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C 8202-2:2013

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲及び目的

1

2

  引用規格

2

3

  用語,定義,記号及び略号

3

3.1

  用語及び定義

4

3.2

  記号及び略号

11

4

  分類

12

4.1

  概要

12

4.2

  構成部品及びインタフェース

13

5

  特性

15

5.1

  概要

15

5.2

  信号の特性

15

5.3

  電源及びデータの分配

17

5.4

  AS-i トポロジ及びその他の構成部品

19

5.5

  通信

21

5.6

  AS-i シングルトランザクション

24

5.7

  AS-i コンバインドトランザクション

36

5.8

  AS-i エラー検出

56

6

  製品情報

56

6.1

  設置,操作及びメンテナンスに関する指示設置,操作及び保守に関する説明

56

6.2

  プロファイル

56

6.3

  表示

57

7

  通常の動作,取付け及び輸送の条件

58

7.1

  標準使用条件

58

7.2

  輸送及び保管時の条件

58

7.3

  取付け

58

8

  構造及び性能に関する要求事項

58

8.1

  AS-i 伝送媒体

58

8.2

  AS-i 電源

62

8.3

  AS-i リピータ及びその他の構成部品

64

8.4

  AS-i スレーブ

64

8.5

  AS-i マスタ

81

8.6

  電磁両立性(EMC

85

9

  試験

86

9.1

  試験の種類

86


 
C 8202-2:2013  目次

(2)

ページ

9.2

  送信媒体の試験

87

9.3

  AS-i 電源の試験

87

9.4

  AS-i リピータ及びその他の構成部品の試験

94

9.5

  AS-i スレーブの試験

101

9.6

  AS-i マスタの試験

114

附属書 A(規定)スレーブ  プロファイル

130

附属書 B(規定)マスタ  プロファイル

212

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表

219


C 8202-2:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本電機工業会(JEMA)及び

一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 8202

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 8202-1

  第 1 部:通則

JIS C 8202-2

  第 2 部:アクチュエータ・センサ・インタフェース(AS-i)

JIS C 8202-7

  第 7 部:CompoNet


日本工業規格

JIS

 C

8202-2

:2013

低圧開閉装置及び制御装置−コントローラ

−装置間インタフェース(CDI)−

第 2 部:アクチュエータ・センサ・インタフェース

(AS-i)

Low-voltage switchgear and controlgear-

Controller device interfaces (CDIs)-

Part 2: Actuator sensor interface (AS-i)

序文

この規格は,2008 年に第 2 版として発行された IEC 62026-2 を基に,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲及び目的

この規格は,規定する通信インタフェースによって構成部品を相互運用できるシステムを確立するため

に,一つの制御装置と複数の開閉機器との間の情報伝達方式について規定する。この規格で規定する全て

の要求事項を満足したシステムを,アクチュエータ・センサ・インタフェース(AS-i)とよぶ。

この規格では,JIS C 8201 規格群で規格化している低圧開閉装置及び制御装置のような開閉機器と制御

装置との接続方法について規定する。また,この方法は,ほかの装置と機器との接続にも適用することが

ある。

この規格で入力(I)及び出力(O)について規定する場合,これらは AS-i マスタに入る信号を入力(I)

とし,出る信号を出力(O)とする。

この規格の目的は,制御機器及び開閉機器について,次の要求事項を規定することである。

− AS-i スレーブ,AS-i マスタ及びフィールド装置を結ぶ,伝送システム及びインタフェースの要求事項。

−  任意のネットワーク中にある様々な装置の相互運用性に対する要求事項。

−  この規格のプロファイルの範囲の,ネットワーク中にある装置の互換性に対する要求事項。

− AS-i スレーブ,AS-i マスタ及びフィールド装置に対する通常使用条件。

−  構造及び性能に関する要求事項。

−  要求事項への適合性を検証する試験。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 62026-2:2008

,Low-voltage switchgear and controlgear−Controller-device interfaces (CDIs)−



C 8202-2:2013

Part 2: Actuator sensor interface (AS-i)(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 3502

  プログラマブルコントローラ−装置への要求事項及び試験

注記  対応国際規格:IEC 61131-2:2007,Programmable controllers−Part 2: Equipment requirements and

tests(MOD)

JIS C 0508

(全ての部)  電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全

注記  対応国際規格:IEC 61508 (all parts),Functional safety of electrical/electronic/programmable

electronic safety-related systems(MOD)

JIS C 0920

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529:1989,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT)

JIS C 3662-2:2009

  定格電圧 450/750 V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第 2 部:試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60227-2:1997,Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and

including 450/750 V−Part 2: Test methods(IDT)

JIS C 3664:2007

  絶縁ケーブルの導体

注記  対応国際規格:IEC 60228:2004,Conductors of insulated cables(IDT)

JIS C 8201-1:2007

  低圧開閉装置及び制御装置−第 1 部:通則

注記  対応国際規格:IEC 60947-1:2007,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 1: General rules

(MOD)

JIS C 8201-4-1:2010

  低圧開閉装置及び制御装置−第 4-1 部:接触器及びモータスタータ:電気機械式

接触器及びモータスタータ

注記  対応国際規格:IEC 60947-4-1:2000,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 4-1: Contactors

and motor-starters−Electromechanical contactors and motor-starters,Amendment 1:2002 及び

Amendment 2:2005(MOD)

JIS C 8201-4-2:2010

  低圧開閉装置及び制御装置−第 4-2 部:接触器及びモータスタータ:交流半導体

モータ制御器及びスタータ

注記  対応国際規格:IEC 60947-4-2:1999,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 4-2: Contactors

and motor-starters−AC semiconductor motor controllers and starters,Amendment 1:2001 及び
Amendment 2:2006(MOD)

JIS C 8201-5-2:2009

  低圧開閉装置及び制御装置−第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 2 節:近

接スイッチ

注記  対応国際規格:IEC 60947-5-2:2007,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 5-2: Control

circuit devices and switching elements−Proximity switches(IDT)

JIS C 8202-1

  低圧開閉装置及び制御装置−コントローラ−装置間インタフェース(CDI)−第 1 部:

通則


3

C 8202-2:2013

注記  対応国際規格:IEC 62026-1:2007,Low-voltage switchgear and controlgear−Controller-device

interfaces (CDIs)−Part 1: General rules(IDT)

JIS C 60068-2-6:2010

  環境試験方法−電気・電子−第 2-6 部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-6:2007,Environmental testing−Part 2-6: Tests−Test Fc: Vibration

(sinusoidal)(IDT)

JIS C 60068-2-27:2011

  環境試験方法−電気・電子−第 2-27 部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-27:1987,Environmental testing−Part 2-27: Tests−Test Ea and

guidance: Shock(IDT)

JIS C 60364-4-41:2010

  低圧電気設備−第 4-41 部:安全保護−感電保護

注記  対応国際規格:IEC 60364-4-41:2005,Low-voltage electrical installations−Part 4-41: Protection for

safety−Protection against electric shock(IDT)

JIS C 61000-4-2:1999

  電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 2 節:静電気放電イミュニティ試

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-2:1999,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-2: Testing and

measurement techniques−Electrostatic discharge immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-3:2005

  電磁両立性−第 4-3 部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ

試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-3:2006,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-3: Testing and

measurement techniques−Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-4:2007

  電磁両立性−第 4-4 部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/

バーストイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-4:2004,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-4: Testing and

measurement techniques−Electrical fast transient/burst immunity test(IDT)

IEC 60204-1:2005

,Safety of machinery−Electrical equipment of machines−Part 1: General requirements

IEC 60304:1982

,Standard colours for insulation for low-frequency cables and wires

IEC 60352-6:1997

,Solderless connections−Part 6: Insulation piercing connections−General requirements,

test methods and practical guidance

IEC 61140:2001

,Protection against electric shock−Common aspects for installation and equipment 及び

Amendment 1:2004

IEC 61800-2:1998

,Adjustable speed electrical power drive systems−Part 2: General requirements−Rating

specifications for low voltage adjustable frequency a.c. power drive systems

IEC 61915-1

,Low-voltage switchgear and controlgear−Device profiles for networked industrial devices−Part

1: General rules for the development of device profiles

CISPR 11:2003

,Industrial, scientific and medical equipment−Radio-frequency disturbance characteristics−

Limits and methods of measurement,Amendment 1:2004 及び Amendment 2:2006

3

用語,定義,記号及び略号

この規格で用いる主な用語,定義,記号及び略号は,JIS C 8202-1 によるほか,次による。



C 8202-2:2013

3.1

用語及び定義

定義の索引(五十音順)

参照番号

I/O コンフィギュレーション(I/O コード)   3.1.27

アクティブスレーブ  3.1.1

アクティブ AS-i スレーブのリスト(LAS) 3.1.30

アクチュエータ・センサ・インタフェース(AS-i)  3.1.2

アドレス  3.1.3

アドレス割付け  3.1.4

アナログ入力データイメージ(AIDI)  3.1.5

アナログ出力データイメージ(AODI)  3.1.6

AS-i サイクル  3.1.7 
AS-i 出力   3.1.12

AS-i スレーブ   3.1.14 
AS-i 装置   3.1.14A 
AS-i 電源   3.1.13

AS-i 入力   3.1.8 
AS-i ネットワーク  3.1.11 
AS-i マスタ   3.1.10

AS-i ライン  3.1.9 
AS-i リピータ   3.1.43

アンチバレント   3.1.14B

拡張アドレスモード   3.1.25

拡張スレーブ  3.1.25C

揮発性保存データ   3.1.52

コントローラ   3.1.18

コントローラ・インタフェース  3.1.19

コンバインドトランザクションタイプ  3.1.50C

コンフィギュレーション  データ(CD)   3.1.16

コンフィギュレーション  データイメージ(CDI)   3.1.17

識別コード(ID コード)  3.1.28

実行制御   3.1.24

出力データイメージ   3.1.40

出力電流限界   3.1.39

シングルトランザクションタイプ  3.1.50A

スレーブ   3.1.46

スレーブポーズ   3.1.47

スレーブレスポンス   3.1.48


5

C 8202-2:2013

ゼロアドレス   3.1.53

選択ビット   3.1.44

操作アドレス   3.1.38

送信ポーズ   3.1.45

対称性回路   3.1.49

地絡検出器   3.1.23

データエクスチェンジフェーズ  3.1.20

データトリプル  3.1.20A

ディテクトスレーブのリスト(LDS)   3.1.31

ディテクションフェーズ   3.1.22

デカップリング回路   3.1.21

伝送制御   3.1.51

トランザクション   3.1.50

トリプルシーケンス  3.1.51A

ニブル   3.1.53A

入力データイメージ(IDI)   3.1.29

パラメータイメージ   3.1.41

p-故障 3.1.42

ビットタイム   3.1.15

標準アドレスモード  3.1.25A

標準スレーブ   3.1.25B

フィールド装置   3.1.26

不揮発性保存データ   3.1.37

プロジェクトスレーブのリスト(LPS)   3.1.33

ペリフェラルフォルトのリスト(LPF)   3.1.32

マスタ   3.1.34

マスタポーズ   3.1.35

マスタリクエスト   3.1.36

マルチトランザクションタイプ  3.1.50B

3.1.1

アクティブスレーブ(active slave)

AS-i ラインに接続されており,適切に通信できる AS-i スレーブ。

3.1.2

アクチュエータ・センサ・インタフェース,AS-i(Actuator Sensor interface)

低圧開閉装置及び制御装置,並びにその他の簡素なフィールド装置を,コントローラと接続するための

インタフェース及びシリアル通信方法のセット。



C 8202-2:2013

3.1.3

アドレス(address)

AS-i スレーブのアドレス空間の数値パラメータ。AS-i スレーブの AS-i ネットワークのノードを指定す

る数値パラメータ。

注記  アドレスが指定されていない AS-i スレーブのために,アドレス 0 を確保している。

3.1.4

アドレス割付け(address assignment)

AS-i スレーブの既存のアドレスを,新しいアドレスで置き換えること。

3.1.5

アナログ入力データイメージ,AIDI(Analogue Input Data Image)

コンバイントランザクションのタイプ 1∼5 を用いて,

全てのアクティブスレーブの入力から受信したデ

ータの最新のコピーを含んでいる,マスタに保存された入力データ。

3.1.6

アナログ出力データイメージ,AODI(Analogue Output Data Image)

コンバイントランザクションのタイプ 1∼5 を用いて,

出力付きのアクティブスレーブに周期的に送信す

る,マスタに保存された出力データ。

3.1.7

AS-i

サイクル(AS-i cycle)

最高で 33 回までのトランザクションのセット。

注記 1  通信エラーが検出された場合は,1AS-i サイクル(33 回のトランザクション内)に,メッセ

ージの再送信を 1 回含むこともある。

注記 2  標準アドレスモードのスレーブにデータを転送するためには,AS-i サイクルを 1 サイクルだ

け使用する。また,拡張アドレスモードのスレーブにデータを転送するためには,AS-i サイ

クルを 2 サイクル使用する。

3.1.8

AS-i

入力(AS-i input)

プロセスからの入力を提供する,物理的又は論理的な AS-i スレーブのポート。

3.1.9

AS-i

ライン(AS-i line)

AS-i スレーブ又は AS-i マスタに情報又は電源を伝送する,2 線式の回線。

3.1.10

AS-i

マスタ(AS-i master)

AS-i スレーブ及びコントローラの通信を管理する AS-i ラインにある物理的なユニット又は論理的な手

段。

3.1.11

AS-i

ネットワーク(AS-i network)

AS-i 制御回路,インタフェース及び開閉機器で構成するネットワーク。例えば,AS-i マスタ,AS-i スレ

ーブ,電源,ケーブル,タップ,リピータなどで構成する。

3.1.12

AS-i

出力(AS-i output)


7

C 8202-2:2013

プロセスへ出力を提供する,物理的又は論理的な AS-i スレーブのポート。

3.1.13

AS-i

電源(AS-i power supply)

AS-i ネットワークに必要な,直流電源と,対称性回路及びデカップリング回路とを組み合わせた,特定

の電源。

3.1.14

AS-i

スレーブ(AS-i slave)

AS-i ラインにアプリケーション装置(アクチュエータ,センサ,その他の構成部品)を接続するための,

物理的なユニット又は論理的な手段。

注記 AS-i スレーブは,独立形の装置,又はほかの装置の一部になることがある。

3.1.14A

AS-i

装置

AS-i ラインに接続する AS-i マスタ,AS-i スレーブ及び AS-i リピータ。

3.1.14B

アンチバレント

常に output 1 の反転出力を output 2 から出力する,二つのバイナリ出力。

3.1.15

ビットタイム,T

Bit

(bit time)

1 ビットを伝送する時間。

3.1.16

コンフィギュレーション  データ,CD(configuration data)

特定の AS-i スレーブの,I/O コンフィギュレーション及び識別コード(任意の拡張識別コード)の数値。

3.1.17

コンフィギュレーション  データイメージ,CDI(configuration data image)

全ての AS-i スレーブのコンフィギュレーション  データのイメージ。AS-i マスタに保存する。

3.1.18

コントローラ(controller)

AS-i マスタのホスト又はオペレータ。例えば,プログラマブルコントローラ,パソコン(PC),ゲート

ウェイ,ヒューマンオペレータなどがある。

3.1.19

コントローラ・インタフェース(controller interface)

AS-i マスタ及びコントローラの論理的インタフェース。

3.1.20

データエクスチェンジフェーズ(data exchange phase)

AS-i マスタが,AS-i スレーブに出力データを送信し,AS-i スレーブから入力データを受信する期間。

3.1.20A

データトリプル(data triple)

4 ビット以上の情報を伝送するために,1 ビットの制御ビット K と 3 ビットのデータとで構成される,4

ビットに分割されたデータ。単に“トリプル”ともいう。



C 8202-2:2013

3.1.21

デカップリング回路(decoupling circuit)

AS-i ネットワークで,直流源と物理データの伝送とを分離するための,AS-i 電源の一部。

3.1.22

ディテクションフェーズ(detection phase)

AS-i マスタの実行制御が,接続され動作している全ての AS-i スレーブを見つけようと試みる期間。

注記  見つかった AS-i スレーブは,ディテクトスレーブのリスト(LDS)に全て記載する。

3.1.23

地絡検出器(earth-fault detector)

AS-i 伝送システムの要求事項に準拠した特殊な絶縁監視装置。AS-i ネットワークと地面との間の非対称

な絶縁の低下を検出できる。

3.1.24

実行制御(execution control)

メッセージの交換を制御したり,コントローラ・インタフェースに幾つかの機能を提供したりする AS-i

マスタの機能。

3.1.25

拡張アドレスモード(extended addressing mode)

AS-i スレーブの最大数を 31(アドレスの範囲は 1∼31)から 62(アドレスの範囲は 1A/1B∼31A/31B)

までに倍増させるモード。

3.1.25A

標準アドレスモード

スレーブの最大数を 31(アドレスの範囲は 1∼31)とするモード。

3.1.25B

標準スレーブ

標準アドレスモードを使用する AS-i スレーブ。

3.1.25C

拡張スレーブ

拡張アドレスモードを使用する AS-i スレーブ。

3.1.26

フィールド装置(field devices)

AS-i スレーブに接続した構成部品。例えば,アクチュエータ,センサ,プッシュボタン,表示灯などが

ある。

注記  図 に示す“高度な”フィールド装置には,AS-i 集積回路も含まれている。

3.1.27

I/O

コンフィギュレーション,I/O コード(I/O configuration)

AS-i スレーブの I/O ポートでデータが流れる方向を定義する 4 ビットのセット。

3.1.28

識別コード,ID コード(identification code)

所定の I/O コンフィギュレーションに対する AS-i スレーブの種類を定義する 4 ビットのセット(オプシ

ョンとして,増設の 2×4 ビットで構成する拡張 ID コードがある。


9

C 8202-2:2013

3.1.29

入力データイメージ,IDI(input data image)

AS-i スレーブから受信し,AS-i マスタに保存する入力データ。

3.1.30

アクティブ AS-i スレーブのリスト,LAS(list of active slaves)

AS-i マスタと適切に通信できる,AS-i ラインにある全ての AS-i スレーブのリスト。

注記  このリストは,AS-i マスタで利用できる。

3.1.31

ディテクトスレーブのリスト,LDS(list of detected slaves)

AS-i マスタが実際に見付けた AS-i スレーブのリスト。

注記  このリストは,AS-i マスタで利用できる。

3.1.32

ペリフェラルフォルトのリスト,LPF(list of peripheral faults)

ペリフェラルフォルトビットが“1”にセットされている全ての AS-i スレーブのリスト。

注記  このリストは,AS-i マスタで利用できる。

3.1.33

プロジェクトスレーブのリスト,LPS(list of projected slaves)

ターゲット・コンフィギュレーションとして設定した,システムの全ての AS-i スレーブのリスト。

注記  このリストは AS-i マスタで利用でき,設定した全ての AS-i スレーブのコンフィギュレーショ

ン  データ(CD)が含まれている。

3.1.34

“マスタ”は,3.1.10 と同義のため,削除)

3.1.35

マスタポーズ(master pause)

マスタリクエストの最終ビットと,AS-i スレーブレスポンスの第 1 ビットとの間の期間。AS-i マスタの

ポートで測定する。

3.1.36

マスタリクエスト(master request)

AS-i マスタから一つのスレーブに送信する(ブロードキャストを除く)データ,パラメータ又は機能。

注記  このマスタリクエストの内容は,(AS-i スレーブの出力ポートに送る)データ,パラメータ又

はコマンドのいずれかである。

3.1.37

不揮発性保存データ(non-volatile stored data)

電源が途絶えても,変化せずに残り続けるデータ。

3.1.38

操作アドレス(operation address)

ゼロアドレス以外の AS-i スレーブのアドレス。

3.1.39

出力電流限界,I

Lim

(output current limit)

全ての環境又は負荷条件を問わず,超えてはならない電源の出力電流。


10 
C 8202-2:2013

3.1.40

出力データイメージ,ODI(output data image)

AS-i スレーブに転送するために AS-i マスタに保存した出力データ。

3.1.41

パラメータイメージ,PI(parameter image)

AS-i ネットワークにある全ての AS-i スレーブの機能を指定するパラメータ(4 ビットのセット)。

3.1.42

p-

故障(p-fault)

ペリフェラルフォルトが発生したことを AS-i マスタに信号で伝えること。

注記  ペリフェラルフォルトが発生した場合,AS-i マスタが“Read_Statust”リクエストする場合,

AS-i スレーブレスポンスは,S1 ビットが“1”になる。

3.1.43

AS-i

リピータ(AS-i repeater)

AS-i 信号を再生し,AS-i ネットワークの部品同士を電気的に分離して,ネットワークの長さを 100 m 以

上に伸ばすことができるようにする装置。

3.1.44

選択ビット(select bit)

拡張アドレスモードで,A  スレーブと B  スレーブとを区別するために用いる,マスタリクエストにあ

るビット。

3.1.45

送信ポーズ(send pause)

AS-i スレーブレスポンスを受信した後に,何も送信を行わない期間。

3.1.46

“スレーブ”は,3.1.14 と同義のため,削除)

3.1.47

スレーブポーズ(slave pause)

マスタのポートで測定する,スレーブレスポンスの最終ビットと,次のマスタリクエストの第 1 ビット

との送信が始まるまでの期間。

3.1.48

スレーブレスポンス(slave response)

マスタリクエストを受信し,エラーが生じることなく処理された後,AS-i スレーブから AS-i マスタに

送られるメッセージ。

注記  このレスポンスの内容は,データ又はリクエストのいずれかに対する結果である。

3.1.49

対称性回路(symmetrizing circuit)

AS-i ネットワークで,物理データの送信条件を整えるための AS-i 電源の一部。

3.1.50

トランザクション(transaction)

シングルトランザクションタイプの場合のマスタポーズの期間内での伝送の単位。マスタリクエスト及

びスレーブレスポンスで構成する。


11

C 8202-2:2013

3.1.50A

シングルトランザクションタイプ,STT

1 回の伝送でデータを処理する方法。

3.1.50B

マルチトランザクションタイプ,MTT

複数回の伝送でデータを処理する方法。

3.1.50C

コンバインドトランザクションタイプ,CTT

マルチトランザクションタイプの一連の伝送方法。

3.1.51

伝送制御(transmission control)

データの送信,送信の一時停止,及び故障時(例えば,送信に失敗した場合,AS-i スレーブからのレス

ポンスが欠落している場合,無効なレスポンスを受信した場合など)の再送信を制御する AS-i マスタの機

能。

3.1.51A

トリプルシーケンス(triple sequence)

データトリプルで伝送するように,データの並び順序を指定した一連のデータ並び。

3.1.52

揮発性保存データ(volatile stored data)

電源が途絶えた場合,消失するデータ。

3.1.53

ゼロアドレス(zero address)

AS-i スレーブに新しいアドレスをオンラインで指定するために確保された,特殊なアドレス。

3.1.53A

ニブル

4 ビットのデータ。

3.2

記号及び略号

AIDI

アナログ入力データイメージ

AODI

アナログ出力データイメージ

APF AS-i 電源の故障 
APM

交番パルス変調

APO AS-i 電源オン(ON) 
AS-i

アクチュエータ  センサ  インタフェース

ASI+ AS-i ネットワークの正電位

ASI− AS-i ネットワークの負電位 
CB

制御ビット

CD

コンフィギュレーション  データ

CDI

コンフィギュレーション  データイメージ

CTT

コンバインドトランザクションタイプ

EB

エンドビット


12 
C 8202-2:2013

IDI

入力データイメージ

I

e

 AS-i 電源の定格出力電流

I

Lim

出力電流限界

LAS

アクティブ AS-i スレーブのリスト

LDS

ディテクトスレーブのリスト

LPF

ペリフェラルフォルトのリスト

LPS

プロジェクトスレーブのリスト

MAN

マンチェスタ II コード

MTT

マルチトランザクションタイプ

ODI

出力データイメージ

PB

パリティービット

PCD

パーマネントコンフィギュレーション  データ

PI

パラメータイメージ

PP

パーマネントパラメータ

PSK

位相キーイング

Sel

拡張アドレスモードに用いる選択ビット

ST

スタートビット

STT

シングルトランザクションタイプ

T

Bit

ビットタイム

TS

トランザクション・ステータス

00

Hex

数値の 16 進数表示,例えば,1F

Hex

=31,F

Hex

=15

00

Bin

数値の 2 進数表示,例えば,1100

Bin

=12,0110

Bin

=6

4

分類

4.1

概要

AS-i は,主に,多重階層の最下位レベルに適用する。AS-i では,2 進要素と制御装置とを接続するため

の一般的要求事項に重点を置いている。このため,AS-i は,リアルタイム処理,費用対効果がよい設計,

設置,操作,メンテナンス及び修理が必要不可欠な,機械類及び工場建設における要求事項を満足してい

る。

AS-i は,アクチュエータ,センサ,又はその他の装置及び機器自体に物理的に一体化させて,“高度な”

2 進アクチュエータ,センサ,その他の装置又は機器に対する選択肢を広げるインタフェースとして用い

ることができる。また,AS-i を別個のモジュールに使用して,市場で入手できる典型的な四つのアクチュ

エータ機器,センサ,その他の装置又は素子とのインタフェースを実現することもできる。

この様々なアクチュエータ機器,センサ,又はその他の装置及び機器を,制御装置と接続するため,AS-i

は,二つの異なるユニットの構造に組み込まれ,

図 1 a)に示す三つのインタフェースをもつ。

論理的には,AS-i は,1 台の AS-i マスタ及び最大 31 台(拡張アドレスモードの場合は 62 台)の AS-i

スレーブで構成する,一種のマスタ−スレーブ通信システムである。AS-i マスタは,データ及びパラメー

タを特定の AS-i スレーブに送信する。AS-i スレーブは,データを出力ポートに送るか,又はリクエスト

された手順(例えば,Reset_Slave など)を処理し,それぞれ,入力データ又は処理した手順の結果を AS-i

マスタに返す。


13

C 8202-2:2013

AS-i マスタ

インタフェース 3

インタフェース 2

インタフェース 1

AS-i マスタ

コントローラ

AS-i 電源

AS-i ライン

AS-i スレーブ

フィールド装置

AS-i スレーブ

フィールド

装置

フィールド

装置

例えば,駆動部,センサ,

スイッチなど

補助電源

スレーブ及び

フィールド装置を

含んだ“高度な”

フィールド装置

インタフェース D

インタフェース C

インタフェース B

インタフェース A

インタフェース F

インタフェース F

インタフェース B

インタフェース B

インタフェース A

インタフェース F

インタフェース E

コントローラ

AS-i スレーブ

フィールド装置

AS-i 電源

AS-i ライン

AS-i スレーブ

フィールド装置

AS-i スレーブ

フィールド

装置

フィールド

装置

例えば,駆動部,センサ,

スイッチなど

補助電源

スレーブ及び

フィールド装置を

含んだ“高度な”

フィールド装置

インタフェース B

インタフェース A

インタフェース F

インタフェース F

インタフェース B

インタフェース B

インタフェース A

インタフェース F

インタフェース E

AS-i リピータ

インタフェース G

インタフェース G

a)

  論理インタフェース 

b)

  物理インタフェース 

図 1AS-i の構成部品及びインタフェース

AS-i は,特定の種類のアクチュエータ,センサ,又はその他の装置及び機器と無関係である。AS-i では,

制御装置と通信するための機構,又は全ての構成部品を定義し,これによって,アクチュエータ,センサ,

又はその他の装置及び機器を AS-i ネットワークにごく簡単に取り付けられるように標準化した一種の“プ

ラグ  アンド  プレイ技術”に対するフィールド装置が,実現する。

附属書 及び附属書 では,AS-i でよく用いる一般的なアクチュエータ,センサ,その他の装置又は

機器について,AS-i スレーブ及び AS-i マスタのプロファイルを規定する。

4.2

構成部品及びインタフェース

図 に示すように,AS-i は,次の構成部品及びインタフェースで構成する。

4.2.1

構成部品

構成部品は,次による。

−  AS-i

スレーブ  AS-i マスタが AS-i ラインを介してアクセスし,データの交換,パラメータ化及びモ

ニタリングを行うユニット。AS-i スレーブには,明確な論理的及び機能的な役割がある。AS-i スレー

ブは,AS-i マスタからの特定のリクエストに対して,スレーブレスポンスで即座に応答するだけでな

く,取り付けたアクチュエータ,センサ若しくはその他の装置の誤動作又は AS-i スレーブ自体の誤動

作によって,AS-i マスタと,ネットワーク内のほかの AS-i スレーブとの通信が阻害されないように

もする。

注記 1 AS-i スレーブの定義は,本来は論理的なものであるが,AS-i ネットワークを介したデータ

伝送に対する物理的な要求事項も対象である。AS-i スレーブを実際に具現化できるかどう

かは,実装状態に左右される。例えば,AS-i スレーブの集積チップの固有のピン配列など

については,この規格では規定しない。

−  AS-i

マスタ  ネットワークを組織化して監視したり,AS-i スレーブ及び AS-i ラインを介してデータ,

パラメータ及び命令を交換するスケジュールを立てたりするユニット。AS-i マスタには,明確な論理

的及び機能的な役割がある。AS-i マスタは,AS-i スレーブにマスタリクエストを送信し,AS-i スレー

ブから即座に AS-i スレーブレスポンスを受信する。

注記 2 AS-i マスタの定義は,本来は論理的なものが主であるが,AS-i ネットワークを介したデー

タ伝送に対する物理的な要求事項も対象である。AS-i マスタを実際に具現化できるかどう

かは,実装状態に左右される。

附属書 の“マスタ  プロファイル”には,様々な種類の


14 
C 8202-2:2013

AS-i マスタについて,最低限の機能及び命令を規定している。

−  AS-i

電源  AS-i ネットワークに電力を供給すると同時に,デカップリング回路を内蔵する電源。

−  AS-i

リピータ  AS-i 信号を再生し,AS-i ネットワークの部品同士を電気的に分離して,ネットワーク

の長さを 100 m 以上に伸ばすことができるようにする装置。

−  AS-i

ライン  AS-i に用いる装置(以下,AS-i 装置という)に情報又は電源を供給する電線。

4.2.2

論理インタフェース

論理インタフェースは,次による。

インタフェース 1  AS-i スレーブを,アクチュエータ,センサ,又はその他の装置及び機器と接続す

るための,インタフェース。幾つかのポートがあるのが特徴で,これらのポートは次の内容をもつ。

・  入力,出力,又は双方向性の入出力動作

・ AS-i スレーブのパラメータ化動作

・  信号のタイミング

・  アクチュエータ,センサ,又はその他の装置及び機器の電源

注記 1  インタフェース 1 は,概念に過ぎない。このインタフェースを実際に具現化できるかどう

かは,主に実装状態によって決まる。

附属書 に規定するスレーブプロファイルによって

拡張している。

インタフェース 2  データ交換又は電源供給について,あらゆる論理的,物理的及び機械的な要求事

項を提供するインタフェース。符号化した情報の伝送,AS-i トランザクション,ネットワーク及び

AS-i 電源に関する機械的・電気的な要求事項で構成する。

注記 2  インタフェース 2 は本質的であり,バス構造で具体的に構成する。この規格では,全ての

構成部品を確実に相互運用できるようにするインタフェース 2 の要求事項を規定している。

インタフェース 3  コントローラと AS-i マスタとのインタフェース。コントローラが AS-i マスタに

アクセスして,AS-i スレーブとデータを送受信したり,AS-i スレーブに周期的に命令を送ったり,AS-i

マスタにある幾つかのリストに対して,フラグ又は数値を設定したり取得したりするために用いる全

ての機能を提供する。このインタフェースによって,コントローラは,AS-i マスタの挙動及び AS-i

の挙動を管理できる。すなわち,AS-i マスタで“何かを設定し”

,AS-i マスタから“何らかの情報を

取得する”という機能に対応している。

注記 3  インタフェース 3 は,概念に過ぎない。このインタフェースを実際に具現化できるかどう

かは,実装状態によって決まり,特定のコントローラシステムの機能によって大きく左右

される。

4.2.3

物理インタフェース

物理インタフェースは,次による。

インタフェース A  物理インタフェース(機械的及び/又は電気的),信号レベル及び電源(ある場合)

の要求事項を含め,フィールド装置と AS-i スレーブとの物理的な接続を行う。

インタフェース B  物理インタフェース(機械的及び/又は電気的),信号の特性及び電源要求仕様を

含め,AS-i ラインと AS-i スレーブ回路との物理的な接続を行う。

インタフェース C  物理インタフェース(機械的及び/又は電気的),信号の特性及び電源要求仕様を

含め,AS-i ラインに対する AS-i マスタ回路の物理的な接続を行う。

インタフェース D  コントローラと AS-i マスタとの物理的な接続を行う。この物理インタフェース(機

械的及び/又は電気的)については,この規格の適用範囲外であり,製造業者が提供しなければなら


15

C 8202-2:2013

ない。

インタフェース E  AS-i ラインに対する,AS-i 電源(信号のデカップリング回路を含む。)の物理的

な接続を行う。

インタフェース F  フィールド装置と補助電源(ある場合)との物理的な接続を行う。

インタフェース G  物理インタフェース(機械的及び/又は電気的),信号の特性及び電源要求仕様

を含め,AS-i ラインに対する AS-i リピータ回路の物理的な接続を行う。

5

特性

5.1

概要

AS-i では,AS-i マスタと,アクチュエータ,センサ又は電源を含むその他の装置との,デジタル,シリ

アル及びマルチドロップのデータ通信を行う。データ及び電源は,同じ 2 線式ケーブルで送られる。

AS-i は,IEC 61140:2001 に基づいて,保護等級 III(PELV)で設計する(8.2 を参照)。このため,構成

部品は,対応する要求事項を全て満足しなければならない。

AS-i 伝送システムは,最高 62 台の AS-i スレーブと 1 台の AS-i マスタとの通信を提供する。すなわち,

AS-i マスタと AS-i スレーブとの間のインタフェース 2 に相当する(図 を参照)。AS-i マスタは,個々の
AS-i スレーブを呼び出して,AS-i スレーブのレスポンスを即座に取得しなければならない。

5.2

5.4 では,

(メッセージを交換する)この伝送システムの物理的な要求事項を規定し,5.55.7 では

論理的な要求事項を規定する。

伝送媒体に固有の追加的要求事項(8.1

,電源に固有の追加的要求事項(8.2

,リピータ及びその他の構

成部品に固有の追加的要求事項(8.3

,AS-i スレーブに固有の追加的要求事項(8.4

,並びに AS-i マスタ

に固有の追加的要求事項(8.5)については,8.18.5 で規定する。

5.2

信号の特性

この細分箇条では,送信する信号及び変調の特性を規定する。

5.2.1

伝送コード

メッセージは,マンチェスタ II 形式で符号化する。各メッセージには,スタートビット及びエンドビッ

トを含む。アイドル状態は,

“1”で表現する。2 分の 1 ビットタイムの High レベルの後に,2 分の 1 ビッ

トタイムの Low レベルが続けば“0”と符号化する。また,2 分の 1 ビットタイムの Low レベルの後に,2

分の 1 ビットタイムの High レベルが続けば“1”と符号化する。変調は,交互に正又は負の sin

2

波形が現

れる交番パルス変調(APM)で行う。マンチェスタ II 形式の立ち上がりは正パルスとして,また,立ち下

がりは負パルスとして表さなければならない。

送信データの符号化及び復号は,

図 による。


16 
C 8202-2:2013

注記  情報信号を直流電源の電圧に重畳しているため,直流電圧成分を含まない変調を採用し

ている。伝送方式は非同期式である。AS-i スレーブの同期を簡素化するため,データ信
号に同期情報を連続的に埋め込む。

図 2−伝送コード

5.2.2

転送速度

ビットタイム(T

Bit

)は,6 μs とする。したがって,ビット列の周波数は

3

2

166

キロビット/s とする。

5.2.3

送信仕様の要求事項

AS-i マスタ及び AS-i スレーブの送信仕様は,電流シンク方式とする。電流信号は,AS-i ネットワーク

の直流電圧に重畳させる。マンチェスタ II 符号化信号の立ち下がりでは,次の式のような電流が生じなけ

ればならない。

×

t

t

I

t

i

3

π

2

sin

π

2

1

3

)

(

send

ここに,  の単位:μs

立ち上がりでは,次のような電流が生じなければならない。





×

t

t

I

t

i

3

π

2

sin

π

2

1

3

1

)

(

send

変調電流の振幅 I

send

は,55 mA∼68 mA の範囲でなければならない。

公称ビットタイムからの最大偏差は,AS-i マスタについては±0.1 %以下,AS-i スレーブについては±

0.2 %以下とする。

5.2.4

受信仕様

電源にあるデカップリング回路の減結合インダクタンスを併用する場合,

5.2.3

で規定する送信電流の波

形によって,それぞれの立ち上がり(立ち下がり)で,負(正)の電圧パルスが発生する。理想的なパル

スの波形は,次による。





×

±

t

U

t

u

6

π

2

sin

)

(

2

send

マンチェスタ符号化し
たビット列

60 mA

0

U

b

+2 V

U

b

−2 V

U

b

送信するビット列

送信電流

ケーブル上
の信号

負パルス

正パルス

再生したビット列

0

0

0

0

1

1

1

1

送信仕様

受信機


17

C 8202-2:2013

ここに,  U

send

約 2 V で一定。

実際の AS-i では,デカップリング回路の特性によって,パルスの立ち下がりが平らになる。更に,振幅

及び波形も,AS-i ラインの物理的特性によって影響を受ける。このため受信機は,より複雑なパルススペ

クトラムを検出できなければならない。

受信機は,次に示すメッセージ(

図 3

を参照)を受信して復号することができなければならない。

メッセージの最大パルス振幅 U

max

は,ピーク値 1.5 V∼4 V の範囲で変化してもよい。

注記 1

  コンフィギュレーションが一つの場合は,連続したマスタリクエストの間で,振幅 U

max

の差

は変化しない。図示したのは,AS-i ライン上での AS-i スレーブのコンフィギュレーションと

位置が異なる場合に見られる,極端な値である。コンフィギュレーションが一定である場合,

ライン上の異なる位置にある二つの AS-i スレーブのレスポンスに,最大で 1:1.5 の U

max

差が生じる。

一つのメッセージに含まれる有効パルスの振幅は,最大振幅 U

max

の 65 %∼100 %の範囲で変化してもよ

い。

注記 2

  この規格の旧版に準拠した AS-i スレーブについては,80 %∼100 %の範囲で変化してもよい。

有効パルスは,時間窓で,先頭パルス U

init

に対して(n×3 μs)

s

s

μ

0

.

