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C 8430 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS C 8430-1993 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 C

8430

: 1999

硬質塩化ビニル電線管

Unplasticized polyvinyl chloride (PVC-U) conduits

1.

適用範囲  この規格は,電気配線で電線を保護するために用いる硬質塩化ビニル電線管(以下,管と

いう。

)について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS C 0069

  環境試験方法−電気・電子−耐火性試験  公称 1kW 予混試験用炎及び指針

3.

記号  管の記号は,VE とする。

4.

性能  管の性能は,8.の試験を行い,表 の規定に適合しなければならない。

表 1  性能

性能項目

性能

箇条番号

耐圧縮性

サンプルに 1 250

0

50

N

の荷重を加えたときの,

初期外径からの減少率が 25%

以下であり,その荷重を取り去ったとき,10%以下でなければならない。

さらにサンプルには目視で見るひび又は割れがあってはならない。

8.2.1

耐衝撃性 12 個のサンプルに 2.0

0

0.02

kg

のハンマを落下高さ 100±1mm から落下させ,

最低 9 個のサンプルに,破壊の兆候がなく,目視で見ることのできるひび
又は割れがなく,かつ,それらが正常に使用できないような変形があって
はならない。

8.2.2

絶縁耐力

試験中にトリップ装置が作動してはならない。

8.2.3

絶縁抵抗

電気絶縁抵抗値が 100M

Ω以上でなければならない。

8.2.3

耐燃性

3

個のサンプル全部が合格しなければならない。

合否の判定は,8.2.4e)による。

8.2.4

耐熱性

初速度なしの自重でゲージが管内を通過しなければならない。

8.2.5

5.

構造  管には,絶縁電線又はケーブルを損傷させるような,施工者又は使用者に危害を及ぼすような

鋭いエッジ,ばり又は表面の突起があってはならない。

なお,受渡当事者間の協定によって,管端部に受口加工することができる。ただし,その場合の管の差

し込み長さは,外径の 0.8 倍以上とする。

6.

寸法及びその許容差  管の寸法及びその許容差は,表 のとおりとする。ただし,管の長さは,受渡

当事者間の協定によって,他の長さにしてもよい。


2

C 8430 : 1999

表 2  管の寸法及びその許容差

単位 mm

寸法

外径

厚さ

長さ

参考

呼び

基準 
寸法

最大・最小

外径の許容差

平均外径
の許容差

最小

許容差

基準
寸法

許容差

概略内径 1

m

当た

りの質量

(kg)

14 18.0

±0.2

±0.2 1.8 +0.4 4

000

±10 14  0.144

16 22.0

±0.2

±0.2

     18 0.180

22 26.0

±0.2

±0.2

     22 0.216

28 34.0

±0.3

±0.2 2.7 +0.6

28

0.418

36 42.0

±0.3

±0.2 3.1

35

0.590

42 48.0

±0.3

±0.2 3.6

40

0.773

54 60.0

±0.4

±0.2 4.1 +0.8

51

1.122

70 76.0

±0.5

±0.2

     67 1.445

82 89.0

±0.5

±0.2 5.5

77

2.203

備考1.  最大・最小外径の許容差とは,任意断面における外径の測定値の最大値及び最小値(最大・最小外

径)と,基準寸法との差をいう。

2.

平均外径の許容差とは,任意断面における相互に等間隔な二方向の外径の測定値の平均値(平均外
径)と基準寸法との差をいう。

3.

表中 1m 当たりの質量は,密度 1.43g/cm

3

で計算したものである。

7.

材料

7.1

管の材料  管の材料は,塩化ビニル重合体を主体とし,良質な安定剤を加える。

8.

試験

8.1

試験に関する一般的注意事項

a)

この規格に規定した試験は,形式試験とする。

b)

特別に指定がない限り,試験は,23±2℃の周囲温度で行う。

c)

特別に指定がない限り,各試験は,3 個の新しいサンプルについて行う。

備考  ある試験,例えば,寸法のチェックなどは,サンプルの特性を変化させることがないので,こ

れらのサンプルは,新しいサンプルとみなし,以後の試験に使用することができる。

d)

管のサンプルは,23±2℃の温度において,少なくとも 1 時間以上の前処理を行う。すべての試験は,

前処理を行った直後に行う。

e)

特別に指定がない限り,各試験のサンプルは,汚れがなく,新しい状態にあることとする。

f)

