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C 9745-1

:2009

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義

4

4

  一般要求事項

10

5

  試験に関する一般条件

10

6

  (規定なし)

12

7

  分類

12

8

  表示及び取扱説明書

12

9

  充電部への近接に対する保護

19

10

  始動

20

11

  入力及び電流

20

12

  温度上昇

20

13

  漏えい電流

24

14

  耐湿性

25

15

  耐電圧

27

16

  変圧器及び関連回路の過負荷保護

28

17

  耐久性

28

18

  異常運転

29

19

  機械的危険

32

20

  機械的強度

32

21

  構造

33

22

  内部配線

39

23

  構成部品

40

24

  電源接続及び外部可とうコード

42

25

  外部導体用端子

49

26

  接地接続

51

27

  ねじ及び接続

52

28

  沿面距離,空間距離及び通し絶縁距離

54

29

  耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

58

30

  耐腐食性

59

31

  放射線,毒性及び類似の危険源

59

附属書 A(規定)沿面距離及び空間距離の測定

67

附属書 B(規定)電動工具の定格電圧用の設計でない基礎絶縁をもち,電源から絶縁されていない

モータ

72


C 9745-1

:2009  目次

(2)

ページ

附属書 C(規定)漏えい電流測定回路

74

附属書 D(規定)燃焼試験

76

附属書 E(規定)グローワイヤ試験

77

附属書 F(規定)ニードルフレーム試験

78

附属書 G(規定)耐トラッキング試験

79

附属書 H(規定なし)

79

附属書 I(規定)スイッチ

80

附属書 J(参考)箇条 29 の試験の選択及び順序

81

附属書 K(規定)バッテリ電動工具及びバッテリパック

82

附属書 L(規定)商用電源接続又は非絶縁形電源を備えたバッテリ電動工具及びバッテリパック

91

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

100

参考文献

106


C 9745-1

:2009

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機

工業会(JEMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって,JIS C 9745-1:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。

JIS C 9745

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

9745-1

第 1 部:通則

JIS

C

9745-2-1

第 2-1 部:ドリル及び振動ドリルの個別要求事項

JIS

C

9745-2-2

第 2-2 部:電気スクリュドライバ及びインパクトレンチの個別要求事項

JIS

C

9745-2-3

第 2-3 部:グラインダ,ポリッシャ及びディスクサンダの個別要求事項

JIS

C

9745-2-4

第 2-4 部:ディスクタイプ以外のサンダ及びポリッシャの個別要求事項

JIS

C

9745-2-5

第 2-5 部:丸のこの個別要求事項

JIS

C

9745-2-6

第 2-6 部:ハンマの個別要求事項

JIS

C

9745-2-7

第 2-7 部:不燃性液体用スプレーガンの個別要求事項

JIS

C

9745-2-8

第 2-8 部:シャー及びニブラの個別要求事項

JIS

C

9745-2-9

第 2-9 部:タッパの個別要求事項

JIS

C

9745-2-11

第 2-11 部:往復動のこぎり(ジグソー及びセーバーソー)の個別要求事項

JIS

C

9745-2-12

第 2-12 部:コンクリートバイブレータの個別要求事項

JIS

C

9745-2-13

第 2-13 部:チェーンソーの個別要求事項

JIS

C

9745-2-14

第 2-14 部:かんなの個別要求事項

JIS

C

9745-2-15

第 2-15 部:ヘッジトリマ及びグラスシャーの個別要求事項

JIS

C

9745-2-16

第 2-16 部:タッカの個別要求事項

JIS

C

9745-2-17

第 2-17 部:ルータ及びトリマの個別要求事項

JIS

C

9745-2-18

第 2-18 部:バンド掛け機の個別要求事項

JIS

C

9745-2-19

第 2-19 部:ジョインタの個別要求事項

JIS

C

9745-2-20

第 2-20 部:帯のこの個別要求事項

JIS

C

9745-2-21

第 2-21 部:排水管洗浄機の個別要求事項


C 9745-1

:2009  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 C

9745-1

:2009

手持ち形電動工具−安全性−

第 1 部:通則

Hand-held motor-operated electric tools

−Safety−

Part 1 : General requirements

序文

この規格は,2003 年に第 3.2 版として発行された IEC 60745-1 を基に作成した日本工業規格であるが,

我が国の配電事情のため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している。変更の一覧

表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

1.1

この規格は,手持ち形の電動又は磁気駆動工具で,定格電圧が単相交流又は直流工具の場合は 250 V

以下,三相交流工具の場合は 440 V 以下のものの安全性について規定する。

実施可能な限り,この規格は,工具の通常使用及び合理的に予測できる誤用においてすべての者が遭遇

する,手持ち形電動工具によってもたらされる共通の危険を取り扱う。

電熱素子を組み込んだ電動工具は,この規格の適用範囲に入る。これらの電動工具は,JIS C 9335 の関

連の部にも適合しなければならない。

手持ち形電動工具(以下,電動工具という。

)を定置式として使用するために,電動工具自体を改造しな

いで支持台に固定できるものは,この規格の適用範囲に入る。このような支持台に関する要求事項が関連

の第 2 部に示されていない場合,電動工具と支持台との組合せが適切であることを保証するには,この規

格だけでは十分ではない。

電源から絶縁されておらず,また,電動工具の定格電圧用として設計されていない基礎絶縁をもつモー

タの要求事項を,

附属書 に示す。再充電可能な電池式電動工具又は磁気駆動工具,及びこのような電動

工具のバッテリパックに関する要求事項を,

附属書 に示す。電源又は非絶縁形電源から直接駆動及び/

又は充電する電動工具に対する要求事項は,

附属書 に示す。

この規格は,次のものには適用しない。

−  爆発性雰囲気(粉じん,蒸気又はガス)の存在下で使用される手持ち形電動工具

−  食品を調理及び加工するために使用される手持ち形電動工具

−  医療目的の手持ち形電動工具  (IEC 60601)

−  JIS C 9335-2-45 で取り扱われている加熱工具

車両,船舶又は航空機搭載用手持ち形電動工具には,要求事項の追加が必要になる場合もある。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60745-1:2003

,Hand-held motor-operated electric tools−Safety−Part 1: General requirements


2

C 9745-1

:2009

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを示

す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

を適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0066:2001

  環境試験方法−電気・電子−炎着火源による固体非金属材料の燃焼性−試験方法の

リスト

注記  対応国際規格:IEC 60707:1999,Flammability of solid non-metallic materials when exposed to

flame sources−List of test methods (IDT)

JIS C 0920:2003

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529:2001,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code) (IDT)

JIS C 2134:1996

  湿潤状態での固体電気絶縁材料の比較トラッキング指数及び保証トラッキング指数

を決定する試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60112:1979,Method for determining the comparative and the proof tracking

indices of solid insulating materials under moist conditions (IDT)

JIS C 2809:1999

  平形接続子

注記  対応国際規格:IEC 60760:1989,Flat, quick-connect terminations 及び Amendment 1(1993) (MOD)

JIS C 2814-2-1:2001

  家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具−第 2-1 部:ねじ形締付式接続

器具の個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60998-2-1:1990,Connecting devices for low-voltage circuits for household and

similar purposes−Part 2-1: Particular requirements for connecting devices as separate entities with

screw-type clamping units (MOD)

JIS C 2814-2-2:2001

  家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具−第 2-2 部:ねじなし形締付式

接続器具の個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60998-2-2:1991,Connecting devices for low-voltage circuits for household and

similar purposes−Part 2-2: Particular requirements for connecting devices as separate entities with

screwless-type clamping units (MOD)

JIS C 3662

(すべての部)  定格電圧 450/750 V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル

注記  対応国際規格:IEC 60227 (all parts),Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and

including 450/750 V (MOD)

JIS C 3663

(すべての部)  定格電圧 450/750 V 以下のゴム絶縁ケーブル

注記  対応国際規格:IEC 60245 (all parts),Rubber insulated cables−Rated voltages up to and including

450/750 V (MOD)

JIS C 4003:1998

  電気絶縁の耐熱クラス及び耐熱性評価

注記  対応国際規格:IEC 60085:1984,Thermal evaluation and classification of electrical insulation (IDT)

JIS C 4526-1:2005

  機器用スイッチ−第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61058-1:2000,Switches for appliances−Part 1: General requirements 及び


3

C 9745-1

:2009

Amendment 1 (2001) (MOD)

JIS C 5101-14:1998

  電子機器用固定コンデンサ−第 14 部:品種別通則:電源用電磁障害防止固定コ

ンデンサ

注記  対応国際規格:IEC 60384-14:1993,Fixed capacitors for use in electronic equipment−Part 14:

Sectional specification: Fixed capacitors for electromagnetic interference suppression and connection

to the supply mains 及び Amendment 1 (1995) (MOD)

JIS C 6065:2007

  オーディオ,ビデオ及び類似の電子機器−安全性要求事項

注記  対 応 国 際 規 格 : IEC 60065:2001 , Audio, video and similar electronic apparatus − Safety

requirements (MOD)

JIS C 6575

(すべての部)  ミニチュアヒューズ

注記  対応国際規格:IEC 60127 (all parts),Miniature fuses (MOD)

JIS C 7709-1:1997

  電球類の口金・受金及びそれらのゲージ並びに互換性・安全性    第 1 部    口金

注記  対応国際規格:IEC 60061-1:1969,Lamp caps and holders together with gauges for the control of

interchangeability and safety−Part 1: Lamp caps. Supplement A (1969) to amendment 26 (2001)

(MOD)

JIS C 8280:2007

  ねじ込みランプソケット

注記  対応国際規格:IEC 60238:2004,Edison screw lampholders (MOD)

JIS C 8282

(すべての部)  家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント−第 1 部:通則

注記  対応国際規格:IEC 60884 (all parts),Plugs and socket-outlets for household and similar purposes

(MOD)

JIS C 8283-1

  家庭用及びこれに類する用途の機器用カプラ−第 1 部:通則

注記  対応国際規格:IEC 60320-1,Appliance couplers for household and similar general purposes−Part

1: General requirements (MOD)

JIS C 8285-1

  工業用プラグ,コンセント及びカプラ−第 1 部:通則

注記  対応国際規格:IEC 60309-1,Plugs, socket-outlets and couplers for industrial purposes−Part 1:

General requirements (MOD)

JIS C 8303

  配線用差込接続器

JIS C 9335-1:2003

  家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60335-1:2001,Household and similar electrical appliances−Safety−Part 1:

General requirements (MOD)

JIS C 9730-1:2004

  家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置−第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60730-1:1999,Automatic electrical controls for household and similar use−

Part 1: General requirements (MOD)

JIS C 60068-2-75:2004

  環境試験方法−電気・電子−第 2-75 部:ハンマ試験

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-75:1997,Environmental testing−Part 2-75: Tests−Test Eh: Hammer

tests (IDT)

JIS C 60695-2-2:2000

  環境試験方法−電気・電子−耐火性試験    ニードルフレーム(注射針バーナ)

試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-2-2:1991,Fire hazard testing−Part 2: Test methods−Section 2:

Needle-flame test 及び Amendment 1 (1994) (IDT)


4

C 9745-1

:2009

JIS C 60695-2-10:2004

  耐火性試験−電気・電子−グローワイヤ試験装置及び一般試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-2-10:2000,Fire hazard testing−Part 2-10: Glowing/hot-wire based test

methods−Glow-wire apparatus and common test procedure (IDT)

JIS C 60695-2-11:2004

  耐火性試験−電気・電子−最終製品に対するグローワイヤ燃焼性試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-2-11:2000,Fire hazard testing−Part 2-11: Glowing/hot-wire based test

methods−Glow-wire flammability test method for end-products (IDT)

JIS C 60695-2-12:2004

  耐火性試験−電気・電子−材料に対するグローワイヤ燃焼性試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-2-12:2000,Fire hazard testing−Part 2-12: Glowing/hot-wire based test

methods−Glow-wire flammability test method for materials (IDT)

JIS C 60695-2-13:2004

  耐火性試験−電気・電子−材料に対するグローワイヤ着火性試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-2-13:2000,Fire hazard testing−Part 2-13: Glowing/hot-wire based test

methods−Glow-wire ignitability test method for materials (IDT)

ISO 1463:1982

,Metallic and oxide coatings−Measurement of coating thickness−Microscopical method

ISO 2178:1982

,Non-magnetic coatings on magnetic substrates−Measurement of coating thickness−Magnetic

method

IEC 60309-2:1999

, Plugs, socket-outlets and couplers for industrial purposes − Part 2: Dimensional

interchangeability requirements for pin and contact-tube accessories

IEC 60417-DB:2002

,Graphical symbols for use on equipment

IEC 60999-1:1999

,Connecting devices−Electrical copper conductors−Safety requirements for screw-type

and screwless-type clamping units−Part 1: General requirements and particular requirements for clamping

units for conductors from 0.2 mm

2

 up to 35 mm

2

 (included)

IEC 61558-1:2005

,Safety of power transformers, power supplies, reactors and similar products−Part 1:

General requirements and tests

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1.1

電圧及び電流の用語が使用される場合,特に規定がない限り,実効値を意味する。

3.1.2

この規格の中で,

“工具を用いて”

“工具を用いることなく”及び“工具の使用が必要”の表現があ

る場合,

“工具”とは,例えば,ねじその他これに類する固定装置を,緩めたり締めたりするのに用いるね

じ回しの手工具を意味する。

3.2.1

定格電圧  (rated voltage)

製造業者が電動工具に指定した電圧。三相の場合は,相間電圧。

3.2.2

定格電圧範囲  (rated voltage range)

製造業者が電動工具に指定した電圧範囲で,下限値及び上限値で示したもの。

3.2.3

動作電圧  (working voltage)

電動工具に定格電圧を供給し,通常負荷のもとで運転した場合に,過渡電圧の影響を除く,その部分に

加わる最大電圧。


5

C 9745-1

:2009

3.2.4

定格入力  (rated input)

製造業者が電動工具に指定した入力で,ワットで示したもの。

3.2.5

定格入力範囲  (rated input range)

製造業者が電動工具に指定した入力範囲で,下限値及び上限値をワットで示したもの。

3.2.6

定格電流  (rated current)

製造業者が電動工具に指定した電流。電流を電動工具に指定していない場合には,この規格でいう定格

電流は,定格電圧において,通常負荷で電動工具を運転したときの電流を測定して求める。

3.2.7

定格周波数  (rated frequency)

製造業者が電動工具に指定した周波数。

3.2.8

定格周波数範囲  (rated frequency range)

製造業者が電動工具に指定した周波数範囲で,下限値及び上限値で示したもの。

3.2.9

通常負荷  (normal load)

定格電圧又は定格電圧範囲の上限値で電動工具に加わる負荷であって,定格入力又は定格入力を得るた

めのもの。この場合,短時間運転及び間欠運転の表示をしたものは,それらの状態を含み,また,特に規

定がない限り,電熱素子は通常の使用状態で動作した状態。

3.2.9.1

無負荷入力/電流  (no load input / current)

製造業者が電動工具と一緒にパッケージされた附属品に外部負荷(作用)を加えることなく,電動工具

を定格電圧及び定格周波数で運転し,製造業者の説明書に従って,使用できる状態に調整したときに得ら

れる最大入力又は電流。

3.2.10

定格無負荷速度  (rated no-load speed)

製造業者が電動工具に指定した定格電圧又は定格電圧範囲の上限値での無負荷速度。

3.2.11

通常使用  (normal use)

製造業者の説明書を考慮した,電動工具の設計に沿った工具の使用。

3.3.1

着脱式コード  (detachable cord)

適切な機器用カプラを用いて,電動工具に接続することを目的とした電源用可とうコード。

3.3.2

電源コード  (supply cord)

電動工具に取り付けた電源用の可とうコード。

3.3.3

X

形取付け  (type X attachment)


6

C 9745-1

:2009

容易に交換できるようにした電源コードの取付方法。

注記  電源コードは,特別に製作したもので,製造業者又はそのサービス代理店からだけ入手可能な

ものであってもよい。

特別に製作したコードには,機器の一部を含むこともある。

3.3.4

Y

形取付け  (type Y attachment)

製造業者,その代理店又は同等の有資格者がコード交換を行うようにした電源コードの取付方法。

3.3.5

Z

形取付け  (type Z attachment)

電動工具を破損又は破壊しない限り,コード交換ができないようにした電源コードの取付方法。

3.4.1

基礎絶縁  (basic insulation)

感電に対する基礎的な保護を行うため,充電部に施した絶縁。基礎絶縁は,機能を果たすために特に用

いられた絶縁を必ずしも含まない。

3.4.2

付加絶縁  (supplementary insulation)

基礎絶縁が破損した場合に,感電に対する保護を行うために,基礎絶縁に追加した独立の絶縁。

3.4.3

二重絶縁  (double insulation)

基礎絶縁及び付加絶縁の両方で構成する絶縁方式。

3.4.4

強化絶縁  (reinforced insulation)

感電に対し二重絶縁と同程度の保護をもつ充電部に施した絶縁。

注記  強化絶縁は,例えば,付加絶縁又は基礎絶縁として単独に試験を行うことができない単層又は

数層の絶縁である。

3.4.5

クラス 0I 電動工具及びクラス 電動工具  (class 0I tool and class I tool)

a)

少なくとも全体に基礎絶縁を使用しており,かつ,接地用端子をもっているが,接地線がない電源コ

ード及び接地極がない差込プラグを使用している電動工具(クラス 0I 電動工具)

なお,2 ピンの差込プラグに接地用口出し線を設けたコードセットを使用したものは,クラス 0I 電

動工具とみなす。

b)

感電に対する保護を基礎,二重又は強化絶縁だけに依存するのではなく,基礎絶縁が不良になった場

合に,可触導電部が充電部とならないよう,可触導電部を設備の固定配線の保護用接地導体に接続す

る追加の安全処置を講じている電動工具。接地用端子又は接地接点をもつ二重絶縁及び/又は強化絶

縁の電動工具も,クラス 0I 電動工具又はクラス I 電動工具とみなす。

3.4.6

クラス II 電動工具  (class II tool)

感電に対する保護を基礎絶縁だけに依存しないで,二重絶縁又は強化絶縁のような追加安全処置を講じ

た電動工具。この場合,保護用接地の手段を備えていてはならず,又は設置条件に依存してはならない。


7

C 9745-1

:2009

3.4.7

クラス II 構造  (class II construction)

感電に対する保護を二重絶縁又は強化絶縁に依存している電動工具の部分。

3.4.8

クラス III 電動工具  (class III tool)

感電に対する保護を安全特別低電圧(SELV)の電源に依存し,かつ,安全特別低電圧(SELV)より高い電圧

が発生しない電動工具。

3.4.9

クラス III 構造  (class III construction)

感電に対する保護を安全特別低電圧(SELV)に依存し,かつ,安全特別低電圧(SELV)より高い電圧が発生

しない電動工具の部分。

3.4.10

沿面距離  (creepage distance)

絶縁物の表面に沿って測定した二つの導電部間,又は導電部と金属はくを人が触れることができる絶縁

物表面にすき間なく当てたと考えた外郭の外面との間の最短の経路。

注記  沿面距離の例を,附属書 に示す。

3.4.11

空間距離  (clearance)

空気を通して測定した二つの導電部間,又は導電部と金属はくを人が触れることができる絶縁物表面に

すき間なく当てたと考えた外郭の外面との間の最短距離。

注記  空間距離の例を,附属書 に示す。

3.4.12

絶縁材料の通常負荷条件  (normal duty conditions of insulating material)

導電物の付着及び長期の電気的応力が事実上ない場合,又は導電物の軽微な付着及び短期の電気的応力

がある場合。

3.4.13

絶縁材料の過酷負荷条件  (severe duty conditions of insulating material)

導電物の軽微な付着及び長期の電気的応力がある場合,又は導電物の過度の付着及び短期の電気的応力

がある場合。

3.4.14

絶縁材料の特別過酷負荷条件  (extra-severe duty conditions of insulating material)

導電物の過度の付着及び長期の電気的応力がある場合,又は導電物の重過度の付着及び短期の電気的応

力がある場合。

3.5.1

特別低電圧  (extra-low voltage)

電動工具内の電源から供給される電圧であって,電動工具に定格電圧を供給したとき,導体間及び導体

と大地との間の電圧が 50 V 以下のもの。

3.5.2

安全特別低電圧  (safety extra-low voltage)

導体間及び導体と大地との間の電圧が 42 V 以下で,無負荷電圧が 50 V 以下の電圧。安全特別低電圧を


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電源から供給する場合には,安全絶縁変圧器又は二重絶縁若しくは強化絶縁に関する要求事項に適合する

分離巻線をもつコンバータを通して行うことが必要である。

3.5.3

安全絶縁変圧器  (safety isolating transformer)

入力巻線が少なくとも二重絶縁又は強化絶縁と同等の絶縁によって,出力巻線から電気的に分離され,

配電回路,電動工具,その他の機器に安全特別低電圧(SELV)を供給する変圧器。

3.6.1

手持ち形電動工具  (hand-held tool)

支持台に取り付ける手段を備えているか又は備えていない,機械作業を行うように意図した電動又は磁

気駆動機械で,モータと機械とが運転場所に容易に運ぶことができる組立品を形成していて,使用中は手

によって保持又は維持されるか又はつり下げられる設計の機械(この規格では,手持ち形電動工具を電動

工具という。

注記  手持ち形電動工具は,モータが定置式又は可搬式で可とう性シャフトを備えていてもよい。

3.6.2

交換形電動工具  (exchange type tool)

全く修理しないか又は製造業者の整備組織だけが修理するように意図された電動工具。

3.7.1

取外しができない部分  (non-detachable part)

工具の助けを借りてだけ,取り外したり開けたりすることができる部分又は 21.22 の試験に適合する部

分。

3.7.2

取外しができる部分  (detachable part)

工具の助けを借りずに取り外したり開けたりすることができる部分,又はたとえ取外しに工具が必要で

あっても,使用説明書に従って取り外される部分。

3.8.1

自動温度調節器  (thermostat)

使用温度を固定又は調整でき,通常動作で自動的に回路の開及び閉を行うことによって,制御される部

分の温度をある範囲内に保つ温度感知器。

3.8.2

温度制限器  (temperature limiter)

作動温度を固定又は調整でき,通常動作で,制御される部分があらかじめ設定された温度に達したとき

に,回路の開又は閉を行う温度感知器。温度制限器は,電動工具の通常運転中は逆の動作は行わない。

3.8.3

温度過昇防止装置  (thermal cut-out)

運転中に異常が生じた場合に,回路を自動的に開路したり,電流を少なくすることによって,制御され

る部分の温度を制限し,使用者によってその設定値を変更できない装置。

3.8.4

自己復帰形温度過昇防止装置  (self-resetting thermal cut-out)

電動工具の関連部分が所定の値まで冷却されたときに,電流を自動的に元に戻す温度過昇防止装置。


9

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3.8.5

非自己復帰形温度過昇防止装置  (non-self-resetting thermal cut-out )

電流を元に戻すためには,手動による復帰操作又はある部分の交換が必要な温度過昇防止装置。

3.8.6

保護装置  (protective device)

運転中に異常が生じた場合に作動して,危険な状態となるのを防ぐ装置。

3.8.7

温度ヒューズ  (thermal link)

一度だけ動作し,作動後は,その一部又は全体を交換する必要がある温度過昇防止装置。

3.9.1

全極断路  (all-pole disconnection)

1 回のスイッチ操作によって,保護用接地線を除くすべての電源線を遮断すること。

3.9.2

可触部分  (accessible part)

図 の標準テストフィンガで触れることができる部分。可触金属部分には,可触金属部分に接続したそ

の他の金属部分も含まれる。

3.9.3

充電部  (live part)

通常使用時に充電される導体又は導電部分。この場合,慣例に従って,中性線は含むが PEN 導体は含ま

ない。

注記 PEN 導体は,保護接地線及び中性線の両機能を兼ね備えた保護接地中性線である。

3.10.1

電子構成部品  (electronic component)

ネオン指示管を例外として,主として真空,ガス又は半導体の中を電子が動くことによって,伝導が達

成される部分。

3.10.2

電子回路  (electronic circuit)

1 個以上の電子部品をもっている回路。

3.10.3

保護インピーダンス  (protective impedance)

充電部と可触導電部との間に接続され,電流が安全な値に制限される値をもつインピーダンス。

3.11.1

定格運転時間  (rated operating time)

製造業者が電動工具に付与した運転時間。

3.11.2

短時間運転  (short-time operation)

冷状態から始動して,ある定められた時間,通常の負荷での運転。この場合の運転間隔は,電動工具を

おおよそ周囲温度まで冷やすために十分な運転間隔。

3.11.3

間欠運転  (intermittent operation)


10

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指定されたサイクルでの繰返しの運転。各サイクルは通常負荷での運転とアイドリング又はスイッチを

遮断した休止とからなる。

3.11.4

定期整備  (routine servicing )

認定された整備センタが説明書に従って実施する,電動工具の分解を必要とする定期的整備。

3.11.5

使用者による保守  (user maintenance)

使用説明書に記載されるか又は電動工具に表示された,電動工具の製造業者が使用者に実施させようと

意図した保守作業。

3.12.1

附属品  (accessory)

電動工具の出力機構だけに取り付けられる装置。

3.12.2

アタッチメント  (attachment)

電動工具のハウジング又は他の構成部品に取り付けられる装置で,出力機構に取り付けられるものも取

り付けられないものも含み,この規格の適用範囲において電動工具の通常の使用を変更しないもの。

4

一般要求事項

電動工具は,通常使用時に起こりやすい不注意な使用があっても,人体及び/又は周囲に危害をもたら

さないように安全に機能する構造でなければならない。

一般的にこの原則は,この規格に規定する関連の要求事項を満たすことによって達成し,かつ,適否は,

関連する試験をすべて行うことによって確認する。

5

試験に関する一般条件

5.1

この規格に基づく試験は,形式試験である。

5.2

特に規定がない限り,試験は電動工具 1 台について行い,関連するすべての試験に合格しなければ

ならない。ただし,箇条 23∼箇条 27 及び箇条 29 の試験については,別の試料で行ってもよい。

例えば,異なった電源電圧で動作するような設計の電動工具,又は 12.6 の試験を行わなければならない

ような場合には,追加の試料を要求してもよい。この場合,3 台のモータ試料が必要である。部品の試験

を行う場合には,それらの追加試料の提出が必要となる。

電子回路への相継ぐ試験の結果としてのストレスの蓄積を避ける。そのためには,部品を交換したり,

別の試料を用いる必要が生じる場合もある。ただし,関連する電子回路を評価することによって追加試料

の数を,最小限にとどめなければならない。

5.3

特に規定がない限り,試験は箇条順に行う。電動工具の構造上,ある試験が適用されないことが明

らかな場合には,その試験は行わない。

5.4

電動工具又は可動部分は,通常使用時に起こり得るうちの最も不利となる位置にして試験を行う。

5.5

制御装置又は切換装置をもつ電動工具は,使用者がその調整位置を変更できる場合は,制御器又は

装置を最も不利となる位置に調整して試験を行う。電子速度制御装置は,最高速度に設定する。

工具の使用なしで制御装置の調整部分に触れることができる場合には,調整が手でできるか,工具の使

用が必要かにかかわりなくこの箇条を適用する。工具を使用しない限り調整部分に近付くことができず,


11

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かつ,使用者による変更を意図していない場合は,この箇条は適用しない。

適切な充てん(填)材は,使用者による設定の変更を防止するものとみなす。

5.6

試験は風がない場所で,通常,周囲温度は 20±5  ℃で行う。

ある部分の到達温度が感温装置によって制限される場合,又は温度によって影響を受ける場合には,疑

義があるときは,周囲温度は 23±2  ℃に保つ。

5.7.1

交流専用電動工具は,定格周波数が表示されている場合はその周波数の交流で試験し,交直両用電

動工具は不利となる方の電源で試験する。

定格周波数表示がない交流電動工具,又は 50 Hz∼60 Hz の周波数範囲が表示された交流電動工具は,

50 Hz 又は 60 Hz のいずれか不利となる周波数で試験する。

5.7.2

複数の定格電圧をもつ電動工具は,最も不利となる電圧で試験する。

定格電圧範囲が表示された電動工具について,電源電圧は定格電圧にある係数を乗じた値に等しいこと

を指定した場合には,電源電圧は,次による。

−  係数が 1 を超える場合には,定格電圧範囲の上限値にこの係数を乗じた値。

−  係数が 1 未満の場合には,定格電圧範囲の下限値にこの係数を乗じた値。

係数を指定していない場合,電源電圧は,定格電圧範囲の最も不利となる電圧とする。

複数の定格電圧又は定格電圧範囲をもつ電動工具の場合には,最も不利となる条件となる電圧を求める

ために,定格電圧又は定格電圧範囲のうちの最小値,中間値及び最大値で幾つかの試験を行う必要がある

場合もある。

5.7.3

定格電圧範囲及びその定格電圧範囲の中間値に相当する定格入力が表示された電動工具について,

入力は定格入力にある係数を乗じた値に等しいことが規定されている場合には,入力は,次による。

−  係数が 1 を超える場合には,定格電圧範囲の上限値に相当する算出した入力にこの係数を乗じた値。

−  係数が 1 未満の場合には,定格電圧範囲の下限値に相当する算出した入力にこの係数を乗じた値。

係数が指定されていない場合,

入力は,

範囲内の最も不利となる電圧における入力に相当する値とする。

5.8

電動工具製造業者によって代替アタッチメントを電動工具に使用できるようになっている場合,電

動工具は最も不利な結果となるアタッチメントで試験する。

5.9

特に規定がない限り,電動工具は適切な可とうコードを電動工具に接続した状態で試験する。

5.10

クラス 0I 電動工具又はクラス I 電動工具で,可触金属部が接地端子又は接地接点に接続されておら

ず,かつ,接地端子に接続された中間金属部分によって充電部から分離されていない場合は,その部分は,

クラス II 構造に関する要求事項への適否について判定する。

クラス 0I 電動工具又はクラス I 電動工具が可触非金属部分をもつ場合には,その部分は,クラス II 構造

に関する要求事項への適否について判定する。ただし,これらの部分が接地端子又は接地接点に接続した

中間金属部によって充電部から分離されていれば,この限りではない。

5.11

クラス 0I 工具,クラス I 電動工具又はクラス II 電動工具が,安全特別低電圧(SELV)で動作する部分

をもつ場合,その部分は,クラス III 電動工具に関する要求事項への適否について判定する。

5.12

電子回路を試験する場合,電源は試験結果に影響を及ぼすおそれがある外部からのじょう(擾)乱

を受けないものを用いる。

5.13

通常使用時に,モータを運転しなければ電熱素子が動作しない場合には,素子の試験はモータを運

転して行う。モータを運転しないで電熱素子を動作させることができる場合には,素子の試験はモータを

運転した場合又はモータを運転しない場合の,いずれか最も不利な方で行う。特に規定がない限り,電動

工具に組み込んだ電熱素子は,個別の電源に接続する。


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5.14

関連の第 2 部の一つの適用範囲内の機能を果たすアタッチメントについての試験は,その第 2 部に

従って試験する。

その他のアタッチメントについては,製造業者の取扱説明書に従って試験を行う。そのような取扱説明

書がない場合,電動工具は,定格入力又は定格電流が得られる負荷で連続運転する。

5.15

トルクをかける場合は,横方向からの推力によるような余分の力が加わらないように負荷方法を選

択する。ただし,電動工具を正しく運転するのに必要とする補助的な負荷は考慮する。

負荷をかけるためにブレーキを使用する場合は,始動電流が試験に影響しないように徐々にかけなけれ

ばならない。ブレーキへの接続の場合,負荷をかけるための出力手段の変更は許される。

5.16

安全特別低電圧(SELV)で運転する電動工具は,電源変圧器が電動工具と一緒に販売される場合は,

電源変圧器とともに試験する。

6

(規定なし)