1

μ

0.5


から始まり,受信機が受け入れなけ

ればならない。

受信機は,時間窓から

μs

1.6

μs

0.8

)

μs

3

(


×

n

を外れたパルスを受け入れてはならない。

U

max

の 30 %以下のパルス(電磁妨害及びリンギング)によって,メッセージの受信が妨げられないよう

にしなければならない。

1.5 V

4.0 V

時間

...

n

×3 µs

+1 µs

-

0.5 µs

65 % Umax

Uinit

Umax

30 % Umax

図 3

受信仕様

注記 3

  様々な影響(例えば,AS-i ラインの容量性負荷,送信仕様と受信機との発振器周波数のずれ

など)が重なり合って,−0.8 μs から+1.6 μs までのパルス偏差が生じることがある。

5.3

電源及びデータの分配

5.3.1

一般

データ及び電源を AS-i ラインで同時に伝送するには,データと電源とを分離するための技術的な対策が

必要である。

AS-i 電源は,ネットワーク全体に直流電源を供給しなければならない。その一方で,システム内での物

理的データの伝送条件を実現しなければならない。この機能は,

5.2

で規定する信号仕様に基づいて,伝

送信号を対称化,形成及び適合化することである。適合回路は,デカップリング回路の場合もある。


18 
C 8202-2:2013

これらの構成部品の機能は,互いに無関係であるが,現実的な理由から,組み合わせると便利である。

直流電源,対称性回路及びデカップリング回路を組み合わせたものを AS-i 電源と呼ぶ(

図 4

参照)

一次側

(PE)

PELV

ASI+

GND

直流電源

V-

対称性回路

デカ ッ プリ ン グ

回路

U

+

U

ASI–

図 4

AS-i

電源

5.3.2

AS-i

電源要求仕様

AS-i 電源要求仕様は,

表 1

による。

表 1

AS-i

電源の仕様

特性

仕様

図 の ASI+と ASI−との間の出力電圧 U

ASI

ただし,全負荷範囲にわたる。

図 の ASI+と ASI−との間の出力電圧 U

ASI

:DC 29.5 V

∼DC 31.6 V

定格出力電流

I

e

:製造業者の指定による。

標準動作時に AS-i スレーブを追加接続したときの充電
過程に対応するための余裕をもった電流

I

a

=0.4 A

ただし,標準スレーブ 1 台当たり 12.5 mA,又は拡張ス

レーブ 1 台当たり 6.5 mA

電流の限度値

I

Lim

I

e

I

a

電流範囲内の振幅雑音(ASI+及び ASI−で測定) 10

kHz∼500 kHz の範囲(オシロスコープで観測できる

電磁妨害帯域)で,ピーク値で 50 mV

低周波リプル。ただし,過負荷時を除く 0

kHz∼10 kHz の周波数範囲で,ピーク値で 300 mV

電源投入後の遅れ

出力端子が 5 V に達した後,2 s 以下

注記  入力電源変動又は負荷変動が生じても,AS-i ラインの通信に影響を及ぼさないことが望ましい。AS-i 伝送動

作が電源に影響を及ぼさないことが望ましい。AS-i ラインへの総合的な影響が,ピーク値で 50 mV 以下

(10 kHz∼500 kHz)

,又はピーク値で 300 mV 以下(0 kHz∼10 kHz)とすることが望ましい。

5.3.3

起動時の動作

電圧レベルは,初めて 5 V に到達してから 2 秒以内に,AS-i マスタの起動電圧の最大値 26.5 V に到達さ

せなければならない。AS-i マスタ起動電圧の最小値 22.5 V±1 V(

8.5.2.2

参照)

,及び AS-i 電圧レベルの最

小値 29.5 V の時間枠は,1 秒未満とする。電圧レベルは,5 V から正常動作電圧 29.5 V∼31.6 V まで絶え

間なく増加させなければならない。

注記

  電圧が起動電圧(22.5 V±1 V)を超えると,マスタが作動を開始するため,注意が必要である。

電源は,起動時に,システムの充電過程に対応するため,余分な電流を供給しなければならない。この

時に追加する負荷は,15 mF の静電容量と等価である。

電源は,5 V の電圧レベルから始めて,定格出力電流 I

e

のほかに上記の 15 mF の静電容量を充電するた

めに追加の電流を供給して,時間的な制約を満足しなければならない。


19

C 8202-2:2013

5.3.4

対称性回路及びデカップリング回路

対称性回路及びデカップリング回路は,次に示す AS-i 伝送システムの幾つかの機能を確保している。

− AS-i ラインに直流電源を供給する。

−  信号波形を成形する。

−  インピーダンスを終端する(物理ラインの場合)

− AS-i ラインを GND に対して対称化する。

−  コモンモード電磁妨害を抑制する。

等価なデカップリング回路は,

図 5

に示すとおり,二つのインダクタンス,二つの抵抗及び対称化コン

デンサ C

s

で構成する。

一次側

(PE)

ASI–

C

out

L

 50

μH

GND

U

+

直流電源

U

Z

out

C

s

C

s

L

 50

μH

R

 39

Ω ± 1 %

R

 39

Ω ± 1 %

Z

3

Z

2

Z

1

ASI+

Z

s

Z

s

図 5

対称性回路及びデカップリング回路の等価回路

対称コンデンサ C

s

は,デカップリング回路にできるだけ近い場所に配置する。これら二つのコンデンサ

は,ASI+と ASI−とを地面に対して対称にするもので,100 nF 以上の等しい値にすることが望ましい。

対象性回路及びデカップリング回路の仕様を

表 2

に示す。

表 2

対称性回路及びデカップリング回路の仕様

特性

仕様

ASI+と ASI−との間のインダクタンス 100

μH±10 %(I

L

=0∼I

Lmax

短絡及び過負荷

デカップリング回路に損傷を与えることがない無限時間に適用する。

GND に対する ASI+の対称性, 
及び GND に対する ASI−の対称性

0.98≦|Z

1

|/|Z

2

|≦1.02

10 kHz∼300 kHz の周波数範囲及び全負荷範囲。

電源インピーダンス 10

kHz∼300 kHz の周波数範囲で|Z

out

|<0.5 Ω

対称コンデンサ(C

s

) 300

kHz 以上の周波数範囲で|Z

s

|<5 Ω(100 nF 以上)

5.4

AS-i

トポロジ及びその他の構成部品

5.4.1

AS-i

ライン

最小限の要求事項

AS-i 伝送媒体は,任意のケーブル(シールド線あり又はシールド線なし)で,全動作範囲に対して,次

の特性をもたなければならない。AS-i  伝送媒体のモデルを

図 6

に示す。

周波数が 167 kHz のとき,次による。

R'

<90 mΩ/m

C'

<80 pF/m

Z: 70

Ω∼140 Ω


20 
C 8202-2:2013

G':  ≦5 μS/m

L': 400

nH/m∼1 300 nH/m

t'

≦8.3 ns/m

断面積は 2×1.5 mm

2

が望ましい。

分岐ケーブルがない短い幹線の場合は,これらのラインの直流電圧が低下することによって,接続され

た装置の機能に影響が及ばなければ,別の特性(仕様)でもよい。

R

’/4

C

図 6

AS-i

伝送媒体のモデル

注記 1

  次の式に示すとおり,伝送線路の特性インピーダンス は,その分布定数 R'L'C'G'

び周波数(角速度 ω)で決まる。

C'

j

G'

L'

j

R'

Z

ω

ω

分布定数については,電気的に短い伝送線路で,終端を開放した状態で G'及び C'を測定し,

終端を短絡した状態で R'及び L'を測定すればよい。及び伝搬リピータの遅延時間 t'に対す

る限度値は,特性インピーダンスが,好ましくないほど高い値又は低い値になるような分布

定数の組合せを除いた結果である。

注記 2

  上記の特性値を満足していれば,AS-i ラインとしてどのようなケーブルを用いてもよいが,

この規格の幾つかの要求事項又は許容差は,AS-i 伝送媒体に沿った総合的な電圧降下(直流)

を 3 V 以下にすることを目的としている。そこで,大きな電圧降下が生じないような断面積

のものとすることが望ましい。AS-i ラインとして用いるケーブルが,上記の特性値を満足し

ていない場合は,AS-i ライン全体の長さを 100 m にすると悪影響を及ぼす可能性がある。

注記 3

 AS-i ライン上の信号の伝ぱ(播)時間の遅れは次の式で表し,一般的には,一つの方向に対

して 100 m 当たり 0.6 μs となる。

2

ω

R'G'

L'C'

t'

5.4.2

AS-i

トポロジ

AS-i トポロジは,ツリー構造とする。AS-i ラインの全長は,100 m 以下にしなければならない。この長

さは,幹線の総延長として計算しなければならない。

電源の GND ポートを除き,ネットワーク上で GND への接続があってはならない。

注記

 AS-i は,対称システムとして設計される。システムが比較的大規模に分散している場合であっ

ても,対称性がよくなるほど,AS-i 信号成分,又は AS-i システムに関連する伝導妨害の発生が

少なくなる。ネットワークはシールドされておらず,アンテナとして作用する可能性があるた

め,このことは非常に重要である。

標準動作時に,電源とネットワーク上の任意のポイントとの間で,3 V 以上の電圧降下が発生してはな

らない。ただし,特定の AS-i スレーブの仕様書に,それ以上の電圧降下を記載している場合を除く。

G'

L'/4

C'

R'/4 


21

C 8202-2:2013

5.4.3

AS-i

リピータ

AS-i ラインの全体の長さは,100 m 以下とする。AS-i リピータは,AS-i 信号を再生し,AS-i ネットワー

クの部品同士を電気的に分離して,ネットワークの長さを 100 m 以上に伸ばすことができる。

タイミングの制約によって,三つ以上のリピータを直列に接続することはできない。ただし,ネットワ

ークのツリー構造で異なるブランチに接続する場合は,幾つかのリピータを並列に用いることはできる。

5.4.4

AS-i

地絡検出器

IEC 60204-1

:2005 に基づいて,何らかの制御回路で発生した地絡によって,機械の意図しない始動,危

険性がある動作,又は停止の阻害が発生してはならない。この要求事項を満足するため,

IEC 60204-1

:2005

は,保護ボンディング回路に接続していない制御回路には,地絡を表示するか,又は地絡を検出した後に

自動的に回路を遮断するような,絶縁監視装置を装備しなければならないと規定している。

IEC 60204-1

:2005 を適用し,AS-i ネットワークを用いて,潜在的に危険な動作をする機械を制御する場

合は,絶縁監視装置を取り付けなければならない。AS-i ネットワークを,互いに絶縁した個別の部品で構

成している場合は,ネットワーク上にあるそれぞれの絶縁した部品ごとに絶縁監視装置を備えなければな

らない。

AS-i ネットワークに用いる絶縁監視装置は,AS-i 伝送システムの要求事項に適合していなければならな

い。詳細については,

8.3.2

を参照。

5.5

通信

5.5.1

通信の原理

AS-i は,1 台の AS-i マスタ及び最大 31 台(拡張アドレスモードの場合は 62 台)の AS-i スレーブで構

成する,一種のマスタ・スレーブ通信システムである。それぞれの AS-i スレーブは,1∼31(拡張アドレ

スモードの場合は 1A/1B∼31A/31B)の固有のアドレスをもたなければならない。このアドレスを操作ア

ドレスと呼ぶ。この操作アドレスは,不揮発性の保存をしなければならない。操作アドレスがある AS-i

スレーブだけが,AS-i マスタからのデータ又はパラメータのリクエストに応答してもよい。

AS-i スレーブのアドレスを変更する場合は,ゼロアドレスを用いる。通常,ゼロアドレスは揮発性で保

存する。詳細については,

8.4

を参照。

シングルトランザクションは,マスタリクエスト及びスレーブレスポンスで構成する。コンバインドト

ランザクションは,幾つかのシングル・トランザクションで構成する。

5.5.2

伝送制御

1 台の AS-i マスタと最大 31 台(拡張アドレスモードの場合は 62 台)の当該 AS-i スレーブとのデータ

交換は,トランザクションを処理することによって行う(

図 7

参照)

。トランザクションは,マスタリク

エストで始まる。AS-i マスタは,ある特定の期間にわたって,AS-i スレーブレスポンスを待つ。AS-i マス

タが,この期間内に,当該 AS-i スレーブから有効なレスポンスを受信できなかった場合,このレスポンス

は,否定レスポンスとして解釈する。また,AS-i マスタは,もう一度マスタリクエストを送信してもよい。

有効なレスポンスを受信した場合,AS-i マスタは,送信ポーズが経過した後に,次のトランザクションを

開始しなければならない。当該 AS-i スレーブは,不完全なマスタリクエストを検出した場合,又は AS-i

マスタが対応していないリクエストを発した場合は,応答してはならない。また,当該 AS-i スレーブは,

いかなる否定レスポンスも返してはならない。


22 
C 8202-2:2013

マス タ

ス レ ーブ

ス レ ーブ

....

マス タ リ ク エス ト

ス レ ーブレ ス ポン ス

マス タ リ ク エス ト

ス レ ーブレ ス ポン ス

出力データ

命令

入力データ

命令の結果

ト ラ ン ザク シ ョ ン :

ト ラ ン ザク シ ョ ン :

メ ッ セージ :

....

図 7

トランザクション

5.5.3

タイミングの要求仕様

この細分箇条で規定する全ての時間は,マスタ端子の位置における AS-i ラインの信号に関連している。

マスタポーズの測定した波形の一例を,

図 9

に示す。その他のポーズについても,個々に測定しなけれ

ばならない。マスタリクエスト及びスレーブレスポンスは,共にゼロを第 1 ビットとして始まる。マンチ

ェスタ II 形式であるため,このスタートビットによって,第 1 ビットの後半で負電圧パルスが生じること

になる。

注記 1

  各受信機は,ある特定のいき(閾)値で電圧パルスをサンプリングする。このため,アナロ

グフィルタによって,内部のビットタイムの始まりが

図 9

と異なる可能性がある。

注記 2

  “マスタポーズ”は AS-i スレーブが支配し,“スレーブポーズ”は AS-i マスタが支配する。

これらの名称は非論理的であるが,これまでの慣例でそう呼んでいる。

Master

Slave

Sends

master request

Transaction

Send pause

Slave 

pause

Master

pause

Sends

master request

Receives

master request

Receives

master request

Time

Receives

slave response

Sends

slave response

図 8

マスタ又はスレーブから見た

マスタポーズ及びスレーブポーズ

トランザクション

マスタ

スレーブ

送信ポーズ

スレーブポーズ

マスタポーズ

スレーブレスポンス

の受信

マスタリクエストの

送信

マスタリクエストの

受信

時間

スレーブレスポンス

の送信

マスタリクエストの

受信

マスタリクエストの

受信


23

C 8202-2:2013

Time

Master pause

6 µs

14th bit of

master request

6 µs

1st bit of

slave response

Master request

Slave response

図 9

マスタポーズを測定した波形

マスタとスレーブとの間の通信と,マスタポーズ及びスレーブポーズとの関係を

図 8

に示す。

トランザクションは,二つの動作(マスタリクエスト及びスレーブレスポンス)

,及び二つの時間間隔(マ

スタポーズ及びスレーブポーズ)に分けられる。スレーブレスポンスタイムアウトによって,起こり得る

スレーブレスポンスの欠如を次のように監視する。

a

)

マスタリクエスト

  AS-i マスタから 1 台の AS-i スレーブにメッセージを送り,AS-i スレーブからの

レスポンスを待つ。

b

)

マスタポーズ

  この期間中に,AS-i スレーブは要求された機能を処理し,レスポンスデータを作成し

て AS-i マスタにスレーブレスポンスを送り始める。AS-i スレーブは,マスタリクエストに応答する

場合,マスタリクエストが終了してから 2∼5 ビットタイム以内に,スレーブレスポンスを開始しなけ

ればならない。AS-i マスタは,マスタリクエストが終了してから 12 μs∼63 μs の範囲内で,スレーブ

レスポンスが始まったことを受信できなければならない。

注記 3

  電磁妨害を抑制するため,マスタポーズ(1.5 ビットタイム以上)の期間中は,AS-i マス

タの受信機の電源をオフ(OFF)するのがよい。

c

)

スレーブレスポンス

  AS-i スレーブのデータ又は命令の結果を AS-i マスタに送信する。

d

)

スレーブポーズ

  スレーブレスポンスを受信した後,次の送信を行ってはならない最小限の期間を置

く。この一時停止の期間は,1.5∼2 ビットタイムとする。AS-i スレーブは,6 μs のスレーブポーズの

後,マスタリクエストが始まったことを受信できなければならない。

e

)

送信ポーズ

  スレーブレスポンスを受信した後,次の送信を行ってはならない最小限の期間がなけれ

ばならない。通常の動作時で,1 回の AS-i サイクルにつき 31 回以上のトランザクションを行う場合

は,この一時停止の期間は,1 スレーブポーズとする。1 回の AS-i サイクルにつき 30 回以下のトラン

ザクションを行う場合は,送信ポーズを最大 500 μs まで延長してもよいが,この場合は,AS-i サイク

ルの時間が,管理又は包括フェーズを含め,5 ms 以内でなければならない。

f

)

スレーブレスポンスタイムアウト

  ある特定の期間(スレーブレスポンスタイムアウト)に AS-i スレ

ーブからのレスポンスがなかった場合,AS-i マスタは,トランザクションを終了するか,又は送信を

繰り返さなければならない。この時間は,11 ビットタイム

μs

0

μs

3

とする。

注記 4

  これは,ラインの伝搬遅延又はリピータの使用と関係がある。

タイムアウトタイマは,マスタリクエストの送信が終了した時点で動作を開始しなければならない。

6

μs

スレーブレスポンス

マスタリクエスト

マスタポーズ

マスタリクエストの

14 番目のビット

6

μs

スレーブレスポンス

の 1 番目のビット

時間


24 
C 8202-2:2013

注記 5

 AS-i マスタは,スレーブレスポンスタイムアウト期間が終了するまで,AS-i スレーブから

のレスポンス信号が始まるのを待っている。この期間が終了すると,送信機能はスレーブ

レスポンスがなかったと判断する。

g

)

リピータの遅延時間

  リピータの最大遅延時間は,いずれの方向に対しても 7 μs 以下とする。

マスタポーズは,63 μs 以下でなければならない(スレーブレスポンスタイムアウト参照)

。リピー

タを 2 台直列に接続する場合は,2 台目のリピータの後にある AS-i スレーブは非同期となり,300 m

のラインで約 5 μs の伝搬リピータの遅延時間が生じる。リピータ 1 台当たりの最大遅延時間は,いず

れの方向に対しても 7 μs 以下とする。リピータの遅延時間は,特定の電圧パルスが入ってから,別の

ラインに出ていくまでの時間として測定する。

現在入手可能な構成部品の場合,AS-i サイクルタイム T

cycle

は,次のように計算する。

n=33 の場合

n×マスタリクエスト

n×(14 ビット) =n×84 μs

=2 772 μs

n×マスタポーズ

n×(3 ビット)  =n×16 μs(同期スレーブ) =528 μs

n×スレーブレスポンス  =n×(7 ビット)  =n×42 μs

=1386 μs

n×送信ポーズ

n×(2 ビット)  =n×12 μs(最小値)

=396 μs

T

cycle

n×(26 ビット)=n×154 μs(最小値)

=5 082 μs

ただし,は,AS-i サイクル及びインクルージョン段階でデータを交換する場合の AS-i リクエスト

の数で,繰返しを 1 回含む。標準動作の場合,は“起動している AS-i スレーブの数+2”とする。

拡張アドレスモードで AS-i スレーブを 62 台まで使用しても,この計算は変わらない。

5.6

AS-i

シングルトランザクション

5.6.1

トランザクションの概要

シングルトランザクションは 4 種類あり,それぞれデータ交換,パラメータ化,ネットワーク管理及び

診断に対応している。マスタリクエスト及びスレーブレスポンスは,構成が全て同じであり,ビット長も

同じで,それぞれ 14 ビット(マスタリクエスト)及び 7 ビット(スレーブレスポンス)とする。

AS-i マスタは,

表 4

及び

表 5

に規定したマスタリクエストの全部又は一部を発信して,トランザクショ

ンを開始できる。また,全ての AS-i スレーブは,Address_Assignment(アドレス割付)リクエスト及び R1

リクエストを除いて,

これらのマスタリクエストを全て処理して応答することができなければならない

属書 B

参照)

5.6.2

マスタリクエストの定義

次の種類のマスタリクエストを定義する。

Data_Exchange

  AS-i スレーブのデータ出力又は入力に対して,ビットパターンを送信及び/又は受

信する。

Write_Parameter

  AS-i スレーブのパラメータポートに対して,ビットパターンを送信及び/又は受

信する。

Address_Assignment

(アドレス割付)  ゼロアドレスを用いて,AS-i スレーブに,不揮発性のアドレ

ス(標準的なアドレスモードの場合は 0∼31。拡張アドレスモードの場合は 0,1A/1B,…,31A/31B)

を指定する。

命令

  AS-i スレーブのリセット,コンフィギュレーションの読込み,ステータスの読込みなど,様々

な機能を実行する。


25

C 8202-2:2013

全てのマスタリクエストを要約して,

表 4

及び

表 5

に示す。可能性があるほかの全てのコード(この規

格ではまだ用いていない)については留保し,AS-i ネットワークで用いる AS-i マスタ又は AS-i スレーブ

では,運用してはならない。

5.6.3

マスタリクエストの構成及び動作

AS-i マスタが送信して AS-i スレーブが受信するリクエストは,次に示す六つの要素で構成する。

スタートビット

制御ビット

アドレス

情報

パリティビット

エンドビット

マスタリクエストのビットは,

図 10

及び

表 3

表 5

による。

ST CB A4 A3 A2 A1 A0  I4  I3  I2  I1  I0  PB EB

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 10

マスタリクエストの構成

表 3

マスタリクエストのビットストリング

ビットストリング

動作

解説

ST

スタートビット

常にマスタリクエストの開始を識別する。ST=0

CB

制御ビット

情報セルにあるリクエストの種類を識別する。 
0:データ,パラメータの送信又はアドレス割付 
1:命令の送信

A4∼A0

アドレス

(5 ビット)

リストに記載している AS-i スレーブのアドレスを指定する。 
00

Hex

:ゼロアドレス

01

Hex

∼1F

Hex

:AS-i スレーブ 1∼31

I4∼I0

情報

これら五つのビットは,AS-i スレーブに送る全種類のリクエストの情報
を示す。個々のビットには,それぞれのリクエストの種類別に記載する。

拡張アドレスモードの場合は,I3 をアドレスの拡張(Sel ビット)に用い,
A スレーブ及び B スレーブのアドレスを指定する。 
Sel ビットの定義は,次による。 
Sel=0:A スレーブ,  Sel=1:B スレーブ

PB

パリティビット AS-i スレーブでマスタリクエストの正常さを検証する部分。正常なメッ

セージは偶数パリティになる。 
0:(CB,A4∼A0,I4∼I0)にある“1”符号の数が偶数 
1:(CB,A4∼A0,I4∼I0)にある“1”符号の数が奇数

EB

エンドビット

常にマスタリクエストの終了を識別する。EB=1

スタートビット=0

制御ビット

パリティビット

エンドビット=1


26 
C 8202-2:2013

表 4

マスタリクエスト

標準アドレスモード

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Data_Exchange

=0

=0 A4

A3

A2

A1

A0

=0

D3

D2 D1 D0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Write_Parameter

=0

=0 A4

A3

A2

A1

A0

=1

P3

P2 P1 P0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Address_Assignment

=0

=0

=0

=0

=0

=0

=0

A4

A3

A2 A1 A0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Write_Extended_ID-Code_1

=0

=1

=0

=0

=0

=0

=0

=0

ID3

ID2 ID1 ID0  PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Delete_Address

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=0

=0

=0

=0

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Reset_Slave

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

=1

=1

=0

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_I/O-Configuration

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

=0

=0

=0

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_ID-Code

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

=0

=0

=0

=1 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_Extended_ID-Code_1

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

=0

=0

=1

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_Extended_ID-Code_2

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

=0

=0

=1

=1 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_Status

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

=1

=1

=1

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

R1

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

=1

=1

=1

=1 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←    5 ビットの情報    →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Broadcast(Reset)

=0

=1

=1

=1

=1

=1

=1

=1

=0

=1

=0

=1 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →


27

C 8202-2:2013

表 5

マスタリクエスト

拡張アドレスモード

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Data_Exchange

=0

=0 A4

A3

A2

A1

A0

=0

Sel

D2 D1 D0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Write_Parameter

=0

=0 A4

A3

A2

A1

A0

=1

Sel

P2 P1 P0 PB

=1

←  5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Address_Assignment

=0

=0

=0

=0

=0

=0

=0

A4

A3

A2 A1 A0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Write_Extended_ID-Code_1

=0

=1

=0

=0

=0

=0

=0

=0

ID3

ID2 ID1 ID0  PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Delete_Address

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=0

Sel

=0

=0

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Reset_Slave

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

Sel

=1

=0

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_I/O-Configuration

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

Sel

=0

=0

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_ID-Code

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

Sel

=0

=0

=1 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_Extended_ID-Code_1

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

Sel

=0

=1

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_Extended_ID-Code_2

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

Sel

=0

=1

=1 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Read_Status

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

Sel

=1

=1

=0 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

R1

=0

=1 A4

A3

A2

A1

A0

=1

Sel

=1

=1

=1 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

Broadcast(Reset)

=0

=1

=1

=1

=1

=1

=1

=1

=0

=1

=0

=1 PB

=1

←    5 ビットのアドレス    → ←      5 ビットの情報      →

注記  “Sel”は,“Select Bit(選択ビット)”を意味し,“

Sel

”は“Select Bit”の反転を意味する。

5.6.4

スレーブレスポンスの構成及び動作

AS-i スレーブが送信するレスポンスには,制御ビット及びアドレスがなく,次に示す四つの要素で構成

する。

スタートビット

情報

パリティビット

エンドビット

スレーブレスポンスのビットは,

図 11

及び

表 6

による。


28 
C 8202-2:2013

ST I3 I2 I1 I0 PB EB

←    4 ビットの情報      →

図 11

スレーブレスポンスの構成

表 6

スレーブレスポンスのビットストリング

ビットストリング

動作

解説

ST

スタートビット

常にマスタリクエストの開始を識別する。ST=0

I3∼I0

情報

これら四つのビットは,AS-i マスタに送られる全種類のスレーブレスポ

ンスの情報を示す。個々のビットは,それぞれのリクエストの種類別に

記載する。

PB

パリティビット

スレーブレスポンスの正常さを検証する部分。正常なメッセージは偶数

パリティになる。 
0:(I3∼I0)にある“1”符号の数が偶数 
1:(I3∼I0)にある“1”符号の数が奇数

EB

エンドビット

常にスレーブレスポンスの終了を識別する。EB=1

5.6.5

個々のシングルトランザクション

5.6.5.1

Data_Exchange

“Data_Exchange”リクエストは,AS-i マスタが,4 ビットのデータ(I3∼I0)

(3 ビットのデータ,及び

拡張アドレスモードの場合の“Sel-Bit”

)を AS-i スレーブのデータ出力レジスタに送信して,AS-i スレー

ブの入力から 4 ビットのデータを取得するために用いる(AS-i スレーブの入力及び出力ポートの動作につ

いては,

8.4

を参照)

“Data_Exchange”リクエストは,

図 12

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=0 A4 A3 A2 A1 A0 =0

D3 D2 D1 D0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=0 A4 A3 A2 A1 A0 =0

Sel

D2 D1 D0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 12

Data_Exchange”リクエストの構成

標準アドレスモード

拡張アドレスモード

ビット A4∼A0 には,操作アドレス(1∼31)を含まなければならない。

スレーブレスポンスは,

図 13

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0 D3 D2 D1 D0 PB =1

←    4 ビットの情報      →

図 13

スレーブレスポンスの構成

Data_Exchange

AS-i スレーブが起動していない場合,スレーブレスポンスは,生成されない。

スタートビット=0

パリティビット

エンドビット


29

C 8202-2:2013

5.6.5.2

Write_Parameter

“Write_Parameter”リクエストは,AS-i マスタが,4 ビットのデータ(I3∼I0)を,AS-i スレーブのパラ

メータ出力レジスタに送信して,AS-i スレーブのパラメータ入力から 4 ビットのデータを取得するために

用いる(AS-i スレーブのパラメータ入力及び出力ポートの動作については,

8.4

を参照)

“Write_Parameter”リクエストは,

図 14

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=0 A4 A3 A2 A1 A0 =1

P3 P2 P1 P0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=0 A4 A3 A2 A1 A0 =1

Sel

P2 P1 P0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 14

Write_Parameter”リクエストの構成

標準アドレスモード

拡張アドレスモード

ビット A4∼A0 には,操作アドレス(1∼31)を含まなければならない。

スレーブレスポンスは,

図 15

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0 P3 P2 P1 P0 PB =1

←    4 ビットの情報      →

図 15

スレーブレスポンスの構成

Write_Parameter

“Write_Parameter”リクエストは,AS-i スレーブのステート・マシンに影響を及ぼすことがある。詳細

については,

8.4

を参照。

5.6.5.3

Address_Assignment

アドレス割付け

AS-i マスタは,“Address_Assignment”リクエストを用いて,与えられたアドレス(I4∼I0)を AS-i スレ

ーブに不揮発性保存させ,このアドレスを用いてマスタリクエストに応答するよう,命令する。

“Address_Assignment”リクエストは,

図 16

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=0

=0

=0

=0

=0

=0

A4 A3 A2 A1 A0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 16

Address_Assignment”リクエストの構成

ビット A4∼A0 には,ゼロアドレス(00

Hex

)を含まなければならない。

スレーブレスポンスは,

図 17

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=0

=1

=1

=0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 17

スレーブレスポンスの構成

Address_Assignment

“Address_Assignment”リクエストに成功した場合,AS-i スレーブは新しいアドレスで応答しなければ

ならない。


30 
C 8202-2:2013

5.6.5.4

Write_Extended_ID-Code_1

AS-i マスタは,

“Write_Extended_ID-Code_1”リクエストはコマンドリクエストの一種で,AS-i マスタが

AS-i スレーブの可変 ID-Code ニブルにアドレス=0 を書き込むために用いる。

“Write_Extended_ID-Code_1”リクエストは,

図 18

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1

=0

=0

=0

=0

=0

=0

ID3

ID2

ID1

ID0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 18

Write_Extended_ID-Code_1”リクエストの構成

この命令に対する AS-i スレーブのレスポンスは,任意とする。

“Write_Extended_ID-Code_1”リクエスト

に成功した場合,スレーブレスポンスは,

図 19

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=0

=0

=0

=0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 19

スレーブレスポンスの構成

Write_Extended_ID-Code_1

新しい ID-Code ニブルは,不揮発性保存しなければならない。

拡張アドレスモードの場合,製造業者は,使用者による拡張 ID-Code 1 の書込みをブロックしてもよい。

こうすることによって,より特定の目的をもつ製品を区別できる。製造業者は,ブロックする拡張 ID-Code

1 のビットを,全て“1”に設定するか,又はプロファイルで指定したとおりに設定しなければならない。

一部の ID-Code 1 は,特定のプロファイルに固定できる。ID-Code 2=F

Hex

及び ID-Code 1=F

Hex

の場合は,

製造業者が ID-Code 1 をブロックしてもよい。

AS-i スレーブが,新しい ID-Code ニブルを不揮発性メモリに保存している(“Write_Extended_ID-Code_1”

リクエストを処理している)最中に,AS-i マスタが新しい“Write_Extended_ID-Code_1”リクエストを発

することがあってはならない。発した場合,保存プロセスの結果がどうなったかが分からなくなってしま

う。

AS-i スレーブを“拡張アドレスモード”で用いる場合は,ID3 を Sel として用いて,A 及び B のアドレ

スを選択する。このモードの場合,

“Extended_ID-Code_1”の使用者がプログラムできる部分(ID2∼ID0)

は,0∼7 の範囲に限定する。

5.6.5.5

Reset_Slave

“Reset_Slave”リクエストはコマンドリクエストの一種で,AS-i マスタが特定の AS-i スレーブをリセッ

トするために用いる。

“Reset_Slave”リクエストは,

図 20

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=0 A4 A3 A2 A1 A0 =1

=1

=1

=0

=0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=0 A4 A3 A2 A1 A0 =1

Sel

=1

=0

=0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 20

Reset_Slave”リクエストの構成

標準アドレスモード

拡張アドレスモード


31

C 8202-2:2013

スレーブレスポンスは,

図 21

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=0

=1

=1

=0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 21

スレーブレスポンスの構成

Reset_Slave

“Reset_Slave”リクエストは,AS-i スレーブのステート・マシンに影響を及ぼす。詳細については,

8.4

を参照。

5.6.5.6

Delete_Address

アドレス消去

“Delete_Address”リクエストはコマンドリクエストの一種で,AS-i マスタが特定の AS-i スレーブの操

作アドレスを消去するために用いる。

“Delete_Address”リクエストは,

図 22

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =0

=0

=0

=0

=0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =0

Sel

=0

=0

=0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 22

Delete_Address”リクエストの構成

標準アドレスモード

拡張アドレスモード

スレーブレスポンスは,

図 23

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=0

=0

=0

=0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 23

スレーブレスポンスの構成

Delete_Address

“Delete_Address”リクエストに成功した場合,AS-i スレーブはゼロアドレスで応答しなければならな

い。このリクエストによって,AS-i スレーブがアドレスを不揮発性保存することはない。

“Delete_Address”リクエストは,AS-i スレーブのステート・マシンに影響を及ぼさない。

注記 1

 AS-i ス レ ー ブ に ゼ ロ ア ド レ ス で “ Delete_Address ” リ ク エ ス ト を す る の は ,

“Write_Extended_ID-Code_1”リクエストでも同じである(

5.6.5.4

を参照)

AS-i スレーブが,アドレスを不揮発性メモリに保存している(“Address_Assignment”リクエストを処理

している)最中に,AS-i マスタが“Delete_Address”リクエストを発することがあってはならない。

注記 2

  そうしないと,保存プロセスの結果がどうなったかが分からなくなってしまう。

5.6.5.7

Read_I/O-Configuration

“Read_I/O-Configuration”リクエストはコマンドリクエストの一種で,AS-i マスタが特定の AS-i スレー

ブの I/O コンフィギュレーションを読み込むために用いる。

“Read_I/O-Configuration”リクエストは,

図 24

による。


32 
C 8202-2:2013

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

=0

=0

=0

=0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

Se

=0

=0

=0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 24

Read_I/O-Configuration”リクエストの構成

標準アドレスモード

拡張アドレスモード

スレーブレスポンスは,I/O コードを含んでおり,

図 25

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=I3

=I2

=I1

=I0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 25

スレーブレスポンスの構成

Read_I/O-Configuration

入力及び出力データビットは,入力だけ,出力だけ,双方向の入力又は出力,又はトライステートに設

定する。このコンフィギュレーションは,環境又は求められる機能によって決まるため,何らかの特定の

AS-i スレーブに対して設定する。

表 7

に示すように,

16 種類の様々なコンフィギュレーションを規定する。

これらは,識別コードで識別し,AS-i スレーブに不揮発性保存しなければならない。

I/O コンフィギュレーションの符号化については,

表 7

による。

注記

 I/O コンフィギュレーションの例を,次に示す。

−  四つのバイナリセンサのスイッチング信号を送信するための 4 ビットの入力データ。

−  四つのアクチュエータを駆動するための 4 ビットの出力データ。

−  複合機能アクチュエータ(例えば,終端位置表示センサの信号を送信する,双方向性の空気弁など)

を駆動及び監視するための 2 ビットの出力及び 2 ビットの入力


33

C 8202-2:2013

表 7

I/O

コード

I/O

コンフィギュレーションの符号化

I/O コード I/O コンフィギュレーション

(4 ビット)

D0 D1 D2 D3

0

Hex

  IN IN IN IN

1

Hex

  IN IN IN OUT

2

Hex

  IN IN IN I/O

3

Hex

 IN IN

OUT

OUT

4

Hex

 IN IN I/O

I/O

5

Hex

IN  OUT OUT OUT

6

Hex

  I/O I/O I/O I/O

7

Hex

  I/O I/O I/O I/O

8

Hex

  OUT OUT OUT OUT

9

Hex

  OUT OUT OUT  IN

A

Hex

  OUT OUT OUT  I/O

B

Hex

 OUT

OUT IN  IN

C

Hex

 OUT

OUT I/O I/O

D

Hex

 OUT IN IN IN

E

Hex

 OUT I/O I/O I/O

F

Hex

  TRI TRI TRI TRI

IN:入力,OUT:出力,TRI:トライステート, 
I/O:入力若しくは出力,又は双方向(B)

5.6.5.8

Read_Identification_Code

“Read_Identification_Code”リクエストは,コマンドリクエストの一種で,AS-i マスタが特定の AS-i ス

レーブの識別コードを読み込むために用いる。

“Read_Identification_Code”リクエストは,

図 26

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

=0

=0

=0

=1 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

Se

=0

=0

=1 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 26

Read_Identification_Code”リクエストの構成

標準アドレスモード

拡張アドレスモード

スレーブレスポンスは,ID コードを含んでおり,

図 27

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=I3

=I2

=I1

=I0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 27

スレーブレスポンスの構成

Read_Identification_Code

ある AS-i スレーブの“Identification_Code”が“A

Hex

”の場合,その AS-i スレーブは拡張アドレスモー

ドを用いる。

ある AS-i スレーブの“Identification_Code”が“B

Hex

”の場合,その AS-i スレーブは安全信号を送信する。


34 
C 8202-2:2013

注記

 ID コードが示すスレーブ・プロファイルについての詳細については,

表 8

及び

附属書 A

を参照。

5.6.5.9

Read_Extended_ID-Code_1/2

“Read_Extended_ID-Code_1/2”リクエストは,二つのコマンドリクエストから成り,AS-i マスタが特定

の AS-i スレーブの拡張 ID-Code レジスタ(オプション)の内容を読み込むために用いる。

“Read_Extended_ID-Code_1/2”リクエストは,

図 28

による。

  ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

ID-Code_1:

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

=0

=0

=1

=0 PB =1

←    5 ビットのアドレス      → ←      5 ビットの情報        →

  ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

ID-Code_2:

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

=0

=0

=1

=1 PB =1

←    5 ビットのアドレス      → ←      5 ビットの情報        →

  ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

ID-Code_1:

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

S l

=0

=1

=0 PB =1

←    5 ビットのアドレス      → ←      5 ビットの情報        →

  ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

ID-Code_2:

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

S l

=0

=1

=1 PB =1

←    5 ビットのアドレス      → ←      5 ビットの情報        →

図 28

Read_Extended_ID-Code_1/2”リクエストの構成

上 

標準アドレスモード

下 

拡張アドレスモード

スレーブレスポンスは,

図 29

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=I3

=I2

=I1

=I0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 29

スレーブレスポンスの構成

Read_Extended_ID-Code_1/2

AS-i スレーブを“拡張アドレスモード”で用いる場合は,“Read_Extended_ID-Code_1”に対する AS-i

スレーブレスポンスの I3 を Sel として用いて,A 又は B アドレスを表示する。このモードの場合,Extended

ID-Code 1(I2∼I0)は,0∼7 の範囲に限定する。

5.6.5.10

Read_Status

“Read_Status”リクエストは,コマンドリクエストの一種で,AS-i マスタが特定の AS-i スレーブの状

態を読み込むために用いる。

“Read_Status”リクエストは,

図 30

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

=1

=1

=1

=0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

Sel

=1

=1

=0 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 30

Read_Status”リクエストの構成

標準アドレスモード

拡張アドレスモード


35

C 8202-2:2013

スレーブレスポンスは,

図 31

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=S3

=S2

=S1

=S0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 31

スレーブレスポンスの構成

Read_Status

5.6.5.11

R1

“R1”はコマンドリクエストの一種である。

“R1”は予備であり,オプションとする。

この命令は,マスタリクエストの情報部分に,

“1F

Hex

”として符号化する。

“R1”リクエストは,

図 32

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

=1

=1

=1

=1 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1 A4 A3 A2 A1 A0 =1

Sel

=1

=1

=1 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 32

R1”リクエストの構成

標準アドレスモード

拡張アドレスモード

スレーブレスポンスは,

図 33

による。

ST I3 I2 I1 I0    EB

=0

=S3

=S2

=S1

=S0

PB

=1

←    4 ビットの情報      →

図 33

スレーブレスポンスの構成

R1

注記

  互換性の理由から,スレーブレスポンスに,ステータスレジスタの内容を含めてもよい。シス

テムを最初に運用した頃,この命令は“Read_Reset_Status”であった。新規に開発する場合は,

この命令を用いない方が望ましい。

5.6.5.12

Broadcast

(

Reset

)

“Broadcast(Reset)”はコマンドリクエストの一種で,オプションとする。

“Broadcast(Reset)”リクエストは,

図 34

による。

ST

CB

     I4

I3

I2

I1

I0

EB

=0

=1

=1

=1

=1

=1

=1

=1

=0

=1

=0

=1 PB =1

←      5 ビットのアドレス        → ←        5 ビットの情報          →

図 34

Broadcast

(

Reset

)

”リクエストの構成

AS-i スレーブは,リセット処理をしなければならない。このリクエストにスレーブレスポンスで応答し

てはならない。

注記

  ネットワークにおいて,AS-i マスタはこの命令を用いて,命令を認識する全ての AS-i スレーブ

をリセットできる。したがって,この命令を用いて,緊急停止と同様の動作を実行できる。

“Broadcast(Reset)

”は,

“Reset_Slave”リクエストとして,AS-i スレーブのステート・マシン

に影響を及ぼす。詳細については,

8.4

を参照。


36 
C 8202-2:2013

システムを更に拡張する場合は,情報部分に 15

Hex

をブロードキャスト命令用として用意しておく。

5.7

AS-i

コンバインドトランザクション

5.7.1

一般

AS-i シングル・トランザクションには,最大 4 ビットの情報を含む。4 ビット以上の情報を送信する場

合は,別途定める規定によってデータ送信を制御しなければならない。その規定によれば,様々な種類の

アプリケーション(例えば,アナログ式のセンサ又はアクチュエータに対する単方向のワード転送,イン

テリジェント  スレーブに対する全二重のデータ交換など)に利用できる。これらについては,後の箇条で

規定する。

コンバインドトランザクションによって通信できる AS-i スレーブを識別するには,ID コード(

5.6.5.8

を参照)又は拡張 ID コード(

5.6.5.9

を参照)を用いる。コンバインドトランザクションによって通信で

きる AS-i マスタについては,AS-i マスタのプロファイルによって識別する(

附属書 B

を参照)

