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C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  モジュールの適用等級 

3

3.1

  一般事項 

3

3.2

  適用等級 

3

3.3

  適用等級 B

3

3.4

  適用等級 

3

4

  試験の分類 

3

4.1

  一般事項 

3

4.2

  プレコンディショニング試験

4

4.3

  一般検査 

4

4.4

  感電危険試験 

4

4.5

  火災危険試験 

4

4.6

  機械的応力試験

4

4.7

  部品試験 

5

5

  モジュールの適用等級及びそれに必要な試験手順 

5

6

  サンプリング 

8

7

  試験報告書 

8

8

  試験

8

9

  判定基準

9

10

  試験手順 

9

10.1

  目視検査 MST 01 

9

10.2

  接近性試験 MST 11 

9

10.3

  切断性試験 MST 12

10

10.4

  接地連続性試験 MST 13

11

10.5

  インパルス電圧試験 MST 14 

12

10.6

  (直流)耐電圧試験 MST 16 

14

10.7

  温度試験 MST 21 

14

10.8

  火災試験 MST 23 

16

10.9

  逆電流過負荷試験 MST 26 

17

10.10

  衝撃破壊試験 MST 32

17

11

  部品試験

22

11.1

  部分放電試験 MST 15

22

11.2

  配線管曲げ試験 MST 33

22


C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)  目次

(2)

ページ

11.3

  端子箱ノックアウト試験 MST 44 

23

附属書 A(規定)火災試験,火炎伝ぱ及び飛び火試験 MST 23 

25


C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機工業会(JEMA)から,工

業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済

産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。

JIS C 8992

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

8992-1

  第 1 部:構造に関する要求事項

JIS

C

8992-2

  第 2 部:試験に関する要求事項


日本工業規格

JIS

 C

8992-2

:2010

(IEC 61730-2

:2004

)

太陽電池モジュールの安全適格性確認−

第 2 部:試験に関する要求事項

Photovoltaic (PV) module safety qualification-

Part 2: Requirements for testing

序文 

この規格は,2004 年に第 1 版として発行された IEC 61730-2 を基に,技術的内容及び構成を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

適用範囲 

この規格は,太陽電池モジュール(以下,モジュールという。

)がその寿命の間,電気的にも機械的にも

安全な運転を達成するための,試験に関する要求事項について規定する。機械的作用又は環境の影響で発

生する感電,火災及び人的傷害を査定するための具体的な項目を規定する。JIS C 8992-1 は,構造に関す

る個別の要求事項に関係しており,この規格は,試験に関する要求事項を規定している。

この規格は,様々なモジュールに適用できるが,建築関連の法規,船舶,車両及びインバータを載せた

モジュール(AC モジュール)に対する特別な要求事項については適用しない。

この規格は,規定する試験手順が JIS C 8990 又は JIS C 8991 と調和するように作成しており,モジュー

ルを設計する上で,安全及び性能の両方を一組の供試体で評価することができる。

JIS C 8990

又は JIS C 8991 の試験が,この規格の基本的なプレコンディショニング試験となる。

注記 1  この規格で要求する試験手順は,モジュールのすべての応用例に関連する安全性について,

試験することはできない。この規格は,制定時点で利用できる最良の試験を採用しているが,

高電圧システム中の破損モジュールによって起こる感電の危険のような問題に対しては,シ

ステム設計,設置場所,人の接近に対する規制及び保守手順によって対処するのが望ましい。

この規格の目的は,JIS C 8992-1 によって評価しているモジュールの安全性を実証するための試験手順

を提供することである。

試験手順及び合否判定基準は,感電,火災及び人的傷害につながるモジュールの内部又は外部の部品破

損を検出するよう規定している。この規格は,モジュールの最終使用状態で必要な機能の,基本的安全性

試験の要求事項及び試験方法について規定する。

試験には,一般事項,電気的衝撃,火災,機械的ストレス及び環境ストレスに関するものがある。

注記 2  我が国にモジュールを設置し使用する場合には,この規格で規定する要求事項に加えて,関

連の JIS 又は国内関連法規などに規定する追加の試験要求事項に配慮する。

注記 3  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61730-2:2004

,Photovoltaic (PV) module safety qualification−Part 2: Requirements for testing


2

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0365

  感電保護−設備及び機器の共通事項

注記  対応国際規格:IEC 61140,Protection against electric shock−Common aspects for installation and

equipment(IDT)

JIS C 0922

  電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護−検査プローブ

注記  対応国際規格:IEC 61032:1997,Protection of persons and equipment by enclosures−Probes for

verification(IDT)

JIS C 8990

  地上設置の結晶シリコン太陽電池(PV)モジュール−設計適格性確認及び形式認証のた

めの要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61215:2005,Crystalline silicon terrestrial photovoltaic (PV) modules−Design

qualification and type approval(IDT)

JIS C 8991

  地上設置の薄膜太陽電池(PV)モジュール−設計適格性確認及び形式認証のための要求

事項

注記  対 応 国 際 規 格 : IEC 61646:1996 , Thin-film terrestrial photovoltaic (PV) modules − Design

qualification and type approval(IDT)

JIS C 8992-1

  太陽電池モジュールの安全適格性確認−第 1 部:構造に関する要求事項

注記  対 応 国 際 規 格 : IEC 61730-1:2004, Photovoltaic (PV) module safety qualification− Part 1:

Requirements for construction(IDT)

JIS C 60068-1

  環境試験方法−電気・電子−通則

注記  対応国際規格:IEC 60068-1,Environmental testing. Part 1: General and guidance(IDT)

JIS C 60664-1

  低圧系統内機器の絶縁協調−第 1 部:基本原則,要求事項及び試験

注記  対応国際規格:IEC 60664-1:1992,Insulation coordination for equipment within low-voltage

systems−Part 1: Principles,requirements and tests 及び Amendment 2: 2002(IDT)

JIS Q 17025

  試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項

注記  対応国際規格:ISO/IEC 17025,General requirements for the competence of testing and calibration

laboratories(IDT)

JIS Z 9015-1

  計数値検査に対する抜取検査手順−第 1 部:ロットごとの検査に対する AQL 指標型抜

取検査方式

IEC 60060-1

,High-voltage test techniques−Part 1: General definitions and test requirements

IEC 60904-2

,Photovoltaic devices−Part 2: Requirements for reference solar devices

IEC 60904-6

,Photovoltaic devices−Part 6: Requirements for reference solar modules

注記  IEC 60904-6 は,廃止されている。

ANSI/UL 514C

,Standard for Nonmetallic Outlet Boxes, Flush-Device Boxes, and Covers

ANSI/UL 790

,Standard for Standard Test Methods for Fire Tests of Roof Coverings


3

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

ANSI/UL 1703

,Standard for Flat-Plate Photovoltaic Modules and Panels

ANSI Z97.1

,American National Standard for Safety Glazing Materials Used in Buildings−Safety Performance

