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C 8962

:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

2

4

  試験項目

2

4.1

  絶縁抵抗試験

3

4.2

  耐電圧試験

3

4.3

  雷インパルス耐電圧試験

3

4.4

  漏えい電流試験

4

4.5

  保護機能試験

4

4.6

  定常特性試験

4

4.7

  過渡応答特性試験

5

4.8

  外部事故試験

5

4.9

  環境適合試験

5

4.10

  耐周囲環境試験

5

5

  試験状態

5

6

  試験回路

6

7

  試験装置

11

8

  試験方法

11

8.1

  絶縁抵抗試験

11

8.2

  耐電圧試験

11

8.3

  雷インパルス耐電圧試験

12

8.4

  漏えい電流試験

12

8.5

  保護機能試験

12

8.6

  定常特性試験

14

8.7

  過渡応答特性試験

18

8.8

  外部事故試験

20

8.9

  環境適合試験

21

8.10

  耐周囲環境試験

21


C 8962

:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機

工業会(JEMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS C 8962:1997 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 C

8962

:2008

小出力太陽光発電用

パワーコンディショナの試験方法

Testing procedure of power conditioner for

small photovoltaic power generating systems

序文

この規格は,1997 年に制定された JIS C 8962 を改正した日本工業規格である。

なお,対応国際規格は現時点では制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,a)及び b)に該当する太陽光発電システム用パワーコンディショナのうち,一定交流出力電

圧及び一定出力周波数の独立形パワーコンディショナ,直流定電圧出力のパワーコンディショナ並びに系

統連系形パワーコンディショナの試験方法について規定する。

なお,系統連系形パワーコンディショナの構成要素のうち,連系保護機能及び連系保護装置の試験方法

を除く。また,蓄電装置は,パワーコンディショナの入力側に接続するものだけを対象とし,蓄電装置と

組み合わせるパワーコンディショナは,蓄電装置を外して試験する。

a)

定格出力 10 W 以上で 100 W 未満の場合

1)

直流入出力電圧  30 V 以上,750 V 以下

2)

交流出力電圧  30 V 以上,600 V 以下

b)

定格出力 100 W 以上で 20 kW 未満の場合

1)

直流入出力電圧  750 V 以下

2)

交流出力電圧  600 V 以下

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。

JIS C 0010

  環境試験方法−電気・電子−通則

JIS C 1302

  絶縁抵抗計

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

JIS C 8905

  独立形太陽光発電システム通則

JIS C 8960

  太陽光発電用語

JIS C 8961

  太陽光発電用パワーコンディショナの効率測定方法

JIS C 8980

  小出力太陽光発電用パワーコンディショナ

JIS C 60068-2-38

  環境試験方法(電気・電子)温湿度組合せ(サイクル)試験方法


2

C 8962

:2008

JIS Z 8731

  環境騒音の表示・測定方法

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8905 及び JIS C 8960 によるほか,次による。

3.1

太陽電池模擬電源装置

太陽電池の出力 I−V 特性を模擬できる直流電源装置。

3.2

等価日射強度

太陽電池模擬電源装置の出力電力容量を定めるための想定上の日射強度。

3.3

多入力形パワーコンディショナ

複数の入力回路をもつパワーコンディショナ。

4

試験項目

この規格では,

表 に記載する試験項目の試験方法について規定する。個々の実施の可否は,JIS C 8980

で規定する。これ以外の試験を実施する場合には,受渡当事者間の協議による。

表 1−太陽光発電用パワーコンディショナの試験項目及び適用可能性

試験項目

直流

パワーコンディショナ

交流出力の独立形

パワーコンディショナ

系統連系形

パワーコンディショナ

蓄電装置

あり

蓄電装置

なし

蓄電装置

あり

蓄電装置

なし

蓄電装置

あり

蓄電装置

なし

1.

絶縁抵抗試験

2.

耐電圧試験

3.

雷インパルス耐電圧試験

4.

漏えい電流試験

5.

保護機能 a) 入力過電圧及び不足電圧保護機能試験

試験 b)

入力過電流保護機能試験

 c)

出力過電流保護機能試験

 d)

出力過電圧及び不足電圧保護機能試験

 e)

入力側地絡保護機能試験

 f)

出力側地絡保護機能試験

 g)

電流制限及び電力制限機能試験

 h)

過温度上昇保護機能試験

 i)

周波数上昇及び低下保護機能試験

 j)

直流分流出保護機能試験

 k)

不平衡過電圧保護機能試験

 l)

出力電圧上昇抑制機能試験

6.

定常特性 a) 効率試験

試験 b)

無負荷損失試験

 c)

過負荷耐量試験

 d)

手動起動・停止試験


3

C 8962

:2008

表 1−太陽光発電用パワーコンディショナの試験項目及び適用可能性(続き)

試験項目

直流

パワーコンディショナ

交流出力の独立形

パワーコンディショナ

系統連系形

パワーコンディショナ

蓄電装置

あり

蓄電装置

なし

蓄電装置

あり

蓄電装置

なし

蓄電装置

あり

蓄電装置

なし

e)

温度上昇試験

f)

入力定電圧精度試験

g)

直流入力電流リプル試験

6.

定常特性

試験

h)

直流出力電圧リプル試験

 i)

出力定電圧精度試験

 j)

力率範囲試験

 k)

出力周波数精度試験

 l)

交流出力電圧ひず(歪)み試験

 m)

出力電圧不平衡試験

 n)

待機損失試験

 o)

自動起動・停止試験

 p)

交流出力力率試験

 q)

電圧及び周波数追従範囲試験

 r)

交流出力電流ひずみ試験

 s)

系統電圧ひずみ試験

 t)

系統不平衡試験

 u)

自立運転機能試験

7.

過渡応答 a)

入力電力急変試験

特性試験 b)

負荷急変試験

 c)

負荷開閉試験

 d)

瞬時過負荷試験

 e)

入力電圧急変試験

 f)

突入入力電流試験

 g)

系統電圧急変試験

 h)

系統位相急変試験

 i)

負荷遮断試験

8.

外部事故 a)

入力側短絡試験

b)

出力側短絡試験

試験

c)

系統電圧瞬時停電及び瞬時低下試験

9.

環境適合 a)

騒音試験

試験 b)

高周波雑音試験

10.