表 8

に,

現在規定しているコンバインドトランザクションの種類を全て列挙する。

表 8

コンバインドトランザクションの種類

コンバインドトラン

ザクションの種類

AS-i スレーブの

プロファイル

AS-i マスタの

プロファイル

解説

タイプ 1 S-7.1

非対応

新しく設計する場合は,S-7.3 を用いることが望ましい。

S-7.2

非対応

新しく設計する場合は,S-7.4 を用いることが望ましい。

S-7.3 M3

16 ビットの入力又は出力

S-7.4 M3

複雑なフィールド装置

タイプ 2 S-7.5.5

M4

複合フィールド装置

S-7.A.5 M4

複合フィールド装置

S-B.A.5 M4

シリアル通信フィールド装置

タイプ 3 S-7.A.7

M4

拡張アドレスモードで 4I/4O

S-7.A.A M4

拡張アドレスモードで 8I/8O

タイプ 4 S-7.A.8

M4

拡張アドレスモードで 16 ビット入力

S-7.A.9 M4

拡張アドレスモードでデュアル 16 ビット入力

タイプ 5 S-6.0

M4

高速 16 ビット入出力

AS-i  セーフティ S-0.B  全対応 AS-i

セーフティ入力スレーブ

AS-i  セーフティ S-7.B  全対応

標準出力付き AS-i  セーフティ入力スレーブ

5.7.2

コンバインドトランザクション

タイプ 1

コンバインドトランザクション(タイプ 1)は,次に示す方法に基づいて処理する。この方法では,標

準的な AS-i データ転送メカニズムを用いて,

表 8

に示すプロファイルをもつ AS-i マスタと AS-i スレーブ

との間でバイト(8 ビットのデータ)転送を行う,半二重データ転送チャンネルを構築する。

注記

  コンバインドトランザクション(タイプ 1)は,アナログ式のセンサ及び駆動部アクチュエー

タ,直流 4 mA∼20 mA インタフェースの代替,最大 8 文字のスキャナ及びディスプレイに用い

てもよい。さらに,可変パラメータをもつ複雑なフィールド装置,及びパラメータ交換機能付

きの直流 4 mA∼20 mA インタフェースの代替として用いてもよい。

5.7.2.1

I/O

データビット及びパラメータビットの定義

I/O データビット(シングルトランザクションの“Data_Exchange”)の定義は,

図 35

による。


37

C 8202-2:2013

I3 I2 I1 I0

D3 D2 D1 D0

  ←        4 ビットの情報        →

ビット

種類

定義

D3 I/O

データ転送用の制御ビット(

“トグルビット”

D2 I/O

データトリプルの最上位データビット

D1 I/O

データトリプルのデータビット

D0 I/O

データトリプルの最下位データビット

図 35

コンバインドトランザクション

タイプ 1

の I/O データビットの定義

パラメータビット(シングルトランザクションの“Write_Parameter”

)の定義は,

図 36

による。この定

義は,AS-i スレーブ  プロファイル S-7.4 だけに有効とする。詳細については,

附属書 A

を参照。

I3 I2 I1 I0

P3 P2 P1 P0

  ←        4 ビットの情報        →

Px(hex)

P3 P2 P1 P0

定義

F  1 1 1 1

通常のデータサイクル

E  1 1 1 0

通常のデータサイクル(オプション)

D  1 1 0 1

ID ストリングの読込み

C  1 1 0 0

診断結果の読込み

B  1 0 1 1

パラメータ・ストリングの読込み

A  1 0 1 0

パラメータ・ストリングの書込み

0  0 0 0 0

同等でないスレーブレスポンスを生成するのに用いる。

図 36

コンバインドトランザクション

タイプ 1

のパラメータビットの定義

パラメータで“通常のデータサイクル”を選択した場合,データの転送方向は,

5.7.2.2

に規定する拡張

ID2 コードで決まる。これを動作中に変更することはできない。AS-i マスタは,アナログ出力の場合はデ

ータソース(データ送信側)として働き,アナログ入力の場合はデータシンク(データ受信側)として働

く。

パラメータで“ID ストリングの読込み”

“診断結果の読込み”又は“パラメータ  ストリングの読込み”

を選択した場合,AS-i スレーブはデータソースとして働き,AS-i マスタはデータシンクとして働く。パラ

メータで“パラメータ  ストリングの書込み”を選択した場合は,AS-i マスタがデータソースとして働き,

AS-i スレーブはデータシンクとして働く。

注記

  データビット及びパラメータビットがこのように定義されているため,コンバインドトランザ

クション(タイプ 1)は,標準アドレスモードだけを用いることができる。

5.7.2.2

データの転送方向及びチャンネル数の定義

データの転送方向及びチャンネル数は,AS-i スレーブに保存した拡張 ID2 コード(シングルトランザク

ションの“Read_ID2-Code”

)で定義する。詳細については,

附属書 A

を参照。

注記

  拡張 ID1/ID2 コードに対応していない AS-i スレーブの場合は,AS-i マスタが,拡張 ID2 のデフ

ォルト値を F

Hex

と仮定するのがよい。これは,4 チャンネルのアナログ入力 AS-i スレーブに相

当する。拡張 ID2 コードを F

Hex

にしておけば,4 チャンネルまで運用できる。この場合,AS-i

スレーブは,運用しているチャンネルにしかデータを送信しない。AS-i マスタはアナログ入力


38 
C 8202-2:2013

データイメージ(AIDI)で用いられていないチャンネルの入力値について,無効とみなすのが

よい。拡張 ID1/ID2 コードに対応している AS-i スレーブは,拡張 ID2=F

Hex

というデフォルト

値を用いないことが望ましい。

5.7.2.3

データの転送

AS-i スレーブをデータソースとして定義し,AS-i マスタをデータシンクとして定義している場合は,

9

に示す方法で,AS-i マスタがデータの転送を制御する。

表 9

に示すとおり,AS-i マスタは,3 ビットの

命令で構成するリクエストを発信する。AS-i スレーブは,3 ビットのデータを用いて,同一又は次の

“Data_Exchange”通信のいずれか一つで応答する。

AS-i マスタをデータソースとして定義し,AS-i スレーブをデータシンクとして定義している場合は,

10

に示すように,AS-i スレーブが同じ方法でデータ転送を制御する。

表 10

に示すとおり,AS-i スレーブ

は,3 ビットの命令で構成するリクエストを発信する。AS-i マスタは,3 ビットのデータを用いて,次の

“Data_Exchange”通信のいずれか一つで応答する。

データの転送方向に関係なく,AS-i マスタは,命令ビット又はデータビットの内容が変わるたびに,制

御ビット K(

“トグルビット”

)を反転させる。

表 9

コンバインドトランザクション

タイプ 1

における

AS-i

スレーブから AS-i マスタへのデータ転送

マスタ(リクエスト)

データ転送

の方向

AS-i スレーブ

(レスポンス)

注記

K111

K

  D2 D1 D0

K110

K

  D2 D1 D0

K101

K

  D2 D1 D0

K100

K

  D2 D1 D0

K011

K

  D2 D1 D0

K010

K

  D2 D1 D0

K001

K

  D2 D1 D0

K000

K

 D2 D1 V

注記  この表にあるデータは,コントローラ  レベルで示す。AS-i ラインでは,マスタリクエストが反転された形で

送信する(5.6.5.4 を参照)

リクエスト“K111”は,

“ラッチ”命令の役割も果たす。この命令を受信した場合,全シーケンスが完

了するまで,データソースが全シーケンスのデータビットを更新することがあってはならない。こうする

ことによって,データの一貫性を確保できる。


39

C 8202-2:2013

表 10

コンバインドトランザクション

タイプ 1

における

AS-i

マスタから AS-i スレーブへのデータ転送

マスタ(リクエスト)

データ転送

の方向

AS-i スレーブ

(レスポンス)

注記

K  X  X  X

K

111

K D2 D1 D0

K

110

K D2 D1 D0

K

101

K D2 D1 D0

K

100

K D2 D1 D0

K

011

K D2 D1 D0

K

010

K D2 D1 D0

K

001

K D2 D1 D0

K

000

K D2 D1 V

K

111

次のサイクルの開始 
(トランザクションが終了する場合は“K000”

注記  この表にあるデータは,コントローラ  レベルで示す。AS-i ラインでは,マスタリクエストが反転された形で

送信する(5.6.5.4 を参照)

転送は,リクエスト“K111”で始まり,リクエスト“K000”で終わる。これら二つのリクエストは,命

令とする。23 ビット未満を転送する場合は,

“K110”で始まるリクエストを省略してもよい。データの長

さ又は個々のビットの定義については,AS-i スレーブのプロファイル又は製造業者の仕様書に記載する。

詳細については,

附属書 A

を参照。

シーケンスの最終ビットは有効ビット“V”とする。これを“1”に設定する場合は,シーケンスを正し

く転送したことを示し,受信したデータを有効とみなす。

5.7.2.4

スレーブレスポンスの時間

5.7.2.4.1

入力データスレーブ

AS-i マスタが,入力スレーブの新しいデータトリプルを扱う場合(すなわち,データのトグルビットが

変わった場合)

,AS-i スレーブは 250 μs 以内に,新しい値で応答しなければならない。こうすることによ

って,最大データ転送時間を計算できる。

5.7.2.4.2

出力データスレーブ

AS-i マスタは,命令“K111”を受信すると,

“トグルビット”を変更して新しいデータを送信する。AS-i

スレーブは,250 μs 以内に,新しい命令データトリプルで応答しなければならない。このシーケンスは,

AS-i スレーブが最後のデータトリプルを処理し,AS-i マスタが,有効ビット“V”を含むデータトリプル

で応答するまで続く。

その後,AS-i スレーブは,

“K111”で新しいシーケンスを開始するまで,最大 3 s まで待受け状態になる。

新しいデータ転送サイクルが始まるまで,出力 AS-i スレーブが待受け状態になる最大リピータの遅延時間

は,製造業者の仕様書に記載する。これを,

“二つの連続するデータ転送サイクル間の最大遅延”と呼ぶ。

5.7.2.5

  “

Read ID

ID

の読込み

Read Diagnosis

診断結果の読込み

Read Parameter

パラメ

ータの読込み

及び

Write Parameter

パラメータの書込み

通常のデータ転送サイクルを中断して,

“Read ID(ID の読込み)

”“Read Diagnosis(診断結果の読込み)

及び“Read Parameter(パラメータの読込み)

”を割り込ませる場合,AS-i マスタは,

図 37

に示すシーケン

スに従わなければならない(AS-i スレーブ  プロファイル S-7.2 及び S-7.4 だけ)

注記

  “Write_Parameter(パラメータの書込み)”リクエストは,AS-i マスタによって非周期的に発信

されるため,500 ms の待ち時間が必要である。AS-i スレーブには,内部変更プロセスを実行す


40 
C 8202-2:2013

るための 1 ms の待ち時間が必要である。

最初のリクエスト“Write_Parameter xxxx to Slave(AS-i スレーブにパラメータ xxxx を書き込む。)”を行

った後に,AS-i マスタは,その四つの出力ビットを変更してはならない。1 ms の待受け時間が経過したら,

AS-i マスタは,トグルビット D3 を変更し,同時にビット D2,D1 及び D0 を“111”

(ホストレベル)に設

定しなければならない。

通常のデータ転送サイクルを中断して,

“Write_Parameter(パラメータの書込み)

”を割り込ませる場合,

AS-i マスタは

図 38

に示すシーケンスに従い,AS-i スレーブは

図 39

に示すシーケンスに従わなければなら

ない(スレーブ  プロファイル S-7.2 及び S-7.4 だけとする)


41

C 8202-2:2013

図 37

コンバインドトランザクション

タイプ 1

における“Read ID

ID

の読込み

Read Diagnosis

診断結果の読込み

”及び“Read Parameter

パラメータの読込み

”の機能シーケンス

パラメータ応答=

1111

スタート:

ストリングの読込み

500 ms タイマの起動

スレーブに

パラメータ(xxxx)を書き込む

パラメータ応答=

xxxx

タイマが

オーバフローしたか?

待受け≧1 ms

“読込み”によってスレーブから

トリプルシーケンスの一部を読み込む

F ビット=0 又は

V ビット=0?

スレーブにパラメータ(1110)

を書き込む(オプション)

パラメータ応答=1110?

(オプション)

4I/4O スレーブ:出力を有効な

I/O データに設定する

500 ms タイマの起動

スレーブにパラメータ(1111)

を書き込む

パラメータ応答=1111?

タイマが

オーバフローしたか?

待受け≧1 ms

リターン

エラー

はい

はい

はい

はい

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ


42 
C 8202-2:2013

図 38

コンバインドトランザクション

タイプ 1

における

Write_Parameter

パラメータの書込み

”の機能シーケンス

スタート:

ストリングの書込み

4 ビットの出力データの

フリーズ

500 ms タイマの起動

スレーブにパラメータ(xxxx)

を書き込む

パラメータ応答=

xxxx?

タイマが

オーバフローしたか?

待受け≧1 ms

マスタのトグルビット K を

変更する

データ応答=

K111?

“読込み”によってスレーブから

トリプルシーケンスの一部を読み込む

F ビット=0 又は

V ビット=0?

スレーブにパラメータ(1110)

を書き込む(オプション)

パラメータ応答=1110?

(オプション)

4I/4O スレーブ:出力を有効な

I/O データに設定する

500 ms タイマの起動

スレーブにパラメータ(1111)

を書き込む

タイマが

オーバフローしたか?

パラメータ応答=

1111

待受け≧1 ms

リターン

エラー

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

はい

はい

はい

はい

はい

はい

はい

はい

いいえ

いいえ


43

C 8202-2:2013

図 39

コンバインドトランザクション

タイプ 1

AS-i

マスタから

完全なパラメータ  ストリングを受信する AS-i スレーブの動作

スタート:

ストリングの書込み

先導するトグルビット K をもつ

マスタの 4 ビットデータを取得する

4 ビットデータをデータポートに

ミラーリングする

パラメータ(xxxx)→マスタ

パラメータ(1110)を応答する

(オプション)

新しいマスタの

トグルビット K か?

データ(K111)→マスタ

マスタから“write_string

トリプルシーケンス”

(24 ビット)の

一部を読み込む

F ビット=0 又は

V ビット=0?

Parameter_strobe

(1110)?

Parameter_strobe

(1111)?

4I/4O スレーブの場合:

遅延なしに I/O データを取り込む

マスタのトグルビット K を

読み込む

4I/4O スレーブの場合:

60 ms 遅れて I/O データを取り込む

Parameter_strobe

(1111)?

パラメータ(1111)を応答する

リターン

マスタへの肯定応答

マスタからのデータ 1111

Bin

のパラメータ

リクエストは,

図 39 に示すシーケンスに

割り込むことによって,優先して処理しな
ければならない。

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

はい

はい

はい

はい

はい


44 
C 8202-2:2013

5.7.2.6

エラーの処理

5.7.2.6.1

準備

電源投入後,完全でエラーがない周期的なデータ転送が完了するまでは,転送するデータは,

“有効ビッ

ト”によって無効とみなす。

5.7.2.6.2

順序が正しくないデータトリプル

データソースは,データシンクが正しい順序でデータトリプルを要求したかどうか確認する。順序が正

しくなかった場合は,

“有効ビット”によってデータを無効とみなす。また,新しいサイクルが始まるまで

は,

“K000”で別の命令に応答してもよい。

5.7.2.6.3

長さの異なるデータ

データソースは,データを一定の長さで周期的に転送したかどうか確認する。操作中にデータの長さが

変わると,新しいサイクルが正しく終了するまで,

“有効ビット”によってデータを誤りとみなす。

5.7.2.6.4

データ

トラフィックの中断

AS-i マスタと AS-i スレーブとの間のデータ・トラフィックが中断された場合には,AS-i マスタの入力

データは“0

Hex

”に設定する。この設定によって,データを誤って解釈することのないように,

“有効ビッ

ト”によってこの数値を誤りとみなす。

5.7.2.6.5

トグルビットのタイムアウト

通信する相手同士が,共に制御ビット K が変化するのを待っている場合,トグル期間を監視し,1 秒が

経過したらタイムアウトを実行するのがよい。タイムアウトになった場合,AS-i マスタ及び/又は AS-i

スレーブは,送信データが誤りであるとみなさなければならない。

“トグルビットのタイムアウト”を AS-i

スレーブで監視する場合は,そのことを製造業者の仕様書に記載しなければならない。

5.7.3

コンバインドトランザクション

タイプ 2

コンバインドトランザクション(タイプ 2)は,

5.7.3.1

5.7.3.4

に示す規定に基づいて処理する。この方

法では,標準的な AS-i データ転送メカニズムを用いて,

表 8

に示すプロファイルをもつ AS-i マスタと AS-i

スレーブとの間で,全二重ビットシリアルデータ転送チャンネルを構築する。

注記

  コンバインドトランザクション(タイプ 2)は,次の装置などに用いてもよい。

−  可変パラメータをもつアナログ式のセンサ,アクチュエータ及びフィールド装置

−  アナログ及びデジタルの両方の方式のセンサ,アクチュエータ及びフィールド装置

−  8 文字以上のディスプレイ

−  パラメータ交換機能付きの直流 4 mA∼20 mA インターフェースをもつ装置

5.7.3.1

I/O

データ及びパラメータのビットの定義

I/O データビット(シングルトランザクションの“Data_Exchange”)の定義は,

図 40

による。

I3 I2 I1 I0

D3 D2 D1 D0

  ←        4 ビットの情報        →

ビット

種類

定義

D3 I

シリアルデータ入力

D2 I

シリアルクロック入力

D1 O

シリアルデータ出力

D0 O

シリアルクロック出力

図 40

コンバインドトランザクション

タイプ 2

の I/O データビットの定義


45

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コンバインドトランザクション(タイプ 2)では,AS-i パラメータビット[シングルトランザクション

の“Write_Parameter(パラメータの書込み)

]を用いない。これについては,それぞれのスレーブ  プロフ

ァイルで定義してもよい。

注記

  データビットをこのように定義するため,コンバインドトランザクション(タイプ 2)は,標

準アドレスモード及び/又は拡張アドレスモードで使用できる。入力データビット D0 及び D1

並びに出力データビット D2(及び標準アドレスモードを用いる場合は D3)は,コンバインド

トランザクション(タイプ 2)には必要なく,補足的な通常のビット情報を転送するために用

いてもよい。

シリアルクロックとシリアルデータのビットとの組合せについては,

表 11

による。

表 11

コンバインドトランザクション

タイプ 2

での

シリアルクロックとシリアルデータのビットとの組合せ

シリアルクロック

シリアルデータ

定義

0 0

データビット:0

0 1

データビット:1

1 0

セパレータ又はクロック

1 1

アイドル,又はデータなし

5.7.3.2

データ転送

データ転送は,次の規定によって制御する。

AS-i マスタと AS-i スレーブ(両者のデータチャンネルはアイドル状態)との間で転送するデータがな

い場合は,両者が通信“セパレータ(SEP)

”及び“アイドル(IDLE)

”を転送し続ける。AS-i マスタが転

送を開始すると,AS-i スレーブは同じ情報で応答する(

表 12

参照)

表 12

コンバインドトランザクション

タイプ 2

でのデータ転送

マスタリクエスト

スレーブレスポンス

定義

シリアルクロック

(D0 Out)

シリアルデータ

(D1 Out)

シリアルクロック

(D2 In)

シリアルデータ

(D3 In)

1 0 1 0

セパレータ又はクロック

1 1 1 1

アイドル,又はデータなし

この状態では,AS-i スレーブは,AS-i マスタから受信した情報を常にエコーバックしなければならない。

また,AS-i マスタは,AS-i スレーブから最後の通信に対する正しいエコーを受信しない限り,もう一つ別

の通信を新たに送信することはできない。

AS-i スレーブの入力及び出力にオシロスコープを接続すると,通常は,

図 41

に示すような波形が表示

される。

1

1

1

1

0

0

0

0

D0 Out (serial clock)

D1 Out (serial data)

D2 In (serial clock)

D3 In (serial data)

図 41

オシロスコープで観測した典型的なコンバインドトランザクション

タイプ 2

信号

両方のデータチャンネルはアイドル状態

D0 Out(シリアルクロック)

D1 Out(シリアルデータ)

D2 In(シリアルクロック)

D3 In(シリアルデータ)


46 
C 8202-2:2013

AS-i マスタ又は AS-i スレーブが,相手から送信される情報を 100 ms 以内に受信できない場合は,タイ

ムアウトエラーを検出する。

AS-i マスタは,AS-i スレーブにデータを送信したい場合,“アイドル”通信をそれぞれの“データ”通

信に置き換えなければならない。また,AS-i スレーブも,AS-i マスタにデータを送信したい場合,

“アイ

ドル”通信をそれぞれの“データ”通信に置き換えなければならない。

“データ”通信又は“アイドル”通

信を交換する“セパレータ/クロック”通信は変化させないでおく。

最初に送信するのは最上位ビットとする。

データ情報の長さは任意でよい。

二つの異なるデータ情報は,

一つ以上の“アイドル”通信によって隔てられる。

AS-i スレーブの入力及び出力にオシロスコープを接続すると,例えば,

図 42

に示すような画面が表示

される。

1

1

1

1

0

0

0

0

D0 Out (serial clock)

D1 Out (serial data)

D2 In (serial clock)

D3 In (serial data)

図 42

オシロスコープで観測した典型的なコンバインドトランザクション

タイプ 2

信号

AS-i

マスタが 10 101 011 

Bin

を送信し

AS-i

スレーブが 01 110 101 

Bin

を送信している

5.7.3.3

AS-i

スレーブのレスポンス時間

AS-i マスタが新しい情報を送信した場合(すなわち,シリアルクロックが変化した状態),AS-i スレー

ブは,現サイクル又は遅くとも次のサイクルで,新しい情報によって応答しなければならない。こうする

ことによって,最大データ転送時間を計算できる。

5.7.3.4

例外の処理

5.7.3.4.1

準備

完全でエラーがない周期的なデータ転送が完了するまで,AS-i マスタの使用者データを無効とみなす。

5.7.3.4.2

データ

トラフィックの中断

コンバインドトランザクション(タイプ 2)に総合的に対応している AS-i マスタが,対応するプロファ

イルの AS-i スレーブが LAS にないことを検出した場合,この AS-i スレーブの全チャンネルの入力値を無

効とみなし,妥当な場合はデフォルト値に設定する。

コンバインドトランザクション(タイプ 2)に対応している AS-i スレーブは,ウォッチドッグ機能を実

行してデータ・トラフィックの中断を監視しなければならない。ウォッチドッグ機能が,データ転送の中

断を検出した場合は,次の対策を講じなければならない。

− AS-i スレーブがステート・マシンをリセットする。これは,AS-i スレーブが,AS-i マスタから新しい

パラメータ通信を受信するまで,これ以上データ通信に応答しないことを意味する。

− AS-i スレーブが,AS-i マスタから期待する情報を 100 ms 以内に受信できない場合は,タイムアウト

エラーを検出する。

妥当な場合,出力 AS-i スレーブが出力をデフォルト値に設定する。

5.7.3.4.3

データ通信の中断又はエラー

AS-i マスタ及び AS-i スレーブは,入ってくるデータが,コーディング規定に違反していないかどうか

D0 Out(シリアルクロック)

D1 Out(シリアルデータ)

D2 In(シリアルクロック)

D3 In(シリアルデータ)


47

C 8202-2:2013

確認しなければならない。

コンバインドトランザクション(タイプ 2)に総合的に対応している AS-i マスタは,AS-i スレーブがコ

ーディング規則に従っていないこと(例えば,タイムアウトなど)を検出した場合,直ちにシリアルデー

タ通信を中断し,全てのデータを無効とみなし,

“シリアル通信の開始”状態に戻す。

コーディング規則に AS-i マスタが従っていないこと(例えば,タイムアウトなど)を AS-i スレーブが

検出した場合,AS-i スレーブは直ちにシリアルデータ通信を中断し,出力をデフォルト値に設定して“シ

リアル通信の開始”状態に戻す。

5.7.4

コンバインドトランザクション

タイプ 3

コンバインドトランザクション(タイプ 3)のメカニズムは,次に示す規定に基づいて処理する。この

方法では,標準的な AS-i データ転送メカニズムを用いて,拡張アドレスモードにて,

表 8

に示すプロファ

イルをもつ AS-i マスタと AS-i スレーブとの間で,全二重の 4 ビット又は 8 ビットのデータ転送チャンネ

ルを構築する。

注記

  コンバインドトランザクション(タイプ 3)は,キーパッド,信号タワー,バルブターミナル

及びそれらと同等の装置に用いることが目的である。また,8 ビットのセンサ,駆動部アクチ

ュエータ及びフィールド装置に用いてもよい。

5.7.4.1

4I/4O

データ転送

4I/4O データ転送の I/O データビット(シングルトランザクションの“Data_Exchange”リクエスト)の

定義は,

図 43

による。

I3 I2 I1 I0

D3 D2 D1 D0

  ←        4 ビットの情報        →

ビット

種類

定義

D3 I

データビット DI3

D2 I

データビット DI2

D1 I

データビット DI1

D0 I

データビット DI0

D3 O

選択ビット

D2 O

出力多重化ビット

D1 O

データビット DO1,DO3

D0 O

データビット DO0,DO2

図 43

コンバインドトランザクション

タイプ 3

4I/4O

の I/O データビットの定義

四つの出力ビットは,二つのグループで周期的に転送する。

“Data_Exchange”リクエストでは,情報ビ

ット D2(出力多重化ビット)=1(AS-i ラインの信号レベル)の場合は,DO0 及び DO1 を AS-i スレーブ

に転送し,情報ビット D2=0(AS-i ラインの信号レベル)の場合は,D2 及び D3 を AS-i スレーブに転送

する。AS-i スレーブは,情報ビット D2 に応じて,二つのグループのデータを組み立て直して四つの適切

な出力ポート(OUT1∼OUT4)に出力しなければならない。

両グループの出力データを絶えず更新するよう,AS-i スレーブは D2 ビットが変化したかどうかを監視

しなければならない。D2 が変化していない場合,AS-i スレーブは,AS-i スレーブを起動してから最長で

も 300 ms が経過するたびに通信を停止し,全ての出力をオフ(OFF)状態に切り替えなければならない(プ

ロトコル・ウォッチドッグ)


48 
C 8202-2:2013

注記

  プロトコル・ウォッチドッグの場合には,通信を停止することが望ましい。

AS-i パラメータビット(シングルトランザクションの“Write_Parameter”リクエスト)は,コンバイン

ドトランザクション(タイプ 3)では用いない。AS-i パラメータビットは,それぞれの AS-i スレーブ  プ

ロファイルで定義してもよい。

データは,AS-i マスタの IDI に転送する場合がある。また,ODI から転送する場合もある。

5.7.4.2

8I/8O

データ転送

5.7.4.2.1

データビット及びパラメータビットの定義

8I/8O データ転送に用いる I/O データビット(シングルトランザクションの“Data_Exchange”リクエス

ト)の定義は,

図 44

a

)及び

b

)による。

I3 I2 I1 I0

D3 D2 D1 D0

  ←        4 ビットの情報        →

ビット

種類

定義

D3 I

入力多重化ビット 1

D2 I

入力多重化ビット 0

D1 I

データビット DI1,DI3,DI5,DI7

D0 I

データビット DI0,DI2,DI4,DI6

D3 O

選択ビット

D2 O

前回のデータ転送から反転した入力多重化ビット 0

D1 O

データビット DO1,DO3,DO5,DO7

D0 O

データビット DO0,DO2,DO4,DO6

a)

  コンバインドトランザクション(タイプ 3)(8I/8O)の I/O データビットの定義 

図 44

コンバインドトランザクション

タイプ 3

の AS-i スレーブの定義及び状態図


49

C 8202-2:2013

b

)

  コンバインドトランザクション

タイプ 3

8I/8O

の AS-i スレーブの状態図 

図 44

コンバインドトランザクション

タイプ 3

の AS-i スレーブの定義及び状態図

続き

4 グループある二つのデータビットに,周期的に,八つの入力ビットを転送する。各グループは,入力

多重化ビット DI2 及び DI3 によってアドレスを指定し,データはビット D0 及び D1 である。多重化ビッ

トが 00

Bin

の場合は,入力ビット DI6 及び DI7 を AS-i マスタに転送し,AS-i マスタは次のデータ通信で,

出力ビット DO6 及び DO7 を送信する。多重化ビットが 01

Bin

の場合は,入力ビット DI4 及び DI5 を AS-i

マスタに転送し,AS-i マスタは次のデータ通信で,出力ビット DO4 及び DO5 を送信する。多重化ビット

が 10

Bin

の場合は,入力ビット DI2 及び DI3 を AS-i マスタに転送し,AS-i マスタは次のデータ通信で,出

力ビット DO2 及び DO3 を送信する。多重化ビットが 11

Bin

の場合は,入力ビット DI0 及び DI1 を AS-i マ

スタに転送し,AS-i マスタは次のデータ通信で,出力ビット DO0 及び DO1 を送信する。

送信のセキュリティのため,クライアントサーバ構成を必要とする。AS-i スレーブはサーバの機能を果

たし,入力多重化ビットを提供する。AS-i マスタはクライアントの機能を果たし,反転した入力多重化ビ

ット DO2 を折り返して,転送したデータを受信したことを確認する。AS-i マスタは,データビット DO0

及び DO1 を用いて,対応する出力ビットを転送する。

多重化ビット 00

Bin

は,転送シーケンスの始まりを意味する。AS-i マスタは一貫したデータ出力が必要な

場合,出力ビット DO6 及び DO7 を送信する前にだけ,出力バイトを更新する。

全てのグループのデータを絶えず更新するよう,AS-i スレーブ及び AS-i マスタは,D2 ビットが変化し

たかどうかを監視しなければならない。D2 ビットが変化していない場合,AS-i スレーブは,少なくとも

(AS-i スレーブを起動してから)300 ms が経過するたびに通信を停止し,全ての出力をオフ(OFF)状態

に切り替えなければならない(プロトコル・ウォッチドッグ)

。この場合 AS-i マスタは,

“有効ビット”を

0 にセットして,入力データが無効であることをコントローラに知らせなければならない。

応答送信

応答送信

応答送信

応答送信

タイムアウト

タイムアウト

タイムアウト

タイムアウト

状態

初期化

マスタ

リクエスト

の受信

マスタ

リクエスト

の受信

マスタ

リクエスト

の受信

マスタ

リクエスト

の受信

タイムアウト

:スレーブ

ASIC の

リセット

2 進数は全て AS-i ラインの
信号レベルを意味する。

電源投入後又は 
ASOC リセット後


50 
C 8202-2:2013

注記

  プロトコル・ウォッチドッグの場合には,通信を停止することが望ましい。

AS-i パラメータビット(シングルトランザクションの“Write_Parameter”リクエスト)は,コンバイン

ドトランザクション(タイプ 3)では用いない。AS-i パラメータビットは,それぞれの AS-i スレーブ  プ

ロファイルで定義してもよい。

データは,AS-i マスタの AIDI(A スレーブについてはチャンネル 0 の上位バイト,B スレーブについて

はチャンネル 2 の上位バイト)に対して転送したり,AS-i マスタの AODI から転送したりする。

5.7.4.2.2

レスポンス時間

AS-i スレーブは,“0  0  D17  D16”を送信することによって,一連のデータ送信を開始する。AS-i マ

スタは,この情報を受信した場合,10 ms 以内に,反転した DO2 ビットで応答しなければならない。また,

AS-i スレーブは,250 μs 以内に,新しいデータでこの反転した DO2 ビットに応答しなければならない。

その後,DO1 及び DO0 を送るまでこのシーケンスが続き,サイクルを繰り返す。こうすることによって,

最大データ転送時間を計算できる。

5.7.4.2.3

例外処理

5.7.4.2.3.1

準備

完全でエラーがないデータ転送が完了するまで,本プロトコルで伝送する AS-i マスタのデータを無効と

みなす。

5.7.4.2.3.2

データ

トラフィックの中断

コンバインドトランザクション(タイプ 3)に総合的に対応している AS-i マスタが,対応するプロファ

イルの AS-i スレーブが LAS にないことを検出した場合,この AS-i スレーブの全チャンネルの入力値を無

効とみなし,デフォルト値がある場合はこれに設定する。

AS-i マスタは,シーケンスに誤りがあること,又は入力多重化ビットが変わっていないことを検出した

場合,反転した DI2 を折り返すのを止め,AS-i ラインの信号レベル AS-I ラインの信号レベルで“011

Bin

を送信しなければならない。入力ビット及び有効ビットは,全て 0 にセットしなければならない。

5.7.5

コンバインドトランザクション

タイプ 4

コンバインドトランザクション(タイプ 4)は,次に示す規定に基づいて処理する。この方法では,標

準的な AS-i データ転送メカニズムを用いて,

表 8

に示すプロファイルで,拡張アドレスモードの AS-i ス

レーブから AS-i マスタへの,シングル・チャンネル又はデュアル・チャンネルの 16 ビットデータ転送チ

ャンネルを構築する。

注記

  コンバインドトランザクション(タイプ 4)は,4 mA∼20 mA のインタフェースの代わりに,

シングル・チャンネル又はデュアル・チャンネルの 16 ビットセンサでの使用を意図している。

5.7.5.1

データビット及びパラメータビットの定義

データ転送に用いる I/O データビット(シングルトランザクションの“Data_Exchange”リクエスト)の

定義は,

図 45

による。


51

C 8202-2:2013

I3 I2 I1 I0

D3 D2 D1 D0

  ←        4 ビットの情報        →

ビット

種類

定義

D3 I

データビット DI3,DI7,DI1,DI15

D2 I

データビット DI2,DI6,DI10,DI14

D1 I

データビット DI1,DI5,DI9,DI13

D0 I

データビット DI0,DI4,DI8,DI12

D3 O

選択ビット

D2 O

チャンネル選択ビット(プロファイル S-7.A.9 だけ)

D1 O

ニブル選択ビット 1

D0 O

ニブル選択ビット 0

図 45

コンバインドトランザクション

タイプ 4

の I/O データビットの定義

入力の 16 ビットは,4 グループある四つのデータビットに周期的に転送する。各グループは,AS-i マス

タが,4 グループを指定するニブル選択ビット DO1 及び DO0 によってアドレスする。ニブル選択ビット

が 00

Bin

の場合は,入力ビット DI12∼DI15 を AS-i マスタに転送する。多重化ビットが 01

Bin

の場合は,入

力ビット DI8∼DI11 を AS-i マスタに転送する。ニブル選択ビットが 10

Bin

の場合は,入力ビット DI4∼DI7

を AS-i マスタに転送する。多重化ビットが 11

Bin

の場合は,入力ビット DI0∼DI3 を AS-i マスタに転送す

る。

12 ビットしか転送しない場合は,AS-i マスタは多重化ビットの組合せである 11

Bin

を省略し,ネットワ

ークのデータ転送速度を高めてもよい。また,8 ビットしか転送しない場合は,多重化ビットの組合せで

ある 11

Bin

及び 10

Bin

を省略してもよい。

AS-i パラメータビット(シングルトランザクションの“Write_Parameter”リクエスト)は,コンバイン

ドトランザクション(タイプ 4)では用いない。AS-i パラメータビットは,それぞれの AS-i スレーブ  プ

ロファイルで定義してもよい。

AAS-i スレーブの周期的な入力データは,対応する AS-i スレーブ・アドレスの AIDI のチャンネル 0 及

び 1 にコピーする。BAS-i スレーブの周期的な入力データは,チャンネル 2 及び 3 にコピーする。シング

ル・バイト・データの場合は,AIDI の上位バイトを用いる。

5.7.5.2

データ転送

ニブル選択ビットを 00

Bin

にセットしたリクエストは,

“ラッチ”命令としての機能も果たす。この命令

を受信した場合,シーケンス全体が終了するまで,データソースがシーケンス全体のデータビットを更新

してはならない。こうすることによって,データの一貫性を確保する。

5.7.5.3

AS-i

スレーブのレスポンス時間

AS-i マスタが新しい選択情報を送信した場合,AS-i スレーブは,同じ通信で,要求された情報で応答し

なければならない。こうすることによって,最大データ転送時間を計算できる。

5.7.5.4

例外処理

5.7.5.4.1

準備

完全でエラーがないデータ転送が完了するまで,AS-i マスタの使用者データは無効とみなす。

5.7.5.4.2

データ

トラフィックの中断

コンバインドトランザクション(タイプ 4)に総合的に対応している AS-i マスタが,対応するプロファ

イルの AS-i スレーブが一貫したデータを提供していないこと又は LAS にないことを検出した場合,この


52 
C 8202-2:2013

AS-i スレーブの全チャンネルの入力値を無効とみなし,妥当な場合はデフォルト値に設定する。

コンバインドトランザクション(タイプ 4)に対応している AS-i スレーブは,AS-i スレーブが起動した

後に,

ウォッチドッグ機能を実行してデータ・トラフィックが中断していないか監視しなければならない。

データ転送が中断されたことをウォッチドッグが検出した場合は,次の対策を講じなければならない。

− AS-i スレーブがステート・マシンをリセットする。これは,AS-i スレーブが,AS-i マスタから新しい

パラメータ通信を受信するまで,これ以上データ通信に応答しないことを意味する。

5.7.6

コンバインドトランザクション

タイプ 5

コンバインドトランザクション(タイプ 5)は,次に示す規定に基づいて処理する。この方法では,標

準的な AS-i データ転送メカニズムを用いて,

表 8

に示すプロファイルで,2,3 又は 4 の標準アドレスを

用いて,AS-i マスタから AS-i スレーブへの高速 8 ビット,12 ビット又は 16 ビットの全二重データ転送チ

ャンネルを構築する。

注記 1

  コンバインドトランザクション(タイプ 5)は,制御ループに用いる 4 mA∼20 mA のインタ

フェースの代わりに,高速の 16 ビットセンサ,アクチュエータ及びフィールド装置での使用

を意図している。

コンバインドトランザクション(タイプ 5)に対応している AS-i スレーブは,複数のアドレスをもつが

1 台のスレーブ,すなわち一つの“物理スレーブ”とみなしてもよい。この AS-i スレーブは,2,3 又は 4

の連続アドレスのグループで,最下位のアドレスを占有する。続く 1,2 又は 3 の昇順のアドレスは,この

トランザクションタイプに対応している物理 AS-i スレーブも占有するため,ほかの“物理 AS-i スレーブ”

がこれらを用いることがあってはならない。

注記 2

  この種の AS-i スレーブのアドレスを変更しても,ほかの AS-i スレーブと同じように機能し

ないことがある。この規格には,コンバインドトランザクション(タイプ 5)に対応してい

る AS-i スレーブの自動アドレス割付けの手順を規定していないため,特に自動アドレス割付

け(

5.6.5.3

参照)の場合,使用者は注意することが望ましい。

5.7.6.1

チャンネル数の定義

データチャンネルの数及びデータの種類は,AS-i スレーブに保存している拡張 ID2 コード(シングルト

ランザクションの“Read_ID2-Code”

)で定義する(詳細については,

附属書 A

を参照)

