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C 8284 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人  日本配線器具工業会 (JEWA) /

財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日本工業規格である。

今回の制定は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,IEC 61242 : 1995, Electrical accessories-Cable

reels for household and similar purposes

を基礎として用いた。

JIS C 8284

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)  JIS と国際規格との対比表


C 8284 : 2000

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

3

4.

  全般規定

4

5.

  試験に関する一般的注意

4

6.

  分類

5

7.

  表示

5

8.

  感電に対する保護

7

9.

  アース装置

7

10.

  端子及び端子部

9

11.

  可とうケーブル及びその接続

12

12.

  構造

14

13.

  部品

16

14.

  耐老化性

16

15.

  有害な水の浸入に対する抵抗

16

16.

  耐湿性

17

17.

  絶縁抵抗及び耐電圧

17

18.

  平常動作

18

19.

  通常使用時の温度上昇

19

20.

  過負荷状態時の温度上昇

21

21.

  機械的強度

22

22.

  耐熱性

23

23.

  ねじ,通電部及び接続部

24

24.

  沿面距離,空間距離及びシーリングコンパウンドを通しての絶縁距離

26

25.

  絶縁物の耐過熱性,耐炎性及び耐トラッキング性

27

26.

  耐食性

28

付図29

附属書(参考)  JIS と国際規格との対比表

33


日本工業規格

JIS

 C

8284

: 2000

電気アクセサリー−

家庭用及びこれに類する用途のケーブルリール

Electrical accessories

Cable reels for household and similar purposes

序文  この規格は,1995 年に第 1 版として発行された IEC 61242, Electrical accessories−Cable reels for

household and similar purposes

を元に作成した日本工業規格であるが,対応国際規格に規定されていない内

容を日本工業規格として,追加又は変更している。

なお,この規格では点線の下線を施してある“箇所”は,対応国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,定格電圧が,単相ケーブルリールの場合 50V 以上 250V 以下,他のすべての

ケーブルリールの場合 50V 以上 440V 以下で,定格電流が 16A 以下の非着脱式可とうケーブルが付いた交

流専用ケーブルリールに適用する。これらのケーブルリールは,家庭用,商業用,軽工業用及びこれに類

する用途で,屋内用又は屋外用のもので,特に通常の使用時に安全であるように意図されている。

備考1.  この規格は着脱式可とうケーブルをもつケーブルリールには適用しない。

2.

この規格の対応国際規格を次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 61242 : 1995

  Electrical accessories−Cable reels for household and similar purposes (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0072

  環境試験方法−電気・電子−耐火性試験  グローワイヤ(赤熱棒押付け)試験方法−通

備考  IEC 60695-2-1/0 : 1994, Fire hazard testing Part 2 : Test methods−Section 1/sheet 0 : Glow-wire

test methods

−General が,この規格と一致している。

JIS C 0073

  環境試験方法−電気・電子−耐火性試験  最終製品に対するグローワイヤ(赤熱棒押付

け)試験及び指針

備考  IEC 60695-2-1/1 : 1994, Fire hazard testing Part 2 : Test methods−Section 1/sheet 1 : Glow-wire

end-product test and guidance

が,この規格と一致している。

JIS C 0074

  環境試験方法−電気・電子−耐火性試験  材料に対するグローワイヤ(赤熱棒押付け)


2

C 8284 : 2000

燃焼性試験方法

備考  IEC 60695-2-1/2 : 1994, Fire hazard testing Part 2 : Test methods−Section 1/sheet 2 : Glow-wire

flammability test on materials

が,この規格と一致している。

JIS C 0075

  環境試験方法−電気・電子−耐火性試験  材料に対するグローワイヤ(赤熱棒押付け)

着火性試験方法

備考  IEC 60695-2-1/3 : 1994, Fire hazard testing Part 2 : Test methods−Section l/sheet 3 : Glow-wier

ignitability test on materials

が,この規格と一致している。

JIS C 0364-4-43

  建築電気設備  第 4 部:安全保護  第 43 章過電流保護

備考  IEC 60364-4-43 : 1977, Electrical installations of buildings Part 4 : Protection for safety Chapter 43 ]

Protection against overcurrent

JIS C 0920

  電気機械器具の防水試験及び固形物の侵入に対する保護等級

備考  IEC 60529 : 1989, Degrees of protection provided by enclosures (IP code)  からの引用事項は,この

規格の該当事項と同等である。

JIS C 2134

  湿潤状態での固体電気絶縁材料の比較トラッキング指数及び保証トラッキング指数を決

定する試験方法

備考  IEC 60112 : 1979, Method for determining the comparative and the proof tracking indices of solid in

sulating materials under moist conditions

が,この規格と一致している。

JIS C 3301

  ゴムコード

JIS C 3306

  ビニルコード

JIS C 3312

  600V ビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル

JIS C 3327

  600V ゴムキャブタイヤケーブル

JIS C 3662-1

  定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第 1 部:一般要求事項

備考  IEC 60227-1 : 1993, Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and including

450/750V

−Part 1 : General requirements からの引用事項は,この規格の該当事項と同等で

ある。

JIS C 3662-3

  定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第 3 部:固定配線用シースなしケ

ーブル

備考  IEC 60227-3 : 1993, Polyymyl chloride insulated cables of rated voltages up to and including

450/750V

−Part 3 : Non-sheathed cables for fixed wiring が,この規格と一致している。

JIS C 3662

4  定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第 4 部:固定配線用シース付き

ケーブル

備考  IEC 60227-4 : 1992, Po1yvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and including

450/750V

−Part 4 : Sheathed cables for fixed wiring が,この規格と一致している。

JIS C 3662-5

  定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第 5 部:可とうケーブル(コード)

備考  IEC 60227-5 :  1979, Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and including

450/750V

−Part 5 : Flexible cables (Cords)  からの引用事項は,この規格の該当事項と同等

である。

JIS C 3663-1

  定格電圧 450/750V 以下のゴム絶縁ケーブル−第 1 部:一般的要求事項

備考  IEC 60245-1 : 1994, Rubber insulated cables of rated voltages up to and including 450/750V−Part

l : General requirements

が,この規格と一致している。


3

C 8284 : 2000

JIS C 3663-4

  定格電圧 450/750V 以下のゴム絶縁ケーブル−第 4 部:コード及び可とうケーブル

備考  IEC 60245-4 : 1994, Rubber insulated cables of rated voltages up to and including 450/750V−Part

4 : Cords and flexible cables

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS C 8282-1

  家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント−第 1 部:通則

備考  IEC 60884-1 : 1994, Plugs and socket outlets for household and similar purposes−Part l : General

requirements

ISO 1456 : 1988, Metallic coatings

−Electrodeposited coatings of nickel plus chromium and of

copper plus nickel plus chromium

ISO 2081 : 1986, Metallic coatings

−Electroplated coatings of zinc on iron or steel

ISO 2093 : 1986, Electroplated coatings of tin

−Specification and test methods

IEC 60050 (441) : 1984, International Electrotechnical Vocabulary (IEV)

−Chapter 441 : Switchgear,

controlgear and fuses

IEC 60364-4-473 : 1977, Electrical installations of buildings

IEC 60417 : 1973, Graphical symbols for use on equipment. Index, survey and compilation of the

single sheets

IEC 60999 : 1990, Connecting devices

−Safety requirements for screw-type and screwless-type

clamping units for electrical copper conductors

参考  上記 IEC 規格番号は,1997 年 1 月 1 日から実施の IEC 新規格番号体系によるものである。こ

れより前に発行された規格については,規格票に規定された規格番号に 60 000 を加えた番号に

切り替える。これは番号だけの切替えであり,内容は同一である。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

“電圧”及び“電流”という用語を使用する場合,別途指定された場合を除き,それらの用語は実効値

を意味する。

3.1

定格電圧 (rated voltage)  製造業者がケーブルリールに指定した電圧。

3.2

定格電流 (rated current)  製造業者がケーブルリールに指定した電流。

3.3

ケーブルリール (cable reel)  可とうケーブルをリールに巻き付けられるように作られた,リールに

取り付けられた可とうケーブル及びコードからなる装置。

備考  ケーブルリール附属のプラグ及びコンセントは,リールの一部とみなす。

3.3.1

可搬形ケーブルリール (portable cable reel)  一つの場所から別の場所へ容易に移動できるケーブ

ルリール。

3.3.2

固定形ケーブルリール  (fixed cable reel)  固定支持物に取り付けるように意図されたケーブルリー

ル。

3.4

非着脱式可とうケーブル (nondetachable flexibleable)  ケーブルリールに固定されている可とう

ケーブル。

3.5

ケーブル交換形ケーブルリール (rewirable cable reel)  一般用工具を使用して可とうケーブルを交

換できる構造のケーブルリール。

3.6

ケーブル非交換形ケーブルリール (non-rewirable cable reel)  可とうケーブルをもつ完全ユニット

を成し,分解するとケーブルリールがそれ以上使用できなくなるようにプラグとコンセントがケーブルリ

ールの製造業者によって固定された構造のケーブルリール(12.5 参照)


4

C 8284 : 2000

3.7

可触部 (accessible part)  標準試験指で触れることができる部分。

3.8

着脱できる部分 (detachable part)  一般用工具を使用せずに取り外すことができる部分。

3.9

沿面距離 (creepage distance)  二つの導電部間の絶縁物の表面に沿った最短経路。

3.10 

空間距離 (clearance)  つの導電部間の最短路に張ったひもに沿ったそれらの導電部間の距離。

3.11

温度過昇防止装置 (thermal cut-out)  異常動作状態で自動的にスイッチを切るように意図された使

用者による調整の装置をもたない温度感知制御装置。

3.12

電流遮断装置 (current cut-out)  異常動作状態で自動的にスイッチを切るように意図された使用者

による調整の装置をもたない電流感知装置。

3.13

自由引外し機構 (trip-free mechanism)  リセット機構によって断路を防止及び禁止することができ

ず,過大な温度又は電流の持続に対して接点の開路防止及び閉路保持を行うことができないように設計さ

れた機構。

3.14

非自己復帰形温度過昇防止装置又は電流遮断装置  (non-self-resetting thermal or current cut-out)  ケ

ーブルリールに取り付けられた専用の装置に直接作用する手動行為によってしかリセットできない温度過

昇防止装置又は電流遮断装置。

3.15

基礎絶縁 (basic insulation)  感電に対する基礎的保護を与える危険充電部の絶縁。

3.16

付加絶縁 (supplementary insulation)  基礎絶縁が故障した場合に感電に対する保護を与えるために

基礎絶縁に加えて使用されている独立の絶縁。

3.17

二重絶縁 (double insulation)  基礎絶縁が故障した場合に感電に対する保護を与えるために基礎絶

縁と付加絶縁で構成されている絶縁。

3.18

強化絶縁 (reinforced insulation)  二重絶縁と同等の感電に対する保護を与える単一絶縁の絶縁方式。

3.19

締付ユニット (clamping unit)  適正接触圧力を確保するために必要な部分を含めて,導体の機械的

締付け及び電気的接続に必要な端子部分。

3.20

端子 (terminal)  単数又は複数の締付ユニットと絶縁物(必要な場合)で構成された 1 極の導電部。

3.21

接続装置 (connecting device)  機器のベースに固定されたか又は機器の一体要素を形成する,1 以上

の端子から成る 1 以上の導体を電気的に接続するための装置。

3.22

永久固定用端子 (termination)  外部導体が再使用できない電気的接続装置。絶縁されていても絶縁

されていなくてもよい。

4.

全般規定  ケーブルリールは,通常の使用状態で性能に信頼性があり,使用者及び周囲に対する危険

を生じるおそれがない設計及び構造でなければならない。

適否は,規定されたすべての関係する試験を実施して判定する。

5.

試験に関する一般的注意  試験に関する一般的注意事項は,次による。

5.1

この規格に基づく試験は,形式試験である。

5.2

特に規定のない限り,試験は,提供された 3 個の試験品について行う。

特に規定のない限り,ケーブルリールの部品は,関連する規格の要求事項に基づいて試験する。

5.3

特に規定のない限り,試験はこの規格の項目順に 15℃から 35℃の間の周囲温度で実施する。疑義の

ある場合,20±5℃の周囲温度で試験を行う。

5.4

別途指定された場合を除き,3 個の試験品についてすべての試験を実施し,すべての試験が満たされ

れば要求事項に適合している。


5

C 8284 : 2000

試験品のうち 1 個だけが組立又は製造欠陥のためにある試験を満たさず,それが設計上のものでない場

合には,その試験及びその試験の結果に影響を及ぼした先行試験を繰り返し,その後の試験も別の試験品

セットを使用して規定の順序で行い,試験品セットの試験品すべてが要求事項に適合しなければならない。

6.

