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C 8364:2008

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義 

1

4  種類及び定格 

5

5  使用条件

6

5.1  標準使用条件 

6

5.2  特殊使用条件 

6

6  性能

6

6.1  温度上昇 

6

6.2  絶縁抵抗 

7

6.3  商用周波数耐電圧

7

6.4  定格短時間耐電流

7

6.5  水平強度 

8

6.6  垂直強度 

8

6.7  衝撃強度 

8

6.8  屋外用バスダクトの水に対する保護等級

8

6.9  耐火バスダクトの耐火性能 

8

6.10  プラグイン器具の着脱及びヒートサイクル性能 

8

6.11  取っ手又はカバー操作機構をもつ分岐用接続器具の開閉

9

6.12  絶縁物の耐過熱性能及び耐着火性能 

9

7  構造

9

7.1  バスダクトの構造

9

7.2  分岐用接続器具の構造 

11

8  材料

11

8.1  導体

11

8.2  絶縁物

11

8.3  ダクト及び分岐用接続器具の外箱 

12

9  試験方法

13

9.1  一般要求事項 

13

9.2  構造試験 

13

9.3  温度上昇試験 

13

9.4  絶縁抵抗試験 

14

9.5  商用周波数耐電圧試験 

14

9.6  定格短時間耐電流試験 

15


 
C 8364:2008  目次

(2)

9.7  水平強度試験 

17

9.8  垂直強度試験 

17

9.9  衝撃試験 

17

9.10  屋外用バスダクトの水に対する保護等級試験

19

9.11  耐火バスダクトの耐火試験 

19

9.12  プラグイン器具の着脱及びヒートサイクル試験 

20

9.13  取っ手又はカバー操作機構をもつ分岐用接続器具の開閉試験 

21

9.14  絶縁物の耐過熱性能及び耐着火性能試験

21

9.15  配線検査及び電気的動作試験

21

10  検査

21

10.1  形式検査 

21

10.2  受渡検査 

22

11  製品の呼び方 

22

12  表示

22


C 8364:2008

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人電気設備

学会 (IEIEJ)及び財団法人日本規格協会 (JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS C 8364:1995 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


 
C 8364:2008  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 C

8364

:2008

バスダクト

Busways

序文 

この規格は,1962 年に制定され,その後 6 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1995 年に

行われたが,その後の技術の進展並びに電気設備技術基準及び消防法関係法令の改正などとの整合を図る

とともに,現状の製品実態に対応するために改正した。

適用範囲 

この規格は,交流 1 000 V 以下(周波数 1 000 Hz 以下)又は直流 1 500 V 以下のバスダクト及びその附

属品について規定する。ただし,トロリーバスダクトを除く。

なお,ここでいう附属品とは,エンドクローザ,フィードインボックス及び分岐用接続器具をいう。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1304  建築構造部分の耐火試験方法