。定義は,

表 13

よる。

表 13

コンバインドトランザクション

タイプ 1

の ID2 コードの定義

ID2

Hex

 I3 I2 I1 I0

定義

2  0 0 1 0

8 ビットのトランスペアレント・AS-i スレーブの最下位アドレス

3  0 0 1 1

12 ビットのトランスペアレント・AS-i スレーブの最下位アドレス

4  0 1 0 0

16 ビットのトランスペアレント・AS-i スレーブの最下位アドレス

5  0 1 0 1

コンバインドトランザクション(タイプ 5)の AS-i スレーブグルー

プの最上位アドレス

6  0 1 1 0

12 ビット AS-i スレーブの第 2 アドレス,16 ビット AS-i スレーブの
第 3 アドレス

7  0 1 1 1

16 ビット AS-i スレーブの第 2 アドレス

A  1 0 1 0

8 ビットのアナログ・AS-i スレーブの最下位アドレス

B  1 0 1 1

12 ビットのアナログ・AS-i スレーブの最下位アドレス

C  1 1 0 0

16 ビットのアナログ・AS-i スレーブの最下位アドレス


53

C 8202-2:2013

5.7.6.2

I/O

データビット及びパラメータビットの定義

このコンバインドトランザクションに基づくデータ転送の場合は,I/O データビット(シングルトラン

ザクションの“Data_Exchange”リクエスト)及びパラメータビット(シングルトランザクションの

“Write_Parameter”リクエスト)について,具体的な定義がない。

AS-i スレーブの最下位アドレスのデータビットは D0∼D3 とし,AS-i スレーブの最上位アドレスのデー

タビットは D12∼D15 とする。このコンバインドトランザクションタイプに基づいて,12 ビットしか送信

しない場合は,最上位アドレスを省略できる。また,8 ビットしか送信しない場合は,上位二つのアドレ

スを省略してもよい。

コンバインドトランザクション(タイプ 5)では,AS-i パラメータビット(シングルトランザクション

の“Write_Parameter”リクエスト)を用いない。AS-i パラメータビットは,それぞれの AS-i スレーブ  プ

ロファイルで定義してもよい。

5.7.6.3

データ転送

AS-i マスタ及び AS-i スレーブは,コンバインドトランザクション(タイプ 5)に関係している全てのア

ドレスが,一つの AS-i サイクルで一貫して送信するよう維持しなければならない。

データは,AS-i スレーブの AODI から,AS-i スレーブの AIDI に対して,最下位アドレスで転送する。

AS-i スレーブは,コンバインドトランザクション(タイプ 5)に関係している全てのアドレスのデータ

を完全に受信できた場合にだけ,出力データを受信する。

AS-i マスタは,コンバインドトランザクション(タイプ 5)に関係している全てのアドレスからデータ

を完全に受信できた場合にだけ,入力データを受信し,受信した入力データをアナログ入力データイメー

ジ(AIDI)にコピーする。

5.7.6.4

AS-i

スレーブのレスポンス時間

AS-i マスタが出力情報を送信した場合,AS-i スレーブは,同じ通信の中で,それぞれの入力情報で応答

しなければならない。こうすることによって,最大データ転送時間を計算できる。

5.7.6.5

例外処理

5.7.6.5.1

コンフィギュレーション  エラー

コンバインドトランザクション(タイプ 5)に関係している AS-i スレーブのアドレスを,

5.7.6

5.7.6.4

に規定する方法で設定していない場合,AS-i マスタは,各 AS-i スレーブのアドレスをバイナリ AS-i スレ

ーブとして扱わなければならない。その後,ODI から出力データを受け取り,IDI に入力データを転送す

る。アナログ入力データイメージ(AIDI)は,トランスペアレント・AS-i スレーブの場合は 0000

Hex

にセ

ットし,ほかの場合は全て 7FFF

Hex

にセットする。さらに,このチャンネルに対する AS-i マスタの有効ビ

ットをリセットする。

5.7.6.5.2

準備

AS-i スレーブは,一貫したデータを提供できない限り,データ交換の AS-i マスタリクエストに応答し

てはならない。これが不可能な場合(例えば,タイミング上の理由による場合など)は,AS-i スレーブは

デフォルト値を提供してもよい。

AS-i スレーブ及び AS-i マスタは,コンバインドトランザクション(タイプ 5)に関係している全てのア

ドレスについて,完全なデータシーケンスの受信に成功しない限り,受信したデータを更新してはならな

い。

5.7.6.5.3

AS-i

マスタのタイムアウト

AS-i マスタは,コンバインドトランザクション(タイプ 5)に関係している全てのアドレスについて,


54 
C 8202-2:2013

有効ビットを受信しなかった場合,最後の有効な値を保存しなければならない。また,AS-i マスタは,20 ms

以上にわたって新しい有効な値が受信されない場合,AIDI にデフォルト値をセットし,有効ビットをリセ

ットしてもよい。更に,100 ms 以上にわたって新しい有効な値が受信されない場合は,AIDI にデフォル

ト値をセットし,有効ビットをリセットしなければならない。

5.7.6.5.4

AS-i

スレーブのタイムアウト

AS-i スレーブは,次を受信しない場合,最後の有効な値を保存しなければならない。

−  コンバインドトランザクション(タイプ 5)に関係している全てのアドレスに対する有効データ。

−  二つの連続するアドレスの間の 380 μs 未満の有効データ。

AS-i スレーブは,40 ms 以上にわたって新しい有効な値が受信されない場合,出力にフェイルセーフ値

をセットしてもよい。AS-i スレーブは,100 ms 以上にわたって新しい有効な値を受信しない場合,出力に

フェイルセーフ値をセットしなければならない。このフェイルセーフ値(例えば,最低出力,最終値,最

高出力など)は,製造業者の仕様書に記載しなければならない。

5.7.7

安全関連信号を転送するためのコンバインドトランザクション

安全関連信号の転送は,次に示す規定に基づいて処理する。この方法では,標準的な AS-i データ転送メ

カニズムを用いて,

表 8

に示すプロファイルと機能安全に対応した制御装置(以下,安全制御装置という。

をもつスレーブ同士との間で,シングルビット又は 2 ビット(求められる安全性によって異なる)の安全

関連情報チャンネルを構築する。

安全関連信号の転送及び標準データの転送は,

同じネットワーク上で処理してもよい。

安全関連情報は,

1AS-i スレーブ当たり 1 ビット又は 2 ビットだけで構成する(例えば,安全光バリアの出力,緊急停止装

置の接点など)

。コーディング装置は,センサと送信媒体との間に置き,これによって,得た情報を 8 セッ

トの 4 ビット情報に変換する(

“ダイナミック・コーディング”

。受信機側では,安全制御装置がこの信号

を読み取る。安全制御装置は,受信したコードと,内部保存している規定コードとを比較し,その結果か

ら,AS-i スレーブ及び送信媒体の状態を知ることができる。この安全制御装置は,AS-i マスタの一部にす

る場合もあれば,

“安全監視装置”と呼ばれる別の装置にする場合もある。

注記 1

  現時点で実現しているのは,AS-i スレーブから安全制御装置に転送する安全関連信号だけで

ある。

注記 2

 AS-i で安全信号転送を行う場合は,機能安全に関する

JIS C 0508

規格群若しくは

IEC 61508

規格群,又は機能安全関連の製品規格を参照することが望ましい。

5.7.7.1

安全関連入力 AS-i スレーブ

安全関連入力 AS-i スレーブに二つのスイッチング状態がある場合は,これらの状態で 4 ビットの情報を

直接制御して,AS-i スレーブから AS-i マスタに転送する。AS-i スレーブの入力が“ON”

(オン)状態(例

えば,安全光カーテンの光路を遮るものがなく,安全ドアが閉まっている。

)の場合,8 セットの 4 ビット

情報を送信することによって,この状態を伝える。それぞれの AS-i サイクルは,4 ビット情報の次のセッ

トを転送する。8 サイクルの送信で,シーケンスの送信が完了する。その後,9 回目のサイクルでは,再び

最初のセットを転送する。AS-i スレーブの入力が“OFF”

(オフ)状態の場合は,情報“0

Hex

”を送る。

安全関連入力 AS-i スレーブに二つの入力(例えば,冗長な複数の接点など)がある場合は,二つの接点

が 2 ビットの 4 ビット情報で互いに独立して動作する。可能性がある四つの入力状態を,

表 14

に示す。


55

C 8202-2:2013

表 14

安全関連入力 AS-i スレーブの入力状態

接点 1

接点 2

データ D0∼D3

意味

ON ON  XXXX

入力が“ON”状態

ON OFF  XX00

入力が“OFF”状態,片方の接点だけが開いている。

OFF ON  00XX

入力が“OFF”状態,片方の接点だけが開いている。

OFF OFF  0000 入力が“OFF”状態,両方の接点が開いている。

“X”は,コードシーケンスからのビット値を意味する。

安全関連入力 AS-i スレーブから安全制御装置へのデータチャンネルは,ダイナミック・コーディング技

術によって常時監視する。

このことは,

JIS C 0508

規格群又は

IEC 61508

規格群の要求事項を満足する AS-i

スレーブを設計することによって,保証しなければならない。

安全関連入力 AS-i スレーブとして用いることができるのは,標準アドレスモードの AS-i スレーブだけ

とする。

5.7.7.2

コーディング規定

スレーブレスポンスのデータビット D0∼D3 で 1 コードニブルになり,8 コードニブルで 1 コードシー

ケンスになる。

コードシーケンスを構成する場合の規定は,次による。

S1:  八つの 4 ビット値で構成するシーケンスで,各コードニブルが互いに異なる。

S2:  一つのシーケンスの中に 0 000

Bin

及び 1 111

Bin

が存在してはならない。

S3:  一つのシーケンスの中に 0 001

Bin

,0 010

Bin

又は 0 011

Bin

のいずれか一つだけが存在する。

S4:  一つのシーケンスの中に 0 100

Bin

,1 000

Bin

又は 1 100

Bin

のいずれか一つだけが存在する。

S5:  1 ビットセットしかない二つの値の間に,2 又は 3 ビットセットある値を,二つ以上挟む。

S6: 0 000

Bin

という値は,センサのオフ(OFF)状態を示す。

S7: 1 111

Bin

という値を,将来的に拡張するための予備として取っておく。

S8:  シーケンスのステッピングは,データ要求後 200 μs∼900 μs 遅らせる。

規定 S1 及び S2 を受けて,更に要求事項を定める。

SA1: シーケンスを構成する八つのコードニブルの全てにおいて,一つのデータビットが 0 又は 1 の値

のまま一定に止まってはならない。

SA2: シーケンスを構成する八つのコードニブルの全てにおいて,二つのデータビットが等しくなって

はならない。

一連のコードニブルは,AS-i スレーブ又は関連する外部記憶装置に恒久的に保存する。

注記

 AS-i スレーブは,AS-i マスタからデータ要求を受信した 200 μs∼900 μs 後に,一つのコードニ

ブルから次のコードニブルへと切り替わることが望ましい。この最小遅延時間 200 μs は,AS-i

マスタがスレーブレスポンスを正しく受信できなかった場合に,データ交換をもう 1 回だけ繰

り返せるようにするために設けている。また,この最大遅延時間 900 μs は,安全制御装置の内

部で処理を行うために,六つ以上の AS-i 通信を必要としていることによる。すなわち,900 μs

とは 5 スレーブに 1 マネジメントフェーズを加えた時間であり,

“900 ≒(5+1)×154 μs”

である。

これら 900 μs は,安全制御装置によって監視されており,安全関連スレーブの内部で,極めて

重要なタイミング条件を処理するために利用できる。

AS-i ネットワークでは,異なるコードシーケンスだけを用いなければならない。

これらの規定を受けて,900 000 以上の異なるコードシーケンスを利用できる。コードシーケンスの正確


56 
C 8202-2:2013

さは,安全制御装置で監視しなければならない。

5.8

AS-i

エラー検出

AS-i ラインのマスタリクエスト及びスレーブレスポンスは,AS-i スレーブ又は AS-i マスタの受信機で,

次の送信エラーがないかどうか確認しなければならない。

Start_bit_error

  一時停止の後に続く初期パルスは,負極性でなければならない。このパルスは,ビ

ットを復号処理するための基準点である。最初に検出するビットは,値が 0 でなければならない。こ

の規定に違反した場合は,Start_bit_error(スタートビットエラー)として検出しなければならない。

Alternating_error

  二つの連続するパルスは,極性が異なっていなければならない。負パルスの後に

は正パルスが,正パルスの後には負パルスが続かなければならない。この規定に違反した場合は,

Alternating_error(オルタネートエラー)として検出しなければならない。

No_information_error

  全てのリクエスト又はレスポンスは,リクエスト又はレスポンスの初期パル

スに続く(n×3 μs)

μs

1.0

μs

0.5


の期間内に,

(正極性又は負極性の)パルスを検出しなければならない。こ

こで,マスタリクエストの場合は n=1∼26 とし,スレーブレスポンスの場合は n=1∼12 とする。こ

の規定に違反した場合は,No_information_error(無情報エラー)として検出しなければならない。

Parity_error

  リクエスト又はレスポンスを構成する全ての情報ビット(ただし,スタートビット及び

エンドビットは除き,パリティビットは含む。

)の合計は,偶数でなければならない。この規定に違反

した場合は,Parity_error(パリティエラー)として検出しなければならない。

End_bit_error

  スタートパルスの n×6 μs 後に検出するパルスは,正極性でなければならない。ここ

で,マスタリクエストの場合は n=13(78 μs)とし,スレーブレスポンスの場合は n=6(36 μs)とす

る。このストップパルスによって,リクエスト又はレスポンスが終了しなければならない。この規定

に違反した場合は,End_bit_error(エンドビットエラー)として検出しなければならない。

Length_error

  長さの監視を処理しなければならない。同期スレーブに対するマスタリクエストのエ

ンドパルスに続く最初のビットタイム(第 15 ビットタイムに等しい。

)の期間中(非同期スレーブの

場合は最初の 3 ビットタイムの期間中で,第 15∼17 ビットタイムに等しい。

,又はスレーブレスポン

スのエンドパルスに続く最初のビットタイム(第 8 ビットタイムに等しい。

)の期間中に,ポーズと異

なる信号が検出された場合は,Length_error(長さエラー)として検出しなければならない。

これらのエラーが発生した場合,リクエスト又はレスポンスは,無効として処理しなければならない。

AS-i マスタは,次の通信エラーを検出して処理することができなければならない。

−  スレーブレスポンスがない場合

−  スレーブレスポンスのエラー

詳細については,

8.5

を参照。

AS-i スレーブは,次の通信エラーを検出して処理することができなければならない。

−  マスタリクエストのエラー

詳細については,

8.4

を参照。

6

製品情報

6.1

設置

操作及びメンテナンスに関する指示設置

操作及び保守に関する説明

JIS C 8202-1

6.1

を適用する。

6.2

プロファイル

次の事項と追加して

JIS C 8202-1

6.2

を適用する。


57

C 8202-2:2013

この規格に規定した全ての AS-i 構成部品は,対応するプロファイルの識別番号を表示するか,又は製品

に添付する説明書に記載する。

AS-i マスタ及び AS-i スレーブには,

附属書 A

又は

附属書 B

に規定する表示を施さなければならない。

表示は,容易には消去できず,かつ,容易に判読できるものでなければならない。また,使用中に普通

に取り外すことができる部品に表示してはならない。

6.3

表示

JIS C 8202-1

6.3

に加えて,次の細分箇条を補足して適用する。

6.3.1

基本的な定格値

製造業者は,定格電流を記載しなければならない。

6.3.2

接続及び配線の識別

接続及び配線の識別は,

表 15

による。

表 15

接続及び配線の識別

物理

インタフェース

種類

機能

配線色

端子番号

B,C,E AS-i ライン AS-i(+)

AS-i(−)

茶色


3

A

入力ポート 
JIS C 8201-5-2:2009 の

附属書

D

に準拠したコネクタ付き)

電源(+) 
入力データ 1

電源(−)

入力データ 2

a) 


2

b)


4

b)

A

入力ポートの半導体

(端子付き)

電源(+)

(4×)

入力データ(4×) 
電源(−)

(4×)

− 11∼41

12/14…42/44

13∼43

A

出力ポートの半導体

JIS C 8201-5-2:2009 の

附属書

D

に準拠したコネクタ付き)

電源(+)

(npn)

(4×)

電源(−)

(pnp)

(4×)

出力,パラメータなど(4×)

− 1


4

A

出力ポートのリレー

切替え接点

通常閉じている接点(NC) 
通常開いている接点(NO)

− 1


4

A

出力ポートの半導体

(端子付き)

電源(+)

(npn)

(4×)

電源(−)

(pnp)

(4×)

出力データビット(4×)

− 11∼41

13∼43 
14∼44

F

補助電源ポート

補助電源(+)

補助電源(−)

茶色


3

B+F AS-i ライン+補助電源ポート

c)

 AS-i(+)

AS-i(−) 
U

aux

(+)

U

aux

(−)

PE

d)

茶色

緑及び黄色





5

a)

  近接スイッチの配線色については,JIS C 8201-5-2:2009 の表 に準拠する。

b)

  一つのコネクタに入力ピンが 1 本しかないコネクタを用いる場合は,コネクタのピン 2 及び 4 を内部で短絡

する。

c)

  両方の電圧に対して,同じコネクタ又はケーブルを用いる場合は,補助電源の方を SELV 又は PELV タイプ

にする。

d)

  用いる場合。


58 
C 8202-2:2013

6.3.3

AS-i

標準ケーブル

AS-i 標準ケーブルは黄色とし,“+”導体及び“−”導体を明瞭に識別しなければならない。色を用い

て識別する場合は,

“+”を茶色,

“−”を青にする。

6.3.4

AS-i

電源

単相交流電源の場合,AS-i 電源接続は,

表 16

に従って表示する。

表 16

AS-i

電源の表示

電源側

表示

仕様

一次 L

N

中性

PE

保護接地

二次(インタフェース E)

ASI+ AS-i ライン(正) 
ASI− AS-i ライン(負)

GND

機器の接地及び/又はシールド

6.3.5

AS-i

スレーブ

AS-i スレーブの IP 保護等級は,

JIS C 8201-1

:2007 の

附属書 C

に従って,仕様書に記載しなければなら

ない。

6.3.6

AS-i

マスタ

製造業者は,AS-i システムの PELV 条件を確保するために必要な注意事項を,製造業者の仕様書に明記

しなければならない。

7

通常の動作

取付け及び輸送の条件

7.1

標準使用条件

JIS C 8202-1

7.2

に加えて,次の箇条を補足して適用する。

7.1.1

周囲温度

AS-i 構成部品は,例えば,特殊なアクチュエータ,センサのタイプなどと併せて特別に規定する場合を

除き,−5 ℃∼+40 ℃の周囲温度で動作しなければならない。周囲温度の許容範囲内で,動作特性を保た

なければならない。

7.1.2

高度

JIS C 8201-1

:2007 の

6.1.2

を適用する。

7.2

輸送及び保管時の条件

輸送及び保管時の条件(例えば,温度条件,湿度条件など)が,

7.1

に規定する条件と異なる場合は,使

用者と製造業者との協定による。ただし,特に規定しない限り,輸送及び保管時の温度範囲として,−25 ℃

∼+55 ℃(24 時間以内の短い期間については,最高+70 ℃)を適用する。

7.3

取付け

AS-i 構成部品の取付けの寸法及び条件については,

JIS C 8202-1

によるか,又は製造業者が指定し,製

造業者の仕様書に記載しなければならない。

8

構造及び性能に関する要求事項

8.1

AS-i

伝送媒体

AS-i 伝送媒体は,

5.4.1

に規定する要求事項を満足しなければならない。さらに,次の構造及び性能に関


59

C 8202-2:2013

する要求事項を,規格値又は推奨値として適用する。

8.1.1

AS-i

標準ケーブル

現場で容易に素早く取り付けられるよう,被覆貫通接続(

IEC 60352-6

:1997)を用いることが望ましい。

この方法は,AS-i 標準ケーブルによって異なる。このケーブルの内側又は外側の外形寸法は,

図 46

によ

る。

単位  mm

bn+

D

9 ± 0,1

A

A

“y”

“Y”

“y”

“y”

“x”

“x”

6,5 ± 0,2

3,6 ± 0,2

0,5 ± 0,15

2,5 ± 0,1

(10 ± 0,2)

 ±

 0

,1

 ±

 0

,2

14° ± 1°

14° ± 1°

14° ± 1°

bu-

“x 部”

R=最大 0.2

“y 部”

R=最大 0.5

図 46

現場で設置する場合に用いる AS-i 標準ケーブル

現場で設置する場合に用いる AS-i 標準ケーブルは,次の技術的要求事項を満足しなければならない。

−  導体の断面積:

2×1.5 mm

2

−  導体の抵抗:

JIS C 3662-2

:2009 に準拠して 13.7 Ω/km

−  コアの絶縁抵抗:

JIS C 3662-2

:2009 に準拠して 1 MΩkm

−  温度範囲:

−25 ℃∼+85 ℃(固定設置)

−10 ℃∼+85 ℃(フレキシブル設置)

−  導体の構造:

JIS C 3664

:2007,クラス 6 に準拠した精密より線。より線はすずめっきしなけ

ればならない。

−  より線のねじれ: 20

mm∼40 mm

−  曲げ半径(y 方向)

: 最低 3×D=12 mm 以上(固定設置)

最低 6×D=24 mm 以上(フレキシブル設置)

−  内部摩擦:

導体絶縁体を,ケーブル被覆と接着してはならない。

−  絶縁材料の硬度:

ケーブル被覆

最大 90(ショア A 硬度)

。導体絶縁体の硬度は,ケーブル被覆の硬度よりも小

さくなければならない。

y

(10±0.2)

2.5±0.1

0.5±0.15

3.6±0.2

6.5±0.2

9±0.1

0.1

0.2


60 
C 8202-2:2013

−  可燃性:

方法 FH,cat. FH 2-25

−  定格電圧: 300

V

−  絶縁試験電圧: 1.5

kV

−  ケーブル被覆の色:

IEC 60304

:1982 に準拠して,黄色(RAL 1012)と同等の色。

−  耐薬品性:

製造業者の技術データによる。

−  表示:

“+”導体及び“−”導体を明確に表示する。

色を用いる場合は,次のように表示しなければならない。

茶色=“+”

青=“−”

8.1.2

AS-i

キャビネット

ケーブル

IP20 を満足する環境(例えば,スイッチング・キャビネットの内部)で容易に素早く取り付けられるよ

う,被覆貫通接続(

IEC 60352-6

:1997)を用いることが望ましい。この方法は,

図 47

に示す AS-i 標準ケ

ーブルによって異なる。

単位  mm

図 47

AS-i

キャビネット・ケーブル

IP20 を満足する環境で用いる AS-i 標準ケーブルは,次の技術的要求事項を満足しなければならない。

−  導体の断面積:

2×0.86 mm

2

−  導体の抵抗:

JIS C 3662-2

:2009 に準拠して 23 Ω/km

−  コアの絶縁抵抗:

JIS C 3662-2

:2009 に準拠して 1 MΩkm

−  温度範囲:

−5 ℃∼+80 ℃

−  導体の構造:

すずめっき銅より線 19×0.24(平行 2 線)

−  絶縁材料の硬度:

最大 90(ショア A 硬度)

−  定格電圧: 300

V

−  絶縁試験電圧: 1.5

kV

−  耐薬品性:

製造業者の技術データによる。

−  表示:

“+”導体及び“−”導体を明確に表示する。

色を用いる場合は,次のように表示しなければならない。

茶色=“+”

青=“−”


61

C 8202-2:2013

8.1.3

補助電源

AS-i スレーブには,補助電源を用いて電源を供給してもよい(

8.4.4.9

参照)

。この目的のために,

8.1.1

に準拠した AS-i 標準ケーブルと同等のフラットケーブルを用いる場合は,次に示す別の要求事項を満足し

なければならない。

−  動作電圧:

直流 30 V 以下

−  ケーブル被覆の色:

IEC 60304

:1982 に準拠して,黒(RAL 9005)と同等の色。

8.1.4

AS-i

ラインとの接触

AS-i ラインの部品同士の接点は,次の要求事項を満足しなければならない。

−  接触サイクル:

5 回以上(接続部が取外し可能な場合)

−  保護等級:

JIS C 0920

に準拠して,製造業者の技術データによる。

−  接触抵抗:

IEC 60352-6

:1997 に準拠して最大 6 mΩ

−  接続部 1 か所当たりの最低許容電流:製造業者の技術データによる。

−  定格電圧: DC

10

V∼DC 48 V

−  温度範囲:

−25 ℃∼+70 ℃

−  衝撃:

JIS C 60068-2-27

に準拠

−  振動:

JIS C 60068-2-6

に準拠

−  応力開放:

JIS C 8201-5-2

:2009 の

附属書 C

に準拠

8.1.5

M12

コネクタ及び M8 コネクタのピン配列

JIS C 8201-5-2

:2009 の

附属書 D

に準拠した,M12(4 ピン)又は M8(3 ピン)のプラグ及びソケットを,

AS-i ライン又は補助電源ラインの相互接続に用いる場合は,次による。

注記

  周辺要素と AS-i スレーブとの相互接続については,

附属書 A

のスレーブ  プロファイルを参照。

AS-i ラインの相互接続だけに,12 mm 又は 8 mm のプラグを用いる場合は,電源の入力側をプラグのお

すに,電源の出力側をプラグのめすにし,ピン配列を次のようにしなければならない。

−  1 番ピン:ASI+

−  2 番ピンは用いない(8 mm のコネクタでは用いることができない。

−  3 番ピン:ASI−

−  4 番ピンは用いない。

補助電源の相互接続にだけ,12 mm 又は 8 mm のプラグを用いる場合は,電源の入力側をプラグのおす

に,電源の出力側をプラグのめすにし,ピン配列を次のようにしなければならない。

−  1 番ピン:

(+)補助電源

−  2 番ピンは用いない(8 mm のコネクタでは用いることができない。

−  3 番ピン:

(−)補助電源

−  4 番ピンは用いない。

12 mm のプラグを,AS-i ラインの相互接続と補助電源との相互接続の両方に用いる場合は,電源の入力

側をプラグのおすに,電源の出力側をプラグのめすにし,ピン配列を次のようにしなければならない。

−  1 番ピン:ASI+

−  2 番ピン:

(−)補助電源

−  3 番ピン:ASI−

−  4 番ピン:

(+)補助電源


62 
C 8202-2:2013

8.1.6

電気機械インタフェースのプロファイル

この規格では,

8.1.4

の規定を除いて,AS-i ラインを別の構成部品とインタフェース接続する方法を詳し

く制限しない。全てのセンサ,アクチュエータ,又はその他の装置若しくは機器は,AS-i と接触する場合

に,

8.1.4

の規定を満足していれば,電気機械プロファイルに適合していることになる。

8.2

AS-i

電源

AS-i 電源及びデカップリング回路網は,

5.3.2

に規定した要求事項を満足しなければならない。また,こ

れに加えて,次に示す構造及び性能に関する要求事項を適用する。

8.2.1

環境条件及び電磁両立性

EMC

IEC 61140

:2001 に基づくシステムの保護等級では,保護特別低電圧(PELV)をもつ電源が必要である。

電源ラインに必要な試験は,この規格に基づいて指定された動作条件に基づいて,製造業者が指定する。

AS-i ネットワークでデータを送信することによって,電源の機能を損なってはならない。

環境条件は,

表 17

による。

表 17

環境条件

最低条件

保護等級 III(PELV)

ファストトランジェント/
バースト

JIS C 61000-4-4:2007

:正常機能

AS-i の構成部品が全て正常に機能するため,電源の端子で測定した電圧は,29.5 V∼31.6 V の間でなけ

ればならない。このため,バースト期間中に電源で発生した電圧は,この範囲内に収め,性能基準 A 及び

B に達しなければならない(

9.3

参照)

AS-i ラインが機械の GND から電気的に絶縁されているため,静電気を防止する必要がある。このため,

GND 接続を用いることが義務付けられている(

図 48

を参照)

AS-i 電源は,出力側がラインサージの影響を受けないように取り付けなければならない。

8.2.2

起動

過負荷及び表示

電源は,短絡又は過負荷から保護しなければならない。短絡又は過負荷の状態が無限に続いても,電源

が損傷してはならない。過負荷状態を取り除いた後,AS-i 電源は自動的に復帰してもよい。

過負荷状態は,任意に表示してもよい。不足電圧及び過電流状態を表示する場合は,赤色の LED で表示

するか,又は電源準備完了 LED(緑)を消灯することによって表示しなければならない。

次の式で表すように,起動時間が経過した後に,AS-i 電圧レベル U

ASI

が最低電圧 U

ASImin

に達しない場

合,又は負荷電流 I

L

が電流の限度値 I

Lim

を上回った場合は,過負荷状態として検出する。

U

ASI

U

ASImin

  又は  I

L

I

Lim

注記

  接続する AS-i スレーブ 1 台当たりの最大容量が 470 μF と仮定する(31×470 μF≒15 mF)。拡

張アドレスを用いる場合は,AS-i スレーブ 1 台当たりの最大容量が 240 μF と仮定する(62×

240 μF≒15 mF)。通信に関して,これらのコンデンサによって信号短絡しないように,AS-i ス

レーブ内のインダクタによってブロックされる。

電源は,5 V の電圧レベルから始めて,定格出力電流 I

e

のほかに,上記の 15 mF の静電容量を充電する

ための余分な電流を供給して,時間的な制約を満足しなければならない。

定格出力電流 I

e

及び電流限度値については,製造業者が指定しなければならない。

8.2.3

ポート

電圧及び電流

ASI+,ASI−及び GND の端子コネクタは,0.75 mm

2

∼2.5 mm

2

の導体断面積の導体と接続できなければ


63

C 8202-2:2013

ならない。AS-i 電源の一般的要求事項は,

表 18

による。

表 18

AS-i

電源の一般的要求事項

ライン電圧のレベル

U

N

最低電圧

U

Nmin

ライン電圧の許容差(及び周波数)  指定された動作条件による。

停電

最低電圧 U

Nmin

(=U

N

−0.15  U

N

)が恒常的に続いた状態において,一

次側で 10 ms 停電しても,電源の正常動作が阻害されてはならない。

保護等級

3(保護特別低電圧)

注記  正常動作が阻害されないということは,ASI+と ASI−との間の電圧が 29.5 V∼31.6 V の範囲内に収ま

ることを意味する。

8.2.4

対称性及びデカップリング回路

等価な対称性回路及びデカップリング回路は,

図 48

に示すように,二つのインダクタンス及び二つの抵

抗のほかに,対称コンデンサ C

s

で構成する。

一次側

(PE)

ASI–

C

out

L

 50

μH

GND

直流電源

Z

out

C

s

C

s

L

 50

μH

R

 39

Ω ± 1 %

R

 39

Ω ± 1 %

Z

3

Z

2

Z

1

ASI+

V

g

R

g

V

g

R

g

図 48

デカップリング回路の等価回路図

静電気対策回路付き

注記

  静電気の発生を防ぐため,GND に対して,抵抗 R

g

(推奨値は 1 MΩ)とバリスタ V

g

とを接続

することが望ましい。

回路は,

図 48

に示すように設計することもできるが,トランスを用いた方が対称化の要求事項を満足し

やすい。トランスを用いたデカップリング回路は,

図 49

による。

V+

M

*

*

V–

一次側

(PE)

ASI–

C

out

GND

DC 電源

Z

out

C

s

C

s

R

 39

Ω ± 1 %

R

 39

Ω ± 1 %

Z

3

Z

2

Z

1

ASI+

V

g

R

g

V

g

R

g

L

1

L

2

図 49

トランスを用いたデカップリング回路

静電気対策回路付き

二つのインダクタンスはバイファイラ巻とし,共通コアに磁束補償巻線を巻いてはならない。


64 
C 8202-2:2013

8.3

AS-i

リピータ及びその他の構成部品

8.3.1

AS-i

リピータ

AS-i リピータは,AS-i 信号を(増幅するだけでなく)再生して,双方向に転送しなければならない。

リピータの最大信号遅延時間は,いずれの方向に対しても 7 μs 以下でなければならない。

リピータは,AS-i ネットワークの二つの部品を電気的に分離しなければならない。最低試験電圧は,製

造業者が指定する。

8.3.2

AS-i

地絡検出器

製造業者は,AS-i 地絡検出器の電源電圧範囲を指定しなければならない。電源電圧は,26.5 V∼31.6 V

の範囲に指定することが望ましい。AS-i 地絡検出器に補助電圧を用いる場合は,補助電圧を電源として動

作する AS-i スレーブと同じ要求事項を満足しなければならない。

AS-i 地絡検出器の消費電流は,製造業者の仕様書に指定しなければならない。等価インピーダンス又は

対称性についても,AS-i スレーブと同じ限度範囲に収まっていなければならない。

製造業者は,地絡検出器が ASI+と GND との間,及び ASI−と GND との間で検出できるインピーダン

ス範囲を宣言する。また,このインピーダンス範囲は,

IEC 60204-1

:2005 に基づく地絡検出の要求事項に

適合していなければならない。

製造業者は,地絡が発生してから,地絡検出器の出力が切り替わるまでの最大レスポンス時間を宣言し

なければならない。

8.4

AS-i

スレーブ

8.4.1

概要

AS-i スレーブは,箇条 5 に規定したとおり,アプリケーション(アクチュエータ,センサ,又はその他

の装置及び機器)を AS-i ラインに接続して,AS-i ライン上でメッセージを送受信するための,あらゆる

物理的及び論理的な手段を提供する。

8.4

には,AS-i スレーブの要素,機能及び一般的要求事項を規定する。

8.4.2

AS-i

スレーブの要素

8.4.2.1

AS-i

スレーブのポート

AS-i スレーブには,二つ以上の物理ポート(ASI+及び ASI−)がなければならない。これを,AS-i ラ

インに AS-i スレーブを接続するためのインタフェース 2 に相当する。

コントローラと通信する電子装置に対してインタフェース 1 を形成するほかのポートは,一つの電子回

路の内部で物理的に実現し,簡単な物理的手段(物理ポート)でアクセスできるようにしてもよい。ただ

し,これらのポートは,例えば,AS-i スレーブ又は接続した装置に用いる結合集積回路の中に埋め込むこ

ともある。このような場合,ポートを“論理的”と呼び,物理的手段でインタフェース 1 にアクセスでき

ないようにしなければならない。物理的ポート及び論理的ポートは,

表 19

に基づいて,必須又は任意と

する。


65

C 8202-2:2013

表 19

AS-i

スレーブの物理的及び論理的ポート

物理的ポート

論理的ポート

ASI+及び ASI−

必須

D0∼D3

任意

必須

P0∼P3

任意

必須

データ・ストローブ

任意

任意

パラメータ・ストローブ

任意

任意

RESET

任意

電源

任意

その他

任意

任意

これらのポートが存在する場合は,次のような機能をもつ。

ASI

+及び ASI

  これらのポートは,

AS-i ネットワークとインタフェース 2 とを電気的に接続する。

これらは必須とする。信号及び電気回路の詳細については,箇条

5

を参照。

D0

D3

  これらのポートは,

8.4.2.2

で規定するとおり,データの入力若しくは出力,又は双方向ポー

トとして設定しなければならない。

データ

  データの入力及び出力ポートを実装する場合は,

5.6.5

で規定するとおりメッセージを構成す

る四つの情報ビット(I0∼I3)データが,データの入力及び出力ポートのレベルに対応している。ポ

ート Dx で入力信号が High レベルの場合は,スレーブレスポンスの情報要素にある対応するデータビ

ット Ix が“1”になり,Low レベルの場合は“0”になる。マスタリクエストの情報要素にあるデータ

ビット I0∼I3 が“1”の場合は,対応する出力ポートは High レベルになり,

“0”の場合は Low レベル

になる。

出力ポートのデフォルト値(例えば,電源投入後又はリセット後)は,High レベルでなければならない。

AS-i マスタでは,出力レベルを反転する。

双方向性ポート

  データの入力及び出力ポートを実装し,それらを用いてデータを双方向に伝送でき

る場合は,最初に出力データを伝送し,次に入力データを伝送しなければならない。典型的な信号の

タイミングは,

図 50

による。

単位  μs

D1, .. D3

D1, .. D3

Data strobe

Data Out

Data Out

Data In

Data In

6,6

7

1,5

6,4

12,5

図 50

双方向入力及び出力の典型的なタイミング

D1

D3

各データポートの電圧レベル

P0

P3

  パラメータ出力ポート P0∼P3 を実装する場合は,

5.6.5.2

で規定するとおりマスタリクエス

データ出力

データ入力

データ出力

データ入力

データ・ストローブ

D1~D3

D1~D3

6.6

1.5

6.4

12.5


66 
C 8202-2:2013

トのパラメータ出力データが,パラメータ出力ポートのレベルに対応している。マスタリクエスト

“Write_parameter(パラメータの書込み)

”の情報要素にあるパラメータビット Ix が“1”の場合は,

対応するパラメータ出力ポート Px が High レベルになり,

“0”の場合は Low レベルにならなければな

らない。また,ポート Px が High レベルになるのは,スレーブレスポンスの情報要素にある対応する

データビット Ix が“1”の場合であり,Low レベルになるのは“0”の場合でなければならない。

注記

  電源投入後又はリセット後のパラメータポートのデフォルト値は,High レベルにするのがよ

い。

RESET

  AS-i スレーブを外部からリセットするためのポート。

データ・ストローブ

  データが有効であることを通知する。

パラメータ・ストローブ

  パラメータが有効であることを通知する。

電源

  接続するアプリケーション装置に AS-i ラインから電源を供給する。

8.4.2.2

I/O

コンフィギュレーション

ID

コード及びスレーブ  プロファイル

I/O コンフィギュレーションが同じ AS-i スレーブを識別するため,各 AS-i スレーブには,I/O コンフィ

ギュレーション及び識別コード(ID コード)は,必須とする。また,二つの拡張識別コード(ID1 及び ID2

コード)は,任意とする。ID1 及び ID2 は両方使用するか,又は両方共使用しないかのいずれかにしなけ

ればならない。三つの識別コード(ID,ID1 及び ID2)はそれぞれ 4 ビットとする(16 通りの組合せを可

能とする。

。使用する場合は,AS-i マスタが読み込むことができなければならない。特定の AS-i スレー

ブに対する ID 及び ID2 の値は,使用方法によって異なる。したがって,これらの値は,製造業者が AS-i

スレーブに保存し,いかなる方法によっても変更できないようにしておかなければならない。

ID1 の値は,システムの使用者が,“Write_Extended_ID-Code_1”リクエストを用いて設定できる。この

値についても,不揮発性保存をしなければならない。

拡張アドレスモード(ID_Code=A

Hex

)の場合は,製造業者は,使用者が“Extended_ID_Code_1”に書き

込めないようにしてもよい。

“スレーブ  プロファイル”は,特定の AS-i スレーブに対する I/O コンフィギュレーションと,識別コ

ード ID 及び ID2 との組合せによって特徴付けられる(

附属書 A

。特定のスレーブ  プロファイルがない

AS-i スレーブは,ID コード E

Hex

又は F

Hex

がなければならない(フリープロファイル,

附属書 A

を参照)

製造業者は,製品を納入する場合に,拡張識別コードを ID1=F

Hex

(標準アドレスモード)又は ID1=7

Hex

(拡張アドレスモード)にそれぞれ設定しなければならない。ID1 をブロックする場合,製造業者は,AS-i

スレーブ  プロファイル(

附属書 A

)に規定する値に,ID1 を設定しなければならない。

製造業者は,仕様書に,実際のスレーブ  プロファイルを,S-[I/O コード].[ID コード]. [ID2 コード]  の形

式で明記しなければならない。

注記 1

  スレーブ  プロファイルを定義して,アクチュエータ又はセンサの互換性を高める場合がある

一方で,フリープロファイルにしてシステムの柔軟性を高める場合もある。

注記 2

  拡張アドレスモードでは,プロファイル S-0.A∼S-E.A を用いる。

注記 3

  任意の拡張 ID コードである ID1/2 を用いない AS-i スレーブのプロファイルは,S-[I/O コー

ド]. [ID コード].F の代わりに,S-[I/O コード].[ID コード]  の形式で指定してもよい。

注記 4

  拡張アドレスモードで ID_Code_1 をブロックし,I/O コンフィギュレーション及び ID_Code

の読込みメカニズムによって,更に特殊な製品を識別してもよい。

8.4.2.3

不揮発性メモリ

AS-i スレーブの不揮発性メモリには,I/O コンフィギュレーション及び ID コードを含まなければならな


67

C 8202-2:2013

い。

不揮発性メモリには,AS-i スレーブのアドレスも含まなければならない。これは,電子メモリ,スイッ

チ,又は固定割付で指定することによって実現してもよい。

アドレスは判読可能であり,AS-i スレーブのアドレスレジスタにロードすることができなければならな

い。また,アドレスは,10 回以上変更できなければならない。

AS-i スレーブのアドレスを手動又は固定で指定する場合は,ゼロアドレスを選択できないようにしてお

かなければならない。

アドレスは,保存しようとするアドレス以外のアドレスを保存することがない方法で,保存しなければ

ならない。アドレス割付を中断した場合は,古いアドレス又はゼロアドレスのいずれか一方をアドレスと

してもよい。

8.4.2.4

レジスタ及びフラグ

AS-i スレーブには,次の内部レジスタ及びフラグがなければならない。これらは不揮発性メモリであり,

電源が故障しても内容が失われることはない。

アドレスレジスタ(5 ビット)

: AS-i スレーブのアドレスを含む。

I/O コードレジスタ(4 ビット):

どのデータポートを出力,入力,双方向 I/O 又はトライステート

として設定するかに関する情報を含む。

ID コードレジスタ(4 ビット): AS-i スレーブの ID コードを含む。

拡張 ID コードレジスタ(8 ビット)

: AS-i スレーブの任意の拡張 ID コードを含む。

注記 1

  拡張 ID コードは任意である。製造業者が書込みアクセスを禁止していない場合は,もう一

つ別の選択肢として,AS-i マスタが“Write_Extended_ID-Code_1”リクエストを用いて第 1

ニブルを変更してもよい。拡張 ID コードは,4 ビットの標準 ID コードと同じ方法で処理さ

れる。

データ出力レジスタ(4 ビット)

“Data_exchange”リクエストを介して伝送する最新の出力情報を

含む。電源投入後又はリセット後は,デフォルト値 1 を出力レジ

スタに書き込まなければならない。

データ入力レジスタ(4 ビット)

任意で,同期データ I/O モードの場合にだけ必要とする。同期デ

ータ I/O モードのサンプルポイントにおける入力情報を含む。

パラメータ出力レジスタ(4 ビット)

“Write_parameter”リクエストを介して伝送する最新の出力情報を

含む。電源投入後又はリセット後は,デフォルト値 1 をパラメー

タ出力レジスタに書き込まなければならない。

受信レジスタ:

受信した最新のマスタリクエスト(スタートビット及びエンドビットを除

く。

)を含む。

送信レジスタ:

送信する前のスレーブレスポンスを含む。

ステータスレジスタ: AS-i スレーブのステータスについての 4 ビットを含む。これら四つのビッ

トは互いに独立しており,次の意味をもたなければならない。

揮発性メモリに保存するアドレス又は拡張 ID コード 1:

  S0:0  アドレス又は拡張 ID コード 1(ID1)

(恒久)

      1  アドレス又は拡張 ID コード 1(ID1)

(揮発性)

アドレス及び拡張 ID コード 1 は,独立して変更できるため,ビット S0 はそれぞれの保存が終了してか

ら処理しなければならない。


68 
C 8202-2:2013

ペリフェラルフォルト状態: S1:0  ペリフェラルフォルト未検出

    1  ペリフェラルフォルト検出

定義なし: S2:0  定義なし

    1  定義なし

エラー読込み不揮発性メモリ:S3:0  エラー読込み不揮発性メモリなし

    1  エラー読込み不揮発性メモリあり

拡張 ID コード 1(ID1)及び拡張 ID コード 2(ID2)を用いる場合は,S1 をペリフェラルフォルト状態

として用いなければならない(AS-i ASIC 内部)

