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D 1044 : 2001

1 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人自動車技術会 (JSAE) から工業標準

原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大

臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6460 : 1981, Road vehicles−

Measurement method of gaseous pollutants emitted by motorcycles equipped with a controlled ignition engine

を基

礎として用いた。

JIS D 1044

には,次の附属書がある。

附属書 A(参考)  対応する国際規格との対比表


日本工業規格

JIS

 D

1044

 : 2001

二輪自動車−

ガソリン機関排出ガス測定方法

Powered two-wheeled vehicles

Measurement method of exhaust (tail pipe) gases from spark ignition

engines

序文  この規格は,1981 年に第 1 版として発行された ISO 6460, Road vehicles−Measurement method of

gaseous pollutants emitted by motorcycles equipped with a controlled ignition engine

を元に,対応する部分(項目)

について国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規

格には規定されていない規定項目を日本工業規格として追加又は変更している。

なお,この規格のうち,点線の下線を施してある箇所は,原国際規格に追加又は変更している事項である。

1.

適用範囲  この規格は,ガソリンを燃料とする火花点火エンジンを搭載した二輪自動車(原動機付自

転車,二輪自動車及び側車付二輪自動車を指す。以下,二輪車という。

)がモード(以下,テストサイクル

という。

)運転又はアイドリング運転を行ったときに発生する排気ガスを,分析計を用い,空気で薄めた試

料を採取して測定する希釈測定法及び排気管から直接試料を採取して測定する直接測定法について規定す

る。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応を示す記号は,ISO/IEC GUIDE 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修正

している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 6460 : 1981

  Road vehicles−Measurement method of gaseous pollutants emitted by motorcycles

equipped with a controlled ignition engine (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS D 1012

  自動車−燃料消費率試験方法

JIS D 1030

  自動車−排気ガス中の一酸化炭素,二酸化炭素,全炭化水素及び窒素酸化物の測定方法

JIS D 1036

  二輪自動車−惰行試験方法

JIS D 1037

  二輪自動車−最高速度試験方法

JIS K 2202

  自動車ガソリン

JIS K 2249

  原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表

備考  ISO 649-1 : 1981, Laboratory glassware−Density hydrometers for general purposes−Part 1 :

Specification

及び ISO 91-1 : 1992, Petroleum measurement tables−Part 1 : Tables based on


2

D 1044 : 2001

reference temperatures of 15 degrees C and 60 degrees F

が,この規格と一致し,ISO 3675 :

1998, Crude petroleum and liquid petroleum products

−Laboratory determination of density−

Hydrometer method

及び ISO 3838 : 1983, Crude petroleum and liquid or solid petroleum

products

−Determination of density or relative density−Capillary-stoppered pyknometer and

graduated bicapillary pyknometer methods

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等で

ある。

JIS K 2254

  石油製品−蒸留試験方法

備考  ISO 3405 : 2000, Petroleum products−Determination of distillation characteristics at atmospheric

pressure

及び ISO 3924 : 1977, Petroleum products−Determination of boiling range distribution

−Gas chromatography method が,この規格と一致している。

JIS K 2255

  石油製品−ガソリン−鉛分試験方法

JIS K 2258

  原油及び燃料油−蒸気圧試験方法−リード法

備考  ISO 3007 : 1999, Petroleum products and crude petroleum−Determination of vapour pressure−Reid

method

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 2261

  石油製品−自動車ガソリン及び航空燃料油−実在ガム試験方法−噴射蒸発法

JIS K 2280

  石油製品−燃料油−オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法

JIS K 2536

  石油製品−成分試験方法

備考  ISO 3837 : 1993, Liquid petroleum products−Determination of hydrocarbon types−Fluorescent

indicator adsorption method

が,この規格と一致している。

JIS K 2541

  原油及び石油製品−硫黄分試験方法

JIS Z 8401

数値の丸め方

備考  ISO 31-0 : 1992, Quantities and units−Part 0 : General principles が,この規格と一致している。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS D 1030 によるほか,次による。

a)

排気ガス  二輪車のエンジンが作動しているとき,排気管から大気中に排出されるガス状物質。ここ

では,一酸化炭素(以下,CO という。

,炭化水素(以下,THC 又は HC という。

,窒素酸化物(以

下,NO

x

という。

)及び二酸化炭素(以下,CO

2

という。

)を指す。

b)

試験二輪車  慣らし運転を行い,点検・整備を実施した状態の二輪車。慣らし運転,アイドリング回

転速度調整などの点検・整備の方法は,法定及び二輪車製造業者が指定するものによる。

c)

試験二輪車質量  試験二輪車の燃料タンクへ,燃料を規定容量の 90%を充てんしたときの試験二輪車

の質量。

d)

基準質量  試験二輪車の質量に,法定の乗員質量を加算した質量。この試験での乗員は,1 名とする

が,側車付二輪車の場合は 2 名とする。

e)

等価慣性質量  シャシダイナモメータを構成するローラ及びダイナモメータによる回転慣性質量。

備考  この等価慣性質量は,走行抵抗をシャシダイナモメータへ設定するときに用い,試験二輪車の

基準質量に応じた標準値がある。

f)

試験路  実路による試験二輪車の走行抵抗の測定に用いる,不連続な防風板等がない乾燥した直線平

たん舗装路。試験路の長さなどは,JIS D 1036 による。

g)

テストサイクル  二輪車から排出される排気ガス測定に用いる,平たん舗装路の市街地における走行

をシミュレートした 8.2.2 に掲げる運転モード。


3

D 1044 : 2001

h)

分析計  非分散形赤外線分析計(以下,NDIR という。),水素炎イオン化形分析計(以下,FID とい

う。

)及び化学発光分析計(以下,CL という。

)の総称。

i)

希釈測定法  排気ガスを定容量試料採取装置(以下,CVS 装置という。)によって清浄な空気で薄め

て採取し,希釈排気ガス中の測定成分の濃度又は排出量を測定する方法。

j)

直接測定法  直接試料採取装置を用い,排気ガスを連続して直接採取し,排気ガス中の測定成分の濃

度を測定する方法。

k)

試料採取装置  試料を採取し,分析計に導くための装置。CVS 装置,直接試料採取装置などがある。

l)

CVS

装置  全流量がほぼ一定となるような条件で,排気ガスを清浄空気で希釈混合し,その希釈排気

ガスの一部を全流量に対して一定比率の流量で試料採取バッグに採取する試料採取装置。定容量ポン

プ方式(以下,PDP 方式という。

)又は臨界流ベンチュリ方式(以下,CFV 方式という。

)がある。

m)

直接試料採取装置  排気管から排気ガスの一部を試料として直接採取する試料採取装置。

4.

測定方法の種類  排気ガス又は希釈排気ガスを測定する方法には,直接測定法と希釈測定法がある。

これらは,測定対象とする試料の性質又は要求される測定結果によって,使い分ける必要がある。この試

験に適用する測定方法は,

表 に示し,各測定方法で用いる分析計を表 に示す。

表 1  適用試験及び測定方法

適用試験

測定方法

希釈排気ガス中の濃度測定及び排出量の算出

希釈測定法

排気ガス中の各成分の濃度測定

直接測定法

表 2  各測定方法に用いる分析計

測定成分

希釈測定法

直接測定法

CO, CO

2

 NDIR  NDIR

THC FID

HC

− NDIR

NO

x

 CL

5.

試験設備

5.1

試験室  排気ガス測定試験を行う試験室は,冷却装置及びシャシダイナモメータが設置され,室温

は 25±5℃で管理できなければならない。

5.2

冷却装置  冷却装置は,シャシダイナモメータ上で運転する試験二輪車の冷却が実際の走行状態と

同等になる送風性能をもつほか,次による。

a)

送風ダクトは,開口面積が 0.4m

2

以上で,下端の地上高を 0.15∼0.2m 及び開放端から二輪車の前端ま

での距離を 0.3∼0.45m に設定する。

なお,第一種原動機付自転車及びスクータタイプの二輪車を試験する場合には,送風ダクトの下端

の地上高は,0.05∼0.2m に設定してもよい。

b)

冷却風速は,シャシダイナモメータのローラ速度が 10∼50km/h のときは車速の±5%となるように制

御する。ただし,シャシダイナモメータのローラ速度が 10km/h 未満のときは,風速を 0km/h として

もよい。

なお,試験室に設置した冷却装置によって,試験二輪車の冷却が実際の走行状態と同等とならない

場合には,補助の冷却装置を使用してもよい。

c)

試験二輪車の前方に設置する。


4

D 1044 : 2001

5.3

シャシダイナモメータ  シャシダイナモメータは,試験二輪車の実路での走行抵抗と同等となるよ

うに設定できる性能をもち,6.に規定する各走行抵抗設定法の基準を満たさなければならない。

6.

