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C 8201-4-2

:2010

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義

3

3.1

  交流半導体モータ制御器に関する定義

5

3.2

  EMC の定義

10

3.3

  記号及び略語

11

4

  分類

12

5

  制御器及びスタータの特性

12

5.1

  特性の要約

12

5.2

  装置の形式

12

5.3

  主回路の定格値及び限界値

14

5.4

  使用負荷種別

16

5.5

  制御回路

18

5.6

  補助回路

18

5.7

  リレー及び引外し装置(過負荷リレー)の特性

18

5.8

  短絡保護装置(SCPD)との保護協調

20

6

  製品情報

20

6.1

  情報の性質

20

6.2

  表示

21

6.3

  取付け,操作及び保守にかかわる指示

21

7

  標準使用,取付け及び輸送条件

22

7.1

  標準使用条件

22

7.2

  輸送中及び保管中の条件

22

7.3

  取付け

22

7.4

  電気系統の妨害及び影響

22

8

  構造及び性能に関する要求事項

22

8.1

  構造に関する要求事項

22

8.2

  性能に関する要求事項

23

8.3

  EMC に関する要求事項

34

9

  試験

37

9.1

  試験の種類

37

9.2

  構造に関する要求事項に対する適合性

38

9.3

  性能に関する要求事項に対する適合性

38

附属書 A(規定)端子の表示及び識別

54


C 8201-4-2

:2010  目次

(2)

ページ

附属書 B(空欄)

56

附属書 C(規定)スタータとこれと組み合わせる短絡保護装置(SCPD)との間の

    交差電流における協調

57

附属書 D(規定)放射エミッション試験に対する要求事項

61

附属書 E(参考)CISPR 11 による放射エミッション限度値に等価な送信電力への変換方法

63

附属書 F(参考)動作性能

64

附属書 G(参考)制御回路構成の例

67

附属書 H(参考)製造業者と使用者との間で協定を必要とする項目

69

附属書 I(規定)半導体モータ制御器及びスタータの短絡試験用に変更した試験回路

70

附属書 J(参考)バイパス式半導体制御器の試験のフローチャート

72

附属書 K(規定)電子式過負荷リレーの拡張機能

73

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表

77


C 8201-4-2

:2010

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機工業会(JEMA)から,工

業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済

産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS C 8201

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

8201-1

  第 1 部:通則

JIS

C

8201-2-1

  第 2-1 部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)

JIS

C

8201-2-2

  第 2-2 部:漏電遮断器

JIS

C

8201-3

  第 3 部:開閉器,断路器,断路用開閉器及びヒューズ組みユニット

JIS

C

8201-4-1

  第 4-1 部:接触器及びモータスタータ:電気機械式接触器及びモータスタータ

JIS

C

8201-4-2

  第 4-2 部:接触器及びモータスタータ:交流半導体モータ制御器及びスタータ

JIS

C

8201-4-3

  第 4-3 部:接触器及びモータスタータ:非モータ負荷用交流半導体制御器及び接触器

JIS

C

8201-5-1

  第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 1 節:電気機械式制御回路機器

JIS

C

8201-5-2

  第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 2 節:近接スイッチ

JIS

C

8201-5-5

  第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 5 節:機械的ラッチング機能をもつ電気的非

常停止機器

JIS

C

8201-5-8

  第 5-8 部:制御回路機器及び開閉素子−3 ポジションイネーブルスイッチ

JIS

C

8201-5-101

  第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 101 節:接触器形リレー及びスタータの補

助接点

JIS

C

8201-7-1

  第 7 部:補助装置−第 1 節:銅導体用端子台


C 8201-4-2

:2010  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 C

8201-4-2

:2010

低圧開閉装置及び制御装置−

第 4-2 部:接触器及びモータスタータ:

交流半導体モータ制御器及びスタータ

Low-voltage switchgear and controlgear

−Part 4-2: Contactors and

motor-starters

−AC semiconductor motor controllers and starters

序文

この規格は,2007 年に第 2.2 版として発行された IEC 60947-4-2 を基とし,我が国の実情を考慮して,

技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。また,JIS C 8201-1 で規定する通則の箇条は,この規格にも

適用する。この規格で,引用する通則の箇条,表,図及び附属書は,例えば,JIS C 8201-1 の 1.2.3JIS C 

8201-1

表 又は JIS C 8201-1 の附属書 のように,JIS C 8201-1 に関連することを示して区別する。

1

適用範囲

この規格は,定格電圧が交流 1 000 V 以下の回路に接続を意図する交流半導体モータ制御器(以下,制

御器という。

)及び交流半導体モータスタータ(以下,スタータという。

)について規定する。また,直列

機械式開閉機器を含んでもよい。

この規格は,バイパス開閉機器の使用の有無に関係なく,制御器及びスタータの特性を示す。

この規格で取り扱う制御器及びスタータは,通常,短絡電流を遮断するように設計されているとは限ら

ない。したがって,適切な短絡保護(8.2.5 参照)は,設備の一部ではあっても,必ずしも半導体制御器又

はスタータの一部である必要はない。

この規格は,別個の短絡保護装置と組み合わせる制御器及びスタータに対する要求事項を規定する。

この規格は,次には適用しない。

−  定常速度以外のモータ速度での交流モータの連続運転

−  非モータ負荷制御用半導体接触器(JIS C 8201-1 の 2.2.13 参照)を含む半導体装置

−  IEC 60146 シリーズに規定する半導体電力変換装置

制御器及びスタータにおいて用いる接触器,過負荷リレー及び制御回路装置は,関連する製品規格の要

求事項に適合することが望ましい。機械式開閉機器を用いる場合は,個別製品規格の要求事項及びこの規

格の追加要求事項に適合することが望ましい。

過負荷保護に直接関連しない拡張機能は,

附属書 による。

この規格の目的は,次の事項を規定することにある。

a)

制御器,スタータ及びこれらの組合せ装置の特性


2

C 8201-4-2

:2010

b)

制御器又はスタータが適合しなければならない次の条件

−  動作及び挙動

−  耐電圧性能

−  該当する場合,それらのエンクロージャの保護等級

−  構造

c)

これらの条件に適合することを確認する,試験項目及び試験方法

d)

装置又は製造業者発行の資料で表示しなければならない情報

注記 1  我が国の配電電圧は,関係法規において,低圧は交流 600 V 以下と規定している。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60947-4-2:2007

,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 4-2: Contactors and

motor-starters−AC semiconductor motor controllers and starters(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 3502

  プログラマブルコントローラ−装置への要求事項及び試験

注記  対応国際規格:IEC 61131-2:2003,Programmable controllers−Part 2: Equipment requirements and

tests(MOD)

JIS C 8201-1:2007

  低圧開閉装置及び制御装置−第 1 部:通則

注記  対応国際規格:IEC 60947-1:2004,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 1: General rules

(MOD)

JIS C 8201-5

(すべての部)低圧開閉装置及び制御装置−第 5 部:制御回路機器及び開閉素子

注記  対応国際規格:IEC 60947-5 (all parts),Low-voltage switchgear and controlgear−Part 5(IDT)

JIS C 8269-1

  低電圧ヒューズ−第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60269-1:1986,Low-voltage fuses−Part 1: General requirements 並びに

Amendment 1 (1994)  及び Amendment 2 (1995)(IDT)

JIS C 60050-161

  EMC に関する IEV 用語

注記  対応国際規格:IEC 60050-161:1990,International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 161:

Electromagnetic compatibility(IDT)

JIS C 60664

(すべての部)  低圧系統内機器の絶縁協調

注記  対応国際規格:IEC 60664 (all parts),Insulation coordination for equipment within low-voltage

systems(IDT)

JIS C 61000-3-2

  電磁両立性−第 3-2 部:限度値−高調波電流発生限度値(1 相当たりの入力電流が

20 A 以下の機器)

注記  対応国際規格:IEC 61000-3-2:2005,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 3-2: Limits−

Limits for harmonic current emissions (equipment input current ≤ 16 A per phase)(MOD)

JIS C 61000-4-2

  電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 2 節:静電気放電イミュニティ試験


3

C 8201-4-2

:2010

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-2:1995,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4: Testing and

measurement techniques−Section 2: Electrostatic discharge immunity test 並びに Amendment 1

(1998)  及び Amendment 2 (2000)(IDT)

JIS C 61000-4-3

  電磁両立性−第 4-3 部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-3:2006,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-3: Testing and

measurement techniques−Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-4

  電磁両立性−第 4-4 部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バー

ストイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-4:2004,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-4: Testing and

measurement techniques−Electrical fast transient/burst immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-5

  電磁両立性−第 4-5 部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-5:2005,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-5: Testing and

measurement techniques−Surge immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-6

  電磁両立性−第 4-6 部:試験及び測定技術−無線周波電磁界によって誘導する伝導

妨害に対するイミュニティ

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-6:2003,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-6: Testing and

measurement techniques−Immunity to conducted disturbances, induced by radio-frequency fields 及

び Amendment 1 (2004)(MOD)

JIS C 61000-4-11

  電磁両立性−第 4-11 部:試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び電圧

変動に対するイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-11,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-11: Testing and

measurement techniques−Voltage dips, short interruptions and voltage variations immunity tests

(IDT)

IEC 60034-1:2004

,Rotating electrical machines−Part 1: Rating and performance

IEC 60146 (all parts)

,Semiconductor convertors

IEC 60255 (all parts)

,Measuring relays and protection equipment

IEC 60410

,Sampling plans and procedures for inspection by attributes

IEC 60417

,Graphical symbols for use on equipment

IEC/TR 61000-2-1

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 2: Environment−Section 1: Description of

the environment−Electromagnetic environment for low-frequency conducted disturbances and signalling

in public power supply systems

CISPR 11

,Industrial, scientific and medical equipment−Radio-frequency disturbance characteristics−Limits

and methods of measurement

CISPR 14-1

,Electromagnetic compatibility−Requirements for household appliances, electric tools and similar

apparatus−Part 1: Emission

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8201-1 の箇条 2(用語及び定義)によるほか,次による。

定義の五十音順の索引

インヒビット時間(Inhibit time)

3.1.26


4

C 8201-4-2

:2010

運転制御(Controlled running)

3.1.7

O 動作(O operation)

3.1.31

オフ時間(OFF-time)

3.1.28

オフ状態(OFF-state)

3.1.12

オフ状態漏れ電流(OFF-state leakage current)

3.1.13

オン時間(ON-time)

3.1.27

オン状態(ON-state)

3.1.9

開路位置(Open position)

3.1.2.3

加速制御(Controlled acceleration)

3.1.5

過渡(トランジェント)

[Transient (adjective and noun)]

3.2.6

過負荷電流波形(Overload current profile)

3.1.17

完全オン状態[Full-on (state of controllers)]

3.1.10

欠相検出機能付き過負荷リレー又は引外し装置(Phase loss sensitive overload relay or release)  3.1.21

減速制御(Controlled deceleration)

3.1.6

交流半導体モータ制御器(AC semiconductor motor controller)

3.1.1.1

最小負荷電流(Minimum load current)

3.1.11

CO 動作(CO operation)

3.1.30

ジャム検出機能付き電子式過負荷リレー(Jam sensitive electronic overload relay)

3.1.25

推定拘束ロータ電流(Prospective locked rotor current)

3.1.8

ストール検出機能付き電子式過負荷リレー(Stall sensitive electronic overload relay)

3.1.24

(制御器の)動作[Operation (of a controller)]

3.1.14

(制御器の)動作サイクル[Operating cycle (of a controller)]

3.1.15

(制御器又はスタータの)引外し動作[Tripping operation (of a controller or starter)]

3.1.19

定格インデックス(Rating index)

3.1.18

電圧サージ(Voltage surge)

3.2.8

電磁エミッション(Electromagnetic emission)

3.2.2

電磁妨害(Electromagnetic disturbance)

3.2.3

電磁両立性(EMC)

(Electromagnetic compatibility)

3.2.1

電流制限機能(Current-limit function)

3.1.3

動作能力(Operating capability)

3.1.16

トリップフリーの制御器又はスタータ(Trip-free controller or starter)

3.1.20

バイパス制御器(Bypassed controller)

3.1.29

ハイブリッドモータ制御器又はハイブリッドモータスタータ,フォーム HxA(ここに,x=1,2 又は 3)

[Hybrid motor controllers or starters, form HxA (where x=1, 2 or 3)]

3.1.2.1

ハイブリッドモータ制御器又はハイブリッドモータスタータ,フォーム HxB(ここに,x=1,2 又は 3)

[Hybrid motor controllers or starters, form HxB (where x=1, 2 or 3)]

3.1.2.2

バースト(パルス又は振動の)

[Burst (of pulses or oscillations)]

3.2.7

半導体じか入れ(DOL)モータ制御器(フォーム 3)

[Semiconductor direct-on-line (DOL) motor controller (form 3)]

3.1.1.1.3

半導体ソフト始動モータ制御器(フォーム 2)


5

C 8201-4-2

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[Semiconductor soft-start motor controller (form 2)]

3.1.1.1.2

半導体モータスタータ(フォーム 1,フォーム 2 及びフォーム 3)

[Semiconductor motor starter (form 1, form 2, form 3)]

3.1.1.2

半導体モータ制御器(フォーム 1)

[Semiconductor motor controller (form 1)]

3.1.1.1.1

負荷制御(Manoeuvre)

3.1.4

不足電圧リレー又は引外し装置(Under-voltage relay or release)

3.1.23

不足電流リレー又は引外し装置(Under-current relay or release)

3.1.22

無線周波障害(RFI)

[Radio frequency interference, RFI (abbreviation)]

3.2.5

無線(周波)妨害[Radio (frequency) disturbance]

3.2.4

3.1

交流半導体モータ制御器に関する定義

3.1.1

交流半導体モータ制御器及びスタータ(図 参照)

3.1.1.1

交流半導体モータ制御器(AC semiconductor motor controller)

交流モータの始動機能及びオフ状態を供給する半導体開閉機器(JIS C 8201-1 の 2.2.3 参照)

注記 1  オフ状態の半導体モータ制御器は,危険なレベルの漏れ電流(3.1.13 参照)が流れているた

め,負荷端子は,常に充電状態にあると考えることが望ましい。

注記 2  電流がゼロ点を通過する回路において,そのゼロ点に続く電流を閉路しなければ,遮断して

いることと等しい。

3.1.1.1.1

半導体モータ制御器(フォーム 1)[Semiconductor motor controller (form 1)]

製造業者が指定したすべての始動方法をもち,交流モータの負荷制御,加速制御,運転又は減速制御の

すべての組合せをもつ交流半導体モータ制御器。完全オン状態があってもよい。

3.1.1.1.2

半導体ソフト始動モータ制御器(フォーム 2)[Semiconductor soft-start motor controller (form 2)]

始動機能が加速制御を含む電圧及び/又は電流徐昇に限定し,追加の制御機能が完全オン状態になるこ

とに限定した交流半導体モータ制御器。

3.1.1.1.3

半導体じか入れ(DOL)モータ制御器(フォーム [Semiconductor direct-on-line (DOL) motor controller (form

3)]

全電圧を印加する非徐昇始動方法だけに限定し,追加の負荷制御が完全オン状態になることに限定した

交流半導体モータ制御器。

3.1.1.2

半導体モータスタータ(フォーム 1,フォーム 及びフォーム 3

[Semiconductor motor starter (form 1, form

2, form 3)]

適切な過負荷保護を備えユニット化した交流半導体モータ制御器。


6

C 8201-4-2

:2010

機器

回路構成例

半導体モータ制御器

(フォーム 1,2,3)

半導体モータスタータ

(フォーム 1,2,3)

ハイブリッドモータ制御器 
フォーム HxA

a)

(ここに,x=1,2 又は 3)

ハイブリッドモータ制御器 
フォーム HxB

b)

(ここに,x=1,2 又は 3)

バイパス制御器

バイパスハイブリッドモー

タ制御器

c)

ハイブリッドモータスター

フォーム H1A 又は H1B

モータ過負荷保護付き

フォーム H2A 又は H2B

モータ過負荷保護付き

フォーム H3A 又は H3B

モータ過負荷保護付き

a)

  制御器及び直列機械式開閉機器に対する二つの独立した制御。

b)

  直列機械式開閉機器に対するただ一つの制御。

c)

  ほかの構成では,試験は,製造業者と使用者との合意によって行ってもよい。

図 1−半導体モータ制御器の構成

U

c

U

e

T

L

U

c

U

e

T

L

U

c2

U

e

T

L

U

c1

並列機械式接点

半導体制御器(フォーム 1,2,3)

T

L

並列機械式接点

直列機械式接点

半導体制御器

ハイブリッドモータ制御器

(フォーム HxA,HxB)

T

L

U

e

T

L

U

c1


7

C 8201-4-2

:2010

表 1−半導体モータ制御器の機能

機器

フォーム 1

フォーム 2

フォーム 3

半導体モータ制御器

−  オフ状態

−  始動機能 
−  負荷制御 
−  加速制御

−  運転 
−  完全オン 
−  減速制御

−  オフ状態

−  始動機能 
−  加速制御 
−  完全オン

適用外

半導体じか入れ 
(DOL)モータ制御器

適用外

適用外

−  オフ状態 
−  始動機能 
−  完全オン

半導体モータ 
スタータ

モータ過負荷保護付きフ
ォーム 1 制御器

モータ過負荷保護付きフ
ォーム 2 制御器

適用外

半導体じか入れ 
(DOL)モータスタータ

適用外

適用外

モータ過負荷保護付きフ
ォーム 3 じか入れ

(DOL)モータ制御器

ハイブリッドモータ制御器

フォーム HxA

a)

(ここに,x=1,2 又は 3)

H1A: 
−  開路 
−  オフ状態 
−  始動機能

−  負荷制御 
−  加速制御 
−  運転

−  完全オン 
−  減速制御

H2A: 
−  開路 
−  オフ状態 
−  始動機能

−  加速制御 
−  完全オン

H3A: 
−  開路 
−  オフ状態 
−  始動機能

−  完全オン

ハイブリッドモータ制御器

フォーム HxB

b)

(ここに,x=1,2 又は 3)

H1B: 
−  開路 
−  始動機能 
−  負荷制御

−  加速制御 
−  運転 
−  完全オン

−  減速制御

H2B: 
−  開路 
−  始動機能 
−  加速制御

−  完全オン

H3B: 
−  開路 
−  始動機能 
−  完全オン

ハイブリッドモータスター

フォーム H1A 又は H1B

モータ過負荷保護付き

フォーム H2A 又は H2B

モータ過負荷保護付き

フォーム H3A 又は H3B

モータ過負荷保護付き

a)

  制御器及び直列機械式開閉機器に対する二つの独立した制御。

b)

  直列機械式開閉機器に対するただ一つの制御。

3.1.2

ハイブリッドモータ制御器及びハイブリッドモータスタータ(図 参照)

3.1.2.1

ハイブリッドモータ制御器又はハイブリッドモータスタータ,フォーム HxA(ここに,x1又は 3

[Hybrid motor controllers or starters, form HxA (where x=1, 2 or 3)]

一つのユニットとして機械式開閉機器と半導体モータ制御器を直列に接続したフォーム 1,

2 又は 3 の制

御器又はスタータ。個々の制御指令を直列機械式開閉機器,及び半導体モータ制御器又はスタータに与え

る。モータ制御器又はスタータは,フォームごとのすべての制御機能をもち,開路位置をもつ。


8

C 8201-4-2

:2010

3.1.2.2

ハイブリッドモータ制御器又はハイブリッドモータスタータ,フォーム HxB(ここに,x1又は 3

[Hybrid motor controllers or starters, form HxB (where x=1, 2 or 3)]

一つのユニットとして機械式開閉機器と半導体モータ制御器を直列に接続したフォーム 1,

2 又は 3 の制

御器又はスタータ。一つの制御指令を直列機械式開閉機器,及び半導体モータ制御器又はスタータの両方

に与える。モータ制御器は,フォームごとのすべての制御機能をもつが,オフ状態はない。

3.1.2.3

開路位置(Open position)

直列機械式開閉機器が開路位置にある場合のハイブリッド半導体モータ制御器及びスタータの状態(JIS 

C 8201-1

の 2.4.21 参照)

3.1.3

電流制限機能(Current-limit function)

モータ電流を特定値に制限する制御器の能力。

ただし,

短絡状態の瞬間電流を制限する能力は含まない。

3.1.4

負荷制御(Manoeuvre)

特性を明示し,

制御しなければならない電流の変化を引き起こす意図的な操作

(例えば,

寸動及び制動)

注記 1  始動は,個別に規定する必す(須)の負荷制御である。

注記 2  交流半導体モータ制御器又はスタータによって行う遮断動作は,この規格の適用範囲内の負

荷制御である。

3.1.5

加速制御(Controlled acceleration)

モータに印加する電圧を操作することによって,モータ速度が増大する間のモータの制御。

3.1.6

減速制御(Controlled deceleration)

モータに印加する電圧を操作することによって,モータ速度が減少する間のモータの制御。

3.1.7

運転制御(Controlled running)

モータが通常速度で回転している間のモータに印加する電圧を操作するモータ性能の制御(例えば,省

エネルギー)

3.1.8

推定拘束ロータ電流,I

LRP

(Prospective locked rotor current)

ロータが拘束されたモータに定格電圧を印加したときに流れる推定電流(JIS C 8201-1 の 2.5.5 参照)

3.1.9

オン状態(ON-state)

主回路電流が流れるときの制御器の状態。

3.1.10

完全オン状態[Full-on (state of controllers)]

負荷に全電圧を印加したときの制御器の状態。

3.1.11

最小負荷電流(Minimum load current)


