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C 9300-1

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本溶接協会(JWES)/財団法人日

本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって JIS C 9300:1999 は廃止され,この規格に置き換えられる。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために, IEC 60974-1:2005,Arc welding

equipment−Part 1: Arc welding power sources を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。

JIS C 9300-1

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)給電システムの公称電圧

附属書 B(参考)結合された絶縁耐力試験の例

附属書 C(規定)交流 TIG 溶接電源における不平衡負荷

附属書 D(参考)遮断時間と温度の外挿法

附属書 E(規定)一次入力端子の構造

附属書 F(参考)非 SI 単位との相互参照

附属書 G(参考)入力電流の実効値の測定のための妥当性

附属書 H(参考)静特性のプロット

附属書 I(規定)10 Nm 衝撃試験の例

附属書 J(規定)外箱用板金の厚さ

附属書 K(参考)定格銘板の表示例

附属書 L(参考)アーク溶接装置のグラフィックシンボル

附属書 M(参考)効率

附属書 N(規定)一次漏えい電流の測定

附属書 1(規定)タイプ J の種類,定格及び特性

附属書 2(参考)一次漏えい電流測定の例

附属書 3(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS C 9300

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

9300-1

  第 1 部:アーク溶接電源

JIS

C

9300-6

  第 6 部:限定使用率被覆アーク溶接電源


C 9300-1

:2006  目次

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  用語及び定義

2

4.

  環境条件

7

5.

  試験

7

5.1

  試験条件

7

5.2

  測定器

7

5.3

  構成部材の要求事項

7

5.4

  形式検査

8

5.5

  定常検査

8

5.6

  試験条件の区分

8

6.

  電撃の防護

9

6.1

  絶縁

9

6.2

  定常作業における電撃からの防護(直接接触)

13

6.3

  異常状態における電撃からの防護(間接接触)

14

7.

  温度要求事項

17

7.1

  温度上昇試験

17

7.2

  温度測定

18

7.3

  温度上昇限度

19

7.4

  負荷試験

20

7.5

  整流子及びスリップリング

20

8.

  異常操作

20

8.1

  一般的要求事項

20

8.2

  ファン停止試験

21

8.3

  短絡試験

21

8.4

  過負荷

21

9.

  温度保護

21

9.1

  一般的要求事項

21

9.2

  構造

22

9.3

  配置

22

9.4

  動作

22

9.5

  リセット

22

9.6

  動作能力

22

9.7

  表示

22


C 9300-1

:2006  目次

(3) 

ページ

10.

  一次入力への接続

22

10.1

  入力電圧の許容範囲

22

10.2

  一次電源

22

10.3

  一次入力の接続方法

23

10.4

  一次入力端子

23

10.5

  一次入力ケーブルの固定具

25

10.6

  一次入力の挿入口

26

10.7

  一次入力 ON/OFF 装置

26

10.8

  入力ケーブル

26

10.9

  入力結合装置(附属のプラグ)

27

11.

  出力

27

11.1

  最高無負荷電圧

27

11.2

  標準負荷電圧の形式検査の試験値

29

11.3

  出力を調整する機械的開閉装置

30

11.4

  出力端子への接続

30

11.5

  外部装置への電力供給

31

11.6

  補助電源出力

31

11.6A

  始動電圧

31

11.7

  溶接ケーブル

31

12.

  制御回路

31

13.

  危険低減装置

32

13.1

  一般的要求事項

32

13.2

  電圧低減装置

32

13.3

  交流から直流に切り替える装置

32

13.4

  危険低減装置の接続

32

13.5

  危険低減装置の動作への干渉

33

13.6

  良好な動作の表示

33

13.7

  フェールセーフ状態

33

14.

  機械的要求事項

33

14.1

  一般的要求事項

33

14.2

  外箱

33

14.3

  つり上げ手段

34

14.4

  落下耐量

34

14.5

  傾斜安定性

35

15.

  定格銘板

35

15.1

  一般的要求事項

35

15.2

  表示

35

15.3

  内容

36

15.4

  許容公差

38


C 9300-1

:2006  目次

ページ

15.5

  回転方向

39

16.

  出力調整

39

16.1

  出力調整方式

39

16.2

  調整装置の表示

39

16.3

  電流又は電圧調整表示

39

17.

  取扱説明及び注意書き

40

17.1

  取扱説明

40

17.2

  注意書き

40

附属書 A(参考)給電システムの公称電圧

42

附属書 B(参考)結合された絶縁耐力試験の例

43

附属書 C(規定)交流 TIG 溶接電源における不平衡負荷

44

附属書 D(参考)遮断時間と温度の外挿法

46

附属書 E(規定)一次入力端子の構造

47

附属書 F(参考)非 SI 単位との相互参照

49

附属書 G(参考)入力電流の実効値の測定のための妥当性

49

附属書 H(参考)静特性のプロット

49

附属書 I(規定)10 Nm 衝撃試験の例

50

附属書 J(規定)外箱用板金の厚さ

51

附属書 K(参考)定格銘板の表示例

53

附属書 L(参考)アーク溶接装置のグラフィックシンボル

55

附属書 M(参考)効率

55

附属書 N(規定)一次漏えい電流の測定

55

附属書 1(規定)タイプ の種類,定格及び特性

56

附属書 2(参考)一次漏えい電流測定の例

59

附属書 3(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

61

 


日本工業規格

JIS

 C

9300-1

:2006

アーク溶接装置−第 1 部:アーク溶接電源

Arc welding equipment

−Part 1: Arc welding power sources

序文  この規格は,2005 年に第 3 版として発行された IEC 60974-1,Arc welding equipment−Part 1: Arc

welding power sources を基に,技術的内容及び対応国際規格の構成の一部を修正して作成した日本工業規

格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表をその説明を付けて,

附属書 3(参考)に示す。

IEC 60974-1

と整合化が困難な規定内容は,JIS 固有の規定をタイプ J として追加規定するとともに,タ

イプ J の場合は,これを定格銘板に表示するようにした。

1.

適用範囲  この規格は,工業用及び専門家用に設計され,交流電源を入力とし,又はエンジンで駆動

する方式のアーク溶接電源並びにプラズマ切断電源の安全にかかわる構造及び性能について規定する。タ

イプ J の種類,定格及び特性は,

附属書 1(規定)による。

なお,この規格は,主として工業用及び専門家用以外の用途に設計された限定使用率被覆アーク溶接電

源には適用しない。また,附属装置(交流アーク溶接機用電撃防止装置,アーク起動及びアーク安定化装

置など)については規定せず,別に規定のあるものはそれによるものとする。

備考 1.  この規格には,エンジン駆動式を除く機械駆動方式の溶接電源は含まない。この規格で規定

していないアーク溶接プロセスに対する要求事項は,この規格を参考に使用者との取決めに

よる。

2.

この規格には,電磁両立性(EMC)要求事項は含まない。

3.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 60974-1:2005

,Arc welding equipment−Part 1: Arc welding power sources (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記していない引用規

格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0365

  感電保護―設備及び機器の共通事項

備考  IEC/CDV 61140:1996  Protection against electric shock−Common aspects for installation and

equipment が,この規格と一致している。

JIS C 0445

  文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法


2

C 9300-1

:2006

備考  IEC 60445:1988  Identification of equipment terminals and of terminations of certain designated

conductors, including general rules of an alphanumeric system が,この規格と一致している。

JIS C 0664

  低圧系統内機器の絶縁協調  第 1 部:原理,要求事項及び試験

備考  IEC 60664-1:1992/Amd.1:2000  Insulation coordination for equipment within low-voltage systems

−Part 1: Principles, requirements and tests が,この規格の該当事項と同等である。

JIS C 0704

  制御機器の絶縁距離・絶縁抵抗及び耐電圧

JIS C 0920

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

備考  IEC 60529:2001  Degrees of protection provided by enclosures(IP Code)が,この規格と一致し

ている。

JIS C 0922

  電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護−検査プローブ

JIS C 1102-2

  直動式指示電気計器  第 2 部:電流計及び電圧計に対する要求事項

JIS C 1302

  絶縁抵抗計

JIS C 2134

  湿潤状態での固体電気絶縁材料の比較トラッキング指数及び保証トラッキング指数を決

定する試験方法

備考  IEC 60112:1979  Method for determining the comparative and the proof tracking indices of solid

insulating materials under moist conditions が,この規格と一致している。

JIS C 3404

  溶接用ケーブル

JIS C 3663-6

  定格電圧 450/750 V 以下のゴム絶縁ケーブル−第 6 部:アーク溶接電極ケーブル

備考  IEC 60245-6:1994/Amd 1:1997  Rubber insulated cables−Rated voltages up to and including

450/750 V−Part 6: Arc welding electrode cables が,この規格と一致している。

JIS C 9311

  交流アーク溶接機用電撃防止装置

JIS Z 2391

  試験炎−50 W 試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法

備考  IEC 60695-11-10:1999  Fire hazard testing−Part 11-10: Test flames−50 W horizontal and vertical

flame test methods が,この規格と一致している。

IEC 60417-DB:2002(

1

)  Graphical symbols for use on equipment.

IEC 60664-3:2003

  Insulation coordination for equipment within low-voltage systems−Part 3: Use of coating,

potting or moulding for protection against pollution

IEC 60974-3:2003

  Arc welding equipment−Part 3: Arc striking and stabilizing devices

IEC 60974-12:1992

  Arc welding equipment−Part 12: Coupling devices for welding cables

IEC 60990:1999

  Methods of measurement of touch current and protective conductor current

IEC 61558-2-4:1997

  Safety of power transformers,power supply units and similar−Part 2-4: Particular

requirements for isolating transformers for general use

IEC 61558-2-6:1997

  Safety of power transformers,power supply units and similar−Part 2-6: Particular

requirements for safety isolating transformers for general use

注(

1

) DB は,IEC オンラインデータベースを示す。

3.

用語及び定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

アーク溶接電源  アーク溶接に適した出力特性をもち,電流と電圧とを供給する装置(以下,この

規格では溶接電源という。

なお,特に区別する必要がない場合にはプラズマ切断電源を含む。


3

C 9300-1

:2006

3.2

工業用及び専門家用(industrial and professional use)  専門家又は教育訓練を受けた者向けの用途。

3.3

専門家(有資格者,熟練者)

[expert(competent person, skilled person)

]  割り当てられた仕事が判断

でき,専門的訓練,知識及び経験並びに関連装置の知識に基づいて起こり得る危険を認識できる者。

参考  関連技術分野での実践の数年を,専門的訓練の実績として考えてもよい。

3.4

教育訓練を受けた者(instructed person)  割り当てられた作業及び不注意な行動による危険の可能

性について教育を受け,必要に応じて,複数の訓練を経験している者。

3.5

形式検査(type test)  1 台以上の溶接電源について,その設計が関連規格の要求事項に適合してい

ることを調べる検査。

3.6

定常検査(routine test)  各個別溶接電源について,製造中又は製造後に,それが関連規格の要求事

項に適合していることを調べる検査。

3.7

目視検査(visual inspection)  外見上,この規格の要求事項に適合していることを確認する肉眼によ

る検査。

3.8

垂下特性(drooping characteristic)  負荷電圧が変化しても出力電流があまり変化しない静的な外部特

性。特に電流変化の少ないものを定電流特性といい,この特性も含む。

3.9

定電圧特性(flat characteristic)  出力電流が変化しても負荷電圧があまり変化しない静的な外部特

性。

3.10

静特性(static characteristic)  標準出力状態における溶接電源出力端子における電流と電圧との関係

を示す静的な外部特性。

3.11

出力回路(welding circuit)  溶接に必要な電力を供給する回路。溶接回路ともいう。

3.12

制御回路(control circuit)  溶接電源の操作用,制御用及び/又は保護用回路。

3.13

出力電流(welding current)  溶接電源から供給される電流。交流は実効値,直流は平均値で表す。

溶接電流ともいう。

3.14

負荷電圧(load voltage)  出力電流を供給しているときの出力端子間の電圧。交流は実効値,直流

は平均値で表す。

3.15

無負荷電圧(no-load voltage)  出力回路が開路しているときの出力端子間の電圧。ただし,アーク

の起動用又はアークの安定化用の電圧は含まない。

3.16

標準値(conventional value)  比較,校正,試験などの目的でパラメータの尺度として用いられる標

準化された値。

3.17

標準出力状態(conventional welding condition)  熱的に平衡した状態にある溶接電源の出力状態で,

定格入力電圧及び定格周波数又は定格回転速度において,標準負荷電圧を加え,標準出力電流が流れてい

る状態。

3.18

標準負荷(conventional load)  力率 0.99 以上の実質的に無誘導で一定の抵抗負荷。

3.19

標準出力電流(conventional welding current)(I

2

)  出力電流に対応した標準負荷電圧において,溶

接電源によって標準負荷に流される出力電流。

3.20

標準負荷電圧(conventional load voltage)(U

2

)  出力電流に対して特別な線形関係をもつ溶接電源

の負荷電圧。

3.21

定格値(rated value)  部品,機器又は装置の規定された作動条件に対して,製造業者によって指定

された定量値。

3.22

定格(rating)  定格値と動作条件との組合せ。

3.23

定格出力(rated output)  溶接電源の出力の定格値。


4

C 9300-1

:2006

3.24

定格最大出力電流(rated maximum welding current)(I

2 max

)  溶接電源を最大出力に設定したときに

得られる標準出力状態における出力電流の最大値。交流は実効値,直流は平均値で表す。

3.25

最小出力電流(I

2min

)  溶接電源を最小出力に設定したときに得られる標準出力状態における出力電

流の最小値。交流は実効値,直流は平均値で表す。

3.26

最高無負荷電圧(U

0

)  定格周波数の定格入力電圧における,無負荷電圧の最高値。エンジン駆動

式の溶接電源については,無負荷で運転した場合の電圧。また,始動電圧回路をもつものについては,こ

れが動作していない電圧。また,危険低減装置が装備されているときは,これが動作していない電圧。

3.27

定格低減無負荷電圧(rated reduced no-load voltage)(U

r

)  電圧低減装置が装備された溶接電源の無

負荷電圧。測定は 11.1 によって電圧低減装置が機能した直後に測定される。

3.28

定格切替無負荷電圧(rated switched no-load voltage)(U

s

)  交流から直流への切替装置が装備された

溶接電源の切り替えられた直流無負荷電圧定格値。

3.29

定格入力電圧(rated supply voltage)(U

1

)  溶接電源を接続する交流電源の定格電圧の実効値。

3.30

入力電流(I

1

)  標準出力状態における溶接電源の入力側の線電流の実効値。

3.31

定格無負荷入力電流(rated no-load supply current)(I

0

)  定格周波数の定格入力電圧において,出力

回路が開路しているときの溶接電源の入力側の線電流の実効値。

3.32

定格最大入力電流(rated maximum supply current)(I

1max

)  入力電流の最大値。

3.33

最大実効入力電流(maximum effective supply current)(I

1eff

)  最大の入力電流(I

1max

,そのときの

使用率(X)及び定格無負荷入力電流(I

0

)から,次の式によって算定される入力電流の最大値。

(

)

X

I

X

I

I

1

2

0

2

max

1

eff

1

+

×

=

3.34

定格回転速度(n)  溶接電源を定格負荷電圧,定格出力電流で運転しているときのエンジン駆動式

の溶接電源の設定回転速度。

3.35

無負荷回転速度(rated no-load speed)(n

o

)  出力回路が開路しているときのエンジン駆動式の溶接

電源の回転速度。ただし,溶接をしていないとき,回転速度低減装置(スローダウン装置)が溶接電源に

内蔵されている場合,n

o

は,その装置が作動していないときに測定する。

3.36

定格アイドル速度(rated idle speed)(n

i

)  エンジン駆動式溶接電源の減速された無負荷回転速度。

3.37

使用率(X)  全時間に対する負荷時間の比の百分率。全時間の周期は,10 分間とする。

3.38

空間距離(clearance)  絶縁された二つの裸充電部の空間の最短距離(JIS C 0704 参照)。

3.39

沿面距離(creepage distance)  二つの裸充電部間につながる絶縁物の表面に沿った最短距離。

3.40

汚染度(pollution degree)  装置の絶縁性能を決定するミクロ環境の汚染の程度(JIS C 0704 参照)。

参考  空間距離及び沿面距離を求めるため,JIS C 0664 の 2.5.1 及び JIS C 0704 の表 によって,ミ

クロ環境中での次の四つの汚染度が規定されている。

a)

汚染度 1(pollution degree 1)  汚染なしか,又は乾燥した非導電性の汚染だけが生じる状

態。この場合,汚染は影響がない。

b)

汚染度 2(pollution degree 2)  偶発的に結露によって一時的な導電性が生じる場合を除き,

通常,非導電性の汚染だけが存在する状態。

c)

汚染度 3(pollution degree 3)  導電性の汚染が存在する状態,又は乾燥した非導電性の汚

染が結露のため導電性になる状態。

d)

汚染度 4(pollution degree 4)  導電性の粉じん,又は雨及び雪によって持続的に汚染が存

在する状態。


5

C 9300-1

:2006

3.41

ミクロ環境条件(micro-environment)  沿面距離の決定に大きな影響を及ぼす絶縁物の直近の環境条

件(JIS C 0704 参照)

3.42

材料グループ(material group)  材料は,比較トラッキング指数(CTI:Comparative Tracking Index)

によって,次の 4 グループに分けられる。CTI 値は,JIS C 2134 に従う。

材料グループⅠ        600≦CTI

材料グループⅡ        400≦CTI<600

材料グループⅢa   175≦CTI<400

材料グループⅢb   100≦CTI<175

参考  ガラス,セラミックスなどの無機絶縁材料は,トラッキングがないので,沿面距離は,絶縁協

調の目的から,その沿面距離に伴って存在する空間距離より大きくする必要はない。

3.43

温度上昇(temperature rise)  溶接電源の指定した箇所の温度と周囲の大気温度との温度差。

3.44

熱平衡(thermal equilibrium)  溶接電源のどの部分を測定しても,温度変化が 1 時間当たり 2 K を

超えないようになったときの状態。

3.45

温度保護(thermal protection)  熱的過負荷状態によって温度が上がり過ぎないように,溶接電源の

一部の部品に保護装置を取り付け,これによって溶接電源全体の保護を行うシステム。温度がリセット値

に下がったとき,手動又は自動でリセットできる。

3.46

厳しい電撃の危険を伴う環境(environments with increased hazard of electric shock)  アーク溶接によ

る電撃の危険が,通常のアーク溶接作業より増大する環境。

参考 1.  そのような環境は,次の例に示される。

a)

動きの自由が制限され,その結果作業者が導電性部品との物理的な接触を伴う窮屈な姿

勢(ひざを突く,座る,横になるなど)で溶接することを強いられる場所。

b)

導電性部品によって全体的に,又は部分的に制約及び制限されており,作業者が避けら

れないか,若しくは偶然に接触してしまう危険性が高い場所。

c)

湿度又は発汗によって,人体の皮膚抵抗,及び附属品の絶縁抵抗値がかなり低下する,

ぬれた,湿った,若しくは高温の場所。

参考 2.  電撃の危険性が増大する環境の中には,作業者の近傍の導電性をもつ部分が絶縁されている

場所は,含まない。

3.47

危険低減装置(hazard reducing device)  無負荷電圧に起因する電撃の危険を低減するために設計さ

れた装置。

3.48

保護クラスⅠ(class

equipment)  基本保護のための手段の要素として基礎絶縁をもち,故障保護

のための手段の要素として保護導体端子をもつ溶接電源(JIS C 0365 参照)

3.49

保護クラスⅡ(class

equipment)  基本保護のための手段の要素として基礎絶縁をもち,かつ,故

障保護のための手段の要素として保護絶縁をもつか,又は基本保護及び故障保護を強化絶縁によって行う

溶接電源(JIS C 0365 参照)

3.50

基礎絶縁(basic insulation)  感電に対し,基本保護を行う危険充電部の絶縁(JIS C 0365 参照)。

参考  この概念は,もっぱら機能目的のために用いる絶縁には適用しない。機能目的の絶縁は,機能

絶縁と呼ぶ(JIS C 0365 参照)

3.51

保護絶縁(supplementary insulation)  基礎絶縁の故障時の感電保護(故障保護)を行うために,基

礎絶縁に加えて施す独立した絶縁。補助絶縁ともいう。

3.52

二重絶縁(double insulation)  基礎絶縁及び保護絶縁の両方で構成する絶縁(JIS C 0365 参照)。


6

C 9300-1

:2006

3.53

強化絶縁(reinforced insulation)  感電に対し,二重絶縁と同等の保護を行う危険充電部の絶縁(JIS 

C 0365

参照)

参考  絶縁は,同質のものでなければならないとは限らない。基礎絶縁又は保護絶縁として,単独に

試験できない数層から構成されてもよい。

3.54

プラズマ切断システム(plasma cutting system)  プラズマ切断又はプラズマガウジングに使用され

る電源,トーチ及び付随の安全装置の組合せ。

3.55

プラズマ切断電源(plasma cutting power source)  プラズマ切断又はプラズマガウジングに適した出

力特性をもち,電流及び電圧の供給並びにガス及び冷却液体の供給も行う装置。

参考 1.  プラズマ切断電源は,更に,他の装置及び補助機器に,補助電源,冷却液体,ガスなどを供

給する。

2.

