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C 9730-1

:2010

附属書 A

規定)

表示の耐消滅性

A.1

制御装置上の表示は,安全のために十分な耐消滅性をもたなければならず,かつ,耐消滅性要求事

項に従って A.1.1A.1.3 のとおり分類する。

A.1.1

この規格の要求事項では,強制されない表示。

A.1.2

この規格の要求事項の範囲内で強制されるが,制御装置を機器中に取り付けるか据え付けたとき,

最終使用者が可触でない表示。

これらの表示は,最終検査の後,制御装置製造業者の工場における取扱い,つまり包装され,機器製造

業者の工場への輸送,更に取付け中に扱われることに耐える十分な除去抵抗力をもっていなければならな

い。さらに表示は,存在するおそれがある蒸気,その他の汚染があっても読むことができなければならな

い。

A.1.3

この規格の要求事項の範囲内で強制され,制御装置が通常使用のように取り付けられるか据え付け

られた後,機器の最終使用者が可触である表示。

これらの表示は,A.1.2 に示す取扱いなどに耐えることに加えて,機器の使用中に予想されるこすり及び

取扱いに耐えなければならない。ノブなどの上の表示は,手で操作するために連続的に取り扱われ,及び

こすられた後でも残らなければならない。その他の表示は,掃除,研磨などに耐えることが望ましい。

A.1.4

A.1.2

及び A.1.3 に従って分類される表示の耐消滅性要求事項の適否は,

図 に示される設備を用

いて,A.2 又は A.3 の試験によって判定する。

主要部品は,直径 65 mm 及び厚さ 7.5 mm の硬くて白い研磨用フェルト製の円板で構成する。これは,

回転しないように固定され,試験するべき面を横切って 20 mm のストロークで動くように,かつ,表面に

掛かる力が測定可能なように配置する。標準試験は,12 ストローク(すなわち,偏心の回転数)とし,ほ

ぼ 15 秒をかけなければならない。

試験中,研磨用円板の該当する部分は,ナップ(起毛して毛あしをそろえた柔らかい表面)を外側にし

た,白い吸収性リントの一層で覆う。

使用する溶剤は,次による。

−  アルキルベンゼンスルホン酸と非イオン化洗剤とを混合した中性液体洗剤

−  石油アルコール(脂肪族溶媒ヘキサンであって,芳香族含有量体積分率 0.1 %,カウリブタノール値

29,初期沸騰点約 65  ℃,乾点約 69  ℃及び比重約 0.68 g/cm

3

のもの)

−  水

A.2

A.1.2

に従って分類された表示の耐消滅性要求事項の適否は,次の試験によって判定する。

A.2.1

試験する表示は,4 時間,表示面上にたまっている洗剤の滴に耐えなければならない。この期間の

終了時に,洗剤の“かさぶた”

[こん(痕)跡]は,40±5  ℃の温水の非常に細かいスプレーによるか,湿

った布で軽くぬぐうことによって取り除く。

A.2.2

サンプルは,周囲室内温度 25±5  ℃において完全に乾燥させなければならない。

A.2.3

サンプルは,乾燥したリント及び測定値 250 g の“おもり”を使用して,

図 に示す設備でこすら

なければならない。


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C 9730-1

:2010

A.2.4

サンプルは,水に浸したリント及び 250 g の“おもり”を使用してこすらなければならない。

A.2.5

表示の形状又は位置が,

(例えば,表示を付けた面をくぼみに入れることによって)この装置を用

いては漂白又はこすることができないようであれば,A.2.3 及び A.2.4 の試験は適用しない。

A.2.6

これらの試験の終了時に,表示は今までどおりに読むことができなければならない。

A.3

A.1.3

に従って分類された表示の耐消滅性要求事項の適否は,次の試験によって判定する。

A.3.1

試験する表示は,乾燥したリント及び 750 g の“おもり”を使用して,

図 の設備でこすらなけれ

ばならない。

A.3.2

表示は,水に浸したリント及び 750 g の“おもり”を使用して,その設備でこすらなければならな

い。

A.3.3

試験する表示は,4 時間,表示面上にたまっている洗剤の滴に耐えなければならない。この期間の

終了時に,洗剤の“かさぶた”は,40±5  ℃の温水の非常に細かいスプレーによるか,湿った布で軽くぬ

ぐうことによって除かなければならない。

A.3.4

それを乾燥させた後,洗剤に浸したリント及び 750 g の“おもり”を使用して,その設備でこすら

なければならない。

A.3.5

余剰洗剤が振り落とされた後,石油アルコールに浸したリント及び 750 g の“おもり”を使用して,

その設備でこすらなければならない。

A.3.6

A.3.1

及び A.3.5 の試験に対して,研磨用円板の厚さは表示に接触し,こするように 7.5 mm から漸

次減少してもよい。ただし,研磨用円板の最小厚さは 2.5 mm 以上でなければならない。研磨用円板の厚

さを減少する場合は,750 g の“おもり”は比例して減少しなければならない。

A.3.7

これらの試験の終了時に,表示は今までどおりに読むことができなければならない。


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附属書 B

規定)

沿面距離及び空間距離の測定

沿面距離及び空間距離を測定して決定するとき,次が前提条件となる。ここで,は,検討する距離に

対して規定する空気中の空間距離に等しい。

−  溝は,平行,収れん又は発散する側壁であってもよい。

−  溝が,発散形側壁をもつ場合,その最小幅が D/12 を,その深さが D/2 を超え,溝の底でその幅が D/3

以上(しかし,次の表で認められる最小値 未満にならない場合)であるならば,エアギャップとみ

なす(

図 B.8 参照)。

− 80°未満の角度をもつ角は,D/3 又は 1 mm のうち,いずれか短い方に等しい幅をもつ絶縁連結物リ

ンク(最も不利な姿勢におかれる)によって,橋絡されると仮定される(

図 B.3 参照)。

−  溝の頂上を横切る距離が,D/3 又は 1 mm のうち,いずれか小さい方以上の場合,すぐ上に別の規定

があるときを除き,沿面経路は溝の輪郭に従う(

図 B.2 参照)。

−  相対的に相互に,動いている部品間の沿面距離及び空間距離に対しては,これらの部分は,相互に最

も不利な位置にあるとみなす。

−  これらの規則に従って決定する沿面距離は,対応する空間距離以上である。

−  D/3 又は 1 mm のうち,いずれか小さい方未満の幅をもつすべてのエアギャップは,全空間距離を計

算するときに無視する。

−  挿入されたか又は据え付けられたバリアに対して,沿面距離は,接合部を通して測定する。ただし,

その部品が湿気又は汚染の接合部への浸入が発生しやすくないように接着する,又は熱シールする場

合は除く。

図 B.1∼図 B.11 の例では,次のように識別する。

          は,沿面距離

          は,空間距離

汚損度

溝の幅 X:最小値

mm

1 0.25 
2 1.0 
3 1.5 
4 2.5

関連する空間距離が 3 mm 未満の場合は,最小溝幅は,この空間の 1/3 に減らす。


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C 9730-1

:2010

検討する経路は,未満の幅の任意の深さの溝を含む。 
規則:空間距離は,直線距離。

図 B.1

検討する経路は,以上の幅の任意の深さの溝を含む。 
規則:空間距離は,直線距離。 
      沿面距離は,溝の輪郭に沿った距離。

図 B.2

検討する経路は,角度 80°未満で,以上の幅をもつ 形の溝を含む。

規則:空間距離は,直線距離。 
      沿面距離は,その溝の輪郭に沿うが,底部は幅が に等しいところで溝を橋絡させた距離。

図 B.3

検討する経路は,リブを含む。 
規則:空間距離は,そのリブの頂上を通る最短の真っ直ぐな空間経路。 
      沿面距離は,リブの輪郭に沿った距離。

図 B.4


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C 9730-1

:2010

検討する経路は,非接着接合部及びいずれの側にも 未満の幅をもつ溝を含む。

規則:沿面距離及び空間距離は,図示のとおりの直線距離。

図 B.5

検討する経路は,非接着接合部及び幅が 以上の溝を含む。

規則:空間距離は,直線距離。 
      沿面距離は,その溝の輪郭に沿った距離。

図 B.6

検討する経路は,非接着接合部,片側に幅が 未満の溝及び反対側に幅が 以上の溝を含む。

規則:空間距離及び沿面距離は,図示のとおりの距離。

図 B.7

検討する経路は,発散形側壁で D/2 以上の深さ及び最も狭い部分で D/12 を超え,底で D/3 以上の幅
をもつ溝を含む。 
規則:空間距離は,直線距離。

      沿面距離は,溝の輪郭に沿った距離。 

図 B.3 の規則は,同様に内部のかどが,80゜未満であれば,それにも適用する。

図 B.8


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C 9730-1

:2010

ねじ頭部とくぼみの壁との空げきが狭く,空げき

を沿面距離の経路に算入できない場合。

ねじ頭部とくぼみの壁との空げきが十分に広く,

空げきを沿面距離の経路に算入できる場合。

図 B.9 

図 B.10 

C'

は,浮いた部分。

空間距離は,dである。 
沿面距離は,同じく dである。

図 B.11


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C 9730-1

:2010

附属書 C 

規定)

水銀スイッチ試験に用いる綿

C.1

分類

水銀スイッチ試験に用いる綿は,非殺菌とする。

C.2

一般要求事項

吸収綿は,うね織り繊維(漂白した白で,粘着性不純物及び脂肪質がない。

)で作られていなければなら

ない。

C.3

繊維の長さ

重量比で繊維の 60 %以上が,長さ 12 mm 以上でなければならない。質量の 10 %以下は長さ 6 mm 以下

であってもよい。

C.4

吸水度

綿のサンプルは,10 秒以内に完全に水中に沈まなければならない。サンプルは,その質量の 24 倍以上

の水を保持しなければならない。

C.5

酸度及びアルカリ度

綿の抽出水は,中性でなければならない。

C.6

着火時の残さ

残さの 0.2 %以下でなければならない。

C.7

水溶性物質

残さの 0.25 %以下でなければならない。

C.8

脂肪質物質

青,緑,又は茶色がかった色の形跡が,エーテル溶液中にあってはならず,また残さ量は,0.7 %を超え

てはならない。

C.9

染料

青又は緑の色合いの形跡があってはならない。軽微な黄は許容する。

C.10

その他の異物質

繊維長の決定のために取った綿のつまみは,油しみ又は金属粒子を含んでいてはならない。


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C 9730-1

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附属書 D 

参考)

耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

(対応国際規格の

附属書 は,カナダ及びアメリカ合衆国で適用するものであり,この規格では採用し

ない。


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C 9730-1

:2010

附属書 E

規定)

漏えい電流測定回路

H.8.1.10

による漏えい電流測定のための適切な回路を,

図 E.1 に示す。

回路は,ゲルマニウムダイオード D による整流器配置及び可動コイル計器 M,回路の特性を調整するた

めの抵抗器及びコンデンサ C 並びに計器の電流範囲を調節するための“断路前接続”スイッチ S を含む。

完成した計器の最も感度の高い範囲は,1.0 mA を超えてはならない。1.0 mA より高い方のレンジは,非

誘導抵抗器 R

s

によって,計器のコイルを分路することによって,また,規定する値で回路の全抵抗 R

1

RV

R

m

を維持するように同時に直列抵抗器 RV を調整することによって得られる。

基本的校正点は,正弦波周波数 50 Hz 又は 60 Hz において 0.25 mA,0.5 mA 及び 0.75 mA とする。

回路は,過電流に対して保護してもよいが,その方法は,回路の特性に影響を与えてはならない。

抵抗器 R

m

は,0.5 mA の整流器にまたがって測定した電圧降下から計算する。そのとき,抵抗器 RV は,

レンジに対して回路の全抵抗となるように調整する。

ゲルマニウムダイオードを使用するのは,これがその他のタイプのダイオードよりも低い電圧降下をも

ち,かつ,より直線的目盛となるからである。金−ボンドタイプが望ましい。ダイオードの定格は,完成

計器の希望最大レンジに適合するように選定しなければならない。しかし,この範囲は 25 mA を超えては

ならない。その理由は,より高い電流用に適するダイオードは,高い電圧降下をもつからである。

スイッチは,計器に対する不注意による損傷を防止するために,最大の電流範囲を示す位置に自動的に

復帰するように手配することが望ましい。

コンデンサは,適切な容量のものを選定し,直列/並列接続によって作成してよい。

図 E.1−漏えい電流測定回路


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C 9730-1

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附属書 F

参考)

耐熱性及び耐火性カテゴリ

F.1

耐熱性及び耐火性カテゴリに関する次の記述は,ただ参考用として提供する。耐熱性及び耐火性に

対する要求事項は,適切な機器規格に含まれる。

F.2

カテゴリ A の制御装置は,0.5 A 未満の定格をもつもの,定格 0.5 A 未満の定格をもつ機器での使用

に適するもの,又は手によってオン状態を保持する若しくは手によって連続的に負荷をかける手持ち形機

器用のものである。

F.3

(規定なし)

F.4

カテゴリ C の制御装置は,人がついている間に動作し,0.5 A を超える電流定格をもつ機器に使用す

るのに適している。

F.5

カテゴリ D の制御装置は,人がついていない間に動作し,0.5 A を超える電流定格をもつ機器に使用

するのに適している。

接続部を正しい位置に保持する絶縁材料の部分

材料が,次の試験を満足する場合,その材料は IEC 60335-1 の追補 (Amendment) 2 で修正された 30.2.3.2

の要求事項(人の監視がない機器の,0.2 A を超える通電接続部の絶縁)に適合するとみなす。

− 850

℃のグローワイヤ試験(カテゴリ D)

− 750

℃のグローワイヤ試験(カテゴリ C)であって,炎の持続が 2 秒間以下

ボールプレッシャ試験  21.2.6

水平燃焼試験

550  ℃グローワイヤ

試験

750  ℃グローワイヤ

試験

850  ℃グローワイヤ

試験

カテゴリ C

カテゴリ D

カテゴリ A

又は


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C 9730-1

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附属書 G 

規定)

耐熱性及び耐火性試験

G.1

燃焼試験

燃焼試験は,JIS C 60695-11-10 に基づき,3±0.2 mm の厚さをもつ特別に準備されたサンプルについて

行う。

この規格の目的には,方法 FH,炎−水平試験片を用いる。

試験結果の評価には,カテゴリ FH-3 を適用し,最大燃焼速度は 40 mm/分とする。

2 個以上の試験片が試験に合格しないときは,その材料は不合格とする。

1 個の試験片が試験に合格しないときは,5 個 1 組の試験片の別の組について試験を繰り返し,すべての

試験片が試験に合格しなければならない。

G.2

グローワイヤ試験

グローワイヤ試験は,JIS C 60695-2-11 に従って行う。

グローワイヤ試験は,可能であれば,完成した制御装置で行わなければならない。不可能な場合,制御

装置の部分は,この試験が実施できるように取り外してもよい。

この規格の目的には,次を適用する。

−  5.“試験装置の説明”において,関連する箇所を次に置き換える。

“燃焼粒子又は赤熱粒子が完成した制御装置から下方の外部表面上に落下するおそれがある場合,

この試験は,1 枚の松板(厚さほぼ 10 mm で,1 層のティッシュペーパで覆われる。

)を,グローワイ

ヤの先端が試験片に当てられる場所の 200±5 mm 下のところに置いて行われる。

−  6.“厳しさ”において,グローワイヤの先端を試験片に当てる時間は,30±1 秒とする。

−  11.“観察及び測定”において,c)を記録しなければならない。

−  試験報告書には,何らかの着火又は火炎が発生したか否か,及び火炎が発生した場合,その持続が 2

秒以下であったかを記載しなければならない。IEC 60335-1 の追補 (Amendment) 2 で修正された

30.2.3.2

による。

G.3

ニードルフレーム試験

ニードルフレーム試験は,JIS C 60695-11-5 に従って行う。

この規格の目的のため,次を適用する。

−  5.“試験装置の概要”において,5.4“規定の敷物”を次に置き換える。

“燃焼粒子又は赤熱粒子が完成した制御装置から下の外部表面上に落下するおそれがある場合,試

験は,1 枚の松板(厚さほぼ 10 mm で,一層のティッシュペーパで覆う。

)を,試験炎を試験片に当

てる場所の 200±5 mm 下のところに置いて行う。その試験片が完成した制御装置であれば,制御装置

自身は,その通常の使用姿勢でティッシュペーパをかぶせた松板の上に置く,又はそれより上に取り

付ける。試験開始前に,その板は試験片のために 8.“前処理条件”で述べるような状態におく。

−  7.“試験の厳しさ”において,試験炎を当てる時間は,30±1 秒とする。

−  9.“試験手順”において,9.2“ニードルフレームの接炎”の第 3 段落を次に置き換える。


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“試験の開始時に,

試験炎は炎の先端が少なくとも試験片の表面に接触するように当てる。接炎中,

バーナは,動かしてはならない。試験炎は,規定された時間が経過した直後に取り去る。試験位置の

例については,第 5 段落を参照。

−  9.“試験手順”において,9.3“試験試料の個数”の関連する箇所を次に置き換える。

“試験は,1 個の試験片について行う。試験片が,試験に合格しないときは,その試験を,新たに 2

個の試験片について繰り返される。そのとき両方とも試験に合格しなければならない。

−  11.“試験結果の評価基準”において,更に次のことを適用する。

“一層のティッシュペーパを使用するとき,ティッシュペーパの着火又は松板の焦げがあってはな

らない。松板の軽微な変色は,無視する。

G.4

保証トラッキング試験

保証トラッキング試験は,JIS C 2134 に従って行う。

この規格の目的のため,次を適用する。

−  5.“試験片”の

備考 3.及び最後の段落は,10.“保証トラッキング指数 (PTI) の測定”にも適用する。

−  7.“測定装置”において,7.3“測定溶液”に述べる溶液 A を用いる。

−  8.“測定手順”において,8.2 で引用する電圧は,この規格の

表 7.2 の項目 30 で宣言された値に設定す

る。

−  10.“保証トラッキング指数 (PTI) の測定”において,試験を 5 回行う。


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附属書 H 

規定)

電子制御装置の要求事項

この附属書は,この規格の対応する箇条を補足又は変更する。

H.2

用語及び定義

H.2.4

断路及び開路に関する定義

H.2.4.2

注記  電子装置は,この断路(完全断路)はできない。

H.2.4.3

注記  電子装置は,この断路(マイクロ断路)はできない。

H.2.4.4

注記  電子装置は,この断路(マイクロ開路)はできない。

H.2.4.6

電子的断路 (electronic disconnection)

機能的に断路する回路をもつ電子装置による非繰返し性の開路であって,ある電気的要求事項を満足す

る,1 個以上の極に対するエアギャップ以外の断路。

注記 1  電子的断路は,すべての非検出制御装置に対して,断路によって制御される機能が確実であ

ること,及びすべての検出制御装置に対しては,制御される機能が

表 7.2 の項目 36 で宣言さ

れた作動量限度値間で確実であることを保証する。

注記 2  断路は,自動作動又は手動作動によって得られてもよい。

注記 3  制御装置によっては,2 種類以上の形式の回路断路装置を組み込むことができる。

注記 4  電子的断路は,用途によっては適切ではない場合がある。H.28 参照。

H.2.5

構造に関する制御装置のタイプの定義

H.2.5.7

電子制御装置 (electronic control)

1 個以上の電子装置を組み込む制御装置。

H.2.5.8

電子装置 (electronic device)

電子の動的不均衡を作る装置。

注記  本質的機能及び構造は,半導体装置,真空管又はガス放電管技術を基礎とする。

H.2.5.9

電子式組立部 (electronic assembly)

1 個以上が電子装置であり,個々の部分が組立部に対する損傷なしに取替えできる構成部品群。

注記  この一例として,プリント回路板上に取り付ける構成部品群がある。

H.2.5.10

集積回路 (integrated circuit)

塊状の半導体材料のうちに含まれ,その材料の表面又は近傍で相互接続される電子装置。


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C 9730-1

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注記  半導体材料は,通常,ある形状のカプセル内に封入する。

H.2.5.11

ハイブリッド回路 (hybrid circuit)

I/O ポイントを除き,接触可能な電気的接続のない,また,リードフレーム又はその他の一体構造の一

部として構築されたすべての内部接続をもつ,セラミック基板上に厚いフィルム,薄いフィルム又は表面

実装素子 (SMD) 技術によって生成した回路。

H.2.7

感電に対する保護に関する定義

H.2.7.14

保護インピーダンス (protective impedance)

通常使用状態及び機器内で起こるおそれがある故障条件下で,電流が安全値に制限されるような値の,

充電部と可触導体部分との間に接続されたインピーダンス。

H.2.16

ソフトウェアを使用する制御装置の構造に関する定義

H.2.16.1

デュアルチャンネル (dual channel)

規定の動作を実施するために,2 個の相互に独立した機能的手段を含む構造。

注記  制御装置のコモンモードの故障/エラーに対し特別処置を行ってもよい。それぞれの 2 個のチ

ャンネルは,それぞれ性質がアルゴリズム又はロジックであることを必要としない。

H.2.16.2

比較付きデュアルチャンネル(異質形)[dual channel (diverse) with comparison]

それぞれ宣言された応答を与えることができる,2 個の異なる相互に独立した機能的手段を含むデュア

ルチャンネル構造。この中で,故障/エラー認識のために出力信号の比較を実施する。

H.2.16.3

比較付きデュアルチャンネル(同質形)[dual channel (homogeneous) with comparison]

それぞれ宣言された応答を与えることができる,2 個の同一で相互に独立した機能的手段を含むデュア

ルチャンネル構造。この中で,故障/エラー認識のために内部信号又は出力信号の比較を実施する。

H.2.16.4

単一チャンネル (single channel)

規定の動作を実施するために,単一の機能的手段をもつ構造。

H.2.16.5

機能テスト付き単一チャンネル  (single channel with functional test)

運転に先立ち,試験データを機能ユニットに導入する単一チャンネル構造。

H.2.16.6

定期的自己テスト付き単一チャンネル  (single channel with periodic self test)

制御装置の構成部品を,運転中に定期的に試験する単一チャンネル構造。

H.2.16.7

定期的自己テスト及びモニタ付き単一チャンネル  (single channel with periodic self test and monitoring)

独立した手段(それぞれ,宣言された対応を提供できる。

)が安全に関連するタイミング,シーケンス及

びソフトウェア動作の挙動をモニタする,定期的自己テスト及びモニタ付きの単一チャンネル構造。


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C 9730-1

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H.2.17

ソフトウェアを使用する制御装置におけるエラー防止に関する定義

H.2.17.1

動的解析 (dynamic analysis)

制御装置への入力をシミュレートし,回路節点(ノード)におけるロジック信号を正しい値及びタイミ

ングに対して検査する解析方法。

H.2.17.2

故障率計算  (failure rate calculation)

