C 9335-2-9
:
2017
(
1
)
目 次
ページ
序文
···································································································································
1
1
適用範囲
·························································································································
1
2
引用規格
·························································································································
3
3
用語及び定義
···················································································································
3
4
一般要求事項
···················································································································
7
5
試験のための一般条件
·······································································································
7
6
分類
·······························································································································
8
7
表示,及び取扱説明又は据付説明
························································································
8
8
充電部への接近に対する保護
·····························································································
10
9
モータ駆動機器の始動
······································································································
10
10
入力及び電流
················································································································
10
11
温度上昇
······················································································································
10
12
(規定なし)
················································································································
14
13
動作温度での漏えい電流及び耐電圧
··················································································
14
14
過渡過電圧
···················································································································
15
15
耐湿性等
······················································································································
15
16
漏えい電流及び耐電圧
····································································································
16
17
変圧器及びその関連回路の過負荷保護
···············································································
16
18
耐久性
·························································································································
17
19
異常運転
······················································································································
17
20
安定性及び機械的危険
····································································································
18
21
機械的強度
···················································································································
18
22
構造
····························································································································
20
23
内部配線
······················································································································
22
24
部品
····························································································································
22
25
電源接続及び外部可とうコード
························································································
23
26
外部導体用端子
·············································································································
24
27
接地接続の手段
·············································································································
24
28
ねじ及び接続
················································································································
24
29
空間距離,沿面距離及び固体絶縁
·····················································································
24
30
耐熱性及び耐火性
··········································································································
24
31
耐腐食性
······················································································································
25
32
放射線,毒性その他これに類する危険性
············································································
25
附属書
·······························································································································
32
附属書
C
(規定)モータの劣化試験
························································································
32
C 9335-2-9
:
2017
目次
(
2
)
ページ
附属書
R
(規定)ソフトウェア評価
························································································
32
参考文献
····························································································································
33
附属書
JAA
(参考)
JIS
と対応国際規格との対比表
····································································
34
C 9335-2-9
:
2017
(
3
)
まえがき
この規格は,工業標準化法第
14
条によって準用する第
12
条第
1
項の規定に基づき,一般社団法人日本
電機工業会(
JEMA
)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,
JIS C 9335-2-9
:2004
は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 9335
の規格群には,約
100
規格に及ぶ部編成があるが,この規格では省略した。
なお,全ての部編成は,次に示す規格の“まえがき”に記載されている。
JIS C 9335-1
第
1
部:通則
日本工業規格
JIS
C
9335-2-9
:
2017
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性-
第
2-9
部:可搬形ホブ,オーブン,トースタ
及びこれらに類する機器の個別要求事項
Household and similar electrical appliances-Safety-
Part 2-9: Particular requirements for grills, toasters
and similar portable cooking appliances
序文
この規格は,
2008
年に第
6
版として発行された
IEC 60335-2-9
,
Amendment 1
(
2012
)及び
Amendment 2
(
2016
)を基とし,我が国の配電事情を考慮し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。た
だし,追補(
amendment
)については,編集し,一体とした。
この規格は,
JIS C 9335-1
と併読する規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,
附属書
JAA
に示す。
この規格の箇条などの番号は,
JIS C 9335-1
と対応している。
JIS C 9335-1
に対する変更は,次の表現を
用いた。
-
“
置換
”は,
JIS C 9335-1
の該当する箇所の要求事項を,この規格の規定に置き換えることを意味す
る。
-
“
追加
”は,
JIS C 9335-1
の該当する箇所の要求事項に,この規格の規定を追加することを意味する。
-
“
修正
”は,
JIS C 9335-1
の該当する箇所の要求事項を,この規格の規定に修正することを意味する。
変更する箇所に関する情報が必要な場合には,これらの表現に続く括弧書きで示す。ただし,
JIS C 9335-1
