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C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機

工業会 (JEMA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS C 9335-2-61 : 2000 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60335-2-61 : 2002,Household and

similar electrical appliances

−Safety−Part 2-61 : Particular requirements for thermal storage room heaters を基礎と

して用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

(2)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  一般要求事項

2

5.

  試験のための一般条件

2

6.

  分類

2

7.

  表示及び取扱説明

2

8.

  充電部への接近に対する保護

4

9.

  モータ駆動機器の始動

4

10.

  入力及び電流

4

11.

  温度上昇

4

12.

  (規定なし)

6

13.

  動作温度での漏えい電流及び耐電圧

6

14.

  過渡過電圧

6

15.

  耐湿性

6

16.

  漏えい電流及び耐電圧

6

17.

  変圧器及びその関連回路の過負荷保護

6

18.

  耐久性

6

19.

  異常運転

6

20.

  安定性及び機械的危険

8

21.

  機械的強度

8

22.

  構造

8

23.

  内部配線

9

24.

  部品

9

25.

  電源接続及び外部可とうコード

9

26.

  外部導体用端子

9

27.

  接地接続の手段

9

28.

  ねじ及び接続

9

29.

  空間距離,沿面距離及び固体絶縁

9

30.

  耐熱性及び耐火性

9

31.

  耐腐食性

9

32.

  放射線,毒性その他これに類する危険性

9

附属書

11


日本工業規格

JIS

 C

9335-2-61

:2006

(IEC 60335-2-61

:2002

)

家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−

第 2-61 部:蓄熱形ルームヒータの個別要求事項

Household and similar electrical appliances

Safety

Part 2-61 : Particular requirements for thermal storage room heaters

序文  この規格は,2002 年に第 2 版として発行された IEC 60335-2-61,Household and similar electrical

appliances

−Safety−Part 2-61 : Particular requirements for thermal storage room heaters を翻訳し,技術的内容及

び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格であり,JIS C 9335-1 : 2003  (家庭用及びこれ

に類する電気機器の安全性−第 1 部:一般要求事項)と併読する規格である。

1.

適用範囲  この規格は,定格電圧が,単相機器については 250 V 以下,その他の機器に対しては,480

V

以下の蓄熱形ルームヒータの安全性について規定する。

通常,家庭で使用しない機器であっても,店舗,軽工業及び農場において,一般の人が使用する機器の

ような,一般大衆への危険源となる機器も,この規格の適用範囲である。

この規格では,可能な限り住居の中及び周囲で,すべての人が遭遇する機器に起因する共通的な危険性

を取り扱っている。

備考 101.  この規格の適用に際しては,次のことに注意する。

−  この規格は,独立した蓄熱形ルームヒータに限り適用する。

−  直接作用する電熱素子を内蔵するヒータに対しては,JIS C 9335-2-30 も適用する。

備考 102.  この規格は,次のものには適用しない。

−  産業用だけを意図したヒータ

−  建造物に組み込まれたヒータ

−  集中式暖房システム

−  サウナ用ヒータ  (JIS C 9335-2-53)

−  室内暖房のためのシート状の可とう性電熱素子  (JIS C 9335-2-96)

−  腐食しやすい,又は爆発性の雰囲気(じんあい,蒸気又はガス)が存在する特殊な状態の

場所で使用する機器

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 60335-2-61 : 2002

,Household and similar electrical appliances−Safety−Part 2-61 : Particular

requirements for thermal storage room heaters (IDT)

2.

引用規格  JIS C 9335-1 の 2.によるほか,次による。


2

C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

JIS C 9335-2-30

  家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 2-30 部:ルームヒータの個別要求事項

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 9335-1 の 3.によるほか,次による。ただし,3.2.9

は,この規格による。

3.2.9

通常動作  次の状態で機器を運転する。

サイクルの動作をする据付ヒータの各サイクルは 24 時間とし,蓄熱期間及び放熱期間で構成される。蓄

熱期間はすべての電熱素子が,蓄熱体の温度制御装置(蓄熱制御装置)によって,最初に遮断されたとき

とする。

3.2.101

蓄熱形室内ヒータ  蓄積用の蓄熱体に電気的エネルギーから得られた熱を蓄積し,それを任意の

時間に放出するように設計されたヒータ。

3.2.102

出力制御ヒータ  熱出力が,例えば,ファン,シャッタ又はフラップのような手段によって,制

御することができる蓄熱形室内ヒータ。

3.2.103

自由出力ヒータ  熱が自然対流及び自然放射によって放出され,熱出力が蓄熱のときに限り,調

節できる蓄熱形室内ヒータ。

3.2.104

定格蓄熱期間  製造業者によって,ヒータに規定された中断のない最長の蓄熱期間。

3.2.105

定格蓄熱(蓄熱時の消費電力量)  定格蓄熱期間において,製造業者によってそのヒータに規定

されたエネルギー消費量(消費電力量)

4.