一定種類の単位当たりの故障の理論数値の計算。

注記  例えば,1 時間当たりの故障又は動作サイクル当たりの故障。

H.2.17.3

ハードウェア解析 (hardware analysis)

制御装置の回路構成及び構成部品が,それらの明示された許容差及び定格内で正しい機能をしているか

を検査する評価プロセス。

H.2.17.4

ハードウェアシミュレーション (hardware simulation)

回路機能及び部品偏差を,コンピュータ上のモデルを用いて検査する解析方法。

H.2.17.5

検査 (inspection)

ハードウェア又はソフトウェアの仕様,設計若しくはコードを,起こり得るエラーを確認するために,

設計者又はプログラマ以外の人又はグループが詳細に検査する評価プロセス。

注記  ウォークスルーとは対照的に,設計者又はプログラマは,この評価中は受動的である。

H.2.17.6

動作試験 (operation test)

設計又は構造上のエラーを検知するために,制御装置をその意図する動作条件(例えば,サイクル速度,

温度,電圧)の上下限値で動作させる評価プロセス。

H.2.17.7

静的解析

H.2.17.7.1

静的解析−ハードウェア (static analysis−hardware)

ハードウェアモデルを,システム的に評価する評価プロセス。

注記  評価は,一般的にはコンピュータ支援形であり,パーツリスト・回路配置の調査,インタフェ

ース解析及び機能検査を含んでもよい。

H.2.17.7.2

静的解析−ソフトウェア (static analysis−software)

ソフトウェアプログラムを,必ずしもそのプログラムを実施することなくシステム的に評価する評価プ

ロセス。

注記  評価は,一般的にはコンピュータ支援形であり,通常,プログラムロジック,データパス,イ

ンタフェース及び変数のような機能の解析を含む。

H.2.17.8

系統的試験 (systematic test)


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C 9730-1

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システム又はソフトウェアプログラムを,選択した試験データの導入によって適正な実行について評価

する解析方法。

注記  例えば,ブラックボックス試験及びホワイトボックス試験参照。

H.2.17.8.1

ブラックボックス試験  (black box test)

機能仕様から得られる試験データを,機能ユニットの適正な動作を評価するために,その機能ユニット

に導入する系統的試験。

H.2.17.8.2

ホワイトボックス試験  (white box test)

ソフトウェア仕様に基づく試験データを,

そのプログラムのサブパートの適正な動作を評価するために,

プログラムに導入する系統的試験。

注記  例えば,データは,できる限り多くの命令,できる限り多くのブランチ,できる限り多くのサ

ブルーチンなどを実施するために選択できる。

H.2.17.9

ウォークスルー (walk-through)

設計者又はプログラマが,起こるおそれがあるエラーを識別するために開発したハードウェア設計,ソ

フトウェア設計及び/又はソフトウェアコードを通して,設計者又はプログラマが評価チームの構成員を

率いる評価プロセス。

注記  検査とは対照的に,再評価中は,設計者又はプログラマは能動的である。

H.2.17.10

ソフトウェア故障/エラー検出時間  (software fault/error detection time)

故障/エラーの発生と宣言された制御応答のソフトウェアによる始動との間の時間。

H.2.18

ソフトウェアを使用する制御装置のための故障/エラー抑制技術に関する定義

H.2.18.1

バス冗長性

H.2.18.1.1

全バス冗長性  (full bus redundancy)

全冗長データ及び/又はアドレスを,冗長バス構造の方法によって備える故障/エラー抑制技術。

H.2.18.1.2

多ビットバスパリティ  (multi-bit bus parity)

バスを 2 以上のビットによって拡張し,これらの追加ビットをエラー検出のために用いる故障/エラー

抑制技術。

H.2.18.1.3

単一ビットバスパリティ  (single bit bus parity)

バスを 1 ビットだけ拡張し,

この追加したビットを,

エラー検出のために用いる故障/エラー抑制技術。

H.2.18.2

コードの安全性 (code safety)

入力及び出力情報中の同時発生する及び/又はシステムエラーに対する保護を,データ冗長性及び/又

は転送冗長性を用いることによって提供する故障/エラー抑制技術。

H.2.18.2.1


136

C 9730-1

:2010

データ冗長性 (data redundancy)

冗長性の蓄積が生む,コードの安全形式。

H.2.18.2.2

転送冗長性 (transfer redundancy)

データを 2 回以上連続転送して比較する,コードの安全形式。

注記  この技術は,間けつ(歇)的エラーを認識する。

H.2.18.3

コンパレータ (comparator)

デュアルチャンネル構造中の故障/エラー抑制に使用する装置。この装置は,2 個のチャンネルからの

データを比較し,異なる値が検出されると宣言された応答を始動させる。

H.2.18.4

DC

故障モデル (d.c. fault model)

信号線間に短絡回路を組み込んだ,故障時スタックモデル。

注記  試験中は装置内で幾つもの短絡が起こることがあるので,通常,該当信号線間の短絡だけを考

慮する。線間において反極性レベルに移行しようとするような場合を支配するために,理論信

号レベルを定義する。

H.2.18.5

等価性クラス試験  (equivalence class test)

命令解読及び実施が適正に動作するかどうかを決定する目的の系統的試験。試験データは,CPU 命令仕

様書から得られる。

注記 1  類似の命令をグループに分類し,入力データの組は特定データ間隔(等価クラス)に小分割

する。1 個のグループプロセス内の各命令は,グループ全体が試験データの組全体を処理す

るように,1 個以上の組の試験データを処理する。試験データは,次から作ることができる。

−  有効範囲からのデータ

−  無効範囲からのデータ

−  境界からのデータ

−  上下限値及びそれらの組合せ

注記 2  グループ内の試験は,グループ全体がすべてのアドレスモードを実施するように,異なるア

ドレスモードで動作させる。

H.2.18.6

エラー認識手段 (error recognizing means)

このシステム内部においてエラーを認識する目的のために設けた独立手段。

注記  例としては,モニタ装置,コンパレータ及びコード発生装置がある。

H.2.18.7

ハミング距離 (distance)

エラーを検出し,訂正するためのコードの能力を代表する統計的手段。2 個のコード語のハミング距離

は,2 個のコード語中の異なる位置の数に等しい。

注記 H.ホルシャー及び J.レイダー“マイクロコンピュータの安全技術”TUV バイエルン出版社,

TUV ラインランド (ISBN 3-88585-315-9)。

H.2.18.8


137

C 9730-1

:2010

入力比較 (input comparison)

規定の許容差内にあるように設計された入力どうしを比較する故障/エラー抑制技術。

H.2.18.9

内部エラー検出又は訂正  (internal error detecting or correcting)

エラーを検出又は訂正するための特殊回路構成を組み込んだ故障/エラー抑制技術。

H.2.18.10

プログラムシーケンス

H.2.18.10.1

周波数モニタ (frequency monitoring)

時計周波数を独立した固定周波数と比較する故障/エラー抑制技術。

注記  一例は,電源周波数との比較である。

H.2.18.10.2

プログラムシーケンスの論理的モニタ  (logical monitoring of the programme sequence)

プログラムシーケンスの論理的遂行をモニタする故障/エラー抑制技術。

注記  例としては,ルーチン数の計数,プログラム内の選択されたデータの計数,独立したモニタ装

置を用いるなどである。

H.2.18.10.3

タイムスロット及び論理的モニタ  (time-slot and logical monitoring)

コードの安全性  (H.2.18.2)  及びプログラムシーケンスのタイムスロットモニタ  (H.2.18.10.4)  を組み合

わせた故障/エラー抑制技術。

H.2.18.10.4

プログラムシーケンスのタイムスロットモニタ  (time-slot monitoring of the programme sequence)

独立したタイムベースをもつタイミングデバイスを,プログラム機能及びシーケンスをモニタするため

に定期的にトリガをかける故障/エラー抑制技術。

注記  一例は,モニタタイマである。

H.2.18.11

多重並列出力  (multiple parallel outputs)

複数の独立出力を,動作上のエラー検出のために又は独立した複数のコンパレータのために供給する故

障/エラー抑制技術。

H.2.18.12

出力検証 (output verification)

複数の出力を独立した複数の入力と比較する故障/エラー抑制技術。

注記  この技術は,エラーを欠陥出力に関連させても,させなくてもよい。

H.2.18.13

信頼性検査 (plausibility check)

プログラムの実行,入力又は出力を,認めることができないプログラムシーケンス,タイミング又はデ

ータに対して検査する故障/エラー抑制技術。

注記  例は,あるサイクル数の完了後の追加割込みの導入又はゼロによる除算チェックである。

H.2.18.14

プロトコル試験 (protocol test)


138

C 9730-1

:2010

内部通信プロトコルにおけるエラーを検出するために,データをコンピュータ構成部品に対して,又は

コンピュータ構成部品から転送する故障/エラー抑制技術。

H.2.18.15

相互交換比較 (reciprocal comparison)

2 個の処理装置間で相互的に交換されたデータについて比較を実施する,デュアルチャンネル(同質形)

構造の中で使用する故障/エラー抑制技術。

注記  相互的とは,類似データの交換を示す。

H.2.18.16

冗長データ発生 (redundant data generation)

同一のタスクを実行するための,例えば,コード発生装置のような,2 個以上の独立手段の利用。

H.2.18.17

冗長モニタ (redundant monitoring)

同一のタスクを実行するための,例えば,ウォッチドッグ装置及びコンパレータのような,2 個以上の

独立手段の利用。

H.2.18.18

計画伝送 (scheduled transmission)

特定の送信機からの情報が,時間及びシーケンスのあらかじめ明示された点においてだけ送信されるこ

とが認められており,そうでなければ受信機はそれを通信エラーにして処理する通信手順。

H.2.18.19

ソフトウェア不等 (software diversity)

ソフトウェアの全体又は部分に代替ソフトウェアコードの形態で 2 回組み込まれる故障/エラー抑制技

術。

注記  例えば,ソフトウェアコードの代替形式は,異なるプログラマ,異なる言語又は異なるコンパ

イリングスキームによって作り出され,また異なるハードウェアチャンネル又は単一チャンネ

ル内の異なる記憶域に常駐してもよい。

H.2.18.20

故障時スタックモデル  (stuck-at fault model)

開放回路又は非変化信号レベルを代表する故障モデル。

注記  これらは通常,“スタック開放”,“スタック 1”又は“スタック 0”として引用される。

H.2.18.21

試験済みモニタ (tested monitoring)

開始時又は動作中に定期的に試験する,ウォッチドック装置,コンパレータのような独立手段の設置。

H.2.18.22

試験用パターン (testing pattern)

制御装置の入力装置,

出力装置及びインタフェースの定期的試験のために用いる故障/エラー抑制技術。

試験パターンをそのユニットに導入し,その結果を期待値と比較する。試験パターン及び結果の評価を導

入するために相互に独立した手段を使用する。試験パターンは,制御装置の適正な動作に影響を与えない

ように構成する。

H.2.19

ソフトウェアを使用する制御装置のためのメモリテストに関する定義


139

C 9730-1

:2010

H.2.19.1

アブラハム試験 (Abraham test)

メモリセル間のすべてのスタック及び結合故障を識別する,可変記憶パターン試験の特殊形態。

注記 1  全メモリテストを実施するために,要求される動作数は約 30である。ここで は,メモリ

中のセル数である。試験は,記憶装置を区分化し,異なる時間区分において各区分を試験す

ることによって,動作サイクル中の使用に対して透過性にしてもよい。

注記 2 J.A.アブラハム;S.M.サット;“マイクロプロセッサのためのテストプログラムの故障適用範

囲”

,IEEE 試験会議 1979 年 18-22 頁議事録。

H.2.19.2

ガルパットメモリテスト  (GALPAT memory test)

均一に書き込まれたメモリセルのフィールド中の単一セルに,逆に書き込む故障/エラー抑制技術。そ

の後,試験する残りのメモリを検査する。フィールド中の残りのセルの内の 1 個のセルに対する読取動作

の後,逆書き込みセルもまた検査し,読み取る。このプロセスは,試験中のメモリセルすべてに対して繰

り返す。次に,第 2 の試験は,このテストセルに逆書き込みなしに,同一のメモリ範囲上で上述のとおり

に実行する。

注記  試験は,試験装置を区分化し,異なる時間区分において各区分を試験することによって,動作

サイクル中の使用に対して透過性にしてもよい(透過性ガルパット試験参照)

H.2.19.2.1

透過性ガルパット試験  (transparent GALPAT test)

最初に,試験されなければならないメモリの範囲の内容を代表して署名語を形成し,この語をセーブす

るガルパットメモリテスト。試験するセルは逆に書き込み,この試験を上記のとおりに実行する。残りの

セルは個別的には検査しないが,第 2 署名語の形成及び第 2 署名語との比較によって検査する。次に,第

2 試験を,前に逆にした値を試験用セルに逆に書き込むことによって上記のとおりに実行する。

注記  この技術は,メモリセル間のインタフェースにおけるエラーだけでなく,すべての静的ビット

エラーを認識する。

H.2.19.3

チェックサム

H.2.19.3.1

変形チェックサム (modified checksum)

メモリ中のすべての語の内容を代表する単一語を発生し,セーブする故障/エラー抑制技術。自己テス

ト中,チェックサムを同一のアルゴリズムから形成し,セーブしたチェックサムと比較する。

注記  この技術は,すべての奇数エラー及び幾つかの偶数エラーを認識する。

H.2.19.3.2

多重チェックサム (multiple checksum)

試験するメモリ領域の内容を代表する別の語を発生し,セーブする故障/エラー抑制技術。自己テスト

中,チェックサムを同一のアルゴリズムによって形成し,その領域に保管したチェックサムと比較する。

注記  この技術は,すべての奇数エラー及び幾つかの偶数エラーを認識する。

H.2.19.4

繰返し冗長性検査  (CRC) (cyclic redundancy check)

H.2.19.4.1

CRC

−単一ワード (CRC−single word)


140

C 9730-1

:2010

メモリの内容を代表する単一語を発生する故障/エラー抑制技術。自己テスト中,同一のアルゴリズム

によって,もう一つの署名語を発生し,セーブした語と比較する。

注記  この技術は,すべての単一ビットエラー及び高い確率で多重ビットエラーを認識する。

H.2.19.4.2

CRC

−二重ワード (CRC−double word)

メモリの内容を代表する 2 以上の語を発生する故障/エラー抑制技術。自己テスト中,同一のアルゴリ

ズムによって同数の署名語を発生し,セーブした語と比較する。

注記  この技術は,CRC−単一ワードの場合よりも高い精度で 1 ビット及び多重ビットエラーを認識

できる。

H.2.19.5

比較付き冗長メモリ  (redundant memory with comparison)

メモリの安全関連内容を,エラー抑制のために比較できるように,異なる領域に,異なる書式で 2 回記

憶する構造。

H.2.19.6

静的メモリテスト (static memory test)

静的エラーだけを検出することを意図した故障/エラー抑制技術。

H.2.19.6.1

チェッカボードメモリテスト (checkerboard memory test)

0 及び 1 のチェッカボードパターンを試験中のメモリ領域に書き込み,セルを対で検査する静的メモリ

テスト。各対の第 1 セルのアドレスは可変であり,第 2 のセルのアドレスは第 1 アドレスのビット極性反

転から得られる。第 1 の検査においては,まず可変アドレスをメモリのアドレススペースの終端まで増加

し,次に,その元の値まで減らす。試験は,チェッカボードパターンの極性を反転して繰り返す。

H.2.19.6.2

マーチングメモリテスト (marching memory test)

通常使用状態のように,試験中のメモリ領域に対して,データを書き込む静的メモリテスト。あらゆる

セルを昇順で検査し,内容についてビット反転を実行する。次に,検査及びビット反転を降順で繰り返す。

次に,

このプロセスを,

初めに試験したすべてのメモリセルについてビット反転を実行した後に繰り返す。

H.2.19.7

ウォークパットメモリテスト (walkpat memory test)

通常の動作状態のように,

標準データパターンを試験中のメモリ領域に書き込む故障/エラー抑制技術。

ビット反転を第 1 のセルについて実行し,残りのメモリ領域を検査する。次に,第 1 セルを再び反転し,

そのメモリを検査する。このプロセスを試験中のすべてのメモリセルについて繰り返す。第 2 の試験は,

試験中のメモリ中のすべてのセルのビット反転を実行し,上記のように進めることによって実施する。

注記  この技術は,メモリセル間のインタフェース中のエラーだけでなく,すべての静的ビットエラ

ーを認識する。

H.2.19.8

ワードの保護

H.2.19.8.1

多重ビット冗長性によるワードの保護  (word protection with multi-bit redundancy)

冗長ビットを発生し,試験中のメモリ領域において各ワードに対しセーブする故障/エラー抑制技術。


141

C 9730-1

:2010

各語を読み取るときパリティチェックを行う。

注記  例は,幾つかの 3 ビット及び多重ビットエラーだけでなく,すべての 1 ビット及び 2 ビットエ

ラーを認識するハミングコードである。

H.2.19.8.2

単一ビット冗長性によるワードの保護  (word protection with single bit redundancy)

単一ビットを試験中のメモリ領域の各語に追加し,セーブする,偶数パリティ又は奇数パリティを作る

故障/エラー抑制技術。各語を読み取るときパリティチェックを行う。

注記  この技術は,すべての奇数ビットエラーを認識する。

H.2.20

ソフトウェア用語の定義−一般事項

H.2.20.1

共通モードエラー (common mode error)

各チャンネル又は構造が,同時に同じ方法で影響を受けるような,デュアルチャンネル,その他の冗長

構造におけるエラー(又は複数のエラー)

H.2.20.2

故障モード及び影響解析  (FMEA) [failure modes and effects analysis (FMEA)]

各ハードウェア構成部品の故障モードを識別し,制御装置の安全関連機能に及ぼすそれらの効果につい

て検査する分析的技術。

H.2.20.3

独立 (independent)

制御データの流れによって悪い影響を受けず,かつ,その他の制御機能の故障によって,又は共通モー

ド効果によって阻害されないこと。

H.2.20.4

不変メモリ (invariable memory)

プログラム実行中に,変化することを目的としないデータを含むプロセッサシステム中のメモリ範囲。

注記  不変メモリは,データがプログラム実行中に変化することを目的としない場合の RAM 構造を

含んでもよい。

H.2.20.5

可変メモリ (variable memory)

プログラム実行中に変化する予定のデータを含む,プロセッサシステム中のメモリ範囲。

H.2.21

ソフトウェアクラスに関する定義

H.2.21.1

ソフトウェアクラス A (software class A)

機器の安全性を,これに頼るようには意図していない制御機能。

注記  例には,室内自動温度調節器,湿度制御装置,照明制御装置,タイマ及びタイムスイッチがあ

る。

H.2.21.2

ソフトウェアクラス B (software class B)

機器の中でソフトウェア以外の故障が起きた場合の危険を防止することを目的とした,コードを含むソ


142

C 9730-1

:2010

フトウェア。

注記  ソフトウェアクラス B を使用した制御機能の例には,洗濯機用の温度過昇防止装置,ドアロッ

クのような保護制御装置がある。

H.2.21.3

ソフトウェアクラス C (software class C)

他の保護装置を使用せずに危険を防止することを目的とした,コードを含むソフトウェア。

注記  ソフトウェアクラス C を使用した制御機能の例には,密閉形温水器(非換気形)用の自動バー

ナ制御装置及び温度過昇防止装置がある。

H.4

試験に関する一般注意

H.4.1

試験条件

H.4.1.4

電子制御装置については,H.25H.26 及び H.27 の試験を,箇条 21 の試験の前に実施する。

H.4.1.9

電子制御装置は,他の規定がなければ電気制御装置として試験しなければならない。

H.4.1.10

電子制御装置に対して試験シーケンスを導入するとき,この規格において特に要求されていない

限り,試験結果がそのサンプルの先行する試験によって悪い影響を受けないように留意しなければならな

い。そのサンプル若しくはサンプルの部品を交換し,又は追加のサンプルを使用することが必要と思われ

る。

注記  サンプル数は,関連回路の評価によって最小に維持しなければならない。

H.4.1.11  H.26

に規定する試験を除き,電源に電子制御装置の試験結果に影響を与えるおそれがある,外部

電源からのじょう乱がないように配慮しなければならない。

H.6

分類

H.6.4

自動作動の機能による分類

H.6.4.3

H.6.4.3.13

動作に関する電子的断路(タイプ 1.Y−2.Y)

H.6.9

回路断路又は開路に従った分類

H.6.9.5

電子的断路

H.6.18

ソフトウェアクラスによる分類

H.6.18.1

ソフトウェアクラス A

H.6.18.2

ソフトウェアクラス B

H.6.18.3

ソフトウェアクラス C

注記  ソフトウェアクラス A は,機能目的に使用するソフトウェアを意味する。

保護制御機能に対しては,ソフトウェアクラス B 又はソフトウェアクラス C のソフトウェア

を使用する。

H.2.21

参照。


143

C 9730-1

:2010

H.7

情報

表 7.2 への追加項目

12)

情報

適用箇条

方法

修正 
36

 
マイクロ断路又は電子的断路が保証される検出素子に対する作動

量の限度値

11.3.2

H.11.4.16H.17.14

H.18.1.5

H.27.1H.28 

X

追加 
52

 
表 7.2 の追加項目 
電子制御装置に装備していないが,その適正な動作に対して重要で
ある熱放射器(例えばヒートシンク)の最小パラメータ

14 

D

53

正弦波以外の場合,出力波形の形式

H.25 

X

54

基礎絶縁の故障後に出現する漏えい電流波形の詳細

H.27 

X

55

故障しそうでないと考えられる電子装置,その他の回路構成部品の
関連パラメータ(H.27.1.3.1 の第 1 段落参照)

H.27 

X

56

電子装置,その他の回路構成部品の故障後に発生する出力波形(又
は複数の波形)の形式[H.27.1.3 の g)参照]

H.27 

X

57

関連する場合に限り,電子回路構成部品の故障後の制御された出力
(単数又は複数)に及ぼす影響[H.27.1.3 の c)]

H.27 

X

58a

一体形及び組込形電子制御装置については,配電線で発生したじょ
う乱並びに磁気的及び電磁的妨害に対する保護が要求される場合,

H.26

の試験のうちのいずれかを実施しなければならない。また,各

テストの結果として動作不能となった後,制御される出力(複数の
出力)及び機能に及ぼす効果。

H.26.2

H.26.13 

X

58b

一体形及び組込形電子制御装置以外の電子制御装置に対しては,

H.26

の試験の結果として,動作不能となった後の制御された出力

(又は複数出力)及び機能に及ぼす効果。

H.26.2

H.26.13 

X

59

表 13.2 に対する注

14)