の引用項目又は引用箇所は,この規格の作成時に最新版として発効されていた
JIS C 9335-1
:2014
を引用し
ている。このため,この規格の発効以降に発効された
JIS C 9335-1
を引用する場合は,その引用項目又は
引用箇所が異なる場合があることに注意する。
JIS C 9335-1
に追加する細分箇条番号は,
JIS C 9335-1
の箇条番号の後に“
101
”からの番号を付け,図
番号及び表番号は,“
101
”からの連続番号を付ける。追加する細別は,
aa)
,
bb)
などとし,追加する附属
書番号は,
AA
,
BB
などと記載する。
1
適用範囲
置換
(箇条
1
全て)
この規格は,定格電圧が
250 V
以下の家庭用及びこれに類する用途を意図するベーク,ロースト,グリ
ルなどの調理機能をもつ可搬形電気機器の安全性について規定する。
2
C 9335-2-9
:
2017
注記
1
この規格が適用される機器の例は,次のとおりである。
-
屋内用バーベキュー台
-
パン焼き器
-
綿菓子機器
-
接触グリル(焼き鉄板)
-
クッカ
-
食品脱水機
-
こんろ
-
誘導式中華鍋こんろ
-
ポップコーン製造機
-
可搬形オーブン
-
ラクレットグリル
-
放射グリル
-
ロースタ
-
回転式グリル
-
(回転焼き串が付いた)肉あぶり器
-
トースタ
-
オーブントースタ
-
ワッフルアイロン
実例の図解は,
図
101
に示す。
通常,家庭で用いない機器でも,店舗,軽工業及び農場において一般人が用いる機器のような,一般大
衆への危険源となる機器も,この規格の適用範囲である。ただし,その機器が商業消費用食品を処理する
ために専門的に使用することを意図している場合,その機器は,家庭用及びこれに類する使用とは考慮し
ない。
この規格では,住居の中及び周囲で,機器に起因して人が遭遇する共通的な危険性を可能な限り取り扱
う。ただし,通常,次の状態については想定しない。
-
次のような人(子供を含む。)が監視又は指示のない状態で機器を安全に用いることができない場合。
・
肉体的,知覚的又は知的能力が低下している人
・
経験及び知識の欠如している人
-
子供が機器で遊ぶ場合。
注記
2
この規格の適用に際しては,次のことに注意する。
-
車両,船舶又は航空機搭載用機器には,要求事項の追加が必要になる場合もある。
-
厚生関係機関,労働安全所管機関,水道当局,その他の当局によって,追加要求事項を規
定している場合がある。
注記
3
この規格は,次の機器への適用は意図していない。
-
据置形ホブ,オーブン及びクッキングレンジ(
JIS C 9335-2-6
)
-
ウォームプレート(
JIS C 9335-2-12
)
-
深めのフライ鍋及びフライパン(
JIS C 9335-2-13
)
-
電子レンジ及び複合形電子レンジ(
JIS C 9335-2-25
)
-
屋外用バーベキュー台(
JIS C 9335-2-78
)
3
C 9335-2-9
:
2017
-
炭又は同様の燃焼性の燃料を燃やすことを意図した機器
-
商業用の仕出し機器
-
腐食しやすい場所,又は爆発性の雰囲気(じんあい,蒸気又はガス)が存在するような特
殊な状況にある場所で用いる機器
注記
4
この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60335-2-9
:2008
,
Household and similar electrical appliances
-
Safety
-
Part 2-9: Particular
requirements for grills, toasters and similar portable cooking appliances
,
Amendment 1:2012
及
び
Amendment 2:2016
(
MOD
)
なお,対応の程度を表す記号“
MOD
”は,
ISO/IEC Guide 21-1
に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
引用規格は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
2
(引用規格)による。
追加
JIS C 1602
熱電対
注記
対応国際規格:
IEC 60584-1
,
Thermocouples
-
Part 1: EMF specifications and tolerances
JIS C 9335-1
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性-第
1
部:通則
注記
対応国際規格:
IEC 60335-1
,
Household and similar electrical appliances
-
Safety
-
Part 1: General
requirements
(
MOD
)
JIS C 60068-2-52
環境試験方法-電気・電子-塩水噴霧(サイクル)試験方法(塩化ナトリウム水溶
液)
注記
対応国際規格:
IEC 60068-2-52
,
Environmental testing
-
Part 2: Tests
-
Test Kb: Salt mist, cyclic
(
sodium, chloride solution
)
JIS Z 9101
安全色及び安全標識-産業環境及び案内用安全標識のデザイン通則
注記
対応国際規格:
ISO 3864-1
,
Graphical symbols
-
Safety colours and safety signs
-
Part 1: Design
principles for safety signs and safety markings
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
3
(用語及び定義)による。
3.1.9
置換
(
3.1.9
全て)
通常動作
(
normal operation
)
3.1.9.1
~
3.1.9.13
の条件の下で機器を運転したときの状態。
注記
言及されていないにもかかわらず,機能の一つを果たす機器は,できる限りこの機能に対して
記載した条件で運転する。
3.1.9.1
トースタは,取扱説明書で指定した,白パンのスライス(薄切り)の最大枚数を負荷として入れ,
運転周期及び休止周期を含むサイクルで断続的に運転する。パンは,製造後,約
24
時間のものを用いて,
そのスライス(薄切り)の寸法は,約
120 mm
×
130 mm
×
20 mm
とする。休止時間は,継続
30
秒間又は自
動操作復帰のために必要な最小時間のうちいずれか長い方の時間とする。パンのスライス(薄切り)は,
各休止時間ごとに取り替える。操作時間は,そのパンが金褐色になるように調整した時間である。非自動
制御トースタの場合,各操作時間は,パンの色が金褐色に変わった直後に終了する。
4
C 9335-2-9
:
2017
ロールパンの加熱装置を組み込むトースタは,取扱説明書に指定したロールパンの最大数を負荷とする。
トースタは,周期的に運転し,それぞれの周期は,運転期間及びロールパンを回転するか又は置き換えた
ときの
30
秒間の休息期間からなる。加熱制御は,取扱説明書に従って調節する。取扱説明書をもたない場
合,加熱制御は,トースト動作に調節する。
サンドイッチを焼くときに取り付けるアタッチメントは,最も条件の悪い結果が生じるように,取扱説
明書に従って
1
個以上のサンドイッチを入れて置く。それぞれのサンドイッチは,二切れの白パンのスラ
イス(薄切り)で作り,その間にはパンのスライス(薄切り)と同じ面積で,厚さが約
5 mm
の適切なチ
ーズ一片を挟んだものとする。続けて,トースタを取扱説明書に従って,運転及びこれに続く
30
秒間の休
止時間又は自動調整の復帰に必要な最小時間のいずれか長い方を
1
サイクルとするサイクルで運転する。
注記
プロセスチーズ及び加熱すると容易に溶けるチーズが,適切である。
3.1.9.2
回転式グリルは,おもりを
図
102
に示すように回転式焼き串上に置いて操作する。
注記
0A
最大負荷を取扱説明書などで記載しているものは,その質量のおもりを用いることが望まし
い。
3.1.9.3
自動温度調節器付きのワッフルアイロンは,自動温度調節器を最高の設定値にして運転する。そ
の他のワッフルアイロンは,加熱面の中心の温度を電源を入・切して,
210
℃±
15
℃に維持するように操
作する。
3.1.9.4
オーブントースタ及びオーブンは,ドアを閉じた状態で動かす。自動温度調節器付きのオーブン
は,オーブン空間の中心の平均温度が,
240
℃±
4
℃か,又は自動温度調節器をその最高設定値にしたと
きの値のうち,いずれか低い方の温度に維持するように操作する。その他のオーブンは,オーブン空間の
中心の温度が電源を入・切して,
240
℃±
15
℃に維持するように運転する。
3.1.9.5
ロースタは,蓋を閉めた状態で運転する。容器の中心平均温度は
240
℃±
4
℃に維持し,必要が
ある場合,電源を入・切して行う。
3.1.9.6
放射グリル及び回転式グリル用機器は,加熱制御を取扱説明書に従って,又はこのような取扱説
明書をもたない場合には,最高の位置に設定した状態で運転する。ドア又は蓋は,取扱説明書で特に指定
していない場合は,開放にする。
自動温度調節器付きの接触グリルは,その自動温度調節器を最高の設定値にして運転する。その他の接
触グリルは,加熱面の中心部の温度が電源を入・切にして,
275
℃±
15
℃に維持するように運転する。
ラクレットグリルは,ドア又は蓋を開放にする。ただし,取扱説明書に指定している場合は,この限り
でない。平鍋は置いたままにするか,又は取り外すかいずれか不利な条件として,温度操作は,取扱説明
書に従って設定する。
3.1.9.7
バーベキュー台は,加熱制御をもつ場合は最高設定値として,カバーか又はシールドをもつ場合
は取扱説明書に従って適切な位置に置き,食品支持台は,最も低い位置にした状態で運転する。
注記
バーベキュー台は,水の使用を推奨している場合であっても,水なしで運転する。
3.1.9.8
誘導式こんろ以外のこんろは,水を入れた容器を用いて運転する。容器は,未研磨の市販品質の
アルミニウム製の底が平らなもので,蓋を載せる。適切な容器を,
図
103
に示す。加熱制御は,水が沸騰
するまで最高設定とし,その後は水が静かに沸騰し続けるように調整する。静かな沸騰中は,水位を維持
するために水を加える。
誘導式こんろは,調理油を入れた
図
104
に示す容器を用いて運転する。加熱制御は,油温が
180
℃±
4
℃
に達するまで最高設定とし,その後は,この温度を維持するように調整する。油温は,容器の底の中央の
部分から
1 cm
上の位置で測定する。油温を
180
℃±
4
℃になるまで加熱できない機器は,加熱制御を最大
5
C 9335-2-9
:
2017
設定にして維持する。
誘導式中華鍋こんろは,誘導式中華鍋こんろの販売時に製造業者が供給した中華鍋とともに運転する。
全てのこんろにおいて,容器の底の直径は,こんろの調理域の直径にほぼ等しくして,液体の量は,
表
101
に示す。容器は,調理域の中心に配置する。
表
101
-
容器の液体の量
調理域の直径
mm
水又は油の量
L
110
以下のもの
0.6
110
を超え
145
以下のもの
1.0
145
を超え
180
以下のもの
1.5
180
を超え
220
以下のもの
2.0
220
を超え
300
以下のもの
3.0
注記
1
一つのこんろで幾つかの調理域を表示している場合,最も不利になる調理域を試験に用いる。
注記
2
非円形調理域については,こんろのふち及びその他の容器を考慮しながら調理域をできる限
り覆う最小の非円形容器を用いる。液体の量は,調理域の短径を基に決定する。
3.1.9.9
ラクレット機器は,取扱説明書に従って加熱制御を調節して運転するか,又は取扱説明書をもた
ない場合,加熱制御は,最も高い設定に調節する。
3.1.9.10
食品脱水機は,空で運転する。
3.1.9.11
パン焼き器は,取扱説明書で記載のある最も不利な状態のサイクル及び材料を用いて運転する。
注記
最も不利な状態のサイクルとは,電熱素子及び練り用モータが同時に動作するようにする,ジ
ャム製造などの機能のためのものである。
3.1.9.12
ポップコーン製造機は,取扱説明書で記載する量のトウモロコシの種子,及び該当する場合は,
取扱説明書で記載する最大油量を容器に入れて運転する。
3.1.9.13
綿菓子機器は,材料を入れずに運転する。
追加
3.101
トースタ
(
toaster
)
放射熱によってパンのスライス(薄切り)を焼く機器。
3.102
ワッフルアイロン
(
waffle iron
)
ワッフルの生地を包含するように成形された二つの丁番付き加熱プレートをもつ機器。
3.103
オーブン
(
oven
)
ドアを備えた被加熱庫をもち,庫内にある棚の上に食品を置くことができる構造の機器。
3.104
ロースタ
(
roaster
)
蓋を備えた被加熱容器をもち,食品を容器中に置くことができる構造の機器。
3.105
回転式グリル
(
rotary grill
)
6
C 9335-2-9
:
2017
可視赤熱電熱素子及び食品を支えるための回転する焼き串をもつ機器。
注記
回転式グリルは,回転電気串焼き機ともいう。
3.106
放射グリル
(
radiant grill
)
可視赤熱電熱素子及び食品をその上に置くことができる支持台をもつ機器。