7

分類

7.1

電動工具は,感電に対する保護に関し,次のクラスのいずれか一つでなければならない。

クラス 0I,クラス I,クラス II,クラス III

適否は,目視検査及び関連する試験によって判定する。

7.2

電動工具は,JIS C 0920 に従って,有害な水の浸入に対し適切な保護等級をもたなければならない。

IPX0 以外の等級が必要な場合は,関連の第 2 部の規定に従う。

適否は,目視検査及び関連する試験によって判定する。

8

表示及び取扱説明書

8.1

電動工具には,次の表示を行う。

−  定格電圧又は定格電圧範囲をボルトで表示する。スターデルタ接続用電動工具は,二つの定格電圧(

230Δ/400 Y)を明確に表示する。

−  定格周波数を表示しない場合は,電源の種類を示す記号を表示する。

−  定格入力をワットで,又は定格電流をアンペアで表示する。電動工具上に表示する定格入力又は電流

は,回路上にも同時に表示され得る合計最大入力又は電流とする。電動工具が制御装置によって選択

できる代替部品をもつ場合,可能な限りの大きな負荷をかけた状態に相当する入力を定格入力とする。

−  製造業者の名称,商標若しくは識別マーク,又は販売業者の名称。

−  モデル又は形式名

−  クラス II 電動工具の場合には,クラス II 構造記号

− IPX0 以外の,水の浸入に対する保護等級に基づく IP 番号。IP 番号の最初の数字は,電動工具上に表

示する必要はない。

−  製造業者の住所又は原産国

−  この規格の引用による,法令への適合を示す指定マーク。

適否は,目視検査によって判定する。

誤解を生じない場合には,追加の表示をしてもよい。

構成部品が個別に表示されている場合には,電動工具の表示及び構成部品の表示は,電動工具自体の表

示と紛らわしくないように行う。


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8.2

短時間運転電動工具又は間欠運転電動工具は,定格運転時間又は定格運転時間と定格休止時間を,

それぞれ表示する。ただし,運転時間が電動工具の構造によって制限される場合は除く。

短時間運転電動工具又は間欠運転電動工具の表示は,通常使用に対応していなければならない。

間欠運転電動工具の表示は,定格運転時間を先に,定格休止時間を後に表示し,両方の値を斜線で分け

て表示する。

適否は,目視検査によって判定する。

8.2A

給水装置をもつ電動工具は,クラス III 電動工具又は 115 V 以下の定格電圧の絶縁変圧器を用いるも

のを除き,主電源への接続は,漏電遮断器を用いて行う旨を,表示する。

適否は,目視検査によって判定する。

8.3

値の定格範囲内(電圧,周波数など)で調整することなく運転する電動工具の表示は,同一基準(電

圧,

周波数など)

の様々な値で調整又は調整しないで運転する電動工具の表示と区別しなければならない。

値の定格範囲の下限値及び上限値は,ハイフン(-)で区切る。

異なる定格値は,斜線(/)で区切る。

例 115-230

V

:電動工具は表示範囲の任意の値に適している。

115/230 V :電動工具は表示した値だけに適している。

適否は,目視検査によって判定する。

8.4

様々な定格電圧に合わせるために調整できる電動工具の場合には,調整する電圧が明確に識別でき

るようにする。

この要求事項は,スターデルタ接続用電動工具には適用しない。

電圧の設定をたびたび変更する必要がない電動工具で,電動工具に取り付けた結線図によって,調整す

る定格電圧を判断できる場合は,この要求事項に適合するものとみなす。結線図は,電源線を接続するた

めに取り外さなければならないカバーの内側に表示してもよい。この結線図は,電源線に接続するときに

取り外さなければならないカバーの裏側に表示してもよい。ただし,電動工具に完全に固定されていない

ラベルに表示してはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

8.5

複数の定格電圧又は定格電圧範囲を表示した電動工具には,それぞれの電圧又は電圧範囲ごとに定

格入力を表示する。

入力と電圧との関係が明りょう(瞭)に分かるように,定格入力の上限値及び下限値を電動工具に表示

する。ただし,定格電圧範囲の上限値と下限値との差が定格電圧範囲の平均値の 10 %を超えない場合には,

定格入力の表示は定格電圧範囲の平均値に対する入力値としてもよい。

適否は,目視検査によって判定する。

8.6

単位又は技術データに記号を用いる場合は,次による。

V  ボルト

A  アンペア

Hz   ヘルツ

W   ワット

kW   キロワット

F  ファラッド 
μF   マイクロファラッド 
L    リットル


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g  グラム

kg  キログラム

(対応国際規格の“bar”を削除した。

Pa  パスカル

h  時間

min  分

s   秒

n

0

  無負荷速度

.....min

-1

  1 分当たりの回転数又は往復数

        又は d.c 若しくは D.C.  [IEC 60417 の記号 5031]直流

∼又は a.c 若しくは A.C. [IEC 60417 の記号 5032]交流

2∼ 二相交流

2N∼  中性線付二相交流

3∼ 三相交流

3N∼  中性線付三相交流

             [IEC 60417 の記号 5016]ヒューズリンクの定格電流,アンペア

          タイムラグミニチュアヒューズリンク。ここに,X は JIS C 6575

(すべての部)にある時間/電流特性の記号

       [IEC 60417 の記号 5019]保護接地

       [IEC 60417 の記号 5172]クラス II 電動工具

IPXX IP 記号

IP 番号の最初の数字を省略する場合,省略した数字は文字 X で置き換える。例えば,IPX5。

電源の種類の記号は,定格電圧表示の次に表示する。

クラス II 電動工具の記号の寸法は,外側の正方形の辺の長さが,内側の正方形の辺の長さの約 2 倍とす

る。外側の正方形の辺の長さは,3 mm 以上とする。

その他の単位を使用する場合,単位及びその記号は,国際的に標準化したものでなければならない。倍

数又は約数単位も認められる。

追加の記号も認められる。ただし,誤解を招かないものでなければならない。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。

8.7

二つ以上の電源線に接続する電動工具は,正しい接続方式が明らかになっている場合を除き,電動

工具に固定した結線図を備えなければならない。

正しい接続方式は,電源線取付端子が端子方向に向いた矢印で示されている場合には,明らかになって

いるものとみなす。接地線は,電源線ではない。スターデルタ接続用電動工具の場合,結線図には,どの

ように結線されるかを示す。

適否は,目視検査によって判定する。

8.8

Z 形取付けを除き,端子は,次のように表示する。

−  中性線用の端子は,文字 N で表示する。

−  接地端子は,記号              で表示する。

A

x


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これらの表示は,ねじ,取り外すことができる座金,又は導体を接続するときに外れるおそれがある,

その他の部分の上には表示してはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

8.9

明らかに不必要でない限り,スイッチは,運転したときに危険を生じるおそれがある場合は表示し,

スイッチが,電動工具のどの部分を制御するかを明りょうに示す場所に取り付ける。

この目的のための表示は,言語又は国内規格の知識がなくても,実用上理解できなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

8.10

突然始動したときに危険を生じるおそれがある電動工具は,メインスイッチのオフ位置が明らかで

ない限り,オフ位置を表示する。必要な場合,記号 IEC 60417-5008 (DB:2002-10)が示すように,表示は数

字 0 で表示する。

数字 0 を,その他の表示に使用してはならない。

メインスイッチの可動接点の位置は,メインスイッチ操作手段の各位置の表示と一致させる。

注記  数字 0 は,例えば,ディジタルプログラミングキーボード上に使用してもよい。

適否は,目視検査によって判定する。

8.11

電動工具を操作中に調整する調整装置,その他これに類するものは,調整する特性値が増加又は減

少する調整方向を示す表示を行う。

“+”及び“−”の表示で十分とみなす。

完全なオンがオフと相対する位置にある場合,

この要求事項は,

調整部をもつ制御装置には適用しない。

異なった位置を示すために数字を使用する場合,オフ位置は数字 0 で表示し,より大きな出力,入力,

速度などの位置はより大きな数字で表示する。

制御装置の操作部の異なった位置のための表示は,制御装置上になくてもよい。

適否は,目視検査によって判定する。

8.12

取扱説明書及び一般安全説明書は電動工具とともに供給され,電動工具を包装から取り出したとき

に明確に分かるように梱包されなければならない。一般安全説明書は,取扱説明書と別になっていてもよ

い。これらは,日本語による記載を含まなければならない。

説明は読みやすく,背景と対照的でなければならない。

取扱説明書には,商標の付いた製品の製造業者又は供給業者の名称及び住所,並びに製品に使用した記

号の説明を含める。

内容は,次のとおりとする。

8.12.1

一般安全説明書。この項で規定する安全規則は,ここに示すとおりの正確な順序で,また,同等の

主旨のものになるようにする。

一般安全説明書の書式は,フォントによる強調又はこれらに類する手段によって,次に示すように項の

前後関係を区別しなければならない。

警告文の順序は,第 1 部が要求するもの,該当する第 2 部が要求するもの,及び製造業者が必要とみな

す任意の警告文,の順序とする。

一般安全規則

警告!  すべての説明書を読むこと。次に示すすべての指示に従わない場合は,感電,火災及び/又は

重傷を招くおそれがある。次に示すすべての警告における“電動工具”という用語は,電源式

(コード付き)電動工具又は電池式(コードレス)電動工具を示す。

次の事項を,順守する。

a)

作業場


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1)

作業場は整理整とん(頓)して,十分な照明を行う。散らかった暗い場所は事故を招く。

2)

爆発を誘引することがある可燃性液体,ガス又は粉じんがあるところでは,電動工具は使用しない。

電動工具は,粉じん又はヒュームを発火させることがある火花を発生する。

3)

電動工具の使用中は,子供及び第三者を近付けない。注意が散漫になって,操作に集中できなくな

ることがある。

b)

電気的安全性

1)

電動工具のプラグは,電源コンセントに合ったものでなければならない。どのような形にせよ,プ

ラグを改造してはならない。アダプタプラグを,接地した電動工具と一緒に使用してはならない。

改造していないプラグ及びそれに対応するコンセントを使用すれば,感電のリスクは低減される。

2)

パイプ,暖房器具,電子レンジ,冷蔵庫などの接地又は接地されたものと,身体の接触を避ける。

身体が接地された場合は,感電のリスクが増大する。

戸外で使用する際には,3)∼5)の注意が必要。

3)

電動工具は,雨又は湿気がある状態にさらさない。電動工具に水が入ると,感電のリスクが増大す

る。

4)

コードを乱暴に扱わない。電動工具を移動させたり,引っ張ったり,又はプラグを抜くために,コ

ードを利用しない。コードは,熱,油,角のとがったところ又は動くものから離しておく。コード

が損傷したり又は絡まったりすると,感電のリスクが増大する。

5)

電動工具を戸外で使用するときは,戸外の使用に適した延長コードを使用する。戸外の使用に適し

たコードを使用すれば,感電のリスクは低減される。

6)

クラス 0I 及びクラス I 電動工具の場合には,接地の接続に関する注意について,次の例に示す内容

を取扱説明書に記載する。

1.  必ず接地(アース)してください。

・  接地をしないと故障や漏電の時,感電する原因になります。

・  接地は,プラグの横から出ているアースクリップをアース線に接続してください。

・  テスターや絶縁抵抗計をお持ちでしたら,アースクリップ,アースピンと機械本体の

金属(外郭部)間の導通を確認してください。

・  アース棒やアース板を地中に埋め込み,アース線を接続するような電気工事は,電気

工事士の資格が必要ですので最寄りの電気工事店に相談してください。

・  接地と共に感電防止用漏電しゃ断器の設置された電源に,接続されますことをお勧め

します。

・  漏電しゃ断器や接地については,次の法規がありますので,ご参照ください。

※労働安全衛生規則

第 333 条・第 334 条

  電気設備の技術基準  第 18 条・第 28 条・第 41 条

2.  アース線をガス管に接続しないでください。

・  爆発のおそれがあります。

3.  つなぎコードを使用するときは,アース線を備えた 3 しん(芯)コードを,使用してく

ださい。

・  アース線のない 2 しん(芯)コードのご使用は,感電の原因になります。


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c)

人的安全性

1)

電動工具の使用中は,油断をせず,いま自分が何をしているかに注意し,常識を働かせる。疲れて

いたり,アルコール又は医薬品を飲んでいるときは,電動工具を使用しない。電動工具を使用して

いる間の一瞬の不注意で,深刻な人的傷害をもたらすことがある。

2)

安全保護具を使用する。常時,保護めがねを装着する。適切な状態で防じんマスク,滑り防止安全

靴,ヘルメット又は耳栓などの安全保護具を使用することで,傷害事故が低減される。

3)

不慮の始動を避ける。プラグを差し込む前に,スイッチがオフ位置にあることを確認する。指をス

イッチにかけて電動工具を運んだり,又はスイッチがオンになった電動工具にプラグを差し込むと

事故を招く。

4)

電動工具の電源を入れる前に,調整キー又はレンチを外す。電動工具の回転部分にレンチ又はキー

を付けたままにしておくと,人的傷害をもたらすおそれがある。

5)

無理な姿勢で作業しない。常に適切な足場とバランスを維持する。これによって,予期しない状況

でも電動工具をより適切に操作することができる。

6)

きちんとした服装で作業する。だぶだぶの衣服や装飾品は身に付けない。髪,服及び手袋を回転部

に近付けない。だぶだぶの服,装飾品又は長髪は,回転部に巻き込まれることがある。

7)

集じん装置が接続できるものは,適切に使用されていることを確認する。これらの装置を使用する

ことによって,粉じん関連の危険を低減することができる。

d)

電動工具の使用及び手入れ

1)

電動工具を無理に使用しない。用途に合った正しい電動工具を使用する。電動工具は,より適切,

かつ,安全な作業ができる。

2)

スイッチで始動及び停止操作のできない場合,その電動工具は使用しない。スイッチで制御できな

い電動工具は危険であり,修理しなければならない。

3)

調整を行う前,附属品を交換する前,又は電動工具を保管する前に,プラグを電源コンセントから

抜くか,及び/又は電動工具からバッテリパックを外す。このような予防的安全手段によって,電

動工具を誤って始動させるリスクが軽減される。

4)

使用しない電動工具は,子供の手の届かないところに保管し,電動工具又はその説明書に不慣れな

者には電動工具を使用させない。電動工具を扱い慣れていない者に渡すと危険である。

5)

電動工具の保守を行う。電動工具の動作に影響するおそれがある可動部分の心ずれ又は結合,部品

の破損及びその他の状態を点検する。異常がある場合は,使用する前に電動工具の修理を行う。電

動工具の保守が不十分であることが,多くの事故の原因となっている。

6)

先端工具は,鋭利,かつ,清潔に保っておく。先端工具を適切に手入れして鋭利にしておけば,作

業の円滑さを失うことなく,操作も容易になる。

7)

電動工具,附属品,アタッチメント,先端工具などは,作業条件及び実施する作業を考慮して,そ

れらの説明書に従って特定の電動工具に合うように使用する。意図された作業と異なる作業に電動

工具を使用すると,危険な状況になることがある。

8) 25

℃での使用を前提としているが,時折,35  ℃になることも想定している。

e)

整備

電動工具の整備は,資格をもつ修理要員が純正交換部品だけを用いて行うものとする。これによって,

電動工具の安全性を維持することができる。

8.12.2

該当する場合は,追加情報を提供する。


18

C 9745-1

:2009

a)

使用開始のための指示

1)

電動工具を支持台に取り付ける場合の,適切で安定した位置での電動工具のセット準備又は固定

2)

組立て

3)

必要な電源,ケーブル,ヒューズ,ソケット及び接地への接続

4)

機能の図解

5)

周囲条件の制限

6)

内容物のリスト

b)

取扱説明書

1)

セット方法及び確認

2)

工具の交換

3)

加工物の固定

4)

加工物の最大寸法

5)

使用のための一般的指示

c)

保守及び整備

1)

定期的清掃,保守及び注油

2)

製造業者又は指定専門業者による整備:住所リスト

3)

使用者が交換できる部品のリスト

4)

必要になることがある特殊工具

5) X

形取付けの電動工具で,コード交換において特別に製作したコードが必要なものの場合:この電

動工具の電源コードが破損した場合,指定専門業者によって特別に製作したコードと交換する。

6) Y

形取付けの電動工具の場合:電源コードの交換が必要な場合,危険を防止するために,製造業者

又はその指定専門業者によって行う。

7) Z

形取付けの電動工具の場合:この電動工具の電源コードは交換できない。また,電動工具は自治

体の規則にのっとり適切に廃棄する。

8)

給水装置をもつ電動工具は,クラス III 電動工具又は 115 V 以下の定格電圧の絶縁変圧器を用いるも

のを除き,取扱説明書に定期点検を含め,漏電遮断器の適切な使用方法。

8.13

規格が要求する表示は,容易に判読でき,かつ,耐久性がなければならない。

適否は,目視検査及び水に浸した布片を用いて 15 秒間,更に,石油に浸した布片を用いて 15 秒間,表

示を手でこすって判定する。

この規格のすべての試験の終了後,表示は,容易に判読できなければならない。表示銘板は,容易に取

り外すことができず,かつ,反りを生じてはならない。

表示の耐久性を考慮する場合には,通常使用の影響を考慮する。したがって,例えば,頻繁に掃除され

ることがある容器上のペンキ又はガラス質エナメル以外のエナメルによる表示は,耐久性があるとはみな

されない。

試験に使用する石油は,容量で最大 0.1 %の芳香族含量,29 のカウリブタノール価,約 65 ℃の初留点,

約 69 ℃の乾点及び約 0.689 kg/L の比重をもつ脂肪族溶性ヘキサンである。

8.14  8.1

8.5 に規定する表示は,電動工具の本体に付ける。8.18.28.3 及び 8.5 に規定する表示は一つ

にまとめて付ける。

電動工具上の表示は,電動工具の外観から又はカバーを外した後で,明りょうに識別できるものでなけ

ればならない。このカバーは,工具を使用することなく取り外したり,又は開けられなければならない。


19

C 9745-1

:2009

スイッチ及び制御装置の表示は,これらの構成部品の上又はその近くに付ける。位置を変えることがで

きる部品の上,又は表示が誤解されるような位置に付けてはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

8.15

この規格への適合が,交換可能な温度ヒューズ又はヒューズリンクの動作に依存している場合は,

リンクを識別するための照合番号又は他の手段をリンク上か,又はリンクが故障してリンクを交換するた

めに必要な段階まで電動工具を分解したときに表示が明りょうに見える場所に表示しなければならない。

この要求事項は,電動工具の一部分と一緒でなければ交換できない一体構成品には適用しない。

適否は,目視検査によって判定する。

9

充電部への近接に対する保護

電動工具は,充電部との偶発的な接触に対して十分な保護をする構造であり,かつ,充電部は覆われて

いなければならない。

適否は,目視検査及び適宜,9.29.4 の試験によって判定する。

9.1

次の場合は,可触部分を充電部とはみなさない。

−  次のことを条件として,その部分に安全特別低電圧が供給される場合。

・交流で,電圧のピーク値が 42 V を超えない。

・直流で,電圧が 42 V を超えない。

又は

−  その部品が,保護インピーダンスによって充電部から分離されている。

保護インピーダンスの場合,直流については,その部分と電源との間の電流が 2 mA を超えてはならず,

また,交流については,そのピーク値が 0.7 mA を超えてはならず,更に次のようでなければならない。

− 42

V 超∼450 V のピーク値をもつ電圧の場合,静電容量は 0.1

μF を超えない。

− 450

V 超∼15 kV のピーク値をもつ電圧の場合,放電量は 45

μC を超えない。

適否は,電動工具を定格電圧で操作して判定する。電圧及び電流は,当該部分と電源のいずれかの極と

の間で測定する。放電量は,電源の遮断直後に測定する。

9.2

9.1

の要求事項は,着脱可能な部品の取外し後であっても,通常使用時と同様に電動工具を操作する

ときに電動工具のすべての位置に適用する。

電動工具をプラグ又は全極スイッチによって電源から絶縁できることを条件として,着脱可能なカバー

の後ろにあるランプは取り外さない。ただし,取外しができるカバーの後ろにあるランプの挿入又は取外

し時には,ランプキャップの充電部との接触に対する保護を確保しなければならない。

この場合,工具を使用しないで接近することができるねじ込み式ヒューズ及びねじ込み式のミニチュア

回路遮断器の使用は除外される。

電動工具を可能なあらゆる位置において,

図 のテストフィンガを無理な力を加えずに当てる。

開孔を通じて,テストフィンガが許す深さにテストフィンガを当て,その位置に挿入する前,挿入中及

び挿入後に,フィンガを回転させるか,又は曲げる。

開孔にフィンガが入らない場合は,直線位置においてフィンガにかける力を 20 N まで増大させ,更に曲

げたフィンガで試験を繰り返す。

テストフィンガが,充電部又は,ラッカ,エナメル,普通紙,綿,酸化被膜,ビーズ又は封止コンパウ

ンドだけで保護された充電部に接触してはならない。

ラッカ,エナメル,普通紙,綿,金属部分上の酸化被膜,ビーズ及び自硬性樹脂を除く封止コンパウン


20

C 9745-1

:2009

ドは,充電部との接触に対して必要な保護を提供するとはみなされない。

9.3

ランプキャップ,又はクラス 0I 電動工具若しくはクラス I 電動工具のコンセント内の充電部へアク

セスできる開口を除き,クラス II 電動工具又はクラス II 構造内の開口の場合,

図 のテストピンを無理な

力を加えずに当てる。テストピンで充電部に触れることができてはならない。

9.4

さらに,クラス II 電動工具及びクラス II 構造は,基礎絶縁との不慮の接触に対する適切な保護があ

り,金属部分が基礎絶縁だけによって充電部から分離される構造で,かつ,覆わなければならない。

二重絶縁又は強化絶縁によって充電部から分離されていない部分は,接触可能であってはならない。

適否は,目視検査及び

図 のテストフィンガを当てることによって判定する。

この要求事項は,着脱できる部品は取外した後でも,通常使用時と同様に電動工具を操作するときの電

動工具のすべての位置に適用する。

10

始動

10.1

モータは,使用中に起こり得るあらゆる通常の電圧状態のもとで始動しなければならない。

適否は,通常使用時に無負荷で,定格電圧の 0.85 倍に等しい電圧で工具を 10 回運転して判定する。こ

の場合,調整装置があるものは,それを通常使用状態に設定しておく。

すべての場合において,電動工具は安全に正確に機能しなければならない。

10.2

遠心力,その他の自動始動スイッチは確実に動作し,かつ,チャッタリングを起こしてはならない。

遠心力,その他の自動始動スイッチをもつ電動工具は,更に定格電圧の 1.1 倍に等しい電圧で電動工具

を 10 回運転させる。10 回の連続運転は,過度に温度が上がらないように十分な間隔をとらなければなら

ない。

すべての場合において,電動工具は安全に正確に機能しなければならない。

10.3

過負荷保護装置は,通常始動状態時に作動してはならない。

10.1

及び 10.2 の試験で,この要求事項の適否を判定する。

11

入力及び電流

11.1

定格入力又は定格電流は,測定した無負荷入力又は電流の 110 %以上でなければならない。

一つ又は複数の定格電圧範囲が表示された電動工具の場合,定格入力の表示が当該電圧範囲の中間値と

関連していない限り,試験は,その範囲の上限値及び下限値の両方で行う。関連がある場合,試験は,そ

の範囲の中間値に等しい電圧で行う。

適否は,同時に動作できるすべての回路を動作させて,電動工具の電力入力又は電流が安定したときに

それを測定して判定する。

12

温度上昇

12.1

電動工具は,通常負荷において過度の温度上昇があってはならない。

適否は,  12.212.5 に規定する条件で,各部の温度上昇を測定して判定する。直後に,電動工具をオン

状態及び次に規定する条件で,箇条 13 の試験を続けて行う。

単相電動工具,及び単相電動工具として試験できる三相電動工具の場合:

図 の S1 をオン位置。

単相電源に適さない三相電動工具の場合:

図 の a,b 及び c をオン位置。

電熱素子の場合,測定はスイッチ a,b 及び c のそれぞれを,順次開状態で繰り返す。そのとき,その他

の二つのスイッチは,閉状態にする。


21

C 9745-1

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12.2

電動工具は,無風状態の空気中で,通常負荷で運転する。そのトルクを維持し,定格電圧,定格電

圧の 0.94 倍又は 1.06 倍,定格電圧範囲の場合は定格電圧範囲の平均値,定格電圧範囲の下限の 0.94 倍又

は定格電圧範囲の上限の 1.06 倍の最も厳しい電圧に調整する。

電熱素子がある電動工具を,定格電圧の 1.06 倍に等しい電圧で運転する場合は,JIS C 9335-1 の 11.に規

定する条件で運転する。

12.3

巻線以外の温度上昇は,試験している部分の温度に対する影響が最も少なくなるように選択して取

り付けた細い熱電対を用いて測定する。

巻線の絶縁物以外の電気絶縁物の温度上昇は,絶縁破壊が,短絡,充電部と可触金属部との間の接触,

絶縁の橋絡又は沿面距離若しくは空間距離を,28.1 に規定した値未満への減少を引き起こすような箇所の

絶縁表面で測定する。

巻線の温度上昇は,抵抗法によって測定する。ただし,巻線が均一でなかったり,抵抗測定に必要な接

続を行うことが非常に複雑な場合には,測定は,熱電対によって行う。

このような温度上昇は,試験している部分の温度に対する影響が最も少なくなるように選択して取り付

けた細い熱電対を用いて測定する。

ハンドル,ノブ,グリップ,その他これに類するものの温度上昇を測定する場合には,通常使用時に握

るすべての部分を測定する。また,それらが絶縁物の場合には,温度が高くなる金属に接触している部分

を測定する。

注記 1  熱電対を取り付けるために電動工具を分解する必要がある場合には,電動工具が正しく組み

立て直されたことを確認するために,入力を再度測定する。

注記 2  多心コードの線心の分岐点は,熱電対を取り付ける箇所の例である。

12.4

電動工具は,次によって運転する。

−  短時間運転電動工具は,その定格運転時間

−  間欠運転電動工具は,定格オン時間及びオフ時間に合わせて,定常状態に達するまで電動工具のオン・

オフを繰り返す。

−  連続運転電動工具は,定常状態に達するまで。

12.5

  試験中,保護装置が作動してはならない。温度上昇は,12.6 で認める場合を除き,

表 に示す値を

超えてはならない。

封止コンパウンドは,流出してはならない。


22

C 9745-1

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表 1−最大通常温度上昇値

箇所

温度上昇値

K

巻線

a)

JIS C 4003 による巻線の絶縁が次の場合

−  クラス A 
−  クラス E

−  クラス B 
−  クラス F 
−  クラス H

−  クラス 200 
−  クラス 220 
−  クラス 250

75 (65) 
90 (80) 
95 (85)

115

140 
160 
180 
210

機器用のインレットのピン 
−  高温用 
−  低温用

95 
40

スイッチ及び温度制限器の周辺

b)

−  T マークなし

−  T マーク付

30

T−25

内部配線及び電源コードを含む外部配線のゴム絶縁又は塩化ビニル絶縁

−  温度定格なし

c)

−  温度定格(T)付

50

T−25

付加絶縁として使用するコードの被覆 35

ガスケット,その他の部分に使用される合成ゴム以外のゴムであって,そ
れが劣化することによって,安全に影響を及ぼすおそれがあるもの。

−  付加絶縁又は強化絶縁として使用している場合 
−  その他の場合

 

40 
50

ランプホルダ E14 及び B15 
−  金属又は磁器の種類 
−  磁器以外の絶縁の種類

−  T マーク付

130

90

T−25

配線又は巻線以外のもの

d)

