C 8463 : 1999 (IEC 60423 : 1993)
(1)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
日本工業規格
JIS
C
8463
: 1999
(IEC 60423
: 1993
)
電気設備用電線管の外径及びねじ
Conduits for electrical purposes
−
Outside diameters of conduits for electrical installations
and threads for conduits and fittings
序文 この規格は,1993 年に第 2 版として発行された IEC 60423,Conduits for electrical purposes−Outside
diameters of conduits for electrical installations and threads for conduits and fittings
を翻訳し,技術的内容及び規
格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
1.
適用範囲 この規格は,電気設備に用いる電線管の外径及びねじの寸法に関する要求事項について規
定する。また,適合する附属品に用いるねじの寸法に関する要求事項について規定する。
なお,この規格は,IEC 60981 に規定するエクストラヘビーデューティ剛性電線管には適用しない。
2.
引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの
規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付
記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。
)を適用する。
IEC 60981
1989, Extra-heavy duty rigid steel conduits for electrical installations
ISO 68
1973, ISO general purpose screw threads−Basic profile
ISO 1502
1978, ISO general purpose metric screw threads−Gauging
参考 上記 IEC 規格番号は,1997 年 1 月 1 日から実施の IEC 規格新番号体系によるものである。こ
れより前に発行された規格については,規格票に記載された規格番号に 60000 を加えた番号に
切り替える。これは,番号だけの切替えであり内容は同一である。
3.
外径及びねじ 外径,公差及び外ねじ並びに内ねじの寸法は,表 1 による。ねじ形状は,図 1 による。
なお,この形状は,ISO 68 に基づくものである。
4.
ゲージ 電線管の最大外径を確認するためのゲージは,図 2 による。電線管の最小外径を確認するた
めのゲージは,
図 3a 及び図 3b による。
外ねじを確認するためのゲージの寸法は,
表 2 による。これらの寸法は,ISO 1502 に基づくものである。
また,ゲージの種類を,
図 4 に示す。
内ねじを確認するためのゲージの寸法は,
表 3 による。これらの寸法は,ISO 1502 に基づくものである。
また,ゲージの種類を,
図 5 に示す。
2
C 8463 : 1999 (IEC 60423 : 1993)
5.
電線管のサンプル 電線管のサンプルの長さは,約 500mm とする。
3
C
8463 :
19
99 (IEC
6
042
3 : 1
9
93)
表 1 電線管の外径並びに電線管及びそれと適合する附属品のねじ
電線管の外径及びねじ
外ねじ
内ねじ
外径 d
有効外径 d
2
谷径 d
1
外径 D
有効外径 D
2
谷径 D
1
外径
メートル
ねじ
適合の
クラス
ピッチ
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最小
最大
最小
最大
最小
6
+0/−0.1
M 6
6 g/6 H
0.75
5.978
5.838
5.491
5.391
5.058
4.929
6.000
5.645
5.513
5.378
5.188
8
+0/−0.2
M 8
8 g/7 H
1.00
7.974
7.694
7.324
7.144
6.747
6.528
8.000
7.540
7.350
7.217
6.917
10
+0/−0.2
M10
8 g/7 H
1.00
9.974
9.694
9.324
9.144
8.747
8.528
10.000
9.540
9.350
9.217
8.917
12
+0/−0.3
M12
8 g/7 H
1.50
11.968
11.593
10.994
10.770
10.128
9.846
12.000
11.262
11.026
10.751
10.376
16
+0/−0.3
M16
8 g/7 H
1.50
15.968
15.593
14.994
14.770
14.128 13.846
16.000
15.262
15.026
14.751
14.376
20
+0/−0.3
M20
8 g/7 H
1.50
19.968
19.593
18.994
18.770
18.128 17.846
20.000
19.262
19.026
18.751
18.376
25
+0/−0.4
M25
8 g/7 H
1.50
24.968
24.593
23.994
23.758
23.128 22.834
25.000
24.276
24.026
23.751
23.376
32
+0/−0.4
M32
8 g/7 H
1.50
31.968
31.593
30.994
30.758
30.128 29.834
32.000
31.276
31.026
30.751
30.376
40
+0/−0.4
M40
8 g/7 H
1.50
39.968
39.593
38.994
38.758
38.128 37.834
40.000
39.276
39.026
38.751
38.376
50
+0/−0.4
M50
8 g/7 H
1.50
49.968
49.593
48.994
48.744
48.128 47.820
50.000
49.291
49.026
48.751
48.376
63
+0/−0.4
M63
8 g/7 H
1.50
62.968
62.593
61.994
61.744
61.128 60.820
63.000
62.291
62.026
61.751
61.376
75
+0/−0.4
M75
8 g/7 H
1.50
74.968
74.593
73.994
73.744
73.128 72.820
75.000
74.291
74.026
73.751
73.376
備考
1.
寸法は,mm である。
2.
図 1 を参照。
3.