特別に指定がない限り,3 個のサンプルを試験に提出し,試験に合格すれば,要求事項が満たされた

ことになる。サンプルの中の 1 個だけが,製造上の欠陥のために試験に合格しなかった場合は,その

試験,及び試験結果に影響を与えた可能性のあるそれ以前の試験を再度行い,さらに,後続の試験も

別の完全なサンプルセットを使用して必要な順序で行い,これらすべてのサンプルが,要求事項に適

合することとする。

備考  追加試験用サンプルが,最初の試験用サンプルと同時に提出されていない場合,1 個のサンプ

ルが不合格となれば,全体が不合格になる。申請者は,最初の試験用サンプルを提出するとき

に,その中の 1 本が不合格となった場合に備えて追加の試験用サンプルを提出することができ

る。その場合,試験機関は,改めて試験用サンプルを要求することなく上記の追加の試験用サ


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C 8430 : 1999

ンプルで試験を行い,さらに不合格となった場合だけ,不合格とする。

g)

有毒性又は危険が生じる場合,試験区域内の人の安全については必要な注意を払う。

8.2

試験方法

8.2.1

圧縮試験

a)

各々の長さが 200±5mm の管のサンプルを,

図 に示す装置を使用して圧縮試験を行う。

b)

試験の前,サンプルの外径を測定する。

c)

サンプルを平たんな鋼製支持台の上に置き,

図 に示す鋼製の当て金をサンプルの中央に配置する。

d)

連続的に増加する圧縮荷重を 30 秒以内に 1 250

0

50

N

に達するように当て金に加える。

e) 1

250

0

50

N

の荷重を 60±2 秒間加えた後,サンプルのへん平部分の外径を荷重を加えたまま,測定す

る。

f)

試験前の外径とへん平部分の外径の差は,試験前の外径の 25%以下でなければならない。

g)

次に,荷重と当て金を取り去り,60 秒後に,サンプルのへん平部分の外径を,再度,測定する。試験

前の外径とへん平部分の外径の差は,試験前の外径の 10%以下でなければならない。

h)

試験の後,サンプルに目視で見ることのできるひび又は割れがあってはならない。

図 1  圧縮試験の配置

8.2.2

衝撃試験

a) 12

個の各々の長さが 200±5mm の管のサンプルを

図 に示す装置を使用して衝撃試験を行う。

b)

試験装置を,圧縮しないときの厚みが 40±1mm で,密度が 538±22kg/m

3

の独立気泡のスポンジゴム

パッドの上に置く。サンプルとともに,試験装置を冷凍庫に入れ,その温度を−5±2℃の温度に保持

する。サンプルが規定の温度に達するか,又は 2 時間後か,いずれか長い方の時間が経過した後,各

サンプルを

図 に示す鋼製ベースの上に配置する。質量が 2.0

0

0.02

kg

のハンマをサンプルの長さの中央

部に 100±1mm の高さから 1 回,落下させる。

c)

試験の後,最低 9 個のサンプルに,破壊の兆候がなく,目視で見ることのできるひび又は割れがなく,

かつ,それらが正常に使用できないような変形がないこととする。


4

C 8430 : 1999

図 2  衝撃試験装置

8.2.3

絶縁耐力試験及び絶縁抵抗試験

a)

管のサンプルを

図 に示すように,23±2℃の塩水中に,溶液の水位の上方に長さ 100mm を残して,

長さ 1m±10mm 浸せきする。サンプルは,一端を例えば,シリコンエラストマなどの高電気的絶縁を

もつ適切な絶縁材料で完全に封止する(

図 参照)。

塩水は,塩化ナトリウムを 1g/L の割合で完全に溶解して作る。塩水をサンプルの開放端から外部の

溶液レベルと一致するまで注入する。一方の電極をサンプル内部に配置し,他方の電極をタンク内に

配置する。

b) 24

時間±15 分後に,2 個の電極の両端に,周波数 50Hz∼60Hz のほぼ正弦波形の電流を電圧 1 000V∼

2 000V

まで徐々に増加させて印加する。電圧が,2 000V に達した後,15 分

0

5

秒間,その値を維持す

る。この試験に使用する高電圧変圧器は,出力電圧を該当する試験電圧に調整した後に,出力端子を

短絡させたとき,出力電流は少なくとも 200mA となるように設計する。出力電流が 100mA 未満のと

きは,過電流リレーは作動しないようにする。印加される試験電圧の実効値を±3%で測定できるよう

に注意して行う。回路に組み込まれた 100mA のトリップ装置が 15 分間の試験中に作動しなければ,

そのサンプルは,十分な絶縁耐力をもつものとみなす。

c)