JIS C 0920  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

JIS C 1302  絶縁抵抗計

JIS C 1602  熱電対

JIS C 2110  固体電気絶縁材料の絶縁耐力の試験方法

JIS C 3005  ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法

JIS C 60695-2-10  耐火性試験−電気・電子−グローワイヤ試験装置及び一般試験方法

JIS C 60695-2-11  耐火性試験−電気・電子−最終製品に対するグローワイヤ燃焼性試験方法

JIS K 7113  プラスチックの引張試験方法

JIS Z 8703  試験場所の標準状態

JIS Z 8721  色の表示方法−三属性による表示

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

バスダクト

裸導体を絶縁物で支持するか,又は裸導体を絶縁物で被覆し,ダクトに入れた組立物。

3.2 

ダクト



C 8364:2008

裸導体又は絶縁物で被覆した導体を入れる箱体。

3.3 

裸導体バスダクト

裸導体を絶縁物で支持したバスダクト。

3.4 

絶縁導体バスダクト

裸導体を絶縁物で被覆したバスダクト。

3.5 

耐火バスダクト

耐火性能をもつバスダクト。

3.6 

フィーダバスダクト

分岐機能をもたないバスダクト。

3.7 

プラグインバスダクト

プラグ受口を設けて,プラグイン器具によって分岐できるバスダクト。

3.8 

ストレート

直線状のバスダクト。

3.9 

タップ付きバスダクト

終端及び中間において,ボルトオン器具,機器,電線などと接続するためのタップをもつバスダクト。

3.10 

エルボ

任意の角度に曲げてあるバスダクト。

3.11 

オフセット

段差を付けたバスダクト。

3.12 

ティー

三方向に接続ができるバスダクト。

3.13 

クロス

四方向に接続ができるバスダクト。

3.14 

レジューサ

定格電流の異なるバスダクトを相互に接続できるバスダクト。

3.15 

エキスパンションバスダクト


3

C 8364:2008

熱収縮及び/又は熱膨張による変化量を吸収する構造をもつバスダクト。

3.16 

トランスポジションバスダクト

導体相互の位置をダクト内で入れ替えたバスダクト。各相のインピーダンスを平均化したり,相配列を

変更することを目的とする。

3.17  

エンドクローザ

バスダクトの終端を閉鎖する部品。

3.18  

フィードインボックス

バスダクトを電源に接続する部品。

3.19 

分岐用接続器具

プラグイン器具及びボルトオン器具の総称。

3.20 

プラグイン器具

プラグインバスダクトのプラグ受口に挿入し,クリップなどによってバスダクトの導体に接続を行う器

具。

3.21 

プラグインブレーカ

遮断器を内蔵したプラグイン器具。

3.22 

プラグインスイッチ

開閉器を内蔵したプラグイン器具。

3.23 

プラグインボックス

内部に開閉機構をもたず,ヒューズ及びホルダ又は電線接続用端子だけを備えたプラグイン器具。

3.24 

ボルトオン器具

タップ付きバスダクトのタップにボルトで締め付けることによって接続を行う器具。

3.25 

ボルトオンブレーカ

遮断器を内蔵したボルトオン器具。

3.26 

ボルトオンスイッチ

開閉器を内蔵したボルトオン器具。

3.27 

ボルトオンボックス



C 8364:2008

内部に開閉機構をもたず,ヒューズ及びホルダ又は電線接続用端子だけを備えたボルトオン器具。

3.28 

取っ手操作機構

プラグインブレーカ,プラグインスイッチ,ボルトオンブレーカ及びボルトオンスイッチの開閉をふた

の開閉を行わず,取っ手操作によって行う機構。

3.29 

カバー操作機構

プラグインスイッチ及びボルトオンスイッチのふたを開閉することによって,スイッチの開閉操作を行

う機構。

3.30 

空間距離

絶縁された二つの裸充電部の空間の最短距離。

3.31 

沿面距離

二つの導電部間の絶縁材料の表面に沿う最短距離。

3.32 

定格短時間耐電流

規定の回路条件の下で,規定の時間,バスダクトに通電しても異常が認められない短時間電流の限度。


5

C 8364:2008

種類及び定格 

バスダクトの種類及び定格は,

表 による。

表 1−種類及び定格

種類

名称

形式


定格 
電流

A

定格 
電圧

V

定格短時間

耐電流

A

屋内用

絶縁導体
裸導体

換気形 
非換気形

屋外用

絶縁導体
裸導体

換気形 
非換気形

フィーダバスダクト 
ストレート 
エルボ

オフセット 
ティー 
クロス

レジューサ 
エキスパンションバス
ダクト

タップ付きバスダクト 
トランスポジションバ
スダクト

耐火

屋内用

絶縁導体

裸導体

非換気形

バスダクト

プラグインバスダクト

屋内用

絶縁導体
裸導体

換気形 
非換気形



4

 60

100 
200 
300 
400 
600

 800

1 000 
1 200 
1 500 
1 600 
2 000 
2 500 
3 000 
3 500 
4 000 
4 500 
5 000 
5 500 
6 000

 300 
 300

a)

 600

 750

 a)

1 000

1 500

 a)

5 000 
7 500

10 000 
14 000 
18 000 
22 000 
25 000 
30 000 
35 000 
42 000 
50 000 
60 000 
65 000 
75 000 
85 000 
90 000

100 000 
125 000 
150 000 
200 000

エンドクローザ

フィードインボックス

300

 300

a)

600 
750

a)

1 000 
1 500

a)

プ ラ グ イ ン

ブレーカ 
ボ ル ト オ ン
ブレーカ

取っ手操作

内部開閉操作



4

プ ラ グ イ ン
スイッチ

ボ ル ト オ ン
スイッチ

取っ手操作 
カバー操作

内部開閉操作

筒形ヒューズ 
栓形ヒューズ



4

ヒューズ付き

筒形ヒューズ 
栓形ヒューズ

附属品

プ ラ グ

イン器 

b)

 
ボ ル ト
オ ン 器

b)

プ ラ グ イ ン
ボックス 
ボ ル ト オ ン

ボックス

ヒューズなし



4

a)

  直流電圧を示す。

b)

  プラグイン器具及びボルトオン器具の定格電流及び定格電圧は,内蔵する遮断器などの定格電流及び定格電

圧とする。



C 8364:2008

使用条件 

5.1  標準使用条件 
5.1.1 

一般要求事項 

標準使用条件とは,5.1.2 及び 5.1.3 のいずれかに該当する使用条件をいう。

5.1.2  屋内用バスダクトの使用条件 
a)  周囲温度  周囲温度は,−5  ℃∼+40  ℃とし,かつ,24 時間を通じて測定した周囲温度の平均値は,

35  ℃以下とする。

b)  湿度  相対湿度は,最高温度 40  ℃で 85  %以下とする。ただし,例えば,20  ℃のような低い温度で

は,湿度は 90  %であってもよい。 

c)  標高  使用場所の標高は,2 000 m 以下とする。 
d)  空気の汚損状態  周囲の空気のじんあい,煙,腐食性又は可燃性の気体,蒸気及び塩分による汚損は,

無視できる程度とする。

5.1.3 

屋外用バスダクトの使用条件 

a)  周囲温度  周囲温度は,−25  ℃∼+40  ℃とし,かつ,24 時間を通じて測定した周囲温度の平均値は,

35  ℃以下とする。

b)  湿度  相対湿度は,結露が発生してもバスダクト内部に影響がない程度とする。 
c)  標高  使用場所の標高は,2 000 m 以下とする。 
d)  空気の汚損状態  周囲の空気のじんあい,煙,腐食性又は可燃性の気体,蒸気及び塩分による汚損は,