。その他については任意とする。

注記 2

  ステータスレジスタの情報を,診断に用いたり,故障状態から復旧するために,AS-i マスタ

がどのような対策を講じるかを決めたりするのに用いてもよい。

Sync_flag:

このフラグは,AS-i スレーブが AS-i マスタに同期していることを示す。

Data_Exchange_Disable_flag:“RESET”によって設定し,最初に受信した“Write_Parameter”リクエスト

によってリセットする。

このフラグは,

データを交換できないことを示す。

8.4.2.5

ウォッチドッグ

ウォッチドッグ機能は,AS-i スレーブの内部で,ASI+及び ASI−ポートと,その他のポートとの間で

実現することができ,外部に装置を接続して実現してもよい(インタフェース 1 の後側)

ウォッチドッグが起動すると,AS-i スレーブの出力は強制的にデフォルト値になる。

ウォッチドッグは,正しく受信できた“Data_Exchange”リクエスト及び(任意に)正しく受信できた

“Write_Parameter”リクエストによって,再トリガしなければならない(すなわち,休止状態に保たれな

ければならない。

最小監視時間は 40 ms 以上,最大監視時間は 100 s 以下とする。

注記

  ウォッチドッグは,起動時に AS-i スレーブのリセットを実行することが望ましい。

8.4.3

AS-i

スレーブの機能

8.4.3.1

AS-i

スレーブの状態図

AS-i スレーブは,次の主な機能を実行しなければならない(

図 51

を参照)


69

C 8202-2:2013

図 51

AS-i

スレーブの主要状態図

AS-i スレーブは,電源を投入した後,“リセット”ポートによって AS-i スレーブをリセットした後,又

は“Reset_AS-i_Slave”リクエストを受信した後に,

“初期化”状態に設定しなければならない。

“初期化”状態では,次の機能を実行しなければならない。

−  “Data_Output”レジスタ及び“Parameter_Output”レジスタに,デフォルト値 F

Hex

をロードする。

−  “Data_Output”レジスタ及び“Parameter_Output”レジスタの内容を,対応するポートに移す。

−  “Status”レジスタを 0

Hex

にリセットする。

−  アドレス,I/O コンフィギュレーション及び ID コードを,不揮発性メモリから適切なレジスタにロー

ドする。

−  “Data_Exchange_Disable_flag”を“TRUE”にセットする(リセットについては

8.4.3.3

を参照)

−  “非同期(ASYNC)

”状態に変更する。

“非同期(ASYNC)

”状態では,次の機能を実行しなければならない。

− Sync フラグをリセットする。

−  着信してくるデータストリームをポーリングし,ポーズを検出する。

−  ポーズを検出した場合は,

“受信”状態に切り替える(

5.5.3

を参照)

“受信”状態では,次の機能を実行しなければならない。

−  スタートビットを待ち,マスタリクエストを受信レジスタにロードする。

−  エラー確認ルーチンを全て実行する(

8.4.3.4

を参照)

−  マスタポーズを確認する[非同期(ASYNC)から来た場合]

−  何らかのエラーを検出した場合は,

“非同期(ASYNC)

”状態に切り替え,検出しない場合は“デコー

ド”状態に切り替える。

“デコード”状態では,次の機能を実行しなければならない。

−  受信したアドレスをアドレスレジスタと比較し,同じでない場合は,

“待受け”状態に切り替える。

−  情報を分析し,リクエストが未知のものである場合は,

“同期”状態に切り替える。

ポートのリセット

初期化

電源 ON

送信終了

送信

同期

終了

待受け

ポーズ検出

受信

デコード

応答生成

未選択

受信 OK

トランザクション

不明

送信終了

非同期

(ASYNC)

“Reset_AS-i_Slave”

リクエストを受信

ポーズ

検出

エラーの

受信


70 
C 8202-2:2013

−  “Data_exchange_disable_flag”がセットされており,AS-i マスタが“Data_Exchange”を要求している

場合は,

“同期”状態に切り替える。

−  要求されたタスク(

8.4.3.3

を参照)を実行し,適切なレスポンスを送信レジスタにロードする。

−  “送信”状態に切り替える。

“待受け”状態では,AS-i スレーブは次の機能を実行しなければならない。

−  (別のスレーブレスポンスから)検出可能な信号を待つ。

−  信号を検出しない場合は,レスポンス時間が終了するのを待つ(このレスポンス時間の終了は,7∼9

ビットタイムの範囲内である。

−  信号を検出した場合は,スレーブレスポンスが終了するのを待つ。

−  “同期”状態に切り替える。

AS-i スレーブは,別の AS-i スレーブからの遅れたレスポンスを受信しなければならず,それをマスタ

リクエストと混同しないほうがよいが,同時に,新しいマスタリクエストが始まる前に,そのマスタリク

エストが来るのを想定していなければならない。上記のレスポンス時間の終了という制約があるため,シ

ステムにリピータが二つ以上直列に設置されていない場合は,AS-i スレーブは全て同期状態になる。リピ

ータが二つ直列に設置されている場合,二つ目のリピータの後から送られてくるスレーブレスポンスは

54 μs 以上遅くなり,一つ目のリピータより前にある AS-i スレーブは同期しないが,マスタリクエストは

正しく受信する。

“送信”状態では,AS-i スレーブは次の機能を実行しなければならない。

−  マスタポーズの終了を待つ(Sync フラグがセットされている場合,マスタポーズは最低 2 ビットタイ

ムとするが,Sync フラグがリセットされた場合は,最高 5 ビットタイムになる。

− AS-i スレーブレスポンスを送信する。

−  “Reset_AS-i_Slave”リクエストを受信した場合は“初期化”状態に切り替え,受信しなかった場合は

“同期”状態に切り替える。

注記

  例えば,直列に接続された二つのリピータ,又は伝ぱ(播)遅延時間が長いケーブルの接続形

態によって,スレーブレスポンスタイムアウトにまつわるトラブルが発生するのを回避するた

め,スレーブ−ASIC ではなくマイクロプロセッサ(μP)で実現した AS-i スレーブであっても,

Sync フラグがセットされていれば,2∼3 ビットタイムのマスタポーズを実行することが望まし

い。

“同期”状態では,AS-i スレーブは次の機能を実行しなければならない。

− Sync フラグをセットする。

−  着信してくるデータストリームをポーリングし,ポーズを検出する。

−  ポーズを検出した場合は,

“受信”状態に切り替える。

8.4.3.2

同期データ I/O モード

この規格に規定するとおり,AS-i マスタは,ネットワークの AS-i スレーブを順次ポーリングして,AS-i

スレーブのアドレスを低い方から高い方に向かって調べる。このため,データの入力及び出力操作を行う

時間は,AS-i スレーブによって異なる。ネットワーク上にある特定の数の AS-i スレーブで,データの I/O

操作を同時に行わなければならないアプリケーションに対応するため,同期データ I/O モードを用意する。

同期データ I/O モードはオプションとする。

この考え方では,データの交換は通常のサイクルで行われるが,データを“Output_Data”レジスタから

出力に移し,サンプルデータを入力から移すトリガイベントを追加している。高い方から低い方のアドレ


71

C 8202-2:2013

スで“Data_Exchange”リクエストからの変更でこのトリガイベントを定義する。

同期データ I/O モードが一旦起動すると,入力データのサンプリング及び出力データのドライブイベン

トを,AS-i ネットワークのポーリングサイクルに同期して,異なる時刻に移す。ただし,AS-i マスタ・AS-i

スレーブ間の通信の原理は,標準動作と変わりはない。

次の規定を適用する。

−  データ I/O は,

“Data_Exchange”リクエストによって,ネットワークでアドレスが最も低い AS-i スレ

ーブに対してトリガする。AS-i マスタは AS-i スレーブを,昇順のアドレスで順次呼び出すため,受

信した“Data_Exchange”リクエストのスレーブ・アドレスが,前回に正しく受信した“Data_Exchange”

リクエストのスレーブ・アドレスより低い場合は,AS-i スレーブはトリガ条件を真とみなす。

− AS-i スレーブが,前回のサイクルでデータを(正しく)受信している場合は,データ I/O だけをトリ

ガする。AS-i スレーブが(通信エラーによって)データを受信していなかった場合は,

“データ出力”

は変化しない。ただし,入力はトリガイベントで常にサンプリングする。

−  ネットワーク上でアドレスが最も低い AS-i スレーブが,同期データ I/O モードで動作している場合,

その AS-i スレーブは,受信したデータに対する出力イベントを,AS-i サイクルの 1 回分だけ延期す

る。これによって,特定のサイクルイメージの出力データを全て一緒にできる。

この機能を役立てるため,AS-i マスタは,AS-i サイクルが起動するたびに,データ出力サイクルイメー

ジを 1 回だけ事前に生成するのがよい。このイメージは,前回のサイクル及びその他の制御イベントの入

力データから生成する。一旦 AS-i サイクルが起動したら,イメージを変更してはならない。A スレーブ及

び B スレーブが一つのアドレスで並列に設置されている場合は,AS-i マスタは,一方のサイクルで全ての

A スレーブをアドレスし,もう一方のサイクルで全ての B スレーブをアドレスするのがよい。

−  ネットワーク上でアドレスを最も低い AS-i スレーブでサンプリングした入力データは,遅延なしに

AS-i マスタに送り返す。このため,ちょうど同期データ I/O モードの AS-i スレーブがないネットワー

クのように,AS-i サイクルが終了した時点で,入力データサイクルイメージを完全に捕捉している。

言い換えれば,入力データのサンプリング・ポイントが,全ての同期データ I/O モードの AS-i スレー

ブに対して,AS-i サイクルの初めに移動したことになる。

−  データポートを起動した後に,特定の AS-i スレーブが受信する最初の“Data_Exchange”リクエスト

は(

“Data_Exchange_Disable_flag”は“Write_Parameter”リクエストによってクリアしている。

,標準

動作と同様に処理する。これは,できるだけ早く,最初のスレーブレスポンスに対する有効な入力デ

ータを捕捉して,出力を起動するためである。

−  共通トリガイベントで,データ I/O 操作を,ネットワーク上にあるほかの同期データ I/O モードの AS-i

スレーブの I/O サイクルと一緒に繰り返す。こうすることによって,特定の AS-i スレーブが,完全に

同期データ I/O モードに達する。

− AS-i マスタから AS-i スレーブが一つしか見えないような特殊な場合(携帯式のプログラミング装置

を用いる場合)に,データ I/O が停止するのを防ぐため,AS-i スレーブが自らのスレーブ・アドレス

に対する“Data_Exchange”リクエストを 3 回続けて受信した場合,同期データ I/O モードを一時的に

停止させる。その AS-i スレーブは,別のスレーブ・アドレスに対する“Data_Exchange”リクエスト

を検出した場合,同期データ I/O モードでの動作を再開させる。

8.4.3.3

AS-i

スレーブのタスク

AS-i スレーブは,特定のマスタリクエスト(

表 4

及び

表 5

を参照)に応じて,

“デコード”状態で,次

のタスクを実行しなければならない。


72 
C 8202-2:2013

8.4.3.3.1

  “

Data_Exchange

データエクスチェンジ

の機能

非同期モードで“Data_Exchange”リクエストを実行する場合,AS-i スレーブ(アドレス≠0)は,受信

した出力ビットパターン I0∼I3 を,対応するデータ出力ポートに移し,これらのデータビットが有効であ

ることを,データ・ストローブ出力(実現している場合)で,1T

bit

のパルスによって知らせなければなら

ない。

注記

  多重入力及び出力ポートをもつスレーブ IC を用いた場合は,AS-i スレーブのデータポートが,

I/O コンフィギュレーションを設定すれば,入力若しくは出力として,又は双方向性の入力及

び出力として機能する。このため,出力ポートに移されるビットパターンは,プログラムされ

た I/O コンフィギュレーション,及びマスタリクエストで転送される四つのデータビットによ

って決まる。

AS-i スレーブは,受信したデータをデータ出力ポートに移した後,入力ポートのビットパターンを送信

レジスタにロードしなければならない。

同期モードで“Data_Exchange”リクエストを実行する場合,AS-i スレーブ(アドレス≠0)は,受信し

た出力ビットパターン I0∼I3 を,対応するデータ出力レジスタに移す。

AS-i スレーブは,受信したデータをデータ出力レジスタに移動した後,データ入力レジスタを送信レジ

スタにロードしなければならない。

8.4.3.3.2

  “

Write_Parameter

の機能

“Write_Parameter”リクエストを実行する場合,AS-i スレーブ(アドレス≠0)は,受信したビットパタ

ーン I0∼I3 を,対応するパラメータ出力ポートに移し,これらのパラメータが有効であることを,パラメ

ータ・ストローブポート(実装されている場合)で,1T

bit

のパルスによって知らせる。

AS-i スレーブは,受信したパラメータをパラメータポートに移した後,パラメータポートのビットパタ

ーンを送信レジスタにロードし,

“Data_Exchange_Disable_flag”を“FALSE”にセットする。

注記 1

  パラメータポートは,データポートで規定したものと同じ方法を用いてよい。特に,パラメ

ータの入力及び出力は独立している。

注記 2

 AS-i スレーブは,電源投入後又はリセット後に初めて行うパラメータリクエストによって起

動する。リセット後は,

“Write_Parameter”リクエストに成功しない限り,データを交換でき

ないようにしておけば,短時間の停電によって気付かないうちにリセットされたとしても,

AS-i スレーブは想定したパラメータを必ずもつようになる。

8.4.3.3.3

  “

Address_Assignment

アドレス割付け

の機能

“Address_Assignment”リクエストを実行する場合,AS-i スレーブ(アドレス=0)は,受信したビット

パターン I0∼I4 を,アドレスレジスタに移さなければならない。

AS-i スレーブは,スレーブレスポンスを用いて,“Address_Assignment”をエラーなく処理したことを

AS-i マスタに知らせなければならない。正しい“Address_Assignment”の場合,AS-i スレーブは,スレー

ブレスポンスのビットパターン“0110

Bin

”で,即座に応答しなければならない。

アドレスは,不揮発性メモリに保存しなければならない。

アドレスをもう一度プログラムできる場合,不揮発性メモリにデータを保存するのに要する時間は,

500 ms 未満でなければならない。この保存を行うときに,ステータスレジスタのビット S0 は High にセッ

トする。

注記

 AS-i マスタは,AS-i スレーブが保存処理を完了したかどうかを確認するために,

“Read_Status”

リクエストを実行することがある。


73

C 8202-2:2013

AS-i マスタは,有効なスレーブレスポンスを受信しなかった場合,“Address_Assignment”プロセスが成

功しているかどうかを,適切なマスタリクエストを用いて確認しなければならない。

“Address_Assignment”が有効に行われた後,AS-i スレーブは新しいアドレスで応答しなければならな

い。

8.4.3.3.4

  “

Write_Extended_ID-Code_1

の機能

任意の拡張 ID コード(ID1)は変更可能であり,AS-i マスタがセットできる。

“Write_Extended_ID-Code_1”

リクエストを実行する場合,AS-i スレーブ(アドレス=0)は,受信したビットパターン I0∼I3 を,対応

する内部 ID コードレジスタに移し,不揮発性メモリへの保存処理を開始する。

不揮発性メモリにデータを保存するのに要する時間は,500 ms 未満でなければならない。この処理が行

われている間,ステータスレジスタのビット S0 は High にセットする。

AS-i スレーブは,受信したビットパターンを,対応するレジスタにロードした後,スレーブレスポンス

のビットパターンを“0 000

Bin

”として,即座に応答しなければならない。

製 造 業 者 が “ Extended_ID-Code_1 ” へ の 書 込 み ア ク セ ス を 禁 止 し て い る 場 合 , AS-i ス レ ー ブ は ,

“Write_Extended_ID-Code_1”リクエストを受信したときの応答は,次による。

− AS-i スレーブにある ID1 の情報が“write ID1”リクエストの情報と同一の場合は,AS-i スレーブは,

ビットパターンを“0 000

Bin

”として“write ID1”リクエストに応答しなければならない。

− AS-i スレーブにある ID1 の情報が“write ID1”リクエストの情報と異なっている場合は,AS-i スレー

ブは“write ID1”リクエストに応答してはならない。

8.4.3.3.5

  “

Reset_Slave

の機能

この命令によって,電源投入時又は外部リセット入力が起動した場合にも実行するルーチンを始める。

このルーチンは,次の機能を実行する。

−  データ出力レジスタ及びパラメータ出力レジスタに,デフォルト値 F

Hex

をロードする。

−  ステータスレジスタを 0

Hex

にリセットする。

−  アドレス,I/O コンフィギュレーション及び ID コードを,不揮発性メモリから適切なレジスタにロー

ドする。

−  “Data_Exchange_Disable_flag”を“TRUE”にセットする。

−  スレーブレスポンスでビットパターンを“0 110

Bin

”として応答する。

このため,例えば,テストなどの目的で,

“Delete_address”リクエストを発信した後に,この命令を用

いて前の操作アドレスを再指定できる。

“Reset_Slave”処理に要する時間は,3 ms 未満でなければならない。この期間中,AS-i スレーブは,AS-i

マスタが発するほかのリクエストに応答してはならない。

8.4.3.3.6

  “

Delete_Address

アドレス消去

の機能

操作アドレスの削除は,AS-i スレーブの内部にあるアドレスレジスタに保存されている操作アドレスを,

ゼロアドレスで上書きすることによって行わなければならない。このゼロアドレスは,不揮発性メモリに

保存してはならない。このため,操作アドレスを削除するのは,次の“Address_Asignment”リクエスト若

しくは“Reset_Slave(AS-i スレーブのリセット)

”リクエストを受信するか,AS-i スレーブリセット入力

が起動するか,又は停電が発生するまでの一時的な処理に過ぎない。

正しい“Delete_Address”の場合,AS-i スレーブは,スレーブレスポンスのビットパターンを“0 000

Bin

として,即座に応答しなければならない。

“Address_Assignment”が有効に行われた後,AS-i スレーブは新しいアドレスで応答しなければならな


74 
C 8202-2:2013

い。

AS-i スレーブが自らのアドレスを不揮発性メモリに保存している(すなわち,“Address_Assignment”リ

クエストを処理している)間は,AS-i マスタは“Delete_Address”リクエストを発信してはならない。保

存処理の結果が分からなくなるおそれがある。

8.4.3.3.7

  “

Read_I/O_Configuration

の機能

AS-i スレーブの実際の I/O コードを,AS-i スレーブから即座に読み込み,スレーブレスポンスで AS-i

マスタに転送しなければならない。

4 ビットの入力及び出力ポートの設定には,次の四つの種類がある(

表 7

を参照)

−  コンフィギュレーションなし

−  入力

−  出力

−  双方向性 I/O ポート

AS-i スレーブは,

“Read_I/O_Configuration”レスポンスで,入力及び出力ポートの実際の I/O コンフィギ

ュレーションを応答しなければならない。この I/O コンフィギュレーションは,スレーブポートのデータ

の入力及び出力だけに関係する。

8.4.3.3.8

  “

Read_Identification_Code

の機能

AS-i スレーブの識別コードを,AS-i スレーブから即座に読み込み,スレーブレスポンスでマスタに転送

しなければならない。

8.4.3.3.9

  “

Read_Extended_ID-Code_1

及び

Read_Extended_ID-Code_2

の機能

AS-i スレーブの拡張識別コード(任意)を,AS-i スレーブから即座に読み込み,スレーブレスポンスで

マスタに転送しなければならない。

8.4.3.3.10

  “

Read_Status

の機能

AS-i スレーブの最新の状態を,AS-i スレーブから即座に読み込み,スレーブレスポンスで AS-i マスタ

に転送しなければならない。ステータスの実際の値 S1∼S3 は変化しない。

S0 のステータス変化(H→L)は,“Read_Status”リクエストの後,2 ms 以内に有効にならなければなら

ない。S0 の更新状況は,

“Read_Status”リクエストで読み込むことができる。

注記

 AS-i スレーブは,“Read_Status”リクエストを用いてステータス・フラグを更新してもよい。

新しいステータスは,最初の“Read_Status”リクエストの最長でも 2 ms 後に,新しい

“Read_Status”リクエストによって読み込むことができる。

8.4.3.3.11

  “

R1

の機能

R1 は,予備とする。

8.4.3.3.12

  “

Broadcast

(

Reset

)”

の機能

この命令によって,電源を投入した場合,外部リセット入力が起動した場合,又は“Reset_Slave”リク

エストが発せられた場合に実行するのと同じルーチンを始める(

5.6.5.5

を参照)

。ただし,このコマンド

リクエストに対するスレーブレスポンスはあってはならない。

8.4.3.3.13

プロファイル S-0.AS-F.A の AS-i スレーブの機能

I/O コンフィギュレーションを“0,1,∼F”に設定しており,ID コードを“A

Hex

”に設定している AS-i

スレーブは,

“拡張アドレスモード”にあり,

表 5

に基づいて,次のリクエストで,情報ビット I3 を付加

的な選択ビット“Sel”として常に読み取らなければならない。

− Data_Exchange


75

C 8202-2:2013

− Write_Parameter

− Delete_Address

− Reset_Slave

− Read_I/O_Configuration

− Read_ID-Code

− Read_Status

− Read_Extended_ID-Code_1 及び Read_Extended_ID-Code_2

“Address_Assignment”リクエスト,

“Write_Extended_ID-Code_1”リクエスト,及び“ブロードキャス

ト(Reset)

”だけは,普段と同様に読み取る。これらのプロファイルを用いる AS-i スレーブは,最大 3 ビ

ット(4 ビットでない。

)の出力データ及びパラメータ情報しか受信できない。

これらのスレーブ  プロファイルを選択すると,

拡張 ID1 コードのビット I3 は,

付加的な選択ビット

“Sel”

として読み取られる。AS-i マスタは,

“Write_Extended_ID-Code_1”リクエストを通じてこれを変更できる

5.6.5.4

を参照)

これらのプロファイルをもつ AS-i スレーブは,二つ一組で AS-i ネットワークに接続できる。このため,

一つのネットワークで,これらのプロファイルをもつ AS-i スレーブを 62 台まで操作できる。拡張アドレ

スモードに対応していない AS-i マスタとの互換性を確保する場合は,AS-i スレーブの付加的な選択ビッ

ト“Sel”を“0”にセットすれば,別のプロファイルをもつ AS-i スレーブと同様に機能する。このため,

一部のマスタリクエストでは,選択ビット“Sel”の読取りが反転する(詳細については,

表 5

を参照)

プロファイルが S 0.A∼S F.A で,

“Sel”を“1”にセットした AS-i スレーブは,このプロファイルに対応

していない AS-i マスタのコマンドリクエストに応答しない。

このため,ネットワークで二つ一組で動作するためにこのオプションをもつ AS-i スレーブしか,ID コ

ード“A

Hex

”を用いることができない。不揮発性アドレス“00

Hex

”及び ID コード“A

Hex

”をもつ AS-i ス

レーブは,

“B スレーブ”としてプログラムしてはならない。

これらのスレーブ  プロファイルを用いる場合は,

附属書 A

による。

このプロファイルを用いる AS-i スレーブは,標準スレーブとは異なるプロファイル S-X.A のインピーダ

ンス規格を満足しなければならない(

8.4.4.4

を参照)

8.4.3.4

エラーの処理

8.4.3.4.1

通信エラー

AS-i スレーブは,“受信”状態で,通信エラーを検出できなければならない(

5.8

を参照)

8.4.3.4.2

AS-i

スレーブのエラー

AS-i スレーブに,次に示すいずれか一つの内部故障が発生しても,AS-i マスタとほかの AS-i スレーブ

との通信に悪影響を及ぼしてはならない。AS-i スレーブは,例えば,ヒューズなどで AS-i ラインから分

離してもよい。このプロセスは,

“電源オン(ON)リセット”するまでは不可逆的でなければならない。

− AS-i スレーブの内部故障によって,AS-i スレーブが 1 ms 以上データを送信しようとする場合は,自

己遮断機能(ジャバインヒビット)によって AS-i スレーブをバスラインから切り離さなければならな

い。このプロセスは,

“電源オン(ON)リセット”でしかリセットできないようにしておかなければ

ならない。

− AS-i スレーブがマスタリクエストを受信したが,トランザクションにエラーを検出したため,エラー

検出回路を通過できない場合は,その AS-i スレーブは AS-i スレーブレスポンスを送信してはならな

い。


76 
C 8202-2:2013

注記 1

  エラーがマスタリクエストのアドレス部で発生し,更に,受信している AS-i スレーブが,

アドレスされたものでない可能性もあるため,この動作は重要である。このため,一つの

マスタリクエストに対して複数のレスポンスを送ることを避ける。

− AS-i スレーブが,

“RESET 処理(

“初期化”状態)

”の期間中に不揮発性メモリからアドレスを読み込

み,読込みエラーを検出した場合は,アドレスレジスタにゼロアドレスをロードし,ステータスレジ

スタのビット S3 を“High”にセットしなければならない。

注記 2

 AS-i スレーブがアドレスを不揮発性メモリに書き込んでいる最中に,AS-i スレーブの電源

電圧が途絶するようなことが起こる可能性もある。このような場合は,保存したアドレス

を無効にしてもよい。AS-i マスタは,

“Address_assignment”リクエストを繰り返して,こ

の状態から復旧できる。

− AS-i スレーブが,

“RESET 処理(

“初期化”状態)

”の期間中に不揮発性メモリから I/O コンフィギュ

レーション及び ID コードを読み込み,読込みエラーを検出した場合は,両方の該当するレジスタに

F

Hex

をロードし,ステータスレジスタのビット S3 を“High”にセットしなければならない。

− AS-i スレーブがペリフェラルフォルト(例えば,電源の過負荷など)を検出した場合は,電源を遮断

してもよい。また,この状態を知らせるため,ステータスレジスタのビット S1 を“High”にセット

しなければならない。これはオプション機能とする。

8.4.3.4.3

ネットワークのエラー

AS-i スレーブは,通信の欠落をウォッチドッグ機能によって処理してもよい(詳細については,

8.4.2.5

を参照)

。ほかのネットワークのエラーについては,AS-i マスタが処理する(

8.5.2.2

を参照)

注記

  接続している装置のエラーは,その装置が処理し,例えば,次のデータ交換のときに,ネット

ワークを通じて通信することによって,コントローラに知らせてもよい。装置のエラー状態を

通信するもう一つ別の方法は,AS-i スレーブをリセットすることである。この場合,AS-i スレ

ーブがデータリクエストに応答しなくなるため,AS-i マスタは“Config Error”を報告する。

8.4.4

一般的な技術的要求事項

8.4.4.1

電圧

AS-i スレーブ及び AS-i 装置は,ASI+ポート及び ASI−ポートに印加した DC 26.5 V∼DC 31.6 V の範囲

のあらゆる DC 電圧,又は製造業者が仕様書に指定した任意の低い電圧で動作できなければならない。AS-i

スレーブ自体は,DC 18.5 V∼DC 31.6 V の範囲で,AS-i マスタと通信できなければならない。

AS-i 電源電圧(AS-i スレーブの ASI+と ASI−との間で測定する。)が下限値である DC 18.5 V の限度値

を下回った場合は,マスタリクエストを処理しなくてよい。

電圧が 1 ms に満たない期間にわたって DC 18.5 V を下回っても,内部リセットを行ってはならない。た

だし,電圧がこの限度値を下回った場合,接続している装置がリセットするのは構わない。

ASI+と ASI−とを逆にして AS-i ネットワークに接続した場合(例えば,取付けを誤った場合など),

AS-i スレーブに何らかの損傷が発生してはならず,AS-i マスタとネットワーク上のほかの AS-i スレーブ

との通信を阻害してはならない。

8.4.4.2

電流

製造業者は,

(AS-i スレーブの DC 電圧が 0 V∼31.6 V のときの)総合消費電流の最大値を指定しなけれ

ばならない。標準使用状態では,AS-i スレーブの電流スルーレートによって,10 kHz∼500 kHz の周波数

範囲で,AS-i ラインに 20 mV

pp

以下の伝導妨害を生じさせてもよい。アクチュエータをオフ(OFF)状態

からオン(ON)状態に又はその逆に切り替えることは,標準使用状態とみなす。設置のときに,AS-i ス


77

C 8202-2:2013

レーブを接続したり取り外したりすること(ライフインサーション)

,又は AS-i スレーブの外部ポートを

短絡することは,非正規の動作状態とみなす。

起動時には,AS-i スレーブで最大 470 μF の静電容量が充電されることを見込んでおく。拡張アドレスを

用いる場合は,最大容量を 240 μF に制限する。

AS-i スレーブの外部ポートが過負荷状態及び短絡状態になっても,AS-i マスタとネットワーク上のほか

の AS-i スレーブとの通信が阻害されてはならない。AS-i スレーブの全ての端子が過負荷状態及び短絡状

態になった場合に,AS-i ラインから流れる総合消費電流が,製造業者の仕様書に指定された総合消費電流

よりも 150 mA 以上大きくなってはならない。

8.4.4.3

使用できるようになるまでのリピータの遅延時間

AS-i スレーブは,ASI+ポート及び ASI−ポートに DC 26.5 V(AS-i  電源の U

min

から 3 V の電圧降下を

差し引いた値)を印加してから 1 秒以内に,AS-i マスタと通信できなければならない。

この DC 26.5 V という電圧値には,製造業者の仕様書に指定された最大総合消費電流に 12.5 mA(拡張

アドレスモードの AS-i スレーブについては 6.5 mA)を加えた限界電流が流れる条件下で,1 秒以内に達し

なければならない。

8.4.4.4

インピーダンス

AS-i スレーブの入力インピーダンス|Z|は,接地した金属板に AS-i スレーブを取り付けた標準使用状態下

で,ASI+と ASI−との間で測定した場合,AS-i スレーブの等価回路の限度値に適合していなければなら

ない。限度値については,

表 20

に示す。試験を行う場合には,全ての部品を接地しなければならない。

等価回路は,

図 52

による。

等価回路の R及び の値を決定するため,|Z|の値を,50 kHz∼300 kHz の範囲内の,50 kHz 及び 300

kHz を含む幾つかの周波数 で測定しなければならない。その後,最適値を決定する(すなわち,相対二

乗誤差の総和が最も小さくなる)アルゴリズムを用いて,測定した|Z|の値に R-L-モデルを当てはめる。

詳細については,

“AS-i スレーブの試験要求事項”を参照。

直流対地インピーダンスは,AS-i スレーブの金属部(電気ポートを除く。

)を全て接地した状態で,ASI

+又は ASI−のいずれか一方と GND との間で測定した場合,1 MΩ 以上なければならない。

ASI–

ASI+

R

L

C

図 52

50

kHz

300

kHz

の周波数範囲における AS-i スレーブの等価回路

表 20

AS-i

スレーブの等価回路の R

L

及び の限度値

R

kΩ

L

mH

C

pF

有効値(標準スレーブ)

>8

>9

<100

有効値(標準スレーブ)

>8 6∼9

<70+(L−6)×10

有効値(プロファイル S-X.A のスレーブ)

>13.5

>13.5

<50

有効値(プロファイル S-X.A のスレーブ)

>13.5 12∼13.5

<35+(L−12)×10


78 
C 8202-2:2013

2

2

π

2

1

π

2

1

1





fL

fC

R

Z

R及び の計算値は,表 20 に適合しなければならない。

8.4.4.5

対称性

電磁妨害に対するイミュニティを高めるため,電磁妨害の発生が予想される周波数範囲で,両方の対地

インピーダンス

(ASI+対 GND 及び ASI−対 GND)

の差を最小限に抑えることが望ましい。

50 kHz∼300 kHz

の周波数範囲では,これらのインピーダンス(Z

1

Z

2

)の割合|Z

1

|/|Z

2

|が,次のいずれかの値を満足しなけ

ればならない。

− 0.90≦|Z

1

|/|Z

2

|≦1.10

−  標準アドレスモードの場合は,|Z

1

|/|Z

2

|<0.90 又は 1.10<|Z

1

|/|Z

2

|で,AS-i スレーブを C

3

<30 pF で補償

する(

図 53 参照)。

−  拡張アドレスモードの場合は,|Z

1

|/|Z

2

|<0.90 又は 1.10<|Z

1

|/|Z

2

|で,AS-i スレーブを C

3

<15 pF で補償

する(

図 53 参照)。

AS-i スレーブに外部ポートがある場合は,センサの補助電源が測定ポイント M になることもある。

Z

1

Z

2

ASI–

M

ASI+

ASI–

M

ASI+

C

3

図 53Z

1

Z

2

になるよう C

3

で補償した AS-i スレーブ

外部ポートがない場合,この測定ポイント M は,次のいずれかにしてもよい。

−  スレーブ ASIC を実装した AS-i スレーブの金属きょう(筐)体

−  スレーブ ASIC を実装した AS-i スレーブを取り付けている金属(9.5.5 を参照)

AS-i スレーブを外部の構成部品(例えば,モジュールに接続した標準的な誘導形近接スイッチ)に接続

することができ,これらが対地インピーダンスに影響を及ぼす可能性がある場合は,AS-i スレーブの仕様

書に限度値を明記しなければならない。限度値を明記していない場合は,AS-i スレーブモジュールのあら

ゆる外部ポート(ASI+及び ASI−は除く。

)及び GND に対して,100 nF 及び 10 MΩ の並列インピーダン

スを接続してもよい。ただし,これを接続することによって,対地インピーダンスの測定値に対して,限

度値を満足できないような影響が及んではならない。

8.4.4.6

電気的及び機械的な保護

IEC 61140:2001

に基づく AS-i スレーブの保護等級では,保護特別低電圧(PELV)でシステムに接続し

なければならない。

JIS C 0920

に基づく AS-i スレーブの IP コード(保護等級)については,製造業者が指定する。

8.4.4.7

状態の表示

図 54 に示す AS-i スレーブでの状態の表示は任意とする。何らかの状態表示(例えば,LED など)を用

いる場合は,次の方法で用いなければならない。

−  黄色のインジケータは,

“スイッチング状態”を表示しなければならない。このインジケータは,対応

する“Data_Exchange”ビット又は“Parameter”ビットが“Low”にセットされたときに動作しなけれ


79

C 8202-2:2013

ばならない(ポートが出力ポートの場合)

。ポートが入力ポートの場合は,対応する“Data_Exchange”

ビットが“High”にセットされたときに,インジケータが作動しなければならない。

−  緑色のインジケータは,

“電源オン(ON)

”を表示しなければならない。このインジケータで AS-i ラ

インの電圧を表示する場合は,

“POWER”又は“PWR”と表示しなければならない。また,補助電圧

を表示する場合は,

“AUX”と表示しなければならない。

−  赤色のインジケータは,

“故障”を表示しなければならない。このインジケータは,AS-i スレーブが

ペリフェラルフォルト又はデータ交換を行わない故障の状態を検出した場合に動作しなければならな

い。このインジケータには,

“FAULT”と表示しなければならない。

−  上記の“故障”インジケータは,

“データ交換を行わない故障”を表示する場合は点灯し,

“ペリフェ

ラルフォルト”を表示する場合は,約 1 Hz∼3 Hz の周期で点滅しなければならない。

注記 1 AS-i マスタが“STOP”モードの場合,AS-i スレーブがゼロアドレスの場合,AS-i スレー

ブのアドレスが LPS にない場合,AS-i スレーブの I/O 若しくは ID のコンフィギュレーシ

ョンが間違っている場合,又は AS-i スレーブが内部ハードウェアの故障を検出した場合は,

“データ交換を行わない故障”状態になることがある。

“データ交換を行わない故障”では,

AS-i マスタが“Config Error”を表示する。

注記 2  出力が過負荷状態,短絡状態又はオープンループ状態になった場合,AS-i スレーブが,地

絡,読取り不可能なデータ(例えば,アナログデータが転送された場合など)

,又はその他

何らかのペリフェラルフォルトを検出した場合は,

“ペリフェラルフォルト”状態になるこ

とがある。

“ペリフェラルフォルト”の表示は,ステータスレジスタの S1 ビット(オプシ

ョン)に対応しており(8.4.2.4 を参照)

,AS-i マスタで“ペリフェラルフォルト”表示さ

れることになる。

−  複数の故障が同時に発生した場合は,最も優先度が高い故障である“ペリフェラルフォルト”を表示

する。

− AS-i スレーブ上のスペースが限られている場合は,

“電源オン”及び“故障”を一つの 2 色 LED で表

し,

“POWER/FAULT”又は“PWR/FAULT”と表示してもよい。この場合,次の信号表示とする。

−  電源オン(ON)

緑色に点灯

−  データ交換を行わない。

:  赤色に点灯

−  ペリフェラルフォルト:  赤及び緑の交互点滅


80 
C 8202-2:2013

症状

マスタのフラグ

スレーブでの表示

(標準)

スレーブでの表示

(高機能)

考えられる原因

Config

Error

ペリフェラル

フォルト

通常

デュアル

LED

通常

デュアル

LED

標準動作

リセット  リセット

全て OK。

データ交換を

行わない

セット

リセット

マスタが“STOP”モー

ドになっている。

スレーブが LPS にない。
スレーブの IO/ID が間

違っている。

スレーブのリセットが
作動している。

データ交換を

行わない

(アドレス=0)

セット

リセット

 

交互に点滅

スレーブのアドレス=0

ペリフェラル

フォルト

リセット  セット

 
 

交互に点滅

 

交互に点滅

 

交互に点滅

製造業者が指定する。

重大なペリフ

ェラルフォル
トでリセット

を実施

セット

未定義

製造業者が指定する。

            :常時点灯 
 
            :点滅 

図 54AS-i スレーブでの状態表示

−  高機能状態表示の場合は,

“電源オン(ON)

”インジケータを点滅モードで用いて,故障の種類に関す

る補足情報を任意に表示できる。この場合は,LED に“AS-i”と表示しなければならない。詳細につ

いては,製造業者の仕様書に記載しなければならない。

高機能状態表示の場合は,信号を次のとおり定義する。

−  電源オン(ON)

緑:点灯

−  データ交換が行われない

緑及び赤:点灯

−  アドレス=0

赤:点灯,及び緑:点滅

−  ペリフェラルフォルト

赤・緑:交互点滅

−  重大なペリフェラルフォルトでリセットを実施  赤:点滅,及び緑:点灯

2 色の LED を用いる場合は,表示は“AS-i/FAULT”で,信号を次のとおり定義する。

−  電源オン(ON)

緑:点灯

−  データ交換が行われない

赤:点灯

−  アドレス=0

赤・黄:交互点滅(

注記 を参照)

−  ペリフェラルフォルト

赤・緑:交互点滅

−  重大なペリフェラルフォルトでリセットを実施  赤:点滅

注記 3  2 色の LED(赤・緑)は,両方の LED を同時に点灯すると黄色に光る。

赤・

赤・

赤・


81

C 8202-2:2013

−  ほかの機能については,何らかの色又は点滅モードの色をもつ,別のインジケータを用いて表示しな

ければならない。これらのインジケータは,この箇条(8.4.4.7)に規定したインジケータと混同する

ことがないような方法で,表示しなければならない。

8.4.4.8

受信部及び送信部の要求事項

AS-i スレーブは,メッセージを,5.2 に規定するとおりに受信して復号化しなければならない。 
AS-i スレーブは,5.2 に規定するとおり,電流信号を AS-i ネットワークの直流電圧に重畳することによ

って,情報を送信できなければならない。

8.4.4.9

補助電源付きの AS-i スレーブ

AS-i スレーブは,補助電源で電力を供給してもよい。この場合は,次の付加的な条件を満足しなければ

ならない。

− AS-i ラインは,JIS C 60364-4-41:2010 に基づいて,外部のあらゆる非 PELV 電圧から保護隔離しなけ

ればならない。これは,次に示すいずれかの方法で実現できる。

・  補助電圧自体を PELV とする。

・ AS-i スレーブ内部の絶縁を,PELV によって実現する保護と同等にする。この場合は,補助電圧が

非 PELV 電圧であってもよい。

−  製造業者は,補助電源の定格及び安全要求事項を指定しなければならない。

− AS-i スレーブ内での補助電源の相互接続には,8.1.1 に規定した AS-i 標準ケーブルを用いる。このケ

ーブルの外側の被覆は,黄色を除く任意の色でよい。AS-i ライン及び補助電源に接続する箇所は,装

置に明瞭に表示しなければならない。色による表示でよい。文字を用いて表示する場合は,AS-i ライ

ンに対しては“POWER”又は“PWR”で識別し,補助電源に対しては“AUX”で識別しなければな

らない。

注記  補助電源を用いる理由として,次の場合がある。

a) AS-i

スレーブが 8.4.4.2 の消費電力を満足できない場合の消費電力。

b) AS-i

電源の限度値を超えている。

c)

電流のスルーレートが定められた限度値を超えている。

d)