耐周囲 a)

温湿度サイクル試験

環境試験 b)

ノイズ耐量試験

4.1

絶縁抵抗試験

充電部と大地間との絶縁抵抗について試験する。

4.2

耐電圧試験

充電部と大地間との耐電圧特性について試験する。

4.3

雷インパルス耐電圧試験

雷インパルスに対する耐電圧特性について試験する。


4

C 8962

:2008

4.4

漏えい電流試験  

パワーコンディショナの器体から大地に漏えいする電流値を試験する。

4.5

保護機能試験

a)

入力過電圧及び不足電圧保護機能試験  入力過電圧及び不足電圧に対する保護機能の特性について試

験する。

b)

入力過電流保護機能試験  入力過電流に対する保護機能の特性について試験する。

c)

出力過電流保護機能試験  出力過電流に対する保護機能の特性について試験する。

d)

出力過電圧及び不足電圧保護機能試験  出力過電圧及び不足電圧に対する保護機能の特性について試

験する。

e)

入力側地絡保護機能試験  入力側回路に発生した地絡故障に対する保護機能特性について試験する。

f)

出力側地絡保護機能試験  出力側回路に発生した地絡故障に対する保護機能特性について試験する。

g)

電流制限及び電力制限機能試験  過負荷運転を防止する電流制限機能及び電力制限機能の特性につい

て試験する。

h)

過温度上昇保護機能試験  パワーコンディショナ内部の異常な温度上昇を防止する保護機能特性につ

いて試験する。

i)

周波数上昇及び低下保護機能試験  出力周波数上昇及び低下に対する保護機能特性について試験する。

j)

直流分流出保護機能試験  負荷又は系統への直流分流出を防止する保護機能特性について試験する。

k)

不平衡過電圧保護機能試験  単相 3 線式の電気方式をもつパワーコンディショナにおいて,出力側の

中性線と各 200 V ラインとの間における過電圧の発生を防止する保護機能特性について試験する。

l)

出力電圧上昇抑制機能試験  指定する範囲内において出力電圧の上昇を抑制する保護機能の特性につ

いて試験する。

4.6

定常特性試験

a)

効率試験  定常運転時の効率について試験する。

b)

無負荷損失試験  出力有効電力が 0 W で運転しているときのパワーコンディショナの消費電力につい

て試験する。

c)

過負荷耐量試験  過負荷運転時における運転特性,温度特性及び過負荷運転後の運転特性について試

験する。

d)

手動起動・停止試験  手動起動・停止機能の特性について試験する。

e)

温度上昇試験  定常運転状態におけるパワーコンディショナ各部の温度上昇特性について試験する。

f)

入力定電圧精度試験  入力定電圧特性について試験する。

g)

直流入力電流リプル試験  直流電源に蓄電装置を用いる場合においては,蓄電装置業者から指定があ

る場合に実施する試験で,定常運転時における直流電流リプル特性について試験する。また,蓄電装

置をもたない場合においても,太陽電池の利用低下に結び付くため,同様に試験する。

h)

直流出力電圧リプル試験  定常運転時における出力電圧リプル特性について試験する。

i)

出力定電圧精度試験  出力定電圧特性について試験する。

j)

力率範囲試験  指定する範囲内における負荷力率への追従特性について試験する。

k)

出力周波数精度試験  出力定周波数特性について試験する。

l)

交流出力電圧ひずみ試験  出力電圧ひずみ特性について試験する。

m)

出力電圧不平衡試験  各線間の負荷が不平衡の場合における出力電圧不平衡特性について試験する。

n)

待機損失試験  パワーコンディショナ運転待機時の消費電力について試験する。


5

C 8962

:2008

o)

自動起動・停止試験  自動起動・停止機能の特性について試験する。

p)

交流出力力率試験  出力力率特性について試験する。

q)

電圧及び周波数追従範囲試験  指定された範囲内での系統電圧及び周波数の変化に対する追従特性に

ついて試験する。

r)

交流出力電流ひずみ試験  定常運転時における出力電流ひずみ特性について試験する。

s)

系統電圧ひずみ試験  指定する範囲内で,系統電圧にひずみが生じている場合の運転特性について試

験する。

t)

系統不平衡試験  指定する範囲内で,系統線間電圧に不平衡が生じている場合における運転特性につ

いて試験する。

u)

自立運転機能試験  自立運転特性及び系統停電時の分離維持機能,並びに復電時の連系運転移行機能

について試験する。

4.7

過渡応答特性試験

a)

入力電力急変試験  日射強度の急変に伴った入力電力の急変時における運転動作特性について試験す

る。

b)

負荷急変試験  負荷消費電力急変時における運転動作特性について試験する。

c)

負荷開閉試験  負荷投入時及び開放時における運転動作特性について試験する。

d)

瞬時過負荷試験  負荷によって発生する負荷起動時の瞬時過負荷状態における運転動作特性について

試験する。

e)

入力電圧急変試験  入力電圧急変時における運転動作特性について試験する。

f)

突入入力電流試験  直流電源投入時の動作特性について試験する。

g)

系統電圧急変試験  指定する範囲内で,系統電圧が急変した場合における運転動作特性について試験

する。

h)

系統位相急変試験  指定する範囲内で,系統電圧位相が急変した場合における運転動作特性について

試験する。

i)

負荷遮断試験  負荷を遮断した場合の運転動作特性について試験する。

4.8

外部事故試験

a)

入力側短絡試験  入力側回路に短絡故障が発生した場合における運転動作特性について試験する。

b)

出力側短絡試験  出力側回路に短絡故障が発生した場合における運転動作特性について試験する。

c)

系統電圧瞬時停電及び瞬時低下試験  系統電圧に瞬時停電及び瞬時低下が発生した場合における運転

動作特性について試験する。

4.9

環境適合試験

a)

騒音試験  定常運転時における騒音特性について試験する。

b)

高周波雑音試験  定常運転時にパワーコンディショナが発生する雑音端子電圧特性について試験する。

4.10

耐周囲環境試験

a)

温湿度サイクル試験  温湿度のサイクル変動に伴った絶縁抵抗及び耐電圧特性の変化について試験す

る。

b)