無視できる程度とする。

e)  氷雪,雨水及び直射日光  氷雪は,無視できる程度とする。雨水,温度変化及び直射日光は,受ける。 
5.2 

特殊使用条件 

次のいずれかに該当する場合を特殊使用条件とし,この状態で使用する場合は,受渡当事者間で合意し

なければならない。

a)  周囲温度,湿度,結露及び標高が 5.1 の規定を超える場合。

b)  バスダクトの内部で例外的な結露が生じる速さで,温度及び/又は湿度の変動が起こる場合。

c)  じんあい,煙,腐食性若しくは放射性粒子,蒸気又は塩分による大気の顕著な汚損がある場合。

d)  強電場又は強磁場への暴露。

e)  極端な温度,例えば,炉からの放射への暴露。

f)  氷雪が特に多い場合。

g)  火災又は爆発性の危険が存在する場所への設置。

h)  過酷な振動及び衝撃への暴露。

i)

機械に内蔵するか,壁の中にはめ込まれることによって,電流容量又は遮断容量が影響を受ける場所

への設置。

性能 

6.1 

温度上昇 

バスダクトの温度上昇は,9.3 によって試験を行ったとき,次に示すいずれの温度上昇限度も超えてはな

らない。この場合,基準周囲温度は,40  ℃とする。

a)  バスダクト表面の温度上昇限度  バスダクト表面の温度上昇限度は,表 に示す値とする。 
 


7

C 8364:2008

表 2−バスダクト表面の温度上昇限度

単位  K

部品

アクセスが可能なダク
ト表面

アクセスが可能であるが,運転中は触
れる必要のないダクトの表面

金属製 30

55

合成樹脂製 40

55

b)  バスダクト内部の温度上昇限度  バスダクト内部に使用する材料,部品及び機器に対する温度上昇限

度は,次の条件に従って,製造業者が指定する。

1)  絶縁物  導体と接触する絶縁物の温度上昇限度は,その絶縁物の許容温度値以下でなければならな

い。

2)  導体 

−  導電性材料に機械的強度の劣化を生じない温度でなければならない。

−  導体に接続する機器に悪影響を及ぼさない温度でなければならない。

−  プラグイン接点材料の性質及び表面処理に悪影響を及ぼさない温度でなければならない。

3)  導体接続部  導体接続部の温度上昇限度は,表 に示す値とする。

表 3−接続部の温度上昇限度

単位  K

場所・部材

温度上昇

裸銅又は裸銅合金 50

すずめっき 65

ボルト締めなどに 
よる接続部

銀めっき又は 
ニッケルめっき

75

裸銅又は裸銅合金 35

すずめっき 55

接触部

銀めっき又は 
ニッケルめっき

65

裸銅 50

ねじ又はボルトによ
って外部導体に接続
する端子

銀めっき,ニッケルめっ
き又はすずめっき

65

4)  外部絶縁導体に接続する端子  導体の温度上昇は 2)によって,接続部の温度上昇は 3)による。ただ

し,外部絶縁導体用端子に使用する絶縁物の許容温度値が 2)又は 3)より低い場合は,その絶縁物の

許容温度値を適用する。

6.2 

絶縁抵抗 

絶縁抵抗は,9.4 によって試験を行ったとき 5 MΩ以上でなければならない。

6.3 

商用周波数耐電圧 

商用周波数耐電圧は,9.5 によって試験を行ったとき,これに耐えなければならない。

6.4 

定格短時間耐電流 

定格短時間耐電流は,9.6 によって試験を行ったとき,次に適合しなければならない。

a)  絶縁物に有害な損傷及びひび割れ,並びにバスダクトを構成する各部に実用上有害な変形及び破損を

生じてはならない。



C 8364:2008

b)  保護等級(IP コード),空間距離及び沿面距離を規定値以下に低下させる変形があってはならない。

c)  プラグインユニットの挿入を妨げる変形があってはならない。

d)  6.2 及び 6.3 に示す性能を保持しなければならない。

6.5 

水平強度 

ストレートの水平強度は,9.7 によって試験を行ったとき,次に適合しなければならない。

a)  接続部及び部品のいずれにも破損があってはならない。

b)  保護等級,空間距離及び沿面距離を規定値以下に低下させる変形があってはならない。

c)  水平強度試験後,6.3 に示す性能を保持しなければならない。

6.6 

垂直強度 

垂直に施設するバスダクトの垂直強度は,

9.8 によって試験を行ったとき,次に適合しなければならない。

a)  導体を支える各部に実用上有害な永久ひずみ又は破損が生じたり,導体が移動してはならない。

b)  6.2 及び 6.3 に示す性能を保持しなければならない。

6.7 

衝撃強度 

6.7.1 

バスダクトの衝撃強度   

直線状のバスダクトの衝撃強度は,9.9 によって試験を行ったとき,各部に実用上有害な破損又はひび割

れがなく,かつ,6.2 及び 6.3 に示す性能を保持しなければならない。

6.7.2 

合成樹脂製分岐用接続器具の外箱の衝撃強度   

合成樹脂製分岐用接続器具の外箱は,9.9 によって試験を行ったとき,実用上有害なひび割れ及び破損を

生じてはならない。

6.8 

屋外用バスダクトの水に対する保護等級 

屋外用バスダクトの水に対する保護等級は,次の a)及び b)に適合しなければならない。