の要求のとおりに断路される電子的断路に依

存している構成部品

13.2

H.27.1 

X

60

カテゴリ(サージイミュニティ)

H.26.8

H.26.10.4 

X

66

ソフトウェアシーケンス文書

12), 13), 15), 18)

H.11.12.10 

X

67

プログラム文書

12), 14), 18)

H.11.12.10

H.11.12.13 

X

68

ソフトウェア故障解析

12), 15), 18)

H.11.12

H.27.1.3.1 

X

69

ソフトウェアクラス(複数のクラス)及び構造

17)

H.6.18

H.11.12.2 

D

70

用いられている解析方法及び故障/エラー制御技術

12), 16)

H.11.12.2

H.11.12.4H.11.12.7

X

71

ソフトウェアクラス B 又は C のためのソフトウェア故障/エラー検

出時間

12), 19)

H.2.17.10

H.11.12.8 

X

72

故障/エラーが検出された場合の制御対応(複数の対応)

12)

H.11.12.8.1 

X

73

第 2 の故障解析を目的とする制御装置及び第 2 の故障結果として状
態を宣言された制御装置

H.27.1.3 

X

74

試験目的に使用するための外部負荷及びエミッション制御測定

H.23.1.1 

X


144

C 9730-1

:2010

表 7.2 への追加項目

12)

続き)

12)

  全体的にソフトウェアクラス A と宣言された制御装置に対しては,項目 66,67,68,70,71 及び 72 の情報

は必要でない。ソフトウェアクラス B 又は C と宣言された制御装置に対しては,そのソフトウェアの安全関
連セグメントだけに対して情報を提供しなければならない。非安全関連セグメントに関する情報は,それが

安全関連セグメントに影響を与えないことを証明するのに十分でなければならない。

13)

  ソフトウェアシーケンスは,文書化しなければならない。また,表 7.2 の項目 46 の動作シーケンスと共に,

制御システムの原理,制御フロー,データフロー及びタイミング設定についての記述を含まなければならな

い。

14)

  プログラム文書は,製造業者によって宣言されたプログラミング設計用語で供給しなければならない。

15)

  ソフトウェアシーケンスの安全関連データ及び安全関連セグメントにおいて,その動作不良が項目 17,25,

26 及び 27 に対する不適合を招くおそれがある場合は,識別しなければならない。この識別は動作シーケン
スを含まなければならない。例えば,故障解析ツリー形式をとってもよい。これには不適合を招くおそれが
ある

表 H.11.12.7 の故障/エラーを含まなければならない。ソフトウェア故障解析は,H.27 のハードウェア

の故障解析に関連していなければならない。

16)

  宣言する手段は,要求事項 H.11.12.2H.11.12.7 から製造業者によって選定されなければならない。

17)

  制御装置内で異なる制御機能に対し異なるソフトウェアクラスを適用してもよい。ソフトウェアクラス A か

ら C までに分類される制御機能の例は,次のとおりである。

クラス A

定義 H.2.21.1 による。

クラス A 機能を含む制御装置の例として,室内自動温度調節器,湿度制御装置,照明制御装置,タイマ及

びタイムスイッチがある。

クラス B

定義 H.2.21.2 による。 
クラス B 機能を含む制御装置の例として,洗濯機用の温度過昇防止装置及びドアロックがある。

クラス C

定義 H.2.21.3 による。 
クラス C 機能を含む制御装置の例として,密閉形温水器(非換気形)用の自動バーナ用制御装置及び温度

過昇防止装置がある。

18)

  注

12)

17)

によって要求される文書中に含めることが適切であるその他の情報の例。

オリジナルのソフトウェアシステム仕様。例えば,次に示すもの。 
機能仕様。これには,電源停止時に再起動するための手順を含む。

機器インタフェースの記述及び使用者インタフェースの記述を含むモジュール設計 
メモリ使用の記述を含む詳細設計 
プログラム言語の識別を含むコード表,サブルーチンのコメント及び表

試験仕様 
設置,使用及び/又は保守の手引き

19)

  これは,特定のソフトウェア区分実行に続く時間として表すことができる。

H.8

感電に対する保護

H.8.1

一般要求事項

H.8.1.10

可触部分は,保護インピーダンスによって電源から分離している場合,危険な充電部とみなさな

い。

H.8.1.10.1

保護インピーダンスを使用するとき,その部分又は複数部分と電源のいずれかの極との間の電

流は交流 0.7 mA(ピーク値)又は直流 2 mA を超えてはならない。

− 1

kHz を超える周波数においては,限度値 0.7 mA(ピーク値)に kHz で表した周波数値を乗じた値と

するが,70 mA(ピーク値)を超えてはならない。

− 42.4

V(ピーク値)を超え 450 V(ピーク値)以下の電圧においては,静電容量は 0.1

μF を超えては

ならない。


145

C 9730-1

:2010

− 450

V(ピーク値)を超え 15 kV(ピーク値)以下の電圧においては,静電容量  (

μF)  と電圧 (V) との

積は,45

μC を超えてはならない。

− 15

kV(ピーク値)を超える電圧においては,静電容量  (

μF)  と電圧 (V) の 2 乗との積は 350 μJ を超

えてはならない。

適否は,測定によって判定する。

電圧及び電流は,単一可触部分(又は上述の部分の任意の組合せ)と電源のいずれかの極との間で測定

する。

測定回路は,全インピーダンス 1 750±250

Ω をもち,その回路の時定数が 225±15  μs であるようにコ

ンデンサによって分岐しなければならない。

漏えい電流測定用の適切な回路の詳細は,

附属書 で示す。

測定回路は,20 Hz∼5 kHz の範囲ですべての周波数に対して 5 %以内の確度をもたなければならない。5

kHz を超える周波数に対しては,代替測定法を必要とする。

H.11

構造要求事項

H.11.2

感電に対する保護

H.11.2.5

保護インピーダンスは,等価の抵抗値をもち,かつ充電部と接触可能部との間に接続された二つ

以上のインピーダンス構成部品を直列にして構成しなければならない。保護インピーダンスは,寿命期間

中のインピーダンス低下の確率が無視でき,なおかつ短絡の可能性が無視できるほど小さな構成部品で構

成しなければならない。

このような構成部品は,

表 H.27.1 の注

13)

に示す抵抗器となる。

代替として,抵抗器は,JIS C 6065 の 14.1 の要求事項に適合しなければならない。

適否の判定は,次による。

a)

各インピーダンス部品を,順番に開放する。

b)

短絡によって故障する可能性のあるインピーダンス部品を短絡する(H.27 による)

c)

保護インピーダンスをそのままにして,最大漏れ電流に影響する可能性のある回路の任意の部分に,

H.27

に従って故障条件を加える。

保護装置の動作又は電源の一つの極の喪失も,故障とみなさなければならない。

これらの条件で,機器は今までどおりに H.8.1.10 の要求事項に適合しなければならない。

H.11.4

作動

H.11.4.16

タイプ 1.Y 又は 2.Y 作動は,電子的断路を行うように動作しなければならない。

適否は,この細分箇条の試験によって判定する。

H.11.4.16.1

試験は,制御装置をその宣言された最大負荷に接続した状態で,定格電圧を加え温度 T

max

おいて実施する。

H.11.4.16.2

電子的断路部を流れる電流は,5 mA 又はその定格電流の 10 %のうち,低い方の値を超えては

ならない。

H.11.12

ソフトウェアを使用する制御装置

ソフトウェアを使用する制御装置は,ソフトウェアが制御装置のこの規格への適合性を阻害しないよう

な構造でなければならない。

適否は,この規格中の電子制御装置に対する試験,この細分箇条の要求事項による目視検査及び

表 7.2


146

C 9730-1

:2010

の項目 66∼72 の要求によって判定する。

注記  機器内に他の故障が出現した場合のソフトウェアクラス B の故障,又はソフトウェアクラス C

単独の故障は,危険な機能不良,感電,火災,機械的又はその他の危険の要因になり得る。

H.11.12.1

H.11.12.13 は,ソフトウェアクラス A として分類される制御機能には適用しない。

H.11.12.1

ソフトウェアクラス B 又は C として分類される機能をもつ制御装置は,H.11.12.2H.11.12.13

に詳述したようなソフトウェアの安全関連データ及び安全関連セグメント中のソフトウェアに関連する故

障/エラーを回避し,制御するための手段を使用しなければならない。

H.11.12.2

ソフトウェアクラス C として宣言された機能をもつ制御装置は,次の構造のうちの 1 個の構造

をもっていなければならない。

−  定期的自己テスト及びモニタ付き単一チャンネル  (H.2.16.7)

−  比較付きデュアルチャンネル(同質形)(H.2.16.3)

−  比較付きデュアルチャンネル(異質形)(H.2.16.2)

注記 1  デュアルチャンネル構造間の比較は,次のいずれかによって実行できる。

−  コンパレータの使用による  (H.2.18.3)

−  相互交換比較  (H.2.18.15)

ソフトウェアクラス B と宣言された機能をもつ制御装置は,次の構造のうち一つをもたなければならな

い。

−  機能テスト付き単一チャンネル  (H.2.16.5)

−  定期的自己テスト付き単一チャンネル  (H.2.16.6)

−  比較のないデュアルチャンネル  (H.2.16.1)

注記 2  ソフトウェアクラス C 構造は,ソフトウェアクラス B 制御装置に対しても許容できる。

H.11.12.2.1

その他の構造は,H.11.12.2 の安全レベルと同等の安全レベルを備えていることが証明できる

場合には許容できる。

H.11.12.3

比較装置付きの冗長メモリが,同一の構成部品の 2 個の領域中に設けられている場合,一方の

領域中のデータは,その他方の領域の書式とは異なる書式中に記憶しなければならない(異質形ソフトウ

ェア参照)

H.11.12.4

比較装置付きのデュアルチャンネル構造を使用するソフトウェアクラス C として宣言された機

能をもつ制御装置は,その比較装置によって検出されない故障/エラーに対して,追加の故障/エラー検

出手段(例えば,定期的機能テスト,定期的自己テスト又は独立モニタ)をもたなければならない。

H.11.12.5

ソフトウェアクラス A 以外の機能が付いている制御装置に対しては,外部の安全関連データ伝

送路での伝送中のエラーの認識及び制御手段を備えていなければならない。上記の手段は,データ,アド

レス指定,伝送タイミング及びプロトコルのシーケンスにおけるエラーを考慮していなければならない。

H.11.12.6

ソフトウェアクラス C として宣言された機能をもつ制御装置は,製造業者は,ハードウェア開

発中に,

表 H.11.12.6 に示す解析手段の組合せ (a∼p)  のうちの一つを使用していなければならない。

注記  これは,コモンモードのエラーの可能性について検査する場合を除き,比較装置付きの異質形

ハードウェアを使用するデュアルチャンネルシステムには適用しない。


147

C 9730-1

:2010

表 H.11.12.6−ハードウェア開発中の解析手段の組合せ

a

b

c

d

e

f

g

h

i

j

k

l

m

n

o

p

H.2.17.5

検査

×

×

×

×

×

×

×

×

H.2.17.9

ウォークスルー

×

×

×

×

×

×

×

H.2.17.7.1

    静的解析−ハードウェア

×

×

×

×

H.2.17.1

動的解析

×

×

×  ×

H.2.17.3

ハードウェア解析

×

×

×  ×

H.2.17.4

ハードウェアシミュレーション

×

×

×

×

H.2.17.2

故障率計算

×

×

×

×

×

×

×

×

H.2.20.2 FMEA

×

×

×  ×  ×  ×

×

×

H.2.17.6

動作試験

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×  ×  ×  ×

×

×

H.11.12.6.1

ソフトウェアクラス C として宣言された機能をもつ制御装置は,製造業者は,ソフトウェア

開発中に系統的試験  (H.2.17.8)  及び検査  (H.2.17.5),ウォークスルー  (H.2.17.9)  又は静的解析−ソフトウ

ェア  (H.2.17.7.2)  を用いていなければならない。

H.11.12.7

ソフトウェアクラス A 以外の制御機能について,製造業者は,

表 H.11.12.7 及び表 7.2 の項目

68 に示す安全関連セグメント及びデータ中の故障/エラーを探査するための手段をその制御装置中に備

えなければならない。

表 H.11.12.7 

6)

ソフトウェ

アクラス

構成部品

1)

故障/エラー

B C

受入れ可能な手段

2), 3), 4)

(次のいずれかを用いる。

定義

1. CPU 
1.1  レジスタ

 
スタック

rq

 
機能テスト

定期的自己テスト

−  静的メモリテスト 
−  単一ビット冗長性によるワードの保護

 
H.2.16.5

H.2.16.6

H.2.19.6

H.2.19.8.2 

 DC 故障

rq

冗長 CPU の比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

内部エラー検出 
比較付き冗長メモリ 
定期的自己テスト

−  ウォークパットメモリテスト 
−  アブラハム試験 
−  透過性ガルパット試験

多重ビット冗長性によるワードの保護 
静的メモリテスト及び単一ビット冗長性による
ワードの保護

 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.9

H.2.19.5 

H.2.19.7

H.2.19.1

H.2.19.2.1

H.2.19.8.1

H.2.19.6

H.2.19.8.2 

1.2  命 令 解 説
及び実行

間 違 い 解 説 及 び 実

 rq

冗長 CPU の比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

内部エラー検出 
等価性クラス試験を使用する定期的自己テスト

 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.9

H.2.18.5 


148

C 9730-1

:2010

表 H.11.12.7 

6)

続き)

ソフトウェ

アクラス

構成部品

1)

故障/エラー

B C

受入れ可能な手段

2), 3), 4)

(次のいずれかを用いる。

定義

1.3  プ ロ グ ラ
ムカウンタ

スタック rq

機能テスト

定期的自己テスト 
独立したタイムスロットモニタ 
プログラムシーケンスの論理的モニタ

H.2.16.5

H.2.16.6

H.2.18.10.4

H.2.18.10.2

 DC 故障

rq

定期的自己テスト及びモニタ

−  独立タイムスロット及び論理的モニタ

−  内部エラー検出

冗長機能チャンネルの比較

−  相互交換比較

−  独立ハードウェアコンパレータ

H.2.16.7

H.2.18.10.3

H.2.18.9 
 
H.2.18.15

H.2.18.3 

1.4  ア ド レ ス
指定

DC(装置制御)故障   rq

冗長 CPU の比較

−  相互交換比較

−  独立ハードウェアコンパレータ

内部エラー検出 
アドレス線のテスト用パターンを使用する定期

的自己テスト 
アドレスを含む完全ビットバスパリティ

 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.9

H.2.16.7

H.2.18.22

H.2.18.1.1

H.2.18.1.2 

1.5  デ ー タ パ
ス 命 令 復 号 及

び実行

DC 故障及び実行

rq

冗長 CPU の比較

−  相互交換比較

−  独立ハードウェアコンパレータ

内部エラー検出 
試験パターンを用いる定期的自己テスト

データ冗長性 
多ビットバスパリティ

 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.9

H.2.16.7

H.2.18.2.1

H.2.18.1.2 

“割り込みなし”又
は“頻度の高すぎる
割り込み”

rq  機能テスト

タイムスロットモニタ

H.2.16.5

H.2.18.10.4

2.  割り込みハ
ン ド リ ン グ 及
び実行

“割り込みなし”又
は“異なる電源に関
連 す る 頻 度 の あ ま

りに高い割り込み”

 rq

冗長機能チャンネルの比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

独立タイムスロット及び論理的モニタ

 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.10.3

 rq

周波数モニタ 
タイムスロットモニタ

H.2.18.10.1

H.2.18.10.4

3.  時計

間違い周波数(水晶
同 期 時 計 に 対 し て

は,高調波/副高調
波だけ)

 rq

周波数モニタ 
タイムスロットモニタ

冗長機能チャンネルの比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

H.2.18.10.1

H.2.18.10.4
 
H.2.18.15

H.2.18.3 


149

C 9730-1

:2010

表 H.11.12.7 

6)

続き)

ソフトウェ

アクラス

構成部品

1)

故障/エラー

B C

受入れ可能な手段

2), 3), 4)

(次のいずれかを用いる。

定義

 
す べ て の 単 一 ビ ッ
ト故障

rq

 
定期的修正チェックサム 
多重チェックサム 
単一ビット冗長性によるワードの保護

H.2.19.3.1

H.2.19.3.2

H.2.19.8.2 

4.メモリ 
4.1  不 変 メ モ

全 情 報 エ ラ ー の
99.6 %の範囲

 rq

冗長 CPU の比較

−  相互交換比較

−  独立ハードウェアコンパレータ

比較付き冗長メモリ 
定期的繰返し冗長性検査

−  単一ワード 
−  二重ワード

多重ビット冗長性によるワードの保護

 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.19.5 

H.2.19.4.1

H.2.19.4.2

H.2.19.8.1 

4.2  可 変 メ モ

DC 故障 rq

定期的静的メモリテスト 
単一ビット冗長性によるワードの保護

H.2.19.6

H.2.19.8.2 

 DC 故障及び動的ク

ロスリンク

 rq

冗長 CPU の比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

比較付き冗長メモリ 
定期的自己テスト

−  ウォークパットメモリテスト

−  アブラハム試験 
−  透過性ガルパット試験

多重ビット冗長性によるワードの保護

 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.19.5 
 
H.2.19.7

H.2.19.1

H.2.19.2.1

H.2.19.8.1 

4.3  ア ド レ ス
指定(可変メモ
リ 及 び 不 変 メ

モリ関連)

スタック 
 
DC 故障

rq

 

rq

アドレスを含む単一ビットパリティによるワー
ドの保護 
冗長 CPU の比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

全バス冗長性

試験用パターン 
定期的繰返し冗長性検査

−  単一ワード

−  二重ワード

アドレスを含む多重ビット冗長性によるワード
の保護

H.2.19.8.2 
 

H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.1.1

H.2.18.22 
 
H.2.19.4.1

H.2.19.4.2

H.2.19.8.1 

5.  内部データ
パス

スタック 
DC 故障

rq

rq

単一ビット冗長性によるワードの保護 
冗長 CPU の比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

H.2.19.8.2 

H.2.18.15

H.2.18.3 

5.1  データ

アドレスを含む多重ビット冗長性によるワード
の保護 
データ冗長性

試験用パターン 
プロトコル試験

H.2.19.8.1 
 
H.2.18.2.1

H.2.18.22

H.2.18.14 


150

C 9730-1

:2010

表 H.11.12.7 

6)

続き)

ソフトウェ

アクラス

構成部品

1)

故障/エラー

B C

受入れ可能な手段

2), 3), 4)

(次のいずれかを用いる。

定義

5.2  アドレス 
指定

間違いアドレス 
 
間 違 い ア ド レ ス 及
び 多 重 ア ド レ ス 指

rq

rq

アドレスを含む単一ビット冗長性によるワード

の保護 
冗長 CPU の比較

−  相互交換比較

−  独立ハードウェアコンパレータ

アドレスを含む多重ビット冗長性によるワード
の保護

全バス冗長性 
アドレスを含む試験用パターン

H.2.19.8.2 
 
 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.19.8.1 

H.2.18.1.1

H.2.18.22 

6.  外部通信

ハミング距離 3 rq

多重ビット冗長性によるワードの保護 
CRC−単一ワード 
転送冗長性

プロトコル試験

H.2.19.8.1

H.2.19.4.1

H.2.18.2.2

H.2.18.14 

6.1  データ

ハミング距離 4

rq

CRC−二重ワード 
データ冗長性 
冗長機能チャンネルの比較

−  相互交換比較

−  独立ハードウェアコンパレータ

H.2.19.4.2

H.2.18.2.1 
 
H.2.18.15

H.2.18.3 

6.2  アドレス

間違いアドレス

rq

アドレスを含む多重ビット冗長性によるワード
の保護

アドレスを含む CRC−単一ワード 
転送冗長性 
プロトコル試験

H.2.19.8.1 

H.2.19.4.1

H.2.18.2.2

H.2.18.14 

間 違 い ア ド レ ス 及
び 多 重 ア ド レ ス 指

 rq

アドレスを含む CRC−二重ワード 
データ及びアドレスの全バス冗長性

冗長通信チャンネルの比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

H.2.19.4.2

H.2.18.1.1 
 
H.2.18.15

H.2.18.3 

6.3  タ イ ミ ン

間違い時点 
 
 
 
 
 
間違い順序

rq

rq

 
 

rq

 
 
 
 
 
 
 
 

rq

タイムスロットモニタ 
計画伝送 
タイムスロット及び論理的モニタ

冗長通信チャンネルの比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

論理的モニタ 
タイムスロットモニタ 
計画伝送

(間違い時点用と同一のオプション)

H.2.18.10.4

H.2.18.18

H.2.18.10.3
 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.10.2

H.2.18.10.4

H.2.18.18 

7. I/O(入出力)
周辺

H.27

に規定する故

障条件

rq

rq

信頼性検査 
冗長 CPU の比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

H.2.18.13 

H.2.18.15

H.2.18.3 


151

C 9730-1

:2010

7.1  デ ジ タ ル
I/O

入力比較 
多重並列出力

出力検証 
試験用パターン 
コードの安全性

H.2.18.8

H.2.18.11

H.2.18.12

H.2.18.22

H.2.18.2 

表 H.11.12.7 

6)

続き)

ソフトウェ

アクラス

構成部品

1)

故障/エラー

B C

受入れ可能な手段

2), 3), 4)

(次のいずれかを用いる。

定義

7.2  ア ナ ロ グ
I/O 
7.2.1 A/D − 及
び D/A − コ ン

バータ

H.27

に規定の故障

条件

rq

rq

信頼性検査

冗長 CPU の比較

−  相互交換比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

入力比較 
多重並列出力 
出力検証

試験用パターン

H.2.18.13 
 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.8

H.2.18.11

H.2.18.12

H.2.18.22 

7.2.2  アナログ
マ ル チ プ レ ク

間 違 い ア ド レ ス 指

rq

rq

信頼性検査

冗長 CPU の比較

−  相互交換相比較 
−  独立ハードウェアコンパレータ

入力比較 
試験用パターン

H.2.18.13 
 
H.2.18.15

H.2.18.3

H.2.18.8

H.2.18.22 

8.  モニタ用デ
バ イ ス 及 び コ
ンパレータ

静 的 及 び 動 的 機 能

規 格 の 外 に あ る 出

 rq

試験済みモニタ

冗長モニタ及び比較 
エラー認識手段

H.2.18.21

H.2.18.17

H.2.18.6 

9.  カスタムチ
ップ

5)

例えば,ASIC,
GAL,ゲートア
レー

静 的 及 び 動 的 機 能
規 格 の 外 に あ る 出

rq

rq

定期的自己テスト 
 
定期的自己テスト及びモニタ

比較付きデュアルチャンネル(異質形) 
エラー認識手段

H.2.16.6 
 
H.2.16.7

H.2.16.2

H.2.18.6 

CPU :中央演算処理装置 
rq

:故障の範囲は,表示したソフトウェアクラスに対して要求する。

1)

  故障/エラー評価に対しては,幾つかの構成部品は,それらの副機能に分割される。

2)

  表中の各副機能に対しては,ソフトウェアクラス C 基準は,ソフトウェアクラス B 故障/エラーにも適用す

る。

3)

  承認できる基準の幾つかは,この規格が要求する保証より高レベルの保証を提供する。

4)

  1 副機能に 2 個以上の基準を示す場合,これらは代替できる。

5)

  製造業者の要求するように,副機能に分割しなければならない。

6)

  表 H.11.12.7 は,H.11.12H.11.12.13 の要求事項に従って適用する。

H.11.12.7.1

その他の手段は,それが

表 H.11.12.7-1 の受入れ可能な手段の少なくとも最低の故障/エラー

要求事項を満足すると証明できる場合は,許容できる。


152

C 9730-1

:2010

表 H.11.12.7-1−単一チップマイクロコンピュータ(ビット)中の故障/エラーを制御するための

手段の例(ソフトウェアクラス C,自己テスト及びモニタ付きの単一チャンネル)

構成部品/機能

受入れ可能な手段の例

定義

1.1 CPU/レジスタ

ウォークパットメモリテストを用いる定期的自己テスト

H.2.19.7 

1.2 CPU/デコーディング及び実行

命令

明示された範囲のうち,内側の値,外側の値及び制限値を用

いて等価性クラス試験を使用する定期的自己テスト 
命令は次のとおり群に分けられる。 
−  移動命令

−  算術命令 
−  ビットけた送り命令 
−  条件命令

−  その他の命令

H.2.18.5 

1.3 CPU/プログラムカウンタ

独立タイムスロット及び論理的モニタ

H.2.18.10.3

1.4

可変メモリのアドレス指示

アドレス線のテスト用パターンを使用する定期的自己テス

H.2.18.22 

5.2

不変メモリのアドレス指定 I/O 
構成部品までのアドレス指定

不変メモリの試験に含まれる。4.1 による。 
I/O 試験に含まれる I/O アドレス線。7.による。

1.5

可変メモリへのデータパス

可変メモリの試験に含まれる。4.2 による。

5.1 I/O 不変メモリまでのデータ路

I/O 構成部品までのデータ路

不変メモリの試験に含まれる。4.1 による。 
I/O 試験に含まれる。7.による。

2.

