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C 9815-2

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

3

4

  騒音試験に対する要求事項  

5

4.1

  機器に対する試験要求事項  

5

4.2

  測定データ  

6

4.3

  63 Hz のオクターブバンドにおける任意の試験に対する特別な配慮事項  

6

4.4

  ウィンドスクリーンの使用  

6

4.5

  機器の設置  

7

5

  騒音評価手順  

8

5.1

  一般事項  

8

5.2

  機器の音響パワーレベルの求め方  

8

5.3

  定格オクターブバンド音響パワーレベル(L

w

)の求め方  

9

5.4

  定格 特性音響パワーレベル(L

WA

)の求め方  

9

5.5

  標準試験条件  

10

6

  表示 

11

6.1

  一般事項  

11

6.2

  標準定格  

11

6.3

  標準外定格  

11

附属書 A  (規定)JIS Z 8736 規格群によるデータの有効性の確認手順  

12

附属書 B  (参考)特性音響パワーレベル純音調整音質指標(L

WAT

  

13

附属書 JA(参考)騒音レベル値と 特性音響パワーレベル値との間の換算方法  

15

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

18


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まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本電機工業会(JEMA)から,

工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経

済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 9815

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

9815-1

第 1 部:直吹き形室外機

JIS

C

9815-2

第 2 部:直吹き形室内機


日本工業規格

JIS

 C

9815-2

:2013

エアコンディショナ及び

空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル

−第 2 部:直吹き形室内機

Sound power rating of air-conditioning and air-source heat pump equipment

-Part 2: Non-ducted indoor equipment

序文 

この規格は,1998 年に第 1 版として発行された ISO 13261-2 を基とし,我が国の実情に即して,技術内

容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。また,附属書 JA は対応国際規格にはない事項である。

適用範囲 

この規格は,エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの直吹き形室内機の定格音響パワーレベル

の算出方法について規定する。

この規格は,自由給配のヒートポンプ,一体形エアコンディショナ及び水熱源ヒートポンプを含む機械

的な圧縮機構をもち,ダクトがなく電気で駆動し,室内に設置する目的で工場で製作した住宅用,商業用,

工業用のエアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプ(可変能力形圧縮機を搭載したものを含む。

)に適

用する。また,この規格は,オクターブバンド音響パワーレベル及び A 特性音響パワーレベルを含む。

この規格は,ダクト部分が室内にある機器,チリングユニット,ファンコイルユニット,及び工業用の

工程に用いる機器には適用しない。また,この規格は,空気対空気ヒートポンプを対象とし,空気対水ヒ

ートポンプには適用しない。

注記 1  “エアコンディショナ”及び“機器”の用語は,この規格では“エアコンディショナ及び空

気熱源ヒートポンプ”の意味で用いる。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 13261-2:1998

,Sound power rating of air-conditioning and air-source heat pump equipment−

Part 2: Non-ducted indoor equipment(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

注記 3  “騒音”の表示には,任意の位置における音圧を基にした“騒音レベル”及び騒音源の音響

エネルギーを基にした“音響パワーレベル”が用いられる。この規格は,騒音源の“音響パ

ワーレベル”の算出方法を規定する。

なお,

附属書 JA に“騒音レベル”と“音響パワーレベル”の換算方法を参考として示す。


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C 9815-2

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引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 8615-1: 2013

  エアコンディショナ−第 1 部:直吹き形エアコンディショナ及びヒートポンプ−

定格性能及び運転性能試験法

注記  対応国際規格:ISO 5151:2010,Non-ducted air conditioners and heat pumps−Testing and rating for

performance(MOD)

JIS B 8615-2:1999

  エアコンディショナ−第 2 部:ダクト接続形エアコンディショナと空気対空気ヒ

ートポンプ  定格性能及び運転性能試験

注記  対応国際規格:ISO 13253:1995,Ducted air-conditioners and air-to-air heat pumps−Testing and

rating for performance(MOD)

JIS Z 8732:2000

  音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−無響室及び半無響室に

おける精密測定方法

注記 1

対応国際規格:ISO/DIS 3745:2000,Acoustics−Determination of sound power levels of noise

sources using sound pressure−Precision methods for anechoic and hemi-anechoic rooms(IDT)

注記 2 JIS 

8732:2000

の引用規格 JIS C 1505 は次に置き換える。

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

JIS C 1509-2

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 2 部:型式評価試験

JIS Z 8733:2000

  音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−反射面上の準自由音場

における実用測定方法

注記 1

対応国際規格:ISO 3744:1994,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources

using sound pressure−Engineering method in an essentially free field over a reflecting plane

(MOD)

注記 2 JIS 

8733:2000

の引用規格 JIS C 1505 を次に置き換える。

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

JIS C 1509-2

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 2 部:型式評価試験

JIS Z 8734:2000

  音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−残響室における精密測

定方法

注記 1

対応国際規格:ISO 3741:1999,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources

using sound pressure−Precision methods for reverberation rooms(IDT)

注記 2 JIS 

8734:2000

の引用規格 JIS C 1505 を次に置き換える。

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

JIS C 1509-2

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 2 部:型式評価試験

JIS Z 8736-1:1999

  音響−音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法−第 1

部:離散点による測定

注記  対応国際規格:ISO 9614-1:1993,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources

using sound intensity−Part 1: Measurement at discrete points(IDT)

JIS Z 8736-2:1999

  音響−音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法−第 2

部:スキャニングによる測定


3

C 9815-2

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注記  対応国際規格:ISO 9614-2:1996,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources

using sound intensity−Part 2: Measurement by scanning(IDT)