9

C 8201-4-2

:2010

制御器がオン状態を正常に維持するために必要な主回路の最小電流。

注記  最小負荷電流は,実効値で表すことが望ましい。

3.1.12

オフ状態(OFF-state)

制御信号がなく,オフ状態漏れ電流を超える電流が主回路に流れないときの制御器の状態。

3.1.13

オフ状態漏れ電流,I

L

(OFF-state leakage current)

オフ状態の制御器の主回路を流れる電流。

3.1.14

制御器の)動作[Operation (of a controller)]

オン状態からオフ状態への変化又はその逆の変化。

3.1.15

制御器の)動作サイクル[Operating cycle (of a controller)]

ある状態からほかの状態になり,それから最初の状態に戻る一連の動作。

注記  動作サイクルを形成しない一連の動作は,動作シリーズと呼ぶ。

3.1.16

動作能力(Operating capability)

規定の条件の下で,故障なく一連の動作サイクルを行う能力。

3.1.17

過負荷電流波形(Overload current profile)

過負荷電流に対応する要求事項を規定する短時間の電流−時間波形。5.3.5.1 を参照。

3.1.18

定格インデックス(Rating index)

定格使用電流,対応する使用負荷種別,過負荷電流波形及び責務サイクル又はオフ時間を規定様式で表

した定格情報。6.1 e)  を参照。

3.1.19

制御器又はスタータの)引外し動作[Tripping operation (of a controller or starter)]

制御信号でオフ状態(HxB ハイブリッドモータ制御器又はハイブリッドモータスタータの場合は,開路

位置)を確立し,維持するための動作。

3.1.20

トリップフリーの制御器又はスタータ(Trip-free controller or starter)

引外し条件が存在するとき,オフ状態となること及び維持することを妨げることができない制御器又は

スタータ。

注記  フォーム HxB の場合は,“オフ状態”を“開路位置”に置き換える。

3.1.21

欠相検出機能付き過負荷リレー又は引外し装置(Phase loss sensitive overload relay or release)

過負荷及び欠相の場合にも規定の要求事項に従って動作する多極形過負荷リレー又は引外し装置。

3.1.22

不足電流リレー又は引外し装置(Under-current relay or release)

電流が,あらかじめ設定した値未満になったとき,自動的に動作するリレー又は引外し装置。


10

C 8201-4-2

:2010

3.1.23

不足電圧リレー又は引外し装置(Under-voltage relay or release)

印加電圧が,あらかじめ設定した値未満になったとき,自動的に動作するリレー又は引外し装置。

3.1.24

ストール検出機能付き電子式過負荷リレー(Stall sensitive electronic overload relay)

特定の始動時間の間に,電流があらかじめ設定した値以下に減少しない場合,又はあらかじめ設定した

時間の後に,モータが回転していないということを検知したときに動作する電子式過負荷リレー。

注記  ストールは,始動時にロータがロックすることをいう。

3.1.25

ジャム検出機能付き電子式過負荷リレー(Jam sensitive electronic overload relay)

特定の運転時間に,あらかじめ設定した過負荷電流値を超えたとき,動作する電子式過負荷リレー。

注記  ジャムの説明:電流が始動時間終了後にモータのロータをロックしたときの電流値に達するよ

うな極度の過負荷状態。

3.1.26

インヒビット時間(Inhibit time)

リレーのトリップ機能が働かない時延期間(調整可能でもよい。

3.1.27

オン時間(ON-time)

制御器に,例えば,

図 F.1 のように負荷が加わっている時間(附属書 参照)。

3.1.28

オフ時間(OFF-time)

制御器から,例えば,

図 F.1 のように負荷が外れている時間(附属書 参照)。

3.1.29

バイパス制御器(Bypassed controller)

機械式開閉装置の主回路接点が,半導体開閉装置の主回路端子と並列に接続され,かつ,二つの開閉装

置の操作手段は協調が保たれている装置。

3.1.30

CO

動作(CO operation)

供試品が回路を閉じることによって,短絡保護装置(SCPD)が回路を遮断する動作。

3.1.31

O

動作(O operation)

閉路位置の供試品が回路を閉じることによって,短絡保護装置(SCPD)が回路を遮断する動作。

3.2

EMC

の定義

各種の EMC の定義は,JIS C 60050-161 による。より詳細な情報は,IEC/TR 61000-2-1 による。便宜性

及び混乱回避のため JIS C 60050-161 から主な定義の幾つかを次に示す。

3.2.1

電磁両立性(EMC)(Electromagnetic compatibility)

装置又はシステムの存在する環境において,許容できないような電磁妨害をいかなるものに対しても与

えず,かつ,その電磁環境において満足に機能するための装置又はシステムの能力(JIS C 60050-161 

161-01-07


11

C 8201-4-2

:2010

3.2.2

電磁エミッション(Electromagnetic emission)

ある発生源から電磁エネルギーを放出する現象(JIS C 60050-161 161-01-08

3.2.3

電磁妨害(Electromagnetic disturbance)

機器,装置若しくはシステムの性能を低下させる可能性があり,又は生物・無生物にかかわらずすべて

のものに悪影響を及ぼす可能性がある電磁現象(JIS C 60050-161 161-01-05

注記  電磁妨害は,電磁雑音,不要信号又は伝搬媒質自体の変化である場合がある。

3.2.4

無線(周波)妨害[Radio (frequency) disturbance]

無線周波数の成分をもつ電磁妨害(JIS C 60050-161 161-01-13

3.2.5

無線周波障害(RFI)[Radio frequency interference, RFI (abbreviation)]

無線周波妨害によって引き起こされる希望信号の受信品質の低下(JIS C 60050-161 161-01-14

注記  英語の術語“interference(障害)”及び“disturbance(妨害)”は,しばしば区別なく用いられる。

また,

“radio frequency interference(無線周波障害)

”という表現は,無線周波妨害又は不要信

号に対して通常用いられる。

3.2.6

過渡(トランジェント)[Transient (adjective and noun)]

対象とする時間スケールに比べて短い時間間隔で,二つの連続する定常状態の間を変化する現象若しく

は量に関係するもの,又はその呼称(JIS C 60050-161 161-02-01

3.2.7

バースト(パルス又は振動の)[Burst (of pulses or oscillations)]

ある限られた個数が異なるパルスから成るパルス列又は限られた時間の間継続する振動(JIS C 

60050-161 161-02-07

3.2.8

電圧サージ(Voltage surge)

電圧の急激な上昇の後,ゆっくりと低下する特徴をもった,送電線又は回路を伝搬する過渡的な電圧波

形(JIS C 60050-161 161-08-11

3.3

記号及び略語

A

f

最終周囲温度(9.3.3.3.4

C

f

最終ケース温度(9.3.3.3.4

EMC

電磁両立性

EUT

供試機器

I

c

閉路及び遮断電流(

表 13

I

e

定格使用電流(5.3.2.3

I

F

阻止及び転流能力試験後の漏れ電流(9.3.3.6.3

I

init

初期試験電流(9.3.3.6.2

I

L

オフ状態漏れ電流(3.1.13

I

LRP

推定拘束ロータ電流(3.1.8


12

C 8201-4-2

:2010

I

O

阻止及び転流能力試験前の漏れ電流(9.3.3.6.3

I

th

開放熱電流(5.3.2.1

I

the

閉鎖熱電流(5.3.2.2

I

u

定格連続電流(5.3.2.4

SCPD

短絡保護装置

U

c

定格制御回路電圧(5.5

U

e

定格使用電圧(5.3.1.1

U

i

定格絶縁電圧(5.3.1.2

U

imp

定格インパルス耐電圧(5.3.1.3

U

r

商用周波回復電圧(

表 11

U

s

定格制御電源電圧(5.5

4

分類

分類の基準に用いる全事項は,5.2 による。

5

制御器及びスタータの特性

5.1

特性の要約

制御器及びスタータの特性は,製造業者が使用者に次の項目から該当項目を明示しなければならない。

−  装置の形式(5.2 参照)

−  主回路の定格値及び限界値(5.3 参照)

−  使用負荷種別(5.4 参照)

−  制御回路(5.5 参照)

−  補助回路(5.6 参照)

−  リレー及び引外し装置の形式及び特性(5.7 参照)

−  短絡保護装置(SCPD)との保護協調(5.8 参照)

5.2

装置の形式

装置の形式は,次の項目を明示しなければならない。

5.2.1

装置のフォーム

制御器及びスタータのフォーム(3.1.1 及び 3.1.2 参照)

5.2.2

極数

5.2.2.1

主回路の極数

5.2.2.2

動作が半導体開閉素子によって制御される場合の主回路の極数

5.2.3

電流の種類

交流専用とする。

5.2.4

絶縁媒体(空気,真空など)

ハイブリッドモータ制御器及びスタータの機械式開閉機器に対してだけ適用する。

5.2.5

装置の動作条件

5.2.5.1

動作方法

動作方法の例は,次による。


13

C 8201-4-2

:2010

−  対称的に制御した制御器(完全に位相を制御した半導体など)

−  非対称的に制御した制御器(サイリスタ,ダイオードなど)

5.2.5.2

制御方法

制御方法の例は,次による。

−  自動(パイロットスイッチ又はシーケンス制御によるもの)

−  非自動(押しボタンスイッチによるもの)

−  半自動(部分的自動で部分的非自動のもの)

5.2.5.3

接続方法

接続方法の例は,次による。

例  (図 参照)

−  モータはデルタ結線,サイリスタは巻線と直列に接続

−  モータはスター結線,サイリスタはデルタ結線

−  モータはデルタ結線,サイリスタは巻線と電源との間に接続

a)

  モータはデルタ結線,サイリスタは巻線と直列に接続 

b)

  モータはスター結線,サイリスタはデルタ結線 

図 2−接続方法


14

C 8201-4-2

:2010

c)

  モータはデルタ結線,サイリスタは巻線と電源との間に接続 

図 2−接続方法(続き)

5.3

主回路の定格値及び限界値

制御器及びスタータの定格値及び限界値は,5.3.15.3.6 に従って明示しなければならない。ただし,試

験によっては,適合する値をすべて設定する必要はない。

5.3.1

定格電圧

制御器及びスタータの定格電圧は,次による。

5.3.1.1

定格使用電圧(U

e

JIS C 8201-1

の 4.3.1.1(定格使用電圧)による。

5.3.1.2

定格絶縁電圧(U

i

JIS C 8201-1

の 4.3.1.2(定格絶縁電圧)による。

5.3.1.3

定格インパルス耐電圧(U

imp

JIS C 8201-1

の 4.3.1.3(定格インパルス耐電圧)による。

5.3.2

電流

制御器及びスタータの電流は,次による。

5.3.2.1

開放熱電流(I

th

JIS C 8201-1

の 4.3.2.1(開放熱電流)による。

5.3.2.2

閉鎖熱電流(I

the

JIS C 8201-1

の 4.3.2.2(閉鎖熱電流)による。

5.3.2.3

定格使用電流(I

e

制御器及びスタータの定格使用電流 I

e

は,装置が完全オン状態で,定格使用電圧(5.3.1.1 参照)

,定格

周波数(5.3.3 参照)

,定格責務(5.3.4 参照)

,使用負荷種別(5.4 参照)及び過負荷特性(5.3.5 参照)を考

慮した標準使用電流とする。エンクロージャの保護等級も考慮する必要がある。

5.3.2.4

定格連続電流(I

u

JIS C 8201-1

の 4.3.2.4(定格連続電流)による。

5.3.3

定格周波数

JIS C 8201-1

の 4.3.3(定格周波数)による。

5.3.4

定格責務

定格責務は,標準的なものとして,次がある。


15

C 8201-4-2

:2010

5.3.4.1

8

時間責務

制御器及びスタータが完全オン状態で,装置が熱平衡状態に達し,8 時間以下で,遮断することなく定

常電流を通電する責務。

5.3.4.2

連続責務

制御器及びスタータが完全オン状態で,8 時間を超えて(数週間,数箇月又は数年)

,遮断することなく

定常電流を通電する責務。

5.3.4.3

反復責務又は間欠責務

JIS C 8201-1

の 4.3.4.3(反復責務又は間欠責務)の最初の段落を,次のように修正して適用する。

“制御器及びスタータが完全オン状態で,無通電期間との関係が規定する通電期間をもつ責務。その通

電期間及び無通電期間は,両方とも,装置が熱平衡状態に達するよりも短い時間である。

5.3.4.4

一時的責務

制御器及びスタータが熱平衡状態に到達するよりも短い時間の間,完全オン状態を維持し,機器が冷却

媒体と同じ温度まで低下するのに十分な無通電期間をもつ責務。一時的責務の標準値は,次による。

30 秒,1 分,3 分,10 分,30 分,60 分及び 90 分

5.3.4.5

周期的責務

JIS C 8201-1

の 4.3.4.5(周期的責務)による。

5.3.4.6

責務サイクルの値及び記号

責務サイクルは,二つの記号 及び によって表す。これによって,冷却時間も設定される。

F

は,オン時間の全期間に対する比を百分率で表す。の推奨値を,次に示す。

F

=1,5,15,25,40,50,60,70,80,90,99(%)

S

は,毎時動作サイクル数である。の推奨値を,次に示す。

S

=1,2,3,4,5,6,10,20,30,40,50,60(動作サイクル/時)

注記  製造業者は,及び/又は の推奨値のほかの値を設定してもよい(附属書 参照)。

5.3.5

通常負荷及び過負荷特性

JIS C 8201-1

の 4.3.5.3(定格遮断容量)以降に,以下の項目を追加して適用する。

5.3.5.1

過負荷電流波形

過負荷電流波形は,制御された過負荷電流における電流−時間の関係によって与える。これは,二つの

記号,及び T

x

によって表す。

X

は過負荷電流比で,

表 から選択する定格使用電流(I

e

)の倍数であり,過負荷状態での始動,運転又

は負荷制御の使用電流の最大値を表す。電流制限機能を備えない場合は,X

I

LRP

/I

e

である。

X

I

e

の所定値を超えることがある電源周波数の 10 サイクル以下の意図的な過電流(例えば,ブースト,

キックスタートなど)は,過電流波形としては無視する。

T

x

は,始動,動作及び負荷制御の間の制御された過負荷電流の持続時間の和を示す(

表 参照)。

スタータの場合,T

x

は過負荷リレーの許容最小動作時間である。

5.3.5.2

動作能力

動作能力は,使用負荷種別,過負荷電流波形,特定の責務サイクルに従った標準負荷及び過負荷状態に

おける全電圧状態での,次のものの複合した能力を表す。

−  オン状態における電流転流及び通電

−  オフ状態(阻止)の確立及び維持

動作能力は,次によって特性を明らかにする。


16

C 8201-4-2

:2010

−  定格使用電圧(5.3.1.1 参照)

−  定格使用電流(5.3.2.3 参照)

−  定格責務(5.3.4 参照)

−  過負荷電流波形(5.3.5.1 参照)

−  使用負荷種別(5.4 参照)

要求事項は,8.2.4.1 による。

5.3.5.3

始動,停止及び負荷制御特性

かご形モータ及び密閉形冷媒モータを制御する制御器,並びにスタータのための代表的な使用条件は,

次による。

5.3.5.3.1

かご形モータ及び密閉形冷媒モータの始動特性

かご形モータ及び密閉形冷媒モータの始動特性は,次による。

a)

通常速度への加速制御,停止への減速制御又は制御器をオフにしない一時的負荷制御を任意に組み合

わせる位相制御を含む一方向の回転(AC-53a,AC-58a)

b)

通常速度へ加速制御する位相制御を含む一方向の回転。制御器及びスタータは,間欠責務用(AC-53b,

AC-58b)だけに適用する。例えば,始動後,モータは,電力半導体をバイパスする回路に接続しても

よい。

2 方向の回転は,この規格の対象ではないが,選択した方法に対して適切な個別規格で適用される方法

で制御器又はモータへの接続を反転させることで実施してもよい。

また,2 方向の回転は,制御器又はスタータ内で反転する位相によって実施してもよい。この操作に対

する要求は,それぞれの適用で変化する。したがって,これは製造業者と使用者との合意による。

制御器及びスタータの制御のために,始動,停止及び何らかの負荷制御を行う間の電流は,

表 11 に示す

推定拘束ロータ電流の通常値とは異なる。

5.3.5.3.2

ステータ励磁制御器をもつ加減抵抗ロータスタータの始動特性(AC-52aAC-52b

スタータは,スリップリングモータのステータ巻線を減電圧励磁することによって,ロータ回路に要求

される開閉ステップの数を減らすために用いることができる。負荷トルク,慣性及び始動の厳しさによる

が,ほとんどの適用において,1 段又は 2 段の始動ステップで十分となる。

注記  この規格が対象とするスタータ及び制御器を,ロータ回路では用いない。したがって,ロータ

回路は従来の方法で制御しなければならない。加減抵抗ロータスタータのロータ回路に対する

関連製品規格を適用することが望ましい。

5.3.6

定格条件付短絡電流

JIS C 8201-1

の 4.3.6.4(定格条件付短絡電流)による。

5.4

使用負荷種別

JIS C 8201-1

の 4.4(使用負荷種別)に,次の事項を追加して適用する。

制御器及びスタータの使用負荷種別の推奨を

表 に示す。表 に記載がない使用負荷種別は,受渡当事

者間の合意による。受渡当事者間の合意は,製造業者のカタログ又は資料に記載する情報で決定してもよ

い。

各使用負荷種別(

表 参照)は,表 3,表 9,表 10 及び表 11 に示す電流値,電圧値,力率及びほかのデ

ータ,並びにこの規格で規定する試験条件による特性をもつ。

使用負荷種別の識別文字の第一数字は,半導体モータ開閉機器(例えば,この規格の中では制御器又は

スタータ)を示す。第二数字は,代表的適用を示す。


17

C 8201-4-2

:2010

添え字 a は,

表 に示す機能を備える制御器の能力を示す。添え字 b は,制御器がオフ状態から T

x

の間

運転し,直ちにオフ状態に復帰する,8.2.4.1 の要求事項を満足する責務サイクルの能力を示す。

5.4.1

試験に基づく定格の指定

試験によって検証した,ある使用負荷種別をもつ制御器又はスタータは,次の条件のいずれかを満足す

る場合,試験なしで検証した以外の定格を指定してもよい。

−  試験していない定格使用電流及び電圧が,試験した定格以下の場合。

−  試験していない使用負荷種別及び責務サイクルの要求事項が,試験した定格と同等又は相対的厳しさ

レベル(

表 参照)以下の場合。

−  試験していない過負荷電流波形が,試験した

表 の相対的厳しさレベル以下の場合。試験した過負荷

電流比 より低い値を指定してもよい。

表 2−使用負荷種別

使用負荷種別

代表的適用

AC-52a

巻線形モータステータの制御:始動,加速,運転時の負荷電流での 8 時間責務

a)

AC-52b

巻線形モータステータの制御:間欠責務

a)

AC-53a

かご形モータの制御:始動,加速,運転時の負荷電流での 8 時間責務

a)

AC-53b

かご形モータの制御:間欠責務

a)

AC-58a

自動復帰式過負荷引外し装置付密閉形冷媒コンプレッサモータの制御:始動,加速,運転
時の負荷電流での 8 時間責務

a), b)

AC-58b

自動復帰式過負荷引外し装置付密閉形冷媒コンプレッサモータの制御:間欠責務

a), b)

a)

  半導体制御器又はスタータのバイパス手段は,制御器とスタータとが一体であっても,又は分離し

て据え付けてもよい。8.2.1.7 及び 8.2.1.8 の規定による附属又は限定なしでもよい。

b)

  密閉形冷媒コンプレッサモータは,コンプレッサとモータとの組合せによって構成し,両者は,と

もに同一のハウジング内に収め,外部シャフト又はシャフトシールはなく,モータは,冷媒中で運

転する。

表 3−相対的厳しさレベル

厳しさレベル

使用負荷種別

過負荷電流波形

X

T

x

時間に関係する要求事項

AC-52a 
AC-53a 
AC-58a

(XI

e

)

2

×T

x

の最大値

a)

F

×の最大値

b)

最も厳しい

AC-52b 
AC-53b 
AC-58b

(XI

e

)

2

×T

x

の最大値

a)

オフ時間の最小値

c)

a)

  (XI

e

)

2

×T

x

の最大値が複数の XI

e

の値で生じる場合は,XI

e

の最大値を適用しなければ

ならない。

b)

  F×の最大値が複数の の値で生じる場合は,の最大値を適用しなければならない。

c)

  (XI

e

)

2

×T

x

の最大値が複数のオフ時間の値で生じる場合は,オフ時間の最小値を適用し

なければならない。


18

C 8201-4-2

:2010

5.5

制御回路

JIS C 8201-1

の 4.5.1(電気制御回路)に,次を追加して適用する。

制御回路の例及び図解については,

附属書 を参照。電子制御回路の特性は,次による。

−  電流の種別

−  消費電力

−  定格周波数(又は直流)

−  定格制御回路電圧,U

c

(種類:交流/直流)

−  定格制御電源電圧,U

s

(種類:交流/直流)

−  制御回路装置の種類(接点,センサ)