a)  JIS C 0920 に規定する保護等級第二特性数字 3 の性能をもつバスダクトは,9.10 a)によって試験を行

ったとき,ダクト内に有害な水たまりが生じることがなく,かつ,6.2 及び 6.3 に示す性能を保持しな

ければならない。

b)  JIS C 0920 に規定する保護等級第二特性数字 4 の性能をもつバスダクトは,9.10 b)によって試験を行

ったとき,ダクト内に有害な水たまりが生じることがなく,かつ,6.2 及び 6.3 に示す性能を保持しな

ければならない。

6.9 

耐火バスダクトの耐火性能 

耐火バスダクトは,9.11 によって試験を行ったとき,

表 の性能に適合しなければならない。

表 4−耐火性能 

測定時期

試験

性能

交流電圧 1 500 V,1 分間による耐電圧試験

耐える

加熱前

500 V 絶縁抵抗計を用いた絶縁抵抗試験 50

MΩ以上

加熱中 30 分間加熱中の交流電圧 600 V 印加試験

短絡を生じない

加熱終了直前 500

V 絶縁抵抗計を用いた絶縁抵抗試験 0.1

MΩ以上

加熱終了後

交流電圧 1 500 V,1 分間による耐電圧試験

耐える

6.10  プラグイン器具の着脱及びヒートサイクル性能 

プラグイン器具の着脱及びヒートサイクル性能は,9.12 によって,着脱試験,定格電流による温度上昇


9

C 8364:2008

試験及びヒートサイクル試験を行ったとき,84 回目のヒートサイクル通電終了時の温度上昇値が,次の a)

及び b)の値より 5 K 以上高くなってはならない。

a)  着脱試験終了後に定格電流を通じ,各導体分岐部の温度が一定となったときの温度上昇値。

b) 42 サイクル後の通電時の終わりに測定した温度上昇値。

6.11  取っ手又はカバー操作機構をもつ分岐用接続器具の開閉 

取っ手又はカバー操作機構をもつ分岐用接続器具は,9.13 によって試験を行ったとき,器具の各部に支

障を生じてはならない。

6.12  絶縁物の耐過熱性能及び耐着火性能 

バスダクトに使用する絶縁物でできた部品は,

通電部分の事故又は過負荷電流によって高温に達しても,

発火しないか,又は発火したとき,その炎が広がってはならない。その性能は,9.14 によって試験を行っ

たとき,試験片の燃焼又は赤熱が起きないか,又は次の a)及び b)に適合しなければならない。

a)  供試品の火炎又は白熱が,グローワイヤを取り除いた後 30 秒以内に消える。

b)  供試品の下方 200 mm の位置に置いた包装用ティッシュが着火しない。

構造 

7.1 

バスダクトの構造 

バスダクトの構造は,

8.1 の導体を 8.2 の絶縁物で被覆又は支持し,これを 8.3 のダクトに収めたもので,

次に適合しなければならない。

a)  鋼板製のダクトには,適切なさび止めを施す。

b)  導体の接続部相互,ボルトオン器具との接続部及びプラグイン器具との接触部には,めっきを施し,

電気的接触が完全な構造でなければならない。ただし,定格電流が 100 A 以下で,かつ,導体の材質が

銅又は銅合金の場合には,導体接続部のめっきを省略してもよい。

c)  ダクトの接続部は,機械的及び電気的に確実に接続でき,かつ,内部を点検できる開口部を設け,カ

バーを取り付けなければならない。ただし,特殊形状のため,構造上やむを得ない場合で,箇条 

規定する性能に適合する場合は,点検用のカバーを取り付けなくてもよい。

d)  バスダクトの保護等級は,JIS C 0920 に規定する第一特性数字が 2 以上でなければならない。

e)  屋外用バスダクトの水に対する保護等級は,JIS C 0920 に規定する第二特性数字が 3 以上でなければ

ならない。

f)  耐火バスダクトで,煙道を遮断する必要のあるダクトには,耐火性のある遮へい板を取り付けなけれ

ばならない。

g)  タップ付きバスダクトの分岐用タップ又はプラグインバスダクトのプラグ受口には,カバーを取り付

けなければならない。

h)  接地線を取り付けるダクト及び分岐用接続器具には,十分な容量の接地用端子を取り付けなければな

らない。

i)

中性線導体の定格電流値は,他の導体の定格電流値以上とする。

j)  空間距離及び沿面距離は,表 の値以上でなければならない。ただし,絶縁物の表面の溝の幅若しく

は深さ,又はリブの高さが 1.5 mm 未満の場合は,溝又はリブがあってはならない。


10 
C 8364:2008

表 5−最短空間距離及び最短沿面距離

絶縁距離

mm

部位

定格電圧

V

空間

沿面

300

300

a)

5.5 10

b)

600

750

a)

8 20

c)

1 000

1 200

a)

14 32

異極裸充電部相互間及び

裸充電部と非充電金属部との間

1 500

a)

 14  40

a)

  直流電圧を示す。

b)

  屋内用バスダクトの場合は,5.5 mm としてもよい。

c)

  屋内用バスダクトの場合は,10 mm としてもよい。

k)  空間距離及び沿面距離の決定方法を,図 に示す。 

図 1−空間距離及び沿面距離の決定方法


11

C 8364:2008

l) 