一般要求事項  一般要求事項は,JIS C 9335-1 の 4.による。

5.

試験のための一般条件  試験に関する共通条件は,JIS C 9335-1 の 5.による。ただし,5.55.6 及び

5.9

は,この規格による。

5.5

JIS C 9335-1

の 5.5 によるほか,次による。

補助空気排出口を具備した出力制御ヒータに対しては,一般的に,空気は主排出口(アウトレット)だ

けを通して,そのヒータがある部屋に放出される。

備考 101.  可動部分には,棚及び加湿機のような,ヒータと共に供給される付属品が含まれる。

5.6

JIS C 9335-1

の 5.6 によるほか,次による。

感知素子が,空気取り入れ口内部に配置されるような,室内空気温度を検知する自動温度調節器は短絡

する。

5.9

JIS C 9335-1

の 5.9 によるほか,次による。

直接作用する電熱素子が,蓄熱電熱素子と同時に作動することを定めているときは,このことは構造上

許される場合に限り,適用する。

6.

分類  分類は,JIS C 9335-1 の 6.によるほか,次による。

6.1

JIS C 9335-1

の 6.1 のよるほか,次による。

蓄熱形室内ヒータは,クラスⅠ,クラスⅡ,又はクラスⅢでなければならない。

7.

表示及び取扱説明  表示及び取扱説明は,JIS C 9335-1 の 7.によるほか次による。

7.1

JIS C 9335-1

の 7.1 によるほか,次による。

機器は,定格入力を表示しなければならない。


3

C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

機器は,次を表示しなければならない。

−  定格蓄熱期間(時間)

−  組み立てられた機器の質量 (kg)

2

個以上の電源接続装置を備えた機器の場合,それぞれの電源回路は,定格電圧,定格入力及び電源の

種類を,各回路に対して表示しなければならない。

機器は,19.の試験中,測定される温度上昇が 11.に定めた規定の限度値を超える場合,

“覆わないこと”

又は IEC 60417-1 の記号 5641 を表示しなければならない。

7.6

JIS C 9335-1

の 7.6 によるほか,次による。

IEC 60417-1

の記号 5641

“覆わないこと”

7.10  JIS C 9335-1

の 7.10 のよるほか,次による。

蓄熱制御装置は,OFF 位置を表示してはならない。ただし,それら過電圧カテゴリⅢの状態下で,全遮

断を備えるすべての極の接触点分離をもつ場合は除く。

7.12  JIS C 9335-1

の 7.12 によるほか,次による。

取扱説明書は,耐久性があるカードか小冊子の中で示されなければならない。また,次の趣旨を含まな

ければならない。

−  これらの取扱説明書は,将来も参照するために保管するべきである。

−  ヒータの最初の少数回の動作の間に煙が放出されるかもしれないが,部屋は十分な換気状態に保つべ

きである。

取扱説明書には,次も含めなければならない。

−  定格蓄熱

−  ヒータと家具及びカーテンのような,可燃物質との間に保持しなければならない最小離隔距離

19.

の試験中決定される温度上昇が,11.に定められた限度値を超える場合,取扱説明書は次の趣旨を含ま

なければならない。

−  覆いをかけてはならない。

−  ヒータに接触して物体を置いてはならない。

IEC 60417-1

の記号 5641 が機器に表示される場合は,その意味が説明されていること。

7.12.1

  JIS C 9335-1 の 7.12.1 によるほか,次による。

取扱説明書は,次の趣旨を含まなければならない。

−  ヒータの据付けは,訓練を受けた者によって実施するべきである。

−  もしも,ヒータの再組立て中,熱絶縁の部分が損傷,又は劣化をもっている場合,同一の部品で取り

替えるべきである。

−  安定性を維持するために,ヒータが水平面上に置かれることが重要である。例えば,ヒータの下にあ

るカーペットか,タイルの凹凸が原因でできる,不規則な表面を回避するように注意すべきである。

取扱説明書には,次を含まなければならない。


4

C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

−  端子を明白に表示した回路図。

−  適用できる場合,ヒータを床上に固定するか,ヒータを壁に固定するための詳細(最小取付け高さを

含む。

7.14  JIS C 9335-1

の 7.14 によるほか,次による。

IEC 60417-1

の記号 5641 の高さは 15 mm 以上あること。

“覆わないこと”という言葉の高さは 3 mm 以

上あること。

適否は,測定により判定する。

7.15  JIS C 9335-1

の 7.15 によるほか,次による。

覆いに関する表示は,ヒータが据え付けられた後,見えなければならない。

8.