注記  制御回路装置の電源端子に印加する制御電源電圧 U

s

は,内蔵の変圧器,整流器,抵抗器などの

ために,入力信号を制御する制御回路電圧 U

c

とは異なることがあるので,区別する。

5.6

補助回路

JIS C 8201-1

の 4.6(補助回路)に,次を追加して適用する。

電子補助回路は,この規格で規定する性能及び特性に直接関連しない機能(例えば,監視,データ取得

など)をもつ。

標準状態において,補助回路は,制御回路と同じ方法で特性を示し,また,同じ種類の要求事項をもつ。

補助回路が特殊な動作特性をもつ場合は,

その限界特性については,

製造業者と相談することが望ましい。

制御器又はスタータに内蔵し,かつ,プログラマブルコントローラ(PLC)と互換性をもつことを意図

したデジタル入力及び/又はデジタル出力は,JIS B 3502 の要求事項を満たさなければならない。

5.7

リレー及び引外し装置(過負荷リレー)の特性

注記  以下,“過負荷リレー”は,過負荷リレー又は過負荷引外し装置を表す。

5.7.1

特性の要約

リレー及び引外し装置の次の特性は,適用できる場合は,規定しなければならない。

−  リレー又は引外し装置の種類(5.7.2 参照)

−  特性値(5.7.3 参照)

−  過負荷リレーの指定及び整定電流(5.7.4 参照)

−  過負荷リレーの時間−電流特性(5.7.5 参照)

−  周囲温度の影響(5.7.6 参照)

5.7.2

リレー又は引外し装置の種類

リレー又は引外し装置の種類は,次による。

a)

不足電圧及び不足電流開放リレー又は引外し装置

b)

時延過負荷リレーの種類

1)

それまでの負荷に依存するもの(例えば,熱動式又は電子式過負荷リレー)

2)

それまでの負荷に依存して,欠相にも応動するもの(3.1.21 参照)

(例えば,熱動過負荷リレー)

3)

それまでの負荷に依存しないもの(サーマルメモリ機能なし)

c)

瞬時過電流リレー又は引外し装置(例えば,3.1.25 のジャム検出用)

d)

その他のリレー又は引外し装置(例えば,モータの熱保護用の機器を組み合わせた制御リレー)

e)

ストールリレー又は引外し装置

5.7.3

特性値

特性値は,次による。


19

C 8201-4-2

:2010

a)

シャントコイル付き引外し装置,不足電圧(不足電流),過電圧(瞬時過電流),電流又は電圧の不平

衡及び反相リレー又は引外し装置

−  定格電圧(電流)

−  定格周波数

−  使用電圧(電流)

−  使用時間(適用可能な場合)

−  インヒビット時間(適用可能な場合)

b)

過負荷リレー

−  指定及び整定電流

−  必要な場合,定格周波数(例えば,変流器動作の過負荷リレーの場合)

−  必要な場合,時間−電流特性(又は特性の範囲)

表 に示すトリップクラス又は 8.2.1.5.1.1.1 及び表 の D 列に規定する条件下における動作時間

が 30 秒を超えるときには,秒単位での最大動作時間

−  極数

−  リレーの種類:熱動式,電子式,サーマルメモリなし電子式

−  リセットの種類:手動又は自動

c)

漏電検出リレー付き引外し装置

−  定格電流

−  動作電流

表 K.1 に基づいた動作時間又は時間−電流特性

−  インヒビット時間(適用可能な場合)

−  形式名称(

附属書 参照)

表 4−過負荷リレーのトリップクラス

トリップクラス

8.2.1.5.1.1.1

及び

表 の D 列に規定す

る各条件下におけるトリップ時間 T

p

より厳しい許容範囲[許容範囲帯 E

a)

に対する 8.2.1.5.1.1.1 及び

表 の D 列

に規定する各条件下におけるトリップ
時間 T

p

s 

s

2

T

p

  ≦ 2

3

2

<  T

p

  ≦ 3

5  0.5

<  T

p

  ≦ 5

3 <  T

p

  ≦ 5

10A   2

<  T

p

  ≦ 10

10  4

<  T

p

  ≦ 10

5  <  T

p

  ≦ 10

20  6

<  T

p

  ≦ 20

10  <  T

p

  ≦ 20

30  9

<  T

p

  ≦ 30

20  <  T

p

  ≦ 30

40

30

<  T

p

  ≦ 40

注記 1  トリップクラスは,リレーの種類によって 8.2.1.5 に規定する。 
注記 2  T

p

下限値は,ヒータの特性の相違及び製造上のばらつきを許容できるように選定する。

a)

  製造業者は,許容範囲帯 E に従うことを表示するために,トリップクラスに文字 E を付け

加えなければならない。

5.7.4

過負荷リレーの指定及び整定電流


20

C 8201-4-2

:2010

過負荷リレーは,その整定電流(可調整の場合は,整定電流範囲の上限及び下限)及びそのトリップク

ラスによって選定する。

整定電流(又は整定電流範囲)は,リレーに表示しなければならない。ただし,整定電流が使用状態又

はほかの要因によって影響され,それらを容易にリレーに表示できない場合には,製造業者のカタログ又

は可能な場合,スタータに添付する資料から関連する情報が得られるように,リレー又は交換部品(例え

ば,ヒータ,動作コイル又は変流器)へ番号又は識別表示を行う。

変流器動作の過負荷リレーの場合,表示は,変流器の一次側電流又は過負荷リレーの整定電流であって

もよい。いずれの場合にも,変流器の変流比を明示しなければならない。

5.7.5

過負荷リレーの時間−電流特性

代表的な時間−電流特性は,製造業者が供給する曲線の形で与える。この曲線には,コールド状態から

の動作時間を示し(5.7.6 参照)

,少なくとも電流の最大値(XI

e

)まで表す。製造業者は,この曲線の一般

的な誤差範囲及びこの曲線を作るときに用いた導体断面積を,適切な方法で表示しなければならない

9.3.3.6.5 c)  参照]

注記  対数目盛用紙を用い,電流を横軸に,時間を縦軸にして作図することが望ましい。JIS C 8269-1

に詳細を示す標準グラフシートへ,電流は整定電流の倍数,時間は秒で作図することが望まし

い。

5.7.6

周囲温度の影響

時間−電流特性(5.7.5 参照)は,ある一定の周囲温度で過負荷リレーに前もって通電していない状態(す

なわち,初期コールド状態から)を基準にしている。周囲温度の値は曲線に明記し,推奨値は+20  ℃又は

+40  ℃とする。

過負荷リレーは,周囲温度 0  ℃∼+40  ℃の範囲内で動作し,製造業者は,過負荷リレーの特性に与え

る周囲温度の影響について資料を用意しなければならない。

5.8

短絡保護装置(SCPD)との保護協調

制御器及びスタータは,SCPD の形式,定格及び特性によって,SCPD との過電流動作協調及び短絡時の

適切な保護を行う。この要求事項は,8.2.5 及び JIS C 8201-1 の 4.8[短絡保護装置(SCPD)との協調]に

よる。

6

製品情報

6.1

情報の性質

次の情報は,製造業者が提供しなければならない。

識別

a)

製造業者名又は商標

b)

形式又は製造番号

c)

この規格の番号

特性,基本的な定格値及び使用

d)

定格使用電圧(5.3.1.1 参照)

e)

定格インデックスを構成する定格使用電流,対応する使用負荷種別(5.4 参照)

,過負荷電流波形(5.3.5.1

参照)

,及び責務サイクル(5.3.4.6 参照)又はオフ時間。

AC-52a,AC-53a 及び AC-58a の様式の例は,次による。

100 A:AC-53a:6-6:60-1


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C 8201-4-2

:2010

これは,かご形モータに適用する定格電流 100 A の装置で,600 A を 6 秒間通電でき,通電率 60 %,

1 標準動作サイクル/時で使用可能であることを示す。

AC-52b,AC-53b 及び AC-58b の様式の例は,次による。

100 A:AC-53b:3-52:1 440

これは,始動動作責務用の定格電流 100 A の装置で,300 A を 52 秒間通電でき,オフ時間は次の始

動までに 1 440 秒以上必要であることを示す。

f)

定格周波数の値(例えば,50 Hz 又は 50/60 Hz)

g)

該当する場合,定格責務の表示(5.3.4.3 参照)

h)

フォーム指定(例えば,フォーム 1,フォーム H1A,

表 参照)

安全及び据付け

j)

定格絶縁電圧(5.3.1.2 参照)

k)

定格インパルス耐電圧(5.3.1.3 参照)

l)

閉鎖形装置の場合には,IP コード(8.1.11 参照)

m)

汚損度(7.1.3.2 参照)

n)

定格条件付短絡電流,制御器又はスタータの協調の種類並びに組み合わせる SCPD の形式,電流定格

及び特性(5.8 参照)

制御回路

p)

定格制御回路電圧 U

c

,電流の種類及び定格周波数の種類。必要な場合は,定格制御電源電圧 U

s

,電流

の種類,定格周波数の種類及び制御回路(制御回路構成の例については,

附属書 を参照)の正常な

動作を確保するために必要なその他の情報(例えば,入力インピーダンス)

補助回路

q)

補助回路の種類及び定格(5.6 参照)

過負荷リレー及び引外し装置

r)

5.7.2

5.7.5 及び 5.7.6 による特性

s)

5.7.3

及び 5.7.4 による特性

EMC

エミッション及びイミュニティレベル

t)

機器の等級及び適合性を保つために必要な特別の要求事項(8.3.2 参照)

u)

イミュニティレベル及び適合性を保つために必要な特別の要求事項(8.3.3 参照)

6.2

表示

JIS C 8201-1

の 5.2(表示)に次を追加して適用する。

6.1

の d)∼u)  のデータは,銘板,装置又は製造業者発行の資料に記載しなければならない。

6.1

の c),l)  及び s)  のデータは,装置に表示することが望ましい。

サーマルメモリなしの電子式過負荷リレーの場合は,機器に表示しなければならない。

6.3

取付け,操作及び保守にかかわる指示

JIS C 8201-1

の 5.3(取付け,操作及び保守にかかわる指示)に,次の事項を追加して適用する。

この規格に適合する製品は,次の特別な事項を考慮しなければならない。

−  短絡事故発生時の処置。

−  限定した使用だけに適したバイパス制御器の開閉機器の場合(8.2.1.9 参照)

−  機器の金属ラジエータ表面の温度上昇が 50 K を超える場合。

スタータが自動的に再起動する過負荷リレーを備えている場合,製造業者は,使用者に自動的に再起動


22

C 8201-4-2

:2010

する可能性を警告するために必要な情報をスタータとともに提供しなければならない。

7

標準使用,取付け及び輸送条件

7.1

標準使用条件

JIS C 8201-1

の 6.1(標準使用条件)による。

7.1.1

周囲温度

JIS C 8201-1

の 6.1.1(周囲温度)による。ただし,−5  ℃を 0  ℃に置き換える。

7.1.2

標高

JIS C 8201-1

の 6.1.2(標高)による。

据付場所の標高は,1 000 m 以下とする。

注記  さらに高い標高で用いる装置に対しては,絶縁耐力の低下及び空気の冷却効果の低下を考慮に

入れることが必要である。これらの条件で用いる電気装置は,製造業者と使用者との合意によ

って設計又は用いられる。

7.1.3

雰囲気

7.1.3.1

湿度

JIS C 8201-1

の 6.1.3.1(湿度)による。

7.1.3.2

汚損度

製造業者の指定がない場合,制御器及びスタータは,JIS C 8201-1 の 6.1.3.2(汚損度)に規定する汚損

度 3 の環境において用いる。ただし,ミクロ環境条件によっては,ほかの汚損度の適用を考慮してもよい。

7.1.4

衝撃及び振動

JIS C 8201-1

の 6.1.4(衝撃及び振動)による。

7.2

輸送中及び保管中の条件

JIS C 8201-1

の 6.2(輸送中及び保管中の条件)による。

7.3

取付け

JIS C 8201-1

の 6.3(取付け)による。また,EMC の考慮については,この規格の 8.3 及び 9.3.5 を参照。

7.4

電気系統の妨害及び影響

EMC の考慮については,8.3 及び 9.3.5 を参照。

8

構造及び性能に関する要求事項

8.1

構造に関する要求事項

注記  JIS C 8201-1 の 7.1.1(材料)及び 7.1.2(通電部及び接続)について,材料及び通電部に関する

追加要求事項を検討中。

8.1.1

材料

JIS C 8201-1

の 7.1.1 による(この規格の 8.1 

注記を参照)。

8.1.2

通電部及び接続部

JIS C 8201-1

の 7.1.2 による(この規格の 8.1 

注記を参照)。

8.1.3

空間距離及び沿面距離

JIS C 8201-1

の 7.1.3(空間距離及び沿面距離)に,次を追加して適用する。

半導体の特性は,断路(アイソレーション)の目的には不適切である。

8.1.4

空欄


23

C 8201-4-2

:2010

8.1.5

空欄

8.1.6

空欄

8.1.7

端子

JIS C 8201-1

の 7.1.7(端子)に,次の要求事項を追加して適用する。

ただし,JIS C 8201-1 の 7.1.7.4(端子の識別及び表示)の要求事項に

附属書 を追加して適用する。

8.1.8

空欄

8.1.9

接地の規定

JIS C 8201-1

の 7.1.9(保護接地に関する規定)による。

8.1.10

装置のエンクロージャ

JIS C 8201-1

の 7.1.10(装置のエンクロージャ)による。

8.1.11

閉鎖形の制御器及びスタータの保護等級

JIS C 8201-1

の 7.1.11(箱入り装置の保護等級)による。

8.2

性能に関する要求事項

8.2.1

動作条件

8.2.1.1

一般事項

制御器及びスタータで用いる補助装置は,製造業者の取扱説明書及びそれらの関連製品規格に従って動

作しなければならない。

8.2.1.1.1

制御器及びスタータは,次の構造でなければならない。

a)

トリップフリーである(3.1.20 参照)

b)

運転中及び始動シーケンスのいつの時点においても,又は負荷制御をするときには,用意した手段に

よって開路又はオフ状態に復帰することができる。

適合性は,9.3.3.6.3 に従って検証する。

8.2.1.1.2

制御器及びスタータは,その内部装置の動作によって生じる機械的衝撃又は電磁干渉によって,

機能不良を起こしてはならない。

適合性は,9.3.3.6.3 に従って検証する。

8.2.1.1.3

ハイブリッド制御器及びスタータで用いる直列機械式開閉機器の可動接点は,手動又は自動に

かかわらず,すべての極が同時に閉路及び遮断するように,機械的に連結しなければならない。

8.2.1.2

制御器及びスタータの動作限界

制御器又はスタータは,9.3.3.6.3 に従って試験するとき,定格使用電圧 U

e

及び定格制御電源電圧 U

s

85 %∼110 %の値で確実に動作できなければならない。範囲を宣言する場合は,85 %を低い値に,110 %を

高い値に適用する。

8.2.1.3

不足電圧リレー及び引外し装置の動作限界

空欄

8.2.1.4

シャントコイル操作引外し装置(シャントトリップ)の動作限界

空欄

8.2.1.5

電流検出リレー又は引外し装置の動作限界

8.2.1.5.1

スタータのリレー又は引外し装置

8.2.1.5.1.1

すべての極に通電したときの時延過負荷リレーの動作限界

8.2.1.5.1.1.1

過負荷リレーの一般的引外し要求事項

注記 1  高調波の加えられたモータの熱保護については考慮中。


24

C 8201-4-2

:2010

次の試験をしたとき,リレーは,

表 の要求事項に適合しなければならない。

a)

通常,組み合わせて用いる場合,そのエンクロージャの中の過負荷リレー又はスタータは,整定電流

の A 倍において,

表 の基準周囲温度の値でコールド状態から始め,2 時間未満でトリップしてはな

らない。ただし,過負荷リレー端子の温度がその試験電流で 2 時間未満で熱的平衡に達する場合,試

験時間は,その熱的平衡に達する時間であってもよい。

b)

引き続き電流を整定電流の B 倍に上げたとき,2 時間未満でトリップしなければならない。

c)

クラス 2,3,5 及び 10 A の過負荷リレーは,IEC 60034-1 の 9.3.3 に準じ整定電流で熱的平衡状態に

なった後,整定電流の C 倍の電流を流したとき 2 分未満でトリップしなければならない。

注記 2  IEC 60034-1 の 9.3.3 は,“315 kW 以下の出力で定格 1 kV 以下の多相交流モータは定格の 1.5

倍の電流に 2 分以上耐えなければならない”としている。

d)

クラス 10,20,30 及び 40 の過負荷リレーは,整定電流で熱的平衡状態になった後,整定電流の C 倍

の電流を流したとき,各々4 分,8 分,12 分又は 16 分未満でトリップしなければならない。

e)

整定電流の D 倍では,コールド状態から始め,該当するトリップクラス及び公差範囲に対応する

表 4

に示す限界以内でトリップしなければならない。

電流整定範囲をもつ過負荷リレーの場合,動作限界は,リレーが最大整定に関連する電流を流すとき及

び最小整定に関連する電流を流すときの両方に適用する。

周囲温度補償がない過負荷リレーの電流倍数/周囲温度特性は,1.2 %/K 以下とする。

注記 3 1.2

%/K は,PVC 絶縁導体の低減率特性である。

過負荷リレーは,20  ℃で

表 の関連要求事項に従い,かつ,ほかの温度で表 に示す限界以内の場合,

周囲温度補償されているものとみなす。

表 5−すべての極に通電したときの時延過負荷リレーの動作限界

整定電流の倍数

過負荷リレーの形式

A B C D

基準周囲温度

周囲温度補償がない熱動タイプ 1.0

1.2

1.5

7.2 0

℃,20  ℃及び 40  ℃

1.05 1.3  1.5  − 0

1.05 1.2  1.5  7.2

20

周囲温度補償がある熱動タイプ

1.0 1.2 1.5 − 40

電子式 1.05

1.2

1.5

7.2

0

℃,20  ℃及び 40  ℃

8.2.1.5.1.1.2

サーマルメモリ検証

機器にサーマルメモリをもっていないと製造業者が指定しない限り,電子式過負荷リレーは,次の要求

事項を満たさなければならない(

図 参照)。

−  I

e

と等しい電流を機器が熱平衡に達するまで通電する。

−  2×T

p

の時間(

表 参照)相対誤差±10 %で通電を中断する(ここに,T

p

は,

表 の電流 D で測定し

た時間である。

−  電流 7.2×I

e

を通電する。

−  リレーは T

p

の 50 %以下の時間でトリップしなければならない。


25

C 8201-4-2

:2010

図 3−サーマルメモリ試験

8.2.1.5.1.2

2

極に通電したときの 極 素子の時延過負荷リレーの動作限界

次の事項は,

表 に関して説明する。

過負荷リレー又はスタータは,それが通常取り付けられるエンクロージャ内で試験する。整定電流の A

倍で 3 極通電したとき,リレーは

表 の基準周囲温度の値で,コールド状態から 2 時間未満でトリップし

てはならない。さらに,2 極(欠相検出リレーの場合には,大きい電流を通電した極)に通電した電流の

値を整定電流の B 倍に上昇させ,3 極目の通電を 0 としたとき,リレーは 2 時間未満でトリップしなけれ

ばならない。

この規格値は,すべての極の組合せに適用する。

調整可能な整定電流をもつ過負荷リレーの場合,特性は,リレーが最大整定に関連する電流を流すとき

及び最小整定に関連する電流を流すときの両方に適用する。

表 6極に通電したときの 極 素子の時延過負荷リレーの動作限界

整定電流の倍数

過負荷リレーの形式

A B

基準周囲温度

周囲温度補償付熱動又は電子式 
欠相検出機能なし

3 極 1.0  2 極

1 極

1.32 
0

20  ℃

周囲温度補償なし熱動 
欠相検出機能なし

3 極 1.0  2 極

1 極

1.25 
0

40  ℃

周囲温度補償付熱動又は電子式 
欠相検出機能付

2 極 
1 極

1.0 
0.9

2 極 
1 極

1.15 
0

20  ℃

8.2.1.5.2

制御器と組み合わせたリレー及び引外し装置

モータを保護するために制御器と組み合わせたリレー及び引外し装置は,XI

e

の電流で時間 T

x

以内に動

作しなければならない。ここに,及び T

x

は,定格インデックスによって与えられた値である。二つ以上

の定格インデックスで示す場合は,(XI

e

)

2

×T

x

が最大となる 及び T

x

を用いる。

8.2.1.5.3

不足電流リレーによる動作限界


26

C 8201-4-2

:2010

開閉機器と組み合わせた不足電流リレー又は引外し装置は,運転中の全極の電流が不足電流整定値の 0.9

倍未満となったときに,整定時間の 90 %∼110 %に動作し,開閉機器を開放しなければならない。

8.2.1.5.4

ストールリレーの動作限界

開閉機器と組み合わせたストールリレーは,次の場合,開閉機器を設定時間(ストールインヒビット時

間)の 80 %∼120 %に又は製造業者が指定した精度範囲内で開閉機器を開放しなければならない。

a)

電流検出リレー  電流が設定ストール電流値より 20 %大きい場合。

例  ストールリレーの設定電流:100 A,設定時間:6 秒,精度:±10 %,100 A×1.2=120 A と同

じか,それより大きい場合,リレーは 5.4 秒∼6.6 秒にトリップしなければならない。

b)

回転検出リレー  モータの回転がないことを示す入力信号がある場合。

8.2.1.5.5

ジャムリレー及び引外し装置の動作限界

開閉機器と組み合わせたジャムリレー又は引外し装置は,始動完了後の動作中に,電流がジャムリレー

の設定電流値の 1.2 倍より大きい場合,開閉機器を設定時間(ジャム禁止時間)の 80 %∼120 %に,又は

製造業者が指定した精度範囲内で開閉機器を開放しなければならない。

8.2.1.6

バイパス制御器の形式試験した機器

8.2.1.6.1

  関連する規格の要求事項に適合する開閉機器は,次の追加要求事項に従っている場合は,部分

的に形式試験した機器とみなす。

a)