ノイズ耐量試験  外来ノイズに対する運転動作特性について試験する。

5

試験状態

試験状態は,特に指定がない限り,JIS C 0010 に規定する標準状態の範囲とする。


6

C 8962

:2008

6

試験回路

試験回路は,

図 又は図 による。独立形で交流出力の場合は図 1 a),独立形で直流出力の場合は図 1 b),

系統連系形で単一入力の場合は

図 2 a),系統連系形で多入力形の場合は図 2 b)を用いる。図 及び図 は,

単相 2 線式交流出力の場合の標準試験回路を示したもので,単相 3 線式及び三相の場合はこれに準じる。

ほかの試験回路を適用する場合は,受渡当事者間の協議による。


7

C

 8962


2

008

7

C

 8962


2

008

V

1

:直流電圧計

V

2

:交流電圧計

A

1

:直流電流計

A

2

:交流電流計

W

1

:直流電力計

W

e

:交流電力計

 DCPT

:直流分圧器

W

r

:無効電力計

 ACPT

:交流分圧器 DCCT

:直流分流器

R

DSC

R

ASC

:短絡抵抗 ACCT

:交流分流器

R

DCG

R

ACG

:地絡抵抗

a)

  交流出力の場合

図 1−独立形太陽光発電用パワーコンディショナの試験回路

直流電

負荷


8

C

 8962


2

008

8

C

 8962


2

008

V

1

:直流電圧計

V

2

:直流電圧計

A

1

:直流電流計

A

2

:直流電流計

W

1

:直流電力計

W

2

:直流電力計

 DCPT

:直流分圧器

 DCCT

:直流分流器

R

SC1

R

SC2

:短絡抵抗

R

G1

R

G2

:地絡抵抗

b)

  直流出力の場合

図 1−独立形太陽光発電用パワーコンディショナの試験回路(続き)

直流電

負荷


9

C

 8962


2

008

9

C

 8962


2

008

V

1

:直流電圧計

V

2

:交流電圧計

A

1

:直流電流計

A

2

:交流電流計

W

1

:直流電力計

W

e

:交流電力計

 DCPT

:直流分圧器

W

r

:無効電力計

 ACPT

:交流分圧器 DCCT

:直流分流器

R

DSC

R

ASC

:短絡抵抗 ACCT

:交流分流器

R

DCG

R

ACG

:地絡抵抗

R

ACL

:負荷装置

Z

LN

:線路インピーダンス

a)

  単一入力の場合

図 2−系統連系形太陽光発電用パワーコンディショナの試験回路

直流電

交流

電源


10

C

 8962


2

008

10

C

 8962


2

008

b) 

多入力形の場合

図 2−系統連系形太陽光発電用パワーコンディショナの試験回路(続き)

直流電

直流電

交流

電源

V

1

:直流電圧計

V

2

:交流電圧計

A

1

:直流電流計

A

2

:交流電流計

W

1

:直流電力計

W

e

:交流電力計

DCPT

:直流分圧器

W

r

:無効電力計

ACPT

:交流分圧器 DCCT

:直流分流器

R

DSC

R

ASC

:短絡抵抗 ACCT

:交流分流器

R

DCG

R

ACG

:地絡抵抗

R

ACL

:負荷装置

Z

LN

:線路インピーダンス


11

C 8962

:2008

7

試験装置

a)

測定器  アナログ計器若しくはデジタル計器のいずれか又は併用とする。測定器の確度の階級は,波

形記録装置を除き 0.5 級以上とする。波形記録装置は 1 級以上とする。必要である場合,ほかの計測

器(オシロスコープなど)を適宜併用する。

b)

直流電源  直流電源は,次による。

1)

太陽電池模擬電源装置  所定の太陽電池出力特性を模擬するもので,任意の日射強度及び任意の素

子温度に相当する太陽電池の電流−電圧特性を出力でき,かつ,少なくともパワーコンディショナ

の過入力耐量に相当する出力電力が得られる電源装置とする。

なお,箇条 の試験の種類のうちの入力定電圧精度試験,直流入力電流リプル試験及び自動起動・

停止試験を除き,一般用直流可変電源で代用できる。入力定電圧精度試験,直流入力電流リプル試

験及び自動起動・停止試験において,太陽電池模擬電源装置以外の装置を用いる場合には,受渡当

事者間の協議による。また,蓄電装置が接続されるパワーコンディショナの試験では,パワーコン

ディショナの入力電圧が 2)に示す定電圧電源装置の出力電圧によって定まる場合には,入力定電圧

精度試験及び自動起動・停止試験を除き,太陽電池模擬電源装置を省略できる。入力定電圧精度試

験及び自動起動・停止試験において太陽電池模擬電源装置以外の装置を用いる場合には,受渡当事

者間の協議による。

2)

定電圧電源装置  所定の蓄電装置出力特性を模擬するもので,蓄電装置を接続するパワーコンディ

ショナの試験において適用する。少なくともパワーコンディショナの過入力耐量に相当する出力電

力が得られ,かつ,指定する範囲で出力電圧を変化できる定電圧電源装置とする。これ以外の装置

を用いる場合には,受渡当事者間の協議による。

c)

交流電源  系統電源を模擬するもので,パワーコンディショナの出力電力値及び出力力率によらず設

定した電圧及び周波数を維持でき,電圧及び周波数が可変,かつ,指定する電圧ひずみを発生できる。

これ以外の装置を用いる場合には,受渡当事者間の協議による。

d)

負荷装置  線形負荷とする。最大でパワーコンディショナの過負荷耐量に相当する電力を消費するも

ので,かつ,所定の範囲で力率を変化できる。単相 3 線式及び三相負荷の場合には,所定の範囲で負

荷不平衡を発生できる。これ以外の負荷装置を用いる場合は,受渡当事者間の協議による。

8

試験方法

試験方法は,8.18.10 による。これ以外の方法を実施する場合には,受渡当事者間の協議による。

8.1

絶縁抵抗試験

入力端子及び出力端子をそれぞれ短絡し,JIS C 1302 に規定する 500 V(試験品の定格電圧が 300 V を

超え 600 V 以下のものでは,1 000 V)の絶縁抵抗計又はこれと同等の性能をもつ絶縁抵抗計で,その端子

と大地間との絶縁抵抗を測定する。

8.2

耐電圧試験

a)  JIS C 8905

に規定する耐電圧試験(パワーコンディショナ)によって,入力側及び出力側の各充電部

と大地間との耐電圧特性を試験する。制御回路入力信号用の絶縁変圧器をもつもので,変圧器の二次

電圧で充電される部分にあっては,変圧器の二次側の電圧で充電される部分と器体の表面との間及び

変圧器の巻線相互間に電圧階級(定格入出力電圧の高い方とする。

)に応じて次の交流電圧を 1 分間加

える。

1) 30

V

以下:500 V


12

C 8962

:2008

2) 30

V

を超え,150 V 以下:1 000 V

3) 150

V

を超え,300 V 以下:1 500 V

4) 300

V

を超え,600 V 以下:定格電圧を とし,2E+1 000 V

b)