Specifications and Methods of Test

モジュールの適用等級 

3.1 

一般事項 

モジュールには,多くの異なる用途がある。したがって,これらの用途に関連した潜在的な危険を評価

し,かつ,それに従ってモジュールの構造を評価することが必要である。

適用等級の要求事項に適合していることを証明するためには,安全性に関する該当の要求事項及び必要

な試験を実施しなければならない。この箇条では,適用等級の区分及び各適用等級が要求する品質を規定

する。

モジュールの適用等級は,次による。

3.2 

適用等級 

一般的な人の接近がある,危険な電圧及び危険な出力への適用。

この適用等級に分類するモジュールは,人の接触接近の可能性が普通にあり,DC 50 V 又は 240 W を超

える値で運転するシステムで用いる。この適用等級内において,この規格及び JIS C 8992-1 によって安全

性への適合を認定したモジュールは,JIS C 0365 に基づくクラス II(以下,クラスは JIS C 0365 に基づく

ものをいう。

)の要求事項を満たすとみなす。

3.3 

適用等級 

人の接近を規制している,危険な電圧及び危険な出力への適用。

この適用等級に分類するモジュールは,フェンス,設置場所などによって人の接近性を防ぐことができ

るシステムにだけ用いる。この適用等級に分類したモジュールは,基礎絶縁による保護を備えており,ク

ラス 0 の要求事項を満たすとみなす。

3.4 

適用等級 

危険な電圧及び危険な出力への適用。

この適用等級に分類するモジュールは,人の接触接近の可能性が普通にあり,DC 50 V 及び 240 W 以下

の値で運転するシステムにだけ用いる。この適用等級内において,この規格及び JIS C 8992-1 によって安

全性への適合を認定したモジュールは,クラス III の要求事項を満たすとみなす。

試験の分類 

4.1 

一般事項 

次に示す危険などは,モジュールの寿命及び安全性に影響する。これらの危険などで,試験手順及び判

定基準を分類する。モジュールに適用する試験項目は,最終的な使用方法で決まり,それぞれ最低限必要

な試験項目を,箇条 に規定する。

注記  モジュール安全性試験(Module safety tests)は,MST と表す。

表 1∼表 は,試験を規定するに当たり,用いた文書及び準拠した規格を示す。“規格中の引用文書”の

欄に記載がある試験については,箇条 10 及び箇条 11 に規定する。その他の試験は,JIS C 8990 又は JIS C 

8991

に基づくか又は一致しており,関連する箇条番号を,表中の最右の二つの欄に示す。ただし,JIS C 8990

又は JIS C 8991 に基づく試験の幾つかは,この規格では変更しており,箇条 10 及び箇条 11 に規定する。


4

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

4.2 

プレコンディショニング試験 

表 に,プレコンディショニング試験を示す。

表 1−プレコンディショニング試験 

試験番号

名称

規格中の引用文書

準拠規格

JIS C 8990 

JIS C 8991

MST 51

温度サイクル試験(TC50 又は TC200)

− 10.11

10.11

MST 52

結露凍結試験(HF10)

− 10.12

10.12

MST 53

高温高湿試験(DH1 000)

− 10.13

10.13

MST 54

耐 UV 性試験

− 10.10

10.10

4.3 

一般検査 

表 に,一般検査を示す。

表 2−一般検査 

試験番号

名称

規格中の引用文書

準拠規格

JIS C 8990 

JIS C 8991

MST 01

目視検査

− 10.1 10.1

4.4 

感電危険試験 

表 の試験は,設計,構造,環境又は運転によって引き起こした故障の結果,電圧の印加されたモジュ

ールの一部に触れることによる,人への衝撃又はけがの危険性を評価する。

表 3−感電危険試験 

試験番号

名称

規格中の引用文書

準拠規格

JIS C 8990 

JIS C 8991

MST 11

接近性試験

ANSI/UL 1703 

MST 12

切断性試験(ガラス表面に対しては要求しない。

ANSI/UL 1703 

MST 13

接地連続性試験(金属枠でない場合は,要求しない。

) ANSI/UL 1703 

MST 14

インパルス電圧試験

JIS C 60664-1 

MST 16

(直流)耐電圧試験

− 10.3

 a)

 10.3

 a)

MST 17

湿潤漏れ電流試験

− 10.15

10.20

MST 42

端子強度試験

− 10.14

10.14

a)

  判定基準は,JIS C 8990 及び JIS C 8991 の判定基準とは異なる。

4.5 

火災危険試験 

表 の試験は,モジュールの運転又は部品の故障による火災の可能性を評価する。

表 4−火災危険試験

試験番号

名称

規格中の引用文書

準拠規格

JIS C 8990 

JIS C 8991

MST 21

温度試験

ANSI/UL 1703 

MST 22

ホットスポット試験

 

10.9 10.9

MST 23

火災試験

ANSI/UL 790 

MST 25

バイパスダイオード温度試験

 

10.18

MST 26

逆電流過負荷試験

ANSI/UL 1703 

4.6 

機械的応力試験 

表 の試験は,機械的故障によるけがの可能性を最小限にできるかどうかを評価する。


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C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

表 5−機械的応力試験

試験番号

名称

規格中の引用文書

準拠規格

JIS C 8990 

JIS C 8991

MST 32

衝撃破壊試験

ANSI Z97.1 

MST 34

機械荷重試験

 

10.16 10.16

4.7 

部品試験 

表 に,部品試験を示す。

表 6−部品試験 

試験番号

名称

規格中の引用文書

準拠規格

JIS C 8990 

JIS C 8991

MST 15

部分放電試験

JIS C 60664-1 

MST 33

配線管曲げ試験

ANSI/UL 514C 

MST 44

端子箱ノックアウト試験

ANSI/UL 514C 

モジュールの適用等級及びそれに必要な試験手順 

この規格で規定する適用等級に対応して,一つのモジュールに適用する特定の試験を

表 に示す。試験

を実施する順序は,

図 による。幾つかの試験は,プレコンディショニング試験として実施する。

注記  JIS C 8990 又は JIS C 8991 と関連してこの規格を利用できるように,この試験手順を作成して

いる。そのため,JIS C 8990 又は JIS C 8991 の環境ストレス試験は,この規格のプレコンディ

ショニング試験として有用である。


6

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

表 7−適用等級に対応して要求される試験

モジュールの適用等級

試験

A B  C

MST 51 温度サイクル試験(TC50 又は TC200)

MST 52 結露凍結試験(HF10)

MST 53 高温高湿試験(DH1 000)

プレコンディショニ

ング試験

MST 54 耐 UV 性試験

一般検査 MST

01 目視検査

MST 11 接近性試験

MST 12 切断性試験

MST 13 接地連続性試験

MST 14 インパルス電圧試験

a)

MST 16(直流)耐電圧試験

a)

MST 17 湿潤漏れ電流試験

感電危険試験

MST 42 端子強度試験

MST 21 温度試験

MST 22 ホットスポット試験

MST 23 火災試験

b)

火災危険試験

MST 26 逆電流過負荷試験

MST 32 衝撃破壊試験

機械的応力試験

MST 34 機械荷重試験

MST 15 部分放電試験

MST 33 配線管曲げ試験

部品試験

MST 44 端子箱ノックアウト試験

注記 1  ○:試験要 
注記 2  −:試験不要 

a)

  適用等級 A と適用等級 B とで試験レベルが異なる。

b)

  建物の屋根に設置するモジュールについては,附属書 に規定する最低限の火災安全等級 C が必要である。


7

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

図 1−試験手順 

温度サイクル試験

200 サイクル

MST 51a

部品試験

JIS C 8992 

JIS C 8990 
JIS C 8991 

17

01 10.2

モジュール安全性試験 MST

モジュール性能試験 MPT

各ボックスの番号は,MST 又は MPT(必要な
場合)の後に行う最終測定の参照先 
01  =モジュール安全性試験  MST 01 
10.2

=性能試験

      (JIS C 8990JIS C 8991) 
17  =モジュール安全性試験  MST 17

部分放電試験

MST 15

配線管曲げ試験

MST 33

端子箱ノックアウト試験

MST 44

11 個のはく(箔)