−  含浸処理若しくはワニス処理を施した繊維,紙又はプレスボード 
−  次のもので張り合わせた積層板

・  メラミンホルムアルデヒド,フェノールホルムアルデヒド又はフェ

ノールフルフラール樹脂

・  ユリアホルムアルデヒド樹脂

−  エポキシ樹脂で張り合わせたプリント基板

−  次の成形品

・  セルロース充てん材入フェノールホルムアルデヒド 
・  無機充てん材入フェノールホルムアルデヒド

・  メラミンホルムアルデヒド 
・  ユリアホルムアルデヒド

−  ガラス繊維強化ポリエステル

−  シリコンゴム 
−  ポリテトラフルオロエチレン 
−  付加絶縁又は強化絶縁として使用する純マイカ及び圧縮焼結磁器

−  熱可塑材

e)

70

85 (175)

65 (150)

120

85 (175)

100 (200)

75 (175) 
65 (150)

110

145 
265 
400

木材一般

f)

65


23

C 9745-1

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表 1−最大通常温度上昇値(続き)

箇所

温度上昇値

K

コンデンサの外面

g)

−  最高動作温度(T)表示付 
−  最高動作温度表示なし

・  ラジオ及びテレビジョンの妨害雑音抑制用小形磁器コンデンサ 
・  JIS C 5101-14 又は JIS C 6065 の 14.2 に適合するコンデンサ 
・  その他のコンデンサ

g)

T−25

50 
50 
20

電熱素子をもたない電動工具の外郭。ただし,通常使用時に手で保持する
ハンドルは除く。

60

通常使用時に継続して手で保持するハンドル,ノブ,グリップ及びこれら
に類するもの 
−  金属

−  陶器又はガラス 
−  成形品,ゴム又は木材

 

30 
40 
50

通常使用時に短時間だけ保持するハンドル,ノブ,グリップ及びこれらに
類するもの(

例  スイッチのつまみ)

−  金属

−  陶器又はガラス 
−  成形品,ゴム又は木材

 

35 
45 
60

引火点が t  ℃の油に接触している部分

t

−50

表の値は,通常 25  ℃を超えないが,時に 35  ℃に達する周囲温度を考慮している。ただし,温度上昇

値は,25  ℃の周囲温度を基準として測定する。 

a)

  交直両用モータ,リレー,ソレノイドなどの巻線の平均温度は,通常,巻線の熱電対を取り付ける

点の温度よりも高いという事実から,抵抗法を使用した場合は括弧がない値を適用し,熱電対を使

用した場合には,括弧内の値を適用する。バイブレーターコイル及び交流モータの巻線の場合,い
ずれの場合も括弧がない値を適用する。外被の内側と外側との間で空気の循環が起こらないような
構造ではあるが,必ずしも密閉とみなされるほどの覆いがないモータについては,温度上昇限度値

を 5 K 高くすることができる。

b)

  T は,最高使用温度を示す。

スイッチ,自動温度調節器,及び温度制限器の周囲温度は,スイッチ及び関連構成部品の表面か

ら 5 mm 離れたところで空気の温度が最も高くなる点の温度とする。

この試験の目的として,個別定格の表示があるスイッチ及び自動温度調節器は,電動工具製造業

者から要求がある場合は,最高使用温度の表示がないものとみなすことができる。

c)

  この限度値は,該当する日本工業規格又は IEC 規格に適合するケーブル,コード及び配線に適用す

る。その他の場合の限度値は,関係法規による。

なお,関係法規には,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)

第 1 項別表第四 1(1)ロの細則 3 がある。

d)

  括弧内の値は,その材料がハンドル,ノブ,グリップ及びこれらに類するものに使用され,かつ,

温度が高くなる金属に接触している場合に適用する。

表 に限度値が示されていない材料については,関係法規に適合するものは,温度上昇値を満た

すものとみなす。

なお,関係法規には電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)第

1 項別表第四 1(1)ロの細則 3 がある。

e)

  29.1 の試験に耐えることが必要な熱可塑性材料については,その試験のために温度上昇を測定しな

ければならない。

f)

  規定する限度値は,木材の劣化に関係するものであり,表面の最終仕上げの劣化は考慮していない。


24

C 9745-1

:2009

表 1−最大通常温度上昇値(続き)

g)

  18.10 で短絡されるコンデンサに対する,温度上昇限度値はない。

これらの材料又は他の材料を使用するとき,材料自体に対して行う劣化試験によって測定された

熱容量を超える温度にさらしてはならない。

巻線の温度上昇値は,次の式によって算出する。

)

(

)

k

(

Δ

1

2

1

1

1

2

t

t

t

R

R

R

t

ここに,

Δt

温度上昇

R

1

試験開始時の抵抗値

R

2

試験終了時の抵抗値

k: 銅巻電線の場合,234.5

アルミニウム巻電線の場合,225

t

1

試験開始時の室温

t

2

試験終了時の室温

試験開始時に,巻線の温度が室温と同じになるようにする。試験終了時の巻線抵抗値は,スイッ

チの遮断直後できるだけ速やかに抵抗値測定を行い,更に,スイッチ遮断直後の抵抗値を得るため,
時間対抵抗曲線をプロットできるくらいの短時間内に測定することによって,求めることが望まし

い。

12.6

  巻線が

JIS C 4003

に従って分類され,温度上昇が

表 1

の値を超えることがない場合は,次の試験は

不要である。

3 個の追加試料によって,次の試験を行う。

a

)  巻線の温度上昇を,

12.2

の試験によって,求める。

b

)  試料は,どの部分でもできる限り損傷しないように分解する。巻線は,

a

)によって求めた温度上昇値

に 80±1  ℃を加えた温度の恒温槽中に 10 日間(240 時間)放置する。

c

)  この処理後,試料は再組立てする。また,巻線同士の短絡を生じてはならない。巻線同士の短絡は,

巻線試験装置によって,検査してもよい。

d

)  その後直ちに,試料は,箇条

13

及び箇条

15

の試験に耐えなければならない。

e

)  次に,試料は,

14.3

に規定した吸湿処理を行う。

f

)  この処理後,試料は,箇条

13

及び箇条

15

の試験に再度耐えなければならない。

a

)の試験中に,過度な温度上昇を示さなかった絶縁部に絶縁不良が生じた場合には,この不良は無視し,

次の試験を行う。また,必要な場合には,この項の試験を完了させるために修理する。

13

漏えい電流

13.1

  過度な漏えい電流が流れてはならない。

適否は,定格電圧の 1.06 倍に等しい電圧で,次の試験によって判定する。

漏えい電流試験は,電動工具が直流専用でない限り交流で行う。直流専用の場合は行わない。

試験の実施前に,保護インピーダンスを充電部から切り離す。

絶縁変圧器を介して電動工具に電流を供給することが望ましい。そうでない場合には,電動工具を接地

から絶縁する。

13.2

  漏えい電流は,電源の極と次のものとの間で,

附属書 C

に規定する回路によって測定する。

・  可触金属部と絶縁材料の可触表面に接触させた 20 cm×10 cm 以内の面積の金属はくとを一つに接続


25

C 9745-1

:2009

する。金属はくは,規定された寸法を超えることなく,試験表面上で可能な最大面積をもつものとす

る。金属はくの面積が試験表面よりも小さい場合は,表面のすべての部分を試験できるように移動さ

せる。ただし,電動工具の熱放散が金属はくによって影響を受けてはならない。

単相電源に適した三相電動工具は,

三つの区画を並列に接続して,

単相電動工具と同じように試験する。

単相電動工具として試験する単相電動工具及び三相電動工具の場合,漏えい電流は,

図 3

に示すセレクタ

スイッチで位置 1 及び 2 のそれぞれで,スイッチ S1 をオン位置にして測定する。

単相電源に適さない三相電動工具の場合,漏えい電流は,

図 4

に従い,スイッチ a,b 及び c をオン位置

にして測定する。スター結線でだけ接続するように意図された電動工具の場合,中性線は接続しない。

漏えい電流は試験電圧を加えた 5 秒以内に測定し,その値は,次の値を超えてはならない。

−  可触金属部及び金属はく

−  クラス I 電動工具

   0.75

mA

−  クラス II 電動工具

   0.25

mA

−  クラス 0I 電動工具及びクラス III 電動工具 0.5

mA

コンデンサを使用し,かつ,片切りスイッチを使用している電動工具の場合には,スイッチをオフ位置

にして,上記測定を再度行う。

電熱素子を内蔵する電動工具の場合には,全漏えい電流は,

JIS C 9335-1

16. 

に規定するように,電

熱素子について規定した許容値又は電動工具について規定した許容値のいずれか大きい方の値とするが,

両方の許容値を加算することはしない。

14

耐湿性

14.1

  電動工具の外郭は,電動工具の分類に従った水に対する保護等級を備えていなければならない。

適否は,

14.1.1

の条件で,

14.1.2

に規定する適切な処理によって判定する。

14.1.1

  電動工具は,電源には接続しない。

電動工具は,試験中最も不利となる姿勢になるように,連続して方向を変える。

X 形取付けの電動工具は,特別に製作したコードを用いるものを除き,

25.2

に規定する最小断面積をも

つ可とうコードのうち,最もグレードの低いものを取り付ける。その他の電動工具は,出荷状態のものを

試験する。

工具を使わないで取外しができる電気部品,カバー,その他の部品は取り外し,もし必要な場合,本体

とともにこの処理を行う。

14.1.2

 IPX0 以外の電動工具は,次のように

JIS C 0920

の試験を行う。

− IPX1 電動工具は,

14.2.1

に規定する試験を実施する。

− IPX2 電動工具は,

14.2.2

に規定する試験を実施する。

− IPX3 電動工具は,

14.2.3

に規定する試験を実施する。

− IPX4 電動工具は,

14.2.4

に規定する試験を実施する。

− IPX5 電動工具は,

14.2.5

に規定する試験を実施する。

− IPX6 電動工具は,

14.2.6

に規定する試験を実施する。

− IPX7 電動工具は,

14.2.7

に規定する試験を実施する。

この最後の試験の場合,電動工具は 1 %の食塩水に漬ける。

この処理後直ちに,電動工具は,箇条

15

に規定した耐電圧試験に耐え,かつ,検査の結果,沿面距離及

び空間距離の

28.1

の規定値以下への減少につながるおそれがある水のこん跡があってはならない。


26

C 9745-1

:2009

通常使用中に液体がこぼれるおそれがない電動工具は,

14.3

の試験を行う前に 24 時間,試験室の通常の

雰囲気中に放置してもよい。

14.2

  通常使用で液体がこぼれるおそれがある電動工具は,液体がこぼれてもその電気絶縁に影響を与え

ない構造とする。

適否は,次の試験によって判定する。

機器用インレットをもつ電動工具は,該当するコネクタ及び可とうケーブル又はコードを取り付ける。

X 形取付けの電動工具は,特別に製作したコードを用いるものを除き,

25.2

に規定する最小断面積のもの

で,最もグレードの低い可とうケーブル又はコードを取り付ける。

工具を使用することなく取り外すことができる電気部品,カバー,その他の部品は,

21.23

の試験を実施

するものを除き,取り外す。

電動工具の液体容器に約 1 %の食塩水を満たし,更に,容器の容量の 15 %に等しい又は 0.25 L のいずれ

か多い方の量の食塩水を 1 分間一様に注ぐ。

この処理後直ちに,電動工具は,箇条

15

に規定した耐電圧試験に耐え,かつ,検査の結果,沿面距離及

び空間距離の

28.1

の規定値以下への減少につながるおそれがある水のこん跡があってはならない。

電動工具は,

14.3

の試験を行う前に 24 時間,試験室の通常の雰囲気中に放置してもよい。

14.3

  電動工具は,通常使用時に生じる湿気に耐えなければならない。

適否は,次の耐湿試験によって判定する。

ケーブルの入口がある場合は,開けたままにしておく。ノックアウトがある場合には,そのうちの 1 個

を開けておく。

工具を使用することなく取り外すことができる電気部品,カバー,その他の部品は取り外し,必要な場

合には,本体とともに湿度処理を行う。

湿度処理は,硫酸ナトリウム(Na

2

SO

4

)又は硝酸カリウム(KNO

3

)の飽和水溶液を置き,空気との接触面積

を十分に大きくすることによって得られる相対湿度(93±2) %の恒温恒湿槽で行う。空気の温度は,試料が

置かれ得るすべての位置において,20 ℃∼30 ℃の間の任意の温度(

t

 )の±1 ℃以内に保つ。槽内で規定の条

件を満たすには,槽内に一定した空気循環を確保し,また,一般に,断熱槽を使用することが必要である。

恒温恒湿槽に入れる前に,試料を,

t

t

+4  ℃の温度にする。電動工具は,湿度処理の前に 4 時間以上,

この温度に保つことによって規定された温度になると考えられる。

電動工具は,48 時間,槽内に放置する。

この処理のすぐ後,電動工具は,電動工具スイッチをオン位置にして,また,次の条件のもとで,定格

電圧又は定格電圧範囲の平均値で,箇条

13

の試験に耐えなければならない。

単相電動工具及び単相電動工具として試験できる三相電動工具の場合:

図 3

の S1 はオフ位置。

単相電源に適さない三相電動工具の場合:

図 4

の a はオンで b 及び c はオフ位置。

次に,電動工具は,取り外した部分を再度組み立てた後,規定の温度に保った恒温恒湿槽内又は部屋の

中で,箇条

15

の試験を行い,これに耐えなければならない。

すべての制御装置が全極においてオフ位置をもつ場合は,箇条

13

の試験に規定する漏えい電流値を 2

倍にする。

この値は,次の場合も 2 倍にする。

−  温度過昇防止装置以外の制御装置をもっていない電動工具の場合,又は

−  すべての自動温度調節器及び熱量調節器がオフ位置をもっていない場合,又は

−  無線妨害雑音抑制フィルタをもっている電動工具の場合。この場合,フィルタを外した状態では,漏


27

C 9745-1

:2009

えい電流は,規定された限度値を超えてはならない。

ただし,クラス II 電動工具の場合,すべての制御装置がオフ位置をもつ場合だけ,0.25 mA の値を 2 倍

にすることが許される。

15

耐電圧

15.1

  電動工具は,十分な耐電圧をもっていなければならない。

適否は,

15.2

の試験によって判定する。

試験に先立ち,保護インピーダンスを充電部から切り離しておく。

試験は,電動工具を室温に置き,電源に接続しないで行う。

15.2

  絶縁部分に,周波数が 50 Hz 又は 60 Hz の正弦波形に近い電圧を 1 分間加える。特に規定がない限

り,試験電圧の値及び試験電圧を加える箇所は

表 2

による。

絶縁材料の可触部分は,金属はくで覆う。

表 2

試験電圧

試験電圧

V

試験電圧を加える箇所

クラス III 電

動工具及び

構造

クラス II 電

動工具及び

構造

その他の電

動工具

1.  充電部と,次によって充電部から分離された可触部分との間。 
−  基礎絶縁だけ 
−  強化絶縁

500

3 750

1 250 
3 750

2.  二重絶縁部分で,基礎絶縁だけによって充電部から絶縁した金属部
と次の部分との間。

−  充電部 
−  可触部分

 

− 

 

1 250 
2 500

 

1 250 
2 500

3.  絶縁材料で裏打ちされた金属外郭又はカバーと裏打ちの内面に接触
した金属はくとの間。ただし,充電部と裏打ちを通して測定したこれら
の金属外郭又はカバーとの間の距離が 28.1 に規定した空間距離を満足

している場合を除く。

2 500

1 250

4.  ハンドル,ノブ,グリップ及びこれらに類するものに巻き付けた金
属はくとこれらのシャフトとの間。ただし,絶縁不良が生じた場合に,
これらのシャフトが充電部になるおそれがないものは除く。

2 500

2 500

5.  可触部分と金属はくを巻き付けたコードガードの内径との間

2 500

1 250

6.  共振電圧 が巻線及びコンデンサを一つに接続する点と,外郭導体
用の端子との間で発生する場合は,その点と次との間。

−  可触部分

a)

−  基礎絶縁だけによって充電部から絶縁した金属部分

 

− 

 

2U+1 000

 

2U+1 000

a)

  巻線及びコンデンサを一つに接続する点と,可触部分又は金属部分との間の試験は,絶縁が通常実行条件の

もとで共振電圧を受ける場合にだけ行う。その他の部分は分離し,コンデンサは短絡する。

定格電圧が 130 V 以下の電動工具の場合には,

試験電圧 1 250 V と規定した部分に加える電圧は 1 000 V,

2 500 V と規定した部分に加える電圧は 1 500 V,及び 3 750 V と規定した部分に加える電圧は 2 500 V とす

る。

最初に,規定の半分以下の電圧を加え,次に,急速に規定の電圧まで上昇させる。

試験中,フラッシュオーバ,又は絶縁破壊があってはならない。


28

C 9745-1

:2009

試験に使用する高電圧変圧器は,

出力電圧を該当する試験電圧に調整した後に出力端子を短絡したとき,

出力電流が 200 mA 以上になる設計とする。

過電流継電器は,出力電流が 100 mA 未満のときに動作してはならない。

加えた試験電圧の実効値が±3 %以内で測定されるように注意する。

金属はくは,フラッシュオーバがその端,又は絶縁端において発生しないように位置を注意する。

強化絶縁及び二重絶縁の両方で構成しているクラス II 構造の場合には,強化絶縁部に電圧を加えること

によって,基礎絶縁又は付加絶縁に過大な電圧が加わることがないように注意する。

基礎絶縁及び付加絶縁を個別に試験できない場合には,絶縁に強化絶縁の試験電圧を加える。

絶縁膜を試験する場合には,圧力が 5 kPa (0.5 N/cm

2

)  になるような寸法の砂袋によって,金属はくを絶

縁物に押し付けてもよい。試験は,例えば,絶縁物の下に金属の鋭い角があるような絶縁が弱いと思われ

る箇所に限定してもよい。

可能な場合には,絶縁裏打ちは各々単独に試験を行う。

電熱素子を組み込んでいる電動工具の場合,

JIS C 9335-1

に規定する試験電圧を電熱素子だけに適用し,

電動工具の他の部分には適用しない。

16

変圧器及び関連回路の過負荷保護

16.1

  変圧器から電源の供給を受ける回路をもつ電動工具は,通常使用時に生じやすい短絡によって,変

圧器の内部又は変圧器に接続した回路の温度が過度にならないような構造でなければならない。

通常使用において発生しやすい短絡の例は,接触可能な安全特別低電圧回路の裸導体又は絶縁が不十分

な導体の短絡,及びランプのフィラメントの内部短絡である。

クラス I,クラス 0I 又はクラス II の基礎絶縁に対して規定された要求事項に適合する絶縁の破壊は,こ

の要求事項に関しては,通常使用において発生しやすいとはみなさない。

適否は,定格電圧の 1.06 倍又は 0.94 倍のいずれか不利になる方に等しい電圧で電動工具を動作させ,通

常使用時に生じるおそれがある最も不利となる短絡又は過負荷を生じさせて判定する。

安全特別低電圧回路の導体の絶縁の温度上昇を測定し,それが

表 1

に規定する該当値を 15 K 以上超えて

はならない。

変圧器の巻線温度は,

IEC 61558-1

に適合する変圧器を除き,

18.9

に規定する巻線の値を超えてはなら

ない。

注記

  変圧器巻線の保護は,例えば,次によって行ってもよい。

−  巻線の固有インピーダンス

−  変圧器に内蔵されるヒューズ,自動スイッチ,温度過昇防止装置,又はこれらに類する装置

−  工具を使用したときだけ接近することができる電動工具内に置いた類似の装置

17

耐久性

17.1

  電動工具は,広範囲にわたる通常使用時に,この規格への適合性を損なうような電気的又は機械的

な不良を生じない構造とする。絶縁は,損傷してはならないし,接触部及び接続部は,熱,振動などによ

って緩んではならない。

さらに,過負荷保護装置は通常の運転条件では動作してはならない。

適否は,

17.2

の試験で判定する。遠心力スイッチ,その他の始動スイッチを備える電動工具は,更に

17.3

の試験で判定する。


29

C 9745-1

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これらの試験のすぐ後で,電動工具は,箇条

15

に規定する耐電圧試験に耐えなければならない。ただし,

試験電圧は,規定値の 75 %の値で試験する。接続は,緩んではならない。また,通常使用時に安全を損な

うような劣化があってはならない。

17.2

  電動工具は,定格電圧の 1.1 倍に等しい電圧で 24 時間,それから定格電圧の 0.9 倍に等しい電圧で

24 時間,無負荷で断続的に運転する。

電動工具に組み込まれたスイッチ以外のスイッチを使用して,電動工具をオン,オフしてもよい。

運転の各サイクルは,100 秒間オンと 20 秒間  オフとし,オフの時間は規定した運転時間に含む。

短時間運転及び間欠運転用の電動工具の運転時間は,それが電動工具の構造によって制限される場合に

は,その運転時間に等しい時間,又は第 2 部の規定若しくは表示のいずれか不利になる方に従う。

この試験中,電動工具は,異なった三つの姿勢で置き,運転時間は,各試験電圧ごとに各姿勢に対して

おおよそ 8 時間とする。

この試験中,カーボンブラシの交換は可能であり,電動工具は,通常使用と同じように油又はグリース

を供給することもできる。

電動工具のどこかの部分の温度上昇が,

12.1

の試験で規定する温度上昇値を超える場合には,強制空冷

するか,又は試験を休止する。この休止時間は,規定の運転時間から除外する。これらの試験中,過負荷

保護装置は動作してはならない。

注記

  姿勢の変更は,カーボン粉が特定の場所に異常にたい積することを防止するために行う。三つ

の姿勢は,一般に,水平,垂直上向き及び垂直下向きとする。

17.3

  遠心力スイッチ,その他の自動始動スイッチを備える電動工具は,定格電圧の 0.9 倍に等しい電圧で

通常の負荷をかけて 10 000 回始動する。運転サイクルは

17.2

の規定による。

18

異常運転

18.1

  電動工具は,異常運転による火災及び,安全又は感電に対する保護を損なうような機械的損傷のリ

スクをできる限り未然に防止するように設計する。

電動工具に組み込まれたヒューズ,温度過昇防止装置,過電流保護装置又はこれらに類するものを,必

要な保護をするために使用してもよい。

適否は,

18.2

18.9

の試験によって判定する。

18.2

  電熱素子を組み込んだ電動工具は,

18.3

及び

18.4

の試験を行う。さらに,第 2 部によって特に除外

されない限り,箇条

12

の試験中に温度を制限する制御装置を備えた電動工具は,

18.5

及び,該当する場

合は

18.6

の試験を行う。

一度に 1 異常状態だけをシミュレーションする。同じ電動工具に対して,2 項目以上の試験が適用でき

る場合,これらの試験は連続して行う。

特に規定がない限り,非自己復帰形温度過昇防止装置が作動するまで又は定常状態に達するまで試験を

継続する。試験中に電熱素子又は故意に弱くした部分が切れたままになった場合には,2 番目の試料を用

いて,関連する試験を再度行う。この 2 回目の試験は,試験が支障なく完了しない限り,同じ状態が生じ

た時点で試験を打ち切らなければならない。

故意に弱くした部分というのは,この規格への適合を損なうおそれがある状態の発生を防ぐため,異常

運転状態のもとで故障するように意図された部分である。このような部分は,抵抗器,コンデンサ,温度

ヒューズなどの交換可能な部分,又はモータ内に組み込まれた不可触及び設定不能の温度過昇防止装置な

どの交換部品の一部でもよい。


30

C 9745-1

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18.3

  電熱素子をもつ電動工具は,放熱を制限して,箇条

12

に規定する条件のもとで試験を行う。試験前

に設定する電源電圧は,定常状態が確立されたとき,通常動作で定格入力の 0.85 倍の入力になるようにす

る。この電圧を,試験の間維持する。

電動工具は,

18.4

の試験を実施する前にほぼ室温にまで冷却する。

18.4

18.3

の試験を繰り返すが,試験前に設定する電源電圧は,定常状態が確立されたとき,通常動作で

定格入力の 1.24 倍の入力になるようにする。この電圧を試験の間維持する。

18.5

  入力が定格入力の 1.15 倍になるように電源電圧を調整して,また,箇条

12

の試験中に温度を制限す

る制御装置は短絡させて,電動工具を通常運転において箇条

12

に規定する条件のもとで試験を行う。

2 個以上の制御装置をもつ電動工具の場合には,制御装置を一つずつ順次短絡する。

18.6

  管状シーズ式電熱素子(シーズヒータ)又は埋込式電熱素子をもち,固定配線に恒久的に接続する

ように意図されていないクラス 0I 電動工具及びクラス I 電動工具については,

18.5

の試験中に全極断路が

発生しなければ,箇条

12

の試験中に温度を制限する制御装置は短絡させずに,また,素子の一方の端を接

地に接続して,

18.5

の試験を繰り返す。この試験を電動工具への電源の極性を反転させ,また,素子の他

方の端を接地に接続して,繰り返す。

18.7

  次の試験は,のこぎり刃,研削と(砥)石などの切断工具を外して実施する。

−  整流子モータを組み込んだ電動工具は,定格電圧又は定格電圧範囲の上限値の 1.3 倍に等しい電圧で

無負荷で 1 分間運転する。

18.2

18.7

の試験の後,電動工具の安全が損なわれていてはならず,特に巻線及び接続部は緩んではな

らない。これらの試験の後,電動工具は引き続き使用可能である必要はない。

18.8

  誘導モータを組み込んだ次の種類の電動工具で,かつ,

a

)  始動トルクが全負荷トルク未満のもの,又は

b

)  手で始動するもの,又は

c

)  動かなくなりやすい可動部をもつもの,又は運転中モータのスイッチがオンの状態で可動部が手で停

止できるもの

以上のものは,可動部を拘束して,冷状態から定格電圧又は定格電圧範囲の上限値に接続し運転する。

・  使用中,手で動作させる電動工具は 30 秒間

・  使用中,人の注意が行き届いた状態で使用する電動工具は,5 分間

規定された試験時間の終了時,又はヒューズ,温度過昇防止装置,モータ保護装置及びこれらに類する

ものの動作時に,巻線の温度は,

表 3

に示す値を超えてはならない。

18.9

  三相モータを組み込んだ電動工具は,

・  手でスイッチを入れるもの又は手で連続的に負荷をかけるものは 30 秒間

・  その他のものは 5 分間

通常負荷トルクで 1 相の結線を外し,冷状態から運転する。

規定された試験時間の終了時,又はヒューズ,温度過昇防止装置,モータ保護装置及びこれらに類する

ものの動作時に,巻線の温度は

表 3

に示す値を超えてはならない。


31

C 9745-1

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表 3

巻線の最高温度

温度限界

クラス

巻線の保護

A

E B F H 200

220

250

固有インピーダンスによる保護

150

165 175 190 210 230 250 280

試験中に動作する保護装置による

保護

200

215 225 240 260 280 300 330

18.10

電子装置を組み込んだ電動工具は,電子装置に万一欠陥が発生した場合でも,結果として危険を生

じるおそれがないような設計とする。

適否は,電動工具を定格電圧又は定格電圧範囲の中間値に等しい定格電圧で,電子装置を短絡して,無

負荷で 1 分間運転して判定する。

次に,電子装置を開路して,この試験を行う。

これらの試験の後,電動工具には,火災による損傷,安全及び感電に対する保護を損なうような機械的

損傷があってはならない。

電動工具が,電子装置が正しく動作しない場合に速度を制限する装置を備えているときには,試験中に

その装置が動作すれば,電動工具は試験に耐えたものとみなす。

18.11

通常使用時に運転状態のまま回転方向を切り換えることができる場合,モータの回転方向を逆にす

るスイッチ,その他の装置は,運転状態のまま回転方向に切り換えたときに生じる応力に耐えなければな

らない。

適否は,次の試験によって判定する。

電動工具は,定格電圧又は定格電圧範囲の上限値で,無負荷で運転する。そのとき,回転方向を逆にす

る装置は,回転子が一定方向に最高速度で回転する位置に設定する。

次に,中間のオフ位置で停止することなく回転の方向を逆にする位置に設定する。

この一連の運転を,25 回行う。

試験の後,スイッチに電気的又は機械的損傷があってはならない。

18.12

クラス II 構造(

5.10

参照)を使用するクラス 0I 電動工具,クラス I 電動工具又はクラス II 電動工

具は,感電に対する保護を損なうことなしに過度の過負荷条件で運転できなければならない。

適否は,個別の試料に次の試験を行って判定する。

試料を最低限 12 kVA の回路に接続する。電動工具に,通常負荷電流の 160 %の負荷を 15 分間か,又は

電動工具が開路になるか,若しくは発火するまでかける。電動工具が 160 %で動作しない場合,電動工具

を 15 分間か又は電動工具が開路になるか,若しくは発火するまで拘束する。発火した場合は,二酸化炭素

消火器で直ちに消火する。箇条

13

に従って測定する充電部と可触部との間の漏えい電流を,試験中と試験

後,漏えい電流が安定するか又は減少するまで監視する。漏えい電流は 2 mA を超えてはならない。

電動工具を室温まで冷却した後,箇条

15

による耐電圧試験を,次のように充電部と可触部との間で実施

する。

− 15 分後に電動工具が動作しない場合,1 500 V 耐電圧試験を実施する。

− 15 分後に電動工具が動作する場合,2 500 V 耐電圧試験を実施する。


32

C 9745-1

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19

機械的危険

19.1

  可動部分及び他の危険な部分は,電動工具の使用及び動作に差し支えがない限り,通常使用におい

て,人に危険を与えないように配置するか,又は覆われていなければならない。

保護外被,カバー,ガード及びこれらに類するものは,意図した目的に関して十分な機械的強度をもた

なければならない。それらは,工具を使用せずに取り外しができてはならない。

ガードを動作要素の保護として使用する場合,ガードには,危険な部分への接近を最小限にするように

した,容易に接近できる正確な調整手段を備えなければならない。

ガードの使用及び調整は,例えば,作業者の視野を狭めたり遮ったりして,又は熱を伝導したり,その

他の予測可能な危険を生じることで,別の危険を生じさせてはならない。

電動工具の一部として意図された特別な機構又はアタッチメントを含め,すべての動作要素は,電動工

具の通常作業で制限されている区域の外に移動したり,又は解除されて通常使用中に危険を生じることが

ないように固定しなければならない。

注記 1

  このような危険は,振動,運動の反転又は電気的制動から生じることもある。

適否は,目視検査,箇条

20

の試験及び

図 1

に示す標準テストフィンガで判定する。このテストフィンガ

が,危険な可動部分に触れてはならない。

注記 2

  場合によっては,関連の第 2 部に規定されているように,

図 1

のテストフィンガと同一の寸

法であるが,中折れ関節部がない剛性のテストフィンガを使用する。

19.2

  通常使用中に接触しやすい可触部分には,鋭利な端部,ばり,鋳ばり及びこれらに類するものがあ

ってはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

19.3

  集じん設備がある場合,それを外したときに可動部分に触れることができてはならない。

適否は,

図 1

に示す剛性のテストフィンガによる試験によって判定する。取外し可能な装置を取り外し

た後に,粉じん回収口を通して危険な可動部分に接触できてはならない。

19.4

  電動工具は,使用中の安全な取扱いができるように適切な保持面がなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

19.5

  電動工具は,必要な場合,切断工具が工作物と接触することを目視確認できるような設計及び構造

でなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

20

機械的強度

20.1

  電動工具は,十分な機械的強度をもち,通常使用中に考えられる手荒な扱いに耐える構造でなけれ

ばならない。

適否は,

20.2

20.3

及び

20.4

に規定する試験で判定する。

これらの試験の後,電動工具は箇条

15

に規定する耐電圧試験に耐え,また,この規格への適合を損なう

おそれがある損傷があってはならず,特に充電部は箇条

9

に規定するように可触部分になっていてはなら

ない。

仕上げ材への損傷,沿面距離及び空間距離が,

28.1

に規定した値以下にならない小さなくぼみ及び感電

又は湿気に対する保護に有害な影響を及ぼさない小さな損傷は不良とはみなさない。

機械的安全装置の機能がそれによって損なわれてはならない。

肉眼で見えないき裂,繊維で強化した成形品及びこれらに類するものの表面のき裂は不良とはみなさな


33

C 9745-1

:2009

い。

内部カバーで支持した装飾カバーの場合には,装飾カバーを取り外した後,内部カバーがこの試験に耐

えれば,装飾カバーの割れは不良とはみなさない。

20.2

  電動工具に,

JIS C 60068-2-75

5.