耐電圧試験の前後において,8.1 に規定する絶縁抵抗を測定する。

8.3

雷インパルス耐電圧試験

パワーコンディショナの出力端子を開放した状態において,

波頭長 1.2

µs,波尾長 50 µs 及び波高値 5.0 kV

となる電圧を正極性及び負極性それぞれ 3 回ずつ主回路一括対地間に加える。

8.4

漏えい電流試験

a)

パワーコンディショナの充電部と器体又は器体と大地との間に 1 k

Ωの抵抗を接続する。又はパワーコ

ンディショナの接地端子と大地との間に 1 k

Ωの抵抗を含んだフィルタ回路を接続する。

b)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格周波数及び定格出力で運転する。

c)

抵抗に流れる漏えい電流を測定する。又はフィルタ回路の端子電圧を測定する。

8.5

保護機能試験

a)

入力過電圧及び不足電圧保護機能試験  パワーコンディショナのスイッチングを停止又は運転し,か

つ,試験対象とする保護装置を機能させた状態で,次を実施する。多入力形パワーコンディショナの

場合は,1 入力ずつ試験を行う。

1)

入力電圧を上限保護レベルの 95  %から緩やかに上昇させ,パワーコンディショナが停止するレベ

ルを測定する。

2)

入力電圧を定格電圧から上限保護レベルの 105  %にステップ関数状に上昇させ,動作時間を測定す

る。

3)

入力電圧を下限保護レベルの 105  %から緩やかに下降させ,パワーコンディショナが停止するレベ

ルを測定する。

4)

入力電圧を定格電圧から下限保護レベルの 95  %にステップ関数状に下降させ,動作時間を測定す

る。

b)

入力過電流保護機能試験  パワーコンディショナのスイッチングを停止し,かつ,試験対象とする保

護装置を機能させた状態で,次を実施する。多入力形パワーコンディショナの場合は,1 入力ずつ試

験を行う。

1)

入力電流変成器の主回路側端子に電流を加え,パワーコンディショナが停止するレベルを測定する。

2)

入力電流変成器の主回路側端子に保護レベルの電流をステップ関数状に加え,動作時間を測定する。

c)

出力過電流保護機能試験  パワーコンディショナのスイッチングを停止し,かつ,試験対象とする保

護装置を機能させた状態で,次を実施する。

1)

出力電流変成器の主回路側端子に電流を加え,パワーコンディショナが停止するレベルを測定する。

2)

出力電流変成器の主回路側端子に保護レベルの電流をステップ関数状に加え,動作時間を測定する。

d)

出力過電圧及び不足電圧保護機能試験  パワーコンディショナを定格電圧,定格周波数及び定格出力

で運転した状態で,次を実施する。

1)

出力電圧を上限保護レベルの 95  %から緩やかに上昇させ,パワーコンディショナが停止するレベ

ルを測定する。

2)

出力電圧を定格電圧から上限保護レベルの 105  %にステップ関数状に上昇させ,パワーコンディシ

ョナが停止する動作時間を測定する。

3)

出力電圧を下限保護レベルの 105  %から緩やかに下降させ,パワーコンディショナが停止するレベ


13

C 8962

:2008

ルを測定する。

4)

出力電圧を定格電圧から下限保護レベルの 95  %にステップ関数状に下降させ,パワーコンディシ

ョナが停止する動作時間を測定する。

なお,系統連系形の場合には,交流電源装置によって出力電圧を調整してもよい。出力電圧を上

記の条件に設定できない場合には,パワーコンディショナのスイッチングを停止し,かつ,試験対

象とする保護装置を機能させた状態で,出力電圧異常検出端子に外部から上記の条件に相当する模

擬入力を印加して実施する。

e)

入力側地絡保護機能試験  パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運

転した状態で,スイッチ SW

DCG

を閉路して地絡状態を発生させ,パワーコンディショナの遮断又は停

止時間を測定する。

多入力形パワーコンディショナの場合は,1 入力ずつ試験を行う。

f)

出力側地絡保護機能試験  パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運

転した状態で,スイッチ SW

ACG

を閉路して地絡状態を発生させ,パワーコンディショナの遮断又は停

止時間を測定する。

g)

電流制限及び電力制限機能試験

1)

パワーコンディショナを定格出力で運転する。

2)

蓄電池を接続するパワーコンディショナにおいては,負荷量を指定する値にステップ関数状に増加

させる。蓄電池が接続されないパワーコンディショナにおいては,等価日射強度を指定する値にス

テップ関数状に増加させる。

3)

出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,運転状況を観察する。出力電力を測定する。

h)

過温度上昇保護機能試験

1)

パワーコンディショナを定格出力で運転する。

2)

過温度上昇保護機能の検出端子に模擬入力を加え,パワーコンディショナが停止するレベルを測定

する。

i)

周波数上昇及び低下保護機能試験  パワーコンディショナを定格電圧,定格周波数及び定格出力で運

転した状態で,次を実施する。

1)

周波数を上限保護レベルの−0.5 Hz から緩やかに上昇させ,パワーコンディショナが停止するレベ

ルを測定する。

2)

周波数を定格周波数から上限保護レベルの 105  %にステップ関数状に上昇させ,パワーコンディシ

ョナが停止する動作時間を測定する。

3)

周波数を下限保護レベルの+0.5 Hz から緩やかに下降させ,パワーコンディショナが停止するレベ

ルを測定する。

周波数を定格周波数から下限保護レベルの 95  %にステップ関数状に下降させ,パワーコンディ

ショナが停止する動作時間を測定する。

周波数を上記の条件に設定できない場合には,パワーコンディショナのスイッチングを停止し,

かつ,試験対象とする保護装置を機能させた状態で,周波数異常検出端子に外部から上記の条件に

相当する模擬入力を印加して実施する。

j)