注記
放射グリルは,ドアがついている又はついていない仕切り空間のいずれに置いてもよい。
3.107
接触グリル
(
contact grill
)
食品を上に置くことができる加熱面をもつ機器。食品を覆うための二つ目の加熱面があってもよい。
注記
1
加熱面を一つに限る接触グリルの例は,ホットプレートである。
注記
2
二つの加熱面をもつ接触グリルの例は,サンドイッチメーカである。
3.108
サンドイッチ焼き用取付け器具
(
sandwich toasting attachment
)
サンドイッチを焼くための,トースタと一緒に用いる附属器具。
3.109
ラクレットグリル
(
raclette grill
)
電熱素子の下にある小さい平鍋に置いたチーズ片を溶かす機器。
注記
ラクレットグリルの表面は,ホットプレートのように用いることもできる。
3.110
ラクレット機器
(
raclette appliance
)
大きなチーズ片の表面を溶かす目的の放射グリル。
3.111
バーベキュー台
(
barbecue
)
電熱素子が,食品支持物の下の位置にある放射グリル。
3.112
こんろ
(
hotplate
)
調理のための容器を置くことができる単数又は複数の発熱体をもつ機器。
注記
通常,こんろは,オーブン又はグリルを組み込まない。
3.113
誘導式こんろ
(
induction hotplate
)
渦電流によって一つ以上の金属容器を加熱するこんろ。
注記
コイルの電磁場によって,渦電流が容器の底に誘導される。
3.114
クッカ
(
cooker
)
こんろ及びオーブンを組み込んだ機器。
注記
クッカは,グリルを組み込んでいてもよい。
3.115
食品脱水機
(
food dehydrator
)
加熱した空気で食品を脱水するための機器。
注記
この機器は,ファンを組み込んでいてもよい。
7
C 9335-2-9
:
2017
3.116
発熱体
(
heating unit
)
独立の調理又は加熱機能を行う機器の部分。
3.117
調理域
(
cooking zone
)
食品を加熱するときに容器を置くこんろに表示された区域。
3.118
タッチコントロール
(
touch control
)
接触面の移動があまり又は全くなしに,指の接触又は近接によって作動するコントロール。
3.119
パン焼き器
(
breadmaker
)
生地練り機構を内蔵した加熱区画で構成された,パンを製造することを意図した機器。
3.120
ポップコーン製造機
(
pop-corn maker
)
トウモロコシの種子がはじけるまで,それを加熱するための機器。
3.121
誘導式中華鍋こんろ
(
induction wok hotplate
)
販売時に機器とともに供給する中華鍋を受けるための,ほぼ球形の表面をもつ誘導式こんろ。
3.122
綿菓子機器
(
candy floss appliance
)
ヒータ及び綿菓子を作ることを意図した紡糸ヘッドで構成された機器。
3.123
高温の機能的表面
(
hot functional surface
)
内部熱源によって意図的に加熱し,機器に意図する機能を実施するために高温でなければならない表面。
3.123A
フラットコントロール
指で押すことで機械的な接点が動き始動するコントロール。ただし,押圧が
0.4 N
以下のものは,タッ
チコントロールである。
3.123B
オーブントースタ
主にスライス(薄切り)パン及び変形パン(ホットドック,ロールパンなど)を,箱形の焼き室の焼き
網に載せて焼き上げる機器。
注記
オーブントースタは,オーブンとして適用する。
4
一般要求事項
一般要求事項は,
JIS C 9335-1
の箇条
4
(一般要求事項)による。
5
試験のための一般条件
試験のための一般条件は,次を除き
JIS C 9335-1
の箇条
5
(試験のための一般条件)による。
5.2
追加
(
注記
3
の後に,次を追加する。)
8
C 9335-2-9
:
2017
注記
101 15.101
の試験を行う場合は,
3
個の追加サンプルが必要である。
5.3
追加
(
“機器の構造上,”から始まる段落の後に,次を追加する。
)
機器の構造から,一つの機能の試験がほかの試験よりも,よい結果をもたらすことが明らかである場合
は,この機能の試験は行わない。
5.6
追加
(
“電圧切換スイッチを”から始まる段落の後に,次を追加する。)
複数の調理機能を同時に果たすことができる場合,同時に試験する。
追加
5.101
誘導式こんろは,モータ駆動機器として運転する。他の機器は,モータを組み込んでいる場合であ
っても,電熱機器として試験する。
他の発熱体に加えて,誘導式こんろを幾つか内蔵している機器の場合,それらの誘導式こんろは個別に
給電して,同時に運転する。
6
分類
分類は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
6
(分類)による。
6.2
追加
(
“機器は,水の有害な”から始まる段落の後に,次を追加する。)
屋外使用を意図する機器は,
IPX4
以上でなければならない。
7
表示,及び取扱説明又は据付説明
表示,及び取扱説明又は据付説明は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
7
(表示,及び取扱説明又は据付説
明)による。
7.1
追加
(
“適否は,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
誘導式こんろは,定格電力又は定格電流のいずれかを,表示しなければならない。
清掃のために,部分的に水中に浸せきするような機器は,浸せきする最高レベルを表示し,さらに,次
の趣旨を記載しなければならない。
“このレベルを超えて浸せきしてはならない。”
機器が可触表面をもち,それに対する温度上昇限度値が
表
102
の規定に従って,適用する場合,機器に
は,次の表示をしなければならない。
-
表
102
の
注
b)
を適用する場合,規定色を除き,
JIS Z 9101
の規定を適用して,
IEC 60417
記号
5041
(
2002-10
)の記号,又は“
注意
:高温注意”旨
-
表
102
の
注
c)
を適用する場合,規定色を除き,
JIS Z 9101
の規定を適用して,
IEC 60417
記号
5041
(
2002-10
)の記号,“
警告
:高温注意”旨,及び“幼児の手が届くところには置かない。”旨
7.6
追加
(
“電源の種類の記号は”から始まる段落の前に,次を追加する。)
[
IEC 60417
の記号
5041
(
2002-10
)]
注意,高温表面
7.12
追加
(
“適否は,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
機器用インレットを組み込んでおり,掃除のために部分的又は完全に浸せきする機器の取扱説明書には,
“コネクタは,機器を清掃する前に外さなければならない旨”,及び“機器用インレットは,機器を再使用
する前に乾燥していなければならない旨”を記載しなければならない。
9
C 9335-2-9
:
2017
自動温度調節器を組み込んでいるコネクタとともに用いる機器の取扱説明書は,“適切なコネクタに限
って用いなければならない旨”を記載しなければならない。
屋外使用を意図する機器の取扱説明書には,次の事項を含まなければならない。
-
機器が屋外使用に適している旨
-
電源コードは,損傷の兆候を定期的に点検することが望ましく,コードが損傷している場合,機器を
使用してはならない旨
-
機器は,定格感度電流が
30 mA
以下の漏電遮断器(
RCD
)を介して給電しなければならない旨
-
機器は,接地接点をもつコンセントに接続しなければならない旨(クラス
I
機器の場合。)
機器に
IEC 60417
記号
5041
(
2002-10
)を表示する場合,取扱説明書には,その意味を記載しなければ
ならない。
取扱説明書には,機器が,外部タイマ又は個別の遠隔操作システムによって操作するように意図してい
ない旨を記載しなければならない。
取扱説明書には,食品と接触する表面を掃除する方法の詳細を含めなければならない。オーブントース
タ及びトースタの場合,取扱説明書には,該当する場合,パンくずを取り除く方法の詳細を含めなければ
ならない。
オーブントースタ及びトースタの取扱説明書は,次の趣旨を含んでいなければならない。
“パンは燃える可能性があるため,オーブントースタ及びトースタは,カーテン又は可燃物質の近傍
又は下部で用いてはならない。また,トースタから目を離してはならない。”
バーベキュー台の取扱説明書は,次の趣旨の警告を含んでいなければならない。
“
警告
:木炭又は同類の燃料は,この機器とともに用いてはならない。”
水とともに用いるバーベキュー台の取扱説明書は,その機器に注入する必要がある最大水量を記載しな
ければならない。
こんろの上面がガラスセラミック又はこれに類する材質で,充電部を保護する場合,取扱説明書には,
次の趣旨の警告を含んでいなければならない。
“
警告
:表面が割れた場合には,感電の可能性を回避するために機器の電源スイッチを切って下さい。”
誘導式こんろの取扱説明書は,次の趣旨を含んでいなければならない。
“ナイフ,フォーク,スプーン及び蓋といった金物は,熱くなるため,こんろに載せないで下さい。”
パン焼き器の取扱説明書には,小麦粉及び使用する膨らまし剤の最大量を記載しなければならない。
綿菓子機器の取扱説明書には,砂糖及び使用することがある他の成分の最大量を記載しなければならな
い。
取扱説明書には,次の趣旨を含めなければならない。
この機器は,家庭内及び次のような,類似用途で使用するように意図している。
-
店舗,事務所及び他の作業環境内のスタッフ用台所区域
-
農家
-
ホテル,モテル及び他の住居タイプの環境での顧客によるもの
-
朝食付き簡易宿泊施設(ベッド及び朝食付きホテル)タイプの環境
注記
101
製造業者が機器の用途を上記の環境よりさらに制限する場合,その旨を取扱説明書に明確
に記載する。
7.14
追加
(
注記
の後に,次を追加する。)
IEC 60417
の記号
5041
(
2002-10
)と併用する三角形の高さは,
20 mm
以上でなければならない。ただし,
10
C 9335-2-9
:
2017
表示するスペースの確保が困難な場合は,この限りではない。
7.15
追加
(
“適否は,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
高温表面に対して規定する表示は,スイッチが作動した場合,制御装置を調整した場合,又は蓋若しく
はドアを開けた場合を含め,機器を通常の使用状態で動作したときに,目視できなければならない。表示
は,高温の機能的表面上に表示してはならない。
注記
101A
ドアを開けたとき目視できなくてはならないとあるが,オーブントースタの引出式のド
ア面への表示を禁止するものではない。
注記
101B
機器を通常の使用状態で動作したときに,目視できる箇所とは,基本的に製品本体の正
面又は上面をいう。
追加
7.101
こんろの調理領域は,それが明らかでない限り,適切な表示によって識別できなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
8
充電部への接近に対する保護
充電部への接近に対する保護は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
8
(充電部への接近に対する保護)によ
る。
8.1.1
追加
(
“適否は,”で始まる段落の二つの細別の後に,次を追加する。)
パン片用のトレー(クラムトレー)をもつトースタの場合,試験指は,パン片用のトレー(クラムトレ
ー)の隙間を通して,両切りスイッチの作動によって切り離す充電部に対しては適用しない。ただし,こ
れらの部分に
JIS C 0922
の検査プローブ
41
で接触できてはならない。
8.1.3
追加
(
注記
の後に,次を追加する。)
トースタの電熱素子の開閉装置は,
JIS C 4526-1
の
表
22
から得る
JIS C 4526-1
の
20.1.5.3
に規定する完
全遮断又は完全遮断を満たす空間距離を備える必要はない。
9
モータ駆動機器の始動
モータ駆動機器の始動は,この規格では適用しない。
10
入力及び電流
入力及び電流は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
10
(入力及び電流)による。
10.1
追加
(
“
PTC
電熱素子を”から始まる段落の後に,次を追加する。
)
誘導式こんろの入力は,個別に測定し,モータ駆動機器の許容差を適用する。
10.2
追加
(
“
PTC
電熱素子を”から始まる段落の後に,次を追加する。
)
誘導式こんろの電流は,個別に測定し,モータ駆動機器の許容差を適用する。
11
温度上昇
温度上昇は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
11
(温度上昇)による。
11.1
追加
(
“適否は,”から始まる段落の後に,次を追加する。)
トースタの適否は,
11.101
の試験によっても判定する。
オーブン,回転式グリル及びクッカの適否は,
11.102
の試験によっても判定する。
接触グリル,ワッフルアイロン,放射グリル,ラクレットグリル,バーベキュー台,綿菓子機器及びこ
11
C 9335-2-9
:
2017