機械式開閉機器の温度上昇は,8.2.2 に適合する。

b)

機械式開閉機器の閉路及び遮断容量は,8.2.4.2 に適合する。

c)

半導体開閉機器は 8.2.4.1 の使用負荷種別 AC-53b に適合する。

8.2.1.6.2

  バイパス制御器の組合せのための要求事項に対して,組合せ前に 8.2.1.6.1 のすべての要求事項

に適合した開閉機器は,バイパス制御器の限定しない使用に適した,形式試験をした部品とみなす(

附属

書 参照)。

8.2.1.7

バイパス制御器における組込部品

バイパス制御器の組合せのための要求事項に対して,8.2.1.6.1 のすべての要求事項に適合しない開閉機

器は,バイパス制御器に限定して用いる組込部品とみなす(

附属書 参照)。

8.2.1.8

バイパス制御器における開閉機器の限定しない使用

機械式開閉機器及び半導体開閉機器が,形式試験した部品であるとき,これらの機器は,製造業者によ

って,指定した定格,動作責務及び最終使用条件に従い,組み合わせ,接続しなければならない。これ以

上の制限があってはならない。

8.2.1.9

バイパス制御器における開閉機器の限定した使用

一方又は両方の開閉機器を組込部品とみなすとき,この開閉機器は,次の規定による。

a)

開閉機器は,ユニットとして結合,評価及び試験しなければならない。

b)

開閉機器は,電気,電子又は機械的手段の組合せで,インタロックしなければならない。機械式開閉

接点は,半導体開閉機器による直接の指令なしに,過負荷電流の閉路及び遮断をしてはならない。

c)

半導体開閉機器は,過負荷電流を閉路及び遮断するときは,いつでも主回路電流を制御できなければ

ならない。

8.2.2

温度上昇

JIS C 8201-1

の 7.2.2(温度上昇)に,次の項目を追加して,適用する。

半導体機器の金属ラジエータの表面温度上昇は,通常使用状態において触れない箇所は,50 K を超えて

もよい。


27

C 8201-4-2

:2010

50 K を超える場合,危険回避のための防護及び位置は,設置者の責任による。

製造業者は,6.3 に規定する適切な警告(例えば,IEC 60417 のシンボル 5041)を表示しなければなら

ない。

8.2.2.1

端子

JIS C 8201-1

の 7.2.2.1(端子)による。

8.2.2.2

アクセスできる部品

JIS C 8201-1

の 7.2.2.2(アクセスできる部品)による。

8.2.2.3

周囲温度

JIS C 8201-1

の 7.2.2.3(周囲温度)による。

8.2.2.4

主回路

8.2.2.4.1

一般

完全オン状態で電流を流す制御器又はスタータの主回路は,過電流引外し装置とともに,次の電流で

9.3.3.3.4

に基づいて試験したとき,JIS C 8201-1 の 7.2.2.1 に規定する温度上昇限度以下で,電流 I

e

を通電

できなければならない。

―  8 時間責務の制御器又はスタータ:規約熱電流(5.3.2.1 及び/又は 5.3.2.2 参照)

―  連続責務,間欠責務又は一時的責務の制御器又はスタータ:対応する定格使用電流(5.3.2.3 参照)

8.2.2.4.2

ハイブリッド制御器の直列機械式開閉機器

ハイブリッド制御器の主回路に直列接続した部品の温度上昇は,9.3.3.3.4 及び 9.3.3.6.1 に示す方法で検

証しなければならない(

表 16 参照)。

8.2.2.4.3

バイパス制御器の並列機械式開閉機器

バイパス制御器の並列機械式開閉機器は,次による。

a)

形式試験された部品とみなす機器(8.2.1.6 参照)は,JIS C 8201-1 の 7.2.2.1 に示す温度上昇限度以下

で電流 I

e

を通電できなければならない。

b)

組込部品(8.2.1.7 参照)とみなす機器の温度上昇は,9.3.3.3.4 及び 9.3.3.6.1 に示す方法で検証しなけ

ればならない(

表 10 及び表 16 を含む。)。この機器は,ユニットの一部分として試験しなければなら

ない。このユニットでは,規定された負荷期間は,二つの開閉機器(

表 10)のために,通常使用状態

と同様の操作手順によって決定されなければならない。

8.2.2.4.4

主回路に接続した半導体機器

主回路に接続した半導体機器の温度上昇は,9.3.3.3.4 及び 9.3.3.6.1 に示す方法で検証しなければならな

い(熱安定度試験)

8.2.2.5

制御回路

JIS C 8201-1

の 7.2.2.5(制御回路)による。

8.2.2.6

コイル及び電磁石の巻線

8.2.2.6.1

連続及び 時間責務の巻線

電気空気式接触器又はスタータの電気的に動作するバルブのものを含み,コイル巻線は,バイパス回路

に電流の最大値を通電し,連続負荷条件で定格周波数の最大定格制御電源電圧を印加したとき,

表 及び

JIS C 8201-1

の 7.2.2.2 に規定する温度上昇限度以下でなければならない。

注記  この規格の表 及び JIS C 8201-1 の 7.2.2.2 で規定する温度上昇限度は,周囲温度が 0  ℃∼

+40  ℃の限度内の場合だけに適用可能である。


28

C 8201-4-2

:2010

8.2.2.6.2

間欠責務の巻線

コイル巻線は,バイパス回路が無通電条件で,間欠責務の分類に従って,

表 に示す動作サイクルで定

格周波数の最大定格制御電源電圧を印加したとき,

表 及び JIS C 8201-1 の 7.2.2.2 に規定する温度上昇限

度以下でなければならない。

注記  この規格の表 及び JIS C 8201-1 の 7.2.2.2 で規定する温度上昇限度は,周囲温度が 0  ℃∼

+40  ℃の限度内の場合だけに適用可能である。

8.2.2.6.3

特殊定格(一時的又は周期的責務)の巻線

特殊定格の巻線は,それが意図している最も厳しい動作条件下で試験し,かつ,その定格は,製造業者

が明示しなければならない。

注記  特殊定格の巻線は,始動時間だけ励磁するスタータのコイル,ラッチ式接触器のトリップコイ

ル,インタロック付空気式接触器又はスタータの電磁バルブのコイルを含めてもよい。

表 7−空気中及び油中の絶縁コイルの温度上昇限度

温度上昇限度(抵抗法)

K

絶縁材料の階級

空気中のコイル

油中のコイル

A 85

60

E 100

60

B 110

60

F 135

H 160

注記  絶縁の階級は,JIS C 4003 の表 を参照。

表 8−間欠責務の試験サイクル

間欠責務の分類

接触器

スタータ

1 開閉動作サイクルの時間

s

操作コイルのオン時間

 1

1

3

600

 3

3

1

200

 12

12

300

 30

30

120

 120

30

 300

12

 1

200

3

オン時間は,製造業者が指定し
た通電率に従うのが望ましい。

8.2.2.7

補助回路

JIS C 8201-1

の 7.2.2.7(補助回路)による。

8.2.2.8

その他の部分

JIS C 8201-1

の 7.2.2.8(その他の部分)による。

8.2.3

耐電圧性能

次に示す要求事項は,JIS C 60664 規格群に基づいたものであり,設置の条件にかかわる機器の絶縁協調

を達成する方法を規定する。

機器は,次の項目に耐えなければならない。


29

C 8201-4-2

:2010

−  JIS C 8201-1 

附属書 H(電源システムの公称電圧と装置の定格インパルス耐電圧との間の相関関係)

に示す過電圧種別に基づく定格インパルス耐電圧(5.3.1.3 参照)

−  JIS C 8201-1 

表 14(断路に適した装置の開路接点間の試験電圧)に示す断路(アイソレーション)

に適した機器の接点ギャップに対するインパルス耐電圧

−  商用周波耐電圧

注記 1  値が交流試験電圧の波高値以上である場合には,直流電圧を用いてもよい。

注記 2  給電システムの公称電圧と機器の定格インパルス耐電圧との関係は,JIS C 8201-1 の附属書

H

による。

定格使用電圧(JIS C 8201-1 の 4.3.1.1 

注記 及び注記 参照)に対する定格インパルス耐電圧は,機

器を用いる給電システムの公称電圧及び適切な過電圧種別によって,JIS C 8201-1 

附属書 に規定する

インパルス耐電圧値以上でなければならない。

この要求事項は,9.3.3.4 の試験によって,検証しなければならない。

8.2.3.1

インパルス耐電圧

インパルス耐電圧は,次による。

a)

主回路  JIS C 8201-1 の 7.2.3.1(インパルス耐電圧)の 1)  による。

b)

補助回路及び制御回路  JIS C 8201-1 の 7.2.3.1 の 2)  による。ただし,2) a)  を次のとおり変更する。

a)

定格使用電圧で主回路から直接操作する補助回路及び制御回路は,充電部と接地する部分との間及

び極間の空間距離に,JIS C 8201-1 

表 12(インパルス試験耐電圧値)に規定する定格インパルス

耐電圧に応じた試験電圧を加えたとき,これに耐えなければならない。

注記  空間距離及び固体絶縁を加えた機器の絶縁は,インパルス電圧を印加することが望ましい。

8.2.3.2

主回路,補助回路及び制御回路の商用周波耐電圧

JIS C 8201-1

の 7.2.3.2(主回路,補助回路及び制御回路の商用周波耐電圧)による。

8.2.3.3

空間距離

JIS C 8201-1

の 7.2.3.3(空間距離)による。

8.2.3.4

沿面距離

JIS C 8201-1

の 7.2.3.4(沿面距離)による。

8.2.3.5

固体絶縁

JIS C 8201-1

の 7.2.3.5(固体絶縁)による。

8.2.3.6

分離した回路間の距離

JIS C 8201-1

の 7.2.3.6(分離された回路間の距離)による。

8.2.4

標準負荷及び過負荷性能に関する要求事項

5.3.5

に従う標準負荷及び過負荷特性に関する要求事項は,8.2.4.1 及び 8.2.4.2 に示す。

8.2.4.1

動作能力に関する要求事項

制御器及びスタータは,9.3.3.6 に従って試験したとき,故障又は損傷がなく,オン状態の確立,転流,

指定レベルの過負荷電流の通電並びにオフ状態の確立及び維持ができなければならない。

使用負荷種別 AC-52a,AC-53a 及び AC-58a を指定する制御器の場合,に対する T

x

の値は,

表 に示

す値以上でなければならない。スタータの場合には,製造業者が指定したホット状態において,T

x

は過負

荷リレーの最大動作時間とする。

使用負荷種別 AC-52b,AC-53b 及び AC-58b を指定する制御器及びスタータは,長い始動時間を要求す

る場合に適用する。


30

C 8201-4-2

:2010

制御器の発熱量が,通電期間中に許容値に達するため,始動時間終了後,制御器に対し直ちに適切な無

負荷期間(例えば,バイパス手段)を与えなければならない。に対する T

x

の値は,

表 に示す値以上で

なければならない。

スタータの場合,T

x

は,過負荷リレーの最大トリップ時間とする。

電流制限機能がない場合又は完全オン状態で電流制限機能がない場合,XI

e

I

LRP

である。モータが通常

速度で運転時にロータ拘束状態が発生したとき,制御器又はスタータは,適切な過負荷保護で,

表 に規

定の時間より短い時間でオフ状態にしなければならない。

定格は,

表 10 及び表 11 並びに JIS C 8201-1 の 8.3.3.5.2(試験回路),8.3.3.5.3(過渡回復電圧の特性)

及び 8.3.3.5.4(空白)の関連部分に示す条件によって検証する。

X

I

e

が 1 000 A を超える場合,過負荷能力の検証は,製造業者と使用者との合意によらなければならな

い(例えば,コンピュータモデリングによる。

表 10 及び表 11 において,使用負荷種別 AC-52a,AC-53a 及び AC-58a に対する責務サイクル(FS

60−1),及び使用負荷種別 AC-52b,AC-53b 及び AC-58b に対するオフ時間(オフ時間=1 440 秒)は,1

時間に 1 回の始動に対する最低限の要求事項である。製造業者は,

表 の最も厳しい責務を満足する試験

を実施する場合,それ以下の責務に適合していることを表示できる。制御器が既に試験され,標準責務よ

り厳しい責務と評価されている場合,

製造業者はそれ以上の試験なしで標準責務と同じ定格を示してよい。

使用負荷種別 AC-52a,AC-53a 及び AC-58a において,オン時間及びオフ時間のより厳しい試験値は,F

及び を用いて次の式によって算出する。

S

F

T

36

on

=

(

)

S

F

T

=

100

36

off

ここに,

T

on

オン時間(秒)

T

off

オフ時間(秒)

使用負荷種別 AC-52b,AC-53b 及び AC-58b において,製造業者は,標準として認められる 1 440 秒未満

のオフ時間をもつ起動責務に適合していることを表示してもよい。ただし,この場合,製造業者が表示し

たオフ時間で試験を行って検証しなければならない。

間欠・一時的・周期的責務を意図した制御器又はスタータに対して,製造業者は,5.3.4.6 に示す 及び

S

の列から選択しなければならない。

表 9−過負荷電流比(X)と過負荷リレーのトリップクラスとに対する最小過負荷電流許容時間(T

x

最小過負荷電流許容時間  T

x

s

トリップクラ

スの区分

X

=8

X

=7

X

=6

X

=5

X

=4

X

=3

X

=2

5

a)

  0.4 0.5 0.7 1.0 1.5 1.7 6.1

10A

a)

1.6

2 3 4 6 12 26

10

a)

 3 4 6 8 13 23 52

20

a)

 5  6  9 12 19 35 78

30

a)

 7  9 13 19 29 52 112

注記  バンド E に対するトリップクラスに適用する T

x

は,検討中。

a)

  これらは単にガイドであり,その最小時間が 及び T

x

の対応する値に一致するトリップクラスである。


31

C 8201-4-2

:2010

表 10−熱安定度試験条件に対する最小要求事項

試験電流  I

T

動作サイクルオン時間

b)

試験レベル 1

c)

試験レベル 2

c)

動作サイクル

オフ時間

b)

使用負荷種別

制御器の

フォーム

a)

I

T

オン時間

d)

I

T

オン時間

d)

 s

1,H1

X

I

e

2,H2 0.75・I

LRP

AC-52a 
AC-53a 
AC-58a

3,H3

I

LRP

T

x

I

e

 2

160−T

x

≦1 440

1,H1

X

I

e

2,H2 0.75・I

LRP

AC-52b 
AC-53b 
AC-58b

3,H3

I

LRP

T

x

e)

e)

≦1 440

試験回路のパラメータは,次による。

I

e

  :定格使用電流

I

T

  :試験電流

U

T

  :試験電圧(任意の値でよい。)

cos

ϕ

:試験回路力率(任意の値でよい。

a)

  バイパス制御器に対しては,8.2.2.4.3 及び 8.2.2.4.4 による。

b)

  動作サイクル数は,制御器が熱平衡に達するのに必要な時間によって決まる。

c)

  レベル 1 からレベル 2 への切換時間は,商用周波数の 3 サイクル以下でなければならない。

d)

  特定の過負荷リレーだけと組み合わせるスタータ又は制御器では,T

x

は,ホット状態にある過負荷リレーの

許容最大動作時間とする。

e)

  レベル 2 は,無負荷期間であるため,AC-52b,AC-53b 及び AC-58b に適用しない。

表 11−過負荷能力試験条件に対する最小要求事項

試験回路のパラメータ

動作サイクル

d)

オン時間

動作サイクル

d)

オフ時間

動作サイクル数

使用負荷種別

I

LRP

/I

e

U

r

/U

e

a)

 cos

ϕ

b)

s s 回

AC-52a 
AC-52b

4 0.65

AC-53a 
AC-53b

8

e)

AC-58a 
AC-58b

6

1.05

e)

T

x

c)

≦1 440

3

試験回路のパラメータは,次による。

I

LRP

 :推定拘束ロータ電流

I

e

  :定格使用電流

U

e

  :定格使用電圧

U

r

  :商用周波回復電圧 
温度条件は,次による。

各々の試験において初期のケース温度 C

i

は,40  ℃と温度上昇試験(9.3.3.3)中における最大ケース温度との合計

値以上でなければならない。試験中,周囲温度は 10  ℃と 40  ℃との間になければならない。 

a)

  オン時間の商用周波数の最後の 3 サイクル及びオフ時間の最初の 1 秒(全電圧期間)に対して U

r

/U

e

=1.05 で

ある。全電圧期間でないとき(減電圧期間)の U

r

/U

e

は,任意でよい。

b)

  回路の特性(cos

ϕ

及び最大可能電流)は,全電圧期間は,規定値でなければならない。減電圧期間の回路の

特性は,XI

e

より大きな電流を許容する負荷回路の場合には規定しない。

c)

  特定の過負荷リレーだけと組み合わせるスタータ又は制御器では,T

x

は,ホット状態にある過負荷リレーの

許容最大動作時間とする。

ホット状態は,温度上昇試験(9.3.3.3 参照)中に達する熱平衡の状態である。

d)

  切換時間は,商用周波数の 3 サイクルを超えてはならない。

e)

  I

e

≦100 A:cos

ϕ

=0.45,I

e

>100 A:cos

ϕ

  =0.35


32

C 8201-4-2

:2010

表 12−誘導モータ負荷を用いる性能試験方法に対する最小要求事項及び条件

試験モータパラメータ

使用負荷種別

K U

/U

e

試験電流 cos

ϕ

外部機械負荷

パラメータ

AC-52a 
AC-52b 
AC-53a 
AC-53b 
AC-58a 
AC-58b

≧4

a)

a)

a)

a)

試験の間,モータ及び供試器の周囲温度は,10  ℃∼40  ℃の任意の温度でよい。

K

は,試験モータの拘束ロータ電流に対する定格全負荷電流の比。

a)

  誘導モータ試験負荷の特性は,8.2.4.3 に示す。

8.2.4.2

主回路開閉機器の閉路及び遮断容量

8.2.4.2.1

一般

過電流引外し装置及び付帯する機械式開閉機器を含む制御器又はスタータは,モータのロータ拘束電流

(始動電流及び過負荷電流)に対して,正常に動作しなければならない。電流の閉路及び遮断容量は,

13

及び

表 14 に示す使用負荷種別及び指定する動作サイクル数の条件によって検証する。

8.2.4.2.2

ハイブリッド制御器の直列機械式開閉機器

制御器及びスタータの主回路直列機械式開閉機器は,独立した機器として試験を行う場合は,その製品

規格の要求事項及び 8.2.4.2 の追加要求事項を満足しなければならない。バイパスハイブリッド制御器及び

スタータ(

図 参照)の直列機械式開閉機器は,半導体制御器の間欠責務定格(例えば,AC-53b)に相当

する責務定格で選定してもよい。閉路及び遮断容量は,9.3.3.5.1 及び 9.3.3.5.2 の手順で検証しなければな

らない。

8.2.4.2.3

形式試験したバイパス制御器の並列機械式開閉機器

閉路及び遮断容量は,独立した機器として試験を行う場合,9.3.3.5.1 及び 9.3.3.5.3 の手順で検証しなけ

ればならない。

8.2.4.2.4

組み込まれたバイパス制御器の並列機械式開閉機器

閉路及び遮断容量は,組み合わせたユニットとして試験を行う場合,9.3.3.5.1 及び 9.3.3.5.4 の手順で検

証しなければならない。

8.2.4.2.5

半導体開閉機器

過負荷電流を制御する能力は,9.3.3.6.2 及び 9.3.3.6.3 の手順で検証しなければならない。

8.2.4.3

誘導モータの試験負荷に対する要求事項

誘導モータの試験負荷は,次に示す特性をもつ 4 極かご形モータでなければならない。

a)

モータの定格電圧は,試験される装置の U

e

以上でなければならない。

b)

モータの運転中,モータ及び制御器の試験電流は,1 A より大きな任意の値でよい。

c)

モータの力率は,任意の値でよい。

d)

モータの巻線の接続は,任意でよい(例えば,スター,デルタ)

e)

モータ軸に加わる機械的負荷のパラメータは,

基準速度から停止までの減速期間を 2∼4 秒に調整しな

ければならない。


33

C 8201-4-2

:2010

表 13−閉路及び遮断容量試験:

ハイブリッドモータ制御器の機械式開閉機器 H1H2 及び H3 並びにバイパス制御器のフォームに

対する使用負荷種別に従う閉路及び遮断条件

閉路及び遮断条件

使用負荷種別

I

c

/I

e

U

r

/U

e

 cos

ϕ

オン時間

s

オフ時間

s

動作サイクル数

AC-52a 
AC-52b

4 0.65

AC-53a 
AC-53b

8

a)

AC-58a 
AC-58b

6

1.05

a)

0.05

b)

50

I

c

  :閉路及び遮断電流

  (a.c.対称実効値で示す。)

I

e

  :定格使用電流

U

e

  :定格使用電圧

U

r

  :商用周波回復電圧

a)

  I

e

≦100 A の場合:cos

ϕ

=0.45

I

e

>100 A の場合:cos

ϕ

=0.35

b)

  オフ時間は,下の表に規定する値以下でなければならない。

電流  I

c

A

オフ時間

s

      I

c

  ≦ 100

10

 100

<  I

c

  ≦ 200

20

 200

<  I

c

  ≦ 300

30

 300

<  I

c

  ≦ 400

40

 400

<  I

c

  ≦ 600

60

 600

<  I

c

  ≦ 800

80

 800

<  I

c

  ≦ 1 000

100

 1

000

<  I

c

  ≦ 1 300

140

 1

300

<  I

c

  ≦ 1 600

180

 1

600

<  I

c

 240


34

C 8201-4-2

:2010

表 14−動作性能:

ハイブリッドモータ制御器の機械式開閉機器 H1BH2B 及び H3B 並びにバイパス制御器のフォームに

対する使用負荷種別に従う閉路及び遮断条件

閉路及び遮断条件

使用負荷種別

I

c

/I

e

U

r

/U

e

 cos

ϕ

オン時間

s

オフ時間

s

動作サイクル数

AC-52a 
AC-52b

2 0.65

AC-53a 
AC-53b

2

a)

0.05

b)

 6

000

AC-58a 
AC-58b

6

1.05

0.35 1

10

 9 
90

 5

900

 100

I

c

:閉路及び遮断電流(a.c.対称実効値で示す。

I

e

:定格使用電流

U

e

:定格使用電圧

U

r

:商用周波回復電圧

a)

  I

c

≦100 A の場合:cos

ϕ

=0.45

I

c

>100 A の場合:cos

ϕ

=0.35

b)

  オフ時間は,表 13 に示す値以下でなければならない。

8.2.5

短絡保護装置との協調

8.2.5.1

短絡状態における性能

短絡保護装置(SCPD)でバックアップした制御器及びスタータに対する定格条件付短絡電流は,9.3.4

に規定する短絡試験で検証する。これらの試験は,すべて満足しなければならない。

短絡保護装置の定格は,任意の定格使用電流,定格使用電圧及び対応する使用負荷種別に対して十分で

なければならない。

タイプ“1”又はタイプ“2”という 2 種類の協調が認められる。両者に対する試験条件は,9.3.4.3 によ

る。

タイプ“1”は,短絡状態では器具が,人又は設備に危害を与える要因になってはならない。ただし,部

品の修理又は交換をしないで引き続き用いることができなくてもよい。

タイプ“2”は,短絡状態では器具が,人又は設備に危害を与える要因になってはならない。かつ,引き

続き用いることができなければならない。ハイブリッド式の制御器及びスタータでは,製造業者が,装置

の保守に関して取るべき処置を指示する場合,接点は,溶着してもよい。

注記  製造業者の推奨に適合しない短絡保護装置の使用は,協調を無効にする可能性がある。

8.2.5.2

スタータと短絡保護装置との間の交差電流での協調

これは特殊試験によって検証する(9.1.5 参照)

8.3

EMC

に関する要求事項

8.3.1

総則

各種の電気装置間・電子装置間で電磁両立性の達成が望ましいことは広く認められている。実際,多く

の国には,EMC に対する強制的な要求事項が存在する。EMC の許容レベルを達成するための試験レベル

及び要求事項を,箇条 及び箇条 に規定する。

半導体制御器の特質のため,放射エミッション試験の要求事項は,

附属書 による。

8.3.2

及び 8.3.3 に規定する要求事項は,制御器及びスタータの電磁両立性を達成するために,関連する


35

C 8201-4-2

:2010

すべてのイミュニティ及びエミッションの要求事項が対象になっている。追加試験は,要求しないか又は

必要ではない。EMC 性能は,制御器又はスタータの電子部品が故障した場合には,保証しない。これらの

条件は考慮しておらず,試験要求事項ではない。

エミッション又はイミュニティにかかわらず,すべての現象は,個別に検討する。限度値は,累積効果

を考慮しない状態に対するものである。

制御器及びスタータは,システムを構成するためにほかの機器(モータ,ケーブルなど)と相互に接続

しなければならない複雑な機器である。ほかの機器又はそれらとの接続は,制御器又はスタータの製造業

者の管理によらないため,制御器及びスタータは,製造業者の施設又は製造業者が選んだ試験所のいずれ

かで行う試験によって,独立の機器として特性を明らかにしなければならない。

注記  設置者(制御器及びスタータの製造業者である場合もある。)は,制御器又はスタータが,シス

テムレベルに適用するどの要求事項にも適合することを確認する責任がある。

EMC の要求事項は,制御器又はスタータの感電に対する保護,絶縁協調,耐電圧試験,不適切な操作又

は故障による危険などの安全要求事項を規定せず,影響も及ぼさない。

規定するエミッション限度値は,制御器又はスタータを受信アンテナに 10 m 未満まで近づけて用いる

とき,ラジオ及びテレビジョン受信状態への干渉を完全に防ぐことができない場合がある。

8.3.2

エミッション

CISPR 11

による,次の二つの機器クラスとする。

a)

クラス 機器  クラス A の機器は,通常のクラスであって,工業環境の中で用いることを目的として

いる。

このクラスが対象とする場所に設置する機器は,商用低電圧配電網に直接接続しないで,工業用電

力配電網に専用の配電変圧器を用いて接続されると考えられる。

クラス A の機器の規格が,例えば,高感度の計測用周波数帯域が影響を受けるような,特定の工業

環境に対して不十分な場合には,使用者は,クラス B の機器を指定しなければならない。

クラス A の制御器又はスタータは工業環境以外,例えば,住宅環境内で用いると,無線障害の原因

になり得るということを示す次の例のようなラベルを張り付けなければならない。

  例

注意:

この製品はクラス 機器として設計したものです。住宅環境でこの製品を用いると無線障害を起こ
すことがあります。その場合,使用者は,対策することが必要なことがあります。 

製品にラベルを張り付けられない場合は,製造業者は,使用者向け情報資料の中に明記してもよい。

b)

クラス 機器  機器が商業又は軽工業地区に設置され,公共低電圧配電網に直接接続する場合は,ク

ラス B の機器を指定しなければならない。

機器のクラスは,使用者向け情報資料の中に,目立つ方法で明示しなければならない。

8.3.2.1

商用電源周波数と関連した低周波エミッション

8.3.2.1.1

高調波

定格電流 20 A 以下で,商用低電圧配電網に接続する制御器又はスタータは,JIS C 61000-3-2 の要求事項

に適合しなければならない。JIS C 61000-3-2 の適用範囲以外の制御器又はスタータは,検討中である。高

調波エミッションは起動期間中の短期間に発生し,また,完全オン状態では重大な高調波エミッションは

発生しないため,完全オン状態で運転する制御器では,EMC 試験を省略できる。


36

C 8201-4-2

:2010

例  省略できるものは,次による。

フォーム 2,フォーム 3,及び一部のフォーム 1

8.3.2.1.2

電圧変動

この現象は,制御器又はスタータの動作からは発生しないため,試験は省略できる。

8.3.2.2

高周波エミッション

8.3.2.2.1

伝導無線周波(RF)エミッション

表 19 に示す限度値は,9.3.5.1.1 の手順に従って検証しなければならない。

8.3.2.2.2

放射エミッション

表 20 に示す限度値は,9.3.5.1.2 の手順に従って検証しなければならない。

8.3.3

イミュニティ

8.3.3.1

一般事項

電気系統の影響は,その影響の強さによって破壊的であることも,非破壊的であることもある。破壊的

な影響(電圧又は電流)は,制御器又はスタータに回復できない損傷を引き起こす。非破壊的な影響は,

一時的な機能不良又は異常な動作を引き起こすことがあるが,制御器又はスタータは,その影響が小さく

なったり,除去された後は,正常な動作に戻る。回復のためには,これに手動操作の介入が必要な場合が

あってもよい。

制御器又はスタータが,試験したレベルより厳しい外部の影響を受ける可能性がある場合,例えば,長

距離の電力送電線とともに,遠隔地での設置並びに CISPR 11 に定義するような工業用,科学用及び医療

用(ISM)機器への極端に接近した設置の場合には,製造業者の意見を聞くことが望ましい。

注記  設置時に減結合手法を注意深く応用する場合,外部の過渡現象の影響を最小化するのに有効で

ある。例えば,制御回路配線は,電源回路配線から隔離することが望ましい。密接した配線が

避けられない場合は,より(撚)線対又はシールド配線を制御回路接続用に用いることが望ま

しい。

試験結果は,JIS C 61000-4 規格群の性能基準を引用するが,詳細は,

表 15 に規定する。

性能基準は,次による。

1)

仕様の限度値内での正常な性能の維持。

2)

自己回復が可能な機能・性能の一時的低下又は喪失。

3)

人の操作介入又はシステムのリセットが必要な機能・性能の一時的低下又は喪失。通常の機能は,手

動のリセット又は再始動のような簡単な操作によって回復する。損傷を受けた部品があってはならな

い。

表 15 で,合格判定基準は,制御器又はスタータを全体で試験する場合に用いる総合性能(A)に対して

規定する。制御器を全体で試験することができない場合は,機能要素性能(B,C,D)による。


37

C 8201-4-2

:2010

表 15−電磁妨害がある場合の性能基準及び合格判定基準

性能基準(合格判定基準)

項目

1 2 3

A  総合性能

動作特性に顕著な変化なし 
意図したとおりの動作

動作特性の顕著な変化(可視
的又は可聴的) 
自己回復可能

動作特性の変化 
保護装置の作動 
自己回復不能

B  電源及び駆動

回路の動作

動作不良なし

トリップ動作を引き起こさな
い一時的な動作不良又はモー

タ運転音に不規則で聞き取れ
る変化(モータのトルク変化)

運転停止 
保護装置の作動

自己回復不能

C  表示装置及び

操作盤の動作

目に見える表示情報に変化なし
発光ダイオードのわずかなちら
つき,又は文字のわずかな動き

一時的に発生する目に見える
情報の変化又は喪失 
発光ダイオードの不要な発光

運転停止 
表示不能又は誤表示 
許可されない動作モード

自己回復不能

D  情報処理及び

検出機能

外部装置への通信及びデータ交

換に障害がない

内部及び外部装置のエラーレ

ポートを伴う一時的な通信障

情報の誤った処理

データ及び/又は情報の喪失
通信エラー 
自己回復不能

8.3.3.2

静電気放電

試験値及び手順は,9.3.5.2.1 による。

8.3.3.3

無線周波電磁界

試験値及び手順は,9.3.5.2.2 による。

8.3.3.4

ファストトランジェント(5/50 ns

試験値及び手順は,9.3.5.2.3 による。

8.3.3.5

サージ(1.2/50 

μs8/20 μs

試験値及び手順は,9.3.5.2.4 による。

8.3.3.6

高調波及び転流ノッチ

試験値及び手順は,9.3.5.2.5 による。

8.3.3.7

瞬時電圧降下(電圧ディップ)及び瞬時停電

試験値及び手順は,9.3.5.2.6 による。

8.3.3.8

商用周波磁界

試験は省略できる。イミュニティは,動作性能試験(9.3.3.6 参照)の合格が証明となる。

9

試験

9.1

試験の種類

9.1.1

一般

JIS C 8201-1

の 8.1.1(一般)による。

9.1.2

形式試験

形式試験は,すべての形式の制御器及びスタータの設計が,この規格に適合することを検証するために

行う。形式試験は,次による。

a)

温度上昇限度(9.3.3.3 参照)

b)

耐電圧性能(9.3.3.4 参照)


38

C 8201-4-2

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c)

動作性能(9.3.3.6 参照)

d)

動作及び動作限界(9.3.3.6.3 参照)

e)

ハイブリッド機器の直列機械式開閉機器の定格閉路,遮断容量及び規約動作性能(9.3.3.5

f)

短絡状況下の性能(9.3.4 参照)

g)

端子の機械的性能[JIS C 8201-1 の 8.2.4(端子の機械的特性)参照]

h)

箱入り制御器及びスタータの保護等級[JIS C 8201-1 

附属書 C(箱入り装置の保護等級)参照。]

i) EMC

試験(9.3.5 参照)

9.1.3

受渡試験

JIS C 8201-1

の 8.1.3(受渡試験)は,抜取試験(9.1.4)をしない場合,その代わりとして適用する。制

御器及びスタータの受渡試験は,次の項目による。

−  動作及び動作限界(9.3.6.2 参照)

−  耐電圧試験(9.3.6.3 参照)

9.1.4

抜取試験

制御器及びスタータの抜取試験は,次の項目による。

−  動作及び動作限界(9.3.6.2 参照)

−  耐電圧試験(9.3.6.3 参照)

次を追加して JIS C 8201-1 の 8.1.4(抜取試験)による。

製造業者は,受渡試験の代わりに抜取試験を用いてもよい。抜取りは,IEC 60410IEC 60410 

表 II-A

参照)に規定する要求事項に適合するか又はこれを超えたものでなければならない。抜取りは AQL≦1 を

基本とする。

−  適合判定個数 Ac=0(受入れに欠陥があってはならない。

−  不適合判定個数 Re=1(1 台欠陥がある場合は,ロット全体を試験する。

抜取りは,各々特定のロットごとに定期的間隔で行わなければならない。

上記の IEC 60410 の要求事項を満足することが確実なほかの統計的手法,例えば,能力指数による連続

的な製造管理,又は工程管理の統計的手法などを用いてもよい。JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.3(空間距離検証

のための抜取試験)に従った空間距離の検証を行うための抜取試験は検討中。

9.1.5

特殊試験

制御器及びスタータの特殊試験は,次による。

スタータと SCPD との間の交差電流における協調の検証(

附属書 参照)。

9.2

構造に関する要求事項に対する適合性

JIS C 8201-1

の 8.2(構造に関する要求事項に対する適合性)による(ただし,この規格の 8.1 

注記を

参照)

9.3

性能に関する要求事項に対する適合性

9.3.1

試験シーケンス

各試験シーケンスは,新品で実施する。

注記 1  一つ以上の試験シーケンス又はすべての試験シーケンスは,製造業者との合意によって 1 試

料で行ってもよい。ただし,試験は,各々の試料に与える試験シーケンスによって行う。

注記 2  幾つかの試験は,要求する試料数を減らすため一つの試験シーケンスの中に含まれるが,そ

の結果は,シーケンスの中における前後の試験に対して重要なものでない。したがって,次

の試験は,試験の都合と使用者と製造業者との合意によって,別々の新しい試料について行


39

C 8201-4-2

:2010

い,そのシーケンスから省いてもよい。要求があるとき,これは次の試験にだけ適用する。

−  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 7)  :沿面距離の検証

−  JIS C 8201-1 の 8.2.4

:端子の機械的性能

−  JIS C 8201-1 

附属書 C

:箱入り装置の保護等級

試験シーケンスは,次による。

a)

試験シーケンス I

1)

温度上昇の検証(9.3.3.3 参照)

2)

耐電圧性能の検証(9.3.3.4 参照)

b)

試験シーケンス II:動作性能検証(9.3.3.6 参照)

1)

熱安定度試験(9.3.3.6.1 参照)

2)

過負荷能力試験(9.3.3.6.2 参照)

3)

阻止及び転流能力試験(9.3.3.6.3 参照)

,動作及び動作限界の検証を含む。

c)

試験シーケンス III

短絡状況下の性能(9.3.4 参照)

d)

試験シーケンス IV

1)

端子の機械的性能の検証(JIS C 8201-1 の 8.2.4 参照)

2)

箱入り装置の保護等級の検証(JIS C 8201-1 

附属書 参照)

e)

試験シーケンス V

EMC 試験(9.3.5 参照)

9.3.2

一般的試験条件

JIS C 8201-1

の 8.3.2(一般試験条件)に,次の事項を追加して適用する。

関連の試験条項に規定がない場合,接続のための締付トルクは,製造業者が指定する。その指定がない

場合は,JIS C 8201-1 

表 4(機械的強度の検証を行うときのねじ式端子に加える締付トルク)に示すト

ルクとする。

各種のヒートシンクが規定されている場合には,一番高い熱抵抗をもつヒートシンクを用いなければな

らない。

適正な実効値電圧及び電流測定手段を用いなければならない。

9.3.3

無負荷,標準負荷及び過負荷状態での性能

9.3.3.1

空欄

9.3.3.2

空欄

9.3.3.3

温度上昇

9.3.3.3.1

周囲温度

JIS C 8201-1

の 8.3.3.3.1(周囲温度)による。

9.3.3.3.2

部品の温度測定

JIS C 8201-1

の 8.3.3.3.2(部品の温度測定)による。

9.3.3.3.3

部品の温度上昇

JIS C 8201-1

の 8.3.3.3.3(部品の温度上昇)による。

9.3.3.3.4

主回路の温度上昇

主回路(8.2.2.4 参照)に接続した半導体開閉機器の場合,温度検出手段をこの試験中で最も高い温度上

昇が起こる部分の半導体開閉機器のケースの外面に取り付けなければならない。最終ケース温度 C

f

,及び


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C 8201-4-2

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最終周囲温度 A

f

を,9.3.3.6.2 の試験で用いるために記録しなければならない。機械式開閉機器(8.2.2.4.2

及び 8.2.2.4.4 参照)の場合,温度検出手段を JIS C 8201-1 の 8.3.3.3(温度上昇)の要求事項に従って取り

付けなければならない。

主回路には,8.2.2.4 に規定する負荷を加えなければならない。

電流を通電するすべての補助回路(5.6 参照)に最大定格使用電流で負荷を加え,制御回路には,その定

格電圧を加えなければならない。

スタータは,5.7 に従い,次のように選択した過負荷リレーを備えなければならない。

非調整式リレー  整定電流は,スタータの最大使用電流に等しくする。そして試験は,この電流で行

う。

調整式リレー  最大整定電流は,スタータの最大使用電流の直近下位のものでなければならない。

試験は,過負荷リレーの最大限界値に最も近い整定電流で行う。

注記  この選択の方法は,過負荷リレーの配線端子の温度上昇及びスタータによって消費する電力が,

リレーと制御器とのあらゆる組合せにおいても生じる値以上であることを規定する。これらの

値に関し,過負荷リレーの影響がほとんど見られない場合(すなわち,ソリッドステート過負

荷リレー)

,試験電流は,常にスタータの最大使用電流としなければならない。

9.3.3.3.5

制御回路の温度上昇

JIS C 8201-1

の 8.3.3.3.5(制御回路の温度上昇)に,次の事項を追加して適用する。

温度上昇は,9.3.3.3.4 の試験中に測定する。

9.3.3.3.6

コイル及び電磁石の温度上昇

JIS C 8201-1

の 8.3.3.3.6(電磁石コイルの温度上昇)に,次の事項を追加して適用する。

半導体制御器に用いる又は機械式バイパス開閉手段として用いる接触器又はスタータの電磁石は,試験

中,主回路に定格電流を通電した状態で 8.2.2.6 に適合しなければならない。

温度上昇は,9.3.3.3.4 の試験中に測定する。

9.3.3.3.7

補助回路の温度上昇

JIS C 8201-1

の 8.3.3.3.7(補助回路の温度上昇)に,次の事項を追加して適用する。

温度上昇は,9.3.3.3.4 の試験中に測定する。

9.3.3.4

耐電圧性能

9.3.3.4.1

形式試験

形式試験は,次による。

a)

耐電圧試験に関する一般条件  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1(形式試験)の 1)  による。8.2.3 も参照。

b)

インパルス耐電圧の検証

1)

一般  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 2) a)  による。

2)

試験電圧  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 2) b)  に,次の事項を追加して適用する。

耐電圧性能が標高に影響されにくい部品(例えば,フォトカプラ,ポッティングされた部品など)

については,標高に対する補正係数は適用しない。

3)

試験電圧の印加  a)  で規定するように装置を取り付け,かつ,準備を行ったうえで,試験電圧を次

のように印加する。

3.1)

相互接続した主回路(主回路に接続した制御回路及び補助回路を含む。

)の全端子と,エンクロー

ジャ又は取付板との間。接点がある場合は,すべて通常の動作位置とする。

3.2)

ほかの極との電気的な分離を宣言した主回路の極においては,主回路の各極と,エンクロージャ


41

C 8201-4-2

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又は取付板及び相互に接続したほかの極との間。接点がある場合は,すべて通常の動作位置とす

る。

3.3)

通常は,主回路に接続しないそれぞれの制御回路及び補助回路と次の項目との間。

−  主回路

−  その他の回路

−  露出導電部

−  エンクロージャ又は取付板

上記の回路は,適切な場合にはともに接続してもよい。

3.4)

断路(アイソレーション)に適した装置の場合,一括して接続した電源側端子と負荷側端子との

間。試験電圧は,電源側端子と負荷側端子との間に各接点を開路位置にして加える。その値は,

JIS C 8201-1

の 7.2.3.1 の 1) b)  に規定する値とする。

4)

判定基準  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 2) d)  による。

c)

固体絶縁に対する商用周波耐電圧の検証

1)

一般  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 3) a)  による。

2)

試験電圧  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 3) b)  の最初の段落の最後に,次の事項を追加して適用する。

容易に分離できない EMC フィルタ部品のために,交流試験電圧を印加できない場合には,交流

試験電圧の波高値と同じ値の直流試験電圧を用いても差し支えない。

3)

試験電圧の印加  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 3) c)  による。ただし,最後の 2 文節を次のとおり修正

する。

試験電圧を,次の条件のもとで 5 秒間印加する。

−  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 2) c)  の i),ii)  及び iii)  の項目に適合しなければならない。

−  ハイブリッド式の半導体制御器又はスタータの場合は,一括して接続した電源側端子と負荷

側端子との間。

4)

判定基準  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 3) d)  による。

d)

開閉試験及び短絡試験後の商用周波耐電圧の検証

1)

一般  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 4) a)  による。

2)

試験電圧  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 4) b)  による。

3)

試験電圧の印加  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 4) c)  に,次の事項を追加して適用する。

JIS C 8201-1

の 8.3.3.4.1 の 1)  に規定する金属はくの使用についてはこれを要求しない。

4)

判定基準  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 4) d)  による。

e)

湿度試験後の商用周波耐電圧の検証  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 5)  による。

f)

