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D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

2

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義 

2

4

  記号及び単位 

5

5

  種類

5

6

  要求事項

6

6.1

  基本的制御方針

6

6.2

  機能要件 

6

6.3

  基本的運転者インタフェース及び運転者による操作介入機能 

9

6.4

  作動上の限界 

10

6.5

  制動灯の点灯 

12

6.6

  故障時の動作 

12

7

  性能評価試験方法

13

7.1

  環境条件 

13

7.2

  試験標的規定 

13

7.3

  自動停止能力試験

14

7.4

  目標捕そく距離試験

15

7.5

  目標車両識別試験

15

7.6

  曲線道路対応能力試験 

16

附属書 A(規定)技術情報

19

附属書 B(参考)参考文献

23


D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人自動車技術会(JSAE)及び財団法

人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工

業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 D

0807

:2011

(ISO 22179

:2009

)

高度道路交通システム−全車速域アダプティブ・

クルーズコントロール(FSRA)システム−

性能要求事項及び試験手順

Intelligent transport systems-Full speed range adaptive cruise control

(FSRA) systems-Performance requirements and test procedures

序文 

この規格は,2009 年に第 1 版として発行された ISO 22179 を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

全車速域アダプティブ・クルーズコントロールシステム(以下,FSRA システムという。

)の主な機能は,

次の情報を使用して車両の走行速度を前方車両に適応するよう制御するものである(

図 参照)。

a)

前方車両までの車間距離

b)

当該車両(FSRA システム装着車)の動き

c)

運転者の指示。

これらの取得した情報を基に,制御装置(

図 の FSRA システム制御方針)は作動装置に指令を送り,

縦方向制御を行う。また,制御装置は運転者に状態表示を行う。

図 1FSRA システムの機能要素 


2

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

FSRA システムの最終目的は,運転者の運転負荷の軽減のために,縦方向車両制御の部分的自動化を行

うことである。

この規格を,FSRA システムに関連するより詳細な規格,例えば,特定の車両検知及び距離センサに関

する規定,又は更により高度な機能に関する規定を作成するときのシステムレベルの規格として用いるこ

とができる。車両検知,距離センサなどの特定の機能及び性能要件,又は相互協調による機能実現のため

の通信リンクのような特定要求事項の問題は,ここでは考慮しない。

適用範囲 

この規格は,FSRA システムに関する,基本的制御方針,機能要件に対する最低要求事項,基本的な運

転者インタフェース,故障診断及び故障時の動作に関する最低要求事項並びに性能試験手順について規定

する。

FSRA システムは,基本的には連続的に走行できる円滑な交通条件及び渋滞した交通条件下で自動車専

用道路(自動車以外の車両と歩行者の通行が禁止された道路)を走行しているとき,装置を搭載した車両

への縦方向制御の提供を目的とする。FSRA システムは,停止状態からシステムの設計最高速度までの速

度領域内での運転を支援する。システムは,既に追従している車両の後ろに,制限された減速能力の範囲

で停止を行い,運転者の走行復帰の意思入力があれば再発進することができる。システムは,停止車両又

は低速移動車両への反応は要求されていない(JIS D 0801 に規定するアダプティブ・クルーズコントロー

ル・システムと同じ。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 22179:2009

,Intelligent transport systems−Full speed range adaptive cruise control (FSRA)

systems−Performance requirements and test procedures(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。

引用規格 

次に揚げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。これらの引用規

格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS D 0032

  自動車−操作,計量及び警報装置の識別記号

注記  対応国際規格:ISO 2575,Road vehicles−Symbols for controls, indicators and tell-tales(MOD)

JIS D 0801

  自動車−アダプティブ・クルーズコントロール・システム−性能要求事項及び試験手順

注記  対応国際規格:ISO 15622,Transport information and control systems−Adaptive Cruise Control

Systems−Performance requirements and test procedures(IDT)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

能動的ブレーキ制御(active brake control)

ブレーキをかける機能。ただし,運転者の操作によらないでブレーキをかける機能で,この規格の中で

は,FSRA システムで制御することを示す。


3

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

3.2 

アダプディブ・クルーズコントロール(adaptive cruise control)

従来型クルーズコントロール・システム(3.5 参照)を発展させ,当該車両は,エンジン及び/又はパワ

ートレイン,及び場合によってはブレーキを制御して適切な車間距離で前方車両に追従する。

3.3 

ブレーキ(brake)

車両を進ませる動きに抵抗する力を発生させる部品。

例えば,摩擦ブレーキ(相互に相対的な動きをしている車両の 2 部品間の摩擦で力が発生するとき)

,電

磁ブレーキ(相互に相対的な動きをしているが接触していない車両の 2 部品間の電磁作用で力が発生する

とき)