以下の本文中には,

“切断電源”の略称を使う。

3.56

安全特別低電圧(safety extra-low voltage)SELV  入力電源から絶縁変圧器などで絶縁された回路に

おいて,導体,導体間及び接地間の電圧が,交流 50 V,又はリップルがない直流 120 V を超えない電圧。

参考 1.  特に充電部品に接触することが予想される場合,最大電圧が交流 50 V,又はリップルがない

直流 120 V より低い電圧を,特別な要求事項として許容している。

2. SELV

を安全形絶縁変圧器によって供給する場合は,負荷時から無負荷時の間のどの負荷の

場合であっても,電圧の上限を超えないほうがよい。

3.

“リップルがない”とは,通常,リップル電圧の実効値が直流成分に対して 10

%以上ないこ

とを指す。最大ピーク値は,公称電圧 120 V のリップルのない直流に対しては 140 V を超え

ず,及び公称電圧 60 V のリップルのない直流に対しては 70 V を超えてはならない。

3.57

入力回路(supply circuit)  溶接に必要な電力を受け入れる回路。

3.58

動作電圧(working voltage)  装置に定格電圧が供給されたとき,任意の絶縁の両端に発生する交流

又は,直流の最高実効電圧。

参考 1.  過渡的電圧は,無視する。

2.

開路状態及び通常動作状態の両方を考慮する。

3.201

  始動電圧  アークの始動を容易にするために高められた無負荷時の電圧(IEC 60974-3 に規定する,

アーク起動電圧とは異なる。

3.202

  定格出力電流  標準負荷に定格負荷電圧を加えたとき,溶接電源から供給される出力電流。

3.203

  定格負荷電圧  定格入力電圧及び定格周波数又は定格回転速度において,定格出力電流を流した場

合の負荷電圧の規約値。

3.204

  定格入力  定格周波数の定格入力電圧及び定格負荷電圧において,定格出力電流を流した場合の入

力。

3.205

  定格入力電流  定格周波数の定格入力電圧及び定格負荷電圧において,定格出力電流を流した場合

の入力電流。

3.206

  定格周波数  溶接電源の入力回路に接続する交流電源の周波数の定格値。

3.207

スローダウン装置  エンジン駆動式の溶接電源において,溶接負荷が掛けられるようになっている

調速機構の状態から無負荷状態を検出して,自動的に回転数を低速に制御する装置。

3.208

定格使用率  定格周波数の定格入力電圧において,定格出力電流を断続負荷した場合の使用率。た

だし,エンジン駆動式の溶接電源については,定格回転速度で運転した場合の使用率。


7

C 9300-1

:2006

3.209

保護導体端子  一次入力の相導体接続用の端子の近くに設ける外部保護導体の接続用端子で,この

端子は他のいかなる目的にも使用できない。

4.

環境条件  溶接電源は,次の環境条件のもとで定格出力を供給する能力がなければならない。

a)

周囲大気の温度範囲    運転時:−10∼+40

℃  ただし,エンジン駆動式は,−5∼+40

運搬,保管時及びその後:−20∼+55

b)

空気中の相対湿度が,40

℃で 50

%以下,20

℃で 90

%以下。

c)

溶接作業によって発生したものは別として,周囲の空気は,過度の粉じん,酸性物,腐食性ガス,腐

食性物質などを含まない。

d)

標高が,1 000 m 以下。

e)

傾斜 10°以下の設置場所

参考 1.  エンジン駆動式の溶接電源の定格出力については,JIS B 8002-1 による。

2.

受渡当事者間で,別の環境条件を取り決めた場合は,その旨を定格銘板に表示する(15.1 

照)

。別の条件としては,高湿度,著しい腐食性ヒューム,水蒸気,過度の油蒸気,異常な

振動又は衝撃,過度の粉じん,厳しい気象条件,海岸又は船上での異常な条件,害虫が群が

る所,かびが発生する雰囲気などである。

5.

試験

5.1

試験条件  試験は,新品で乾燥し,完全に組み立てられた溶接電源を周囲温度 10∼40

℃の間で行う。

温度上昇試験は,40

℃で行うことを推奨する。測定器を接続する場合には,製品に組み付けられているカ

バープレート,点検用ドアー又は簡単に取外しできるパネルの付いた開口部を通してだけ許される。測定

器によって溶接電源の通常の通気を妨げたり,熱を授受する原因となってはならない。

液体冷却式の溶接電源は,製造業者から指定されている液体の状態で試験する。

5.2

測定器  測定器の精度は,次による。

a)

指示電気計器:JIS C 1102-2 の階級 0.5 又はそれ以上。ただし,耐電圧試験の電圧の測定は,JIS C 

1102-2

の階級 2.5 又はそれ以上の精度の電圧計による。絶縁抵抗の測定は,6.1.4 の規定による。

b)

温度計:±2 K

c)

回転速度計:フルスケール読みの±1

5.3

構成部材の要求事項  故障によって危険が増大するおそれのある構成部材は,関連する JIS 又は

IEC/ISO

規格の要求事項,若しくはこの規格の要求事項に従わなければならない。

参考 1.  構成部材が JIS 又は IEC 構成部材規格範囲内にある場合だけ,適切であるとみなす。

構成部材の評価及び試験は,次による。

a)

認証試験機関によって関連する JIS 又は IEC 構成部材規格に一致していると証明された構成部材は,

その定格に従って適正に適用され,使用されているかを確認しなければならない。その確認は,関連

する JIS 又は IEC 構成部材規格による部材単体の試験によらない場合は,装置の一部としてこの規格

の適用可能な試験によらなければならない。

b)

上記 a)

のように関連規格に従っていると認証されていない構成部材は,その定格に従って適正に適用

され,使用されているかを確認しなければならない。その確認は,装置の一部としてこの規格の適用

可能な試験,及び装置に生じる条件下において構成部材規格の適用可能な試験によらなければならな

い。


8

C 9300-1

:2006

参考 2.  構成部材規格の適用試験は,通常別々に行われる。試験試料の数は,通常構成部材規格にお

ける必要要件と同一である。

c)

構成部材規格が存在しない場合,又は構成部材が,指定された規格に従っていない回路の中で使用さ

れる場合は,構成部材は装置に生じる条件下で試験をしなければならない。試験試料の数は,通常相

当規格が要求するものと同一である。

5.4

形式検査  特定されている場合を除いて,この規格で要求している試験は,形式検査である。

溶接電源は,試験の結果に影響することが予測される補助装置を組み合わせて,同時に試験しなければ

ならない。

すべての形式検査は,別の溶接電源で行ってもよいと規定されている試験の項目を除いて,同一溶接電

源で行うものとする。

形式検査は,f),g)

及び h)

の試験の間は,乾燥する時間を置かずに,次の順序で行う。

a)

目視検査            (3.7  参照)

b)

絶縁抵抗            (6.1.4  参照)

(予備検査)

c)

外箱                (14.2  参照)

d)

つり上げ手段        (14.3  参照)

e)

落下耐量            (14.4  参照)

f)

外箱による防護      (6.2.1  参照)

g)

絶縁抵抗            (6.1.4  参照)

h)

絶縁耐力            (6.1.5  参照)

i)

目視検査            (3.7  参照)

この規格の上記以外の試験は,任意の順序で行ってよい。

5.5

定常検査  溶接電源の定常検査は,次の項目を満足しなければならない。

a)

目視検査            (3.7  参照)

b)

保護回路の連続性    (10.4.2  参照)

c)

絶縁耐力            (6.1.5  参照)

d)

無負荷電圧

1)

最高無負荷電圧(11.1 参照)及び,

2)

該当する場合は,定格低減無負荷電圧(13.2 参照)又は,

3)

該当する場合は,定格切替無負荷電圧(13.3 参照)

e)

最小及び I

2a

又は定格出力電流[15.4 b),c)

参照]

垂下特性の溶接電源については,次の方法で行ってもよい。

入力側に定格周波数の定格入力電圧を加え,出力側を短絡して,出力調整装置を調整して出力電流の最

大値及び最小値を測定する。この測定された最大値及び最小値に,あらかじめ実験によって定めた定数を

乗じて,出力調整範囲の代用特性とする。

5.201 

試験条件の区分  6.

以下で規定する試験条件の区分は,特別な指定がないときは,

表 0A に示す試

験条件の区分 A から C によるものとする。ただし,タイプ J は区分 J とする。


9

C 9300-1

:2006

 0A  試験条件の区分

試験条件の区分

A B  C  J

入力電源(交流電源を入力とするもの)

定格周波数の定格入力電圧

回転速度(エンジン駆動式)

定格回転速度

出力電流

I

2a

I

2max

I

2b

I

2c

定格出力電流

負荷電圧

U

2a

U

2b

U

2c

定格負荷電圧

使用率

X

a

X

b

=60

X

c

=100

定格使用率

入力電流

I

1a

I

1max

I

1b

I

1c

定格入力電流

参考  以下の規定では,試験条件の区分を記号化して“試験条件 A”のように指定する。 
注 1)  I

2a

I

2b

及び I

2c

は,試験条件区分 A,B 及び C に該当する最大値,使用率 60  %及び 100  %に対応する標準出

力電流。

2)  U

2a

U

2b

及び U

2c

は,I

2a

I

2b

及び I

2c

に対応する標準負荷電圧。

6.

電撃の防護

6.1

絶縁

6.1.1

一般  溶接電源の過電圧種別は,JIS C 0704 の 3.2.3 の表 及び表 で規定する過電圧種別Ⅲとす

る。ただし,エンジン駆動式の溶接電源の過電圧種別は,過電圧種別Ⅱとする。

すべての溶接電源は,最低限汚染度 3 の環境状態で使用できるように設計されなければならない。

汚染度 2 の空間距離又は沿面距離の部材及びサブアセンブリは,それが IEC 60664-3 に従って完全に密

封,コ−ティング又は封入されていれば採用できる。

なお,プリント基板の沿面距離は,

表 による。

ライン中性点間電圧を基にした空間距離で設計されている溶接電源には,それが中性点接地の三相四線

式給電システム又は中性点接地の単相三線式給電システムにだけ適用されることという注意指示をしなけ

ればならない。

6.1.2

空間距離  基礎絶縁又は保護絶縁,及び強化絶縁に対する最小空間距離は,過電圧種別Ⅲによる。

その要約を,

表 に示す。ただし,エンジン駆動式の溶接電源は,過電圧種別Ⅱによって,表 1A を適用

する。

  1  過電圧種別Ⅲとしての最小空間距離

基礎又は保護絶縁

強化絶縁

汚染度

汚染度

2 3 4

2 3 4

電圧 (

a

)

Vr.m.s.

定格

インパ

ルス 
電圧

Vpeak

交流

試験電圧

Vr.m.s.

空間距離

mm

定格

インパ

ルス 
電圧

Vpeak

交流

試験電圧

Vr.m.s.

空間距離

mm

50 以下

  800

566 0.2

1

500

1

061 0.5 0.8

100

1 500

1 061

0.5

0.8

 2 500

1 768

1.5

1.6

150

2 500

1 768

1.5

1.6

 4 000

2 828

 3

300

4 000

2 828

3

  6 000

4 243

  5.5

600

6 000

4 243

5.5

  8 000

5 657

  8

∼1 000

8 000

5 657

8

12 000

8 485

14

注(

a

)  溶接電源内の各回路電圧。入力電圧の場合は,線間電圧。中性点接地の給電システムの場合は,交流又は直

流公称電圧から定まるラインと中性点との間の電圧。

参考 1.  数値は,JIS C 0664 の表 及び表 による。

2.

他の汚染度及び過電圧種別については,JIS C 0664 を参照する。


10

C 9300-1

:2006

 1A  過電圧種別Ⅱとしての最小空間距離

基礎又は保護絶縁

強化絶縁

汚染度

汚染度

2 3 4

2 3 4

電圧

Vr.m.s.

定格

インパ

ルス 
電圧

Vpeak

交流

試験電圧

Vr.m.s.

空間距離

mm

定格

インパ

ルス 
電圧

Vpeak

交流

試験電圧

Vr.m.s.

空間距離

mm

50 以下

500

354

800

566 0.2

100

800

566

0.2

1 500

1 061

0.5

0.8

150

1 500

1 061

0.5

0.8

2 500

1 768

1.5

1.6

300

2 500

1 768

1.5

1.6

4 000

2 828

3

600

4 000

2 828

3

6 000

4 243

5.5

∼1 000

6 000

4 243

5.5

8 000

5 657

8

絶縁材料の接近可能な表面,つまり JIS C 0922 による検査プローブ B で触れることができる部分は,す

べて,空間距離を決める場合は,その部分が金属はくによって覆われていると考えなければならない。

表 1,表 1A,及び表 1B の空間距離は,補間することを許されない。

入力端子は,

附属書 E(規定)の 2.

による。

過電圧制限素子(例えば,金属酸化バリスタ)で保護されている溶接電源の部品(例えば,電子回路又

は部材)の空間距離は,

表 1B の過電圧種別Ⅰとしての最小空間距離に従って規定することができる。

 1B  過電圧種別Ⅰとしての最小空間距離

基礎又は保護絶縁

強化絶縁

汚染度

汚染度

2 3 4

2 3 4

電圧

Vr.m.s.

定格

インパ

ルス 
電圧

Vpeak

交流

試験電圧

Vr.m.s.

空間距離

mm

定格

インパ

ルス 
電圧

Vpeak

交流

試験電圧

Vr.m.s.

空間距離

mm

50 以下

330

233

500

354

100

500

354

800

566

0.2

150

800

566

0.2

1 500

1 061

0.5

0.8

300

1 500

1 061

0.5

0.8

2 500

1 768

1.5

1.6

600

2 500

1 768

1.5

1.6

4 000

2 828

3

∼1 000

4 000

2 828

3

6 000

4 243

5.5

表 1,表 1A,及び表 1B の値は,変圧器などによって入力回路から絶縁されている溶接電源内の出力回

路及び制御回路にも適用される。

もし,制御回路が直接入力回路に接続されている場合は,入力電圧に対する値を適用する。

合否判定は,JIS C 0704 

付図 による測定方法によって行う。これが不可能な場合は,表 1,表 1A

及び

表 1B に示す電圧を用いたインパルス試験によって行う。

インパルス試験は,1.2/50 μs の出力波形と 500 Ω 以下の出力インピ−ダンスとをもつ試験装置を用いて,

表 1,表 1A,及び表 1B に示す定格インパルス電圧を下回らないように各極性に対して三つのインパルス

を,その間が少なくとも 1 秒の間隔をもつように印加する。

代案として,

表 1,表 1A,及び表 1B に示す交流試験電圧を 3 サイクルの間印加してもよいし,定格イ

ンパルス電圧に等しい値のリップルのない直流電圧を各極性に対して 10 ms ずつ 3 回印加してもよい。


11

C 9300-1

:2006

6.1.3

沿面距離  基礎絶縁又は保護絶縁,及び強化絶縁の最小沿面距離は,JIS C 0664 による。その要約

を,

表 に示す。

強化絶縁又は二重絶縁の沿面距離は,基礎絶縁で決められた値の 2 倍にしなければならない。

絶縁材料の接近可能な表面,つまり JIS C 0922 による検査プローブ B で触れることができる部分はすべ

て,沿面距離を決める場合に,その部分が金属はくによって覆われていると考えなければならない。

沿面距離は,

表 の各行の最大定格電圧に対して示される電圧とする。これより低い中間の定格電圧に

対しては,沿面距離の補間が認められる。

入力端子は,

附属書 E(規定)の 2.

による。

変圧器などによって入力回路から絶縁されている溶接電源内の出力回路又は制御回路も,

表 の値を適

用する。

沿面距離は,その沿面距離に伴って存在する空間距離以下にはできない。したがって,許される最短沿

面距離は,要求されている空間距離に等しくなる。

もし,制御回路が直接入力回路に接続されている場合は,入力電圧に対する値を適用する。

合否判定は,JIS C 0704 

付図 による決定方法によって行う。

  2  最小沿面距離(基礎絶縁又は保護絶縁)

単位  mm

動作電圧  プリント配線材料

汚染度

Vr.m.s.

汚染度 1

2

3

4

 1

2   材料グループ

材料グループ

材料グループ

(

a

) (

b

) (

b

)

10 0.08

0.4  1

12.5 0.09

0.42

1.05

16 0.1

0.45  1.1

20 0.11

0.48  1.2

1.6

25 0.125

0.5  1.25  1.7

32 0.14

0.53  1.3  1.8

40 0.16

0.56

0.8

1.1

1.4 1.6  1.8 1.9 2.4 3

50

0.025 0.04

0.18 0.6  0.85  1.2  1.5 1.7  1.9 2  2.5 3.2

63 0.04 0.063

0.2  0.63 0.9  1.25 1.6 1.8  2  2.1  2.6  3.4

80 0.063

0.1  0.22 0.67 0.95  1.3 1.7 1.9 2.1 2.2 2.8 3.6

100 0.1  0.16 0.25 0.71 1

1.4 1.8 2  2.2 2.4 3  3.8

125 0.16 0.25 0.28 0.75 1.05

1.5 1.9 2.1 2.4 2.5 3.2 4

160 0.25 0.4  0.32 0.8  1.1 1.6 2  2.2 2.5 3.2 4  5 
200 0.4  0.63 0.42 1

1.4  2 2.5

2.8

3.2

4 5 6.3

250 0.55 1  0.56 1.25 1.8 2.5 3.2 3.6 4  5  6.3 8 
320 0.75 1.6  0.75 1.6  2.2 3.2 4  4.5 5  6.3 8 10 
400

1 2 1  2  2.8 4  5 5.6 6.3 8 10 12.5

500 1.3  2.5  1.3  2.5  3.6  5 6.3

7.1

8

10

12.5

16

630

1.8 3.2

1.8 3.2 4.5 6.3 8  9  10 12.5

16 20

800

2.4

4 2.4

4  5.6 8 10 11 12.5

16 20 25

1

000

3.2

5 3.2 5  7.1

10 12.5

14 16 20 25 32

注(

a

)  材料グループⅠ,Ⅱ,Ⅲa 及びⅢb

(

b

)  材料グループⅠ,Ⅱ,及びⅢa


12

C 9300-1

:2006

6.1.4

絶縁抵抗  絶縁抵抗は,表 で示す値を満足しなければならない。

  3  絶縁抵抗

単位  MΩ

入力回路(それに接続された制御回路を含む。

)と出力回路(それに接続された制御回路を含む。

)との間 5

制御回路及び露出導電部とすべての回路との間 2.5

保護導体端子へつながれた任意の制御回路又は補助回路(干渉抑制及び保護用のコンデンサは,除く。

は,この試験の目的に対しては露出導電部として考えなければならない。

合否判定は,干渉抑制及び保護用のコンデンサ(6.3.2 参照)を取り外した状態で,かつ,室温で,JIS C 

1302

に規定する 500 V 絶縁抵抗計又はこれと同等の性能をもつ絶縁抵抗計で,絶縁抵抗を測定することに

よって行う。

半導体電子部品及びそれらの保護装置は,試験の間短絡してもよい。

6.1.5

絶縁耐力  絶縁は,いかなるフラッシュオーバ又は絶縁破壊を起こすことなく,次の試験電圧に耐

えなければならない。

a)

新品の溶接電源の最初の試験:

表 に示す試験電圧

b)

同一溶接電源での再試験:

表 に示す電圧の 80

%の試験電圧

  4  絶縁耐力試験電圧

最大定格電圧 (

a

)

Vr.m.s.