分類  ケーブルリールは,次のように分類する。

6.1

使用方法によって

−  可搬形

−  固定形

6.2

可とうケーブルの巻き付け方によって

−  手動形

−  自動形,例えば,スプリング式又はモーター駆動式

6.3

可とうケーブルの接続方法によって

−  ケーブル交換形

−  ケーブル非交換形

6.4

感電に対する保護等級によって

−  通常保護(例えば,8.1.1 に適合するもの)

−  強化保護(例えば,8.1.2 に適合するもの)

6.5

有害な水の浸入に対する保護等級によって

−  有害な水の浸入に対して無保護

−  防まつ形,保護等級 IPX4

−  防噴流形,保護等級 IPX5

6.6

過大な温度に対する保護によって

−  温度過昇防止装置又は電流遮断装置内蔵

−  温度過昇防止装置又は電流遮断装置なし

7.

表示  表示は,次による。

7.1

ケーブルリールには,次を表示しなければならない。

−  定格電圧

−  交流又は直流の別

−  製造業者又は責任を負う販売業者の名称,商標又は識別記号

−  型番(カタログ番号でもよい)

− IP20 よりも高い場合,水の浸入に対する保護等級の記号又は JIS C 0920 で規定された用語

備考  保護等級は JIS C 0920 に基づいている。

−  完全巻取り状態及び完全伸張状態についてコンセントに接続できる最大負荷(ワット数 (W) を示し,

電圧 (V) を補足する)

例  :“1 500W−230V 可とうケーブル完全巻取り,3 000W−230V 可とうケーブル完全伸張”

過大な温度に対して保護されていないケーブルリールには,最大許容負荷の表示に加えて,次の主旨を

表示しなければならない。

“警告−最大許容負荷を超えると火災の危険がある”

温度過昇防止装置又は電流遮断装置を取り付けたケーブルリールには,装置のリセット方法を表示しな


6

C 8284 : 2000

ければならない。

備考  ケーブルリールには,定格電流 (A) を表示することもできる。

7.2

記号を使用するときには,使用する記号は,次による。

−  電流

……………………

A

−  電圧

……………………

V

−  ワット

……………………

W

−  交流

……………………

∼又は AC

−  中性線専用

……………………

N

−  接地側極                  ……………………

N

又は W

−  アース

……………………

−  完全巻取りケーブルリール  ……………………

−  完全伸張ケーブルリール

……………………

−  防まつ構造

……………………

IPX4

−  防噴流構造

……………………

IPX5

備考1.  機器の構造によって形成される線は,表示の一部とはみなされない。

2.

交流及びアースの記号の詳細については,IEC 60417 を参照する。

3.

文字 X は関係する数字に置き換える。この規格については,最小が 2 である。

7.3

ケーブル交換形ケーブルリールには,次を表示しなければならない。

−  中性線専用に意図された端子は,文字 N で表示しなければならない。

−  アース用端子は,アース記号で表示しなければならない。

−  可とうケーブルの断面積,種類及び長さを示す表示は,はっきりと見える場所に表示しなければなら

ない。

これらの表示は,可とうケーブルを交換するときに容易に読めるように表示しなければならない。また,

ねじ,取り外しできるワッシャー又は導体を接続するときに容易に取り外すことができる他の部分に表示

してはならない。

7.4

7.1

に規定した表示は,ケーブルリールが通常の使用状態ではっきりと見えなければならない。また,

7.2

に記号が規定している場合には記号によって表示するか,又は用語で表示しなければならない。

さらに,水の浸入に対する保護等級を示す記号又は JIS C 0920 に定める用語及び最大負荷は,はっきり

と識別できるように表示しなければならない。はっきりと識別できるようにするには,拡大文字の使用,

対照的な色,下線,別の行に配置等によって達成することができる。

7.5

表示板又はラベルを使用する場合には,それらを確実に固定しなければならない。この規格のすべ

ての試験の後に,表示が容易に識別できなければならない。また,ラベルが隅又は縁に丸まったり,はが

れそうになってはならない。

7.1

から 7.5 の要求事項に対する適否は,目視検査及び 7.6 の試験によって判定する。

7.6

表示は,耐久性がなければならない。また,拡大せずに正常視力又は矯正視力で容易に判読できな

ければならない。

適否は,目視検査及び次の試験によって判定する。

試験は,手で水に浸した布切れを使用して 15 秒間,次いで石油溶剤に浸した布切れを使用して更に 15

秒間,表示をこすって行う。


7

C 8284 : 2000

備考1.  押印,成形,印刷,又は彫刻による表示については,この試験は行わない。

2.

使用する石油溶剤は,芳香族含量が最大 0.1 体積百分率,カウリブタノール値が 29,最初の

沸騰点が約 65℃,乾燥点が約 69℃,濃度が約 0.68g/cm

3

のソルベントヘキサン溶液を推奨す

る。

8.

感電に対する保護  感電に対する保護は,次による。

8.1

ケーブルリールは,ケーブルリールが通常の使用状態にあるとき及び工具を使用せずに取り外すこ

とができる部分が取り外されたときに,充電部が触れることのできない設計でなければならない。

適否は,目視検査及び必要な場合には 8.1.1 の試験によって判定する。感電に対する強化保護をもつケー

ブルリールについては,8.1.2 の試験も適用する。

これらの試験は,ケーブルリールが完全巻取り状態で最大負荷に対応する電流を周囲温度 20±5℃で 1

時間通電した直後に行わなければならない。

8.1.1

付図 に示す標準試験指を 10±1N の力であらゆる可能な位置にあてる。電圧 40V 以上 50V 以下

の電気表示器も,該当する部分との接触を調べるのに使用する。

エラストマ又は熱可塑性材を使用すると要求事項に対する適合性に影響しそうなケーブルリールについ

ては,周囲温度を 35±2℃にして,ケーブルリールの試験を繰り返す。

この追加の試験中に,標準試験指と同一寸法で無関節の試験指の先端で,ケーブルリールのエラストマ

又は熱可塑性材部分に 75N の力を 1 分間加える。絶縁物が変形するとケーブルリールの安全性が損なわれ

るおそれのあるあらゆる場所に上記の電気表示器をもつ試験指を使用する。

この試験中に,安全性を確保する寸法が明らかに変わるほどケーブルリールが変形してはならない。ま

た,充電部に触れることができてはならない。

8.1.2

付図 に規定するまっすぐな剛性鋼線で 1

0

0.1

N

の力を加えて試験を行う。

鋼線の端はバリがあって

はならない。また,その長手方向に対して直角でなければならない。

鋼線が外郭に入らない場合又は鋼線が外郭に入ったとしても外郭内の充電部に触れない場合には,保護

は十分であると判断する。

試験鋼線には,関係する部分との接触を示す電圧が 40V 以上 50V 以下の電気表示器を付ける。

8.2

感電に対して保護する部分は,適切な機械的強度をもたなければならない。また,通常の使用で緩

まないようにねじ又は同等の方法で確実に固定しなければならない。

適否は,目視検査並びに 21.及び 23.の試験によって判定する。

9.

アース装置  アース装置は,次による。

この箇条は,アース用端子をもつケーブルリールに適用する。ただし,定格電圧が 150V を超えるか又

は水の浸入に対する保護等級が IPX4 以上のケーブルリールは差込口にアース極をもっていなければなら

ない。

9.1

可触金属部が基礎絶縁だけによって充電部から絶縁されているケーブル交換形ケーブルリールの場

−  アース用端子は,10.の要求事項に適合しなければならない。

−  アース用端子は,通電用端子の近くに配置しなければならない。

−  可とうケーブルの交換中に内部接続が緩まないようにするために,アース用端子と可触金属部の内部

接続は可とうケーブルの接続とは無関係でなければならない。


8

C 8284 : 2000

9.2

アース用端子のすべての部分は,それらの部分とアース用導体の銅又はそれらの部分と接触する他

の金属との接触に起因する腐食の危険がないものでなければならない。ねじ又はナットが黄銅製,26.に適

合しためっきされた鋼又は同等の耐食性をもつ他の金属製である場合には,アース用端子のボディは,金

属フレーム又は外郭の一部でない限り,黄銅又は同等の耐食性をもつ他の金属製でなければならない。

9.3

アース用端子のボデイがアルミニウム又はアルミニウム合金製のフレーム又は外郭の一部である場

合には,銅とアルミニウム又はアルミニウム合金の接触に起因する腐食の危険を避ける対策を講じなけれ

ばならない。

26.

の試験に耐えるめっきされた鋼製のねじ及びナットは,黄銅製と同等の耐腐食性をもつ金属製とみな

す。

9.4

絶縁故障の場合に充電するおそれのある可触金属部は,アース用端子に永久的,かつ,確実に接続

しなければならない。

この要求事項については,ベース又はカバー固定用の小ねじ及びこれに類するものは,絶縁故障の場合

に充電するおそれのある部分とはみなされない。

9.5

アース接続は,カバーの固定ねじの緩み及びカバーの不注意な取付などを含めて,通常の使用で発

生するあらゆる状態の下で,有効で確実なものでなければならない。

9.1

から 9.5 の要求事項に対する適否は,目視検査によって判定する。

9.6

外部可とう導体を接続するように意図されたアース用端子は,ケーブル止めが不良となった場合,

アース用導体接続部に張力が加わるのは,通電線接続部の後であり,応力が過大な場合であっても,通電

線が切れた後にアース用導体が切れるように,アース用導体のたるみに対する十分な空間をもった設計で

なければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

通電線がケーブル止めから対応する端子へ可能な最短経路で通るように,可とうケーブルをケーブルリ

ールに接続する。

通電線を適正に接続した後,アース用導体の線心をアース用端子まで通して,適正な接続に必要な長さ

よりも 8mm 長くして切断する。

次いで,アース用導体をアース用端子に接続する。その場合,ケーブルリールのカバーを元どおり取り

付けて適正に固定したときに,アース用導体の余長分を収納できなければならない。

9.7

ケーブルリールの内部アース回路は,あらゆる接合部,接点及びこれに類するものを含めて,電気

抵抗が低くなければならない。

適否は,21.に規定された試験の後に行う次の測定によって判定する。

無負荷電圧が 12V 以下の交流電源から取った,ケーブルの定格電流の 1.5 倍か 25A かどちらか大きい方

に等しい電流をアース回路に流す。

電圧降下を測定し,電流とその電圧降下から抵抗を計算する。

抵抗は,0.05

Ω以下でなければならない。

9.8

可触部が基礎絶縁だけによって充電部から絶縁されているケーブルリールの場合,電源可とうケー

ブル接続用のアース用端子とケーブルリールの可触金属部の間の接続は,電気抵抗が低くなければならな

い。

適否は,21.に規定した試験の後に行う次の測定によって判定する。

無負荷電圧が 12V 以下で,ケーブルの定格電流の 1.5 倍か 25A のどちらか大きい方に等しい,交流電源

から取った電流をアース回路に流す。その際,電圧降下を測定し,電流とその電圧降下から抵抗を計算す


9

C 8284 : 2000

る。

抵抗は,0.1

Ω以下でなければならない。

9.9

スリップリングのようなケーブルリールの内部可動アース極は,次による。

9.9.1

電源側の可とうケーブルのアース用導体の端子と出力側の可とうケーブルのアース用端子又はコ

ンセントのアース用端子の間の可動アース接点は,二重でなければならない。

一方はスリップリング又は同等に有効な極でなければならないが,他方は金属製であるかぎり玉軸受,

平軸受又はこれに類するものとすることができる。

9.9.2

電源側可とうケーブルのアース用導体の端子とケーブルリールの可触金属部の間の可動アース極

は,二重にしなければならない。また,それぞれ金属製であれば玉軸受,平軸受又はこれに類するものと

することができる。

10.