接地側又は相を区別するため,導体の識別が必要な場合は,容易に消えない方法で明りょうに表示す

る。 

m)  ダクトを塗装する場合の塗装色は,通常,JIS Z 8721 に規定する 5Y 7/1 とする。

7.2 

分岐用接続器具の構造 

分岐用接続器具の構造は,次に適合しなければならない。

a)  プラグイン器具のクリップなどは,バスダクトの導体に確実に接触するとともに,導体の温度上昇又

は器具の着脱によって,その保持力が変化してはならない。

b)  プラグイン器具のクリップの接触部の温度上昇限度値は,表 による。 
c)  分岐用接続器具をバスダクトに装着したとき,規定の保護等級を維持しなければならない。

d)  電線の取付け及びヒューズの取換えが容易な構造でなければならない。

e)  分岐用接続器具の外箱を塗装する場合の塗装色は,通常,JIS Z 8721 に規定する 5Y 7/1 とする。

材料 

8.1 

導体 

導体は,定格電流を通電できる断面積をもつもので,銅,銅合金,アルミニウム又はアルミニウム合金

を用いる。ただし,耐火バスダクトには,銅又は銅合金を用いなければならない。導体に用いる材料の参

考例を,

表 に示す。

表 6−導体に用いる材料の参考例

種類

規格

JIS H 3140 に規定するもの

銅合金

JIS H 3100 に規定するもの

アルミニウム又は
アルミニウム合金

JIS H 4000 及び JIS H 4100 に規
定するもの

8.2 

絶縁物 

a)  絶縁物の許容温度の限度値  絶縁導体バスダクトの導体を被覆する絶縁物は,通常の使用状態におけ

る通電及び定格短時間耐電流による熱に耐えなければならない。絶縁物の許容温度の限度値は製造業

者が指定する。導体を被覆する絶縁物の参考例を,

表 に示す。絶縁物は,同一種類において異なる

許容温度の限度値をもつものがある。


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表 7−導体を被覆する絶縁物の参考例

絶縁物の種類

引張強さ

MPa

伸び

絶縁破壊の強さ

kV/mm

耐熱性があるビニル 
耐熱性がある架橋ポリエチレン 
けい素ゴム

ポリエステル 
ポリプロピレン 
ポリカーボネート

エポキシ 
ふっ素樹脂 
マイカ

架橋ポリエチレン 
ブチルゴム 
EP ゴム 
クロロプレン 
ポリエチレン 
スチレンブタジエンゴム

ビニル

9.8 以上 
9.8 以上 
3.9 以上

147.0 以上

29.4 以上 
54.9 以上 
17.6 以上

9.8 以上

29.4 以上

9.8 以上 
3.9 以上 
3.9 以上 
5.9 以上 
9.8 以上 
4.9 以上 
9.8 以上

120 以上 
350 以上 
200 以上

60 以上

250 以上

60 以上

250 以上

350 以上 
300 以上 
300 以上 
250 以上 
350 以上 
300 以上 
100 以上

30 以上 
40 以上 
20 以上 
60 以上 
30 以上 
14 以上 
12 以上 
16 以上

8 以上

40 以上 
25 以上 
25 以上 
20 以上 
20 以上 
30 以上 
30 以上

引張強さ及び伸びの試験方法は,JIS C 3005 による。ただし,ポリエステル,ポリプロピレ

ン,ポリカーボネート及びエポキシは,JIS K 7113 による。

絶縁破壊の強さの試験方法は,JIS C 2110 による。

b)  絶縁導体バスダクトの導体を被覆する絶縁物の厚さは,0.5 mm 以上でなければならない。ただし,次

の条件をいずれも満たす絶縁物の場合は,その厚さを 0.38 mm 以上としてもよい。

1)  発火性,電気抵抗,寸法の安定性,引張強度,伸び,耐候性,引裂抵抗,浸透性,摩耗性などを考

慮して適用可能と判断される場合。

2)  導体と被覆した絶縁物の周りを覆った金属はく(箔)との間に,周波数 50 Hz 又は 60 Hz の交流電

圧 5 000 V を 1 分間加えたとき,これに耐えた場合。

c)  裸導体バスダクトの導体を支持する絶縁物は,難燃性,耐熱性及び耐湿性の絶縁物で,十分な機械的

強さをもつものを用いなければならない。

8.3 

ダクト及び分岐用接続器具の外箱 

a)  ダクト及び分岐用接続器具の外箱に用いる材料及びその板厚は,通常の使用条件において加わる力に

耐えなければならない。

b)  ダクトに用いる材料は,水平強度試験による力及び定格短時間耐電流による機械的応力に耐えなけれ

ばならない。

c)  耐火バスダクトに用いるダクトの材料は,耐火性能試験に耐えなければならない。

d)  分岐用接続器具の外箱に合成樹脂を用いることができる。ダクト及び分岐用接続器具の外箱に用いる

材料の参考例を,

表 に示す。

表 8−ダクト及び分岐用接続器具の外箱に用いる材料の参考例 

種類

規格

JIS G 3131 規定するもの

アルミニウム又は

アルミニウム合金

JIS H 4000 に規定する A1100P-H14 又は A1200P-H14 
JIS H 4100 に規定する A1100S-H112 又は A1200S-H112


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表 に示す材料の参考例を使用した場合のダクトの板厚の参考例を,表 に示す。

表 9−ダクトの板厚の参考例 

単位  mm

ダクト断面の最大幅

アルミニウム又はア

ルミニウム合金

                150 以下 1.0

(1.6)

1.6

150 を超え  300 以下 1.4

(1.6)

2.0

300 を超え  500 以下 2.5 
500 を超え  700 以下

1.6 (1.6)