JIS Z 8736-3:2006

  音響−音響インテンシティ法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−第 3

部:スキャニングによる精密測定

注記  対応国際規格:ISO 9614-3:2002,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources

using sound intensity−Part 3: Precision method for measurement by scanning(IDT)

ISO 3743-1:1994

,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources−Engineering methods for

small, movable sources in reverberant fields−Part 1: Comparison method for hard-walled test rooms

ISO 3743-2:1994

,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources using sound pressure−

Engineering methods for small, movable sources in reverberant fields−Part 2: Methods for special

reverberation test rooms

ISO 4871:1996

,Acoustics−Declaration and verification of noise emission values of machinery and equipment

ISO 12001:1996

,Acoustics−Noise emitted by machinery and equipment−Rules for the drafting and

presentation of a noise test code

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

エアコンディショナ(air-conditioner) 

通常,蒸発器又は冷却コイル,圧縮機及び凝縮器の組合せをもち,工場で製作した単独又は複数の組立

品。ただし,暖房機能を含む場合もある。

このような機器を複数の組立品で構成する場合は,それらの各組立品を同時に用いるように設計する。

注記  この規格で規定する音響パワーレベルに対する要求事項は,適切に組み合わせた機器を対象と

する。

3.2 

空気熱源ヒートポンプ(air-source heat pump) 

通常,暖房機能を実現するための室内空調コイル,圧縮機及び室外コイルの組合せをもち,工場で製作

した単独又は複数の組立品。ただし,冷房機能をもつ場合もある。

このような機器を複数の組立品で構成する場合は,それらの各組立品を同時に用いるように設計する。

注記  この規格で規定する音響パワーレベルに対する要求事項は,適切に組み合わせた機器を対象と

する。

3.3 

直吹き形室内空調機器(non-ducted indoor air-conditioning equipment)

ダクトがない室内空調機器で,室内部へ直接空気を吹き出す又は吸い込むエアコンディショナ及びヒー

トポンプ。

3.4 

ファンコイルユニット(room fan-coil unit)

通常,水−空気コイルを装備し,工場で製作した組立品。このユニットは,外箱又は外枠に電動ファン

をもち,応用機器への組込み用であり,冷却水による冷房システムと接続して完全な製品になる。このユ

ニットは,加熱機能をもっていてもよい。


4

C 9815-2

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3.5 

カセットユニット(cassette-unit)

室内に二つ以上の吹出し口及び一つ以上の吐出し口をもつ分離形のエアコンディショナ又はヒートポン

プ。通常,室内への突出しが最小となるように天井内につり下げられるように設計する。

3.6 

音響パワーレベル(sound power level)

試験対象音源が放射する音響パワーと基準音響パワーとの比の常用対数を 10 倍し,

単位デシベルで表し

たもの。

注記  基準音響パワーは,1 pWである。

3.7 

音圧レベル(sound pressure level)

音圧の二乗と基準音圧の二乗との比の常用対数を 10 倍し,単位デシベルで表したもの。

注記  基準音圧は 20 µPa である。

3.8 

オクターブバンド(octave band)

最も高いものが最も低いものの約 2 倍となる周波数範囲を網羅する音の周波数帯域。

なお,この規格で用いるオクターブバンドは,

表 による。

3.9 

1/3

オクターブバンド(one-third octave band)

最も高いものが最も低いものの 2 の立方根(約 1.26)倍となる周波数範囲を網羅する音の周波数帯域。

なお,この規格で用いる 1/3 オクターブバンドは,

表 による。

3.10 

ヘルツ[herz (Hz)]

1 秒当たりの周波で表した周波数の単位。

3.11 

表示値(published rating)

適切に選定したエアコンディショナを規定する条件で運転したときの値を表示したもの。

注記  これらの値は,定格の冷房及び/又は暖房性能を発揮するのに必要な特定の温度条件に対して,

同一の製造業者が生産した同一寸法,同一の形式及び能力をもつ全ての装置に適用する。

3.11.1 

標準定格(standard rating)

標準騒音条件で運転する試験に基づく定格値。

3.11.2 

標準外定格(application rating)

標準騒音条件以外で運転する試験に基づく定格値。


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表 1−標準周波数バンド 

単位  Hz

オクターブバンド 1/3 オクターブバンド

下限周波数

中心周波数

a)

上限周波数

下限周波数

中心周波数

a)

上限周波数

44 63

b)

 90  44  50

b)

 56

56

b)

 71

71

b)

 90

90 125 180  90 100 112

112

125

140

 140 160 180

180 250 355 180 200 224

 224 250 280

 280 315 355

355 500 710 355 400 450

 450 500 560

 560 630 710

710

1 000

1 400

710

800

900

900

1 000

1 120

1 120

1 250

1 400

1 400

2 000

2 800

1 400

1 600

1 800

1 800

2 000

2 240

2 240

2 500

2 800

2 800

4 000

5 600

2 800

3 150

3 550

3 550

4 000

4 500

4 500

5 000

5 600

5 600

8 000

11 200

5 600

6 300

7 100

7 100

8 000

9 000

9 000

10 000

11 200

a)

  中心周波数は,周波数の上下限間の等比中項とする。

b)