端子及び端子部  端子及び端子部は,次による。

10.1

ケーブル非交換形ケーブルリールは,はんだ付け,溶接,圧着又は同等で再使用が不能となるよう

な接続部をもつ永久固定用端子をもっていなければならない。ただし,使用者が容易にケーブルを交換で

きないよう組み立てられたものは.この限りではない。

事前にはんだ付けされた可とう導体を圧着して行う接続は,はんだ付け部が圧着部以外でないかぎり,

行ってはならない。

適否は,目視検査によって判定する。

10.2

ケーブル交換形ケーブルリールには,外部銅導体用のねじ端子を付けなければならない。

導体を端子に圧着する手段は,端子を所定位置に保持するか又は端子が回転するのを防止できるが,他

の部品を固定する役目をしてはならない。

内部接続部は,外部可とうケーブルの接続から独立していなければならない。

備考  内部接続部は,外部可とうケーブルを交換したときに内部配線の導体が端子内の適正位置を維

持する場合には,独立しているとみなす。

適否は,目視検査によって判定する。

l0.3

外部銅導体用のねじ端子 

10.3.1

ケーブルリールには,

表 1.1 又は表 1.2 に示す公称断面積の銅導体を適切に接続できる端子を付け

なければならない。


10

C 8284 : 2000

表 1.1  導体の公称断面積

硬い(単線又はより線)銅導体

可とう銅導体

定格電流

A

公称断面積

mm

2

最大導体径

mm

公称断面積

mm

2

最大導体径

mm

16A

以下の可搬形

ケーブルリール

− 0.75 以上

1.5

以下

1.8

10A

以下の固定

ケーブルリール

1

以上

2.5

以下

2.2 0.75

以上

1.5

以下

1.8

10A

超 16A 以下

固定ケーブルリール

1.5

以上

2

×2.5 以下

2.2 1

以上

1.5

以下

1.8

表 1.2  導体の公称断面積

定格電流  A 7 以下

7

を超え 10 以下

10

を超え 15 以下

接続電線及びケ

ーブルの太さ

(呼び)

公称断面積

mm

2

0.75 1.25  2

接続電線及びケーブルの種類

JIS C 3301 JIS C 3312

JIS C 3306 JIS C 3327

表 1.2 を適用する場合表 1.2 又は製造業者指定の電線を適用する。

適否は,目視検査及び絶縁物を除去して硬いより線及び可とう導体の両端を整形した後の最大の導体の

挿入によって判定する。

導体のむき出した端は,不当な力を加えずに,締付ユニットの穴に完全に入らなければならない。

10.3.2

ねじ端子は,特別な前処理なしに導体を接続できなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

備考  “特別な前処理”という用語は導体のワイヤのはんだ付け,ケーブルラグの使用,アイレット

の形成などを含むが,巻締め形及び端子に差し込む前の導体の整形又は端を束ねるための可と

う導体のねじりは含まない。

10.3.3

ねじ端子は,適切な機械的強度をもたなければならない。導体を締め付けるためのねじ及びナット

は,

ISO

メートルねじ部又は同等のピッチのねじ部及び機械的強度をもたなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

10.3.4 

ねじ端子は,耐食性でなければならない。23.5 に適合する金属製のボディをもつ端子は,この要求

事項に適合しているとみなす。

鉄材製の端子については,26.の試験を適用する。

10.3.5

ねじ端子は,締付手段を締めたり,緩めたりを繰り返しても端子が緩まず,内部導体に応力が加わ

らず,沿面距離及び空間距離が 24.に規定された数値以下に下がらないように固定しなければならない。

適否は,23.1 の試験の後に目視検査によって判定する。

備考1.  端子は2本のねじで固定する。顕著な遊びがないように1本のねじでくぼみに固定する。又は

他の適当な手段によって緩まないようにすることができる。

2.

他のロック手段のない封止用コンパウンドでの被覆は,十分とはみなされない。ただし,自

硬性樹脂を使用して通常の使用でねじりがかからない端子をロックすることができる。


11

C 8284 : 2000

10.3.6

ねじ端子は,不当に傷付けることなく導体を締め付ける設計でなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

まず

表 1.1 又は表 1.2 に示す最小断面積の導体,次に最大断面積の導体を使用して,締付ユニットに適当

な数の導体を取り付ける。

表 に示すトルクで締付ねじ又はナットを締める。

表 2  ねじ及びナットを試験するためのトルク

トルク N・m

ねじの呼び径

mm

I II

2.8

以下 0.2

0.4

2.8

超 3.0 以下 0.25

0.5

3.0

超 3.2 以下 0.3

0.6

3.2

超 3.6 以下 0.4

0.8

3.6

超 4.1 以下 0.7

1.2

4.1

超 4.7 以下 0.8

1.8

4.7

超 5.3 以下 0.8

2.0

列 I は,締めたときにねじが穴から突き出ない場合の頭なしねじ及びねじの径よりも幅の広い刃をもつ

ドライバでは締めることができない他のねじに適用する。

列 II は,ドライバで締めるねじ並びにドライバ以外の手段で締めるねじ及びナットに適用する。

各導体について,

付図 に示すように配置して,次の試験を行う。

1

本の導体の端を

表 に示す機器下の高さ (h) に配置された平板の適切なサイズのブッシングに通す。

そのブッシングの中心線が,水平面の締付ユニットの中心と同心で,径 75mm の円を描くように,その

ブッシングを水平面に配置する。そして,平板を毎分 10±2 回転の速さで回転させる。

締付ユニットの口とブッシングの上面の間の距離は,

表 の高さの±15mm 以内でなければならない。

ブッシングは,絶縁線の固着,ねじり,又は回転を防止するために注油することができる。

表 に規定したおもりを導体の端からつるす。試験時間は 15 分である。

試験中に,導体が締付ユニットから抜け落ちたりしてはならない。また,締付ユニットの近くで切れた

り,導体がそれ以後,使用できないほど損傷してはならない。

表 3  導体の損傷を判定する装置のブッシング穴径,高さ及び導体のおもり(図 参照)

導体断面積

ブッシング

穴径(

2

)

高さ

h(

1

)

導体に対するおもり

mm

2

 mm  mm  kg

0.75 6.5  260  0.4

1.0 6.5 260 0.4

1.25 6.5 260 0.4

1.5 6.5 260 0.4

2.0 9.5 280 0.7

2.5 9.5 280 0.7

(

1

)

高さ h の許容範囲±15mm

(

2

)

ブッシング穴径が固着なしに導体を収容できるほど大きくない場合には,次に大
きな穴サイズをもつブッシングを使用することができる。

端子に追加のねじり及び引張荷重をかけてはならない。

この試験中に,

固体導体又はより線の素線が端子から抜け出したり,

端子のところで切れてはならない。

10.3.7

ねじ端子は,導体を金属面間で確実に締め付ける設計でなければならない。

適否は,目視検査及び次の試験によって判定する。


12

C 8284 : 2000

まず,

表 1.1 又は表 1.2 に示す最小断面積の導体,次に最大断面積の導体を使用して,端子に適当な数の

導体を取り付ける。

表 の該当列に示されたトルクの 3 分の 2 に等しいトルクで締付ねじ又はナットを締める。

急激に力を加えることなく,

各導体に

表 に示された引張荷重を導体スペースの軸方向に 1 分間かける。

表 4  引張荷重

断面積  mm

2

 0.75 1.0

又は 1.25 1.5 又は 2.0 2.5

引張荷重  N

30 35

40 50

備考  10.3.6 及び 10.3.7 の試験については

a)

ケーブルリールとは別の締付ユニットを試験することができ
る。

b)

製造業者が別の締付ユニットを提供することができる。

締付装置が 2 本又は 3 本の導体用である場合には,各導体に連続して適切な引張荷重を加える。この試

験中に,端子内で導体が顕著に動いてはならない。

10.3.8

ねじ端子は,締付ねじ又はナットを締めている間に堅い単線及びより線又は可とう導体の素線が抜

け落ちない設計又は配置でなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

表 1.1 又は表 1.2 に示す最大断面積をもつ適切な導体を端子に取り付ける。

2

本又は 3 本の導体をまとめて入れることを意図した端子は許容された数の導体を取り付けて判定する。

表 1.1 を適用する場合,端子には JIS C 3662 及び JIS C 3663 に従った導体を取り付ける。

端子の締付装置に差し込む前に,硬い単線又はより線の素線をまっすぐにする。さらに,硬いより線は,

ほぼ元の形状に戻る程度でねじることができ,可とう導体は長さ約 2cm の一様なねじりの完全な巻きが一

つあるように一方向にねじる。

できれば締付ユニットの反対側から導体がちょうど突き出るまで,素線が最も抜け落ちそうな位置に,

導体を締付ユニットに差し込む。

表 の該当列に示すトルクの 3 分の 2 に等しいトルクで締付ねじを締める。

可とう導体については,反対方向に前と同様にねじった新しい導体を使用して試験を繰り返す。この試

験の後,導体の素線が締付ユニットから抜け落ちてはならない。

10.3.9 

アース用端子の締付ねじ又はナットは,偶然に緩まないように適切にロックされなければならない。

また,工具を使用せずに緩めることが可能であってはならない。

適否は,手による試験によって判定する。

備考  IEC 60999 に示す端子の設計は,この要求事項に適合できるだけの弾力性を与えられる。

11.