んろの適否は,
11.103
の試験によっても判定する。
パン焼き器,ポップコーン製造機及び食品脱水機の適否は,
11.104
の試験によっても判定する。
ロースタの適否は,
11.105
の試験によっても判定する。
その他の全ての機器の適否は,その機器に対して,最も類似するとされる関連する機器の試験を適用し
て判定する。
11.2
追加
(
“その他の電熱機器”から始まる段落の後に,次を追加する。)
前面から負荷する放射グリル及びラクレット用グリル,並びに回転式グリル,オーブン,パン焼き器,
クッカ及びこんろは,試験枠の壁の一つにその背面をできる限り近づけて,その他の壁からは離して配置
する。
その他の機器は,壁から離して配置する。
11.3
追加
(
注記
4
の後に,次を追加する。)
注記
101
誘導式こんろの磁場が試験結果に不適切な影響を与える場合には,よった接続ワイヤをも
つ高抵抗プラチナ抵抗又は同等の手段を用いて温度上昇を決定することができる。
平らな表面の場合,温度上昇は,
図
105
の測定プローブを用いて測定する。プローブは,プローブと表
面との間に可能な限り最大の接触が得られるように,
4 N
±
1 N
の力を加えて表面に当てる。
注記
102
プローブは,試験用スタンドクランプ又は類似の装置を用いて,所定の場所に維持するこ
とができる。
注記
103
プローブと同じ結果を示す計器を使用することができる。
11.4
追加
(
注記
の後に,次を追加する。)
パン焼き器は,複合機器に対して規定するとおりに運転する。
モータ,変圧器又は電子回路を組み込んでいる機器の内部で温度が上昇限度値を超え,かつ,入力が定
格入力より小さい場合,試験は,その機器に定格電圧の
1.06
倍の電圧で,給電した状態で繰り返す。
11.6
追加
(
“複合機器は,”から始まる段落の後に,次を追加する。)
誘導式こんろは,水を入れて蓋をした
図
104
に規定する容器を用いて運転する。加熱制御は,水が沸騰
するまで最高設定とし,その後は水が静かに沸騰し続けるように調整する。静かな沸騰中は,水位を維持
するために水を加える。
11.7
置換
(
11.7
全て)
パン焼き器は,
1
サイクル運転する。
ポップコーン製造機は,定常状態が確立するまで運転する。定常状態に達するために,複数分の容器の
量のトウモロコシの種子がはじけることが必要な場合,容器は,できる限り速く補充し,その後,休止期
間なしで試験を継続する。
トースタは,
15
分間運転する。複数枚以上のパンのスライス(薄切り)を同時に焼き上げる構造をもつ
トースタの場合,パンの単一スライス(薄切り)を最も条件の悪い結果が生じるように挿入した状態で,
更に
5
分間連続して行う。
ロールパンを焼くことを意図するトースタは,
5
サイクル運転する。
サンドイッチ焼き用取付け器具をもつトースタは,
5
サイクル運転も実施する。サンドイッチを最も不
利な姿勢にした状態でも
1
サイクル運転する。
放射グリルは,
30
分,取扱説明書に記載した最大限の時間又はタイマによって許容する最大限の時間の
うち,いずれか長い時間運転する。
オーブン,ロースタ及び回転式グリルは,定常状態を確立するまで又は
60
分間のうち,いずれか短い方
12
C 9335-2-9
:
2017
の時間運転する。タイマ付きの回転式グリルの場合,タイマは,定常状態を確立するのに必要な回数だけ
何回も再設定する。
自動温度調節器をもつ接触グリルは,定常状態を確立するまで運転する。その他の接触グリルは,加熱
面の中心が温度
275
℃に達した後,
30
分間運転する。
ワッフルアイロンは,定常状態を確立するまで,又は加熱面の中心が温度
210
℃に達した後,
30
分間の
うち,いずれか短い方の時間運転する。
ラクレットグリル,バーベキュー台及び食品脱水機は,定常状態を確立するまで運転する。
誘導式こんろは,
30
分間運転する。その他のこんろは,
60
分間運転する。
クッカの場合,発熱体のスイッチを規定する時間入れて,同時に通電できる発熱体の組合せを一緒に試
験する。
綿菓子機器は,定常状態を確立するまで運転する。
注記
101
機器は,複数の試験を行う場合,それぞれの試験の前に室温に冷却する。
11.8
修正
(
“試験中”から始まる段落の一部を,次のとおり修正する。
)
放射グリル,回転式グリル,ラクレットグリル,こんろ及びクッカの場合,試験枠の壁の温度上昇は,
65 K
以下ではなく,
75 K
以下とする。
追加
(
表
3
の前に,次を追加する。)
機器用コネクタが自動温度調節器を組み込んでいる場合,差込み口のピンに対する温度上昇限度値は適
用しない。
モータ,変圧器又は電子回路の部品,及びそれらによって直接影響を受ける部分の温度上昇は,その機
器が定格入力の
1.15
倍で運転するときには超過してもよい。
サンドイッチ焼き用附属器具でチーズを用いるものは,沿面距離及び空間距離が箇条
29
に規定する値未
満に減少するおそれのある場所に,チーズが流出してはならない。
タッチコントロールの温度上昇限度値は,表面の形状に関わりなく,タッチコントロールから
5 mm
以
内の全ての表面も含む。
13
C 9335-2-9
:
2017
表
102
-
外部表面の温度上昇
表面
a)
外部表面の温度上昇
K
b)
,
c)
露出金属
45
被覆金属
f)
55
ガラス及びセラミック
60
0.4 mm
以上のプラスチック及びプラスチック被覆
d)
,
e)
65
注
a)
次の表面又は要素を考慮しない。
-
高温の機能的表面
-
キーパッド,キーボードなどを含め,ハンドル又はコントロールノブで,使用
者が機器を調整するために触れる必要のある機器の部分。機器は,製造業者の
取扱説明書に従って据え付ける。
-
被加熱庫の表面
b)
必要な値を満たしていない場合,最大温度上昇は,指示する値の
2
倍以下とする。
c)
IEC 60417
記号
5041
(
2002-10
)
,及び次の趣旨を表示している機器における各箇所
の最大温度上昇は,
200 K
とする。
-
警告
:高温注意
-
幼児の手が届くところには置かない。
d)
プラスチックの温度上昇限度値は,金属仕上げの厚さが
0.1 mm
未満のプラスチッ
ク材料にも適用する。
e)
プラスチック被覆の厚さが
0.4 mm
以下の場合,被覆金属又はガラス若しくはセラ
ミック材料の温度上昇限度値を適用する。
f)
エナメル,粉末又は実質的に非プラスチック被覆による,厚さが
90
μ
m
以上の被
覆を使用している場合,金属は被覆しているとみなす。
追加
11.101
トースタを
11.2
に規定する状態に置き,通常動作及び定格入力で
3
サイクル運転する。
試験中,表面の温度上昇は,
表
102
に規定する値を超えてはならない。
温度上昇は,次の位置では測定しない。
-
上から入れる機器の最上部側,及び最上部表面から下に
25 mm
以内の表面
-
高温の機能的表面の外形線の周囲
25 mm
以内の表面
-
通気口から
25 mm
以内の表面
-
JIS C 0922
の検査プローブ
41
で
1 N
の力を加えたときに触ることができない下側の表面
11.102
オーブン,回転式グリル及びクッカは,
11.2
に規定する状態に置き,定格入力で給電し,通常動
作で運転する。
通常使用中に同時に通電できる全ての発熱体の電源を入れる。
オーブンは,棚板又はその他の附属品なしに運転させる。
温度上昇は,次の表面では測定しない(
図
106
参照)
。
-
ドアの端から
10 mm
以内のオーブンドア上の表面(区域
1
)
-
ドアの左端,右端又は下端から
10 mm
以内,又はドアの上端から
25 mm
以内のオーブンドア周囲の
表面(区域
2
)
-
排気口から
25 mm
以内の表面(区域
3
)
-
JIS C 0922
の検査プローブ
41
で
1 N
の力を加えたときに触ることができない下側の表面及び背面
-
窓(ガラス部)及び窓(ガラス部)の端から
25 mm
以内の表面
14
C 9335-2-9
:
2017
-
こんろが運転中の場合のクッカの最上部表面のレベルから
25 mm
以内の表面
機器は,定常状態を確立するか,又は
60
分間のいずれか短い方の間,運転する。
試験中,表面の温度上昇は,
表
102
に規定する値を超えてはならない。
240
℃を超える設定値をもつオーブンも,定常状態を確立するか,又は
60
分間のいずれか短い方の時間,
最大設定値で運転する。最上部表面及びドア表面については,
表
102
の温度上昇値を
10 K
増加する。
11.103
接触グリル,ワッフルアイロン,放射グリル,ラクレットグリル,バーベキュー台,綿菓子機器
及びこんろを
11.2
に規定する状態に置き,定格入力で給電し,通常動作で運転する。誘導式こんろ及び誘
導式中華鍋こんろは,定格入力の代わりに定格電圧で運転する。
バーベキュー台に対する試験は,食品支持台の上にアルミニウムプレートを載せて繰り返す。アルミニ
ウムプレートは,厚さ約
1.5 mm
であって,市販のアルミニウム製でなければならない。その寸法は,プ
レートの端と食品支持台の外縁との隙間が,
10 mm
になっていなければならない。
試験中,表面の温度上昇が,
表
102
に規定する値を超えてはならない。
温度上昇は,次の位置では測定しない。
-
高温の機能的表面の外形線の周囲の
25 mm
以内の表面
-
通気口から
25 mm
以内の表面
-
JIS C 0922
の検査プローブ
41
で
1 N
の力を加えたときに触ることができない下側の表面
-
はねを防止するために使用するホットプレートの蓋がある場合,その蓋
11.104
パン焼き器,ポップコーン製造機及び食品脱水機を
11.2
に規定する状態に置き,通常動作で運転
する。ポップコーンメーカ及び食品乾燥機は定格入力を給電し,パン焼き器は定格電圧を給電する。
試験中,表面の温度上昇が,
表
102
に記載する値を超えてはならない。
温度上昇は,次の位置では測定しない。
-
蓋の縁から
25 mm
以内の表面
-
通気口から
25 mm
以内の表面
-
窓(ガラス部)及び窓(ガラス部)の端から
25 mm
以内の表面
-
JIS C 0922
の検査プローブ
41
で
1 N
の力を加えたときに触ることができない下側の表面
11.105
ロースタを
11.2
に規定する状態に置き,定格入力を給電し,通常動作で運転する。
試験中,表面の温度上昇は,
表
102
に規定する値を超えてはならない。
温度上昇は,次の位置では測定しない。
-
蓋
-
蓋の縁から
25 mm
以内の表面
-
通気口から
25 mm
以内の表面
-
窓(ガラス部)及び窓(ガラス部)の端から
25 mm
以内の表面
-
JIS C 0922
の検査プローブ
41
で
1 N
の力を加えたときに触ることができない下側の表面
12
(規定なし)
13
動作温度での漏えい電流及び耐電圧
動作温度での漏えい電流及び耐電圧は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
13
(動作温度での漏えい電流及
び耐電圧)による。
13.1
追加
(
“試験に先立ち,”から始まる段落の後に,次を追加する。
)
15
C 9335-2-9
:
2017
オーブンにグリルを組み込んでいる場合,オーブン又はグリルのいずれか不利になる方で運転する。
誘導式中華鍋こんろの場合,販売時に誘導式中華鍋こんろとともに製造業者が提供した中華鍋を用いて
運転する。
13.2
追加
(
注記
2
の後に,次を追加する。)
充電部と,こんろのガラスセラミック又はこれに類する材質の表面との間に接地した金属がある場合,
接地した金属と各容器とを順次接続し,各容器と充電部との間の漏えい電流を測定する。漏えい電流は,
0.75 mA
以下でなければならない。充電部と,ガラスセラミック又はこれに類する材質の表面との間に接
地した金属がない場合,充電部と各容器との間で順次漏えい電流を測定する。漏えい電流は,
0.25 mA
以
下でなければならない。
13.3
追加
(
表
4
の前に,次を追加する。)
充電部と,こんろのガラスセラミック又はこれに類する材質の表面との間に接地した金属がある場合,
接地した金属に接続した全ての容器と充電部との間に
1 000 V
の試験電圧を印加する。充電部と,ガラス
セラミック又はこれに類する材質の表面との間に接地した金属がない場合,充電部と容器との間に
3 000 V
の試験電圧を印加する。
14
過渡過電圧
過渡過電圧は,
JIS C 9335-1
の箇条
14
(過渡過電圧)による。
15
耐湿性等
耐湿性等は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
15
(耐湿性等)による。
15.2
追加
(
“その後,機器は,
”から始まる段落の後に,次を追加する。)
オーブンの場合,含有率が約
1 %
の塩化ナトリウム水溶液
0.5 L
を被加熱空間の底面に一様に注ぐ。
こんろ及びクッカは,上面が水平になるように配置する。調理域の直径以下で,
図
103
に示す最大径を
もつ容器に,含有率が約
1 %
の塩化ナトリウム水溶液を満杯に入れて,その容器を調理域の中心に置く。
さらに,約
0.5 L
の水溶液を
15
秒間にわたり,容器に一様に注ぐ。機器から残留溶液を除去してから,各
調理域について,別々に試験を行う。誘導式中華鍋こんろの場合,試験は,販売時に誘導式中華鍋こんろ
とともに製造業者が提供した中華鍋を用いて実施する。
こんろの電熱素子に加熱コントローラを組み込んでいる場合,