AC 絶縁耐力試験電圧

Vr.m.s.

露出導電部とすべての回路との間,

出力回路を除いたすべての回路と入力回路との間

すべての回路

保護クラスⅠ

保護クラスⅡ

入力回路を除いた

すべての回路と 
出力回路との間

出力回路と

入力回路との間

50 以下

250

500

500

200

1 000

2 000

1 000

2 000

450

1 875

3 750

1 875

3 750

700

2 500

5 000

2 500

5 000

∼1 000

2 750

5 500

− 5

500

注(

a

)  中間の値に対しては,200 V と 450 V との間を除いて,表に示す試験電圧の間の値の試験電圧への補間が許さ

れる。ただし,タイプ J は 200 V と 450 V との間の試験電圧の補間を認める。

参考 1.  最大定格電圧は,接地及び非接地の給電システムに適用する。

2.

この規格では,制御回路の絶縁耐力試験は,入力回路及び出力回路は別として,外箱に出入するすべての

回路に適用される。

交流試験電圧は,周波数がほぼ 50 Hz 又は 60 Hz で,最大値がその実効値の 1.45 倍を超えない適正な正

弦波電圧でなければならない。

絶縁耐力試験装置のトリップ電流の最大許容セット値は,100 mA とする。

試験装置の変圧器によって,トリップ電流に至るまで電圧を上昇させながら規定電圧を印加する。電流

検出トリップ装置のトリップは,フラッシュオーバ又は絶縁破壊とみなされる。

参考  作業者の安全のため,絶縁耐力試験装置のトリップ電流のセット値は,10 mA 以下を推奨する。

代替試験  交流実効値試験電圧の 1.4 倍の直流試験電圧を用いてもよい。

構成部材又はサブアセンブリが次に示す a),b)

又は c)

の要求事項に適合しない限り,切り離し又は短絡

をしてはならない。

a)

構成部材又はサブアセンブリが,この規格の試験電圧よりも低い電圧を規定した関連規格によって設


13

C 9300-1

:2006

計され,試験される場合。

構成部材又はサブアセンブリが,入力回路と出力回路との間に接続されておらず,その上切離し又

は短絡によってこの試験を妨げない場合。

例  ファンモータ及びポンプモータ。

b)

構成部材又はサブアセンブリが,入力又は出力に完全に組み込まれており,その上部品の分離がこの

試験を妨げない場合。

例  電子回路

c)

入力又は出力回路,及び露出導電部間に接続されている干渉抑制回路網又は保護コンデンサが,関連

規格によって確認されている場合。

保護導体端子に接続されている制御回路(干渉抑制及び保護用のコンデンサは,除く。

)は,試験中外し

てはならない。また,それらは,露出導電性部品として試験を受けなければならない。

試験電圧は,ゼロから一様な割合(電圧計が読取りできる速さ)で,規定値へ上昇させる。入力回路,

露出導電部及び出力回路間の試験電圧は,同時に加えてもよい(

附属書 参照)。

エンジン駆動式の溶接電源は,これと同じ試験に耐えなければならない。

備考  この項の要求事項がほぼクリーンな中古の溶接電源(すなわち,新しい巻線を適用しないで補

修・修理した後)の試験に適用される場合,入力と出力回路との間の絶縁は,

表 の規定値の

30

%又は 1 500 V a.c. r.m.s.

を下回らない値に耐えなければならない。

合否判定は,次の時間試験電圧を印加することによって行う。

a) 60

秒間(形式検査)

b) 5

秒間(定常検査)

又は

c) 1

秒間(試験電圧を 20

%増加した定常検査)

6.2

定常作業における電撃からの防護(直接接触)

6.2.1

外箱による防護  室内使用として設計された溶接電源の保護等級は,最小限,JIS C 0920 の試験手

段及び条件を用いた IP21S の保護等級に適合しなければならない。

屋外使用として設計された溶接電源は,最小限,JIS C 0920 の試験手段及び条件を用いた IP23S の保護

等級に適合しなければならない。

保護等級 IP23S の溶接電源は,突然の降雨に対して保護されていない限り屋外での使用を意図していな

い。

外箱は,適切な排水処理のできる構造でなければならない。もし,水が入った場合でも,装置の正しい

動作に干渉してはならない,及び安全性を損なってはならない。

出力回路の接続は,11.4.1 を参照して保護しなければならない。

溶接電源の遠隔操作箱は,JIS C 0920 の試験手段及び条件を用いた IP2X の最小限の保護等級に適合し

なければならない。

合否判定は,次に示す方法によって行う。

溶接電源は,活性化させないで適切な防水試験を行う。試験後すぐに,溶接電源は,安全な場所に移動

して絶縁抵抗及び絶縁耐力の試験を行う。

外箱の適切な排水処理は,目視検査によって行う。

6.2.2

コンデンサ  溶接電源の部品として,入力線又は出力電流を供給する変圧器の巻線間に接続される

コンデンサは,次によらなければならない。


14

C 9300-1

:2006

a) 1

個当たり 1 リットル以上の可燃液体を含まない。

b)

通常の使用中に内部の液体が漏えいしない。

c)

溶接電源の外箱内,又はこの規格の関連要求事項を満たす他の外箱の内部に入れる。

合否判定は,目視検査によって行う。

コンデンサは,故障によって溶接電源が危険な電気的破壊又は火災を起こす原因になってはならない。

合否判定は,次の試験によって行う。

溶接電源は,無負荷,定格入力電圧で作動させる。定格入力電流又は I

1a

より大きく,定格入力電流又は

I

1a

の 200

%以下の定格容量のヒューズ又は遮断器を溶接電源の入力側に外付けする。全部又は任意のコン

デンサが短絡された状態で,次のような状態になるまで動作を続ける。

a)

溶接電源内のヒューズ又は過電流装置が働くまで。

又は,

b)

溶接電源の入力接続したヒューズ又は遮断器が耐え続けるまで。

又は,

c)

溶接電源の構成部材が,7.3 で許容する値より高くない定常温度になるまで。

もし,過度の加熱又は溶融が生じたときは,溶接電源が 8.1 の a),c)

及び d)

の要求事項に適合するかど

うかで合否判定する。

この規格によって要求されるどの形式検査中においても,液漏れがあってはならない。

電磁障害等の干渉を抑制するコンデンサ若しくはヒューズ又は回路遮断機能をもつコンデンサに対して

は,この試験は適用しない。

6.2.3

入力コンデンサの自動放電  各コンデンサは,コンデンサに接続されているどの導電部についても,

人が触れ得る時間内に,コンデンサにかかる電圧を 60 V 又はそれ以下に低減させる自動放電手段を備えな

ければならない。又は適切な警告ラベルを使用しなければならない。コンデンサによる電圧が加わるプラ

グについては,人が触れ得るまでの時間は 1 秒とする。

0.1 μF を超えない定格容量のコンデンサは,電撃の危険を伴うものとはみなさない。

合否判定は,目視検査及び次の試験によって行う。

溶接電源は,最も高い定格入力電圧で動作させる。次に,溶接電源の入力電圧を遮断し,経過時間及び

そのときの電圧を測定する。

6.3

異常状態における電撃からの防護(間接接触)

6.3.1

保護条件  溶接電源は,出力回路を除き,保護クラスⅠ又は保護クラスⅡの防護による。

6.3.2

入力回路と出力回路との分離  出力回路は,入力回路及び 11.1 で許容する最高無負荷電圧より高

い電圧をもつすべての回路(例えば,補助電源回路)から,強化絶縁,二重絶縁,又はこれと同等の手段,

すなわち,6.1 の要求事項を満たす手段によって絶縁しなければならない。もし,他の回路が出力回路と接

続されている場合には,その回路の入力は,絶縁変圧器又はこれと同等なもので供給する。ただし,出力

回路と接続される始動電圧回路は,溶接電源の入力回路から絶縁して始動電圧を供給する。

出力回路は,干渉抑制回路網又は保護用コンデンサによる接続が必要な場合を除き,溶接電源の外部保

護導体の接続手段,外箱,フレーム又は鉄心に直接接続してはならない。

溶接出力部と保護導体端子との間の漏れ電流は,交流実効値 10 mA を超えてはならない。

合否判定は,目視検査及び定格入力電圧,無負荷状態で,

図 に示す回路で漏れ電流を測定する。

測定回路は,

(1 750±250)Ω の全抵抗をもち,回路の時定数が(225±15)μs になるようなコンデンサ

によって分路する。


15

C 9300-1

:2006

抵抗が 1 750 Ω の場合に,コンデンサは 130 nF になる。

  1  出力回路漏れ電流の測定回路

6.3.3

入力回路及び出力回路の巻線間の絶縁  入力回路及び出力回路の巻線間は,次によって絶縁する。

a)

強化絶縁,又は

b)

巻線間に保護導体に接続された混触防止板がある基礎絶縁

入力回路及び出力回路の巻線間には,少なくとも合計の厚さが

表 に示す値になる絶縁材料を使用しな

ければならない。

  5  絶縁の最小厚さ

定格入力電圧

絶縁の最小厚さ  mm

Vr.m.s. 1 層

3 層以上

    0∼440

1.3

0.35

441∼690

1.5

0.4

691∼1 000

2.0

0.5

備考  エナメル絶縁電線の絶縁被膜の厚さは絶縁の最小厚さには含めない。 

巻線間に混触防止板があるとき,各巻線と混触防止板との間の絶縁の厚さは,少なくとも

表 に示す値

の半分の厚さをもたなければならない。

合否判定は,目視検査及び測定によって行う。

6.3.4

内部導体及びその接続  内部導体及びその接続は,次に示す間で電気的な接触を引き起こすような

不慮の緩みを防ぐように固定又は配置する。

a)

出力電圧が許容される無負荷電圧より高くなり得るような入力回路又は任意の他の回路と出力回路と

の間。

b)

出力回路と,保護導体,外箱,フレーム及び鉄心との間。

絶縁された導体が金属部分を貫通する箇所は,絶縁物のブッシングで保護されているか,又は開口部が

少なくとも半径 1.5 mm で滑らかに丸められていなければならない。

裸の導体は,その相互間及び導電部品からの空間距離並びに沿面距離(6.1.2 及び 6.1.3 を参照)が維持

されるように固定する。

異なる回路の導体を束ねたり,同一のダクト(例えば,コンジット,ケーブル収納システム)内に入れた

り,又は多心ケーブルで配線した場合,それぞれの回路の動作が,干渉しあってはならない。異なる電圧

で動作している回路は,導体を適切なさくによって分ける,又は同じダクト内導体の一番高い電圧に耐え

抵抗

出力端子

電流計

1 750 Ω

mA

コンデンサ  130 nF

切替スイッチ

保護導体端子

外箱


16

C 9300-1

:2006

られる絶縁を使用しなければならない。

合否判定は,目視検査及び測定によって行う。

6.3.5

プラズマ切断システムに対する追加要件  技術的理由によって直接接触に対して保護することが

できないプラズマチップが,単一の故障条件において次の条件を満たしているときは,十分に保護されて

いるとみなされる。

a)

アーク電流が流れていないとき,

−  プラズマチップと母材との間及び/又は接地との間の直流電圧が,11.1.1 よりも高くない場合。

又は,

−  プラズマ切断電源が,13.

に従った危険低減装置に従う場合。

及び,

b)

手動システムで,アーク電流が流れているとき,

−  プラズマチップを平面に垂直に置いたとき,プラズマチップの側面が JIS C 0922 による検査プロー

ブ B によって触れることができない場合。

又は,

−  プラズマチップと母材との間及び/又は接地との間の直流電圧が,11.1.1 よりも高くない場合。

参考  故障例としては,プラズマチップの絶縁部品の紛失,プラズマチップと電極との接触,プラズ

マチップと電極との間の導電材料の固着,不良部品,部品の緩み,電極摩耗,間違った部品の

挿入,過度の負荷,又は誤ったガスの流れ等の異常な状態によって生じる。

合否判定は,11.1 に従った試験,トーチ故障のシミュレーション,及び 13.

に従った試験によって行う。

6.3.6

可動巻線及び可動鉄心  溶接電流を調整するために可動巻線又は可動鉄心が使用されている場合,

電気的及び機械的ストレスを考慮して,規定の空間距離及び沿面距離が維持できる構造でなければならな

い。点検の周期は,取扱説明書に規定する。

合否判定は,最小と最大との間の全動作範囲にわたって,製造業者が決める速度で 500 回機械的に往復

動作させ,目視検査を行う。

6.3.7

一次漏えい電流  一次漏えい電流は,次の値を超えてはならない。

a)

定格 32 A 以下のプラグを装備している装置は,5 mA

b)

定格 32 A を超えるプラグを装備している装置は,10 mA

c)

保護導体を恒久的に設置している装置は,10 mA

合否判定は,次の条件によって

図 に示す回路を用いて測定する。

a)

溶接電源は,接地面から絶縁し,最高定格入力電圧を印加し,測定器を介する以外は保護接地を接続

しない状態とする。

b)

出力回路は,無負荷状態とする。

c)

干渉抑制コンデンサは,切り離してはならない。

U

2

を測定する電圧計は,次を推奨する(IEC 60990 

附属書 参照)。

−  ピーク値を表示する。

− 1

MΩ 以上の入力抵抗をもつ。

−  交流測定時の入力容量が,200 pF 以下のもの。

−  交流測定用の周波数範囲が,15 Hz∼1 MHz のもの,更に高い周波数が含まれる場合は,もっと高い

周波数帯域のもの。

−  フローチング入力又は差動入力が,1 MHz まで少なくとも 40  ㏈のコモンモード除去能力をもつ。


17

C 9300-1

:2006

参考  警告!  この試験中,保護導体の接地を行わないので取扱いに注意が必要である。

A,B   試験端子

C

S

        0.22 μF

R

S

      1 500 Ω

R

1

    10 000 Ω

R

B

            500 Ω

C

1

        0.022 μF

(ピーク値)

一次漏えい電流

500

2

U

参考  一次漏えい電流は,人が接触したときの周波数による重み付けした人体を通じて流れる,重み付け

した接触電流(知覚・反応)をいう(

附属書 参照)。

  2  一次漏えい電流測定回路

7.

温度要求事項

7.1

温度上昇試験

7.1.1

試験条件  溶接電源は,

10

±

0.2

分の周期で,次に示す一定の電流で運転する。

表 0A の試験条件

A

B

及び

C

による。ただし,タイプ

J

は,

表 0A の試験条件

J

による。

もし,

表 0A の試験条件以外に最高温度上昇が存在する場合には,最高温度上昇が得られる定格範囲に

調整して試験する。

交流

TIG

溶接用溶接電源では,不平衡負荷が最高温度上昇の原因となり得る。このような場合には,

属書 C(規定)の内容によって試験する。

参考 1.

これらの最高温度上昇は,無負荷状態で起こるかもしれない。

2.

関連した試験を行う場合には,溶接電源を周囲温度まで戻さないで継続してもよい。

7.1.2

試験条件の許容範囲  7.1.3 による温度上昇試験の最後の

60

分間において,次の許容範囲を満足し

なければならない。

a

)

負荷電圧は,

表 0A の値に対して+

10

∼−

2

b

)

出力電流は,

表 0A の値に対して+

10

∼−

2

c

)

入力電圧は,定格入力電圧に対して±

5

d

)

エンジン駆動式の溶接電源の回転速度は,定格回転速度に対して±

5

7.1.3

温度上昇試験の期間  温度上昇試験は,少なくとも

60

分間以上で,溶接電源のどの部分において

も温度上昇率が

2 K/h

以下となるまで継続する。

A

B

R

S

 

C

S

 

R

B

 

R

1

 

C

1

U

1

 

U

2

 


18

C 9300-1

:2006

7.2

温度測定

7.2.1

測定条件  温度は,最後の負荷期間の中間点で測定する。

a

)

巻線の温度は,抵抗法又は表面温度センサ若しくは埋込み式温度センサのいずれかによって測定する。

参考 1.

できれば抵抗法が好ましい。

2.

直列に開閉器の接点をもつ低抵抗の巻線の場合は,抵抗法では紛らわしい測定結果になる。

b

)

他の部分は,表面温度センサによって測定する。

7.2.2

表面温度センサ  温度は,次に規定する条件に従って,巻線及び他の部分の表面に取り付けた温度

センサによって測定する。

参考 1.

代表的な温度センサは,熱電対,抵抗温度計などである。

球状温度計は,巻線及び表面の温度測定に用いてはならない。

温度センサは,最高温度が発生する点に取り付ける。予備試験によって最高温度が発生する点を特定す

ることが推奨される。

参考 2.

巻線の中の最高温度点の大きさ及び広がりは,溶接電源の設計に依存する。

測定点と温度センサとの間の効果的な熱伝導が確保され,空気の流れ及び放熱の効果が温度センサで阻

害されないようにする。

7.2.3

抵抗法  巻線の温度上昇値は,その抵抗の増加によって決定され,銅に対しては次の式によって得

られる。アルミニウムに対しては,次の式の数値

235

225

に置き換える。

)

(

)

)(

235

(

1

1

1

2

1

2

a

a

t

t

R

R

R

t

t

t

+

+

=

ここに,

t

1

: 最初の抵抗測定時の巻線の温度(℃)

t

2

: 試験の終りの巻線の計算される温度(℃)

t

a

: 試験の終りの周囲温度(℃)

R

1

: 巻線の最初の抵抗(Ω)

R

2

: 試験の終りの巻線の抵抗(Ω)

温度 t

1

は,周囲温度の±

3

℃でなければならない。

7.2.4

埋込み式温度センサ  温度は,最高温度部に埋め込んだ,熱電対又はこれと同等の性能の温度測定

器によって測定する。

巻線及びコイルの温度を測定するときには,熱電対は,導体に直接,又は導体自体の絶縁被覆の上から

当てる。

単層巻線の最高温度部に当てられる温度センサは,埋込み式とみなされる。

7.2.5

周囲温度の決定  周囲温度は,供試溶接電源の周囲に,高さが溶接電源の約

1/2

,溶接電源からの

距離が

1

2 m

に一様に配置され,通風装置及び異常な加熱から保護された,少なくとも三つの測定器によ

って決定される。それらの測定温度の平均値を周囲温度として採用する。

強制空冷式溶接電源の場合には,測定器は,空気が溶接電源に取り入れられる所に設置する。試験の最

後の

1/4

期間に等時間間隔で読み取られる測定値の平均値を,周囲温度として採用する。

7.2.6

温度の記録  測定できる部位については,溶接電源が動作している間及び電源遮断後も,温度を記

録する。溶接電源が動作している間は温度の測定ができない部位については,電源遮断後,次の手段によ

る。

電源遮断から最後の温度測定まで温度が下がるのに十分な時間がある場合には,電源遮断時の温度にで

きるだけ近い値を得るために外挿法が適用される。電源遮断から

5

分以内に,最低四つの温度とそのとき


19

C 9300-1

:2006

の電源遮断の瞬間からの経過時間とを記録する。電源遮断後に測定値が上昇する温度を示すときは,最高

値を採用する。

エンジン駆動式の溶接電源では,停止期間中の温度低下を小さくするために,停止期間ができるだけ短

くなるような予防処置をとるべきである。

7.3

温度上昇限度

7.3.1

巻線,整流子及びスリップリング  巻線,整流子及びスリップリングの温度上昇は,表 に示す値

を超えてはならない。コイル,巻線には抵抗法又は埋込み式温度センサを使用し,それ以外の場所には温

度測定方法を規定しない。

  6  巻線,整流子及びスリップリングの温度上昇限度

最高温度

温度上昇限度

  K

耐熱クラス又
は,電気絶縁

の耐熱クラス

巻線

整流子及び

表面温度センサ

抵抗法

埋込み式温度センサ

スリップリング

105(A)

140

 55

 60

 65

 60

120(E)

155

 70

 75

 80

 70

130(B)

165

 75

 80

 90

 80

155(F)

190

 95

105

115

 90

180(H) 220

115

125

140

100

200 235  130

145

160

未確定

220 250  150

160

180

参考 1.  表面温度センサとは,巻線の外面の最高温度が得られる点を,埋込み式でない温度センサで測定した温

度をいう。

2.