シャシダイナモメータへの走行抵抗の設定  シャシダイナモメータへの走行抵抗の設定は,等価慣性

質量及び負荷によって行う。負荷設定に用いる方法は,6.3 に掲げる 3 種類の方法のいずれかを選択する。

6.1

走行抵抗設定上の一般条件

a)

測定機器の精度  この試験で用いる測定機器の精度は,JIS D 1012 によるほか,次による。

1)

速度計  ±0.5km/h

2)

惰行時間計  ±0.1s

3)

温度計  ±2℃

4)

気圧計  ±1kPa

5)

風速計  ±1m/s

b)

測定機器の校正  測定機器は,精度が確認され,かつ,当該機器の製造業者が定める取扱い要領に基

づいて点検・整備され,校正されたものとする。

c)

走行抵抗の測定  試験路において走行抵抗を測定するときには,運転者の運転姿勢は JIS D 1036 によ

るほか,次による。

1)

試験二輪車質量の許容範囲は,試験二輪車質量の+20kg とする。

2)

大気圧・気温の計測は,気圧計及び温度計を用い,走行抵抗測定の開始時及び終了時の平均値を求

める。負荷の設定が試験路走行による惰行法(以下,惰行法という。

)及び試験路走行によるアクセ

ル装置の弁開度一定法(以下,アクセル開度法という。

)の場合は,

付表 1.1 及び付表 1.2 を参照す

る。

風については,風向計及び風速計を用い,試験路に平行な風速成分及び試験路に垂直な風速成分

を随時観察又は記録する。このときの風の状態は,試験路に平行な風速成分は平均 5m/s 以下,垂直

な風速成分は平均 2m/s 以下とする。

d)

試験二輪車のシャシダイナモメータへの設置  試験二輪車は,次に規定する事項を実施する。

1)

試験二輪車及びシャシダイナモメータは,十分暖機した状態とする。

なお,試験二輪車を単独で暖機するときには,テストサイクルの最高速度で運転する。

2)

試験二輪車は,乗員 1 名が乗車した状態とする。この場合の試験二輪車質量は,基準質量でなくて

もよい。

3)

試験二輪車の駆動車輪のタイヤからは,水,砂利などスリップの原因となるようなもの及び危険物

を除去する。

4)

タイヤの空気圧は,試験二輪車が走行前(冷間)に水平面で静止している状態で測定したとき,二

輪車製造業者が指定した値とする。ただし,シャシダイナモメータに設置するときには,シャシダ

イナモメータのローラ直径が 0.5m 未満の場合には,試験二輪車が平たん舗装路面を走行している

状態と近似するように,二輪車製造業者が指定した値の 1.5 倍を限度として調整してもよい。

5) 

試験二輪車は,運転中の動揺などが少なくなるように設置する。

6.2

等価慣性質量の設定  シャシダイナモメータへ付加する慣性質量は,試験二輪車の基準質量,又は

表 に示す基準質量  (m)  に相対した等価慣性質量の標準値  (IM)  を選択し,設定する。ただし,表 に示

す等価慣性質量の標準値が設定できない場合は,

当該標準値の一つ上位の等価慣性質量を設定してもよい。


5

D 1044 : 2001

表 3  等価慣性質量の標準値及び 50km/h 定速走行時の吸収動力

基準質量

等価慣性質量

(

1

)

の標準値

50km/h

定速走行時の吸収動力

m(kg)

IM (kg)

P

v50

 (kW)

m

≦ 85

80

0.85

85

m≦ 95

90

0.86

95

m≦105 100

0.88

105

m≦115 110

0.90

115

m≦125 120

0.91

125

m≦135 130

0.93

135

m≦145 140

0.94

145

m≦165 150

0.96

165

m≦185 170

0.99

185

m≦205 190

1.02

205

m≦225 210

1.05

225

m≦245 230

1.09

245

m≦270 260

1.14

270

m≦300 280

1.17

300

m≦330 310

1.21

330

m≦360 340

1.26

360

m≦395 380

1.33

395

m≦435 410

1.37

435

m≦475 450

1.44

475

m≦515

490

1.50

515

m≦555

530

1.57

以下,40kg とび

以下,40kg とび

以下,P

v50

=0.001 6IM+0.72

(

2

)

(

1

)

等価慣性質量の誤差は,設定値の±1%とする。

(

2

)

算出した値は,小数点以下 3 けた目を四捨五入する。

6.3

負荷の設定  負荷の設定は,惰行法,アクセル開度法又は試験二輪車の基準質量に応じた吸収動力

値法(以下,等価慣性質量法という。

)があり,いずれかによって行う。

なお,惰行法又はアクセル開度法を用いる場合,6.3.16.3.2 及び 6.3.3 に掲げる走行抵抗を測定する速

度(以下,指定速度という。

,シャシダイナモメータに設定した負荷を検証する速度(以下,検証速度と

いう。

)又は検証を開始する速度に達しない走行性能をもつ試験二輪車は,当該車両の最高速度を超える指

定速度,検証速度又は検証を開始する速度を最高速度に置き換え,測定可能なできるだけ速い速度を決め

る。

6.3.1

惰行法による負荷設定方法  試験路において,試験二輪車を惰行させ,減速に要した時間(以下,

惰行時間という。

)を測定し,その惰行時間から標準大気状態における目標走行抵抗を算出し,同等の走行

抵抗をシャシダイナモメータに設置した試験二輪車に加える負荷設定方法であり,次によって行う。

a)

走行抵抗の測定  走行抵抗の測定は,次による。

1)

指定速度は,20km/h,30km/h,40km/h 及び 50km/h とする。

2)

測定は,指定速度+5km/h を超える速度から試験二輪車を惰行させ,指定速度の+5km/h 又は+10%

から指定速度の−5km/h 又は−10%に至るまでの時間を,0.1 秒以下の単位で測定する。

なお,惰行時間の測定中は,ブレーキ操作及びハンドル操作を行わないものとし,変速機を中立,

又はクラッチを切った状態とする。また,変速機が中立状態又はクラッチを切った状態にできない

自動変速機を備えた試験二輪車は,走行の安定性を確認したうえ,当該車両をけん引などによって

走行させ,速度を指定速度以上とした後,試験二輪車だけを惰行させる。


6

D 1044 : 2001

3)

各指定速度における惰行時間の測定は,往路 3 回及び復路 3 回行うものとし,その平均値(以下,

平均惰行時間という。

)を求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

なお,往路ごと又は復路ごとの惰行時間は,それぞれの最大値と最小値の比が 1.1 以下とし,1.1

以下でない指定車速は再度測定する。

b)

目標走行抵抗の算出  目標走行抵抗  (F

0

)

は,a)で測定した平均惰行時間  (t)  を用い,次によって算出

する。

1)

各指定速度における走行抵抗は,式(1)によって求める。

)

(

6

.

3

)

(

2

L

U

V

V

t

M

M

F

×

×

+

=

 (1)

ここに,

F

:  各指定速度における走行抵抗 (N)

M

:  走行抵抗測定時の乗員質量及び測定機器を含む,試験二輪車の

総質量 (kg)

M

2

:  試験二輪車の回転部分の相当慣性質量 (kg)

  (通常は,二輪車製造業者が指定した当該車両質量の 7.0%と

する。実測又は計算で求めてもよい。

t

:  各指定速度における平均惰行時間 (s)

V

u

:  惰行開始時の速度 (km/h)

V

L

:  惰行終了時の速度 (km/h)

2)

(1)で求めた各指定速度における走行抵抗を元に,最小二乗法によって走行抵抗を速度の二次関数

とし,式(2)のように表す。

F

abV

2

 (2)

2

i

2

i

i

i

i

i

2

i

)

(

)

(

K

K

n

F

K

K

F

K

a

å

å

å

å

å

å

=

2

i

2

i

i

i

i

i

)

(

K

K

n

F

K

F

K

n

b

å

å

å

å

å

=

2

i

i

V

K

=

ここに,

F

:  走行抵抗 (N)

a

:  転がり抵抗に相当する値 (N)

b

:  空気抵抗係数に相当する値 [N/ (km/h)

2

]

V

:  速度 (km/h)

n

:  データ数

F

i

:  各指定速度における走行抵抗 (N)

K

i

:  各指定速度の 2 乗 [ (km/h)

2

]

V

i

:  各指定速度 (km/h)

3)

(2)で求めた各係数は,標準大気状態への補正を式(3)によって行い,JIS Z 8401 によって小数点以

下 1 けたに丸める。この値を目標走行抵抗とする。

F

0

a

0

b

0

V

2

 (3)

a

0

=  (

a

-

bv

2

) [1

+0.006 (

T

e

−20)]

P

T

b

b

e

273

345

.