可とうケーブル及びその接続  可とうケーブル及びその接続は,次による。

11.1

ケーブルリールには,

表 1.1 に示す電線を使用する場合,JIS C 3662 又は JIS C 3663 に適合した,

オーディナリータフゴムシースコード(型式名称 245 IEC 53)又はライトビニルシースコード(型式名称

227 IEC 52

)よりも高いグレードの可とうケーブルを付けなければならない。

また,

表 1.2 に示す電線を使用する場合は,JIS C 3301JIS C 3306JIS C 3312 又は JIS C 3327 に適合

しなければならない。ただし,シース付でなければならない。

11.1.1

ケーブルの最小サイズはケーブルリールに組み込まれているプラグ又は保護装置の最低定格に基

づかなければならない。また,特に次による。

− 6A 以下:0.75mm

2

以上


13

C 8284 : 2000

− 10A:1.0mm

2

以上

− 16A:1.5mm

2

以上

−  他のケーブルは補間されなければならない。

11.1.2

可とうケーブルは,プラグ及びコンセントの極数と同数の導体をもっていなければならない。アー

ス極がある場合,アース極はその数に関係なく 1 極とみなす。

アース極に接続された導体は,緑及び黄の色の組合せで識別しなければならない。

11.1.3

可とうケーブルの最大長は,

表 による。

表 5  可とうケーブルの最大長

可とうケーブルの断面積  mm

2

 0.75 1.0

又は 1.25 1.5 又は 2.0 2.5

長さ                    m 30  40

60  100

11.1.4

より線の端は,締付装置がはんだの低温流れによって接触が悪くなる危険を防止する設計でないか

ぎり,導体に接触圧力がかかる場所に軟質はんだを付けてはならない。

11.1

の要求事項に対する適否は,目視検査,測定及び可とうケーブルが JIS C 33017JIS C 3306JIS C 

3312

JIS C 3327JIS C 3662 又は JIS C 3663 に従っているかどうかの確認によって判定する。

11.2

ケーブルリールには,導体が端子に接続される場所で導体がねじりを含むひずみを除去し,導体の

被覆が摩耗から保護されるようにケーブル止めを付けなければならない。

ケーブル止めは,絶縁物製か又はケーブル止めの金属部に絶縁物の裏打ちを固定し,ケーブル止めに締

付ねじがあってそれらのねじが,可触であるか又は可触金属部に電気的に接続している場合には,可とう

ケーブルが,ケーブル止めの締付ねじに触れないように設計しなければならない。

グランドは,ケーブル止めとして使用してはならない。

可とうケーブルに結び目を付けるか又は端をひもでしばるといった間に合わせの方法を使用してはなら

ない。

この要求事項に対する適否は,目視検査によって判定する。

11.3

ケーブル交換形ケーブルリールの場合

−  ひずみ除去及びねじれ防止をどのように行うか,明確でなければならない。

−  ケーブル止め又はその部分は,ケーブルリールと一体か又はケーブルリールの一部分に固定しなけれ

ばならない。

−  ケーブル止めは,接続される各種の可とうケーブルに適していなければならない。また,絶縁物の裏

打ちがある場合にはそれが金属部にしっかりと固定しなければならない。ケーブル止めの金属部は,

アース回路から絶縁していなければならない。

−  ケーブル止めは,可とうケーブルの交換が容易に行える設計及び配置でなければならない。

−  可とうケーブルを交換するときに操作しなければならない締付ねじがある場合には,それが他の部品

を固定する役目をしてはならない。

適否は,目視検査及び 11.4 の試験によって判定する。

11.4

ケーブルリールのケーブル止めに対して引張荷重試験を実施後,トルク試験を行う。

ケーブル非交換形ケーブルリールは,納入された可とうケーブルとともに試験するが,端子接続部の近

くで切断した可とうケーブルを使用して試験する。

ケーブル交換形ケーブルリールの場合,導体を端子に差し込み,導体の位置が簡単に変わらない程度に

端子ねじを締める。ケーブル止めを通常のように使用し,締付ねじは 10.3.6 に規定するトルクの 3 分の 2

に等しいトルクで締める。


14

C 8284 : 2000

ケーブルリールの再組立後,各部がきちんとはまらなければならない。可とうケーブルをケーブルリー

ルに過度に押し込むことができてはならない。

次いで,可とうケーブルに対して次の引張荷重を 100 回かける。ケーブル止めに隣接した場所に対して

次の引張荷重を最も不利となる方向にかける。

−  公称断面積が 1.0mm

2

以下の可とうケーブルをもつケーブルリールの場合,60N

−  公称断面積が 1.0mm

2

を超える可とうケーブルをもつケーブルリールの場合,80N

急激に力を加えることなく,引張荷重を毎回 1 秒間かける。

直後に可とうケーブルに対して 0.25N・m のトルクを 1 分間かける。

この試験中に可とうケーブルが損傷してはならない。

この試験の後,可とうケーブルが 2mm 以上変位していてはならない。また,端子内又は永久固定用端

子で導体の端が著しく動いてはならない。

11.5

ケーブルリールは,可とうケーブルが可とうケーブルを通す開口部によって引き起こされる損傷か

ら保護される設計でなければならない。

適否は,目視検査及び次の試験によって判定する。

可とうケーブルに対し,60N の引張荷重を 25 回かける。急激に力を加えることなく,最も不利となる方

向に引張荷重を毎回 1 秒間加える。

この試験の後,可とうケーブルが損傷していてはならない。

11.6

プラグがある場合,プラグの定格電流はケーブルリールの定格電流以上でなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

12.

構造  構造は,次による。

12.1

ケーブルリールは,可とうケーブルを巻き付ける表面の直径が JIS C 3301JIS C 3306JIS C 3312

JIS C 3327

JIS C 3662 又は JIS C 3663 に示された可とう丸ケーブルの最大径の 8 倍以上又は可とう平ケ

ーブルの最大寸法と最小寸法の平均値の 8 倍以上の構造でなければならない。

適否は,測定によって判定する。

12.2

定格電圧が 150V を超えるか又は水の浸入に対する保護等級が IPX4 以上の場合,次を適用する。

基礎絶縁だけによって充電部から絶縁されたケーブルリールの可触金属部は,アース用端子又はアース

極に確実に接続しなければならない(9.4 参照)

他のケーブルリールの可触金属部は,二重絶縁又は強化絶縁で充電部から隔離しなければならない。そ

うしたケーブルリールには,保護回路の導通を維持するための手段がケーブルリール内にあり,二重絶縁

又は強化絶縁によって可触面から絶縁されている場合には,当該手段を付けることができる。

適否は,目視検査,17.及び 24.に規定する試験によって判定する。

12.3

ケーブル交換形ケーブルリールは,次のことが可能な構造でなければならない。

−  導体を端子に容易に取り付ける。

−  導体の絶縁物が導体の極とは異なる極の裸金属部と接触せずに導体を適正に位置決めする。

−  可とうケーブルの絶縁物を傷つけるおそれのあるシャープエッジ,バリ及びこれに類するものがない

滑らかな表面に可とうケーブルを巻き付ける。

−  固定配線用の可とうケーブルを接続している間,内部配線がしっかりと固定された状態を保つ。

−  可とうケーブルの絶縁物を傷つける危険なしに可とうケーブルを容易に取り付けて接続できるように

端子を適切に配置する。


15

C 8284 : 2000

適否は,目視検査及びケーブルリール附属の可とうケーブルを使用した断路及び再接続によって判定す

る。

12.4

可とうケーブルが通る金属部の入口穴には,絶縁物製のブッシングを付けなければならない。

12.5

ケーブル非交換形ケーブルリールは,次による。

−  ケーブルリールを永久に使用できないように破損しない限り,可とうケーブルをケーブルリールから

分離することができない。又は容易に分解できない。

12.6

可とうケーブルを傷つけるおそれのある可動部と可とうケーブルが接触するのを有効に防止しなけ

ればならない。

12.7

露出した充電導体は,それらの導体間の距離及び可触金属部に対する距離が 24.に示す規定値以下に

ならないように確実に固定しなければならない。

適否は,21.の試験の後に判定する。

12.8

ケーブルリールは内部配線,ねじ又はこれに類するものが緩んでも充電部と可触金属部の間に接触

の危険がない構造でなければならない。

12.9

絶縁物の裏打ち,隔壁のようなものは,機械的強度が適切でなければならない。また,確実に固定

しなければならない。

12.10

ケーブルリールは,差込口に設けられたプラグのピンの入口穴を除き,カバーに充電部用の自由な

開口部がない構造でなければならない。

12.11

温度過昇防止装置及び電流遮断装置は

−  引外し自由でなければならない。

−  非自己復帰型でなければならない。

−  端子のカバーを開けずにリセットできる構造でなければならない。

−  温度又は電流の設定を使用者が変更できない構造でなければならない。

−  次を断路しなければならない。

a)

2

極ケーブルリールの少なくとも 1 極。その極は,有極ケーブルリールでは電圧極でなければならな

い。

b)

他のケーブルリールの中性極以外のすべての極。

ヒューズは,使用者が元々取り付けられていたものよりも高い定格のヒューズと交換することが不

可能なときに限り,許容される。保護用導体がある場合,その導体の回路が遮断されてはならない。

12.12

温度過昇防止装置又は電流遮断装置は,低温で自己復帰してはならない。

適否は,次の試験によって判定する。

温度過昇防止装置又は電流遮断装置を作動させ,

−10±2℃の低温に約 8 時間保ったときに自己復帰しな

いことを確認しなければならない。

12.13

スイッチが取り付けられている場合には,中性極を切る必要のない有極プラグ及び差込口を使用し

たケーブルリールにスイッチが取り付けられている場合を除き,スイッチは,すべての極を断路しなけれ

ばならない。

保護用導体がある場合,その導体が遮断されてはならない。

12.14

ケーブルブッシングは,確実に固定しなければならない。また,ブッシングを取り付ける材料によ

る損傷を防止するような形でなければならない。ケーブルブッシングは,例えば,ゴムのような,天然の

ものか又は合成エラストマ材製であってはならない。


16

C 8284 : 2000

12.15

漏電遮断器を組み込んだケーブルリールは,漏電遮断器の電源側のケーブルが 2m 以下となる構造で

なければならない(

付図 参照)。

ただし,感度電流が 15mA 以下の高速型の漏電遮断器を組み込んだものはこの限りでない。

12.4

から 12.15 の要求事項に対する適否は,目視検査及び手動試験,更に 12.14 については 14.の試験に

よって判定する。

12.16

ケーブルリールに組み込まれた漏電遮断器は,定格感度電流が 30mA 以下でなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

13.

部品  可とうケーブル,プラグ,差込口,電流遮断装置,温度過昇防止装置,安全変圧器,モーター,

スイッチ,ヒューズ,漏電遮断器,ランプソケット及び接続装置といったケーブルリールに組み込まれる

か又はケーブルリールと一体の部品は,関係する規格が適用できる限り,それらの規格に適合しなければ

ならない。

部品は,ケーブルリールに発生する条件に適合しなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

14.

耐老化性  ケーブルリールは,老化に十分に耐える構造及び材料製でなければならない。

適否は,次の加速老化試験及びその直後に行う 15.並びに 17.に規定された試験によって判定する。

ケーブルリールにその設計に適合した可とうケーブルを取り付け,グランドがある場合には,21.に規定

するトルクの 3 分の 2 のトルクでグランドを締める。完全巻取り状態のケーブルリールを,通常の使用位

置にして,通常の空気の組成及び気圧をもち,大気で自然循環される恒温槽に入れる。恒温槽の温度及び

老化試験の期間は,次による。

温度 70±2℃で 7 日間(168 時間)

試験が終了してケーブルリールを室温に戻した後,分解したり,ねじ形接続部を緩めたり,締めたりせ

ずに,ケーブルリールを調べる。

試験品は,拡大せずに正常視力又は矯正視力で見えるき裂があってはならない。また,材料がねばつい

たり,べたついたりしてはならない。これは,次のようにして判断する。

乾いた粗目の布で包んだ人差し指を使用して 5N の力で試験品を押す。

試験品に布のこん跡が残ってはならない。また,試験品の材料が布に付着してはならない。

この試験の後,試験品はこの規格に不適合となるような損傷を示してはならない。

さらに,封止用コンパウンドが流れ出してはならない。

備考 5N の力は,次のようにして得ることができる。試験品を天びんの一方の皿に載せ,他方の皿に

試験品の質量に 500g を加えたものに等しいおもりを載せる。その上で,乾いた粗目の布で包ん

だ人差し指で試験品を押して平衡を取る。

15.

有害な水の浸入に対する抵抗  はね水又は噴流に対して保護されたケーブルリールの外郭は,ケーブ

ルリールの区分に基づく水の浸入に対する保護等級を表示しなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

−  はね水に対して保護されたケーブルリールについては,JIS C 0920 の要求事項に基づく保護等級 IPX4

について規定された試験を行う。

−  噴流に対して保護されたケーブルリールについては,JIS C 0920 の要求事項に基づく保護等級 IPX5


17

C 8284 : 2000

について規定された試験を行う。

試験の直後に,ケーブルリールは,17.2 に規定する耐電圧試験に耐えなければならない。また,目視検

査によって水が過度に浸入しておらず,充電部に達していないことが確認されなければならない。

16.

耐湿性  ケーブルリールは,通常の使用状態で生じる湿度に耐えられなければならない。

適否は,次の湿度処理によって判定する。

ノックアウトがある場合には,その一つを開ける。

相対湿度が 91%と 95%の間に維持された空気を含む恒湿槽内で湿度処理を実施する。試験品を置くこと

ができるあらゆる場所の空気の温度を 20℃と 30℃の間の適当な値 から 1℃の範囲内に維持する。

恒湿槽に入れる前に,試験品を t±4℃の間の温度にする。

試験品を次のとおりに恒湿槽に入れる。

−  通常のケーブルリールの場合,2 日間(48 時間)

−  はね水及び噴流に対して保護された防まつ形及び防噴流形ケーブルリールの場合,7 日間(168 時間)

備考1.  ほとんどの場合,湿度処理前に少なくとも4時間試験品を規定温度に保持することによって,

試験品を規定温度にすることができる。

2. 91%

と 95%の間の相対湿度は,空気との十分な接触面をもつ硫酸ナトリウム (NaSO) 又は硝

酸カリウム (KNO) の飽和水溶液を恒湿槽に入れることによって,得ることができる。

3.

恒湿槽内に規定条件を実現するためには,内部の空気を絶えず循環させ,一般に断熱されて

いる箱を使用する必要がある。

この処理の直後に,ケーブルリールは,17.1 及び 17.2 に規定する絶縁抵抗及び耐電圧試験

に適合しなければならない。ケーブルリールは,この規格の意味での損傷を示してはならな

い。

17.