直流分流出保護機能試験  パワーコンディショナのスイッチングを停止し,かつ,試験対象とする保

護装置を機能させた状態で,直流検出回路に直流電流を印加し,次を実施する。

1)

直流電流を保護レベルの−10  %からステップ関数状に増加させ,保護装置の遮断レベルを測定する。


14

C 8962

:2008

2)

直流検出回路に保護レベルの直流電流を印加し,保護装置の遮断する動作時間を測定する。

k)

不平衡過電圧保護機能試験  単相 3 線式に適用する。パワーコンディショナを定格電圧,定格周波数

及び定格出力で運転した状態で,次を実施する。

1)

出力線間電圧の一方を保護レベルの 95  %から緩やかに上昇させ,パワーコンディショナが停止す

るレベルを測定する。

2)

出力線間電圧の一方を保護レベルの 105  %にステップ関数状に上昇させ,パワーコンディショナが

停止する動作時間を測定する。

なお,系統連系形の場合には,交流電源装置によって出力電圧を調整してもよい。出力電圧を上

記の条件に設定できない場合には,パワーコンディショナのスイッチングを停止し,かつ,試験対

象とする保護装置を機能させた状態で,出力電圧異常検出端子に外部から上記の条件に相当する模

擬入力を印加して実施する。

l)

出力電圧上昇抑制機能試験

1)

試験回路のうち,SW

LN

を開放し,線路インピーダンスを次の値に設定する。

1.1)

単相 線式 100

V

のとき 0.40

Ω+0.37 mH

200

V

のとき 0.38

Ω+0.46 mH

1.2)

単相 線式

中性線 0.21

Ω+0.14 mH

200

V

ライン 0.19

Ω+0.23 mH

1.3)

三相 線式 200

V

のとき 0.19

Ω+0.23 mH

2)

交流電源装置の電圧をパワーコンディショナの定格電圧に設定し,定格周波数で運転する。

3)

試験回路のうち,SW

LD

を投入し,負荷装置をパワーコンディショナの定格出力を消費するように設

定する。

4)

パワーコンディショナを定格出力で運転する。

5)

指定の範囲内において交流電源装置の電圧を緩やかに上昇させ,パワーコンディショナの出力電圧

及び出力電圧上昇抑制レベルを測定する。

8.6

定常特性試験

a)

効率試験  JIS C 8961 による。

b)

無負荷損失試験  JIS C 8961 による。

c)

過負荷耐量試験

1)

パワーコンディショナを定格出力で運転し,パワーコンディショナ各部の温度が飽和状態に達した

ことを確認した後,指定の過負荷運転を行い,パワーコンディショナ各部の飽和状態からの温度上

昇を測定する。温度測定箇所はきょう(筐)体前面上部,変圧器,リアクトル類,スイッチング素

子冷却フィンなどの上部とする。

2)

定格出力の状態に戻し,効率,出力電圧,出力周波数及び出力電流ひずみ率を測定する。

d)

手動起動・停止試験  所定のシーケンスに従って操作し,異常なく起動及び停止することを確認する。

e)

温度上昇試験  系統連系形の場合は,交流電源を定格電圧及び定格周波数で運転する。直流電源は,

パワーコンディショナ出力が定格出力となるように設定する。きょう体内で用いるものは,その指定

したきょう体で試験を行う。

1) 100

%負荷及び交流出力の場合は,指定の力率で各部の温度上昇が飽和状態になるまで運転を継続

する。温度測定箇所はきょう体前面上部,変圧器,リアクトル類,スイッチング素子冷却フィンな

どの上部とする。


15

C 8962

:2008

2)

各部の温度上昇が飽和状態になったときの,各部の温度上昇を測定する。

f)

入力定電圧精度試験  この試験は,太陽電池の出力電圧(パワーコンディショナの入力電圧)を一定

に制御する機能をもつパワーコンディショナに適用する。

1)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。また,太陽電池

模擬電源装置の最大出力動作電圧を定格入力電圧に,フィルファクタ(F.F.)を指定する値にそれぞれ

設定する。

2)

等価日射強度を 100  %,75  %,50  %,25  %及び 12.5  %とした状態で,パワーコンディショナの

入力電圧を測定する。

3)

多入力形パワーコンディショナは多入力すべてに等しい入力電力を供給した場合の最大損失を測定

する。

g)

直流入力電流リプル試験  パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運

転した状態で,パワーコンディショナの直流入力電流を測定し,式(1)に従い,電流リプル率 RF

1

を算

出する。多入力形パワーコンディショナの場合は,1 入力ずつ測定し,全入力の総和の平均値を算出

する。

なお,直流電圧及び直流電流は,定格値とする。

100

2

d

min

max

1

×

A

A

A

RF

  (

%) (1)

ここに,  A

max

: リプルを含んだ直流電流の最大値(A)

A

min

リプルを含んだ直流電流の最小値(A)

A

d

リプルを含んだ直流電流の平均値(A)

h

)

直流出力電圧リプル試験  パワーコンディショナを定格出力電圧及び定格出力で運転した状態で,パ

ワーコンディショナの直流出力電圧を測定し,式(2)に従い,電圧リプル率 RF

V

を算出する。直流電圧

及び直流電流は,定格値とする。

100

2

d

min

max

V

×

V

V

V

RF

  (

%) (2)

ここに,  V

max

: リプルを含んだ直流電圧の最大値(V)

V

min

リプルを含んだ直流電圧の最小値(V)

V

d

リプルを含んだ直流電圧の平均値(V)

i

)

出力定電圧精度試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

出力電圧の平均値,変動幅及び変動周期を測定する。

なお,測定期間は,受渡当事者間の協議による。

j

)

力率範囲試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

指定の範囲内において負荷力率を変化させ,パワーコンディショナの出力電圧,出力周波数,出力

電力及び電圧ひずみ率を測定する。

k

)

出力周波数精度試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

出力周波数の平均値,変動幅及び変動周期を測定する。

なお,測定期間は,受渡当事者間の協議による。

l

)

交流出力電圧ひずみ試験


16

C 8962

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1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