  これらのオクターブバンドの表示は,任意である。

騒音試験に対する要求事項 

4.1 

機器に対する試験要求事項 

4.1.1

騒音試験は,JIS Z 8732JIS Z 8733JIS Z 8734JIS Z 8736-1JIS Z 8736-2JIS Z 8736-3ISO 

3743-1

及び ISO 3743-2 で規定する試験方法(ISO 12001 で規定するグレード 1 又はグレード 2)に従って,

実施しなければならない(

表 参照)。

表 2−音響パワーレベル測定方法及び関連情報 

準拠する規格

オクターブバンド音響パワーレベル値

A 特性音響パワーレベル値

63 Hz

125 Hz∼4 kHz

8 kHz

通常手順

特別手順

任意データ

定格データ

定格データ

JIS Z 8734 

ISO 3741 

4.3

参照

ISO 3743-1

a)

 4.3

参照

ISO 3743-2

a)

 4.3

参照

JIS Z 8733 

ISO 3744 

4.3

参照


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表 2−音響パワーレベル測定方法及び関連情報(続き) 

準拠する規格

オクターブバンド音響パワーレベル値

A 特性音響パワーレベル値

63 Hz

125 Hz∼4 kHz

8 kHz

通常手順

特別手順

任意データ

定格データ

定格データ

JIS Z 8732 

ISO 3745 

4.3

参照

JIS Z 8736-1 

ISO 9614-1 

4.3

参照

4.2

参照

5.4.1.2

参照

JIS Z 8736-2 

ISO 9614-2 

4.3

参照

4.2

参照

5.4.1.2

参照

JIS Z 8736-3 

ISO 9614-3 

4.3

参照

4.2

参照

5.4.1.2

参照

a)

  ISO 3743-1 及び ISO 3743-2 は,小形機器及びポータブル機器に適用する。

4.1.2

乱流を生じるような速い空気の流れ及び逆流は,マイクロホンによる騒音測定に影響を与えること

がある。これらの影響によって,機器の音響パワーを過大評価しがちである。そのため,マイクロホン位

置の空気の速度は 2 m/s を超えないことが望ましい。空気の流れに起因する誤差は,機器から遠く離れた

位置での測定を繰り返すことで確認できる。二つの測定位置での音響パワーレベル値の差が±1 dB 以下の

場合,空気の流れの影響は無視できる。

4.1.2A

測定は,運転が安定した状態で実施する。

4.2 

測定データ 

4.2.1

音響パワーレベルは,

表 で示す 100 Hz∼10 000 Hz の 1/3 オクターブバンド又は 125 Hz∼8 000 Hz

の 1 オクターブバンドに対して,単位デシベル(基準は 1 pW)で算出しなければならない。

音響パワーレベルは,試験のために用いる

表 に示す特定の JIS 又は ISO 音響規格に従って算出しなけ

ればならない。

4.2.2

試験を JIS Z 8736 規格群に従って行う場合は,データとしては,6 300 Hz を含む周波数の 1/3 オク

ターブバンドまで報告する。

JIS Z 8736

規格群を用いる場合,不確かさは 6 300 Hz 以上では定義されていないため,6 300 Hz を超え

るデータは,参考情報としてだけ提供することができる。さらに,

附属書 で確立した手順を用いて,定

格 A 特性音響パワーレベル評価(5.4 参照)を算出する場合,特別の配慮が必要である。

注記 1/3 オクターブバンドの 50 Hz,63 Hz 及び 80 Hz を中心とする 1/3 オクターブバンド又は 1 オ

クターブバンドの 63 Hz を中心とするオクターブバンドの音響パワーレベルの追加情報を任意

で提供する場合,標準定格温度条件及び適切な該当規格の測定方法が望ましい。

4.3 63 

Hz

のオクターブバンドにおける任意の試験に対する特別な配慮事項 

4.3.1

JIS Z 8734

ISO 3743-1ISO 3743-2 及び A.2 の測定範囲を 100 Hz 未満まで拡張するときは,標準

偏差は 5 dB 以下でなければならない。

4.3.2

JIS Z 8733

による試験の場合は,環境補正値 K

2

が 2 dB(A)以下の音響環境でなければならない。

4.3.3

JIS Z 8732

による試験の場合は,環境補正値 K

2

JIS Z 8733 の 8.4(試験環境に対する補正)参照]

が 0.5 dB(A)以下の音響環境でなければならない。

4.3.4

JIS Z 8736

規格群によって試験する場合,マイクロホン間の距離を大きくすると低周波域の計測が

できるが,この規格のフィールド指数は満足しなければならない。

4.4 

ウィンドスクリーンの使用 


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C 9815-2

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これらの試験では,マイクロホンに発泡ウィンドスクリーンを用いなければならない。ウィンドスクリ

ーンのマイクロホン応答への影響は,50 Hz∼4 000 Hz の周波数で±1 dB,4 000 Hz∼10 000 Hz の周波数で

±1.5 dB 以内とする。また,騒音計測は,マイクロホン上で 2 m/s を超える風速では実施しないほうが望

ましい。

4.5 

機器の設置 

4.5.1

全ての機器は,製造業者の据付説明書に従って設置しなければならない。何らかの変更が必要とな

る場合には,機器の音響特性に影響しない変更にとどめ,その設置変更を明記しなければならない。

4.5.2

壁掛け機の場合,据え付ける壁は,重厚なコンクリート製又は同等(垂直入射吸音率が注目する周

波数域で 0.06 以下)で,据付補助具で壁の振動の影響を最小とするよう据え付けなければならない。窓据

付機器のように片方が室内,他方が室外となる一体形機器の場合,製造業者の据付説明書に従って,通常,

同こん(梱)されている音を通過しないスリーブフレーム又は据付ブラケットをもつ仕切りを据え付けな

ければならない。

4.5.3 

代表的な設置例 

代表的な設置例は,

図 による。また,それぞれの位置の説明は,次による。

a)