0.02 L
の水溶液を調理域に注いで,水溶
液がコントローラの上を流れるようにする。次に,容器を調理域に置いて,可動部を押し下げる。
加熱面に換気口をもつこんろは,
0.2 L
の水溶液を漏斗を用いて確実に換気口に注ぐ。漏斗は,注ぎ口の
直径が
8 mm
で,加熱面の上
200 mm
に注ぎ口がくるように水平に置く。漏斗を換気口の上に置き,機器
にとって最も不利な方法で水溶液を注ぐ。
注記
101
開口部を保護している場合,漏斗は,加熱面から可能な限り近くに水溶液を落とすことが
できる開口部の上に置く。
通常の使用状態で,容器を電熱素子の上に置く,ほかの機器の場合,いっ(溢)水試験は,
1
分間にわ
たり加熱面に一様に水溶液を注ぐことによって実施する。水溶液は,含有率が約
1 %
の塩化ナトリウム水
溶液で,その量は,加熱面
100 cm
2
当たり
0.1 L
とする。
ロースタについては,いっ(溢)水試験は行わない。
追加
15.101
掃除のために,部分的に又は完全に水中に浸せきするような機器は,浸せきの影響に対して十分
16
C 9335-2-9
:
2017
な保護をしていなければならない。
適否は,次の試験によって判定する。この試験は,
3
個の追加機器について行う。
機器は,自動温度調節器が最初に作動するまで,定格入力の
1.15
倍の入力で通常操作で運転する。自動
温度調節器をもたない機器は,定常状態を確立するまで運転する。機器は,電源から遮断し,機器用コネ
クタを引き抜く。さらに,機器を直ちに温度
10
℃~
25
℃の含有率が約
1 %
の塩化ナトリウム水溶液に完
全に浸せきする。ただし,機器が最大浸せきレベルを表示している場合,このレベルより
5 cm
上まで浸せ
きする。
1
時間後,機器を水溶液から取り出し,乾燥し,
16.2
の漏えい電流試験を行う。
注記
全ての湿気が,機器用インレットのピンの周囲の絶縁部から除かれることを保証するように考
慮する。
この試験は,更に
4
回実施する。その後,機器を乾燥し,
表
4
に規定する電圧で
16.3
の耐電圧試験に耐
えなければならない。
5
回目の浸せきの後,最高の漏えい電流をもつ機器を分解し,検査の結果,沿面距離又は空間距離が箇
条
29
に規定する値未満に減少するおそれがある水溶液の痕跡が絶縁物上にあってはならない。
残りの
2
個の機器は,定格入力の
1.15
倍で
240
時間通常動作で運転する。この期間の後,機器を電源か
ら切り離し,再度
1
時間水溶液に浸す。その後,機器は,
表
4
に規定する電圧で
16.3
の耐電圧試験に耐え
なければならない。
検査の結果,沿面距離及び空間距離が箇条
29
に規定する値未満に減少するおそれのある水溶液の痕跡が
絶縁物上にあってはならない。
16
漏えい電流及び耐電圧
漏えい電流及び耐電圧は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
16
(漏えい電流及び耐電圧)による。
16.1
追加
(
“試験は機器に対し”から始まる段落の後に,次を追加する。)
こんろの場合,通常動作で規定する容器を各調理域に置いて試験を行う。
誘導式中華鍋こんろは,販売時に誘導式中華鍋こんろとともに製造業者が提供した中華鍋を用いて運転
する。
16.2
追加
(
“漏えい電流の測定に”から始まる段落の前に,次を追加する。)
充電部と,こんろのガラスセラミック又はこれに類する材質の表面との間に接地した金属がある場合,
接地した金属と各容器とを順次接続し,容器と充電部との間の漏えい電流を測定する。漏えい電流は,
0.75 mA
以下でなければならない。充電部と,ガラスセラミック又はこれに類する材質の表面との間に接
地した金属がない場合,充電部と各容器との間で順次,漏えい電流を測定する。漏えい電流は,
0.25 mA
以下でなければならない。
16.3
追加
(
“試験中,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
充電部と,こんろのガラスセラミック又はこれに類する材質の表面との間に接地した金属がある場合,
接地した金属に接続した全ての容器と充電部との間に
1 250 V
の試験電圧を印加する。充電部と,ガラス
セラミック又はこれに類する材質の表面との間に接地した金属がない場合,充電部と容器との間に
3 000 V
の試験電圧を印加する。
17
変圧器及びその関連回路の過負荷保護
変圧器及びその関連回路の過負荷保護は,
JIS C 9335-1
の箇条
17
(変圧器及びその関連回路の過負荷保
17
C 9335-2-9
:
2017
護)による。
18
耐久性
耐久性は,この規格では適用しない。
19
異常運転
異常運転は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
19
(異常運転)による。
19.1
追加
(
“特に規定がない限り,非自己復帰形”から始まる段落の前に,次を追加する。)
次の機器だけ,
19.4
及び
19.5
に従って試験を行う。
-
パン焼き器
-
食品脱水機
-
タイマをもつ機器又は取扱説明書で
1
時間以上の調理動作を記載している次の機器
・
クッカ
・
誘導式こんろ以外のこんろ
・
オーブン
・
ロースタ
・
回転式グリル
トースタは,
19.101
~
19.103
の試験も実施する。
誘導式こんろは,
19.104
,
19.105
及び
19.107
の試験も実施するが,
19.2
~
19.4
の試験は適用しない。た
だし,誘導式中華鍋こんろは,
19.104
の試験は実施しない。
ポップコーン製造機は,
19.106
の試験も実施する。
19.2
追加
(
注記
の後に,次を追加する。)
前面から負荷を加える放射グリル及びラクレットグリル,並びに回転式グリル,オーブン,こんろ及び
クッカは,試験枠の壁に可能な限り近づけた状態で置く。
機器を空で試験する。蓋及びドアは,開けるか又は閉めるかいずれか不利な状態の方にする。着脱でき
る部分は,所定の位置に置くか又は外すかいずれか不利な状態の方にする。
こんろは,加熱制御を最高設定とし容器なしで運転する。
クッカの場合,最も不利な状況が生じる発熱体を用いて,その加熱制御を最高設定として試験を行う。
オーブンのスイッチが入っていることを示す表示灯がないオーブンを機器に組み込んでいる場合,オーブ
ンもその加熱制御を最高設定としてだけ運転する。
注記
101
ドアを通して見ることができ,オーブンとともに自動的に点灯及び消灯するオーブンを照
明するためのランプは,表示灯とみなされている。
19.4
追加
(
“複数の制御装置を”から始まる段落の後に,次を追加する。)
食品脱水機の空気循環用のファンは,停止する。
19.8
この規格では適用しない。
19.10
この規格では適用しない。
19.13
追加
(最終段落の後に,次を追加する。
)
19.102
及び
19.103
の試験中,トースタ内のパンからの炎及び煙は,いかなるものも無視する。
誘導式こんろの巻線の温度上昇は,
19.7
に規定する値を超えてはならない。
誘導式こんろの場合,
16.3
の耐電圧試験は,スイッチを切った直後に行う。
18
C 9335-2-9
:
2017
追加
19.101
トースタは,通常動作の下で定格入力で運転するが,パンは用いず,
6
サイクルの運転を行う。
その後,機器は,ほぼ室温に冷却する。
この試験は,
500
回実施する。
このパン飛出し機構は,適切に動作をしなければならず,持続アークが発生してはならない。電気接続
は,緩んではならず,機器は,
16.3
の耐電圧試験に耐えなければならない。
注記
1
強制冷却を用いてもよい。
注記
2
このパン飛出し機構を動作させるのに模擬負荷が必要な場合もある。
注記
3
19.13
は,適用しない。
19.102 3.1.9.1
に規定するパンを負荷とするトースタは,定格入力で運転する。パン飛出し機構は,パン
を放出しないようにして,タイマがその最大サイクルを完了した後も,トースタへの給電は維持する。
19.103 3.1.9.1
に規定するパンを負荷とするトースタは,定格入力で,加熱制御を最大設定にして,
2
サ
イクル運転する。パンは,取り換えない。
19.104
誘導式こんろに定格電圧を印加し,スチールディスクを調理域の中心に置いて運転する。ディス
クは厚さが
6 mm
で,直径が機器の運転を可能にするセンチメートル以下を切り上げた最小直径である。
19.105
誘導式こんろに定格電圧を印加し,通常動作の下で箇条
11
の試験中に温度を制御する装置を短絡
して運転する。
注記
複数の装置をもつ場合は,順番に試験する。
油の温度上昇は,
270 K
以下でなければならない。
19.106
ポップコーン製造機は,箇条
11
の条件の下で
5
分間運転する。ただし,ポップコーンの出口は,
ポップコーンを機器から放出しない程度の十分に小さな網目をもつグリッドで塞いで運転する。
19.107
誘導式こんろは,箇条
11
の条件の下で空の容器を置いて運転する。加熱制御は,最高設定とする。
誘導式中華鍋こんろは,販売時に誘導式中華鍋こんろとともに製造業者が提供した空の中華鍋を用いて
運転する。加熱制御は,最高設定とする。
20
安定性及び機械的危険
安定性及び機械的危険は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
20
(安定性及び機械的危険)による。
追加
20.101
質量が
7 kg
を超えるオーブンの下側の縁で水平の丁番をもち,かつ,負荷が加わる可能性が高い
ドアをもつオーブンは,十分な安定性をもたなければならない。
適否は,次の試験によって判定する。
オーブンは,ドアを開放し水平面上に置き,
3.5 kg
のおもりを,ドアの幾何的中心に穏やかに置く。
注記
砂袋を用いてもよい。
オーブンは,傾斜してはならない。
この試験は,オーブンの下側の縁で水平の丁番があり,その丁番から反対側の縁まで,
225 mm
未満の
ドアをもつオーブン,及び完全に開けた位置で皿を支えることができないドアをもつオーブンについては
実施しない。
21
機械的強度
機械的強度は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
21
(機械的強度)による。
19
C 9335-2-9
:
2017
21.1
追加
(
“試験後,機器は,
”から始まる段落の後に,次を追加する。)
屋外使用を意図する機器の場合は,衝撃力を
0.7 J
とする。
機器が,ガラス管に封入している可視赤熱電熱素子をもっており,次の条件を満たす場合,衝撃は,機
器に取り付けた状態のガラス管にヒータのガードは取り外さずに適用する。
-
オーブンの上部に位置し,
JIS C 0922
の検査プローブ
41
で接触可能な場合。
-
その他の場所に位置し,
JIS C 0922
の検査プローブ
B
で接触可能な場合。
-
焼き網(網受け皿に焼き網を搭載する構成を含む。)が,ドアに連動して前に出るオーブントースタ,
ロースタなどの箱形調理器具で,
JIS C 0922
の検査プローブ
41
で接触可能な場合。ただし,取扱説明
書に食品を置く網を取り外すときは,電源プラグを抜いてから行う旨を記載している場合は,その網
が着脱できる部分であっても取り外さない。
また,次の条件を満たす場合,同箱形調理器具の上方ガラス管ヒータには,この衝撃力試験を適用しな
い。
-
開口部の水平方向の投影範囲内にガラス管ヒータがないもの。
注記
101A
開口部とは,食品の出入れ口の天面,側壁及び焼き網で囲まれている範囲をいう。
-
上方ガラス管ヒータに次の条件を満たす保護棒があるもの。
・
保護棒の位置の高さ条件はヒータ下端よりも低い位置とし,水平条件はヒータ直下全域のいずれか
又はヒータ手前端より手前方向に
15 mm
以内のいずれかの位置とする。
・
保護棒の中央部(印加幅
60 mm
)に
1 N
の力をヒータ方向に印加しても保護棒がヒータに接触しな
い。
ガラスセラミックなどの材料でできているホブ表面については,
21.101
の試験中,衝撃にさらされない
表面部分に
3
回衝撃を加えるが,衝撃力は,
0.7 J
±
0.05 J
とする。ノブの
20 mm
以内の表面には衝撃を加
えない。
注記
101
外枠を除いて,ホブ表面が単一部品でできている場合,試験は行わない。
追加
21.101
ガラスセラミック又はこれに類する材質のこんろの表面は,通常の使用状態で発生する可能性が
ある応力に耐えなければならない。
適否は,次の試験によって判定する。
こんろは,加熱制御を最高設定として,定格入力で運転する。誘導式こんろは,箇条
11
の規定に従って
運転する。定常状態に達したとき,こんろのスイッチを切って,底が平らな容器を,高さ
150 mm
から調
理域上に落下させる。容器は,直径
120 mm
±
10 mm
にわたり,平らな銅製又はアルミニウム製の底をも
ち,その縁は
10 mm
以上の半径で丸める。総質量が
1.8 kg
±
0.01 kg
となるように,
1.3 kg
以上の砂又はシ
ョットを一様に容器に入れる。
誘導式中華鍋こんろは,販売時に誘導式中華鍋こんろとともに製造業者が提供した中華鍋を用いて試験
する。中華鍋には,中華鍋の重量を含めた総重量が
1.8 kg
±
0.01 kg
になるように,砂又はショットを入れ
る。
容器は,調理領域に
10
回落下させる。その後,機器は,定常状態に達するまで定格入力で運転する。
含有率が約
1 %
の塩化ナトリウム水溶液
1
0
1
.