1 個の接続箱

6  ノックア ウト
の試験

切断性試験

MST 12

17

01 13

接近性試験

MST 11

目視検査

MST 01

バイパスダイオード

温度試験

MST 25

17

01

16

温度試験

MST 21

逆電流過負荷試験

MST 26

16

17

16

結露凍結試験

MST 52

16

01

10.2

端子強度試験

MST 42

16

01

10.2

機械荷重試験

MST 34

17

01 10.2

ホットスポット

試験

MST 22

17

01

16

インパルス

電圧試験

MST 14

16

目視検査

MST 01

コントロール

火災試験

MST 23

衝撃破壊試験

MST 32

耐 UV 性試験

MST 54

16

01

10.2

高温高湿試験

1 000 h

MST 53

16

01

10.2

温度サイクル試験

50 サイクル

MST 51b

16

01

10.2

湿潤漏れ電流試験

MST 17

性能試験

10.2(JIS C 8990

JIS C 8991

(直流)耐電圧試験

MST 16

接地連続性試験

MST 13

接近性試験

MST 11

湿潤漏れ電流試験

MST 17

16

01

10.2

1 モジュール

1 モジュール

モジュール数は 
モジュールサイズ
による

3 モジュール及び

1 ラミネート

1 モジュール

7 モジュール又は 
6 モジュール及び 1 ラミネート

1 モジュール

1 モジュール

1 モジュール 
1 ラミネート(モジュール)

ラミネート

(モジュール)

01


8

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

サンプリング 

JIS Z 9015-1

に規定している手法に従って,安全試験用に 6 台のモジュール及び一枚のラミネート

1)

(外

枠が付いていない一つのモジュール)を製造工程から無作為に抜き取る。また,必要な場合,火災試験に

必要な予備のモジュールを追加する。それらのモジュールは,図面及びプロセスシートに従って,指定の

材料及び部品で製造し,製造業者の通常の検査,品質保証及び製造承認を受けたものでなければならない。

それらのモジュールは細部まで完成した組立品であり,最大システム電圧を記載した製造業者の据付電気

工事説明書などを附属しなければならない。

試験するモジュールが,新設計の試作品であって製造工程から製品を取り出していない場合は,この事

実を試験報告書に記載しなければならない[箇条 7 i)参照]

1)

  モジュールにおいてフレーム付きだけを用い,かつ,フレームが絶縁の要求事項を満たすのに

重要な部分である場合,ラミネートは一つのモジュールに置き換えることができる。

試験報告書 

結果は,JIS Q 17025 に従って試験報告書に記載する。結果は通常,試験報告書で報告し,これには次に

示す,使用者の要求したすべての情報,試験の説明に必要なすべての情報及び利用した方法を説明するの

に必要なすべての情報を含めなければならない。

a)

題目

b)

試験を実施した試験所の名称及び住所

c)

認証書又は報告書の識別と共に,各ページ上にそのページが認証書又は報告書の一部であることが確

実に認められるための識別,及び認証書又は報告書の終わりを示す明りょう(瞭)な識別

d)

使用者の名称及び所在地(必要がある場合)

e)

試験項目の説明及び識別

f)

試験された品目の記述,状態及び明確な識別

g)

試験項目の受付日及び試験日(必要がある場合)

h)

用いる試験方法の確認

i)

サンプリング計画及び手順(必要な場合)

j)

その試験方法からのすべての変更点,追加点,除外点,環境条件などの一つの特定試験に関連したほ

かのすべての情報

k)

最高システム電圧,クラス,取付技術及び見つかったすべての故障を含む適切な表,グラフ,スケッ

チ及び写真によって裏付けした測定,検査及び導いた結果。

l)

インパルス電圧試験をモジュール又はラミネートのいずれで実施したかの記述。

m)

試験結果の不確かさ

n)

認証書又は報告書の内容及び発行日について,責任者の署名及び役職,又は同等な身分証明。

o)

該当する場合,試験した項目に対してだけ,結果が有効であるという記述。

p)

認証書又は報告書は,全文の場合を除き,試験所の書面による承認なしに複製してはならないという

記述。

この報告書の写しは,製造業者が保管しなければならない。

試験 

モジュールはグループに分けられ,規定の順序で,

図 に示す安全性試験を行わなければならない。モ


9

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

ジュールは,4.2 のプレコンディショニング試験を満足するものを選択する。

図 の各枠は,この規格の対

応する項目を示す。

注記  予備のモジュールは,必要な前提条件を満たす適切な環境で試験した場合,安全性試験プログ

ラムに含めてよい。

必要がある場合,初期及び最終測定を含めて,試験手順及び判定基準は,箇条 10 及び箇条 11 による。

幾つかの試験は,JIS C 8990 の試験と同等であり,箇条 に規定する。これらの試験を実施する場合,試

験実施者は,製造業者の取扱い,取付け及び接続に関する据付説明書などの指示に従わなければならない。

判定基準 

供試体がそれぞれの個別試験の基準すべてを満足する場合,評価中のモジュール製品は,安全適格性確

認試験に合格したと判定する。

これらの試験基準を満たしていないモジュールがある場合,評価中のモジュール製品は,安全性試験の

要求事項を満足しなかったとみなす。

注記  故障の性質によって,再試験要求事項の範囲を決める。

10 

試験手順 

10.1 

目視検査 MST 01 

10.1.1 

目的 

モジュール中の目視で確認できる不良を見つける。

10.1.2 

手順 

この試験は,JIS C 8990 又は JIS C 8991 の 10.1(目視検査)に,次の追加の検査基準を加えた試験と同

じである。

−  安全性に影響を与える可能性がある,ほかのすべての状態

−  JIS C 8992-1 の箇条 11(表示)によっていない表示

その後の試験で,モジュールの安全性を損なったり,不利に働く可能性があるき裂,気泡又はデラミネ

ーションの性質及び位置については,記録及び/又は写真を撮らなければならない。安全適格性確認にお

いては,次に示す主な不良以外の外観状態は許容する。

10.1.3 

判定基準 

目視検査における主な不良は,次に示すとおりとする。

a)

破損,き裂又は裂けた外側表面

b)

モジュールの安全性が損なわれるほど,フロントカバー(受光面材)

,バックカバー(裏面材)

,フレ

ーム,接続箱などの外面が著しく曲がるか又は位置ずれを起こしている状態。

c)

電気回路部分とモジュールエッジとの間に連続した経路を形成するか,又は

図 に示す試験手順の中

で大きく拡大し,試験を継続するとそのような状態になる可能性のある気泡又はデラミネーション。

d)

封止材,バックカバー(裏面材)

,ダイオードなどの部品が溶けるか又は燃えた場合。

e)

モジュールの組立及び運転の安全性が損なわれる程度まで,機械的な完全性を失って割れた場合。

f)

JIS C 8992-1

の箇条 12(説明書類への要求事項)に適合しない表示。

10.2 

接近性試験 MST 11 

10.2.1 

目的 

絶縁していない電気的結線が,人に対する感電の危険とならないかを試験する。


10

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

10.2.2 

装置 

装置は,次による。

a)

JIS C 0922

図 7(検査プローブ 11)に準拠する円筒状の検査プローブ,タイプ 11

b)

抵抗計又は導通テスタ

10.2.3 

手順 

手順は,次による。

a)

製造業者が推奨するようにモジュールを据付け配線する。

b)

抵抗計又は導通テスタを,モジュールの電気回路に接続し,試験ジグに固定する。

c)

工具を用いずにモジュールから外せるすべてのカバー,プラグ及び配線をモジュールから外す。

d)

すべての電気コネクタ,プラグ,端子箱及びモジュールの電気回路に接近できるほかのすべての場所

を,検査プローブで調べる。

e)

