C 8412:2019
(1)
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 一般要求事項 ··················································································································· 1
5 試験に関する一般注意事項 ································································································· 2
6 種類及び要求事項 ············································································································· 2
7 表示······························································································································· 3
8 寸法······························································································································· 4
9 構造······························································································································· 6
10 機械的特性 ···················································································································· 7
11 電気的特性 ···················································································································· 7
12 火災の危険 ···················································································································· 7
13 外的影響 ······················································································································· 8
C 8412:2019
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人電気
設備学会(IEIEJ)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改
正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ
る。これによって,JIS C 8412:2006は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成32年3月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS C 8412:2006を適用してもよい。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本工業規格 JIS
C 8412:2019
合成樹脂製可とう電線管用附属品
Fittings for pliable plastics conduits
1
適用範囲
この規格は,JIS C 8411に規定する合成樹脂製可とう電線管(以下,管という。)に用いるカップリング,
コネクタ及びコンビネーションカップリング(以下,附属品ともいう。)について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 0920 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JIS C 8411 合成樹脂製可とう電線管
JIS C 8430 硬質ポリ塩化ビニル電線管
JIS C 8461-1:2012 電線管システム−第1部:通則
JIS C 8461-22:2019 電線管システム−第22部:プライアブル電線管システムの個別要求事項
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8461-22の箇条3によるほか,次による。
3.1
合成樹脂製可とう電線管用附属品
管を接続するように設計した附属品。
3.2
カップリング
同一の管相互を接続する接続具。
3.3
コネクタ
管とボックスなどとを接続する接続具。
3.4
コンビネーションカップリング
異なる管相互を接続する接続具。
4
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 8461-1の箇条4による。
2
C 8412:2019
5
試験に関する一般注意事項
試験に関する一般注意事項は,JIS C 8461-1の箇条5による。
6
種類及び要求事項
6.1
附属品の種類
附属品の種類は,表1による。
表1−附属品の種類
種類
適合する電線管
カップリング
PF管,CD管
コネクタ
PF管,CD管
コンビネーションカップリング
PF管,CD管,VE管a)
注a) VE管とは,JIS C 8430に規定する硬質ポリ塩化ビニル電線管をいう。
6.2
温度による分類
温度による分類は,表2による。
表2−温度による分類
単位 ℃
温度の種類
保管及び輸送の
最低温度
取付け及び使用の
最低温度
使用温度範囲
タイプ−5
−5
−5
−5〜+60
タイプ−25
−25
−15
−15〜+60
6.3
耐燃性による分類
耐燃性による分類は,次による。
a) 非延焼性の電線管用附属品:PF管用の附属品又は基準になる管がPF管の附属品。
b) 延焼性の電線管用附属品:CD管用の附属品又は基準になる管がCD管の附属品。
6.4
要求事項
附属品の要求事項は,表3〜表5による。
表3−カップリングの要求事項
種類
項目
要求事項
カップリング
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:表2の保管及び輸送の最低温度による。
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
10.2(引張試験)による。
引張力:JIS C 8461-1 表6 分類3(ミディアム)
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
火災の危険
12.1(火災の延焼)による。ただし,CD管の附属品には適用しない。
外的影響
13.1(エンクロージャによる保護等級)による。
JIS C 0920のIP30に対する保護
3
C 8412:2019
表4−コネクタの要求事項
種類
項目
要求事項
コネクタ