0

0

+

=

ここに,

F

0

:  目標走行抵抗値 (N)

a

0

:  標準状態における転がり抵抗の相当する値 (N)

b

0

:  標準状態における空気抵抗係数に相当する値 [N/ (km/h)

2

]

v

:  試験路に平行な風速成分の平均値 (km/h)

T

e

:  試験路における平均気温  (℃)


7

D 1044 : 2001

P

:  試験路における平均大気圧 (kPa)

c)

負荷の設定  試験二輪車をシャシダイナモメータに設置し,惰行させたときの試験二輪車駆動系の抵

抗を含むシャシダイナモメータ制動力及びシャシダイナモメータ駆動力系摩擦抵抗の和が目標走行抵

抗値に相当する値となるようにシャシダイナモメータの制御装置を調整する。

d)

設定した負荷の検証  設定した負荷の検証方法は,次によって行う。

1)

検証速度は,10km/h,20km/h,30km/h,40km/h 及び 50km/h とする。

2)

検証は,検証速度+5km/h を超える速度から試験二輪車を惰行させ,指定速度の+5km/h 又は+10%

から指定速度の−5km/h 又は−10%に至るまでの時間を,0.1 秒以下の単位で測定する。惰行時間の

測定は,各検証速度で 2 回行い,その平均値を求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸め

る。

3)

2)

で求めた各惰行時間の平均値を用い,シャシダイナモメータの設定走行抵抗  (

F

c

)

を,式(4)によ

って求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸める。

)

(

6

.

3

)

(

1

L

U

c

c

V

V

t

M

IM

F

×

+

=

 (4)

ここに,

F

c

:  各検証速度における設定走行抵抗 (N)

IM

:  等価慣性質量 (kg)

M

1

:  試験二輪車の駆動系回転部分の相当慣性質量 (kg)

  (通常は,二輪車製造業者が指定した当該車両質量の 4.0%と

する。実測又は計算で求めてもよい。

t

c

:  惰行時間の平均値 (s)

V

u

:  惰行開始時の速度 (km/h)

V

L

:  惰行終了時の速度 (km/h)

4)

各検証速度における設定走行抵抗と当該速度における目標走行抵抗との差は,当該目標走行抵抗の

±5%とする。

6.3.2

アクセル開度法による負荷設定方法  試験路において,アクセル装置の弁開度(以下,アクセル開

度という。

)を一定とする器具(以下,アクセル開度制限装置という。

)を装着した試験二輪車を指定速度

で定速走行させる。そのときのアクセル開度がシャシダイナモメータに設置した試験二輪車のアクセル開

度と同等となるように走行抵抗値を加える負荷設定方法であり,次の方法によって行う。

a)

試験路における走行抵抗の測定  試験路における走行抵抗の測定は,次による。

1)

試験に用いる速度計は,車載式速度計又は電気式速度計とする。電気式速度計は,光電管式,テー

プスイッチ式などを用い,JIS D 1037 に準拠し,少なくとも 50m の測定区間が測定できるように設

置する。

2)

指定速度は,50km/h とする。この走行では,安定して走行できる変速機の段数を選択でき,使用し

た変速機段数は,

付表 1.2 を用いて記録する。

3)

アクセル開度制限装置は,あらかじめ指定速度の±5km/h で走行できるアクセル弁開度となるよう

調整又は測定する。アクセル開度を一定にするための調整などは,次によって行う。

3.1)

指定速度以下の最高速で走行する場合は,アクセル開度制限装置は用いない。

3.2)

アクセル開度制限装置は,パーシャルリングなどの機械式又は電気式アクセル開度計を用い,試験

二輪車のアクセル装置に装着する。

なお,指定速度におけるアクセル開度制限装置が全開であることが判別できる記録計又は装置を

装着する。アクセル開度制限装置又はアクセル開度が全開であることを判別する装置は,車載の灯

火器を利用してもよい。


8

D 1044 : 2001

試験路において指定速度で定速走行するときのアクセル開度制限装置と,シャシダイナモメータ

上で負荷設定するときのアクセル開度制限装置とは,同一のものとする。

3.3)

電気式アクセル開度制限装置を用いる場合には,試験路における走行速度測定の直前及びシャシダ

イナモメータの負荷設定を行う直前にゼロ調整及びスパン調整を行う。

3.4)

指定速度での走行は,往路 2 回及び復路 2 回の定常走行速度を測定する。測定値は,最大値と最小

値の差が最大値の 5%以内であることを確認し,平均値を求めて JIS Z 8401 によって小数点以下 1

けたに丸める。この値を,目標走行速度とする。

b)

負荷の設定  試験二輪車は,シャシダイナモメータに設置し,アクセル開度を試験路走行で得た開度

に固定した状態とし,試験路で使用した変速機段数で定速走行させる。そのとき,a)で求めた目標走

行速度±2km/h となるようにシャシダイナモメータの負荷制御装置を調整する。

なお,負荷の検証に供するため,目標走行速度設定した後,50km/h 走行時のシャシダイナモメータ

の動力吸収値及び機械損失を測定する。

c)

負荷の検証  設定した負荷が目標吸収動力値に相当する値であることの検証方法は,次による。

1)

負荷設定の検証速度は,10km/h,20km/h,30km/h,40km/h,,及び 50km/h とする。各検証速度での

目標吸収動力値  (

P

e

)

は,式(5)によって求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

P

e

kV

3

 (5)

3

50

V

P

e

=

κ

ここに,

P

e

:  機械損失を含むシャシダイナモメータの目標吸収動力値 (kW)

k

:  係数

V

:  車速 (km/h)

P

e50

:  シャシダイナモメータ調整後の 50km/h 走行時の動力吸収値

(kW)

2)

シャシダイナモメータが備えた駆動装置などによって,シャシダイナモメータのローラ速度を

60km/h

以上とした後,駆動装置などの動力を断ち,検証速度+5km/h を超える速度から惰行させ,

検証速度の+5km/h 又は+10%から検証速度の−5km/h 又は−10%に至るまでの惰行時間を,0.1 秒

以下の単位で測定する。惰行時間の測定は,2 回行し、平均値を求め,JIS Z 8401 によって小数点

以下 2 けたに丸める。

3)

2)

で求めた惰行時間の平均値から,シャシダイナモメータへの設定吸収動力値  (

P

d

)

を式(6)によっ

て求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

t

V

V

IM

P

L

U

d

2

2

2

)

6

.

3

(

000

2

)

(

×

=

 (6)

ここに,

P

d

:  シャシダイナモメータへの設定吸収動力値 (kW)

IM

:  等価慣性質量 (kg)

V

u

:  惰行開始時の速度 (km/h)

V

L

:  惰行終了時の速度 (km/h)

t

:  惰行時間の平均値 (s)

4)

検証速度における設定動力吸収値  (P

d

)

は,式(7)による。

kV

3

−0.05kV

3

−0.05P

e50

P

d

kV

3

+0.05kV

3

+0.05P

e50

 (7)

ここに,

P

d

:  シャシダイナモメータへの設定吸収動力値 (kW)

V

:  検証速度 (km/h)

P

e50

: 50km/h 定速走行時のシャシダイナモメータ目標吸収動力値


9

D 1044 : 2001

(kW)

k

:  式(5)で求めたものを使用する。

6.3.3

等価慣性質量法による負荷設定方法  等価慣性質量法による負荷設定は,次の方法によって行う。

a)

走行抵抗の選定  表 を用い,試験二輪車の基準質量に応じて等価慣性質量の標準値  (IM)  に対する

50km/h

定速走行時の吸収動力  (P

v50

)

を選定し,この値を目標吸収動力値とする。

b)

負荷の設定  シャシダイナモメータは,試験二輪車を設置しない状態とし,シャシダイナモメータだ

けを惰行運転し,そのときのシャシダイナモメータの制動力と駆動力系摩擦抵抗との和が目標走行抵

抗値に相当する値となるようにシャシダイナモメータの負荷制御装置を調整する。

c)