モジュールの電気回路とプローブとの間に電気的な接触がないかどうかを確認するため,計測中は抵

抗計又は導通テスタで監視する。

10.2.4 

最終測定 

なし

10.2.5 

要求事項 

試験中,いかなる場合も,検査プローブとモジュールの電気回路との間の抵抗は,1 MΩ 以上とする。

10.2.6 

判定基準 

試験中,いかなる場合も,検査プローブがどの充電部とも接触してはならない。この試験は,

図 の試

験手順の最初及び最後に行うが,ほかの試験で充電部が露出した可能性があるとみなされる場合には,こ

の試験を実施する。

10.3 

切断性試験 MST 12 

10.3.1 

目的 

重合材で作られたモジュールのすべての受光面及び裏面が,人を感電の危険にさらすことなく,設置及

び保守における通常の取扱いに耐え得るかどうかを調べる。

この試験は,ANSI/UL 1703 から引用している。

10.3.2 

装置 

0.64 mm±0.05 mm の厚さの炭素鋼の刃[例えば,金のこ(鋸)の刃の背]を,モジュールの受光面上で

8.9 N±0.5 N の力を加えながら引っ張ることができるように設計した,図 に示すような試験装置。

10.3.3 

手順 

手順は,次による。

a)

受光面を上向きにしてモジュールを水平に置く。

b)

試験装置をモジュールの受光面の上に 1 分間置き,その後,受光面上を 150 mm/s±30 mm/s の速度で

引っ張る。この手順を異なる方向に 5 回繰り返す。

c)

モジュールの裏面について a)及び b)を繰り返す。

10.3.4 

最終測定 

MST 01,MST 13,MST 16 及び MST 17 を繰り返す。

10.3.5 

判定基準 

判定基準は,次による。

a)

受光面又は裏面に,モジュールの充電部が露出するような切り口が目視で認められてはならない。


11

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

b) MST

13,MST 16 及び MST 17 は,初期測定の場合と同じ判定基準を満足しなければならない。

:軸からおも(重)りの中心まで:150 mm

:軸から試験点まで:170 mm

:試験点となる鉄製の刃の厚さ:0.64 mm±0.05 mm

Q :試験点 Q に加える力:8.9 N±0.5 N

図 2−切断性試験装置

10.4 

接地連続性試験 MST 13 

10.4.1 

目的 

太陽光発電システムにおいて,露出した導電性の表面を適切に接地できるように,モジュールのすべて

の露出した導電性表面と製造業者の指示する接地点との間に導通があることを調べる。この試験は,モジ

ュールが金属きょう(筐)体,金属の接続箱などの露出した導電部をもつ場合にだけ行う。


12

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

10.4.2 

装置 

装置は,次による。

a)

試験しようとするモジュールの最大過電流保護定格の 2.5 倍の電流を流すことができる定電流源。

MST

26 参照。

b)

適切な電圧計。

注記  JIS C 8992-1 で示す最大過電流保護定格は,製造業者が提出する。

10.4.3 

手順 

手順は,次による。

a)

製造業者の指示する接地手段に従って,接地点に電流源の一端を接続する。

b)

接地点から物理的に最も離れた付近に接続している露出した導電部を選び,電流源のもう一端を接続

する。

c)

電流源の電線を接続した付近の 2 か所の導電部に電圧計を接続する。

d)

モジュールの最大過電流保護定格の 2.5 倍±10 %の電流を 2 分間以上通電する。

e)

電流値及び電圧降下を測定する。

f)

電流を 0 に戻す。

g)

この試験をもう一つ別のきょう体部品で繰り返す。

10.4.4 

最終測定 

なし

10.4.5 

判定基準 

選んだ露出した導電性部品とほかのすべての導電性部品との間の抵抗が,0.1 Ω 以下でなければならない。

10.5 

インパルス電圧試験 MST 14 

10.5.1 

目的 

モジュールの充てん材などの固体絶縁物が,過電圧に耐える能力を評価する。この試験には,低圧機器

の開閉による過電圧も評価対象として含める。

注記  モジュールをフレームなしで販売している場合を除き,この試験は,フレーム付きの状態で実

施する。

10.5.2 

装置 

装置は,次による。

a)

インパルス電圧発生器

b)

オシロスコープ

10.5.3 

手順 

手順は,次による。

試験の再現性の点から,この試験は室温で相対湿度 75 %未満の条件で行う。

a)

モジュールに銅はくをは(貼)り付け,全体を覆い,銅はくをインパルス電圧発生器の負極端子に接

続する。

b)

モジュールの出力端子を短絡させ,インパルス電圧発生器の正極端子に接続する。

銅はくは,銅に導電性接着材を塗布してあり,仕様は次による。

1)

銅部厚さ  0.03 mm∼0.05 mm

2)

導電性接着剤(シート抵抗 1 Ω 未満,測定面積:625 mm

2

3)

総厚さ(導電性接着剤を含む。

)  0.05 mm∼0.07 mm


13

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

c)

照明を消し,暗くした状態で,インパルス電圧発生器によって

図 に示す波形で表 のインパルス電

圧を印加する。オシロスコープでパルス波形を測定し,試験ごとに立ち上がり時間及びパルス幅を確

認する。

注記  JIS C 60664-1 の 4.3.3.2.2(低圧系統電源から直接給電される機器)によれば,モジュールは過

電圧カテゴリ III に属する。試験レベルは,システムが通常過電圧保護装置を備えているので,

一段低減されている。一方,

(モジュールの適用等級 A 及び JIS C 0365 に示すクラス II で要求

するような)強化絶縁を検証するために,モジュールの適用等級 A のレベルは,一段高められ

ている。

表 8−インパルス電圧及び最大システム電圧 

単位  V

最大システム電圧

インパルス電圧

適用等級 A

適用等級 B

100 1 500

800

150 2 500

1 500

300 4 000

2 500

600 6 000

4 000

1 000 8 000

6 000

注記  最大システム電圧の中間値に対しては,直線補間してもよい。

d)  3

回連続してインパルス電圧を加える。

e)

インパルス電圧発生器の両端子の極性を逆にし,連続パルスを 3 回加える。

10.5.4 

最終測定 

MST 01 を繰り返す。

10.5.5 

判定基準 

判定基準は,次による。

a)