によるスプリングハンマで打撃を加える。

ばねは,ハンマが

表 4

に示す衝撃エネルギーでぶつかるように調整する。

表 4

衝撃エネルギー

試験する部品

衝撃エネルギー

Nm

ブラシキャップ 0.5±0.05

その他の部品 1.0±0.05

外郭の弱そうな箇所のすべてに,3 回ずつ衝撃を加える。

必要な場合には,保護装置,ハンドル,レバー,ノブ及びこれらに類するものにも衝撃を加える。

20.3

  電動工具は,1 m の高さからコンクリート面に 3 回落とし,それに耐えなければならない。試料は,

その都度落下する姿勢を変えて,衝撃点が変わるようにしなければならない。

20.4

  ブラシホルダ及びそのキャップは,十分な機械的強度を備えていなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。疑義が生じた場合には,ブラシを 10 回取り付け,取り外して判定

する。キャップを締めるときのトルクは,

表 5

による。

表 5

試験トルク

試験ドライバの刃の幅

mm

トルク

Nm

2.8 以下 0.4

 2.8 を超え 3.0 以下 0.5 
 3.0 を超え 4.1 以下 0.6 
 4.1 を超え 4.7 以下 0.9 
 4.7 を超え 5.3 以下 1.0 
 5.3 を超え 6.0 以下 1.25

この試験の後,ブラシホルダには引き続いての使用を損なうような損傷がなく,ねじ山がある場合は,

それが損傷してはならず,また,キャップに割れを生じてはならない。

試験ドライバの刃の幅はできるだけ大きいものとするが,キャップの凹部の長さを超えてはならない。

ただし,ねじ径がキャップの凹部の長さより小さければ,刃の幅はこのねじ径を超えてはならない。また,

トルクは急激にかけてはならない。

21

構造

21.1

  異なる電圧及び速度に設定できる電動工具は,設定が偶発的に変わることによって危険を生じる可

能性がある場合には,設定が偶発的に変わるおそれがない構造でなければならない。

適否は,目視検査及び手による試験で判定する。

21.2

  電動工具は,制御装置の設定が偶発的に変わらない構造でなければならない。

適否は,手による試験で判定する。

21.3

  湿気に対する所定の保護の度合いを保証している部分は,工具を用いずに取り外すことができては

ならない。


34

C 9745-1

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適否は,手による試験で判定する。

21.4

  ハンドル,ノブ及びこれらに類するものが,スイッチ又は類似の部品の位置を指示するために使用

されている場合には,それらを誤った位置に取り付けることが危険を生じる場合,それらを誤った位置に

取り付けることができてはならない。

適否は,目視検査及び手による試験で判定する。

21.5

  可とうケーブル又はコードを交換するときに移動させる必要があるスイッチで,外部導体用端子と

しても機能するものは,内部配線に過度な応力を加えることなく可とうケーブル又はコードの交換が行え

なければならない。

スイッチを元の位置に戻し,電動工具を再組立てする前に,内部配線が正しい位置にあることを調べる

ことができなければならない。

適否は,目視検査及び手による試験で判定する。

21.6

  含浸されたものを除き,木材,綿,絹,普通紙及びこれらに類する繊維質又は吸湿性の材料は,絶

縁に使用してはならない。

絶縁材料は,その材料の繊維間のすき間が適切な絶縁材で満たされている場合,含浸されているものと

みなす。

適否は,目視検査によって判定する。

21.7

  アスベストは,電動工具の構造に使用してはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

21.8

  必要な絶縁レベルを確保するために,駆動ベルトに頼ってはならない。

電動工具が不適切な再取付けを防止する特別な設計のベルトを組み込んでいる場合,この要求事項は適

用しない。

適否は,目視検査によって判定する。

21.9

  クラス II 電動工具の絶縁壁及びクラス II 電動工具の付加絶縁又は強化絶縁として用いる部分で,整

備を行った後の再組立てのときに組み忘れる可能性がある部分は,次のいずれかでなければならない。

−  壊さなければ,それらの取外しができない方法で取り付ける。又は,

−  間違った場所に戻すことができないように設計しており,かつ,それらを付け忘れた場合には,電動

工具は運転できないか,又は明らかに不完全であることが分かる。

適否は,目視検査及び手による試験で判定する。

整備には,電源コード,スイッチなどの交換を含む。

絶縁壁を破壊又は切断によってだけ取り除くことができるように固定してある場合,この要求事項は満

たされる。

リベットによる固定は,ブラシ,コンデンサ,スイッチ,取り外しができない可とうケーブル又はコー

ドなどを取り換えるときに,リベットを取り外す必要がない場合だけ認められる。

接着剤による固定は,継ぎ目の機械的強度が絶縁壁の機械的強度に等しい場合だけ認められる。

金属外郭の内部への絶縁材料の十分な裏打ち又は十分な絶縁コーティングは,

容易に削り取れない場合,

絶縁壁とみなす。

クラス II 電動工具の場合,外部可とうケーブル又はコードの心線以外の内部導体上の絶縁スリーブは,

破壊若しくは切断しない限りそれを取り除くことができないか,又はスリーブが両端で締め付けてある場

合には,十分な絶縁壁とみなす。

金属外郭の内部への通常のラッカ,ワニス含浸された綿布,可とう樹脂結合紙又はこれらに類するもの


35

C 9745-1

:2009

は,絶縁壁とはみなさない。

21.10

電動工具内部の可とうケーブル又はコードの外装(ジャケット)は,過度な機械的応力又は熱によ

る応力にさらされない場合だけ,付加絶縁として使用できる。

適否は,目視検査によって判定する。

21.11

付加絶縁の中の 0.3 mm を超える幅の組立てのすき間は,基礎絶縁中の 0.3 mm を超える幅の組立て

のすき間と重なってはならない。また,直線的な経路で充電部に近付くことができるような,0.3 mm を超

える幅の組立てのすき間が強化絶縁中にあってはならない。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。

21.12

クラス 0I 電動工具及びクラス I 電動工具は,電線,ねじ,ナット,座金,ばね及びこれらに類する

ものが緩んだり,所定の場所から外れたりした場合に,可触金属部が充電部にならないような構造でなけ

ればならない。

クラス II 電動工具又はクラス II 構造は,電線,ねじ,ナット,座金,ばね及びこれらに類するものが緩

んだり,所定の場所から外れたりした場合に,付加絶縁若しくは強化絶縁を介した沿面距離又は空間距離

が,

28.1

に規定した値の 50 %未満となることがないような構造でなければならない。

完全絶縁タイプのもの以外のクラス II 電動工具又はクラス II 構造は,可触金属部とモータ部との間,そ

の他の充電部との間に絶縁壁をもたなければならない。

クラス 0I 電動工具又はクラス I 電動工具は,絶縁壁の設置又は部品を十分に固定すること,及び十分に

大きな沿面距離又は空間距離を設けることによって,この要求事項に適合させることができる。

二つの独立した部品が,同時に緩んだり外れたりすると予測する必要はない。電気的接続について,ば

ね座金は,部品の緩みを十分に防止するものとはみなさない。

電線は,端子接続又ははんだから独立して端子の近傍で保持しない限り,端子又ははんだ接続から外れ

るとみなす。

剛性がある短い電線は,端子のねじが緩んだときにそのままの位置にある場合,端子から外れるとはみ

なさない。

適否は,目視検査,測定及び手による試験で判定する。

21.13

付加絶縁及び強化絶縁は,汚泥物のたい積又は電動工具内部の部品の摩耗によって生じるじんあい

によって絶縁が損なわれるおそれがないように,また,沿面距離及び空間距離が,

28.1

に規定した値以下

になるおそれがないように設計し,保護しなければならない。

圧縮焼結しない磁器材料及び類似の材料並びに単独のビーズは,付加絶縁又は強化絶縁として使用して

はならない。

付加絶縁として使用する天然ゴム又は合成ゴムの部分は,耐老化性があり,き裂が生じても沿面距離及

び空間距離が,

28.1

に規定した値以下になるおそれがない配置とし,かつ,適切な寸法のものを採用しな

ければならない。

電熱素子が埋設された絶縁材料は基礎絶縁として機能し,強化絶縁として使用してはならない。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。ゴムについては,次の試験で判定する。

ゴムの部分を,100±2  ℃で 70 時間老化させる。引き続いて試料を調べ,その結果,肉眼で見えるき裂

が生じてはならない。

注記

  ゴム以外の材料に関して疑義が生じた場合には,特別な試験を行うことができる。

21.14

電動工具は,内部配線,巻線,整流子,スリップリング及びこれらに類するものの絶縁部分並びに

一般の絶縁部分が,油,グリース及びこれらに類するものにさらされることがない構造でなければならな


36

C 9745-1

:2009

い。

構造上,ギア類のように,絶縁部分を油,グリース及びこれらに類するものにさらすことが必要な場合

には,その油又はグリースは,規格への適合が損なわれず,また,絶縁に影響をもたない適切な絶縁特性

をもつものでなければならない。

適否は,目視検査及びこの規格の試験によって判定する。

21.15

工具を使用しなければ,ブラシに達することができないような構造でなければならない。

ねじ込み式のブラシキャップは,

締め付けたとき,

二つの面が接触して締まる設計でなければならない。

ロック機構が緩むことによって可触金属部分が充電部となるおそれがある場合には,ロック機構によっ

てブラシを所定の位置に保持するためのブラシホルダは,ロックがブラシのばねの張力に依存しない設計

でなければならない。

電動工具の外部から近付くことができるねじ込み式のブラシキャップは,絶縁物とするか,又は十分な

機械的及び電気的強度をもつ絶縁材料で覆う。このタイプのブラシキャップは,電動工具の周囲表面から

突出してはならない。

適否は,目視検査及び手による試験によって判定し,絶縁材料の特性は,次の試験によって確認する。

−  電動工具の外部から接触することができるねじ込み式のブラシキャップは,

20.2

及び

20.4

の試験によ

る。

−  クラス 0I 電動工具,クラス I 電動工具及びクラス III 電動工具は,付加絶縁のために規定した試験に

よる。

−  クラス II 電動工具は,強化絶縁のために規定した試験による。

21.16

給水装置がある電動工具は,クラス III 電動工具であるか,又は 115 V 以下の定格出力電圧の絶縁

変圧器若しくは漏電遮断器と併用するような設計でなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

21.17

非自己復帰形制御装置のスイッチ及びリセットボタンは,偶発的な運転が生じることがない位置で

なければならない。

適否は,目視検査及び次の試験によって判定する。

電動工具を電源に接続し,あらゆる可能な姿勢に置いて,水平面上で引っ張る。

スイッチは,偶発的に動作してはならない。

21.18

フレキシブルシャフトをもつ電動工具を除き,電動工具は,使用者が,電動工具を握っている手を

離さないで電源を遮断できるメインスイッチをもたなければならない。スイッチにスイッチをオン位置に

ロックするロック機構が付いている場合,引き金又は操作部が作動したときに,スイッチがロック状態を

自動的に解除できる場合は,

21.18

の要求事項は満たされているとみなす。

適否は,目視検査及び手による試験で判定する。

21.18.1

連続運転と関連するリスクがある場合,スイッチはスイッチをオン位置にロックするロック機構

を備えてはならず,引き金を放したときにスイッチがオン位置にとどまってはならない。これは,関連の

第 2 部に適合しなければならない。

21.18.2

偶発的な始動に関連するリスクがある場合,スイッチは,スイッチをオフ位置にロックするロッ

ク機構を備えなければならない。これは,関連の第 2 部に適合しなければならない。

21.19

定期的整備中に外側から交換するねじがもとのねじよりも長いねじに取り換えられた場合でも,感

電に対する保護に影響しない設計でなければならない。

適否は,長いねじを無理な力を加えないで挿入して判定する。ねじを挿入後に充電部と可触金属部品と


37

C 9745-1

:2009

の間の沿面距離及び空間距離が,

28.1

に規定した値を下回っていてはならない。

21.20

電動工具に IP 方式の最初の数字が表示されている場合は,

JIS C 0920

の関連要求事項を満たさな

ければならない。

適否は,関連試験を実施して判定する。

21.21

電動工具は,通常使用時にプラグのピンに接触したとき,充電されたコンデンサからの感電を受け

る危険がない設計でなければならない。0.1

μ

F 以下の定格静電容量のコンデンサは,感電の危険を伴うも

のとみなさない。

適否は,次の試験を 10 回行って判定する。

電動工具は,定格電圧で運転する。

次に,電動工具スイッチがある場合には,オフ位置にして,プラグによって電動工具を電源から遮断す

る。

遮断から 1 秒後に,プラグのピン相互間の電圧の測定値にほとんど影響しない計器で測定する。

電圧は,34 V を超えてはならない。

21.22

感電,湿気又は可動部分との接触に対する必要な保護等級を提供する取外しができない部分は確実

に固定し,また,通常使用において発生する機械的応力に耐えなければならない。

このような部分を固定するために使用するスナップ装置は,

明白なロック位置をもたなければならない。

整備中に取り外されることのある部品の中に使用するスナップ装置の固定特性は,劣化してはならない。

適否は,次の試験によって判定する。

整備中に取り外されることがある部品は,試験を実施する前に 10 回分解し,組み立てる。

整備には,電源コードの交換も含まれる。

試験は室温で行う。ただし,適否が温度に左右されるおそれがある場合には,箇条

12

に規定する条件で

機器を運転し,その直後にも試験を行う。

ねじ,リベット,その他これに類するもので取り付けてあるか否かを問わず,取り外すおそれがある部

分すべてについてこの試験を行う。

弱くなるおそれがあるカバー又は部分に対して,最も不利となる方向に 10 秒間徐々に力を加える。加え

る力は,次による。

−  押す力

5

−  引く力

a

)  部分の形状が,指先が容易に滑り抜けない場合

50

N

b

)  握られる部分の突起部が取外し方向で 10 mm 未満の場合 30

N

押す力は,

図 1

に示す標準テストフィンガに寸法が同じような,

剛性のテストフィンガによって加える。

引く力は,試験結果が影響されないように,吸盤などの適切な手段で加える。

a

)又は

b

)の引張試験を実施している間に,

図 7

に示すテストフィンガネイルを 10 N の力で開孔又は接合

部に挿入する。次に,テストフィンガネイルを 10 N の力で横に滑らせる。ひねったり又はレバーとして使

用しない。

その部分の形状が,軸方向の引張が加わるおそれがない場合,引く力は加えず,

図 7

に示すテストフィ

ンガネイルを 10 N の力で開孔又は接合部に挿入し,次に,取外し方向にループで 30 N の力で 10 秒間引っ

張る。

カバー又はその部分がねじりの力を受けやすい場合,次に示すトルクを引く力又は押す力と同時に加え

る。


38

C 9745-1

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−  大きな寸法が 50 mm 以下の場合

2 Nm

−  大きな寸法が 50 mm を超える場合 4

Nm

テストフィンガネイルをループで引っ張るときも,このトルクを加える。

握られる部分の突出し部が 10 mm 未満の場合は,上記トルクをその 50 %に減少させる。

試験を行った部分が外れてはならず,それらはロック位置にとどまらなければならない。

21.23

ハンドル,ノブ,グリップ,レバー,その他これに類するものが緩んだ結果,危険を引き起こす場

合は,通常使用時に緩むことがない確実な方法で取り付けていなければならない。

適否は,目視検査,手による試験,及びハンドル,ノブ,グリップ又はレバーを取り外すように軸方向

に 30 N の押し又は引張力を 1 分間加えて判定する。

21.24

可とうコードの保存フック及びこれらに類する装置は,滑らかで十分に丸みが付けられていなけれ

ばならない。

適否は,目視検査によって判定する。

21.25

導電部その他の金属部で,腐食によって危険が生じるおそれがある部分は,通常使用状態のもとで

耐腐食性をもっていなければならない。ステンレス鋼,これらに類する耐食合金及びめっき鋼は,この要

求事項には適合するものとみなす。

適否は,

箇条

18

の試験の後に,

当該部分にいかなる腐食のこん跡も見られないことを確認して判定する。

注記

  腐食の原因の例は,材料の不適合及び温度上昇作用である。

21.26

断熱材がグラスウールのような耐腐食性,耐吸湿性,かつ,不燃性でない限り,充電部と断熱材と

が直接接触することがない構造でなければならない。

適否は,目視検査,箇条

16

及び箇条

17

の試験,並びに必要な場合,化学試験又は燃焼試験で判定する。

注記

  無含浸グラスウールは,腐食性断熱材の例である。

21.27

クラス II 以外の電動工具で,感電に対する必要な保護等級を提供するための信頼性を安全特別低電

圧に置く部分をもつものは,安全特別低電圧で動作する部分と他の充電部との間の絶縁が,二重絶縁又は

強化絶縁に関する要求事項に適合する設計でなければならない。

適否は,二重絶縁又は強化絶縁について規定された試験で判定する。

21.28

保護インピーダンスによって分離される部分は,二重絶縁又は強化絶縁に関する要求事項に適合し

なければならない。

適否は,二重絶縁又は強化絶縁について規定された試験で判定する。

21.29

(規定なし)

21.30

操作ノブ,ハンドル,レバー及びこれらに類するもののシャフトは,充電部になってはならない。

ただし,ノブ,ハンドル,レバー及びこれらに類するものを取り外したときにシャフトに触れることがで

きない場合を除く。

適否は目視検査及び,工具を使用してもよいが,ノブ,ハンドル,レバー又はこれらに類するものを取

り外した後で,

9.2

に規定するテストフィンガを当てることで判定する。

21.31

クラス III 構造以外の場合,通常使用において保持又は操作されるハンドル,レバー及びノブは,

絶縁不良の場合に充電部になってはならない。これらのハンドル,レバー又はノブが金属製で,そのシャ

フト又は取付部が基礎絶縁不良の場合に充電部になるおそれがある場合,これらは絶縁材料で適切に覆う

か,又はその可触部分を絶縁材料によってシャフト若しくは取付部から分離しなければならない。

この被覆材料又は絶縁材料は,箇条

15

表 2

の 4 項における耐電圧試験に適合しなければならないが,

絶縁である必要はない。


39

C 9745-1

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適否は,目視検査によって,また,必要な場合,絶縁について規定された試験で判定する。

21.32

クラス III 電動工具以外の場合,通常使用時に連続的に手で保持されるハンドルは,通常使用どお

りに握ったとき,金属部が二重絶縁又は強化絶縁によって充電部から分離されていない場合,作業者の手

が金属部に触れるおそれがない構造でなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

21.33

クラス II 電動工具の場合,コンデンサは可触金属部に接続してはならず,そのケーシングが金属製

の場合は,付加絶縁によって可触金属部から絶縁しなければならない。

この要求事項は,

9.1

及び

21.36

に規定する保護インピーダンスの要求事項に適合するコンデンサには適

用しない。

適否は,目視検査及び付加絶縁について規定された試験によって判定する。

21.34

コンデンサは,温度過昇防止装置の接点間で接続してはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

21.35

電球受金は,電球の接続以外の目的に使用してはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

21.36

保護インピーダンスは,機器の寿命期間内に,そのインピーダンスが大きく変化するおそれがない

2 個以上の部品で構成しなければならない。保護インピーダンスに使用している部品のいずれか 1 個に,

短絡又は開放が生じても,

9.1

に規定する値を超えてはならない。

JIS C 6065

14.1

の試験

a

)に適合する抵抗器及び

JIS C 6065

14.2

に適合するコンデンサは,十分安

定したインピーダンスをもつ部品とみなす。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。

21.37

空気取入口は,安全を損なうおそれがある異物の侵入を可能にしてはならない。

適否は,次の試験によって判定する。

ファンの近傍のものを除き,空気取入口に直径 6 mm の鋼球が挿入できてはならない。

22

内部配線

22.1

  配線を引き回すところは,滑らかであり,かつ,とがった角があってはならない。

配線は,その絶縁物をきずつけるおそれがあるばり,冷却フィン及びこれらに類するものに接触しない

ように保護しなければならない。

絶縁電線を通す金属の開孔は,ブッシングを備えているか,又は第 2 部で要求がない限り,十分な丸み

がある面取りを施した滑らかなものでなければならない。半径 1.5 mm は十分な丸みとする。

配線は,可動部への接触を効果的に防いでいなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

22.2

  内部配線及び電動工具の異なる部分を電気的に接続する配線は,十分に保護するか又は覆わなけれ

ばならない。

適否は,目視検査によって判定する。

22.3

  内部配線は,通常使用中に沿面距離及び空間距離が

28.1

に規定した値を下回ることがない硬さであ

り,固定されているか又は絶縁しなければならない。絶縁がある場合には,それは通常使用中に損傷して

はならない。

適否は,目視検査,測定及び手による試験で判定する。

絶縁内部配線の場合,絶縁が,

JIS C 3662

(すべての部)又は

JIS C 3663

(すべての部)に適合する可


40

C 9745-1

:2009

とうケーブル及びコード,又は関連法規に適合したケーブル及びコードの絶縁と電気的に等値であるか,

又はそれが次の耐電圧試験に適合するかを確認する。

注記

  関連法規には,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)第 1

項別表第一がある。

絶縁に巻き付けた金属はくと導体との間に,2 000 V の電圧を加える。耐電圧試験によって破壊が発生し

てはならない。

スリーブを内部配線の付加絶縁として使用する場合は,能動的手段でそれを所定の位置に保持しなけれ

ばならない。スリーブが破壊又は切断することによってだけ取り外せる場合,又は両端をクランプで締め

付ける場合は,能動的手段によって固定されているとみなす。

適否は,目視検査及び手による試験で判定する。

22.4

  緑と黄との配色によってその他と区別している導体は,接地用導体としてだけ使用する。

適否は,目視検査によって判定する。

22.5

  アルミニウム電線は,内部配線として使用してはならない。モータの巻線は,内部配線ではない。

適否は,目視検査によって判定する。

22.6

  接触圧力が加わる場合には,より線は,鉛・すずのはんだによって束ねてはならない。ただし,固

定手段によってはんだの低温流れによる不完全接触を起こさない構造である場合は,この限りではない。

ばね端子を用いることによって,

この要求事項に適合することができる。

締付けねじだけによる固定は,

十分であるとはみなさない。

より線の先端のはんだ付けは許される。

適否は,目視検査によって判定する。

23

構成部品

23.1

  部品は,適用できる限り,関連する

JIS

又は

IEC

規格に規定した安全性に関する要求事項に適合し

なければならない。ただし,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)の

適用を受ける部品が,省令で定められた技術基準に適合している部品であって,かつ,部品定格表示に従

って用いている場合は除く。その場合でも,

23.1.1

23.1.6

を併せて適用する。

注記

  関連する

JIS

とは,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)

第 2 項に採用されている

IEC

規格と整合している

JIS

である。

部品に動作特性を表示する場合には,特定の例外がなければ,その表示に従った条件でその部品を電動

工具内で使用する。

23.1.1

  モータの補助巻線内に使用するコンデンサの場合には,定格電圧及び定格容量を表示する。

23.1.2

無線妨害抑制のための固定コンデンサは,

JIS C 5101-14

に適合しなければならない。

23.1.3

E10 ランプホルダに類似する小形ランプホルダの規格は,

JIS C 8280

であり,E10 ランプホルダの

要求事項に適合しなければならない。ただし,それらは

JIS C 7709-1

の標準シート 1-15-1 の現行版に適合

している E10 口金ランプが入らなくてもよい。

23.1.4

絶縁変圧器及び安全絶縁変圧器は,

IEC 61558-1

に適合しなければならない。

23.1.5

IPX0 電動工具に使用する以外の機器用カプラは,

JIS C 8285-1

に適合しなければならない。IPX0

に使用するものは,

JIS C 8283-1

に適合しなければならない。

JIS

で規格化していない機器用カプラを使用する場合には,製造業者が指定した適切なコネクタだけを

使用して電動工具を接続することを製造業者は使用説明書で使用者に知らせなければならない。


41

C 9745-1

:2009

23.1.6

  JIS C 9730-1

に適合しない自動制御装置は,この規格及び,更に

JIS C 9730-1

11.3.5

11.3.8

17.

に従って試験しなければならない。制御装置は,工具から分離して試験してもよい。

JIS C 9730-1

による試験は,電動工具内に発生する条件下で試験する。

JIS C 9730-1

17.

の試験の場合,使用するサイクル数は次による。

−  自動温度調節器の場合,10 000 回の運転

−  温度制限器の場合,1 000 回の運転

−  自己復帰形温度過昇防止装置の場合,300 回の運転

−  手でリセットする非自己復帰形温度過昇防止装置の場合,10 回の運転

JIS C 9730-1

の要求事項に適合し,また,その表示に従って使用される自動制御装置は,この規格の要

求事項を満たすとみなす(

“表示”という用語には,

JIS C 9730-1

7.

に規定する文書及び宣言書が含まれ

る。

電動工具が短絡したときにこの規格の要求事項を満たす場合,

箇条

12

の間に動作する自動制御装置には,

JIS C 9730-1

17.

の試験は実施しない。

自動温度調節器及び温度制限器の試験に関する特定の例外を,箇条

12

表 1

b) 

に示す。

23.1.7

他の規格に適合しなければならない部品の試験は,一般に,次のように関連規格に従って個別に実

施する。

部品が表示され,その表示に従って使用される場合,部品はその表示に従って試験し,試料数は当該規

格が要求するものによる。

特に,箇条

12

表 1

に記載がない部品は,その電動工具の一部として試験する。

23.1.8

当該部品に関する

JIS

又は

IEC

規格が存在しない場合,又は部品に表示がない場合,若しくはそ

の表示に従って使用されない場合,部品は電動工具内に発生する条件下で試験し,試料数は,一般に,類

似の仕様が要求するものによる。

23.1.9

モータの巻線と直列に接続したコンデンサの場合には,最小負荷をかけて,定格電圧の 1.1 倍の電

圧で電動工具を運転したとき,コンデンサ両端の電圧が,コンデンサ定格電圧の 1.1 倍を超えないことを

確認する。

23.1.10

メインスイッチは,十分な遮断容量をもつものとする。また,50 000 サイクル運転スイッチとす

る。

適否は,目視検査及び次の試験によって判定する。

メインスイッチは,電動工具の定格電圧又は定格電圧範囲の上限値で電動工具とともに試験する。

モータを拘束して,メインスイッチを 0.5 秒以下オン,そして 10 秒以上のオフ状態で 50 回繰り返す。

通常使用時に,メインスイッチの接点を開く前に,電子制御装置が電流を遮断してしまう場合には,電

子制御装置を短絡して操作回数を 5 回に減らす。

この試験の後,電気的又は機械的不良が生じてはならない。

また,個別定格を表示したメインスイッチは,

JIS C 4526-1

に従って試験する。

23.1.11

電動工具内に発生する条件下で個別に試験していない,

JIS C 4526-1

に適合することが明らかで

ないスイッチは,

附属書 I

に適合しなければならない。

JIS C 4526-1

17.2.4.4

の試験は,50 000 運転サイクル実施する。

無負荷運転用で,工具を使用してだけ操作できるスイッチは,

JIS C 4526-1

17.