,液体ブレーキ(相互に相対的な動きをしている車両の 2 部品間に位置する液体の作用で力が発生し

たとき)及びエンジンブレーキ(車輪に伝達される,人為的に増加させたエンジンのブレーキ作用から発

生した力)であってもよい。

注記  定義は,ECE-R13-H による。ただし,この FSRA システム規格の目的に照らし,変速制御装置

はブレーキとは考えない。

3.4 

車間距離(clearance)

前方車両の後端面から当該車両の先端面までの距離。

3.5 

従来型クルーズコントロール(conventional cruise control)

運転者がセットした速度に車両の速度を制御する機能をもつシステム。

3.6 

前方車両(forward vehicle)

当該車両と同一道路の前方に位置し,同一方向に走行している車両。

3.7 

連続的に走行できる円滑な交通(free-flowing traffic)

停車若しくは発進又は緊急ブレーキ状態がなく,大量の車両がスムーズに流れている交通状態。

3.8 

車間時間,τ(time gap)

車両速度 及び車間距離 を用い,を で除して算出される値(

図 参照)。

c:車間距離(m) 
v:車両速度(m/s)

注記  τ は,c/となる。

図 2−車間時間関係図 

3.9 

設定車速(set speed)


4

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

運転者又は FSRA システムとは別のある制御システムによって設定された希望する走行速度。FSRA 制

御が行われている車両においては,希望最高速度をいう。

3.10 

定常状態(steady state)

パラメータの値が,時間,距離などについて変化がない状態。

3.11 

当該車両(subject vehicle)

FSRA システムを備えた,この規格における車両。

3.12 

システムの状態(system states)

この規格では,幾つかに区別するシステムの状態(

図 参照)。

3.12.1 

FSRA

停止状態(FSRA off state)

FSRA 作動状態(3.12.3)へ直接に移行ができない状態。

3.12.2 

FSRA

待機状態(FSRA stand-by state)

運転者による起動待ちで,FSRA システムによる縦方向制御をしていない状態。

3.12.3 

FSRA

作動状態(FSRA active state)

FSRA システムが速度及び/又は車間距離を制御している状態。

3.12.4 

FSRA

停止保持状態(FSRA hold state)

当該車両停止中に FSRA システムが有効である状態。

3.12.5 

FSRA

速度制御状態(FSRA speed control state)

システムが設定速度に従って速度を制御している状態。

3.12.6 

FSRA

追従制御状態(FSRA following control state)

FSRA システムが,選択された車間時間に従って目標車両に対する車間距離を制御している状態。

3.13 

停止車両(stationary object)

当該車両の前方にあって,停止している車両。

3.14 

低速移動車両(slow moving object)

当該車両の前方にあって,当該車両の進行方向に,1.0 m/s 又は当該車両速度の 10 %の大きい方より低

い速度で移動している車両。

3.15 

目標車両(target vehicle)

当該車両が追従走行する車両。


5

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

3.16 

全車速域アダプティブ・クルーズコントロール(full speed range adaptive cruise control)

アダプティブ・クルーズコントロールシステムに対する拡張機能で,エンジン及び/又はパワートレイ

ンの制御並びに停止状態までのブレーキ制御によって,当該車両が適切な車間距離で前方車両に追従する

ことを可能にする機能。

記号及び単位 

a

lateral_max

曲線道路における許容最大横加速度(m/s

2

a

stopping

自動停止能力試験での目標車両の前後加速度(m/s

2

CTT

赤外線反射器の試験標的の反射係数(m

2

/sr)

c

車間距離,2 台の車両間の距離(m)

c

min

停止保持状態を含む全ての速度域における定常状態での最小車間距離(m)

d

0

ここより手前は目標車両の検知を必要としない距離(m)

d

1

ここより手前は距離測定及び/又は相対速度の決定を必要としない距離(m)

d

2

測定目的用の距離(m)

d

max

直線道路における最大検知距離(m)

LIDAR

光線式の検知及び距離計測装置

R

円の半径,曲線半径(m)

R

min

最小曲線半径(m)

RCS

レーダ反射断面積(m

2

v

当該車両の対地速度(m/s)

v

circle

所定の横加速度 a

lateral_max

になる曲線路上の最高速度(m/s)

v

circle_start

曲線半径 のカーブに進入するときの車両速度(m/s)

v

set_max

選択可能な最高設定速度(m/s)

v

set_min

選択可能な最低設定速度(m/s)

v

stopping

自動停止能力試験での目標車両の速度(m/s)

v

vehicle_end

試験終了時の車両速度(m/s)

v

vehicle_max

最高車両速度(m/s)

v

vehicle_start

試験開始時の車両速度(m/s)

τ

車間時間(s)

τ

max

選択可能な最大車間時間(s)

τ

max

(v)

速度 における定常状態での最大車間時間(s)

τ

min

選択可能な最小車間時間(s)