0
+
L
をこんろに一様に注ぐ。
次に,機器を電源から遮断する。
15
分後に全ての余分な水分を除去して,機器をほぼ室温に冷却する。
同量の水溶液をこんろに注ぎ,次に余分な水分を再び除去する。
こんろの表面が破損してはならず,機器は,
16.3
の耐電圧試験に耐えなければならない。
20
C 9335-2-9
:
2017
22
構造
構造は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
22
(構造)による。
22.24
追加
(
“適否は,”から始まる段落の後に,次を追加する。)
電熱素子は,通常の使用状態において,位置が変わることがないような構造となっているか,又は支え
られていなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
追加
22.101
放射グリルは,電熱素子の動作を遅らせる目的のタイマをもってはならない。ただし,自動温度
調節器をもち,オーブン,その他の仕切り空間の中に組み込んでいる場合は除く。こんろには,電熱素子
の動作を遅らせる目的のタイマをもってはならない。
適否は,目視検査によって判定する。
22.102
バーベキュー台は,裸の電熱素子をもってはならない。
オーブンの裸の電熱素子は,加熱する仕切り空間の頭上だけに置かなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
22.103
オーブンの排気口は,それらが沿面距離及び空間距離に悪影響を与えるような湿気及びグリース
を放出しない構造でなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
22.104
オーブンは,棚がその支えの中で容易に滑ることができ,極端に側面位置に置いても,落下しな
いような構造でなければならない。
適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。
22.105
機器は,下面に小さなものが入り込み,充電部に触れるような開口部をもっていてはならない。
適否は,目視検査及び開口部を通しての支持台表面と充電部との間の距離を測定することによって判定
する。この距離は,
6 mm
以上でなければならない。ただし,脚をもつ機器の場合であって,机の上に立
てておく機器の場合の距離は
10 mm
,床の上に立てておく機器の場合の距離は
20 mm
とする。
22.106
グリル及びバーベキュー台は,それらの電熱素子を適切な位置に固定するか,又は通常の使用位
置にない場合には,作動しないような構造でなければならない。
機器が,その素子をどのような位置に置いても,この規格に適合する場合,この要求事項は適用しない。
適否は,目視検査によって判定する。
22.107
こんろは,電熱素子が垂直軸を中心とする回転を防止し,電熱素子がその支持物のあらゆる調節
位置で適切に支持される構造でなければならない。
注記
電熱素子をナットで中心スタッドにクランプしている場合には,電熱素子の回転を防止するた
めの追加手段が必要である。
適否は,目視検査によって判定する。
22.108
こんろは,意図しないタッチコントロールの操作が,次の事項のために危険な状況を生じ得る場
合,操作上,そのような可能性がない構造でなければならない。
-
容器からの吹きこぼれによって生じるものを含めて,液体のこぼれ
-
制御盤に置かれた湿った布
適否は,機器に定格電圧を印加して行う,次の試験によって判定する。
多く注いでも
2 mm
以上の深さにならないうちに,制御盤を完全に覆うのに十分な,
140 mL
以上の水を
制御盤に一様に注ぎ,タッチパッドの組合せの間に橋絡が生じるようにする。
21
C 9335-2-9
:
2017
各電熱素子に順次に通電し,次にどの電熱素子にも通電せずに,試験を行う。
質量が
140 g/m
2
~
170 g/m
2
で,寸法が
400 mm
×
400 mm
の布に水を十分に含ませ,その布を
4
回折り畳
んで正方形のパッドにして,制御盤の上のあらゆる位置に置く。
意図しない電熱素子の動作は,
10
秒以下でなければならない。
22.109
タッチコントロールを組み込んだこんろは,電熱素子のスイッチを入れる場合,手による複数の
操作を必要とし,電熱素子のスイッチを切る場合は,手による
1
回の操作だけで切れるような構造でなけ
ればならない。
注記
接触面の同一箇所に
2
回触れることは,
2
回の操作とはみなされていない。
適否は,手による試験によって判定する。
22.110
誘導式こんろは,適切な容器を調理域に置かないと運転しない構造でなければならない。
適否は,機器に定格電圧を印加して,次の試験によって判定する。
厚さ
2 mm
で,寸法
100 mm
×
20 mm
の鉄棒を調理域の最も不利になる位置に置く。加熱制御は,最高設
定とする。
鉄の温度上昇は,
35 K
以下でなければならない。
22.111
パン焼き器内の電熱素子は,機器の通常使用中,生地の容器の縁を越えて上昇することがある生
地にさらされないように配置しなければならない。
適否は,目視検査,及び疑義がある場合には,次の試験によって判定する。
取扱説明書に記載する生地混合物に,生地が鍋からあふれるように材料を追加しておく。あふれた生地
の混合物が,電熱素子に接触してはならない。
注記
あふれは,あふれが生じるまで材料を増量(例えば,
10 %
)して発生させてもよい。
22.112
電源中断後のパン焼き器への電源の再接続が,延長加熱時間となって発火してはならない。
適否は,次の試験によって判定する。
全ての電池を外し,定格電圧でパン焼き器に給電し,加熱モードで負荷なしで運転させる。
1
分後に電源を
5
分間中断し,その後,回復させる。機器は,そのサイクルの同じ地点から加熱モード
で動作を続けなければならず,そうでない場合,再開するために手による操作が必要にならなければなら
ない。
機器が自動的に運転を続ける場合は,中断時間を
5
分長くして,試験を繰り返す。それでも,機器が自
動運転を続ける場合は,その都度,中断時間を
5
分以上長くして,試験を繰り返す。
最終的に,機器を再開するためには手による操作を必要としなければならない。
22.113
パン飛出し機構をもつトースタは,パン飛出し機構がパンで詰まった場合であっても,通常のト
ースト時間後に自動的に電源を遮断する構造でなければならない。
適否は,次の試験によって判定する。
トースタは,定格電圧で給電し,パン飛出し機構が突き出ないようにする。通常のトースト時間の完了
時,電熱素子は,少なくとも,全極遮断の微小遮断によって自動的に電源から遮断されなければならない。
ただし,電熱素子が
JIS C 0922
の検査プローブ
12
によって触れることができない場合,単極微小遮断も
許容する。
22.114
綿菓子機器の電熱素子は,機器の通常使用中に砂糖にさらされないように配置しなければならな
い。
適否は,次の試験によって判定する。
取扱説明書に記載する最大砂糖量を,綿菓子機器の上面の最も不利な場所にまき散らす。砂糖が,電熱
22
C 9335-2-9
:
2017
素子に接触してはならない。
22.115
電子回路によって制御する発熱体を一つ以上もつこんろを組み込んでいる機器の場合,電子回路
の故障時に安全性が損なわれてはならない。
適否は,次の試験によって判定する。
機器は,箇条
11
に規定する条件の下で運転するが,定格電圧を給電する。
各こんろ発熱体の使用率を制御する電子回路には,
19.11.2
の
a)
~
g)
の故障状態を一度に一つずつ,順
次適用する。発熱体に通電するためにリレーを使用する場合は,さらにリレーを一度に一つずつ動作不能
にする。
制御装置の設定は,
2
分間を超えて,より高い設定に変化してはならない。ただし,誘導式こんろの場
合,油温が
270 K
を超えない場合,より高い設定への変化を許容する。
要求事項に適合するために使用するソフトウェアは,
表
R.1
に規定する故障/エラー状態を制御するた
めの手段を含んでいなければならず,また,
附属書
R
の関連要求事項に従って評価しなければならない。
22.115A
フラットコントロールをもち,かつ,電源スイッチ又は電源プラグをもつ機器の場合,フラット
コントロールを押したとき,又はヒータが
ON
になるときにブザーが鳴る構造でなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
22.115B
こんろは,スイッチを“入”から“切”に操作したとき回り止め,光,色,音などによって,確
実に“切”の状態となることが確認できる構造をもっていなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
22.115C
スイッチをもつこんろは,押し回し式又は回り止め式ストッパ付きのロータリースイッチなどの
不用意な操作ができない構造でなければならない。ただし,危険が生じるおそれのないスイッチは,この
限りでない。
適否は,目視検査によって判定する。
23
内部配線
内部配線は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
23
(内部配線)による。
23.3
追加
(
“構造上許される”から始まる段落の後に,次を追加する。
)
二つの位置まで開けることができる機器は,
1 000
回の屈曲を,その部分を十分に開放した位置まで動か
した状態で行い,残りの屈曲回数で,その部分を別の位置まで動かす。
24
部品
部品は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
24
(部品)による。
24.1.3
追加
(
“スイッチがリレー又は”から始まる段落の前に,次を追加する。)
こんろの電熱素子を制御するスイッチには,
30 000
回の動作サイクルを実施する。
トースタの電熱素子を制御するスイッチには,
50 000
回の動作サイクルを実施する。
24.1.4
置換
(自己復帰形温度過昇防止装置及びエネルギー調節器の動作サイクル数を,次に置き換える。)
次の動作サイクル回数を,適用する。
-
エネルギー調節器
・
自動作動の場合
100
000
回
・
手動作動の場合
10
000
回
-
自己復帰形温度過昇防止装置
23
C 9335-2-9
:
2017
・
ガラスセラミック製こんろの電熱素子の場合
100
000
回
・
他のこんろの電熱素子の場合
10
000
回
注記
101A
対応国際規格の“
Modification
(修正)”は,適切でないため,規格利用者の利便性を考慮
して,この規格では“置換”とした。
24.1.5
追加
(
“相互接続カプラ”から始まる段落の後に,次を追加する。
)
自動温度調節器,温度過昇防止装置又はヒューズをコネクタの中に組み込んでいる機器用カプラは,
JIS
C 8283-1
に適合しなければならない。ただし,次の事項は除く。
-
コネクタの接地極は,触れることができても構わない。ただし,この接点がコネクタの挿入又は引き
抜き中に,つかむおそれがないときに限る。
-
箇条
18
の試験に対して,要求する温度は,箇条
11
の温度試験中の,機器用インレットのピン上での
測定値である。
-
箇条
19
の遮断容量試験は,使用する製品の機器用インレットを用いて実施する。
-
箇条
21
に規定する通電部分の温度上昇は,測定しない。
注記
101
加熱用のコントローラは,
JIS C 8283-1
のスタンダードシートに適合するコネクタの中に
組み込んではならない。
追加
24.101
OFF
位置を組み込んだ自動温度調節器及びエネルギー調節器は,周囲温度の変化の結果として,
ON
になってはならない。
適否は,三つの装置について行う,次の試験によって判定する。
OFF
位置に設定した装置を-
20
0
5
-
℃の周囲温度に
2
時間維持し,次に,次の温度に置く。
-
t
℃(
T
表示に基づく温度)
-
55
℃(
T
表示がない装置の場合。)
試験中,
OFF
位置を維持しなければならない。
接点間に,
500 V
の試験電圧を
1
分間印加する。絶縁破壊が生じてはならない。
24.102 19.4