非常停止。

8.5

AS-i

マスタ

8.5.1

概要

AS-i マスタは,AS-i のコントローラと AS-i スレーブとの間で,データを交換するためのあらゆる手段

を提供する(

図 を参照)。

この規格では,AS-i マスタは,全ての AS-i スレーブを順次ポーリングすると規定している。AS-i スレ

ーブの最大数(MAX_SL)は,関係するマスタ  プロファイルに規定している。AS-i マスタは,トランス

ペアレントに動作し,コンバインドトランザクションのタイプによって読取りが必要ない場合は,AS-i ス

レーブのデータを読み取らない。AS-i マスタは,接続している AS-i スレーブのデータを順次交換するだ

けでなく,ネットワークをまとめて監視し,診断データでコントローラを支援する。

8.5.2

では AS-i マスタ固有の物理的な要求事項を規定しており,8.5.2.4 では交換する全ての通信を制御

するための論理的な要求事項を規定している。

AS-i マスタ及びコントローラのインタフェース(コントローラ・インタフェース)は,コントローラの

物理的及び論理的な機能によって異なる。

AS-i マスタには,図 55 に示すとおり,次の二つの機能部品で構成する階層構造がある。


82 
C 8202-2:2013

図 55AS-i マスタの構造

コントローラ・インタフェース  AS-i マスタとコントローラとの間の論理インタフェースとして動作

する。コントローラは,コントローラ・インタフェースによって与えられた機能を用いて,AS-i と通

信する。AS-i マスタ及び AS-i の初期化,周期的なデータ交換,非周期的な命令及び制御機能の実行

を受けもたなければならない。

伝送制御  マスタリクエストを物理的に送信するだけでなく,故障時にリクエストを自動的に再送信

しなければならない。AS-i マスタは,5.6.3 に規定するとおり,リクエスト及びレスポンスを送信した

り受信したりしなければならない。

注記  コントローラ及びコントローラ・インタフェースは,この規格の適用範囲外である。

8.5.2

AS-i

マスタに固有の送信に関する要求事項

8.5.2.1

8.5.2.5 には,送信媒体に関する AS-i マスタに固有の要求事項を含むが,これらは,送信媒体自

体の規定の一部ではない。

注記 AS-i 送信媒体については,箇条 で定義する。

8.5.2.1

ライン・インタフェース

AS-i マスタは,下記の AS-i マスタ固有の規定にあてはまらない場合は,この規格の 5.2.3 の送信部の規

定に準拠しなければならない。

AS-i ラインは,IEC 61140:2001 に基づいて,ほかのあらゆる非 PELV 電源から保護隔離しなければなら

ない。この隔離は,特にコントローラの電源に対して実現しなければならないが,コントローラに間接的

に接続しているほかの全ての電源に対しても実現しなければならない。

8.5.2.2

一般的要求事項

AS-i マスタに対しては,次による。

−  標準使用状態では,AS-i マスタの電流のスルーレートによって,10 kHz∼500 kHz の周波数範囲で,

AS-i ラインに 50 mV

pp

以上の伝導妨害が発生してはならない。

− AS-i の PELV 条件を確保するために必要な注意事項を,

製造業者の仕様書に明記しなければならない。

−  電源を投入した後,AS-i マスタの端子(ASI+及び ASI−)の動作電圧が,1 秒以内に,DC 26.5 V(す

なわち,AS-i 電源の U

min

)に達しなければならない。製造業者の仕様書に明記されているとおり,こ

の値には,最大総合消費電流に 12.5 mA を加えた限界電流が流れる条件下で達しなければならない。

− AS-i マスタの端子(ASI+及び ASI−)を逆にして AS-i ネットワークに接続した場合(例えば,取付

けを誤った場合など)

,AS-i マスタに何らかの損傷が発生してはならない。

コントローラ

コントローラ・インタフェース

(インタフェース 3)

伝送制御

AS-i ライン


83

C 8202-2:2013

注記 1  これらの要求事項は,特定の故障条件下であっても,定められた電源オン(ON)動作,定

められた AS-i ネットワークの機能,及び AS-i ラインの対称性を確保し,妨害に対するイ

ミュニティを最適化するためにある。

Master

ASI+

ASI–

Z

3

Z

2

Z

1

GND

図 56AS-i マスタのインピーダンス

−  等価回路(

図 57 及び表 21)に基づく C及び の値は,8.4.4.4 で AS-i スレーブについて規定する

とおりに計算しなければならない。

表 21AS-i マスタの等価回路の R及び の限度値

R L C 

>5 kΩ

>3 mH

<400 pF

ASI–

ASI+

R

L

C

図 5750 kHz300 kHz の周波数範囲における AS-i マスタの等価回路

−  直流対地インピーダンスは,AS-i マスタ(及びコントローラ)を接地した金属板に取り付けた状態で,

ASI+(Z

1

)又は ASI−(Z

2

)のいずれか一方と,GND 又はコントローラの電源との間で測定した場

合,250 kΩ 以上なければならない。試験中は,AS-i マスタ及びコントローラの金属部を全て接地して

おかなければならない。

−  電磁妨害に対するイミュニティを高めるため,伝導妨害の発生が予想される周波数範囲で,両方の対

地インピーダンス(ASI+対 GND,及び ASI−対 GND)の差を最小限に抑えることが望ましい。50 kHz

∼300 kHz の周波数範囲で,これらのインピーダンス(Z

1

及び Z

2

図 56)の差|ΔZ|が,AS-i スレーブ

に対して規定したものと同様に,対称性に関する要求事項(8.4.4.5 を参照)を満足しなければならな

い。

注記 2  システムの電磁妨害に対するイミュニティを高めるため,インピーダンスの差ができるだ

け小さくなるようにするのがよい。

− AS-i ラインの直流電圧が,いき(閾)値(22.5 V±1 V)を下回らない限り,信号“AS-i Power On (APO)

をセットしなければならない。電圧がこのいき(閾)値を 2.0 ms 以上下回った場合は,APO をリセッ

トしなければならない。電圧が,0.7 ms に満たない期間にわたって,このいき(閾)値を下回っても,

AS-i マスタ


84 
C 8202-2:2013

APO をリセットしてはならない。

8.5.2.3

受信部及び送信部への要求事項

AS-i マスタの送信部は,16.5 V∼31.6 V の AS-i ラインの直流電圧範囲で,5.2.3 の送信部の規定に適合し

なければならない。

注記  この電圧範囲は,AS-i ラインの電圧が低下した場合であっても,AS-i スレーブが“Reset_Slave”

リクエストを受信できるように保証している。

AS-i マスタは,5.2.4 に規定するとおり,スレーブレスポンスを受信して復号化することができなければ

ならない。

8.5.2.4

伝送制御(図 58 参照)

伝送制御とは,AS-i マスタからの一つのリクエストを,ある 1 台の AS-i スレーブに送信し,その AS-i

スレーブからレスポンスを受信するための手段を提供する。伝送制御は,所定の時間に,リクエストを一

つだけ処理する。トランザクションが終了した場合,伝送制御によって次の転送を処理できる。失敗した

場合は,伝送制御によって再送信を 1 回だけしか処理してはならない。

図 58−伝送制御のステート・マシン

8.5.2.5

エラー検出

AS-i マスタの伝送制御は,次のエラーを検出できなければならない。

a)

スレーブレスポンスがない  例えば,それぞれの AS-i スレーブが次のような状態にある場合は,スレ

ーブレスポンスがない。

− AS-i ラインに接続していない。

−  有効なアドレスをもっていない。

−  受信したマスタリクエストに不具合を検出した。

−  受信機に不具合がある。

−  不具合又はリセットによって応答できない。

リクエスト待受け

応答 OK を戻す

フレーム削除

エラーを戻す

APF をセット

フレーム確認

APF のリセット

フレーム作成

マスタリクエスト

の送信

スレーブレスポンスの

受信・確認

APO 信号

電源 ON

MTT+1

st

エラー

MTT+1

st

エラー

又は 2

nd

エラー

STThey+1

st

エラー

又は 2

nd

エラー

タイムアウト+

MTT+1

st

エラー


85

C 8202-2:2013

−  電源オン(ON)又はリセットを行った後,

“Data_Exchange”リクエストの前にパラメータを受信し

ていなかった。

b)

スレーブレスポンスの不具合  例えば,次のような場合に AS-i スレーブレスポンスが阻害される。

−  幾つかの AS-i スレーブを同時に送信した。

−  過酷な環境によって,電源結合に接触不良が発生した。

スレーブレスポンスを受信している間,伝送制御で 5.8 に規定の送信エラーを全て評価できなければな

らない。

注記 AS-i マスタは,適切な機能を実行しながら,故障状態“Slave Response Failure”を認知して,例

えば,コントローラに別のメッセージとして報告できる。これらの機能は,この規格の適用範

囲外である。

8.6

電磁両立性(EMC

8.6.1

一般

該当する電磁両立性(EMC)のレベルで,AS-i の動作特性が保たれなければならない。

イミュニティ又はエミッションの試験は全て形式試験であり,AS-i ラインで通信又はデータ転送を行う

ために必要な全ての装置を含め,望ましい配線方法を用いて,動作面及び環境面の両方について,代表的

な条件で実施しなければならない。

この要求事項は,1 台の AS-i マスタ,1 台の AS-i スレーブ及び 1 台の電源を用いて満足しなければなら

ない。

試験仕様で特に規定しない限り,AS-i ラインには,長さが 100 m のケーブルを用いなければならない。

試験する AS-i 装置には,その装置を代表する形式に必要な全ての設計詳細がなければならない。また,

試験する AS-i 装置は,汚れがない新しい状態でなければならない。

試験サイクルの途中又は後で,部品のメンテナンス又は交換を行ってはならない。

8.6.2

イミュニティ

JIS C 8202-1

の 8.2.1 に次の 8.6.2.18.6.2.6 に示す修正を加えて適用する。また試験結果は,次の a)及び

b)

の性能要求事項を用いて,明記する。

a)

規定の限度範囲内で正常に動作し,妨害を受けるメッセージは,一つの通信サイクルにつき最大一つ

とする。

b)

試験の最中に,データ通信が一時的に失われた場合でも,その後に AS-i インタフェース装置が目的ど

おりの動作を続けなければならない。実際の動作状態又は保存されているデータが変化してはならな

い。

8.6.2.1

静電気放電

JIS C 8202-1

の性能基準 B を適用する。

8.6.2.2

放射無線周波電磁界

JIS C 8202-1

の性能基準 A を適用する。

8.6.2.3

伝導無線周波妨害

データ信号を電源の配線で搬送するため,この試験は適用しない。

注記  これらの装置の動作環境は,AS-i 電源及びデカップリング回路を用いたものであり,伝導性無

線周波妨害から十分に保護されていると判断できる。

8.6.2.4

電気的ファストトランジェント/バースト

最低試験電圧は,性能基準 A の場合は 1 kV,性能基準 B の場合は 2 kV とし,両方の試験電圧は,容量


86 
C 8202-2:2013

性結合クランプによって,5 kHz の繰返し率で印加する。

8.6.2.5

サージ

AS-i 装置は,サージに対するイミュニティは規定しない。

これらの装置の動作環境は,雷撃によって発生するサージ電圧から十分に保護されているとみなす。

8.6.2.6

電圧ディップ

電圧が 1 ms に満たない期間にわたって DC 18.5 V を下回った場合,

内部リセットを行ってはならないが,

接続している装置については,電圧が 8.4.4.1 に示す所定の限度値を下回った場合にリセットしてもよい。

この値は AS-i スレーブだけに有効とする。AS-i マスタについては,8.5.2.2 による。

8.6.3

エミッション

JIS C 8202-1

の 8.2.2 のほか,次の補足事項を適用する。

測定は,通常の使用状態と矛盾しない測定周波数帯で,エミッションが最大になる接地条件を含んだ動

作モードで行わなければならない。

それぞれの測定は,定められた再現可能な条件で行わなければならない。

9

試験

9.1

試験の種類

9.1.1

一般

JIS C 8202-1

の箇条 及び JIS C 8201-1:2007 の 8.1 に,次の修正を加えて適用する。

この箇条では,論理的,電気的及び機械的な規格に対する試験の要求事項を規定する。これらの試験の

要求事項には,例えば,特定の試験を実施する場合の AS-i マスタと AS-i スレーブとの距離などのように,

他の箇条に規定していない要求事項を規定する。

試験を,次の三つの部分に分ける。

−  論理的試験(例えば,メッセージを受信した後の AS-i スレーブの動作など)

−  電気的試験(例えば,信号又は時間の制約条件の試験など)

−  機械的試験(例えば,AS-i 標準ケーブルの寸法など)

この規格を,製品(例えば,特定のアクチュエータなど)に欠くことのできない部分として運用する場

合は,論理的試験は,製品の動作によって大きく異なる。この規格の AS-i に用いる部品の適合性を検証す

るため,AS-i を実装する特定の環境を考慮しなければならない。

この規格に適合していても,AS-i を実装した製品全体の規格に適合していることにはならない。AS-i

機能を応用した特定用途の試験については,この規格の適用範囲外とする。

製造業者が,AS-i スレーブがこの規格に適合していることを主張する場合は,AS-i 固有の部品だけ適合

していることを表示しなければならない。例えば,センサの適合性などは,AS-i の適合性試験とは無関係

とする。

試験システムでは,AS-i スレーブが送信するレスポンスが正しいかどうかについてだけ試験する。イン

タフェース 1 は実際には概念上のものであるため,インタフェースを具体的にどのように実現するかは,

主に用いる環境によって異なる。論理的試験は,AS-i スレーブをブラックボックスとして扱う試験に限定

しなければならない(

図 59 参照)。

電気的及び機械的試験で行う測定は,試験仕様で特に規定しない限り,±1 %の精度で行わなければな

らない。


87

C 8202-2:2013

図 59AS-i インタフェース

9.1.2

形式試験

形式試験の目的は,この規格に対する適合性を検証することである。

型式試験には,次の試験を含む。

−  送信媒体の試験(9.2

− AS-i 電源の試験(9.3

− AS-i リピータ及びその他の構成部品の試験(9.4

− AS-i スレーブの試験(9.5

− AS-i マスタの試験(9.6

9.2

送信媒体の試験

送信媒体の試験は,AS-i ネットワークで用いることを目的とした,AS-i 標準ケーブル(8.1.1 参照)

,AS-i

キャビネット・ケーブル(8.1.2 参照)又はその他のケーブルの試験で構成する。

AS-i 標準ケーブル又は AS-i キャビネット・ケーブルの寸法及びその他の機械的特性を,図 46,図 47 

び 8.1 に基づいて検証しなければならない。

電気的特性は,5.4.1 に基づいて検証しなければならない。

9.3

AS-i

電源の試験

9.3.1

インピーダンス

9.3.1.1

一般

試験指示では,AS-i 電源のインピーダンスを,実験室の条件下で,

“動作状態で”補償法(ブリッジ回

路)に基づいて試験することを認めている。絶対インピーダンスを測定するのではなく,規定する許容限

度を超えていないかどうかを確認する。

9.3.1.2

試験回路

必要な試験回路は,

図 60 による。

試験システム

リクエスト

レスポンス

ASI ライン

ブラックボックス

ASI スレーブ

センサ

インタフェース 1


88 
C 8202-2:2013

ASI-

P1

20 kΩ

900 Ω

900 Ω

216 Ω

ASI+

A

20cm

AS-i 電源

基準イ ン ピ ー

ダン ス

調節可能な電流

シ ン ク

電流プロ ーブ

イ ン ジケ ータ

正弦波

発生器

オシ ロ ス コ ープ

定電流源

図 60−インピーダンスを測定するための試験回路

調節可能な電流シンクの回路は,

図 61 による。また,インジケータの回路図は,図 62 による。最小値

を決定するためのディスプレイ(

図 63)は,例えば,10 桁の LED を LM3914N(分解能:250 mV/LED)

でチェーン制御することによって実現できる。50 kHz∼300 kHz の測定周波数で,規定インダクタンスの

値は 100 μH±0.5 %でなければならず,二つのインダクタンスの位置を調節することによって実現できる

とみなす。空心コイルで設計することが望ましい。

9.3.1.3

AS-i

電源の測定及び試験装置

次の装置を用いる。

−  正弦波発生器

−  電流計

−  電流プローブ付きのオシロスコープ

−  調節可能な電流シンク回路(試験回路例として

図 61 参照。)

−  インジケータ(電圧のピーク値を自在に表示する検出器,試験回路例として

図 62 参照。)

−  規定インピーダンス(100 µH±0.5 %,かつ,78 Ω±1 %)

9.3.1.4

試験手順

次の手順で行う。

a)

デュアル電源又はコンビネーション電源の場合は,試験しない電圧出力に抵抗性負荷(U

ASI

で 0.1 A

及び I

e

)を追加することを考慮しながら,試験回路を

図 60 に基づいて構築する。

b)

調節可能な電流シンク回路を用いて,出力電流をそれぞれ 0.1 A 又は I

e

に調節し,電流シンクの変調

振幅を 50 kHz にて 75 mA

pp

±10 %(オシロスコープで確認する。

)に調整する。

c)

ポテンショメータ(調整範囲:−10 %∼+10 %)でブリッジ回路を調節すると同時に,インジケータ

の表示が最小になっていることを確認する。

d) 300

KHz で,b)  及び  c)  を繰り返す。


89

C 8202-2:2013

+

Generator

IN

2x 1mH/3A

6V8

3x BF245C

1n

2n2

2N3019

2N5885

1N5408

ASI+

ASI-

BDX33

1k

100

1k

1

2k

2

10µ/25V

10µ/

25V

TL431

51

100

MC33077

注記  図中の素子の型式名は一例である。

図 61−調節可能な電流シンク回路(試験回路)

180k

9V

9k1

220k

1N4148

Input

amplifier

A = 3 … 5

Display

10n

4n7

100p

注記  図中の素子の型式名は一例である。

図 62−インジケータ(試験回路)

1 nF

1 kΩ

2 Ω 1 kΩ

1 kΩ

2 kΩ

51 Ω

2.2 nF

1 kΩ

1 kΩ

6.8 V

ジェネレータ

入力

入力増幅器

A=3∼5

ディスプレイ

220 kΩ

9.1 kΩ

180 kΩ

100 pF

10 nF

4.7 nF

1 MΩ


90 
C 8202-2:2013

LM3914N

470

U

e

1k8

1

18

10

.

.
.

.

3

R3

+9V

2µ2/25V

2

4

5

6

7

注記  図中の素子の型式名は一例である。

図 63−ディスプレイ(試験回路)

9.3.1.5

試験結果の評価

非標準的な AS-i 電源の場合は負荷を追加することを考慮に入れて,ブリッジ回路(

図 60 を参照)を用

いて,両方の出力電流(0.1 A 及び I

e

)及び測定周波数[50 kHz 及び 300 kHz,変調振幅 75 mA(全振幅)

にて,ポテンショメータ P1(離調範囲は±10 %で,インピーダンスに求められる許容差に対応している。

で,インジケータが最小になるように調節できることを検証する。

9.3.2

対称性

9.3.2.1

一般

試験指示では,AS-i 電源の対称性を,実験室の条件下で,

“動作状態で”

,補償法(ブリッジ回路)に基

づいて試験することを認めている。試験では,必要な許容限度の範囲内に収まっているかどうかを確認す

る。

9.3.2.2

試験回路

必要な試験回路は,

図 64 による。

AS-interface

25 k

adj

power supply

ASI-

Schirm

P1

18

18

900

ASI+

Indicator

Oscilloscope

A

Iconst.

20cm

Adjustable

current sink

Sine wave

generator

Current probe

図 64−対称性を測定するための試験回路

調節可能な電流シンク及びインジケータの回路は,

“試験指示:AS-i 電源のインピーダンス”と同じと

する。

9.3.2.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

1.8 kΩ

2.2 nF/25 V

3 Ω

470 Ω

AS-i 電源

オシロスコープ

電流プローブ

インジケータ

正弦波発生器

調節可能な
電流シンク

定電流源

36 Ω

20 kΩ

990 Ω

990 Ω


91

C 8202-2:2013

−  正弦波発生器

−  電流計

−  電流プローブ付きのオシロスコープ

−  調節可能な電流シンク回路(試験回路例として

図 61 参照。)

−  インジケータ(電圧のピーク値を自在に表示する検出器,試験回路例として

図 62 及び図 63 参照。)

9.3.2.4

試験手順

次の手順で行う。

a)

非標準的な AS-i 電源の場合は,試験しない電圧出力に抵抗性負荷(U

ASI

にて 0.1 A 及び I

e

)を追加す

ることを考慮しながら,試験回路を

図 64 に基づいて構築する。

b)

調節可能な電流シンク回路を用いて,出力電流を 0.1 A 又は I

e

に調節し,電流シンクの変調振幅を

50 kHz にて 300 mA

pp

±10 %(オシロスコープで確認する。

)に調整する。

c)

ポテンショメータ(調整範囲:−2 %∼+2 %)でブリッジ回路を調節すると同時に,インジケータの

表示が最小になっていることを確認する。

d) 300

kHz 以下の様々な周波数で,b)  及び  c)  を繰り返す。

9.3.2.5

試験結果の評価

ブリッジ回路(

図 64 を参照)を用いて,両方の出力電流(0.1 A 及び I

e

)及び全ての測定周波数[50 kHz

∼300 kHz,変調振幅 300 mA(全振幅)

]にて,ポテンショメータ P1(調整範囲は±2 %で,対称性に求め

られる許容差に対応している。

)で,インジケータが最小になるように調節できることを検証する。

9.3.3

電磁妨害

9.3.3.1

一般

試験指示では,定常状態の AS-i 電源のふく射電磁妨害を,実験室の条件下で,定められた 0.1 A∼I

e

公称負荷範囲で検証してもよい。

試験では,

必要な許容限度の範囲内に収まっているかどうかを確認する。

9.3.3.2

試験回路

必要な試験回路は,

図 65 による。デュアル電源又はコンビネーション電源の場合は,試験しない方の電

源に,抵抗負荷を用いて,まず 0.1 A の負荷をかけ,次に I

e

又は I

max

の負荷をかける。調節可能な電流シ

ンク回路(9.3.1 の試験指示:インピーダンスを参照)を用いて,試験する方の電源の出力電流を 0.1 A∼

I

e

の範囲で変化させ,オシロスコープを用いて動作モードで測定する。ピーク検出をオン(ON)し,制限

周波数を 10 MHz より高くして,電源の ASI+と ASI−との間の電磁妨害電圧を,0 Hz(直流)∼500 kHz

の周波数範囲で測定する。オシロスコープは,地絡を防ぐため,絶縁トランスを用いるか,又は蓄電池で

動作させる。測定する場合は,フィルタを挿入して,周波数範囲を二つの範囲(0 Hz∼10 kHz 及び 10 kHz

∼500 kHz)に分ける。用いるフィルタの回路は,

図 66 及び図 67 による。測定は,5 %の精度で行わなけ

ればならない。

A

AS-i–

AS-i+

1 m

AS-i 電源

調節可能な

電流シ ン ク

フ ィ ルタ

A

又は

B

オシロ

ス コ ープ

Iconst.

図 65−ふく射電磁妨害の試験回路


92 
C 8202-2:2013

図 66−フィルタ A(低域通過フィルタ:0 Hz10 kHz

Load

>1M

<30pF

ΩΙΙ

150n 150n 150n

820

820

820

1k

1k

1k

33p

33p

33p

図 67−フィルタ B(帯域通過フィルタ:10 kHz500 kHz

9.3.3.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

−  電流計

−  オシロスコープ

−  オシロスコープ用の絶縁トランス又は蓄電池

−  調節可能な電流シンク回路(試験回路例として

図 61 参照。)

−  フィルタ A 及び B

−  抵抗性負荷

9.3.3.4

試験手順

次の手順で行う。

a)

試験回路を,

図 65 に基づいて構築する。

b)

デュアル電源又はコンビネーション電源の場合は,試験しない方の電源を,抵抗性負荷を用いて,ま

ず 0.1 A に,次に I

e

又は I

max

に調整する。

c)

調節可能な電流シンク回路を用いて,試験する方の電源の出力電流を 0.1 A∼I

e

の範囲で,

“ランプ関

数”として変調せずに変化させる。

d)

これを行いながら,フィルタ A(0 Hz∼10 kHz)及びフィルタ B(10 kHz∼500 kHz)を用いて両方の

周波数範囲で,ASI+と ASI−との間のふく射電磁妨害を一つずつ,出力電流の全範囲にわたって確認

する。

9.3.3.5

試験結果の評価

ASI+と ASI−との間のふく射電磁妨害は,出力電流の全範囲にわたって,0 Hz∼10 kHz の周波数範囲

で 300 mV(全振幅)のレベル,10 kHz∼500 kHz の周波数範囲で 50 mV(全振幅)のレベルを超えてはな

らない。

9.3.4

電源投入後の動作

9.3.4.1

一般

試験指示では,AS-i 電源投入後の動作(動作準備が完了するまでの時間)を,実験室の条件下で,最大

1.2 kΩ 1.2 kΩ 1.2 kΩ

1.5 nF

1.5 nF

1.5 nF

オシロスコープ 
1 MΩ かつ 30 pF

1 kΩ  1 kΩ  1 kΩ

150 nF

150 nF

150 nF

820 Ω

820 Ω

820 Ω

33 pF

33 pF

33 pF

負荷は 1 MΩ を超え 
30 pF 未満


93

C 8202-2:2013

負荷 I

e

で検証することを認めている。試験では,必要な許容限度の範囲内に収まっているかどうかを確認

する。

9.3.4.2

試験回路

必要な試験回路は,

図 68 による。図 68 に基づいて,負荷条件 15 mF 及び I

e

(仕様書に基づく)の電流

シンクにして,電源のスイッチを投入した後の AS-i 電圧の立ち上がりを,オシロスコープを用いて測定す

る。デュアル電源の場合は,それぞれの AS-i 出力に 15 mF と電流シンクとを接続する。試験しない方の

AS-i 電源の出力には,0.1 A 又は I

e

の電流シンクを接続する。コンビネーション電源の場合は,補助電源

出力に抵抗性負荷[0.1 A 又は仕様書に基づく最大負荷(I

max

]を接続する。測定は,5 %の精度で行わな

ければならない。

ASI+

ASI–

ASI+

ASI–

A

A

0.5 m

R

L

15 mF

15 mF

一次

出力

1

出力

2

出力

AS-i 電源

電流シ ン ク

電流シ ン ク

補助電源

オシロ ス コ ープ

図 68−電源投入後の動作を試験するための試験回路

9.3.4.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

−  電流計

−  オシロスコープ

−  調節可能な電流シンク回路(試験回路例として

図 61 参照。)

−  電解コンデンサ(15 mF)

−  負荷抵抗 R

L

9.3.4.4

試験手順

次の手順で行う。

a)

試験回路を

図 60 に基づいて構築する。

b)

試験する方の AS-i 電源のスイッチをオン(ON)して,調節可能な電流シンクの出力電流を,定常状

態で供試サンプルの I

e

に調節する。

c)

デュアル電源又はコンビネーション電源の,試験しない方の電源ブランチに,最初は 0.1 A の負荷を,

2 回目は最大負荷を接続する(電流シンク又は R

L

d)

電源スイッチをオフ(OFF)する。

e)

電源スイッチをオン(ON)し,AS-i 電圧の波形を記録する。

9.3.4.5

試験結果の評価

AS-i 電圧は,2 秒以内に 5 V から 26.5 V(AS-i マスタの最低電圧:23.5 V+最大ライン電圧降下:3 V)


94 
C 8202-2:2013

まで上昇しなければならない。更に,21.5 V から 29.5 V になるまでの時間は,1 秒以下とする。電圧の上

昇は,連続的でなければならない。

9.4

AS-i

リピータ及びその他の構成部品の試験

9.4.1

インピーダンス

9.4.1.1

一般

試験では,

“動作状態”の供試サンプルのインピーダンスを測定する。

9.4.1.2

試験回路

インピーダンス・アナライザを用いたインピーダンス測定回路は,

図 69 a)による。また,オシロスコー

プを用いた従来の試験回路は,

図 69 b)による。

DC-unit

AS-interface

device under test

Impedance analyser

a)

  インピーダンス・アナライザを用いた試験回路 

図 69−インピーダンスを測定するための試験回路

インピーダンス・アナライザ

DC ユニット

試験する AS-I  イン

タフェイス装置

100 μF

100 nF

試験する AS-i

インタフェース装置

(供試サンプル)


95

C 8202-2:2013

b)

  オシロスコープ,電流プローブ及び正弦波発生器を用いた試験回路 

図 69−インピーダンスを測定するための試験回路(続き)

供試サンプルを“測定”のスイッチ位置で動作させると,意図的に非対称になる。

“測定”のスイッチ

位置とは,

図 69 b)に示すように,下方向にスイッチした状態である。]。このため,供試サンプルの金属部

を接地してはならない。スイッチ S1[

図 69  b)]を用いて,交流接地を切り替えることができる[図中の

スイッチ位置:ASI−=GND(接地)

。入力交流電流を電流プローブで測定する。供試サンプルと測定回

路とを結ぶ AS-i ラインの長さは,最大 20 cm とする。

入力インピーダンスの大きさは,|Z|=|U∼|/|I∼|となる。

9.4.1.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

a)

インピーダンス・アナライザを用いる場合

−  電源

−  インピーダンス・アナライザ(DC ユニットを用いる。

b)

オシロスコープを用いる場合(代替方法)

−  電源

−  正弦波発生器

−  電流プローブ

−  オシロスコープ

図 69 b)に基づく試験回路

c)

直流抵抗

オシロスコープ

電流プローブ

供試サンプル

正弦波 
発生器

IN

制御部


96 
C 8202-2:2013

−  直流抵抗計(ホイートストン・ブリッジ)

9.4.1.4

試験手順

次の手順で行う。

a)

インピーダンス・アナライザを用いる場合

−  供試サンプルを,DC ユニットを介してインピーダンス・アナライザに接続する。

−  入力インピーダンスを,50 kHz,100 kHz,125 kHz,150 kHz,175 kHz,200 kHz,250 kHz 及び 300 kHz

の周波数で測定する。これらのいずれか一つの周波数で供試サンプルが共振する場合は,その試験

周波数を±10 kHz ずらす。

b)

オシロスコープを用いる場合

−  R

i

≦1 Ω を用いて,AS-i の直流電圧に交流電圧信号 U~を重畳させる。この交流電圧及び供試サンプ

ルに流れる交流電流を測定する。

− S1 を“ASI−=GND”位置に切り替える。

図 69 b)を参照。

−  U

=ピーク値で 6 V のときの交流電流 I

を,50 kHz,100 kHz,125 kHz,150 kHz,175 kHz,200 kHz,

250 kHz 及び 300 kHz の周波数で測定する。これらのいずれか一つの周波数で供試サンプルが共振

する場合は,その試験周波数を±10 kHz ずらす。

c)

直流抵抗

−  供試サンプルの ASI+,ASI−及び全ての金属部(ただし,外部接続は除く。

)の直流抵抗を測定す

る(9.4.1.5.2 参照)

9.4.1.5

評価

9.4.1.5.1

入力インピーダンス

R及び を並列に接続した等価回路を用いて,入力インピーダンス|Z|を再現する。|Z|は,次の式で計

算する。

2

2

1

1

1

L

C

R

Z

ω

ω

ここに,ω:角速度

AS-i スレーブの等価インピーダンス波の限度値は,

表 20

8.4.4.4

)による。

仕様書に基づく AS-i スレーブの等価インピーダンスの限度値は,直列回路(AS-i スレーブ 1 台の等価

インピーダンス)又は並列回路(複数台の AS-i スレーブの等価インピーダンス)から計算する。

インピーダンス波形(測定した AS-i スレーブの等価インピーダンス)が,製造業者の仕様書に示されて

いる“AS-i スレーブの等価インピーダンス”よりも大きくなければならない。

9.4.1.5.2

直流抵抗

供試サンプルの ASI+,ASI−及び全ての金属部(ただし,外部接続は除く。

)の直流抵抗は,250 kΩ 以

上とする。

9.4.2

対称性

9.4.2.1

一般

この試験では,個別に通信しないで,動作時の AS-i 構成部品の対称性を測定する。

9.4.2.2

試験回路

対称性を測定するための試験回路は,

図 70

による。


97

C 8202-2:2013

図 70

対称性を測定するための試験回路

部分的なインピーダンス Z

1

及び Z

2

は,それぞれ分圧器として測定ポイント M(GND 接続)を形成する。

無負荷状態では,Z

1

及び Z

2

に等しい電流が流れる。

10 %ほど非対称にすると,次の結果が得られる。

10

.

1

0

0.9

2

1

2

1

Z

Z

U

U

ここに,

1

: M 及び ASI+の電圧(ASI+=GND のとき)

2

U

M 及び ASI−の電圧(ASI−=GND のとき)

9.4.2.2.1

試験回路の詳細

a

) ASI+(ASI−)と測定ポイント M とが電気的に結合していて,直流抵抗が 250 kΩ 以下の場合は,

71

による。

制御部

供試装置

U

1

U

2

Z

1

Z

2

正弦波 
発生器

IN


98 
C 8202-2:2013

ASI-

Device

under test

Z

Z

1

Z

2

C

3

C

4

C

K

FET probe

|

)

with 0

R

C

FET

FET

Ω output

C

C

comp

FET

=

U

2

U

e

U

1

M

ASI+

Band

pass

HF

volt

meter

図 71

試験回路

詳細 1

b

) ASI+(ASI−)と測定ポイント M とが電気的に絶縁されていて,直流抵抗が 250 kΩ 超えの場合は,

図 72

による。

ASI-

Device

under test

Z

C

1

C

2

C

3

C

4

FET probe

|

)

with 5

R

C

FET

FET

Ω ou put

C

C

comp

FET

=

U

2

U

e

U

1

M

ASI+

Band

pass

HF

volt

meter

図 72

試験回路

詳細 2

E

Load

>1M

<30pF

ΩΙΙ

150n 150n 150n

820

820

820

1k

1k

1k

33p

33p

33p

図 73

帯域通過フィルタ

10

kHz

500

kHz

9.4.2.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i マスタ

−  オシロスコープ

− FET プローブ(50 Ω のラインインピーダンス)

−  帯域通過フィルタ(

図 73

参照)

−  高周波電圧計

−  コンデンサ C

s

=30 pF

9.4.2.4

試験手順

次の手順で行う。

試験回路は,インピーダンス測定[

図 69

b

)を参照]の試験回路に相当する。

図 70

図 72

に基づいて,

FET プローブ(R

i

=1MΩ かつ 2 pF)を,交流結合コンデンサ C

k

≧1 nF 及び高周波電圧計(周波数範囲:

供試装置

FET プローブ

(R

FET

‖C

FET

50 Ω 出力

帯 域 通

過 フ ィ

ルタ

高周波

電圧計

供試装置

FET プローブ

(R

FET

‖C

FET

50 Ω 出力

帯 域 通
過 フ ィ

ルタ

高周波

電圧計

1 kΩ  1 kΩ  1 kΩ

150 nF

150 nF

150 nF

820 Ω

820 Ω

820 Ω

33 pF

33 pF

33 pF

負荷は 1 MΩ を超え 
30 pF 未満


99

C 8202-2:2013

300 kHz 以下,R

i

=10 MΩ かつ 30 pF)と併用して,電圧降下 U

1

(ASI+と M との間)及び U

2

(ASI−と M

との間)を測定する。プローブの容量を補償するため,回路で容量 C

comp

C

FET

になるよう考慮する。FET

プローブは,出力インピーダンス 50 Ω で終端する。

高い周波数範囲における高周波電圧計の測定誤差は,|U

1

|/|

U

2

|を構成すると取り除かれる。

測定条件は次による。

−  測定電圧は 2.0 V

rms

とする。

−  対称性試験用の外部コンデンサ C

s

=30 pF

−  対称性試験は,50 kHz,100 kHz,150 kHz,200 kHz,250 kHz 及び 300 kHz の周波数で実施しなけれ

ばならない。

9.4.2.5

評価

各試験周波数について,試験手順(

図 74

)が“対称性 OK”で終了すれば,対称性試験は合格とする。

Symmetry ok

End

Symmetry  

 ok

End

Symmetry not ok

End

Symmetry ok

End

no

yes

yes

yes

yes

no

no

no

0,9 < | |/| | < 1,1  ?

U

U

1

2

| |/| |  <  0,9  ?

U

U

1

2

| |/| |  <  1  ?

U

U

1

2

| |/| |  >  1  ?

U

U

1

2

Measure | | and | |

U

U

1

2

Measure | | and | |

U

U

1

2

Measure | | and | |

U

U

1

2

C

C

C

3

s

4

 =

 = 0

C

C

3

4

= 0

 = C

s

図 74

対称性試験の手順

9.4.3

AS-i

ネットワークの相互運用性

9.4.3.1

一般

この試験の目的は,別の通信手段をもたない AS-i 漏電検知器又は別の構成部品が,AS-i ネットワーク

でエラーがない通信を阻害される可能性があるかどうかを確認することである。

9.4.3.2

試験回路

AS-i ネットワークで,別の通信手段をもたない漏電検知器と別の構成部品との相互運用性を試験するた

めの試験回路(回路図)は,

図 75

による。リピータについては,

図 76

及び

図 77

に基づいて,修正した

0.9

0.9

1.1

スタート

対称性試験

1

U

及び

2

U

を測定

はい

はい

はい

はい

対称性 OK でない

終了

対称性 OK

終了

1

U

及び

2

U

を測定

1

U

及び

2

U

を測定

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

対称性 OK

終了

対称性 OK でない

終了


100 
C 8202-2:2013

試験回路を参照する。

1 m

2 m

120 m

118 m

AS-interface

master

Slave 2

Slave 31

Testpoint 1

Testpoint 2

AS-interface

power supply

PC

図 75

AS-i

ネットワークでの相互運用性の試験回路

図 75

に基づくネットワーク(以下,基準ネットワークという。

)は,120 m の AS-i ケーブル(タイプ:

EPDM)で構成し,次に示す装置に接続する。

− AS-i マスタ

− AS-i 電源

AS-i マスタから 2 m 離れた場所から始めて,4 m ごとに AS-i スレーブを 1 台ずつ接続する(AS-i スレー

ブは全部で 30 台になる。

。AS-i マスタから 1 m 離れた場所にテストポイント 1 を接続し,AS-i マスタか

ら 120 m 離れた場所にテストポイント 2 を接続する。これらの場所に供試サンプルを次々と接続する。

9.4.3.2.1

試験条件

ネットワークに接続する構成部品は,全てこの規格に適合した AS-i 構成部品でなければならない。でき

るだけ種類が異なる AS-i スレーブを用いる。

AS-i マスタ,電源,AS-i スレーブ及び AS-i ラインは,短いライン(最長 30 cm)で接続してもよい。

エラーレート(すなわち,AS-i メッセージの総数を規定にして,通信エラーとして登録される AS-i メ

ッセージの数)を評価する。

監視期間中に AS-i マスタが LAS から AS-i スレーブを削除した場合は,試験を中断し,結果を“不合格”

とする。

最低監視時間は,1 分とし,1 台のスレーブを 10 000 回以上通信する。

9.4.3.2.2

リピータ用に修正された試験回路

リピータに対しては,

図 75

に基づく規定ネットワークを基にして,次の補足的な試験を実施しなければ

ならない。

a

)

図 75

及び

図 76

に基づいて,テストポイント 1 に AS-i スレーブ及び電源を 1 台接続したリピータで試

験する。

100 m

Slave 1

AS-interface

repeater

AS-interface

power supply

図 76

リピータ用に追加した試験回路 1

パソコン

AS-i 電源

AS-i マスタ

スレーブ 2

スレーブ 31

テストポイント 1

テストポイント 2

スレーブ 1

AS-i 電源

AS-i リピータ


101

C 8202-2:2013

b

)

図 75

及び

図 76

に基づいて,テストポイント 2 に AS-i スレーブ及び電源を 1 台接続したリピータで試

験する。

c

)

図 75

及び

図 77

に基づいて,テストポイント 1 に AS-i マスタ及び電源を 1 台接続したリピータで試験

する。この試験では,

図 75

のネットワークに接続した AS-i マスタを移動する。

100 m

Master

AS-interface

repeater

AS-interface

power supply

図 77

リピータ用に追加した試験回路 2

9.4.3.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− EMC ツール(EMC 試験用ソフトウェア付きの AS-i マスタ)

−  パソコン(PC)

− 31 台の標準 AS-i スレーブ(別の方法として,31 台の A/BAS-i スレーブのペア,又は可能性がある全

てのアドレスをもつ,標準スレーブと A/B スレーブとの組合せでもよい。

−  1 台又は 2 台の AS-i 電源。

9.4.3.4

試験手順

次の手順で行う。

a

)  供試サンプルを接続せずに基準ネットワークを動作させる。エラーレート 1(AS-i スレーブ 1∼31 に

対して行った呼出しの総数を規定とした,これらの AS-i スレーブのエラー回数)を測定する。

b

)  供試サンプルを測定ポイント 1 に接続する。供試サンプルのエラーレート 2(AS-i スレーブ 1∼31 に

対して行った呼出しの総数を基準とした,これらの AS-i スレーブのエラー回数)を測定する。

c

)  供試サンプルを測定ポイント 2 に接続する。供試サンプルのエラーレート 3 を測定する[

b

)と同様に

測定する。

d

)  供試サンプルの接続を逆にして,ステップ

b

)及び

c

)を繰り返す。

e

)  リピータの場合,試験回路に修正を加えて,同様に試験する。

9.4.4

評価

試験手順に示す全ての測定について,試験期間中(最低 1 分)に,エラーが 1 回だけ発生してもよい。

9.5

AS-i

スレーブの試験

9.5.1

AS-i

スレーブの外部ポートを短絡した状態での

論理的動作

消費電流及び総合消費電流

9.5.1.1

一般

この試験では,外部の入力又は出力ポートをもつ AS-i スレーブを短絡した状態で,AS-i スレーブのプ

ロファイル及び AS-i スレーブのプロファイルに規定した幾つかの追加的な要求事項,動作電圧の限度値及

び AS-i スレーブの最大消費電流の測定値を確認し,総合消費電流を試験する。

9.5.1.2

試験回路

AS-i スレーブを,

図 78

に示すとおりに試験システムに接続する。

図 78

のデカップリング回路の試験回

マスタ

AS-i 電源

AS-i リピータ


102 
C 8202-2:2013

路は,

図 79

による。

Decoupling

network

Variable

power supply

Variable

power supply

Trigger

AS-interface

slave

AS-interface

master

PC

Oscilloscope

A

A

V

S

U

Out

In

Aux

Outputs

O1...4

V

A

Inputs

A

I1...4

U+

U-

O-

図 78

試験回路

AS-interface

line

ASI+

ASI-

100n

100n

47µ

10 k

Ω

10 k

Ω

50 µH

39

Ω

39

Ω

50 µH

100n

Variable

power supply

Ground

図 79

デカップリング回路の試験回路

9.5.1.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

−  可変電源

−  デカップリング回路

− AS-i マスタ

−  オシロスコープ

−  マルチメータ

−  可変抵抗器

−  パソコン(PC)

9.5.1.4

試験手順

次の手順で行う。

可変電源

デカップリング

回路網

トリガ

入力

出力

AS-i スレーブ

可変電源

オシロスコープ

AS-i マスタ

可変電源

AS-i ライン

GND

100 nF

100 nF

100 nF

47 μF


103

C 8202-2:2013

a

) AS-i マスタは,定められた AS-i スレーブ  プロファイル(

附属書 A

を参照)

,又は製造業者の仕様書

に記載しているとおり(フリープロファイルの場合は,例えば,ID=F

Hex

又は ID=A

Hex

,ID2=E

Hex

など)

に,I/O コード,ID コード,ID2 コード及び容易にアクセスできるメッセージを発信しなければなら

ない。スレーブレスポンスの正確さは,31.6 V,26.5 V 及び製造業者が指定する,スレーブが機能で

きる最低電圧で試験する。

b

)  電圧は,AS-i スレーブの近くで測定しなければならない。AS-i ラインで AS-i スレーブの外部負荷に

供給する場合は,仕様書で指定する最大電流で接続しなければならない(I/O ポート:入力 High 又は

Low。出力 High 又は Low,I

max

のときの U

out

c

) AS-i ラインの電流は,U=31.6 V から始めて,製造業者が定めた,AS-i スレーブが正常に機能できる

最低電圧まで下げることによって,論理的試験の全てのメッセージについて通信しながら測定しなけ

ればならない。

外部ポートの負荷電流を AS-i ラインから引き出す場合は,短絡するまで電流を連続的に増加させながら

測定しなければならない。

9.5.1.5

試験結果の評価

次の全てを満たした場合,試験を合格とする。

−  試験手順に示す全ての試験電圧で AS-i スレーブが作動している。

−  試験手順に示す全ての試験電圧で AS-i スレーブが通信している。

−  スレーブレスポンスが,規定のスレーブ  プロファイルに適合している。

− LED の動作が,この規格に適合している。

−  電流は,製造業者が指定した最大電流以下である。

− AS-i スレーブの端子を全て過負荷又は短絡の状態にしたとき,AS-i ラインからの総合消費電流が,製

造業者が指定した総合消費電流+150 mA 以下である。

9.5.2

ふく射電磁妨害

9.5.2.1

一般

この試験では,定常状態で動作している AS-i スレーブから AS-i ネットワークへのふく射を測定する。

9.5.2.2

試験回路

試験は,AS-i スレーブを,

図 80

に示す試験回路に接続して行う。AS-i スレーブの入力及び/又は出力

は,製造業者の仕様書に記載する公称負荷に接続しなければならない。試験中,AS-i スレーブがウォッチ

ドッグ機能によって一部の負荷をオフ(OFF)してしまう場合は,製造業者は,例えば,ウォッチドッグ

機能を停止して正しく測定できるようにするなど,特別に作成した AS-i スレーブを用意しなければならな

い。

AS-Interface

master

PC

Decoupling

network

Equivalent

of 10 m

AS-interface

line

AS-interface

slave

Band pass

FET-probe

with 50   output

impedance

Ω

Oscilloscope

max.