充電部への接近に対する保護  充電部への接近に対する保護は,JIS C 9335-1 の 8.による。

9.

モータ駆動機器の始動  モータ駆動機器の始動は,この規格では,規定しない。

10.

入力及び電流  入力及び電流は,JIS C 9335-1 の 10.によるほか,次による。

10.1  JIS C 9335-1

の 10.1 によるほか,次による。

ヒータは,11.2 に定めるように据え付けられる。

蓄熱用電熱素子の入力は,放熱期間中に測定される。ファン,シャッタ,フラップ及び類似の装置が,

熱放散が最小になるように調節する。

直接作用する電熱素子の入力は,蓄熱期間中に測定される。ファン,シャッタ,フラップ及び類似の装

置は,熱放散が最大になるように調節する。

電源の各接続装置に対する総入力は,すべての制御装置を最高の入力が生じる位置に調節した状態で測

定する。

備考 101.  モータを含むヒータは,電熱機器に定められる許容値を適用する。

10.101

ヒータは,定格蓄積の 100 %以上を受け入れなければならない。

適否は,

定格蓄積期間中のエネルギー消費量を測定することによって判定する。ヒータは最初室温とし,

定格入力で運転する。使用者が調節可能であれば,蓄熱制御装置は,最大の設定値に設定する。すべての

ファン,シャッタ,フラップ及び類似の装置があれば,熱放散が最小になるように調節する。

11.