サイズ 6,8,10 及び 12 は,望ましくないサイズである。
4
C
8463 :
1
999
(IEC
60
423
:
1
993)
表 2 外ねじのゲージの寸法
ねじ切りゲージ
平滑ゲージ
製造公差
ゲージの
名称
外径
ピッチ径 ピッチ径の
公差
ピッチ径の
摩耗許容範
囲
谷径
谷径の公差
10
山のピ
ッチ
ねじの半
角
平滑ゲージ
の孔の外径
平滑ゲージ
の孔の外径
の公差
ゲージの
外周径
ゲージの
厚み
d
(最小)
±
d
1
±
±
±
D
A
±
D
B
b
(mm)
(mm) (mm) (mm)
(mm)
(mm) (mm)
(分)
(mm)
(mm) (mm)
(mm)
M 6
6.041
5.489
0.007
+0.016
5.166
0.007
0.005
17
5.838
0.005
32
8
M 8
8.057
7.316
0.009
+0.021
6.891
0.009
0.005
15
7.694
0.008
32
8
M10 10.057
9.316 0.009
+0.021
8.891
0.009
0.005
15
9.694
0.008
32
8
M12 12.090
10.982 0.012
+0.025 5
10.344
0.012
0.005
12
11.593
0.015
38
10
M16 16.090
14.982 0.012
+0.025 5
14.344
0.012
0.005
12
15.593
0.015
45
12
M20 20.090
18.982 0.012
+0.025 5
18.344
0.012
0.005
12
19.593
0.015
45
12
M25 25.090
23.982 0.012
+0.025 5
23.344
0.012
0.005
12
24.593
0.015
60
16
M32 32.090
30.982 0.012
+0.025 5
30.344
0.012
0.005
12
31.593
0.015
70
18
M40 40.090
38.982 0.012
+0.025 5
38.344
0.012
0.005
12
39.593
0.015
71
18
M50 50.090
48.982 0.012
+0.025 5
48.344
0.012
0.005
12
49.593
0.015
85
20
M63 63.090
61.982 0.012
+0.025 5
61.344
0.012
0.005
12
62.593
0.015
100
20
M75 75.090
73.982 0.012
+0.025 5
73.344
0.012
0.005
12
74.593
0.015
120
24
備考 ゲージの種類を,図 4 に示す。
5
C
8463 :
19
99 (IEC
6
042
3 : 1
9
93)
表 3 内ねじのゲージの寸法
ねじ切りゲージ
平滑ゲージ
製造公差
ゲージの
名称
外径
外径の公差
ピッチ径
ピッチ径の
公差
ピッチ径の
摩耗許容範
囲
谷径
10
山のピ
ッチ
ねじの半
角
平滑ゲージ
の孔の外径
平 滑 ゲ ー ジ
の 孔 の 外 径
の公差
ねじ切り
ゲージの
全長
平滑ゲー
ジの全長
D
±(最大)
D
2
±
D
1
(最大)
±
±
D
A
±
L
1
L
2
(mm)
(mm)
(mm) (mm)
(mm)
(mm)
(分)
(mm)
(mm) (mm)
(mm)
M 6
6.012
0.011
5.525
0.005 5
+0.012 5
5.080
0.005
17
5.378
0.008
6
6
M 8
8.012
0.011
7.362
0.005 5
+0.017 5
6.773
0.005
15
7.217
0.008
10
7
M10 10.012 0.011
9.362 0.005
5
+0.017 5
8.773
0.005
15
9.217
0.008
10
7
M12 12.016 0.014 11.042 0.007
+0.021 10.160
0.005 12 11.751 0.008 12
8
M16 16.016 0.014 15.042 0.007
+0.021 14.160
0.005 12 14.715 0.008 14 10
M20 20.016 0.014 19.042 0.007
+0.021 18.160
0.005 12 18.751 0.008 14 12
M25 25.016 0.014 24.042 0.007
+0.021 23.160
0.005 12 23.751 0.008 14 14
M32 31.016 0.014 31.042 0.007
+0.021 30.160
0.005 12 30.751 0.008 15 15
M40 40.016 0.014 39.042 0.007
+0.021 38.160
0.005 12 38.751 0.008 15 15
M50 50.016 0.014 49.042 0.007
+0.021 48.160
0.005 12 48.751 0.008 18 18
M63 63.016 0.014 62.042 0.007
+0.021 61.160
0.005 12 61.751 0.008 18 18
M75 75.016 0.014 74.042 0.007
+0.021 73.160
0.005 12 73.751 0.008 19 18
備考 ゲージの種類を,図 5 に示す。
。
6
C 8463 : 1999 (IEC 60423 : 1993)
図 1 ねじの基本姿図
過大な力を使わずにゲージが電線管上を完全に通過しなければならない。保護被膜がある場合には,被膜を施す前
にこの試験を実施してもよい。
サイズ
d
g
1)
(mm)
b