位置 A(

図 1):壁から離して設置する機器。

b)

位置 B(

図 1

:壁面近く若しくは壁面を貫通して設置する機器,機器の底面を床上に接する若しくは

床近くに置く機器,又は機器の上面を天井面若しくは天井面近くに設置する機器。

機器は,室内に製造業者の最小推奨突出寸法で設置しなければならない(

図 の 参照)。

c)

位置 C(

図 1):壁面又は壁面に貫通して設置する機器。

なお,機器は床面から離して設置する。

機器の室内への突出寸法,及び機器と壁との位置関係は,製造業者の推奨に従って設置しなければ

ならない(

図 の 及び 参照)。

d)

位置 D(

図 1

:天井取付けの機器の取付けは,騒音試験室の天井,天井を貫通又は適切なフレームに

取り付けてつり下げる。


8

C 9815-2

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A: 壁から離して用いる装置の位置 
B: 床又は天井の上又は天井の近くに,及び壁又は壁を貫通して設置する装置の位置 
C: 壁に,又は壁を貫通して設置する装置の位置 
D: 天井からつり下げるか,天井に取り付けるか,又は天井を貫通して取り付ける装置の位置 
X

: 設置面から近くの壁面まで最小 1.5 m 又は製造業者が推奨する位置

Y

: 製造業者が推奨する部屋への最小突出寸法

図 1−試験室内の装置の代表的な設置位置 

4.5.4

補助装置の表面は吸音性がない(拡散音場の吸音率が 0.06 以下)ようにしなければならない。

4.5.5

面設置,フレーム取付け又はビルトインタイプとして設計したカセットユニット及び一体形の空調

機は,囲い又はダクトがないフリーな状態で設置し,運転しなければならない。

騒音評価手順 

5.1 

一般事項 

この規格は,定格オクターブバンド音響パワーレベル(L

W

)及び定格 A 特性音響パワーレベル(L

WA

の評価システムに適用する。これらの評価を得るためには,1/3 オクターブバンド音響パワーレベル又は

オクターブバンド音響パワーレベルを用いる。騒音評価は,機器の性能評価規格で規定した運転条件で実

施する。

注記  附属書 で示すような付加情報を得るために,離散周波数成分に対する主観的な応答を反映す

るように 1/3 オクターブバンド音響パワーレベルに対して純音調整を行う。各離散周波数成分

について調整したデータは,A 特性音響パワーレベル純音調整音質指標(L

WAT

)に換算する。

5.2 

機器の音響パワーレベルの求め方 

箇条 に従い,

表 に示すオクターブバンド又は 1/3 オクターブバンドの音響パワーレベルを求める。

音響パワーレベルは,各オクターブバンド及び 1/3 オクターブバンドに関して単位 dB(基準値:1 pW)で

表示する。


9

C 9815-2

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5.3 

定格オクターブバンド音響パワーレベル(L

w

)の求め方 

特定条件での定格オクターブバンド音響パワーレベルは,実測したオクターブバンドレベル(4.2 参照)

によって直接,又は式(1)によって 1/3 オクターブバンド音響パワーレベルから算出する。







N

n

L

i

n

L

1

10

10

)

W(

)

W(

10

log

10

  (1)

ここに,

L

W(i)

125 Hz∼8 000 Hz における 番目のオクターブバンド音
響パワーレベル(dB 表示)

1/3 オクターブバンドの計測データを得ている場合,     
63 Hz オクターブバンドもオプションとして含む場合が
ある。

L

W(n)

n

番目のバンドに関する 1/3 オクターブバンド音響パワ

ーレベル

N

i

番目のオクターブバンドにおける 1/3 オクターブバンド

の総数(N=3)

5.4 

定格 特性音響パワーレベル(L

WA

)の求め方 

定格 A 特性音響パワーレベルは,A 特性換算した 1/3 オクターブバンド又はオクターブバンド音響パワ

ーレベルから対数での加算をすることで求める。

5.4.1 1/3

オクターブバンド又はオクターブバンド音響パワーレベルの定格 特性音響パワーレベルへの

換算 

定格 A 特性音響パワーレベルは,

表 に示す各換算値を加算して求める。

5.4.1.1

JIS Z 8732

JIS Z 8733JIS Z 8734ISO 3743-1 及び ISO 3743-2 に従って試験を実施した場合,

5.2

によって求めた機器の音響パワーレベルを

表 の各換算値を加算することで定格 A 特性音響パワーレ

ベルに換算する。定格 A 特性音響パワーレベルは,5.4.2 によって算出する。

5.4.1.2

JIS Z 8736

規格群に従って試験を実施する場合,定格 A 特性音響パワーレベルが有効と考えられ

るかどうかを判断するために,

附属書 に示す特別評価試験手順を適用しなければならない。

表 3特性換算値 

中心周波数バンド

Hz

1/3 オクターブバンド換算値

dB

オクターブバンド換算値

dB

50

−30.2

−26.2

63

−26.2

80

−22.5

100

−19.1

−16.1

125

−16.1

160

−13.4

200

−10.9

−8.6

250

−8.6

315

−6.6

400

−4.8

−3.2

500

−3.2

630

−1.9

800

−0.8

0

1 000

0

1 250

+0.6


10

C 9815-2

:2013

表 3特性換算値(続き) 