3.0

700 を超えるもの 2.0

(2.0) 4.0

括弧内の数値は,耐火バスダクトに適用する。

表 に示す材料の参考例及び合成樹脂を使用した場合の分岐用接続器具の外箱の板厚の参考例を,表 10

に示す。

表 10−分岐用接続器具の外箱の板厚の参考例

外箱一面の最大表面積

cm

2

mm

アルミニウム又は 
アルミニウム合金

mm

合成樹脂

mm

           500 以下 0.8

2.0

500 を超え  1 000 以下 1.0

1 000 を超え  2 000 以下 1.2

2 000 を超えるもの 1.6

2.0

試験方法 

9.1 

一般要求事項 

試験は,JIS Z 8703 に規定する常温(20±15  ℃)及び常湿[相対湿度(65±20)%]の通風,温度変化その

他試験の結果に著しい影響を及ぼすおそれのない場所で行わなければならない。

9.2 

構造試験 

箇条 及び箇条 に規定する要求事項について検証する。

9.3 

温度上昇試験 

温度上昇試験は,次によって行う。

a)  バスダクトの温度上昇試験  形式,定格が同一のストレートを 2 個以上接続し,全長 6 m 以上のもの

を床から 300 mm 以上の高さに水平に置き,両端を閉じ,風にさらされないようにして定格電流を通

じ,

図 に示す接続部の導体及びダクト並びにバスダクトの導体及びダクトの温度を,各部の温度が

一定となったときに熱電対を用いて測定する。ただし,絶縁導体バスダクトの場合には,バスダクト

導体の温度測定は行わない。 

注記    温度が一定になったときとは,温度変化が 1 時間に 1 K 以下になった状態をいう。 


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単位  mm

図 2−温度測定点 

b)  プラグイン器具の温度上昇試験  バスダクトとプラグイン器具とを組み合わせた場合の温度上昇試験

は,バスダクトにプラグイン器具を使用状態に取り付け,バスダクトにはその定格電流,プラグイン

器具には内蔵機器の定格電流を通じ,各導体分岐部の温度を,各部の温度が一定となったときに熱電

対を用いて測定する。ただし,内蔵機器が遮断器の場合で,試験中その遮断器が動作した場合は,遮

断器を介さずに電源側と負荷側とを接続するなどして試験を行う。

c)  周囲温度  試験における周囲温度の測定は,ダクトの 1 側面から約 1 m の距離で,長さ方向のほぼ中

央で,かつ,バスダクトの高さの中央の位置とする。

d)  試験時間を短縮するため,初期段階において過電流を通じてもよい。

9.4 

絶縁抵抗試験 

絶縁抵抗試験は,JIS C 1302 に規定する直流 500 V の絶縁抵抗計を用いて,各極間及び充電部と非充電

金属部との間の絶縁抵抗を測定する。

9.5 

商用周波数耐電圧試験 

商用周波数耐電圧試験は,各極間及び充電部と非充電金属部との間に,周波数 50 Hz 又は 60 Hz で,

11 に示す交流電圧を形式検査においては 1 分間,受渡検査においては 1 秒間印加する。


15

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表 11−バスダクトの試験電圧 

単位  V

定格電圧 U

i

(線間)

試験電圧

交流 r.m.s.

300 2

000

600 2

500

750

a)

 3

000

1 000

3 500

1 500

a)

 3

500

a)

  直流だけに適用する。

分岐用接続器具などの制御回路及び補助回路は,バスダクトと電気的に直接接続されていない場合には,

表 12 に示す試験電圧によって試験する。ただし,表 12 の試験電圧で試験を行うことが不適切な電子部品

などがある場合は,それらを除外して試験してもよい。

表 12−分岐用接続器具などの制御回路及び補助回路の試験電圧

単位  V

定格電圧 U

i

(線間)

試験電圧

交流 r.m.s.

12 以下 250

12 を超え  60 以下 500

60 を超えるもの

U

i

+1 000

ただし,1 500 を最小とする。

9.6 

定格短時間耐電流試験 

2 m 以上のフィーダバスダクトを 2 個以上接続し,終端を短絡した後,50 Hz 又は 60 Hz の交流電圧を印

加する。

定格短時間耐電流の通電時間は,1 秒又は 0.1 秒のいずれかとし,次の試験条件下で,交流分の実効値及

び通電時間を指定して,試験を行う。

a)  通電時間が 秒の場合  定格短時間耐電流は,交流成分の実効値 (r.m.s.)とし,その最高ピーク値は,

表 13 に示す実効値の 倍以下とする。

表 13−係数 の標準値 

定格短時間耐電流 r.m.s.

kA

力率

5 以下

5 を超え  10 以下

10 を超え  20 以下 
20 を超え  50 以下 
50 を超えるもの

0.7 
0.5 
0.3 
0.25 
0.2

1.5 
1.7 

2.1 
2.2

b)  通電時間が 0.1 秒の場合  定格短時間耐電流は,交流分最大値の包絡線を描き,短絡が発生してから

1/2 サイクル後の全振幅の 1/(2√2)  をもって交流分の実効値とし,力率は,表 14 に示す値とする。


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表 14−定格短時間耐電流の力率

定格短時間耐電流

A

遅れ力率

5 000,    7 500

0.4  以下

10 000,   14 000

0.3  以下

18 000,   22 000

0.25 以下

25 000,   30 000, 
35 000,   42 000, 
50 000,   60 000, 
65 000,   75 000, 
85 000,   90 000,