に適合するために食品脱水機に組み込んだ温度過昇防止装置は,非自己復帰形でなければな
らない。
適否は,目視検査によって判定する。
25
電源接続及び外部可とうコード
電源接続及び外部可とうコードは,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
25
(電源接続及び外部可とうコード)
による。
25.1
追加
(
“適否は”から始まる段落の前に,次を追加する。)
JIS C 8283-1
のスタンダードシートに適合しない機器用インレットを組み込んでいる機器は,コードセ
ットを同こん(梱)しなければならない。
25.7
追加
(
“適否は”から始まる段落の前に,次を追加する。)
屋外使用を意図した機器の電源コードは,ポリクロロプレン被覆でなければならず,かつ,オーディナ
リークロロプレンシース付き可とうコード(コード分類
60245 IEC 57
)と同等以上の特性でなければなら
ない。
25.22
追加
(
“適否は,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
電源コードに過度の張力が加わった場合,やけどなどの傷害に特につながるおそれがある機器は,マグ
24
C 9335-2-9
:
2017
ネットプラグを用いてもよい。
26
外部導体用端子
外部導体用端子は,
JIS C 9335-1
の箇条
26
(外部導体用端子)による。
27
接地接続の手段
接地接続の手段は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
27
(接地接続の手段)による。
27.1
追加
(
“適否は,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
接地の連続性は,可とう金属管,コイルばね又はコード止めに依存してはならない。
28
ねじ及び接続
ねじ及び接続は,
JIS C 9335-1
の箇条
28
(ねじ及び接続)による。
29
空間距離,沿面距離及び固体絶縁
空間距離,沿面距離及び固体絶縁は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
29
(空間距離,沿面距離及び固体
絶縁)による。
29.2
追加
(
“適否は,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
ミクロ環境は,絶縁が囲まれているか又は機器の通常使用中に汚損にさらされるおそれがない場所に位
置している場合を除いて,汚染度
3
とする。
29.3
追加
(
“適否は,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
この要求事項は,
JIS C 0922
の検査プローブ
41
によって触れることができない可視赤熱電熱素子のシー
スには適用しない。
30
耐熱性及び耐火性
耐熱性及び耐火性は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
30
(耐熱性及び耐火性)による。
30.1
追加
(
“適否は,”から始まる段落の前に,次を追加する。)
19.102
の試験中に発生する温度上昇は,考慮しない。
30.2
追加
(
“遠隔操作用の機器は,”から始まる段落の後に,次を追加する。)
次の機器には,
30.2.3
の試験を適用する。
-
パン焼き器
-
食品脱水機
-
タイマをもつ機器又は取扱説明書で
1
時間以上の調理動作を記載している次の機器
・
クッカ
・
こんろ
・
オーブン
・
ロースタ
・
回転式グリル
その他の機器の場合は,
30.2.2
の試験を適用する。
25
C 9335-2-9
:
2017
31
耐腐食性
耐腐食性は,次を除き,
JIS C 9335-1
の箇条
31
(耐腐食性)による。
追加
(
注記
の後に,次を追加する。)
屋外使用を意図した機器の場合,適否は,
JIS C 60068-2-52
に規定する塩水噴霧(サイクル)試験,
Kb
で判定する。試験の厳しさは,厳しさ
(2)
を適用する。
塩水噴霧試験の前に,塗装した外郭を,ピンの先端部の角度が
40
°の円すい(錐)形をした硬化鋼のピ
ンを用いてひっかきを行う。ピンの先端部の丸みは,半径
0.25 mm
±
0.02 mm
とする。ピンの軸方向に作
用する力が
10 N
±
0.5 N
になるように力を加える。ピンを水平に対して
80
°~
85
°の角度で維持し,塗装
面に沿って速度約
20 mm/s
でピンを引いてひっかききずを付ける。
5 mm
以上の間隔で,縁から
5 mm
以上
離して,
5
本のひっかききずを付ける。
塩水噴霧試験の後,この規格,特に箇条
8
及び箇条
27
に規定する要求事項に対する適合性を損なうほど
の劣化を起こしてはならない。塗膜は,破れたり金属面から浮いたりしてはならない。
32
放射線,毒性その他これに類する危険性
放射線,毒性その他これに類する危険性は,
JIS C 9335-1
の箇条
32
(放射線,毒性その他これに類する
危険性)による。
26
C 9335-2-9
:
2017
図
101
-
機器の例
27
C 9335-2-9
:
2017
記号
A
:ワッフルアイロン
H
:ホットプレート
O
:パン焼き器
B
:こんろ
I
:クッカ
P
:ポップコーン製造機
C
:オーブン
J
:ラクレットグリル
Q
:綿菓子機器
D
:バーベキュー台
K
:トースタ及びサンドイッチ焼き用取付け器具
E
:放射グリル
L
:ロースタ
F
:回転式グリル
M
:食品脱水機
G
:接触グリル
N
:ラクレット機器
図
101
-
機器の例(続き)
28
C 9335-2-9
:
2017
単位
mm
注記
固定ねじが,串の直径に接触するようにおもりを回転串に載せる。
図
102
-
回転串の試験用負荷
29
C 9335-2-9
:
2017
単位
mm
調理域の直径
a b c
110
以下
110
140
8
110
を超え
145
以下
145
140
8
145
を超え
180
以下
180
140
9
180
を超え
220
以下
220
120
10
220
を超え
300
以下
300
100
10
容器の底は,凸面であってはならない。容器の底の最大くぼみ面は,
0.05 mm
以下
である。
図
103
-
こんろ試験用容器
容器は,
0.08 %
以下の炭素を含有した低炭素鋼で構成している。それは,金属製の柄又は突出した部分がない円筒
状の形である。容器の底の平らな部分の直径は,調理域の直径以上とする。容器の底は,凸面であってはならない。
容器の底の最大くぼみ
C
は,平らな部分の直径
d
の
0.006
倍以下とする。
図
104
-
誘導式こんろの試験用容器
30
C 9335-2-9
:
2017
記号
A
:接着剤
B
:
JIS C 1602
のタイプ
K
(クロムアルメル)に従う直径
0.3 mm
の熱電対ワイヤ
C
:
4 N
±
0.1 N
の接触力を可能にするハンドル装置
D
:ポリカーボネート管:内径
3 mm
,外径
5 mm
E
:すずめっき銅製円盤:直径
5 mm
,厚さ
0.5 mm
図
105
-
表面温度測定プローブ
31
C 9335-2-9
:
2017
単位
mm
記号
A
:扉
B
:扉上の除外する範囲(区域
1
)
C
:扉周辺の除外する範囲(区域
2
)
D
:排気口
E
:扉の隙間
F
:オーブン前面
G
:側面上の除外する範囲
H
:排気口周辺の除外する範囲(区域
3
)
図
106
-
除外する範囲を示した器具の正面図
32
C 9335-2-9
:
2017
附属書
附属書は,次を除き,
JIS C 9335-1
の附属書による。
附属書
C
(規定)
モータの劣化試験
モータの劣化試験は,次を除き,
JIS C 9335-1
の
附属書
C
(モータの劣化試験)による。
修正
[
“
表
C.1
の
注
a)
にある
p
の値を,修正する。
]
p
の値を,“
8 000
”から“
2 000
”に修正する。
附属書
R
(規定)
ソフトウェア評価
ソフトウェア評価は,次を除き,
JIS C 9335-1
の
附属書
R
(ソフトウェア評価)による。
R.2.2.5
修正
(“
表
R.1
又は
表
R.2
に規定する”で始まる段落を,次に修正する。)
表
R.1
又は
表
R.2
に規定する,故障/エラー状態を制御するための手段を含むソフトウェアを必要とす
る機能のあるプログラマブル電子回路については,箇条
19
及び
22.115
への適合性が阻害される前に故障
/エラーを検知しなければならない。
R.2.2.9
修正
(“ソフトウェア及びその制御下”で始まる段落を,次に修正する。)
ソフトウェア及びその制御下にある安全に関連するハードウェアは,箇条
19
及び
22.115
への適合性が
阻害される前に初期化し,かつ,終了しなければならない。
33
C 9335-2-9
:
2017
参考文献
参考文献は,次を除き,
JIS C 9335-1
の参考文献による。
追加
JIS C 9335-2-6
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性-第
2-6
部:据置形ホブ,オーブン,クッ
キングレンジ及びこれらに類する機器の個別要求事項
注記
対応国際規格:
IEC 60335-2-6
,
Household and similar electrical appliances
-
Safety
-
Part 2-6:
Particular requirements for stationary cooking ranges, hobs, ovens and similar appliances
JIS C 9335-2-12
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性-第
2-12
部:ウォームプレート及びこれ
に類する機器の個別要求事項
注記
対応国際規格:
IEC 60335-2-12
,
Household and similar electrical appliances
-
Safety
-
Part 2-12:
Particular requirements for warming plates and similar appliances
JIS C 9335-2-13
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性-第
2-13
部:深めのフライなべ,フライ
パン及びこれに類する機器の個別要求事項
注記
対応国際規格:
IEC 60335-2-13
,
Household and similar electrical appliances
-
Safety
-
Part 2-13:
Particular requirements for deep fat fryers, frying pans and similar appliances
JIS C 9335-2-25
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性-第
2-25
部:電子レンジ及び複合形電子
レンジの個別要求事項
注記
対応国際規格:
IEC 60335-2-25
,
Household and similar electrical appliances
-
Safety
-
Part 2-25:
Particular requirements for microwave ovens, including combination microwave ovens
JIS C 9335-2-78
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性-第
2-78
部:屋外用バーベキュー台の個
別要求事項
注記
対応国際規格:
IEC 60335-2-78
,
Household and similar electrical appliances
-
Safety
-
Part 2-78:
Particular requirements for outdoor barbecues
34
C 9335-2-9
:
2017
附属書
JAA
(参考)
JIS
と対応国際規格との対比表