通常,表面の温度は,最も低い。抵抗法で決定された温度は,巻線中に発生するすべての温度上昇の平
均値である。巻線中に発生する最高温度となる点は,埋込み式温度センサによって測定できる。

3.

表 の値より高い温度限界をもつ他の絶縁の種類も採用できる(JIS C 4003 参照)。

4.

基準周囲温度の限度は,40

℃とする。

5.

絶縁の種類は,JIS C 4003 による。 

いかなる部分も,たとえその部分が

表 以内であっても,他の部分に損傷を及ぼす温度に達する部分が

あってはならない。

また,

100

%使用率以外の試験でも,すべての期間の最高温度は,

表 の値を超えてはならない。もし,

温度上昇試験が周囲温度

40

℃以外で行われたならば,最高温度は,7.1 に従った温度上昇試験によって測

定し,

40

℃と周囲温度との差を加えて(7.2.5 参照)補正しなければならない。

合否判定は,7.2 に従った測定によって行う。

7.3.2

外部表面  容易に触れることができる外部表面の温度上昇は,表 に示す値を超えてはならない。

  7  外部表面の温度上昇限度

外部表面

温度上昇限度

  K

未塗装金属製外箱 25

塗装金属製外箱 35

非金属製外箱 45

金属製ハンドル 10

非金属製ハンドル 30

エンジン駆動式電源の次の外部表面温度は,

表 の限度を超えてもよい。


20

C 9300-1

:2006

a

)

外見又は機能によって見分けがつく場合。又は,

b

)

IEC 60417

-5041

DB:2002-10

)のシンボルが付いている場合。又は,

c

)

普通の運転時故意でない接触を防止するための配置及びガードがある場合。

参考

外見又は機能によって見分けが付く外部表面は,排気部品,消音器,火花防止装置,又はシリ

ンダヘッドを含む。

合否判定は,7.2 に従った測定及び目視検査によって行う。

7.3.3

その他の構成部材  その他の構成部材の最高温度は,それぞれの関連規格に基づく最高温度を超え

てはならない。もし,温度上昇試験が周囲温度

40

℃以外で行われた場合には,最高温度は,7.1 に従った

温度上昇試験によって測定し,

40

℃と周囲温度との差を加えて(7.2.5 参照)補正しなければならない。

7.4

負荷試験  溶接電源は,損傷及び故障することなく繰返しの負荷に耐えなければならない。

合否判定は,次の試験及びその試験中に溶接電源に損傷及び故障がないことによって確認する。

始めに冷えた状態から通電を開始し,次のいずれかの状態になるまで定格出力電流又は I

2a

を連続して流

す。

a

)

温度保護装置をもつものは,それが動作した状態。

b

)

巻線の温度限界に達した状態。

c

) 10

分間通電した状態。

a

)

で温度保護装置がリセットした後,又は b

)

若しくは c

)

になった後,直ちに次の試験のうちいずれかを

行う。

1

)

垂下特性形溶接電源の場合:

0.008

0.01 Ω

の負荷を接続し,定格出力電流又は I

2a

2

秒間通電,

3

秒間休止を

60

回繰り返す。

2

)

定電圧特性形溶接電源の場合:定格出力電流又は I

2a

1.5

倍の電流を,

15

秒間通電する。定格出力

電流又は I

2a

1.5

倍以下の出力電流に制限する保護装置を備えている溶接電源は,可能な最大出力

電流で試験する。また,過電流保護装置を備えている溶接電源は,過電流保護装置が動作しない範

囲の最大出力電流で試験する。

7.5

整流子及びスリップリング  エンジン駆動式の溶接電源の場合は,すべての範囲にわたり,スリッ

プリング及びブラシには有害な火花の形跡及び損傷があってはならない。

合否判定は,次の期間に目視検査によって確認する。

a

)

7.1

による温度上昇試験中

b

)

7.4

の 1

)

又は 2

)

による負荷試験中

8.

異常操作

8.1

一般的要求事項  溶接電源は,8.28.4 の操作状態において危険な電気的破壊及び火災の危険があ

ってはならない。溶接電源各部の到達温度及び溶接電源の正しい機能の継続にかかわらずこれらの試験を

行う。唯一の判定基準は,不安全な状態にならないことである。これらの試験は,別々の溶接電源で行っ

てもよい。

遮断器,温度保護装置などで内部的に保護された溶接電源は,不安全な状態になる前に保護装置が動作

すれば,この試験に合格とする。

合否判定は,次の試験によって確認する。

a

)

乾いた脱脂綿の層を溶接電源の真下に置き,溶接電源の各側面から各

150 mm

広げる。

b

)

溶接電源は,冷えた状態から通電を開始し,8.28.4 に従って運転する。


21

C 9300-1

:2006

c

)

この試験の間に,この綿を発火させる炎,溶融金属及びその他の物質が生じてはならない。

d

)

溶接電源は,この試験の後

5

分以内に行う,6.1.5 b

)

の絶縁耐力試験に耐えなければならない。

8.2

ファン停止試験  モータ駆動のファンを備えた溶接電源は,7.

の試験中最も温度が上がる 7.1 の出力

状態でファンモータを停止して,定格入力電圧又は定格負荷速度で

4

時間運転する。

参考

この試験の目的は,ファンを装備した溶接電源の保護のために行う。ファンは,機械的に止め

られたり,接続が切り離されたりすることがある。

8.3

短絡試験  溶接電源の出力を最大に設定し,溶接電源の出力を,通常,製造業者が供給するトーチ,

送給装置及び溶接ケーブルで,又は製造業者からの供給がなければ

表 に示すサイズで,長さ

1.2 m

の導

体で短絡する。

このとき入力電圧は,定格出力電流又は I

2a

において最も大きい定格入力電流となる定格入力電圧に接続

する。入力側は,製造業者が指定する定格及び形式の外部ヒューズ又は遮断器で保護する。

  8  出力短絡用の導体サイズ

定格出力電流又は I

2a

  A

最大断面積  mm

2

199 以下

22(25)

200∼299

38(35)

300∼499

60(50)

500 以上 100(70)

参考  括弧の数値は,AWG(American Wire Gauge の略)の導体

公称断面積を採用の場合。

次の短絡時に外部ヒューズ又は遮断器が切れてはならない。

a

)

垂下特性の場合は,

15

秒間。

b

)

定電圧特性の場合は,

1

分以内に

1

秒間を

3

回。

その後,入力保護装置が動作するまで短絡状態を継続する。入力保護装置が動作しないときは,最大

2

分間試験を継続する。この試験中に入力電圧は,

10

%を超えて低下してはならない。

エンジン駆動式の溶接電源は,

最大出力及び定格回転速度にセットして

2

分間短絡しなければならない。

8.4

過負荷  定格出力電流又は I

2a

及びそれらに対する使用率の

1.5

倍の使用率で,

4

時間通電する。

定格使用率又は X

a

67

%より大きい溶接電源は,

100

%で行う。

出力調整用タップがある溶接電源は,入力電流が最も大きくなるタップを使用する。

定格出力電流又は I

2a

における使用率が

100

%の場合には,この試験を行う必要がない。

9.

温度保護

9.1

一般的要求事項  定格出力電流又は,I

2a

における使用率が次の値より小さい場合,交流電源を入力

とする溶接電源は温度保護装置を取り付けなければならない。

a

)

垂下特性の場合は,

35

b

)

定電圧特性の場合は,

60

参考

垂下特性は,一般に被覆棒を用いる手溶接及び

TIG

溶接に,定電圧特性は,一般に

MIG/MAG

溶接に適用される。

この規定の溶接電源に付加する温度保護装置も,9.29.7 の要求事項を満足すべきである。ただし,こ

の場合,巻線の温度保護には限定しない。


22

C 9300-1

:2006

合否判定は,目視検査による。

9.2

構造  温度保護装置は,次の操作が不可能な構造でなければならない。

a

)

設定温度を変更する。又は,

b

)

明白な物理損傷を与えないでその動作を変更する。

合否判定は,目視検査による。

9.3

配置  温度保護装置は,熱伝導が確実な方法で溶接電源の内部に恒久的に配置されなければならな

い。

合否判定は,目視検査による。

9.4

動作  温度保護装置は,溶接電源の種類によってその巻線温度が表 の最高温度限界を超えないよ

うに動作しなければならない。

定格出力電流又は I

2a

がそれに対応する使用率で通電されているとき,温度保護装置は動作してはならな

い。

合否判定は,

40

℃の最高周囲温度を考慮して,7.1.1 b

)

による運転中温度保護装置が動作することなく,

その後温度保護装置が動作するのに必要な増大した温度になるように溶接電源を過負荷することによって

行う。

9.5

リセット  温度保護装置は,溶接電源の種類によってその巻線温度が表 の絶縁の種類の公称温度

以下に下がるまで,自動又は手動によって復旧してはならない。

合否判定は,動作及び温度測定によって行う。

9.6

動作能力  温度保護装置は,定格出力電流又は I

2a

において次の回数,連続的に異常なく動作しなけ

ればならない。

a

)

定格出力電流又は I

2a

における使用率が

35

%以上の溶接電源は,

100

回。

b

)

定格出力電流又は I

2a

における使用率が

35

%未満の溶接電源は,

200

回。

合否判定は,特に電流及びリアクタンスが,温度保護装置が適用される回路と同じ電気的特性である等

価回路を,過負荷状態で連続的に要求回数遮断させて行う。

この試験後 9.4 及び 9.5 の要求条件を満足しなければならない。

9.7

表示  温度保護装置を備えた溶接電源は,温度保護装置が溶接電源の出力を低減するか又は停止し

たときに,それを表示しなければならない。自動復帰する温度保護装置の場合は,その表示器は,明るい

黄色(又は開口部に黄色の旗)

,又はその意味が取扱説明書に記載されているシンボル若しくは単語を示す

英数字の表示器とする。

合否判定は,目視検査によって行う。

10.

一次入力への接続

10.1

入力電圧の許容範囲  溶接電源は,その定格入力電圧の

90

110

%の入力電圧で動作できなければ

ならない。

エンジン駆動式の溶接電源では,そのエンジンは,発電機が溶接性能に悪影響を及ぼすことなしに,最

大負荷から無負荷までの負荷変動を許容できなければならない。

合否判定は,運転によって行う。

10.2

一次電源  複数の入力電圧で運転するように設計された溶接電源は,次のうちの一つを備えていな

ければならない。

a

)

入力電圧の調整が連結子によって行える内部の電圧選択パネル。表示が各入力電圧に対する連結子の


23

C 9300-1

:2006

配列を示していることとする。

b

)

入力電圧を明確に表示した端子からなる,内部の端子箱又は端子パネル。

c

)

タップを選択するスイッチ。そのスイッチが間違った位置に動かされないように,インタロックシス

テムを備えていることとする。そのインタロックシステムは,工具の使用によってだけ調整されるこ

ととする。

d

)

二つの入力ケーブル。それぞれは,異なるプラグ及びそのプラグの使われないピンが,活性にならな

いようにする選択スイッチを備えていることとする。

e

)

溶接電源を自動的に入力電圧に対応させるシステム。

参考

溶接電源は,選択された入力電圧の外部表示を備えてもよい。

合否判定は,目視検査及び次の試験による。

複数の入力電圧で運転する溶接電源の場合,工具を用いて取り付けられるカバーを備えていない接続点

は,可能なすべての入力接続及びスイッチの位置について,電圧試験装置を用いて試験する。カバーを備

えていない接続点間及びそれらの点と外箱との間の電圧が無電圧又は

12

ボルト以下であれば,

要求事項は

満たされているとする。

d

)

の場合,選択スイッチは,更に 10.7 によって試験される。

10.3

一次入力の接続方法  接続方法は,次のいずれかが認められる。

a

)

フレキシブルな入力ケーブルを溶接電源内の端子に恒久的に接続して装備している場合。

b

)

恒久的に設置する入力ケーブルを後から接続できるように溶接電源内に装備している端子。

c

)

溶接電源に備えた接続口(ソケット)

参考

この要求事項は,スイッチ,コンタクタなどの端子を使うことによって適合するようにしても

よい。

一次入力の接続方法は,最大実効入力電流 I

1eff

,最大入力電圧に従って,更に関連規格の要求事項に適

合するようにするか,又は

附属書 による。

合否判定は,目視検査による。

10.4

一次入力端子

10.4.1

一次入力端子の表示  一次入力端子は,JIS C 0445 又は他の構成部材に関連した規格に従って,明

確に表示されなければならない。表示の記号は,次によって,対応する端子の上又は近くに配置する。

a

)

単相入力:

U

V

(大文字)

b

)

三相入力:

U

V

W

(大文字)

合否判定は,目視検査による。

10.4.2

保護回路の連続性  内部保護回路は,故障の場合に遭遇すると思われる電流に耐える容量でなけれ

ばならない。

保護クラスⅠの溶接電源は,

附属書 及び附属書 表 に従った適切な大きさの保護導体端子を,相導

体端子の近くに,

外部保護導体の接続用に設ける。

この端子は,

(ケースの二つの部品を締め付けるような)

他のいかなる目的にも用いてはならない。

溶接電源の外面及び内部において,保護導体接続用の端子は,もし中性導体端子がある場合,それに電

気的に接続してはならない。

保護導体端子は,シンボル      [IEC 60417

-5019

DB:2002-10

]を用いて表示する。

また,次の表示を用いてもよい。

a

)

PE

”又は“接地”

(ただし,

E

,    ,

G

又はアースとしてもよい。


24

C 9300-1

:2006

b

)

緑/黄又は緑の単色。

絶縁された保護導体は,溶接電源の内部及び外部ともに,緑/黄又は緑の単色とする。もし,溶接電源

がフレキシブルな複数導体の入力ケーブルで電力を供給される場合には,そのケーブルには緑/黄又は緑

の単色の保護導体を備える。

溶接電源が保護導体を備えているときには,そのケーブルが端子から引っ張られたとき,保護導体より

先に相導体が破壊するように接続する。

合否判定は,目視検査及び 10.4.3 及び 10.4.4 の検査による。

参考

保護回路へ導体部品をしっかり締め付ける方法として,塗装を突き通すワッシャ,ねじ,又は

塗装のない表面のような手段が,目視検査において考慮されるべきである。

10.4.3

形式検査  定格入力電流又は I

1a

200

%の電流を,導通状態になると思われるケースの一部から

保護導体端子へ,

表 10 に示す最小寸法の保護結合回路を用いて,表 に示す時間の間流す。

  9  保護回路に要求される通電電流及び通電時間

通電電流

  A

通電時間

  min

30 以下

2

 31∼60

 4

 61∼100

6

101∼200

8

200 以上

 10

 10  試験に使用する外部保護導体の最小断面積

溶接電源に給電する

相導体の断面積

      mm

2

試験に使用する

外部保護導体の最小断面積

Sp   mm

2

S

≦14(16)

(16)14<≦38(35) 14(16)

(35)38

S

/2

参考  括弧の数値は,AWG(American Wire Gauge の略)の導体公称

断面積を採用の場合。

試験中,いかなる金属の溶解,溶接電源への結合部の劣化,又は火災の危険を起こすような加熱もなく,

ケースの一部と保護導体端子との間の電圧降下の測定値が,試験中

4 Vr.m.s.

を超えてはならない。

10.4.4

定常検査  試験は,

50 Hz

又は

60 Hz

PELV

(保護超低電圧)電源を用いて,少なくとも

10 A

電流を,

1

秒間流して行う。

保護結合回路の部分の各点と保護導体端子との間の電圧降下の測定値が試験中,

表 11 の値を超えては

ならない。

 11  保護結合回路の連続性の検証


25

C 9300-1

:2006

試験されるブランチの保護導体

の最小有効断面積

  mm

2

測定電圧降下の最大値

V

0.75(1.0) 4.4(3.3) 
1.25(1.5) 3.1(2.6) 
2(2.5) 2.4(1.9) 
3.5(4.0) 1.6(1.4) 
5.5(6.0)以上 1.1(1.0)

参考  括弧の数値は,AWG の導体公称断面積を採用の場合。

10.5

一次入力ケーブルの固定具  フレキシブルな一次入力ケーブル接続用の端子を備えた溶接電源は,

引っ張りから電気的接続を保護するケーブル固定具又はこれと等価な手段を装備する。

ケーブル固定具は,次のような構造でなければならない。

a

)

大きさは,

附属書 表 に規定する導体の断面積の範囲のフレキシブルケーブル用とする。

b

)

固定の方法は,容易に認識できるようにする。

c

)

ケーブルは,容易に取替えできるようにする。

d

)

ケーブル固定具の締付けねじが,露出導電性部品に接近したり電気的に接触し得る場合は,入力ケー

ブルがケーブル固定具の導電性の締付けねじに接触できないようにする。

e

)

ケーブルは,直接金属製のねじで保持しない。

f

)

少なくとも入力ケーブル固定具の一部は,溶接電源に確実に取り付ける。

g

)

入力ケーブル交換時に緩めたり締め付けたりする必要のあるねじは,他の部品を固定するために用い

ない。

h

)

保護クラスⅡの溶接電源の場合,ケーブル固定具は絶縁物で作るか,又は絶縁不良の場合に露出導電

性部品が帯電しないように絶縁する。

合否判定は,目視検査及び次の試験による。

規定の最小導体断面積をもつフレキシブルな入力ケーブルを電源接続点に接続する。ケーブル固定具を

そのケーブルに取り付けて締め付ける。

入力ケーブル自身又は溶接電源の内部部品が破損するおそれがないように,入力ケーブルは溶接電源の

中の奥の方へ押し込まれないようにする。

ケーブル固定具は,試験用ケーブルを接続して,緩めたり締め付けたりを

10

回行う。

入力ケーブルには,急に引っ張ることなく,

表 12 に規定する引張力を

1

分間与える。

 12  引張力

導体の公称断面積

mm

2

引張力

N

1.25(1.5) 125(150) 
2(2.5) 175(220) 
3.5(4.0) 295(330) 
5.5(6.0)以上 415(440)

参考  括弧の数値は,AWG の導体公称断面積を採用の場合。

試験の終わりにおいて,一次入力ケーブルは実用上支障のない程度のずれに収まっており,端子におい

ては導体の端が目立ってずれていないこととする。

試験の間,一次入力ケーブルに目に見える障害(例えば,シースの切れ目,切りきず,破れ)が生じて


26

C 9300-1

:2006

はならない。

さらに,規定の最大導体断面積をもつフレキシブルな入力ケーブルを電源接続点に接続して試験を繰り

返す。

10.6

一次入力の挿入口  一次入力ケーブルが金属部品を通過するところでは,絶縁物のブッシングを備

えるか,又は開口部は少なくとも

1.5 mm

の半径で滑らかに丸みをもっていなければならない。

合否判定は,目視検査による。

10.7

一次入力 ON/OFF 装置  組込みの一次入力

ON/OFF

装置(例:スイッチ,コンタクタ又は遮断器)

が備えられているときには,その装置は,

a

)

すべての接地されていない一次導体を切り替え,

b

)

回路が開か閉かを明確に示し,

c

)