(mm)
d
(mm)
6
6.04
8
32
8
8.04
8
32
10
10.04
8
32
12 12.04 10
38
16 16.04 12
45
20 20.04 12
45
25 25.04 16
60
32 32.04 18
70
40 40.04 18
70
50 50.04 20
85
63 63.04 20 100
75 75.04 24 120
注1) 製作公差
:+0/−0.01mm
摩耗許容範囲 :+0.01/−0mm
材料
:鋼
図 2 電線管の最大外径確認用のゲージ
7
C 8463 : 1999 (IEC 60423 : 1993)
材料:鋼
過大な力を使わずに電線管上のいかなる部分もゲージを通過してはならない。
サイズ
C
(mm)
製作公差
(mm)
摩耗許容範囲
(mm)
e
1
(mm)
e
2
(mm)
g
(mm)
s
(mm)
6
5.900
+0/−0.016
+0.016/−0
3
7
8
7
8
7.800
+0/−0.016
+0.016/−0
4
9
10
7
10
9.800
+0/−0.016
+0.016/−0
5 11 12
7
12 11.700
+0/−0.018
+0.018/−0
6 13 14
8
16 15.700
+0/−0.018
+0.018/−0
8 17 18
8
20 19.700
+0/−0.022
+0.022/−0 10 23 27
9
25 24.600
+0/−0.022
+0.022/−0 10 23 27
9
32 31.600
+0/−0.025
+0.025/−0 12 29 34 10
40 39.600
+0/−0.030
+0.030/−0 14 35 42 10
50 49.600
+0/−0.030
+0.030/−0 16 42 52 12
63 62.600
+0/−0.030
+0.030/−0 18 49 65 12
75 74.600
+0/−0.030
+0.030/−0 20 55 77 14
図 3a 剛性金属製電線管の最小外径確認用のゲージ
8
C 8463 : 1999 (IEC 60423 : 1993)
ゲージの自重だけでゲージが電線管上を完全に通過しなければならない。
サイズ
d
g
1)
(mm)
b
(mm)
d
(mm)
6
5.90
16
32
8
7.80
16
32
10
9.80
16
32
12 11.70 20
38
16 15.70 24
45
20 19.70 24
45
25 24.60 32
60
32 31.60 36
70
40 39.60 36
70
50 49.60 40
85
63 62.60 40 100
75 74.60 48 120
注1) 製作公差
:+0/−0.01mm
摩耗許容範囲 :+0.01/−0mm
材料
:鋼
図 3b 剛性金属製電線管以外の最小外径確認用のゲージ
9
C 8463 : 1999 (IEC 60423 : 1993)
過大な力を加えずにねじ切りゲージが電線管上にねじ込めなければならない。
過大な力を加えずに平滑ゲージがねじ部を通過してはならない。
図 4 外ねじ用の通り/止まりゲージ
(寸法は,表 2 を参照)
過大な力を加えずにねじ切りゲージが附属品の中にねじ込めなければならない。
過大な力を加えずに平滑ゲージが附属品の中を通過してはならない。
図 5 内ねじ用の通り/止まりゲージ
(寸法は,表 3 を参照)
10
C 8463 : 1999 (IEC 60423 : 1993)
電線管分野の国際整合化調査研究委員会 委員会構成
氏名
所属
(委員長)
川 瀬 太 郎
千葉大学工学部
(委員)
兼 谷 明 男
工業技術院標準部
薦 田 康 久
資源エネルギー庁公益事業部
西 澤 滋
建設省官庁営繕部
高 橋 健 彦
関東学院大学工学部
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
樋 村 教 章
財団法人電気安全環境研究所
木 村 方 紀
社団法人日本電気協会
村 田 光 一
電気事業連合会(東京電力株式会社)
石 黒 開 二
社団法人日本配線器具工業会
石 山 壮 爾
社団法人電気設備学会
内 田 忠 敬
株式会社関電工
森 本 節
熔接鋼管協会(松下電工株式会社)
堀 田 文 夫
塩化ビニル管・継手協会
大 森 和 男
全国金属製電線管附属品工業組合(摂陽鋼管株式会社)
後 藤 文 夫
合成樹脂可とう電線管工業会(未来工業株式会社)
乾 三 男
古河電気工業株式会社
(関係者)
下 川 英 男
社団法人電気設備学会
中 川 実
社団法人電気設置学会
(事務局)
内 野 博 道
社団法人電気設備学会
電線管分野の国際整合化調査研究委員会 分科会構成
氏名
所属
(主査)
内 田 忠 敬
株式会社関電工
(委員)
兼 谷 明 男
工業技術院標準部
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
松 澤 孝 司
財団法人電気安全環境研究所
下 川 英 男
社団法人電気設備学会
築 地 勝 二
熔接鋼管協会(日鉄鋼管株式会社)
谷 澤 裕 人
熔接鋼管協会(株式会社三桂製作所)
森 本 節
熔接鋼管協会(松下電工株式会社)
堀 田 文 夫
塩化ビニル管・継手協会
横 山 昌 明
塩化ビニル管・継手協会(株式会社クボタ)
大 森 和 男
全国金属製電線管附属品工業組合(摂陽鋼管株式会社)
新 村 敏 光
全国金属製電線管附属品工業組合(トヨタ工業株式会社)
後 藤 文 夫
合成樹脂可とう電線管工業会(未来工業株式会社)
工 藤 繁 雄
日本電設工業株式会社
乾 三 男
古河電気工業株式会社
(関係者)
中 川 実
社団法人電気設置学会
(事務局)
内 野 博 道
社団法人電気設備学会