中心周波数バンド

Hz

1/3 オクターブバンド換算値

dB

オクターブバンド換算値

dB

1 600

+1.0

+1.2

2 000

+1.2

2 500

+1.3

3 150

+1.2

+1.0

4 000

+1.0

5 000

+0.5

6 300

−0.1

−1.1

8 000

−1.1

10 000

−2.5

5.4.2 

定格 特性音響パワーレベル(L

WA

)の算出 

規定する条件における定格 A 特性音響パワーレベルは,5.4.1 で求めたオクターブバンド又は 1/3 オクタ

ーブバンドの定格 A 特性音響パワーレベルから式(2)によって求める。



N

n

L

n

L

1

10

10

WA

)

(

WA

10

log

10

  (2)

ここに,

L

WA

デシベル表示の定格 A 特性音響パワーレベル

L

WA

(

n

)

n

番目のバンドの A 特性 1/3 オクターブバンド又はオク

ターブバンドのレベル

N

A 特性 1/3 オクターブバンド又はオクターブバンドの総
数 
ここに,N=21:1/3 オクターブバンドが中心周波数で

100 Hz∼10 000 Hz のとき

N

=24:1/3 オクターブバンドが中心周波数で

50 Hz∼10 000 Hz のとき

N

=  7:オクターブバンドが中心周波数で

125 Hz∼8 000 Hz のとき

N

=  8:オクターブバンドが中心周波数で

63 Hz∼8 000 Hz のとき

5.5 

標準試験条件 

標準定格音響パワーレベルは,5.5.15.5.4 で規定する定格条件で算出する。

5.5.1 

電源条件 

試験は,機器の銘板で示した電圧,相及び周波数で実施し,機器の電源接続部で計測する。銘板に二つ

の電圧を記載する機器は,その両方の電圧で騒音試験を実施する。騒音値の表示は,いずれか高い方又は

区別できるように両方とする。銘板に二つの周波数を記載する機器は,その両方の周波数で騒音試験を実

施する。騒音値の表示は,いずれか高い方又は区別できるように両方とする。

5.5.2 

風量 

室内側及び室外側における風量設定は,それぞれの機器の定格を求めるために用いる試験規格の下で,

定格の冷房及び暖房性能を発揮するのに必要な風量設定と同一でなければならない。

5.5.3 

機器の運転 

標準性能運転に必要な全ての部品は,データ収集中は作動していなければならない。

5.5.3.1 

冷房試験 


11

C 9815-2

:2013

冷房運転中に音響定格試験を実施するための試験条件は,その機器の冷房性能(T

1

T

2

及び/又は T

3

の定格を求めるために用いる条件でなければならない。これらは,JIS B 8615-1 及び JIS B 8615-2 に規定

する。

なお,製造業者が機器の装置銘板などに表示しない場合,T

1

を試験条件とする。

5.5.3.2 

暖房試験 

循環用空気熱源を必要としないヒートポンプの暖房中に音響定格試験を実施するために,試験条件は,

その対象機のユニットの暖房性能(標準条件及び/又は低温条件とし極低温条件としない。

)の定格を求め

るために用いる条件でなければならない。これらは,JIS B 8615-1 及び JIS B 8615-2 に規定する。

なお,製造業者が機器の装置銘板などに表示しない場合,標準条件を試験条件とする。

5.5.3.3 

水熱源ヒートポンプ 

自由給配水熱源ヒートポンプ,地下水源ヒートポンプ及び地下水源閉ヒートポンプに対して,JIS 又は

ISO

規格で規定した標準試験条件を,機器の騒音評価のときに用いなければならない。

5.5.4 

試験条件の許容差 

騒音試験での温度条件の許容限度値は,水温で±1.0  ℃,空気温度で±3.0  ℃である。

表示 

6.1 

一般事項 

6.1.1

表示定格(値)は,次の二つの部分で構成する。

a) 125

Hz∼8 000 Hz の各周波数帯域に対するオクターブバンド音響パワーレベル(L

W

。ただし,JIS Z 

8736

規格群を用いる場合は除く(4.2.2 参照)

b)  A

特性音響パワーレベル(L

WA

6.1.2

定格音響パワーレベルを決定するために用いる JIS 番号,その試験方法及び試験方法の等級の番号

(Grade number)並びにこの規格番号は,表示する定格音響パワーレベルとともに明確に特定しなければ

ならない。

6.1.3

全ての公表定格音響パワーレベルは,最も近い整数に丸めて単位デシベルで表現する。この規格に

従って試験するあらゆる機器の公表定格音響パワーレベルは,その測定方法の測定の不確かさに関する

ISO 4871:1996

の要求事項に適合しなければならない。

注記  公表する情報には,機器に対する冷房及び暖房能力の定格条件下で得た値から算出した A 特性

音響パワーレベル純音調整音質指標(L

WAT

)を含んでもよい。

6.2 

標準定格 

標準定格は,機器に対する全ての冷房及び暖房の定格能力条件において取得しなければならず,かつ,

各条件に対してそれぞれに表示しなければならない(5.5 参照)

6.3 

標準外定格 

標準外定格を表示する場合は,標準定格と併記しなければならない。その表示定格は,適用した温度条

件を明記しなければならない。


12

C 9815-2

:2013

附属書 A

(規定)

JIS Z 8736

規格群によるデータの有効性の確認手順

A.1 

概要 

この手順は,JIS Z 8736 規格群によって得られるデータが,箇条 に示すほかの国際規格を用いて得た

A 特性音響パワーレベルと等しく有効であるかどうかを決定するために作成した。JIS Z 8736 規格群を用

いる場合,6 300 Hz よりも高い周波数帯域に対しては,測定の不確かさを定義していないため,この手順

が必要である。

A.2 

手順 

A.2.1 100

Hz∼6 300 Hz の整数に丸めていない 1/3 オクターブバンドデータを用いて,A 特性音響パワー

レベルを算出する(5.4 参照)