定格は,

電圧定格:定格銘板に与えられた定格入力電圧の値より小さくない値

電流定格:定格銘板の表示値から求められる定格入力電流又は I

1a

より小さくない値であり,

又は,

d

)

その適用が妥当。

でなければならない。

合否判定は,目視検査及び d

)

に対しては次の試験による。試験のために,別の全く同じスイッチ装置を

用いてもよい。

溶接電源を,定格入力電流又は

I

1a

に対応できる定格入力電圧に接続する。保護クラスⅠの溶接電源には

10 A

から

20 A

のヒューズを

接地された一次電源の場合には,保護接地接続中に,

非接地の一次電源の場合には,一つの入力線と保護接地回路との間に

挿入する。

試験中入力電圧は,定格値より小さくならないように保つ。

過負荷特性  溶接電源の出力を,表 の断面積をもつ長さ

1.2 m

の導体によって短絡する。

一次入力

ON/OFF

装置を,

1

秒の最小オン時間で

6

10

回/分の割合で

100

回動作させる。

その定格が定格入力電流又は

I

1a

2

倍を超えている場合には,一次入力

ON/OFF

装置を試験する必

要はない。

耐久性  出力に標準負荷を接続し,

100

%使用率に対応する出力電流を流すように調整する。一次入力

ON/OFF

装置を,

1

秒の最小オン時間で

6

10

回/分で

1 000

回動作させる。

複数の定格入力電圧をもつ溶接電源は,最大の定格入力電圧でも試験する。

電気的又は機械的破損がないこと,保護クラスⅠの溶接電源は,ヒューズが切れないこととする。

参考

この項の要求する試験を満たしたことを証明された構成部材は,新しい用途での要求がもとの

試験と同等かそれ以下の場合,他の類似の用途に使うことができる。

10.8

入力ケーブル  入力ケーブルが溶接電源に組み付けられているとき,その入力ケーブルは,次によ

る。

a

)

使用目的に適合し,国家の法令・規格を満足する。

参考

国家の規格とは,日本工業規格(JIS)をいう。

b

)

最大実効入力電流 I

1 eff

に対応した導体断面積をもち,


27

C 9300-1

:2006

c

)

外箱の出口から測って,長さが少なくとも

2 m

あることとする。ただし,タイプ

J

の交流アーク溶接

電源は長さを規定しない。

合否判定は,目視検査及び最小クレストファクタが

3

の実効値計での測定及び計算による。

参考

最小クレストファクタとは,最大値/実効値の比の最小値をいう。実効値計で対応するクレス

トファクタ以上の電流又は電圧を測定すると誤差が生じるので,最小のクレストファクタを規

定する。

10.9

入力結合装置(附属のプラグ)  入力結合装置が,溶接電源の一部として備えられているときには,

その電流定格は次の a

)

b

)

を下回らないものとする。

a

)

一次入力スイッチの組込みいかんにかかわらず,8.3 に規定する試験に要求されるヒューズの電流定格

b

)

最大実効入力電流 I

1eff

100 V

の入力電源系統では,その電流定格は,次の a

)

b

)

を下回らないものとする。

a

)

入力スイッチを組み込んでいる装置については,定格入力電流又は

I

1a

70

b

)

入力スイッチを組み込んでいない装置については,最大設定時に出力を短絡して測った入力電流の

70

合否判定は,目視検査及び測定と計算による。

11.

出力

11.1

最高無負荷電圧(U

0

)  最高無負荷電圧は,11.1.111.1.4 に従わなければならない。ただし,タイ

J

の交流アーク溶接電源は,

附属書 の表 の規定による。

11.1.1

厳しい電撃の危険を伴う環境で使用する最高無負荷電圧  最高無負荷電圧は,次の値を超えてはな

らない。

a

)

直流ピーク値が

113 V

b

)

交流ピーク値が

68 V

,及び実効値が

48 V

整流器形直流溶接電源は,整流器が故障した場合でも許容値を超えてはならない(例えば,回路開放,

短絡,位相故障)

この規定を満足する溶接電源は,記号

を表示できる。

合否判定は,11.1.5 に従った測定,及び故障シミュレーションによって行う。

11.1.2

厳しい電撃の危険を伴わない環境で使用する最高無負荷電圧  最高無負荷電圧は,次の値を超えて

はならない。

a

)

直流ピーク値が

113 V

b

)

交流ピーク値が

113 V

,及び実効値が

80 V

合否判定は,11.1.5 に従った測定によって行う。

11.1.3

作業者に対して保護機能があり,機械的に保持されたトーチを使用する場合の最高無負荷電圧  最

高無負荷電圧は,次の値を超えてはならない。

a

)

直流ピーク値が

141 V

b

)

交流ピーク値が

141 V

,及び実効値が

100 V

次の要件が満たされた場合だけ,この値が許容される。

a

)

トーチは手持ちでない場合。

b

)

無負荷電圧は,溶接終了時には自動的にスイッチが切れる場合。

及び,

S


28

C 9300-1

:2006

c

)

帯電部品との直接接触に対する保護が,次によって与えられる場合。

IP2X

の保護等級

又は,

−危険低減装置(13.

を参照)

合否判定は,11.1.5 に従った測定,運転,及び目視検査によって行う。

11.1.4

プラズマ切断などの特別なプロセスに対する最高無負荷電圧  最高無負荷電圧は,直流ピーク値

500 V

を超えてはならない。

合否判定は,固定抵抗

200 Ω

と直列に接続した可変抵抗

5 kΩ

を固定抵抗

5 kΩ

の抵抗に置き換えてもよ

いことを除いて,11.1.5 に従った測定,運転,及び目視検査によって行う。

直流ピーク値

113 V

を超える最高無負荷電圧は,次の要件が満たされた場合だけ許容される。

a

)

それぞれのトーチを組み合わせたこれらの切断電源は,トーチが分解された場合,又は切断電源から

外された場合に,無負荷電圧が出力しない安全システムを構成しなければならない。

b

)

無負荷電圧は,制御回路(起動スイッチ)が開放されてから

2

秒以内にピーク値

68 V

以下にならなけ

ればならない。

c

)

トーチ先端と母材又は接地との間の電圧は,アーク電流が遮断されたとき(すなわち,パイロット及

びメインアークの両方が消滅したとき)にピーク値

68 V

を超えてはならない。

この規定に従う条件を,取扱説明書に明記しなければならない。

この規定を満足する切断電源は,記号

を表示できる。

合否判定は,最小限

5 kΩ

の抵抗と測定器又はオシロスコープとによって測定する。

11.1.5

測定  最高無負荷電圧は,表 13 による。ただし,タイプ

J

の交流アーク溶接電源は,

附属書 

1

の規定による。

 13  最高無負荷電圧

箇条

動作条件

最高無負荷電圧

直流出力の場合

交流出力の場合

11.1.1

厳しい電撃の危険を伴う環境の場合 113

Vpeak 以下

68

Vpeak 以下

48

Vr.m.s.以下

11.1.2

厳しい電撃の危険を伴わない環境の場合 113

Vpeak 以下 113

Vpeak 以下

80

Vr.m.s.以下

11.1.3

作業者に対して保護機能があり,溶接トーチが
機械的に保持されている環境の場合

141 Vpeak 以下 141 Vpeak 以下 100

Vr.m.s.以下

11.1.4

プラズマ切断 500

Vpeak 以下

電子制御された溶接電源は,a

)

又は b

)

を満足しなければならない。

a

)

電子回路にいかなる故障があっても,

表 13 による最高無負荷電圧を超えないこととする。

b

)

最高無負荷電圧が

表 13 を超える場合は,出力端子における無負荷電圧を

0.3

秒以内に切ることができ,

自動的にリセットされない保護装置を備えていることとする。

無負荷電圧が

表 13 による値より高い場合は,溶接電源は危険低減装置を 13.

に従い装備しなければなら

ない。

これらの値は,アーク起動装置又はアーク安定化装置によって重畳される電圧には適用されない。

合否判定は,測定によって行い,更に回路解析及び/又は故障シミュレーションによって行う。

a

)

実効値  実効値の測定は,外部出力回路に最大許容誤差±

5

%の

5 kΩ

の抵抗を接続して測定する。

b

)

ピーク値  再現性のあるピーク値測定のために,危険のないインパルスは無視する。ピーク値(

Vpeak

は,

図 に示す回路によって測定する。

S


29

C 9300-1

:2006

  3  ピーク電圧値の測定回路

平均値を表示する電圧計を使用する。無負荷電圧の実際値にできるだけ近い測定レンジを選択する。少

なくとも

1 MΩ

の内部抵抗をもつ電圧計を使用する。

各部品の特性値の許容差は±

5

%を超えないものとする。

形式検査時は,

200 Ω

5.2 kΩ

の負荷で測定した電圧の最大ピーク値を得るために,可変抵抗を

0 Ω

5

kΩ

まで変化させる。この測定は,測定装置の接続を適宜逆にして繰り返す。

形式検査によって最高の電圧値を示す抵抗値を求め,その抵抗値によって定常検査を行ってもよい。

11.2

標準負荷電圧の形式検査の試験値  標準負荷電圧は,11.2.111.2.7 に従わなければならない。ただ

し,タイプ

J

は,

附属書 の規定による。

11.2.1

被覆アーク溶接

I

2

600 A

まで:      U

2

=(

20

0.04

I

2

V

I

2

600 A

超過:      U

2

44 V

11.2.2

TIG

溶接

I

2

600 A

まで:      U

2

=(

10

0.04

I

2

V

I

2

600 A

超過:      U

2

34 V

11.2.3

MIG/MAG

及びセルフシールドアーク溶接

I

2

600 A

まで:      U

2

=(

14

0.05

I

2

V

I

2

600 A

超過:      U

2

44 V

11.2.4

サブマージアーク溶接

I

2

600 A

まで:      U

2

=(

20

0.04

I

2

V

I

2

600 A

超過:      U

2

44 V

11.2.5

プラズマ切断

I

2

165 A

まで:      U

2

=(

80

0.4

I

2

V

I

2

165 A

500 A

:    U

2

=(

130

0.1

I

2

V

I

2

500 A

超過:      U

2

180 V

製造業者は,典型的な切断条件を基にエアープラズマ切断の負荷電圧を決めることができる。

参考

製造業者の決めた負荷電圧は,プラズマプロセスの特質によって,すなわち,プラズマトーチ

のデザイン,推奨するプラズマガス,切断テクニックなどの相互作用によって許される。それ

ぞれの項目は,性能にかかわり,電圧に影響を及ぼす。

11.2.6

プラズマ溶接

I

2

600 A

まで:      U

2

=(

25

0.04

I

2

V

1 kΩ

6.8 μF

10 nF

0.2 kΩ

V

U

0

0∼5 kΩ

1

=ダイオード 1N4007 又は相当品

1


30

C 9300-1

:2006

I

2

600 A

超過:      U

2

49 V

11.2.7

プラズマガウジング

I

2

300 A

まで:      U

2

=(

100

0.4

I

2

V

I

2

300 A

超過:      U

2

220 V

11.2.8

測定  溶接電源の出力調整範囲内では,11.2.111.2.7 に従った標準負荷電圧(U

2

)で標準出力電

流(I

2

)を供給できなければならない。ただし,タイプ

J

の標準負荷電圧は,

附属書 の規定による。

合否判定は,出力の静特性を多数の測定点をもとに確認する。

11.3

出力を調整する機械的開閉装置  溶接電源からの出力の大きさを調整又は制御するために使われる,

スイッチ,接点,回路遮断器又は他の制御装置は,使用に対して適正な耐久力をもたなければならない。

合否判定は,次の試験による。

装置は,試験用溶接電源に取り付けられ,出力は,無負荷状態で

6 000

回の全範囲での操作ができなけ

ればならない。装置が入力回路にあるときは,溶接電源は最大の定格入力電圧で動作させる。装置の電気

的,機械的欠陥及び溶接電源に損傷があってはならない。

参考

これらの試験項目を満たすことが実証済みの部品は,他の要求事項がこれと同等以下であれば

類似の機器に用いてもよい。

11.4

出力端子への接続

11.4.1

不用意な接触からの防護  出力端子は,溶接ケーブルが接続されていてもいなくても,人体及び金

属物,例えば,運搬用台車,クレーンフックなどによる不用意な接触から防護されなければならない。

こうした防護とは,例えば,次のようなことである。

a

)

接続口のいかなる充電部も接続開口面の後に引っ込める。

IEC 60974-12

に従っているカップリング装置は,この要求を満たしている。

b

)

丁番で動くカバー及び保護ガードを付ける。

合否判定は,目視検査による。

11.4.2

接続口の位置  カバーのない接続口は,開口部が上向きに傾かないように取り付ける。

参考

自動的に閉じる仕掛けをもつ接続口は,その開口部が上向きに傾いていてもよい。

合否判定は,目視検査による。

11.4.3

出力開口部  溶接ケーブルが金属部分を通過するところでは,絶縁物のブッシングを備えるか,又

は開口部は,少なくとも

1.5 mm

の半径で滑らかに丸みをもっていなければならない。

合否判定は,目視検査による。

11.4.4

三相交流マルチオペレータ溶接電源  (対応国際規格の規定を不採用とした。)

11.4.5

表示  母材及び電極に接続するための端子は,はっきりと表示しなければならない。

直流溶接電源には,出力端子又は極性切換器の上若しくは近くに,極性を明示する。この要求事項は,

プラズマ切断電源には適用しない。

表示の記号は,次による。

a

)

交流出力のもの:

u

v

(小文字)

b

)

直流出力のもの:+,−

合否判定は,目視検査による(15.2 参照)

11.4.6

プラズマ切断トーチの接続  トーチは,プラズマ切断電源に接続し,かつ,取り外せなければなら

ない。

a

)

プラズマ切断電源の内部では,工具を使用するか,ねじ又はカップリング装置による。


31

C 9300-1

:2006

又は,

b

)

プラズマ切断電源の外部では,次の要件を満たすカップリング装置による。

1

)

互換性のないトーチが接続できないように設計する。

及び,

2

)

工具を用いて接続する。

カップリング装置が外されるときは,作業者に接触し得る部分の電圧は

SELV

を超えた高電圧が生じて

はならない。

合否判定は,目視検査及び測定による。

11.5

外部装置への電力供給  溶接電源が外部装置へ電力を供給するときは,次のいずれかによって供給

されなければならない。

a

)

出力回路

b

)

IEC 61558-2-6

に従う安全形絶縁変圧器,又は溶接電源に組み込まれた同様の絶縁変圧器。

c

)

製造業者が推奨する外部装置のすべての露出導電部が保護接地導体に接続されているときは,

120

Vr.m.s.

以下の定格電圧の IEC 61558-2-4 に従う絶縁変圧器。この保護接地導体は,出力電流に対して

電流検出リレーによって,又は外箱のような当該金属部品の絶縁によって保護する。

外部装置は,遠隔操作器,ワイヤ送給装置,アーク起動・アーク安定化装置,トーチ,走行台車,又は

出力回路に接続されている他の装置を含む。

合否判定は,目視検査,故障シミュレーションによる。

11.6

補助電源出力  溶接電源が,出力回路の一部ではない外部装置(例えば,照明器具,外部冷却装置,

電動工具)などに電源を供給するように設計されている場合は,補助電源回路及び附属品はそれらの装置

の使用に関連する規格及び基準に適合しなければならない。

補助電源の出力回路は,6.3.2 及び 6.3.3 に従って,入力回路から電気的に分離・絶縁する。

補助電源の出力端子及びソケットの側には,使用できる電流・電圧・使用率(

100

%以下の場合)及び

交流又は直流の区分を適切に,明確に,消えないように表示する。

合否判定は,6.1.46.1.56.3.2 及び 6.3.3 の試験時の目視検査並びに 15.1 に規定する耐久性試験によっ

て行う。

11.6A

始動電圧  始動電圧回路をもつ溶接電源は,アーク起動信号が入力された後,

2

秒以内の間だけ直

流始動電圧が発生し,その値は

180 V

mean

以下でなければならない。

合否判定は,

溶接電源を動作させて確認する。

溶接電源の入力回路に定格周波数の定格入力電圧を加え,

その始動電圧が最高となる回路状態で,アーク起動信号を入力して少なくとも

1 MΩ

の内部抵抗をもつ電

圧計を用いて始動電圧を測定する。及び,動作時間を測定する。

11.7

溶接ケーブル  溶接電源に出力ケーブルが具備されている場合には,JIS C 3404 又は JIS C 3663-6

の要求事項に適合しなければならない。

12.

制御回路  溶接電源の制御回路は,各種試験で定められている条件において正常に動作しなければな

らない。

出力回路に接続されていない制御回路は,次の要求を満たさなければならない。

a

)

制御回路の動作電圧は,

277 V

を超えない。

参考

トーチスイッチなどの電圧は,交流

30 Vr.m.s.

,直流

45 Vmean

以下の電圧を推奨する。

b

)

別々の巻線をもつ変圧器によって制御回路に電力を供給する。


32

C 9300-1

:2006

c

)

過電流保護回路を具備する。

d

)

安全を損じる一つ一つの条件を評価する。

e

)

補助変圧器の二次回路は,

SELV

を除いて接地する。

f

)

束になった導体の絶縁は,導体のいずれかの最も高い電圧に耐える。

g

)

ソフトウェア及び論理回路は,安全に対して否定的な影響がないようにする。

h

)

外箱によって保護されていない制御回路は,二重絶縁又は強化絶縁によって入力回路から絶縁する。

合否判定は,分析及び測定による。

参考

制御回路のタイプ

a)

溶接電源又は切断電源に内蔵された制御回路。

b)

製造業者によって計画された電源と周辺装置との間の接続を意図した制御回路。

c)

電源と他のタイプの補助装置の接続とを意図した制御回路。

d)

内部のガスコンソールのための制御回路。

13.

危険低減装置

13.1

一般的要求事項  次に示す許容最高無負荷電圧を超えた無負荷電圧によって生じる感電の危険性を

低減させるものでなければならない。

危険低減装置は,

表 14 に従った動作をしなければならない。

ただし,JIS C 9311 を併用又は内蔵することを意図して設計された交流アーク溶接電源には適用しない。

 14  危険低減装置要求

低減していない無負荷電圧

低減無負荷電圧

動作時間

(s)

11.1.2 を超え 11.1.3 以下 11.1.1

0.3

11.1.1 を超え 11.1.2 以下 11.1.1  2

13.2

電圧低減装置  電圧低減装置は,外部出力回路の抵抗が

200 Ω

を超えたとき,自動的に最高無負荷

電圧を 11.1.1 以下の電圧に低減しなければならない。動作時間は,

表 14 による。

この規定を満足する溶接電源は,記号

を表示できる。

参考

定格低減無負荷電圧は可能な限り低くすることが望ましい。

合否判定は,可変負荷抵抗を溶接電源の出力端子に接続して行う。電圧及び動作時間の測定は,抵抗を

増加させながら行う。

13.3

交流から直流に切り替える装置  交流から直流に切り替える装置は,外部出力回路の抵抗が

200  Ω

を超えたときに,自動的に交流の最高無負荷電圧を 11.1.1 に示す電圧以下の直流無負荷電圧に切り替えな

ければならない。動作時間は,

表 14 による。

この規定を満足する溶接電源は,記号

を表示できる。

合否判定は,13.2 による。

13.4

危険低減装置の接続  作業者が工具を使用しなければ危険低減装置を取り外したり,又はバイパス

できないような構造でなければならない。

合否判定は,目視検査による。

S

S


33

C 9300-1

:2006

13.5

危険低減装置の動作への干渉  製造業者によって指定された遠隔制御装置,及びアーク起動・アー

ク安定化装置は,危険低減装置の適正な機能に干渉を及ぼしてはならない。すなわち,無負荷電圧が許容

値を超えてはならない。

合否判定は,危険低減装置に干渉を及ぼし得る装置で 13.2 の試験を繰り返すことによって行う。

13.6

良好な動作の表示  危険低減装置が良好に動作していることを表示する,表示灯のような確実な手

段を設けなければならない。表示の方法は,a

)

又は b

)

が望ましい。

a

)

表示灯は,電圧が低減されたか又は直流に切り替わったときに点灯する。

b

)

出力端子間の電圧を外部から判別できなければならない。表示灯

1

個の場合は,溶接機の無負荷電圧

が印加されている状態では,表示灯の明るさが増す。

合否判定は,13.1 の試験中に目視検査によって行う。

13.7

フェールセーフ状態  危険低減装置が 13.1 に従った動作ができなかったときは,出力端子の電圧を

表 14 に従って 11.1.1 以下の電圧にしなければならない,また,自動的にリセットできてはならない。

合否判定は,危険低減装置の問題点のシミュレーション,及び危険低減装置が誤動作したときに安全な

状態に到達するまでの所要時間を測定することによって行う。

14.