絶縁抵抗及び耐電圧  ケーブルリールの絶縁抵抗及び耐電圧は,適切でなければならない。

適否は,17.1 及び 17.2 に規定された試験によって判定する。これらの試験は,恒湿槽又は取り外されて

いる部分の再組立後,試験品を規定の温度にした室内で 16.の試験の直後に行う。ケーブルリールは,試験

を行う前に伸張しなければならない。

17.1

約 500V の直流電圧を印加して絶縁抵抗を測定する。測定は,電圧を印加してから 1 分後に行う。絶

縁抵抗は,5M

Ω以上でなければならず,次の箇所で連続測定しなければならない。

a)

一か所に接続したすべての極とボディの間。

b)

順次,各極と他のすべての極の間。他の極は,ボディに接続する。

c)

金属外郭とその絶縁物の裏打ち(もしあれば)の内面に接触した金属はくとの間。

この試験は,絶縁するために絶縁物の裏打ちが必要とされる場合にだけ行う。

d)

可搬形ケーブルリールの締付ねじを含むケーブル止めの可触金属部とアース用端子又はアース極(も

しあれば)の間。

e)

可搬形ケーブルリールのケーブル止めの可触金属部とその場所に差し込まれる可とうケーブルの最大

径の金属棒の間。

“ボディ”という用語は,すべての可触金属部,ハンドル,ノブ,グリップ,これに類するもの及びそ

れらのシャフト(絶縁故障があるとそれらのシャフトが充電される場合)並びに絶縁物製のすべての可触

面に接触した金属はくを含む。この用語には非可触金属部は,含まない。


18

C 8284 : 2000

ケーブル非交換形ケーブルリールについては測定 c)d)及び e)は,行わない。

絶縁物製部分の外面に金属はくを巻き付けるか又はその内面に接触させて,

付図 に示す標準試験指と

同一寸法の無関節の試験指を使用し,著しい力を加えることなく,金属はくを穴又は溝に押し付ける。

17.2

ケーブルリールの絶縁物に対し,周波数 50Hz 又は 60Hz の正弦波形の電圧を 1 分間印加する。最初

は規定電圧の半分以下の電圧を印加し,その後電圧を急激に規定電圧値まで引き上げる。印加する箇所は

17.1

に示す場所とする。

試験電圧は,次による。

−  定格電圧 130V 以下のケーブルリールの場合,1 250V

−  定格電圧 130V 超のケーブルリールの場合,2 000V

二重絶縁又は強化絶縁で分離された可触金属部の場合,それらの部分と充電部の間に印加する試験電圧

は,4 000V でなければならない。

試験中にフラッシュオーバー又は破壊が生じてはならない。

備考1.  電圧降下のないグロー放電は,無視する。

2.

試験に使用される高電圧変圧器は,出力電圧を適切な試験電圧に調整した後に出力端子を短

絡すると,出力電流が 200mA 以上となるように設計する。

出力電流が 100mA 未満のときに過電流継電器は,トリップしない。

3.

印加する試験電圧の実効値は,±3%の範囲内で測定する。

18.

平常動作  平常動作は,次による。

18.1

ケーブルリールは,過度の摩耗又は他の有害な影響なしに,通常の使用で生じる機械的,電気的及

び熱的応力に耐えなければならない。

適否は,18.2 から 18.4 の試験によって判定する。

18.2

固定部と可動部を接続するように意図されたスリップリングのような接点を含むケーブルリールの

場合,無負荷電圧を 12V 以下の交流電源から取り,11.1 の最小断面積に関係した電流を各相導体,中性導

体及びアース用導体に負荷する。

接触を行う部材の近くで電圧降下を測定する。

この測定は,定格負荷下のケーブルリールが定常状態となった直後に行わなければならない。

抵抗は,0.05

Ω以下でなければならない。

ケーブルリールについて 18.3 に示す通常動作に関する試験及び 18.4 の耐電圧試験を行った後にこの試験

を繰り返す。

抵抗の増加が 50%以下で,相導体及び中性導体については 0.075

Ω以下,アース用導体については 0.05Ω

以下でなければならない。

18.3

可とうケーブルを通常の使用で最も起こりうる方向に最大速度 0.5m/s で通常の使用の場合と同様に

ケーブルリールから伸張してケーブルリールに巻き戻す。

18.3.1

から 18.3.3 によって試験を行う。

18.3.1

可動接点(スリップリング又はこれに類するもの)を組み込んでいない手動ケーブルリールの場合

−  可とうケーブルの全長を伸張する。

−  操作サイクル数は 100 回とする。

18.3.2

可動接点を組み込んだ手動ケーブルリールの場合


19

C 8284 : 2000

−  リールの回転部が約 2 回転し,少なくとも 2 巻きの可とうケーブルがリールに残るように,可とうケ

ーブルを伸張する。

−  巻戻し中,可とうケーブルの導体の総断面積に対し,10N/mm

2

の張力を加えた状態とする。

−  操作サイクル数は 10 000 回とする。

18.3.3

自動ケーブルリールの場合

−  リールの回転部が約 2 回転し,少なくとも 2 巻きの可とうケーブルがリールに残るように,可とうケ

ーブルを伸張する。

−  巻戻し中,可とうケーブルをケーブルリールの巻取り力に見合った力を加える張力を加えた状態とす

る。

−  操作サイクル数は,10 000 回とする。

−  自動巻戻し機構を組み込んだリールのケーブルは,組み込まれた自動装置を使用して 100 回,完全に

伸張して妨害なしに巻き戻す。

18.3.1

18.3.2 及び 18.3.3 の試験の後,ケーブルリールは,安全性を損なう損傷か又はその後,使用がで

きなくなる損傷があってはならない。

特に,ケーブルリールは,次の状態を示してはならない。

−  電気的接続部の緩み

−  機械的部分又は接続部の緩み

−  可とうケーブルのシース又は絶縁物の損傷

18.4  18.3

の試験の直後に,ケーブルリールは,試験電圧を 500V に引き下げて行う 17.2 の耐電圧試験に

耐えなければならない。この試験は,事前に湿度処理を行わずに行う。

試験中にフラッシュオーバー又は破壊が生じてはならない。

さらに,電気的接続部又は導体の破損があってはならない。

19.

通常使用時の温度上昇  通常使用時の温度上昇は,次による。

19.1

ケーブルリールは通常の使用で人又は周囲に対する危険を引き起こすような過大な温度になっては

ならない。

19.2

適否は,次の条件で各部の温度上昇を測定して判定する。

可搬形ケーブルリールは,通常の使用位置にして,できるかぎり壁に近いテストコーナーに置く。テス

トコーナーは,床及び直角を成す二つの壁からなり,すべてが厚さ約 20mm のつや消し黒塗装の合板製で

なければならない。

固定形ケーブルリールは,できるかぎり天井及び壁に近いテストコーナーの壁又は天井に取り付ける。

テストコーナーは,天井及び直角をなす二つの壁からなり,すべてが厚さ約 20mm のつや消し黒塗装の合

板製でなければならない。

供試部分の温度に最小限の影響しか及ぼさないように選択及び配置した細い線の熱電対で温度上昇を測

定する。

壁,天井及び床の表面の温度上昇の測定に使用する熱電対は,表面に埋め込むか又は径 15mm,厚さ 1mm

で表面から突出しないで小さな黒い銅又は黄銅製ディスクの裏に取り付ける。

ケーブルリールは,できる限り,最高温度に達しそうな部分がディスクに触れるように配置する。

ハンドル,ノブ,グリップ及びこれに類するものの温度上昇を測定するときには,通常の使用で握るす

べての部分及び絶縁物製であれば熱い金属と接触した部分を測定する。


20

C 8284 : 2000

電気的絶縁物の温度上昇は,故障すると短絡したり,充電部と可触金属部の間が接触したり,沿面距離

又は空間距離の 24.に規定する数値以下になるおそれのある部分を測定する。

完全巻取り状態のケーブルリールと伸張状態のケーブルリールについて試験を行う。ケーブルリールに

はそれぞれ巻取り状態と伸張状態の表示に対応する定格電力を加える。定常状態が確立されるまでケーブ

ルリールを動作させる。

試験電流は cos

φ

=1

0.05

0

とする。

表 6  最大通常温度上昇

部分

温度上昇

K

内外配線及び可とうケーブルのゴム絶縁…………………………

35

内外配線及び可とうケーブルの塩化ビニル絶縁…………………

45

付加絶縁として使用されるケーブルシース………………………

35

内外配線及び可とうケーブルのシリコンゴム絶縁………………

145

劣化すると安全性に影響するおそれのあるガスケット又は他の
部分に使用されるゴム:

−  付加絶縁又は強化絶縁として使用されるとき………………

40

−  他の場合…………………………………………………………

50

ワイヤ以外の絶縁として使用される材料:

−  下記製の成形品:

・  セルロース充てん剤入りフェノールフォルムアルデヒド

85

・  ミネラル充てん剤入りフェノールフォルムアルデヒド 100

・  メラミンフォルムアルデヒド………………………………

75

・  ユリアフォルムアルデヒド…………………………………

65

−  グラスファイバー強化ポリエステル…………………………

110

−  シリコンゴム……………………………………………………

145

−  ポリテトラフルオロエチレン…………………………………

265

−  当該製品が付加又は強化絶縁として使用されるときの純雲

母及び緊密焼結セラミック材…………………………………

400

−  熱可塑性材………………………………………………………

1)

テストコーナーの支持物,壁,天井及び床………………………

60

スライド接点…………………………………………………………

65

通常の使用で手で触れるハンドル及び同種の部分:

−  金属製……………………………………………………………

40

−  絶縁物製…………………………………………………………

50

外部導体のアース用端子を含む端子………………………………

60

ランプソケット E27:

−  金属又はセラミック形…………………………………………

160

−  セラミック以外の絶縁形………………………………………

120

ランプソケット E14, B15, B22:

−  金属又はセラミック形…………………………………………

130

−  セラミック以外の絶縁形………………………………………

90

−  T 表示付き………………………………………………………

T

−25

1)

熱可塑性絶縁材は数が多いので,それらの材料の許容温度上昇を指定するの
は不可能である。暫定的に,22.3のボールプレッシャー試験を行わなければ
ならない。

試験中に温度過昇防止装置又は電流遮断装置が作動してはならない。

この試験の後,ケーブルリールは,この規格の意味での変形又は損傷があってはならない。

試験中に 22.3 の試験を実施するのに必要な温度上昇を決定する。


21

C 8284 : 2000

備考  経験によると,可とうケーブルの絶縁物で最も熱くなるのは,慎重に巻き戻した時のケーブル

リールの第 2 層と第 3 層の間の中心部である。

20.

