

実質的な技術的差異はない。

2

引用規格(続

き)

ISO 6460

  排気ガス希釈率

計算式

8.2.2.

3

詳細は,ISO 6460 を引

用。

追加

ISO

では,排気ガス試験方法と

して ISO 6460 を引用している
ので,DF 計算式もその中に含
まれている。

実質的な技術的差異はない。

3

用語及び定義

用 語 及 び 定 義 は , JIS D 

0109

JIS D 1033 及び JIS D 

1044

による。 

 3

3.1

ISO 7860

の定義は“指定

速度”だけ。ただし,そ

の他必要な定義のうち,
排 気 ガ ス 関 係 は , ISO 

6460

に,走行抵抗設定関

係は ISO 11486 に関係の
定義が記載されている。

変更

ISO

では,

“指定速度”以外の

用語及び定義は,本体で引用し

ている規格に含まれるという
立場をとっている。

実質的には同等と考えられる
ので,現状のままとする。

5

試験設備

5.1

試験室

室温:25±5  ℃に管理でき
なければならない。ただし,
試験目的に応じて変更して

もよい。

 8.4.1.

1

室温:293∼303 K の範囲
で可能な限り近づけるこ
と。

追加

JIS

では,管理すべき温度の幅

を ISO より厳密に規定。さら
に試験目的に応じて基準とす

る温度以外の条件も認めてい
る。

基準とする温度条件は実質,同
一であり,そのままとする。 
試験目的に応じて温度条件を

変更してもよいとする項目に
ついては,国際規格へ追加の提
案をする。

19

D

 1046


2

006


20

D 1046

:2006

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号及び名

内容

(Ⅱ) 
国 際
規 格

番号

箇条
番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

5.2

冷却装置

JIS D 1044 5.2

に準拠。

冷却風速は,車速 10 km/h
から 50 km/h の場合,±5%,
車速 10 km/h 未満の場合,

風速 0 km/h も可。 
第一種原動機付自転車及び
スクータタイプに関し,走

行状態と同等とするための
補助冷却装置を使用可,

JIS

の場合,速度 50 km/h 以

上の風速精度は±5 km/h に
制御することを追加した。

 8.4.1.

3

冷却風速:ローラ速度±5

km/h

機種を限定しての補助冷
却装置の規定なし。

モードの最高速 50 km/h
までの風速精度要求。 
固定車速ブロアも容認。

追加

一部削除

JIS

では,冷却風速精度向上,

走行状態の冷却風再現,測定機
器の精度等補足要件を追加。 
ただし,冷却風速精度について

は,実質的な技術的差異はな
い。

補助冷却装置は国内の事情で

あり,整合の対象外。 
固定車速ブロアの規定は廃止
を提案する。

5.3

シャシダイ

ナモメータ

シャシダイナモメータは,

JIS D 1044:2001

の 5.3 によ

るほか,次による。

 8.2.1

JIS

の“次による”と規

定している項目と同じ。

追加

JIS

では,留意点をより詳細に

規定。

実質的には同等と考えられる
のが,JIS での追加分を国際規
格に盛り込むように提案をす

る。

JIS D 1036

は ISO 11486 を翻訳

し,技術的内容を変更したも
の。

ISO 11486

準拠を提案する。

6

シャシダイナ

モメータへの走
行抵抗の設定

シャシダイナモへの走行抵

抗の設定については,JIS D 

1036

,5.∼9.をそのまま適

用。

 8.3

ISO 11486

を引用してい

る。

変更

一般に,電気式慣性マスの過渡
応答性能を検証する規定がな
く,JIS では実質的に機械式に

限定している。

慣性マスの電気式方式につい
て ISO 規格から削除するよう
提案する。

7.2

実測法及び

カーボンバラン

ス法の装置

燃費計,CVS 装置及び排気
ガス分析計について記述。

 Anne

x B

燃料消費量測定装置及び
燃料消費量測定方法につ

いて規定。また,重力測定
法,容積測定法,流量測定
法の装置配置図を規定。

変更

JIS

では測定方法のうち,装置

に限定して記述し,測定方法に

ついては箇条 8 で詳細を規定。

JIS D 1033

の附属書 2 に相当す

る。

そのままとするが,将来はこの

JIS

と JIS D 1033 とを統合する

ことで,国際規格との整合性が
確保される。

20

D

 1046


2

006


21

D 1046

:2006

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号及び名

内容

(Ⅱ) 
国 際
規 格

番号

箇条
番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

7.3

排気ガス分

析計の操作

7.4

データ記録

装置

カーボンバランス法に関連

する排気ガス測定装置及び
その操作は,

CVS

装置が JIS 

D 1030

準拠,

その他は JIS D 

1044

準拠。

 8.2.2.

