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C 8825

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  構成及び対象範囲  

4

5

  試験に関する条件  

4

5.1

  試験条件  

4

5.2

  試験燃料  

5

5.3

  試験用計測器及び試験装置 

5

5.4

  発電ユニットの運転工程  

5

6

  イミュニティ  

5

6.1

  一般要求事項  

5

6.2

  静電気放電イミュニティ試験  

5

6.3

  放射無線周波数電磁界イミュニティ  

6

6.4

  電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ  

7

6.5

  サージイミュニティ  

8

6.6

  無線周波電磁界によって誘導された伝導妨害に対するイミュニティ  

9

6.7

  電源周波数磁界イミュニティ試験  

9

7

  エミッション  

10

7.1

  一般要求事項  

10

7.2

  放射妨害(エミッション) 

10

7.3

  伝導妨害(エミッション)測定  

12

7.4

  電源高調波エミッション  

14


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電機工業会(JEMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS C 8825:2008

は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

8825

:2013

小形燃料電池システムの電磁両立性(EMC)

Electromagnetic compatibility (EMC) for small fuel cell power systems

序文 

この規格は,2008 年に制定された後,今回の改正に至っている。今回は,固体酸化物形燃料電池に対応

するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,次の事項に該当する定置用の小形固体高分子形燃料電池システム及び小形固体酸化物形燃

料電池システム(以下,燃料電池システムという。

)の電磁両立性(EMC)について規定する。

a)

燃料電池の種類  固体高分子形燃料電池及び固体酸化物形燃料電池

b)

出力  定格送電出力 10 kW 未満

c)

交流出力電圧  220 V 以下

d)

運転形態  系統連系運転又は自立運転

e)

原燃料  気体燃料(都市ガス,液化石油ガスなど),液体燃料(灯油など)又は水素。

f)

運転圧力  燃料ガスが通る部分の最高使用圧力が 0.1 MPa 未満。ただし,液体燃料が通る部分は,1.0

MPa 未満。

g)

システム形態  パッケージに収納された定置用の発電専用システム又はコージェネレーションシステ

ム。ただし,マイクロ及びポータブル燃料電池は除く。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 8800

  燃料電池発電用語

JIS C 8821

  小形固体高分子形燃料電池システム通則

JIS C 8823

  小形固体高分子形燃料電池システムの安全性及び性能試験方法

JIS C 8841-1

  小形固体酸化物形燃料電池システム−第 1 部:通則

JIS C 60050-161

  EMC に関する IEV 用語

JIS C 61000-3-2

  電磁両立性−第 3-2 部:限度値−高調波電流発生限度値(1 相当たりの入力電流が

20 A 以下の機器)

JIS C 61000-4-2

  電磁両立性−第 4-2 部:試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験

JIS C 61000-4-3

  電磁両立性−第 4-3 部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験

JIS C 61000-4-4:2007

  電磁両立性−第 4-4 部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/


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C 8825

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バーストイミュニティ試験

JIS C 61000-4-5

  電磁両立性−第 4-5 部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験

JIS C 61000-4-6

  電磁両立性−第 4-6 部:試験及び測定技術−無線周波電磁界によって誘導する伝導

妨害に対するイミュニティ

JIS C 61000-4-8

  電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 8 節:電源周波数磁界イミュニティ試

CISPR 11

,Industrial, scientific and medical (ISM) radio-frequency equipment−Radio-frequency disturbance

characteristics−Limits and methods of measurement

CISPR 14-1

,Electromagnetic compatibility−Requirements for household appliances, electric tools and similar

apparatus−Part 1: Emission

CISPR 16-1-1

,Specification for radio disturbance and immunity measuring apparatus and methods−Part 1-1:

Radio disturbance and immunity measuring apparatus−Measuring apparatus

CISPR 16-1-4

,Specification for radio disturbance and immunity measuring apparatus and methods−Part 1-4:

Radio disturbance and immunity measuring apparatus−Antennas and test sites for radiated disturbance

measurements

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8800 及び JIS C 60050-161 によるほか,次による。