過負荷状態時の温度上昇  ケーブルリールは,異常な電気的負荷を接続した後も感電又は火災のおそ

れがない構造でなければならない。温度過昇防止装置又は電流遮断装置を組み込んだケーブルリールにつ

いては 20.1 の試験,他のタイプについては 20.2 の試験を適用する。

20.1

ケーブルリールを 19.に示す条件で試験し,温度過昇防止装置又は電流遮断装置が作動しない範囲で

可能な最大電流を,定常状態が確立されるまでか又は 4 時間かどちらか短い時間について,ケーブルリー

ルに負荷する。

備考  温度変化が 1K/h 以下の時,定常状態に達している。

表 に示すケーブルリール部分の温度上昇が表 の数値を 25K 以上超えてはならない。

この試験の後,次の条件が満たされなければならない。

−  ケーブルリールの感電に対する保護に影響する変形があってはならない。

−  ケーブルリールの絶縁物又は可とうケーブルに短絡又は損傷があってはならない。また,ケーブルリ

ールがそれ以上使用できなくなってはならない。

適否は,

目視検査,

温度上昇試験の直後に行い,

付図 に示す標準試験指による試験及び試験電圧を 500V

に引き下げて行う 17.2 に規定する耐電圧試験によって判定する。

耐電圧試験前には湿度処理は,繰り返さない。

−  温度過昇防止装置又は電流遮断装置が変形又は損傷してはならない。また,プリセット値が変化して

はならない。

適否は,目視検査及び 20.1 の試験を受けていないケーブルリールに取り付けた温度過昇防止装置又は電

流遮断装置についての比較リリース試験によって判定する。

−  アース接続が損なわれてはならない。

適否は,9.7 に規定する試験によって判定する。

20.2

この試験には 3 個の新たな試験品を使用する。19.に示す条件で,完全に巻き取った状態で,定格電

圧でケーブルリールのプラグを差し込むことができる差込口の最大定格電流の 1.5 倍又は固定型ケーブル

リールの場合には保護装置の定格電流の 1.5 倍に相当する試験負荷を使用して,ケーブルリールを試験す

る。

試験回路は,ケーブルリールを設置する場所の短絡電流を 3 000A±5%として,JIS C 0364

443 の 434

及び IEC 60364

4473 の 473.2 の要求事項に従って選択した短絡保護装置で保護しなければならない。

定常状態に達するまで又は短絡保護装置が作動するまで負荷をかける。

この試験の後,次の条件に適合しなければならない。

−  ケーブルリールが感電に対する保護に影響する変形を示してはならない。

適否は,ケーブルリールを完全に巻き戻しておいて,目視検査及び

付図 の標準試験指による試験によ

って判定する。標準試験指で充電部に触れることができてはならない。

ケーブルリールをほぼ室温まで冷却した後,急激に力を加えることなく,通常の伸張操作の場合と同様

に,次の引張荷重を 5 回,毎回 10 秒間かける。

−  公称断面積が 1.0mm

2

以下の可とうケーブルをもつケーブルリールの場合,最大 60N

−  公称断面積が 1.0mm

2

を超える可とうケーブルをもつケーブルリールの場合,最大 80N

ケーブルリールについて

付図 の標準試験指による試験を再度行い,その試験中に充電部又は充電部と


22

C 8284 : 2000

接触するおそれのあるアース接続されていない金属部に触れることができてはならない。ケーブルが一部

又は完全に伸張されている場合には,ケーブルの伸張された部分について 17.2 に規定する電圧値を 500V

に引き下げて絶縁耐力試験を行う。

伸張されたケーブルの両端を最大 200mm 水から出して,ケーブルの伸張された部分を 20±5℃の温度の

水に 1 時間浸す。

その上で,一か所に接続したすべての導体と水との間に電圧を印加し,試験電圧を 5 分間印加する。

−  充電された導体の導通が維持される場合,9.4 の可触金属部がある場合,それとアースとの接続の導通

が損なわれてはならない。

適否は,目視検査及び 8.1.1 に基づく電気表示器を使用した導通試験によって判定する。

−  ケーブルリールが発火してはならない。

21.

機械的強度  機械的強度は,次による。

21.1

ケーブルリールは,適切な機械的強度をもたなければならない。また,通常の使用で予想される手

荒な取扱いに耐えられる構造でなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

a)

総質量が 2.5kg 以下の可搬形ケーブルリールの場合,21.2 及び 21.3 の試験。

b)

総質量が 2.5kg を超え 30kg 以下の可搬形ケーブルリールの場合,21.2 及び 21.4 の試験。

c)

総質量が 30kg を超える可搬形ケーブルリールの場合,21.2 及び 21.5 の試験。

d)

固定取付用のケーブルリールの場合,21.2 の試験。

e)

ねじ形グランドが付いたケーブルリールの場合,21.7 の追加試験。

21.2

付図 に示すスプリング式衝撃試験器で,衝撃エネルギーを 1 J として,ケーブルリールに打撃を与

える。

試験器は,器体,打撃部材及びばね式リリースコーンという三つの主要部分で構成する。器体は,箱,

打撃部材ガイド,リリース機構及びそれにしっかりと固定されたすべての部分からなる。この組立品の質

量は 1 250±10g である。打撃部材は,ハンマーヘッド,ハンマーシャフト及びコックノブからなる。この

組立品の質量は,250±1g である。

ハンマーヘッドは,半径 10mm の半球面をもち,ロックウェル硬度 HR 100 のポリアミド製である。

コーンは,質量が 60g で,コーンばねは,リリースジョーが打撃部材を解放する点にあるときに約 5N

の力を出す。リリース機構ばねは,リリースジョーを係合位置で出力できる位置に調整する。

打撃部材を解放するのに必要な力は,10N 以下にする。ハンマーシャフト,ハンマーヘッド及びハンマ

ースプリングの調整手段の構成は,ハンマーヘッドの先端が衝撃面を通る約 1mm 前にハンマースプリン

グがその蓄積エネルギーのすべてを解放するものとする。

衝撃前の最後の 1mm の移動については,打撃部材には摩擦があってはならない。また,運動エネルギ

ーだけをもち,蓄積エネルギーをもたない自由に移動する質量でなければならない。さらに,衝撃面を通

過後,打撃部材は,更に少なくとも 8mm にわたり妨害なしに自由に移動できなければならない。

リリースジョーがハンマーシャフトの溝でロックするまでコックノブを引いて試験器をコックする。

供試点の表面に対して垂直方向にリリースコーンを試験品に押し付けて打撃を加える。

圧力をゆっくりと高めるとコーンが戻ってリリースバーに接触する。そのときリリースバーが動いてリ

リース機構を作動させ,ハンマーが打撃を加える。

試験品全体をしっかりと支え,差込口,信号ランプ及びこれに類するものがリール構造と一体の場合に


23

C 8284 : 2000

はそれらを含めて外郭のあらゆる弱そうな箇所に 3 回打撃を加える。くぼみに取り付けて保護されていな

い,通常の使用で打撃にさらされる部分にも打撃を加える。

有害な水の浸入に対して保護されていない可搬形ケーブルリールについては,

−5℃でこの項の衝撃試験

を行う。

防まつ形,防噴流形の可搬形ケーブルリールについては,−15±2℃でこの項の衝撃試験を行う。

規定の温度に達するまでケーブルリールを冷蔵庫に入れておき,冷蔵庫から取り出して 1 分以内に試験

を行う。

21.3

ケーブルリールを結果が最も厳しくなる方法で 0.75m の高さからコンクリートの床へ 10 回落下させ

る。この試験中,可とうケーブルの全長をリールに巻き付けておかなければならない。

21.4

ケーブルリールを 0.75m の運搬ハンドル高さからコンクリートの床へ 10 回落下させる。

この試験中,

可とうケーブルの全長をリールに巻き付けなければならない。

備考  “運搬ハンドル高さ”という用語は,床から通常ケーブルリールを短距離運搬するのに使用さ

れるケーブルリールのハンドルまでの垂直距離を意味する。

21.5

通常の位置のケーブルリールをコンクリートの床へ最も不利となる方向に,ただし,同一方向の転

倒は 3 回以下として,10 回転倒させる。

この試験中,可とうケーブルの全長をリールに巻き付けなければならない。

21.6  21.2

から 21.5 の試験の後,感電に対する保護が影響を受けてはならない。また,ケーブルリールの

安全性に影響するか又はケーブルリールがそれ以上使用できなくなるような損傷があってはならない。特

−  差込口及び電気的接続部が緩んだり,傷ついたりしてはならない。

−  カバー又は外郭に肉眼で見えるき裂があってはならない。

−  絶縁物製の絶縁隔壁又は他の部分の有効性が損なわれてはならない。

仕上がり時の損傷,沿面距離又は空間距離に影響しない小さなへこみ及び感電又は湿気に対する保護に

有害な影響を与えない小さな欠けは無視する。

備考  正常視力又は矯正視力で拡大せずには見えないき裂及び繊維強化成形品並びにこれに類するも

のの表面のき裂は,無視する。

21.7

ねじ形グランドは,通常の使用で生じる機械的応力に耐えなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

ねじ形グランドにパッキンの内径以下で,その内径に最も近い自然数に等しい直径 (mm) の円柱金属棒

を取り付ける。

その上で,適切なスパナで

表 に示すトルクを 1 分間かけてグランドを締める。

表 7  グランドの試験トルク

トルク  N・m

円柱金属棒の径

mm

金属グランド

成形材製グランド

14

以下…………………

6.25 3.75

14

を超え,20 以下……

7.50 5.00

20

を超えるもの………

10.00 7.50

この試験の後,試験品のグランド及び外郭がこの規格の意味での損傷を示してはならない。

22.

耐熱性  耐熱性は,次による。


24

C 8284 : 2000

22.1

ケーブルリールは,十分な耐熱性をもたなければならない。

適否は,22.2 及び 22.3 に規定する試験によって判定する。それらの試験は,ケーブルリールのケーブル

を完全に伸張して行う。

22.2

ケーブルリールを温度 100±2℃の恒温槽に 1 時間入れる。

この試験中にケーブルリールがそれ以上使用できなくなる変化を示してはならない。また,充電部が露

出するほど封止用コンパウンドが流れ出してはならない。

この試験の後,試験品をほぼ室温まで冷却させる。

次いで,

付図 に示す標準試験指で 5N 以下の力を加える。充電部との接触があってはならない。

この試験の後も,表示が判読できなければならない。

備考  この規格の意味で安全性が損なわれないかぎり,封止用コンパウンドの変色,膨れ又はわずか

な変形は,無視する。

22.3

絶縁物製の外部部分,充電部及びアース回路部分がある場合,アース回路部分を所定位置に保持す

るために必要な絶縁物製の部分について,

付図 に示す試験器でボールプレッシャー試験を行う。

供試部分の表面を水平位置に置き,その表面に対して直径 5mm の鋼球を 20N の力で押し付ける。

試験品を恒温槽に入れる前に,ボールプレッシャー試験器を規定の試験温度まで上げる。

19.

の試験中に測定した関係する部分の温度上昇を 40±2℃超える温度か,70±2℃の温度か,どちらか高

い方の温度の恒温槽で試験を行う。充電部及びアース回路部分がある場合,所定位置に保持するのに必要

な絶縁物の部分については,温度を 125±2℃としなければならない。

ボールを 1 時間後に試験品から外し,試験品を冷水に浸して 10 秒以内にほぼ室温まで冷却する。ボール

によって生じたへこみの直径を測定し,その直径は,2mm 以下でなければならない。

23.

ねじ,通電部及び接続部  ねじ,通電部及び接続部は,次による。

23.1

電気的又はその他の接続部は通常の使用で生じる機械的応力に耐えられなければならない。

電気的接触圧力を伝達するねじは,金属にねじ込まなければならない。

適否は,目視検査及び接触圧力を伝達するか又はケーブルリールの取付及び接続を行うときに操作する

ねじ並びにナットについては,次の試験によって判定する。

ねじ又はナットを次のとおり締めて緩める。

−  絶縁物製のねじ部とロックするねじの場合,10 回。

−  ナット及び他のねじの場合,5 回。

絶縁物のねじ部とロックするねじは,毎回,完全に取り外して再挿入する。

端子ねじ及びナットを試験するときには,10.3.1 に規定する最大断面積の銅線又はケーブルリール附属

の可とうケーブルの断面積と同等の断面積の導体を端子に入れる。

試験は,適当な試験用ドライバーで,

表 に示すトルクをかけて行う。

ねじ又はナットを緩めるたびに,導体を動かす。この試験中,端子が緩んではならない。また,ねじの

破損又はねじ部,ワッシャー,圧力板若しくはドライバーで回すことができなくなるような頭溝の損傷と

いったねじ形接続部を使用できなくするような損傷があってはならない。

備考1.  ケーブルリールの取付及び接続を行うときに操作するねじ並びにナットには,端子ねじ又は

ナット,組立ねじ,カバー固定用ねじ及びこれに類するものが含まれる。

2.

試験用ドライバーの刃の形状は,ねじの頭に合致する。

3.

ねじ及びナットは,急激な力を加えずに締める。


25

C 8284 : 2000

4.

カバーの損傷は,無視する。

5.

使用者が緩めそうなねじは,ロックされていることが望ましい。

23.2

絶縁物製のねじ部とかん合し,ケーブルリールの取付及び接続を行うときに操作するねじについて

は,ねじ穴又はナットへの正しい差込みが確保されなければならない。

適否は,目視検査,測定及び手による試験によって判定する。

備考  正しい差込みに関する要求事項は,例えば固定されるべき部分にねじを案内する,めねじのく

ぼみ又は先導ねじ部を除去したねじの使用などによって,斜めにねじを差し込むことが防止さ

れる場合には,適合している。

23.3

電気的接続部は,予想される絶縁物の収縮を補償するだけの弾力性が金属部にある場合を除き,接

触圧力がセラミック,純雲母,又は同等に適した特性をもつ他の材料以外の絶縁物を通じて伝わらない設

計でなければならない。

適否は,目視検査によって判定する。

備考  寸法の安定性に関して材料が適切かどうかを考慮する。

23.4

電気的及び機械的接続部の役目をするねじ,ナット及びリベットは緩んだり,回転しないようにロ

ックしなければならない。

適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。

備考1.  スプリングワッシャーは,十分なロックを行うことができる。

2.