負荷消費電力値を定格の 100  %,75  %,50  %,25  %及び 12.5  %とした状態で,それぞれパワー

コンディショナ出力電圧に含まれる高調波電圧成分 V

ACn

を測定し,式(3)に従い,総合電圧ひずみ率

DF

を算出する。

100

1

AC

2

ACn

×

å

V

V

DF

  (

%) (3)

ここに,

V

ACn

パワーコンディショナ出力電圧の 次高調波電圧成分実
効値(V)

n

:高調波次数で 2∼40 次とする。

V

AC1

パワーコンディショナ出力電圧の基本波電圧実効値(V)

m

)

出力電圧不平衡試験

  単相 3 線式及び三相の交流出力に適用する。

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

負荷総合消費電力値を定格の 100  %及び 75  %とした状態で,それぞれ式(4)に従い,指定された負

荷不平衡率 P

LU

を与え,各線間電圧値を測定する。

100

La

min

L

max

L

LU

×

P

P

P

P

  (

%)  (4)

ここに,

P

Lmax

各線間の負荷消費電力の最大値(W)

P

Lmin

各線間の負荷消費電力の最小値(W)

P

La

各線間の負荷消費電力の平均値(W)

3

)

式(5)に従い,出力電圧不平衡比 V

u

を算出する。

100

a

min

max

u

×

V

V

V

V

 (5)

ここに,

V

max

各線間電圧の最大値(V)

V

min

各線間電圧の最小値(V)

V

a

各線間電圧の平均値(V)

n

)

待機損失試験  JIS C 8961

による。

o

)

自動起動・停止試験

  パワーコンディショナ定格出力時における太陽電池模擬電源装置の最大出力動

作電圧を,パワーコンディショナの定格入力電圧値に設定し,次を実施する。多入力形パワーコンデ

ィショナの場合は,いずれかの入力で試験する。

1

)

太陽電池模擬電源装置を,停止レベル+5  %の等価日射強度に設定する。

2

)

等価日射強度を緩やかに低下させ,停止レベル及び停止シーケンスの正常性の有無を確認する。

3

)

太陽電池模擬電源装置を,起動レベル−5  %の等価日射強度に設定する。

4

)

等価日射強度を緩やかに増加させ,起動レベル及び起動シーケンスの正常性の有無を確認する。

5

)

パワーコンディショナ定格出力時における太陽電池模擬電源装置の最大出力動作電圧を,入力電圧

範囲の上限値及び下限値に設定し,

1

)

4

)

を実施する。

p

)

交流出力力率試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

パワーコンディショナの交流出力電力(有効電力 及び無効電力 Q)を測定し,式(6)∼式(8)に従い,

出力力率 PF を算出する。

2

2

Q

P

P

PF

 (6)


17

C 8962

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及び

AC

AC

I

V

P

PF

×

(

単相の場合)  (7)

AC

AC

3

I

V

P

PF

×

×

(

三相の場合)  (8)

ここに,

P

パワーコンディショナ出力電力(有効電力)(W)

Q

パワーコンディショナ出力電力(無効電力)(W)

V

AC

パワーコンディショナ出力電圧(実効値)(V)

I

AC

パワーコンディショナ出力電流(実効値)(A)

q

)

電圧及び周波数追従範囲試験

  交流電源を定格電圧及び定格周波数で運転する。直流電源は,インバ

ータ出力が定格出力となるように設定する。

1

)

系統電圧を定格値+10  %∼−15  %の範囲で変化させ,上限・下限における交流出力電力,交流出

力電流,出力電流ひずみ率及び力率を測定する。

2

)

周波数を定格値+1  %の範囲で変化させ,上限・下限における交流出力電力,交流出力電流,出力

電流ひずみ率及び力率を測定する。

r

)

交流出力電流ひずみ試験

1

)

試験回路のうち,SW

LN

を開放し,線路インピーダンスを次の値に設定し,パワーコンディショナを

定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

1.1

)

単相 線式

 100

V

のとき 0.40

Ω+0.37 mH

 200

V

のとき 0.38

Ω+0.46 mH

1.2

)

単相 線式

中性線 0.21

Ω+0.14 mH

 200

V

ライン 0.19

Ω+0.23 mH

1.3

)

三相 線式

 200

V

のとき 0.19

Ω+0.23 mH

2

)

パワーコンディショナ出力電流に含まれる高調波電流成分 i

ACn

を測定し,式(9)に従い,総合電流ひ

ずみ率 DF を算出する。

100

1

AC

2

ACn

×

å

I

i

DF

  (

%) (9)

ここに,

i

ACn

パワーコンディショナ出力電流の 次高調波電流成分実
効値(A)

n

:高調波次数で 2∼40 次とする。

I

AC1

パワーコンディショナ出力電流の基本波電流実効値(A)

s

)

系統電圧ひずみ試験

  試験回路のうち,SW

LN

を開放し,線路インピーダンスを

r

)

と同様な試験回路

を構成する。交流電源は,定格電圧及び定格周波数で運転する。電圧の総合ひずみ率が 5  %となるよ

うに,電圧ひずみが重畳できるように設定する(

  3 次 3  %,5 次 3  %,7 次 2  %)

。直流電源は,

パワーコンディショナ出力が定格出力となるように設定する。ただし,パワーコンディショナの出力

電圧が出力過電圧保護機能の上限保護レベルを超える場合には,上限保護レベル未満となるように交

流電源の出力電圧値を調整する。

1

)

パワーコンディショナを定格出力で運転する。

2

)

系統電圧に 5  %の電圧ひずみを重畳した状態で,交流出力電力,力率,交流出力電流及び出力電流

ひずみ率を測定する。


18

C 8962

:2008

t

)

系統不平衡試験

  単相 3 線式及び三相に適用する。試験回路のうち,SW

LN

を開放し,線路インピー

ダンスを

r

)

と同様な試験回路を構成する。交流電源は,定格電圧及び定格周波数で運転する。線間電

圧の不平衡が 100 V 系では 107 V・95 V 及び 200 V 系では 222 V・182 V となるように調整する。直流

電源は,パワーコンディショナ出力が定格出力となるように設定する。

1

)

パワーコンディショナを定格出力で運転する。

2

)

不平衡を発生させた状態で,交流出力電力,力率,交流出力電流及び出力電流ひずみ率を測定する。

u

)