試験中に,モジュールの絶縁破壊又は表面トラッキングがあってはならない。

b)  10.1

に規定する目視での不良があってはならない。


14

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

T

1

=1.2 μs±30 %

T

2

=50 μs±20 %

注記  0

1

は,インパルス電圧の開始点であり,この図(時間軸は線形)に示すように,0

1

は,A 及び B を通る直線と

時間軸との交点となる時間である。

図 3IEC 60060-1 に準拠したインパルス電圧波形 

10.6 

(直流)耐電圧試験 MST 16 

10.6.1 

目的 

モジュールが通電部分ときょう体又はきょう体外部との間で十分に絶縁しているかを決定する。

この試験は,モジュールに対して室温(JIS C 60068-1 参照)で,かつ,相対湿度 75 %以下で実施する。

10.6.2 

手順 

この試験は,JIS C 8990 の 10.3(絶縁試験)又は JIS C 8991 の 10.3(絶縁試験)の試験と同等であり,

その試験レベルは適用等級及び最大システム電圧による。

最大試験電圧は,適用等級 A に対しては 2 000 V+4×最大システム電圧,適用等級 B に対しては 1 000 V

+2×最大システム電圧とする。

10.6.3 

判定基準 

JIS C 8990

又は JIS C 8991 による。

10.7 

温度試験 MST 21 

10.7.1 

目的 

この温度試験は,モジュールの構成に用いている様々な部品及び/又は材料の適切な使用法を確立する

ために,最大温度を決定する。

10.7.2 

試験条件 

試験中の周囲温度は,20  ℃∼55  ℃の範囲とする。

試験中の放射照度は,IEC 60904-2 又は IEC 60904-6 に従って,±5 %の精度をもつ校正済みの計器によ

って,モジュールと同一面で測定し,700 W/m

2

以上でなくてはならない。すべてのデータは,1 m/s 未満

の風速の下で測定しなければならない。

10.7.3 

手順 

試験に供するモジュールは,厚さ約 19 mm の木材,圧縮木材又は合板からなる台に取り付けなければな


15

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

らない。台の供試体に面する側は光沢がない黒色に塗り,モジュールのすべての辺より少なくとも 60 cm

大きくなければならない。

試験に供するモジュールは,製造業者の据付説明書に従って台に取り付けなければならない。また,指

示書に複数の据付け方法を示している場合は,最悪条件となる据付け方法を採用しなければならない。据

付説明書を用意していない場合は,試験用のモジュールは,直接台に取り付けなければならない。

モジュール部品の温度は,±2  ℃の拡張不確かさをもつ,校正済みの計器又はシステムによって測定し

なければならない。

モジュールは,温度管理のできる場所で,開放及び短絡の両方で運転しなければならない。5 分間隔で

とった三つの連続した読取値が,±1  ℃未満の温度変化を示す場合は,熱安定状態であるとみなす。

測定する部品温度(T

obs

)は,基準周囲温度(40  ℃)と測定する周囲温度(T

amb

)との間の差を,式 T

con

T

obs

+(40−T

amb

)に従って加えることによって,正規化する。T

con

は正規化した温度である。

温度試験中に不適合の特性が現れ,規定限度内ではあるが必要以上に厳しいとみなせる試験条件がその

特性の原因である場合,例えば,許容限度近くの周囲温度である場合は,その試験は標準近くの条件で実

施してもよい。

放射照度が 1 000 W/m

2

以外である場合は,80 W/m

2

以上差のある 3 点以上の放射照度に対する温度を求

めて,二次の補間によって 1 000 W/m

2

放射照度における温度を決める。

代表的な測定点は,次による。

−  モジュール受光面の中央のセル

−  モジュール裏面の中央のセル

−  端子箱の内部表面

−  端子箱の内部気温

−  現地配線端子

−  現地配線リードの絶縁部

−  外部接続のコネクタ本体(取り付けている場合)

−  ダイオード本体(取り付けている場合)

注記  構成上多くの相違があり得るので,試験所の裁量で上記の各測定位置に対して,複数のデータ

収集点があってもよい。

10.7.4 

要求事項 

要求事項は,次による。

a)

測定した温度は,

表 に示す表面,材料又は部品の温度限度以下である。

b)

モジュールのいずれの部分にも,10.1 に規定する,沿面放電,ひず(歪)み,たわ(撓)み,焦げ又

は類似の損傷がない。


16

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

表 9−部品の温度限度 

単位  ℃

部分,材料又は部品

温度限度

重合材

a) 

ファイバ 90

フェノール積層品 125

絶縁材料

c)

フェノールモールド品 150

現地配線端子及び金属部分

周囲温度+30

配線が接触する可能性がある現地配線区画

d)

a)

若しくは

d)

の大きい方,又は

b)

皮膜電線

d) 

取付面(フレーム)及び隣接構造材 90

a)

  相対温度指数(RTI)−20  ℃とする。

b)

  導体に最低の温度定格のものを用いるようにとの記述がある場合には,配線区画内の

端子は,規定値を超えてもよいが,90  ℃以下とする。

c)

  高い温度が火災又は感電の危険性の原因とならないと判断できる場合は,規定値を超

える温度も合格とする。

d)

  皮膜電線上で測定した温度は,その導体の定格温度以下とする。

10.8 

火災試験 MST 23 

10.8.1 

目的 

これらの要求事項は,屋根被覆材料として用いるか,又は建物の既設の屋根上に取り付けるかを問わず,

モジュールに適用する基本的な耐火性を規定する。モジュールは,火災にさらされる可能性があるため,

設置した建物の外部が発生源である火災にさらされた場合の防火性能を表示することが必要である。モジ

ュールは,試験後には機能しなくてもよい。

注記  これらの試験は,基本的な要求事項を明記するもので,法規の要求事項に合致し,建物の用途

を意識したモジュールに関する要求事項を十分に満足しない場合もある。また,ここで規定す

る試験を超える条件,又はこれとは別の追加試験を要求する場合もある。

火災安全等級は,火災安全等級 A(最高の防火性)

,火災安全等級 B 及び火災安全等級 C(基本的な耐火

性)に分類している。最低限の耐火格付けの火災安全等級 C は,すべての建物に取り付けられるモジュー

ルに不可欠である。特定用途の要求事項を満たすためには,もっと高い水準の認証を検討してもよい。

10.8.2 

試験手順 

火災安全等級をもつ屋根被覆材料に代えて用いるモジュール,及び火災安全等級をもつ既設の屋根被覆

材料に直接又はその上部に取り付けるモジュールは,ANSI/UL 790 に準拠した

附属書 に規定する試験方

法に従って,飛び火試験及び火炎伝ぱ試験に適合しなければならない。十分な供試体を準備して,飛び火

試験及び火炎伝ぱ試験のための試験構造体を組み立てる必要がある。

これらの試験に適合する製品は,容易には発火せず,屋根床に対してある程度の防火性をもち,取付位

置からずれることもなく,また,火の粉を飛ばすこともないと想定される。

10.8.3 

判定基準 

モジュールシステムは,

附属書 に規定する要件に従うことによって,防火性能を分類しなければなら

ない。既存の屋根材を覆って取り付けるモジュールには,飛び火試験及び火炎伝ぱ試験に合格することが

必要である。屋根被覆材料としての役割を果たすモジュールは,国内法に適合することが必要である。

注記  モジュールの耐火性試験に,ISO 834 規格群のような国際基準を利用することが,IEC 規格原

案作成委員会の意図である。


17

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

10.9 

逆電流過負荷試験 MST 26 

10.9.1 

目的 

モジュールには,絶縁した導電性部材が入っている。タブ及び/又はセルは,逆電流故障条件において,

過電流保護装置が回路を遮断する前に,エネルギーを熱として強制的に放散させなければならない。この

試験は,逆電流故障条件における発火又は火災の危険性を調べることを目的とする。

10.9.2 

手順 

手順は,次による。

a)

供試モジュールを,受光面を下向きにして,単層の白い薄葉紙で覆った厚さ約 9 mm の松材又は木の

板の上に設置する。

b)

モジュールの裏面を単層の粗綿布で覆う。粗綿布は,32 番手及び 28 番手の糸で織った,26 m

2

/kg∼28

m

2

/kg の未処理の綿布とする。

c)

逆流防止ダイオードが設けられている場合は,短絡(無機能化)する。

d)

試験は,通風がない場所で実施する。

e)

セル領域における放射照度は,50 W/m

2

未満とする。

f)

直流電源の正極出力をモジュールの正極端子に接続する。逆電流(I

test

)は,製造業者が定めるモジュ

ールの最大過電流保護定格の 135 %以下とする。試験電流を I

test

まで制限した状態で,逆電流がモジュ

ール内を流れるように試験電圧を増加させる。

g)

2 時間又は最終結果が出るまでのいずれか早い時点まで,試験を継続する。

注記  最大過電流保護定格については,JIS C 8992-1 の箇条 12 b)を参照。

10.9.3 

判定基準 

判定基準は,次による。

a)