温度上昇  温度上昇は,JIS C 9335-1 の 11.によるほか,次による。ただし,11.211.6,及び 11.7 は,

この規格による。

11.2

埋込形機器は,埋め込まれる。

その他のヒータは,テストコーナに置く。

厚さ約 20 mm のつや消し黒色に塗られたベニヤ板は,テストコーナのために,また,埋込形ヒータの取

付けのために用いられる。

テストコーナは,ヒータから 300 mm 以上離す。高さ 120 mm,厚さ 15 mm の木板は,テストコーナの

壁の全長に沿って床に接触して固定する。

ヒータの下側にあり,床から 25 mm 以内にある開口部は閉そく(塞)する。

ヒータは次のとおり,テストコーナの中に配置する。

−  床上で通常使用されるヒータは,壁にできる限り近い床の上に配置する。


5

C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

−  壁に通常固定されるヒータは,他の壁に,また床に近づけて壁の一つに取り付ける。ただし,取扱説

明書の中に別のことが記載されているときは除く。

据置形ヒータが,床レベルに開口部をもつ場合,20 mm の厚さのフェルトパッドが床上に置かれ,平ら

である間,構造の許す限り開口部中に適切な力を除いて押し込む。ガードがあるか,開口部が小さすぎて

パッドの挿入ができない場合,そのパッドは,開口部に向かってできる限り近づけて押し込む。

備考  フェルトパッドの目的は,空気吸込み口か空気の流れを制限するおそれがあるカーペットをシ

ミュレートすることである。

75 mm

×75 mm×20 mm の寸法のつや消し黒色に塗られたベニヤ板は,テストコーナの床の上の,でき

れば,ヒータの最も熱い部分の下に置く。

11.3  JIS C 9335-1

の 11.3 によるほか,次による。

フェルトパッド温度上昇は,同様に,小形黒色円板に取り付けた熱電対によって測定する。

熱電対は,フェルトパッドの表面及びベニヤ板の中心に置く。

11.6

複合機器は,電熱機器として運転する。

11.7

出力制御形ヒータは,3 回のサイクルにかけ,自由出力ヒータは,2 回の通常動作サイクルにかける。

ヒータは,蓄熱制御装置が最初に作動するまで蓄熱する。

出力制御ヒータの場合,第 1 及び第 3 動作サイクルの間,シャッタ,フラップ及び類似の装置は,放熱

期間中放出が最低になるように調整する。この期間中,ファンは最低速度で動かすか,可能であれば遮断

する。

第 2 動作サイクルの間,ファン,シャッタ及び類似の装置は,放熱期間中,熱放散を最大にするように

調節され,充電期間の終了後 15 分運転する。

ファン,シャッタ,フラップ及び類似の装置を,放熱が中間になるように調節したときにより高い温度

上昇が起こり得る場合,更に 1 サイクルをそれらの状態下で実施する。

複数の直接作用する電熱素子を同時に作動させることができる場合は,試験中,それらに通電する。

11.8  JIS C 9335-1

の 11.8 によるほか,次による。

表 において,ヒータは,長時間,連続的に運転されやすいものとみなす。

ヒータの表面の温度上昇は,蓄積期間完了後 20 分してから始める測定で,

表 101 に示す値を超えてはな

らない。

表 101−表面の温度上昇

部分

上昇温度

K

試験ロッド  (

b

) 

が触れることができる空気排気口及びそれらの近接

の縁  (

a

)

−  空気−排出口の格子が,

ヒータの側面又は前面にあるファンを備

えているヒータ

−  その他のヒータ

175

130

その他の試験ロッド  (

b

) 

が触れることができる表面 85

フェルトパッド,ベニヤ板台 60

注(

a

)

近接のヘリ敷物は,開口部の上に垂直に測定した空気排出口より,距離

100 mm

以内に,その他の方向では距離 25 mm 以内にある表面である。

(

b

)

試験ロッドは,長さ無制限の半球の端末をもつ直径 75 mm 球の円筒形棒
である。


6

C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

12.

(規定なし)

13.

動作温度での漏えい電流及び耐電圧  動作温度での漏えい電流及び耐電圧は,JIS C 9335-1 の 13.によ

るほか,次による。

13.1  JIS C 9335-1

の 13.1 によるほか,次による。

13.2

及び 13.3 の試験は,蓄熱制御装置の動作の前に,11.7 に定める最後の運転サイクルの蓄積期間の終

わりに行う。

試験は,同様に,放熱期間中に,制御装置の動作の前に,モータ及び直接作用する電熱素子を作動させ

て行う。

14.

過渡過電圧  過渡過電圧は,JIS C 9335-1 の 14.による。

15.

耐湿性  耐湿性は,JIS C 9335-1 の 15.によるほか,次による。

15.2  JIS C 9335-1

の 15.2 によるほか,次による。

上面に水平面をもつ機器の場合,機器の上面に,約 1 %の塩化ナトリウム (NaCl) を含む 250 ml の塩水

を 5 秒間にわたり注ぎかける。

16.

漏えい電流及び耐電圧  漏えい電流及び耐電圧は,JIS C 9335-1 の 16.による。

17.

変圧器及びその関連回路の過負荷保護  変圧器及びその関連回路の過負荷保護は,JIS C 9335-1 の 17.

による。

18.

耐久性  耐久性は,この規格では,規定しない。

19.