リベットについては,非円形の軸部又は適切な切欠きで十分である。

3.

加熱時に軟化する封止用コンパウンドは,通常の使用でねじりを受けないねじ接続部につい

てだけ十分なロックを行う。

23.5

通電部は,アース用端子を含む端子の通電部を含めて,ケーブルリールに生じる条件の下で意図さ

れた用途に適切な機械的強度,電気伝導率及び耐食性をもつ金属製のものでなければならない。

適否は,目視検査及び必要な場合には化学分析によって判定する。

許容温度範囲内及び通常の化学汚染状態で使用するときの適切な金属の例は,次のとおりである。

−  銅

−  圧延板(冷間)で作られた部分については 58%以上の銅,及び他の部分については 50%以上の銅を含

む合金

− 13%以上のクロム及び 0.09%以下の炭素を含むステンレス鋼

−  ISO 2081 に従って亜鉛めっきを施され,次の最低めっき厚さをもつ鋼

・  有害な水の浸入に対して保護されていないケーブルリールについては,5

µmISO 使用条件 No.1

・  防まつ形ケーブルリールについては,12

µmISO 使用条件 No.2

・  防噴流形ケーブルリールについては,25

µmISO 使用条件 No.3

−  ISO 1456 に従ってニッケル及びクロムめっきを施され,次の最低めっき厚さをもつ鋼

・  有害な水の浸入に対して保護されていないケーブルリールについては,20

µmISO 使用条件 No.2

・  防まつ形ケーブルリールについては,30

µmISO 使用条件 No.3

・  防噴流形ケーブルリールについては,40

µmISO 使用条件 No.4

−  ISO 2093 に従って錫めっきを施され,次の最低めっき厚さをもつ鋼

・  有害な水の浸入に対して保護されていないケーブルリールについては,12

µmISO 使用条件 No.2

・  防まつ形ケーブルリールについては,20

µmISO 使用条件 No.3

・  防噴流形ケーブルリールについては,30

µmISO 使用条件 No.4


26

C 8284 : 2000

23.6

機械的に摩耗するおそれのある通電部は,電気めっきした鋼製であってはならない。

湿潤状態では,電気化学的に大きな差を示す金属は,相互に接触させて使用してはならない。

適否は,目視検査により判定する。

備考  ねじ,ナット,ワッシャー,締付板及び同種の端子部分に対しては,この項の要求事項は適用

されない。

23.7

通電部の接続に転造ねじ又は切削ねじを使用してはならない。通常の使用で接続を防止する必要が

なく,各接続に少なくとも 2 本のねじが使用される場合には,アース接続を行うのに転造ねじを使用する

ことができる。

23.8

可とうケーブルを接続又は交換するために使用者がねじを外す必要がある箇所には切削ねじを使用

してはならない。

23.9

ケーブルリールの取付及び接続を行うときに操作するねじは,亜鉛又はアルミニウムといった軟質

のものや,クリープしがちな金属製であってはならない。

23.10

可とうケーブル又は他の部分を交換するときに外すねじは,それを金属ねじと交換すると充電部と

アースされた部分又は可触金属部の間の絶縁が損なわれるおそれがある場合には,絶縁物製であってはな

らない。

23.7

から 23.10 の要求事項に対する適否は,目視検査によって判定する。

23.11

通常の使用で滑り作用を受ける接点は,耐食性をもつ金属製でなければならない。

この要求事項に対する適否は,目視検査によって判定し,疑義のある場合,化学分析によって判定する。

24.

沿面距離,空間距離及びシーリングコンパウンドを通しての絶縁距離  沿面距離及び空間距離は,定

格電圧 130V 以上は

表 に示す数値以上でなければならない。

表 8  最小沿面距離及び空間距離

ケーブルリールの定格電圧

250V

以下 250V を超,

440V

以下

箇所

沿面距離

空間距離

沿面距離

空間距離

a)

異極の充電部間

3 3 4 3

b)

充電部と下記の間

1)

アース極又はアースされた可触金属

3 3 4 3

2)

強化絶縁又は二重絶縁によって充電

部から隔離された可触金属部

6 6 8 6

3)

機能絶縁によって充電部から隔離さ
れた他の金属部

3 3 4 3

c)

可触金属部と付加絶縁によって可触金
属部から隔離された他の金属部の間

3 3 4 3

備考  この表は個別の規格を満たさなければならない部品には適用されない(13.参照)

定格電圧 130V 未満は,次による。

−  極性を異にする充電金属部間及び充電金属部と地絡又は人の触れるおそれがある非金属部との間の空

間距離並びに沿面距離は,3mm 以上とする。

−  ただし,電線又はコードを接続する端子部を除き,堅固に固定された部分,金属粉が付着するおそれ

がない部分及び絶縁物の壁などで部品の可動範囲を有効に制限された箇所では 1.5mm 以上とできる。


27

C 8284 : 2000

適否は,測定によって判定する。

試験品のケーブルリールを使用して,適切な可とうケーブルを取り付けて測定を行う。固定形ケーブル

リールは,10.3.1 に規定する最大断面積の固定配線ケーブルを使用して配線する。

絶縁物製の外部部分の溝穴又は開口部を通しての距離は,可触面と接触した金属はくまで測定する。

付図 の試験指と同一寸法の無関節試験指でコーナー及びこれに類するものには金属はくを押し込むが,

開口部には金属はくを押し込まない。

備考1.  沿面距離に対する幅1mm 未満の溝穴の寄与は,その幅に限定される。

2.

全空間距離の計算では幅 1mm 未満のエアギャップは無視する。

25.

絶縁物の耐過熱性,耐炎性及び耐トラッキング性  絶縁物の耐過熱性,耐炎性及び耐トラッキング性

は,次による。

25.1

耐過熱性及び耐炎性  電気的効果のために熱応力にさらされるおそれがあり,劣化するとケーブル

リールの安全性が損なわれるおそれがある絶縁物製の部分は,異常な熱又は火によって不当な影響を受け

てはならない。

適否は,次のグローワイヤ試験によって判定する。

次の条件の下で JIS C 0072JIS C 0073JIS C 0074,及び JIS C 0075 の 4.から 10.に従ってグローワイ

ヤ試験を行う。

−  固定形ケーブルリールの通電部及びアース回路部分を所定位置に保持するために必要な絶縁物製の部

分については,850℃の温度で試験を行う。

−  可搬形ケーブルリールの通電部及びアース回路部分を所定位置に保持するために必要な絶縁物製の部

分については,750℃の温度で試験を行う。

−  通電部及びアース回路部分を所定位置に保持するために必要でない絶縁物製の部分については,それ

らがそれらと接触していても,650℃の温度で試験を行う。

規定された試験を同一の試験品の複数の箇所で行わなければならない場合には,前の試験によって生じ

た劣化が後で行う試験の結果に影響しないように注意しなければならない。

ワッシャーといった小さな部分については,この項の試験は適用しない。

セラミック材製の部分については,試験を行わない。

備考  グローワイヤ試験は,規定された試験条件の下で電気的に加熱された試験ワイヤが絶縁物部分

を発火させないことを確認するため又は規定された条件の下で加熱された試験ワイヤによって

発火するおそれのある絶縁物製の部分が限られた時間しか燃焼せず,炎又は供試部分からティ

ッシュペーパーで覆われた松材の板に落下する燃焼部分若しくは溶滴によって延焼しないこと

を確認するために実施する。

可能な場合には,完全なケーブルリールを試験品として使用する。

完全なケーブルリールを使用して試験を行うことができない場合には,試験用にケーブルリールから適

当な部分を切り取り使用する。

試験は,1 個の試験品を使用して行う。

疑義のある場合,更に 2 個の試験品を使用して試験を繰り返さなければならない。

グローワイヤ試験を 1 回行う。

試験中,試験品は,その意図された用途の内,供試面を垂直位置にするなどして最も不利となるように

置かなければならない。


28

C 8284 : 2000

加熱又は赤熱エレメントが試験品と接触する意図された用途の状態を考慮して,グローワイヤの先端を

試験品の規定された表面に適用しなければならない。

次の場合,試験品は,グローワイヤ試験に合格したものとみなす。

−  目に見える炎及び持続的な赤熱がない,又は

−  試験品の炎及び赤熱がグローワイヤを外してから 30 秒以内に消える。

ティッシュペーパーの発火又は板の焼け焦げがあってはならない。

25.2

耐トラッキング性  通常の部分か,充電部及びアース回路を支持したり,接触したりする部分以外

のケーブルリールの絶縁物部分は,耐トラッキング性がなければならない。

セラミック以外の材料については,JIS C 2134 に規定された耐トラッキング試験によって,試験溶液 A

及び 175V の試験電圧を使用して,適否を判定する。

合計 50 滴の滴が落下しないうちに電極間にフラッシュオーバー又は破壊が生じてはならない。

1

個の試験品のうちの 3 か所か,3 個の試験品を使用して,試験を行う。

26.

耐食性  鉄部分は,さびに対する適切な保護がなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

脱脂剤に 10 分間浸せきして,供試部分からすべてのグリースを除去する。次に,供試部分を温度 20±5℃

の 10%塩化アンモニウム水溶液に 10 分間浸せきする。

乾燥せずに,滴を振り落としただけで,供試部分を温度 20±5℃の水蒸気で飽和した箱の中に 10 分間入

れる。

温度 100±5℃の恒温槽で供試部分を 10 分間乾燥した後,表面に腐食のこん跡があってはならない。

備考  シャープエッジのさびのこん跡及びこすると取れる黄ばんだ膜は無視する。

小さなスプリング及びこれに類するもの及び摩擦にさらされる非可触部分については,グリース層がさ

びに対する十分な保護となる。

そうした部分についてはグリース膜の有効性に疑問がある場合にだけ試験を行い,次に事前にグリース

を除去せずに試験を行う。

備考  試験用に規定された液体を使用するときには,その蒸気の吸入を防止するために適切な対策を

講じることが望ましい。


29

C 8284 : 2000

付図 1  標準試験指


30

C 8284 : 2000

付図 2  増大保護をもつケーブルリールの充電部の非可触性を確認するためのゲージ


31

C 8284 : 2000

付図 3  導体の損傷を確認するための装置


32

C 8284 : 2000

付図 4  衝撃試験器

付図 5  ボールプレッシャー試験装置

付図 6  漏電遮断器を組み込んだケーブルリールの例 


33

C

 8284 :

 20
00

附属書(参考)  JIS と国際規格との対比表

JIS C 8284 : 2000

  電気アクセサリー−家庭用及びこれに類する用途のケーブルリール

IEC 61242 : 1995

  電気附属品−家庭用及びこれに類する用途

            のケーブルリール

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又 
            は側線

項目番号

内容

(II)

国際規格番

項目番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

1.

適用範囲 50V 以上 440V 以下 16A

以下のケーブルリール

IEC 61242 1

JIS

と同じ。 IDT

2.

引用規格

コードの JIS を引用

2

JIS

と同じ。

ただし,ISO

IEC

規格だけ引用

MOD

/追加

電線の JIS などを

追加

使用電線の引用規格に日本で

一般に使用される電線の規格
を追加する。 
日 本 の 電 線 に 関 す る も の で

TBT

協定の例外に該当する。

3.

定義

可搬型・固定型等の定義  3

JIS

と同じ。 IDT

4.

全般規定

信頼性と安全性の確保

 4

JIS

と同じ。 IDT

5.

試験に関する一般的
注意

20

℃で 3 個での型式試

 5

JIS

と同じ。 IDT

6.

分類

ケーブル交換・非交換な
どの分類

 6

JIS

と同じ。 IDT


34

C

 8284 :

 20
00

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又

            は側線

項目番号

内容

(II)

国際規格番

項目番号

内容

項 目 ご と の

評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

表示項目,表示記号,表
示場所

IEC 61242 7.2

JIS

と同じ。

ただし,交流記号

は ∼ 記 号 の み 規

MOD

/追加

交 流 記 号 は ∼ 又 は

AC

日本の配線で一般的な AC も
交流の記号とする。

今後,日本で交流表示として
“∼”が普及した時には AC
での表示を廃止する。

7.2

JIS

と同じ。

ただし,接地側極

の区分はない。

MOD

/追加

接地側極は N 又は

W

を追加。

日本の配線では接地側極が存
在するため,接地側端子の記

号を N 又は W の表示とする。 
接地側極の存在は日本の配電
方式によるもので TBT 協定の

例外に該当する。

7.