モジュールが炎を出して燃えたり,モジュールに接触している粗綿布及び薄葉紙が炎を出して燃えた

り焦げたりしてはならない。

b) MST

17 は,初期測定の場合と同じ判定基準を満足しなければならない。

10.10  

衝撃破壊試験 MST 32 

10.10.1  

目的 

この試験の目的は,モジュールが破損した場合,人体に対する切り傷及び刺し傷を最小限にするための

機能を確認することである。

10.10.2  

背景 

ここに規定する試験は,ANSI Z97.1 に規定する衝撃試験から引用している。

10.10.3  

装置 

装置は,次による。

a)

衝撃子は,皮製のパンチバッグ又は類似の形状寸法の袋とする。バッグには,規定質量の鉛玉(直径

2.5 mm∼3.0 mm 又は#7-1/2 玉)を詰める。図 に,衝撃子バッグの設計例を示す。バッグの外周は,

図に示すようにテープで巻く。試験中,衝撃子は 1.3 cm 幅のガラス繊維強化圧着テープで完全に覆わ

なければならない[

図 4  

a)

参照]

b)

図 及び図 に示すように,試験枠は試験時の動き及び振れが最小限になるようにする。フレーム構

造及び補強材は,溝形鋼(約 C100 mm×200 mm)又はそれより大きな鋼材を用い,最低約 187 cm

4

断面二次モーメントをもたなければならない。枠は,溶接するか又は確実にボルト止めして,衝突時

のねじれを最小限にする。また,衝撃試験時の動きを避けるため,床にボルト止めしなくてはならな


18

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

い。

c)

衝撃子バッグに鉛玉を詰めて,約 45.5 kg とし,1.2 m の高さから振ったときの運動エネルギーが 542 J

になるようにする。

10.10.4  

手順 

製造業者が記載した方法を用いて,モジュール供試体を試験枠の中央に動かないように取り付け,次の

手順で試験する。

a)

衝撃子は,モジュールの表面から 13 mm 以下及びモジュールの中央部から 50 mm 以内に静止するよ

うに,上部支点からつるす。

b)

衝撃子を落下させるために,モジュールの表面から 300 mm の高さに衝撃子をもち上げ,静止後,放

してモジュールに当てる。

c)

破損が生じない場合,手順 b)を 450 mm の高さから実施する。それでも破損が生じない場合には,1 220

mm の高さから繰り返す。

10.10.5  

判定基準 

次の基準のいずれか一つに適合する場合は,衝撃破壊試験に適合したと判定する。

a)

破損が生じた場合,直径 76 mm(3 インチ)の球が自由に通過する割れ目及び/又は穴が生じていな

い。

b)

破損が生じた場合,試験の 5 分間後に選択したき裂のない破片について,上位 10 個の大きさの破片の

質量(単位:g)の値の合計は,モジュールの厚さ(単位:mm)の値の 16 倍以下とする。

c)

破損が生じた場合,試料から大きさ 6.5 cm

2

以上の破片が飛び出していない。

d)

供試体が,破損していない。


19

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

a)

  バッグに完成質量が 45 500 g±500 g となるように鉛玉を入れる。

バッグに 13 mm 幅のテープを巻く。3 巻(165 m)用い,対角線に重ね巻きする。バッグ全体を覆う。首部分

は別に巻く。

図 4−衝撃子 


20

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

図 5−衝撃試験枠 


21

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

注記  モジュール(供試体)を取り付けるフレームは示していない。

図 6−衝撃試験枠 


22

C 8992-2

:2010 (IEC 61730-2:2004)

11 

部品試験 

11.1 

部分放電試験 MST 15 

試験は,JIS C 60664-1 の 6.1.3.5[部分放電試験(PD 試験)

]による。

11.1.1 

目的 

適切な JIS などの絶縁についての予備資格認定なしで受光面又は裏面として用いる重合材は,部分放電

試験に適合しなければならない。この試験は,受光面又は裏面用に用いる重合材に適用する(JIS C 8992-1

参照)

11.1.2 

プレコンディショニング 

裏面のはく(箔)をモジュールに挿入する前に,部分放電試験を実施することが望ましい。

11.1.3 

装置 

JIS C 60664-1

によって校正した放電電荷量測定器又はラジオノイズメータ。

11.1.4 

手順 

手順は,次による。

a)

JIS C 60664-1

の C.2.2(試験電圧の要求事項)及び D.1(部分放電開始及び停止電圧の測定)に従って,

最大システム電圧以下の電圧から印加を開始し,部分放電が始まる電圧(部分放電開始電圧)まで上

げ,更に 10 %昇圧する。

b)

部分放電が消滅する電圧まで下げる。

c)

部分放電消滅電圧は,放電電荷量が 1 pC に低下したときの電圧とみなす。この電圧を,精度 5 %より

よい精度で測定しなければならない。

d)

部分放電消滅電圧は,周囲条件の影響を受ける。この影響を考慮して基本安全率 F

1

を 1.2 とする。

e)

JIS C 60664-1

の 6.1.3.5 によるヒステリシス係数は 1 に低下する。JIS C 0365 に示すクラス I には,強

化絶縁に対する追加の安全率 F

3

=1.25 とする。したがって,試験の最初の印加電圧は,1.5 V

oc

V

oc

は,

モジュール製造業者が指定するシステム電圧)となる。

f) 10

個の供試体について測定を繰り返す。

11.1.5 

判定基準 

(部分放電消滅電圧の平均値−標準偏差)が最大システム電圧の 1.5 倍を超える場合は,合格とする。

11.2 

配線管曲げ試験 MST 33 

11.2.1 

目的 

配線管を用いる固定配線システムの取付けを目的とする接続箱を備えたモジュールは,据付け中及び据

付け後に加わる可能性のある力に耐えるために,箱構造の耐力を保証しなければならない。

11.2.2 

手順 

箱に対して適切な継手をもつ長さ 460 mm の適切なサイズの二つの配線管を,箱の対向する両面におい

て組み立て,据え付ける。非金属製の配線管用の箱の場合,配線を接着し,組立前に 24 時間以上乾かす。

箱を中心にセットした試験組立品を,

図 に示すように支持台上に置く。支持台は,供試体に規定の曲

げモーメントが加わるように,760 mm+(箱中の配線管の長さ)分だけ離す。

用いる配線管サイズに対して

表 10 に規定する力を 60 秒間,箱の中心に加える。この間,箱及び配線管

を,試験組立品の長手方向の主軸の回りに完全に 1 回転させる。

11.2.3 

判定基準 

モジュール接続箱の配線管取付壁が破壊しない又は配線管が外れない。

箱の損傷又は接続部の外れが起きる前に配線管が破損した場合,箱の性能は合格とみなす。


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表 10−曲げ力 

配線管のサイズ

mm

おもりによって印加する力

N

13∼25 220 
26∼50 330

51∼100 490

図 7−試験ジグ組立品

11.3 

端子箱ノックアウト試験 MST 44 

11.3.1 

目的 

モジュールの端子箱において,除去可能なノックアウトは,通常の力が作用している状態では外れるこ

とがなく,現場で配線作業を行う場合には,容易に除去及び取外しができることを確認する。

11.3.2 

条件 

ノックアウトを加工したプラスチック製端子箱の供試体を,

“受入れ”状態のままで,周囲温度 25  ℃の

条件下で試験する。

プラスチック製端子箱のもう一つの供試体は,−20  ℃±1  ℃の雰囲気中に 5 時間放置する。その後,直

ちに試験を実行する。

11.3.3 

手順 

手順は,次による。

a)

ステップ 1  直径 6.4 mm で長さが少なくとも 38 mm の終端が平たん(坦)な棒を用いて,ノックア

ウトに 44.5 N の力を 1 分間加える。このとき,ノックアウトの面に直角に,そしてノックアウトを最

も打ち抜きやすいと思われる位置に力を加える。1 時間後,ノックアウトと箱との間の偏位を測定す

る。

b)