の試験は行わない。負

荷下で操作できないようにインタロックした,手で操作するスイッチについてもこの試験を行わないが,

インタロックをもたないスイッチは 100 サイクル運転の

JIS C 4526-1

17.2.4.4

の試験を実施する。


42

C 9745-1

:2009

スイッチを短絡させたときに電動工具がこの規格の要求事項を満たす場合,スイッチには

JIS C 4526-1

17.2.4.4

の試験は行わない。

23.2

  電動工具には,次のものを取り付けてはならない。

−  可とうコードにスイッチ又は自動制御装置

−  電動工具が故障したときに固定配線の保護装置を動作させる装置

−  はんだ付け作業でリセットできる温度過昇防止装置

適否は,目視検査によって判定する。

23.3

  過負荷保護装置は,非自己復帰形とする。

適否は,目視検査によって判定する。

23.4

  電熱素子の端子装置として使用されるプラグ及びコンセント,並びに特別低電圧回路用のプラグ及

びコンセントは,

JIS C 8282

(すべての部)又は

JIS C 8303

の規格に適合する標準プラグ及びコンセント

と互換性がないものとする。また,

JIS C 8283-1

の標準シートに適合するコネクタ及び機器用インレット

と互換性がないものとする。

適否は,目視検査によって判定する。

23.5

  電源に接続し,電動工具の定格電圧に対して不適切な基礎絶縁のモータは,

附属書 B

の要求事項に

適合しなければならない。

適否は,

附属書 B

の試験によって判定する。

24

電源接続及び外部可とうコード

24.1

  電動工具は,次の電源への接続手段のうちの一つを備えなければならない。

−  プラグが付いた電源コード

−  少なくとも電動工具に要求されるものと同等の湿気に対する保護等級をもち,また,偶発的な分離を

防止するためのロック装置をもつ機器用インレット

− 0.5

m 以下で,インラインコネクタ(ケーブルカプラ)及びそのもう一方のはめあい部品によって固

定される電源コード。インラインコネクタは,少なくとも電動工具に要求されるものと同等の湿気に

対する保護等級をもたなければならない。

適否は,目視検査及びロック装置については

24.14

の引張試験によって判定する。

24.2

  電源コードは,次のいずれかの方法によって電動工具に取り付けなければならない。

−  X 形取付け

−  Y 形取付け

−  Z 形取付け,第 2 部で認めている,交換タイプの電動工具についてだけ。

X 形取付け及び Y 形取付けをもつ電源コードは,普通の可とうコード又は特殊コードのいずれでもよく,

また,製造業者又は指定専門業者だけから入手できるものである。特殊コードは電動工具の一部を含んで

よい。

適否は,目視検査及び必要な場合には,手による試験によって判定する。

24.3

  プラグには,複数の可とうコードを取り付けてはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

24.4

  電源コードは,次のものよりもグレードの低いものであってはならない。

−  ゴム絶縁,一般用ゴム外装可とうケーブル(コード番号 60245 IEC 53)

−  塩化ビニル絶縁,一般用ビニル外装可とうケーブル(コード番号 60227 IEC 53)


43

C 9745-1

:2009

−  関連法規に適合したキャブタイヤコード又はキャブタイヤケーブル

注記 1

  関連法規には,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)第

1 項別表第一がある。

塩化ビニル絶縁可とうケーブル又はコードは,箇条

12

の試験中に 75 K を超える温度上昇の外部金属部

分をもつ電動工具には使用しない。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。

プラグを備える場合,定格電流が 16 A 以下の単相電動工具の電源コードは,関連法規,

JIS C 8282

(す

べての部)又は

JIS C 8285-1

に適合するプラグを備えなければならない。

注記 2

  関連法規には,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)第

1 項別表第四がある。

JIS C 8285-1

に適合するプラグを取り付ける場合,適用する

IEC 60309-2

の標準シートは次による。

−  クラス I 電動工具

シート 2−I

−  クラス II 電動工具

シート 2

−  クラス III 電動工具

シート 2−I

プラグの本体は,ゴム,塩化ビニル又はそれ以上の機械的強度をもつ材料によるか,又はそれで覆わな

ければならない。

定格電流が 16 A 超で 63 A 以下の単相電動工具及び,定格電流が 63 A 以下の多相電動工具の電源コード

は,関連法規又は

JIS C 8285-1

に適合するプラグを備えなければならない。また,

JIS C 8285-1

に適合す

るプラグを取り付ける場合,適用する

IEC 60309-2

の標準シートは次による。

注記 3

  関連法規には,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)第

1 項別表第四がある。

−  クラス I 電動工具

シート 2−III(電流によって選択)

−  クラス II 電動工具

シート 2

−  クラス III 電動工具

シート 2−III

標準シート 2 のプラグ及びケーブルカプラとして,2 極のプラグ,機器用インレット及びコネクタがク

ラス II 電動工具に使用できる。

24.5

  可とうケーブルの公称断面積は,

表 6

に示す値を下回ってはならない。

表 6

電源コードの公称断面積

電動工具の定格電流

A

公称断面積

mm

2

  6 以下 0.75

6 を超え 10 以下 1

 10 を超え 16 以下 1.5 
 16 を超え 25 以下 2.5 
 25 を超え 32 以下 4 
 32 を超え 40 以下 6 
 40 を超え 63 以下 10

表 6

に適合しなくても,次の規定に適合する電線は,適合するものとして扱う。

a

)

周囲温度が 30

℃の場合の許容電流


44

C 9745-1

:2009

1

)

コード

表 6A

コードの許容電流

電気絶縁物の使用温度の上限値

60 ℃のもの 75

℃のもの 80

℃のもの 90

℃のもの

断面積

mm

2

素線数/直径

本/mm

許容電流

A

 0.75

30/0.18

 7

 8

 9

10

 1.25

50/0.18

12 14 15 17

2.0 37/0.26

17 20 22 24

3.5 45/0.32

23 28 29 32

5.5 70/0.32

35 42 45 49

2

)

キャブタイヤケーブル

電気絶縁物の使用温度の上限値が 60

℃のもの

表 6B

キャブタイヤケーブルの許容電流

許容電流

A

断面積

mm

2

素線数/直径

本/mm

単心

2 心

3 心

4 心及び 5 心

0.75 30/0.18

 14

 12

 10

  9

1.25 50/0.18

 19

 16

 14

 13

2.0 37/0.26

 25

 22

 19

 17

3.5 45/0.32

 37

 32

 28

 25

5.5 70/0.32

 49

 41

 36

 32

8.0 50/0.45

 62

 51

 44

 39

14 88/0.45

 88

 71

 62

 55

22 7/20/0.45

115

 95

 83

 74

30 7/27/0.45

140 100

98

89

38 7/34/0.45 165

130

110

100

中性線,接地線及び制御回路用電線は,心線数に含めない。

3

)

2

)で電気絶縁物の使用温度の上限値が 60 ℃以外のものの許容電流は,電気絶縁物の使用温度の上限

値に応じた,次の許容電流補正係数を許容電流に乗じた値とする。

表 6C

許容電流補正係数

電気絶縁の使用温度の上限値

許容電流補正係数

75 ℃のもの 1.22 
80 ℃のもの 1.29 
90 ℃のもの 1.41

許容電流の値は,小数点以下 1 位を 7 捨 8 入する。

b

)  コード及びキャブタイヤケーブルで,

表 6A

及び

表 6B

にない断面積をもつものの許容電流は,各断面

積の許容電流の値を直線で結ぶ内挿法によって求めた値とする。

適否は,測定によって判定する。

24.6

  クラス I 電動工具の場合,電源コードは緑及び黄色の配色の,又は接地用である旨の表示を付して

ある心線を備えなければならない。これを,電動工具の内部接地端子及びプラグの接地接点に接続する。

クラス 0I 電動工具の接地用端子に接続する電線は,緑及び黄に配色した被覆をもっているか,又は接地


45

C 9745-1

:2009

用である旨の表示を付していなければならない。

注記

  “接地用である旨の表示”とは,接地線に保護接地,PE の文字,又は        の記号によって表示

することをいう。

適否は,目視検査によって判定する。

24.7

  電源コードの導体は,締付手段がはんだの低温流れによる接触不良のリスクがない設計でない限り,

接触圧力が加わる場合,鉛とすずのはんだ付けによって束ねてはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

要求事項は,ばね端子を使用して満たしてよい。締付ねじを固定するだけでは,十分であるとはみなさ

ない。

24.8

  すべてのタイプのアタッチメントについては,外郭又はその一部への電源コードの一体成形がコー

ドの絶縁に影響してはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

24.9

  引込口の開孔にはブッシングを付けるか,又は電源コードの保護カバーが破損のリスクなしに導入

できる構造でなければならない。

適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。

24.10

引込口のブッシングは,次による。

−  電源コードへの損傷を防止する形状である。

−  確実に固定されている。

−  工具を使用することなしには取り外すことができない。

適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。

24.11

引込口の開孔において,電源コードの導体と金属製の場合の電動工具の外郭との間の絶縁は,導体

の絶縁に加え,更に二つ以上の個別の絶縁で構成しなければならない。

個別の絶縁は,次からなるものとする。

−  少なくとも

JIS C 3662

(すべての部)又は

JIS C 3663

(すべての部)に適合するコードと同等の電源

コードの外被,又は

−  付加絶縁の要求事項に適合する絶縁材料の裏打ち又はブッシング

−  関連法規に適合する電線の外被

注記

  関連法規には,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年通商産業省令第 85 号)第

1 項別表第一がある。

適否は,目視検査によって判定する。

24.12

コードガードは,十分な機械的強度をもち,広範な通常使用でこれらの特性を維持するものとする。

適否は,次の試験によって判定する。

電動工具の設計に沿ったコードガード及び可とうケーブル又はコードを取り付けた,電動工具のケーブ

ルの引込口からなる電動工具の部分を

図 9

に示すものと類似の装置の可動板に取り付ける。試料は,可動

板の軸が,コードガードが固定されている部分の外表面に接するように,また,可動板がその軌跡の中間

にあるときに,ケーブル又はコードの軸が,コードガードから離れるところで垂直になるように取り付け

る。

電動工具の質量に等しい質量の,2 kg∼6 kg のおもりをケーブル又はコードに取り付ける。

毎分 60 回の割合で可動板を左右に 90°(垂直に対して片側 45°ずつ)動かして,20 000 回折り曲げを

行う。折り曲げは,前方向であれ後ろ方向であれ,1 回の運動である。10 000 回の折り曲げの後,試料を,


46

C 9745-1

:2009

コードガードの中心線を軸にして 90°回して向きを変える。

この試験の後,コードガードは緩むことがなく,コードガード及び可とうケーブル又はコードは,この

規格に適合しない損傷を生じてはならない。また,各導体は,10 %を超えるより線の断線があってはなら

ない。

この試験の後直ちに,可とうケーブル又はコードの導体を取り除かないで,コード止め及び端子ねじを

緩める。ただし,コードガードがコード止めの下で押さえられている場合には,コード止めは緩めない。

次に,コードガードをつかんで約 1 秒間で約 500 mm の高さまで電動工具をゆっくりと持ち上げ,再び

台の上に置く。

この操作を 10 回繰り返す。

この試験中に,コードガードが所定の位置から抜けてはならない。

24.13

電動工具の可とうケーブル又はコードは,絶縁材料のコードガードを用いて,電動工具の挿入口で

の過度の曲げから保護する。そのようなガードは,特別に製作したコードの一部であるものを除き,X 形

取付けの電源ケーブル又はコードと一体であってはならない。

ガードは,確実な方法で固定し,開孔部から電動工具の外側に,電動工具に取り付けられているケーブ

ル又はコードの外径の 5 倍以上突き出るような設計とする。

適否は,目視検査,測定及び次の試験によって判定する。

電源コードをもつものとして設計した電動工具は,コードガードを取り付け,可とうケーブル又はコー

ドは,そのガードよりも約 100 mm 長くする。

ケーブル又はコードに応力が加わっていない状態で,コードガードの軸が,ケーブル又はコードが離れ

るところで水平方向に 45°  角度で上向きに突き出るように電動工具を保持する。

次に,ケーブル又はコードの固定されていない方の端に 10

D

2

g に等しい質量のおもりを取り付ける。こ

こに,

D

は,ミリメートル単位で表した電動工具に取り付けた可とうケーブルの外径である。

コードガードが温度に影響される場合には,23±2  ℃の温度で試験を行う。

おもりを取り付けた直後,ケーブル又はコードの曲率半径は,1.5

D

 mm 以上とする。

24.14

電源コード付きの電動工具は,電動工具の中で導体を接続している場合,ねじれを含めひずみが加

わらないように,また,導体の絶縁が摩滅しないようにコード止めをもっていなければならない。

コード,又は電動工具内の部品が損傷を受ける程度まで,コードを電動工具の中に押し込むことができ

てはならない。

適否は,目視検査,手による試験及び次の試験によって判定する。

コードを 25 回,

表 7

に示す値で引っ張る。引張りは,最も厳しい方向においてそれぞれ 1 秒間,急激な

力なしに加える。

その直後に,自動コードリールのコード以外のコードには

表 7

に示す値のトルクを 1 分間加える。

表 7

引張り及びトルク値

電動工具の質量

kg

引張力

N

トルク

Nm

1 以下

30

0.1

1 を超え

4 以下

60

0.25

4 を超えるもの 100

0.35

この試験中,コードは損傷してはならない。


47

C 9745-1

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この試験の後,コードは,長さ方向に 2 mm を超える変位がなく,かつ,導体は,端子部で 1 mm を超

える変位があってはならない。また,導体の接続部にひずみが加わってはならない。

沿面距離及び空間距離は,

28.1

に規定する値以上でなければならない。

長さ方向の変位の測定を行う場合,試験を始める前に,コードのたるみを取って,コード止め又は適切

な地点から約 2 cm のところでコード上に印をつける。

この試験の後,コードのたるみを取って,コード止め又は他の地点に対するコード上の印の変位を測定

する。

24.15

コード止めは,工具を使用したときだけ可触となるように配置するか,又はコードが工具を使用す

るときだけ取り付けることができる設計とする。

適否は,目視検査によって判定する。

24.16

X 形取付けの場合,コード止めは次のような設計とするか,又は次のように配置しなければならな

い。

−  コードの交換が容易にできる。

−  ひずみからの解放及びねじりの防止を,どのように行うことができるか明白である。

−  電動工具が一つだけのタイプを取り付けることができる設計でない場合には,接続されることがある

様々なタイプのコードに適している。

−  電動工具は,締付ねじが可触である場合,又は少なくとも付加絶縁によって可触金属から分離されて

いない場合,コードはコード止めの締付ねじに触れることができない。

−  コードに直接接触する金属ねじで,コードを締め付けない。

−  特別に製作したコードの一部である場合を除き,コード止めの少なくとも一部分は,電動工具にしっ

かりと固定する。

−  コードを交換するときに取り外さなければならないねじは,その他の部品を固定するために使用して

はならない。ただし,組み忘れたり,間違って組み立てたりしたときに,電動工具を操作できなかっ

たり,若しくは電動工具が明らかに不完全なものとなる場合,又はねじで固定する部分がコードの交

換中に工具を使用せずに取り外すことができない場合は除く。

−  迷路の場合,これらを

24.14

の試験に耐えられないようにう(迂)回させることはできない。

−  グランドは,電源コード用のコード止めとして使用してはならない。

−  クラス 0I 及びクラス I 電動工具の場合,それらは絶縁材料からなるか又は絶縁裏打ちを備えている。

ただし,コードの絶縁不良が可触金属部を充電部にすることがある場合に限る。

−  クラス II 電動工具の場合,絶縁材料からなるか又は金属製の場合,付加絶縁に関する要求事項に適合

する絶縁によって可触金属部から絶縁されている。

X 形取付けの場合,コード止めが,電動工具にしっかりと取り付けたスタッドとかみ合う一つ又は複数

のナットによって圧力が加えられる,一つ又は複数の締付部材からなる場合,締付部材がスタッドから取

り外すことができても,コード止めは電動工具にしっかりと固定された部分をもつとみなす。

ただし,締付部材の上の圧力が,個別のナットか又は電動工具と一体の部分のねじ山とかみ合う一つ又

は複数のねじによって加えられる場合,コード止めは,電動工具にしっかりと固定された部分をもってい

るとはみなさない。ただし,締付部材自体の一つが電動工具に取り付けられている場合,又は電動工具の

表面が絶縁材料で,表面が締付部材の一つであることが明らかな形状である場合を除く(

図 6

参照)

適否は,目視検査及び次の条件下の

24.14

の試験によって判定する。

電動工具がただ一つのタイプのコードだけを取り付けることができる設計でなければ,試験はまず,

25.2


48

C 9745-1

:2009

に規定する最小断面積の許容される最軽量タイプのコードで,次に,規定された最大断面積の次に重いタ

イプのコードで行う。

特別に製作されたコードを使用する電動工具は,出荷状態のコードで試験する。

導体を端子の中に引き込み,端子ねじがある場合はそれを導体の位置が容易に変わらないだけのもので

締め付ける。コード止めは通常のように使用し,締付ねじがある場合はそれを

27.1

に規定する値の 3 分の

2 に等しいトルクで締め付ける。

コードに直接接する絶縁材料のねじは,

表 9

の I 欄に規定するトルクの 3 分の 2 で締め付ける。ねじ頭

の中の溝の長さは,ねじの公称直径とみなす。

24.17

Y 形及び Z 形取付けの場合,コード止めは適切なものでなければならない。

適否は,

24.14

の試験を出荷状態のコードで行って判定する。

24.18

X 形取付けの場合,コードを結び目の中を通したり,又は端を糸で縛るような方法を用いてはなら

ない。

適否は,目視検査によって判定する。

24.19

Y 形及び Z 形取付けの場合,電源コードの絶縁導体は,クラス 0I 及びクラス I 電動工具の基礎絶縁

の要求事項及びクラス II 電動工具の付加絶縁の要求事項に適合する絶縁物によって,可触金属部から絶縁

しなければならない。この絶縁は,次のもので構成する。

−  コード止めに固定した独立した絶縁裏打ち

−  コードに固定したスリーブ又はグロメット

−  クラス 0I 及びクラス I 電動工具の場合,外装付きコードの外装

適否は,目視検査によって判定する。

24.20

内部に又は X 形取付けの電動工具の一部として設けた,電源ケーブル又は電源コード用の空間は,

次による。

−  カバーがある場合には,カバーを取り付ける前に,導体が正しく接続され,配置していることを確認

することができる設計でなければならない。

−  カバーがある場合には,電源導体又は絶縁物を損傷しないでカバーを取り付けることができる設計で

なければならない。

−  導体の絶縁されていない端部が端子から外れた場合に,コードに導体から滑り抜けることがありそう

にない端子が備え付けられていない場合,可触金属部と接触できない設計でなければならない。

適否は,目視検査によって,また,X 形取付けの場合は,

25.2

に規定する最大断面積のケーブル又は可

とうコード(特別に製作したコードの場合は,製造業者の指定コード)による据付試験,及び次の追加試

験によって判定する。

端子から 30 mm の範囲内で導体を別個に固定していないピラー形端子の場合,及びねじ固定式のその他

の端子の場合には,締付ねじ,ナットを順次緩める。導体を導体空間から取り除かないで,端子,ねじ又

はスタッドの近傍のどのような方向であれ,そこにある電線に 2 N の力を加える。その後,導体の絶縁さ

れていない端部が,可触金属部又は可触金属部に接続したその他の金属部に接触してはならない。

端子から 30 mm の範囲内で個別に固定しているピラー形端子の場合には,電動工具は,導体の絶縁され

ていない端部が可触金属部に接触してはならないという要求事項に適合しているとみなす。

24.21

機器用インレットは,次によらなければならない。

−  コネクタの挿入又は抜取り時に充電部が可触にならないように配置又は密閉する。

−  コネクタが簡単に挿入できるように配置する。


49

C 9745-1

:2009

−  コネクタの挿入後に,電動工具が通常使用位置のどこかにおいて平面上にあるときに,電動工具がコ

ネクタによって支持されないように配置する。

適否は,目視検査及び最初の要求事項については,

JIS C 8283-1

で標準化されているもの以外の電動工

具インレットのための

図 1

に示す標準テストフィンガによって判定する。

JIS C 8283-1

に適合する機器用インレットが付いた電動工具は,最初の要求事項に適合しているとみな

す。

25

外部導体用端子

25.1

  X 形取付けの電動工具は,特別に製作したコード付きのものを除き,接続がねじ,ナット又はこれ

と同等の効果がある器具によって行われる端子をもつものとする。

JIS C 2814-2-1

によるねじ込み端子,

JIS C 2814-2-2

によるねじなし端子及び

IEC 60999-1

による締付装置は,同等の効果がある装置とみなす。

電源導体を取り付けるときに,移動するおそれがないように配置された場合に,内部導体も締め付ける

ねじ及びナットを除き,ねじ及びナットは,その他の部品の取付けには兼用してはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

X 形取付けの電動工具は,外部導体を所定の位置に保持するために,はんだ付けだけに依存しない方法

で配置及び取り付けられている場合には,外部導体の接続にはんだ付けを使用してもよい。ただし,外部

導体がはんだ接続部で外れても,充電部とその他の金属部間の沿面距離及び空間距離が,

28.1

に規定した

値の 50 %未満にならないように隔壁を設けている場合は,除く。

Y 形取付け及び Z 形取付けの電動工具の場合には,はんだ付け,溶接,圧着端子,その他のこれらに類

する方法を外部導体の接続に使用することができる。さらに,クラス II 電動工具の場合には,導体が所定

の位置から動くことがないようにするために,はんだ付け,圧着端子又は溶接だけに依存しない方法で,

配置又は取付けを行う。ただし,導体のはんだ付け若しくは溶接が外れるか,又は圧着端子が接続部から

滑り落ちても,充電部とその他の金属部との間の沿面距離及び空間距離が

28.1

に規定した値の 50 %未満

にならないように隔壁を設けている場合は,除く。

2 か所の独立した取付けが同時に緩むとは考えない。

はんだ付けによって接続した導体は,取付けが十分であるとはみなさない。ただし,導体がはんだ付け

から独立して端子の近傍で保持されている場合は,除く。また,はんだ付けを行う前に,導体を穴に通し

て機械的に止める方法“フッキング”は,通常,金糸コードを除く電源コードの導体を所定の位置に保持

する適切な手段とする。ただし,導体を通す穴が大きすぎてはならない。

電動工具内に組み込んだ部品(例えば,スイッチ)の端子は,それらがこの項の要求事項に適合してい

る条件で,外部導体用端子として使用してもよい。その他の方法によって端子又は端子部に導体を接続す

ることは,取付けが十分であるとはみなさない。

ただし,端子近傍で更に別個の固定をしている場合は,取付けは十分である。この追加の取付けは,よ

り線の場合,絶縁物及び導体の両方を締め付ける。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。

25.2

  X 形取付け用端子は,特別に製作したコードを使用する場合を除き,

表 8

に示す公称断面積をもつ

いずれかの導体を接続できなければならない。

ただし,

一つのタイプのコードを取り付ける設計の端子は,

当該コードの接続を確実に行うことができればよい。


50

C 9745-1

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表 8

導体の公称断面積

電動工具の定格電流

A

可とうケーブル及びコードの公称断面積

mm

2

  6 以下

0.75

1

6 を超え 10 以下

0.75

1.5

10 を超え 16 以下

1

2.5

16 を超え 25 以下

1.5

4

25 を超え 32 以下

2.5

6

32 を超え 40 以下

4

∼ 10

40 を超え 63 以下

6

∼ 16

適否は,目視検査,測定並びに規定された最小及び最大の断面積のケーブル又はコードを取り付けるこ

とで判定する。

電源コード用の端子は,それぞれに目的に適したものでなければならない。

適否は,目視検査及び接続部に 5 N の引張力を加えて判定する。

試験の後,接続部にこの規格への適合を損なうおそれがある損傷があってはならない。

25.3

  X 形取付けの電動工具の端子は,締付部を締めたり緩めたりした場合に,端子に緩みを生じないで,

内部配線には応力が加わらないで,また,沿面距離及び空間距離が

28.1

に規定した値未満にならないよう

に固定する。

適否は,目視検査及び

IEC 60999-1

9.6

の試験で,その規格の

表 IV

に規定するトルクの 3 分の 2 の値

に等しいトルクを加えて判定する。

端子は,2 本のねじで固定,すき間がない溝に挿入して 1 本のねじで固定,その他の適切な方法で固定

して緩みを防止することができる。

電源ケーブルを接続し,スイッチ又は類似の装置を溝に挿入して電動工具を再度組み立てた後に,これ

らの部品及び電源ケーブルが正しい位置にあることを目視検査によって証明することができる場合には,

端子の固定に関する要求事項は,スイッチ又は類似の装置上に電源用端子を設けることを除外しない。

その他の固定方法を使用しないで,封止コンパウンドだけで端子を覆うことは十分ではない。ただし,

通常使用中にねじりを受けない端子を固定するために,自己硬化性樹脂を使用してもよい。

25.4

  X 形取付けの電動工具の端子は,十分な接触圧力をもち,かつ,導体に損傷を与えないで金属面間

で導体を締め付ける設計とする。

適否は,

25.3

の試験の後の端子及び導体の目視検査によって判定する。

25.5

  特別に製作したコードをもつものを除き,X 形取付けの電動工具の場合,導体に特別な準備をしな

くても正しい接続ができ,かつ,締付けねじ及びナットを締め付けたときに,導体が滑って外れることが

ない設計又は配置とする。

適否は,

25.3

の試験の後の端子及び導体の目視検査によって判定する。

“導体に特別な準備”には,より線のはんだ付け,ケーブルラグの使用,はとめの形成などを含むが,

導体を端子に取り付ける前に導体の形を整えたり,

端末を強くするためにより線をねじることは含まない。

導体に深い又は鋭いぎざぎざが生じた場合には,導体が損傷したこととする。

25.6

  ピラー端子は,穴に押し込んだ導体の端が見えるようになっているか,又は少なくともねじの呼び

径の半分か 2.5 mm のいずれか大きい方の値以上にねじ穴を通り抜けることができる配置とする。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。


51

C 9745-1

:2009

25.7

  X 形取付けの電動工具の端子は,明確に識別可能で,また,電動工具を開けた後で可触でなければ

ならない。すべての端子は,一つのカバー又は外郭の一部の裏側に配置しなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