異常運転  異常運転は,JIS C 9335-1 の 19.によるほか,次による。ただし,19.3 は,この規格による。

19.1  JIS C 9335-1

の 19.1 によるほか,次による。

試験の規定の記述の代わりに,19.3

19.1119.12 及び 19.101 の試験が適用される。

モータを組み込んだ機器は,19.7 の試験にもかけられる。

19.3

機器は,11.に定めるとおり運転されるが,19.3.10119.3.104 の状態下では,入力は,定格入力の 1.24

倍である。

19.3.101

出力制御ヒータは,最小熱放散条件で,1 動作サイクルにかける。

19.3.102

ヒータは,最大熱放散条件で 1 サイクル通常運転する。

放熱期間中,純毛製毛布(質量が約 470 g/m

2

で,ヒータと同一の幅をもつ。

)は,ヒータの真上を越え,

ヒータの前面に沿って下側に壁からのばす。

備考  壁とヒータの間の毛布は,ヒータの背後に下がっていてもよい。その毛布がヒータの前からは

なして保持されないように留意する。

毛布の下のヒータの表面の温度上昇を判定する。

19.3.103

ヒータは,最高熱放散条件で 1 動作サイクル,通常運転する。

放熱期間中,黒塗りのベニヤ板をヒータの前面に向かって最も不利な位置に置く。板は厚さ 13 mm で,

ヒータの幅の 75 %に等しい幅か又は 60 cm のうちいずれか大きい方の幅をもち,少なくともヒータの高さ


7

C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

とする。

直接作用する電熱素子は運転する。

板の温度上昇は,直径 15 mm で厚さ 1 mm の小形の黒く塗った銅,又は真ちゅう(鍮)の円板に取り付

けられた熱電対によって決定する。円板の前面は,板の表面に埋め込む。

19.3.104

ヒータが,最大熱放散の条件下で 1 動作サイクル通常運転する。

熱放散期間中に,質量が約 470 g/m

2

でヒータの長さと同一の幅をもつ折りたたまれた純毛製毛布を,ヒ

ータの最上部に置く。毛布は 6 枚にたたまれ,それぞれ折り重ねは,幅がヒータの前面から壁までの距離

に等しい。

毛布の下のヒータの表面の温度上昇を測定する。

試験中,空気の温度上昇を,蓄熱期間の完了後 20 分してから測定する。測定は

図 101 の中に示す装置を

使用して,排気口から距離 10 mm の所で行う。

19.13

  JIS C 9335-1 の 19.13 によるほか,次による。

19.3

の試験中に,毛布の下のヒータの表面の温度上昇及びベニヤ板の温度上昇は,180 K を超えてはな

らない。

空気の温度上昇は,180 K を超えてはならない。

19.101

機器は,通常動作で,定格電圧を供給して運転する。下記の異常状態を,最も不利になる状態に

調節されたファン,シャッター,フラップ及び類似の装置に,1 動作サイクルに一つ導入する。

−  電源の 1 相の遮断;

−  11.  の試験中に動作する制御装置の短絡;

−  安全な位置にだけ落ち着かせることのできる場合を除く,最も不利な姿勢で空気混合装置の不良の

シミュレート;

備考 1.  空気混合装置の故障は,制御装置を動作不能にすることでシミュレーションできる。空気混

合装置に複数の制御装置が備わっている場合は,それらを順番に動作不能にする。

備考 2.  試験は,最も不利な結果が生じると予想できる状態とする。

空気混合装置の故障状態のシミュレート試験の間,温度上昇は下記の値を超えてはならない:

−  空気排出口のグリル及びその近傍:

・ファンを組み込み,また,空気排出口グリルを前面又は側面に配置したヒータの場合,180 K;

・その他のヒータの場合,最初の 5 分間は 180 K で,それ以降は 155 K。

−  ヒータの他の外部表面:140 K;

−  テストコーナの床:100 K。

19.102

  二つ以上の部屋に空気を供給する排出口を備えた機器は,空気の逆流によって損傷を受けてはな

らない。

機器は,11.7 で規定されている最初の運転サイクルのとおりに動作させて,定格電圧を印加する。その

他のすべての出口は閉鎖し,また,ファンの電源を切って,空気を 25 Pa の圧力で各空気排出口に順番に

注入する。試験は,結果が安定する状態まで行う。

温度上昇は,下記を超えてはならない。

−  ヒータの表面の場合,150 K;

−  テストコーナの壁及び床の場合,60 K。

ヒータは,この規格との適合性に影響が及ぶほど,損傷してはならない。


8

C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

20.

安定性及び機械的危険  安定性及び機械的危険は,JIS C 9335-1 の 20.によるほか,次による。

20.1  JIS C 9335-1

の 20.1 によるほか,次による。

角度 15  ℃傾斜面上の試験の代わりに,機器を水平面上に設置し,200 N の力を,最も不利な水平方向に

ヒータの上部に加える。

ヒータは転倒してはならない。

備考 101.  ヒータは移動しないようにする。

21.

機械的強度  機械的強度は,JIS C 9335-1 の 21.によるほか,次による。

80 kg

のおもりを,直径 230 mm の面上に,ヒータの上面にゆっくり置く。この規格との適合に影響を及

ぼす外郭のひずみがあってはならない。

22.