割り込み処理及び実行 1.3 の試験に含まれる。

3.

時計

周波数モニタ

H.2.18.10.1

4.1

不変メモリ(内部又は外部) CRC−単一ワード(8 ビット)

H.2.19.4.1 

4.2

可変メモリ(内部又は外部)

ソフトウェア比較付きの冗長メモリ

H.2.19.5 

6.

外部との通信,データ及びアド
レス指定

データ,ソース及び転送先アドレスを組み込んだ CRC−二
重ワード(16 ビット)

H.2.19.4.2 

6.3

タイミング

計画伝送

H.2.18.18 

7.

デジタル入力 
デジタル出力

入力用試験用パターン 
出力検証

H.2.18.22

H.2.18.12 

7.2

アナログ入力,マルチプレクサ
及び A/D コンバータ

入力比較(逆極)

H.2.18.8 

マイクロコンピュータ外部の構成部品 
8.

モニタ装置

試験済みモニタ

H.2.18.21 

9. PLA(プログラマブル論理配列)  定期的自己テスト及びモニタ

H.2.16.7 

H.11.12.8

ソフトウェア故障/エラー検出は,

表 7.2 の項目 71 で宣言された時間以前に発生しなければな

らない。宣言された時間(又は複数の時間)が承認できるかどうかは,制御装置の故障解析中に評価する。

注記  JIS C 9730 の規格群の第 2 部の規格では,この宣言を制限する場合がある。

H.11.12.8.1

ソフトウェアクラス A 以外の機能をもつ制御装置においては,故障/エラーの検出は

表 7.2

の項目 72 で宣言された応答をしなければならない。ソフトウェアクラス C と宣言された機能をもつ制御

装置に対しては,この応答を実施できる独立した手段が設けられなければならない。

H.11.12.9

デュアルチャンネル能力の喪失は,ソフトウェアクラス C として宣言された機能をもつデュア

ルチャンネル構造を使用する制御装置中ではエラーとみなす。

H.11.12.10

ソフトウェアは,動作シーケンス及びそれに組み合わせたハードウェア機能の関連部分に参照

文として引用しなければならない。

H.11.12.11

ラベルをメモリ位置のために用いる場合,ラベルは独自のものでなければならない。


153

C 9730-1

:2010

H.11.12.12

ソフトウェアは,安全関連セグメント及びデータの使用者による変更を防止しなければならな

い。

H.11.12.13

ソフトウェア及びその制御下にある安全関連ハードウェアは,

表 7.2 の項目 66 中に示すように,

宣言された状態で開始し,終了しなければならない。

H.13

耐電圧及び絶縁抵抗

H.13.2

耐電圧

表 13.2 に追加:

電子的断路の両側

15)

  100  100  260  500  880  1 320

表 13.2 に対する追加の注:

11)

  電子制御装置の構成部品に過剰ストレスを加えることを回避するよう,試験実施中に留意しな

ければならない。

12)

  保護インピーダンスによって保護する可触部分に対しての試験は,構成部品を断路した状態で

実施する。二つのインピーダンスの中間点は中間金属部とみなす。

13)

  通常使用状態で 50 V 以下の電圧が加わるプリント配線板上の動作絶縁は,この箇条の試験には

行わない。

14)

  13.2 による。

15)

  実際に断路を実施する装置は,まず回路から取り外す。必要であれば,いかなる制御用の入力

も断路となるように接続する。次に,試験電圧を,負荷電流を通す装置の端子及び端末に加え

る。

H.17

耐久性

H.17.1

一般要求事項

H.17.1.4

耐久性試験は,タイプ 1 作動の電子制御装置については実施しない。ただし,このことは手動作

動装置,リレーなどをもつ構成部品のような関連構成部品の試験に対しては,必要とする。

H.17.1.4.1

タイプ 2 作動の電子制御器については耐久性試験は行わない。ただし,H.17.1.4.2 に規定する温

度サイクル試験は行う。可能であれば,この試験は,手動作動,リレーなどいずれの構成部品と組み合わ

せて行ってもよい。

H.17.1.4.2

温度サイクル試験

試験の目的は,通常使用状態の間に発生するおそれがあり,周囲の温度変化,取付面温度変化,電源電

圧変化又は動作状態から非動作状態までの変化及びその逆から発生するおそれがある温度の上下限値間で

電子回路の部品をサイクルさせることである。

上述の状態に達するために必要である試験は,個々の制御装置のタイプに大きく依存し,必要な場合,

JIS C 9730

の規格群の該当する第 2 部で詳述する。

次の状態が,試験の基礎とならなければならない。

a)

持続時間  14 日間か,又は JIS C 9730 の規格群の関連する第 2 部で規定する継続時間のうち,いずれ

か長い方の時間。電子的断路(タイプ 2.Y)を提供する制御装置に対しては,14 日間,又は

表 7.2 

項目 26 及び項目 27 で宣言されたサイクル数のうち,いずれか試験時間を長くする方。

b)

電気的条件  制御装置は,製造業者によって宣言された定格に従って負荷しなければならない。その


154

C 9730-1

:2010

とき,電圧は 1.1  V

R

に増加される。ただし,24 時間ごとに 30 分は電圧を 0.9  V

R

に低減する。電圧変

化は,温度の変化と同期してはならない。24 時間ごとに,ほぼ 30 秒電源電圧が切られる期間を 1 回

以上含まなければならない。

c)

温度条件  周囲温度及び/又は取付面の温度は,電子回路の構成部品の温度を発生した上下限の間に

循環させるために T

max

  (T

s max

)  と T

min

  (T

s min

)  との間で変化させる。周囲温度及び/又は取付面温度の

変化率は,約 1  ℃/分オーダであり,温度の上下限値はほぼ 1 時間の間維持する。

d)

動作の割合  試験中,制御装置は運転モードによって最高 6 回/分までの最高速度でサイクルさせる。

構成部品は,その温度限度値の範囲の極限値でサイクルさせる。

速度制御のような動作モードが使用者によって設定できる場合,試験時間は三つの期間に分割しな

ければならない。一つの期間は最大設定値,一つは最小設定値及び一つは中間設定値である。

電子的断路(タイプ 2.Y)を提供する制御装置に対しては,試験も,また,導通状態から非導通状

態及びその逆の宣言された動作数を含む。

H.17.14

適合性評価  第 1 段落の取換え

17.6

17.13 及び H.17.1.4JIS C 9730 の規格群の該当する第 2 部中の規定どおり改正)のすべての該当

する試験の後,制御装置は,次のとおりであれば適合しているとみなす。

追加のダッシュ付き段落:

−  電子的断路(タイプ 1.Y 又は 2.Y)の制御装置については,H.11.4.16 の要求事項に継続して適合しな

ければならない。

H.18

機械的強度

H.18.1

一般要求事項

H.18.1.5

電子的断路(タイプ 1.Y 及びタイプ 2.Y)を備えた制御装置は,H.11.4.16 の要求事項に適合しな

ければならない。

H.20

沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離

H.20.1.9.1

商用主電源に電気的に接続された充電部と可触表面又は可触部分との間の沿面距離,空間距離

及び固体絶縁物を通しての距離は,箇条 20 の要求事項に適合しなければならない。

H.20.1.9.2

(規定なし)

H.20.1.9.3

沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離は,次による。

−  保護インピーダンスの両側では,二重絶縁又は強化絶縁に対する箇条 20 の要求事項に適合しなければ

ならない。

−  保護インピーダンスの分離されている構造部品の両端では,付加絶縁に対する箇条 20 の要求事項に適

合しなければならない。

H.20.1.9.4

動作絶縁となる沿面距離及び空間距離は,箇条 20 の要求事項に適合しなければならない。

H.21

耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

H.21.2.6

ボールプレッシャ試験 2

−  H.27.1.3 の試験中に到達する温度。ただし,この値は,21.2.6 の先行する 4 個のダッシュ付き段落に

示す温度よりも高いときに限る。


155

C 9730-1

:2010

H.23

電磁両立性  (EMC)  要求事項−エミッション

H.23.1

電子制御装置は,過度の電気又は電磁妨害をその周辺環境に放射しないような構造でなければなら

ない。

H.23.1.1

低周波放射妨害,電源系統における伝導妨害

試験結果は,制御装置を機器に組み込んだ状態によって,またその中での放射を抑制する手段によって

影響されるため,一体形及び組込形制御装置は,この箇条の試験は実施しない。ただし,その制御装置は,

製造業者の要求があれば宣言された条件によって実施してもよい。

電子部品を包含する制御装置で,

商用主電源に接続される外部負荷を直接制御するものは,

(その制御装

置用端子で)JIS C 61000-3-2 及び IEC 61000-3-3 に適合しなければならない。これらの試験においては,

負荷及び放射抑制手段があるならば,

表 7.2 の項目 74 において製造業者によって宣言されたように,使用

しなければならない。この要求事項は,パイロット責務負荷だけに対して宣言及び設計された自動制御装

置には適用しない。

H.23.1.2

無線周波数放射

自立取付形,独立取付形及びインラインコード形電子制御装置で,ソフトウェア,発信回路又は電源切

換(スイッチング)を用いているものは,

表 H.23 に示すように,CISPR 14-1 及び/又は CISPR 22 クラ

ス B に適合しなければならない。

追加詳細事項を,JIS C 9730 の規格群の個別の第 2 部で規定する場合がある。

注記  JIS C 9730 の規格群の個別の第 2 部は,この箇条の要求事項を一体形及び組込形電子制御装置

に適用するかどうかを示している。

表 H.23−エミッション

端子

周波数帯

限度値

基本規格

適用する注

注記

外郭 30

MHz 以上 230 MHz 以下

 
230 MHz を超え 1 000 MHz
以下

30 dB (μV/m)

10 m 法

37 dB (μV/m)

10 m 法

CISPR 22

クラス B

1) 

基 本 規 格 の 統 計

上 の 数 値 を 適 用
する。

0 kHz 以上 2 kHz 以下

JIS C 61000-3-2

IEC 61000-3-3

2) 

0.15 MHz 以上 0.5 MHz 以下 
 
限度値は,周波数の対数に

従って直線的に減少する。

66∼56 dB (μV)

準せん頭値

56∼46 dB (μV)

平均値

0.5 MHz を超え 5 MHz 以下 56

dB

(μV)

準せん頭値

46 dB (μV)

平均値

交流商用 
主電源

5 MHz を超え 30 MHz 以下 60

dB

(μV)

準せん頭値

50 dB (μV)

平均値

CISPR 22

クラス B

基 本 規 格 の 統 計
上 の 数 値 を 適 用
する。

負荷端子 0.15

MHz 以上 30 MHz 以下

基本規格による。

箇条:不連続妨害

CISPR 14-1 


156

C 9730-1

:2010

1)

  処理装置を含む制御装置,例えば 9 kHz を超える周波数で動作するマイクロプロセッサだけに適用する。

2)

  JIS C 61000-3-2 及び IEC 61000-3-3 の適用範囲の機器だけに適用する。現在 JIS C 61000-3-2 及び IEC 

61000-3-3

に含まれない制御装置の限度値は検討中である。

H.25

通常動作

H.25.1

電子制御装置の出力波形は,宣言されたとおりでなければならない。

制御装置の出力波形は,すべての通常の動作条件で確認しなければならない。そしてその波形は,正弦

波又は

表 7.2 の項目 53 で宣言されたとおりのいずれかでなければならない。

注記  商用主電源における妨害の制限については,JIS C 61000-3-2 及び IEC 61000-3-3 で規定する。

H.26

電磁両立性  (EMC)  要求事項−イミュニティ

H.26.1

電子制御装置は,通常使用状態で発生するおそれがある配電線で発生するじょう乱及び電磁現象に

耐えるように組み立てなければならない。

試験レベル 2 及び/又は 3 に該当する制御装置に対する評価基準を,JIS C 9730 の規格群の該当する第

2 部に示さなければならない。詳細については,H.26.15 のすべての細分箇条を参照する。これらのレベル

は,JIS C 61000 の規格群に規定する試験レベルに対応する。JIS C 9730 の規格群の第 2 部は,レベル 2 の

試験後の通常使用及びレベル 3 の試験後の装置の安全使用/安全停止のような,試験レベル 2 及び/又は

レベル 3 を用いる試験の結果,制御装置に及ぼす許容できる影響を示さなければならない。JIS C 9730 

規格群の第 2 部では,より高い試験レベルを規定してもよい。

JIS C 9730

の規格群の第 2 部では,H.26 の試験に対する試験レベルを規定しなければならない。試験レ

ベル 3 は,最低限,洗濯設備のカットアウト及びドアロックのような,制御対象機器の安全でない動作を

防止するための保護制御装置,並びにバーナ制御装置に適用する。試験レベル 2 は,最低限,自動温度調

節器,タイマなど,機器の通常動作のために必要とされる動作制御装置に適用する。

H.26

の試験は,上述のじょう乱に対する許容度のために非電子式制御装置には適用しない。非電子式制

御装置における特定構造のための試験は,JIS C 9730 の規格群の該当する第 2 部の他の箇条に含めてもよ

い。

H.26.2

タイプ 1 又は 2 の作動をもつ,一体形,組込形,独立取付形又は自立構造形保護制御装置及び動作

制御装置については,適否は,

表 H.26.2.1 に示す試験レベルにおいて判定する。制御装置は,H.26.15 

適合しなければならない。

表 H.26.2.1−適用試験レベル

制御装置の

タイプ

作動タイプ

構造

H.26

の適用試験

JIS C 61000-4

(規

格群)の適用試験
レベル

動作制御

タイプ 1

一体形,組込形,独立取付形又は自立構造形

H.26.8

H.26.9 

2

動作制御

タイプ 2

一体形,組込形,独立取付形又は自立構造形

H.26.4

H.26.13 

2

保護制御

タイプ 2

一体形,組込形,独立取付形又は自立構造形

H.26.4

H.26.13 

2 及び 3

H.26.2.1

タイプ 1 作動の一体形及び組込形制御装置については,適否は

表 7.2 の項目 58a で宣言された場

合,H.26.8 及び H.26.9 の試験によって判定する。

H.26.2.2

タイプ 2 作動の一体形及び組込形制御装置について適否は,

表 7.2 の項目 58a で宣言された場合,

H.26.5

及び H.26 のその他の試験によって判定する。


157

C 9730-1

:2010

注記 1  対象とする制御装置に対する H.26 中の各試験が適切であるかどうかは,該当する規格(又は

複数の規格)又は製造業者の意図した用途に関する宣言を参照して決定する。

注記 2  適切であるかどうかの決定は,次の評価を含むことが望ましい。

−  制御装置がその用い方において,特定形式の妨害にさらされるかどうか

−  特定形式の妨害に対しその制御装置の応答が,その用い方における安全に関連するかどう

H.26.3

提出したままの異なるサンプルを,各試験に対して使用してもよい。制御装置製造業者の選択によ

って,多くの試験を単一のサンプルについて実施してもよい。

H.26.4

電源回路網における信号電圧の影響の試験

H.26.5

電源回路網中の電圧ディップ及び短時間停電

制御装置は,電源回路網中の電圧ディップ及び短時間停電を許容できなければならない。

適否は,H.26.5.2 及び H.26.5.3 の試験によって判定する。

H.26.5.1

試験の目的

この試験の目的は,電圧ディップ及び短時間停電に対する機器のイミュニティを検査することである。

電圧ディップ及び短時間停電は,LV,MV,HV 回路網中の故障によって引き起こされる(短絡又は接地

故障)

H.26.5.2

試験値

表 H.26.5.2 の試験値は,すべての試験レベルに適用する。

表 H.26.5.2−電圧ディップ及び短時間停電の試験値

ΔU(限率)

継続時間

30 %

0.5 秒

電圧ディップ

60 %

0.5 秒

短時間停電 100

%

電圧波形の 1 サイクル 
0.5 秒 
60.0 秒

注記  短時間停電の中間持続時間(intermediate duration)が制御装置の本質安全

性又はタイプ 2 の出力に悪影響を与えることがある場合は,JIS C 9730
の規格群の第 2 部でその他の地点における短時間停電を示してもよい。

H.26.5.3

試験手順

試験装置及び手順は,JIS C 61000-4-11 に記述されているとおりでなければならない。試験中,制御装

置は,最初,その定格電圧で動作しなければならない。

商用主電源周波数に関するランダムな位相における電圧ディップ及び短時間停電は,関連する動作モー

ドにおいて,3 回以上実施しなければならない。

制御装置が電圧ディップ及び短時間停電に特に敏感になることがある動作モードに,注意をすることが

望ましい。

電圧ディップと短時間停電との間には,10 秒以上の待機時間が観察されなければならない。

三相機器の場合は,電圧ディップ及び短時間停電を 3 相同時に適用するか,又は 1 相若しくは 2 相だけ

に適用する必要がある。

H.26.5.4

電圧変動試験


158

C 9730-1

:2010

制御装置は,短時間の電源電圧変動を許容できなければならない。

適否は,H.26.5.4.1H.26.5.4.3 の試験によって判定する。

H.26.5.4.1

試験の目的

この試験の目的は,地域の電力網の負荷又は貯蔵エネルギーの変化によって発生することのある短期的

な電圧変化に対する,制御装置のイミュニティを検証することである。

H.26.5.4.2

持続時間及び手順

電圧変化の持続時間及び電圧低下の時間は,

表 H.26.5.4.2 及び図 H.26.5.4.2 に示すとおりに維持するこ

とが必要である。電圧変化率は一定でなければならない。ただし,電圧はステップ電圧とすることができ

る。このステップは,ゼロ交差に位置決めしなければならず,また V

R

の 10 %以下でなければならない。

V

R

の 1 %未満のステップは,一定の電圧変化率として評価する。

表 H.26.5.4.2−短期電源電圧変動のタイミング

電圧試験レベル

電圧低下に要する時間

低下電圧での時間

電圧上昇時間

40 % V

R

2 秒±20 %

1 秒±20 %

2 秒±20 %

0 % V

R

2 秒±20 %

1 秒±20 %

2 秒±20 %

x x x 

注記  は,持続時間の開集合を表し,また,JIS C 9730 の規格群の第 2 部で規定できる。

注記  電圧は,段階的に減少する。

図 H.26.5.4.2−電圧変動試験

H.26.5.4.3

制御装置は,ほとんどの代表的動作モードについて,規定の電圧試験サイクルのそれぞれで,

各試験サイクルの間に 10 秒の間隔をとって,3 回ずつ試験する。追加電圧試験レベルは,JIS C 9730 の規

格群の第 2 部で規定してもよい。

H.26.6

電圧不平衡の影響の試験

H.26.6.1

試験の目的−適用範囲

この試験は,三相機器だけに適用する。

注記 1  試験の目的は,次のような,この種の障害に感度が高い機器に及ぼす三相電圧システム中の

不平衡の影響を検査することにある。

−  交流回転機の過熱

−  電子式電力変換装置中の高調波の発生

注記 2  不平衡度は,不平衡率で定義する。


159

C 9730-1

:2010

正相回転電圧

逆相回転電圧

=

=

d

i

i

U

U

T

H.26.6.2

試験電圧特性

規定する不平衡率をもつ電力周波数三相電圧を,制御装置に加える。

注記  精度の高い結果を得るために,この電圧は非常に小さい高調波含有量しかもたないことが望ま

しい。

H.26.6.3

試験機器/試験用発生器

試験装置は,3 個の単相単巻変圧器(出力を個別に調整する。

)又は類似のもので構成しなければならな

い。

H.26.6.4

試験レベル

この試験は,不平衡率 2 %で実施しなければならない。

H.26.7

交流回路網中の直流の影響試験

H.26.8

サージイミュニティ試験

制御装置は,商用主電源及び関連する信号端子上の電圧サージを許容できなければならない。

適否は,H.26.8.2 及び H.26.8.3 の試験によって判定する。

H.26.8.1

試験の目的

この試験は電源端子に適用し,また特定のケースでは,制御端子に適用する  (H.26.8.2)。

電子的断路を提供する制御装置には 17.2 に示すように負荷をかけ,また制御装置が電子的断路を提供し

ているとき,製造業者が制御装置について規定している設置クラスに対するレベルとして試験する。試験

中及び試験後,制御装置は,H.11.4.16.2 の試験で測定したように,電子的断路を提供し続けなければなら

ない。試験中,1 回のサージを適用した後で,電源周波数の 1/2 サイクルだけ電子的断路が導通状態にな

った場合は,これを故障と判断しない。

試験の目的は,次のような,様々な現象によって起こされる単一方向性のサージに対する制御装置のイ

ミュニティを検査することにある。

−  電力系統における開閉現象(例えば,コンデンサバンクの開閉)