25.8

  端子装置は充電部が可触でない場合でも,工具を使用せずに可触であってはならない。

適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。

25.9

  X 形取付け用の電動工具の端子装置は,導体を取り付けたときに,より線の素線の 1 本が端子部か

ら外れた場合に,充電部と可触金属部との間で偶発的な接触が生じるおそれがないように,また,クラス

II 電動工具の場合には,充電部と,付加絶縁だけで可触金属部から絶縁された金属部との間で,偶発的な

接触が生じるおそれがない配置とするか,又は遮へいする。

適否は,次の試験によって判定する。

24.5

に規定した公称断面積をもつ可とう導体の,端から 8 mm の範囲の絶縁を取り除く。

より線の素線の 1 本を自由に動くようにしておき,残りの素線は,端子に完全に差し込み,締め付ける。

導体の絶縁を裂かないようにして,自由に動く素線をあらゆる可能な方向に曲げる。この場合,障壁の

周りで急に曲げないようにする。

充電部の端子に接続した導体の自由な素線が,

可触金属部又は可触金属部に接続された金属部に,

また,

クラス II 電動工具の場合には,付加絶縁だけで可触金属部から絶縁された金属部に接触してはならない。

接地用端子に接続した導体の自由な素線は,いかなる充電部にも接触してはならない。

26

接地接続

26.1

  絶縁不良が生じた場合に充電部になるおそれがあるクラス 0I 電動工具及びクラス I 電動工具の可触

金属部は,電動工具の内部で接地用端子に確実に接続するか,又は機器用インレットの接地極に確実に接

続する。

保護接地回路の導通を確保するために,プリント回路板のプリント導体は使用しない。

接地用端子及び接地極は,中性線用の端子に電気的に接続しない。

クラス II 電動工具及びクラス III 電動工具は,接地装置を設けない。

接地用端子又は接地極に接続している金属部によって可触金属部を充電部から遮へいしている場合には,

その可触金属部は,絶縁不良が生じた場合に充電部になるおそれがないとする。

二重絶縁又は強化絶縁で充電部から絶縁されている可触金属部は,絶縁不良が生じた場合に充電部にな

るおそれがないとする。

箇条

20

の試験に適合しない装飾カバーの裏側の金属部は,可触金属部とする。

適否は,目視検査によって判定する。

26.2

  接地用端子の締付部は,偶発的に緩むことがないように固定し,かつ,工具を用いないで端子を緩

めることができてはならない。

箇条

25

に適合するねじ締付端子又は

JIS C 2814-2-2

によるねじなし端子は,

この項の要求事項に適合するとみなす。

特別に製作したコードの場合,

JIS C 2809

に適合する端子は,この項の要求事項に適合するとみなす。

適否は,目視検査,手による試験及びねじなし端子の場合は,

JIS C 2814-2-2

に規定する試験によって

判定する。

26.3

  取外しができる部分に接地接続がある場合,この接続は,その部分を所定の位置に置くときは,通

電接続を確立する前に行い,また,この通電接続は,その部分を取り除くときは,接地接続の前に分離し

なければならない。


52

C 9745-1

:2009

電源コードをもつ電動工具の場合には,端子の配置又はコード止めと端子の間の導体の長さは,コード

がコード止めから滑り出したときに接地用導体が引っ張られる前に,

通電導体が引っ張られるようにする。

適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。

26.4

  外部導体の接続用の接地用端子の各部は,その部分に接地用導体の銅の部分が接触することによっ

て,又はその部品に接触しているその他の金属によって,腐食しないようにする。

金属枠又は外郭部分以外の,絶縁不良時に電気を通すことがある部分は,めっきした又は適切な耐食性

をもつめっきなしの金属とする。このような部分が鋼製である場合,これらの基礎部分には 5

μ

m 以上の

厚さのめっきを施す。

接触圧を与えるか又は伝えるだけの,めっきした又はしていない金属の部分は,さびから適切に保護し

なければならない。

絶縁不良の場合に電流を通すことがある部分,及び接触圧力を与えるか又は伝えるだけの部分の例を,

図 8

に示す。

接地用端子の器体がアルミニウム又はその合金製の枠又は外郭の一部である場合には,銅とアルミニウ

ム又はアルミニウム合金とが接触することによって腐食が生じないよう予防処置を講じる。

冷間加工された部分については 58 %以上の銅を,また,その他の部分については 50 %以上の銅を含む

銅合金製の部分,及び 13 %以上のクロムを含むステンレス鋼製の部分は,十分な耐食性をもつとみなす。

クロメート変換めっきなどの処理を施す部分は,一般には腐食から適切に保護されているとはみなさない

が,接触圧を与えるか又は伝えるために使用してもよい。

鋼製部分の基礎部分は,特に電流を伝える部分である。このような部分を評価するときには,その部分

の形状に対するめっきの厚さを考慮しなければならない。疑義が残る場合,めっきの厚さを

ISO 1463

又は

ISO 2178

の規定によって測定する。

適否は,目視検査,測定,手による試験及び

30.1

の試験によって判定する。

26.5

  接地用端子又は接地極とそれらに接続する部分との間の接続抵抗は,低いものとする。

適否は,次の試験によって判定する。

無負荷電圧が 12 V 以下(交流又は直流)の電源を用いて,接地用端子又は接地極と各可触金属部との間

に定格電流の 1.5 倍の電流,又は 25 A の電流のいずれか大きい方の電流を順次流す。

電動工具の接地用端子又は電動工具用インレットの接地接点と,

可触金属部との間の電圧降下を測定し,

この電圧降下と電流とから抵抗を算出する。

どの部分も抵抗値は,0.1

Ω

以下とする。

疑義が残る場合には,定常状態が確立するまで試験を実施する。

抵抗値の測定には,可とうケーブル又はコードの抵抗値は含めない。

測定用プローブの先端と試験中の金属部との間の接触抵抗が,試験結果に影響を及ぼさないように注意

する。

27

ねじ及び接続

27.1

  故障することによって,  この規格に適合しなくなるおそれがある取付け部及び電気的接続部は,通常

使用時に生じる機械的応力に耐えなければならない。

この目的に使用するねじは,亜鉛,純アルミニウムなどの柔らかくて変形しやすい金属であってはなら

ない。

ねじが絶縁材料でできている場合には,その公称直径は 3 mm 以上で,いかなる電気接続にも使用して


53

C 9745-1

:2009

はならない。

電気接触圧を伝えるねじは,金属の中にねじ込まなければならない。

金属ねじと取り換えた場合に,

付加絶縁又は強化絶縁に悪影響を及ぼすおそれがある場合には,

ねじは,

絶縁材料製のものであってはならない。

X 形取付けの電源コードを取り換えたり,使用者による保守のときに取り外すおそれがあるねじは,絶

縁材料製のものであってはならない。ただし,金属ねじと取り換えた場合に,基礎絶縁に悪影響を及ぼす

おそれがないものは,除く。

注記

  接地接続は,電気的接続の例である。

適否は,目視検査及び次の試験によって判定する。

ねじ及びナットは,次の締付け及び緩めを行う。

−  絶縁物のねじ穴にかみ合わせるねじの場合は,10 回

−  ナット,その他のねじの場合は,5 回

絶縁材料のねじ穴にかみ合わせるねじは,毎回,完全に取り外した後で再びねじ込む。

端子ねじ及びナットを試験する場合には,

25.2

に規定した最大断面積の可とう導体を端子に取り付ける。

寸法の合うねじ回し,スパナ又はキーレンチを用いて,

表 9

に示すトルクを加えて試験を行う。該当す

る欄は次のとおりである。

−  締め付けたときに穴から突き出ない無頭金属ねじ  I

−  その他の金属ねじ,ナット  II

−  絶縁材料製のねじの場合,

・  ねじの直径よりも大きい六角頭の相対する面と面の間の距離がねじの直径よりも大きい幅の六角頭

ねじ,又は,

・  円筒状の頭でキーレンチ用の穴をもち,その穴の対角線の寸法がねじの直径よりも大きいもの,又

は,

・  マイナスねじ又はプラスねじ用の溝がある頭をもち,その溝の長さがねじの直径の 1.5 倍を超える

もの  II

−  絶縁材料製のその他のねじ  III

表 9

ねじ及びナットの試験のトルク値

トルク

Nm

ねじの公称直径

mm

I II III

  2.8 以下 0.2

0.4

0.4

 2.8 超え 3.0 以下

0.25

0.5

0.5

 3.0 超え 3.2 以下 0.3

0.6

0.5

 3.2 超え 3.6 以下 0.4

0.8

0.6

 3.6 超え 4.1 以下 0.7

1.2

0.6

 4.1 超え 4.7 以下 0.8

1.8

0.9

 4.7 超え 5.3 以下 0.8

2.0

1.0

 5.3 超え

− 2.5

1.25

ねじ及びナットを緩めるたびに,導体を動かす。

試験中,取付け又は電気的接続に引き続き使用できない損傷が生じてはならない。


54

C 9745-1

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ねじ回しの刃の形は,試験するねじの頭に合ったものとする。ねじ及びナットを緩めるときには,急激

な力を加えてはならない。

27.2

  電気接続部は,収縮したりひずんだりするおそれがある絶縁材料を介して,接触圧が伝わるような

構造であってはならない。ただし,絶縁材料の収縮又はひずみを補うために金属部に十分な弾性をもたせ

ている場合は除く。磁器材料は,収縮又はひずみにくい絶縁材料である。

適否は,目視検査によって判定する。

27.3

  スペーススレッド(シートメタル)ねじは,導電部の電気接続に使用してはならない。ただし,シ

ートメタルねじが,互いに直接接触している導電部を締め付け,かつ,適切なロック機構をもっている場

合は,除く。

セルフタッピンねじは,導電部の電気接続に使用してはならない。ただし,セルフタッピンねじが,標

準機械ねじ山を完全に切ることができる場合は,除く。また,使用者又は据付け者が作業するおそれがあ

る場合には,この種のねじを使用してはならない。ただし,切削作用(タッピング)によってねじ山が切

れるものは,除く。

通常使用時に接続を妨げないもので,かつ,各接続部に 2 個以上のねじを使用する場合には,セルフタ

ッピンねじ及びシートメタルねじを接地接続回路に使用することができる。

適否は,目視検査によって判定する。

27.4

  電動工具の異なった部分相互間の機械的接続に使用するねじは,緩み止めを施す。ただし,電気接

続を兼用していない場合は,除く。

接続に 2 個以上のねじを使用する場合,又は代替接地回路が設けられている場合,この要求事項は接地

回路内のねじには適用しない。

ばね座金及びこれらに類するもので,十分な緩み止めをもつものとする。温度上昇時に柔らかくなる封

止コンパウンドは,通常使用時にねじり力が加わらないねじ接続部にだけ,確実な緩み止めとする。

導電部の電気接続に使用するリベットは,通常使用時にその接続部にねじり力が加わる場合は緩み止め

を施す。この要求事項に適合するには,非円形シャンク又は適切なノッチで十分なことがある。

この要求事項は,接地導通を提供するために複数のリベットが必要であることを意味しない。

適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。

28

沿面距離

空間距離及び通し絶縁距離

28.1

  沿面距離及び空間距離は,

表 10

に示す値(mm)以上とする。表に規定する値は,モータ巻線の交差点

には適用しない。

巻線とコンデンサとを一緒に接続する点と,基礎絶縁だけで充電部から切り離される金属部との間で共

振電圧が発生する場合,沿面距離及び空間距離は,共振によって強制される電圧値に対して規定される値

以上でなければならず,また,強化絶縁の場合には,これらの値を 4 mm 増大させる。

適否は,測定によって判定する。

機器用インレットをもつ電動工具は,適切なコネクタを接続して測定を行う。X 形取付けの電動工具の

場合には,

25.2

に規定した最大公称断面積をもつ電源導体を取り付けた場合,及び導体を取り付けない場

合の両方について測定を行う。その他の電動工具の場合には,出荷状態で試験を行う。

ベルトをもつ電動工具は,ベルトを所定の位置に取り付け,ベルト張力装置で最も厳しい位置に調整し

て試験を行う。また,ベルトを取り外した状態でも試験を行う。

動かすことができる部分は,

最も厳しい位置にして測定を行う。

ナット及び円形でない頭をもつねじは,


55

C 9745-1

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最も厳しい位置に締め付けて試験を行う。

端子と可触金属部との間の空間距離は,ねじ及びナットを最大限に緩めた場合についても測定する。こ

の場合,空間距離は,

表 10

に示された値の 50 %未満であってはならない。

絶縁材料で構成された外部の細長い穴,又は開孔を通して距離を測定する場合には,可触表面に接触さ

せた金属はくまでの距離を測定する。金属はくは,

図 1

の標準テストフィンガで隅及びこれらに類するも

のに押し付ける。ただし,開孔には押し込まない。

必要な場合には,測定のときに,沿面距離及び空間距離が減るように,電熱素子以外の裸の導体の部分,

サーモスタット及びこれらに類する装置の絶縁がない金属製の導管の部分並びに金属外郭の外側に力を加

える。


56

C 9745-1

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表 10

最小沿面距離及び空間距離

単位  mm

他の電動工具

クラス III 電動

工具

動作電圧

130 V 以下

動作電圧

130 V を超え

250 V 以下

動作電圧

250 V を超え

440 V 以下

距離

沿面 
距離

空間 
距離

沿面 
距離

空間 
距離

沿面 
距離

空間 
距離

沿面 
距離

空間 
距離

極性が異なる充電部相互の間

a)

−  じんあいのたい積に対する保護

がある場合

b)

−  じんあいのたい積に対する保護

がない場合

−  ラッカ又はエナメル塗膜を施し

た巻線の場合

−  湿気又はじんあいのたい積に対

する保護がある場合の

b)

,接続線

を含めた正温度係数(PTC)抵抗器

1.0

2.0

1.0

1.0

1.5

1.0

1.0

2.0

1.5

1.0

1.0

1.5

1.5

1.0

2.0

3.0

2.0

1.0

2.0

2.5

2.0

1.0

2.0

4.0

3.0

2.0

3.0

3.0

基礎絶縁を介した充電部と他の金属

部との間 
−  じんあいのたい積に対する保護

がある場合

b)

・  磁器,純マイカ及びこれらに類

するものの場合

・  その他の材料

−  じんあいのたい積に対する保護

がない場合

−  充電部がラッカ又はエナメル塗

膜を施した巻線の場合

−  管状シーズ式電熱素子の端部

 
 
 

1.0

1.5 
2.0

1.0

 
 
 

1.0

1.0 
1.5

1.0

 
 
 

1.0

1.5 
2.0

1.5

1.0

 
 
 

1.0

1.0 
1.5

1.5

1.0

 
 
 

2.5

c)

3.0 
4.0

2.0

1.0

e)

 
 
 

2.5

c)

2.5

c)

3.0

2.0

1.0

d)

 
 
 

 
 
 

強化絶縁を介した充電部と他の金属
部との間 
−  充電部がラッカ又はエナメル塗

膜を施した巻線の場合

−  他の充電部の場合

 

 

 

5.0

8.0

 

5.0

5.0

 

6.0

8.0

 

6.0

8.0

 

 

付加絶縁で分離されている金属部同

士の間

− 2.5 2.5 4.0 4.0  −

a)

  規定の空間距離は,温度制御装置,過負荷保護装置,マイクロギャップ構造のスイッチ及びこれらに類する

もののエアギャップ又は接点が動いて空間距離が変化するような装置の導電部間のエアギャップには適用し
ない。

b)

  一般に,防じん用の外郭をもつ電動工具の内部は,電動工具自身が内部でじんあいを発生しない限り,じん

あいのたい積に対して保護されているとみなし,密封にする必要はない。

c)

  部品が剛性で成形によって配置されている場合,又は距離が部品の変形又は動きによって短縮される可能性

がない設計である場合,この値は 2.0 mm まで短縮してよい。

d)

  じんあいのたい積から保護されている場合。

e)

  磁器,純マイカ及びこれらに類するものを介する場合,じんあいのたい積から保護されている。

図 1

に示した先端をもつテストフィンガを用いて,次の値の外力を加える。

−  裸の導体,自動温度調節器及びこれらに類する装置の絶縁のない導管に対しては,2 N


57

C 9745-1

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−  外郭に対しては,30 N

沿面距離及び空間距離の測定方法を,

附属書 A

に示す。

隔壁を挿入する場合で,それが一つに接合されない二つの部分からなる場合は,沿面距離も接合部を介

して測定する。

隔壁を挿入する場合で,空間距離は隔壁を介して測定するか又は隔壁が一つに接合されない二つの部分

からなるはめあい面をもつ二つの部分からなる場合は,接合部を介して測定する。

基礎絶縁と付加絶縁との間に金属がない二重絶縁をもつ部分をもつ電動工具の場合は,測定は,金属は

くが二つの絶縁の間に存在するものとして行う。

沿面距離及び空間距離を測定するときは,金属製の外郭又はカバーの絶縁裏打ちの効果を考慮する。

電動工具を支持台に取り付けるために提供される手段は,可触とみなす。

端部を除き,プリント回路板上の導電パターンの場合,異なる電位の部分の間の表の値は,電圧応力の

ピーク値が次を超過しない限り,短縮してよい。

−  じんあいのたい積から保護されている場合,0.2 mm を最低限として,mm 当たり 150 V

−  じんあいのたい積から保護されていない場合,0.5 mm を最低限として,mm 当たり 100 V

上記限度値が表よりも高い値につながる場合は,表の値を適用する。

50 V を超えるピーク値の場合,

附属書 G

のように測定したプリント回路板の耐トラッキング指数(PTI)

が 175 よりも大きい場合は,短縮した沿面距離だけを適用する。

これらの距離は,更に短縮してもよい。ただし,距離を順次短絡するとき,電動工具が箇条

18

の要求事

項に適合することとする。

個別の絶縁が適切に密封され,また,材料のそれぞれの層の間から空気が排除されている場合,オプト

カプラ内の沿面距離及び空間距離は測定しない。

基礎絶縁だけで絶縁された極性が異なる充電部については,これらの部分の沿面距離及び空間距離を順

次短絡した場合に箇条

18

の要求事項が満たされる場合,

表に規定した値よりも小さな沿面距離及び空間距

離でもよい。

28.2

 250

V 以下の使用電圧の金属部分同士の間の通し絶縁距離は,それらが付加絶縁によって切り離され

ている場合は 1.0 mm 以上で,

強化絶縁によって切り離されている場合は 2.0 mm 以上でなければならない。

この要求事項は,絶縁がマイカ,その他のうろこ状材料以外の薄いシート材で提供され,また,次から

なる場合には適用しない。

−  付加絶縁の場合,二つ以上の層。ただし,それらの層の一つが付加絶縁について規定する耐電圧試験

に耐える。

−  強化絶縁の場合,三つ以上の層。ただし,それらの層の二つを接触させたとき,それらが強化絶縁に

ついて規定する耐電圧試験に耐える。

試験電圧は,適宜,層又は二つの層の外面同士の間に加える。

さらに,付加絶縁又は強化絶縁が不可触であり,次の条件の一つを満たす場合,この要求事項は適用し

ない。

−  箇条

12

の試験中に測定される最大温度上昇が,

12.5

に規定する許容値を超えない。

−  箇条

12

中に測定される最大温度上昇よりも 50 K 高い温度に維持したオーブンで 7 日間(168 時間)

状態調整した後に,絶縁が箇条

15

に規定する耐電圧試験に耐える。この試験は,オーブンで発生する

温度とほぼ室温の両方で絶縁に対して行う。

この要求事項は,規定された距離が固体絶縁だけを通したものでなければならないことを意味しない。


58

C 9745-1

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この距離は,固体絶縁の厚さに,一つ又は複数の空気層を加えたものからなってよい。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。

二重絶縁された部分をもつ電動工具の場合,基礎絶縁と付加絶縁との間に金属がない場合,測定は,金

属はくが二つの絶縁の間に存在するものとして行う。

オプトカプラの場合,状態調整手順は,箇条

12

及び箇条

18

の試験中にオプトカプラで測定する最大温

度上昇を 50 K 超えた温度で実施する。オプトカプラは,これらの試験中に発生する最も厳しい条件下で運

転する。

29

耐熱性

耐火性及び耐トラッキング性

注記

  この項の試験の選択及び順序を,

附属書 J

に示す。

29.1

  非金属材料の外部,接続部を含む充電部を保持する絶縁材料部分,及び付加絶縁又は強化絶縁を提

供する熱可塑性材料の部分は,その劣化によって,電動工具がこの規格に適合しなくなるおそれがないよ

うに,十分な耐熱性をもたなければならない。

適否は,当該部分に

図 5

に示す装置によって行うボールプレッシャ試験を実施することで判定する。

試験を始める前に,15 ℃∼35 ℃の温度及び 45 %∼75 %の相対湿度の雰囲気で,当該部分を 24 時間維持

する。

その部分は,上面が水平で,かつ,装置の球体の部分がその表面に 20 N の力で押し付けられるように支

持する。試験する部分の厚さは 2.5 mm 以上とする。

必要な厚さは,部分の二つ以上の断面を使用して確保してよい。

試験は,

40±2 ℃に箇条

12

の試験中に測定される最大温度上昇を加えた温度の恒温槽内で行う。

ただし,

温度は,次の値以上とする。

−  外部の場合

75±2 ℃

−  充電部を所定の位置に保持する部分の場合 125±2 ℃

試験を始める前に,試験装置を上記の測定温度まで上げる。

1 時間後,装置を取り除き,部分が 10 秒以内に室温まで冷えるように,それを冷水の中にすぐに沈める。

圧こんの直径は 2 mm 以下でなければならない。

コイル巻枠形の場合,端子を所定の位置に支持又は保持する部分だけを試験する。

特に規定がない限り,24 V 以下の安全特別低電圧で動作する部分は,充電部とはみなさない。

磁器材料の部分には,試験を行わない。

29.2

  非金属材料の部分は,耐着火性及び耐延焼性をもたなければならない。

装飾用飾り部分,ノブその他,電動工具の内部で発生した炎によって着火したり,その炎を広げたりす

るおそれがない部分には,この要求事項を適用しない。

適否は,次の試験によって判定する。

当該部分の個別に成形した試料に,

附属書 D

に規定する燃焼試験を実施する。

ただし,次のようであれば,燃焼試験の代わりに

附属書 E

のグローワイヤ試験を電動工具の対応する部

分に 550 ℃で実施する。

−  個別に成形された試料が入手できない。

−  材料が燃焼試験に耐える証拠がない。

−  個別に成形された試料が燃焼試験に耐えない。

29.3

  トラッキング経路が発生することがある絶縁材料は,使用条件の厳しさを考慮した適切な耐トラッ


59

C 9745-1

:2009

キング性をもたなければならない。

トラッキング電流は,次のように発生することがある。

−  異なる極性の充電部相互間

−  充電部と接地した金属部との間

−  整流子及びブラシキャップの絶縁材料を介して。

厳しいか又は特に厳しい使用条件下で使用する絶縁材料の部分の場合,適否は,

附属書 G

に規定する耐

トラッキング試験で判定する。

通常使用条件下で使用する絶縁材料の部分及び磁器材料の部分の場合,

トラッキング試験は実施しない。

厳しい使用条件下で使用する絶縁材料の部分の場合,試験電圧は 175 V である。試料がこの試験に耐え

なかった場合で,かつ,火災以外の危険がない場合は,周囲部分に

附属書 F

に規定するニードルフレーム

試験を実施する。

特に厳しい使用条件下で用いる絶縁材料の部分の場合,試験電圧は 250 V である。試料はこの試験に耐

えないが,175 V の試験電圧で行う試験に耐え,また,火災以外の危険がない場合は,周囲部分に

附属書 F

に規定するニードルフレーム試験を実施する。

トラッキング経路が発生することがある場所から 50 mm 以内に位置する非金属材料のすべての部分に

対して,ニードルフレーム試験を実施する。ただし,これらの部分がそのトラッキング経路から個別の隔

壁又は外郭によって遮へいされている場合を除く。遮へいされている場合は,隔壁又は外郭にニードルフ

レーム試験を実施する。

30

耐腐食性

30.1

  腐食によって,電動工具がこの規格に適合しなくなるおそれがある鉄の部分は,腐食保護対策を十

分に施さなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

適切な脱脂剤に 10 分間浸して,試験箇所からすべてのグリースを除去する。

次に試験箇所は 20±5  ℃の水温の 10 %の塩化アンモニウム水溶液に 10 分間浸せき(漬)する。

滴を振り落とした後,乾燥せずに,20±5  ℃の飽和水蒸気を含む箱の中に試験箇所を 10 分間入れる。

100±5  ℃の温度の加熱槽中で 10 分間試験箇所を乾燥させた後,それらの表面にさび(錆)の兆候が見

られてはならない。

試験に規定された液体を使用するときには,それらの蒸気の吸入を防止するための対策を講じなければ

ならない。

とがった角のさびのこん(痕)跡及びこすると落ちる黄色い膜は無視する。

小さなら(螺)旋状のばね等及び摩耗にさらされる部分については,グリース層がさびに対する十分な

保護となるかもしれない。それらの箇所はグリース膜の有効性に疑義がある場合にだけ試験を行い,試験

は事前にグリースを除去せずに行う。

31

放射線

毒性及び類似の危険源

31.1

  電動工具は,有害な放射線を発生してはならない。また,毒性,又はこれに類する危険性があって

はならない。

適否は,試験によって判定する。

注記

  必要な場合は,第 2 部に試験仕様を示す。


60

C 9745-1

:2009

単位  mm

材料:金属,特に規定がある場合を除く。 
許容差が与えられていない寸法の許容差 

角度

A:ハンドル

E:停止面

長さ寸法

B:ガード

F:すべての端部

 25

mm 以下:

C:絶縁材料

G:球状

 25

mm 超:±0.2 D:継手

H:円筒状

両継手は,90°  の角度で,同一面及び同一方向における運動ができなければならない。

図 1

標準テストフィンガ

  0 
−10°

  0 
−0.05

+10° 
  0


61

C 9745-1

:2009

単位  mm

図 2

テストピン

1:可触部分 
2:非可触金属部 
3:基礎絶縁 
4:付加絶縁 
5:強化絶縁 
6:二重絶縁

図 3

単相接続及び単相電源に適した三相電動工具の運転温度時の漏えい電流測定回路


62

C 9745-1

:2009

1:可触部分 
2:非可触金属部 
3:基礎絶縁 
4:付加絶縁 
5:三相電源 
6:二重絶縁

図 4

三相接続の運転温度時の漏えい電流測定回路

A:球形 
B:サンプル

図 5

ボールプレッシャ試験装置


63

C 9745-1

:2009

絶縁材料製で,明らかにコードクランプの        締付け手段の一つを電動工具に取り付ける。

一部を形成する形状の電動工具の部分。

許容される構造

電動工具のねじ穴を通り抜けるねじ(又は電動工具のクリアランスホールを通り抜け,ナッ

トによって固定されるねじ)は,許容されない。

許容されない構造

図 6

コード止めの概略


64

C 9745-1

:2009

単位  mm

A:絶縁材料 
B:ばねの直径 
C:ループ

図 7

テストフィンガネイル

64

C

 974

5-

1


2

009


65

C 9745-1

:2009

A:接地導通を提供する部分 
B:接触圧力を与えるか又は伝える部分

図 8

接地用端子の部分の例


66

C 9745-1

:2009

A:振動軸 
B:振動枠 
C:釣合いおもり 
D:試料 
E:可調整受け板 
F:可調整ブラケット 
G:負荷

図 9

曲げ試験装置


67

C 9745-1

:2009

附属書 A

規定)

沿面距離及び空間距離の測定

A.1

沿面距離及び空間距離の測定

28.1

に規定する沿面距離及び空間距離の測定法を,

事例 1

10

に示す(

図 A.1

参照)

これらの事例は,ギャップと溝の間で,又は絶縁物の種類によって変わることはない。

次のように仮定する。

−  溝には,側面が,平行のもの,狭まるもの又は広がるものがある。

−  側面が広がる溝で,最小幅が 0.25 mm を超え,深さが 1.5 mm を超えるとともに,底面の幅が 1 mm 以

上のものは,沿面距離は,エアギャップを横切らない(

事例 8

−  角度が 80°未満のすべての角は,

最も厳しい位置に動かした 1 mm 幅

(じんあいが入らない場所では,

0.25 mm)の絶縁物製のリンクで短絡されることと仮定する(

事例 3

−  溝の一番上の距離が 1 mm(じんあいが入らない場所では,0.25 mm)以上の場合には,沿面距離は,

エアギャップを横切らない(

事例 2

−  互いが相対的に動く部分相互間の沿面距離及び空間距離は,それらの部分が最も厳しい停止位置に来

た状態で測定する。

−  合計の空間距離を算出する場合には,幅が 1 mm(じんあいが入らない場所では,0.25 mm)未満のエ

アギャップは,すべてゼロとみなす。


68

C 9745-1

:2009

条件

:幅が 1 mm 未満で側面が平行か又は狭まる溝がある場合。

取決め :沿面距離及び空間距離は,図示のように溝を越えて直接測定する。 

事例 

条件

:幅が 1 mm 以上で側面が平行の溝がある場合。

取決め :空間距離は,

“見通せる”直線距離とする。沿面距離は,溝の表面に沿った距離とする。

事例 

条件

:角度が 80°未満で幅が 1 mm を超える V 字溝の場合。

取決め :空間距離は,

“見通せる”直線距離とする。沿面距離は,溝の表面に沿った距離とする

が,溝の底面は 1 mm(じんあいが入らない場所では,0.25 mm)の直線で短絡する。

事例 

図 A.1a

側面が平行で 字溝の空間距離


69

C 9745-1

:2009

条件

:突出部がある場合。

取決め :空間距離は,突出部の上端を通る最短空間路とする。沿面距離は,突出部の表面に沿っ

た距離とする。

事例 

条件

:接着剤によって固定していない接合部があり,そのいずれの側にも幅が 1 mm(じんあ

いが入らない場所では 0.25 mm)未満の溝がある場合。

取決め :沿面距離及び空間距離は,

“見通せる”直線距離とする。

事例 

条件

:接着剤によって固定していない接合部があり,そのそれぞれの側に 1 mm 以上の幅の溝

がある場合。

取決め :空間距離は,

“見通せる”直線距離とする。沿面距離は,溝の表面に沿った距離とする。

事例 

図 A.1b

突出部及び接着剤によって固定していない溝がある接続部の空間距離


70

C 9745-1

:2009

条件

:接着剤によって固定していない接合部があり,その片側の溝の幅が 1 mm 未満で,反対

側の溝の幅が 1 mm 以上の場合。

取決め :空間距離及び沿面距離は図示のとおりとする。 

事例 

条件

:深さが 1.5 mm 以上あって,最も狭い部分の幅が 0.25 mm を超え,底面の幅が 1 mm 以

上の側面が広がる溝がある場合。

取決め :空間距離は,

“見通せる”直線距離とする。沿面距離は溝の表面に沿った距離とする。

内部の角の角度が 80°未満の場合には,その角には事例 3 を適用する。

事例 

図 A.1c

接着剤によって固定していない接続部及び側面が広がる溝の空間距離


71

C 9745-1

:2009

ねじ頭とくぼみの壁との間が狭すぎるため,その間のギャップを計算に入れない場合。

事例 

ねじ頭とくぼみの壁の面との間が十分広く,その間のギャップを計算に入れる場合。

事例 10 

図 A.1d

壁とねじとの間の空間距離


72

C 9745-1

:2009

附属書 B

規定)

電動工具の定格電圧用の設計でない基礎絶縁をもち,

電源から絶縁されていないモータ

B.1

適用範囲

B.1.1

  この附属書は,電動工具の定格電圧用の設計でない基礎絶縁をもち,電源から絶縁されていない動

作電圧が 42 V 以下のモータに適用する。

この附属書に特に規定がない限り,この規格のすべての項をこれらのモータに適用する。

B.9

充電部への近接に対する保護

B.9.1

  モータの金属部は,裸の充電部とみなす。

B.12

  温度上昇

B.12.3

  巻線の温度上昇の代わりに,モータの器体の温度上昇を測定する。

B.12.5

  モータの器体の温度上昇値は,絶縁材料と接触している場合,関連する絶縁物に関して

表 1

に示

す値を超えてはならない。

B.15

  耐電圧

B.15.3

  モータの充電部と他の金属部との間の絶縁には,この試験を実施しない。

B.18

  異常運転

B.18.1

  18.7

の試験は行わない。電動工具には,

B.18.101

の試験も行う。

B.18.101

  次の故障を生じさせて,電動工具を定格電圧で運転する。

−  モータ回路に使用しているコンデンサを含む,モータ端子間の短絡

−  モータ電源の開路

−  モータ運転時における分路抵抗器の開路

一度に 1 故障だけを生じさせ,順次試験を行う。

B.21

  構造

B.21.101

  整流回路を通して電源を供給するモータをもつクラス I 機器の場合には,直流回路は,電動工具

の可触部分から二重絶縁又は強化絶縁によって絶縁しなければならない。

適否は,二重絶縁及び強化絶縁に関して規定した試験によって判定する。

B.28

  沿面距離,空間距離及び通し絶縁距離

B.28.1

表 10

に規定する値は,モータの充電部と他の金属部との間の距離には適用しない。


73

C 9745-1

:2009

図 B.1

故障のシミュレーション


74

C 9745-1

:2009

附属書 C 

規定)

漏えい電流測定回路

漏えい電流を測定するための適切な回路を,

図 C.1

に示す。

回路は,ゲルマニウムダイオード D の整流器及び可動コイルメータ M をもち,回路の特性を調整する

ための抵抗器及びコンデンサ C,並びに計器の電流範囲を調整するためのスイッチ S からなる。

ゲルマニウムダイオードは,他の種類のダイオードよりも電圧降下が少なく,更に均等な目盛りとなる

ため,ゴールドボンド形が優先的に使用される。ダイオードの定格は,完全な計器の好ましい最大範囲に

適するように選択しなければならない。ただし,より高い電流に適したダイオードは電圧降下が大きいた

めに,この範囲は 25 mA を超えてはならない。

コンデンサは,優先値をもち,直列/並列配列を使用するコンデンサを選択して構成してよい。

スイッチは,計器への偶発的な損傷を防止するために,最高電流範囲を提供する位置に自動的に復帰す

る配列であることが望ましい。

測定回路は 1 750±250 Ωの合計抵抗をもち,回路の時定数が 225±15

μ

s であるようにコンデンサによっ

て分岐される。回路は過電流から保護してよいが,選択した方法が回路の特性に影響してはならない。

完全な計器の最大感度範囲は,1.0 mA 以下でなければならず,それよりも高い範囲は,無誘導抵抗器

R

s

によってメータのコイルを分岐し,回路の

R

1

R

v

R

m

の合計抵抗を規定の値に維持するように,直列抵

抗器

R

v

を同時に調整する。

抵抗

R

m

は,

0.5 mA において整流器装置を介して測定した電圧降下から計算し,

次に各範囲の回路の合計抵抗が出るように抵抗

R

v

を調整する。

50 Hz 又は 60 Hz の正弦周波数における基本校正点は,0.25 mA,0.5 mA 及び 0.75 mA である。


75

C 9745-1

:2009

構成要素

C  :分路コンデンサ 
S  :電流範囲セレクタスイッチ 
D  :整流回路ダイオード 
M  :可動コイルメータ 
R

m

:実効メータ抵抗

R

v

:直列抵抗

R

1

  :固定抵抗

R

s

  :分路抵抗器

図 C.1

漏えい電流測定回路


76

C 9745-1

:2009

附属書 D 

規定)

燃焼試験

D.1

燃焼試験

燃焼試験は,

JIS C 0066

に従って行う。

この規格では,

JIS C 0066

の方法 FH(火炎−水平試料)を使用する。

試験結果の評価については,

JIS C 0066

のカテゴリ FH-3 を適用し,最大燃焼速度は 40 mm/分である。

複数の試料が試験に耐えなかった場合,その材料は不合格となる。

一つの試料が試験に耐えなかった場合は,五つの試料の別の一組で試験を繰り返し,それらの試料のす

べてが試験に耐えなければならない。


77

C 9745-1

:2009

附属書 E

規定)

グローワイヤ試験

グローワイヤ試験は,

JIS C 60695-2-10

JIS C 60695-2-11

JIS C 60695-2-12

及び

JIS C 60695-2-13

に従

って行う。

この規格では,次を適用する。

5.3

指定の敷物

JIS C 60695-2-10

5.3

を,次のとおり置き換える。

燃焼又は赤熱粒子が試料から電動工具の下の外面に落ちるおそれがある場合,試験は,約 10 mm の厚さ

で,1 層のティッシュペーパで覆い,赤熱線の先端を試料に当てる場所から下に 200±5 mm のところに置

いた白い松材の板で行う。電動工具全体を試験する場合,電動工具は 1 層のティッシュペーパで覆った松

材の板の上に通常使用の姿勢で配置する。試験を始める前に,板を試料に関して

7.