3.1 

ポート(port) 

EUT と外部の電磁環境との間の特別なインタフェース。ポートの例を,図 に示す。

図 1−ポートの例 

3.2 

きょう体ポート(enclosure port)

電磁界を放射又は印加する可能性がある,機器の物理的な境界。

3.3 

信号,制御ポート(signal/control port)

信号及び制御信号の伝送を目的とする導線又はケーブルを機器に接続するポート。

注記  アナログの入力,出力及び制御配線,データバス,通信ネットワークなどが信号ポートの例で

ある。

3.4 

電源ポート(power port)

機器又は関連機器の動作(機能)に必要な一次電力を通電する,導線又はケーブルを機器に接続するポ

ート。

燃料電池システム

きょう体ポート

電源ポート

信号,制御ポート

接地ポート


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3.5 

接地ポート(ground port)

接地に接続する機器上のポート。

3.6 

EUT

(equipment under test)

供試装置。

3.7 

保護接地(protective earthing)

電気機器の金属製のきょう体などに施す接地。きょう体を大地と同電位にしたり,地絡電流を流すため

に施す。 

3.8 

電磁障害,EMI(electromagnetic interference)

電磁妨害によって引き起こされる装置,伝送チャネル又はシステムの性能低下。

3.9 

(電磁)エミッション 

ある発生源から電磁エネルギーが放出される現象。

3.10 

電磁両立性,EMC(electromagnetic compatibility)

装置又はシステムの存在する環境において,許容できないような電磁妨害をいかなるものに対しても与

えず,かつ,その電磁環境において満足に機能するための装置又はシステムの能力。

3.11 

電磁妨害 

機器,装置又はシステムの性能を低下させる可能性があり,生物・無生物にかかわらず全てのものに悪

影響を及ぼす可能性がある電磁現象。

3.12 

サージ 

電線又は回路に沿って伝ぱ(播)し,急しゅん(峻)な増加の後,緩慢な減少を示す電流,電圧又は電

力の過渡的波形。

3.13 

住宅,商業及び軽工業環境 

屋内及び屋外の,住宅,商業及び軽工業の場所の環境。次に,包括的ではないが,これに含む場所の例

を示す。

−  家屋,アパートなどの住宅

−  店舗,スーパーマーケットなどの小売店

−  事務所,銀行などの事務用の建物

−  映画館,大衆バー,ダンスホールなどの一般向け娯楽施設

−  ガソリンスタンド,駐車場,娯楽センター,スポーツセンターなどの屋外施設

−  作業所,研究所,サービスセンターなどの軽工業地域

商用電源系統から低圧の電気を直接供給される地域は,住宅,商業及び軽工業環境とみなす。


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3.14 

工業環境(industrial environments)

屋内及び屋外の両方を含み,次の条件が一つ以上該当することによって特徴付けられる環境。

−  誘導性又は容量性の重負荷を頻繁に開閉する。

−  電流及びそれに起因する磁界が大きい。

構成及び対象範囲 

燃料電池システムの基本構成を,

図 に示す。この規格の試験対象は,

“発電ユニット”とし,貯湯ユニ

ットは試験対象としない。ただし,燃料電池発電設備の EMC 試験を実施する上で貯湯ユニットの運転が

必要な場合は,測定結果に影響を与えないように貯湯ユニットを配置する。

燃料電池システム

燃料電池発電設備

不活性ガス設備

a

)

燃料貯蔵設備

a

)

発電ユニット

セルスタック又はモジュール

パワーコンディショナ

燃料改質装置

空気供給装置

水処理装置

排熱回収装置

a

)

制御装置

操作パネル

蓄電装置

a

)

貯湯ユニット

a

)

貯湯槽

補助熱源機など

装置などの設置場所は,一つのパッケージ内に限定しない。 
原燃料が水素の場合は,燃料改質装置は用いない。

発電専用システムの場合は,貯湯ユニット及び排熱回収装置を設置しない。

a)