負荷の検証  設定した負荷が目標吸収動力値に相当する値であることの検証方法は,次による。

1)

負荷設定の検証速度は,10km/h,20km/h,30km/h,40km/h 及び 50km/h とする。各検証速度におけ

る目標吸収動力値  (P

e

)

は,式(8)によって求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

P

e

kV

3

 (8)

3

50

50

V

P

=

κ

ここに,

P

e

機械損失を含むシャシダイナモメータの目標吸収動力値 
(kW)

V

車速 (km/h)

k

係数

P

v50

表 に掲げた 50km/h 定速走行時の吸収動力値 (kW)

2)

シャシダイナモメータが備えた駆動装置などによって,シャシダイナモメータを運転して速度を

60km/h

以上とした後,駆動装置などの動力を断ち,検証速度+5km/h を超える速度から惰行させ,

検証速度の+5km/h 又は+10%から検証速度の−5km/h 又は−10%に至るまでの惰行時間を,0.1 秒

以下の単位で測定する。惰行時間の測定は,2 回行い,その平均値を求め,JIS Z 8401 によって小

数点以下 2 けたに丸める。

3)

2)

で求めた惰行時間の平均値から,シャシダイナモメータへの設定吸収動力値  (P

d

)

を式(9)によっ

て求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

t

V

V

IM

P

d

2

2

L

2

U

)

6

.

3

(

000

2

)

(

×

=

 (9)

ここに,

P

d

:  シャシダイナモメータへの設定吸収動力値 (kW)

IM

:  等価慣性質量 (kg)

V

u

:  惰行開始時の速度 (km/h)

V

L

:  惰行終了時の速度 (km/h)

t

:  惰行時間の平均値 (s)

4)

各検証速度における設定動力吸収値  (P

d

)

は,式(10)による。

kV

3

−0.05kV

3

−0.05P

v50

P

d

kV

3

+0.05kV

3

+0.05P

v50

 (10)

ここに,

V

検証速度 (km/h)

P

v50

表 に掲げた 50km/h 定速走行時の吸収動力値 (kW)

k

(8)で求めたものを使用する。

6.3.4

走行抵抗設定の記録  走行抵抗の設定結果は,各設定方法に従って付表 から記録用紙を選択し,

記録する。

7.

排気ガス測定装置及びその関連事項


10

D 1044 : 2001

7.1

装置の構成  装置は,排気ガス分析に必要な前処理を行って分析計に導くための試料採取装置,測

定成分濃度を測定するための分析計及び測定結果の記録装置から構成する。

7.2

試料採取装置  試料採取装置は,次による。

a)

直接試料採取装置  直接試料採取装置は,JIS D 1030 による。

b)

  CVS

装置  CVS 装置は,JIS D 1030 による。

7.3

分析計  分析計は,次による。

a)

測定レンジの範囲  測定レンジの範囲は,次による。

1)

分析計に必要とされる測定レンジの範囲及び基準測定レンジは,

表 による。

表 4  測定レンジの範囲

測定成分

分析計

測定レンジの範囲

(

3

)

基準測定レンジ

希釈測定用 100∼3 000vol ppm

300vol ppmC

又はその付近

CO

NDIR

直接測定用 0∼12vol%

希釈測定用 1.0∼16vol%

4vol%

又はその付近

CO

2

NDIR

直接測定用 0∼16vo%

THC

FID

希釈測定用 10∼5 000vol ppmC

100vol ppmC

又はその付近

HC

NDIR

直接測定用 0∼10 000vol ppm

(

4

)

NO

x

CL

希釈測定用 10∼5 000vol ppm

100vol ppm

又はその付近

(

3

)

測定レンジの範囲は,各分析計の最小及び最大の測定レンジを規定するも

のではない。

(

4

)

ノルマルヘキサン  (nC

6

H

14

)

換算値。

2)

測定レンジは,試料がフルスケールの 10%以上で測定できるものとする。ただし,直接測定,希釈

排気ガスの連続測定及び希釈空気の測定は除く。

3)

必要に応じて,

表 に示す測定レンジの範囲以外の分析計を用いてもよい。その場合には,分析計

の作動性能が 7.3b)に示すものと異なることを考慮する必要がある。

b)

分析計の作動性能  分析計の作動性能は,次による。

1)

作動性能の基準値を確認するときの試験条件は,

表 による。

表 5  基準値を確認するときの試験条件

項目

希釈測定用

直接測定用

測定レンジ

表 の測定レンジ

表 の測定レンジ

周囲温度

5

∼35℃で試験中の変化は,±

5

5

∼40℃で試験中の変化は,

±5℃

相対湿度

45

∼85%

90%

以下

大気圧

95

∼106kPa で,試験中の変化は

±0.5%

周囲圧力の試験中の変化は,

±2.5kPa

定格電源電圧

±2%以内

85

∼110%

定格電源周波数変動

±0.2%

±2%

ガス流路

十分清浄になっている。

十分清浄になっている。

2)

分析計の作動性能は,各分析計に対して個別に要求するもののほかは,

表 による。ただし,表 4

に示す測定レンジの範囲以外では,

表 以外の値を作動性能の基準値として用いてもよい。


11

D 1044 : 2001

表 6  分析計の作動性能の基準値

作動性能

項目

希釈測定用

直接測定用

ゼロドリフト及びス

パンドリフト

8

時間でのドリフトは,フルスケール

の±1%

4

時間でのドリフトは,CO は±0.06

vol%

又 は 指示値 の±5%,CO

2

は ±

0.5vol%

又は指示値の±5%,HC は±

12vol ppm

(

4

)

又は指示値の±5%のい

ずれか大きいほう。

再現性

フルスケールの±1%

20

回 の 測 定 に お い て , CO は ±

0.06vol%

又は指示値の±5%,C0

2

は±

0.5vol%

又は指示値の±5%,HC は±

12vol ppm

(

4

)

又は指示値の±5%のい

ずれか大きいほう,及びそのうち 13

回以上が上記値の 1/3。

直線性

NDIR

を除く分析計は,フルスケール

の±1%。NDIR 分析計は,フルスケー

ルの±2%(ただし,直線化機能のない

分析計は除く。

CO

は±0.06vol%又は指示値の±3%,

CO

2

は±0.4vol%又は指示値の±4%,

HC

は±12vol ppm

(

4

)

又は指示値の±

5%

のいずれか大きいほう。

応答時間

(

5

)

NDIR

を除く分析計の 90%応答は,2

秒以下。NDIR 分析計の 90%応答は,5

秒以下。

NDIR

分析計の 95%応答は,

15

秒以下。

レンジ切換精度

(

6

)

フルスケールの±1%

周囲条件

温度は,5∼35℃

相対湿度は,45∼85%

温度は,5∼40℃

相対湿度は,90%以下

(

5

)

希釈測定用分析計は,分析計入口から試験用ガスを導入し,指示値が振れ始めてか
ら最終指示値の90%値に達するまでの時間。直接測定用分析計は,試料採取プロー

ブ入口から試験用ガスを導入したときから最終指示値の95%値に達するまでの時
間。

(

6

)

レンジ切換精度には,ゼロ点の精密さ,及び隣接測定レンジ間の減衰率の正確さを

含む。

3)

 CO

用分析計の干渉成分による影響がないことを確認するための試験用ガス成分とその許容範囲は,

表 による。このときの干渉成分は,CO

2

,HC 及び水分である。

表 7  CO 分析計の干渉成分による影響調査用の試験用ガス成分及び許容範囲

希釈測定用

直接測定用

試験用ガス

成分

CO

2

 (3vol%)

を窒素で希釈したものを

室温 (20∼30℃)  の水に通してバブリン

(

7

)

CO

2

 (16vol%)

,HC (2000vol ppm)

(

4

)

をそ

れぞれ窒素で希釈したもの及びゼロガ

スを 20±2℃の水に通してバブリング

(

7

)

許容範囲

300vol ppm

未満は,±3vol ppm 以内。300

vol ppm

以上は,フルスケールの±1%

±0.03vol%

(

7

)

試料採取流路に除湿器をもつ分析計では,除湿器を介して試験用ガスを分析計に供

給して干渉試験を行う。

4)

 CO

2

用分析計の干渉成分による影響がないことを確認するための試験用ガス成分とその許容範囲は,

表 による。このときの干渉成分は,CO,HC 及び水分である。


12

D 1044 : 2001

表 8  CO

2

分析計の干渉成分による影響調査用の試験用ガス成分及び許容範囲

希釈測定用

直接測定用

試験用ガス成分 窒素を室温 (20∼30℃)  の水に通してバ

ブリング

(

7

)