自立運転機能試験

  系統連系形パワーコンディショナ(蓄電池あり,なし)の専用端子又は専用コン

セントによる自立運転機能をもつものに適用する。

1

)

自立切換試験

  交流電源は,定格出力電圧及び定格周波数で運転する。直流電源は,パワーコンデ

ィショナ出力が定格出力となるように設定する。

1.1

)

パワーコンディショナを,定格出力で運転する。

1.2

)

パワーコンディショナを連系運転から自立運転に切り換える。パワーコンディショナの出力電流波

形及び自立運転専用出力端子の電圧波形を記録し,開閉器又は解列用遮断器の開放状況及び運転状

況を観察する。

1.3

)

スイッチ SW

CB

を開放し系統停電状態にする。パワーコンディショナの出力電圧波形,出力電流波

形及び自立運転専用出力端子の電圧波形を記録し,運転状況を観察する。

1.4

)

スイッチ SW

CB

を閉路し系統を復電させた後,自立運転から連系運転に切り換える。パワーコンデ

ィショナの出力電圧波形,出力電流波形及び自立運転専用出力端子の電圧波形を記録し,運転状況

を観察する。

1.5

)

解列用遮断器の接点を溶着させた状態で

1.2

)

を実施する。

2

)

定常特性試験

2.1

)

パワーコンディショナを自立運転に切り換える。

2.2

)

自立出力を無負荷とする。

2.3

)

無負荷時の出力電圧の実効値,ひずみ率及び周波数を測定する。

2.4

)

自立出力に定格負荷(線形)を接続する。

2.5

)

定格負荷時の出力電圧の実効値,ひずみ率及び周波数を測定する。

3

)

負荷短絡試験

3.1

)

パワーコンディショナを自立運転に切り換え,無負荷とする。

3.2

)

自立出力を短絡し,出力短絡電流及びその継続時間を測定する。

4

)

負荷急変試験

4.1

)

パワーコンディショナを自立運転に切り換え,無負荷とする。

4.2

)

定格負荷を投入する。安定運転に達した後に遮断し,出力電圧の変化を測定する。

5

)

ソフトスタート機能試験

5.1

)

パワーコンディショナを自立運転に切り換え,無負荷とする。

5.2

)

自立運転開始時の出力電圧を測定する。

8.7

過渡応答特性試験

a

)

入力電力急変試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格の 50  %出力で運転する。

2

)

パワーコンディショナの入力電力を 50  %から 75  %にステップ関数状に変化させて 10 秒間維持し

た後,50  %にステップ関数状に変化させて元の状態に戻す。多入力形パワーコンディショナの場合


19

C 8962

:2008

は,入力をすべて同時に変化させる。

3

)

パワーコンディショナを,定格出力の 50  %で運転する。

4

)

パワーコンディショナの入力電力を 50  %から 25  %にステップ関数状に変化させて 10 秒間維持し

た後,50  %にステップ関数状に変化させて元の状態に戻す。多入力形パワーコンディショナの場合

は,入力をすべて同時に変化させる。

5

)

出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,安定性を観察する。振動が生じた場合,その継続時間及

び出力電流を測定する。

b

)

負荷急変試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格の 50  %出力で運転する。

2

)

負荷量を 50  %から 100  %にステップ関数状に変化させて 10 秒間維持した後,50  %にステップ関

数状に変化させて元の状態に戻す。

3

)

パワーコンディショナを,定格出力の 50  %で運転する。

4

)

負荷量を 50  %から 0  %にステップ関数状に変化させて 10 秒間維持した後,50  %にステップ関数

状に変化させて元の状態に戻す。

5

)

出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,安定性を観察する。振動が生じた場合,その継続時間及

び出力電流を測定する。

c

)

負荷開閉試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

スイッチ SW

CB

を開放し,負荷量を 100  %から 0  %にステップ関数状に変化させる。

3

)

スイッチ SW

CB

を閉じ,負荷量を 0  %から 100  %にステップ関数状に変化させる。

4

)

出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,安定性を観察する。振動が生じた場合,その継続時間を

測定する。

d

)

瞬時過負荷試験

  負荷として,指定する大きさ及び継続時間をもつ起動時過負荷電流を発生するもの

  モータ負荷,コンデンサ負荷)を用い,次を実施する。この負荷の定常時容量は,供試パワー

コンディショナの定格出力と同じとする。

1

)

スイッチ SW

CB

を開放した状態で,パワーコンディショナを定格出力電圧及び定格出力周波数で運

転する。

2

)

スイッチ SW

CB

を閉じ,上記負荷で定格運転する。負荷起動時のパワーコンディショナの出力電圧

波形及び出力電流波形を記録し,安定性を観察する。

e

)

入力電圧急変試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

入力電圧を定格電圧から最大使用電圧値にステップ関数状に上昇させる。多入力形パワーコンディ

ショナの場合は,入力すべてを同時に上昇させる。

3

)

入力電圧を,定格電圧から最小使用電圧値にステップ関数状に低下させる。多入力形パワーコンデ

ィショナの場合は,入力すべてを同時に低下させる。

4

)

出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,安定性を観察する。振動が生じた場合,その継続時間を

測定する。

f

)

突入入力電流試験

  多入力形パワーコンディショナの場合は,

入力すべてについて行うものとするが,

1

入力で代用できる場合は,1 入力だけでの試験を行う。

1

)

直流電源を切り離す。


20

C 8962

:2008

2

)

パワーコンディショナの入力側のコンデンサの残留電圧が定格の10  %以下であることを確認した

後,直流電源を投入する。

3

)

入力電流波形を記録する。

4

)

再度運転し,性能に支障がないことを確認する。

g

)

系統電圧急変試験

  交流電源を,定格電圧及び定格周波数で運転する。直流電源は,パワーコンディ

ショナ出力が定格出力となるように設定する。

1

)

パワーコンディショナを,定格出力で運転する。

2

)

系統電圧を,パワーコンディショナの定格電圧値から 105  %にステップ関数状に変化させて 10 秒

間維持した後,更に,定格電圧値にステップ関数状に変化させて戻す。

3

)

系統電圧を定格値で運転する。

4

)

系統電圧をパワーコンディショナの定格電圧値から 95  %にステップ関数状に変化させて 10 秒間維

持した後,更に定格電圧値にステップ関数状に変化させて戻す。

5

)