直流耐電圧の検証  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 6)  による。

g)

沿面距離の検証  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 7)  による(8.1.3 参照)。

h)

断路に適した機器の漏れ電流の検証  最大漏れ電流は,JIS C 8201-1 の 7.2.7(断路に適した装置の漏

れ電流)の値以下でなければならない。

9.3.3.4.2

空欄

9.3.3.4.3

空間距離検証のための抜取試験

空間距離検証のための抜取試験は,次による。

a)

一般  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.3 の 1)  による。

b)

試験電圧  試験電圧は,定格インパルス耐電圧に対応していなければならない。抜取方法及び手順は,


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C 8201-4-2

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検討中である。

c)

試験電圧の印加  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.3 の 3)  による。

d)

判定基準  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.3 の 4)  による。

9.3.3.5

機械式開閉機器の閉路及び遮断容量

9.3.3.5.1

一般

機械式開閉機器が,

8.2.4.2

の要求事項を満たすことを検証しなければならない。

機械式開閉機器が 8.2.4.2

の試験に合格しない場合,8.2.4.2 に続く細分箇条に従う検証が必要である。

閉路及び遮断容量は JIS C 8201-1 の 8.3.3.5

(投入容量及び遮断容量)

に従って検証しなければならない。

9.3.3.5.2

ハイブリッド制御器の直列機械式開閉機器

直列機械式開閉機器を,次のいずれかで試験する。

a)

直列機械式開閉機器を,分離した機器として試験。

b)

ハイブリッド制御器を,通常の使用状態に設置し,半導体機器の各極を短絡した状態で試験。

9.3.3.5.3

形式試験したバイパス制御器の並列機械式開閉機器

並列機械式開閉機器を,分離した機器として試験しなければならない(8.2.1.6 参照)

9.3.3.5.4

組み込まれたバイパス制御器の並列機械式開閉機器

バイパス機能を備えた完全な機器を,標準使用状態として試験しなければならない。始動及び停止をシ

ミュレートする操作手順は,標準使用状態と同じでなければならない(8.2.1.7 参照)

9.3.3.6

動作能力

8.2.4.1

の動作能力の要求事項との適合性を,次の三つの試験によって検証しなければならない。

−  熱安定度試験

−  過負荷能力試験

−  阻止及び転流能力試験

試験は,8 時間動作責務をシミュレートする。

主回路の接続は,機器を運転時に用いる場合と同様でなければならない。制御回路電圧は,定格制御電

源電圧 U

s

の 110 %に固定しなければならない。

スタータに組み込む制御器が,上記の動作能力試験を満足し,また,5.4.1 に示した試験結果を基に指定

する定格の要求を満たす場合,スタータは試験しなくてもよい。

9.3.3.6.1

熱安定度試験方法

試験方法及び判定基準は,

表 16 による。試験波形を参考として,図 F.1 に示す。

a)

試験シリーズ内の各オン時間に,シーケンス番号 nn=0,1,2,……,n−1,n)を割り当てる。

b)

初期ケース温度 C

0

を記録する。初期周囲温度 A

0

を記録する。

c)

試験電流 I

T

をレベル 1 に設定する(

表 10 参照)。を nn+1 の新しい値に変更する。

d)

試験電圧 U

T

を EUT[供試機器(以下,EUT という。

]の入力主回路端子に加える。U

T

は,試験期間

中加えたままでもよく,又は制御電圧 U

c

の動作と同期してオン,オフしてもよい。

EUT をオン状態に切り換える(EUT 制御電圧 U

c

はオンである。

注記  試験電流が XI

e

の値に達したときに時間 T

x

が始まる。それゆえ,試験電流が徐昇して XI

e

に達する時間の分,全体の試験時間は長くなる。

e1)

  この処置は,使用負荷種別 AC-52a,AC-53a 及び AC-58a に適用する。

時間 T

x

表 10)経過後,試験電流 I

T

をレベル 2 に変更する。

レベル 2 に対するオン時間経過後,EUT をオフ状態に切り換える。


43

C 8201-4-2

:2010

e2)

  この処置は,使用負荷種別 AC-52b,AC-53b 及び AC-58b に適用する。

時間 T

x

表 10)経過後,EUT をオフ状態に切り換える。

f)

ケース温度 C

n

を記録する。周囲温度 A

n

を記録する。

g)

  試験終了(又は継続)の判定

1)

  次のケース温度上昇変化率

Δ

n

を算出する。

Δ

n

=(C

n

C

n

1

A

n

A

n

1

)/(C

n

1

)

2)

  試験結果(

表 16)の適合性を判定する。

Δ

n

>0.05 であって,総試験時間が 8 時間以内で試験結果[

表 16 の 1)  及び 2)]に問題がない場合

は,処置 c)∼g)  を繰り返す。

Δ

n

>0.05 であって,総試験時間が 8 時間を超えるか又は試験結果に問題がある場合は,試験を終

了する。これは不適合である。

Δ

n

≦0.05 であって,総試験時間が 8 時間以内で

表 16 の 1),2),3)  及び 4)  の結果に問題ない場合

は,試験を終了し,適合とする。

表 16−熱安定度試験仕様

項目

仕様

試験目的

一連の動作サイクルの温度変動が,8 時間以内で 5 %未満に減少することの検証。 
機械開閉機器の主回路のアクセスできる端子の温度上昇が,JIS C 8201-1 

表 2(端子の

温度上昇限度)で規定する限度以下であることの検証。

試験持続時間

Δ

n

≦0.05 であるか又は 8 時間試験を行わなければならない。

Δ

n

=(C

n

C

n

1

A

n

A

n

1

)/(C

n

1

)

試験条件

表 10

EUT

a)

温度

C

n

,ケース温度:

半導体開閉機器の外面に取り付けた温度検知手段(9.3.3.3.4) 
最も高温になる半導体開閉機器を監視しなければならない。

周囲温度

A

n

,任意の温度:

周囲温度の変化を監視する温度検知手段(JIS C 8201-1 の 8.3.3.3.1 による。

試験結果の判定

1) 8

時間以内では,

Δ

n

≦0.05

2)

目に見える損傷の形跡(煙,変色など)なし

3)

  機械開閉機器の主回路のアクセスできる端子の温度上昇が,JIS C 8201-1 

表 で規

定する限度以下でなければならない。

4)

端子にアクセスできない構造の場合,端子に隣接する部品が損傷しない場合は,JIS C 

8201-1

表 の値を超えてもよい。

a)

  供試機器

9.3.3.6.2

過負荷能力試験方法

過負荷能力試験方法は,次による。

a)

試験条件

1)

表 11 による。試験波形は,図 F.2 による。

2)

  完全オン状態での運転中の過負荷状態を保護する過負荷リレーに追加して,電流動作形カットアウ

ト装置を用いる制御器及びスタータは,カットアウト装置とともに試験しなければならない。この

試験では,カットアウト装置は,規定のオン時間以下の時間で EUT をオフ状態に切り換えてもよい。

b)

  EUT

調整


44

C 8201-4-2

:2010

1)

  EUT を,試験電流レベル I

LRP

に到達する時間が最小になるように調整する。

2)

  電流制限機能を備えた EUT を,定格使用電流 I

e

に対して指定した の最大値に設定する。

3)

  EUT がスタータの場合には,その過負荷リレーが機能しないようにしなければならない。また,T

x

表 11 の注

c)

に従って設定する。

c)

試験

1)

  初期条件を設定する。

2)

  試験電圧を,EUT の入力主回路端子に印加する。

(フォーム HxA の場合,直列機械式開閉機器の接点は閉路する。フォーム HxB の場合,直列機

械式開閉機器は開路する。

試験が続く間,試験電圧を加えなければならない。

3)

  EUT をオン状態に切り換える。

4)

  オン時間の後(

表 11),EUT をオフ状態に切り換える。

注記  フォーム HxB の場合,オフ状態は,開路位置で置き換える。

5)

  3)  及び 4)  を 2 度繰り返した後,試験を終了する。

モータ起動中には電流制限機能をもっているが,完全オン状態では電流制限機能をもたない EUT

の場合は,8.2.4.1 の要求事項との EUT の適合性検証のための過負荷能力試験は,次による。

5.1) 2

動作サイクルの後,EUT はオン状態に切り換え,定格使用電流 I

e

以下の初期試験電流 I

init

で負荷

を加える。

5.2)

完全オン状態の EUT とともに,

表 11 に指定する試験回路は,外部の開閉器によって負荷に接続

する。電流が I

init

から I

LRP

へ変化する間に,電流を遮断してはならない。

5.3)

表 に従って,試験電流 I

LRP

は,EUT がオフ状態に達する前に T

x

秒の間維持する。ただし,EUT

が適切な過負荷保護を備えている場合には,EUT は T

x

以下の時間でオフ状態になってもよい。

5.4)

この動作サイクルは,2 度実施する。

4 動作サイクルごとの電流通電開始時のケース温度(初期ケース温度)は,表 17 による。

表 17−初期ケース温度要求事項

動作サイクル数

初期ケース温度  C

i

1 40 以上 
2

スタータの過負荷リレー又は制御器とともに用いる,製造業者が推奨する過負荷リレーの最
初の動作サイクルの後,リセット操作が可能な最高温度

3 及び 4

≧40+[温度上昇試験中のケース温度上昇の最大値(9.3.3.3

d)

判定基準(9.3.3.6.4 参照)。

1)

  転流能力の喪失がない。

2)

  阻止能力の喪失がない。

3)

  機能の喪失がない。

4)

  目に見える損傷がない。

9.3.3.6.3

阻止及び転流能力試験

試験仕様は,

表 12 及び表 18 による。試験波形を参考として,図 F.3 に示す。フォーム HxA の場合は,

試験期間中を通して,直列機械式開閉機器の接点を閉路位置に維持しなければならない。フォーム HxB の


45

C 8201-4-2

:2010

場合は,直列機械式開閉機器の接点を試験サイクルによって操作してもよい。ただし,極間の電圧の測定

は,直列の接点を閉路し,かつ,半導体開閉機器をオフ状態にして行う。製造業者は,電圧測定要求事項

に適合できる特別の機能を EUT にもたせるための取扱説明書を提供しなければならない。

a) EUT

は通常用いる場合のように据え付け,接続しなければならない。EUT と試験負荷との間のケーブ

ルの長さを 10 m 以下にしなければならない。

b)

電流測定装置は,c)  及び g)  での制御器の漏れ電流の値を適切に記録できる方法で据え付けなければ

ならない。ほかの補助回路又は機器が半導体素子と並列に接続する場合は,この並列に流れる電流を

測定しないようにし,半導体素子の漏れ電流だけを測定する手段及び装置を適切に取り付けなければ

ならない。

c) EUT

に電圧 U

e

及び U

s

を印加し,制御電圧 U

c

はオフの状態で,EUT の各極の電流を測定し,初期デ

ータ I

O

として記録する。試験回路は,d)  の開始から g)  の完了まで閉路状態を保持しなければならな

い。電流測定装置は,e)  及び f)  の期間,遠隔制御によって短絡してもよいが,回路開放によって取

り外してはならない。

d)

試験開始時,試験電圧(

表 18 で規定)を EUT に印加し,g)  が完了するまでこの電圧を維持する。

e) EUT

は,制御電圧 U

c

によって,

表 18 で規定するオン状態及びオフ状態を繰り返す。

なお,制御器が誤動作したか,又は損傷した場合,試験は中止し,不適合とみなす。

f)

所要数の動作サイクルが終わった後,U

c

をオフにして U

e

及び U

s

はオンを保持する。EUT の温度は,

初期の周囲温度に戻ってもよい。

g)  c)

と同じ手順で電流を測定し,初期データ I

O

に対応する最終データ I

F

として記録する。

h)

表 18 の 1)  で規定するように,各極の漏れ電流に関する値を決定する。

適合するには,

表 18 の 1),2)  及び 3)  による判定を満たさなければならない。

表 18−阻止及び転流能力試験仕様

項目

内容

動作サイクル数

試験 1:85 %U

e

及び 85 %U

s

の条件で,100 動作サイクル

試験 2:110 %U

e

及び 110 %U

s

の条件で,1 000 動作サイクル

試験負荷

誘導モータ及び機械負荷のパラメータは,

表 12 による。

試験用計測器

実効値電流測定装置を,EUT の各極のモータ側端子と負荷側端子との間に接続しなければ

ならない。測定装置は,ミリアンペアレンジで測定できなければならない。

EUT 温度

室温(10  ℃∼40  ℃)

EUT 設定 EUT 設定は,製造業者があらかじめ通常製品に装備する外部調整手段だけに限定し,次に

よる。

a)

電流制限機能を備えた制御器を,

表 12 に定義するような)モータを起動することが

できる の最低値に設定する。

b)

徐昇機能をもつ制御器は,最大徐昇時間又は 10 秒のいずれか少ない方で設定する。

起動電流及び/又は起動電圧の初期値を,モータをすぐに起動する最小値に設定する。

試験サイクル

オン時間>全電圧及び最高速度に達する時間+1 秒。 
オフ時間=惰力で動いて停止するまでの時間の 1/3。

試験結果の判定

1)

次の a)  又は b)  を満たさなければならない。

a)  I

O

<1 mA 及び I

F

<1 mA

b)  I

O

>1 mA 又は I

F

>1 mA の場合,各極に対して

Δ

I

<1,ここで

Δ

I

=(I

F

I

O

)/I

O

I

O

及び I

F

は,半導体のデータシートで示す限度内でなければならない。

2)

目に見える損傷(煙,変色など)がない。

3)

製造業者が指定する機能が喪失していない。


46

C 8201-4-2

:2010

9.3.3.6.4

制御器又はスタータの動作能力試験中の挙動及び試験後の状態

制御器の動作能力試験中の挙動及び試験後の状態は,次による。

a)

転流能力  半導体装置が正常に転流しない場合には,故障の初期段階は,性能の低下によって明らか

になる。このモードで引き続き動作を行うと,熱暴走が起こる。最終的には,過度の加熱及び阻止能

力の損失が生じる。

b)

熱安定度  高頻度で動作する半導体装置は,適切に冷却されないことがある。その影響で,阻止能力

の喪失を引き起こす熱暴走状態となることがある。

c)

阻止能力  阻止能力は,必要なときはいつでもオフにし,また,オフを継続する能力である。過度の

熱ストレスは,阻止能力を低下させる。この故障は,部分的又は全面的な制御喪失で確認できる。

d)

機能性  初期段階では致命的でない故障もある。これらの故障は,機能が徐々に失われてゆくことで

確認される。初期の検知及び修正によって,永久的な損傷を予防することができる。

e)

目視検査  過度の熱ストレスが,永久的な損傷を引き起こす場合がある。目に見える形跡(煙又は変

色)は,致命的な故障の早期警告である。

9.3.3.6.5

リレー及び引外し装置

リレー及び引外し装置は,次による。

a)

不足電圧リレー及び引外し装置の動作  空欄

b)

シャントコイルの引外し動作  空欄

c)

熱動形及び電子式過負荷リレー  過負荷リレー及びスタータは,次の試験電流に応じた JIS C 8201-1

表 9(試験電流 400 A 以下の試験用銅導体)∼表 11(試験電流 400 A を超え 3 150 A 以下の試験用銅

帯)に規定する導体を接続しなければならない。

−  すべての形の過負荷リレーに対しトリップクラス 2,3,5 及び 10A(

表 参照)の過負荷リレー及

び電子式過負荷リレーに対しトリップクラス 10,20,30 及び 40 のものは,整定電流の 100 %。

−  トリップクラス 10,20,30 及び 40(

表 参照)の熱動形過負荷リレー並びに最大動作時間が 40 秒

を超える(5.7.3 参照)ものは,整定電流の 125 %。

リレー及び引外し装置の動作を,全極に通電して 8.2.1.5.1.1 の規定で検証しなければならない。

さらに,8.2.1.5.1.1 で定義する特性は,0  ℃,+20  ℃及び+40  ℃で検証しなければならない。製造

業者がより広い温度範囲を示した場合は,その最低及び最高温度で検証してもよい。ただし,周囲温

度補償があるリレー及び引外し装置は,製造業者が

図 より広い温度範囲を示した場合,その最低及

び最高温度での各々の引外し特性が 0  ℃及び/又は+40  ℃における引外し電流値に適合する場合,

0  ℃及び/又は+40  ℃での検証を行わなくてもよい。

電子式過負荷リレーでは,8.2.1.5.1.1.2 のサーマルメモリ試験検証は,+20  ℃で実施しなければな

らない。

2 極だけに通電した 3 極(3 素子)熱動形又は電子式過負荷リレーは,すべての極の組合せで,調整

可能なリレーは,最大整定電流及び最小整定電流について,8.2.1.5.1.2 に規定する試験を行わなければ

ならない。

d)

不足電流リレー  動作限界は,8.2.1.5.3 に適合することを検証しなければならない。

e)

ストールリレー  動作限界は,8.2.1.5.4 に適合することを検証しなければならない。

電流検出形ストールリレーは,最小及び最大の整定電流値で,また,最短及び最長のストール禁止

時間(4 設定)で検証しなければならない。

回転検出方法で連動するストールリレーは,最短及び最長のストール禁止時間で検証しなければな


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C 8201-4-2

:2010

らない。ストールリレーのセンサ入力に,適切な信号を与えることでセンサの実動作を模擬できる。

f)

ジャムリレー  動作限界は,8.2.1.5.5 に適合することを検証しなければならない。

最小及び最大の整定電流値,また,最短及び最長のジャム禁止時間(4 設定)で検証しなければな

らない。

4 設定のそれぞれで,次の状況で試験しなければならない。

−  整定電流値の 95 %の試験電流を通電。ジャムリレーは,トリップしてはならない。

−  整定電流値の 120 %まで試験電流を増加。ジャムリレーは,8.2.1.5.5 の要求事項に従ってトリップ

しなければならない。

図 4−周囲温度補正付き時延過負荷リレーの電流設定値に対する倍数

9.3.4

短絡状態における性能

8.2.5.1

の要求事項に適合することを検証するための試験条件について規定する。試験手順,試験シーケ

ンス,試験後の機器の状態及び保護協調のタイプに関する要求事項は,9.3.4.1 及び 9.3.4.3 による。

9.3.4.1

短絡試験に関する一般条件

短絡試験に関する一般条件は,次による。

−  O

動作  試験前の条件として,制御器又はスタータは,擬似モータ負荷によってオン状態に保たなけ

ればならない。試験前電流は,制御器又はスタータの最小負荷電流(3.1.11 参照)を超える任意の電

流でよい。短絡スイッチを閉じて,制御器又はスタータに短絡電流を供給する。このとき,短絡保護

装置(SCPD)は短絡電流を遮断し,制御器又はスタータは通過電流に耐えなければならない。

じか入れ機器に対する CO 動作  初期のケース温度は,40  ℃未満であってはならない。短絡試験時に

EUT を予備加熱したり,初期ケース温度を維持したりすることができない場合には,製造業者は,使

用者との合意によって,周囲温度で EUT を試験してもよい。この場合,温度を試験報告書に記録しな

ければならない。


48

C 8201-4-2

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9.3.4.1.1

短絡試験に関する一般要件

JIS C 8201-1

の 8.3.4.1.1(一般要求事項)による。

9.3.4.1.2

短絡定格の検証のための試験回路

JIS C 8201-1

の 8.3.4.1.2(試験回路)の試験回路を修正し,

図 I.1 に規定するように接続する。擬似モー

タ負荷及び短絡スイッチは,次の特性をもたなければならない。

a)

擬似負荷は,8.2.4.3 に示す特性をもつかご形モータでなければならない。

b)

短絡スイッチ(EUT の一部ではない。

)は,短絡電流を妨げることなく(例えば,接点のバウンス又

はほかの断続的な開放)

,短絡電流を閉路及び通電できる性能をもたなければならない。

9.3.4.1.3

試験回路の力率

JIS C 8201-1

の 8.3.4.1.3(試験回路の力率)による。

9.3.4.1.4

空欄

9.3.4.1.5

試験回路の校正

JIS C 8201-1

の 8.3.4.1.5(試験回路の校正)による。

9.3.4.1.6

試験手順

JIS C 8201-1

の 8.3.4.1.6(試験順序)に,次の事項を追加して適用する。

制御器又はスタータ及び関連する短絡保護装置(SCPD)を,通常の使用状態に取り付け接続する。これ

らは主回路ごとに,制御器又はスタータの使用電流に応じた最長 2.4 m のケーブルを用いて試験回路に接

続しなければならない。

短絡保護装置(SCPD)が制御器又はスタータと分離している場合,上記規定のケーブル(ケーブルの全

長は,2.4 m 以下でなければならない。

)を用いて接続しなければならない。

三相回路試験は,単相回路を含んでいるとみなす。

試験シーケンスのタイムチャートは,

図 I.2 による。

a)

試験は,短絡スイッチを開路位置として開始する(T

0

b)

  次に試験電圧を供給し,擬似負荷は,制御器をオン状態に保持するのに十分なレベルの電流を流さな

ければならない(T

1

c)

制御器の電流が安定した後,短絡スイッチを閉路し,EUT に電流が流れる(T

2

。この電流は短絡保

護装置(SCPD)によって遮断する(T

3

9.3.4.1.7

空欄

9.3.4.1.8

試験の判定

JIS C 8201-1

の 8.3.4.1.8(試験の解釈)による。

9.3.4.2

空欄

9.3.4.3

制御器及びスタータの条件付短絡電流

制御器又はスタータとそれに関連する短絡保護装置(SCPD)は,9.3.4.3.1 に規定する試験を行う。

独立部品をもつバイパス制御器の場合,これ以上の試験は必要ない。

組込用部品をもつバイパス制御器は,次の二つの別々の試験を行う。

a)