 0,5m

Variable

power supply

S

図 80

試験回路

デカップリング

回路網

10 m の

AS-i ラインの

等価回路

AS-i スレーブ

可変電源

AS-i

マスタ

FET プローブ

(出力インピーダ

ンス:50 Ω)

帯域通過

オシロスコープ

最大

0.5 m

パソコン

(PC)


104 
C 8202-2:2013

図 80

で用いるデカップリング回路網は,

図 81

に示す回路と同等の特性をもたなければならない。

AS-interface

line

ASI+

ASI-

100n

100n

µ

10 k

Ω

10 k

Ω

50 µH

39

Ω

39

Ω

50 µH

100n

Variable

power supply

Ground

図 81

試験回路のデカップリングネットワーク

図 80

で用いる 10 m の AS-i ラインの等価回路は,

図 82

に示す回路と同等の特性をもたなければならな

い。

R

U

in

U

out

R

R

R
L
C

= 0,125

= 1,25 H

 = 700 pF

Ω

R

C

L

L

L

L

図 82

試験回路

10

m

の AS-i ラインの等価回路

図 80

で用いる帯域通過フィルタは,

図 83

に示す回路と同等の特性をもたなければならない。

U

E

Load

>1 M

<30 pF

ΩΙΙ

150 n 150 n 150 n

820

820

820

1 k

1 k

33 p

33 p

33 p

図 83

試験回路

帯域通過フィルタ

10

kHz

500

kHz

9.5.2.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

−  可変電源

−  デカップリング回路網

− 10

m の AS-i ラインの等価回路

−  帯域通過フィルタ

−  オシロスコープ

− FET プローブ

− 50

Ω のラインインピーダンス

−  パソコン(PC)

可変電源

AS-i ライン

GND

100 nF

100 nF

100 nF

47 μF

R=0.125 Ω 
L=1.25 μH 
C=700 pF

1 kΩ  1 kΩ  1 kΩ

150 nF

150 nF

150 nF

820 Ω

820 Ω

820 Ω

33 pF

33 pF

33 pF

負荷は 1 MΩ を超え 
30 pF 未満


105

C 8202-2:2013

−  任意:AS-i マスタ

9.5.2.4

試験手順

次の手順で行う。

a

) AS-i スレーブのパラメータ及び/又はデータビットの組合せによって,AS-i スレーブの電磁妨害挙動

に影響が生じる場合は,AS-i マスタで,電磁妨害が最大になる組合せに設定する。データ出力が電磁

妨害挙動に影響を及ぼす場合は,ウォッチドッグの動作を停止して試験する。

b

) AS-i スレーブの設定が終了したら,AS-i ラインから AS-i マスタを取り外す。

c

) AS-i スレーブを接続した状態及び接続しない状態で,U

ASI

U

min

∼31.6 V の範囲でふく射を測定する

U

min

は,製造業者の仕様書に規定したとおりとする。

9.5.2.5

試験結果の評価

AS-i スレーブを AS-i ラインに接続した状態と接続しない状態とで測定した,ASI+と ASI−との間でふ

く射される妨害の差が,20 mV(全振幅)以下でなければならない。

9.5.3

電源投入後の動作

9.5.3.1

一般

この試験では,AS-i ネットワークでの AS-i スレーブの電源投入後の動作を確認する。

9.5.3.2

試験回路

AS-i スレーブの入力又は出力は,定格負荷に接続しなければならない。の定電流源を用いて試験する

は製造業者が指定し,標準スレーブの場合は+12.5 mA で,拡張アドレスモードの A/B スレーブの場合

は+6.5 mA である。

。電流源によって通信が妨げられるため,通信を監視することは不可能となる。

試験は,AS-i スレーブを

図 84

及び

図 85

に示すように試験回路に接続して実施しなければならない。

Constant

current source

Variable

power supply

Trigger

AS-interface

slave

Oscilloscope

図 84

試験回路

トリガ

可変電源

オシロスコープ

AS-i インタフェース

スレーブ

定電流源


106 
C 8202-2:2013

S

1R 5 W

BD140

BSV16

750

330

74LS00

7805

+5 V

0,1 µ

CNY17

4k7

300R 5 W

+

-

30 V on steady state

+

-

35 V

Trigger

図 85

定電流源

9.5.3.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

−  可変電源

−  オシロスコープ

−  定電流源

9.5.3.4

試験手順

次の手順で行う。

− AS-i スレーブを AS-i ラインに接続してから,最低電圧 26.5 V に達するまでの時間 t

1

を測定する。

− AS-i スレーブに外部出力ポートがある場合は,これらのポートの状態を監視する。

9.5.3.5

試験結果の評価

時間 t

1

は 1 秒以下とする。

AS-i スレーブに外部出力ポートがある場合は,電源投入の全過程において,これらのポートのデフォル

ト値を維持しなければならない。

9.5.4

インピーダンス

9.5.4.1

一般

この試験で,AS-i スレーブの動作時のインピーダンスを測定する。

9.5.4.2

試験回路

試験は,AS-i スレーブを,

図 86

に示す試験回路に接続して行う。

試験中に AS-i スレーブがウォッチドッグ機能によって一部の負荷をオフ(OFF)してしまう場合は,製

造業者は,正しく測定するために特別に作成した AS-i スレーブを用意しなければならない。

トリガ

30 V(定常状態にて)

1 Ω,5 W

300 Ω,5 W

0.1 μF

4.7 Ω

330 Ω


107

C 8202-2:2013

DC-unit

Switching

unit

AS-interface

device under test

AS-interface

power supply

AS-interface

master

PC

IImpedance analyser

a)

  インピーダンス・アナライザを用いた試験 

b)

  信号発生器,電流プローブ及びオシロスコープを用いた試験 

図 86

試験回路

9.5.4.3

試験手順

9.5.4.3.1

インピーダンス

アナライザを用いた試験の手順

図 86 a

)]

次の手順で行う。

a

)  スイッチ S1:オン(ON),スイッチ S3:オフ(OFF)

b

)  製造業者の仕様書に従って,データビットとパラメータビットとの組合せを,インピーダンスの値及

び対称性が最小になるときとの組合せに設定する。

c

)  スイッチ S3 をオン(ON)に変える。

d

)  スイッチ S1 をオフ(OFF)に変える。

試験する AS-i 機器

AS-i マスタ

AS-i 電源

DC ユニット

インピーダンス・

アナライザ

スイッチング・

ユニット

パソコン(PC)

ASI−

ASI+

制御部

発生器

IN

AS-i マスタ

電流プローブ

オシロスコープ

試験する

AS-i 機器

ASI−

ASI+

100 nF

39 Ω

39 Ω

100 μF

100 μF

100 nF

100 μF

100 nF

1 kΩ

330 Ω

1 kΩ


108 
C 8202-2:2013

e

) AS-i スレーブが,AS-i ラインからの電源を用いて公称負荷 I

L

に電力を供給する場合は,スイッチ S2

をオン(ON)にする。

f

) 50

kHz,100 kHz,125 kHz,150 kHz,175 kHz,200 kHz,250 kHz 及び 300 kHz で 6 V

pp

にして,Z(又

は該当する場合は R

p

L

p

及び C

p

)を測定する。これらいずれか一つの試験周波数で AS-i スレーブが

共振する場合は,試験周波数を±10 kHz ほどずらす。

9.5.4.3.2

電流プローブ及びオシロスコープを用いた試験の手順

図 86 b

)]

標準的な直流電源で試験装置に電力を供給する。スイッチ 1 で,ASI+又は ASI−のいずれかを GND に

接続できる。交流正弦波信号を,内部抵抗 R

i

≦1 Ω で AS-i 直流電圧に重畳する。交流電圧を交流電流は,

様々な周波数で測定しなければならない。

スイッチ S1 で,AS-i スレーブに,AS-i マスタからの信号(AS-i スレーブを望ましい状態に切り替える

ため)又は交流正弦波信号のいずれかを供給してインピーダンスを測定できる。外部ポート付きの AS-i

スレーブの場合は,スイッチ S2 によって,製造業者の仕様書に基づいて,AS-i ラインから最大負荷 I

L

供給できる。

AS-i スレーブと AS-i マスタとの間の距離は,20 cm とする。ASI+,ASI−及び AS-i スレーブの全ての

金属部品(外部コネクタを除く。

)の間の直流抵抗は,1 MΩ 以上とする。

次の手順で行う。

a

) S1 及び S2 を“データ送信”の位置にする。

b

)  製造業者の仕様書に従って,データビットとパラメータビットとの組合せを,インピーダンスの値及

び対称性が最小になるときとの組合せに設定する。

c

)  スイッチ S1 及び S2 を“インピーダンス測定”の位置に変える。

d

) AS-i スレーブが,AS-i ラインからの電源を用いて公称負荷 I

L

に電力を供給する場合は,スイッチ S3

を閉じる。

e

) 50

kHz,100 kHz,125 kHz,150 kHz,175 kHz,200 kHz,250 kHz 及び 300 kHz で 6V(ピーク値)に

して,|Z|を測定する。これらいずれか一つの試験周波数で AS-i スレーブが共振する場合は,試験周波

数を±10 kHz ほどずらす。

9.5.4.4

試験結果の評価

ASI+,ASI−及び AS-i スレーブの全ての金属部品(外部コネクタを除く。)の間の直流抵抗は,1 MΩ

以上とする。

AS-i スレーブの ID コード=A

Hex

及び ID コード≠A

Hex

のそれぞれについて,この規格の限度値の範囲内

でなければならない。

9.5.5

対称性

9.5.5.1

一般

この試験では,AS-i スレーブの動作時の対称性を測定する。

9.5.5.2

試験回路

この試験は,AS-i スレーブを,

図 87

に示す試験回路と同じ特性をもつ試験回路に接続して実施しなけ

ればならない。

試験中,AS-i スレーブがウォッチドッグ機能によって一部の負荷をオフ(OFF)してしまう場合,製造

業者は正しく測定できるようにするため,特別に作成した AS-i スレーブを用意しなければならない。


109

C 8202-2:2013

図 87

試験回路

注記

  外部接続をもつ AS-i スレーブの場合は,測定ポイント M は,電源に電気的に結合することが

望ましい。電気的に結合された外部接続がない AS-i スレーブの場合は,金属きょう体を測定ポ

イント M とする。絶縁パッケージが付いており,電気的に結合された外部接続がない AS-i ス

レーブの場合は,そのプラスチックパッケージが取り付けられている金属部を測定ポイント M

にしてもよい。

試験回路の詳細を次に示す。

a

) ASI+(ASI−)と測定ポイント M とが電気的に結合していて,直流抵抗が 1 MΩ 以下の場合は,

88

による。

ASI-

Device

under test

Z

Z

1

Z

2

C

3

C

4

C

K

FET probe

|

)

with 50

R

C

FET

FET

Ω output

C

C

comp

FET

=

U

2

U

e

U

1

M

ASI+

Band

pass

HF

volt

meter

図 88

試験回路

詳細 1

b

) ASI+(ASI−)と測定ポイント M とが電気的に絶縁されていて,直流抵抗が 1 MΩ 超えの場合は,

89

による。

供試装置

FET プローブ

(R

FET

‖C

FET

50 Ω 出力

帯 域 通
過 フ ィ

ルタ

高周波

電圧計

制御部

発生器

IN

AS-i インタ

フェースマスタ

100 nF

39 Ω

39 Ω

100 μF

100 μF

100 nF

100 μF

100 nF

1 kΩ

330 Ω

100 Ω

AS-i インタ

フェース

(供試装置)

1 kΩ


110 
C 8202-2:2013

ASI-

Device

under test

Z

C

1

C

2

C

3

C

4

C

K

FET probe

|

)

with 50

R

C

FET

FET

Ω output

C

C

comp

FET

=

U

2

U

e

U

1

M

ASI+

Band

pass

HF

volt

meter

図 89

試験回路

詳細 2

9.5.5.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i マスタ

−  オシロスコープ

− FET プローブ

−  帯域通過フィルタ(

図 73

を参照)

−  高周波電圧計

−  コンデンサ C

s

=30 pF 又は 15 pF(標準スレーブ,又は A/B スレーブ)

9.5.5.4

試験手順

次の手順で行う。

a

)  測定電圧は 2.0 V(実効値)とする。

b

)  対称性試験用の外部コンデンサは,標準スレーブの場合は C

s

=30 pF,拡張アドレスモードの AS-i ス

レーブの場合は C

s

=15 pF とする。

c

)  対称性試験は,インピーダンスが最小で対称性が最悪になるデータとパラメータとの組合せで実施し

なければならない。

d

)  対称性試験は,50 kHz,100 kHz,150 kHz,200 kHz,250 kHz 及び 300 kHz の周波数で実施しなけれ

ばならない。

9.5.5.5

評価

各試験周波数について,試験手順(

図 90

参照)が“対称性 OK”で終了すれば,対称性試験は合格とす

る。

供試装置

FET プローブ

(R

FET

‖C

FET

50 Ω 出力

帯 域 通

過 フ ィ
ルタ

高周波

電圧計


111

C 8202-2:2013

Symmetry ok

End

Symmetry  not ok

End

Symmetry not ok

End

Symmetry ok

End

no

yes

yes

yes

yes

no

no

no

0,9 < | |/| | < 1,1  ?

U

U

1

2

| |/| |  <  0,9  ?

U

U

1

2

| |/| |  <  1  ?

U

U

1

2

| |/| |  >  1  ?

U

U

1

2

Measure | | and | |

U

U

1

2

Measure | | and | |

U

U

1

2

Measure | | and | |

U

U

1

2

C

C

C

3

s

4

 =

 = 0

C

C

3

4

= 0

 = C

s

図 90

対称性試験の手順

9.5.6

AS-i

ネットワークでの相互運用性

9.5.6.1

一般

この試験では,AS-i ネットワークでの AS-i スレーブの相互運用性を測定する。

9.5.6.2

試験回路

試験は,

図 91

に示すとおり,AS-i ネットワークで実施しなければならない。使用する AS-i マスタは,

拡張アドレスモードで通信できなければならない。スレーブ 2∼31 は,標準スレーブ(ID≠A

Hex

,拡張ア

ドレスモードの 1 対の AS-i スレーブ(ID=A

Hex

の A/B スレーブ)

,又は標準スレーブと 1 対の拡張アドレ

スモードの AS-i スレーブとの組合せとする。構成部品は,AS-i メインラインに直接接続するのがよい。

これが不可能な場合は,分岐ラインの最大長さを 30 cm より短くする。AS-i ネットワークの構成部品は,

この規格に適合したものでなければならない。

試験する AS-i スレーブを,まずテストポイント 1(TP1)でネットワークに接続し,次にテストポイン

ト 2(TP2)で接続する。試験する AS-i スレーブの ID コードが“A

Hex

”の場合は,二つのサンプルを A/B

スレーブとして,それぞれ TP1 及び TP2 で使用する。

試験する AS-i スレーブ及びネットワークにあるほかの幾つかの AS-i スレーブを,外部(センサ機能の

場合)及び AS-i マスタ(アクチュエータ機能の場合)から切り替えることができるようにしなければなら

ない。試験する AS-i スレーブで,外部ポートをもつものについては,公称負荷を接続する。

監視を行うため,AS-i マスタには,通信の繰返し回数を数えることができる試験用ソフトウェアを用い

なければならない。

スタート

対称性試験

1

U

及び

2

U

を測定

はい

はい

はい

はい

対称性 OK でない

終了

対称性 OK

終了

1

U

及び

2

U

を測定

1

U

及び

2

U

を測定

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

対称性 OK

終了

対称性 OK でない

終了

0.9

0.9

1.1


112 
C 8202-2:2013

1 m

2 m

120 m

118 m

interface

master

Slave 2

Slave 31

Testpoint 1

Testpoint 2

AS-interface

power supply

PC

図 91

AS-i

ネットワークの試験回路

9.5.6.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i マスタ

− AS-i 電源

−  試験用ソフトウェア付きのパソコン(PC)

−  規定ネットワーク

9.5.6.4

試験手順

次の手順で行う。

a

)  試験する AS-i スレーブのエラーレートは,次による。

−  試験する AS-i スレーブのエラーレートを TP1 及び TP2 で測定する。

− AS-i スレーブ 2∼31 のエラーレートを測定する。

AS-i スレーブ 2∼31 のエラーレートは,次の条件で測定する。

b

)  試験する AS-i スレーブの極性を間違えて接続した場合の AS-i ネットワークのエラーレート

c

)  外部スレーブの接続を短絡した場合の AS-i ネットワークのエラーレート(該当する場合)

d

)  外部スレーブの接続に過負荷電流を流した場合の AS-i ネットワークのエラーレート(該当する場合)

試験する AS-i スレーブの容易にアクセスできる機能を 10 回以上スイッチング動作して,

a

)  を実施する。

a

)∼

d

)  の所要時間は,1 分以上とする。

9.5.6.5

試験結果の評価

9.5.6.4

a

)  のエラーレートは,10 回のスイッチング動作につき,エラーが 1 回以下でなければならない。

9.5.6.4

b

)∼

d

)  のエラーレートは,エラーが毎分 1 回以下でなければならない。

9.5.7

安全関連スレーブに対する追加試験

プロファイル S-X.B

9.5.7.1

一般

この試験では,実装した安全コード表の正確さを確認する。

9.5.7.2

試験回路

典型的な試験設備は,

図 92

による。

パソコン

AS-i 電源

AS-i インタフ

ェースマスタ

スレーブ 2

スレーブ 31

テストポイント 1

テストポイント 2


113

C 8202-2:2013

AS-interface

master

AS-interface

bus monitor

AS-interface

safety monitor

PC

Safety

slave

AS-interface

power supply

図 92

安全関連スレーブの試験回路

9.5.7.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i 電源

− AS-i マスタ AS-i バスモニタ(アナライザ)

− AS-i 安全モニタ

−  試験用ソフトウェア付きのパソコン(PC)

9.5.7.4

試験手順

次の手順で行う。

−  安全コード表に関する AS-i スレーブの挙動を,バスモニタを用い,このコード表を安全モニタに記憶

させる操作(ティーチング)をして確認する。

9.5.7.5

試験結果の評価

試験手順に示す全ての試験が,この規格に適合しなければならない。

安全モニタにティーチングできなければならない。

故障が発生した場合に,モニタ記録を印刷しなければならない。

9.5.8

コンバインドトランザクションに対応している AS-i スレーブに対する追加的な試験

この試験では,データの交換,タイミングの要求事項及びエラーの処理が,

5.7

の規定に適合しているこ

とを確認しなければならない。

9.5.9

電磁両立性

EMC

の検証

9.5.9.1

試験条件

試験仕様で特に指定しない限り,試験は,23 ℃±5 ℃の周囲温度で実施する。

試験は,次の条件で実施しなければならない。

a

)  取り付けた AS-i 装置を,AS-i ラインに接続し,定格動作電圧(U

e

)を供給する。端子又はコネクタ

がある場合は,製造業者の指示に従って,目的とするセンサ又はアクチュエータに接続しなければな

らない。外部のセンサ又はアクチュエータに対する接続リードは,2 m 以上なければならない。一体

形のケーブルがない装置については,製造業者が用いるケーブルの種類を指定し,試験報告書に記録

しなければならない。

b

)  試験は,次のように実施しなければならない。

1

)

センサの場合

−  対象とするセットのスイッチング素子がオフ(OFF)状態になる位置に設定する。

−  対象とするセットのスイッチング素子がオン(ON)状態になる位置に設定する。

AS-i マスタ

AS-i

バスモニタ

AS-i

安全モニタ

AS-i

電源

安全スレーブ

パソコン


114 
C 8202-2:2013

2

)

アクチュエータの場合

−  アクチュエータをオン(ON)状態にする。

−  アクチュエータをオフ(OFF)状態にする。

3

)

リモート I/O の場合

− I/O を動作している。

− I/O を停止している。

4

)

AS-i

マスタの場合

9.4

に基づいて,故障した場合は,メッセージを一切繰り返さない。

注記

 AS-i マスタには,妨害されたメッセージを検出するための対策を講じることが望ましい。

8.6.2.4

の試験については,次に示す追加的な取付け条件を適用する。

AS-i 装置に金属製のきょう体がある場合は,これを基準大地面に接続しなければならない。

金属製のきょう体がない AS-i 装置の場合は,まずこれを 1 枚の金属板に取り付け,その金属板を基準大

地面に接続しなければならない。

基準大地面への接続方法については,製造業者の指示があればこれに従い,試験報告書に記録しなけれ

ばならない。

9.5.9.2

静電気放電

ESD

に対するイミュニティ

この試験は,

JIS C 61000-4-2

:1999 及び

8.6.2.1

に基づいて実施し,パルスの最低時間間隔を 1 秒として,

各測定ポイントで 10 回繰り返さなければならない。

9.5.9.3

放射無線周波電磁界に対するイミュニティ

この試験は,

JIS C 61000-4-3

:2005 及び

8.6.2.2

に基づいて実施しなければならない。

9.5.9.4

電気的ファストトランジェントに対するイミュニティ

この試験は,

JIS C 61000-4-4

:2007 及び

8.6.2.4

に基づいて実施し,接続するリード線は,容量性結合ク

ランプに接続しなければならない。補助電源ポートには,結合回路を通じて試験電圧を印加する。

9.5.9.5

エミッションに関する要求事項

この試験は,

CISPR 11

:2003 のグループ 1 クラス A,及び

8.6.3

に基づいて実施しなければならない。

9.5.9.6

試験結果及び試験報告書

試験結果は,総合試験報告書で文書化しなければならない。この試験報告書には,目的,試験結果及び

試験に関する全ての情報を記載しなければならない。この試験報告書には,ケーブル配置,必要な補助装

置,目標位置などを含め,試験する AS-i 装置について明記しなければならない。試験計画から何らかの逸

脱が生じた場合は,全て記載しておかなければならない。

一連の AS-i 装置が,同じ方式又は設計に基づいて,同じ種類の構成部品を用いて作られている場合は,

代表的なサンプルで試験を実施してもよい。更に,試験施設は,最初の試験結果に基づいて,放射試験又

は伝導試験の試験周波数範囲を限定してもよい。その場合は,用いた周波数範囲を試験報告書に記載しな

ければならない。

9.6

AS-i

マスタの試験

9.6.1

消費電流

9.6.1.1

一般

試験の要求事項には,AS-i マスタの消費電流の測定を含む。AS-i マスタが一体形の AS-i 電源をもって

いる場合は,これらの試験の要求事項を適用しない。ただし,このような場合,AS-i マスタは,AS-i 電源

の試験要求事項にある全ての試験を,追加して満足しなければならない。

製造業者は,次の情報を提供しなければならない。


115

C 8202-2:2013

a

)  消費電流の仕様書

b

)  使用したプロファイル

9.6.1.2

試験回路

必要な試験回路は,

図 93

による。

図 93

消費電流試験に用いる試験回路

AS-interface

line

ASI+

ASI-

100 n

100 n

47

10 k

Ω

10 k

Ω

50 µH

39

Ω

39

Ω

50 µH

100 n

Variable

power supply

Ground

A

図 94

デカップリング回路網

電流計及び電源

9.6.1.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i 規定ネットワーク

− AS-i データデカップリング回路網

−  電流計

−  電圧計

−  オシロスコープ

図 94

のデカップリング回路網

−  可変電源

9.6.1.4

試験手順

次の手順で行う。

a

)

図 93

の試験回路を設定する。

b

)  試験する AS-i マスタを標準動作で動作させる。

c

) AS-i マスタの機能を,次の AS-i ラインの直流電圧で確認する。31.6 V,26.5 V,23.5 V,21.5 V 及び

再び 23.5 V。

d

)  最大消費電流を確認する。

9.6.1.5

試験結果の評価

最大消費電流が,製造業者の仕様書に記載されている値又は要求仕様を満たさなければならない。

可変電源

オシロスコープ

AS-i マスタ

AS-i 基準

ネットワーク

デカップリング

回路網

1 m

可変電源

AS-i ライン

GND

100 nF

100 nF

100 nF

47 μF


116 
C 8202-2:2013

動作電圧の限度値での機能試験が,仕様書に記載されているデータ及び該当する規格に適合していなけ

ればならない。すなわち,AS-i マスタは,AS-i ラインの直流電圧が 31.6 V,26.5 V 及び 23.5 V のときに動

作しなければならないが,21.5 V のときに動作してはならない。AS-i マスタの動作は,オシロスコープを

用いて,AS-i ライン上で直接検出できる。

9.6.2

ふく射電磁妨害

9.6.2.1

一般

この試験では,AS-i ネットワークで電源が故障した状態で,AS-i マスタのふく射電磁妨害を測定する。

9.6.2.2

試験回路

必要な試験回路は,

図 95

による。

図 95

AS-i

マスタからのふく射電磁妨害の試験回路

デカップリング回路網は,

図 96

による。

AS-interface

line

ASI+

ASI-

100n

100n

µ

10 k

Ω

10 k

Ω

50 µH

39

Ω

39

Ω

50 µH

100n

Variable

power supply

Ground

図 96

デカップリング回路網

AS-i マスタの消費電流が変化しても,AS-i ラインの電磁妨害電圧を,10 kHz∼500 kHz の周波数範囲で

50 mV(全振幅)以下とすることが望ましい。AS-i ラインの電圧は,帯域通過フィルタを介して,オシロ

スコープで測定する(

図 97

を参照)

。オシロスコープは,10 MHz を超えるカットオフ周波数で,包絡線

及びピーク値検出のモードで用いる。FET プローブは,50 Ω のインピーダンスで終端し,50 Ω/1 W のライ

ンインピーダンスで帯域通過フィルタに接続する。試験回路は,AS-i マスタがない状態で測定した最大電

磁妨害電圧が 15 mV より低くなるように,遮蔽しなければならない。このため,AS-i マスタと 10 m の AS-i

ラインの等価回路(

図 98

を参照)との間のケーブル長は,20 cm 以下に制限する。AS-i マスタは,電源が

故障した状態(AS-i ラインの直流電圧が 21 V の状態)で動作させる。

FET プローブ

(出力インピーダ

ンス:50 Ω)

10 m の

AS-i ラインの

等価回路

最大

0.5 m

パソコン

AS-i マスタ

可変電源

デカップリング

回路網

オシロスコープ

帯域通過
フィルタ

可変電源

AS-i ライン

GND

100 nF

100 nF

100 nF

47 μF


117

C 8202-2:2013

U

E

Load

>1 M

<30 pF

ΩΙΙ

150n 150n 150n

820

820

820

1k

1k

 k

33p

33p

33p

図 97

帯域通過フィルタ

10

kHz

500

kHz

R

U

in

U

out

R

R

R
L
C

= 0,125

= 1,25 µH

 = 700 pF

Ω

R

C

L

L

L

L

図 98

10

m

の AS-i ラインの等価回路

9.6.2.3

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

−  可変電源

− FET プローブ付きのオシロスコープ

−  ラインインピーダンス 50 Ω/1 W

−  デカップリング回路網

− 10

m の AS-i ラインの等価回路(

図 98

参照)

−  帯域通過フィルタ

9.6.2.4

試験手順

次の手順で行う。

a

) AS-i ラインに 21 V の電圧を印加する。

b

) AS-i マスタがない状態で,オシロスコープを用いて電磁妨害電圧を 60 秒間測定する。

c

) AS-i マスタを接続する。

d

)  電源が故障した状態で AS-i マスタを確認する。

e

) AS-i ラインに AS-i マスタがある状態で,オシロスコープを用いて電磁妨害電圧を 60 秒間測定する。

9.6.2.5

試験結果の評価

電源が故障した状態で AS-i マスタを接続したことによって,AS-i ラインの電磁妨害電圧が 50 mV(全

振幅)以上増加してはならない。

9.6.3

インピーダンス測定

9.6.3.1

一般

AS-i マスタのインピーダンス測定は,実験室の条件下で,“待機状態”で行う。

R

i

≦20 Ω で,AS-i の直流電圧に交流電圧信号 U~を重畳する。この交流電圧及び AS-i マスタに流れる交

流電流 I~を測定する。

9.6.3.2

試験回路

インピーダンス測定用の試験回路は,

図 99

による。スイッチの位置を“test”にして AS-i マスタを動作

R=0.125 Ω 
L=1.25 μH 
C=700 pF

1 kΩ  1 kΩ  1 kΩ

150 nF

150 nF

150 nF

820 Ω

820 Ω

820 Ω

33 pF

33 pF

33 pF

負荷は 1 MΩ を超え 
30 pF 未満


118 
C 8202-2:2013

させると,意図的に非対称な状態になる(すなわち,AS-i マスタの金属部を接地する必要がなくなる。

スイッチ S1 によって,交流接地を切り替えることができる(図中のスイッチ位置:ASI−=GND)

交流入力電流 I~は,電流プローブを用いて測定する。入力インピーダンスは,次の式で計算する。

~

~

I

U

AS-i マスタまでの距離は,20 cm とする。

AS-i マスタをオフライン状態にするため,直流電圧は 21 V に設定する。

9.6.3.3

測定及び試験装置

9.6.3.3.1

9.6.3.5

のポイントの場合

インピーダンス測定

次の装置を用いる。

−  可変電源

−  インピーダンス・アナライザ[

図 99 a

)参照]

インピーダンス・アナライザの代わりに次の装置を用いてもよい。

−  正弦波発生器

−  電流プローブ

−  オシロスコープ

図 99 b

)の試験回路(IMP_SYM)

9.6.3.3.2

9.6.3.6

のポイントの場合

直流抵抗

次の装置を用いる。

−  抵抗計(ホイートストンブリッジ)

9.6.3.3.3

9.6.4.4

のポイントの場合

対称性の測定

次の装置を用いる。

−  出力インピーダンスが 50 Ω の FET プローブ

−  ラインインピーダンス(50 Ω,1 W)

−  高周波電圧計

−  帯域通過フィルタ

図 100

の試験回路(IMP_SYM)


119

C 8202-2:2013

DC-unit

AS-interface

device under test

Impedance analyser

a)

  インピーダンス・アナライザを用いた試験 

b)

  正弦波発生器,電流プローブ,オシロスコープ及び試験回路(IMP_SYM)を用いた試験 

図 99

インピーダンス測定用の試験回路

9.6.3.4

試験手順

次の手順で行う。

a

)

図 99 a

)

に示すインピーダンス・アナライザを用いた試験手順

  50 kHz,100 kHz,125 kHz,150 kHz,

175 kHz,200 kHz,250 kHz 及び 300 kHz で 6 V(全振幅)にして,Z(又は,該当する場合,R

p

L

p

及び C

p

)を測定する。これらいずれか一つの試験周波数で AS-i マスタが共振する場合は,試験周波

数を±10 kHz ほどずらす。

b

)

図 99 b

)

に示す試験回路 IMP_SYM を用いた試験手順

インピーダンス・アナライザ

DC ユニット

AS-i

インタフェース

100μF

100nF

電流プローブ

オシロスコープ

試験する

AS-i 装置

発生器

制御部

10 μF

10 μF

100 μF

100 nF

100 nF

330 Ω

2 W

100 nF

1 kΩ

1 kΩ


120 
C 8202-2:2013

1

)  スイッチ S1:“ASI−=GND”位置

2

)  U~=6 V(全振幅)の時の交流電流 I~を測定する。

3

)

8.5.2.1

によって測定を行う。

9.6.3.5

インピーダンスの評価

評価は,

8.5.2.1

によって測定し,そこに規定した限度値を超えてはならない。

9.6.3.6

直流抵抗の評価

ASI+,ASI−及び外部接続を除く AS-i マスタの全ての金属部の直流抵抗は,250 kΩ 以上でなければな

らない。

9.6.4

対称性

9.6.4.1

一般

対象性を測定するためのマスタの接続を

図 100

に示す。

図 100

対称性を測定するための AS-i マスタの接続

インピーダンス Z

1

及び Z

2

は,それぞれ分圧器として測定ポイント M を形成する。測定ポイントは,金

属製のきょう体又は金属製の取付け板でよい。測定ポイントは,AS-i マスタ又はコントローラの外部電源

に接続しなければならない。

無負荷状態では,Z

1

及び Z

2

に等しい電流が流れる。

10 %ほど非対称にすると,次の結果が得られる。

発生器

IN

制御部

試験する

AS-i 装置

10 μF

10 μF

100 μF

100 nF

100 nF

100 nF

330 Ω

2 W

1 kΩ

1 kΩ


121

C 8202-2:2013

10

.

1

0.90

2

1

2

1

Z

Z

U

U

ここに,

U

1

M 及び ASI+の電圧(ASI+=GND のとき)

U

2

M 及び ASI−の電圧(ASI−=GND のとき)

9.6.4.2

試験回路

AS-i マスタの対称性を測定する試験回路を

図 101

に示す。

ASI-

Device

under test

Z

C

1

C

2

C

3

C

4

C

K

FET probe

|

)

with 50

R

C

FET

FET

Ω output

C

C

comp

FET

=

U

2

U

e

U

1

M

ASI+

Band

pass

HF

volt

meter

図 101

AS-i

マスタの対称性を測定する試験回路

帯域通過フィルタ(10 kHz∼500 kHz)を

図 102

に示す。

U

E

Load

>1 M

<30 pF

ΩΙΙ

150n 150n 150n

820

820

820

1k

1k

1k

33p

33p

33p

図 102

帯域通過フィルタ

10

kHz

500

kHz

この試験回路は,一方のインピーダンス測定に相当する[

図 99

b

)と比較する。]。

図 100

の試験回路の場

合は,

出力インピーダンスが 50 Ω で,

交流結合コンデンサ C

k

≧1 nF が付いた FET プローブ

R

i

=1 MΩ//2 pF)

を用いて,電圧降下 U

1

(ASI+と M との間)

,及び U

2

(ASI−と M との間)を測定する。

なお,FET プローブ,帯域通過フィルタ及び高周波電圧計(周波数範囲:300 kHz 以下,R

i

=10 MΩ//30 pF)

の間のラインインピーダンスは,50 Ω/1 W とする。プローブの容量を補償するため,回路で容量 C

komp

C

fet

になるよう考慮する。

C

3

を補正することによって,|U

1

|=|U

2

|=U

E

/2 になるようにすれば,C

1

及び C

2

の静電容量を に関係な

く測定できる。

高い周波数範囲における高周波電圧計の測定誤差は,|U

1

|/|U

2

|のような比にすることによって取り除かれ

る。

9.6.4.3

試験手順

次の手順で行う。

a

)  周波数が 150 kHz のときに,電圧計に表示される測定電圧が 2.0 V(実効値)になるよう設定する。

b

) 50

kHz,100 kHz,150 kHz,200 kHz,250 kHz 及び 300 kHz の周波数で,C

3

なしで|U

1

|及び|U

2

|を測定

する。

c

)  次の式の条件が満足していることを確認する。

供試装置

FET プローブ

(R

FET

‖C

FET

50 Ω 出力

帯 域 通
過 フ ィ

ルタ

高周波
電圧計

1 kΩ  1 kΩ  1 kΩ

150 nF

150 nF

150 nF

820 Ω

820 Ω

820 Ω

33 pF

33 pF

33 pF

負荷は 1 MΩ を超え 
30 pF 未満


122 
C 8202-2:2013

10

.

1

0.90

2

1

2

1

Z

Z

U

U

全ての周波数でこの条件を満足していれば,対称性試験は合格とする。

この条件を満足していない場合は,ASI+と M との間,又は ASI−と M との間に,C

s

(3 又は 4)

を追加する(対称性試験用の外部容量は,この試験で測定する全ての AS-i マスタについて C

s

=30 pF

とする)

d

)  対称性試験は,50 kHz,100 kHz,150 kHz,200 kHz,250 kHz 及び 300 kHz の周波数で実施しなけれ

ばならない。

9.6.4.4

評価

各試験周波数について,試験手順(

図 103

参照)が“対称性 OK”で終了すれば,対称性試験は合格と

する。

Symmetry ok

End

Symmetry  not ok

End

Symmetry not ok

End

Symmetry ok

End

no

yes

yes

Yes

yes

no

no

no

0,9 < | |/| | < 1,1  ?

U

U

1

2

| |/| |  <  0,9  ?

U

U

1

2

| |/| |  <  1  ?

U

U

1

2

| |/| |  >  1  ?