出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,安定性を観察する。振動が生じた場合,その継続時間と

交流出力電流を測定する。

h

)

系統位相急変試験

  交流電源を,定格電圧及び定格周波数で運転する。直流電源は,パワーコンディ

ショナ出力が定格出力となるように設定する。

1

)

定常運転状態におけるパワーコンディショナの出力電圧の位相を基準とし,0°とする。

2

)

系統電圧の位相を 0°から+10°にステップ関数状に変化させて 10 秒間維持した後,0°にステッ

プ関数状に変化させて戻す。

3

)

系統電圧の位相を 0°で運転する。

4

)

系統電圧の位相を 0°から−10°にステップ関数状に変化させて 10 秒間維持した後,0°にステッ

プ関数状に変化させて戻す。

5

)

出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,安定性を観察する。振動が生じた場合,その継続時間と

交流出力電流を測定する。

6

)

上記の位相変化値+10°及び−10°をそれぞれ+120°及び−120°に変更し,

1

)

4

)

と同様の方法

で試験する。出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,運転状況を観察する。

i

)

負荷遮断試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。

2

)

スイッチ SW

CB

を開放し,負荷量を 100  %から 0  %に遮断する。

3

)

出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,電圧値の変化及び停止時間を測定する。

8.8

外部事故試験

a

)

入力側短絡試験

  蓄電装置が接続されるパワーコンディショナの場合では,直流定電圧電源として手

1

)

に示す電流値を発生できるもの(

  蓄電装置)を用いる。また,蓄電装置をもたない系統連

系形パワーコンディショナの場合には,直流電源として太陽電池模擬電源装置又は手順

1

)

に示す電

流値を発生でき,かつ,短絡電流を検知し,事故発生後 0.1 秒以内に開放するように設定可能なもの

を用いる。これ以外の装置を用いる場合には,受渡当事者間の協議による。多入力形パワーコンディ

ショナの場合は,1 入力ずつ試験を行う。

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。短絡抵抗 R

DSC

定格電流の 10 倍以上に相当する負荷と等価な値に設定する。

2

)

スイッチ SW

DSC

を閉路して短絡状態を発生させ,パワーコンディショナ入力側の短絡電流,遮断又


21

C 8962

:2008

は停止時間を測定する。

b

)

出力側短絡試験

  蓄電装置が接続されるパワーコンディショナの場合では,直流定電圧電源として次

1

)

に示す電流値を発生できるもの(

  蓄電装置)を用いる。また,系統連系形パワーコンディ

ショナの場合には,交流電源として同じく手順

1

)

に示す電流値を発生できるものを用いる。これ以

外の装置を用いる場合には,受渡当事者間の協議による。

1

)

パワーコンディショナを定格出力電圧,定格出力周波数及び定格出力で運転する。また,交流電源

は短絡電流を検知し,事故発生後 0.1 秒以内に開放するように設定する。短絡抵抗 R

SC

を定格電流

の 10 倍以上に相当する負荷と等価な値に設定する。

2

)

スイッチ SW

SC

を閉路して短絡状態を発生させ,パワーコンディショナの出力電流及び遮断又は停

止時間を測定する。

c

)

系統電圧瞬時停電及び瞬時低下試験

  交流電源は,

定格電圧及び定格周波数で運転する。

直流電源は,

パワーコンディショナ出力が定格出力となるように設定する。

1

)

パワーコンディショナを,定格出力で運転する。

2

)

交流電源側に,0.3 秒の瞬時停電(定格値の 0  %)を発生させる。

3

)

瞬時停電の位相投入角を 0°,45°及び 95°とし,各位相投入角の試験を 2 回実施する。これらに

おけるパワーコンディショナの運転状況を観察する。

4

)

交流電源側に 0.3 秒の瞬時電圧低下(定格値の 70  %)を発生させる。

5

)

瞬時停電の位相投入角を 0°,45°及び 90°とし,各位相投入角の試験を 2 回実施する。これらに

おいて出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,運転状況を観察する。

8.9

環境適合試験

a

)

騒音試験

  パワーコンディショナの前面中央からの距離が 1 m 及び床面からの高さが 1 m の地点にお

いて,

JIS C 1509-1

の A 特性で測定する。測定法は,

JIS Z 8731

による。

b

)

高周波雑音試験

  パワーコンディショナの太陽電池入力端子に,定格入力を供給できる蓄電池又は雑

音端子電圧の判定に支障がない雑音レベルの直流電源装置を接続する。パワーコンディショナの交流

出力端子に,疑似電源回路網及び定格電圧並びに定格周波数の電源を接続する。多入力形パワーコン

ディショナの場合は,すべての入力端子について 1 入力ずつ測定する。直流入力端子及び交流出力端

子において,雑音端子電圧を測定する(測定周波数範囲 0.15 MHz∼30 MHz)

8.10

耐周囲環境試験

a

)

温湿度サイクル試験

1

)

JIS C 60068-2-38

:1988

6.3.1

(24 時間のサイクル)に示す低温サブサイクルを含む 24 時間のサイ

クルを 5 サイクル行う。

2

)

充電部と非充電金属部及び外かく[外かくが絶縁物の場合は,外かくに密着した金属はく(箔)

]と

の間の絶縁抵抗及び耐電圧を

8.1

及び

8.2

で規定する方法で試験する。

b

)

ノイズ耐量試験

1

)

パワーコンディショナを定格出力で運転する。

2

)

入出力端子各々と対地間に

表 2

に規定するいずれかの波形の繰返し減衰振動雑音電圧を 2 秒間継続

して印加する。

3

)

パワーコンディショナの出力電圧波形及び出力電流波形を記録し,運転状況を観察する。


22

C 8962

:2008

表 2

ノイズ耐量試験波形

波形 1

波形 2

第 1 波波高値 2.5∼3 kV

5 kV

−10  %∼5 kV

振動周波数

1

∼1.5 MHz

1 MHz

±10 %

1/2

減衰時間 6

µs 以上

3

∼6 サイクル(振動周波数基準)

繰返し頻度 50 回以上/s 6∼10 回/商用周波の 1 周期(非同期)

試験回路出力インピーダンス

150

Ω 200

Ω±10 %

参考文献

JIS C 4602

  高圧受電用過電流継電器

JEC

電気規格調査会規格

)-202  自励式半導体電力変換装置