  必要に応じて設置する機器又はユニット。

図 2−燃料電池システムの基本構成 

試験に関する条件 

5.1 

試験条件 

試験条件は,固体高分子形燃料電池の場合は JIS C 8823 の 5.1(試験条件)に,固体酸化物形燃料電池

の場合は JIS C 8841-1 の 14.1(試験条件)による。これらの試験は,全て燃料電池システムが安定定格発


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電状態で行う。安定定格発電状態とは,燃料電池システムの送電端出力が定格出力で,かつ,定格電圧及

び定格周波数の状態で 30 分以上運転を続け,安定した状態をいう。

5.2 

試験燃料 

試験で用いる燃料は,固体高分子形燃料電池の場合は JIS C 8823 の 5.2(試験燃料)に,固体酸化物形

燃料電池の場合は JIS C 8841-1 の 14.2(試験燃料)による。

5.3 

試験用計測器及び試験装置 

試験用計測器及び試験装置は,固体高分子形燃料電池の場合は JIS C 8823 の 5.3(試験用計測器及び試

験装置)に,固体酸化物形燃料電池の場合は JIS C 8841-1 の箇条 13(測定機器)によるほか,次による。

EMC 試験に用いる試験用計測器及び試験装置は,各試験項目で規定したもの及び引用した規格に規定さ

れたもの,又はこれらと同等以上のものを用いる。

5.4 

発電ユニットの運転工程 

発電ユニットの代表的な運転工程は,固体高分子形燃料電池の場合は JIS C 8821 の箇条 9(運転)に,

固体酸化物形燃料電池の場合は JIS C 8841-1 の箇条 10(運転工程)による。

イミュニティ 

6.1 

一般要求事項 

燃料電池システムのイミュニティは,6.26.7 による。これらの試験は,全て燃料電池システムが安定

定格発電状態(運転開始 30 分後)で行う。

燃料電池システムのイミュニティのレベル及び性能判定基準は,次による。

a)

この規格で規定するイミュニティ試験を実施した結果,燃料電池システムが危険な状態になったり,

安全が確保できなくなったりした場合には,その燃料電池システムは,この試験に不合格とする。

b)

イミュニティ試験の間又は試験後における,機能に関する説明及び性能判定基準の定義は,次の判定

基準を参考に製造業者が指定し,試験報告書に記載する。

1)

性能判定基準 A  燃料電池システムは,試験中及び試験後の両方において想定したように動作し続

けなければならない。燃料電池システムを想定した方法で使用したとき,製造業者が指定した最低

性能レベルを満たせない性能低下又は機能喪失があってはならない。最低性能レベルを製造業者が

指定していない場合には,これらは,想定した方法で機器を使用したときに使用者が当然期待する

性能,並びに製品説明書及び製品文書から決定する。

2)

性能判定基準 B  燃料電池システムは,試験後,想定したように動作し続けなければならない。燃

料電池システムを想定した方法で使用したとき,製造業者が指定した最低性能レベルを満たせない

性能低下又は機能喪失があってはならない。ただし,試験中の性能の低下は,あってもよい。最低

性能レベルを製造業者が指定していない場合には,これらは,想定した方法で燃料電池システムを

使用したときに使用者が期待する性能,並びに製品説明書及び製品文書から決定する。

3)

性能判定基準 C  燃料電池システムは,機能が自動的に回復するか,又は制御装置を操作して回復

する場合には,試験中及び試験後において一時的な機能喪失があってもよい。

6.2 

静電気放電イミュニティ試験 

6.2.1 

一般事項 

この試験は,低い相対湿度,低い導電率の(人工繊維)じゅうたん,ビニルの衣類などを用いている環

境及び設置条件によって生じる静電気放電に対する燃料電池システムのイミュニティを評価するために行

う。


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6.2.2 

試験レベル及び性能判定基準 

試験方法は,接触放電法を優先する。気中放電法は,接触放電法が適用できない場合に採用する。試験

レベル及び性能判定基準は次による。

−  接触放電:±4 kV(レベル 2)

−  気中放電:±8 kV(レベル 3)