CO (6vol%)

,HC (2000vol ppm)

(

4

)

をそれ

ぞれ窒素で希釈したもの,及びゼロガス

を 20±2℃の水に通してバブリング

(

7

)

許容範囲

3vol%

未満は,±0.03vol%。3vol%以上は,

フルスケールの±1%

±0.2vol%

5)

 THC

用 FID 分析計及び HC 用 NDIR 分析計は,次による。

5.1)

 FID

分析計の酸素干渉は,できるだけ少なくなければならない。

5.2)

 FID

分析計の炭化水素応答は,

プロパン (C

3

H

8

)

を基準とする感度に近接していなければならない。

5.3)

 NDIR

分析計の干渉成分による影響がないことを確認するための試験用ガス成分とその許容範囲は,

表 による。このときの干渉成分は,CO,CO

2

及び水分である。

表 9  HC 分析計の干渉成分による影響調査用の試験用ガス成分及び許容範囲

希釈測定用

直接測定用

試験用ガス成分

CO (6vol%)

,CO

2

 (16vol%)

をそれぞれ窒素で希釈したもの,及びゼ

ロガスを 20±2℃の水に通してバブリング

(

7

)

許容範囲

±6vol ppm

(

4

)

6)

 NO

x

用分析計は,次による。

6.1)

 NO

x

用分析計は,NO

x

コンバータを取り付ける。

6.2)

 NO

x

コンバータは,試料の保持時間は 2 秒以下とし,NO

2

から NO への変換効率は 95%以上とする。

6.3)

 NO

x

コンバータを通過しないで分析計に試料を流せる機構を備えている。

6.4)

 CL

を用いる NO

x

用分析計の CO

2

干渉は,できるだけ少なくなければならない。

c)

ガス  各種の分析に使用するガスは,次による。

1)

一般  高圧ガス容器などについては,JIS D 1030 による。

2)

校正用ガス  種々の校正用ガスは,次による。

2.1)

ゼロガス  ゼロガスは,JIS D 1030 による。測定成分と使用するゼロガスとの関係は,表 10 による。

表 10  測定成分ごとのゼロガス

ゼロガス

測定成分

希釈測定用

直接測定用

CO

CO

2

高純度窒素

窒素又は空気を用い,チャコールフィルタ又は相当する装置を通したも

のとする。

THC

高純度空気

HC

CO

,CO

2

と同じ。

NO

x

高純度窒素

2.2)

スパンガス  スパンガス濃度は,JIS D 1030 によるほか,スパンガス成分ごとの希釈ガスは,表 11

による。


13

D 1044 : 2001

表 11  スパンガス成分ごとの希釈ガス

希釈測定法

測定成分

成分ガス

希釈ガス

直接測定法

CO

CO

CO

2

CO

2

高純度窒素

THC

C

3

H

8

高純度空気

HC

NO

x

NO

高純度窒素

NDIR

分析計の成分ガスは,CO,CO

2

及び C

3

H

8

の 3 種のガス

混合体を高純度窒素で希釈したものでよい。

2.3)

中間点ガス  中間点ガスは,JIS D 1030 による。

3)

 FID

の燃料ガス,助燃ガスなどについては,JIS D 1030 による。

7.4

操作  当該試験に対応する分析計の操作は,JIS D 1030 による。

7.5

データ記録装置

a)

記録計  記録計の諸性能は,次による。

1)

応答時間は,有効記録幅の移動において 1 秒以下とする。

2)

有効記録幅は,0.1m 以上とする。

3)

紙送り速度は,0.01∼0.2m/min でなければならない。

b)

自動記録器  自動記録器の諸性能は,次による。

1)

自動記録器の測定精度は,フルスケールの 1%以下とする。

2)

過渡運転における自動記録器の測定周期は,0.2 秒間以下とする。

8.

排気ガスの測定  排気ガスの測定は,試験二輪車のテストサイクル運転による走行状態での排気ガス

(

9

)

及びアイドリング運転での排気ガス濃度(

10

)

又は排気ガス量(

11

)

を測定する。

(

9

)

測定結果は,単位走行距離当たりの排気ガス質量 (g/km) で表される。

(

10

)

測定結果は,排気ガス濃度(%又は ppm)で表される。

(

11

)

測定結果は,単位時間当たりの排気ガス質量 (g/min) で表される。

8.1

試験準備

a)

試験二輪車  試験二輪車は,3.b)の状態とし,室温 25±5℃で,8.3.1c)1)1.2)の各温度が室温と同等に

なるまで保管する。

なお,整備時に充てんして試験に用いる燃料及びエンジン潤滑油は,次による。

1)

燃料は,JIS K 2202 相当で,

表 12 に掲げる性状のものとする。

2)

エンジン潤滑油の性状及び使用量は,二輪車製造業者が指定したものとする。


14

D 1044 : 2001

表 12  燃料性状

燃料の性状及び物質名

仕様

試験方法

検出されない

JIS K 2255

硫黄分 0.01%以下

JIS K 2541

ベンゼン 5%以下

JIS K 2536

MTBE 7%

以下

JIS K 2536

メチルアルコール

検出されない

JIS K 2536

灯油 4%以下

JIS K 2536

実在ガム 5mg/100ml 以下

JIS K 2261

オクタン価 89 以上

JIS K 2280

(リサーチ法)

密度 0.783g/cm

3

以下

JIS K 2249

10%

留出温度 70℃以下

JIS K 2254

50%

留出温度 75∼110℃

90%

留出温度 180℃以下

終点 220℃以下

蒸気圧 44∼78kPa

JIS K 2258

b)

シャシダイナモメータ  シャシダイナモメータは,6.によって準備する。

c)

試験二輪車のシャシダイナモメータへの設置  試験二輪車のシャシダイナモメータへの設置は,6.1 

d)2)

5)による。

8.2

テストサイクル運転による測定方法  テストサイクル運転による測定は,次によって行う。

8.2.1

CVS

装置への接続  試験二輪車の排気管開口部に CVS 装置の排気ガス採取部を接続する方法は,

密閉形及び開放形がある。接続するときには,次の点に留意する。

a)

接続は,排気ガスの採取及び分析の正確性に影響を及ぼすことのないように行う。このため,密閉形

の接続が望ましい。

b)

密閉形の接続部は,振動などによる破損又は離脱によって,排気ガスが漏れないように確実に取り付

ける。

なお,排気背圧などを用いて制御する排気ガス発散防止装置を備えた二輪車は,CVS 装置を用いる

ことが当該装置の作動に悪影響を及ぼすことのないよう,脈動の状態が変化することを緩和する対策

など,適切な措置をとってもよい。

この場合において,テストサイクルの最高速度で走行中の試験二輪車の排気管開口部における静圧

と,当該開口部に CVS 装置の採取部を接続したときの接続部における静圧との差は,±1 226Pa とす

る。

c)

開放形の接続部は,テストサイクル中の最高速度で走行するとき,試験二輪車の排気管開口部と CVS

装置の採取部との間から排気ガスの漏れがないことを確認する。

8.2.2

テストサイクルでの運転方法  テストサイクルでの運転方法は,エンジンを始動し,アイドリング

運転を 40 秒間行った後,

表 13 及び図 に示すテストサイクルを 6 回繰り返し,次によって行う。

a)

試験二輪車を運転する場合の速度及び時間の許容誤差は,

表 13 に掲げる運転状態のあらゆる場合にお

いて,速度は±2km/h 及び時間は±1 秒を同時に満たす。ただし,アクセル装置を全開にして

表 13 

掲げる加速度及び速度が得られない試験二輪車は,この限りでなく,アクセル装置を全開にした状態

で得られる加速度及び速度で運転する。


15

D 1044 : 2001

表 13  テストサイクル及び変速方法

標準変速位置

(

8

)

原動機付自転車

二輪自動車

運転

モード

運転

状態

速度

km/h

運転

時間

s

累積

時間

s

3

変速機

4

変速機

5

以上変速機

3

変速機

4

段以上

変速機

加速度

又は

減速度

m/s

2

1

アイドリング

11

11

2

加速

0-15

4

15

Low (0-15)

Low (0-15)

Low (0-15)

Low (0-15)

Low (0-15)

1.08

3

定速

15

8

23

2nd

2nd

2nd

Low

Low

4

減速

15-10

2

25

2nd

2nd

2nd

Low

Low

0.69

10-0

3

28

0.88

5

アイドリング

21

49

6

加速

0-32

12

61

Low (0-15)