種類 

FSRA システムの性能クラスは,曲線道路への対応能力によって分類し,表 による。 


6

D 0807

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表 1FSRA 曲線道路対応能力による分類 

性能クラス 

曲線道路対応能力 

 I

a)

適用しない

 II

曲線半径 500 m 以上

 III

曲線半径 250 m 以上

 IV

曲線半径 125 m 以上

a)

  JIS D 0801 に規定するアダプティブ・クルーズコントロールに適用する。

要求事項 

6.1 

基本的制御方針 

FSRA 停止

FSRA 待機

FSRA 作動

FSRA

速度制御

FSRA

追従制御

作動開始

作動休止

FSRA

a)

FSRA

起動

a)

FSRA

a)

FSRA

停止保持

だ円の中の文は,システムの状態を表す。 
注記  手動による遷移とは,スイッチによって FSRA 機能を待機状態・停止状態にすることを意味する。故障時は,

自動的に FSRA 停止してもよい。

a)

  自己診断の後,手動及び/又は自動で遷移。

図 3FSRA システムの状態遷移 

FSRA システムは,少なくとも,次の基本的動作(追従制御及び状態遷移)を提供しなければならない。

a) FSRA

システムが作動しているときは,当該車両速度は前方車両との車間距離を維持するか又は設定

速度を維持するか,いずれか低い方で自動的に制御する。両制御モードの切替えは,FSRA システム

によって自動的に行う。

b)

定常状態における車間距離は,システムが自動調整するか,又は運転者が調整可能であってもよい

6.3.1 参照)

c)

2 台以上の前方車両が存在する場合は,追従すべき車両を自動的に選択する(6.2.3.3 参照)。

d)

当該車両が停止した場合,

その後 3 秒間を超えない時間内に,

追従制御から停止保持状態に遷移する。

e) FSRA

停止保持状態において,当該車両の停止状態を保つため,ブレーキ制御を行う。

6.2 

機能要件 

6.2.1 

制御モード 

両制御モード(追従制御又は速度制御)間の遷移は,自動的に行う。

6.2.2 

停止又は低速移動の目標車両 

システムは,既に追従していて停止しようとしている車両の後方に,制限された減速能力の範囲で停止

FSRA 停止

a)

FSRA 停止

a)

FSRA 起動

a)


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しようとする。FSRA システムを停止又は低速移動する目標車両に対応するように設計してもよい。停止

又は低速移動する目標車両に対応するよう設計しない場合,少なくとも車両の取扱説明書に記載して運転

者に告知しなければならない。

6.2.3 

追従能力 

τ

min

は,

全ての速度 に対する定常状態での追従制御モード中に選択可能な最小車間時間とする。

τ

min

は,

1.0 秒以上とする。

c

min

は,

(停止保持状態を含め)全ての速度 に対する定常状態での追従制御モード中に選択可能な最小

車間距離とする。c

min

は,2.0 m 以上とする。

定常状態において,最小車間距離は c

min

又は(τ

min

×v)のいずれか大きい方の値とする。

過渡状態において,車間距離は一時的に最小車間距離未満に接近しても差し支えない。そのような状況

が発生した場合は,システムは車間距離が要求車間距離に戻るように調節しなければならない。

8 m/s を超える速度では,1.5 秒から 2.2 秒までの範囲内の車間時間 τ を最低限一つ設定できなければな

らない。

最低要求事項として,システムは,v

stopping

1)

  以下の速度において a

stopping

2)

  で徐々に減速しながら停止す

る車両に対しては,定常状態の追従走行から停止することができなければならない(7.3.3 参照)

1)

  v

stopping

:10 m/s

2)

  a

stopping

:2.5 m/s

2

6.2.3.1 

一般 

FSRA システムは次に示す検知範囲,目標車両識別及び曲線道路対応能力をもたなければならない。

6.2.3.2 

直線道路における検知範囲(性能クラス IIIII 及び IV 

前方車両が d

1

と d

max

との間に存在するときは,FSRA システムは前方車両と当該車両間との車間距離を

測定しなければならない(

図 参照)。この範囲内では,当該車両は少なくとも当該車両の横幅の範囲内

にある前方車両を検知しなければならない。d

max

は,次の式による。

d

max

τ

max

 (v

set_max

v

set_max

前方車両が d

0

と d

1

の間にあるときは,FSRA システムは車両の存在を検知しなければならない。しかし

前方車両までの距離を測定したり,前方車両と当該車両との相対速度を測定する必要はない。

d

1

=4 m

前方車両が d

0

未満の距離に存在するときは,FSRA システムは車両の存在を検知する必要はない。

d

0

=2 m

1  当該車両 
2  前方車両 
a  検知不要領域 
b  車両の検知が要求される領域 
c  距離の決定が要求される領域

図 4−検知領域 


8

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6.2.3.3 

目標車両識別 

2 台以上の前方車両が,直線道路又は一定曲線道路上にあるとき(典型的な使用場面は 7.5 参照),FSRA

システムは,当該車両の進路上の前方車両を選択しなければならない(

図 参照)。

図 5−目標車両識別 

6.2.3.4 

曲線道路対応能力(性能クラス IIIII 及び IV 

FSRA システムは,次の道路上で,定常状態の前方車両を

τ

max

  (v

circle

)  の車間時間にて追従できなければ

ならない。

−  直線道路(性能クラス II,III 及び IV に適用)

