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D 0035 : 1998

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。これによって JIS D 0034(二輪自動車用操作装置及び計量警報装置類の配置と表示)

-1987

のうち,識別記号に関する規定はこの規格に置き換えられる。

この規格は,日本工業規格と国際規格との整合化を図るために,ISO 6727-1981, Road vehicles−

Motorcycles

−Symbols for controls, indicators and telltales を基礎として用いた。


日本工業規格

JIS

 D

0035

 : 1998

二輪自動車−操作装置,表示装置

及び警報装置の識別記号

Motorcycles

−Symbols for controls, indicators and telltales

序文  この規格は,1981 年に第 1 版として発行された ISO 6727, Road vehicles−Motorcycles−Symbols for

controls, indicators and telltales

を元に作成した日本工業規格であり,文字記号及び一部追加事項を除き,技

術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成している。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,JIS D 0109-1990(二輪自動車用語)に定義する,2 輪のモータサイクル及び

スクータ(以下,二輪自動車という。

)の操作装置,表示装置及び警報装置を表示し,その使用を容易にす

るために用いる識別記号,すなわち定型的な記号を規定する

1)

この規格ではまた,その操作装置につながっている機器,装置の作動又は不具合を運転者に警告する表

示灯及び警告灯の色についても規定する。

備考  ISO 6727 : 1981, Road vehicles−Motorcycles−Symbols for controls, indicators and telltales が,この

規格の対応国際規格である。

2.

適用分野  この規格は,二輪自動車の計器盤及び運転者のすぐ近くに取り付けられている装置に適用

する。

なお,これは,この規格に規定するいずれの操作装置も,取付けを強制するものではない。

3.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。

この引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS D 0109

  二輪自動車用語

備考  ISO 3833, Road vehicles−Types−Terms and definitions からの引用事項は,この規格の該当事

項と同等である。

3A.

参考規格

JIS D 0032

  自動車−操作,計量及び警報装置の識別記号

                                                        

1)

  これらの図記号の複写用印刷物は ISO 中央事務局から入手可能である。


2

D 0035 : 1998

備考  ISO 2575, Road vehicles−Symbols for controls, indicators and tell-tales に,この規格の該当事項

と同等の内容を含む。

4.

一般

4.1

記号は,運転者が通常の着座位置から見たときに,5.に示すように認識できるものでなければならな

い。

備考  文字記号は国際性に欠けるので,記号には,図記号が規定されている場合,図記号を優先して

使用することが望ましい。

4.2

操作装置  表示装置及び警報装置の記号は,その背景に対してよく際立っていなければならない。

なお,容易に識別できるものであれば,彫り込み又は浮き出しによってもよい。

4.3

記号は,その対象となる操作装置,表示装置及び警報装置上に,又は隣接する位置に設けなければ

ならない。これができない場合には,記号と操作装置,表示装置及び警報装置とを,可能な限り短い実線

を用いて結ぶ。

4.4

図記号の中で,二輪自動車又はその部品が側面から見た形で表される場合には,二輪自動車が右か

ら左に進行する状態にする。

4.5

集中光は平行した光条で表し,散乱光は発散する光条で表す。

4.6

表示灯及び警告灯に次に示す色を用いる場合には,それぞれ次の意味をもつものとする。

赤:危険

黄(黄赤)

:注意

緑:安全

(青は,ヘッドランプのアッパービーム表示灯にだけ使用する。

5.

記号記号は,

表 による。

表 1  記号

番号

操作装置,表示装置

及び警報装置の呼称

図記号

表示灯及び

警告灯の色

文字記号

走行ビーム

青 HIGH

BEAM

又は

  アッパビーム(表示灯)

HI

(操作位置)

5.1

ヘッドランプ

スイッチ

すれ違いビーム

 LO

(操作位置)

5.2

ターンシグナル

黄赤又は緑 TURN 又はターン

(操作装置・表示灯)

L, R

(操作位置)

 5.2

の両方の矢印の同時点灯 黄赤又は緑

5.3

ハザード 
  ウォーニング

いずれか 
  選択できる

赤 HAZARD 又は

ハザード(操作装置)

5.4

手動チョーク(冷間時始動補助装置)

 CHOKE

又は

チョーク(操作装置)

5.5

ホーン

 HORN

又はホーン

(操作装置)


3

D 0035 : 1998

番号

操作装置,表示装置

及び警報装置の呼称

図記号

表示灯及び

警告灯の色

文字記号

5.6

燃料

黄赤 FUEL(警告灯)

5.7

エンジン冷却液温度

赤 TEMP(警告灯)

5.8

バッテリ充電状態

赤 BATT(警告灯)

5.9

エンジンオイル

赤 OIL(警告灯)

5.10

フロントフォグランプ

1)

5.11

リヤフォグランプ

1)

黄赤

 OFF

又は閉(操作位置)

 ON

又は開(操作位置)

5.12

燃料コック

予備

 RES

又は予(又は予備)

(操作位置)

停止

 OFF

(操作位置)

5.13

エンジンストッ

運転

 RUN

(操作位置)

ポ ジ シ ョ ン ラ

ンプ

マ ス タ ラ ン プ
スイッチ

 LIGHTS

又は

ライト(操作装置)

5.14

ライティング

  スイッチ 
(イグニション
スイッチと併用

してもよい)

パ ー キ ン グ ラ

ンプ

5.15

ニュートラルインジケータ

緑 NEUTRAL 又は

ニュートラル(表示灯)

5.16

電気スタータ

 START

又はスタート

(操作装置)

5.17

キックスタータアーム

KICK

STARTER

又は

キックスタータ(操作装置)

5.18

変速装置

1

,N,2,3,4,5,…又は

①,N,②,③,④,⑤,

…(操作パターン)

5.19

イグニションスイッチ

IGNITION

又はイグニション

(操作装置)

OFF

又は切(操作位置)

1)

フロント及びリヤの両フォグランプに一つの操作装置を用いている場合には,フロントフォグランプ用に規定

された記号を用いる。

2)

この記号の輪郭線の内部は,塗りつぶしてもよい。


4

D 0035 : 1998

JIS D 0035

(二輪自動車−操作装置,表示装置及び警報装置の識別記号)原案作成委員会  構成表

(二輪コントロール類分科会)

氏名

所属

(分科会長)

小  林  正  典

ヤマハ発動機株式会社モーターサイクル事業本部

(幹事)

石  井  毅  英

ヤマハ発動機株式会社モーターサイクル事業本部

(委員)

江  角  直  樹

運輸省自動車交通局

津  金  秀  幸

工業技術院標準部

長谷川      徹

株式会社本田技術研究所朝霞研究所

今  村  友  城

スズキ株式会社二輪設計部

坂  本  敬  二

川崎重工業株式会社 CP 事業本部

(事務局)

久津見      都

社団法人自動車技術会

吉  原  三智子

社団法人自動車技術会