U

U

1

2

Measure | | and | |

U

U

1

2

Measure | | and | |

U

1

U

2

Measure | | and | |

U

U

1

2

C

C

C

3

s

4

 =

 = 0

C

C

3

4

= 0

 = C

s

図 103

対称性試験の手順

9.6.5

試験指示

電源投入後の動作

9.6.5.1

一般

電源投入後の動作を試験することによって,AS-i マスタのスイッチオン(ON)リピータの遅延時間 t

E

及び消費電流を試験する。オシロスコープの設定は,オシログラムを見れば分かる。

一体形の AS-i 電源を装備した AS-i マスタには,アクセス可能な内部電源があり,この試験を行う場合

0.9

1.1

0.9

スタート

対称性試験

はい

はい

対称性 OK

終了

対称性 OK でない

終了

対称性 OK

終了

対称性 OK でない

終了

|U

1

|及び|U

2

|を測定

|U

1

|及び|U

2

|を測定

|U

1

|及び|U

2

|を測定

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

はい


123

C 8202-2:2013

には遮断して,外部 AS-i 電源を接続できるようになっていなければならない。

9.6.5.2

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i 電源

−  可変電源

−  電流計

−  オシロスコープ

−  定電流源(KONST_I)

9.6.5.3

オン

ON

遅延

9.6.5.3.1

一般

AS-i マスタのオフライン・フラグをリセットする(標準動作)。初期状態では,AS-i マスタは AS-i ライ

ンに接続させない(スイッチ S は開いている。

。AS-i マスタは,スイッチ S を閉じた後,1 秒以内に AS-i

スレーブと通信しなければならない。オシロスコープは,AS-i ラインの電源電圧の立ち上がりでトリガす

るように設定する。通信が始まったかどうかは,ピーク検出を機能させ,直流結合することによって,オ

シロスコープに表示する。

9.6.5.3.2

試験回路

オン(ON)遅延の試験回路を

図 104

に示す。

AS-interface

master

Oscilloscope

AS-interface

power supply

S

図 104

オン

ON

遅延の試験回路

9.6.5.3.3

評価

オシログラムで通信開始の時間 t

E

を測定する。t

E

は 1 秒未満でなければならない(

図 105

参照)

図 105

オン

ON

遅延のオシログラム

9.6.5.4

消費電流

9.6.5.4.1

一般

製造業者の仕様書に記載された総合消費電流+12.5 mA に相当する電流(±2.5 mA の精度で設定する。

オシロスコープ

AS-i インタ

フェース電源

AS-i インタ

フェースマスタ


124 
C 8202-2:2013

を AS-i マスタに供給した場合,AS-i マスタは,

図 107

に示すスイッチ S を閉じてから 1 秒以内に,26.5 V

の動作電圧に達しなければならない。電流を定められた一定の値にして,最終的に到達する動作電圧の値

は,回路の出力で 30 V でなければならない。試験回路は,

図 106

図 107

及び

図 108

による。

9.6.5.4.2

試験回路

AS-i マスタの消費電流を測定するためのブロック回路図を

図 106

に示す。

図 106

AS-i

マスタの消費電流を測定するためのブロック回路図

トリガ出力付きの定電流源(KONST_I)を

図 107

に示す。

S

1R 5 W

BD140

BSV16

750

330

74LS00

7805

+5 V

0,1µ

CNY17

300R W

+

-

30 V on steady state

+

-

35 V

Trigge

図 107

トリガ出力付きの定電流源

KONST_I

9.6.5.4.3

評価

時間 は,

図 108

のオシログラムで読み取る。時間 は 1 秒未満でなければならない。

可変電源

定電流源

AS-i マスタ

オシロスコープ

トリガ

トリガ

定常状態で 30 V

1 Ω,5 W

300 Ω,5 W

4.7 kΩ

330 Ω

0.1 μF

750 Ω


125

C 8202-2:2013

図 108

消費電流のオシログラム

9.6.6

起動時の論理的な動作

9.6.6.1

一般

この試験では,AS-i マスタの論理的な動作を,プロテクトモード又はコンフィギュレーションモードに

ある場合に限らず,起動時についても確認する。このため,AS-i マスタは AS-i ネットワークで動作させ

なければならない。試験回路及び試験手順は,標準マスタでも拡張マスタでも同じとする。評価する場合

には,様々な反応を考慮する。

9.6.6.2

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i マスタ

− AS-i 電源

− AS-i スレーブ(台数は,試験回路又は論理的試験用スレーブによって異なる。

− AS-i バスモニタ(AS-i 通信解析機)

9.6.6.3

試験回路

図 109

起動時の動作を確認するための試験回路

起動時の AS-i マスタの論理的動作を確認するための試験回路は,

図 109

による。必要な AS-i スレーブ

を,試験回路に基づいて設定した AS-i ネットワークに接続する。バスモニタを通じて,データ交換を監視

する。

9.6.6.4

試験手順

次の手順で行う。

9.6.6.4.1

プロテクトモード動作

計画パラメータ=0xF

次の手順で行う。

a

)  起動時にエラーがないか確認する。

AS-i 電源

AS-i マスタ

試験用スレーブ+ 
基準ネットワーク

AS-i バスモニタ


126 
C 8202-2:2013

次の AS-i スレーブがネットワークにあり,正しく計画している。

−  標準アドレス:1,2,4,6,7,9,10,12,15,17,20,22,24,26,27,28,29,30,31

−  A アドレス:3A,5A,13A,16A,21A,25A

−  B アドレス:5B,8B,14B,16B,23B,25B

b

) AS-i スレーブ 10 が欠落した状態で,起動時の動作を

a

)  と同様に確認する。

c

) AS-i スレーブ 10 の ID コードが間違っている状態にして,起動時の動作を

a

)  と同様に確認する。

d

) AS-i スレーブ 10 の I/O コンフィギュレーションを間違った状態にして,起動時の動作を

a

)  と同様に

確認する。

e

) AS-i スレーブ 0 を追加して,起動時の動作を

a

)  と同様に確認する。

f

) AS-i スレーブ 18 を追加して,起動時の動作を

a

)  と同様に確認する。

g

) AS-i スレーブ 0 を追加し,欠落した AS-i スレーブ 10 の正しいコンフィギュレーション  データをも

たせ,起動時の動作を

b

)  と同様に確認する。

h

)  パリティーエラーがある“Read_ID_Code”に応答する AS-i スレーブ 10 を追加して,起動時の動作を

a

)  と同様に確認する。

i

)

アクティブフェーズで停電させ,起動時の動作を

a

)  と同様に確認する。

次の二つは,拡張マスタに対してだけ確認する。

j

) AS-i スレーブ 5A の拡張 ID1 コードが間違っている状態にして,起動時の動作を

a

)  と同様に確認する。

k

) AS-i スレーブ 16B が欠落しており,その欠落した AS-i スレーブ 16B の正しいコンフィギュレーショ

ン  データをもつ AS-i スレーブ 0(拡張 ID1 コードのビット I3 が 0)を追加した状態で,起動時の動

作を

a

)  と同様に確認する。

一連のメッセージは,バスモニタを通じて確認する。

コントローラは,PICS(プロトコル実行適合ステートメント)に基づいてフラグを出力する。

9.6.6.4.2

コンフィギュレーションモード

9.6.6.4.1

の確認項目は,コンフィギュレーションモードでも実行しなければならない。

9.6.6.5

評価

標準マスタは,試験手順に示す全ての標準スレーブ及び全ての A スレーブと通信しなければならない。

また,拡張マスタは,全ての AS-i スレーブと通信しなければならない。

試験手順に示す全ての確認は,この規格に基づいて行う。

エラーが発生した場合に,モニタ記録を印刷する。

9.6.7

標準動作時の論理的動作

9.6.7.1

一般

この試験では,標準動作時の AS-i マスタの論理的な動作を確認する。試験回路及び試験手順は,標準マ

スタでも拡張マスタでも同じとする。評価する場合には,様々な反応を考慮する。

9.6.7.2

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i マスタ

− AS-i 電源

− AS-i スレーブ(台数は,試験回路又は論理的試験用スレーブによって異なる。

− AS-i バスモニタ


127

C 8202-2:2013

9.6.7.3

試験回路

標準動作時の AS-i マスタの論理的動作を確認するための試験回路は,

図 110

による。必要な AS-i スレ

ーブを,試験回路に基づいて設定した AS-i ネットワークに接続する。バスモニタを通じて,データ交換を

監視する。

図 110

標準動作を確認するための試験回路

9.6.7.4

試験手順

次の手順で行う。

設定を,プロテクトモード及び計画パラメータ=F

Hex

とする。

a

)  エラーなく動作することを確認する。

9.6.6.4.1

に規定しているのと同じ AS-i スレーブがネットワークにある。

データ交換を行う。

b

)  動作を

a

)と同様に確認する。ただし,AS-i スレーブ 10 が,1,2,3,4,5,6 と順次送信エラーを示

し,その後全体的な故障を示す。

c

)  計画していない AS-i スレーブ 18 を追加して,動作を

a

)と同様に確認する。

d

) AS-i スレーブ 10 が欠落した状態で,動作を

a

)と同様に確認する。

e

) AS-i マスタが以前に計画したデータを AS-i スレーブ 10 に挿入した場合の動作を確認する。

f

)  修正したコンフィギュレーションを AS-i スレーブ 10 に挿入した場合の動作を確認する。

g

)  自動アドレス割付を確認する。

初期状態:AS-i スレーブを

a

)に対して計画し,AS-i スレーブ 10 を取り外す(すなわち,Config=

NOK,保護プロテクトモード,Auto Prog Avail,Auto Prog,標準動作)。

h

) AS-i スレーブ 0 に,取り外した AS-i スレーブ 10 のコンフィギュレーションを挿入する。

i

) AS-i スレーブ 0 に,間違ったコンフィギュレーション(すなわち,取り外した AS-i スレーブのプロ

ファイルとは異なるプロファイル)を挿入する。

j

)  更に,AS-i スレーブ 6 を取り外して,

e

)と同様に確認する。

k

) AS-i スレーブ 0 に,AS-i スレーブ 10 の正しいコンフィギュレーションを挿入する。

l

) AS-i スレーブ 0 に,間違ったコンフィギュレーションを挿入して,

e

)と同様に確認する。

次の二つは,拡張マスタに対してだけ確認する。

m

)  動作を

a

)と同様に確認する。ただし,AS-i スレーブ 16B が,1,2,3,4,5,6 と順次送信エラーを

示し,その後全体的な故障を示す。

n

)  自動アドレス割付を確認する。

初期状態:AS-i スレーブを

a

)に対して計画し,AS-i スレーブ 8B を取り外す(すなわち,Config=

NOK,プロテクトモード,Auto Prog Avail,Auto Prog,標準動作)。

o

) AS-i スレーブ 0 に,取り外した AS-i スレーブ 8B のコンフィギュレーションを挿入する。

AS-i 電源

AS-i マスタ

試験用スレーブ+ 
基準ネットワーク

AS-i モニタ


128 
C 8202-2:2013

p

) AS-i スレーブ 0 に,間違ったコンフィギュレーション(すなわち,取り外した AS-i スレーブのプロ

ファイルとは異なるプロファイル)を挿入する。

q

)  更に,AS-i スレーブ 5A を取り外して,

g

)と同様に確認する。

9.6.7.5

評価

標準マスタは,試験手順に示す全ての標準スレーブ及び全ての A スレーブと通信しなければならない。

AS-i サイクルごとに,これらの AS-i スレーブとデータの交換が行われなければならない。

拡張マスタは,

8.5

に規定したように,試験手順に示す全ての AS-i スレーブと通信したりデータを交換

したりしなければならない。

標準マスタ及び拡張マスタは,

8.5.2.5 a

)でコンフィギュレーション  エラーを示してはならない。

試験手順に示す全ての確認は,AS-i マスタの規格に基づいて行う。

エラーが発生した場合に,モニタ記録をプリントアウトすることが盛り込まれていなければならない。

9.6.8

時間レスポンス

9.6.8.1

一般

この試験では,AS-i ネットワークに AS-i ネットワークの全ての構成部品を装備した場合,又は AS-i マ

スタが 1 台だけの AS-i スレーブと動作する場合に,サイクル時間が 5 ms に保たれるかどうか(サイクル

時間を短縮するか,又はダミーメッセージを挿入するか)を試験する。

9.6.8.2

測定及び試験装置

次の装置を用いる。

− AS-i マスタ

− AS-i 電源

− AS-i 基準ネットワーク(AS-i スレーブの台数は,試験回路によって異なる。

− AS-i バスモニタ

9.6.8.3

試験回路

AS-i マスタの時間レスポンスを試験するための試験回路は,

図 111

による。試験回路に表示されている

要求事項に基づいて,

必要な台数の AS-i スレーブを AS-i ネットワークに接続する。

AS-i インタフェース  バ

スモニタを通じて,AS-i ラインでの通信を監視する。

図 111

試験回路

9.6.8.4

試験手順

次の条件で,AS-i マスタの時間レスポンス(AS-i サイクル)を試験する。

− LAS に 28 台の標準スレーブ及び 3 組の A/B スレーブがある。

−  標準スレーブが 1 台欠落した状態で,自動アドレス割付を実行する。

−  B スレーブが 1 台欠落した状態で,自動アドレス割付を実行する(拡張マスタの場合だけ)

− LAS に 1 台の標準スレーブがある。

AS-i インタ

フェース電源

AS-i インタ

フェースマスタ

AS-i インタフェース

バスモニタ

基準ネットワーク


129

C 8202-2:2013

9.6.8.5

評価

AS-i マスタの時間レスポンスが,この規格及び製品仕様に適合しているかどうかを,バスモニタを通じ

て評価する。AS-i マスタは,スレーブレスポンスの後,8 μs∼14 μs の間にリクエストを開始しなければな

らない。

9.6.9

コンバインドトランザクションに対応している AS-i マスタに対する追加的な試験

現在検討中である。


130 
C 8202-2:2013

附属書 A

規定)

スレーブ  プロファイル

この附属書では,AS-i スレーブに対するプロファイルの定義について,具体的に規定する。この附属書

では,プロファイルの概念について説明し,個々のスレーブ  プロファイルについて,特定の機能を規定す

る。

A.1

序文

AS-i は,AS-i マスタと個々の AS-i スレーブとの間で,四つの I/O データビット及び四つのパラメータビ

ットによって通信するようになっている。各 AS-i スレーブには,I/O データビットに 16 種類のコンフィギ

ュレーションがある。すなわち,各ビットは,入力,出力,双方向性,又は未構成の場合トライステート

として定義してもよい。更に,I/O コンフィギュレーションが同じ二つの特定の AS-i スレーブに,意味が

異なるデータビット又はパラメータビットをもたせてもよい。

アプリケーションで用いやすくするため,AS-i では,スレーブ  プロファイルを定義している。スレー

ブ  プロファイルでは,最も一般的なアプリケーションに用いるデータ又はパラメータの値を定義し,それ

らに特定の意味を割り当てる。

スレーブ  プロファイルには,特定のアプリケーションで AS-i スレーブに求める,補足的な定義又は制

限を全て含める。

スレーブ  プロファイルには,次のように,明確で固定的なデータを含める。

− I/O データ及びパラメータの値に意味をもつ,I/O コンフィギュレーション(I/O コード)

−  識別コード(ID コード)

− I/O データ及びパラメータのレベル(High 又は Low)の意味の定義

−  物理的に実装するための最低必要条件のリスト

特定のスレーブ  プロファイルに基づく AS-i スレーブの取付けは,コントローラの標準的な機能ブロッ

ク(利用可能な場合)で対応できる。ある AS-i スレーブを,それと同じスレーブ  プロファイルをもつ別

の AS-i スレーブと交換する場合,古い AS-i スレーブ及び新しい AS-i スレーブの物理的な仕様が同じであ

れば,アプリケーション・ソフトウェアを変更する必要はない。

AS-i スレーブの ID コードを用いて,I/O コードが同じスレーブ  プロファイルを見分けることができる。

ID コードは,AS-i スレーブの中で,書換え不可能なフォーマットで不揮発性メモリに保存する。

A.2

用語及び定義

この附属書で用いる主な用語及び定義は,次による。

A.2.1

I/O

データビット

(I/O data bit)

AS-i が AS-i マスタと AS-i スレーブとの間で周期的な通信を行うためのビット。四つの I/O データビッ

トによって通信する。

A.2.2

パラメータビット

(parameter bit)


131

C 8202-2:2013

AS-i が AS-i マスタと AS-i スレーブとの間で非周期的な通信を行うためのビット。四つのパラメータビ

ットによって通信する。

A.2.3

I/O

タイプ

(I/O type)

各 I/O データビットによって設定する AS-i スレーブのタイプ。入力,出力,双方向又はトライステート

のタイプがある。

A.2.4

I/O

コード

(I/O code)

AS-i において,I/O コンフィギュレーションを識別するコード。四つの I/O データビットについて,I/O

タイプを用いて,16 通りの組合せ(I/O コンフィギュレーション)を作ることができる(以下,省略して

I/O とも書くほか,I/O=2 などとその値を表記することもある。)。

A.2.5

ID

コード及び ID2 コード

(ID code,ID2 code)

特定の I/O コンフィギュレーションが一致する AS-i スレーブのスレーブ  プロファイルを特定するため

の識別コード。ID コード及び拡張 ID2 コード(該当する場合)がある(以下,ID コードを ID,拡張 ID2

コードを ID2 又は ID2 コードとも書くほか,ID=2,ID2=A

Hex

などとその値を表記することもある。

A.2.6

コントローラ  レベル

(controller level)

AS-i マスタとコントローラとのインタフェース部分における,入力又は出力の論理レベル(0/1)。

A.2.7

AS-i

ラインの信号レベル

(AS-i level)

AS-i 内での論理レベル。Low 及び High がある。

注記

 I/O ビットの論理レベルは,AS-i マスタの入力では反転される。すなわち,I/O ビットについて

いえば,AS-i ラインの信号レベルは,コントローラ  レベルの反転データになる。

A.2.8

デフォルト  レベル

(default levels)

I/O データビット及びパラメータビットの AS-i ラインの信号レベルのデフォルト値。

注記

  これらのレベルは High である。

A.2.9

物理的信号

(physical signal)

一部のスレーブ  プロファイルにおいて,レベルの定義に用いる信号。

“物理的信号を検出”又は“物理

的信号を検出せず”のように用いる。

注記

  このような状況では,

“物理的信号を検出”が,幾つかの異なるグループの 2 進センサに対して

定義され,次のように用いる。

光電式及び超音波式のセンサの場合

  検出素子によって,光又は音が,特定範囲の配置,

強度又は時間で検出される。

誘導性又は容量性のセンサの場合

  特定の範囲内に物体が存在することによって,内部発

振器の周波数又は振幅が変化する。

圧力センサの場合

  二つある圧力範囲の高い方を,スイッチによって検出する。

流量センサの場合

  二つある流量の高い方を,スイッチによって検出する。


132 
C 8202-2:2013

レベルセンサの場合

  センサが,媒体の存在及び/又はレベルを検出する。

A.3

概要

既存のスレーブ  プロファイル

A.3.1

一般

この規格で定義したスレーブ  プロファイルだけを用いてもよい。ほかのスレーブ  プロファイルは,将

来的に用いるために予備として取っておく。

プロファイルでは,同期データ I/O モードと非同期データ I/O モードとを区別しない。パラメータコー

ルでこの機能を起動できる場合は,P2=0 を用いて同期データ I/O モードを起動しなければならない。

注記

  不揮発性メモリから揮発性メモリへとコードを転送する場合に,エラーが生じた場合は,AS-i

スレーブの揮発性メモリに,コード I/O=F

Hex

及び ID=F

Hex

が保存される。

A.3.2

標準スレーブのプロファイル表

これまでに定義したスレーブ  プロファイルの概要,及びコンフィギュレーション(I/O コード)とプロ

ファイル識別(ID コード)との組合せは,

表 A.1

及び

表 A.2

による。スレーブ  プロファイルの詳細な定

義については,

表 A.2

の箇条番号欄に規定する箇条を参照する。

表 A.1

標準スレーブの既存のスレーブ  プロファイルの概要

スレーブ  プロファイル ID コード

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

A

B

C

D

E

F

I/O 0

I,I,I,I

0.0  0.1

    

0.A  0.B      0.F

コード 1 I,I,I,O

1.0  1.1

    

1.A        1.F

 2

I,I,I,B

.

R

2.F

 3

I,I,O,O

3.0  3.1

    

3.A        3.F

 4

I,I,B,B

.

4.A        4.F

 5

I,O,O,O

.

5.A        5.F

 6

B,B,B,B

.

6.A        6.F

 7

B,B,B,B

7.0  7.1  7.2  7.3

7.4

7.5

  

7.A  7.B  7.D  7.E

7.F

 8

O,O,O,O

8.0  8.1

    

8.A        8.F

 9

O,O,O,I

R

9.A        9.F

 A

O,O,O,B  A.

R

A.F

 B

O,O,I,I

R

B.

B.A        B.F

 C

O,O,B,B

C.

C.A        C.F

 D

O,I,I,I

R

D.

D.A        D.F

 E

O,B,B,B

E.

E.A        E.F

 F

T,T,T,T

将来的に用いるための予備

V

コンフィギュレーション:I=入力,O=出力,B=双方向,T=トライステート

プロファイル:R=予備


133

C 8202-2:2013

表 A.2

標準スレーブの既存のプロファイルのリスト

プロファイル名 I/O

ID

箇条番号

リモート I/O(X=0∼E。ただし 9,B 及び D を除く。

) X

0

A.4.2 

標準スレーブ用のフリープロファイル(X=0∼E) X

F

A.4.1 

デュアル信号付きのリモート I/O(X=0,3,8) X

1

A.4.3 

安全関連スレーブ(安全センサ) 0

B

A.6.9 

拡張制御付きのシングルセンサ 1

1

A.4.4 

コンバインドトランザクション(タイプ 5)用の高速スレーブ  プロファイル 6 0  A.6.8 

コンバインドトランザクション(タイプ 1)用のスレーブ  プロファイル(アナロ

グ・プロファイル)

7 1 A.6.1 

コンバインドトランザクション(タイプ 1)用のスレーブ  拡張プロファイル(拡

張アナログ・プロファイル)

7 2 A.6.2 

コンバインドトランザクション(タイプ 1)用のスレーブ  プロファイル(一体形

アナログ・プロファイル)

7 3 A.6.3 

コンバインドトランザクション(タイプ 1)用のスレーブ拡張プロファイル(一
体形拡張アナログ・プロファイル)

7 4 A.6.4 

コンバインドトランザクション(タイプ 2)に対応したスレーブ  プロファイル(ア
ナログ及びデジタルの両方)

7 5 A.6.5 

安全関連スレーブ(非安全出力付きの安全センサ) 7

B

A.6.9 

モータ制御装置(電気機械式) 7

D

A.4.5 

モータ制御装置(半導体式) 7

E

A.4.5 

フィードバック付きのデュアルアクチュエータ B

1

A.4.6 

監視機能付きのシングル駆動部アクチュエータ D

1

A.4.7 

A.3.3

拡張アドレス機能付き AS-i スレーブのプロファイル表

これらのプロファイルをもつ AS-i スレーブは,この規格に基づいて,拡張アドレスモードで通信できな

ければならない。

I/O コードは,0

Hex

∼E

Hex

までの任意の値にしてもよい。ただし,I/O=2 及び I/O=A は除く。

ID コードは,A

Hex

とする。

注記

 ID=A には,A/B スレーブを可能にする特別な機能があるため,A/B スレーブに対するフリー

プロファイルは,ID2(S-X.A.E)でしか指定することができない。

これまでに定義したスレーブ  プロファイルの概要及びコンフィギュレーション(I/O コード)とプロフ

ァイル識別(ID2 コード)との組合せは,

表 A.3

及び

表 A.4

による。スレーブ  プロファイルの詳細な定義

については,

表 A.4

の箇条番号欄に規定する箇条を参照する。


134 
C 8202-2:2013

表 A.3

拡張アドレス機能をもつ AS-i スレーブの既存のスレーブ  プロファイルの概要

スレーブ  プロファイル ID2 コード

0 1 2 3

4 5 6 7 8 9 A

B C D E F

I/O 0

I,I,I,I

0A0  0A

0AE

R

コード 1 I,I,I,O

1A

1AE

R

 2

I,I,I,B

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

 3

I,I,O,O

3A0  3A1  3A

3AE

R

 4

I,I,B,B

4A

4AE

R

 5

I,O,O,O  5A

5AE

R

 6

B,B,B,B  6A

6AE

R

 7

B,B,B,B  7A0  7A2    7A5

7A7 7A8 7A9 7AA

7AE

R

 8

O,O,O,O  8A0  8A

8AE

R

 9

O,O,O,I  9A

9AE

R

 A

O,O,O,B

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

R

 B

O,O,I,I

BA0  BA2    BA5

BAE

R

 C

O,O,B,B  CA

CAE

R

 D

O,I,I,I

DA

DAE

R

 E

O,B,B,B  E 0

EAE

R

 F

T,T,T,T

将来的に用いるための予備

V

コンフィギュレーション:I=入力,O=出力,B=双方向,T=トライステート,O=使用不可

プロファイル:R=予備

表 A.4

拡張アドレスモード

ID

A

の AS-i スレーブの既存のプロファイルのリスト

プロファイル名 I/O

ID2

箇条番号

拡張アドレスモードのリモート I/O(X=0∼E。ただし 2,A を除く。

) X

0

A.5.2 

拡張アドレスモードの AS-i スレーブ用のフリープロファイル(X=0∼E) X

E

A.5.1 

拡張アドレスモードのデュアル信号によるリモート I/O(X=0,3,7,8,B) X  2  A.5.4 

拡張制御付きのシングルセンサ 3

1

A.5.3 

コンバインドトランザクション(タイプ 2)に対応したスレーブ  プロファイル(ア
ナログ及びデジタルの両方)

7 5 A.6.5 

コンバインドトランザクション(タイプ 3)のスレーブ  プロファイル 
4I/4O(拡張アドレスモード)

7 7 A.6.6 

コンバインドトランザクション(タイプ 4)用のスレーブ  プロファイル(シング

ル・チャンネル)

7 8 A.6.7 

コンバインドトランザクション(タイプ 4)用のスレーブ  プロファイル(デュア

ル・チャンネル)

7 9 A.6.7 

コンバインドトランザクション(タイプ 3)のスレーブ  プロファイル 
8I/8O(拡張アドレスモード)

7 A A.6.6 

コンバインドトランザクション(タイプ 2)に対応した AS-i スレーブ B

5

A.6.5 

A.3.4

サブプロファイル

ID2 を用いて,それぞれの既存のプロファイル S-x.x に対するサブプロファイルを定義し,より詳細で厳

密に確定したプロファイル S-x.x.0∼S-x.x.D として表現してもよい。更に,ID2 は,AS-i スレーブが ID1,

ID2,ブロードキャスト及びペリフェラルフォルト表示という,AS-i インタフェース(バージョン 2.1)以

上のオプション機能をもつスレーブ IC を用いて構成しているかどうかを表示するためにも用いられる。

現在,次のような ID2 コードが確定している。


135

C 8202-2:2013

A.4.2

A.4.4

のプロファイルに基づく ID2 の値

ID1/ID2 機能をもっていない IC を用いて AS-i スレーブを実現する場合,又は ID2 機能なしで古い AS-i

スレーブと置き換える場合は,I/O-ID 表に基づいて,全ての AS-i スレーブについて ID2=F

Hex

とする。こ

れは,使用する IC が,この規格に準拠した IC であるかとは関係ない。

注記

  このような場合,AS-i マスタは“ペリフェラルフォルトビット”を読み取らない。

C.S.2.1 の新しいオプション(例えば,ペリフェラルフォルト処理など)をもつ AS-i スレーブだけで機

能を実現でき,ほかの ID2 コードの条件(

“新しいスレーブ”のフリーサブプロファイル)に適合しない

I/O-ID 表に基づく AS-i スレーブについては,全て ID2=E

Hex

とする。

一般に,拡張 ID コード 1(拡張 ID1 コード)は使用者設定が可能であり,

A.4

A.6

で定義していない。

製造業者は,拡張 ID コード 1 のビットを全て“1”に設定しなければならない。拡張アドレスモードの場

合,製造業者は,使用者による拡張 ID コード 1 の書込みをブロックすることが許されている。こうする

ことによって,特殊な製品同士を区別できる。製造業者は,ブロックする拡張 ID コード 1 のビットを,

全て“1”に設定するか又はプロファイルに規定されたとおりに設定しなければならない。一部の拡張 ID

コード 1 は,特定のプロファイルで確定できる。ID_Code 2=F

Hex

及び ID_Code 1=F

Hex

の場合は,製造業

者が ID_Code 1 をブロックしてもよい。

A.4

標準スレーブのスレーブ  プロファイル

A.4.1

標準スレーブ用のフリープロファイル

S-X.F

A.4.1.1

S-X.F

−定義

フリープロファイルをもつ AS-i スレーブは,特定のプロファイルの定義には従わない。これらの AS-i

スレーブは,例えば,特殊な通信機能,特性又はユニークなアプリケーションを物理的に実現したものを

もつ AS-i スレーブである。しかし,これらの AS-i スレーブは,この AS-i 規格に従わなければならない。

A.4.1.2

S-X.F

コード

I/O コードは,0

Hex

∼E

Hex

の任意の値にできる。

ID コードは,F

Hex

でなければならない。

AS-i スレーブに ID2 コードが存在する場合は,

A.3.4

に基づいて,E

Hex

又は F

Hex

でなければならない。

注記

 ID=A

Hex

には,A/B スレーブを可能にする特別な機能があるため,A/B スレーブに対するフリー

プロファイルは,ID2(S-X.A.E)でしか指定することができない。

A.4.1.3

S-X.F

I/O

データ及びパラメータの意味

I/O データ及びパラメータの値に,特別な意味は定義されていない。

A.4.1.4

S-X.F

追加的な要求事項

これらの AS-i スレーブには,追加的な制約はない。

A.4.2

リモート I/O

S-X.0

A.4.2.1

S-X.0

定義

これらのプロファイルは,I/O データビットに特別な意味がなく,リモート I/O ポートとして利用する,

全ての AS-i スレーブをまとめる。各 I/O データビットは,個別のリモート I/O ビットで,ビット同士の間

に特別な関係はない。リモート I/O ポートを用いて,例えば,従来のアクチュエータ,2 及び 3 線式のセ

ンサ,その他の装置,機器などを,AS-i ネットワークに接続してもよい。これらのプロファイルは,この

規格に規定してあるとおり,AS-i 装置と AS-i スレーブとの間のインタフェース 1 で,I/O データに自由に

アクセスできる。リモート I/O 装置には,AS-i ラインからの電源供給のためのポートがあってもよい。


136 
C 8202-2:2013

注記

  装置にパラメータが用いられていない場合は,プッシュボタン(ランプ付き又はランプなし)

にも,プロファイル S-X.0 を与えることが望ましい。

A.4.2.2

S-X.0

コード

I/O コードは,0

Hex

∼E

Hex

の任意の値にできる。ただし,9

Hex

,B

Hex

及び D

Hex

は除く。

ID コードは,0

Hex

でなければならない。

A.4.2.3

S-X.0

I/O

データの意味

I/O データビットの意味は,次による。

ビット

種類

意味

コントローラ

レベル

AS-i ラインの

信号レベル

レベルの定義

D0

リモート I/O 0

1

D1

リモート I/O 0

1

D2

リモート I/O 0

1

D3

リモート I/O 0

1

D0∼D3 に特別な意味はない。I/O データビットに特別な意味はない。各 I/O データビットは,個別のリ

モート I/O ビットで,ビット同士の間に特別な関係はない。

A.4.2.4

S-X.0

パラメータの意味

パラメータビットの意味は,次による。

ビット

種類

意味

コントローラ

レベル

AS-i ラインの

信号レベル

レベルの定義

P0

パラメータ  ウォッチドッグ

機能

0 Low

ウォッチドッグ:無効

1 High

ウォッチドッグ:有効

P1

パラメータ  入力フィルタ 0

Low

入力フィルタ:入(ON)

1 High

入力フィルタ:切(OFF)

P2

パラメータ  同 期 デ ー タ の

I/O モード

0 Low

同期データの I/O モード:有効

1 High

同期データの I/O モード:無効

P3

パラメータ  未定 0

Low

未定

1 High

未定

P3 の意味については,未定とする。このパラメータを用いてはならない。

P0 は,AS-i スレーブの通信動作の連続性を監視する,ウォッチドッグ機能を無効にすること以外に用い

てはならない。

パラメータ P1 を用いて入力フィルタのスイッチを入(ON)とし,全ての入力チャンネルの入力パルス

を抑制してもよい。

この AS-i スレーブ  プロファイルに準拠する AS-i スレーブについては,パラメータビット P0,P1 及び

P2 を用いてはならない。

A.4.2.5

S-X.0

ポート及びプラグ

A.4.2.5.1

S-X.0

AS-i

ラインに対するポート

AS-i スレーブを AS-i ライン(ASI+及び ASI−)に相互接続するための接点は二つある。これらを実現

するに当たって,この規格のほかに制約するものはない。

A.4.2.5.2

S-X.0

入力データのポート


137

C 8202-2:2013

JIS C 8201-5-2

:2009 の

附属書 D

に基づいて,12 mm 又は 8 mm のプラグを用いて相互接続する場合は,

プラグは,次のようにピン配列しためす形でなければならない。

−  1 番ピン:

(+)電源

−  2 番ピン:入力データビット

−  3 番ピン:

(−)電源

−  4 番ピン:入力データビット

2 番ピン及び 4 番ピンを利用できる場合は,12 mm 又は 8 mm のプラグの 2 番ピン及び 4 番ピンを電気

的に短絡することが望ましい。この短絡部分は,簡単な工具で外せないような構造にしておかなければな

らない。

A.4.2.5.3

S-X.0

−出力データのポート

JIS C 8201-5-2

:2009 の

附属書 D

に基づいて,12 mm 又は 8 mm のプラグを用いて,能動出力(例えば,

アクチュエータへの電源など)に相互接続する場合は,プラグは,次のようにピン配列しためす形でなけ

ればならない。

−  1 番ピン:npn ロジックの場合の(+)電源

−  2 番ピン:未接続

−  3 番ピン:pnp ロジックの場合の(−)電源

−  4 番ピン:出力,パラメータなど

一方,受動出力(例えば,リレーの接点など)の場合は,プラグは次のようにピン配列したおす形でな

ければならない。

−  1 番ピン:切替え接点

−  2 番ピン:ノーマルクローズ(NC)接点

−  4 番ピン:ノーマルオープン(NO)接点

A.4.2.5.4

S-X.0

電源ポート

12 mm 又は 8 mm のプラグを用いて,補助電源又は AS-i ラインからの電源を相互接続する場合は,プラ

グは,電源の入力側についてはおす形,電源の出力側についてはめす形とし,次のようにピン配列しなけ

ればならない。

−  1 番ピン:

(+)電源

−  2 番ピン:未接続

−  3 番ピン:

(−)電源

−  4 番ピン:未接続

A.4.2.6

S-X.0

表示

リモート I/O ポートは,きょう体の表面で,利用可能なポート(I/O データビット又は AS-i からの電源

供給)を明確かつ一意的に識別するだけでなく,ポートに用いる pnp ロジック又は npn ロジックを明確に

識別しなければならない。

四つの I/O データビット D0∼D3 のポートには,1∼4 の数字を表示しなければならない。一般に,ポー

トを一意的に識別する場合は,一つの文字(例えば,入力に I,出力に O など)を用いる。大文字しか用

いてはならない。文字 A,B 及び P は,それぞれ,アンチバレント(相反)I/O,双方向性 I/O 及びパラメ

ータ出力用として取っておくことが望ましい。

A.4.2.7

S-X.0

追加的な要求事項

pnp ロジックの場合は,リモート I/O 装置のポートの電圧レベル及び電流が,

JIS B 3502

に準拠していな


138 
C 8202-2:2013

ければならない。npn ロジックの場合は,同じ

JIS B 3502

を適宜用いなければならない。

リモート I/O 装置のポートが I/O 信号を受け取ってから,AS-i ラインで利用できるようになるまでの遅

延時間の値は,入力データについては 5 ms 未満,出力データについては 20 ms 未満でなければならない。

遅延時間の実際の値を,仕様書に記載しなければならない。

リモート I/O 出力ポートには,オプションとして,通信の連続性を監視するための一体形のウォッチド

ッグ機能があってもよい。ただし,このようなウォッチドッグ機能のレスポンス時間は,40 ms 未満でな

ければならない。仕様書には,リモート I/O ポートにウォッチドッグ機能が含まれているかどうかを明記

しなければならない。

注記

  補助電源がある I/O ポートについては,補助電源のアベイラビリィティ(可用性),過負荷,短

絡などを,電子的な手段で監視してもよい。このような監視機能を用いる場合は,AS-i マスタ

との通信を禁止する,AS-i スレーブのローカルリセット機能を用いるか,又はペリフェラルフ

ォルトビットを設定する方法で実現するのがよい。また,仕様書に,リモート I/O ポートで,

この監視機能を用いることを明記するのがよい。

A.4.3

デュアル信号付のリモート I/O

S-0.1

S-3.1

及び S-8.1

A.4.3.1

S-X.1

定義

この AS-i スレーブ  プロファイルは,それぞれ二つのデータ信号をもつ,一つ又は二つの 2 進センサ又

はアクチュエータのアプリケーションを構成する。スレーブ  プロファイルによって,各センサ又はアクチ

ュエータに対する監視機能(例えば,警告,故障メッセージ,機能停止信号など)を用いることができる

ようになる。スレーブ  プロファイルには,従来の相反出力センサを,AS-i ライン又は入力及び出力用に 2

分岐する Y ケーブルに接続するためのリモート I/O 装置も含む。

A.4.3.2

S-X.1

コード

I/O コードは,0

Hex

,3

Hex

及び 8

Hex

でなければならない。

ID コードは,1

Hex

でなければならない。

A.4.3.3

S-X.1

I/O

データの意味

A.4.3.3.1

X

0

4

入力

I/O データビットの意味は,次による。

ビット

種類

意味

コントローラ

レベル

AS-i ラインの

信号レベル

レベルの定義

D0

入力

センサ 1 0

Low

物理的信号を検出しない。

1 High

物理的信号を検出

D1

入力

モニタ信号 1 0

Low

警告又は故障

1 High

正常動作

D2

入力

センサ 2 0

Low

物理的信号を検出しない。

1 High

物理的信号を検出

D3

入力

モニタ信号 2 0

Low

警告又は故障

1 High

正常動作

D0 及び D2 は,それぞれセンサ 1 及び 2 のスイッチング素子からの入力信号としてだけに用いることが

望ましい。

“レベルの定義”の列にある“物理的信号”という用語については,

A.2

で定義する。AS-i スレ

ーブが,二つのセンサを接続できる一種のリモート I/O ポートである場合は,

“物理的信号を検出”及び“物

理的信号を検出せず”という表現は,それぞれ“

(外部)センサのスイッチング素子が閉じている。

”及び

(外部)センサのスイッチング素子が開いている。

”という表現に置き換えなければならない。


139

C 8202-2:2013

D1 及び D3 は,それぞれセンサ 1 及び 2 のモニタ信号としてだけに用いることが望ましい。モニタ信号

は,例えば,対応するセンサの機能が低下している場合,危機的な状態又は故障した状態にある場合,警

告を発している場合,点検を必要としている場合などを表示できる。

モニタ信号 D1 及び D3 は,それぞれセンサの機能信号 D0 及び D2 の相反信号としてもよい。この場合,

データビットの意味は,次による。

ビット

種類

意味

コントローラ

レベル

AS-i ラインの

信号レベル

レベルの定義

D0

入力

センサ 1 0

Low

物理的信号を検出しない。

1 High

物理的信号を検出

D1

入力

モニタ信号 1 0

Low

物理的信号を検出

1 High

物理的信号を検出しない。

D2

入力

センサ 2 0

Low

物理的信号を検出しない。

1 High

物理的信号を検出

D3

入力

モニタ信号 2 0

Low

物理的信号を検出

1 High

物理的信号を検出しない。

A.4.3.3.2

X

3

2

入力及び 出力

又は X8

4

出力

AS-i スレーブがセンサ又はアクチュエータを接続できる一種のリモート I/O ポートである場合は,デー

タビットの意味は,次による。

ビット

種類

意味

コントローラ

レベル

AS-i ラインの

信号レベル

レベルの定義

D0

リモート I/O 0

1

D1

リモート I/O 0

1

D2

リモート I/O 0

1

D3

リモート I/O 0

1

D0∼D3 に特別な意味はないが,共通のポート又はプラグでは,D0/D1 又は D2/D3 の組合せだけを認め

る。I/O データビットには特別な意味はない。各 I/O データビットは,個別のリモート I/O ビットで,ビッ

ト同士の間に特別な関係はない。

A.4.3.4

S-X.1

パラメータの意味

パラメータビットの意味は,次による。

ビット

種類

意味

コントローラ

レベル

AS-i ラインの

信号レベル

レベルの定義

P0

パラメータ  ウォッチドッグ

機能

0 Low

ウォッチドッグ:無効

1 High

ウォッチドッグ:有効

P1

パラメータ  入力フィルタ 0

Low

入力フィルタ:入(ON)

1 High

入力フィルタ:切(OFF)

P2

パラメータ&