試験 1  この試験は,バイパス接点を開き,半導体素子を導通状態にして行う。これは,半導体素子

で制御した場合での,始動時に起こる短絡条件のシミュレーションを意図したものである。

b)

試験 2  この試験は,バイパス接点を閉じ,半導体素子をバイパスした状態で行う。これは,EUT の

半導体素子がバイパスした場合に起こる短絡条件のシミュレーションを意図したものである。

使用負荷種別 AC-53a に対する最大定格使用電流 I

e

及び最大定格使用電圧 U

e

に対応した条件で試験を行


49

C 8201-4-2

:2010

う。

数種類の定格に対して同一の半導体要素を用いる場合には,最大定格使用電流 I

e

に対応した条件で試験

を行う。

制御部に規定する制御電圧を,個別の電源によって供給する。短絡保護装置(SCPD)は,8.2.5.1 による。

短絡保護装置(SCPD)が電流可調整形の回路遮断器である場合,タイプ“1”の保護協調試験は,回路

遮断器の最大設定電流で,タイプ“2”の保護協調試験は,回路遮断器の設定電流を製造業者が宣言した電

流の最大値で試験を行う。

試験中,エンクロージャのすべての開口部は通常用いるようにふさぎ,ドア又はカバーは,装備してい

る手段によって固定しなければならない。

ある範囲のモータ定格をカバーし,かつ,取換えできる過負荷リレーをもつスタータは,最大インピー

ダンスの過負荷リレー及び最小インピーダンスの過負荷リレーを,対応する短絡保護装置(SCPD)ととも

に試験を行わなければならない。O 動作を,供試機器を用いて定格条件付短絡電流 I

q

で行う。

9.3.4.3.1

定格条件付短絡電流 I

q

による試験

試験電流が定格条件付短絡電流 I

q

に等しくなるように,回路を調整する。

短絡保護装置(SCPD)がヒューズであり,かつ,試験電流がヒューズの限流領域以下である場合,ヒュ

ーズはカットオフ電流(I

c

JIS C 8269-1 

図 3(一連の交流用ヒューズリンクの限流値特性の一般的表

示方法)による]の最大値及び最大通過エネルギー(I

2

t)を許容するものを選定しなければならない。

じか入れ制御器又はスタータ以外の場合,制御器又はスタータを完全オン状態で,かつ,短絡保護装置

(SCPD)を閉路状態で,短絡電流を別の開閉スイッチで投入し,短絡保護装置(SCPD)で 1 回の遮断操

作を行わなければならない。

じか入れ制御器又はスタータの場合,制御器又はスタータを閉じることによって短絡回路を構成し,短

絡保護装置(SCPD)で 1 回の遮断操作を行わなければならない。

9.3.4.3.2

試験結果

制御器又はスタータが,次の保護協調のタイプに対する要求条件を満足する場合には,定格条件付短絡

電流 I

q

における試験に適合したと判断する。

両タイプの保護協調

a)

短絡電流は,短絡保護装置(SCPD)又はスタータで確実に遮断し,エンクロージャと電源との間に接

続した可溶性素子又は接続導体は,溶断してはならない。

b)

エンクロージャのドア又はカバーは,吹き飛ばず,ドア又はカバーは開くことができなければならな

い。エンクロージャの変形は,IP2X 以上のエンクロージャ保護等級に適合しなければならない。

c)

導体又は端子には損傷がなく,導体は端子から外れてはならない。

d)

絶縁台には,充電部の完全な固定を損なうクラック又は破損があってはならない。

タイプ“1”保護協調

e)

エンクロージャから外への部品の吹出しがあってはならない。制御器及び過負荷リレーには損傷があ

ってもよい。スタータ又は制御器は,試験後に用いることができなくてもよい。

タイプ“2”保護協調

f)

  過負荷リレー又はほかの部品に損傷が生じてはならない。

また,

試験中の部品の交換は認められない。

ハイブリッド制御器及びスタータの場合,著しい変形なしで(例えば,ドライバで)容易に外れる接

点溶着は許容してもよい。この接点溶着の場合,機器の機能は,適用する使用負荷種別に対する

表 11

の条件で,

(3 回ではなく)10 回の操作を行うことによって検証する。


50

C 8201-4-2

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g)

過負荷リレーの引外し特性は,電流整定の倍数の電流について確認し,短絡試験前及び試験後に,5.7

に規定する引外し特性に適合しなければならない。

h)

制御器又はスタータの絶縁が正常であることを,耐電圧試験を行うことによって検証する。試験電圧

は,9.3.3.4.1 の d)  の規定によって印加する。

9.3.5

EMC

試験

すべてのエミッション及びイミュニティ試験は,形式試験であって,代表的な動作及び製造業者が推奨

する配線方式,かつ,製造業者が指定するエンクロージャを含む環境条件下で行う。

すべての試験は,定常状態の条件で行う。

試験には,モータが必要である。そのモータ及びその結線は,試験の実施のための必要な補助機器であ

るが,供試機器の一部ではない。高調波エミッション試験(の目的)以外の場合は,モータに負荷を加え

る必要はない。いずれかの試験に用いるモータが,制御器又はスタータの意図した電力範囲より小さい電

力のものである場合,試験報告書にその旨を明記しなければならない。試験は,電力出力端子部において

は行わない。製造業者が別に指定しない限り,負荷への配線の長さは 3 m とする。

試験報告書は,試験に関連する情報(例えば,負荷条件,ケーブル配置など)をすべて記載しなければ

ならない。性能基準のための規格限界の機能的説明及び定義は,製造業者が提供し,かつ,試験報告書に

記載しなければならない。

試験報告書には,適合性を得るために講じたすべての処置,例えば,遮へい又は特殊ケーブルの使用な

どを記載しなければならない。制御器又はスタータとともに,イミュニティ又はエミッション要求事項に

適合するために必要な機器を構成する補助機器の一覧表も,報告書に記載しなければならない。

試験は,定格電源電圧 U

s

で,かつ,再現可能な方法で行う。

定常状態の動作モードの期間に完全導通状態とならない電力開閉素子,例えば,サイリスタを含むフォ

ーム 1 の制御器及びスタータは,製造業者が示す持続性最大エミッション又は妨害感受性項目について,

制御器又はスタータの動作を代表するために選んだ伝導条件のもとで試験しなければならない(9.3.5.1 

び 9.3.5.2 参照)

9.3.5.1

EMC

エミッション試験

9.3.5.1.1

伝導無線周波エミッション試験

試験方法及び試験手順は,CISPR 11 による。

異なる電力定格の制御器又はスタータの範囲から,その範囲の最大及び最小の電力定格を代表する二つ

の供試品を試験すればよい。

エミッションは,

表 19 に規定する値以下でなければならない。

主回路電源接続部での高周波コモンモードフィルタの付加によって,モータ起動トルクが許容できない

ほど減少する場合がある。また,加工産業で採用されるような,システム安全に関係する非接地又は高イ

ンピーダンス接地方式の配電系統には適用できない場合がある。

なお,

表 19 に示すエミッションレベルを達成するために,フィルタを用いることができない場合には,

ほかの対策をしなければならない。


51

C 8201-4-2

:2010

表 19−伝導無線周波エミッションに対する端子妨害電圧限度値

機器クラス(ネットワーク)

A

a)

(産業用)

B(公共用)

周波数

MHz

準せん(尖)頭値

dB(

μV)

平均値

dB(

μV)

準せん(尖)頭値

dB(

μV)

平均値

dB(

μV)

0.15∼0.5 100

90  66∼56

(周波数の対数に

比例して減少)

56∼46

(周波数の対数に

比例して減少)

0.5∼5

86 76 56 46

5∼30 90∼70

(周波数の対数に

比例して減少)

80∼60

(周波数の対数に

比例して減少)

60 50

a)

  限度値は,CISPR 11 のグループ 2 を適用している。

9.3.5.1.2

放射無線周波エミッション試験

試験方法及び試験手順は,CISPR 11 による。特殊試験条件は,

附属書 による。

注記  (北米独自の内容のため削除)

異なる電力定格の制御器又はスタータの範囲から,一つの代表的サンプルで試験をすれば十分である。

エミッションは,

表 20 に規定する値以下でなければならない。

表 20−放射エミッション試験限度値

電界強度

周波数帯域

MHz

クラス A 機器

a)

クラス B 機器

30∼230 30

dB(

μV/m)

30 m での準せん頭値

30 dB(

μV/m)

10 m での準せん頭値

230∼1 000

37 dB(

μV/m)

30 m での準せん頭値

37 dB(

μV/m)

10 m での準せん頭値

a)

  クラス A 機器試験は,10 dB 上げた限度値を用いて,10 m の距離で行ってもよい。

9.3.5.2

EMC

イミュニティ試験

制御器又はスタータが,類似のフレームサイズ内で,類似の構成とした電子制御回路から成る場合は,

製造業者が指定する制御器又はスタータの代表的な供試品一つを試験すればよい。

9.3.5.2.1

静電気放電

制御器又はスタータの試験は,JIS C 61000-4-2 による。4 kV 接触放電又は 8 kV 気中放電の試験レベル

を,

単一放電による時間間隔 1 秒で連続した正極性パルス及び負極性パルスを選定した箇所に各 10 回印加

する。電源端子について試験をする必要はない。放電は,通常,使用時にアクセスできるポイントだけに

印加する。

制御器又はスタータは,

表 15 の性能基準 2 に適合しなければならない。

制御器又はスタータが,開放フレーム,シャーシ式ユニット又は保護等級 IP00 のものである場合,試験

は不可能である。その場合,製造業者は,静電気放電による損傷の可能性について警告するラベルを,ユ

ニットに張り付けなければならない。

9.3.5.2.2

無線周波電磁界

無線周波電磁界試験は,0.15∼80 MHz 及び 80∼1 000 MHz の二つの周波数範囲に分けられる。0.15∼80


52

C 8201-4-2

:2010

MHz の範囲の場合,試験方法は,JIS C 61000-4-6 による。試験レベルは,140 dB・

μV でなければならない

(レベル 3)

製造業者が周波数を選択し,これを試験報告書に明記しなければならない。制御器又はスタータは,

15

の性能基準 1 に適合しなければならない。

80∼1 000 MHz の範囲の場合,試験方法は,JIS C 61000-4-3 による。試験レベルは,80∼1 000 MHz の

周波数範囲全域にわたり 10 V/m でなければならない。制御器又はスタータは,

表 15 の性能基準 1 に適合

しなければならない。

制御器又はスタータが EMC 対策用の金属製エンクロージャ内に設置されるとみなされる場合には,試

験は必要ない。その場合,製造業者は,エンクロージャを開くときに常に講じなければならない予防手段

を示す注意書又は指示書を提供しなければならない。

9.3.5.2.3

ファストトランジェント(5/50 ns

制御器又はスタータの試験は,JIS C 61000-4-4 による。

交流電力線に対する試験レベルは,結合/減結合回路網を経由して,2 kV/5 kHz でなければならない。

試験電圧は,1 分間印加する。

3 m 以上の配線の接続を意図した制御回路及び補助回路の端子は,結合クランプを用い,2 kV/5 kHz で

試験しなければならない。

制御器又はスタータは,

表 15 の性能基準 2 に適合しなければならない。

9.3.5.2.4

サージ(1.2/50 

μs8/20 μs

制御器又はスタータの試験は,JIS C 61000-4-5 による。

電力端子の試験レベルは,ライン∼接地間 2 kV 及びライン∼ライン間 1 kV でなければならない。

3 m 以上の配線の接続を意図した制御回路及び補助回路の端子は,ライン∼接地間 2 kV 及びライン∼ラ

イン間 1 kV で試験しなければならない。試験は,保護回路には適用しない。

繰返し間隔 1 分で,正極性パルス及び負極性パルスを各 5 回印加する。

制御器又はスタータは,

表 15 の性能基準 2 に適合しなければならない。

制御器が,例えば,JIS C 61000-4-5 の設置クラス 4 又は 5 のような,保護が十分でない設備で動作する

ことを要求されている場合,使用者はこのことを明示しなければならない。この場合には,試験レベルは,

ライン∼接地間 4 kV 及びライン∼ライン間 2 kV でなければならない。

9.3.5.2.5

高調波及び転流ノッチ

検討中

9.3.5.2.6

瞬時電圧降下(電圧ディップ)及び瞬時停電

試験 A の要求事項を検証するために,

JIS C 61000-4-11

の試験方法による。

試験 B 及び C の検証方法は,

検討中である。

表 21 の基準を満たさなければならない。 

表 21−瞬時電圧降下(電圧ディップ)及び瞬時停電試験

試験

試験レベル U

T

a)

%

持続時間

性能基準

表 15 による。)

A 0

5 000

ms

3

B 40

100

ms

検討中

C 70

半周期

検討中

a)

  ここに,U

T

は,適宜,U

e

及び/又は U

s

を表す。


53

C 8201-4-2

:2010

9.3.6

受渡試験及び抜取試験

受渡試験は,各個の制御器又はスタータが規定の要求事項に適合することを検証するために製造中又は

製造後に行う。

9.3.6.1

一般事項

受渡試験又は抜取試験は,9.1.2 に関連する部分で形式試験に対して規定する条件と同一又は同等の条件

のもとで実施しなければならない。

なお,9.3.6.2 における動作限界は,過負荷リレーについては,周囲温度で検証してもよいが,標準の周

囲条件に合わせて補正が必要なことがある。

9.3.6.2

動作及び動作限界

8.2.1.2

及び 8.2.1.5 の要求事項に従って機器が動作することを検証しなければならない。

8.2.1.2

に規定する性能は,

表 12 及び 9.3.3.6.3 による阻止及び転流能力試験によって検証しなければなら

ない。85 %U

s

による 85 %U

e

での動作サイクル,及び 110 %U

s

による 110 %U

e

での動作サイクルの二つが

必要である。

過負荷リレーの特性を検証する試験を実施する。時延式過負荷リレーの場合,製造業者によって提示さ

れている特性曲線に引外し時間が(許容誤差内で)適合していることを確認するために,選択した代表的

な電流を,全極に等しく通電する一つの試験でよい。不足電流リレー,ストールリレー及びジャムリレー

の場合,これらのリレーが適切に動作するかを確認しなければならない(8.2.1.5.38.2.1.5.4 及び 8.2.1.5.5

参照)

9.3.6.3

耐電圧試験

金属はくは,用いる必要はない。試験は,乾燥した清浄な制御器及びスタータを用いて行わなければな

らない。

耐電圧の検証は,装置の最終組立前に(フィルタ用コンデンサなどの部品を接続する前に)実施しても

よい。

a)

インパルス耐電圧  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.2 の 1)  による。

b)

商用周波耐電圧  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.2 の 2)  による。

c)

インパルス耐電圧及び商用周波耐電圧の合成したもの  a)  及び b)  の試験は,正弦波のピーク値が a)

又は b)  に規定する値のうちの高い方の値に対応する単一の商用周波耐電圧試験と置き換えてもよい。


54

C 8201-4-2

:2010

附属書 A

規定)

端子の表示及び識別

A.1

  総則

端子を識別する目的は,各々の端子の機能,関連するその他の端子の配置及び用い方に関する情報を明

確にするためである。

A.2

  半導体制御器及びスタータの端子の表示及び識別

A.2.1

  主回路の端子の表示及び識別

主回路の端子は,1 けた(桁)の番号及び英数字によって,

表 A.1 に示すように表示しなければならな

い。

表 A.1−主回路端子表示

端子

表示

主回路

1/L1−2/T1

3/L2−4/T2

5/L3−6/T3

7/L4−8/T4

特殊な形式の制御器又はスタータ(5.2.5.3 参照)の場合は,製造業者が接続図を供給しなければならな

い。

A.2.2

  制御回路の端子の表示及び識別

A.2.2.1

  制御回路電源端子

検討中

A.2.2.2

  制御回路入出力信号端子

検討中

A.2.3

  補助回路の表示及び識別

補助回路の端子は,次に示すように 2 けたの数字によって図の中で表示しなければならない。

−  1 の位の数字は,機能番号を表す。

− 10 の位の数字は,連続番号を表す。

次の例は,このような表示方法を表す。


55

C 8201-4-2

:2010

A.2.3.1

  機能番号

機能番号 1 及び 2 は b 接点を,機能番号 3 及び 4 は a 接点を表す。

注記 1  a 接点及び b 接点の定義は,JIS C 8201-1 の 2.3.12 及び 2.3.13 による。

例 1

注記 2  図中の黒点には,対応する連続番号を用いる。

切換接点がある端子は,機能番号 1,2 及び 4 で表示しなければならない。

例 2

機能番号 5,6(b 接点)

,7 及び 8(a 接点)は,特別な機能をもつ補助端子に用いる。

例 3

特別の機能をもつ切換接点回路の端子番号は,機能番号 5,6 及び 8 で表示しなければならない。

例 4

A.2.3.2

  連続番号

同時に動作する接点の端子には,同じ連続番号で表示しなければならない。

同一機能をもつすべての接点は,異なった連続番号を付けなければならない。

製造業者が提供する付加情報によって明確にこのような番号が与えられる場合に限り,端子から連続番

号を省略してもよい。


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C 8201-4-2

:2010

A.3

  過負荷リレーの端子番号の表示及び識別

過負荷リレーの主回路端子は,制御器及びスタータの主回路端子と同じ方法によって表示しなければな

らない(A.2.1 参照)

過負荷リレーの補助端子は,制御器及びスタータの特殊機能をもつ補助端子と同じ方法によって表示し

なければならない(A.2.3 参照)

連続番号は 9 とし,2 個目が必要な場合は,0 としなければならない。

端子番号は,その機器に添付する接続図に明示してもよい。

附属書 B

空欄


57

C 8201-4-2

:2010

附属書 C 

規定)

スタータとこれと組み合わせる短絡保護装置(SCPD)

との間の交差電流における協調

C.1

  適用範囲

この附属書は,スタータの過負荷保護装置とこれと組み合わせる SCPD の性能を検証する方法を規定す

る。

C.2

  一般及び定義

C.2.1

  一般

この附属書は,スタータとこれと組み合わせる短絡保護装置の,スタータ及び短絡保護装置の製造業者

が供給する各々の時間−電流特性が交差する電流(I

co

)の上下での特性,及び 8.2.5.1 で規定する保護協調

の対応するタイプについて,異なる検証方法を規定する。

スタータと短絡保護装置との間の交差電流における協調は,C.3 に規定する特殊試験による直接方式,

又はタイプ 2 協調のための C.6 に規定する間接方式によって検証する。

C.2.2

  定義

C.2.2.1

  交差電流 I

co

過負荷リレー及び短絡保護装置の,各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は製造業者が提示する

曲線の交点に相当する電流。

注記  中間の曲線は,製造業者が示す時間−電流特性上の範囲から求めた平均値である。

C.2.2.2

  試験電流 I

cd

製造業者が示す

表 C.1 の要求を検証した,誤差を含んだ I

co

より大きな電流。

C.2.2.3

  制御器及びスタータの時間−電流耐量

制御器及びスタータが時間関数として耐え得る電流値。

C.3

  直接法による交差電流での協調試験の条件

スタータとこれと組み合わせる短絡保護装置は,通常用いるように,取り付け及び接続しなければなら

ない。すべての試験は,コールド状態から始めなければならない。

C.4

  試験電流及び試験回路

試験回路は,JIS C 8201-1 の 8.3.3.5.2 による。ただし,過渡電圧を調整する必要はない。試験電流は,

次の a)  及び b)  による。

a) 0.75

I

co

0

5

%

b) 1.25

I

co

5

0

+

%

試験回路の力率は,

表 11 によらなければならない。高い抵抗をもつ小形のリレーの場合,可能な限り低

い力率を得るようなインダクタンスを用いることを推奨する。

回復電圧は,

定格使用電圧の 1.05 倍とする。

8.2.5.1

に規定する短絡保護装置は,9.3.4.3 の試験で用いたものと同じ定格及び特性をもつものでなけれ

ばならない。


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C 8201-4-2

:2010

過負荷リレーがトリップしたときには,スタータは開放するよう接続しなければならない。

コイルがある場合,定格制御電圧を別電源によって供給しなければならない。

C.5

  試験手順及び結果

C.5.1

  試験手順

スタータ及び短絡保護装置を閉路状態にしておき,C.4 に規定する電流を別の装置で閉路する。試験す

る個々の装置は,室温にする。

試験後,短絡保護装置の点検,過負荷リレー及び回路遮断器のリセット,また,必要な場合,少なくと

もヒューズの 1 本が溶断していた場合は,すべてのヒューズを取り換える必要がある。

C.5.2

  結果

C.4

の小さい電流 a)  の場合,短絡保護装置は動作せず,過負荷リレー又は引外し装置が動作して,スタ

ータを開放させなければならない。スタータに損傷があってはならない。

C.4

の大きい電流 b)  の場合,短絡保護装置は,スタータよりも先に動作しなければならない。スタータ

は,

製造業者が指定した,

協調条件の対応するタイプに対する 9.3.4.3.2 の条件を満足しなければならない。

C.6

  間接法による交差電流での協調の検証

C.6.1

  一般

注記  タイプ 1 協調において間接法は,この附属書に規定する内容と異なってもよい。この内容につ

いては検討中である。

なお,交差電流における協調の検証のための間接法は,タイプ 2 協調にだけ適用する。

間接法は,交差電流における協調の検証のため,次の条件を満たすことを線図(

図 C.1 参照)上で確認

する。

−  製造業者は,少なくとも I

co

の値までの過負荷リレー又は引外し装置のコールドスタートの時間−電流

特性を示さなければならない。この曲線は,I

co

まで短絡保護装置の時間−電流特性より下になければ

ならない。

−  C.6.2 によって試験するスタータの I

cd

は,I

co

より大きくなければならない。

−  C.6.3 によって試験する制御器の時間−電流耐量特性は,I

co

まで過負荷リレーの時間−電流特性(コ

ールドスタート)より上でなければならない。

C.6.2

  I

cd

のための試験

9.3.4.1

を,次の条件とともに適用する。

試験順序  制御器又はスタータは,表 C.1 に示す動作回数の間,試験電流 I

cd

を閉路・遮断する。これ

は,短絡保護装置がない回路で行う。

表 C.1−試験条件

U

r

/U

e

 cos

ϕ

オン時間

b)

s

オフ時間

s

動作回数

I

cd

 1.05

a)