機械的要求事項

14.1

一般的要求事項  溶接電源は,電撃その他の危険を避けるために,最低限度の要求事項を守り,正

常な使用状態に耐えるのに必要な強さ及び剛性をもつ構造としなければならない。溶接電源は,すべての

充電部及び危険な動く部品(プーリ,ベルト,ファン,ギヤなど)を収めるケース及びカバーを具備する。

ただし,次のものについては,すべてを囲う必要はない。

a

)

入力ケーブル,制御ケーブル及び溶接ケーブル

b

)

溶接ケーブル接続用出力端子

次の(14.214.5 による。

)試験において,構成部品及びケースに何らかの変形が生じた場合でも,危険

防止のために,この規格の要求事項に適合しなければならない。また,容易に手の触れる部分は,けがを

すると思われる鋭角な角,荒い面又は突出部があってはならない。

合否判定は,14.214.5 の要求を満たしていることを条件に目視によって行う。

14.2

外箱

14.2.1

外箱材料  外箱は,金属(マグネシウムを除く。)又は非金属の材料で製作する。充電部分との接

触保護を意図した非金属材料は,JIS Z 2391 に従った可燃性分類

V

1

又はそれ以上のものでなければな

らない。

合否判定は,非金属の材料仕様に基づく検査による。

14.2.2

外箱強度  通風孔を設けた場合も含めて,溶接電源の外箱は,附属書 に規定するものによって

10 Nm

の衝撃力が外箱表面に加えられた場合でも耐えなければならない。

ハンドル,押しボタン,調整ダイアルなどは,振り子式衝撃ハンマによる試験を行う必要がない。

外箱は,

附属書 に示す最小厚さの板金による構造であってもよい。

合否判定は,次に示す a

)

又は b

)

によって行う。

a

)

外箱の衝撃試験は,

附属書 の 1.

に規定する振り子式衝撃ハンマ,又は

附属書 の 2.

に規定する落下

ウエイト,若しくはこれらと等価的な手段によって,次の内容で行う。

1

)

サンプル

1

台について試験を実施する。

2

)

試験中は,溶接電源には電力を供給しない。


34

C 9300-1

:2006

3

)

電気的故障又は最も危険を生じやすい箇所に対して行う。

4

)

衝撃を加える回数は,最低

5

回とする。

5

)

衝撃は,通常の作業状態において,最も殴打されやすい箇所を選んで,過不足なく加えられるよう

にする。

6

)

外箱の同じ箇所に

3

回を超える衝撃を加える必要はない。

b

)

板金の厚さ測定

14.3

つり上げ手段

14.3.1

機械的つり上げ手段  組み立てられた溶接電源をつり上げるための機械的手段,例えば,アイボル

トなどが具備されている場合,それらは溶接電源の質量から計算した次の静的荷重に耐えることができな

ければならない。

a

)

溶接電源の質量が

150 kg

未満の場合,質量の

10

倍の荷重。

b

)

溶接電源の質量が

150 kg

以上の場合,質量の

4

倍又は最低

15 kN

の荷重。

つり上げ部が一つの場合は,つり上げ中にかかる回転力で緩まないように設計する。

合否判定は,目視検査及び次の方法によって行う。

溶接電源は,すべての必要な附属品を装着した状態(ガスボンベ,分離式トレーラ,カート,台車など,

溶接電源と一体になっていないものは除く。

)にする,又はエンジン駆動式の溶接電源は,すべての運転の

ための準備が整った状態にする。溶接電源は,強固に床面に固定し,製造業者の推奨するつり上げ具にチ

ェーン又はケーブルを取り付け,

10

秒間連続して上方に引っ張る,又は,つり上げ手段の素材及び溶接構

造などの破断応力の計算によって行う。

二つ以上のつり上げ部がある場合,チェーン又はケーブルは,力が均等に分けられるようにし,また,

鉛直に対して

15

°より大きい角度にならないようにする。

14.3.2

手動つり上げ手段  組み立てられた溶接電源をつり上げるための手動的手段,例えば,ハンドル及

びストラップが具備されている場合,これらは溶接電源の質量から計算した次の静的荷重に耐えることが

できなければならない。

質量の

4

倍か,少なくとも

600 N

の力。

合否判定は,目視検査及び次の方法によって行う。

溶接電源は,すべての必要な附属品を装着した状態(ガスボンベ,分離式トレーラ,カート,台車など,

溶接電源と一体になっていないものは除く。

)にする。溶接電源は,強固に床面に固定し,製造業者の推奨

するハンドル,ストラップにチェーン又はケーブルを取り付け,

10

秒間連続して上方に引っ張る,又はつ

り上げ手段の素材などの破断応力の計算によって行う。

14.4

落下耐量  必要な附属品(標準装備する装置ではなく恒久的に取り付けない,ガスボンベ,分離式

トレーラ,カート,台車などは除く。

)を装着した溶接電源について,落下試験によって強度を確認する。

a

)

質量が

25 kg

以下の溶接電源については,

250

260 mm

の高さの落下試験に耐えることとする。

b

)

質量が

25 kg

を超える溶接電源については,

100

110 mm

の高さの落下試験に耐えることとする。

合否判定は,堅い面に

3

回落下させて行う。

これらの落下は,溶接電源の底部の同じ箇所を打ちつけるのではなく,毎回異なった底部の角を打ちつ

けるようにする。

また,エンジン駆動式の溶接電源は,すべての運転のための準備が整った状態で試験する。


35

C 9300-1

:2006

14.5

傾斜安定性  (ガスボンベ,ワイヤ送給装置又は冷却装置のような,形式に従って製造業者が指定

する附属機器を装備して)最も不安定な状態にある溶接電源は,

10

゜以内の傾斜で転倒してはならない。

車輪付きの溶接電源は,車輪が回転しないようにして確認する。

もし,製造業者が決めた傾斜安定性がこの項で規定する値より低いその他の附属機器を指定するとき

は,固定方法,その他の必要な方法を取扱説明書に示さなければならない。

合否判定は,溶接電源を平たい面に置き,傾けることによって行う。

15.

定格銘板

15.1

一般的要求事項  定格銘板は,明りょう,かつ,消えないように製作し,溶接電源の見やすい箇所

に確実に取り付けるか,又は印刷しなければならない。

参考

定格銘板の目的は,使用者へ電気的特性を示し,溶接電源の正しい選択をできるようにするこ

とである。

合否判定は,目視検査及び表示を水に浸した布で

15

秒間,次に石油に浸した布で

15

秒間,手でこする

ことによって行う。

この試験後においても,表示は容易に読み取れることが必要であり,簡単にはがれたり,まくれたりし

てはならない。

15.2

表示  定格銘板には,少なくとも図 4,又は表 15A 及び表 15B の事項を表示しなければならない。

定格銘板の表示例を,

附属書 K(参考)に示す。

適用規格番号の表示は,規定全項目に対応しているとき表示できるものとする。

ただし,タイプ

J

の要求項目を一つでも採用した電源は,区分タイプ

J

を表示する。

なお,採用したタイプ

J

の要求項目は,取扱説明書に明記しなければならない。

表 15B は,タイプ

J

のエンジン駆動式の溶接電源へ

表 15A 以外に追加表示する内容を示す。

定格銘板の大きさ及び構成は,規定しないが,使用者が見やすく,便利な位置に取り付けるべきである。

a)機器の識別名

1)

2)

3)

4)        

オプション

5)

b)溶接出力

10)

6)

8)

11)

11a)

11b)

11c)

12)

12a)

12b)

12c)

7)

9)

13)

13a)

13b)

13c)

c)エネルギー入力

15)又は 18)

16)

17)

14)

又は 9)

又は 20)

該当する場合

又は 21)

 該当する場合

22)

 

オプション

23)

該当する場合

  4  表示内容


36

C 9300-1

:2006

 15A  タイプ の場合の表示内容

番号

事項

備考

 1

名称又はその略称

名称は,主対象とする溶接法に準拠する。

 2

適用規格番号及びタイプ区分

JIS C 9300-1”及び“

タイプ J”を表示する。

 3

定格出力電流(A)

交流又は直流の区分も示す。

 4

定格負荷電圧(V) 

交流アーク溶接機の 500A 機は,抵抗降下電圧とリアクタンス

降下電圧との両方を表示する。

 5

定格使用率(%)

 6

出力調整範囲 

出力の範囲として,最小出力電流及び定格出力電流,並びに
それらに対応した標準負荷電圧を示す。

 7

最高無負荷電圧(V)

 8

始動電圧(V)

始動電圧回路をもつものだけ表示する。

 9

定格入力電圧(V)及び相数 

複数の定格入力電圧をもつ場合は,すべて併記する。 
エンジン駆動式のものは不要。

10

定格周波数(Hz)

エンジン駆動式のものは不要。

11

定格入力(kVA 及び kW)

定格が 2 種類以上ある場合は最大のものを表示する。

12

質量(kg)

冷却水,燃料,潤滑油などは,含めない。

13

保護等級 IP コードを示す。

14

保護クラス

保護クラスⅡのときだけ    (二重四角)を表示する。

15

製造業者名又はその略号

16

製造番号

17

製造年

18

使用環境条件

購買者との間で特別に取り決めた場合に表示する。

 15B  タイプ のエンジン駆動式への追加表示内容

番号

事項

備考

19

定格回転速度(min

1

20

定格出力周波数(Hz)

交流出力のもの。

21

電流調整範囲(A)

22

補助電源の電圧(V)

,周波数(Hz)

,定格出

力及び最大出力(kVA 又は kW)

補助電源をもつものに適用する。 

23

  燃料タンクの容量(l)

15.3

内容  次に,図 に示す銘板の数字の枠について説明する。

a

)

識別名

1

  製造業者,供給業者,又は輸入業者の名前及び住所,並びに必要であれば,商標,生産国。

2

  機器の形式名(識別名)

3

  設計及び製造日が追える記述,例えば,製造番号。

4

  (オプション)溶接電源のシンボル,例えば,

単相変圧器

三相変圧器−整流器


37

C 9300-1

:2006

単相又は三相入力インバータ電源

交流,直流出力インバータ電源

単相交流,直流併用電源

エンジン交流発電機

エンジン−発電機−整流器

5

  溶接電源がこの規格の要件に合致していることを確認するための,この規格番号の表示。

b

)

溶接出力

6

  溶接プロセスの記号,例えば,

被覆アーク溶接

TIG 溶接

MIG/MAG 溶接

セルフシールドアーク溶接

サブマージアーク溶接

プラズマ切断

プラズマガウジング

プラズマ溶接

7

      (該当する場合)厳しい電撃の危険を伴う環境での溶接作業に適した溶接電源の記号。

参考 1.

この記号は,適切な寸法で溶接電源の前面に表示することを推奨する。

8

  出力電流の記号,例えば,

直流

交流。定格周波数は,Hz で表す(例えば,50 Hz)

直流又は交流出力。定格周波数は,Hz で表す。


38

C 9300-1

:2006

9

  U

0

...V

    最高無負荷電圧

 a)

直流の場合  ピーク値

 b)

交流の場合  実効値

参考 2.

溶接電源に危険低減装置を装備している場合は,危険低減装置が動作する前の電圧。

幾つかの無負荷電圧が調節可能な場合,定格入力電圧における無負荷電圧定格の最小値及び最大値の範

囲。

さらに,該当する場合には,次の項目を追加する。

a)

U

r... V

  電圧低減装置の場合,定格低減無負荷電圧

b)

U

s... V

  交流直流切替装置の場合,定格切替無負荷電圧

10

...A/...V

 ...A/... V

    出力範囲,定格最小及び定格最大出力電流とそれに対応する負荷電圧。

11

  X    使用率記号

12

  I

2

    定格出力電流の記号

13

  U

2

標準負荷電圧の記号

11a

11b

11c

...

40

℃の周囲温度での使用率の値

12a

12b

12c

...A

    定格出力電流値

13a

13b

13c

...V

    標準負荷電圧値

これらの枠は,次の三つの設定条件に従い表を構成する。

a)  ...

%      定格最大出力電流における使用率

b)  60

使用率

c)  100

%    使用率

a)

の欄は,定格最大出力電流に対する使用率が

60

%又は

100

%の場合は使用する必要がない。

b)

の欄は,定格最大出力電流における使用率が

100

%の場合は使用する必要がない。

c

)

エネルギー入力

14

  エネルギー入力の記号,例えば,

入力供給電力,相数,

(例えば,1 又は 3)

,交流電流及び定格周波数の記号

(例えば,50 Hz 又は 60 Hz)

エンジン

電気的に電力が供給される溶接電源

機械式で電力が供給される溶接電源

15  U

1

…V

定格入力電圧 18

n

min

-1

定格回転速度

16  I

1max

…A

定格最大入力電流 19

n

0

min

-1

定格無負荷回転速度

17  I

1eff

…A

最大実効入力電流 20

n

1

min

-1

  (該当する場合)定格アイドル速度

枠 15∼17 は,対応する値で表を作る。 21

P

1max

kW  (該当する場合)最大消費電力

22

IP..

        保護等級,例えば,

IP21

又は

IP23

23

      (該当する場合)保護クラス

II

の記号

合否判定は,目視検査及びすべてのデータを確認する。

15.4

許容公差  溶接電源から得られる実測値は,定格銘板の記載値に対して次の許容公差を満足しなけ

ればならない。

a

)

U

0

    最高無負荷電圧:

V

±

5

11.1

による。ただし,

表 13 に示す値を超えてはならない。


39

C 9300-1

:2006

b

)

I

2min

  最小出力電流:

 A

U

2min

  最小出力電流に対する最小標準負荷電圧:

 V

定格銘板の値より大きくなってはならない。

c

)

I

2a

又は定格出力電流:

 A

I

2a

に対する標準負荷電圧 U

2a

又は定格負荷電圧:

 V

定格銘板の値より小さくなってはならない。

d

)

n

  定格回転速度:

 min

1

±

5

e

)

P

1max

  I

1a

又は定格入力電流のときの入力:

 kVA

及び

kW

±

5

f

)

I

1a

又は定格入力電流:

 A

±

10

合否判定は,測定による。

15.5

回転方向  必要に応じて,エンジン駆動式の溶接電源には回転方向を示す。

合否判定は,目視検査による。

16.

出力調整

16.1

出力調整方式  垂下特性形では出力電流が指定の最小値と最大値との間で,定電圧特性形では出力

電圧が指定の最小値と最大値との間で,連続的又は段階的に調整できなければならない。

連続調整が幾つかのレンジに分かれるときは,そのレンジ間の調整範囲にすき間があってはならない。

合否判定は,測定による。

16.2

調整装置の表示  別々の調整目盛に対応するようになっている溶接電源は,その出力を,つまみの

上若しくは側に明確で消えないように表示するか,又はディジタルで表示する。

ディジタル式に調整及び読出しができる溶接電源以外は,次による。

a

)

目盛又は調整器の表による設定指示は,出力電流に対する標準負荷電圧値を考慮する。

b

)

段階的切替での各位置,連続調整での各目盛は,次によって明確に表示する。

1

)

調整可能なパラメータの数値表示,

又はこれが不可能な場合は,

2

)

英数字の印

備考

2

)

の場合,装置上又は取扱説明書中の表に,各調整つまみの位置での調整パラメータの実際の

値を示さなくてはならない。

c

)

幾つかのレンジにわたって調整する場合,各レンジでの最大及び最小値を示す。

d

)

一つ以上のプロセスに使用できる溶接電源で標準負荷電圧が異なる場合,各々のプロセスに合った調

整目盛で,別々に表示する。もし,これが不可能な場合,b

)

に示すような英数字の印を使用する。

e

)

幾つかの定格入力電圧で使用できる溶接電源であり,同じ調整つまみ位置でも溶接パラメータの数値

が異なるものは,別々の目盛,又は別々の英数字の印を付ける。

合否判定は,目視検査による。

16.3

電流又は電圧調整表示  電圧又は電流の調整ができるものは,出力目盛をボルト,アンペア又は任

意の参考目盛で表示する。

電圧又は電流表示の精度は,

a

)

最大設定の

100

%から

25

%……………真値の±

10

b

)

最大設定の

25

%未満……………………最大設定の±

2.5

製造業者が装置に電流計又は電圧計を取り付ける場合,

2.5

級のダンパー付が適切である。


40

C 9300-1

:2006

合否判定は,測定及び目視検査による。

17.