Low (0-15)

Low (0-15)

Low (0-20)

Low (0-20)

0.78

   

2nd

(15-25)

2nd (15-25)

2nd (15-25)

2nd (20-32)

2nd (20-32)

   

Top

(25-32)

3rd (25-32)

3rd (25-32)

7

定速

32

24

85

Top

3rd

3rd

2nd

2nd

8

減速

32-10

8

93

Top

3rd

3rd

2nd

2nd

0.78

10-0

3

96

0.88

9

アイドリング

21

117

10

加速

0-50

26

143

Low (0-15)

Low (0-15)

Low (0-15)

Low (0-20)

Low (0-20)

0.49

   

2nd

(15-25)

2nd (15-25)

2nd (15-25)

2nd (20-35)

2nd (20-35)

   

Top

(25-50)

3rd (25-35)

3rd (25-35)

Top (35-50)

3rd (35-50)

   

  Top

(35-50)

4th (35-45)

   

  5th

(45-50)

11

定速

50

12

155

Top

Top

5th

Top

4th

12

減速

50-35

8

163

Top

Top

5th

Top

4th

0.49

13

定速

35

13

176

Top

Top

5th

Top

4th

14

減速

35-10

9

185

Top

Top (35-25)

4th

Top

3rd

0.78

   

  3rd

(25-10)

10-0

3

188

0.88

15

アイドリング

7

195

(

8

)

標準変速位置欄の括弧内の数字は,それぞれの変速位置に対応する速度を示す。

図 1  テストサイクル

b)

表 13 に掲げる各運転状態における変速操作は,円滑及び迅速に行うほか,次によって行う。

なお,技術的な理由によって

表 13 に示す変速方法を変更する場合は,二輪車製造業者が当該車両の

変速操作を指定することができる。この場合には,

付表 に記載するとともに,指定理由と表 13 の記

載方法を例にした指定変速方法を別紙に記載して,

付表 に添付する。

1)

手動又は足動変速機を備えた試験二輪車の場合には,次による。


16

D 1044 : 2001

なお,手動又は足動変速機は,動力伝達系にトルクコンバータをもたず,かつ,変速段の切替えを

手動又は足動で行う変速機を指す。

1.2)

アイドリング運転は,変速機の変速位置を中立として,クラッチをつないだ状態とし,アクセル装

置は操作しない状態とする。

1.3)

アイドリング運転から加速運転に移るときは,その 5 秒前にクラッチを切った状態として変速位置

を Low とする。

1.4)

減速運転では,テストサイクルに追従し, 10km/h に達したとき,又はアイドリング時の二輪車製造

業者の指定したエンジン回転速度を換算した速度が 10km/h を超える場合は,その速度に達したと

き,クラッチで駆動力を断つ。

1.5)

加速,定速,減速の各運転状態において,

表 13 が適用できない試験二輪車の変速操作は,次によっ

て行う。

−  加速運転中は,当該試験二輪車のエンジン回転速度が当該試験二輪車の最高出力時回転速度の

70%

を超えるとき,その際に使用した変速段より 1 段上位の変速段を使用する。

−  定速運転中は,当該試験二輪車のエンジン回転速度が当該試験二輪車の最高出力時回転速度の

50

∼90%となる変速段を使用する。

−  減速運転中は,当該試験二輪車のエンジン回転速度が当該試験二輪車の最高出力時回転速度の

30%

に達したとき,その際に使用した変速段より 1 段下位の変速段を使用する。

2)

自動変速機を備えた試験二輪車などの場合は,変速位置をドライブ位置又はドライブ状態とし,変

速操作は行わない。

なお,自動変速機は,変速段の切換えが自動的に行われる変速機又は変速比が自動的に変化する

変速機を指す。

3)

その他の変速機を備えた試験二輪車の場合には,当該試験二輪車の走行特性を考慮した変速操作に

よる。

8.2.3

排気ガスの測定方法  排気ガスの測定方法は,次によって行う。

a)

 CVS

装置の試料採取バッグへの排気ガスの採取は,8.2.2 の運転のうち,最初の 2 回目のテストサイク

ル終点に開始し,最後の 6 回目のテストサイクル終点に終了する。

b)

排気管から排出される排気ガスの全量を CVS 装置に導入し,排気ガス分析に必要な量(100程度)を

試料採取バッグに採取する。

c)

次の項目について,試験実施中の状態を観察できるよう,7.5 に掲げたデータ記録装置を用い,その読

み値は

付表 を用いて記録する。

1)

テストサイクル,試験二輪車走行モード及び排気ガス濃度。

2)

必要に応じて,エンジン回転速度及び測定が可能であれば吸気マニホールド内圧力。

3)

必要に応じて,2 サイクルエンジンはスパークプラグ座金温度,4 サイクルエンジンは潤滑油温度及

び測定が可能であれば液冷エンジンの冷却液温度。

d)

採取した排気ガスは,

表 に掲げる分析計で分析し,その結果は付表 を用いて記録する。

8.2.4

排気ガス成分別排出量の計算  排気ガス量の算出に必要な項目及び排気ガス量の計算は,次による。

a)

希釈率  希釈率は,式(11)によって求める。

4

2

10

)

(

4

.

13

×

+

+

=

e

e

e

CO

THC

CO

DF

(11)

ここに,

DF

希釈率


17

D 1044 : 2001

CO

2e

希釈排気ガス中の CO

2

濃度 (vol%)

THC

e

希釈排気ガス中の THC 濃度 (vol ppmC)

CO

e

希釈排気ガス中の CO 濃度 (vol ppm)

b)

希釈排気ガス量  標準状態 (293.15K,101.325kPa)  に換算した 1km 走行当たりの希釈排気ガス流量は,

CVS

装置の方式の違いに応じ,次によって求める。

1)

PDP

方式 CVS 装置による場合  PDP 方式の希釈排気ガス流量は,式(12)によって求める。

L

T

P

N

V

V

P

P

e

mix

1

1

×

×

×

×

=

κ

   (12)

ここに,  V

mix

標準状態における 1km 走行当たりの希釈排気ガス量  (l/km)

k

1

2.893

(標準状態における大気の絶対温度を大気圧で除した値)

(K/kPa)

V

e

定容量ポンプ 1 回転当たりに排出される希釈排気ガスの全量
l/回転)

N

希釈排気ガスを試料採取バッグに採取している間の定容量ポ
ンプの積算回転数

P

p

定容量ポンプの入口における希釈排気ガスの絶対圧(大気圧
から定容量ポンプに入る希釈排気ガスの圧力降下を減じた圧
力) (kPa)

T

p

定容量ポンプの入口における希釈排気ガスの平均絶対温度 
(K)

L

希釈排気ガスをバッグに採取している間の実走行距離 (km)

2)

CFV

方式 CVS 装置による場合  CFV 方式による希釈排気ガス流量の算出は,次によって行う。

2.1)

ベンチュリ校正係数は,式(13)によって求める。

0

0

1

2

P

T

T

P

Q

c

c

c

×

×

×

=

κ

κ

 (13)

ここに,

k

2

:  ベンチュリ校正係数

k

1

: 2.893(標準状態における大気の絶対温度を大気圧で除した値)

(K/kPa)

Q

c

:  実測ガス流量(l/S)

P

c

:  実測大気圧 (kPa)

T

c

:  実測大気絶対温度 (K)

T

o

:  ベンチュリ入口の絶対温度 (K)

P

o

:  ベンチュリ入口の絶対圧 (kPa)

2.2)

希釈排気ガス量は,式(14)によって求める。

ò

×

=

780

0

)

(

)

(

2

1
L

dt

V

t

T

t

P

mix

V

V

κ

 (14)

ここに,

V

mix

標準状態における 1km 走行当たりの希釈排気ガス量 
(

l/km)

k

2

ベンチュリ校正係数

P

v

 (

t)

ベンチュリ入口における希釈排気ガスの絶対圧 (kPa)

T

v

 (

t)

ベンチュリ入口における希釈排気ガスの絶対温度 (K)

t

時間 (s)

L

希釈排気ガスを試料バッグに採取している間の実走行距離 
(km)

c)

CO

の排出量  CO の排出量は,式(15)によって求める。

CO

mass

V

mix

×CO

dens

×CO

conc

×10

6

 (15)

)

1

1

(

DF

CO

CO

CO

d

e

conc

=


18

D 1044 : 2001

ここに,

  CO

mass

CO

の排出量(小数点以下

3

けた目を四捨五入)

 (g/km)