−  電力系統の故障

−  雷撃

誘起された電圧サージは,電源及び制御装置の相対的インピーダンスに依存して,次のような,異なる

効果をもつことがある。

−  制御装置が電源に比較して,高いインピーダンスをもつ場合,サージは電圧パルスを発生する。

−  制御装置が比較的低いインピーダンスをもつ場合,サージは電流パルスを発生する。

この挙動は,過電圧抑圧装置によって保護された入力回路によって特性付けられる。抑圧装置が絶縁破

壊すればすぐに,入力インピーダンスは非常に低くなる。現実の試験においては,この挙動に対応しなけ

ればならない。また,試験用発振器は,低いインピーダンスだけではなく,高インピーダンスに対しても

電圧パルスを発生させることができなければならない(ハイブリッド発振器)

H.26.8.2

試験値

表 H.26.8.2 に詳述する試験を適用しなければならない。

信号線,データ線,制御線,その他の入力線のための端子に関する試験は,これらの端子が 10 m より


160

C 9730-1

:2010

も長いケーブルに接続するような設計となっている場合には,製造業者の仕様に従って実施しなければな

らない。

表 H.26.8.2−試験レベル のための試験電圧(設置クラス条件に従う)

試験値

ピーク kV

電源

不平衡動作回路及びライン

平衡動作回路及びライン

カップリングモード

カップリングモード

カップリングモード

JIS C 

61000-4-5

設置クラス

ライン間

ライン−

接地間

ライン間

ライン−

接地間

ライン間

ライン−

接地間

2  0.5 1.0 0.5 1.0

試験なし 1.0

3  1.0 2.0 1.0 2.0

試験なし 2.0

4  2.0 4.0 2.0 4.0

試験なし 2.0

注記 1  試験レベル 3 の要求事項の場合は,次に高い設置クラスを適用する。 
注記 2  試験は,意図したサージ抑制装置を適切に据え付けて試験を実施する。 
注記 3  制御装置では,適切な過渡過電圧制御手段が装備されている場合,低い方のカテゴリが高い方

のカテゴリに従う。

注記 4  設置クラスの概要及び詳細な説明については,附属書 を参照。

H.26.8.3

試験手順

試験装置及び手順は,JIS C 61000-4-5 に従って行う。インパルス発生装置を端子間に接続した状態で,

定格電圧で動作する該当する電源に制御装置を接続する。

試験では,関連する動作モード全体に分布させた正と負(+,−)の各極性のパルスを,

表 H.26.8.2 

示す電圧値で,60 秒以上の間隔又は JIS C 9730 の規格群の関連する第 2 部で規定するように,5 パルスだ

けシステムに適用する。

H.26.9

電気的ファストトランジェント/バースト試験

制御装置は,商用主電源及び信号線上のファストトランジェント/バーストを許容できなければならな

い。

適否は,H.26.9.2 及び H.26.9.3 の試験によって判定する。

H.26.9.1

試験の目的

この試験は電源端子に適用し,また特定のケースでは,制御端子に適用する  (H.26.9.2)。

この試験の目的は,リレー,接触器などで発生することのある,スイッチ誘導負荷並びに信号及びデー

タ回路内に誘導されることのある低エネルギーのファストトランジェント/バーストに対する,制御装置

のイミュニティを実証することである。

H.26.9.2

試験レベル

試験レベルは,JIS C 61000-4-4 に従って適用する。繰返し周波数は,5 kHz とする。試験は,

表 H.26.9.2

に規定するように,入力線,出力線及びデータ線に適用する。

インタフェースケーブル用の端子に関する試験は,これらの端子が 3 m よりも長いケーブルと接続する

ような設計になっている場合には,製造業者の仕様書に従って実施する。

発電機ドライブ:  内部

持続時間:

正(+)及び負(−)の各極性について 1 分間


161

C 9730-1

:2010

使用条件:

JIS C 9730

の規格群の関連する第 2 部による。

表 H.26.9.2−電気的ファストトランジェント/バースト試験のための試験適用

交流電源及び電源への直接接続用の制御出力 DC 電源及び電源への

直接接続用の制御出力

データ線

1

)

各電源線,個別

最も近い保護接地端子

基準接地面との間に直結

電源線及び接地線のすべ

てのマルチ組合せ

容量性クランプ

2

)

容量性クランプ

1

)

  製造業者の指示に従って,長さが 3 m を超える線だけに適用。

2

)

  専用の非充電式電源に接続する線には適用しない。

H.26.9.3

試験手順

試験装置及び試験手順は,JIS C 61000-4-4 に従って行う。

制御装置は,JIS C 9730 の規格群の関連する第 2 部で規定するように,それぞれ関連する動作モードで

試験する。

H.26.10

リング波試験

(対応国際規格の規定は,

カナダ及びアメリカ合衆国で適用するものであり,

この規格では採用しない。

H.26.11

静電気放電試験

試験は,JIS C 61000-4-2 の 5.の試験レベル 3 に従って行う。

可触金属部には,接触放電 6 kV,可触絶縁部には,気中放電 8 kV を適用する。

H.26.12

無線周波電磁界イミュニティ

H.26.12.1

試験の目的

試験の目的は,無線送信機又は連続波放射電磁エネルギーを放出する他の装置によって発振される電磁

界に対する,制御装置のイミュニティを検証することである。手持ち形トランシーバ(ウォーキトーキ)

の放射に対する制御装置のイミュニティが主たる問題であるが,固定無線局,テレビジョン送信機,車載

無線送信機及び各種の産業用電磁波発生源又は断続的放射源のようなその他の電磁放射源も関連する。

H.26.12.1.1

レベル 2 の試験の重要度がレベル 3 の試験後に影響を受けない場合,レベル 2 の試験を実施

する必要はない。

H.26.12.2

伝導妨害に対するイミュニティ

制御装置は,商用主電源及び関連する信号端子上の高周波信号に対して許容できなければならない。

適否は,H.26.12.2.1 及び H.26.12.2.2 の試験によって判定する。

H.26.12.2.1

伝導妨害の試験レベル

最低でも

表 H.26.12.2.1 の試験レベルを加える。

試験は,製造業者の規定によって,相互接続用ケーブルに適用する。1 m より長くてもよい。

表 H.26.12.2.1−商用主電源及び I/O ラインにおける伝導妨害の試験レベル

周波数レンジ:150 kHz∼80 MHz

試験レベル

電圧レベル (e.m.f.)


162

C 9730-1

:2010

U

0

dBμV

U

0

V

2 130 3 
3 140 10

注記 ISM 及び CB バンドにおけるレベルは,6 dB 高い値を選択する。

(ISM:工業用,科学用及び医療用無線周波数機器  13.56±0.007 MHz 及び 40.68±0.02 MHz
CB:シチズンバンド:  27.125±1.5 MHz)

H.26.12.2.2

試験手順

この試験は,JIS C 61000-4-6 に従って行う。

制御装置を,システムをそれぞれの関連モードで運転し,各々1 回以上完全な周波数レンジを掃引する

電源に接続する。この掃引速度は,1.5×10

3

デケード/秒とする。この場合周波数は,増加方向に掃引し,

そのステップサイズは,校正点間の直線内挿で基礎の値の 1 %を超えてはならない。各周波数における休

止時間は,制御装置が動作し,そして応答するために必要な時間より少なくてはならない。

注記  敏感な周波数又は注意すべき有力な周波数については,別に分析する。

H.26.12.3

放射電磁界イミュニティの評価

制御装置は,商用主電源及び関連する信号端子上の高周波信号に対して許容できなければならない。適

否は,H.26.12.3.1 及び H.26.12.3.2 の試験によって判定する。

H.26.12.3.1

放射電磁界に対するイミュニティ

試験レベルは,

表 H.26.12.3.1 に従って適用しなければならない。

表 H.26.12.3.1−放射電磁界に対するイミュニティ

周波数レンジ:80 MHz∼960 MHz 及び 1.4 GHz∼2.0 GHz

試験レベル

電界強さ

V/m

2 3 
3 10

注記 ISM 及び GSM バンドにおけるレベルは,6 dB 高い値を選択する。

ISM:ISM:工業用,科学用及び医療用無線周波数機器  433.92±0.87 MHz 
GSM:Group Special Mobile(特殊移動グループ)900±5.0 MHz で 200 Hz±1 %

パルスのマーク/スペース比で変調(2.5 ms ON 及び 2.5 ms OFF)

H.26.12.3.2

試験手順

この試験は,JIS C 61000-4-3 に従って行う。

制御装置の各々6 面に,それぞれ関係動作モードについて,全周波数レンジについて,アンテナ垂直及

び水平方向で掃引する。掃引速度は,1.5×10

3

デケード/秒とする。この場合周波数は,増加方向に掃引

し,そのステップサイズは,校正点間の直線内挿で基礎の値の 1 %を超えてはならない。各周波数におけ

る休止時間は,制御装置が動作しそして応答するために必要な時間より少なくてはならない。

注記  敏感な周波数又は注意すべき有力な周波数については,別に分析する。

H.26.13

電源周波数変動の影響試験

正確な動作が商用主電源周波数に依存するクラス B 及び/又はクラス C のソフトウェアを利用するマイ

クロプロセッサをベースとした制御装置は,製造業者が

附属書 の表 7.2 で宣言する場合,商用主電源周

波数の周波数変動に耐えなければならない。

H.26.13.1

試験の目的


163

C 9730-1

:2010

この試験の目的は,商用主電源における周波数変動による制御装置への影響を検証することである。

H.26.13.2

試験レベル

表 H.26.13.2 の試験値を適用する。

表 H.26.13.2−電源周波数変動の試験値

電源周波数の変動

%

試験レベル 2

試験レベル 3

−5

×

−4

×

−3

×

−2

×

−1

×

+1

×

+2

×

+3

×

+4

×

+5

×

±その他の値

1

)

1

) 

1

) 

1

)

  その他の値を,JIS C 9730 の規格群の第 2 部に規定してもよい。

H.26.13.3

試験手順

試験装置及び手順は,IEC 61000-4-28 に従って行う。

制御装置は,はじめにその定格電圧で動作させ,次に,H.26.13.2 に詳述するような周波数変動にさらす。

H.26.14

電力周波数磁界イミュニティ試験

ホール効果装置を使用する制御装置のような,磁界の影響を受けやすい制御装置は,電力周波数磁界を

許容できなければならない。

適否は,H.26.14.2 の試験によって判定する。

注記  このような制御装置の例には,ホール効果装置を使用する圧力センサ,リードリレーを組み込

んだ制御装置及び双安定リレーを利用する制御装置が含まれる。

H.26.14.1

試験の目的

この試験の目的は,制御装置の特定の位置条件及び据付条件(例えば,機器が妨害発生源に近い)に関

して,電力周波数磁界の影響を受けることのある制御装置のイミュニティを実証することである。

電力周波数磁界は,導体内の電力周波数電流又は機器の近くにある他の装置(例:変圧器の漏電)から

の電力周波数電流によって発生する。

通常使用条件下での電流が比較的小さな定常的(連続的)磁界を発生する場合は,近くの導体の影響だ

けを考慮すればよい。

H.26.14.2

試験レベル

試験レベルは,

表 H.26.14.2 に従って適用しなければならない。

表 H.26.14.2−連続磁界の試験レベル

試験レベル

連続磁界の強さ


164

C 9730-1

:2010

2 3

A/m

3 10

A/m

H.26.14.3

試験手順

制御装置には,定格電圧で給電する。試験機器,試験構成及び試験手順は,JIS C 61000-4-8 に従わなけ

ればならない。制御装置は,JIS C 9730 の規格群の関連する第 2 部に規定しているような試験条件下で試

験する。

H.26.15

適合性評価

H.26.15.1  H.26.2

H.26.12 の試験の後,サンプルは,箇条 617.5 及び箇条 20 の要求事項を満たさなけれ

ばならない。

H.26.15.2

さらに,制御装置は,次のものを満たさなければならない:

−  H.17.14 の要求事項,又は

−  アウトプット及び機能は,

表 7.2 の項目 58a 及び項目 58b で指示されているとおりでなければならな

い。

H.26.15.2

の第 2 ダッシュへの適否は,一部の用途にとって制御装置を容認できなくする場合がある。

JIS C 9730

の規格群の第 2 部では,特定のタイプの制御装置への制御された出力又は試験レベルのため

の制御機能について,許容できる影響に関する制限を記載してもよい。

H.26.15.3

製造業者は,レベル 2 又は,該当する場合,レベル 3 で試験した後,異なる出力及び機能を宣

言してもよい。JIS C 9730 の規格群の第 2 部は,これらの各試験後の特別な基準を規定してもよい。

H.26.15.4

次の事項に関する適否基準は JIS C 9730 の規格群の第 2 部に示さなければならず,また,試験

対象の制御装置の動作出力条件及び次に示す機能仕様に基づかなければならない。

a)

保護機能を喪失することのない正常な性能,及び仕様又は宣言された限度内にある制御

b)

宣言された限度内での保護機能の喪失

c)

保護機能の喪失及び安全停止

d)

保護機能の喪失及び安全でない動作

H.27

異常動作

H.27.1

電子制御装置は,回路部品の故障又は誤動作の影響に対して評価しなければならない。

適否は,H.27.1.1H.27.1.5 及び H.27.4 の試験によって判定する。

累積ストレスの結果として,故障する構成部品は必要があれば取り替える。

注記  箇条 24 又はこの規格の関連する要求事項に従って評価される非電子部品,例えばスイッチ,リ

レー及び変圧器は,この細分箇条の試験は,適用しない。

この細分箇条の試験中,電子的断路(タイプ 1.Y 又は 2.Y)を提供する制御装置に対しては,その装置

の,

表 13.2 の注

15)

H.13.2 

15)

]に規定するいかなる故障も許容できる。

H.27.1.1  H.27.1.4

に規定する故障条件は,次の条件を満たす回路又は回路の部品には適用しない。

−  電子回路は,次に示す小電力回路である。

−  制御装置の他の部分における感電,火災の危険,機械的危険又は危険な誤動作に対する保護が,電子

回路の適正な機能に依存しない。

小電力回路は,次に示す及び

図 H.27.1.1 で説明するとおりに決定する。

制御装置を,定格電圧又は定格電圧範囲の上限電圧で動作させる。また,可変抵抗器をその最高抵抗値


165

C 9730-1

:2010

に調節した状態で,検査すべき点と電源の反対極との間に接続する。

次に,抵抗値を,抵抗器による消費電力が最大値に達するまで低減する。電源に最も近く,この抵抗器

に供給される最高電力が 5 秒後に 15 W を超えない点は,小電力点と呼ばれる。小電力点よりも電源から

遠い回路の部分は小電力回路であるとみなす。

測定は,電源の 1 極だけから行い,なるべく最も数の少ない小電力点を与える極から行う。

注記  小電力点を決定するとき,電源に接近している点で始めることが望ましい。

可変抵抗器によって消費される電力は,例えば電力計など,都合のよい方法によって測定する。

電子回路を H.27 に適合するために動作させる場合は,関連する試験は,

表 H.27.1 に示すとおりに,1

個の故障をシミュレートして繰り返す。

D は,外部負荷に供給される最高電力が 15 W を超える,電源から最も遠い点である。 
A 及び B は,外部負荷に供給される最大電力が 15 W を超えない,電源に最も近い点である。これらは,小

電力点である。

A 及び B は,別々に C に短絡する。 
表 H.27.1 に示す故障モードは,適用できる場合には個々に Z

1

,Z

2

,Z

3

,Z

6

及び Z

7

に適用する。

図 H.27.1.1−小電力点がある電子回路の例

H.27.1.2

制御回路は,次の条件で動作しなければならない。

a)

定格電源電圧の 0.9∼1.1 倍の範囲の最も不利な電圧

b)

宣言又は測定されたパラメータ内で,最も厄介な影響を生じるタイプの負荷をかける。

c)

重大な理由[例えば,H.27.1.3 の b)に示すような]があって製造業者によって宣言された範囲内の別

の温度で試験を実施する場合を除き,周囲温度 20±5  ℃。

d)

試験の結果が,ヒューズの動作によって影響されないような定格のヒューズをもつ電源に接続する。

e)

操作部を最も不利な位置に設定した状態で行う。

H.27.1.3

表 H.27.1 に示す各故障を,1 回に一つの回路構成部品でシミュレーションするか又は適用したと

き,この制御装置は,次のことに適合しなければならない。

−  次の細別 a)∼g)。JIS C 6065 の 14.に適合する構成部品の場合,制御装置は,細別 a),c),d),f)及び

g)

に適合すればよい。

−  JIS C 9730 の規格群の第 2 部の該当する細分箇条に規定する追加の適否基準


166

C 9730-1

:2010

−  宣言されている場合は,規定のソフトウェアクラスの要求事項

a)

制御装置は,炎,高温の金属又は高温のプラスチックを放出してはならず,爆発を招いてはならない。

インラインコード形制御装置及び独立取付形制御装置に対しては,適否は次の試験によって決定する。

内部に制御装置がある外郭は,包装用ティッシュペーパで巻く。制御装置は,定常状態になるまで

か,1 時間のうち,いずれか始めに到達するまで運転する。包装用ティッシュペーパの燃焼があって

はならない。外郭の内部で幾つかの部品は,一時的に赤熱してもよい。また,煙又は炎の一時的な放

出があってもよい。

一体形制御装置及び組込形制御装置は,インラインコード形制御装置及び独立取付形制御装置に対

して規定した試験に適合するか,又は機器若しくは装置内で更にシールドなどを必要とするという分

類でなければならない。

b)

付加絶縁及び強化絶縁の温度は,熱可塑性材料の場合を除き,箇条 14 に規定する関連値の 1.5 倍を超

えてはならない。

熱可塑性材料の付加絶縁及び強化絶縁に対しての特定の温度限度値はない。しかし,それらの温度

は箇条 21 の目的に対しては記録しなければならない。

c)

制御された出力中の変化は,

表 7.2 の項目 57 において宣言されたとおりでなければならない。

d)

制御装置は,基礎絶縁に関して,箇条 及び 13.2 の要求事項に継続して適合しなければならない。

e)

箇条 20 の要求事項に対する不適合を招くおそれがある制御装置の部品の劣化があってはならない。

f)

試験中の制御装置の外側にあり,H.27.1.2 の d)に規定するような電源中のヒューズは,溶断してはな

らない。ただし,工具の使用後に限り可触である内部保護装置も動作した場合は除く。

内部保護装置は,サンプルが電源中のヒューズの交換後,今までどおり,次の要求事項を満足する

ならば必要ではないとみなす。

−  H.27.1.3 の a),b)及び d)

−  制御装置をその意図する使用状態のように取り付けるとき,充電部から可触である制御装置の表面

までの空間距離及び沿面距離に対する箇条 20 の要求事項

g)

出力波形は,

表 7.2 の項目 56 中に宣言されたとおりでなければならない。

H.27.1.3.1  H.27.1.3

の試験のためのガイドライン

この細分箇条の要求事項に対し不適合を招くおそれがあるすべての条件を評価するために,不必要な試

験を回避するあらゆる努力を払うことが望ましい。このような評価は,回路図の評価及び関連する故障の

条件が発生するかどうかを試験するための故障のシミュレーションを含まなければならない。ソフトウェ

アを用いる制御装置に対しては,この故障解析は,

表 7.2 の項目 68 のソフトウェア故障解析に関連付けな

ければならない。

H.27.1.4

で規定する一つの電子回路の故障の実施から発生するすべての状態は,1 個の故障とみなす。

試験中,劣化の徴候があるプリント回路板導体は,故障のおそれがあると考える。

H.27.1.4

電子回路故障条件

H.27

について,適用すべき故障モードを

表 H.27.1 に示す。


167

C 9730-1

:2010

表 H.27.1−電気/電子構成部品の故障モード表

構成部品のタイプ

短絡

14

)

開路

1

)

注記

固定抵抗器 

薄膜

13

)

× SMD タイプを含む。

厚膜

13

)

× SMD タイプを含む。

巻線

13

)

(単層)エナメル処理又はコーティング処理

×

その他のすべてのタイプ

×

×

可変抵抗器 
(例:ポテンショメータ/トリマ)

巻線

×

その他のすべてのタイプ

×

2

)

×

コンデンサ 

JIS C 5101-14

による X1 及び Y タイプ

×

JIS C 5101-16

及び JIS C 5101-17 による金属化フィルム

×

その他のすべてのタイプ

×

×

インダクタ 

巻線

×

その他のすべてのタイプ

×

×

ダイオード 

すべてのタイプ

×

×

トランジスタのような半導体タイプの素子 

すべてのタイプ(例:バイポーラ,RF,マイクロウェー
ブ,FET,サイリスタ,ダイアック,トライアック,ユニ
ジャンクション)

×

2

)

×

3

) 

ハイブリッド回路 

4

) 

4

) 

集積回路 

H.11.12

でカバーされないすべてのタイプ

×

5

)

× IC 出力については,

注を適用する。

オプトカプラ 

JIS C 9335-1

による。

×

6

)

×

リレー 

コイル

×

接点

×

7

)

×

リードリレー 

×

×

接点のみ

変圧器 

JIS C 61558-2-6

による。

×

その他のすべてのタイプ

×

2

)

×

クリスタル(水晶振動子) 

×

×

8

) 

スイッチ 

×

×

9

) 

接続部(ジャンパ線)

×

10

) 

ケーブル及び配線 

×


168

C 9730-1

:2010

プリント回路板導体 

IEC 60326-3

による。

×

12

)

×

11

)

1

)

  1 回につきピン 1 本だけが開動作

2

)

  各ピンを順次,他のピンと短絡。1 回に 2 本だけ。

3

)

  トライアック及び SCR のような離散形又は集積形サイリスタタイプの装置の場合,故障条件には,いずれか

の端子と開路状態にある第 3 の端子との短絡を含めなければならない。半波状態に入るトライアックのよう
な全波タイプの構成部品は,制御されているか又は制御されていないか(それぞれ,サイリスタ又はダイオ

ード)によって,検討しなければならない。

4

)

  ハイブリッド回路の個々の構成部品の故障モードは,この表で個々の構成部品について説明しているように

適用する。

表 H.27.1−電気/電子構成部品の故障モード表(続き)


169

C 9730-1

:2010

5

)