3

Annex

B.2.5

7.1

7.9

カーボンバランス法に関

連する排出ガス測定装置
等は,ISO 6460 に準拠。

追加

JIS D 1044

は ISO 6460 を基に,

対応する項目について翻訳し,
作成したもの。

JIS

では,試験採取装置,分析

計の性能,データ記録装置等に
ついて詳細な要件と説明を追
加。

左記の理由でそのまま。

ただし,JIS で追加した内容
は,国際規格へ改正提案する。

8

燃料消費率の

測定

8.1

試験準備

a) 1)

燃料は,二輪車製造業者が
指定したものと規定。

試験目的によって一般市販
ガソリンの使用も可。ただ
し,燃料密度,水素炭素比,

酸素炭素比測定が原則。

 7.9

燃 料 は , 次 の も の を 規
定 : CEC RF-01-A-80 ,

05-T-79

, 08-A-85 及 び

03-A-84

変更

JIS

では,

排気ガス試験を含め,

試験目的に応じたガソリンの

使用を認めている。

燃料性状については,日本,海
外それぞれの規格に準拠して

いるため,整合の対象外。 
二輪車製造業者が指定したも
のとする規定は,国際規格へ提

案する。 
カーボンバランス法の計算で
必要な燃料密度,水素炭素比,

酸素炭素比の測定については,
国際規格へ提案する。

8.1

試験準備

b)

,c)

シャシダイナモメータ及び
試験二輪車の設置について
も規定。JIS D 1036 に準拠。

 7.1

7.8

試験二輪車の仕様,慣ら
し運転,シャシダイナモ
メータに設置するときの

留意事項なども規定。

変更

試験準備に関する技術的差異
はない。

8.2

試験方法

8.2.1

試 験 二 輪

車の運転方法

JIS

では,固有の試験モー

ドの規定がない。 
ただし,試験目的に応じて
各種の運転方法を選択でき

ることを明記。例えば 
・国内外,排気ガスモード
試験

・任意の過渡モード試験 
・一定速度試験

 8.1

9.4

ISO 6460

モード試験を

規定。 
一定速度モード試験を規
定。

削除,一部

追加

JIS

は,試験目的に応じて各種

の運転方法を認めているので,

ISO

規定を大まかに包含して

いる。

最新の試験モードとして,EU3

と WMTC モードを国際規格へ
提案する。

JIS

は,将来試験モードの設定

が必要。

21

D

 1046


2

006


22

D 1046

:2006

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号及び名

内容

(Ⅱ) 
国 際
規 格

番号

箇条
番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

8.2.2

a)

実 測 法 に よ

る場合

1)

燃費計の接続

装 置 の 取 り 付 け 要 領 の 規

定。

 8.2.2.

2,

8.2.2.

4

附属書 B,取付け要領書

に従う。 
精度 2  %,温度測定,切
替え時間を規定。

変更

JIS

の附属書 A に相当。

内容は,

ISO

附属書 B に準拠。

技術的差異はない。

2)

排気ダクトの

接続

排気ダクトの接続要領の規
定。

該当する規定なし。

追加

JIS

では,排気ダクトの接続要

領を規定している。

国際規格への改正提案をする。

3)

燃 料 消 費 量

の測定方法

燃料消費量,走行距離,温
度の測定要領を規定。

該当する規定はないが,

8.6.1

,8.6.2 で示す燃費率

の計算式によって,測定
要領が規定されている。

追加

技術的差異はない。

技術的差異はない。

b)

カーボンバラ

ンス法による場

1) CVS

装置の

接続

試験二輪車に CVS 装置を
接続するときの留意事項を
規定。

 8.2.2.