−  曲線半径が 500 m まで:R

min, II

=500 m(性能クラス II,III 及び IV に適用)

−  曲線半径が 250 m まで:R

min, III

=250 m(性能クラス III 及び IV に適用)

−  曲線半径が 125 m まで:R

min, IV

=125 m(性能クラス IV に適用)

したがって,このシステムは,前方車両が一定の曲線半径 R

min

の道路上を一定の速度 v

circle

で走行してい

れば,定常状態の車間時間

τ

max

 (v

circle

)  で前方車両に追従する能力をもたなければならない。

min

x

lateral_ma

circle

R

a

v

×

=

ここに,

τ

max

 (

v): 速度 で直線を走行中の,定常状態における可能な最大

車間時間。

a

lateral_max

曲線道路における FSRA システムの設計上の横加速度。

使用する数値は,

a

lateral_max, II

=2.0 m/s

2

a

lateral_max, III

=2.3 m/s

2

a

lateral_max, IV

=2.3 m/s

2

a

lateral_max

の数値は,曲線道路における運転者の挙動の平均値(運転者の 95 %)から引用。

図 及び附属

書 の[1]を参照。


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 X

当該車両速度(km/h)

 Y

横加速度(m/s

2

 1

最大値

 2

95

%ゾーン

 a)  性能クラス IV 
 b)  性能クラス III 
 c)  性能クラス II

図 6−平均的運転者の横加速度 

6.2.4 

発進への遷移(運転者の操作による発進) 

停止保持状態から追従制御又は車速制御への遷移は,運転者の要求がないときに実施してはならない。

6.3 

基本的運転者インタフェース及び運転者による操作介入機能 

6.3.1 

作動要素及び装置の動作 

6.3.1.1

  FSRA システムは,運転者が希望する設定車速を選定できる手段を備えていなければならない。

6.3.1.2

  FSRA 追従制御及び FSRA 速度制御状態で,少なくとも,運転者によって発生されたブレーキ力

要求が,FSRA システムが発生したブレーキ力より大きいときは,運転者によるブレーキ操作によって

FSRA の機能は作動を休止しなければならない(FSRA 待機状態に導く。図 参照)。FSRA 停止保持状態

では,運転者によるブレーキ操作で FSRA を作動休止にしなくてもよい。

6.3.1.3

  FSRA システムは,たとえ FSRA システムが自動的にブレーキをかけているときであっても,運

転者のブレーキペダルによる介入

3)

  に対して,一時的なブレーキ力の大幅な減少があってはならない。

3)

  附属書 の[2]参照。

6.3.1.4

  運転者から又は FSRA システムからの,いずれか大きいほうの出力要求でエンジンの出力操作(例

えば,スロットル操作)を行う。これは,常に運転者にエンジン出力制御の優先権を保証するものである。

運転者からのエンジン出力要求が FSRA システムからの要求より大きい場合は,直ちにブレーキ力を開

放して,自動ブレーキを解除しなければならない。アクセルペダルによる運転者の介入は,その運転者の

入力に対する反応に著しい遅延を生じてはならない。

6.3.1.5

  ブレーキの自動作動で,アンチロック装置(ABS)が許容するよりも長い時間,車輪をロックさ


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D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

せてはならない。これは,ABS システムの装備を要求しているわけではない。

6.3.1.6

  FSRA システムによる自動出力制御は,トラクション制御が許容するより長時間の過大なタイヤ

スリップを生じさせてはならない。これは,トラクション制御の装備を要求しているわけではない。

6.3.1.7

  FSRA システムは,運転環境(悪天候など)に対応するため,運転者が行う操作なしに自動的に

車間距離を調節してもよい。しかし,その調節した車間距離は,運転者が選定した最小車間距離以下にな

ってはならない。

6.3.1.8

  FSRA システムで,運転者が希望する車間時間を選択できる場合は,選択方法は次のいずれかに

従う。

a)

図 に示すように,FSRA 停止状態になった後,最後に選択された車間時間を保持している場合は,

少なくとも FSRA システムが作動を開始すると同時に,その車間時間を明確に運転者に表示しなけれ

ばならない。

b)