  二つの隣接端子の短絡,及び次の短絡。

a) IC

で該当する場合,IC 電源への各端子の短絡

b) IC

で該当する場合,IC 接地への各端子の短絡

集積回路について推奨される試験数では,一般に,すべての関連する故障条件を適用すること,又は集積

回路の回路図の評価から可能性のある危険性の評価ができなくなる。

したがって,電子装置又はその他の回路構成部品の不具合による制御装置自体の,又はその出力で発生す

ることがあるすべての機械的,熱的及び電気的故障を,個別に又は組み合わせて最初に詳細に分析してもよ
い。

H.11.12

で評価するタイプを除き,検討のための付加的な故障条件を特定するために,正常分析を実施して

複数の定常状態の出力条件及びプログラムした双方向端子に含めなければならない。

“短絡”故障モードは,

隔離区間をもつ IC の場合,隔離区間の間で除外する。区間どうしの隔離は,動作絶縁に関する 13.2 の要求

事項に適合しなければならない。

6

)

  オプトカプラが JIS C 9335-1 の 29.2.2 に適合する場合,入力ピンと出力ピンとの間の短絡は考慮しない。

7

)

  短絡故障モードは,箇条 17 の基準に関する適合試験に合格したリレーについても除外する。この適合試験は,

適合性認証を受けたリレーを使用することによって代用できる。

8

)

  クリスタル(水晶振動子)ベースのクロックの場合,タイミングに影響を与える高調波周波数及び副高調波

周波数の変動を検討することが望ましい。

9

)

  安全時間,パージ時間,プログラム及び/又はその他の安全関連設定の選択にスイッチを使用する場合,こ

れらの装置は,開いたときに最も安全な状態となるように機能することが望ましい(例:バーナコントロー
ルシステムにおける最短安全時間,最長パージ時間)

箇条 17 の基準に関する適合試験に合格したスイッチについては,短絡故障モードを除外する。この適合試

験は,適合性認証を受けたスイッチを使用することによって代用できる。

10

)

  要求事項は注

11

)

と同じであるが,設定を選択するときにクリッピング用のジャンパ線に適用する。

11

)

  導体の中断のような開路故障モードは,導体の厚さが 35 μm 以上で,かつ導体の全幅が 0.3 mm 以上の場合,

若しくは導体が,例えば圧延すずめっきしてあるように,中断に対して付加的な注意措置をとっている場合
は除外される。出力端子での短絡がプリント回路板導体を開路させてしまう場合,この導体には開路故障分

析をしなければならない。

導体寸法を受容するときの温度及び電流の条件については,IEC 60326-3 による。

12

)

  箇条 20 の要求事項を満たしている場合は,短絡故障モードを除外する。

13

)

  これらの構成部品は,そのインピーダンスが H.20.1.9.3 に適合し,かつ,少なくとも過電圧カテゴリ III に対

する 20.1.12 のインパルス電圧に耐えることができる場合は使用してもよい。

14

)

  故障モードから“短絡”を除外するように要求しているアセンブリに関して,箇条 20 による空間距離及び沿

面距離の設計をする条件は,制御装置の寿命期間中維持しなければならない。

これらの条件は,次のように宣言又は文書化しなければならない。 
制御装置の汚損の度合い(

表 7.2 の項目 49)

制御装置よりも清浄な場合,沿面距離又は空間距離のミクロ環境における汚損の度合い,及びその設計方

法(文書化)

表 7.2 の項目 79)

制御装置の定格インパルス電圧(

表 7.2 の項目 75)

制御装置と異なる場合の沿面距離又は空間距離に対する定格インパルス電圧,及びその確保の方法(文書

化)

表 7.2 の項目 80)

故障モード“短絡”から除外を要求する距離の許容差に対する値(宣言及び文書化)

表 7.2 の項目 81)

H.27.1.5

負荷がモータ負荷(6.2.2 又は 6.2.5 参照)を含み,電子回路構成部品の故障又は誤動作が制御さ

れるモータの電源波形に変化を引き起こす場合,制御装置は次の試験を行わなければならない。

1)

負荷は,通常の波形状態で定格負荷又は製造業者によって宣言された回転子拘束定格の 6 倍に調整す

る。

2)

次に,故障条件を導入する。

3)

試験は,H.27.1.2 の a),c),d)及び e)に規定する条件で実施する。

4)

制御装置は,評価する構成部品に該当する H.27.1.3 の a)∼e)に従って,評価する。


170

C 9730-1

:2010

H.27.4

電子的断路(タイプ 1.Y 又は 2.Y)を行う制御装置は,発生するおそれがある異常過電圧条件に耐

えなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

H.27.4.1

制御装置を,17.2 に示すように負荷し,制御装置が電子的断路を行っているとき,5 秒間 1.15×

V

R

を加える。

H.27.4.2

試験中及び試験後,制御装置は H.11.4.16.2 の試験によって決定される電子的断路を継続して行わ

なければならない。

H.28

電子的断路の使用に関する指針

H.28.1

ソリッドステート開閉装置の主たる機能

H.28.1.1

注記  ソリッドステート開閉装置は,次の三つの性質で電気的機械的開閉装置とは異なる。

a)

電子的断路を備えている場合,常に制御している回路に小電流が通過することを許容する。

b)

商用主電源の配電線のじょう乱に対してより感度が高い。

c)

温度に対して感度が高い。

H.28.1.2

注記  この規格における電子的断路の要求事項及び試験は,次のことを確認するためのものである。

a)

電子的断路を流れる電流は,5 mA 又は定格電流の 10 %のうち,いずれか低い方を超えな

い。そのときの負荷は,回路について宣言された最高負荷以下とする。

b)

配電線のじょう乱の極端な状態においてすら制御装置は悪い影響を受けてはならない。ま

た,電源波形の半サイクルを超える間その装置に導通してはならない。

c)

装置は,それが動作するように設計される温度の上下限値間で,十分な耐久性をもってい

なければならない。

H.28.2

半導体開閉装置の応用

H.28.2.1

注記 1  電子的断路は,十分な電圧のパルスを印加することによって,電源周波数の 1/2 サイクルの

間導通するおそれがある。電源からの完全な分離が常に完全断路と同等な方法によって達成

されるとすれば,たとえ半サイクル間であっても,動作することが承認できない幾つかの用

途が存在することがあり得る。

注記 2  家電機器に関する限り,極めてまれに電源波形の 1/2 サイクル以下の間導通することは無視

する。電熱器具及びモータ駆動機器の大部分にとっては,それは重要ではない。

注記 3  しかし,使用者が危険な可動部分に接触,又は通常の使用時若しくは使用者保守(例えば清

掃)時に充電する部分に接触する可能性があるモータ駆動機器については,更なる安全手段

を要求するか,又はこのような装置を許容しないことが必要となる場合がある。電子的断路

が許容できない機器の例は,可動部分又は充電部に接触できる,ある種の制御機器である。

警告  ある種のモータ駆動機器に対しては,半サイクルの間,商用主電源周波数で制御されている負

荷に通電することはモータの回転を引き起こすおそれがある。ソレノイド装置の動作も発生す

るおそれがある。

H.28.2.2


171

C 9730-1

:2010

注記  制御される負荷がリレーコイル又はソレノイドのような,高インピーダンス負荷である場合,

制御装置が電子的断路を行っているときに,その制御装置を通過する許容電流は,負荷の断路

を保証するのに十分な低さであるように留意しなければならない。


172

C 9730-1

:2010

附属書 J

規定)

サーミスタ使用の制御装置の要求事項

この附属書は,この規格に対応する箇条を補足又は修正する。

J.1

適用範囲

J.1.1.1

この附属書は,セラミック又は高分子半導体材料で作られるサーミスタを使用する制御装置に適

用する。

この規格は,組み込んで又は離してサーミスタを使用する制御装置の固有の安全,動作温度値及び試験

に適用する。

注記 1  これらのサーミスタは,次のように使用できる。

1)

自己制御形ヒータのような自己加熱モード又は類似の用い方

2)

制御素子

3)

検出素子

注記 2  JIS C 9730 の規格群の第 2 部の規格は,完成した制御装置として用いられるサーミスタに対

する追加の要求事項を含む場合がある。

J.2

用語及び定義

J.2.15

サーミスタに関する定義

J.2.15.1

サーミスタ (thermistor)

熱的に感度の高い半導体抵抗器であって,少なくともその抵抗/温度 (R/T) 特性の一部分にわたって,

温度の変化によってその電気抵抗の著しい非直線変化を示す。

注記  温度変化は,サーミスタを通過する電流によるか,周囲温度の変化によるか,又はこれらの両

方の現象の組合せによって発生する場合がある。

サーミスタは,電子装置(

附属書 参照)とは考えない。

J.2.15.2

PTC

サーミスタ (PTC thermistor)

抵抗/温度 (R/T) 特性の有用な部分にわたって,温度が上昇するとともに抵抗が増加する正の温度係数

(PTC)  のサーミスタ。

注記 1 PTC サーミスタは,2 番目の特性として,印加電圧とともに抵抗値が減少する。

注記 2 PTC サーミスタにおいては,抵抗/温度特性の有用な部分は,通常,温度の変化に対し,抵

抗値の階段状変化をする部分である。通常低温側では,温度上昇に対し,抵抗が緩やかに変

化することが先行し,また,抵抗が階段状に変化した温度より上においても同様に緩やかな

変化がある。ある種の PTC サーミスタの抵抗/温度特性は,階段状の増加に続くゆっくりし

た増加の後,負の傾斜をとることがある。

J.2.15.3

NTC

サーミスタ (NTC thermistor)


173

C 9730-1

:2010

抵抗/温度特性の有用な部分にわたって,温度が上昇するとともに抵抗が減少する負の温度係数 (NTC)

のサーミスタ。

J.2.15.4

サーミスタ制御素子  (thermistor control element)

負荷と直列に接続されることによって直接負荷を制御する PTC 又は NTC サーミスタ。

J.2.15.5

自己制御形ヒータ (self-controlled heater)

追加の温度制限装置をもたず,その自己加熱効果のためにヒータ素子として用いられる PTC サーミスタ。

注記  通常,自己制御形ヒータは,タイプ 2 作動を提供する。

J.2.15.6

サーミスタ検出素子  (thermistor sensing element)

センサとして使用される PTC 又は NTC サーミスタ。負荷電流を流さない。

J.4

試験に関する一般注意

J.4.3.5

目的に関するもの

J.4.3.5.4

自己加熱が無視できるサーミスタを温度検出装置として使用するタイプ 1 制御装置は,サーミ

スタの試験を行わない。

J.6

分類

J.6.4

自動作動の機能による分類

J.6.4.3.3

この規格の目的のため,スイッチモード(高抵抗)にある PTC サーミスタ制御装置若しくは検

出素子又は非スイッチモード(高抵抗)にある NTC サーミスタは,マイクロ開路を行うとみなす。

J.6.4.3.14

タイプ 2.AL 作動

J.11.4.17

による。

J.6.15

構造による分類

J.6.15.5 NTC

又は PTC サーミスタを使用する制御装置

J.6.17

サーミスタの使い方による分類

J.6.17.1

サーミスタ制御素子

J.6.17.2

自己制御形ヒータ

J.6.17.3

サーミスタ検出素子


174

C 9730-1

:2010

J.7

情報

表 7.2 への追加項目

情報

箇条又は細分箇条

方法

61  サーミスタの使い方によって

J.6.17 

X

J.11.4.17 

J.15.8 

62  R/T 特性

10

)

J.11.4.17 

X

J.12.2.1 

J.15.7 

J.15.8 

J.17.17.1 

63  R/T 特性ドリフト

11

)

J.17.18.2 

X

64  サイクル数

J.17.18.2 

X

65  R/T 測定法

J.15.7 

X

J.17.18.1 

82  タイプ 2.AL 作動:

J.11.4.17 

X

      トリップ時間値 TT

I-max

J.15.8 

83  タイプ 2.AL 作動:

J.11.4.17 

X

      電流限度値  I

T-max

J.15.8 

84  タイプ 2.AL 作動:

J.11.4.17 

X

      最小動作周囲温度 T

min

J.15.8 

10

)

 R/T 特性は,曲線,表又は種々の動作点の形式で表現され,宣言された偏差を

含めなければならない。

11

)

  追加の宣言は,J.17.18.2 の試験に対して中間のサイクル数で行ってもよい。

J.11

構造要求事項

J.11.4.17

タイプ 2.AL 作動

タイプ 2.AL 作動は,特定の電流限度値  (I

T-max

)  におけるトリップ時間値  (TT

I-max

)  の後,及び最小動作

周囲温度  (T

min

)  でそれがトリップするように設計しなければならない。

ここに,  TT

I-max

: トリップ時間値とは,タイプ 2.AL 作動の装置が電流を制限

するために動作するのに必要な最低限の周囲条件及び電流
限度値における宣言された時間値である。

I

T-max

電流限度値とは,タイプ 2.AL 作動の装置がトリップ時間内
で動作するのに必要な最低限の周囲条件における宣言され
た最大電流値である。

T

min

タイプ 2.AL 作動の装置が,正常な動作の間にさらされる宣
言された最小連続周囲温度である。

タイプ 2.AL 作動を備えた装置の宣言された R/T 特性は,J.17.17 の試験後,

表 7.2 の項目 61 及び項目 62

の製造偏差及びドリフトとして規定する値以内でなければならない。

適否は,J.17.17 の試験の前後,及び宣言された最小連続周囲温度 T

min

における測定によって判定する。

J.12

耐湿性及び防じん性

J.12.2

湿度条件に対する保護

J.12.2.1

サーミスタを使用するタイプ 2 制御装置に対しての R/T 測定は,試験の前後に実施し,R/T 特性

及びそのドリフトは,宣言された限度値内になければならない。

注記  測定は,環境による著しい変化を避けるために,試験後直ちに実施することが望ましい。


175

C 9730-1

:2010

J.13

耐電圧及び絶縁抵抗

J.13.2

耐電圧

表 13.2 の注

6)

“電子部品”の後に“サーミスタ”を追加する。

J.15

製造偏差及びドリフト

J.15.7

抵抗/温度 (R/T) 特性は,

表 7.2 の項目 65 で規定するとおりに製造業者によって宣言された方法

を使用して,J.12.2.1 及び J.17.17 に示すとおりに決定する。

J.15.8

タイプ 2.AL 作動を備えた装置は,トリップ時間(TT

I-max

,5 秒以内)及び電流限度値(I

T-max

,最大

8 A)が,附属書 の状態調節の前後において宣言された値に適合しなければならない。

J.17

耐久性

J.17.17

試験シーケンスは,次のとおりとする。

a)

サーミスタを使用するタイプ 1 制御装置に対しては,次による。

−  熱暴走 (PTC),J.17.18.5

−  過電流試験 (NTC),J.17.18.6

b)

サーミスタを使用するタイプ 2 制御装置に対しては,次による。

1)

次のそれぞれの前後に R/T を測定

−  延長サイクル,J.17.18.2

−  熱的状態調節,J.17.18.3

−  冷間環境電気的サイクル,H.17.18.4

2)

サーミスタを使用するタイプ 1 制御装置の試験

J.17.17.1  J.17.18.1

J.17.18.4 までの試験後,制御装置の性能は悪い影響を受けてはならず,それはその

意図及び宣言されたとおりに機能しなければならない。

注記  J.17.18.2 及び J.17.18.3 の試験中に起こる制御装置の他の部品の故障は,無視する。

さらに,サーミスタを使用するタイプ 2 制御装置に対しては,R/T 特性又は特性の範囲は J.17.17 の b)

に示すとおりに決定され,

表 7.2 の項目 63 で宣言されたとおりでなければならない。

J.17.17.2  J.17.18.5

及び J.17.18.6 の試験後,引き続き,制御装置は箇条 及び箇条 13 の要求事項に適合

しなければならない。試験の間及びその後,炎又は破片の放出があってはならない。

J.17.18

試験条件

その他の指示がなければ,制御装置は J.17.18 の試験中に動力を供給又は通電しない。全シーケンス試験

が 3 個のサンプルについて実施される。ただし,J.17.18.3.1 及び J.17.18.3.2 の試験は同時に別のサンプル

について実施してもよい。

注記  J.17.18.2J.17.18.4 までの試験は,取付装置,接続方法及び制御装置に設けられる外装材を使

用して,サーミスタだけについて実施してもよい。

J.17.18.1

R/T

測定方法

使用される測定方法(

表 7.2 の項目 65 参照)は,誤った R/T 曲線を作るおそれがある自己加熱,熱放散

及び電圧効果のような考慮すべき問題の考えを含んでおかなければならない。

J.17.18.2

延長サイクル

サーミスタは,その用途に応じて使われる R/T 曲線部分にわたり,

表 7.2 の項目 64 に基づき製造業者に


176

C 9730-1

:2010

よって宣言されたサイクル数を行う。

注記 1  一般的には,この部分は低温のゆっくりした抵抗の変化及び階段的抵抗変化が発生する温度

増加を含める。

注記 2  自己制御形ヒータ及びサーミスタ制御素子は,最大定格電圧及び負荷条件で,電気的に繰り

返さなければならない。

注記 3  サーミスタ検出素子は,最大定格の電気的条件で,熱的に繰り返さなければならない。

J.17.18.3

熱的状態調節

J.17.18.3.1

及び J.17.18.3.2 の試験のための温度は,

表 7.2 の項目 62 の R/T(抵抗/温度)宣言から引用

する。

J.17.18.3.1

非スイッチモード

制御装置は,階段状に抵抗変化が発生する温度増加分を下回る温度で 1 000 時間の間,空気循環形恒温

槽の中に,通電せずに置く。

注記  この試験は,サーミスタを自己制御形ヒータとして使用する制御装置には適用できない。

J.17.18.3.2

スイッチモード

制御装置は,段階状に抵抗変化が発生する温度増加分を 30 K を超える温度で 1 000 時間の間,空気循環

形恒温槽の中に,通電せずに置く。

J.17.18.4

冷間環境電気的サイクル

制御装置は,0  ℃又は T

min

値のいずれか低い方の温度で恒温槽中に配置し,この温度に達するようにす

る。次に,サーミスタは,1 000 サイクルの間,R/T 曲線の主要な部分にわたり宣言された最大定格の電気

的条件でサイクルさせる。

J.17.18.5

熱暴走

サーミスタは,熱的に安定するまで最大定格条件下で通電し,動作させる。次に,電圧を,破壊が起き

るまで又はサーミスタの動作電圧の 2 倍に達する

(その時点で試験は終了する。

まで,

ゆっくり増加する。

注記  サーミスタの動作電圧の 0.1 倍のステップで 2 分ごとに電圧を増加することは,適切な上昇率

である。

J.17.18.6

過電流試験

この試験は,制御素子として NTC サーミスタを使用する制御装置に適用する。

サーミスタは,熱的に安定するまで宣言された最高定格電気的条件で動作させる。次に,素子を通る電

流を,サーミスタの最大動作電流の 1.5 倍に達するまで,ゆっくり上昇させる。

注記  サーミスタの最大動作電流の 0.1 倍のステップで 4 分ごとに電流を増加させることは,適切な

上昇率である。

J.20

(規定なし)

J.24

部品

J.24.2.2

この細分箇条は,JIS C 2570IEC 60738-1 又は IEC 60738-1-1 によって既に試験されたサーミス

タに適用する。


177

C 9730-1

:2010

附属書 K

参考)

過電圧制御の異なるモードに関する給電系統の公称電圧

表 K.1−本質的な制御又は同等の保護制御

世界の現行公称電圧

機器用定格インパルス電圧

1

)

V

公称電圧

AC のライン−

中性線間

電圧又は DC

1

)

接地された

中性線のある

三相 4 線 
システム

接地なし

三相 3 線 
システム

AC 又は

DC の

単相 2 線 
システム

AC 又は

DC の

単相 3 線 
システム

過電圧カテゴリ

V V V V

V

I

II

III

IV

50

12.5,24,25,
30,42,48

30/60 330

500

800

1 500

100 66/115  66  60

500

800

1 500

2 500

150 120/208

127/220

115,120,127

100,110,120

100/200 
110/220 
120/240

800

1 500  2 500  4 000

300 220/380

230/400 
240/415 
260/440 
277/480

220,230,240,
260,277,347,
380,400,415,
440,480

220 220/440

1 500

2 500

4 000

6 000

600 347/600

380/660 
400/690 
417/720 
480/830

500,577,600

480 480/960

2 500

4 000

6 000

8 000

1 000

660,690,720,
830,1 000

1 000

4 000

6 000

8 000

12 000

1

)

  これらの欄の定格インパルス電圧値は,JIS C 0664 の表 によるもので,保護制御及び本質的な制御の定義

は,JIS C 0664 の 2.1.1.2 による。


178

C 9730-1

:2010

表 K.2−保護装置が必要で,かつ制御が IEC 60099-1 によって想定する電圧より低くない

定格電圧に対する制限電圧比をもつサージ避雷器によってもたらされる場合

世界の現行公称電圧

機器用定格インパルス電圧

1

)

V

公称電圧 AC

のライン−

中性線間電圧

又は DC

1

)

接地された

中性線のある

三相 4 線 
システム

接地なし

三相 3 線 
システム

AC 又は DC

の単相 2 線

システム

AC 又は DC

の単相 3 線

システム

過電圧カテゴリ

V V V V

V

I

II

III

IV

50

12.5,24,25,
30,42,48

30/60 330

500

800

1 500

100 66/115  66  60

500

800

1 500

2 500

150 120/208

127/220

115,120,127

100,110,120

100/200 
110/220 
120/240

800

1 500  2 500  4 000

300 220/380

230/400 
240/415 
260/440 
277/480

220,230,240,
260,277

220 220/440

1 500

2 500

4 000

6 000

600 347/600

380/660 
400/690 
417/720 
480/830

347,380,400,
415,440,480,
500,577,600

480 480/960

2 500

4 000

6 000

8 000

1 000

660,690,720,
830,1 000

1 000

4 000

6 000

8 000

12 000

1

)

  これらの欄の定格インパルス電圧値は,JIS C 0664 の表 によるもので,保護制御及び本質的な制御の定義

は,JIS C 0664 の 2.1.1.2 による。


179

C 9730-1

:2010

附属書 L

規定)