表示

7.4

JIS

と同じ。

ただし,防水性は

IP

記号表示のみ。

MDO

/追加

防 水 性 は JIS C 

0920

で定める用語

でも可を追加。

日本で一般的な防まつ,防噴
流など言語での表示を追加す

る。 
今後,日本で IPX 表示が普及
した時には、言語での表示を

廃止する。

8.

感電に対する保護

使用状態での充電部接
触不可。

IEC 61242 8

JIS

と同じ。 IDT


35

C

 8284 :

 20
00

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又 
            は側線

項目番号

内容

(II)

国際規格番

項目番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

9.

アース装置

差込口の接地極や本体
の接地を規定。

 9

JIS

と同じ。

ただし,可触金属
部 が 基 礎 絶 縁 だ

け で 保 護 さ れ る
す べ て の ケ ー ブ
ル リ ー ル に 接 地

端子を要求。

MOD

/変更

JIS

は可触金属部が

基 礎 絶 縁 だ け で 保
護 さ れ る す べ て の

ケ ー ブ ル リ ー ル に
接 地 端 子 の 要 求 は
削除し,定格 150V

を超えるか IP×4 以
上 の ケ ー ブ ル リ ー
ル の 差 込 口 に は 接

地極を要求追加。

日本ではクラス O 用のコンセ
ントやプラグを認めている。
定格 150V 超や防水形の差込

口には接地極を要求すること
で,基礎絶縁だけケーブルリ
ールへの接地端子の要求を除

外した。今後,クラス I 用コ
ンセントが普及した場合除外
規定を廃止する。

9.1

JIS

と同じ。

ただし,可触金属
部 が 基 礎 絶 縁 だ
け で 保 護 さ れ る

ケ ー ブ ル リ ー ル
の 差 込 口 に ク ラ
ス O 機器用のプ

ラ グ が か ん 合 で
きないこと

MOD

/削除

JIS

にはクラス O 機

器 用 の プ ラ グ か ん
合 不 可 の 規 定 を 除
外。

日本ではクラス O 機器用のコ

ンセントを認めている。また,
クラス I 用コンセントを普及
させるため,クラス O 機器用

プ ラ グ の か ん 合 を 認 め て い
る。また,IEC 本体にも,国
内規定で認める場合には除外

の規定がある。


36

C

 8284 :

 20
00

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又 
            は側線

項目番号

内容

(II)

国際規格番

項目番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

10.

端子及び端子部

端子構造,適用電線,ね
じ端子の試験方法

IEC 61242 10.1

JIS

と同じ。

ただし,すべての
ケ ー ブ ル 非 交 換

形 に は 再 使 用 不
能形端子を要求。

MOD

/変更

JIS

では,ケーブル

非 交 換 形 で も 使 用
者 が 容 易 に ケ ー ブ

ル を 交 換 で き な い
タ イ プ に は 結 線 可
能端子を認めた。

日本では,使用者がケーブル
を交換する慣習がない。使用
者がケーブルを交換するしな

いタイプには端子構造の制限
をする必要がない。 
日本の作業慣習によるもので

TBT

協定の例外に該当する。

    10.3.1

10.3.6

10.3.7

JIS

と同じ。

ただし,試験法の
すべての IEC 
線で規定。

MOD

/追加

JIS

では,試験法で

IEC

電線以外に JIS

の電線も追加。

日本で主に使われている電線

が規定されていないため,日
本の電線を追加する。 
日本の電線によるもので TBT

協定の例外に該当する。

    10.3.2

JIS

と同じ。

ただし,巻締め端

子 が 特 別 な 準 備
を 要 し な い 端 子
で あ る か ど う か

の規定なし。

MOD

/追加

JIS

では巻締め端子

は 特 別 な 準 備 の 要

ら な い 端 子 と し て
追加。

日本で一般的な巻締め端子を
特別な準備の要らない端子と

して追加する。 
日本の配線方法によるもので

TBT

協定の例外に該当する。


37

C

 8284 :

 20
00

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又 
            は側線

項目番号

内容

(II)

国際規格番

項目番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

11.

可 と う ケ ー ブ ル 及

びその接続

ケーブルリールに使用
する電線

IEC 61242 11.1

11.1.1

11.1.3

11.1.4

JIS

と同じ。

ただし,すべての
ケ ー ブ ル に は

IEC

電線を規定。

MOD

/追加

JIS

ではケーブルリ

ールに JIS の電線を
追加

使用電線の要求に日本で一般
に 使 用 さ れ る 電 線 を 追 加 す
る。

日 本 の 電 線 に 関 す る も の で

TBT

協定の例外に該当する。

12.

構造

外郭の接地又は二重絶
縁構造。温度過昇防止装
置,電流遮断器

 12

JIS

と同じ。

ただし,すべての
ケ ー ブ ル の 可 触

金 属 部 に 接 地 又
は 二 重 絶 縁 構 造
を規定。

MOD

/変更

JIS

では定格 150V

を超えるまたは IP
×4 以上のケーブル

リ ー ル の 可 触 金 属
部 に 接 地 又 は 二 重
絶縁構造を規定。

日本ではクラス O 機器のコン
セントを認めており,定格電
圧 150V 以下や非防水のケー

ブルリールの可触金属部に接
地,二重絶縁規定を緩和した。
今後,クラス I 用コンセント

が普及した場合,緩和規定を
廃止する。

12.5

JIS

と同じ。

ただし,ケーブル
非 交 換 形 の 構 造
で ね じ で 組 み 立

て る 構 造 を 認 め
ない。

MOD

/変更

JIS

では,永久に使

用 で き な く な る よ
う に し な い と 分 解
で き な い 規 定 を 追

加し,ねじ構造禁止
を削除。

日本では組立てネジを使用す

る構造が一般的で,使用不能
にならないと分解できない構
造で安全が確保される。

外郭の接地又は二重絶

縁構造。温度過昇防止装
置,電流遮断器

 12.15

JIS

と同じ。

ただし,漏電遮断
器 の 位 置 は 電 源
側の 2m 以内を規

定。

MOD

/変更

JIS

では,漏電遮断

器の感渡電流 15mA
と 高 速 遮 断 形 の 要
求を追加し,2m 以

下 の 位 置 制 限 を 削
除。

日本では漏電遮断器を本体に

組み込み,電源側ケーブルを
引き出すケーブルリールが存
在する。そのため高速形,高

感度形漏電遮断器を内蔵させ
ることで安全を確保した。


38

C

 8284 :

 20
00

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又 
            は側線

項目番号

内容

(II)

国際規格番

項目番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

13.

部品

部品は関連規格に適合

すること。

IEC 61242 13

JIS

と同じ。 IDT

14.

耐老化性 70℃7 日間に耐える構

造,材料。

 14

JIS

と同じ。 IDT

15.

有 害 な 水 の 浸 入 に
対する抵抗

IPX4

,IPX5 の規定

15

JIS

と同じ。 IDT

16.

耐湿性 91 ∼ 95%25 ℃ に て 通 常

形は 48 時間,防水形は

168

時間に耐える。

 16

JIS

と同じ。 IDT

17.

絶 縁 抵 抗 及 び 耐 電

絶縁抵抗 5M

Ω以上。絶

縁耐圧は定格 130V 以下

の場合 1 250V,130V を
超える場合 2 000V,二
重絶縁又は強化絶縁で

分離された可触金属部
は 4 000V

 17.2

JIS

と同じ。

ただし,すべての

可 触 金 属 部 に 4

000V

の耐電圧を

要求。

MOD

/変更

JIS

では二重絶縁ま

た は 強 化 絶 縁 で 分

離 さ れ た 可 触 金 属
部 に の み 耐 電 圧 4

000V

を要求。

定格 150V を超えまたは防水
形のケーブルリールの可触金

属部に要求される二重絶縁,
又は強化絶縁のケーブルリー
ル の 可 触 金 属 部 に だ け , 4

000V

耐圧試験を要求した。今

後は整合化を検討する。

18.

平常動作

ケーブルの伸張,巻取り

 18

JIS

と同じ。 IDT

19.

通 常 使 用 時 の 温 度

上昇

ケーブルの伸張状態と,

巻取り状態で温度上昇
規定。

 19

JIS

と同じ。 IDT

20.

過 負 荷 状 態 時 の 温
度上昇

温度過昇防止付形と通
常形の過電流通電での
温度上昇規定。

 20

JIS

と同じ。 IDT


39

C

 8284 :

 20
00

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差

異の項目ごとの評価及びその内容
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又 
            は側線

項目番号

内容

(II)

国際規格番

項目番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術

的差異の理由及び今後の対策

21.

機械的強度

質量別と用途別のスプ

リング衝撃試験器とコ
ンクリート床への落下
試験。

IEC 61242 21

JIS

と同じ。 IDT

22.

耐熱性 100℃1 時間。絶縁物に

ボールプレッシャ試験

 22

JIS

と同じ。 IDT

23.

ねじ,通電部及び接
続部

ねじの規定,通電金属材
の規定

 23

JIS

と同じ。 IDT

24.

沿面距離,空間距離
及 び シ ー リ ン グ コ
ン パ ウ ン ド を 通 し

ての絶縁距離

定格 130V 未満と以上で
絶縁距離を規定。

 24

JIS

と同じ。

ただし,130V 未
満,以上の区分は

ない。

MOD

/変更

JIS

では 130V 以上

は IEC の値で,

130V

未満は従来の JIS C 

8303

の値を規定。

日本の配線実状に合わせて,

100V

系の絶縁距離を追加規

定する。今後 IEC 61242 の絶

縁距離を IEC 60664 に整合化
をすすめる。

25.

絶 縁 材 料 の 耐 過 熱

性,耐炎性及び耐ト
ラッキング性

絶縁物のグローワイヤ

試験,耐トラッキング性
能を要求。

 25

JIS

と同じ。 IDT

26.

耐食性

鉄部品の耐食性を規定。  26

JIS

と同じ。

ただし,脱脂剤に
ト リ ク ロ ロ エ タ

ンを規定。

MOD

/削除

JIS

では,トリクロ

ロエタンを削除。

日本ではトリクロロエタンの
使用が禁止されているため除
外した。

日本の独特な環境保護による
もので TBT 協定の例外に該当
する。


40

C

 8284 :

 20
00

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61242: 1995; MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    −  IDT  ………………技術的差異がない。 
    −  MOD/削除………国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  MOD/追加………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  MOD/変更………国際規格の規定内容を変更している。

2. JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    −  MOD……………国際規格を修正している。


41

C 8284 : 2000

原案作成委員会の構成表

氏名

所属

(委員長)

高  橋  健  彦

関東学院大学

斎  藤  俊  樹

資源エネルギー庁公益事業部

岩  田  悟  志

通商産業省機械情報産業局

山  村  修  蔵

財団法人  日本規格協会

橋  本      進

財団法人  日本規格協会

中  西      伸

財団法人  電気安全環境研究所

下  川  英  男

社団法人  電気設備学会

鈴  木      博

社団法人  日本電気協会

渡  辺      靖

電気事業連合会

兼  井  孝  英

電気事業連合会

赤  嶺  淳  一

社団法人  日本電気工業会

藤  井  信  弘

社団法人  日本照明器具工業会

渋  江  伸  之

松下電工株式会社

太  田  修  平

日東工業株式会社

小  林  静  雄

東芝ライテック株式会社

長  田  明  彦

神保電器株式会社

川  島  政  敏

株式会社明工社

中  井      純

アメリカン電機株式会社

上  田      孔

杉本電器株式会社

渡  辺  敏  己

鳥井電器株式会社

金  田  隆  王

共和電器株式会社

臼  井  孝  夫

大和電器株式会社

羽  住  真  一

株式会社三ッ星電器製作所

(事務局)

石  黒  開  二

社団法人  日本配線器具工業会

福  田  和  典

社団法人  日本配線器具工業会

三  宅      求

社団法人  日本配線器具工業会