C 8811
:2005
(1)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
C 8811
:2005
(2)
目 次
ページ
1.
適用範囲
1
2.
引用規格
1
3.
定義
1
4.
表示の種類
1
5.
表示
1
5.1
カタログ表示
1
5.2
銘板表示
1
日本工業規格
JIS
C
8811
:2005
固体高分子形燃料電池発電装置の表示方法
Indication of polymer electrolyte fuel cell power facility
1.
適用範囲 この規格は,定格出力 20 kW 程度以下の定置用及び可搬用の固体高分子形燃料電池発電装
置の表示方法について規定する。
2.
引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版(追補を含む。
)を適用する。
JIS C 8800
燃料電池発電用語
3.
定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 8800 によるほか,次による。
a)
熱出力 燃料電池発電装置から回収できる排熱回収熱量。
b)
保管時 燃料電池発電装置が停止している状態。
c)
カタログ 製品を紹介するための資料。製品の主な仕様が記載される。
4.
表示の種類 表示の種類は,次の 2 種類とする。
a)
カタログ表示 カタログへの表示方法。
b)
銘板表示 銘板表示への表示方法。
5.
表示
5.1
カタログ表示 カタログへの表示項目は,表 1 による。
5.2
銘板表示 銘板への表示項目は,表 2 による。燃料電池パッケージの見やすい適切なところに,図 1
の例に従って,
表 2 の事項を容易に消えない方法で明示した銘板を取り付けなければならない。
2
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図 1 燃料電池発電装置の銘板(一例)
表 1 カタログの表示項目
表示項目
単位
凡例
備考
1)
一般事項
1.
名称
燃料電池発電装置
2.
種類
固体高分子形,常圧式,
加圧式
燃料電池の種類及び加圧式の場合は,改質系内
の最高圧力を kPa で表示する。
3.
形式
PFC1
000
A
製造業者が定めた形式又は記号。
4.
寸法
mm
横 800 mm
×奥行 320 mm
×高さ 1 000 mm
パッケージの外形寸法で表示する。
注釈が必要な場合は備考に書く。
5.
質量
kg 80
kg
有効数字 2 けたの乾燥質量で表示する。
6.
設置条件
設置場所
周囲温度
℃
屋内又は屋外
0
〜40 ℃
寒冷地仕様
設置場所について屋内又は屋外の区別を記述
する。
寒冷地仕様の場合は, 寒冷地仕様
及び
温
度
を併記する。
7.
インバータ
最大出力
運転力率
寸法
質量
kW
mm
kg
1.5 kW
0.95
以上
横 500 mm
×奥行 160 mm
×高さ 270 mm
18 kg
本体パッケージ内に設置されている場合は,表
示しなくてもよい。
8.
貯湯槽
タンク容量
寸法
質量
L
mm
kg
150 L
横 500 mm
×奥行 600 mm
×高さ 1 500 mm
外形容量
乾燥質量
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表 1 カタログの表示項目(続き)
表示項目
単位
凡例
備考
2)
燃料電池発電装置
仕様
9.
定格出力
kW
又は kVA
1 kW
1.2 kVA
送電端出力(有効電力)で表示する。
10.
出力範囲
%
0
〜100 %
送電端出力で表示する。
11.
定格電圧
V AC210
V
DC48 V
送電端電圧で表示する。
12.
相数
相
単相又は 3 相
送電端の相数で表示する。
13.
周波数
Hz 50
Hz
60 Hz
送電端の周波数で表示する。
14.
熱出力
温水
a)
温度
b)
熱出力
℃
kW
60
℃(出口)/40 ℃(戻り)
1 kW
− この項目は,特に必要な場合だけ記載する。
− 燃料電池発電設備から回収できる排熱の種
類及び熱量(出口温度/戻り温度)を表示
する。
− 温度レベルが複数となる場合もある。
− 取合いは,パッケージ端面を原則とするが,
特殊なものについては注記を付ける。
15.