8.2.3 b)

の試験の直後に,同一サンプルで電圧絶縁抵抗試験を行う。直流電圧 500V を 2 個の電極間に

印加する。

d)

電圧を印加してから,60±2 秒後の両電圧間の電気絶縁抵抗を測定する。サンプルは,測定した電気

絶縁抵抗値が 100M

Ω以上であれば,十分な絶縁抵抗をもつものとみなす。


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C 8430 : 1999

図 3  絶縁耐力及び絶縁抵抗試験の配置

8.2.4

耐燃性試験

a)

管のサンプルは,JIS C 0069 に規定する 1kW の炎を当てて判定する。

b)

長さ 675±10mm のサンプルを,ほとんど通風のない場所に置いた

図 に示すような一つの開放面を

もつ長方形の金属製エンクロージャ内に垂直に取り付ける。全体の配置を,

図 に示す。取付けは,

相互の距離が 550±10mm の間隔で,サンプルの両端部からほぼ等距離になるように幅約 25mm の 2

個の金属クランプで行う。

表 に示す外径のロッドを貫通させる。このロッドは,サンプルを真っす

ぐにしかも垂直な状態に保持するためのものであり,堅固に,独立させてロッドの上端をクランプす

る。取付けは,溶融物がティッシュペーパーの上に落下するのを妨げないようにする。1 層の白いテ

ィッシュペーパーを載せた厚さ約 10mm のストローブマツをエンクロージャの下面に配置する。サン

プル,ロッド,及びクランプ装置の組立は,エンクロージャの中心に垂直に据え付け,下側クランプ

の上端の位置をエンクロージャの下面から 500±10mm になるようにする。

表 3  ロッドの外径

単位 mm

呼び

ロッドの外径

14

∼28

6.0

±0.1

36

∼82 16.0±0.1

c)

バーナーを鉛直に対して 45±2°の角度に支持する。炎は,炎の軸に沿って測定してバーナー筒の上

端からサンプルまでの距離が 100±10mm となり,炎の軸が,下側クランプの上端から 100±5mm の

点でサンプルの表面に当たるように,かつ,炎の軸とサンプルの軸が交差するようにする。

d)

試験は,3 個のサンプルについて行う。炎を,

表 に掲げる時間,サンプルに当て,次に取り去る。

炎を接炎している間は,試験終了時に炎を取り去るとき以外は,炎を動かさないようにする。試験が

終了後及びサンプルの燃焼が止まった後,サンプルの表面を水で浸せきした布でこすってきれいにふ

く。


6

C 8430 : 1999

表 4  サンプルに接炎する時間

サンプルの長さ  mm

接炎時間  許容差

0

1

秒間

1.5

を超え 2.0 以下

35

2.0

を超え 2.5 以下

45

2.5

を超え 3.0 以下

55

3.0

を超え 3.5 以下

65

3.5

を超え 4.0 以下

75

4.0

を超え 4.5 以下

85

4.5

を超え 5.0 以下 130

5.0

を超え 5.5 以下 200

5.5

を超え 6.0 以下 300

6.0

を超え 6.5 以下 500

e)

3

個のサンプル全部が,試験に合格しなければならない。試験炎によってサンプルに着火しない場合,

そのサンプルは試験に合格したものとみなす。サンプルが燃焼するか,燃焼せずに溶けてなくなった

場合,燃焼が止まった後,及びサンプルを 8.2.4 d)に従ってふいた後,上側クランプの下端から 50mm

以内,及び下側クランプの上端から 50mm 以内に燃焼又は炭化の形跡がなければ,そのサンプルは,

試験に合格したものとみなす。ティッシュペーパーに着火した場合は,サンプルは,試験に不合格と

みなす。サンプルのバーナーより下側の部分については,サンプル自体が燃焼せず,又は炭化してい

なければ,内面又は外面に溶融物が存在していても,不合格とはしない。

備考  この図は,寸法を除いてデザインは自由とする。

図 4  耐燃性試験のエンクロージャ


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C 8430 : 1999

備考  この図は,寸法を除いてデザインは自由とする。

図 5  耐燃性試験の配置

8.2.5

耐熱性試験

a)

管から長さ 100±5mm のサンプルを,

図 に示す試験装置とともに,60±2℃の加熱キャビネットで 4

時間±5 分間加熱する。この後,各サンプルを,電線管の軸に直角に配置した直径 6.0±0.1mm の鋼製

ロッドを介し,該当する質量を加えた状態で,

図 に示す装置で,24 時間±15 分間,保持する。サン

プルには,サンプルの中央部に置いたロッドの質量も含めて 4.0

0

04

.