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:表2の保管及び輸送の最低温度による。
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
10.2(引張試験)による。
引張力:JIS C 8461-1 表6 分類3(ミディアム)
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
火災の危険
12.1(火災の延焼)による。ただし,CD管の附属品には適用しない。
外的影響
13.1(エンクロージャによる保護等級)による。
JIS C 0920のIP30に対する保護
表5−コンビネーションカップリングの要求事項
種類
項目
要求事項
コンビネーションカッ
プリング
表示
箇条7による。
寸法
箇条8による。
構造
箇条9による。
機械的特性
10.1(衝撃試験)による。
試験温度:表2の保管及び輸送の最低温度による。
衝撃試験値:JIS C 8461-1 表5 分類3(ミディアム)
10.2(引張試験)による。
引張力:JIS C 8461-1 表6 分類3(ミディアム)
電気的特性
11.1(耐電圧及び絶縁抵抗)による。
火災の危険
12.1(火災の延焼)による。ただし,基準になる管がCD管の附属品
には適用しない。
外的影響
13.1(エンクロージャによる保護等級)による。
JIS C 0920のIP30に対する保護
7
表示
7.1
色
色は,次による。
a) 延焼性のものは,オレンジ色を基調とする。これは,塗装又は表面処理によって着色したものであっ
てはならない。
b) 非延焼性のものは,任意の色とする。ただし,黄,オレンジ又は赤とする場合は,非延焼性である旨
を製品上に明確に表示しなければならない。
7.2
製品の表示
製品には,容易に消えない方法で,次の表示をしなければならない。ただし,技術的に不可能な場合に
は,その製品に添付するラベル,又はその製品を包装する袋・箱に表示してもよい。
a) 適合する管の記号。記号は,JIS C 8411による。ただし,PF管の複層管及び単層管の両方に適合する
ものは,PFの記号を用いてもよい。
b) 非延焼性である旨(非延焼性の電線管で,黄,オレンジ又は赤とする場合)
c) 呼び
4
C 8412:2019
d) 温度の種類(タイプ−25のものに限る。)
e) 製造業者名又はその略号
8
寸法
附属品の寸法は,表6〜表8による。ただし,形状は参考形状である。
表6−カップリング
l
t
l
a
d
単位 mm
呼び
各部の寸法
d
(最小値)
t
(最小値)
a
(最小値)
l
PF管用04
+
CD管用04
+
14
13.2
1.0
1.5
25.8
22.8
16
15.2
27.6
25.2
22
20.9
36.6
33.0
28
26.7
1.8
43.8
40.8
36
33.4
2.2
54.6
50.4
42
38.2
62.4
57.6
54
48.8
2.5
77.4
72.0
70
64.5
3.0
97.2
91.2
82
74.2
3.5
113.4
106.8
5
C 8412:2019
表7−コネクタ
l
L
l
t
t
d
d
L
単位 mm
呼び
各部の寸法
d
(最小値)
t
(最小値)
L
l
PF管用±4
CD管用±4
PF管用04
+
CD管用04
+
14
13.2
1.0
45.8
42.8
25.8
22.8
16
15.2
47.6
45.2
27.6
25.2
22
20.9
56.6
53.0
36.6
33.0
28
26.7
1.8
68.8
65.8
43.8
40.8
36
33.4
2.2
79.6
75.4
54.6
50.4
42
38.2
92.4
87.6
62.4
57.6
54
48.8
2.5
112.4
107.0
77.4
72.0
70
64.5
3.0
137.2
131.2
97.2
91.2
82
74.2
3.5
153.4
146.8
113.4
106.8
6
C 8412:2019
表8−コンビネーションカップリング
単位 mm
各部の寸法
l1
l2
d
(最小値)
t
(最小値)
a
(最小値)
基準に
なる管
PF管
CD管
PF管
CD管
接続
される管
PF管04
+ CD管04
+ VE管04
+ CD管04
+ VE管04
+
呼び
14
25.8
22.8
25
22.8
25
13.2
1.0
1.5
16
27.6
25.2
30
25.2
30
15.2
22
36.6
33.0
35
33.0
35
20.9
28
43.8
40.8
40
40.8
40
26.7
1.8
36
54.6
50.4
44
50.4
44
33.4
2.2
42
62.4
57.6
55
57.6
55
38.2
54
77.4
72.0
63
72.0
63
48.8
2.5
70
97.2
91.2
89
91.2
89
64.5
3.0
82
113.4
106.8
72
106.8
72
74.2
3.5
各部の寸法
d1a)
d2a)
d1,d2の
許容差
接続
される管
VE管
VE管
VE管
呼び
14
25.8
22.8
±0.20
16
27.6
25.2
22
36.6
33.0
+0.15,
−0.25
28
43.8
40.8
+0.20,
−0.30
36
54.6
50.4
±0.25
42
62.4
57.6
±0.30
54
77.4
72.0
70
97.2
91.2
82
113.4
106.8
注a) d1,d2は,VE管接続部に適用される。
9
構造
構造は,JIS C 8461-22の箇条9による。
なお,附属品の主な材料は,合成樹脂とする。
l
l
1
2
a
t
d
d
1
t
d
2
l1
l2
d
2
d
1
7
C 8412:2019
10 機械的特性
10.1 衝撃試験
衝撃試験は,JIS C 8461-22の10.3による。ただし,下限温度範囲は表9,及び衝撃試験値は表10によ
る。
表9−衝撃試験の下限温度範囲
温度の種類
JIS C 8461-1 表1
の分類
下限温度
(保管及び輸送)
℃
タイプ−5
2
−5
タイプ−25
4
−25
表10−衝撃試験値
JIS C 8461-1 表5
の分類
ハンマの質量
許容差01
+ %
kg
落下高さ
許容差±1 %
mm
3(ミディアム)
2.0
100
10.2 引張試験
1本の電線管試料及び2個の電線管附属品又は管端附属品を,電線管附属品間の電線管の長さが200 mm
以上となるように製造業者の取扱説明書に従って組み立てる。これが実際的でない場合には,試験は,合
計長さが200 mm以上となるような2本の電線管試料及び1個の電線管附属品で行わなければならない。
組立品に,23±2 ℃の温度で,33秒以内に表11に示す値になるまで連続的に増加する引張力を加える。
引張力は,2分±10秒間維持する。
試験後,電線管附属品又は管端附属品は,はじめに電線管に組み立てた状態のままであり,目視で確認
できる損傷があってはならない。
表11−引張力
JIS C 8461-1 表6
の分類
引張力
許容差02
+ %
N
3(ミディアム)
500
11 電気的特性
11.1 耐電圧及び絶縁抵抗
耐電圧及び絶縁抵抗は,JIS C 8461-22の11.3.2による。
12 火災の危険
12.1 火災の延焼
火災の延焼は,JIS C 8461-22の13.1.3.1による。
8
C 8412:2019
13 外的影響
13.1 エンクロージャによる保護等級
エンクロージャによる保護等級は,JIS C 8461-22の14.1による。ただし,保護の等級はJIS C 0920に
規定するIP30以上とする。