−  性能判定基準:B

6.2.3 

試験装置 

試験装置は,JIS C 61000-4-2 の箇条 6(ESD 発生器)による。

6.2.4 

試験セットアップ 

EUT の試験室内で行う試験のセットアップは,JIS C 61000-4-2 の 7.2.3(床置形装置)による。

6.2.5 

試験手順 

試験手順は,次による。

a)

試験室の基準条件  JIS C 61000-4-2 の箇条 8(試験手順)による。

b)

試験の実施  試験の実施は,EUT に対する次の印加放電によって行う。

1)  EUT

に対する直接印加放電  JIS C 61000-4-2 の 8.3.2(EUT に対する直接印加)による。印加放電

は,次の箇所に対して行う。ただし,工具を用いなければアクセスできない箇所については行わな

い。

−  接触放電:非絶縁部(小ねじ,ボルトなどの金属部など)

−  気中放電:絶縁部(絶縁塗装部など)

2)

間接印加放電  JIS C 61000-4-2 の 8.3.3(EUT に対する間接印加)による。

6.2.6 

試験報告書 

試験報告書の記載事項は,JIS C 61000-4-2 の箇条 10(試験報告書)による。

6.3 

放射無線周波数電磁界イミュニティ 

6.3.1 

一般事項 

この試験は,他の機器などから発生する電磁放射に対する,燃料電池システムのイミュニティを評価す

るために行う。

6.3.2 

試験レベル及び性能判定基準 

EUT に与える試験レベル(電界強度レベル)及び性能判定基準は,次による。

−  周波数範囲:80∼1 000 MHz

−  試験電界強度:3 V/m(レベル 2)

−  性能判定基準:A

この試験電界強度は,無変調搬送波信号の電界強度を示す。試験においては,現実に起こり得る障害を

模擬するため,1 kHz の正弦波によって 80 %の振幅変調を加える。

6.3.3 

試験装置 

試験装置は,JIS C 61000-4-3 の箇条 6(試験装置)による。

6.3.4 

試験セットアップ 

EUT の設置状態の条件は,製造業者が指定する状態(取扱説明書などに示す状態)とする。電磁放射す

る面は,あらかじめ JIS C 61000-4-3 の箇条 7(試験セットアップ)によって,調整した均一電磁界領域と

一致させる。配線などここで規定しない事項は JIS C 61000-4-3 の箇条 による。


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6.3.5 

試験手順 

試験手順は,次による。

a)

定格発電状態において,EUT の各面についてそれぞれ次の要領で電磁波を放射する。

b)

電界強度 3 V/m で,JIS C 61000-4-3 の箇条 8(試験手順)に規定する方法によって,周波数を 80 MHz

から 1 000 MHz まで掃引し,その間の動作,表示などを確認する。

6.3.6 

試験報告書 

試験報告書は,試験条件及び試験結果を含まなければならない。

6.4 

電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ 

6.4.1 

一般事項 

この試験は,多くのファストトランジェントから成るバースト(以下,本項で EUT/B という。

)を燃料

電池システムの電源並びに制御及び信号ポートに印加し,スイッチングトランジェント(誘導負荷の中断,

リレー接点のバウンスなど)に由来する過渡的な妨害に対する,燃料電池システムのイミュニティを評価

するために行う。

6.4.2 

試験レベル及び性能判定基準 

試験レベル及び性能判定基準は次による。

−  JIS C 61000-4-4 に規定する試験レベル 2 による。繰返し率は 5 kHz とする。

−  性能判定基準:B

6.4.3 

試験装置 

JIS C 61000-4-4

の箇条 6(試験装置)による。

6.4.4 

試験セットアップ 

試験環境によって,次の異なる試験形態がある。

−  試験室で実施する形式試験

−  最終設置状態で機器に実施する設置後試験

ここでは,試験室で実施する形式試験について規定する。試験セットアップは,JIS C 61000-4-4 の 7.2

(試験室で行う形式試験セットアップ)によるほか,次による。

a) EUT

は,基準グラウンド面上に配置し,かつ,0.1±0.01 m の厚さの絶縁支持物によって絶縁しなけれ

ばならない。この基準グラウンド面の最小寸法は 1 m×1 m とし,実際の大きさは EUT の大きさによ

る。

EUT は,その装置の設置仕様に従って,接地する。追加の接地接続を用いてはならない。

EUT と,ほかの全ての金属などの導電性構造物との最小距離は,0.5 m 以上とする。

試験セットアップの例を

図 に示す。

b)