取扱説明及び注意書き

17.1

取扱説明  溶接電源は,(適用可能なものにつき)次を含む取扱説明及び注意書きが付いていなけれ

ばならない。

a

)

一般事項

b

)

溶接電源及び各部品の質量,それらの正しい運搬方法(例えば,フォークリフト,クレーンなどによ

る。

,並びにガスボンベ,ワイヤ送給装置などの取扱い上の注意事項

c

)

指示,印及び絵記号の意味

d

)

ヒューズ又は遮断器の定格容量を含む,適切な入力ケーブル,入力接続器具,又は接続プラグの選択

及び接続に関する情報

e

)

溶接電源に関する正しい使用法(例えば,冷却装置,設置場所,制御装置,計器,燃料の種類など)

f

)

溶接能力,静特性(垂下又は定電圧)

,使用率の制限及び必要に応じて温度保護装置の説明

g

)

保護等級に関する使用制限(例えば,溶接電源は降雨中,降雪中では使用できないなど)

h

)

作業者又は作業区域にいる人への危険予防に関する基本的指針(例えば,感電,ヒューム,ガス,ア

ーク光,熱せられた金属,爆発,騒音など)

i

)

溶接作業で特別な注意が払われなくてはならない条件(例えば,感電の危険の高い環境,可燃性の周

辺物,可燃性の製品,閉そくされた容器内,高所での作業など)

j

)

溶接電源の部分的検査,すべての検査,及びその他の作業(例えば,清掃)の推奨する周期などの保

守方法

k

)

主要部品リストの付いた適切な回路図,プラズマ切断などの特別なプロセスの場合は,11.1.4 参照。

l

)

通常の入力電圧において補助電源出力を供給するように設計した溶接電源の回路に関する情報(例え

ば,照明,電動工具のための補助電源出力など)

m

)

溶接電源が傾斜した場所に置かれるときの転倒に対する注意

n

)

凍結パイプの溶解に溶接電源を使用することに対する警告

o

)

プラズマ切断電源に適用するプラズマ切断用トーチの形式

p

)

プラズマガスの圧力,流量,種類,必要に応じて冷却ガス又は冷却液の圧力,流量,種類

q

)

出力電流及びそれに対応するプラズマガスの値の調整段階又は範囲

r

)

(対応国際規格の規定を不採用とした。

s

)

温度上昇試験を周囲温度で行ったこと,及び

40

℃の使用率をシミュレーションによって決めたこと

の注意書き。

t

)

定格最大出力電流時の最大定格入力(

kVA

kW

u

)

タイプ

J

は,採用したタイプ

J

の要求項目

v

)

タイプ

J

の交流アーク溶接電源に関する電撃防止装置についての注意事項

以上のほかに,保護クラス,絶縁の種類,汚染度,力率など,その他の有効な情報を含めてもよい。

合否判定は,取扱説明書を読んで行う。

17.2

注意書き  各溶接電源には,作業者及び作業範囲内にいる人に対し危険になり得ること,また,

“取扱

説明書を作業の前に読まなくてはならないこと”を,前面板上又は近くに明確で消えないように表示する。


41

C 9300-1

:2006

この注意書きは,

“作業員がトーチを選択,接続する前に取扱説明書読むこと”と書いて,プラズマ切断

電源のトーチコネクタの近くに配置しなければならない。

次の警告文を用いてもよい。

警告!  作業,点検前に取扱説明書を読むこと。

参考

電源に表示されている注意銘板は,文章だけ,文章及びシンボル,又はシンボルだけで構成さ

れる。シンボルだけの注意銘板は,ISO 17846 に従ったラベルを使用することを推奨する。

合否判定は,目視検査及び 15.1 に示す耐久性試験によって行う。

 
 

関連規格

JIS B 8002-1

  往復動内燃機関−性能−第

1

部:出力・燃料消費量・潤滑油消費量の表示及び試

験方法−一般機関に対する追加要求事項

JIS C 3307

600 V

ビニル絶縁電線(

IV

JIS C 4003

  電気絶縁の耐熱クラス及び耐熱性評価

IEC 60479-1

:1994

Effects of current on human beings and livestock

Part 1: General aspects

ISO 17846

:2004

Welding and allied processes

Health and safety

Wordless precautionary labels for

equipment and consumables used in arc welding cutting


42

C 9300-1

:2006

附属書 A(参考)給電システムの公称電圧

(対応国際規格の規定を不採用とした。


43

C 9300-1

:2006

附属書 B(参考)結合された絶縁耐力試験の例

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

二つの高電圧変圧器が正しい位相で直列に接続される。

コモン接続は,露出導電部へつなぐ(

附属書 図 を参照)。

          電流検出トリップ装置

    1

入力

    2

出力

    X

露出導電部及び入力回路間

    Y

露出導電部及び出力回路間

    Z

入力及び出力回路間

附属書   1  結合された高電圧変圧器


44

C 9300-1

:2006

附属書 C(規定)交流 TIG 溶接電源における不平衡負荷

C.1

概要

TIG

溶接における電極と母材との間の電子放出の差は,溶接電圧の不平衡及びこれに伴う溶接

電流の不平衡の原因となる。この不平衡は,直流成分と呼ばれ,一般的な変圧器形溶接電源の変圧器の鉄

心を飽和させることがある。このような飽和は,過酷な過熱の原因となり,異常に高い入力電流を引き起

こす。

附属書 図 に溶接電流が,溶接電源の巻線を過熱させる直流成分 I

2

をもつことを示す。

U

2

:溶接電圧

I

2

  :溶接電流

2

I

:溶接電流の算術的平均値

附属書   1  交流 TIG 溶接中の電圧及び電流


45

C 9300-1

:2006

C.2

不平衡負荷  温度上昇試験に要求される出力電流を模擬するために,電極の極性が負の半サイクルに

なる電圧が,電極の極性が正の半サイクルになる電圧に対して

12

±

1 V

小さくなるように,標準負荷に不

平衡な整流器特性装置(整流器の逆並列の組合せで電圧降下の差を応用)を組み合わせて試験する(

附属

書 図 参照)。

a

b=12±1 V

附属書   2  交流 TIG 溶接中の不平衡電圧

この半サイクルの出力電圧の差は,直流の試験電流を不平衡負荷の両方向に流し,直流電圧を測定して

決める。

平衡制御をもつ溶接電源は,標準負荷で試験するが,このとき平衡制御は

12 V

を超えない最大の不平衡

となるように設定する。

C.3

不平衡負荷の例  負荷の整流特性は,

1

個のダイオードと複数の直列ダイオードとを逆並列に接続し

たユニットを直列に接続して得られる(

附属書 図 参照)。

半サイクルごとの必要な電圧の差は,接続するダイオードの数によって調整する。

                1:変圧器          3:標準負荷            5:1 個の反対方向のダイオード

                2:不平衡負荷      4:直列ダイオード

附属書   3  不平衡負荷を接続した交流溶接電源


46

C 9300-1

:2006

附属書 D(参考)遮断時間と温度の外挿法

(対応国際規格の規定を不採用とした。


47

C 9300-1

:2006

附属書 E(規定)一次入力端子の構造

E.1

端子の大きさ  端子は,最大実効入力電流(I

1eff

)に応じた大きさであり,更に,

附属書 表 に掲

げた断面積のフレキシブル導体を接続することができなければならない。この値は導線温度が

60

℃を基

本にしている。

製造業者が使用すべき導線の形式及び寸法を取扱説明書に示すときは,それに従う。

附属書   1  一次入力端子の許容断面積の範囲

最大実効入力電流

本体の 10.4.2 による導体公称断面積の場合

JIS C 3307

による導体公称断面積の場合

参考

A

導体の断面積の範囲

mm

2

電流密度

A/mm

2

導体の断面積の範囲

mm

2

電流密度

A/mm

2

 10

1.5∼2.5 4.0∼6.7 1.25∼2 5.0∼8.0

 16

1.5∼4

4.0∼10.7 2∼3.5 4.6∼8.0

 25

2.5∼6

4.2∼10.0 3.5∼5.5 4.5∼7.1

 35

 4∼10 3.5∼8.8 5.5∼8 4.4∼6.4

 50

 6∼16 3.1∼8.3

8∼14 3.6∼6.3

 63

10∼25 2.5∼6.3

8∼22 2.9∼7.9

 80

16∼35 2.3∼5.0 14∼38 2.1∼5.7

100 25∼50 2.0∼4.0 22∼60 1.7∼4.5 
125 35∼70 1.8∼3.6 38∼60 2.1∼3.3 
160 50∼95 1.7∼3.2

60∼100 1.6∼2.7

200

70∼120 1.7∼2.9 100∼[125] 1.6∼2.0

250

95∼150 1.7∼2.6 100∼150 1.7∼2.5

315 120∼240 1.3∼2.6

[125]∼250 1.3∼2.5

400 150∼300 1.3∼2.7 150∼325 1.2∼2.7

参考  導体の断面積の[  ]を付してあるものは,JIS C 3307 の標準サイズから削除されたものを示す。JIS C 3307

による導体公称断面積は,この規格による導体公称断面積に最も近い断面積になるものを選択した。IEC 

60974-1

による導体公称断面積の場合,この規格による導体公称断面積の場合のいずれを適用してもよい。比

較のために,電流密度を追加表示した。

合否判定は,計算及び測定によって行う。

E.2

端子の間隔  端子は,次のように設計する。

一次入力を接続する端子部の間隔は,

附属書 表 に示す値より小さくなってはならない。障壁又は導

体のすべての素線を保持する手段(例えば,プレッシャータイプのコネクタ)は,導体の素線又は突起部

が,隣の端子に接続されている導体の素線又は突起部に接触しないようにし,更に所定の間隔を保たなけ

ればならない。

 


48

C 9300-1

:2006

附属書   2  一次入力端子の間隔

定格入力電圧

帯電部品間の最小間隔

  mm

Vr.m.s.

障壁あり

障壁なし

150 以下 6.3  12.5

151∼300    
301∼600 9.5 25 
601∼1 000

一次入力端子の構造が,障壁が一次入力導体の絶縁を包み,導体の素線で空間距離が減少しないように

なっているときには,本体の

表 に掲げる空間距離を適用してもよい。

合否判定は,JIS C 0704 に従った間隔の測定によって行う。

E.3

端子部の接続  端子部は,ねじ及びナット又はこれと同等の手段によって接続する。端子のねじ又は

ナットは,他の部品及び他の導体を締め付けるために用いてはならない。

合否判定は,目視検査によって行う。

E.4

端子の構造  端子は,導体又はこの導体の圧着端子が金属部品の間に挟まれる構造とし,取付け手段

が締め付けられるとき,導体が逃げないような構造でなければならない。

回転して端子間隔を狭めるおそれのある帯電部品は,その回転防止を取付け面の摩擦に依存してはなら

ない。ロックワッシャを正しく使う。他の締付け手段によって固定されるリード線又はブスバーは,ロッ

クワッシャを使う必要がない。

無地若しくはめっきされた鉄又は鋼は,通電部材として用いてはならない。

合否判定は,目視検査並びに決められた最小及び最大の断面積の導体を取り付けることによって試験す

る。

E.5

端子の固定  端子は,導体を接続するための締付け手段を締め付けたり緩めたりすることで,緩まな

いように固定する。また,支持面における端子の回転及びずれを防ぐために,摩擦だけに依存していると

きには,その間隔が回転及びずれによって,

附属書 表 の値以下になってはならない。プレッシャータ

イプのコネクタは,他の端子,逆の極性の絶縁されていない部品,又は接地された金属部品に対して,

30

°

回転するとき間隔が要求値より小さくならなければ,回転を防ぐ必要はない。

合否判定は,目視検査及び所定の最大断面積の導体を保持している締付け手段を,

10

回締め付けたり緩

めたりすることによって試験する。

この試験は,所定の最小断面積導体に対しても行う。


49

C 9300-1

:2006

附属書 F(参考)非 SI 単位との相互参照

(対応国際規格の規定を不採用とした。

附属書 G(参考)入力電流の実効値の測定のための妥当性

(対応国際規格の規定を不採用とした。

附属書 H(参考)静特性のプロット

(対応国際規格の規定を不採用とした。


50

C 9300-1

:2006

附属書 I(規定)10 Nm 衝撃試験の例

I.1

振り子式衝撃ハンマ  溶接電源は,振り子式衝撃ハンマによる試験のときは頑丈な垂直面に沿わせて

置き,自由落下ウエイトによる試験のときは,頑丈な水平面上に置く。衝撃はその反対側から加える。

1 :サポートシャフト(1.5 mm 以上反ってはならない。)

2 :スウィングアーム(鋼管),質量は無視する

3 :ハンマカラー(質量 100 g 以下)

4 :角度θ

5 :衝撃ハンマ(質量 2 500 g)

6 :半径 50(±2)mm

附属書   1  試験装置

I.2

自由落下のウエイト  溶接電源は,頑丈な水平面に置く。自由落下させるウエイトの質量及び自由落

下の高さは

附属書 表 による。

附属書   1  落下ウエイトの質量及び高さ

質量    kg

0.50 0.75 1.00 1.25 1.50 1.75 2.00

高さ    m

2.04 1.36 1.02 0.82 0.68 0.58 0.51

備考  落下ウエイトは,その球面の曲率及び堅さが規定に合っていることとする。 


51

C 9300-1

:2006

附属書 J(規定)外箱用板金の厚さ

外箱の板金の最小厚さは,次による。

a

)

鉄の場合は,

附属書 表 に従う。

b

)

アルミニウム,黄銅又は銅の場合は,

附属書 表 に従う。

厚さの値は,その面の中央に負荷が与えられたときの板金の一様なたわみに基づく。

板の厚さは,外箱が,要求される同一寸法の外箱と同一のたわみを示すならば,

附属書 表 及び附属

書 表 によって与えられる値よりも小さくてもよい。

附属書   1  鋼製外箱の板金の最小厚さ

単位  mm

補強フレームなし(

b

)

補強フレームあり(

c

)

無塗装鋼板の最小

厚さ(

a

)

最大幅

最大長

最大幅

最大長

0.50

105

125

制限なし

150

160

175

制限なし

210

0.65

155

180

制限なし

225

245

255

制限なし

320

0.80

205

230

制限なし

300

305

330

制限なし

410

1.00

320

360

制限なし

460

500

535

制限なし

635

1.35

460

510

制限なし

635

690

740

制限なし

915

1.50

560

635

制限なし

790

840

890

制限なし

1 095

1.70

635

740

制限なし

915

995

1 045

制限なし

1 295

2.00

840

890

制限なし

1 200

1 295 
1 375

制限なし

1 680

2.35 1

070

1 200

制限なし

1 500

1 630 
1 730

制限なし

2 135

2.70 1

325

1 525

制限なし

1 880

2 035 
2 135

制限なし

2 620

3.00 1

600

1 860

制限なし

2 290

2 470 
2 620

制限なし

3 230

注(

a

) 1)  ステンレススチールは,与えられた値の 80

%でよい。

2)  亜鉛コート鋼材厚さは,コート厚を考慮に入れて調整する(通常,0.05∼0.1 mm)。

(

b

)  補強フレームなしと考えられる構造は,例えば,

1)  簡単な形状のフランジのある 1 枚のシート。 
2)  波形又はリブ付の 1 枚のシート。 
3)  スプリングクリップ,ラッチなどでフレームに緩く取り付けられている外箱面。 
4)  縁が支持されていない外箱面。

(

c

)  外箱が次の方法で補強されたときに適用する。

1)  構造上のチャンネル,アングル,又は少なくとも外箱の板金厚さと等しい折り曲げて頑丈な,外箱に

しっかりと固定された補強フレーム。

2)  1)による板金アングル材と等しいねじり剛性をもち,耐熱性の金属以外の補強フレーム。 
3)  外箱のすべての縁が 90°の角度に曲げられ,最小 10 mm 幅のフランジ形状をもっている。


52

C 9300-1

:2006

附属書 表 2  アルミニウム,黄銅又は銅の外箱に対する板金の最小厚さ

単位  mm

補強フレームなし (

a

)

補強フレームあり(

b

)

板金の最小厚さ

最大幅

最大長

最大幅

最大長

0.55

80

90

制限なし

110

180

220

制限なし

245

0.70

105

130

制限なし

155

260

270

制限なし

345

0.90

155

165

制限なし

205

360

385

制限なし

460

1.10

205

245

制限なし

295

485

535

制限なし

640

1.45

305

360

制限なし

410

715

765

制限なし

940

1.90

460

510

制限なし

635

1 070 
1 145

制限なし

1 400

2.40

635

740

制限なし

915

1 525 
1 630

制限なし

1 985

3.10

  940

1 070

制限なし

1 350

2 210 
2 365

制限なし

2 900

3.85 1

325

1 525

制限なし

1 880

3 125 
3 305

制限なし

4 065

注(

a

)  補強フレームなしの構造は,例えば,

1)  簡単な構造のフランジのある 1 枚のシート。 
2)  波形又はリブ付の 1 枚のシート。 
3)  スプリングクリップ,ラッチなどでフレームに緩く取り付けられている外箱面。 
4)  縁が支持されていない外箱面。

(

b

)  外箱が次の方法で補強されるときに適用される。

1)  構造上のチャンネル,アングル,又は少なくとも外箱の板金厚さと等しい折り曲げて頑丈な外箱

にしっかりと固定された補強フレーム。

2)   1)

による板金アングル材と等しいねじり剛性をもち,耐熱性の金属以外の補強フレーム。

3)  外箱のすべての縁が 90°の角度に曲げられ,最小 10 mm 幅のフランジ形状をもっている。


53

C 9300-1

:2006

附属書 K(参考)定格銘板の表示例

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

ここに示す表示例は,本体の

図 又は表 15A に示す表示の内容を明確にすることを目的とするものであ

る。

附属書   1  定電圧特性形溶極式ガスシールドアーク溶接電源の場合

a)機器の識別名

1

製造業者                                    商標

    住所

2

形式

3

製造番号

4

5

JIS C 9300-1

b)

溶接出力

10

)

          60 A/17 V∼400 A/34 V

6

8

11)

  X

11a

)

  45

11b)

  60

11c)

100

12)

  I

2

12a)

  400 A

12b)

  350 A

12c)

280 A

7

9

U

0

=58  V

13)

  U

2

13a)

  34 V

13b)

  32 V

13c)

28 V

c)エネルギー入力

14)

 

3∼50/60 Hz

15)

U

1

=200 V

16)

I

1max

=60 A

17)

I

1eff

=40 A

22)

IP21

23)

参考  保護クラスの二重四角の記号は,保護クラスⅡのときだけ表示する。


54

C 9300-1

:2006

附属書   2  定電圧特性形溶極式ガスシールドアーク溶接電源・タイプ の場合

名称又はその略称

定電圧特性形整流器式直流アーク溶接電源

適用規格番号及びタイプ区分

JIS C 9300-1

  タイプ J

定格出力電流 350 A

定格負荷電圧 36

V

定格使用率 60

出力調整範囲 50

A/16 V

∼ 350 A/36 V

最高無負荷電圧 62

V(直流ピーク値)

定格入力電圧

200 V

220 V

相数

三相

三相

定格周波数

50/60 Hz

50/60 Hz

定格入力 18.2

kVA  14.6 kW

18.5 kVA  14.7 kW

質量 39

kg

保護等級 IP 21

保護クラス

製造業者名又はその略称

○○○○○○○○○○○○

製造番号

○○○○○○○○○○○○

参考  保護クラスの二重四角の記号は,保護クラスⅡのときだけ表示する。


55

C 9300-1

:2006

附属書 L(参考)アーク溶接装置のグラフィックシンボル

(対応国際規格の規定を不採用とした。

附属書 M(参考)効率

(対応国際規格の規定を不採用とした。

附属書 N(規定)一次漏えい電流の測定

(対応国際規格の規定を不採用とした。


56

C 9300-1

:2006

附属書 1(規定)タイプ J の種類,定格及び特性

1.

適用範囲  この附属書は,タイプ

J

の種類,定格及び特性に対応する,標準負荷電圧の形式検査の試

験値を規定する。

定格周波数は,

50 Hz

又は

60 Hz

とし,定格入力電圧は,

600 V

以下とする。

参考1.

種類の規定は,この規格に統合される前の旧 JIS で規定されていたものに従った。

2.

交流アーク溶接電源以外の最高無負荷電圧の値は,本体の

表 13 による。

2.

交流アーク溶接電源  附属書 表 による。

附属書   1  タイプ の種類,定格及び特性

種類

小形交流アーク溶接電源

交流アーク溶接電源

定格出力電流によって,下欄のように種類分けする。

 150

A 機

180 A 機

250 A 機

300 A 機

400 A 機 500

A 機

定格出力電流                A

r.m.s.

  150 180 250 300 400  500

定格使用率                  % 20/25/30  30/40

60

出力電流

最大値    I

2max

A

r.m.s.

定格出力電流の 100

%以上 110

%以下

の範囲

最小値    I

2min

A

r.m.s.

 45 以下 55 以下 75 以下

定格出力電流の 20

%以下

最高無負荷電圧      U

0

    V

r.m.s.

 75 以下 85 以下 95 以下

定格負荷電圧                V

r.m.s.

a)被覆アーク溶接電源に対する式  U

2

=20+0.05 I

2

(

1

)

標準負荷電圧の形式検査の試験値

b)TIG 溶接電源に対する式        U

2

=16+0.02 I

2

                    U

2

    V

r.m.s.

                      ここに,I

2

:標準出力電流

使用可能な溶接棒の径

(

2

)   mm

2.0∼4.0

2.6∼4.0

3.2∼5.0

2.6∼6.0

3.2∼8.0 4.0∼8.0

注(

1

)  a)  被覆アーク溶接電源に対する式  50 Hz の場合:U

2

=20+0.04 I

2

+j(I

2

/500)×10

                                      60 Hz の場合:U

2

=20+0.04 I

2

+j(I

2

/500)×12

    b)  TIG 溶接電源に対する式:U

2

=16+0.02 I

2

                                      ここに,I

2

:標準出力電流

(

2

)  使用可能な溶接棒の径は,被覆アーク溶接棒について参考値を示す。

3.