3

ISO 6460

に準拠。

追加

JIS

は JIS D 1044 に準拠。ISO

は,ISO 6460 に準拠。

技術的差異はない。

2)

排 気 ガ ス の

測定方法

排気ガスを CVS 装置に導

入し,分析・記録すること
を規定。

 8.2.2.

3

ISO 6460

に準拠。

変更

JIS

は JIS D 1044 に準拠。ISO

は,ISO 6460 に準拠。

技術的差異はない。

3)

排 気 ガ ス 成

分排出量の計算

3.1)

希釈率

希釈率は,ISO 及び JIS 
式の両方を規定。

 8.2.2.

3

ISO 6460

に準拠。

追加

ISO 6460

の式に整合させなが

ら,JIS D 1044 の式を追加し
て,従来の算出方法を考慮し

た。

国際規格へ改正提案する。

3.2)

希釈排気ガ

ス量

PDP

方式及び CFV 方式の両

方について希釈排気ガス流
量の求め方を示している。

 8.2.2.

3

ISO 6460

に準拠。標準状

態:273 K 基準。

変更

JIS

は 20  ℃基準。ただし,計

算結果上,差はない。

標準状態について,国際規格へ

改正提案する。

3.3), 3.4), 3.5)

CO, THC, CO

2

の排出量

CO

,THC 及び CO

2

の排出

量も求め方を規定。

 8.2.2.

3

ISO 6460

に準拠。CO

2

排出量の規定はない。

変更

JIS

では,燃料消費量算出目的

から NOx 計算式を削除し,

CO

2

計算式を追加。

JIS

は燃費,ISO 6460 は排気ガ

ス測定を目的としているので,
差異はそのまま。強いて整合を

図らない。

22

D

 1046


2

006


23

D 1046

:2006

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号及び名

内容

(Ⅱ) 
国 際
規 格

番号

箇条
番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

8.3

燃料消費率

の算出

8.3 a)

  燃料消費率単位:

km/L

8.3 a)

,b)とも,燃料温度;

20

 8.6

JIS

の 8.3, a)と同等。ただ

し , 燃 料 消 費 率 単 位 :

L/100 km

,燃料温度:20℃

変更

燃料消費量測定法による場合

は,技術内容は同じながら,燃
費表記の違いがある。

国際規格へ改正提案する。

b)

カ ー ボ ン バ

ランス法による

場合

8.3 b)

排気ガス中の HC の水

素 炭 素 比 は 実 測 値 以 外 に

1.85

の 固 定 値 を 認め て い

る。

 8.6.3

排気ガス HC 中の炭素質
量割合:0.866 の固定値

変更

JIS

の規定は,ISO 規格を包含

するもので,より柔軟性に富

む。

国際規格へ改正提案する。

規定なし。

9.2

実走行による燃費測定の
規定がある。

削除

JIS D 1033

実走定地試験に相

当する。

将来は JIS 同士の統合を図る
必要がある。

附 属 書 JA( 参
考)燃料消費量
測定装置取付け

の要領

Annex

B

測定方法に応じて,きめ
細かく接続上の留意事項
を規定している。

変更

ISO Annex B

の大部分は JIS 

本体部分に移し,参考情報とし
ての留意事項を附属書 JA とし

た。

実質的には同一内容のため,そ
のままとする。

附 属 書 JB ( 参
考)代表的な国

内外の排出ガス
テストサイクル
の比較

本体部分に規定している
だけで,附属書にはして

いない。

追加

はん(汎)用性をもたせるため
に,テストサイクルを規定する

ことはせず,各国の代表的なテ
ストサイクルを紹介するにと
どめている。

参考情報であるので,そのまま
とする。

附 属 書 JC ( 参
考)CVS 希釈率

の計算式の検討

規定なし。

追加

計算式の理論的根拠を明確に
するための参考資料として追

加。

参考情報であるので,そのまま
とする。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 7860:1995 (MOD)

被引用法規

関連する法規

関連する外国規格

23

D

 1046


2

006


24

D 1046

:2006

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致  技術的差異がない。 
    −  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更  国際規格の規定内容を変更している。 
    −  選択  国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

    −  同等でない  技術的差異があり,かつ,それが明確に識別され説明されていない。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD 国際規格を修正している。

24

D

 1046


2

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