に規定するように状態

調節する。

11

観察及び測定

JIS C 60695-2-11

11. c

)は適用しない。


78

C 9745-1

:2009

附属書 F

規定)

ニードルフレーム試験

ニードルフレーム試験は,

JIS C 60695-2-2

に従って行う。

この規格では,次を適用する。

4

試験装置

4.2

の第 2 段落を,次に置き換える。

燃焼又は赤熱粒子が試料から電動工具の下の外面に落ちるおそれがある場合,試験は,約 10 mm の厚さ

で,1 層のティッシュペーパで覆い,試験炎の先端を試料に当てる場所から下に 200±5 mm のところに置

いた白い松材の板で行う。電動工具全体を試験する場合,電動工具は 1 層のティッシュペーパで覆った松

材の板の上方に通常使用の姿勢で配置する。試験を始める前に,板を,試料に関して

6.

に規定するように

前処理する。

5

厳しさ

試験火炎を当てる時間は,30±1 秒とする。

8

試験手順

8.4

第 1 段落の,

“又は偶然に着火(発火)源から発生する炎”の文言は適用しない。

最後の二つの段落を,次に置き換える。

試験の初めに,試験炎を,少なくとも炎の先端が試料の表面と接触するように当てる。

試験炎を当てている間は,バーナを動かさない。規定の期間が経過したら,試験炎を直ちに取り除く。

試験位置の例については,

図 1

を参照。

8.5

の本文を,次に置き換える。

試験は一つの試料で行う。試料が試験に耐えなかった場合,更に二つの試料で試験を繰り返し,その両

方が試験に耐えなければならない。

10

試験結果の評価基準

次のとおり,追加する。

一つの層のティッシュペーパを使用する場合,ティッシュペーパの着火又は白い松材の板の焦げがあっ

てはならない。白い松材の板の若干の変色は考慮しない。


79

C 9745-1

:2009

附属書 G 

規定)

耐トラッキング試験

耐トラッキング試験は,

JIS

C 2134

に従って行う。

この規格では,次を適用する。

3

試験片

第 1 段落の最後の文は,適用しない。

5

試験装置

5.1

備考

は適用しない。

5.3

備考 4

は適用せずに,

5.4

に規定する試験溶液 A を使用する。

6

手順

6.1

に規定する電圧は,適宜,175 V 又は 250 V に調整する。

6.2

は適用せず,

6.3

の耐トラッキング試験は 5 回行う。後者の試験については,

3.

備考 2

及び

備考 3

も適用する。

附属書 H

(規定なし)


80

C 9745-1

:2009

附属書 I

規定)

スイッチ

電動工具と一緒に試験するスイッチは,この規格,及び修正されている

JIS C 4526-1

の次の項に適合し

なければならない。

JIS C 4526-1

の試験は,電動工具に発生する条件下で実施する。

特に規定がない限り,試験は,電動工具内に組み込まれたスイッチで実施する。

電動工具内で試験する前に,スイッチを無負荷で 20 回操作する。

8

表示及び文書

スイッチには,組み込まれたスイッチには製造業者の名称又は商標,及び形式照合番号を表示しなけれ

ばならないことを除き,表示する必要はない。

13

機構

この項を適用する。

注記

  試験は,個別の試料で実施してよい。

15

絶縁抵抗及び耐電圧

15.1

及び

15.2

は適用しない。

15.3

は,完全遮断及び微小遮断に適用する。

試験は,

JIS C 9745-1

14.3

の湿度試験の直後に行う。

17

耐久性

この項を適用する。

20

空間距離,沿面距離,固体絶縁及び剛性プリント配線板アセンブリのコーティング

この項は,動作絶縁,又は完全遮断及び微小遮断を介した異なる電位の充電部だけに対する,沿面距離

及び空間距離に適用する。


81

C 9745-1

:2009

附属書 J

参考)

箇条 29 の試験の選択及び順序

550  ℃


82

C 9745-1

:2009

附属書 K

規定)

バッテリ電動工具及びバッテリパック

K.1

適用範囲

K.1.1

この附属書は,再充電形バッテリで駆動する電動又は磁気駆動工具,及びその電動工具のバッテリ

パックに適用する。この附属書は,着脱形,一体形及び分離形バッテリパックを組み込んだ電動工具に適

用する。電動工具及びバッテリパックの最大定格電圧は,直流 75 V である。

この附属書で扱うバッテリ電動工具は,クラス I,クラス II 又はクラス III 電動工具とはみなされず,し

たがって,基礎,付加又は強化絶縁をもつことは求められない。感電の危険は,異極性の部分間だけに存

在するとみなす。

この附属書で扱う非絶縁形充電器によって充電する電動工具用バッテリパックは,この附属書及びこの

規格に従って評価しなければならない。感電に対する保護,沿面距離,空間距離及び通し絶縁距離に関し

てバッテリパックを評価する場合,バッテリパックは意図された専用の充電器に取り付けなければならな

い。

この附属書に特に規定がない限り,この規格のすべての項を適用する。この附属書の中で,一つの項に

ついて規定している場合は,その要求事項が規格の要求事項に置き換わって適用される。

この附属書で扱う電動工具の場合,規格でいう“メインスイッチ”という用語は,バッテリ電動工具の

電源スイッチを示す。

この附属書は,使用者が据え付ける一般用バッテリを使用する電動工具に適用するように意図したもの

ではなく,また,この附属書単独では,これらの製品の“バッテリパック”のすべての危険が考慮されて

いることを保証するには十分なものではない。

この附属書は,

JIS C 9335-2-29

で取り扱うバッテリ充電器には適用しない。

K.2

引用規格

次を除き,この項を適用する。

追加の引用規格

IEC 61558-2-6

:1997,Safety of power transformers, power supply units and similar−Part 2: Particular

requirements for safety isolating transformers for general use

K.3

用語及び定義

この附属書では,次の定義を適用する。

K.3.101

  バッテリパック 

(

battery pack

)

電動工具に電流を供給するように意図された一つ又は複数の電池の組立品。

K.3.101.1

  着脱形バッテリパック 

(

detachable battery pack

)

バッテリ電動工具から分離した外郭に格納され,充電のために電動工具から取り外すように意図された

バッテリパック。

K.3.101.2

  一体形バッテリパック 

(

integral battery pack

)

バッテリ電動工具内に格納され,充電のために電動工具から取り外されることがないバッテリパック。


83

C 9745-1

:2009

処分又は再生のためだけにバッテリ電動工具から取り外すバッテリパックは,一体形バッテリパックとみ

なす。

K.3.101.3

  分離形バッテリパック 

(

separable battery pack

)

バッテリ電動工具から分離した外郭に格納され,コードによってバッテリ電動工具に接続するバッテリ

パック。

K.3.102

  完全充電バッテリパック 

(

fully charged battery pack

)

製造業者の説明書に従って,放電及び充電サイクルを 2 回以上行っているバッテリパックで,各サイク

ル後の間隔が 2 時間以上あるもの。

K.3.103

  非絶縁形電源 

(

non-isolated source

)

出力が

IEC 61558-1

及び

IEC 61558-2-6

に規定する安全絶縁変圧器によって電源から絶縁されていない

電源。

K.3.104

  危険電圧 

(

hazardous voltage

)

平均値が 60 V を超える直流又は P-P 値のリップルが平均値の 10 %を超えている場合は,

平均値が 42.4 V

となる部分間の電圧。

K.3.105

  電源スイッチ 

(

power switch

)

電動工具の主動作手段を制御するスイッチ。

K.5

試験に関する一般条件

K.5.7.1

  この項は適用しない。

K.5.7.2

  複数の定格電圧をもつ電動工具は,最も厳しい電圧に基づいて試験する。

K.5.7.3

  この項は適用しない。

K.5.10

  この項は適用しない。

K.5.11

  この項は適用しない。

K.5.14

  この項は適用しない。

K.5.15

  この項は適用しない。

K.5.16

  この項は適用しない。

K.5.101

  特に規定がない限り,各試験には,完全充電バッテリパックを使用しなければならない。

K.5.102

  電圧を測定するときは,平均値の 10 %を超える重畳リップルのピーク値を含めなければならな

い。例えば,バッテリパックを充電器から外した後の定格電圧を上回る一時的な上昇などの過渡電圧は考

慮しない。

K.7

分類

この項は適用しない。

K.8

表示及び取扱説明書

K.8.1

バッテリ電動工具及び着脱形又は分離形バッテリパックには,次を表示しなければならない。

−  定格電圧又は定格電圧範囲

なお,単位は,ボルト(V)とする。

−  電源の種類記号


84

C 9745-1

:2009

−  製造業者又は責任をもつ販売業者の名称又は商標若しくは識別表示

−  モデル名又は形式

−  製造業者の住所又は原産国

−  この規格の引用によって法律への適合を証明する強制マーク

追加表示で,誤解を生じさせてはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

K.8.2

  この項は適用しない。

K.8.5

  この項は適用しない。

K.8.7

  この項は適用しない。

K.8.8

  この項は適用しない。

K.8.12.1

  次を除き,この項を適用する。

e

)  整備を,次の

e

)及び

f

)に置き換える。

e

)

バッテリ電動工具の使用及び手入れ

1

)  バッテリパックを挿入する前に,スイッチがオフ位置にあることを確認する。スイッチがオン位置

にある電動工具にバッテリパックを差し込むと事故を招く。

2

)  製造業者が指定した充電器だけで再充電する。一つのタイプのバッテリパックに適した充電器を別

のバッテリパックに用いると,火災のリスクを生じることがある。

3

)  電動工具は,専用に指定されたバッテリパックだけで用いる。別のバッテリパックを使用すると,

人的被害及び火災のリスクを生じることがある。

4

)  バッテリパックを使用しないときは,クリップ,硬貨,かぎ(鍵),くぎ(釘),ねじなどの他の金

属物,又は一つの端子から別の端子への接続を行うことがあるその他の小さな金属物から離してお

く。電池端子の短絡によって,やけど又は火災を生じることがある。

5

)  過酷な条件のもとでは,電池から液体が放出されることがある。接触を避ける。偶発的な接触が起

こった場合は水で洗い流す。液体が目に入った場合は,医師にも診てもらう。電池から放出された

液体は,炎症又はやけどの原因となることがある。

f

)

整備

1

)  電動工具の整備は,資格をもつ修理要員が純正交換部品だけを用いて行うものとする。これによっ

て,電動工具の安全性を維持することができる。

K.9

感電に対する保護

注記

  この項のタイトルは,規格本文のタイトルと異なる。

電動工具及びバッテリパックは,感電に対する適切な保護がある構造とし,また,そのように囲いをし

なければならない。

K.9.1

この項は適用しない。

K.9.2

保護インピーダンスを備えていない限り,これらの間の電圧が危険なものであれば,同時に接触可

能な二つの導電部をもつことは不可能でなければならない。

保護インピーダンスの場合,これらの部分の間の短絡電流は,直流の場合は 2 mA を,又は交流の場合

は 0.7 mA ピークを超えてはならず,また,これらの部分の間に 0.1

μ

F を超える静電容量が存在してはな

らない。

可触性の適否は,各導電部に

図 1

のテストフィンガを当てて判定する。


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C 9745-1

:2009

図 1

のテストフィンガは,開孔を介して無理な力を加えずにフィンガが入る深さまで当て,テストフィ

ンガの挿入前,挿入中及び挿入後にそれぞれを回転させ,また,関節を曲げる。

開孔にフィンガが入らない場合は,まっすぐにした状態でフィンガに加える力を 20 N に増大させ,曲げ

たフィンガによる試験を繰り返す。

テストフィンガとの接触は,すべての取外しができる部分を取り除き,バッテリ電動工具を通常使用の

あらゆる可能な位置において動作させて判定する。

取外し可能なカバーの後ろに配置したランプは,使用者の操作可能なプラグ,バッテリパック遮断又は

スイッチによってエネルギーを遮断できる場合は,取り外さない。

K.9.3

  この項は適用しない。

K.9.4

  この項は適用しない。

K.10

  始動

この項は適用しない。

K.11

  入力及び電流

この項は適用しない。

K.12

  温度上昇

K.12.1

  バッテリ電動工具及びバッテリパックは,過度の温度に達してはならない。

適否は,次の条件下で様々な部分の温度上昇を測定して判定する。

最大温度に達するまで,又は電動工具がバッテリパックを放電したために動作しなくなるまで,電動工

具を無負荷で運転する。

試験中,温度過昇防止装置及び過負荷保護装置が作動してはならない。温度上昇は,

表 K.1

に示す値を

超えてはならない。

表 K.1

バッテリ電動工具の最大通常温度上昇

箇所

温度上昇値

K

通常使用時に保持されるハンドルを除く,外部外郭 60

通常使用時に連続して保持されるハンドル,ノブ,グリップ及びこれらに類するもの 
−  金属

−  陶器又はガラス材料 
−  成形材料,ゴム又は木材

30 
40 
50

通常使用時に短時間だけ保持されるハンドル,ノブ,グリップ及びこれらに類するもの 

例  スイッチ)

−  金属

−  陶器又はガラス材料 
−  成形材料,ゴム又は材料

 

35 
45 
60

℃の引火点をもつ油と接触する部分

t

−50

K.12.2

K.12.6

  これらの項は適用しない。


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C 9745-1

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K.13

  漏えい電流

この項は適用しない。

K.14

  耐湿性

この項は適用しない。

K.15

  耐電圧

K.15.1

  感電からの絶縁を提供する材料は,適切なものでなければならない。

適否は,50 Hz 又は 60 Hz の周波数で,実質的な正弦波をもつ 750 V を絶縁材料に 1 分間加えて判定す

る。この規定は,対象とならない材料が試験電圧を受けることがないように注意する場合,電動工具内に

位置させたままの材料の試験を排除しない。

この試験は,絶縁不良によって,使用者が危険電圧に感電する危険がある材料だけに適用する。この危

険は,接触に対する物理的障壁を提供するだけの材料には適用しない。したがって,絶縁されていない通

電した部分は,この要求事項の対象となる材料表面から 1.0 mm の範囲内になければならない。

K.15.2

この項は適用しない。

K.16

  変圧器及び関連回路の過負荷保護

この項は適用しない。

K.17

  耐久性

この項は適用しない。

K.18

  異常運転

K.18.1

  バッテリ電力で動作しているときのすべての電動工具及びそのバッテリパックは,異常運転の結

果としての火災又は感電のリスクが,実現可能な限り回避される設計でなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

バッテリ電動工具及びバッテリパックを,適宜,2 層のティッシュペーパで覆った柔らかい木材の表面

上に置き,1 層の未処理の綿 100 %の医用ガーゼで覆う。試験を,故障が発生するか又は試料が室温に戻

るまで実施する。次に示すそれぞれの障害について,新しい試料を使用してもよい。

K.9

に規定する感電

に対して適切に保護しなければならず,また,バッテリ電動工具及びバッテリパックを,次の試験

a

)∼

f

)

に示す障害条件の一つにさらしたときに,ガーゼ又はティッシュペーパの焦げ又は燃焼につながってはな

らない。

焦げは,燃焼によってガーゼが黒くなることと定義される。煙によって生じるガーゼの変色は許容され

る。

上記試験中に,温度過昇防止装置及び温度過負荷防止装置が動作することがある。この場合,同じ試験

を三つの追加の試料を使用して,更に 3 回繰り返さなければならない。

a

),

b

),

d

),

e

)及び

f

)での短絡に対

する抵抗は,10 mΩを超えてはならない。

a

)  露出端子をもつ着脱形バッテリパックの端子を短絡する。

図 1

又は

図 2

のプローブを使用して接触す

ることができる端子は,露出しているとみなす。短絡手段は,ティッシュペーパ若しくはガーゼを焦

がすか,又は着火させるほどの過度の温度に達してはならない。


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C 9745-1

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b

)  モータ端子を短絡する。

c

)  モータの回転子をロックする。

d

)  分離形バッテリパックとバッテリ電動工具との間に設けたコードを,最も悪影響を生じそうな箇所に

おいて短絡する。

e

)  電動工具と充電器との間に設けたコードを,最も悪影響を生じそうな箇所において短絡する。

f

)  バッテリ電動工具の場合,短絡は,

K.28

に示す距離に従っていない,極性が異なる絶縁されていない

部分相互間で行う。

K.18.2

K.18.9

  これらの項は適用しない。

K.18.12

  この項は適用しない。

K.19

  機械的危険

K.19.101

  電動工具に可動方向が表示されている場合は,動作が表示と合致しないバッテリパックを接続

する方法があってはならない。

K.20

  機械的強度

K.20.1

  バッテリ電動工具及びバッテリパックは,十分な機械的強度をもち,また,通常使用時に考えら

れる手荒な取扱いに耐える構造でなければならない。

適否は,

20.2

及び

K.20.3

の試験によって判定する。

試験の後,バッテリ電動工具及びバッテリパックは,

K.9

K.19

,及び

K.18.1 f

)又は

K.28.1

のいずれか

の要求事項に適合しなければならない。

K.20.3

  バッテリパックを取り付けたバッテリ電動工具は,1 m の高さからコンクリート表面上に 3 回落

とされることに耐えなければならない。試料は,衝撃点が変わるように位置させなければならない。

着脱形又は分離形バッテリパックをもつバッテリ電動工具の場合,試験は,電動工具にバッテリパック

を付けずに更に 3 回繰り返す。

さらに,着脱形又は分離形バッテリパックの場合,バッテリパック単体に対して 3 回試験を繰り返す。

3 回落下のそれぞれの組合せについて,新しい試料を使用してもよい。

K.20.4

  この項は適用しない。

K.21

  構造

K.21.5

  この項は適用しない。

K.21.6

  この項は適用しない。

K.21.8

K.21.16

  これらの項は適用しない。

K.21.21

  この項は適用しない。

K.21.25

K.21.34

これらの項は適用しない。

K.21.101

  電動工具は,一般用途バッテリ(一次又は再充電式)を簡単に受け入れてはならない。

注記

  一般用途バッテリの例は,AA,C,D などである。

K.22

  内部配線

K.22.3

  この項は,危険電圧だけに適用する。

K.22.4

  この項は適用しない。


88

C 9745-1

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K.23

  構成部品

K.23.1.10

  電源スイッチは,適切な遮断容量をもたなければならない。

適否は,完全充電バッテリ電動工具の固定出力機構電流でスイッチを 50 回開閉して判定する。それぞれ

のオン期間は 0.5 秒以下の持続時間で,それぞれのオフ期間は最低 10 秒の持続時間である。

この試験の後,電源スイッチに電気又は機械的故障があってはならない。スイッチが試験の最後におい

てオン及びオフ位置で適切に動作した場合,電気又は機械的故障はないとみなす。

K.23.1.11

  電源スイッチは,過度の摩耗,その他の有害な影響なしに,通常使用時に発生する機械,電気

及び熱応力に耐えなければならない。

適否は,無負荷で操作する完全充電バッテリ電動工具の電流でスイッチを 6 000 サイクル開閉して判定

する。スイッチは,1 分間当たり 30 回の一定した操作速度で操作する。試験中,スイッチは正しく動作し

なければならない。試験の後,スイッチの検査で,不適切な摩耗,動作手段の位置と可動接点の位置の間

の食違い,電気的又は機械的接続の緩み,封止コンパウンドの流出が見られてはならない。

K.23.5

  この項は適用しない。

K.24

  電源接続及び外部可とうコード

次を除き,この項は適用しない。

K.24.101

  分離形バッテリパックを備えたバッテリ電動工具の場合,外部可とうケーブル又はコードは,

ねじれを含め,導体にひずみが加わらず,電動工具内で接続されている場合は,摩耗から保護されるよう

にコード止めを備えなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

K.25

  外部導体用端子

この項は適用しない。

K.26

  接地接続

この項は適用しない。

K.27

  ねじ及び接続

K.27.1

  次を除き,この項を適用する。

第 6 段落及び接地接続に関する付随の注記は,適用しない。

K.28

  沿面距離,空間距離及び通し絶縁距離

K.28.1

  沿面距離及び空間距離は,

表 K.2

に規定した値(単位:ミリメートル)を下回ってはならない。

規定の空間距離は,温度制御装置,過負荷保護装置,マイクロギャップ構造のスイッチ及びこれらに類す

るものの接点間のエアギャップ,又は接点が動くことによって空間距離が変わるそれらの導電部間のエア

ギャップには適用しない。また,沿面距離及び空間距離は,電池構造又はバッテリパック内の電池の間の

相互接続にも適用しない。モータ巻線のクロスオーバ部分には,

表 K.2

に規定した値を適用しない。

それらの間で危険電圧をもつ部分は,それぞれの部分と最も近い可触面との間の測定距離の総計は,空

間距離が 1.5 mm 及び沿面距離が 2.0 mm 以上でなければならない。

注記 1

図 K.1

は,測定方法を明確に示すためのものである。


89

C 9745-1

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適否は,測定によって判定する。

沿面距離及び空間距離を測定する方法は,

附属書 A

に示してある。

異なった極性の部分の場合,

表 K.2

に示すものよりも小さな空間距離及び沿面距離は,二つの部分の短

絡が電動工具の始動にならない場合,許容される。

注記 2

  必要な値を下回る距離による火災のリスクは,

18.1

の要求事項で取り扱っている。

表 K.2

異極性部分間の最小沿面距離及び空間距離

単位  mm

15 V 以下 15

V を超え 32 V 以下 32

V を超え

沿面距離

空間距離

沿面距離

空間距離

沿面距離

空間距離

− 0.8 − 1.5 2.0 1.5

絶縁材料の外部の溝又は開孔を介した距離は,

可触表面と接触する金属はくまで測定する。

金属はくは,

図 1

の標準テストフィンガによって隅に押し込めるが,開孔の中には押し込まない。

危険電圧で動作する部分と可触表面との間で測定する距離の総計は,それぞれの部分から可触表面まで

の距離を測定して決定する。総計を決定するためには,その距離を加算する。

図 K.1

を参照。

この測定の場合,距離の一つは 1.0 mm 以上でなければならない。

附属書 A

の事例 1∼10 を参照。

必要な場合,測定している間に沿面距離及び空間距離が減るように,裸導体の任意の点及び金属外郭の

外側に力を加える。

力は,

図 1

に示す先端をもつテストフィンガによって加え,またその力は,次による。

−  裸導体の場合  2 N

−  外郭の場合 30

N

隔壁を間に挿入する場合,また,それが一つに接合されていない二つの部分のものである場合,沿面距

離も接合部を介して測定する。

隔壁を間に挿入する場合,空間距離はその隔壁を越えて測定するか,又はその隔壁が一つの接合されて

いないはめあい面をもつ二つの部分のものである場合は,接合部を介して測定する。

沿面距離及び空間距離を評価するときは,金属外郭又はカバーの絶縁裏打ち効果を考慮する。

電動工具を支持台に取り付けるための手段は,可触とみなす。

K.28.2

  この項は適用しない。

K.29

  耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

K.29.1

  非金属外郭は,その劣化によって,電動工具又はバッテリパックがこの附属書に適合しなくなる

おそれがないように,十分な耐熱性をもっていなければならない。

関連する部分は,

図 5

の装置を用いて,ボールプレッシャ試験をすることによって適否を判定する。

試験に先立ち,試料を温度が 15 ℃∼35 ℃であって,相対湿度が 45 %∼75 %の雰囲気中に,24 時間放置

する。

上面が水平になるように試料を支持台の上に置き,試験装置の鋼球部を 20 N の力で,この表面に押し付

ける。試料の厚さは,2.5 mm 以上でなければならない。必要な場合には,2 枚以上の試料を用いて,規定

の厚さを確保してもよい。

K.12

の試験のときに測定した最高温度上昇値に,40±2  ℃を加えた温度の恒温槽の中で試験を行う。た

だし,この場合の温度は,次の値以上でなければならない。


90

C 9745-1

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−  外郭部分について 75±2  ℃

試験に先立ち,試験装置を上述の規定の温度になるようにしておく。

1 時間後,装置を試料から取り去り,すぐに試料を冷水に浸して,10 秒以内に試料の温度がほぼ室温と

同じ温度になるようにする。このへこんだ穴の直径は,2 mm 以下でなければならない。磁器製部分には,

この試験を行わない。

K.29.2

  この項は,電動工具又はバッテリパックの導電部を密閉する外部外郭だけに適用する。

K.29.3

  この項は適用しない。

寸法 a:開孔に渡したはくによって規定されるプラスの裸導電部から外面までの距離。 
寸法 b:開孔に渡したはくによって規定されるマイナスの裸導電部から外面までの距離。 
a+b は,K.28.1 で規定する総和である。

図 K.1

空間距離の測定


91

C 9745-1

:2009

附属書 L

規定)

商用電源接続又は非絶縁形電源を備えたバッテリ電動工具

及びバッテリパック

L.1

  適用範囲

この附属書は,再充電形バッテリ電力で駆動する電動又は磁気駆動工具及び一体形バッテリ充電器を備

えた電動工具を含め,商用電源又は非絶縁形電源からも直接運転及び/又は充電される電動工具のバッテ

リパックに適用する。この附属書は,着脱形,一体形及び分離形バッテリパックを組み込む電動工具に適

用する。電動工具用の最大定格電圧は,単相交流 250 V 又は直流電源及び直流 75 V バッテリ電源である。

バッテリパックの最大定格電圧は,直流 75 V である。

この附属書で扱う非絶縁形充電器によって充電する電動工具用バッテリパックは,この附属書及びこの

規格に従って評価しなければならない。感電に対する保護,沿面距離,空間距離及び通し絶縁距離に関し

てバッテリパックを評価する場合,バッテリパックは意図された専用の充電器に取り付けなければならな

い。

この附属書に特に規定がない限り,この規格のすべての項を適用する。この附属書の中で,一つの項に

ついて規定している場合は,その要求事項が規格の要求事項に置き換わって適用される。

この附属書で扱う電動工具の場合,規格でいう“メインスイッチ”という用語は,バッテリ電動工具の

電源スイッチを示す。

この附属書は,使用者が取り付ける一般用バッテリを使用する電動工具に対し適用することを意図した

ものではなく,また,この附属書単独では,これらの製品のすべての危険が考慮されていることを十分に

保証するものではない。

この附属書は,

JIS C 9335-2-29

で取り扱うバッテリ充電器には適用しない。

L.2

  引用規格

次を除き,この項を適用する。

追加の引用規格

IEC 61558-2-6

:1997,Safety of power transformers, power supply units and similar−Part 2: Particular

requirements for safety isolating transformers for general use

L.3

  用語及び定義

この附属書では,次の定義を適用する。

L.3.101

  バッテリパック 

(

battery pack

)