試験電圧は,EUT の次の各種線路及びポートに印加する。

1)

電源ポート及び保護接地

2)

入出力信号,データ及び制御ポート

6.4.5 

試験手順 

試験手順は,JIS C 61000-4-4 の箇条 8(試験手順)による。

6.4.6 

試験報告書 

試験報告書には,試験条件及び試験結果を含まなければならない。


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図 3−試験セットアップの例

6.5 

サージイミュニティ 

6.5.1 

一般事項 

この試験は,遮断器などの開閉及び雷の過渡現象からの過電圧によって発生するサージ電圧に対して,

規定する動作条件での燃料電池システムのイミュニティを評価するために行うもので,高電圧ストレスに

対する燃料電池システムの絶縁性能を試験することは,意図していない。

6.5.2 

試験レベル及び性能判定基準 

試験レベル及び性能判定基準は,次による。

−  線間:±1.0 kV

−  対地間:±2.0 kV

−  性能判定基準:B

6.5.3 

試験装置 

試験装置は,JIS C 61000-4-5 の箇条 6(試験装置)による。

6.5.4 

試験セットアップ 

試験装置及び試験セットアップは,JIS C 61000-4-5 の箇条 7(試験セットアップ)による。

6.5.5 

試験手順 

試験手順は,次による。

a) EUT

の送電出力端子間及び送電出力端子と接地端子との間に,試験電圧を印加する。

b)

試験電圧印加中に EUT の動作,表示などを確認する。

6.5.6 

試験報告書 

試験報告書は,試験条件及び試験結果を含まなければならない。

EFT/B

発生器(A)

EFT/B

発生器(B)

基準グラウンド面

容量性結合クランプ

絶縁支持物

0.1±0.01 m

0.1±0.01 m

≧0.5 m

≧0.5 m

(導電性構造物との距離)

≧0.5 m(導電性構造物との距離)

接地接続は製造業者の仕様による。
線長は試験計画の指定による。

  l  :  容量性結合クランプと EUT との間の線長は 0.5±0.05 m。

(A)

電源線結合の場所

(B)

信号線結合の場所

AC 電源供給

EUT(燃料電池発電設備)

l

0.5±0.05 m

0.1±0.01 m

0.1±0.01 m

結合・減結合

回路網(A)

貯湯ユニット

AC電源供給

≧0.5 m


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6.6 

無線周波電磁界によって誘導された伝導妨害に対するイミュニティ 

6.6.1 

一般事項 

この試験は,無線周波発信機などから到来し,EUT に接続されるケーブルの全長にわたって作用する電

磁界に対する,EUT のイミュニティを評価するために行う。

6.6.2 

試験レベル及び性能判定基準 

試験レベル[実効値で示した無変調妨害信号の開放端電圧レベル(起電力)

]及び性能判定基準は,次に

よる。

−  周波数範囲:150 kHz∼80 MHz

−  電圧レベル(起電力)

:3 V

−  性能判定基準:A

試験レベルは,結合デバイス及び減結合デバイスの EUT 電源出力ポートで設定する。装置の試験時には,

実際の影響を模擬するために妨害信号は 1 kHz の正弦波で 80 %振幅変調する。

6.6.3 

試験装置 

JIS C 61000-4-6

の 6.(試験用装置)による。

6.6.4 

試験セットアップ 

試験セットアップは,次によるほか,詳細な記載がないものについては,JIS C 61000-4-6 の 7.(卓上形

装置及び床置形装置の試験セットアップ)による。

a) EUT

は,基準グラウンド面から高さ 0.1 m の絶縁支持台の上に置く。

b)