構造  構造は,JIS C 9335-1 の 22.によるほか,次による。

22.101

ヒータは,空気排出口を通しての侵入,又は蓄熱体,熱絶縁物又はその他の資材からの加熱され

た粒子が,ヒータ中の空気ダクトに入ることによって,この規格との適合を阻害することがないように組

み立てられなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

22.102

電熱素子は,それらが通常の使用中に元の状態を維持するように組み立てられなければならない。

破損した電熱素子の部分が,機器の外側に落下するか,空気排出口から吹き出ることが起こり得るもので

あってはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

22.103

ヒータは,溶融物質か又は燃焼物質が,ヒータの器体より落下することがない構造でなければな

らない。

適否は,目視検査によって判定する。

備考  この要求事項は,ヒータの器体の底から見たとき,電熱素子を見ることができない場合は,満

たされているとみなされる。

22.104

機器は,据え付け中に構成部品が簡単に組み立てられるような構造であること。蓄熱用の蓄熱体

及び電熱素子は,内部接続を行う前に正しい位置に置くことができるように前もって整えられていること。

内部配線と端子は,正しくない接続が起きないように配慮され,表示を付けなければならない。内部接

続が,多極ピンコネクタによって行われる場合,それらは有極性でなければならない。

適否は,目視検査によって,また必要があればヒータを組み立てることによって判定する。

22.105

ヒータは,熱絶縁を損傷することなしに,温度過昇防止装置の再設置及び制御装置及び電熱素子

の取り替えが可能である構造でなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

22.106

ヒータは,物体がヒータの背後に落下するか又は差し込まれることがないように組み立てられな

ければならない。この目的のために設けられるガードは,ヒータの真上より 50 mm を超えて下側にあって

はならず,側面から 50 mm 超えて離れてはならない。

これらの要求事項は,ヒータが,その背面と壁との間で 75 mm 以上の空間距離を保つスペーサを備えて

いる場合は適用しない。

幅木となるくぼみの高さは,25 cm を超えてはならない。

適否は,目視検査及び測定によって判定する。


9

C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

22.107

乾燥状態のヒータの質量は,表示された質量の 1.1 倍を超えてはならない。

適否は,測定によって判定する。

23.

内部配線  内部配線は,JIS C 9335-1 の 23.による。

24.

部品  部品は,JIS C 9335-1 の 24.によるほか,次による。

24.1

蓄熱体の温度を制限する,温度過昇防止装置,1 以上が非自動復帰形でなければならない。それを再

復帰するか,それを機能させるためには,工具を使用することが必要でなければならない。

温度過昇防止装置は,11.の試験中に,他のすべての温度制御装置とは無関係に動作しなければならない。

適否は,目視検査,手による試験によって,判定する。

25.

電源接続及び外部可とうコード  電源接続及び外部可とうコードは,JIS C 9335-1 の 25.によるほか,

次による。ただし,25.1 はこの規格による。

25.1  JIS C 9335-1

の 25.1 は,この規格では適用しない。

25.3  JIS C 9335-1

の 25.3 によるほか,次による。

ヒータは,固定配線に永続的に接続するための装置をもっていなければならない。

26.

外部導体用端子  外部電線用端子は,JIS C 9335-1 の 26.による。

27.

接地接続の手段  接地接続の手段は,JIS C 9335-1 の 27.による。

28.

ねじ及び接続  ねじ及び接続は,JIS C 9335-1 の 28.による。

29.

空間距離,沿面距離及び固体絶縁  空間距離,沿面距離及び固体絶縁は,JIS C 9335-1 の 29.  による

ほか,次による。

29.2  JIS C 9335-1

の 29.2 によるほか,次による。

ファンを組み込んだ機器の場合,絶縁が,機器の通常使用中に汚損にさらされることがないように密閉

又は設置されない場合,微細環境は汚損度 3 である。

30.

耐熱性及び耐火性  耐熱性及び耐火性は,JIS C 9335-1 の 30.による。ただし,30.2.2 はこの規格によ

る。

30.2.2

  JIS C 9335-1 の 30.2.2 は,この規格では適用しない。

31.

耐腐食性  耐腐食性は,JIS C 9335-1 の 31.による。

32.

放射線,毒性その他これに類する危険性  放射線,毒性その他これに類する危険性は,JIS C 9335-1

の 32.による。


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C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

単位  mm

a

:堅木の正方形の台

b

:熱絶縁材料:この材料は,銅板を硬木との間で,圧縮されてはならない。

c

:正方形の銅板

d

:銅板の中心部に固定される熱電対。熱電対の電線は,鋼板と熱絶縁材料との間に位置する。

 101  空気温度上層測定装置


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C 9335-2-61

:2006 (IEC 60335-2-61:2002)

附属書

JIS C 9335-1

の附属書による。

参考規格

JIS C 9335-1

の参考規格によるほか,次による。

JIS C 9335-2-53

家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 2-53 部:サウナ用電熱装置の個別要求事

JIS C 9335-2-96

家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 2-96 部:室内暖房のためのシート状の可

とう性電熱素子の個別要求事項