電動工具に電流を供給するように意図された一つ又は複数の電池の組立品。

L.3.101.1

  着脱形バッテリパック 

(

detachable battery pack

)

バッテリ電動工具とは別の外郭に収納され,充電のために電動工具から取り外すように意図されたバッ

テリパック。

L.3.101.2

  一体形バッテリパック 

(

integral battery pack

)

バッテリ電動工具内に格納され,充電のために電動工具から取り外されることがないバッテリパック。


92

C 9745-1

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廃棄又はリサイクルのためだけにバッテリ電動工具から取り外すバッテリパックは,一体形バッテリパッ

クとみなす。

L.3.101.3

  分離形バッテリパック 

(

separable battery pack

)

バッテリ電動工具とは別の外郭に収納され,コードによってバッテリ電動工具に接続するバッテリパッ

ク。

L.3.102

  完全充電バッテリパック 

(

fully charged battery pack

)

製造業者の説明書に従って,放電及び充電サイクルを 2 回以上行っているバッテリパックで,各サイク

ル後の間隔が 2 時間以上あるもの。

L.3.103

  非絶縁形電源 

(

non-isolated source

)

出力が

IEC 61558-1

及び

IEC 61558-2-6

に規定する安全絶縁形変圧器によって電源から絶縁されていな

い電源。

L.3.104

  危険電圧 

(

hazardous voltage

)

平均値が 60 V を超える直流又は P-P 値のリップルが平均値の 10 %を超えている場合は平均値が 42.4 V

となる部分間の電圧。

L.3.105

  電源スイッチ 

(

power switch

)

電動工具の主動作手段を制御するスイッチ。

L.3.106

  相互接続コード 

(

interconnecting cord

)

電源への接続以外の目的のために,完全な電動工具の一部として設けられる外部可とうコード。

注記

  遠隔操作式手持ち形開閉装置,電動工具の二つの部分の間の外部相互接続,及び附属品を電動

工具又は個別の信号回路に接続するコードが,相互接続コードの例である。

L.5

  試験に関する一般条件

L.5.101

  特に規定がない限り,各試験には完全充電バッテリパックを使用しなければならない。

L.5.102

  電圧を測定するときは,

平均値の 10 %を超える重畳リップルのピーク値を含めなければならない。

例えば,バッテリパックを充電器から外した後の定格電圧を上回る一時的な上昇などの過渡電圧は考慮し

ない。

L.7

  分類

L.7.1

  クラス III 電動工具をこの附属書で扱わないことを除き,この項を適用する。

L.8

  表示及び取扱説明書

L.8.1

  次のとおり,この項の第 1 段落を置き換える。

電動工具に電力を供給できる非絶縁形電源,又は電源から直接電力を受けることができる電動工具は,

次のように表示する。電源から直接電力を受ける電動工具の場合,これらの表示には,電源及びバッテリ

運転によるものを含めなければならない。

−  定格電圧又は定格電圧範囲,ボルト

−  電源の種類の記号

−  定格入力,ワット又は定格電流,アンペア

−  製造業者又は責任をもつ販売業者の名称又は商標若しくは識別マーク

−  モデル又は形式照合番号


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C 9745-1

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−  クラス II の電動工具だけに対し,クラス II 構造の記号

−  製造業者の住所又は原産国

−  この規格の引用によって法律への適合を証明する強制マーク

適否は,目視検査によって判定する。

L.8.1.101

  電源から直接電力を受けることができるもの以外の電動工具,及び着脱形又は分離形バッテリ

パックは,次を表示しなければならない。

−  定格電圧又は定格電圧範囲,ボルト

−  電源の種類の記号

−  製造業者又は責任をもつ販売業者の名称又は商標若しくは識別マーク

−  モデル又は形式照合番号

−  製造業者の住所又は原産国

−  この規格の引用によって法律への適合を証明する強制マーク

追加表示で,誤解を生じさせてはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

L.8.12.1

  次を除き,この項を適用する。

e

)  整備を,次のとおりに置き換える。

e

)

バッテリ電動工具の使用及び手入れ

1

)  バッテリパックを挿入する前に,スイッチがオフ位置にあることを確認する。スイッチがオン位置

にある電動工具にバッテリパックを差し込むと事故を招く。

2

)  製造業者が指定した充電器だけで再充電する。一つのタイプのバッテリパックに適した充電器を別

のバッテリパックに用いると,火災のリスクを生じることがある。

3

)  電動工具は,専用に指定されたバッテリパックだけで用いる。別のバッテリパックを使用すると,

人的被害及び火災のリスクを生じることがある。

4

)  バッテリパックを使用しないときは,クリップ,硬貨,かぎ,くぎ,ねじなどの他の金属物,又は

一つの端子から別の端子への接続を行うことがあるその他の小さな金属物から離しておく。電池端

子の短絡によって,やけど又は火災を生じることがある。

5

)  過酷な条件のもとでは,電池から液体が放出されることがある。接触を避ける。偶発的な接触が起

こった場合は水で洗い流す。液体が目に入った場合は,医師にも診てもらう。電池から放出された

液体は,炎症又はやけどの原因となることがある。

f

)

整備

1

)  電動工具の整備は,資格をもつ修理要員が純正交換部品だけを用いて行うものとする。これによっ

て,電動工具の安全性を維持することができる。

L.9

  感電に対する保護

注記

  この項のタイトルは,規格本文のタイトルと異なる。

次の追加事項とともに,すべての条件について

9.1

9.4

の要求事項を適用する。

追加

この附属書で扱う電動工具及びバッテリパックは,感電に対する適切な保護がある構造及び囲いをしな

ければならない。

規格の項は,電源に接続したとき又は非絶縁形電源から電力を供給する場合に,電動工具に適用する。


94

C 9745-1

:2009

この条件における評価中,バッテリパックは通常どおりに電動工具に接続しなければならない。また,電

動工具は,工具を用いることなく取り外すことができる場合,バッテリパックを取り除いて評価する。

L.9.1.101

  電動工具から取り外すことがあるバッテリパック,及びバッテリ電源で運転される電動工具の

場合は,保護インピーダンスを備えていない限り,これらの間の電圧が危険なものであれば,同時に接触

可能な二つの導電部をもつことは不可能でなければならない。

保護インピーダンスの場合,これらの部分間の短絡電流は,直流の場合は 2 mA を,又は交流の場合は

0.7 mA ピークを超えてはならず,また,これらの部分間に 0.1

μ

F を超える静電容量が存在してはならない。

可触性の適否は,各導電部に

図 1

のテストフィンガを当てて判定する。

図 1

のテストフィンガは,開口を通して無理な力を加えずにフィンガが入る深さまで当て,テストフィ

ンガの挿入前,挿入中及び挿入後にそれぞれ回転させ,又は関節を曲げる。

開孔にフィンガが入らない場合は,まっすぐにした状態でフィンガに加える力を 20 N に増大させ,曲げ

たフィンガによる試験を繰り返す。

テストフィンガとの接触は,すべての取外しができる部分を取り除き,バッテリ電動工具を通常使用の

あらゆる可能な位置において動作させて判定する。

取外しができるカバーの後ろに配置したランプは,使用者の操作可能なプラグ,バッテリパック遮断又

はスイッチによってエネルギーを遮断できる場合は,取り外さない。

L.10

  始動

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.11

  入力及び電流

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。意図した機能を実

施する間にバッテリを充電することができる電動工具の場合,試験は,事前に放電させたバッテリパック

を充電する間に実施する。

L.12

  温度上昇

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。意図した機能を実

施する間にバッテリを充電することができる電動工具の場合,試験は,充電器を接続し,電動工具がバッ

テリパックが放電されたことによって動作を停止するか,

又は温度が安定するかのいずれかが生じるまで,

無負荷で動作させて試験する。電動工具が動作していない間にバッテリパックが充電されるようにして,

試験を繰り返す。

L.13

  漏えい電流

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.14

  耐湿性

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.15

  耐電圧

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。早期の電子装置の


95

C 9745-1

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故障によって,

絶縁に試験電圧を加えることが妨げられる場合があることに注意する。

そのような場合は,

電子装置をう(迂)回させて,試験が実施できるようにしてもよい。

L.16

  変圧器及び関連回路の過負荷保護

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.17

  耐久性

この項は,電源又は非絶縁形電源から直接供給を受けたときに連続運転が可能な電動工具に適用する。

連続運転ができない電動工具は,試験中にバッテリ電力で動作させなければならないが,耐電圧は充電器

を接続させて評価しなければならない。

L.18

  異常運転

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.18.101

バッテリ電力で動作しているときのすべての電動工具及びそのバッテリパックは,異常運転の

結果としての火災又は感電のリスクが,実現可能な限り回避される設計でなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

バッテリ電動工具及びバッテリパックを,適宜,2 層のティッシュペーパで覆った柔らかい木材の表面

上に置き,1 層の未処理の綿 100 %の医用ガーゼで覆う。試験を,故障が発生するか又は試料が室温に戻

るまで実施する。次に示すそれぞれの障害について,新しい試料を使用することができる。

L.9

及び

L.13

に規定する感電に対して適切に保護しなければならず,また,バッテリ電動工具及びバッテリパックを次

の試験

a

)∼

f

)に示す障害条件の一つにさらしたときに,ガーゼ又はティッシュペーパの焦げ又は燃焼につ

ながってはならない。

焦げは燃焼によってガーゼが黒くなることと定義される。

煙によって生じるガーゼの変色は許容される。

上記試験中に,温度過昇防止装置及び温度過負荷防止装置が動作することがある。この場合,同じ試験

を三つの追加の試料を使用して,更に 3 回繰り返さなければならない。

a

),

b

),

d

),

e

)及び

f

)での短絡に対

する抵抗は,10 mΩを超えてはならない。

a

)  露出端子をもつ着脱形バッテリパックの端子を短絡する。

図 1

又は

図 2

のプローブを使用して接触す

ることができるバッテリパックの端子は露出しているとみなす。短絡手段は,ティッシュペーパ若し

くはガーゼを焦がすか,又は着火させるほどの過度な温度に達してはならない。

b

)  モータ端子を短絡する。

c

)  モータの回転子をロックする。

d

)  分離形バッテリパックとバッテリ電動工具との間に設けたコードを,最も悪影響を生じそうな箇所に

おいて短絡する。

e

)  電動工具と充電器との間に設けたコードを,最も悪影響を生じそうな箇所において短絡する。

f

)  バッテリ電動工具の場合,短絡は,

L.28.101

に示す距離に従っていない極性が異なる二つの絶縁され

ていない部分同士の間で行う。

L.19

  機械的危険

L.19.101

  電動工具に可動方向が表示されている場合は,動作が表示と合致しないバッテリパックを接続

する方法があってはならない。


96

C 9745-1

:2009

L.20

  機械的強度

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.20.101

  バッテリを接続したとき,バッテリ電動工具及びバッテリパックは,十分な機械的強度をもっ

ており,また,通常使用時に考えられる手荒な取扱いに耐える構造でなければならない。

バッテリパックを取り付けたバッテリ電動工具は,1 m の高さからコンクリート表面上に 3 回落とされ

ることに耐えなければならない。試料は,衝撃点が変わるように位置させなければならない。

着脱形又は分離形バッテリパックをもつバッテリ電動工具の場合,試験は,電動工具にバッテリパック

を付けずに更に 3 回繰り返す。

さらに,着脱形又は分離形バッテリパックの場合,バッテリパック単体に対して 3 回試験を繰り返す。

3 回落下のそれぞれの組合せについて,新しい試料を使用してもよい。

試験の後,バッテリ電動工具及びバッテリパックは,

L.9

L.19

L.28.1

,及び

L.18.101 f

)又は

L.28.101

のいずれかの要求事項に適合しなければならない。

L.21

  構造

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.22

  内部配線

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.23

  構成部品

L.23.1.10

  この項は,電動工具の主動作手段を制御するスイッチについて,電源又は非絶縁形電源に接続

したとき,その意図された機能を実施することができる電動工具だけに適用する。

L.23.1.10.101

  電動工具の主動作手段を制御する

L.23.1.10

に規定する電動工具のスイッチ以外のスイッチ

は,適切な遮断容量をもたなければならない。

適否は,スイッチで完全充電バッテリ電動工具の固定出力機構電流を,50 回開閉して判定する。それぞ

れのオン期間は 0.5 秒以下の持続時間で,それぞれのオフ期間は最低 10 秒の持続時間である。

この試験の後,電源スイッチに電気又は機械的故障があってはならない。スイッチが試験の最後におい

てオン及びオフ位置で適切に動作した場合,電気又は機械的故障はないとみなす。

L.23.1.11

  規格のこの項は,電動工具の主動作手段を制御するスイッチの電源又は非絶縁形電源に接続し

たとき,その意図された機能を実施することができる電動工具だけに適用する。

L.23.1.11.101

  電動工具の主動作手段を制御する

L.23.1.11

に規定する電動工具のスイッチ以外のスイッチ

は,過度の摩耗,その他の有害な影響なしに,通常使用時において発生する機械,電気及び熱応力に耐え

なければならない。

適否は,無負荷で操作する完全充電バッテリ電動工具の電流でスイッチを 6 000 サイクル開閉して判定

する。スイッチは,1 分間当たり 30 回の一定速度で操作する。試験中,スイッチは正しく動作しなければ

ならない。試験の後,スイッチの検査で,不適切な摩耗,動作手段の位置と可動接点の位置との間の食違

い,電気的又は機械的接続の緩み,封止コンパウンドの流出が見られてはならない。

L.24

  電源接続及び外部可とうコード

L.24.1

  この項は,非絶縁形電源と電動工具との間の可とうコードにも適用する。


97

C 9745-1

:2009

L.24.3

  この項は,非絶縁形電源と電動工具との間の可とうコードにも適用する。

L.24.4

  この項を適用するが,非絶縁形電源と電動工具との間に設けられる可とうコードには,電源に直

接接続することができるプラグを取り付けてはならないことを除く。

L.24.5

  この項は,非絶縁形電源と電動工具との間の可とうコードには適用しない。

L.24.21

  この項を適用するが,非絶縁形電源と電動工具との間に設けられる可とうコードには,電源に直

接接続することができる機器用インレットを取り付けてはならないことを除く。

L.24.101

  分離形バッテリパックを備えたバッテリ電動工具の場合,外部可とうケーブル又はコードは,

ねじれを含め,導体にひずみが加わらず電動工具内で接続されている場合は,摩耗から保護されるように

コード止めを備えなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

L.25

  外部導体用端子

この項は,相互接続コードには適用しない。

L.26

  接地接続

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

L.28

  沿面距離

空間距離及び通し絶縁距離

次を除き,規格のこの項を適用する。

L.28.1

  追加

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。この条件における

評価中は,バッテリパックを電動工具に接続しなければならない。工具を用いることなくバッテリパック

を取り外すことができる場合,電動工具は,バッテリパックを外しても評価する。

L.28.101

  沿面距離及び空間距離は,

表 L.1

に示す値を下回ってはならない。規定の空間距離は,温度制

御装置,過負荷保護装置,マイクロギャップ構造のスイッチ及びこれらに類するものの接点間のエアギャ

ップ,又は接点が動いて空間距離が変化するような装置の通電機構部間のエアギャップには適用しない。

また,沿面距離及び空間距離は,電池構造又はバッテリパック内の電池の間の相互接続にも適用しない。

表 L.1

に規定する値は,モータ巻線のクロスオーバには適用しない。

部分同士の間に危険電圧をもつ部分の場合,それぞれの部分と最も近い可触面との間の測定距離の総計

は,空間距離が 1.5 mm 及び沿面距離が 2.0 mm 以上でなければならない。

注記 1

図 L.1

は,測定方法を明確に示すためのものである。

適否は,測定によって判定する。

沿面距離及び空間距離を測定する方法は,

附属書 A

に示している。異なった極性の部分の場合,

表 L.1

に示すものよりも小さな空間距離及び沿面距離は,二つの部分の短絡が電動工具の始動にならない場合,

許容される。

注記 2

  必要な値を下回る距離による火災のリスクは,本体の

18.1

の要求事項で取り扱っている。


98

C 9745-1

:2009

表 L.1

異極性部分間の最小沿面距離及び空間距離

単位  mm

15 V 以下 15

V

を超え 32 V 以下 32

V を超え

沿面距離

空間距離

沿面距離

空間距離

沿面距離

空間距離

− 0.8 − 1.5 2.0 1.5

絶縁材料の外部の溝又は開孔を介した距離は,

可触表面と接触する金属はくまで測定する。

金属はくは,

図 1

の標準テストフィンガによって隅に押し込めるが,開孔の中には押し込まない。

危険電圧で動作する部分と可触表面との間で測定する距離の総計は,それぞれの部分から可触面までの

距離を測定して決定する。総計を決定するためにその距離を加算しなければならない(

図 L.1

参照)

。この

測定の場合,距離の一つは 1.0 mm 以上でなければならない(

附属書 A

の事例 1∼10 参照)

必要な場合,測定している間に沿面距離及び空間距離が減るように,裸導体の任意の点及び金属外郭の

外側に力を加える。

力は,

図 1

に示す先端をもつテストフィンガによって加え,またその力は,次の値のとおりである。

−  裸導体の場合  2 N

−  外郭の場合  30 N

隔壁を間に挿入する場合,また,それが一つに接合されていない二つの部分のものである場合,沿面距

離も接合部を介して測定する。

隔壁を間に挿入する場合,空間距離はその隔壁を越えて測定するか又はその隔壁が一つの接合されてい

ないはめあい面をもつ二つの部分のものであった場合は,接合部を介して測定する。

沿面距離及び空間距離を評価するときは,金属外郭又はカバーの絶縁裏打ち効果を考慮する。

電動工具を支持台に取り付けるために提供される手段は,可触とみなす。

L.29

  耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

次を除き,規格のこの項を適用する。

L.29.1

  追加

この項は,電動工具が電源又は非絶縁形電源に直接接続される場合だけに適用する。

意図された機能を実施する間にバッテリを充電することができる電動工具の場合,バッテリパックは,

充電器を電源に接続し,バッテリを最も厳しい温度になる状態において評価しなければならない。

さらに,バッテリを充電することができて,意図された動作も実施することができる電動工具も,バッ

テリ電力がより好ましくない温度を生じることがある場合は,バッテリ電力単独で評価しなければならな

い。この項の趣旨では,バッテリ電源だけで通電される部分は充電部とはみなさない。


99

C 9745-1

:2009

寸法 a:開孔に渡したはくによって規定される,プラスの裸導電部から外面までの距離。

寸法 b:開孔に渡したはくによって規定される,マイナスの裸導電部から外面までの距離。 
a+b は,L.28.101 で規定する総計である。

図 L.1

空間距離の測定


100

C 9745-1

:2009

附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS C 9745-1 :2009

  手持ち形電動工具−安全性−第 1 部:通則

IEC 60745-1 :2003

  Hand-held motor-operated electric tools−Safety−Part 1: General

requirements

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規
格番号

箇条番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策

2  引 用 規

3.3.3   X 形 取 付 け
の定義 
 

3.3.3 
 

JIS

に同じ

 

追加 
 

注記を追加し,X 形取付けの定
義を明確にした。 

IEC

に提案する。

 

3.4.5  クラス 0I 電
動工具及びクラス I

電動工具の定義 
 
 
 
 

3.4.5 
 
 
 
 

クラス I 電動工具の定
義。

追加 
 
 
 
 

クラス 0I の条件を追加した。 
2 ピンのプラグに接地用口出し
線を設けたコードセットはクラ
ス 0I 電動工具として扱うことを
明確にした。 

クラス 0I 機器の扱いは,日本の
配電事情による。 

3  用語及
び定義

3.9.3   充 電 部 の 定

3.9.3

JIS

に同じ

追加

注記を追加し,PEN 導体を説明

5  試験に
関する一

般条件

5.10  クラス 0I 電
動工具又はクラス I

電 動 工 具 の ク ラ ス
Ⅱ 構 造 部 分 の 要 求
事 項 へ の 適 否 に つ

いて

5.10

クラス I 電動工具のクラ
ス Ⅱ 構 造 の 要 求 事 項 へ

の適否について。

追加

クラス 0I を追加した。

クラス 0I 機器の扱いは,日本の
配電事情による。

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C

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5-

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2

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C 9745-1

:2009

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規
格番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策

7  分類 7.1  感電に対する

保護分類について

7.1

JIS

に同じ。

追加

クラス 0I を追加した。

クラス 0I 機器の扱いは,日本の
配電事情による。

8.2A   給 水 装 置 を
も つ 電 動 工 具 の 表

示要求

追加 

クラスⅢ又は絶縁変圧器をもた
な い 給 水 装 置 を も つ 電 動 工 具

は,漏電遮断器を用いることの
表示を追加。 
 

IEC

規格はクラスⅢ又は絶縁変

圧器をもたない給水装置をもつ

電動工具の取扱いが明確ではな
いため追加した(21.16 項)。
それに従い,漏電遮断器との併

用 を 義 務 付 け る 表 示 を 追 加し
た。IEC に提案する。

8.6  単位又は技術
データの記号

8.6

JIS

に同じ

変更 
 
 
変更

リットルの記号を小文字 l から
大文字 L に変更,bar を削除。 
 
クラス II 電動工具の記号の最小
寸法 5 mm を 3 mm に緩和。

SI 単位に準拠。 
 
 
日本ではクラス II 電動工具が一
般化しており,記号を大きくし
て強調する必要はない。IEC 

提案する。 

8  表 示 及
び 取 扱 説

明書

8.12  取扱説明書及
び一般安全説明書 
 
 
 
8.12.1 b) 6)

8.12 
 
 
 
 
8.12.1

製品が使用される国の公

用語で記載されなければ
ならない。 
 
 
 

変更 
 
 
 
 
追加

JIS

であるため製品が使用され

る国の公用語は“日本語”。また,
複数言語と併記であってもよい
ため“含まなければならない”

とした。 
クラス 0I 及びクラス I 製品に対
しては,アースの接続に関する

注意喚起文を追加した。

公用語を“日本語”と明確化し

た。 
 
 
 
日本の配電事情による。

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C

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0

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C 9745-1

:2009

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規
格番号

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策

8  表 示 及
び 取 扱 説
明書 
(続き)

8.12.2 c) 8) 
給 水 装 置 を も つ 電
動工具の表示要求 

8.12.2

追加

クラスⅢ又は絶縁変圧器をもた

な い 給 水 装 置 を も つ 電 動 工 具
に,漏電遮断器を用いることの
表示を追加。

IEC

規格はクラスⅢ又は絶縁変

圧器をもたない給水装置をもつ
電動工具の取扱いが明確ではな
いため追加した(21.16 項)。

それに従い,漏電遮断器との併
用 を 義 務 付 け る 表 示 を 追 加し
た。IEC に提案する。

9  充 電 部
へ の 近 接

に 対 す る
保護

9.3  テストピンに
よる検査

9.3

JIS

に同じ

追加

クラス 0I 機器の条件を決めた。

クラス 0I 機器の扱いは,日本の
配電事情による。

12  温度上

12.5  通常使用状態
における許容温度

12.5 

JIS

に同じ。

変更

材料の温度上限値で不明確なも
のは,省令第 1 項を適用。

温度限度が明確に決まっていな
い材料の温度上限値の明確化を
行った。

13  漏えい
電流

13.2  漏えい電流試
験の方法,判定基準

13.2 JIS に同じ。

追加

クラス 0I 機器の条件を決めた。

13.2 クラス 0I 機器の扱いは,日
本の配電事情による。

15  耐電圧

15.2  耐電圧試験の
試験電圧,判定基準

15

追加

JIS

では,100 V 級機器を考慮し

て,定格電圧によって試験電圧
を区別。

日本特有の事情による。

18  異常運

18.6 及び 18.12 異常
運 転 試 験 の 試 験 方

法と判定基準

18.6 及び
18.12

JIS

に同じ。

追加

クラス 0I 機器の条件を決めた。

クラス 0I 機器の扱いは,日本の
配電事情による。

21  構造 21.12  電線,ねじ,

ナット,座金,ばね
等 が 緩 ん だ り 外 れ
た り し た と き の 絶

縁 距 離 の 減 少 に つ
いての規定

21.12 

JIS

に同じ。

追加

クラス 0I 機器の条件を決めた。

クラス 0I 機器の扱いは,日本の

配電事情による。

102

C

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5-

1


2

009


103

C 9745-1

:2009

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規
格番号

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策

21.15   ブ ラシ キャ
ップの構造

21.15 
 

JIS

に同じ。

追加

クラス 0I 機器の条件を決めた。

クラス 0I 機器の扱いは,日本の

配電事情による。

21  構造 
(続き)

21.16   給 水装 置が
あ る 電 動 工 具 の 構
造についての要求

21.16

JIS

に同じ。

追加

クラスⅢ又は絶縁変圧器をもた
ない給水装置をもつ電動工具に
ついて漏電遮断器の使用を認め

た。

IEC 60745-1

の第 4 版では漏電

遮断器の使用を認めている。

22  内部配

22.3  内部配線の屈
曲,耐電圧など

22.3

JIS

に同じ。 

選択

電気用品安全法で定められてい

る絶縁内部配線も使用できるよ
うにした。

省令第 1 項適合電線も十分な絶

縁があるものとして扱うことに
した。

23.1  適用できる限
り JIS 又は IEC 規格
適合部品を使用

23.1 

通常 IEC 規格適合部品を
要求。 

変更・追加 

電気用品安全法対象部品の扱い
を明確化。 

電気用品安全法対象部品は電気
用品安全法に適合する必要があ
ることを明確化した。

23  構成部

23.1.3  E10 ランプ
ホ ル ダ に 類 似 す る
小形ランプホルダ

23.1.3

JIS

に同じ。

追加

小形ランプホルダの規定として

JIS C 8280

を適用する。

E10 ランプホルダに適用する要
求事項(規格)を明確にした。

24.4  電源電線の適
用規格

24.4

JIS

に同じ。

追加・選択  電気用品安全法で定められてい

る電源コードを使用できるよう

にした。

省令第 1 項の電線,プラグを使
用する機器にも対応させる。

24.5  可とうケーブ
ルの公称断面積

24.5 
 

JIS

に同じ。

追加

省令第 1 項電線を使用した場合

の許容電流は内線規程によるこ
ととした。

省令第 1 項の電線を使用可能と

し,その許容電流を明確にした。

24  電源接
続 及 び 外

部 可 と う
コード

24.6  クラス I の接
地線の配色(緑と黄
色)を規定

24.6 
 
 
 

JIS

に同じ。

 
 

追加

クラス I,クラス 0I 機器の接地
線に電気用品安全法で定められ
ている接地用の表示を施した電

線を認めた。 

クラス 0I 機器の保護接地は,ク
ラス I 機器と同様に扱う。 
電気用品安全法で定められてい

る接地用の表示を施した電線に
も対応させる。 

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C 9745-1

:2009

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規
格番号

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策

24.11   電 源 コ ー ド
の 導 体 と 金 属 製 の
場 合 の 電 動 工 具 の
外郭との間の絶縁

24.11

JIS

に同じ。

追加

電気用品安全法で定められてい

る電源コードも使用できるよう
にした。

省令第 1 項適合電線の使用を認

めた。

24.16  X 形取付け
の コ ー ド 止 め の 規

24.16

JIS

に同じ。

追加

クラス 0I 機器の条件を決めた。

クラス 0I 機器の扱いは,日本の
配電事情による。

24  電源接
続 及 び 外
部 可 と う
コード

(続き)

24.20  X 形取付け
の端子部の規定

24.20

JIS

に同じ。

追加

特別に製作したコードの場合は

製造業者の指定コードを使用し
て試験を行うことを明記した。

特別に製作したコードを使用す

る製品の規定の明確化。

25 外部導
体用端子

25.2  X 形取付け用
端 子 に 使 用 で き る

導体の公称断面積

25.2

JIS

に同じ。

変更

公称断面積を範囲で規定し,そ
の範囲に入る断面積の導体を接

続できればよいこととした。

JIS

電線は IEC 電線と断面積が

異なるため,JIS 電線を使用で

きるようにした。

26  接地接

26.1  接地線の緩み
防止,耐腐食性,接

地導通試験など

26.1 JIS に同じ。

追加

クラス 0I 機器の条件を決めた。

クラス 0I 機器の扱いは,日本の
配電事情による。

28  沿面距
離,

空間距

離 及 び 通
し 絶 縁 距

28.1  空間距離,沿
面距離,固体絶縁の
厚さ

28.1

JIS

に同じ。 

変更

動作電圧 130 V 以下の沿面距離,

空間距離の緩和を定めた。

IEC

に提案する。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60745-1:2003,MOD

被引用法規

電気用品安全法(予定)

104

C

 974

5-

1


2

009


105

C 9745-1

:2009

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

    −  選択……………… 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

      −  MOD………………国際規格を修正している。

105

C

 974

5-

1


20
0

9


106

C 9745-1

:2009

参考文献

JIS C 9335-2-29

  家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 2-29 部:バッテリチャージャの個別要求

事項

JIS C 9335-2-45

家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 2-45 部:可搬形加熱工具及びこれに類す

る機器の個別要求事項

IEC 60601

 (all parts),Medical electrical equipment