図 に示すように,FSRA 停止状態になった後,最後に選択された車間時間を保持していないときは,

あらかじめ決められた 1.5 秒以上の値にセットされなければならない。

6.3.1.9

  FSRA システムのほかに従来型のクルーズコントロールを装備しているときは,FSRA システムと

従来型のクルーズコントロールとの間で自動的に切替えが行われてはならない。

6.3.1.10

  当該車両が停止している状態では,運転者がたとえブレーキペダルを踏んでいる状態でも,シス

テムは運転者の操作によって起動してもよい[任意選択(option)

6.3.2 

表示要素 

FSRA システムの表示は,次による。

a)

運転者にフィードバックする最低限の情報には,システムが作動状態にあるかないか及び設定車速を

含めなければならない。これらを複合的に表示すること,例えば,FSRA システムが作動のときにだ

け設定車速を表示することは,許容される。

b) FSRA

システムが故障のために使用できないときは,運転者に告知しなければならない。運転者に告

知するために記号を用いるときは,6.3.3 による。

c) FSRA

システムが自動で作動休止するときは,運転者に告知しなければならない。運転者に告知する

ために記号を用いるときは,6.3.3 による。

d)

車両が FSRA システムと従来型クルーズコントロール・システムの双方を装備しているときは,運転

者がどちらのシステムが作動しているかを認知可能でなければならない。

e) FSRA

システムが制御の対象に使用する前方車両を検知していることを意味する“車両検知”の表示

は,この前方車両を制御に使用しているときには表示されなければならない。

6.3.3 

表示記号 

FSRA システムの機能及び/又は故障を表示するために記号を用いる場合には,JIS D 0032 で規定する

記号を用いなければならない。

6.4 

作動上の限界 

快適さを保つために,車速が 5 m/s 以下では,目標車両を見失った場合,又はブレーキ故障以外のシス

テム故障によって FSRA システムを自動解除する場合において,急激にブレーキを解除してはならない。

最低設定速度は,v

set_min

≧7 m/s とする。

FSRA システムの自動減速度は,図 のように,車両が 20 m/s を超えて走行している場合は 3.5 m/s

2

(2

秒間の平均値)を超えてはならないものとし,5 m/s 未満で走行している場合は 5 m/s

2

(2 秒間の平均値)

を超えてはならない。


11

D 0807

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  X  当該車両速度(m/s) 
  Y  最大減速度(m/s

2

図 7−最大減速度 

FSRA システムの自動減速度の変化の平均値(減速度変化率)は,図 のように,車両が 20 m/s を超え

て走行している場合は 2.5 m/s

3

(1 秒間の平均値)を超えてはならないものとし,5 m/s 未満で走行してい

る場合には 5 m/s

3

(1 秒間の平均値)を超えてはならない。

  X  当該車両速度(m/s) 
  Y  減速度変化率(m/s

3

図 8−最大減速度変化率 

FSRA システムの自動加速度は,図 のように,車両が 20 m/s を超えて走行している場合は 2 m/s

2

(2

秒間の平均値)を超えてはならないものとし,5 m/s 未満で走行している場合には 4 m/s

2

(2 秒間の平均値)

を超えてはならない。


12

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

  X  当該車両速度(m/s) 
  Y  自動加速度(m/s

2

図 9−最大加速度 

目標車両が d

0

以内に接近して検知できなくなった場合,当該車両が停止するか,システムが d

1

以内の前

方車両を検知するか,運転者がアクセルペダルによってシステムに強制介入するまで,システムは直前の

有効なブレーキ指示を起点とした制御方針を作動させることが望ましい。d

0

から d

1

までの範囲内で前方車

両を検知したとき,距離が測定できなければ,システムは自動加速を禁止しなければならない。

6.5 

制動灯の点灯 

FSRA システムが自動的に主ブレーキを作動させた場合は,主ブレーキをかけ始めてから 350 ms 以内に

制動灯が点灯しなければならない。FSRA システムが他の減速装置を作動させた場合には,制動灯を点灯

させてもよい。煩わしい制動灯の点滅を避けるため,FSRA システムが作動させたブレーキの終了後,制

動灯は適切な時間,点灯を維持してもよい。

6.6 

故障時の動作 

FSRA システムの故障時における動作は,次に従わなければならない。

a)

サブシステムが故障した場合に必要な動作は,

表 による(図 10 参照)。

b)

表 に記載した故障は,直ちに運転者に告知されなければならない。告知は,システムが遮断される

まで作動状態を維持しなければならない。

c) FSRA

システムの復帰は,イグニションのオン・オフ,FSRA システムの起動・停止などによって実行

される自己診断が問題なく完了するまで禁止されなければならない。


13

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

図 10−縦方向制御用の作動装置 

表 2FSRA システムの故障時の動作 

FSRA

システム作動中に故障を発生 

サブシステムの故障
箇所 

ブレーキ制御 

エンジン制御 

1

エンジン

少なくとも,現在のブレーキ制御を維持す
ることが望ましい。

FSRA エンジン制御を停止する。

2

ブレーキシステム

a)