100 000,    125 000, 
150 000,  200 000

0.2  以下

c)  プラグインバスダクトは,プラグイン器具 1 個を装着した状態で,試験を行う。

d)  三相回路の試験における交流分の実効値は,各相の交流分の実効値の平均値とする。

e)  三相 3 線式バスダクトについては,三相回路で試験し,三相 4 線式バスダクトについては三相回路の

試験のほか,中性線導体と隣接導体との間を単相回路で試験する。

定格短時間耐電流は,受変電設備の容量,受電方式などによって決定される。変圧器 1 台によって

給電する場合の標準的な定格短時間耐電流の例を,

表 15 に示す。

表 15−定格短時間耐電流の参考例 

バスダクトの定格電流

A

定格短時間耐電流

A

遅れ力率

60 5

000

100 7

500

0.4 以下

200 14

000

0.3 以下

300 18

000

400 
600 
800

1 000

22 000

0.25 以下

1 200 
1 500 
1 600

42 000

2 000 
2 500 
3 000 
3 500

60 000

4 000 
4 500 
5 000 
5 500 
6 000

90 000

0.2 以下


17

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9.7 

水平強度試験 

水平強度試験は,

図 に示す長さ 3 m のストレートを 2 個接続し,接続部を中央にして間隔 3 m で幅 150

mm,長さはバスダクトの幅を超える寸法の溝形鋼の二つの支点上に置いた状態で,バスダクト接続部の

上に支点に使用した材料と同じものを置き,そのバスダクト 4 m 分の質量に相当するおもりを 5 分間載せ

る。

なお,定格電流 600 A 以上については,更に 60 kg の質量に相当するおもりを載せる。

単位  mm

図 3−水平強度試験 

9.8 

垂直強度試験 

垂直強度試験は,バスダクトを垂直に施設するもの 1 個を使用状態に取り付け,そのバスダクトの導体

1 相の 5 本分の質量に相当するおもりをそれぞれの導体に同時に 2 分間つり下げる(図 参照)。

図 4−垂直強度試験 

9.9 

衝撃試験 

衝撃試験は,ストレート及び合成樹脂製分岐用接続器具の外箱について,次によって行う。

a)  試験は,図 に示す試験装置又はこれに準じた装置を用いて行う。試験装置を,圧縮しないときの厚

さが 40±1 mm で,密度が 450 kg/m

3

∼550 kg/m

3

のエチレンプロピレンゴムのスポンジの敷物の上に置


18 
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く。

単位  mm

図 5−衝撃試験装置 

b)  次の位置にハンマが落下するように,試験体を置き,規定の高さからハンマを鉛直に各 1 回ずつ自然

落下させる。ハンマ質量及びその高さを,

表 16 に示す。

1)  ストレート  バスダクト上面及び側面に衝撃力を加える(図 参照)。 

図 6−衝撃面 


19

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2)  合成樹脂製分岐用接続器具の外箱  最も弱いと思われる箇所(ノックアウト部分を除く。)2 か所を

選定し,衝撃力を加える。

表 16−衝撃試験値 

分類

ハンマの質量

kg

落下高さ

mm

バスダクト 6.8

300±1

合成樹脂製分岐用接続器具の外箱

2.0 100±1

9.10  屋外用バスダクトの水に対する保護等級試験 

屋外用バスダクトの水に対する保護等級試験は,屋外用のバスダクトを 2 個以上接続し,床から 300 mm

以上の高さに水平に置き,次によって行う。

a)  保護等級第二特性数字 の性能をもつバスダクト  保護等級第二特性数字 3 の特性をもつバスダクト

の水に対する保護等級試験は,JIS C 0920 の 14.2.3[保護等級第二特性数字 3(散水に対して保護す

る)

]に規定する方法で行う。

b)  保護等級第二特性数字 の性能をもつバスダクト  保護等級第二特性数字 4 の特性をもつバスダクト

の水に対する保護等級試験は,JIS C 0920 の 14.2.4[保護等級第二特性数字 4(水の飛まつに対して保

護する)

]に規定する方法で行う。 

9.11  耐火バスダクトの耐火試験 

耐火バスダクトの耐火試験は,次によって行う。

a)  加熱炉  加熱炉は,次に適合するものを使用する。 

1)  構造は,図 に示す構造又はこれに準じた構造でなければならない。 
2)  加熱炉の有効長さは,2 m 以上でなければならない。

3)  加熱炉は,供試体を挿入しない状態で加熱した場合,840±84  ℃の温度を 30 分間以上保つことがで

きなければならない。

単位  mm

図 7−試験体設置例 

b)  供試体の配置 

1)  供試バスダクトは,炉壁外面から左右それぞれ 500 mm 程度が出る長さとし,その中央に接続部を

もつもので,その両端を断熱材などで遮へいする。

2)  供試バスダクトの水平支持間隔は,1 m 以上とし,接続部を支持間の中央に配置する。


20 
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3)  炉内温度は,JIS C 1602 に規定する種類の記号 K で素線の線径が 0.75 級以上の性能をもつ熱電対を

使用し,自動記録計を用いて

図 に示す位置において温度を測定する。

単位  mm

図 8−温度測定位置 

c)  試験  加熱は,試験体を加熱炉に挿入し,次によって行う。 

1)  加熱前に,50 Hz 又は 60 Hz の交流電圧 1 500 V を 1 分間加えた後,各極間及び充電部と非充電金属

部との間の絶縁抵抗を測定する。

2)  続いて,JIS A 1304 に規定する標準曲線に従って,30 分間加熱する。

3)  加熱中,供試バスダクトに連続して 50 Hz 又は 60 Hz の交流電圧 600 V を加える。

4)  加熱終了直前に,交流電圧 600 V の印加を中止し,各極間及び充電部と非充電金属部との間の絶縁

抵抗を測定する。

5)  加熱終了後,各極間及び充電部と非充電金属部との間に周波数 50 Hz 又は 60 Hz の交流電圧 1 500 V

を 1 分間加える。

9.12  プラグイン器具の着脱及びヒートサイクル試験 

試験は,次によって行う。

a)  温度上昇試験を行う前に,プラグイン器具に負荷電流を流さないで,表 17 及び図 の着脱を行う。

表 17−プラグイン器具の着脱回数 

定格電流  I

n

A

着脱回数

63 以下 25

63 を超え  200 以下 10

200 を超えるもの 5

図 9−プラグイン器具の着脱 


21

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b)  次にプラグイン器具に定格電流を通じ,熱電対を用いて各導体分岐部の温度が一定になったときの値