0

kg

の質量を加える。次に,荷重を

加えたままサンプルを室温に放置して冷却させる。

b)

次に荷重を取り除き,その後すぐに,垂直に向けたサンプルに

図 に示すゲージを初速をつけず通し

た場合に,ゲージの自重分だけでサンプル内を通過しなければならない。

図 6  耐熱性試験装置


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C 8430 : 1999

呼び

D

14 10.72

16 13.92

22 17.12

28 21.68

36 27.44

42 31.44

54 39.84

70 52.56

82 60.72

材質

鋼(硬質で,研磨されており,角をわずかに丸めたもの)

外径許容差

0

05

.

0

長さの許容差

±0.2

表面粗さ 0.01 以下

備考  この図は,寸法を示すためのものであって,デザインを決めるものでは

ない。

図 7  耐熱性試験後の最小内径確認用ゲージ

9.

表示

9.1

管には,次の事項を表示する。

a)

製造業者名又はその略号

b)

管の呼び

c)

製造年月又はその略号

9.2

管には,長さ方向に沿って等間隔(長くても 3m 間隔)に 9.1 に従った表示を施す。また,管ごとに

少なくとも 1 か所の表示を施す。

9.3

管の色は通常,灰色を標準とする。ただし,黄,オレンジ又は赤とする場合は,非延焼性である旨

を製品上に明確に表示する。

9.4

表示は,耐久性があり,かつ,容易に読み取れるものとする。

10.

取扱い上の注意事項


9

C 8430 : 1999

10.1

管を屋外で保管する場合は,直射日光を避け,熱気のこもらない方法でシート掛けをするなどの対

策を行う。

10.2

管には,直接ねじを切ってはならない。

10.3

管には,ある種の有機化合物,例えば,アセトン,シンナー,クレオソート,殺虫剤,白あり駆除

剤など,管の材質に悪影響を及ぼす物質を吹き付けたり,塗ったりしてはならない。

電線管分野の国際整合化調査研究委員会  委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

川  瀬  太  郎

千葉大学工学部

(委員)

兼  谷  明  男

工業技術院標準部

薦  田  康  久

資源エネルギー庁公益事業部

西  澤      滋

建設省官庁営繕部

高  橋  健  彦

関東学院大学工学部

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

樋  村  教  章

財団法人電気安全環境研究所

木  村  方  紀

社団法人日本電気協会

村  田  光  一

電気事業連合会

石  黒  開  二

社団法人日本配線器具工業会

石  山  壮  爾

社団法人電気設備学会

内  田  忠  敬

株式会社関電工

森  本      節

溶接鋼管協会

堀  田  文  夫

塩化ビニル管・継手協会

大  森  和  男

全国金属製電線管附属品工業組合

後  藤  文  夫

合成樹脂可とう電線管工業会

乾      三  男

古河電気工業株式会社

(関係者)

下  川  英  男

社団法人電気設備学会

中  川      実

社団法人電気設備学会

(事務局)

内  野  博  道

社団法人電気設備学会

電線管分野の国際整合化調査研究委員会  分科会  構成表

氏名

所属

(主査)

内  田  忠  敬

株式会社関電工

(委員)

兼  谷  明  男

工業技術院標準部

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

松  澤  孝  司

財団法人電気安全環境研究所

下  川  英  男

社団法人電気設備学会

築  地  勝  二

溶接鋼管協会

谷  澤  裕  人

溶接鋼管協会

森  本      節

溶接鋼管協会

堀  田  文  夫

塩化ビニル管・継手協会

横  山  昌  明

塩化ビニル管・継手協会

大  森  和  男

全国金属製電線管附属品工業組合

新  村  敏  光

全国金属製電線管附属品工業組合

後  藤  文  夫

合成樹脂可とう電線管工業会

工  藤  繁  雄

日本電設工業株式会社

乾      三  男

古河電気工業株式会社

(関係者)

中  川      実

社団法人電気設備学会

(事務局)

内  野  博  道

社団法人電気設備学会