 FSRA 制御を停止する。ただし,ブレーキ

作動中にブレーキシステムが完全に故障
していない場合は,現在のブレーキ制御を

最後まで実行した後に,システムを完全に
停止してもよい。

FSRA エンジン制御を停止する。

3

車両検知及び距離セ
ンサ

直前の有効なブレーキ指示を起点とした
制御を始動させることが望ましい。ただ
し,この制御においては,急激にブレーキ

を解除してはいけない。運転者がブレーキ
ペ ダ ル 若 し く は ア ク セ ル ペ ダ ル 又 は
FSRA 停止スイッチによって介入した場
合は,直ちにシステムは停止しなければな
らない。

FSRA エンジン制御を停止する。

4 FSRA 制御装置 FSRA 制御を停止する。 FSRA 制御を停止する。 

a)

  変速機の制御に機能障害が発生した場合は,ブレーキで減速してもよい。

性能評価試験方法 

7.1 

環境条件 

試験の環境条件は,次による。

a)

試験場は平たんで,乾燥した,汚れのないアスファルト又はコンクリート舗装面とする。

b)

外気温度の範囲は−20  ℃∼40  ℃とする。

c)

水平視程は 1 km 以上とする。

7.2 

試験標的規定 

試験標的は,現在用いられている技術を対象として規定した。その他の技術を用いる場合,それに対応


14

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

する試験標的を使用する。

7.2.1 

赤外線レーザレーダ(LIDAR 

赤外線試験標的は,試験標的の反射係数(CTT)及び投影面積を規定する(A.1 参照)

試験標的は,A 及び B の 2 種類とし,共に最小投影面積は 20 cm

2

の拡散反射器で,次の CTT をもつも

のとする。

−  試験標的 A の CTT:2.0 m

2

/sr±10 %

−  試験標的 B の CTT:1.0 m

2

/sr±10 %

7.2.2 

ミリ波レーダ(RADAR 

レーダ試験標的は,レーダ反射断面積(RCS)を規定する(A.2 参照)

試験標的は,A 及び B の 2 種類とし,20 GHz から 95 GHz までの周波数に対して,次の RCS をもつも

のとする。

−  試験標的 A の RCS:10 m

2

−  試験標的 B の RCS:3 m

2

大幅に異なる周波数帯については,別途 RCS を検討して決定する。

7.3 

自動停止能力試験 

7.3.1 

試験目標車両 

目標車両には 7.2 で規定した試験標的 A を車両の後端に取り付ける。残りの車両露出面は,試験標的以

外が 2 m

2

以下の RCS になるか又は試験標的の 20 %以下の反射率になるよう覆う。

7.3.2 

初期条件 

目標車両は,速度 v

stopping

で走行する。

目標車両の車幅は,1.4 m∼2.0 m とする。

当該車両は,目標車両の後方を,定常状態にある追従制御モードで走行する。

目標車間時間は,全ての試験を通して

τ

min

とする。

当該車両の縦方向中心線の目標車両の縦方向中心線に対する横方向のずれは,0.5 m 以下とする(

図 11

参照)