A.2.2 100

Hz∼10 000 Hz の整数に丸めていない 1/3 オクターブバンドデータを用いて,A 特性音響パワー

レベルを算出する(5.4 参照)

A.2.3

A.2.1

及び A.2.2 で算出した二つの A 特性音響パワーレベルを比較する。

A.2.3.1

その差が 1 dB 以下の場合,100 Hz∼10 000 Hz で算出した値が有効であると考える。この値は,

最も近い整数に丸め,その定格値として用いる。

A.2.3.2

二つの A 特性音響パワーレベルの差が 1 dB より大きい場合,有効な A 特性音響パワーレベルと

して認めない。


13

C 9815-2

:2013

附属書 B

(参考)

A

特性音響パワーレベル純音調整音質指標(L

WAT

注記  A 特性音響パワーレベル純音調整音質指標は,騒音スペクトル中の可聴純音による聴感上の望

ましくない影響を考慮するための手段として作成した。

B.1 1/3

オクターブバンド音響パワーレベルの 特性 1/3 オクターブバンド音響パワーレベルへの換算 

5.4.1

参照。

B.2 

離散周波数成分に対する(人間の聴感上の)反応の 特性 1/3 オクターブバンド音響パワーレベル

への換算 

B.2.1

5.2

で算出した 1/3 オクターブバンド音響パワーレベルのいずれかが,二つの隣接する周波数帯域

の平均値よりも 2 dB 以上超えた場合,その周波数帯域の値に対して

表 B.1 に記載する突出量を加算する。

算出に用いる突出量は,丸めの幅 0.5 dB で,より大きな数値に丸めている。

表 B.1−離散周波数成分に対する調整 

1/3 オクターブバンド

Hz

二つの隣接する周波数帯域値の平均に対する突出量

dB

下限周波

数限界

c)

中心周波

a)

上限周波

数限界

c)

2.0 以上
2.5 未満

2.5 以上
3.0 未満

3.0 以上
3.5 未満

4.0 以上
4.5 未満

5.0 以上 
5.5 未満

6.0 以上 
8.0 未満

8.0 以上

44 50 56

b) b) b) b) b) b) b) 

56 63 71

b) b) b) b) b) b) b) 

71 80 90

b) b) b) b) b) b) b) 

90 100 112

b) b) b) b) b) b) b) 

112 125 140

−0.5

−0.5

−0.5

−0.5

−0.5

−1.0

−1.0

140 160 180 0 0 0 0 0 0 0 
180 200 224

+0.5

+0.5

+0.5

+0.5

+1.0

+1.0

+1.0

224  250  280  1.0 1.0 1.0 1.5 1.5 1.5 2.0 
280  315  355  1.0 1.5 1.5 2.0 2.0 2.5 2.5 
355  400  450  1.5 2.0 2.0 2.5 2.5 3.0 3.0 
450  500  560  2.0 2.0 2.5 2.5 3.0 3.0 3.5 
560  630  710  2.0 2.5 2.5 3.0 3.5 3.5 4.0 
710  800  900  2.5 2.5 3.0 3.5 3.5 4.0 4.5 
900 1

000 1

120  2.5 3.0 3.0 3.5 4.0 4.5 4.5

1

120 1

250 1

400  2.5 3.0 3.5 4.0 4.0 4.5 5.0

1

400 1

600 1

800  3.0 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.0

1

800 2

000 2

240  3.0 3.5 4.0 4.5 4.5 5.0 5.5

2

240 2

500 2

800  3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.0 5.5

2

800 3

150 3

550  3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 5.5

3

550 4

000 4

500  3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0

4

500 5

000 5

600  3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0

5

600 6

300 7

100  3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0


14

C 9815-2

:2013

表 B.1−離散周波数成分に対する調整(続き) 

1/3 オクターブバンド

Hz

二つの隣接する周波数帯域値の平均に対する突出量

dB

下限周波

数限界

c)

中心周波

a)

上限周波

数限界

c)

2.0 以上
2.5 未満

2.5 以上
3.0 未満

3.0 以上
3.5 未満

4.0 以上
4.5 未満

5.0 以上 
5.5 未満

6.0 以上 
8.0 未満

8.0 以上

7

100 8

000 9

000  3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0

9 000

10 000

11 200

b) b) b) b) b) b) b) 

a)

  中心周波数は,上下限周波数の等比中項である。

b)

  離散周波数成分に対する調整の適用外。

c)

  上限周波数限界及び下限周波数限界は,実用上の利便性のために,数値を丸めている。

B.2.2

表 B.1 による調整は,100 Hz 以上の周波数に対しては式(B.1)を用いて算出してもよい。





1

1

10

log

log

log

log

10

10

10

10

10

B

P

anti

anti

P

L

L

  (B.1)

ここに,

L'

純音調整した 1/3 オクターブバンド音響パワーレベル
(dB)

L

純音調整前の 1/3 オクターブバンド音響パワーレベル
(dB)

P

純音調整前の 1/3 オクターブバンド音響パワーレベルの
突出量(dB)

B

76.279 4−75.743 9Y+29.980 3Y

2

−6.137 69Y

3

+0.691 827Y

4

−0.040 882 2Y

5

+0.000 991 561Y

6

ここに,

Y

=log

n

F

F

:1/3 オクターブバンドの中心周波数(Hz)

