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D 0116-3 : 2001 (ISO 7876-3 : 1993) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人自動車技術会 (JSAE) /財団法人日

本規格協会 (JSA) から工業標準案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

JIS D 0116-3には,次に示す附属書がある。 

附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS D 0116の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS D 0116-1 ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第1部:燃料噴射ポンプ 

JIS D 0116-2 ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第2部:燃料インジェクタ 

JIS D 0116-3 ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第3部:ユニットインジェクタ 

JIS D 0116-4 ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第4部:高圧管及び結合端部 

JIS D 0116-5 ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第5部:コモンレール燃料噴射システム

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 0116-3 : 2001 

(ISO 7876-3 : 1993) 

ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語− 

第3部:ユニットインジェクタ 

Diesel engines−Vocabulary of fuel injection equipment− 

Part3 : Unit injectors  

序文 この規格は,1993年に第1版として発行された,ISO 7876-3 : 1993, Fuel injection equipment−

Vocabulary−Part 3 : Unit injectorsを翻訳し,技術的内容及び項目構成を変更することなく作成した日本工業

規格である。ただし,規定項目を一覧表形式にし,五十音順索引を追加した。 

なお,五十音順索引及び附属書を除き,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない

事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,ディーゼル(圧縮着火)機関用のユニットインジェクタ,及びその構成部品

に関する用語(以下,用語という。)並びにその定義について規定する。 

なお,この規格は,JIS B 0108-1 : 1999(往復動内燃機関−用語−第1部:機関設計及び運転用語)の内

容を補足するものである。 

参考 原国際規格では,関連規格としてISO 2710 : 1978, Reciprocating internal combustion engines−

Vocabularyを附属書に掲げており,ISO 2710 : 1978は,既にISO 2710-1 : 2000, Reciprocating 

internal combustion engines−Vocabulary−Part 1 : Terms for engine design and operationに置き換え

られているが,置換え過程の途中段階であるISO/DIS 2710-1 : 1994, Reciprocating internal 

combustion engines−Vocabulary−Part 1 : Terms for engine design and operationが,この規格に対応

している。 

この規格ではユニットインジェクタに固有の用語を定義し,その他の,燃料インジェクタとして一般的

な用語は,JIS D 0116-2に規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO 7876-3 : 1993, Fuel injection equipment−Vocabulary−Part 3 : Unit injectors (IDT) 

参考1. 表中の“対応英語”は,ISO 7876-3による英語を示す。 

2. 別の用語の定義中に用いられた,この規格で定義済みの用語は,項目番号を付けて斜体で示

した。 

background image

D 0116-3 : 2001 (ISO 7876-3 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS D 0116-1 ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第1部:燃料噴射ポンプ 

備考 ISO 7876-1 : 1990, Fuel injection equipment−Vocabulary−Part 1 : Fuel injection pumps及び

Amendment 1 : 1999 to ISO 7876-1 : 1990からの引用事項は,この規格の該当事項と同等

である。 

JIS D 0116-2 ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語−第2部:燃料インジェクタ 

備考 ISO 7876-2 : 1991, Fuel injection equipment−Vocabulary−Part 2 : Fuel injectros及びAmendment 

1 : 1999 to ISO 7876-2 : 1991が,この規格と一致している。 

3. 主となる用語の定義 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3.1 

ユニットインジェクタ 

単筒形燃料噴射ポンプ(JIS D 0116-1参照)と燃料インジ
ェクタ(JIS D 0116-2参照)との特徴を一つの部品に組み

合せたアセンブリ。これを通して,調量(JIS D 0116-1参
照)された燃料が燃焼室中に高圧で噴射する。 

備考 ユニットインジェクタは,次の三つの原理的特

徴によって分類する。 

a) 駆動源(動力の入力) 
b) 噴射時期の制御 
c) 噴射量の制御 

これらの特徴を実現する手段は,機械的,油圧的,

電気的又は電子的でもよい。ユニットインジェクタ
を完全に記述するには,これらの特徴すべてを明記
する。 

例 噴射時期及び噴射量を電子制御する機械駆動の

ユニットインジェクタ。 

unit injector 

4. 構成部品に関する用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4.1 

タペットアセンブリ 

外部駆動部品からの直線運動をプランジャへ伝達する構
成部品。 

tappet assembly, 
follower assembly 

4.2 

タペットヘッド 

タペットアセンブリ(4.1)の一部分であり,外部駆動部品と

接触するもの。 

tappet head 

4.3 

スラストパッド 

タペットアセンブリ(4.1)の一部分であり,タペットヘッド

(4.2)とプランジャとの間に位置するもの。 

thrust pad 

4.4 

タペット本体 

タペットアセンブリ(4.1)の一部分であり,タペット案内

(4.5)と接触しながら,しゅう(摺)動する部品。 

tappet body 

4.5 

タペット案内 

タペット本体(4.4)又はユニットインジェクタ本体(4.8)の

一部分における構成部品又は機能。タペット又はタペット

アセンブリ(4.1)の動きを案内する。 

tappet guide 

4.6 

タペットリテーナ 

ユニットインジェクタ(3.1)が機関から取り外されている

ときに,タペットアセンブリ(4.1)をその組立構成のまま保
持する構成部品。 

tappet retainer 

4.7 

戻しばね 

タペットの外部駆動部品との接触を維持し,また,プラン
ジャをプランジャストローク(JIS D 0116-1参照)の始ま
り位置に戻す構成部品。 

return spring 

background image

D 0116-3 : 2001 (ISO 7876-3 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4.8 