CO

dens

1.16

(標準状態における

CO

1L

当たりの質量)

 (g/L)

CO

conc

CO

の正味濃度(小数点以下

3

けた目を切捨て)

 (vol ppm)

CO

e

希釈排気ガス中の

CO

濃度(小数点以下

3

けた目を四捨五

入)

 (vol ppm)

CO

d

希釈空気中の

CO

濃度(小数点以下

3

けた目を四捨五入)

(vol ppm)

なお,水蒸気,

CO

2

などを除去する目的で吸着剤を使用して

CO

濃度を測定する場合には,

CO

e

CO

d

は,式(16),式(17)によって補正する。

CO

e

(1

0.019 25CO

2e

0.000 323R)

×

CO

em

(16)

CO

d

(1

0.000 323R)

×

CO

dm

(17) 

ここに,

CO

2e

希釈排気ガス中の

CO

、濃度(小数点以下

5

けた目を四捨五

入)

 (vol%)

R

希釈空気の相対湿度

 (%)

CO

em

吸着剤を使用した場合の希釈排気ガス中の

CO

濃度(小数点

以下

3

けた目を四捨五入)

 (vol ppm)

CO

dm

吸着剤を使用した場合の希釈空気中の

CO

濃度(小数点以下

3

けた目を四捨五入)

 (vol ppm)

d)

THC

の排出量

THC

の排出量は,式(18)によって求める。

THC

mass

V

mix

×

THC

dens

×

THC

conc

×

10

6

(18)

)

1

1

(

DF

THC

THC

THC

d

e

conc

=

ここに,

THC

mass

THC

の排出量(小数点以下

3

けた目を四捨五入)

 (g/km)

THC

dens

0.577

THC

の水素と炭素の原子数比を

1.85

とした場合の

標準状態における

THC

1L

当たりの質量)

 (g/L)

THC

conc

THC

の正味濃度(小数点以下

3

けた目を切捨て)

(vol ppmC)

THC

e

希釈排気ガス中の

THC

濃度(小数点以下

3

けた目を四捨

五入)

 (vol ppmC)

THC

d

希釈空気中の

THC

濃度(小数点以下

3

けた目を四捨五入)

(vol ppmC)

e)

NO

x

の排出量

NO

x

の排出量は,湿度補正した値を求めるため,次によって行う。

1)

空気の水蒸気圧は,通風乾湿球湿度計を用い,式(19)によって求める。

755

)

(

5

.

0

2

1

=

P

t

t

s

e

e

(19)

ここに,

e

空気の水蒸気圧

 (kPa)

e's

t

2

における飽和水蒸気圧

 (kPa)

t

1

試験室乾球温度。テストサイクル運転開始時及び終了時におけ
る測定値の平均値

  (

)

t

2

試験室湿球温度。テストサイクル運転開始時及び終了時におけ
る測定値の平均値

  (

)

P

a

試験室大気圧

 (kPa)

2)

湿度補正係数は,式(20)によって求める。

)

75

7

(

7

004

.

0

1

1

=

H

KH

(20)

e

Pa

e

H

= 622


19

D 1044 : 2001

ここに,

KH

湿度補正係数

H

試験室内の空気中の水分

 (g)

と乾燥空気

 (kg)

との質量比

e

空気の水蒸気圧

 (kPa)

P

a

試験室大気圧

 (kPa)

3)

 NO

x

の排出量の算出は,式(21)によって求める。

NO

x mass

V

mix

×

NO

x conc

×

KH

×

10

6

(21)

)

1

1

(

DF

NO

NO

NO

Xd

Xe

Xconc

=

ここに,

  NO

x mass

NO

x

の排出量(小数点以下

3

けた目を四捨五入)

 (g/km)

NO

x dens

1.91

NO

x

の全量を

NO

2

とみなしたときの標準状態におけ

NO

x

1L

当たりの質量

 (g/L)

NO

x conc

NO

x

の正味濃度(小数点以下

3

けた目を切捨て)

 (vol ppm)

NO

x e

希釈排気ガス中の

NO

x

濃度(小数点以下

3

けた目を四捨五

入)

 (vol ppm)

NO

x d

希釈空気中の

NO

x

濃度(小数点以下

3

けた目を四捨五入)

(vol ppm)

f)

CO

2

の排出量

CO

2

の排出量は,式(22)によって求める。

CO

2 mass

V

mix

×

CO

2 dens

×

CO

2 conc

×

10

−2

(22)

)

1

1

(

2

2

2

DF

NO

NO

NO

d

e

conc

=

ここに,

  CO

2 mass

CO

2

の排出量(小数点以下

1

けた目を四捨五入)

 (g/km)

CO

2 dens

1.83

(標準状態における

CO

2

1L

当たり質量)

 (g/L)

CO

2 conc

CO

2

の正味濃度(小数点以下

4

けた目を切捨て)

 (vol%)

CO

2 e

希釈排気ガス中の

CO

2

濃度(小数点以下

5

けた目を四捨五

入)

 (vol%)

CO

2 d

希釈空気中の

CO

2

濃度(小数点以下

5

けた目を四捨五入)

(vol%)

8.3

アイドリング試験による測定方法  試験二輪車をアイドリング運転することによって,排気管から

大気に排出する排気ガスの濃度又は排出量を測定する。試験を実施する際には,目的に応じ,次に規定す

る測定方法から適切なものを選択する。

8.3.1

排気ガス濃度の測定方法  アイドリング運転時の排気ガス濃度測定は,直接測定法を用い,次によ

って行う。

a)

試料採取装置への接続  試料採取装置の試料採取プローブは,試験二輪車の排気管へ

0.6m

以上挿入

する。試料採取プローブが

0.6m

以上挿入できない場合には,排気管に延長管を接続する。また,試

験二輪車に複数の排気管がある場合には,排気管ごとに延長管を接続,又は各排気ガスを集合させた

単一出口の延長管を接続し.試料採取プローブを

0.6m

以上挿入する。

なお,試料採取プローブ挿入時及び延長管接続時には,空気による排気ガス希釈及び排気ガス漏れ

が生じないようにする。

b)

運転方法  エンジンのアイドリング運転方法は,次によって行う。

1)

試験二輪車の変速位置を中立状態とする。無段自動変速機をもつ試験二輪車は,アクセル装置を全

閉した状態とする。

2)

1)

によるエンジン運転状態でのエンジン回転速度は,二輪車製造業者が指定した範囲であることを

確認する。

二輪車製造業者が指定した範囲を満たさないときには,エンジン各部温度を室温まで冷却した後,


20

D 1044 : 2001

二輪車製造業者が指定したエンジン暖機状態とし,指定した範囲となるようエンジン回転速度を調

整する。

なお,このときのエンジン各部温度とは,次の c)1.2)に規定する項目を対象とする。

c)

排気ガスの測定方法  測定は,8.2 のテストサイクル運転による排気ガス測定を行った後,又はこの試

験を単独で行い,次によって速やかに行う。

1)

試験実施中の状態を観察できるよう,次の項目を測定し,

付表 を用いて記録する。

1.1)

b)2)

に掲げた状態のエンジン回転速度。

1.2)

2

サイクルエンジンはスパークプラグ座金温度,

4

サイクルエンジンは潤滑油温度及び測定が可能で

あれば吸気マニホールド内圧力並びに液冷エンジンの冷却液温度。

2)

採取した排気ガスは,

表 に示した分析計を用い,8.2.2 の運転前又はアイドリング試験前に校正し

た状態で分析し,その結果は

付表 によって記録する。

各排気ガスの成分ごとの濃度測定値は,データ記録装置によって記録し,その値を読む。試験二

輪車に複数の排気管がある場合には,各排気管で測定した値を相加平均した値,又は各排気ガスを

集合させた延長管の集合部分での測定値とする。

d)

排気ガスの計算  c)の読み値は,排気ガス濃度とし,記録する。

なお,二次空気による排気ガス発散防止装置を備えた試験二輪車の

CO

読み値及び

HC

読み値は,

(23)及び式(24)によって補正した値とする。

2m

m

m

m

CO

CO

6HC

1.8

14.5

CO

CO

+

+

×

×

×

=

0.5

10

4

-

 (23)

2m

m

m

m

CO

CO

6HC

1.8

14.5

HC

HC

+

+

×

×

×

=

0.5

10

4

-

 (24)

ここに,

CO

m

CO

濃度測定値(小数点以下

2

けた目を四捨五入)

 (vol%)

HC

m

HC

濃度測定値(小数点以下

1

けた目を四捨五入)

 (vol ppm)

CO

2 m

CO

2

濃度測定値(小数点以下

2

けた目を四捨五入)

 (vol%)

8.3.2

排気ガス排出量の測定方法  アイドリング運転時の排気ガス排出量測定は,希釈測定法によって希

釈された排気ガスを収集し,

FID

分析計を用いて分析し,計算式によって排出量を算出する方法であり,

ISO 6460

によって行う。

9.