式(B.1)による算出では,L'は丸め幅 0.5 dB で丸めた値とする。

B.3

A

特性音響パワーレベル純音調整音質指標(L

WAT

)の算出 

ある特定の条件における A 特性音響パワーレベル純音調整音質指標は,

B.1

及び

B.2

に従って純音調整

した 1/3 オクターブバンド音響パワーレベルから算出する。これらの純音調整した 1/3 オクターブバンド

音響パワーレベルは,式(B.2)を用い,最も近い整数のレベルにして A 特性音響パワーレベル純音調整音質

指標へ変換する。



N

n

L

n

L

1

10

10

WAT

)

WAT(

10

log

10

  (B.2)

ここに,

L

WAT

A 特性音響パワーレベル純音調整音質指標

L

WAT(n)

n

番目のバンドの A 特性純音調整 1/3 オクターブ音響パ

ワーレベル

N

A 特性純音調整 1/3 オクターブバンドの数

ここに,100 Hz∼10 000 Hz に対して N=21,又は,

50 Hz∼10 000 Hz に対して N=24


15

C 9815-2

:2013

附属書 JA

(参考)

騒音レベル値と A 特性音響パワーレベル値との間の換算方法

JA.1 

騒音レベル値と 特性音響パワーレベル値との間の換算 

この附属書は,音響パワーレベル表示への移行とエアコンディショナ以外の家電品の騒音レベル表示と

の関連付けのため,騒音レベル値と A 特性音響パワーレベル値との間の換算方法について説明する。

無響室内に一つの音源があるとき,A 特性音響パワーレベル値及び無響室内任意の位置での騒音レベル

値は,次のように換算できる。

JA.1.1 

点音源の場合の換算式 

×

2

10

WA

PA

π

4

log

10

r

Q

L

L

  (JA.1)

ここに,

L

PA

無響室内任意の位置での騒音レベル[dB(A)]

L

WA

音源の A 特性音響パワーレベル[dB(A)]

r

音源と受音点との距離(m)

Q

指向係数 
指向係数は,音源の指向性によって定まる係数である。

Q

=1:音源の全面から放射している場合(無指向性音源)

Q

=2:音源の半球面からの放射が大きい場合

JA.1.2 

線音源の場合の換算式

線音源の場合の換算式は,次による。

a)

音源と受音点との距離が近い

π

l

r

のときは,式(JA.2)による。

×

r

Q

L

L

π

2

log

10

10

WA1

PA

  (JA.2)

ここに,

l

線音源の長さ(m)

L

WA1

音源 1 m 当たりの A 特性音響パワーレベル[dB(A)/m]

L

WA1

L

WA

+10×log

10

l

b)

音源と受音点との距離が遠い

r

l

π

のときは,点音源の式を用いる。

JA.1.3 

面音源の場合の換算式 

面音源の場合の換算式は,次による。

a)

音源と受音点との距離が近い

π

2

a

r

のときは,式(JA.3)による。

L

PA

L

WAa

+3   (JA.3)

ここに,

L

WAa

短辺 a×長辺 の面音源の 1 m

2

当たりの A 特性音響パワ

ーレベル[dB(A)/m

2

L

WAa

L

WA

−10×log

10

a

×b

a

面音源の短辺(m)

b

面音源の長辺(m)

b)

音源と受音点との距離が中程度

2

π

2

b

r

a

のときは,式(JA.4)による。

5

log

10

10

WAa

PA

r

a

L

L

×

  (JA.4)


16

C 9815-2

:2013

c)

音源と受音点との距離が遠い

r

b

2

のときは,式(JA.5)による。

8

log

10

2

10

WAa

PA

r

ab

L

L

×

  (JA.5)

JA.2 

代表的換算例 

JA.2.1 

換算式の選択 

機器の大きさ及び計測位置までの距離によって,式(JA.1)から式(JA.5)を選択する必要がある。ルームエ

アコンディショナは,近距離においては面音源と考えられるため,JA.1.3 の区分に従って場合分けをする

のがよい。ここで,式(JA.5)は式(JA.1)と同じく点音源からの距離減衰を表した式であり,式(JA.5)の代わ

りにより簡便な式(JA.1)を用いてもよい。

JA.2.2 

主に壁に取り付けて用いるルームエアコンディショナ室内機 

主に壁に取り付けて用いるルームエアコンディショナ室内機の騒音レベルは,JIS C 9612:2005 において

機器正面の中央から前方 1 m,下方 0.8 m で計測することを規定している。音源と受音点との距離は 1.281

m となり,JA.1.3 に基づき,機器の長辺が 2.562 m より小さい場合には,式(JA.5)を用いるのがよい。より

簡便な式(JA.1)を用い,全面からの放射があると考えて Q=1 とおけば,換算式は式(JA.6)のようになる。

L

PA

L

WA

−13.1  (JA.6)

一般的な壁に取り付けて用いるルームエアコンディショナ室内機の長辺は 2.562 m 以下であり,式(JA.5)

で換算できる。

JA.2.3 

主に窓に取り付けて用いるルームエアコンディショナ 

主に窓に取り付けて用いるルームエアコンディショナの室内側の騒音レベルは,JIS C 9612:2005 におい

て機器正面の中央から前方 1 m で計測すると規定している。音源と受音点との距離が 1 m なので,機器の

長辺が 2 m より小さい場合には式(JA.5)を用いるのがよい。より簡便な式(JA.1)を用い,全面からの放射が

あると考えて Q=1 とおけば,換算式は式(JA.7)のようになる。

L

PA

L

WA

−11  (JA.7)