0.05

c)

3

a)

  力率は,JIS C 8201-1 の表 16(試験電流に対応する力率及び時定数,並びに試験電流のピーク値と実効値と

の比率 n)から選定する。

b)

  接点が再開路する前に,十分に接触することが確認できる場合,時間は 0.05 s 未満でもよい。

c)

  表 11 参照。


59

C 8201-4-2

:2010

−  I

cd

の試験中及び試験後の制御器又はスタータの状態

a)

試験中  アークの持続,極間のフラッシオーバ,接地回路のヒューズの溶断(9.3.4.1.2 参照)及び接

点溶着があってはならない。

b)

試験後

1)

制御器又はスタータは,開閉時,接点が正常に動作する。

2)

制御器又はスタータの絶縁性能は,最小を 1 000 V とし,制御器又はスタータの I

cd

試験で用いた定

格使用電圧の 2 倍の商用周波耐電圧試験によって検証する。試験電圧は,9.3.3.4.1 の b) 3.1)  及び

b) 3.2) 

によって,5 秒間印加する。

C.6.3

  制御器及びスタータの時間−電流耐量特性

この特性は製造業者が提供し,少なくとも I

co

までの特性を得るための過電流と時間との関係で示す。

制御器及びスタータの過電流特性試験は,室温で行う。過電流試験間に制御器及びスタータに必要な最

小冷却時間は,製造業者が提供することが望ましい。

a:コールド状態からの過負荷リレーの時間−電流特性(平均) 
b:制御器の時間−電流耐量特性 
t

C

:過負荷リレーと短絡保護装置の各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は発表曲線の交点に相当する時間

a)

  ヒューズとの協調

図 C.1−時間−電流耐量特性の例


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C 8201-4-2

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a:コールド状態からの過負荷リレーの時間−電流特性(平均) 
b:制御器の時間−電流耐量特性 
t

C

:過負荷リレーと短絡保護装置の各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は発表曲線の交点に相当する時間

b)

  回路遮断器との協調

図 C.1−時間−電流耐量特性の例(続き)


61

C 8201-4-2

:2010

附属書 D 

規定)

放射エミッション試験に対する要求事項

D.1

  制御器及びスタータの特性

制御器及びスタータの主回路は,誘導モータの巻線内又は直列に接続した半導体素子を含む。半導体素

子の動作は,通電期間を調整して,電源の 1 周期又は半周期以上の時間,固定又は可変量のエネルギー量

を電源から負荷へ供給するようにする。負荷に供給される電力の基本周波数は,制御器の主回路端子への

供給電力と同じである。制御器は,電気エネルギーをほかの形に変換することはない。

この附属書では,制御器又はスタータは次の構成部品から成るとみなす。

−  エネルギーを負荷に伝える半導体開閉素子を含む主回路。

−  制御機能を発生するためのすべての必す(須)部品を含む制御回路。

−  デジタル通信,電力線搬送システムなどの機能をもつ補助回路。

D.2

  放射エミッション

D.2.1

  主回路

D.2.1.1

  完全オンモード

完全オンモードにおいては,モータへの電圧及び電流波形は,実質的に正弦波であり,電源周波数をも

つ。高周波の高調波は,波形が正弦波の場合には存在しないので,電力回路の無線周波(RF)エミッショ

ン試験は,完全オンモードでの動作中においては必要ない。

D.2.1.2

  位相制御モード

制御器の電力回路内部の無線周波エネルギーの唯一の発生源は,電力半導体を通電状態から非通電状態

に,また,その逆に切り換えるために必要なエネルギーである。このスイッチングの特性として,スイッ

チングの発生時には(例えば,自然転流では)

,常に電流がゼロか又はゼロに近くなるようにしている。ス

イッチングエネルギーは非常に小さく,また,無線周波(RF)エミッションを発生する能力も非常に小さ

い。

したがって,次のことがいえる。

−  無線周波(RF)エミッションを発生する能力は,完全オン状態にある電力回路中の電流の量とは関係

がない。また,定格電流 I

e

の値にも無関係である。

−  主回路の放射エミッション試験は必要ない。

D.2.2

  制御回路及び補助回路

制御回路及び補助回路の場合は,次の規定による。

それらは,電力回路とは別に検討してよい。

同様の装置に対して,CISPR 14-1 に規定するように,制御器においては,妨害エネルギーは主として制

御器に接続した外部接続線によって放射されることが経験上知られている。したがって,この規格では,

制御器の妨害能力は,制御器がその接続線に供給し得る高周波電力として定義する。

正弦波形を発生するか又はそれによって動作する回路は,含まれる基本周波数が 30 MHz 以上である場

合には,試験を行わなければならない。

30 MHz 以上の周波数において,18 nW(クラス A 機器)又は 2.0 nW(クラス B 機器)より大きい電力


62

C 8201-4-2

:2010

成分を含む制御回路端子又は補助回路端子に電線を接続しない場合には,

試験は必要ない

附属書 参照)。


63

C 8201-4-2

:2010

附属書 E

参考)

CISPR 11

による放射エミッション限度値に等価な送信電力への変換方法

ローレンツの相反定理を含む周知の確立された原理から,CISPR 11 に規定する電磁界の強さを得るため

に必要な送信電力 P

T

は,次の式から計算できる。

G

30

2

2

T

d

E

P

=

ここに,

P

T

送信電力(

W

E

電磁界の強さ(

V/m

G

アンテナの利得(理想半波長ダイポールの場合,

G

1.64

d

送信アンテナと受信アンテナとの間の距離(

m

例えば,

d

30 m

及び

E

31.6

μV/m

30 dB

μV/m

)の場合,

P

T

18 nW

となる。

d

10 m

及び

E

31.6

μV/m

30 dB

μV/m

)の場合,

P

T

2 nW

となる。

このことから,理想半波長ダイポールアンテナを,

18 nW

又は

2 nW

を発生し得る信号源送信機に適切

に接続すれば,放射エミッションの電磁界の強さは,CISPR 11 によってそれぞれクラス

A

機器及びクラ

B

機器に対して規定する限度値に等しくなる。


64

C 8201-4-2

:2010

附属書 F

参考)

動作性能

動作能力の試験波形を,次に示す。

a)

  温度上昇の一般的な特性 

b)

  負荷のオンオフサイクルの一般的な特性 

c)

  制御電圧 U

c

の一般的な特性 

d)

  AC-52aAC-53aAC-58a の試験電流特性 

e)

  AC-52bAC-53bAC-58b の試験電流特性 

図 F.1−熱安定度試験波形


65

C 8201-4-2

:2010

a)

  温度上昇の一般的な特性 

b)

  試験電流特性 

c)

  操作電圧 U

c

特性 

d)

  主回路試験電圧 U

T

特性 

図 F.2−過負荷容量試験波形


66

C 8201-4-2

:2010

a)

  モータ速度特性 

b)

  操作電圧 U

c

特性 

c)

  モータ電圧特性 

d)

  モータ電流特性 

図 F.3−阻止及び転流能力試験波形


67

C 8201-4-2

:2010

附属書 G 

参考)

制御回路構成の例

G.1

  外部制御装置(ECD

G.1.1

  ECD の定義

制御器の制御に影響を与える外部素子。

G.1.2

  ECD の図示

G.1.3

  ECD のパラメータ

R

i

:内部抵抗

Z

i

:内部漏れインピーダンス

注記

 ECD

が機械式押しボタンの場合は,

R

i

を無視し,

Z

i

は無限大とみなす。

G.2

  制御回路構成

G.2.1

  外部制御電源をもつ制御器

G.2.1.1

  共通の電源及び制御入力


68

C 8201-4-2

:2010

G.2.1.2

  別個の電源及び制御入力

a)

  回路電圧

G.2.2

  内部の制御電源を備え制御入力だけをもつ制御器

a)

  回路電圧


69

C 8201-4-2

:2010

附属書 H 

参考)

製造業者と使用者との間で協定を必要とする項目

注記

この附属書では,

“協定”は,非常に幅広い意味に用いる。また,

“使用者”には,試験所を含

む。

この規格の箇条及び細分箇条に含まれる範囲において,JIS C 8201-1 

附属書 J(受渡当事者間で協定を

必要とする項目)に,次の

表 H.1 の事項を追加して適用する。

表 H.1

本体の箇条番号

項目

5.3.4.6

  注記 

F

及び/又は のほかの値(製造業者が指定してもよい。

5.3.5.3.1

  b) 

2 方向の回転に関する要求事項

5.4 

表 に規定する使用負荷種別以外の使用負荷種別

5.6 

補助機能又は補助回路の通常でない動作特性

7.1.1

JIS C 8201-1 の 6.1.1

注記 1 

40  ℃を超える周囲温度環境で用いる装置

7.1.2

  注記 

1 000 m を超える標高で用いる装置

8.2.4.1 

1 000 A を超える XI

e

をもつ制御器の過負荷能力の検証

8.3.1 

EMC 要求事項: 
a)

システムがそのシステムレベルに適用する規則及び法規に適合するというシステ
ム設置者(使用者)の責任

b)

機器に多大なる影響を及ぼす項目

8.3.3.1 

イミュニティ:厳しい外部影響をもつ場所(製造業者の意見を聞くことが望ましい。

8.3.3.3 

80 MHz∼1 000 MHz の周波数範囲のイミュニティの検証

9.3.1

  注記 及び注記 

試験シーケンスのための供試器数(製造業者との協定が必要)

表 18 

阻止及び転流能力の検証結果 
製造業者が指定した機能の喪失

9.3.3.6.3 

EUT に電圧測定に適する特別の機能をもたせるための指示

9.3.5 

EMC 試験: 
a)

合格基準のための規格限界の機能的説明及び定義(製造業者が提供)

b)

最小伝導条件(製造業者が選定)

9.3.5.2 

EMC イミュニティ試験:(製造業者の指定による。)1 台の代表供試器の試験

9.3.5.2.2 

EMC 対策用の金属製エンクロージャを開くときに常に講じなければならない予防手
段を示す


70

C 8201-4-2

:2010

附属書 I

規定)

半導体モータ制御器及びスタータの短絡試験用に変更した試験回路

D:供試機器(接続導体を含む。) 
注記  外郭は金属遮へい又はエンクロージャを含む。

図 I.1−半導体機器の短絡試験用に変更した試験回路

標準の短絡試験用の回路は,JIS C 8201-1 

図 9(単相交流又は直流の単極装置の短絡投入容量及び短絡

遮断容量検証回路図)∼

図 12

4

極装置の短絡投入容量及び短絡遮断容量検証試験回路)を参照。

図 I.1 に半導体機器の短絡試験用に変更した試験回路を示す。ここには,半導体制御器用標準短絡試験

回路の一つの相だけの変更を記載するが,多相機器用試験回路では各相の変更部分は同一である。

変更は,

図 I.1 に示した部分だけである。

図 I.2 に,9.3.4.1.6 の短絡試験のタイムチャートを示す。


71

C 8201-4-2

:2010

T

0

 :短絡スイッチ開[9.3.4.1.6 の a)]

T

1

 :試験電流通電[9.3.4.1.6 の b)]

T

2

 :短絡スイッチ閉[9.3.4.1.6 の c)]

T

3

 :SCPD による短絡電流遮断

図 I.29.3.4.1.6 の短絡試験のタイムチャート


72

C 8201-4-2

:2010

附属書 J

参考)

バイパス式半導体制御器の試験のフローチャート


73

C 8201-4-2

:2010

附属書 K

規定)

電子式過負荷リレーの拡張機能

K.1

  概要

K.1.1

  一般

この附属書は,過負荷保護に直接関連しない電子式過負荷リレー(以下,リレーという。

)がもつ拡張機

能を扱うことを,目的とする。

過負荷リレーがもつすべての機能で,この規格で扱わない事項は,それらの機能について規定する関連

規格(例えば,IEC 60255 シリーズ及び JIS C 8201-5 規格群)の要求を満足することが望ましい。

この附属書は,交流回路で用いる電子式リレーだけに適用する。

K.1.2

  漏電検出機能

残留差分電流に反応する機器は,保護システムとして用いる。このような機器装置は,次の目的,例え

ば,過電流保護機能によって検出することができない自然継続的地絡故障の結果として起こり得る火災及

びほかの危険に対する付加的な保護を提供するための設備又はモータの漏電を検出するためのリレーとと

もに,又は統合した一部分としてしばしば用いる。

なお,直流成分による作用については考慮しない。

K.2

  用語及び定義

次に示す定義を追加して,適用する。

K.2.1

  漏電(地絡故障)検出機能付きリレー

主回路を流れる電流のベクトル和が,個別に規定した要求に従い,あらかじめ設定された値を超えて増

加したときに動作する多極電子式リレー。

K.2.2

  電流又は電圧不平衡検出機能付きリレー

個別に規定した要求に従い,電流又は電圧の大きさの不均衡が発生した場合に動作するリレー。

K.2.3

  反相検出機能付きリレー

個別に規定した要求に従い,

スタータの電源側に不適切な位相順が発生した場合に動作する多極リレー。

K.2.4

  過電圧検出機能付きリレー

過負荷が発生した場合及び個別に規定した要求に従い,あらかじめ設定された値を超えて電圧が増加し

たときに動作するリレー。

K.2.5

  インヒビット電流(I

ic

この電流を超えて開閉装置が開路を始めない故障電流。

K.3

  リレーの分類

リレーの分類は,次による。

a

)

電流及び電圧不平衡検出機能付きリレー又は引外し装置

b

)

過電圧検出機能付きリレー又は引外し装置

c

)

漏電(地絡故障)検出機能付きリレー又は引外し装置

d

)

反相検出機能付きリレー又は引外し装置


74

C 8201-4-2

:2010

K.4

  リレーのタイプ

タイプ

A

:タイプ

A

のリレーは,故障電流の全レベルにおいて開閉装置を開路するリレーである。

タイプ

B

:タイプ

B

のリレーは,設定電流レベル

I

ic

(インヒビット電流)より上では,開閉装置を開路

しないリレーである。

K.5

  性能要求事項

K.5.1

  漏電検出機能付きリレーの動作限界

漏電検出機能付きリレーは,開閉装置とともに用いるときは,

表 K.1 に示す要求に従って開閉装置を開

く動作を行わなければならない。漏電検出の設定範囲をもつリレー又は引外し装置においては,リレーの

動作限界は最小及び最大の設定値で検証しなければならない。

表 K.1−漏電検出機能付きリレーの動作時間

漏えい電流設定値の倍数

トリップ時間 T

p

ms

≦0.9

トリップしない

1.1 10<  T

p

  ≦1 000

K.5.2

  漏電検出機能付きリレー  タイプ の動作限界

K.5.1

に,次の追加事項を加えて適用する。

漏電検出機能付きリレー

タイプ

B

は,開閉装置とともに用いる場合,漏電故障電流が存在するときは,

あらゆる相の故障電流が,設定電流のレベル

I

ic

K.4 参照)の

95 %

以上になったときには開閉装置の動作

を行ってはならない。また,いずれかの相の故障電流が

I

ic

75 %

以下になったときは,機器の開放動作

を行わなければならない。

K.5.3

  電圧不平衡検出機能付きリレーの動作限界

電圧不平衡検出機能付きリレーは,開閉装置とともに用いるときは,電圧不平衡が設定値の

1.2

倍を超

えたときに,設定時間の

120 %

以内に装置を開路し,閉路を防止しなければならない。

K.5.4

  反相検出機能付きリレーの動作限界

反相検出機能付きリレーは,開閉装置とともに用いるときは,スタータの電源側位相の電圧順序が電圧

順序設定値と同じであるときは,装置が閉じられるのを可能にしなければならない。二相を入れ替えた後

は,反相リレーは装置が閉じられることを防止しなければならない。

K.5.5

  電流不平衡検出機能付きリレーの動作限界

電流不平衡検出機能付きリレーは,開閉装置とともに用いるときは,電流不平衡が設定値の

1.2

倍を超

えたときは,設定時間の

120 %

以内に装置の開放動作を行わなければならない。

K.5.6

  過電圧検出機能付きリレー及び引外し装置の動作限界

過電圧検出機能付きリレー及び引外し装置の動作限界は,次による。

a

)

動作電圧  過電圧検出機能付きリレー又は引外し装置は,開閉装置とともに用いる場合,供給電圧が

設定値(設定値がある場合)を超えたとき,又は規定時間の間,リレー又は引外し装置の定格電圧の

110 %

を超えたときは,装置を開路し,閉路を防止しなければならない。

b

)

動作時間  時延式過電圧リレー又は引外し装置では,電圧が動作値に到達したときから,リレー又は

引外し装置が機器のトリップ装置を作動させるまでのタイムラグを測定しなければならない。


75

C 8201-4-2

:2010

K.6

  試験

K.6.1

  漏電検出機能付きリレー  タイプ の動作限界

動作限界は,K.5.1 に従い,次のように確認しなければならない。

調整可能な漏電検出設定値をもつリレーでは,試験は,最小電流設定値及び最大電流設定値で実施しな

ければならない。

試験回路は,

図 K.1 に従わなければならない。試験は,任意の電圧及び電流で,力率≧

0.8

で実施しな

ければならない。

表 K.1 で規定した漏えい電流に校正した試験回路において,そして,スイッチ

S1

が閉位置にある状態

で,スイッチ

S2

が閉じられることによって漏電検出が確立される。

K.6.2

  漏電検出機能付きリレー  タイプ の動作限界

K.6.1

に次の追加事項を加えて適用する。

過電流状態での動作限界は,K.5.2 に従い,次のように確認しなければならない。

試験は,三相負荷を用い,接続は

図 K.1 に従い実施しなければならない。試験は,任意の電圧及び電流

で,力率≧

0.8

で実施しなければならない。

調整可能な漏電検出設定値をもつリレーでは,試験は最小電流設定値で実施しなければならない。

調整可能なインヒビット電流設定値

I

ic

をもつリレーでは,試験は最大及び最小の

I

ic

設定値で実施しなけ

ればならない。

インピーダンス

Z1

は,回路電流が次の値となるように調整する。

a

)

インヒビット電流 I

ic

の 95 %  スイッチ

S1

が閉位置にあるとき,漏電検出はスイッチ

S2

を閉じるこ

とによって確立される。

リレーはトリップしてはならない。

b

)

インヒビット電流 I

ic

の 75 %  スイッチ

S1

が閉位置にあるとき,漏電検出はスイッチ

S2

を閉じるこ

とによって確立される。

リレーはトリップしなければならない。

K.6.3

  電流不平衡検出機能付きリレー

動作限界は,K.5.5 に従い立証しなければならない。

K.6.4

  電圧不平衡検出機能付きリレー

動作限界は,K.5.3 に従い立証しなければならない。

K.6.5

  反相検出機能付きリレー

動作限界は,K.5.4 に従い立証しなければならない。

K.6.6

  過電圧検出機能付きリレー

動作限界は,K.5.6 に従い立証しなければならない。

K.7

  受渡試験及び抜取試験

拡張機能をもつリレーは,9.3.6 の試験に加え,K.5 による追加機能が正しく動作することを立証するた

めの追加試験を実施しなければならない。


76

C 8201-4-2

:2010

 S

電源

 V

電圧計

 A

電流計

 S1

全極スイッチ

 S2

単極スイッチ

 D

試験中の過負荷リレー

 Z

負荷回路

 Z1

調整可能なインピーダンス

図 K.1−漏電検出機能付き電子式過負荷リレーの動作特性を検証する試験回路

参考文献

JIS C 4003

  電気絶縁−熱的耐久性評価及び呼び方

注記

対応国際規格:IEC 60085

Electrical insulation

Thermal evaluation and designation

MOD


77

C 8201-4-2

:2010

附属書 JA

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 8201-4-2:2010

  低圧開閉装置及び制御装置−第 4-2 部:接触器及びモータスタ

ータ:交流半導体モータ制御器及びスタータ

IEC 60947-4-2:2007

  Low-voltage switchgear and controlgear−Part 4-2: Contactors and

motor-starters−AC semiconductor motor controllers and starters

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国際規格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

8  構 造 及
び 性 能 に
関 す る 要

求事項

8.3.2.1.1  高調波 
JIS C 61000-3-2

適 合 し な け れ ば な

らない。 
定格電流 20A 以下。

 8

8.3.2.1.1

高調波

IEC 61000-3-2

に適合し

なければならない。

定格電流 16A 以下。

変更

制御器又はスタータの定格電
流について“16A 以下”を ,
“20A 以下”に修正。

対応国際規格のこの箇条で引用して
い る IEC 61000-3-2 の 適 用 範 囲 は
“16A 以下”であるが,この規格で

引用している JIS C 61000-3-2 では
“20A 以下”と規定しているため。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60947-4-2:2007,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

77

C

 820

1-

4-

2


20
1

0