必要とする全てのケーブルは,EUT の基準グラウンド面上への投影形から 0.1∼0.3 m の間隔をとって

適切な結合・減結合デバイスに接続しなければならない。

6.6.5 

試験手順 

確定した信号レベルを用い,1 kHz の正弦波で 80 %の振幅変調した妨害信号を,必要に応じて RF 信号

レベルを調節したり,結合デバイスを切り換えるために中断しながら,150 kHz∼80 MHz の周波数範囲を

掃引する。周波数を増加方向に掃引する場合,そのステップ幅は,開始時にはその周波数の 1 %以下とし,

その後も一つ手前の周波数値の 1 %以下とする。

各周波数での持続時間は,EUT の試験動作を行ったとき,応答するために必要な時間より短くてはなら

ない。例えば,クロック周波数及び高調波,基本波などの感受性が強い周波数では,個別に分析しなけれ

ばならない。

6.6.6 

試験報告書 

試験報告書は,試験条件及び試験結果を含まなければならない。

6.7 

電源周波数磁界イミュニティ試験 

6.7.1 

一般事項 

この試験は,導体の電源周波数電流,又はまれに機器に接近するほかの装置(例えば,変圧器からの漏

れ磁束)によって発生する電源周波数磁界に対する,燃料電池システムのイミュニティを評価するために

行う。

なお,この試験は,実際の施設ケーブル,その他の部分における容量性又は誘導性結合による妨害を考

慮していない。

6.7.2 

試験レベル及び性能判定基準 

試験レベル及び性能判定基準は,次による。

−  周波数範囲:50 Hz 及び 60 Hz


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−  試験レベル 2(連続磁界に対する試験レベル)

:電界強度 3 A/m

−  性能判定基準:A

電源周波数に対しては,燃料電池システムを使用する地域の周波数範囲に応じた試験を行う。これらの

うち片方だけの周波数地域だけで使用する機器の場合は,その周波数だけの試験でよい。

6.7.3 

試験装置 

JIS C 61000-4-8

の 6.(試験装置)による。

なお,誘導コイルは JIS C 61000-4-8 の 6.2.1 b)(床置型機器のための誘導コイル)による。

6.7.4 

試験の配置 

JIS C 61000-4-8

の 7.(試験の配置)による。

6.7.5 

試験手順 

試験手順は JIS C 61000-4-8 の 8.(試験手順)による。試験の実施は,JIS C 61000-4-8 の 8.2 b)(床置型

機器)による。

6.7.6 

試験報告書 

JIS C 61000-4-8

の 10.(試験報告書)による。

エミッション 

7.1 

一般要求事項 

燃料電池システムのエミッション試験方法及び限度値は,7.27.4 による。

7.2 

放射妨害(エミッション) 

7.2.1 

一般事項 

この試験は,無線放送及び通信サービスの保護,並びに適切な距離に離れた機器の動作を妨げないこと

を確認するために,燃料電池システムから放射される 30∼1 000 MHz の電磁妨害波が,

表 で規定する限

度値を超えないかどうかを評価するために行う。

7.2.2 

限度値 

放射妨害(エミッション)の限度値は,7.2.37.2.6 によって試験したとき,

表 の限度値以下でなけれ

ばならない。住宅,商業及び軽工業環境に設置する燃料電池システムの放射妨害は,

表 のクラス B の限

度値を超えてはならない。また,工業環境に設置する燃料電池システムの放射妨害は,

表 のクラス A の

限度値を超えてはならない。測定している受信機の指示値が,限度値付近で変動する場合は,それぞれの

測定周波数で 15 秒間以上測定し,無視できる単独の最高値を除いて,その最高値を記録する。限度値とし

てクラス A を使用した場合は,その旨を取扱説明書に記載する。

ただし,住宅,商業及び軽工業環境における限度値は,

表 のクラス A の限度値としてもよい。適用期

限は,2015 年 3 月 31 日までとする。

表 1301 000 MHz の周波数範囲の放射妨害の限度値(CISPR 11

周波数範囲 f

MHz

準せん(尖)頭値限度値

dB(µV/m)

a)