ユニットインジェクタ
本体 

圧送エレメント(JIS D 0116-1参照)を含むアセンブリ又

はサブアセンブリ。 

unit injector body 

4.9 

ノズルばね室 

ノズルばね(4.10)を保持し,燃料通路をもつ構成部品。 

nozzle spring housing, 
nozzle spring chamber 

4.10 

ノズルばね 

ノズル(JIS D 0116-2参照)の針弁にあらかじめ設定した

力を与えるばね。 

nozzle spring 

4.11 

ばね室保持ナット 

ノズルばね室(4.9)及び中間の部品がある場合にはそれを
ユニットインジェクタ本体(4.8)に固定する構成部品。 

spring housing 

retaining nut, 

spring housing cap- 

nut 

4.12 

ノズル保持ナット, 
ノズルリテーニングナ
ット 

ノズル及び中間板(JIS D 0116-2参照)がある場合にはそ

れをノズルばね室(4.9)に固定する構成部品。 

nozzle retaining nut, 
nozzle cap-nut 

4.13 

ノズル及びハウジング
保持ナット 

ノズル,ノズルばね室(4.9)及びその他の構成部品をユニッ
トインジェクタ本体(4.8)に固定する構成部品。 

nozzle and housing 

retaining nut, 

nozzle and housing 

cap-nut 

4.14 

調量装置 

燃料噴射量を決定する装置全体。これは,JIS D 0116-1で
規定した調量方法のうちの一つを用いてもよい。 

metering device 

5. 一般用語 一般の用語は,JIS D 0116-1及びJIS D 0116-2による。 

background image

4

D

 0

11

6

-3

 : 

2

0

0

1

 (I

S

O

 7

8

7

6

-3

 : 

1

9

9

3

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS D 0116-3 : 2001 ディーゼル機関−燃料噴射装置の用語− 

第3部:ユニットインジェクタ 

ISO 7876-3 : 1993 Fuel injection equipment−Vocabulary−Part 3 : Unit injectors 

(燃料噴射装置−用語−第3部:ユニットインジェクタ) 

(I)JISの規定 

(II)国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容;括弧内は,

編集上の差異を示す(技術的には,IDT)。 

(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの評価 技術的差異の内容 

1.適用範囲 

ディーゼル機関のユ
ニットインジェクタ
に用いる用語及びそ
の定義を規定する。 

ISO 7876-3 

1.適用範囲 

JISと同等 

IDT 

− 

2.引用規格 

JIS D 0116-1及びJIS 
D 0116-2を引用した。

同上 

2.引用規格 

ISO 7876-1及び
ISO 7876-2を引用。

IDT 

− 

(引用している部分
は等価である。) 

3.主となる用語の定義 

“ユニットインジェ
クタ”を規定。 

同上 

3.主となる用語の定義 

JISと同等 

IDT 

− 

4.構成部品に関する用語 

ユニットインジェク
タに固有の構成部品
14項目を規定。 

同上 

4.構成部品に関する用語 

JISと同等 

IDT 

− 

5.一般用語 

一般用語は,引用規
格で規定する。 

同上 

5.一般用語 

JISと同等 

IDT 

− 

用語索引 

五十音順及びアルフ
ァベット順 

同上 

用語索引 

アルファベット順 (MOD/追加)(JISは,五十音順を

追加した。) 

附属書(参考) 

この附属書 

同上 

附属書A(参考) 

関連規格を掲載 

(MOD/変更)(関連規格は適用範

囲に記述した。) 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 7876-3 : 1993 ; IDT 
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  − IDT ··············· 技術的差異がない。 
  − MOD/追加 ···· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − MOD/変更 ···· 国際規格の規定内容を変更している。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおり

である。 

  − IDT ··············· 国際規格と一致している。 

D 0116-3 : 2001 (ISO 7876-3 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

社団法人自動車技術会原動機部会燃料噴射装置分科会 構成表 

氏名 

所属 

(分科会長) 

寺 澤 通 高 

日野自動車株式会社エンジンR&D部 

(幹事) 

成 田   実 

株式会社デンソーディーゼル噴射技術2部 

鵜 木   健 

株式会社ゼクセルSE開発部門設計1部 

小 林   孝 

株式会社ゼクセル中央研究所 

(委員) 

篠 﨑   修 

工業技術院機械技術研究所エネルギー部 

植 田 弘 明 

マツダ株式会社パワートレイン設計部 

鎌 田 祐 一 

日産ディーゼル工業株式会社パワートレイン設計部 

小 島 克 己 

社団法人日本自動車部品工業会技術部 

小松崎 雅 康 

三桜工業株式会社製品開発部 

榊 原 康 文 

マルヤス工業株式会社技術開発部 

佐 茂 純 一 

ヤンマーディーゼル株式会社汎用機事業本部 

関 口 明 彦 

三菱自動車工業株式会社トラック・バス技術センター 

園 原 光 博 

いすゞ自動車株式会社パワートレイン開発室 

高 橋 和 彦 

日産自動車株式会社パワートレーン事業本部 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会技術部 

藤 村 一 郎 

ダイハツ工業株式会社パワートレーン部 

安 西 俊 介 

トヨタ自動車株式会社第3パワートレーン部 

家 本 晴 司 

臼井国際産業株式会社高圧管プラント 

(事務局) 

平 野 修 二 

社団法人自動車技術会規格部門