過電圧カテゴリ

過電圧カテゴリは,過渡過電圧状態の特性を数値で示す。

次の過電圧カテゴリの情報は,JIS C 0664 に基づく。

注記 1  JIS C 9730 の規格群の第 2 部では,個別適用に関する異なる過電圧カテゴリが規定される場

合がある。

過電圧カテゴリ IV の機器は,設備の引込口部で使用する機器となる。

注記 2  このような機器の例として,電力量計及び一次過電流保護装置がある。

過電圧カテゴリ III の機器は,固定設備中の機器であり,その信頼性及び有用性が特別な要求として求め

られる場合がある。

注記 3  このカテゴリは,通常,固定配線に接続することを意図した制御装置又は固定配線に恒久的

に接続する機器に組み込むことを意図した制御装置に適用する。ただし,過渡電圧抑制の手

段をもつ制御装置又は機器に,より低いカテゴリが適用される場合を除く。

過電圧カテゴリ II の機器は,固定設備から供給されるエネルギーを消費する機器となる。

注記 4  このカテゴリは,通常,固定配線用端子をもたない制御装置,コンセント以降に接続する制

御装置又はコンセント以降に接続する機器に組み込むことを意図した制御装置に適用する。

固定配線に恒久接続を意図した制御装置も,ライン端子の電圧制限手段のような過渡電圧抑

制の手段がある場合又は導体間の空間距離が制御装置又は機器内に組み込まれた場合,この

カテゴリに含まれる場合がある。制御装置の接点が過渡電圧のフラッシオーバを許すように

設計されており,かつ,レットスルー電流への抵抗に適している場合,例えば,上記の記述

を満足する家庭機器用制御装置のような適切な抑制手段を備えてもよい。

このような機器が信頼性及び有用性に関して特別な要求が求められる場合には,

過電圧カテゴリ III を適

用する。

過電圧カテゴリ I の機器は,過渡過電圧を適切に低レベルに制限するための処置が講じられている回路

に接続する機器である。

注記 5  このカテゴリは,通常,カテゴリ II の機器に接続する制御装置,例えば,電子論理システム,

絶縁制限二次回路,SELV 回路又は PELV 回路,変圧器の二次側回路に適用する。

過電圧カテゴリの典型的な取扱いを,

附属書 に示す。


180

C 9730-1

:2010

附属書 M

参考)

過電圧カテゴリの典型的な取扱い

表 M.1−過電圧カテゴリの典型的な取扱い

過電圧カテゴリ

制御状況

I II III IV

特殊

絶縁制限二次回路

×

電源で制限された過渡現象

×

×

×

×

エネルギー消費形機器

家庭用機器内の一体形及び組込形制御装置

×

固定配線用エネルギー消費負荷に取り付ける独立取付形制
御装置

×

×

その他の家庭用及び類する機器

一体形でも組込形でも固定配線用エネルギー消費負荷用で
もない制御装置

×

設備の引込口に取り付けている制御装置(例:サービス入口
機器,電力量計,一次過電流装置)

×

JIS C 9730

の規格群の第 2 部で考えられる特殊制御装置

×

×

×

×


181

C 9730-1

:2010

附属書 N 

規定)

汚損度

N.1

汚損

ミクロ環境は,絶縁に関する汚損の影響を決定する。しかし,マクロ環境を検討する場合,ミクロ環境

を考慮しなければならない。

検討する絶縁における汚損を減少する手段として,塗装,外郭,封入(エンキャプシュレーション)又

は封止(ハーメチックシール)を用いてもよい。これらの汚損を減少させる方法は,機器が結露を生じた

り,通常動作においてそれ自体が汚損物を発生する場合には,効果がない。

小さな空間距離は,固形物質,ほこり及び水によって完全に橋絡されるので,ミクロ環境で汚損が存在

する場合に最小空間距離が規定される。

注記 1  汚損は,湿度の存在によって導電性になる。汚損した水,すす,金属又はカーボンのほこり

は,本質的に導電性である。

注記 2  イオン化したガス及び金属析出物による導電性の汚損は,特別な場合にだけ発生する。例え

ば,スイッチ装置,制御装置のアーク室中のような場合であり,この規格ではカバーしてい

ない。

N.2

ミクロ環境内の汚損度

空間距離と沿面距離を評価するために,ミクロ環境において次に示す四つの汚損度を規定する。

汚損度 1

どのような汚損も発生しないか又は乾燥状態で非導電性の汚損だけを発生する。この汚損は,どのよう

な影響も及ぼさない。

注記 1  汚損度 1 には,特別な考慮(附属書 又は附属書 の塗装,密封した外郭など)が必要であ

る。

汚損度 2

非導電性の汚損だけを発生するが,ときおり結露によって一時的に導電性が引き起こされることが予想

される。

注記 2  汚損度 2 は,通常の屋内の空気循環状態を代表するものである。

汚損度 3

導電性の汚損が発生する,又は予想される結露のために導電性となる乾燥した非導電性の汚損が発生す

る。

汚損度 4

汚損が,導電性のほこり,又は雨若しくは雪によって永続的な導電性を発生させる。


182

C 9730-1

:2010

附属書 P

規定)

プリント回路板塗装特性試験

P.1

箇条 20 の汚損度 1 の沿面距離をもつプリント回路板に施される塗装は,この附属書の要求事項に適

合しなければならない。

P.2

インク,ソルダレジスト及び組み込まれた部品を含んで塗装されたプリント回路板組立品は,温度,

はんだ付け条件,導体寸法及び IEC 60249(規格群)の要求事項で決定された接着性という事項を適用す

るのに適切でなければならない。

P.3

塗装の耐電圧

塗装は,動作絶縁(機能絶縁)については,回路板組立品に加わる最高動作電圧に基づき

表 13.2 に規定

する試験電圧において,P.3.3 及び P.3.4 の処理の後に,13.2 の耐電圧試験に耐えなければならない。

P.3.1

図 P.1 に示すパターンを用い,適用できる最小沿面距離及び最小塗装厚さによる 10 個のサンプル

を準備する。サンプルは,通常の製造方法によって,回路板に塗装する前にプライマ(下塗り剤)又は洗

浄剤を用いる。そこに含まれる電圧及び温度に適した配線を取り付ける。

P.3.2

老化試験

P.3.1

に規定するように塗装した回路板の 5 個のサンプルを,130±2  ℃の温度に 1 000 時間置く。

P.3.3

湿度処理

P.3.2

の老化試験を受けた塗装した回路板の 5 個のサンプルを,温度 35±1  ℃及び相対湿度 (90±5) %の

試験槽で 48 時間処理する。試験槽から取り出した直後に各サンプルは,P.3.5 及び P.3.6 に規定する耐電圧

試験を行う。

P.3.4

環境サイクル処理

P.3.1

に規定するように塗装した回路板のサンプル 5 個について,

表 P.1 で規定した環境処理を,すべて

3 サイクル行う。処理が終了した直後各サンプルに P.3.5 及び P.3.6 に規定する耐電圧試験を行う。

P.3.5

規定した処理の後,P.3.1 で規定するように塗装した回路板は,絶縁した口出し線及びはんだ付け

点を除き,テストパターンを覆うようにアルミニウムはく(塗膜の上にたい積した導電性じんあいを代表

したもの)を密着させる。

P.3.6

各処理されたサンプルに P.3 に従って,電圧を口出し線 A,B 及び C それぞれと共通口出し線との

間に加える(

図 P.1 参照)。フラッシオーバ及び絶縁破壊を生じてはならない。電圧低下を伴わないグロー

放電は,無視する。

表 P.1−環境サイクル処理

屋内用途

屋外用途

T

max

で 24 時間,引き続き 35±2  ℃,相対湿度 (90

±5) %で 96 時間以上,引き続き 0±2  ℃で 8 時間

25±2  ℃で 24 時間以上浸せき,引き続き直ちに
35±2  ℃,相対湿度 (90±5) %で 96 時間以上,引
き続き−35±2  ℃で 8 時間


183

C 9730-1

:2010

単位  mm

注記  トラック間の最小距離(点−点,点−線及び線−線)は,製品組立てで許容する最小距離とする。

図 P.1−試験サンプル


184

C 9730-1

:2010

附属書 Q 

規定)

プリント回路板塗装特性試験

Q.1

JIS C 60664-3

に規定しているタイプ 1 塗装のすべての要求事項に適合しているプリント回路板は,

この規格の箇条 20 の汚損度 1 の最小沿面距離の要求事項に適合しなければならない。

Q.2

JIS C 60664-3

に規定しているタイプ 2 塗装のすべての要求事項に適合しているプリント回路板は,

この規格の 20.3 に規定する固体絶縁の最低要求事項に適合しなければならない。タイプ 2 塗装の導体寸法

には,沿面距離も空間距離も適用しない。

Q.3

製品サンプルの代表として実際のプリント回路板,又は

図 Q.1 若しくは図 Q.2 による標準試験基板

をこの試験に用いてもよい。タイプ 1 試験には,13 個のサンプルが,タイプ 2 試験には,17 個のサンプル

が必要である。

Q.4

タイプ 1 又はタイプ 2 塗装の要求事項の適合性は,JIS C 60664-3 の箇条 によって判定する。

Q.5

JIS C 60664-3

の箇条 の試験に対しては,次の試験レベル又は条件を適用する。

JIS C 60664-3

  箇条

この規格における試験レベル

5.7.1

  低温

−25  ℃

5.7.3

  温度急変

厳しさの度合い 2 (−25∼+125  ℃)

5.7.4.2

  エレクトロマイグレーション

に関する追加コンディショニング

JIS C 9730

の規格群の第 2 部で規定しなければ,適用しない。

5.8.5

  部分放電停止電圧

JIS C 9730

の規格群の第 2 部で規定しなければ,適用しない。


185

C 9730-1

:2010

単位  mm

図 Q.1−試験サンプル


186

C 9730-1

:2010

単位  mm

図 Q.2−ランド配置の例(図 Q.1 も参照)


187

C 9730-1

:2010

附属書 R 

参考)

サージイミュニティ試験の解説

R.1

異なる電源インピーダンス

発生器の電源インピーダンスの選択は,次による。

−  ケーブル/導体/配線(交流供給電源,直流供給電源,相互接続など)の種類

−  ケーブル/配線の長さ

−  屋内/屋外の条件

−  試験電圧の印加(ライン相互間,ライン・接地間)

2 Ω のインピーダンスは,低圧配電系統の電源インピーダンスを代表する。

実効出力インピーダンスが,2 Ω の発生器を用いる。

12 Ω (10+2 Ω)  のインピーダンスは,低圧配電系統及び接地の電源インピーダンスを代表する。

10 Ω の付加抵抗を,直列にした発生器を用いる。

42 Ω (40+2 Ω)  のインピーダンスは,その他すべてのライン・接地間の電源インピーダンスを代表する。

40 Ω の付加抵抗を,直列にした発生器を用いる。

R.2

試験の適用

2 種類の異なる試験を区別する。すなわち,機器レベル及びシステムレベルによる。

R.2.1

機器レベルのイミュニティ

試験は,試験所において,単体の EUT に対して行う。したがって,試験される EUT のイミュニティは,

機器レベルのイミュニティに対応する。

試験電圧は,耐高電圧ストレスに関する絶縁の規定許容能力を,超過してはならない。

R.2.2

システムレベルのイミュニティ

試験所では,EUT について試験を行う。機器レベルの試験はすべての場合において,システムレベルの

イミュニティを保証するものではない。このような理由から,システムレベルの試験は,実際の設備を模

擬して行うことが望ましい。模擬された設備には,保護装置(避雷器,バリスタ,シールド配線など)並

びに実長及び実際のタイプの相互接続線を装備する。

この試験は,できる限り設備条件に近似させ,その中で EUT 又は複数の EUT が,それ以後意図したよ

うに動作することを目的とする。

実際の設備条件におけるイミュニティは,より高い試験レベルが加えられる場合がある。ただし,そこ

に含まれるエネルギーは,電流制限特性のある各種保護装置によって制限されることがある。

この試験は更に,保護装置が発生する二次的効果(波形の変化,モードの変化又は電圧若しくは電流の

振幅)が,EUT に許容できない影響を及ぼさないことを示すことも目的である。

R.3

設置クラス

クラス 2:短い配線のケーブルでも十分に分離された電気的環境。

この設備は,電源設備の接地設備に,分離した接地線で接地されている。このことによって

本質的に,設備で発生する又は雷による妨害電圧にさらされる。電子機器への供給電源は,電


188

C 9730-1

:2010

源に対し主として特別な変圧器によって他の回路から分離されている。設備内には,保護され

ていない回路も存在する。ただし,良好に分離され限定された数である。

このクラスは,カテゴリ I の機器に適用する。カテゴリ I は,通常カテゴリ II の機器の後段

に適用する。これには,例えば,ELV の電子的論理回路,分離された制限二次回路,ELV 回路,

SELV 回路,PELV 回路,変圧器の二次回路が含まれる。

サージ電圧は,1 kV を超えない。

クラス 3:電力線と信号ケーブルとが,平行に走る電気的環境。

この設備においては,電源設備の共通接地システムに接地されている。このことによって本

質的に,設備で発生する又は雷によって発生する妨害電圧にさらされる。

電源設備内における接地故障による電流,切替動作及び雷は,接地システム内で,相対的に

振幅の大きい妨害電圧を発生する。保護された電子装置及び感度の低い電子装置が同一配線網

に接続されている。相互接続ケーブルは,部分的に屋外ケーブルと類似の経路で配線される。

ただし,接地配線網に近接している。設備内には,抑制されていない誘導回路が設置されてお

り,通常異なる分野のケーブルと分離されていない。

このクラスは,カテゴリ III 又はカテゴリ II の機器に適用する。

カテゴリ III は,通常固定配線,又は固定配線に接続する機器に組み込むように意図した制御

装置に適用する。しかしながら,制御装置又は機器が,過渡電圧を制御できる手段があれば,

より低いカテゴリを適用する。

カテゴリ II は,通常コンセントの後段に接続するか又はコンセントの後段に接続される機器

に組み込まれる制御装置に適用する。固定配線に永久的に接続する制御装置もこのカテゴリに

入る場合もあるが,その場合は,過渡電圧を制限する手段,例えば,制御装置又は機器の配線

端子又は導体の空間距離に電圧制限器を組み込むような場合である。制御装置の接点が,過渡

電圧のフラッシオーバを許容し,かつ,レットスルー電流に適切に耐えることができる設計で

あれば,十分な抑制を備えているとみなされる。例えば,家電機器用制御装置は,上述のこと

を備えている。

サージは,2 kV を超えない。

クラス 4:相互接続が,屋外ケーブルのように,電力線に沿って配線されている電気的環境であって,更

にケーブルは,電子的回路にも電気的回路にも使用されている。

この設備においては,電源設備の接地システムに接地されている。このことによって本質的

に設備で発生する又は雷によって発生する妨害電圧にさらされる。接地故障によるキロアンペ

ア  レンジの電流,電源設備内の切替動作及び雷は,接地システム内部で,相対的に大きい振幅

の妨害電圧を発生する。電源配線は,電気的及び電子的機器と同一である。相互接続電線は,

高圧機器用においても屋外用ケーブルと同様に配線される。

この環境の特殊な例としては,電子機器が人口高密度な地域で,通信回路網に接続される場

合である。この場合には,電子機器の外部ではシステム的に建設された接地網は存在せず,パ

イプ,ケーブルなどで構成する接地システムだけである。

サージは,4 kV を超えない。

異なる区域でのこのような設備の例を,

図 R.1,図 R.2 及び図 R.3 に示す。

R.3.1

電力系統に接続されるポートの機器レベルのイミュニティ

公共電源系統に接続する最小イミュニティレベルは,次のとおりである。


189

C 9730-1

:2010

ライン−ライン間結合: 0.5

kV

ライン−接地間結合: 1

kV

R.3.2

相互間接続されるポートの機器レベルのイミュニティ

相互接続回路のサージテストは,外部接続(キャビネット又はきょう体の外部)の場合だけ要求される。

システムレベルで試験することが可能(相互接続ケーブルが付いた EUT)であれば,機器レベルで試験す

る必要はない(例えば,工作用制御/信号の入出力のポート)

。特に,相互接続用ケーブルのシールド保護

手段の一部のような場合である。プラントの設置を機器製造業者以外のだれかが実施する場合,機器の入

出力(特に,工作用制御のインタフェース)の許容電圧を規定することが望ましい。

機器製造業者は,自社の製品を機器レベルのイミュニティに適合することを確認するために規定された

テストレベルで試験することが望ましい。例えば,EUT のポートの二次保護は,0.5 kV のテストレベルで

ある。したがって,プラントの使用者又はその施設の責任者は,例えば,雷撃によって生じる妨害電圧が,

選択したイミュニティレベルを超過しないことを保証するために,必要な手段(例:シールド,ボンディ

ング,接地,保護)を講じなければならない。

図 R.1−建築設備内の共通基準接地システムを備えたサージ保護

図 R.2−分離した共通接地基準システムを備えた建築設備内の二次サージ保護の例


190

C 9730-1

:2010

図 R.3−室内用/室外用機器の一次及び二次サージ保護の例


191

C 9730-1

:2010

附属書 S

参考)

箇条 20 の適用指針

1

)

  “厚さ”とは,絶縁物を通しての距離を意味する。 

検討する絶縁距離の種類(箇条 参照)

空間距離

沿面距離

固体絶縁

20.1 

要求される情報

電力系統又は動作電圧

過電圧カテゴリ(

附属書 L

定格インパルス電圧(

表 20.1

汚損度(

附属書 N

絶縁の種類(箇条 参照)

付加 20.1.8 
強化 20.1.9 

完全断路

20.1.7.2

基礎 20.1.1 
動作 20.1.2 

マイクロ断路

20.1.7.1

マイクロ開路

20.1.7.1

インパルス 
試験の実施

20.1.12 

20.2 

要求される情報

電力系統電圧又は動作電圧

汚損度(

附属書 N

材料グループ[6.1320.2.2 

注記 3

絶縁の種類(箇条 参照)

付加 20.2.3 
強化 20.2.4 
基礎 20.2.1

次を含む動作
絶縁 
完全断路

マイクロ断路
マイクロ開路

20.2.2

最小

沿面距離

表 20.3 

最小

沿面距離

表 20.4 

最小

空間距離 
ケース A

表 20.2 

最小

空間距離

ケース B

表 20.2 

いいえ

はい

付加

20.3.2

強化

20.3.2

20.3 

絶縁の種類(箇条 参照)

動作又は

基礎

20.3.1

絶縁物

可触か?

絶縁物

可触か?

いいえ

いいえ

最小厚さ

1)

0.7 mm

20.3.2

又は

2 層断絶

20.3.2.1

はい

最小厚さ

1)

0.7 mm

20.3.2

又は

3 層断絶

20.3.2.1

はい

厚さの要
求事項は
規定され
ていない。

温度試験を考慮し,熱劣
化試験が要求される。

20.3.2.2

20.3.2.2

20.3.2.2


192

C 9730-1

:2010

例 A−

附属書 S  箇条 20 適用指針の使用

質問

回答

説明

検討中の絶縁は,空間を通るものか,

又は表面を横断するものか。

空間を通る

フローチャートの空間距離の経路に

従う。

電力系統電圧は何か,又は動作絶縁の
場合,動作電圧は何か。

230 V/400 V,三相,4 線

a)

として記録する。

過電圧カテゴリは何か 

附属書 参照)。

カテゴリ II 参照

b)

として記録する。

定格インパルス電圧は何か。

表 20.1 から a)及び b)を用いて決定
する。

c)

として記録する。

汚損度は何か(

附属書 参照)。

汚損度 2

d)

として記録する。

絶縁の種類は何か(定義などを参照)

  強化絶縁

20.1.9

を参照する。強化絶縁に対して

は,ケース A を用い,

表 20.2 から一

段階高いインパルス電圧を選ぶ。e)と
して記録する。

この絶縁距離の限度値は何か。

表 20.2 参照

d)

と e)を用いて限度値を決定する。

限度値は 3 mm である。

例 B−

附属書 S  箇条 20 適用指針の使用

質問

回答

説明

検討中の絶縁は,空間を通るものか,

又は表面を横断するものか。

表面を横断

沿面距離の経路に従う。

電力系統電圧は何か,又は動作絶縁の

場合,動作電圧は何か。

230 V

a)

として記録する。

汚損度は何か(

附属書 参照)。

汚損度 2

b)

として記録する。

材料グループは何か(20.2.2

注記 

照)

IIIb

c)

として記録する。

絶縁の種類は何か(定義などを参照)

  動作絶縁

20.2.2

参照

この絶縁距離の限度値は何か。

表 20.4 参照

a)

b),及び c)を用いて限度値を決定

する。

限度値は 2.5 mm である。


193

C 9730-1

:2010

附属書 T

規定)

SELV

及び PELV に対する要求事項

T.1

SELV

及び PELV の要求事項の概要

T.1.1

SELV

による保護

T.1.2

PELV

による保護

注記  バリアに対する JIS C 0365 の要求事項は,この規格の箇条 8,箇条 11,箇条 18,箇条 20 その

他で考慮及び包含されている。

T.2

SELV

又は PELV による感電に対する保護

T.2.1

SELV

感電に対する保護は,次の手段によって備えなければならない。

−  電圧の制限,回路(SELV システム)内で T.3.1 に従った ELV

−  T.3.2 に従った,SELV 及び PELV 以外のすべての回路からの SELV システムの保護分離

−  T.3.3 に従った,他の SELV システム,PELV システム及び大地からの SELV システムの単純分離

制御装置の露出導電性部分の保護導体又は接地導体への意図的な接続は,許容しない。

SELV が要求される特別な場所及び T.3.2.1 に従った保護遮へいが適用される特別な場所では,保護遮へ

い体は,存在する最高電圧に対する定格の基礎絶縁によって,それぞれの隣接の回路から分離しなければ

ならない。

SELV の要素に対する要求事項は,T.3 に規定されている。

T.2.2

PELV

感電に対する保護は,次の手段によって備えなければならない。

−  電圧の制限,接地される可能性のある回路内及び/又は接地される可能性のある露出導電性部分の

T.3.1

に従った ELV(PELV システム)

−  T.3.2 に従った,SELV 及び PELV 以外のすべての回路からの PELV システムの保護分離

PELV 回路を接地する場合及び T.3.2.1 に従った保護遮へいを使用する場合,保護遮へい体と PELV シス

テムとの間に基礎絶縁を設ける必要はない。

PELV システムの複数の充電部が同時に導電性部分にアクセス可能(接触可能)であって,故障時にそ

れが一次回路の電位とみなせる場合,感電に対する保護は,そのようなすべての導電性部分の保護等電位

及び

SELV による保護

T.2.1 参照)

電圧の制限

T.3.1 参照)

保護分離

T.3.2 参照)

接地,PELV 及び他

の SELV システム
からの単純分離

T.3.3 参照)

及び

PELV による保護

T.2.2 参照)

電圧の制限

T.3.1 参照)

保護分離

T.3.2 参照)

機能接地の選択肢

T.3.4 参照)

場合によって,

追加の基礎絶縁

2.7.10 参照)