ステップ 2  次に,ねじ回しをのみのように用いてノックアウトを取り除く。ノックアウトのエッジ

に残っているばりを取り除くために,生じた開口部の内側エッジに沿って,ねじ回しの刃のエッジを

一回だけ走らせる。

c)

ステップ 3  ノックアウトを二つ追加して,ステップ 1 及びステップ 2 を繰り返す。

多段ノックアウトを採用している箱に対しては,小さい方のノックアウトを除去する場合に,大き


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い方のノックアウトが外れてはならない。

11.3.4 

判定基準 

ノックアウトは,静的な力を加えた後も元の位置に留まっており,測定時にノックアウトと開口部との

間のすき間は 0.75 mm 以下とする。

ノックアウトは,シャープエッジを残すことなく,又は箱に損傷を与えることなく,容易に取外しがで

きなければならない。


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附属書 A

(規定)

火災試験,火炎伝ぱ及び飛び火試験 MST 23

A.1 

一般事項 

この附属書で規定する防火性試験は,基本試験である。建物に一体化されたモジュールについては,一

般には国内法及び要求事項に適合しなければならない。そのような要求事項を整備していない場合には,

次に示す国際規格で規定する利用可能な試験を用いる。

−  ISO 834-1,Fire-resistance tests−Elements of building construction−Part 1: General requirements,(Revision,

in parts, of ISO 834)

−  ISO/TR 834-3,Fire-resistance tests−Elements of building construction−Part 3: Commentary on test method

and test data application

−  ISO 5657,Reaction to fire tests−Ignitability of building products using a radiant heat source

次に示す試験は,ANSI/UL 790 を基にした。すべての寸法は,おおよその値である。

A.2 

試験装置及び組立て 

A.2.1 

図 A.1 に示すように,この附属書で規定する試験に用いる装置の構成は,次による。 

a)

モジュール(供試体)を取り付ける試験台は,こう(勾)配が調整可能な支持台に取り付ける。

b)

ひさし及び軒蛇腹を模擬するために,不燃性板の構造物を支持台の前面に取り付ける。

c)

火炎伝ぱ試験に用いるガスバーナは,公称 50 mm(外径 60.3 mm)

,長さ 1.12 m のパイプからなり,

試験体側のパイプには,幅 12.7 mm 及び長さ 910 mm の溝を設ける。バーナに一様なガス圧力を供給

するために,公称 25 mm(外径 33.4 mm)のパイプを通してバーナの両端にガスを供給する。

d)

所定の風の条件を作るためのブロワ及び通風ダクト。ブロワによる空気供給は,試験室の屋外から供

給する。

e)

空気流を整流しうず(渦)流を減らすために,調節可能なフィンをダクト内に設ける。

f)

供試体裏面への火炎の回り込みを防ぐために,防炎板を試験体の背面側縁端に取り付ける。

g)

不燃性の板を,空気ダクトの側面及び底から,b)に規定する模擬のひさし及び軒蛇腹構造物まで伸ば

して取り付ける(飛び火試験中は,用いない。

A.2.2 

試験は,ブロワによる室内空気圧の上昇を防ぐために,換気設備を設けた部屋で行う。試験中は,

部屋のすべての扉,窓などを閉じ,外部の風及び/又は気象条件が試験結果に影響を及ぼさないようにす

る。また,試験室の温度条件は,10  ℃以上 32  ℃未満の範囲で行う。

A.2.3 

試験に当たって,供試体の下に空気又は火炎が回らないように,モルタル(セメント,石灰及び水

を混合)を屋根被覆材の先端部分と支持台の骨組みとの間に生じる接続部にこてで塗り込める。

A.2.4 

試験中は,試験体の屋根被覆材の上部表面一面に均等に送風するために,事前に 1 m×1.3 m の合

板を用いて試験装置を調整する。合板の傾斜を(127 mm/300 mm)の傾斜とし,計測点を,合板の両端か

らの中間点及び合板の各端から 76 mm の各位置で,合板表面に垂直に 94 mm 上の位置で風速を測定し,

19 km/h±0.8 km/h となるように試験装置を調整する。風速の計測には,6 m/min 以下の増加量で目盛が付

いている直読式計測器又は 1.5 m/min 以下の増加量の目盛が付いているインターバルタイム(1 分間隔の計

測)式計測器を用いる。


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A.2.5 

通常の試験の場合,試験体は(127 mm/300 mm)の傾斜とする。ただし,最大傾斜は,ビルトアッ

プタイプの屋根被覆材製造業者の推奨傾斜で試験を行うが,この場合の傾斜は,

(127 mm/300 mm)以下で

なければならない。

a)

  平面図

b)

  側面図

注記  この図の中の丸付きのアルファベット記号は,A.2.1 の a)g)と合致している。

図 A.1−火災試験用の試験装置 

A.3 

火炎伝ぱ試験 

A.3.1 

この試験は,供試体を取り付け,ANSI/UL 790 の 6.1 で規定する明るく輝くガスの火炎にさらす。

試験は,火炎がモジュール又はパネルの上部表面にだけ影響を及ぼすように,モジュール又はパネルを火

炎に向けて実施する。

A.3.2 

試験の対象となる範囲は,すべての火災安全等級に対して幅は 1 m 以上とし,供試体の先端から測

定した最小長さは,火災安全等級 A では 1.82 m,火災安全等級 B では 2.4 m,火災安全等級 C では 3.9 m

とする。

A.3.3 

火災安全等級 A 又は火災安全等級 B の試験時間は,ガスの火炎を加える時間である 10 分間,又は

火炎の伝ぱ(供試体の燃え上がり)が最大伝ぱ点を超えないことを確実に確認した時間の,いずれか短い


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時間とする。火災安全等級 C の試験の場合は,ガスの火炎を加える時間である 4 分間を試験時間とする。

A.3.4

試験火炎の印加中,及び火炎の印加終了後に,次の事項をすべて観測する。 

−  供試体の燃焼が広がった距離

−  燃え上がりの状況又は赤熱した燃えさしの発生状況

−  供試体のずれ

なお,観測は,火炎が最大伝ぱ点を確実に超えないことを確認するまで続ける。

A.4 

飛び火試験 

A.4.1 

一般 

供試体は,支持台が空気ダクトから 1.5 m 離れている場合(

図 A.1 参照)を除き,ANSI/UL 790 の 6.1

のように取り付ける。また,ガス配管及びバーナは,空気流を乱さないように取り除く。

A.4.2 

火種の寸法・形状 

A.4.2.1 

この試験に用いる火種の構成は,

図 A.2 に示す形状寸法とし,A.4.2.2A.4.2.4 に規定する。

試験に先立って,火種は,40  ℃∼49  ℃の炉で少なくとも 24 時間養生する。

A.4.2.2 

火災安全等級 A の試験に用いる火種は,300 mm 角で約 57 mm 厚の格子状とし,密度 560 kg/m

3

±50 kg/m

3

で,節がないダグラスもみ(米松)で作る。火種は,19.1 mm×19.1 mm 角で長さ 300 mm の木

材角棒 36 本を用いて,1 層につき 12 本とする 3 層構造とし,各角棒間のすき(隙)間を 6.4 mm 取った構

造とする。これらの角棒は,隣接層に直角に配置し,止め付けは,長さ 38.1 mm で太さ No.16(1.4 mm)

のくぎを用いてくぎ止めとするか,又は山が 5.6 mm 及び足が 31.8 mm で太さ No.16(1.4 mm)の鋼線製の

逆 U 字(ステープラの針状)くぎを用いて止める。一方の面では,各角棒の各端で止め付け,かつ,反対

の面では

図 A.2 の a)に示すように,対角線上に止める。完成した火種の乾燥質量は,試験時に 2 000 g±150

g とする。

注記  この箇条で示す No.は,ICC-ES (International Cargo, Customs & Equipment Service SA)のコードを