JIS C 9335-2-9
:2017
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性-第
2-9
部:可
搬形ホブ,オーブン,トースタ及びこれらに類する機器の個別要求事項
IEC 60335-2-9
:2008
,
Household and similar electrical appliances
-
Safety
-
Part 2-9:
Particular requirements for grills, toasters and similar portable cooking appliances
,
Amendment 1:2012
及び
Amendment 1:2016
(
I
)
JIS
の規定
(
II
)
国際
規格
番号
(
III
)国際規格の規定
(
IV
)
JIS
と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(
V
)
JIS
と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1
適用範囲
こ の 規 格 の 適 用 範 囲 を
定義
1
JIS
にほぼ同じ。
追加
適用する機器の例にオーブントー
スタを追加した。
この規格では,我が国で用いられ
ているオーブントースタを定義に
追加し,適用を明確にした。
IEC
への提案を検討する。
3
用語及び
定義
3.1.9.1
トースタの通常動作
3.1.9.101
JIS
にほぼ同じ。
変更
この規格では,我が国の食パン
6
枚
切りを標準とした。
欧州の大きさのパンは,我が国の
パンより小さいため,標準トース
タで焼くことができない。
IEC
への提案を検討する。
3.1.9.2
回 転 式 グ リ ル の 通 常 動
作
3.1.9.102
JIS
にほぼ同じ。
追加
この規格では,回転式グリル機器の
最大負荷がその取扱説明書に記載
されている機器は,その質量で行う
こととした。
対応国際規格では,大形オーブン
を想定しているが,我が国の小形
機器では,質量
4.5 kg
のおもりを
駆動できない機器がある。
IEC
への提案を検討する。
3.1.9.4
オ ー ブ ン ト ー ス タ 及 び
オーブンの通常動作
3.1.9.104
JIS
にほぼ同じ。
追加
通常動作にオーブントースタを追
加した。
箇条
1
と同じ。
34
C
933
5-2
-9
:
20
17
35
C 9335-2-9
:
2017
(
I
)
JIS
の規定
(
II
)
国際
規格
番号
(
III
)国際規格の規定
(
IV
)
JIS
と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(
V
)
JIS
と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3
用語及び
定義(続き)
3.123A
フ ラ ッ ト コ ン ト ロ ー ル
の定義
-
-
追加
この規格では,マイクロスイッチ
(機能的接点をもつもの)を利用し
たスイッチは,“タッチコントロー
ル”と区別して定義した。
機械的接点があるスイッチは
ON
させるときに操作感覚があるので
“タッチコントロール”のような
安全機構(異なる
2
種類の操作で
ON
)は必要ないことから,定義を
区別した。
IEC
への提案を検討する。
3.123B
オ ー ブ ン ト ー ス タ の 定
義
-
-
追加
オーブントースタの定義を追加し
た。
箇条
1
と同じ。
7
表示,及
び取扱説明
又は据付説
明
7.1
機器への表示
7.1
JIS
にほぼ同じ。
追加
外郭温度規制を緩和する機器につ
いては高温に注意する旨の本体表
示を要求した。
やけどに対する残留リスクを消費
者に情報提供するため。
IEC
への提案を検討する。
7.12
使用者への警告
7.12
JIS
にほぼ同じ。
追加
取扱説明書の内容を追加する適用
範囲に,オーブントースタを追加し
た。
箇条
1
と同じ。
35
C
933
5-2
-9
:
20
17
36
C 9335-2-9
:
2017
(
I
)
JIS
の規定
(
II
)
国際
規格
番号
(
III
)国際規格の規定
(
IV
)
JIS
と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(
V
)
JIS
と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
11
温 度 上
昇
11.8
通 常 使 用 状 態 に お け る
許容温度
11.8
JIS
にほぼ同じ。
変更
警告図記号,及び警告並びに文言を
表示している機器における各箇所
の最大温度上昇は
200 K
に緩和し
た。
オーブントースタは,我が国の住
宅事情等の関係で製品サイズがコ
ンパクトで,庫内が小さいことに
よる即熱性が特徴となっている。
また,類似機器と比較して,手軽
で安価であることも市場からのニ
ーズとなっている。
対応国際規格の外郭温度規制を満
足するためには,外郭を我が国の
小形オーブンレンジ並みに大型化
する必要があり,現在の製品価格
帯及び製品サイズを維持すること
が困難となる。
そのため,やけどに対する残留リ
スクを消費者に明示した上で,可
燃物接触による火災のリスクが少
ない
200 K
まで最大温度上昇の値
を緩和する。
IEC
への提案を検討する。
11.102
オ ー ブ ン 等 の 温 度 上 昇
試験
11.102
JIS
にほぼ同じ。
変更
オーブン等の窓及び窓周辺につい
ても外郭温度規制を緩和した。
オーブントースタについては,食
品の過加熱による発火のリスクが
あり,加熱中に庫内が見える窓が
ある方が安全性に寄与すると考え
られるため,窓及び窓周辺につい
ては温度規制を緩和した。
IEC
への提案を検討する。
36
C
933
5-2
-9
:
20
17
37
C 9335-2-9
:
2017
(
I
)
JIS
の規定
(
II
)
国際
規格
番号
(
III
)国際規格の規定
(
IV
)
JIS
と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(
V
)
JIS
と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
11
温 度 上
昇(続き)
11.105
ロ ー ス タ の 温 度 上 昇 試
験
11.105
JIS
にほぼ同じ。
変更
ロースタの窓,及び窓周辺について
も外郭温度規制を緩和する。
ロースタについては,食品の過加
熱による発火のリスクがあり,加
熱中に庫内が見える窓がある方が
安全性に寄与すると考えられるた
め,窓及び窓周辺については温度
規制を緩和する。
IEC
への提案を検討する。
20
安 定 性
及び機械的
危険
20.101
オーブンの安定性
20.101
JIS
にほぼ同じ。
変更
7
kg
を超えるオーブンに限定して
適用した。
対応国際規格では,大形オーブン
を想定しており,我が国独自のオ
ーブントースタは,質量が軽いた
め(通常
2
~
3 kg
),規定(質量
3.5 kg
の 皿 を 置 台 を 兼 ね た 扉 の 上 に 置
く。)を満足できない。
3.5 kg
以下
のオーブンまでは,規定を満足で
きないと推定されるので,試験の
対象から除外した。
IEC
への提案を検討する。
37
C
933
5-2
-9
:
20
17
38
C 9335-2-9
:
2017
(
I
)
JIS
の規定
(
II
)
国際
規格
番号
(
III
)国際規格の規定
(
IV
)
JIS
と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(
V
)
JIS
と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
21
機 械 的
強度
21.1
機器の衝撃力
21.1
JIS
にほぼ同じ。
追加
ガラス管ヒータに対するインパク
トハンマの適用範囲を緩和した。
対応国際規格では,想定されてい
ないが,我が国のコンパクトなオ
ーブントースタのガラス管ヒータ
は,ガードによって保護されてい
ない。したがって,ある程度は弱
く て も ろ い も の と い う 認 識 が あ
る。また,ガラス管をガードで覆
うと性能ダウン,コストの大幅ア
ップなどの負担がかかるため,規
定を除外した。しかし,全くガー
ドがなくてもよいということは安
全上説明ができないため,改正さ
れた
IEC
規格に整合させるのでは
なく,当面は,下部のヒータに対
してガードの目を大きくすること
ができるようにし,また,清掃も
考慮した。さらに,上部のヒータ
に対しては,調理物を出し入れす
るときの安全性を考慮した構造の
ものは適用しないとした。
IEC
への提案を検討する。
22
構造
22.115A
フ ラ ッ ト コ ン ト ロ ー ル
及 び 機 械 的 ス イ ッ チ の
構造
-
-
追加
フラットコントロール及び機械的
スイッチについて,動作が確認でき
る構造を要求した。
フラットコントロールは,定義を
追加し,タッチコントロールと区
別したことによって規定を追加し
た。
その他の機械的スイッチについて
も,我が国における住宅事情と火
災実績から火災予防上,スイッチ
の入り確認は必要とした。
IEC
への提案を検討する。
38
C
933
5-2
-9
:
20
17
39
C 9335-2-9
:
2017
(
I
)
JIS
の規定
(
II
)
国際
規格
番号
(
III
)国際規格の規定
(
IV
)
JIS
と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(
V
)
JIS
と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
22
構造
(続き)
22.115B
こ ん ろ の ス イ ッ チ の 構
造
-
-
追加
こんろのスイッチの構造を“入”か
ら“切”に操作したとき回り止め,
光,色,音などによって,確実に“切”
の状態となることが確認できる構
造を要求した。
安全性の向上のため。
IEC
への提案を検討する。
22.115C
こ ん ろ の ス イ ッ チ の 構
造
-
-
追加
こんろのスイッチについて不用意
な操作ができない構造を要求した。
可搬式こんろについても電気用品
の技術基準の解説の別表第八と同
様の安全性を要求した。
IEC
への提案を検討する。
25
電 源 接
続及び外部
可とうコー
ド
25.22
電源コードの種類,断面
積 及 び マ グ ネ ッ ト プ ラ
グの使用など
25.22
JIS
にほぼ同じ。
追加
マグネットプラグの使用を明確に
認めた。
JIS C 8283-1
では,マグネットプ
ラグの使用を認めていないが,や
けど防止の観点から電源コードを
引っかけてやけどにつながるおそ
れがある機器に限って,マグネッ
トプラグの使用を認めることにし
た(事実上,アース線不要の
100 V
機器だけのため)。我が国の家屋で
の使用形態(畳の上に置く。)を考
えると,やけど防止の安全対策上,
マグネットプラグは必要。
我 が 国 独 自 の 規 定 を 引 用 し た た
め,
IEC
への提案は行わない。
JIS
と国際規格との対応の程度の全体評価:(
IEC 60335-2-9
:2008
,
Amd.1:2012
,
Amd.2:2016
,
MOD
)
注記
1
箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
-
追加
················
国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
-
変更
················
国際規格の規定内容を変更している。
注記
2
JIS
と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
-
MOD
···············
国際規格を修正している。
39
C
933
5-2
-9
:
20
17