単位  m

1  当該車両 
2  目標車両

図 11−自動停止能力試験開始条件 

7.3.3 

試験手順 

目標車両は,減速度 a

stopping

(誤差範囲−0.5 m/s

2

∼0 m/s

2

)で停止するまで減速する。


15

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

当該車両が,前方車両の後方でシステムによって停止すれば試験は完了し成功とする。

7.4 

目標捕そく距離試験 

6.2.3.2

に規定した検知距離 d

0

d

1

d

2

及び d

max

を確認する試験手順において,車両基準平面は,地上 0.2

m から上で 0.9 m までの高さと,当該車両の幅をもつ長方形とする。検知範囲は,車両の色々な反射場所

を考慮する。また,この検知範囲は乗用車の最低高さによって制限される。車両基準平面は,d

1

d

2

及び

d

max

で縦に三つの領域に分割され,それぞれ幅 0.5 m の L 及び R の領域を設ける。試験においては,d

1

d

2

及び d

max

に置いた車両基準平面内にある規定の試験標的を各領域(L,C,R)内の少なくとも 1 か所で

検知できなければならない。d

0

だけは,全基準平面内の 1 点を検知すればよい(

図 12 参照)。

試験に当たっての注意を,次に示す。

−  d

max

の位置は,試験標的 A を使用する。

−  d

0

d

1

及び d

2

の位置は,試験標的 B を使用する。

−  d

2

点は,車両前方 75 m にある固定測定点である。

−  試験は,当該車両と試験標的が移動している状態で実施することが望ましいが,両者が停止している

状態の試験を選択肢として採用してもよい。

最大所要検知時間は,試験標的の出現後 2 秒間を超えないほうがよい。 

単位  m

a

当該車両の幅

b  車両基準平面

図 12−縦方向検知領域 

7.5 

目標車両識別試験 

7.5.1 

初期条件 

同じ形の前方車両を,2 台並んで速度 v

vehicle_start

で走行させる。2 台の前方車両は車幅 1.4 m∼2.0 m とし,

両車両の縦方向中心線間隔は,3.5 m±0.25 m とする。

当該車両は,前方車両(2 台)のうち 1 台の後方を,定常状態にある追従制御モードで走行する。当該

車両が追従している前方車両を目標車両と呼称する。車間時間は τ

max

  (

v

vehicle_start

)  で,設定車速は v

vehicle_end


16

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

以上とする。当該車両の縦方向中心線の,目標車両の縦方向中心線に対する横方向のずれは,0.5 m 以下

とする(

図 13 参照)。

ここに,  v

vehicle_start

v

vehicle_end

−3 m/s

v

vehicle_end

=27 m/s(約 100 km/h)

車両が上記速度 v

vehicle_end

を出せない場合は,v

vehicle_end

=22 m/s(約 80 km/h)とする。

単位  m

1  当該車両 
2  目標車両 
3  前方車両

図 13−識別試験開始条件 

7.5.2 

試験手順 

目標車両は,速度を v

vehicle_start

から v

vehicle_end

まで加速し,FSRA 制御を実行している当該車両も,これに

追従する。当該車両が,隣接レーンを v

vehicle_start

で走行する前方車両の横を追い抜けば,試験は完了し成功

とする(

図 14 参照)。

1  当該車両 
2  目標車両 
3  隣接レーンにある前方車両 

a)

  vv

vehicle_end

b)

  vv

vehicle_start

図 14−識別試験終了条件 

7.6 

曲線道路対応能力試験 

6.2.3.4

に規定の曲線道路の対応能力を評価する試験の方法は,FSRA システムのセンサの視野と進路の

予測方法とを考慮して決めることが望ましい。

進路の予測方法又は前方検知手段が異なる場合は,異なる運転手順が必要となる。


17

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

7.6.1 

試験場(性能クラス IIIII 及び IV 

試験路は一定半径の円形路か,又は十分な長さの一定曲率半径の曲線部分をもつ走路の区間とする。試

験路の半径は,R

min

の 80 %∼100 %であることが望ましい。走路の走行方向は,時計回り及び反時計回り

の両方向とする。車線表示及びガードレールに関して,特段の制限は設けない(

図 15 参照)。

曲線半径 は,クラス II システムの場合 500 m,クラス III システムの場合 250 m,及びクラス IV では

125 m とする。

単位  m

図 15−試験路の概略 

7.6.2 

曲線道路対応能力試験用目標車両 

目標車両には 7.2 で規定した試験標的 A を地上 0.5 m∼0.7 m の高さで,後端中央に取り付ける。残りの

車両露出面は,試験標的以外の後部表面が 2 m

2

以下の RCS になるか,又は試験標的の 20 %以下の反射率

になるように覆う。

7.6.3 

運転手順 

当該車両を,目標車両と同一の進路(両車両の中心線の横方向のずれ 0.5 m 以内)を追従制御モードで

追従させる。試験の開始に先立ち,2 台の車両は,

図 16 に適合させなければならない。試験の詳細は,表

3

及び

図 16 に示す。

開始時の目標車両の速度は,次による。

v

circle_start

=MIN [(a

lateral_max

×R)

1/2

,

v

vehicle_max

]±1 m/s

注記  MIN (a, b)  は,a と b の最小値を選択することを意味する。

式の中の a

lateral_max

は,試験路の曲線半径 によって次の値を用いる。

−  R=500 m の場合:2.0 m/s

2

−  R=250 m の場合:2.3 m/s

2

−  R=125 m の場合:2.3 m/s

2

適切なときに目標車両を減速させ,当該車両の反応を観察する。目標車両との距離が減少し,車間時間

が τ

max

の 2/3 未満になる前に,当該車両は減速を開始しなければならない。


18

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

表 3−曲線道路対応能力試験のための条件 

条件 

試験前準備 

試験開始条件 

第 試験動作 

第 試験動作 

目標車両 

速度

v

circle

_

start

=一定

3.5 m/s±0.5 m/s 減速

する。

v

circle

=一定

v

circle

_

start

−(3.5±1) m/s

時間 10 秒以上

開始待ち時間

0 秒

2 秒

曲線半径

7.6.1

で規定した 以上。

変化してもよい。

は一定(7.6.1 参照)

当該車両 

速度 FSRA システムで制御される。

加速度

≦0.5 m/s

2

減速度を観察する。

曲線半径

7.6.1

で規定した 以上。

変化してもよい。

は一定(7.6.1 参照)