クラス A

測定距離 10 m

クラス B

測定距離 10 m

 30<f≦ 230

40

30

 230<f≦ 1  000

47

37

a)

 dB(µV/m)は,1 µV を 0 dB としたときの値。


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7.2.3 

試験セットアップ 

放射妨害(エミッション)測定に用いる EUT の試験セットアップの例を,

図 に示す。

EUT 及びケーブルは,基準グラウンド面から(15 cm 以下の間隔で)絶縁する。

a)

  余分な長さの入出力ケーブルは,0.3∼0.4 m の長さで中央部分を束ねる。束ねられない場合は,余分なケーブル

の処理を試験報告書に記録する。

b)

 EUT に接続するケーブルは,製造業者の指定する代表的な使用方法に従って終端する。

c)

  電源接続箱は,グラウンド平面と同一平面で,直接ボンディングする。

d)

  貯湯ユニットを設置する場合,製造業者の指定する代表的な配置レイアウトに基づき,配置及び接続を行う。

また,測定時の配置レイアウトを添付図として記録しておく。

e)

  電源ケーブル及び信号ケーブルは,床に垂らす。

図 4−試験セットアップの例 

7.2.4 

測定装置 

測定装置は,次による。

a)

測定器  準せん(尖)頭値検波器付きの受信機の場合は,CISPR 16-1-1 の箇条 4(Quasi-peak measuring

receivers for the frequency range 9 kHz to 1 000 MHz)による。

b)

アンテナ  CISPR 16-1-4 の 4.5(Frequency range 30 MHz to 1 000 MHz)の要求事項による。

7.2.5 

試験手順 

試験手順は,CISPR 11 の箇条 7(Measurement requirements)及び箇条 8[Special provisions for test site

measurements (9 kHz to 1 GHz)]によるほか,次による。

− EUT の交流電源ポートを交流電源に接続する。電源ケーブルを製造業者の取扱説明書で指示している

場合,それに従ったケーブルで EUT と接続する。

7.2.6 

測定方法 

周波数範囲 30∼1 000 MHz では,測定は,準せん(尖)頭値検波器付きの受信機で行う。放射妨害の測

定は,EUT の境界から

表 で規定する距離で行う。アンテナは,グラウンド面から 1∼4 m の高さにおい

て,各試験周波数で最大の値が得られるように調整する。

注記  高い周囲雑音又はその他の理由で 10 m での電界強度測定ができない場合は,より近い距離,例

えば,3 m で測定を行ってもよい。

適合性の検討のために,測定されたデータを規定する距離に変換する場合,距離の 10 倍当た

b) 

a) 

e) 

c) 

d) 

電源接続箱

EUT

(燃料電池

発電ユニット)

貯湯ユニット


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り 20 dB の反比例係数を用いる。

30 MHz に近い周波数では,近傍電界の影響を受けるため,大きな EUT を 3 m の測定距離で

測定する場合は注意する。

7.2.7 

試験報告書 

試験報告書は,試験条件及び試験結果を含まなければならない。

7.3 

伝導妨害(エミッション)測定 

7.3.1 

一般事項 

この試験は,同一配電系統に接続された他の機器の動作を妨げないことを確認するために,燃料電池シ

ステムから電源ケーブルを介して伝搬される 0.15∼30 MHz の妨害波が,

表 で規定する限度値を超えない

かどうかを評価する。

7.3.2 

限度値 

伝導妨害(エミッション)の限度値は,7.3.37.3.5 によって試験したとき,

表 の交流入力電源ポート

の限度値以下でなければならない。住宅,商業及び軽工業環境においてはクラス B,工業環境においては

クラス A の限度値以下とする。

限度値としてクラス A を使用した場合は,

その旨を取扱説明書に記載する。

表 2−交流入力電源ポートにおける周波数範囲 0.1530 MHz の伝導妨害の限度値(CISPR 11 

周波数範囲 f

MHz

限度値

dB(µV)

b)

クラス A

クラス B

準せん(尖)頭値

平均値

準せん(尖)頭値

平均値

0.15<f≦ 0.50

79

66

66∼56

a)