表す。

A.4.2.3 

火災安全等級 B の試験に用いる火種は,150 mm 角で約 57 mm 厚の格子状とし,密度 560 kg/m

3

±50 kg/m

3

で,節がないダグラスもみ(米松)で作る。火種は,19.1 mm×19.1 mm 角で長さ 150 mm の木

材角棒 18 本を用いて,1 層につき 6 本とする 3 層構造とし,各角棒間のすき間を 6.4 mm 取った構造とす

る。これらの角棒は,隣接層に直角に配置し,止め付けは,長さ 38.1 mm で太さ No.16(1.4 mm)のくぎ

を用いてくぎ止めとするか,又は山が 5.6 mm 及び足が 31.8 mm で太さ No.16(1.4 mm)の鋼線製の逆 U

字(ステープラの針状)くぎを用いて止める。一方の面では,各角棒の各端で止め付け,かつ,反対の面

では

図 A.2 の b)に示すように,対角線上に止める。完成した火種の乾燥質量は,試験時に 500 g±50 g と

する。

A.4.2.4 

火災安全等級 C の試験に用いる火種は,密度 560 kg/m

3

±50 kg/m

3

で,節がないホワイトパインで

作る。火種の寸法は,縦 38.1 mm×横 38.1 mm×高さ 19.8 mm とし,かつ,火種の厚さの半分まで,上か

ら下まで 3.2 mm 幅で,のこぎりを用いて一つの面ともう一つの面とが互いに直角になるように,二つの溝

を付ける[

図 A.2 の c)参照]。完成した火種の乾燥質量は,試験時に 9.25 g±1.25 g とする。

A.4.3 

火種の点火 

A.4.3.1 

火種を供試体に置く前に,A.4.3.2A.4.3.3 又は A.4.3.4 に規定するとおり,火災安全等級別に,

自由に燃えるように静止空気中で火種に点火する。火種の点火に用いるガスバーナは,点火中に火種を炎

で完全に包み込むことができるバーナとし,点火する炎の温度が,バーナの先端から 58.7 mm のところで


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888  ℃±10  ℃の温度となるように調整する。

なお,バーナは,通常の通風からは遮断する。

A.4.3.2 

火災安全等級 A の火種は,5 分間ガスバーナの炎にさらし,次の点火の手順に従って火種を回転

させながら,各面を炎にさらす。

a)

各 300 mm×300 mm 面を 30 秒間

b)

各 57 mm×300 mm 面を 45 秒間

c)

各 300 mm×300 mm 面を再び 30 秒間

A.4.3.3 

火災安全等級 B の火種は,4 分間ガスバーナの炎にさらし,次の点火の手順に従って火種を回転

させながら,各面を炎にさらす。

a)

各 150 mm×150 mm 面を 30 秒間

b)

各 57 mm×150 mm 面を 30 秒間

c)

各 150 mm×150 mm 面を再び 30 秒間

A.4.3.4 

火災安全等級 C の火種は,2 分間ガスバーナの炎にさらし,火種を回転させながら,各 38 mm×

38 mm の両面を炎にそれぞれ 1 分間さらす。

A.4.4 

試験条件 

A.4.4.1 

火災安全等級 試験 

A.4.4.1.1 

供試体への着火の場合は,各供試体表面の最も弱い場所(デッキジョイント部上最小のカバー

範囲の点)に火種を置く。しかし,いかなる場合でも,いずれの側からも 100 mm 又は供試体の上部若し

くは下部から 300 mm 以上離れた位置に配置する。火種は,上部及び下部層の角棒が,空気流の方向に平

行となるように置く。火種は,直径 0.82 mm 太さの軟鉄線で供試体から滑落しないようにする。

A.4.4.1.2 

火種は,供試体の中心又は供試体が点火に対して最も弱い場所に置く。 

A.4.4.2 

火災安全等級 試験 

供試体への着火の場合は,供試体の表面上,最も弱い場所 2 か所にそれぞれ火種を置く(ANSI/UL 790

の 8.4.2.2 参照。

。火種の各側面は,左右端部から 152 mm 又は供試体の上部若しくは下部から 300 mm 以

上離れた位置に配置する。火種は,上部及び下部層の角棒が,空気流の方向に平行となるように置く。第

一の火種は,直径 0.82 mm 太さの軟鉄線で試験台から滑落しないようにする。第二の火種は,第一の火種

に起因するすべての燃焼が終了するまで,供試体へ配置してはならない。

A.4.4.3 

火災安全等級 試験 

20 個の点火した火種は,供試体表面上に 1 分間隔又は 2 分間隔で置いていく。いずれの火種も,前の火

種が置かれた場所から 100 mm 以内に置いてはならない。

なお,適切な場所に火種を固定し,かつ,火種に付けたのこぎり溝の位置の固定方法としては,ANSI/UL 

790

の 8.4.3.2 を参照する。

A.4.5 

試験時間 

火災安全等級 A,火災安全等級 B 又は火災安全等級 C の試験は,次の状態のいずれかになるまで,継続

する。

−  火種が燃え尽きるまで,並びに炎,赤熱及び発煙のすべての現象が,供試体の露出面及び試験台の下

面から消えてしまうまで。

−  容認できない結果が生じるまで。

しかし,火災安全等級 A 又は火災安全等級 B の試験の場合は,最大 1.5 時間を限度とする。火種を供試

体に印加後,燃え続けることなく,また,完全に燃えきらない場合には,その試験は無視する。


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単位  mm

      a) b) 

c) 

図 A.2−火種の構造 

A.5 

観察事項 

試験中,次の事項をすべて観察する。

−  試験体の裏側への持続的な火炎の出現

−  屋根被覆材料の燃焼又は赤熱の生成

−  供試体のずれ

−  屋根下地材の一部の露出又は落下

A.6 

評価 

いずれの火災安全等級であっても,火炎伝ぱ試験又は飛び火試験において,次に示す a)d)の現象があ

ってはならない。

a)

モジュール又はパネルのいずれかの部分が,燃焼又は赤熱状態の火種の形で,試験体から吹き飛ばさ

れる又は試験体上に落下する。

b)

屋根下地材の一部,又はビルの屋根構造の一部と一体化している又は一部を形成しているモジュール

又はパネルの一部が,赤熱粒子の形で落下する。

c)

火災安全等級 A では 1.82 m,火災安全等級 B では 2.4 m,又は火災安全等級 C では 3.9 m を超えた火

炎の伝ぱがある。

d)

火炎に直接さらす部分から大きく両側への火炎の伝ぱがある。さらに,火炎が表面(外部火炎を加え

る表面)の上部,及び自立形又は一体形のモジュールと屋根との間に生じる空間部分など,中間受け

部材(チャンネル)のすき間における燃え広がりも含む。


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参考文献  JIS C 60068-2-21:2002  環境試験方法−電気・電子−端子強度試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-21:1999,Environmental testing−Part 2-21: Tests−Test U:

Robustness of terminations and integral mounting devices(MOD)

JIS C 60364-1:2006

  建築電気設備−第 1 部:基本的原則,一般特性の評価及び用語の定義

注記  対応国際規格:IEC 60364-1:2001,Electrical installation of buildings−Part 1: Fundamental

principles, assessment of general characteristics, definitions(IDT)

ISO 834 (all parts)

,Fire-resistance tests−Elements of building construction

IEC 60529:1989

,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)

IEC 61345:1998

,UV test for photovoltaic (PV) modules