目 標 車 両

ま で の 車
間時間

τ

max

 (v

circle

_

start

)±25 %

FSRA システムで制御される。

車間時間を観察する。

1  試験開始 
2  試験終了 
当該車両が一定の曲線半径 の走路に入り,他の試験開始条件を満たしたとき試験を開始する。 
当該車両が減速し試験が成功したとき,又は車間時間が τ

max

の 2/3 未満となったとき試験を終了する。

a)

  曲線半径 は一定

図 16−試験路のレイアウト例 


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D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

附属書 A

(規定) 
技術情報

A.1

  レーザレーダ用の試験標的の係数 

A.1.1

  立体角,

Ω

立体角

Ω

は,球面の半径の二乗に対する照射部分の面積の比である(

図 A.1 参照)。

0

2

d

A

A

×

=

ここに,

Ω

立体角(sr)

A: 照射部分の有効面積(m

2

d

A

光源から照射面 までの距離(m)

Ω

0

光源の立体角(1sr)

図 A.1−立体角 

A.1.2

  放射強度,I 

放射強度 は,立体角

Ω

に対する放射源の放射束

Φ

の比である。

1

ref

ref

dΩ

I

=

ここに,

I

ref

受光器面の正面で測定した,反射器から反射した所定
方向の放射強度(W/sr)

Φ

ref

反射器からの放射束(W)

Ω

1

照射立体角(sr)

A.1.3

  放射照度,E

t

放射照度

E

t

は,照射面の面積に対する入射した放射束との比で,照射面での密度である。

t

t

t

dA

E

=

ここに,

E

t

放射照度(W/m

2

Φ

t

入射した放射束(W)

A

t

照射面積(m

2

A.1.4

  試験標的の反射係数,CTT 

試験標的は,後部反射器のない汚れた車両の反射率を模擬した反射器の係数で規定する。


20

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

t

ref

CTT

E

I

=

ここに,

 CTT

試験標的の反射係数(

m

2

/sr

I

ref

受光器面の正面で測定した,反射器から反射した所定
方向の放射強度(

W/sr

E

t

放射体からの放射照度(

W/m

2

規定された

CTT

の反射器は,

8

×

10

3

 sr

以上の反射の広がり角をもたなければならない(

図 A.2 参照)。

1  受光器 
2  反射器

図 A.2−受光器の配置 

CTT

は,単に反射器の性能(減衰)を示す。試験方法としては,コーナ反射器(

図 A.3 参照)(表面を

“点”に縮小する。

)で十分である。反射器表面の全反射率が規定値を超えないときは,より大きな投影面

積の反射器を使用することも可能である。


21

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

1  放射体 
2  反射器

図 A.3−放射体の配置 

A.1.5

  反射器の大きさ 

反射器の大きさ(

図 A.4 参照)を規定する。経験上から,車両を模擬する場合は,大きさが約

1.7 m

2

ランバート反射器を用いるのが最良の方法である。他の方法としては大きさ約

20 cm

2

の三面反射器も利用

可能である。

1  受光器 
2  放射体 
3  反射器

図 A.4−反射器の配置 


22

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

ランバート反射器は,全エネルギーを球面領域内に反射する(

図 A.5 参照)。

0

0

π

I

Φ

×

×

=

ここに,

Φ

放射束(W)

I

0

放射強度(W/sr)

Ω

0

立体角(sr)

寸法 1.7 m

2

は,小型車両の反射面積に相当する。

1  反射器

図 A.5−ランバート反射器 

A.2

  コーナキューブタイプ試験標的の RCS  

試験標的は,RCS で規定する。

− RCS は,10 m

2

±3 m

2

。現在使用されている周波数(24,60,77 及び 90 GHz)に対しては,10 m

2

あれ

ば,高速道路を走行している全ての車両の 95 %が含まれる。大幅に異なる周波数帯域に対しては,研

究開発がなされなければならない。

−  試験標的の外観は,

図 A.6 のとおりとする。

− RCS は,次の式で計算する。

2

4

3

π

4

RCS

λ

×

×

×

=

l

ここに,

l

コーナキューブ反射器の短辺の長さ(m)

λ

波長(m)

図 A.6−コーナキューブ反射器


23

D 0807

:2011 (ISO 22179:2009)

附属書 B

(参考) 
参考文献

[1]  Mitschke, M., Wallentowitz, H. and Schwartz, E. Vermeiden querdynamisch kritischer Fahrzustände durch

Fahrzustandsüberwachung (“Avoidance of critical driving states in case of lateral acceleration by using driving

state supervision”). VDI Bericht 91/1991

[2]  United Nations Economic Commission for Europe, Regulation No.13-H (ECE-R13-H), Uniform provisions

concerning the approval of passenger cars with regard to braking

(http://www.unece.org/trans/main/wp29/wp29regs1-20.html 参照)