及び

及び

JIS C 0365 から採用した。


194

C 9730-1

:2010

ボンディング  (T.3.4)  に依存する。そのような部分は,保護接地端子又は制御装置の終端に結合しなけれ

ばならない。

PELV の要素に対する要求事項は,T.3 に記載されている。

T.3

SELV

及び PELV の要素としての ELV,保護分離,単純分離及び保護ボンディング

T.3.1

電圧の制限は,同時にアクセス可能な部分間の電圧が,2.1.5 及び 8.1.1 に規定する関連する ELV

限度値を超えないように備えなければならない。

T.3.2 SELV

/PELV 回路と他の充電回路との間の保護分離は,次のいずれかの手段によって備えなければ

ならない。

−  それぞれ存在する最高電圧に対する定格をもつ基礎絶縁及び付加絶縁,すなわち,二重絶縁

−  存在する最高電圧に対する定格の強化絶縁

−  近接回路の最高電圧に対する定格の基礎絶縁によって各近接回路から分離した保護遮へい体を備える

T.3.2.1

に従った保護遮へい(T.2.1 の最終段落も参照)

−  これらの装備の組合せ

分離回路の導体が,多心ケーブルの中又は他の導体の組合せの中で,他の回路導体と共に収容されてい

る場合,それは,二重絶縁又は強化絶縁が達成できるように,存在する最高電圧に対して,個別又は集合

的に絶縁しなければならない。

分離した回路間に構成部品を接続している場合,その構成部品は,保護インピーダンスの要求事項に適

合しなければならない。

SELV 又は PELV 回路の電源を高い電圧の商用主電源から得ている場合は,次のいずれかによる。

−  安全絶縁変圧器を介する

−  等価絶縁を施した分離巻線を備えたコンバータを介する

注記  電圧限度値は,安全分離変圧器がその定格電圧の上限で供給されるという仮定に基づいている。

コンバータを使用し,制御装置が宣言されている場合は,次による。

−  6.5.2 の IPX7 制御装置は,回路及びコンバータ巻線相互間の絶縁に対して,二次故障分析(

表 7.2 

項目 73)を行うことを条件として宣言されなければならず,かつ,二次故障の結果として 0 V の ELV

値を超えてはならない。出力の電極間電流は,H.8.1.10 に適合しなければならない。

適否は,目視検査,測定及びこの規格の順番に従った適切な試験を実施するときに判定する。

T.3.2.1

保護遮へいは,制御装置,設備又はシステムの危険な充電部と保護されている部分(例えば,SELV

回路又は PELV 回路)との間に挿入した導電遮へい体で構成しなければならない。保護遮へい体は,次に

よる。

−  制御装置の保護接地端子に恒久的に,かつ確実に接続し,その接続は,箇条 の要求事項に適合しな

ければならない。

−  それ自体が箇条 の要求事項に適合しなければならない。

T.3.3 SELV

回路と他の SELV システム,PELV システム又は大地との間の単純分離は,すべてを通して,

存在する最高電圧に対する定格の基礎絶縁の要求事項に適合しなければならない。

分離された回路間に接続した構成部品がある場合,その構成部品は,橋絡する絶縁に対して規定する電

気的ストレスに耐えなければならず,また,そのインピーダンスは,その構成部品を通して流れる予測さ

れる電流を,保護インピーダンスについて H.8.1.10 及び H.11.2.5 に示す定常状態の電流値に制限しなけれ

ばならない。


195

C 9730-1

:2010

T.3.4

保護ボンディング

保護ボンディングに対する要求事項は,この規格の箇条 の保護接地に対するものである。

幾つかの構成部品部分(検出用構成部品,送信機,中央制御ユニット,受信機,アクタ,インタフェー

ス・ユニット)からなり,そのような構成部品の部分が建築物の固定電気設備の一部である場合の制御装

置の据付については,建築物の設備に関する JIS C 60364 の規格群の保護ボンディングに対する要求事項

を適用する。

注記  機能接地は,保護接地とは対称的に,電気的に動作する回路を機能目的で大地に接続すること

である。設備システムのタイプに基づき,異なる要求事項が適用され,これは,建築物の設備

に関する JIS C 60364 の規格群に規定している。機能接地は,製品規格が適用される通信機器

に対して必要となる場合がある。

この規格は,

この第 1 部及び JIS C 9730 の規格群の関連する第 2 部の特定用途のために規定する条件で,

内部 PELV 回路の内部導体として露出導電性部分を機能接地用に使用することを認めている。


196

C 9730-1

:2010

附属書 U 

規定)

JIS C 9335

機器の制御装置として使用するリレーに対する要求事項

この附属書は,この規格の対応する箇条を補足又は修正する。

注記  この附属書は,JIS C 9730-2-1:2000 が廃止されたため,この規格の附属書として記載した。

U.2

用語及び定義

U.2.2

目的に関する制御装置のタイプの定義

U.2.2.12

電気的に動作する制御装置  (electrically operated control)

この附属書の目的のために,2.2.12 で定義したとおり,リレーは制御装置の一つである。

注記 を次に置き換える。

注記 1  一例は,リレー,電流動作リレー,電圧動作リレー又はサイクリングリレーである。

U.4

試験に関する一般注意

U.4.3

試験のための指示事項

U.4.3.5

目的に関するもの

次の細分箇条を追加する。

U.4.3.5.5

換気の手段としてリレーを組み込む場合,箇条 12∼箇条 17 でそのように明記している場合は

リレーを取り外す。

U.6

分類

U.6.3

目的による分類

次の細分箇条を追加する。

U.6.3.10.1

リレー

U.6.3.10.2

電流動作リレー

U.6.3.10.3

電圧動作リレー

U.6.6

接続方法による分類

次の細分箇条を追加する。

U.6.6.4 PWB

(プリント配線板)搭載用制御装置

U.6.6.5 PWB

トラック以外を経由する接点接続の PWB 搭載用制御装置

U.6.6.6

プラグイン  リレー

U.6.8

感電に対する保護による分類

次の細分箇条を追加する。

U.6.8.4

リレーについては,コイルと接点回路との間の絶縁

U.6.8.4.1

クラス 0

U.6.8.4.2

クラス 0I

U.6.8.4.3

クラス I


197

C 9730-1

:2010

U.6.8.4.4

クラス II

U.6.8.4.5

クラス III

U.6.8.5

リレーについては,充電部と試験機能及び手動作動の操作部との間の絶縁

U.6.8.5.1

クラス 0

U.6.8.5.2

クラス 0I

U.6.8.5.3

クラス I

U.6.8.5.4

クラス II

U.6.8.5.5

クラス III

U.7

情報

表 7.2 の項目 3,項目 4 及び項目 88 の列を次に置き換える。

情報

箇条又は細分箇条

方法

3

同一でない場合,コイル及び接点の定格電圧

U.14

U.17 

C

4

同一でない場合,コイル及び接点の電源の性質

U.14

U.17 

C

88

意図する最大クリック率

U.23 

D

U.14

温度上昇

次の細分箇条を置き換える。

U.14.4

試験は,次の条件で実施する。

−  コイル電圧を 0.9 倍とし,接点に負荷を接続,又はコイル電流を 0.9 倍とし,接点に負荷を接続

−  コイル電圧を 1.1 倍とし,接点に負荷を接続,又はコイル電流を 1.1 倍とし,接点に負荷を接続

−  コイルは通電せず,接点に負荷を接続(通常“閉”の接点)

−  リレーは規定されたとおりに取り付ける。−PWB(プリント配線板)に接続するリレーは,試験を

行うリレーと共に PWB が提出された場合には,PWB に取り付ける。入手できない場合は,リレー

を平たん(坦)な PWB 材に取り付ける。適切な寸法の導体(

表 10.2.1 に基づく。)を,PWB ピン

にはんだ付けする。

U.17

耐久性

U.17.14

適合性評価

第 2 ダッシュを次に置き換える。

表 14.1 の注

1)

によって指示された物品,すなわち,端子,導電性部分及び支持面に関する箇条 14 

要求事項を,U.14.4 に示す条件で満足している場合。

U.17.16

特殊目的の制御装置の試験

リレーは,次の手順に従って耐久性試験を行う。

−  適用できる場合,17.6 のエージング試験

−  17.7 の加速速度での自動作動の過電圧試験

−  17.8 の加速速度での自動作動の試験

−  適用できる場合,17.9 の低速度での自動作動の試験

−  適用できる場合,17.10 の加速速度での手動作動の過電圧試験


198

C 9730-1

:2010

−  適用できる場合,17.11 の低速度での手動作動の試験

−  適用できる場合,17.12 の高速度での手動作動の試験

−  適用できる場合,17.13 の加速速度での手動作動の試験

U.20

沿面距離,空間距離及び固体絶縁物を通しての距離

リレーに対する評価は,通電して,通電せずに,及び手動動作で(適用できる場合)行う。

U.23

電磁両立性  (EMC)  要求事項−エミッション

EMC 要求事項がリレーに適用可能であるかどうかについて,考慮することが望ましい。

U.24

部品

電子部品を組み込んだリレーは,

附属書 に従って評価する。

参考文献  JIS C 2814-2-2:2009  家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具−第 2-2 部:ねじなし形

締付式接続器具の個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60998-2-2:2002,Connecting devices for low-voltage circuits for

household and similar purposes−Part 2-2: Particular requirements for connecting devices as

separate entities with screwless-type clamping units (MOD)

JIS C 4526-1:2005

  機器用スイッチ−第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61058-1:2000,Switches for appliances−Part 1: General requirements

(MOD)

JIS C 4540-1

  電磁式エレメンタリ  リレー−第 1 部:一般要求事項

注記  対 応 国 際 規 格 : IEC 61810-1 , Electromechanical elementary relays − Part 1: General

requirements (IDT)

JIS C 9730-2-1:2000

  家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置−第 2-1 部:家庭用電気

機器の電気制御装置の個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60730-2-1:1989,Automatic electrical controls for household and similar

use − Part 2-1: Particular requirements for electrical controls for electrical household

appliances (MOD)

IEC 60038:1983

,IEC standard voltages,Amendment 1:1994 及び Amnendment 2:1997

IEC 60050-195

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 195: Earthing and protection against

electric shock

IEC 60050(604):1987

,International Electrotechnical Vocabulary (IEV)−Chapter 604: Generation,

transmission and distribution of electricity−Operation

IEC 60099-1:1991

,Surge arresters−Part 1: Non-linear resistor type gapped surge arresters for a.c.

systems 及び Amnendment 1:1999

IEC 60216-1:2001

,Electrical insulating materials−Properties of thermal endurance−Part 1: Ageing

procedures and evaluation of test results


199

C 9730-1

:2010

IEC 60335-1:2001

,Household and similar electrical appliances−Safety−Part 1: General requirements


200

C 9730-1

:2010

附属書 JA

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 9730-1:2010

  家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置−第 1 部:一

般要求事項

IEC 60730-1:1999

,Automatic electrical controls for household and similar use−Part 1:

General requirements,Amendment 1 (2003)  及び Amendment 2 (2007)

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

箇条番号

及び題名

内容

(II) 
国際
規格
番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由及
び今後の対策

2.7.5.3

絶縁物外郭/金属外郭
組合せ形クラス II 制御

装置の定義

 2.7.5.3

JIS

に同じ

削除

JIS

では,全面樹脂外郭の接地端子

又は接地接点をもつ機器は,クラス
I 構造とみなす。

IEC

規格のクラス 0I 制御装置に対する要

求事項が不十分であり,安全上の問題か

ら,この規格では認めないことしたためク
ラス 0I 構造の記述を削除した。

4.3.3.1

クラス II 以外のクラス
に対するクラス II 構造

 4.3.3.1

JIS

に同じ

削除

JIS

では,クラス 0 制御装置及びク

ラス 0I 制御装置を削除した。

IEC

規格のクラス 0 制御装置及びクラス 0I

制御装置に対する要求事項が不十分であ
り,安全上の問題から,この規格では認め

ないことしたため,クラス 0 及びクラス 0I
制御装置についてだけ記述を削除した。

4.3.3.3 SELV 回路を使用した部

 4.3.3.3

JIS

に同じ

削除

JIS

では,クラス 0 制御装置及びク

ラス 0I 制御装置を削除した。

IEC

規格のクラス 0 制御装置及びクラス 0I

制御装置に対する要求事項が不十分であ
り,安全上の問題から,この規格では認め

ないことしたため,クラス 0 及びクラス 0I
制御装置についてだけ記述を削除した。

6.8.3

インラインコード形制
御装置,自立構造形制御
装置又は独立取付形制

御装置の感電保護分類

 6.8.3

JIS

に同じ

削除 
追加

JIS

では,クラス 0 制御装置及びク

ラス 0I 制御装置の分類を削除し,
注記でそれらの分類を認めないこ

とを明確にした。

IEC

規格のクラス 0 制御装置及びクラス 0I

制御装置に対する要求事項が不十分であ
り,安全上の問題から,この規格では認め

ないことした。

7  情報 
表 7.2

製造業者が制御装置に
与えるべき情報

 7  JIS に同じ

追加

JIS

では,

図 14∼図 16 以外又は IEC 

61210

以外の平形プッシュオンコネ

クタの寸法を使用する場合は,コネ
クタの規格情報を文書で与える。

JIS

では,図 14∼図 16 又は IEC 61210 

ネクタを原則として使用するとしたため,

その他を使用する場合は,情報が必要であ
る(10.2.4.1 参照)。

200

C

 973

0-

1


2

010


201

C 9730-1

:2010

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II) 
国際
規格

番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由及
び今後の対策

7.2.9

使用できる記号

7.2.9

JIS

に同じ

追加

IEC

規格では,接地端子記号とし

て,丸付き接地だけ記載している
が,JIS では丸なし接地記号も併記
した。

IEC

規格では,機能接地の接地記号の記載

がないため,追記して対応する。

9.1.1

接地接続

9.1.1

JIS

に同じ

削除

JIS

では,クラス 0I 制御装置を削除

した。

IEC

規格のクラス 0I 制御装置に対する要

求事項が不十分であり,安全上の問題か

ら,この規格では認めないことしたため,
クラス 0I 制御装置の記述を削除した。

10.1.4

電源電線接続用端子に
取り付ける電線断面積
の範囲

 10.1.4

JIS

に同じ

変更

JIS

では,我が国の電線断面積がカ

バーできるように最小及び最大断
面積を取り付けるのではなく,IEC

規格で決められた寸法範囲のコー
ドを取り付けられるねじとした。

当面,我が国は IEC 規格に適合した電線と
我が国固有の電線寸法が両方存在するの
で,端子寸法も我が国固有の電線寸法を考

慮する必要がある。

10.1.8.2

端子に表 10.1.8 の電線
を挿入する試験

 10.1.8.2

JIS

に同じ

追加

IEC

規格では,IEC 規格で決められ

た寸法のコードを挿入するが,JIS
では,我が国固有の電線を考慮し

て,製造業者による指定電線寸法で
試験を行うことも可能とした。

当面,我が国は IEC 規格に適合した電線と
我が国固有の電線寸法が両方存在するの
で,試験用電線も我が国固有の電線寸法を

考慮する必要がある。

10.2.4.1

平形プッシュオンコネ

クタの寸法

 10.2.4.1

JIS

に同じ

変更

IEC 60730-1

では,図 14∼図 16 で

平形プッシュオンコネクタの寸法
を決定しているが,JIS では原則と
して,図 14∼図 16 又は IEC 61210

の共通規格を引用し,その他の寸法
を使用する場合は,コネクタを指定
する。

IEC 60730-1

で 決 め ら れ た 寸 法 は , IEC 

60760

及び JIS C 2809 とは,少し異なって

いる。標準寸法は,一つに決める必要があ
るため,IEC 60730-1 の寸法以外は,コネ

クタを指定することによって使用するこ
ととした[箇条 7(情報)を参照]

201

C

 973

0-

1


20
1

0


202

C 9730-1

:2010

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II) 
国際
規格

番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由及
び今後の対策

11.2.4 可
と う コ ー
ドシース

付加絶縁として認める

可とうコードのシース

 11.2.4

JIS

に同じ

追加

IEC

規格では,付加絶縁として認め

る可とうコードのシースは,IEC 
格適合電線以上のシースとしてい
るが,JIS では,電気用品安全法技

術基準別表第一(我が国固有の電線
規格)に適合した電線のシースも付
加絶縁として認める。

当面,我が国は IEC 規格に適合した電線と

我が国固有の電線寸法が両方存在するの
で,IEC 規格に追加して我が国固有の電線
寸法を考慮する必要がある。

11.6.3.2

電線管引込口をもつ制
御装置の引込口寸法

 11.6.3.2

JIS

に同じ

追加

IEC

規格では,電線管引込口をもつ

制御装置の引込口寸法として IEC 

60423

を 引 用 し て い る が , JIS C 

8305

(我が国固有の電線管規格)も

引用する。

当面,我が国は IEC 規格に適合した電線管
と我が国固有の電線管寸法が両方存在す

るので,IEC 規格に追加して我が国固有の
電線管寸法を考慮する必要がある。

11.8.1

電源電線のグレード   11.8.1

JIS

に同じ

追加

JIS

では,電気用品安全法技術基準

別表第一適合電線を認めるが,シー

ス付きに限定する。

我が国固有の電線を認めた。ただし,クラ
ス 0 制御装置はこの規格では認めないの

で,二重絶縁相当のシース付き電線に限定
した。

11.8.2

使用電線の公称断面積

11.8.2  JIS に同じ

追加

JIS

は,我が国固有の電線断面積の

許容電流として我が国の内線規定
を引用した。

IEC

規格の表 11.8.2 の電線断面積は我が国

の内線規定の許容電流に対応していない
ので,安全上,我が国固有の電線について

は従来の許容電流を用いることとした。

11.9.4 X 形取付け以外の電線

挿入口の絶縁

 11.9.4

JIS

に同じ

削除

JIS

では,クラス 0 制御装置及びク

ラス 0I 制御装置を削除した。

IEC

規格のクラス 0 制御装置及びクラス 0I

制御装置に対する要求事項が不十分であ

り,安全上の問題から,この規格では認め
ないことしたため,クラス 0 及びクラス 0I
制御装置の記述を削除した。

12.3

耐湿性及び防じん性   12.3 JIS に同じ

追加

IEC

規格では,漏えい電流の測定条

件が 2 種類あるため,動作電圧条件

のものが対象である旨を追加した。

試験方法の明確化。

202

C

 973

0-

1


2

010


203

C 9730-1

:2010

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II) 
国際
規格

番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由及
び今後の対策

13.2.1 
表 13.2 

10)

耐電圧試験電圧

13.2.1 
表 13.2

10)

JIS

に同じ

削除

JIS

では,クラス 0I 制御装置を削除

した。

IEC

規格のクラス 0I 制御装置に対する要

求事項が不十分であり,安全上の問題か
ら,この規格では認めないことしたため,
クラス 0I 制御装置の記述を削除した。

13.3

耐電圧及び絶縁抵抗   13.3 JIS に同じ

追加

IEC

規格では,漏えい電流の測定条

件が 2 種類あるため,動作電圧条件

でないものが対象である旨を追加
した。

試験方法の明確化。

13.3.2

漏えい電流試験の試験
電圧

 13.3.2

JIS

に同じ

変更

JIS

は,三相機器の試験電圧も単相

機器と同じく,定格電圧の 1.06 倍
とする(IEC 規格は,定格電圧の
1.06 倍を√3 で除した電圧)。

IEC

規格は,三相機器の試験電圧としてス

ター結線を意図しており,我が国の標準で
あるデルタ結線が考慮されていない。

13.3.4

漏えい電流試験限度値

13.3.4  JIS に同じ

削除

JIS

では,クラス 0 制御装置及びク

ラス 0I 制御装置の規定を削除した。

IEC

規格のクラス 0 制御装置及びクラス 0I

制御装置に対する要求事項が不十分であ
り,安全上の問題から,この規格では認め
ないことしたため,クラス 0 及びクラス 0I

制御装置の規定を削除した。

14

温度上昇

14

JIS

に同じ

変更

JIS

では,表 14.1 において,例示さ

れていない材料及び IEC 規格適合

電線以外の温度限度データに電気
用品安全法の絶縁材料温度上限値
を適用できるようにした。

IEC

規格では絶縁材料の温度上限値が不明

確なものがあり,そのような絶縁物は IEC

規格に基づく確認試験が必要と考えられ
るが,我が国では材料の温度上限値登録制
度があり,これを活用できるようにした。

図 25

単相電源に対する漏え
い電流試験回路

図 25

JIS

に同じ

変更

図のタイトル中の“動作温度におけ
る”を“耐湿前の”に修正した。

IEC

規格の表現が分かりにくいため,試験

手順を踏まえ,明確化した。

図 27 
図 28

三相電源に対する漏え
い電流試験回路

図 27 
図 28

JIS

に同じ

変更

JIS

は三相機器の漏えい電流試験電

源 と し て デ ル タ 結 線 を 使 用 す る

IEC 規格はスター結線)

また,図のタイトル中の“動作温度
における”を“耐湿前の”に修正し

た。

IEC

規格は,三相機器の試験電圧としてス

ター結線を意図しており,我が国の標準で

あるデルタ結線が考慮されていない。

IEC

規格の表現が分かりにくいため,試験

手順を踏まえ,明確化した。

203

C

 973

0-

1


20
1

0


204

C 9730-1

:2010

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II) 
国際
規格

番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由及
び今後の対策

図 26

図 29 
図 30

単相電源に対する漏え

い電流試験回路

図 26

図 29 
図 30

JIS

に同じ

変更

IEC

規格では,欧州の配電を例に漏

えい電流測定回路が図示されてい
るが,JIS では,我が国の配電事情
に合わせた表現に変更した。

また,図のタイトル中の“動作温度
における”を“耐湿前の”に修正し
た。

IEC

規格では,我が国の標準的な配電事情

が考慮されていない。 
 

IEC

規格の表現が分かりにくいため,試験

手順を踏まえ,明確化した。

表 H.27.1 

7)

リレー接点の短絡故障
モード


H.27.1 

7)

JIS

に同じ

変更

IEC

規格では,注

7)

  は“現在検討

中”であるが,箇条 17 の基準に関

する適合試験に合格したリレーを
除外した。

7)

の内容は,IEC 60730-2-5 の附属書 AA

から転載したものであるが,IEC 60730-2-5

では,我が国はカナダ・アメリカと同じ対
応をすることを提案し採用されたため,

IEC 60730-2-5

に対応する JIS C 9730-2-5 

合わせた。

附属書 K

過電圧制御の異なるモ

ードに関する給電系統
の公称電圧

附 属 書
K

JIS

に同じ

追加

我が国の給電系統の公称電圧を 150 
V の欄に追加した。

20.1 の表 20.1 に合わせた修正。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60730-1:1999,Amendment 1 (2003)  及び Amendment 2 (2007),MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  削除 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

−  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

  −  MOD 国際規格を修正している。 

204

C

 973

0-

1


2

010