効率
15A
送電端熱効率
%
(定格時,LHV)
40
%
定格時,送電端,LHV で表示する。
15B
排熱回収熱効率
%
(定格時,LHV)
40
%
定格時,パッケージ配管接続端,LHV で表示す
る。
15C
総合熱効率
%(定格時,
送電端,LHV)
80
%
送電端熱効率と排熱回収熱効率との合計値と
する。
16.
高調波
%
(定格時)
総合電流ひずみ率 5 %
以下
各次電流ひずみ率 3 %
以下
定格運転時に力率 1.0 の負荷につないだ場合の
高調波ひずみ率を示す。
各次は最大の値を示す。
17.
原燃料の種類
メタノール
都市ガス(13 A)
LPG
(1 種 1 号)
ガスの種類(13A,1 種 1 号など)も表記する。
18.
原燃料消費量
kW
(LHV)
2.8 kW
原燃料消費量が最も多い定格時の原燃料消費
量を表示する。
19.
運転方式
全自動運転
無人運転可能(随時巡回方式による。
)
20.
運転形態
系統連系運転/独立運転
系統連系運転/独立運転を表示する。
21.
起動時間(冷機)
分 40 分以内
機器の温度が常温に近い状態からの冷機起動
時間を表示する。
22.
負荷追従性
出力変化速度
±W 又は%
W/S
独立運転時
±500 W
系統連系運転時
20
W/S
独立運転時の瞬時負荷追従変化幅を示す。
系統連系運転時の出力変化速度を示す。
23.
騒音
dB(A) 37
dB(A)
燃料電池発電装置本体から 1 m の位置で,定格
運転時に測定した前後左右 4 点の最大値で表示
する。
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表 1 カタログの表示項目(続き)
表示項目
単位
凡例
備考
24.
排ガス性状
NO
X
SO
X
ppm
ppm
NO
X
10
ppm
以下
(O
2
0
%換算値)
SO
X
検出限界以下
NO
X
排出濃度は,O
2
0
%換算値で表示する。
3)
ユーティリティ
25.
電力
a)
起動時
b)
保管時
kW
kW
最大 1 kW
冷機起動の電力で表示する。
保管期間中の保温ヒータ負荷などを表示する。
26.
原燃料
a)
起動時
m
3
N
/h
最大 0.15 m
3
N
/h
改質器昇温用バーナの使用量を基準状態(温度
15
℃,圧力 101.325 kPa)に換算した値で表示
する。
27.
窒素消費量
a)
起動停止時
b)
保管時
L
L/h
保管時の使用量
3 L/h
1
起動停止時の使用量 L
窒素を使用しない装置の場合は,明記しなくて
よい。
28.
補給水量
g/h
最大 g/h
定常 g/h
運転時補給水量の定常値を表示する。
表 2 銘板の表示項目
表示項目
単位
凡例
備考
1.
名称
燃料電池発電装置
2.
種類
固体高分子形,常圧式,
加圧式
加圧式の場合は,改質系内の最高圧力を kPa で
表示する。最高圧力が 100 kPa 以上の場合は必
ず記入する。
3.
形式
PFC1
000
A
製造業者が定めた形式又は記号を表示する。
4.
原燃料の種類
都市ガス 13 A
メタノール
LPG
ガスの種類(13 A など)も表記する。
5.
原燃料消費量
kW 2.8
kW
定格運転時の最大使用量
6.
原燃料供給圧力
kPa 2
kPa
ゲージ圧力で表示
7.
定格出力
kW
又は kVA 200
kW
1.2 kVA
送電端出力(有効電力)で表示する。
8.
定格電圧
V AC210
V
DC210 V
送電端電圧で表示する。
9.
相数
相
3
相
送電端の相数で表示する。
10.
周波数
Hz 50
Hz
60 Hz
送電端の周波数で表示する。
11.
設置条件
屋内,屋外,
−10〜40 ℃
設置場所が屋外又は屋内,
設置場所の周囲環境温度
12
質量
t
又は kg 150
kg
有効数字 2 けたの乾燥質量で表示する。
13.
製造番号
S/N9039
H020101
製造業者の製造番号を表示する。
14.
製造年月
年月 2002 年 3 月
製造業者の製造年月(出荷時期)を表示する。
15.
製造業者
製造業者社名を表示する。