 56∼46

a)

0.50<f

5.0

73 60 56 46

5.0  <f≦30.0

73 60 60 50

a)

  限度値は,周波数の対数値に対して直線的に減少する。

b)

 dB(µV)は,1 µV を 0 dB としたときの値。

7.3.3 

試験セットアップ 

伝導妨害(エミッション)測定に用いる EUT の試験セットアップの例を,

図 に示す。


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EUT 及びケーブルは,基準グラウンド面から(15 cm 以下の間隔で)絶縁する。

a)

  余分な長さのケーブルは,0.3∼0.4 m の長さで中央部分を束ねる。束ねられない場合は,余分なケーブルの

処理を試験報告書に記録する。

b)

 EUT(燃料電池発電ユニット)の交流電源ポートは,擬似電源回路網を介して交流電源に接続する。電源ケ

ーブルを製造業者の取扱説明書で指示している場合,それに従ったケーブルで EUT と擬似電源回路網とを

接続する。

c)

 EUT に接続するケーブルは,製造業者の指定する代表的な使用方法に従って終端する。

d)

  擬似電源回路網は,基準グラウンド面の上又は直下に置いてもよい。

e)

  貯湯ユニットを設置する場合,製造業者の指定する代表的な配置レイアウトに基づき,配置及び接続を行う。

また,測定時の配置レイアウトを添付図として記録しておく。

f)

  電源ケーブル及び信号ケーブルは,床に垂らす。

図 5−試験セットアップの例

7.3.4 

測定装置 

測定装置は,次による。

a)

測定器  準せん(尖)頭値検波器付き及び平均値検波器付きの受信機は,CISPR 16-1-1 の箇条 7

(Measuring receivers with rms-average detector for the frequency range 9 kHz to 18 GHz)による。

b)

擬似電源回路網  交流入力電源ポート伝導妨害電圧の計測は,CISPR 16-1-4 の 4.4(Frequency range 150

kHz to 30 MHz)に規定するとおり,公称インピーダンス 50 Ω/50 μH の擬似電源回路網を用いて行う。

擬似電源回路網は,交流入力電源ポート伝導妨害電圧の測定点における無線周波数インピーダンスを

規定の値にするため,及び電源供給線側からの外来雑音から供試回路を分離するために用いる。

7.3.5 

試験手順 

試験手順は,CISPR 11 の箇条 7(Measurement requirements)

,箇条 8[Special provisions for test site

measurements (9 kHz to 1 GHz)]及び CISPR 14-1 の箇条 5[Methods of measurement of terminal disturbance 
voltage (148,5 kHz to 30 MHz)]による。

7.3.6 

試験報告書 

試験報告書は,試験条件及び試験結果を含まなければならない。

c) 

a) 

f) 

e) 

EUT

(燃料電池

発電ユニット)

貯湯ユニット

擬似電源回路網

d)

交流電源

b) 


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7.4 

電源高調波エミッション 

7.4.1 

一般事項 

この試験は,商用電力系統の高調波環境目標レベルを維持する目的で,燃料電池システムから電源ケー

ブルを介して伝搬される高調波電流の各次調波及び総合調波ひずみ率が,7.4.2 で規定する限度値を超えな

いかどうかを評価するために行う。限度値は,7.4.3 の測定方法に従って測定した安定定格発電状態の高調

波電流に適用する。

なお,この試験は貯湯ユニットからの高調波電流は測定対象外とする。

7.4.2 

限度値 

電源高調波エミッションの限度値は,7.4.3 によって試験したとき,電源高調波電流の出力電流ひずみ率

が総合電流ひずみ率 5 %以下,かつ,各次調波が 3 %以下とする。

7.4.3 

測定方法 

測定方法は,JIS C 61000-3-2 によるほか,次による。

−  燃料電池発電システムが安定定格発電状態のときに,高調波電流を測定する。

7.4.4 

試験報告書 

試験報告書は,JIS C 61000-3-2 の 6.2.3.5(試験報告)による。