一般的な窓に取り付けて用いるルームエアコンディショナの場合,長辺は 2 m 以下であり,式(JA.7)で

換算できる。室外側は,式(JA.5)で換算できる。

JA.2.4 

パッケージエアコンディショナの換算例 

JIS

に規定する代表的な計測点における換算例は,次による。

JA.2.4.1 

換算式の選択 

機器の大きさ及び計測位置までの距離によって,式(JA.1)から式(JA.5)を選択する必要がある。パッケー

ジエアコンディショナは,近距離においては面音源と考えられるため,JA.1.3 の区分に従って場合分けを

するのがよい。ここで,式(JA.5)は式(JA.1)と同じく点音源からの距離減衰を表した式であり,式(JA.5)の

代わりにより簡便な式(JA.1)を用いてもよい。

JA.2.4.2 

パッケージエアコンディショナの壁掛形室内機 

パッケージエアコンディショナの壁掛形室内機の騒音レベルは,JIS B 8616 において吹出面前方 1 m・

下方 1 m で騒音レベルが最大となる点で計測することを規定している。音源と受音点との距離は 1.414 m

となり,JA.1.3 に基づき,機器の長辺が 2.828 m より小さい場合には式(JA.5)を用いるのがよい。より簡便

な式(JA.1)を用い,全面からの放射があると考えて Q=1 とおけば,換算式は式(JA.8)のようになる。

L

PA

L

WA

−14  (JA.8)


17

C 9815-2

:2013

一般的な壁掛け室内機の場合,長辺は 2.828 m 以下であり,式(JA.8)で換算できる。

JA.2.4.3 

パッケージエアコンディショナの天井埋込形(カセット式)室内機 

パッケージエアコンディショナの天井埋込形(カセット式)室内機の騒音レベルは,JIS B 8616 におい

て,吹出面下 1.5 m で騒音レベルが最大となる点で計測することを規定している。音源と受音点との距離

は 1.5 m であり,JA.1.3 に基づき,機器の長辺が 3 m より小さい場合には式(JA.5)を用いるのがよい。より

簡便な式(JA.1)を用い,天井埋込形室内機の主な騒音源である送風音は,吹出面からの放射が支配的であ

ることを考えて指向係数 Q=2 とおけば,換算式は式(JA.9)のようになる。

L

PA

L

WA

−11.5  (JA.9)

一般的な天井埋込形室内機の場合,長辺は 3 m 以下であり,式(JA.9)で換算できる。

JA.3 

換算における注意点 

JA.3.1 

騒音レベル値から 特性音響パワーレベル値への換算の場合

騒音レベル値から A 特性音響パワーレベル値を算出する場合,距離減衰を過大評価すると A 特性音響パ

ワーレベルを過大評価することになる。例えば,点音源として換算する場合,機器が大きいほど実際の距

離減衰は小さくなり,A 特性音響パワーレベルを過大評価することになる。

JA.3.2 A

特性音響パワーレベル値から騒音レベル値への換算の場合 

A 特性音響パワーレベル値から騒音レベル値を算出する場合,距離減衰を過大評価すると騒音レベルを

過小評価することになる。例えば,点音源として換算する場合,機器が大きいほど実際の距離減衰は小さ

くなり,騒音レベルを過小評価することになる。

参考文献  JIS B 8616  パッケージエアコンディショナ

JIS C 9612:2005

  ルームエアコンディショナ


附属書 JB

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 9815-2:2013

  エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定

格音響パワーレベル−第 2 部:直吹き形室内機

ISO 13261-2:1998

  Sound power rating of air-conditioning and air-source heat pump equipment

−Part 2: Non-ducted indoor equipment

(I)JIS の規定 (II)

国際規格
番号

(II)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価

及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号及び
題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

1

JIS

とほぼ同じ

変更

ISO

規格にはない“可変能力形圧縮機を

搭載したもの”を含むとした。

また,空気熱源ヒートポンプの定義は,
空気対空気ヒートポンプとすることを明
確にした。

ISO 13261-2:1998

では,可変能力

形圧縮機を搭載したエアコンディ

ショナ及び空気熱源ヒートポンプ
は回転数の変化によって騒音値が
変わるために,当面,対象外とし

た。しかし,日本のほとんどのエ
アコンディショナ及び空気熱源ヒ
ートポンプは,可変能力形圧縮機

を搭載してきているために,この

JIS

では適用範囲に含めることと

した。

4   騒 音 試 験
に対する要求
事項

4.1.2A  −

 

追加

騒音測定条件を追加。

測定の精度向上のため。

5  騒 音 評 価
手順

5.5.3.1 冷房試験

5.5.3.1

追加

国内で使用する機器については,JIS B

8615-1

及び JIS B 8615-2 に規定する T

1

条件を,標準条件とした。

国内規格と整合させた。

 5.5.3.2 暖房試験

5.5.3.2

追加

国内で使用する機器については,JIS B 

8615-1

及び JIS B 8615-2 に規定する暖房

標準条件を,標準条件とした。

国内規格と整合させた。 

6  表示 6.1.3

6.1.3

JIS

とほぼ同じ

削除

ISO 4871:1996

には 4.2 はなく,規格全体

の要求事項に適合することとした。

ISO 4871:1996

には 4.2 そのものが

なく,誤記であり削除修正。

18

C

 981

5-

2


2

013


JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 13261-2:1998,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。     
    −  追加………………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

19

C

 981

5-

2


2

013