排気ガス測定結果の記録  排気ガス測定の結果は,付表 を用いて記録する。ただし,排気ガス測定

の結果に影響のない項目については,一部を追加又は省略してもよい。

関連規格

JIS D 0108

  自動車排出物質の公害防止関連用語

JIS D 0109

  二輪自動車用語

JIS D 1028

  自動車排気ガス中の一酸化炭素測定方法(アイドリング時)

ISO 11486

Two-wheeled motorcyles

Fuel consumption measurement-chassis dynamometer setting

by coastdown method


21

D 1044 : 2001

付表 1.1 

二輪自動車  負荷設定記録(惰行法) 


22

D 1044 : 2001

付表 1.2 

二輪自動車  負荷設定記録(アクセル開度法) 


23

D 1044 : 2001

付表 1.3 

二輪自動車  負荷設定記録(等価慣性質量法) 


24

D 1044 : 2001

付表 

二輪自動車  排出ガス試験成績 


25

D 1044 : 2001

附属書 A(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

JIS D 1044 : 2001

  二輪自動車−ガソリン機関排出ガス測定方法

ISO 6460: 1981

  公道車両・点火制御エンジン装備モータサイクルから排出される

ガス状物質の測定方法

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容 
○表示箇所:本文中に表示 
○表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目 
番号

内容

(II)

国 際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技

術 的 差 異 の 理 由 及 び
今後の対策

1.

適用範囲

ISO 6460

1.

適用範囲

・原動機付自転車

・モペッドは対象外 MOD/追加 ・国内法規に整合

・側車付を含む二輪自動車

・モータサイクルを適用

法規の整合化検討要

2.

引用規格

ISO 6460

2.

参考 MOD/追加 ・JIS を適用

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

3.

定義

ISO 6460

3.

定義

・対象排気ガスは CO, HC, NO

x

, CO

2

・CO, HC, NO

x

 MOD

/追加 ・対象ガス成分を追加

・乗員質量の法規による選択

・乗員質量:75kg MOD/選択 ・表現の違い

・試験二輪車の質量は燃料充填量のみ

・燃料+工具など MOD/削除 ・国内法規に整合

・試験路要件

・詳細説明なし MOD/追加 ・要件を追加

・直接採取法

・詳細説明なし MOD/追加 ・説明を追加

法規の差異以外の項目は,
ISO

に提案予定

4.

試験の種類

ISO 6460

4.

テストの種類

(テールパイプ排出ガスの採取方法)

・Type-I(テストサイクル試験)

IDT

・Type-II(アイドリング試験)

IDT

・Type-III(ブローバイガス試験)

MOD

/削除 ・試験規定がない

試験実施上で問題なし 
ISO

に提案予定

5.

排出ガス試験用の設備

ISO 6460

5.5.1

試験実施上の特別条件

5.2

・送風ダクトの高さ

ISO 6460

・1 種の規定のみ MOD/追加 ・補足要件を追加

・補助冷却装置

 5.5.2

・1 種の規定のみ MOD/追加 ・補足要件を追加

5.3

・シャシダイナモメータの性能など

ISO 6460

5.3.1

など ・簡単な説明のみ MOD/追加 ・補足要件を追加

モ ペ ッ ド を対 象 とし た た
め ISO に提案予定 
試 験 か 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

6.

シャシダイナモメータへの走行抵抗設定
方法

- 5.4.1

6.1

・一般条件

ISO 6460

  ・計測機器の精度

 5.3.4

・規定範囲が少ない MOD/追加 ・補足要件を追加

  ・走行抵抗の測定条件

・規定なし MOD/追加

  ・試験車及びシャシダイナモメータ 
    暖機条件

・条件規定なし MOD/追加

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

6.2

・等価慣性質量の設定

ISO 6460

5.4.2

・詳細な規定なし MOD/追加 ・設定質量の選択条件を追加

・設定値の幅が広い

・車両質量の違い MOD/追加 ・設定質量範囲を拡大

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

6.3

・走行抵抗の測定

ISO 6460

・走行抵抗測定の詳細規定なし

MOD

/追加 ・測定法を追加

・シャシダイナモメータの負荷設定と検

 5.4.1

・簡単な説明のみ MOD/追加 ・詳細説明を追加

  ・実走による惰行法

附属書 A

  ・実走によるアクセル開度法

附属書 B

  ・等価慣性質量による代替法

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

7.

測定装置及びその関連事項

7.1

・測定装置の構成

7.2

・試料採取装置

ISO 6460

5.3.2

・詳細な説明なし MOD/追加 ・詳細説明を追加

7.3

・分析計

ISO 6460

5.3.3

  ・詳細な要件と説明を追加

  ・測定レンジ

  ・作動性能

・詳細な要件なし MOD/追加

  ・校正ガスなど

 5.4.5

7.4

・分析計の操作

・規定なし MOD/追加 ・詳細要件を追加

7.5

・データ記録装置

ISO 6460

5.5.1.4

・詳細な説明なし MOD/追加 ・詳細な要件と説明を追加

  ・記録計の性能

  ・自動記録器の性能

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定 
試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定 
試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定 
試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

8.

排気ガスの測定

ISO 6460

5.6

・試料採取方法別にて説明

8.1

・試験準備

ISO 6460

5.7

MOD

/追加 ・詳細な要件と説明を追加

  ・試験二輪車

 5.4.3.1

・詳細な説明なし

  ・シャシダイナモメータ

8.2

  ・シャシダイナモメータへの試験車の 
    設置

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定 
試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

・テストサイクルによる測定方法

ISO 6460

・Type-I test

  ・運転方法

 5.5

〈車速/時間の公差が狭い〉 MOD/変更 ・公差の拡大(四輪車と整合)

      〈テストサイクルトレース公差〉

〈3 種の変速法から選択〉

包含

・国内法規との整合

      〈変速手法〉

・スロットル全閉での減速 MOD/変更 ・国内法規との整合

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

      〈減速時エンジン回転〉

MOD

/追加 ・試験中の排出データを記録

・排気ガス測定方法〈連続記録〉

 5.6

・規定なし MOD/変更 ・法規/規格の違いによる

8.3

・排気ガス成分別排出量〈標準状態〉

 5.7

・欧州での標準状態

法規の整合化検討要

・アイドリングによる測定方法

ISO 6460

6.

・Type-II test

・ガス濃度の測定法

・簡単な説明のみ MOD/追加 ・補正式を追加

・ガス量の測定法

・排出量算出の詳細

IDT

ISO 6460 参照

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

9.

測定結果の記録

・規定なし MOD/追加 ・試験結果の記録方法を規定

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

付表 1  負荷設定記録(帳票)

・規定なし MOD/追加 ・各設定法による帳票を規定

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

付表 2  排出ガス試験成績(用紙)

・規定なし MOD/追加 ・試験結果用の帳票を規定

試 験 が 標 準化 で きな い た
め ISO に提案予定

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD


26

D 1044 : 2001

社団法人自動車技術会二輪部会二輪車エミッション測定法分科会  構成表

氏名

所属

(分科会長)

岡  本      勇

スズキ株式会社二輪設計部

(幹事)

香  川  晶  洋

スズキ株式会社二輪設計部

(委員)

岡  本  康  男

通商産業省工業技術院標準部消費生活規格課

小  島  健之助

株式会社堀場製作所エンジン計測開発部

酒  井  孝  之

財団法人日本自動車研究所エンジン環境研究部

庄  司  秀  夫

日本大学理工学部機械工学科

田  村  潤  司

川崎重工業株式会社汎用機事業本部

CP

事業部第

2

研究部

福  島  健  彦

環境庁大気保全局自動車環境対策第二課

藤  井  隆  彰

株式会社本田技術研究所朝霞研究所第

1

研究ブロック

古  川  晴  巳

ヤマハ発動機株式会社第

1

コンポーネント開発室

増  山  正  幸

株式会社小野測器マーケティング本部

森  岡  良  太

運輸省交通安全公害研究所自動車審査部

(事務局)

吉  原  美智子

社団法人自動車技術会規格部門

文責  岡本  勇