垂下特性形整流器式直流アーク溶接電源  附属書 表 2.12.3 による。

附属書  2.1  タイプ の種類,定格及び特性

種類

被覆アーク溶接電源

定格出力電流      A

mean

製造業者の指定による。

定格使用率        %

製造業者の指定による。

出力電流最大値    I

2max

    A

mean

定格出力電流の 100

%以上 110

%以下

定格負荷電圧      V

mean

標準負荷電圧の形式検査の試験値 
                  U

2

      V

mean

U

2

=20+0.04 I

2

ただし,最高 44 V とする。I

2

:標準出力電流


57

C 9300-1

:2006

附属書  2.2  タイプ の種類,定格及び特性

種類 TIG 溶接電源

定格出力電流        A

mean

製造業者の指定による。

定格使用率          %

製造業者の指定による。

出力電流

最大値    I

2max

    A

mean

定格出力電流の 100

%以上 110

%以下

の範囲

最小値    I

2min

    A

mean

定格出力電流の 10

%以下

定格負荷電圧        V

mean

標準負荷電圧の形式検査の試験値 
                    U

2

      V

mean

U

2

=14+0.02 I

2

ただし,最低 16 V とする。I

2

:標準出力電流

附属書  2.3  タイプ の種類,定格及び特性

種類

プラズマ溶接電源

定格出力電流        A

mean

製造業者の指定による。

定格使用率          %

製造業者の指定による。

出力電流

最大値  I

2max

    A

mean

製造業者の指定による。

の範囲

最小値  I

2min

    A

mean

製造業者の指定による。

定格負荷電圧        V

mean

標準負荷電圧の形式検査の試験値 
                    U

2

      V

mean

U

2

=25+0.04 I

2

ただし,最高 49 V とする。I

2

:標準出力電流

4.

定電圧特性形溶極式ガスシールドアーク溶接電源  附属書 表 による。

附属書   3  タイプ の種類,定格及び特性

種類

定電圧特性形溶極式ガスシールドアーク溶接電源

定格出力電流        A

mean

製造業者の指定による。

定格使用率          %

製造業者の指定による。

出力電流

最大値    I

2max

    A

mean

製造業者の指定による。

の範囲

最小値    I

2min

    A

mean

製造業者の指定による。

定格負荷電圧        V

mean

標準負荷電圧の形式検査の試験値 
                    U

2

      V

mean

9+0.05 I

2

U

2

≦22+0.05 I

2

の範囲から製造業者が選択する整数値(四捨五入)

I

2

:標準出力電流

5.

垂下特性形エンジン駆動式直流アーク溶接電源  附属書 表 による。

附属書   4  タイプ の種類,定格及び特性

定格出力電流        A

mean

製造業者の指定による。

定格使用率          %

製造業者の指定による。

出力電流

最大値    I

2max

    A

mean

製造業者の指定による。

の範囲

最小値    I

2min

    A

mean

製造業者の指定による。

定格負荷電圧        V

mean

a)被覆アーク溶接電源の場合  U

2

=20+0.04 I

2

ただし,最高 44 V とする。

標準負荷電圧の形式検査の試験値 
                    U

2

      V

mean

b)TIG 溶接電源の場合        U

2

=14+0.02 I

2

ただし,最低 16 V とする。

                          ここに,I

2

:標準出力電流


58

C 9300-1

:2006

6.

サブマージアーク溶接電源  附属書 表 による。

附属書   5  タイプ の種類,定格及び特性

定格出力電流        A

r.m.s.

/A

mean

製造業者の指定による。

定格使用率          %

製造業者の指定による。

出力電流

最大値    I

2max

    A

r.m.s.

/A

mean

製造業者の指定による。

の範囲

最小値    I

2min

    A

r.m.s.

/A

mean

製造業者の指定による。

定格負荷電圧        V

r.m.s.

/V

mean

標準負荷電圧の形式検査の試験値 
                    U

2

    V

r.m.s.

/V

mean

U

2

=20+0.04 I

2

ただし,最高 44 V とする。I

2

:標準出力電流

参考  交流は実効値(

r.m.s.

,直流は平均値(

mean

)とする。

7.

プラズマ切断電源  附属書 表 による。

附属書   6  タイプ の種類,定格及び特性

定格出力電流        A

mean

製造業者の指定による。

定格使用率          %

製造業者の指定による。

出力電流

最大値    I

2max

    A

mean

製造業者の指定による。

の範囲

最小値    I

2min

    A

mean

製造業者の指定による。

定格負荷電圧        V

mean

標準負荷電圧の形式検査の試験値 
                    U

2

    V

mean

製造業者の指定による。

8.

プラズマガウジング電源  附属書 表 による。

附属書   7  タイプ の種類,定格及び特性

定格出力電流        A

mean

製造業者の指定による。

定格使用率          %

製造業者の指定による。

出力電流

最大値    I

2max

    A

mean

製造業者の指定による。

の範囲

最小値    I

2min

    A

mean

製造業者の指定による。

定格負荷電圧        V

mean

標準負荷電圧の形式検査の試験値 
                    U

2

    V

mean

製造業者の指定による。


59

C 9300-1

:2006

附属書 2(参考)一次漏えい電流測定の例

この附属書は,本体の“6.3.7  一次漏えい電流”の測定方法の理解を助けるために IEC 60990 の関連部

分の要約を掲載したもので規定の一部ではない。

一次漏えい電流は,国際規格では IEC 61140

:2001

において“接触電流”及び“保護導体電流”の二種類

の漏えい電流が規定されており,IEC 60990 によってそれぞれの測定方法,測定回路が規定されている。

1.

適用範囲(IEC 60990 の“

1.

適用範囲”要約)

この国際規格は,次のものに関する測定方法を規定する。

人体を流れる可能性のある直流又は交流の正弦波若しくは非正弦波。

保護導体を流れる電流。

接触電流の推奨測定方法は,人体を流れる電流が引き起こし得る作用に基づいている。この規格では,

人体のインピーダンスを代表する回路網を流れる電流を,接触電流の測定とする。これらの回路網は,必

ずしも動物の体に該当するとは限らない。

特定の限度値の仕様又は暗示は,この規格の対象外である。IEC 60479-1 によって限度値を導出するこ

とができる,人体を流れる電流の作用に関する情報を示している。

2.

定義(IEC 60990 の“3  定義”要約)

3.1

接触電流  設備又は機器の一箇所若しくは複数の接触可能部分に接触したとき,人体又は動物の体を

通過する電流(

IEV 195-05-21

3.2

保護導体電流  保護導体を流れる電流。

3.

試験電極(IEC 60990 の“5.2  試験電極”要約)

試験電極は次のいずれかとし,測定回路網の

A

及び

B

に接続する。

試験クリップ。

人の手を模擬するための

10 cm

×

20 cm

の金属はく。接着金属はくを使用する場合,接着剤は導電性の

ものとする。

4.

測定(IEC 60990 の“6.1.2  測定回路網の使用”要約)

適切な試験電極(

附属書 2  3.

参照)

,測定回路網(

図 参照)及び測定装置(6.3.7  参照)を附属書 2

図 及び附属書 図 の同時に接触可能な部分同士の間及び接触可能な部分と接地との間で接触電流を測

定する。

端子

A

電極を,各接触可能な部分に順々に接触させる。

端子

A

電極を接触させる場合,端子

B

は接地に接続,次に他の接触可能部分に順々に接触させる。


60

C 9300-1

:2006

附属書   1  単相機器

附属書   2  三相機器


61

C 9300-1

:2006

附属書 3(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS C 9300-1

:2006  アーク溶接装置−第 1 部:アーク溶接電源

IEC 60974-1 Ed,3

:2005  アーク溶接装置−第 1 部:アーク溶接電源

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  
国際規
格番号

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書 
  表示方法:側線又は点線の下線

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

項目 
番号

内容

項目
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

1.  適用範囲 a)

工業用,専門家用アーク
溶接電源及びプラズマ
切断用電源

b)  エンジン駆動式を含む。

その他の機械駆動式を
除く。

c)  交流アーク溶接機用電

撃防止装置を除く。

 
d)  電磁両 立性 (EMC)要 求

事項を除く。

e)  タイプ J の種類,定格及

び特性を附属書で規定。

f)  定期的保守及び修理後

の試験も規定。

IEC 

60974-1

1 a)

JIS

に同じ。

 
 
b)  機械駆動式(含むエン

ジン駆動式)を含む。

 
c)  すべての危険低減装

置を含む。

 
d)  JIS に同じ。 
 
e)  定格規定なし。 
 
f)  定期的保守及び修理

後の試験は除く。

IDT 
 
 
MOD/変更 
 
 
MOD/変更 
 
 
IDT 
 
MOD/追加 
 
MOD/追加

 
 
 
・エンジン以外の機械駆動式

(モータ駆動式など)を除
いた。

・交流アーク溶接機用電撃防

止装置は除いた。

 
 
 
・タイプ J の定格規定あり。

 
 
 
・エンジン以外の機械駆動式が日

本では使用されていないため変
更した。

・労働安全衛生法第 42 条に基づ

く構造規格が定められており,
別の JIS が制定されている。

 
 
JIS は,種類規定が基本になっ

ているため追加した。

・定期的保守に対する JIS がない

ため追加した。

2.  引用規格

JIS C 0365

JIS C 0445

JIS C 0664

JIS C 0920

JIS C 2134

JIS C 3663-6

JIS C 0704

JIS Z 2391

IEC 60417-DB:2002

IEC 60664-3:2003

IEC 60974-12:1992

IEC 61558-2-4:1997

2

IEC 60038

IEC 60050 (155)

IEC 60050 (851)

IEC 60112

IEC 60245-6

IEC 60309-1

EC 60417-DB:2002

IEC 60445

IEC 60529

MOD/変更 
 
MOD/削除

IEC の引用規格で JIS のあ

るものは JIS を引用。

IEC の引用規格のうち用語

規格は,削除した。

61

C

 9300-1


2006


62

C 9300-1

:2006

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  
国際規
格番号

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:側線又は点線の下線

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

2.  引用規格 
(続き)

IEC 61558-2-6:1997 
 
 
 
JIS C 0922

JIS C 1102-2

JIS C 1302

JIS C 3404

JIS C 9311

IEC 60974-3:2003

IEC 60990:1999

IEC 60664-1:1992

   Amend 1 (2000) 
   Amend 2 (2002) 
IEC 60664-3

IEC 60695-11-10

IEC 60974-7

IEC 60974-12

IEC 61140

IEC 61558-2-4

IEC 61558-2-6

CISPR11

 
 
 
 
MOD/追加

 
 
 
 
JIS C 0922 
 
JIS C 1102-2

JIS C 1302

 
JIS C 3404 
 
JIS C 9311

IEC 60974-3:2003

IEC 60990:1999

を追加。

 
 
 
 
・検査ブローブの基の規格を引用

したため。

JIS C 1102-2 及び JIS C 13025.2

測定器”に追記した。

JIS C 3404 は,IEC 60245-6 

NEQ のため併記した。

JIS C 9311 は,交流アーク溶接

機用電撃防止装置はこの規格に
よるとしたため追加した。

3.  用語及び 
定義

IEC

に JIS 固有の定義を追

加。

3

MOD/追加 
MOD/変更

JIS 固有の定義を追加。 
①始動電圧 
②定格出力電流などタイプ J

のための用語

③スローダウン装置 
④保護導体端子 
・分かりやすい用語に変更し

た。

①溶接回路を出力回路に変更。
②溶接電流を出力電流に変更。
③定格無負荷電圧を最高無負

荷電圧に変更。

④補助絶縁を保護絶縁に変更。

 
・従来 JIS の規定による。

・定格に対する考え方が JIS と IEC

規格では異なるため追加した。

・我が国の実情に合わせた。 
 
・技術的差異はない。

4.  環境条件

周囲温度−10∼40

℃(エン

ジン駆動式は−5∼40

℃),

湿度,標高及び設置場所の
傾斜。

4

周囲温度−10∼40

℃(エ

ンジン駆動式も同じ)以
外,JIS と同じ。

MOD/変更  ・JIS はエンジン駆動式−5∼

40

・エンジン固有 JIS による。

62

C

 9300-1


2006


63

C 9300-1

:2006

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  
国際規
格番号

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:側線又は点線の下線

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

5.  試験

a)  形式検査及び定常検査
b)  試験条件の区分に対応

して表にまとめた。

5 a)

形式検査及び定常検

 
MOD/追加

 
・溶接機の種類を試験条件に

よって分けた。

 
・旧 JIS の定格をタイプ J,として

追加した。

6.  電撃の防 

絶縁,直接接触の保護及び

間接接触の保護。

6

絶縁耐力試験電圧の補間

以外 JIS と同じ。

MOD/変更 
 
 
MOD/追加 
 
 
 
MOD/追加 
 
MOD/削除

・絶縁耐力試験電圧の 200

V

と 450

V の間の補間を認め

る。

JIS C 0922JIS C 1302 

引用。

・始動電圧の電圧供給の仕方

を追加。

・中古の溶接電源の試験を追

加。

・一次漏えい電流,一次電流

の 5  %を削除。

表 の 1 000

V を超える電

圧を削除。

・配電方式の違いにより 200 V と

450 V の補間を認めた。

 
・技術的差異はない。 
 
・我が国の実情に合わせ追加した。

 
・中古に対する IEC 規格がまだで

きていないため。

・安全上問題があるため。IEC 

提案する。

・我が国では使用していないため。

7.  温度要求 
事項

温度上昇試験,温度測定,
温度上昇限度及び負荷試験。

7

試験条件以外 JIS と同
じ。

MOD/追加  ・試験条件を分けた。

・タイプ J を追加。

・定格を分けたため追加した。

8.  異常操作

ファン停止,短絡及び過負
荷において危険な状態にな
らないこと。

8

JIS

とほぼ同じ。 MOD/追加  定格出力電流を追加。

・タイプ J を追加したため。

9.  温度保護

温度保護における構造,配
置,動作,リセット,動作
能力及び表示を規定。

9

定格出力電流がないこと
以外 JIS と同じ。

MOD/変更  ・タイプ J の定格出力電流を

追加。

・定格を分けたため変更した。

 
 
 
 

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C

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C 9300-1

:2006

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  
国際規
格番号

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:側線又は点線の下線

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

10.  一次入力
への接続

入力電圧の許容範囲,一次
電源,一次入力の接続方法,

一次入力端子,一次入力ケ
ーブルの固定具,一次入力
の 挿入 口,一 次入力 ON/ 
OFF 装置,入力ケーブル,
入力結合装置。

10

JIS

とほぼ同じ。 MOD/追加

 
MOD/変更

・一次入力端子及び保護導体

端子の記号,色を追加。

・タイプ J の交流アーク溶接

電源の入力ケーブル長さは
規定していない。

・我が国の実情に合わせ従来の表

示方法を認めたため。

・外付け電撃防止装置の取付けを

考慮している。

11.  出力 a)

最高無負荷電圧(U

0

 
 
b)  標準負荷電圧の形式検

査の試験値

c)  出力を調整する機械的

開閉装置

d)  出力端子への接続 
e)  外部装置への電力供給
 
f)  補助電源出力 
g)  始動電圧 
h)  溶接ケーブル

11 a)

最高無負荷電圧

 
 
b)  標準負荷電圧の試験

c)  出力を調整する機械

的開閉装置

d)  出力端子への接続 
e)  外部装置への電力供

f)  補助電源出力 
 
h)  溶接ケーブル

MOD/変更 
 
 
MOD/追加 
 
 
 
MOD/変更 
 
 
MOD/追加

a)  交流アーク溶接電源の最

高無負荷電圧は,2 重規定
とする。

b)  標準負荷電圧のタイプ J を

追加規定する。

 
 
d)  表示の記号を変更。 
 
 
 
g)  始動電圧を追加規定した。
h)  JIS C 3404 を引用。

・溶接性を重視し,従来 JIS を引

用した。

 
・溶接性を重視し,従来 JIS を引

用した。

 
 
・我が国の実情に合わせた。 
 
 
 
・従来 JIS を引用した。

・技術的差異はない。

12.  制御回路 制 御回路 の必 要条件 を規

定。

12

JIS

とほぼ同じ。 MOD/変更  ・細別の要約を追加

・技術的差異はない。

13.  危険低減
装置

交流アーク溶接機用電撃防
止装置以外の危険低減装置

を規定。

13

すべての電源の危険低減
装置を規定。

MOD/変更 
 
 
MOD/追加

・交流アーク溶接機用電撃防

止装置は,JIS C 9311 によ

る。

・動作表示の方法を追加した。

・電撃防止装置は,厚生労働省告

示によって別の JIS が制定され

ているため変更した。

JIS C 9311 による方法を認めた。

IEC

に提案する。

 

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C

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C 9300-1

:2006

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  
国際規
格番号

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:側線又は点線の下線

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

14.  機械的要
求事項

外箱,つり上げ手段,落下
耐量及び傾斜安定性。

14

JIS

と同じ。 MOD/選択

 
MOD/追加

・つり上げ手段の合否判定に

計算による方法を認めた。

・傾斜安定試験時,車輪の固

定を追加。

・安全性を考慮したため。 
 
・安全性を考慮したため。IEC 

提案する。

15.  定格銘板 タイプ J の表示内容を追加

規定。

15

タイプ J 以外 JIS と同じ。 MOD/追加  ・タイプ J の規定を追加して

いる。

・タイプ J は,従来 JIS を引用し

た。

16.  出力調整 出力調整方式,調整装置の表

示,電流又は電圧調整表示。

16

JIS

と同じ。 IDT

17.  取扱説明
及 び 注 意 書

取扱説明書及び注意書きに

対する記入項目を規定。

17

JIS

と同じ。 MOD/追加  ・取扱説明書に最大定格入力

の項目を追加。

・タイプ J の要求項目追加。
・電撃防止装置に対する項目

追加。

・電力会社との設備契約時に必要

なため追加した。

附属書 A 
(参考)

給電システムの公称電圧

Annex 
A

給電システムの公称電圧 削除

・我が国と異なる配電系統の規定

のため。

附属書 B 
(参考)

結合された絶縁耐力試験の

Annex 
B

結合された絶縁耐力試験
の例

IDT

附属書 C 
(規定)

交流 TIG 溶接電源における
不平衡負荷

Annex 
C

交流 TIG 溶接電源におけ
る不平衡負荷

IDT

附属書 D 
(参考)

遮断時間と温度の外挿法

Annex 
D

遮断時間と温度の外挿法 削除

・参考規格であり,我が国の実情

に合わないため。

附属書 E

(規定)

一次入力端子の構造

Annex 
E

一次入力端子の構造 MOD/変更  ・導体は,JIS C 3307 を引用。 ・我が国の使用実態を考慮した。

附属書 F

(参考)

非 SI 単位との相互参照

Annex 
F

非 SI 単位との相互参照

削除

・参考規格であり,我が国の実情

に合わないため。

附属書 G 
(参考)

入力電流の実効値の測定の
ための妥当性。

Annex 
G

入力電流の実効値の測定
のための妥当性。

削除

・参考規格であり,我が国の実情

に合わないため。

附属書 H 
(参考)

静特性のプロット

Annex 
H

静特性のプロット

削除

・参考規格であり,我が国の実情

に合わないため。

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C 9300-1

:2006

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  
国際規
格番号

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:側線又は点線の下線

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

附属書 I 
(規定)

10 Nm 衝撃試験の例

Annex 
I

10 Nm 衝撃試験の例 IDT

附属書 J 
(規定)

外箱用板金の厚さ

Annex 
J

外箱用板金の厚さ IDT

附属書 K 
(参考)

定格銘板の表示例

Annex 
K

定格銘板の表示例 MOD/追加  ・タイプ J を追加規定とした。

15.  定格銘板参照。

・規格使用者の利便を考慮し,追

加した。

附属書 L 
(参考)

アーク溶接装置のグラフィ
ックシンボル

Annex 
L

アーク溶接装置のグラフ
ィックシンボル

削除

・参考規格であり,我が国の実情

に合わないため。

附属書 M

(参考)

効率

Annex 
M

効率

削除

・参考規格であり,我が国の実情

に合わないため。

附属書 N

(規定)

一次漏えい電流の測定

Annex 
N

一次漏えい電流の測定

削除

・我が国で使用していない配

電方式による規定のため削
除した。

・我が国にあった回路を IEC に提

案する。

附属書 1

(規定)

タイプ J の種類,定格及び

特性

MOD/追加  ・タイプ J の種類,定格を追

加規定した。

IEC 規格には種類及び定格の規

定がない。従来 JIS を引用。

附属書 2

(参考)

一次漏えい電流測定の例

MOD/追加  ・本文中で引用している規格

の要約を追加した。

・規格使用者の利便を考慮し,追

加した。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT……………… 技術的差異がない。

    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

    ―  MOD/選択………  国際規格の規定内容と別の選択肢がある。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。 

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