を測定する。温度を測定した後,電流を遮断し,供試品を室温に戻す。

c)  続いて,次のヒートサイクル試験を行う。

最初の通電において,通電開始 2 時間後の温度上昇値を測定し,その温度上昇値の違いによって,次

の 1)又は 2)の試験を行う。

1)  その温度上昇値が b)で測定した温度上昇値と比較して,5 K 以内であれば,定格電流を 2 時間通

電し,電流遮断を 2 時間行う。

2)  その温度上昇値が b)で測定した温度上昇値と比較して,5 K を超える場合は,定格電流を 3 時間

通電し,電流遮断を 3 時間行う。

42 サイクル後及び 84 サイクル後の通電時の終わりに温度を測定する。

9.13  取っ手又はカバー操作機構をもつ分岐用接続器具の開閉試験 

取っ手又はカバー操作機構をもつ分岐用接続器具について,電流を通じないで,1 000 回開閉の操作を行

う。

なお,

“開”及び“閉”の操作をもって 1 回と数え,その速さは毎分約 10 回とする。

9.14  絶縁物の耐過熱性能及び耐着火性能試験 

バスダクトに使用する絶縁物の耐過熱性能及び耐着火性能試験は,JIS C 60695-2-10 及び JIS C 

60695-2-11 に従って,試験を行う。

絶縁物の使用箇所に応じて,

表 18 に示す温度のグローワイヤを 30 秒間押し当て,観察し,次の事項を

記録する。

a)  端部を押し当て始めてから,供試品又は下方 200 mm の位置に置いた包装用ティッシュが発火する瞬

間までの時間。

b)  端部を押し当て始めてから,押し当てている間又はその後に,火炎が消えた瞬間までの時間

c)  任意の火炎の最大高さ。ただし,燃焼開始時には高い火炎を生成することがあるため,燃焼開始後約

1 秒間は考慮しない。

d)  燃焼している材料の大部分が,グローワイヤに付着して取り去られるために試験に合格する試験片。

これは,試験報告に明記する。

e)  供試品の下方 200 mm の位置に置いた包装用ティッシュの燃焼を記録する。

表 18−グローワイヤ温度 

絶縁物の使用箇所

温度

導体を被覆する絶縁物又は

導体を固定する絶縁物

960 ±15  ℃

その他絶縁物でできた外部部品 650

±15  ℃

9.15  配線検査及び電気的動作試験 
a)
  分岐用接続機器具の外部操作機構及びインターロックなどの機械的動作を確認する。

b)  分岐用接続器具などに内蔵する機器の補助回路の配線検査及び電気的動作を確認する。

10  検査 
10.1  
形式検査 

形式検査は,個々の製品の中から代表的な試験品を取り出して,次の検査項目を行う。a)d)は同一試


22 
C 8364:2008

験品について,その順序によって行う。その他については,別の試験品で行ってもよい。

a)  構造

b)  温度上昇

c)  絶縁抵抗

d)  商用周波数耐電圧

e)  定格短時間耐電流 

f)  水平強度 

g)  垂直強度

h)  衝撃強度

i)

屋外用バスダクトの水に対する保護等級

j)  耐火バスダクトの耐火性能

k)  プラグイン器具の着脱及びヒートサイクル性能

l)

取っ手又はカバー操作機構をもつ分岐用接続器具の開閉

m)  絶縁物の耐過熱性能及び耐着火性能

10.2  受渡検査 

受渡検査は,個々の製品に対して次の検査項目を行う。これらの検査の順序は,任意とする。

a)  配線検査及び電気的動作

b)    絶縁抵抗

c)    商用周波数耐電圧 

11 

製品の呼び方 

製品の呼び方は,名称,導体及びダクトの材質,形式,極数,定格電圧,定格電流並びに定格短時間耐

電流による。

  フィーダバスダクト,アルミニウム,鋼,屋内用,絶縁導体,非換気形,4 極,600 V,1 500 A,

60 000 A

12 

表示 

製品の見やすい箇所に,

容易に消えない方法で,次の事項を表示した銘板を取り付けなければならない。

a)  バスダクト  少なくとも,バスダクト幹線システムの 1 か所に表示する。 

1)  規格番号及び製品の名称

2)  導体及びダクトの材質又はその略号

3)  形式

4)  極数

5)  定格電圧

6)  定格電流

7)  定格短時間耐電流 

8)  製造業者名

9)  製造年月

10)  製造番号


23

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b)  分岐用接続器具及びフィードインボックス 

1)  規格番号及び製品の名称又は内蔵機器の名称

2)  極数

3)  定格電圧(該当する場合)

4)  定格電流(該当する場合)

5)  定格短時間耐電流(該当する場合)

6)  製造業者名

7)  製造年月

8)  製造番号

参考文献  JIS G 3131  熱間圧延軟鋼板及び鋼帯

JIS H 3100  銅及び銅合金の板並びに条

JIS H 3140  銅ブスバー

JIS H 4000  アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS H 4100  アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材