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C 8201-4-1

:2010

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲及び目的

1

1.1  交流及び直流接触器

2

1.2  交流モータスタータ

2

1.3  この規格の適用除外

3

1.4  目的

4

2  引用規格

4

3  用語及び定義

6

3.1  接触器に関する定義

7

3.2  スタータに関する定義

8

3.3  特性値に関する定義

12

3.4  記号及び略語

12

4  分類

13

5  接触器及びスタータの特性

13

5.1  特性の要約

13

5.2  装置の形式

13

5.3  主回路の定格値及び限界値

14

5.4  使用負荷種別

18

5.5  制御回路

20

5.6  補助回路

20

5.7  リレー及び引外し装置(過負荷リレー)の特性

21

5.8  短絡保護装置(SCPD)との保護協調

23

5.9  空欄

23

5.10  自動切換機器及び自動加速制御機器の形式及び特性

23

5.11  段動作単巻変圧器スタータ用単巻変圧器の形式及び特性

23

5.12  加減抵抗ロータスタータ用始動抵抗器の形式及び特性

24

6  製品情報

24

6.1  情報の性質

24

6.2  表示

25

6.3  取付け,操作及び保守に関する指示

25

7  標準使用,取付け及び輸送条件

26

8  構造及び性能に関する要求事項

26

8.1  構造に関する要求事項

26

8.2  性能に関する要求事項

27

8.3  電磁両立性(EMC

37


C 8201-4-1

:2010  目次

(2)

ページ

9  試験

39

9.1  試験の種類

39

9.2  構造に関する要求事項への適合性

40

9.3  性能に関する要求事項への適合性

40

9.4  EMC 試験

52

附属書 A(規定)接触器及び組み合わせる過負荷リレーの端子番号の表示及び識別

61

附属書 B(規定)特殊試験

64

附属書 C(空欄)

71

附属書 D(参考)製造業者と使用者との間で協定を必要とする項目

71

附属書 E(参考)制御回路構成の例

72

附属書 F(規定)主接点とリンクした補助接点の要求事項(ミラーコンタクト)

75

附属書 G(参考)モータ用開閉機器の定格使用電流及び定格容量

78

附属書 H(規定)電子式過負荷リレーの拡張機能

83

附属書 I(参考)半導体で制御するモータ負荷に用いる AC-1 接触器

87

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表

88


C 8201-4-1

:2010

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機

工業会(JEMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS C 8201-4-1:2007 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS C 8201 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 8201-1  第 1 部:通則

JIS C 8201-2-1  第 2-1 部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)

JIS C 8201-2-2  第 2-2 部:漏電遮断器

JIS C 8201-3  第 3 部:開閉器,断路器,断路用開閉器及びヒューズ組みユニット

JIS C 8201-4-1  第 4-1 部:接触器及びモータスタータ:電気機械式接触器及びモータスタータ

JIS C 8201-4-2  第 4-2 部:接触器及びモータスタータ:交流半導体モータ制御器及びスタータ

JIS C 8201-4-3  第 4-3 部:接触器及びモータスタータ:非モータ負荷用交流半導体制御器及び接触器

JIS C 8201-5-1  第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 1 節:電気機械式制御回路機器

JIS C 8201-5-2  第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 2 節:近接スイッチ

JIS C 8201-5-5  第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 5 節:機械的ラッチング機能をもつ電気的非

常停止機器

JIS C 8201-5-8  第 5-8 部:制御回路機器及び開閉素子−3 ポジションイネーブルスイッチ

JIS C 8201-5-101  第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 101 節:接触器形リレー及びスタータの補

助接点

JIS

C

8201-7-1  第 7 部:補助装置−第 1 節:銅導体用端子台


C 8201-4-1

:2010  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 C

8201-4-1

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低圧開閉装置及び制御装置−

第 4-1 部:接触器及びモータスタータ:

電気機械式接触器及びモータスタータ

Low-voltage switchgear and controlgear

Part 4-1: Contactors and motor-starters:

Electromechanical contactors and motor-starters

序文

この規格は,2000 年に第 2 版として発行された IEC 60947-4-1,Amendment 1(2002)及び Amendment 2

(2005)を基に作成した日本工業規格であるが,我が国の実状に合わせるため,技術的内容を変更して作

成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線及び点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

また,JIS C 8201-1 で規定する通則の箇条は,この規格にも適用する。この規格で,引用する通則の箇

条,表,図及び附属書は,例えば,JIS C 8201-1 の 1.2.3JIS C 8201-1 

表 又は JIS C 8201-1 の附属書

のように,JIS C 8201-1 に関連することを示して区別する。

1

適用範囲及び目的

この規格は,定格電圧が交流 1 000 V 以下又は直流 1 500 V 以下の回路に接続する主接点をもつ,1.1 

び 1.2 に示す装置類について規定する。

この規格で規定するスタータ及び/又は接触器は,通常,短絡電流を遮断するために設計したものでは

ない。したがって,適切な短絡保護(9.3.4 参照)は,設備の一部を構成するが,接触器又はスタータは必

ずしも必要なものではない。

短絡保護に関して,この規格は,次の機器に関する要求事項を規定する。

−  過負荷及び/又は短絡保護装置(SCPD)付き接触器

−  分離した短絡保護装置及び/又は分離した短絡保護と一体形の過負荷保護装置付きのスタータ

−  ある条件下で,それ自体の短絡保護装置と組み合わせた接触器又はスタータ。この組合せは,例えば,

保護付きスタータ(3.2.7 参照)又はコンビネーションスタータ(3.2.8 参照)は,単体とみなす。

コンビネーションスタータ又は保護付きスタータに短絡保護装置として用いる回路遮断器及びヒューズ

組込みユニットは,JIS C 8201-2-1 及び JIS C 8201-3 によらなければならない。

この規格で規定する装置は,次による。

なお,過負荷保護に直接関連しない拡張機能は,

附属書 による。

注記 1  我が国の配電電圧は,電気設備に関する技術基準を規定する省令において,低圧は交流 600 V


2

C 8201-4-1

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以下又は直流 750 V 以下と規定している。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60947-4-1:2000 , Low-voltage switchgear and controlgear − Part 4-1: Contactors and

motor-starters−Electromechanical contactors and motor-starters,Amendment 1:2002 及び

Amendment 2:2005(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

1.1

交流及び直流接触器

電気回路を閉路及び開路する交流接触器及び直流接触器。接触器と適切なリレー(1.2 参照)とを組み合

わせた場合

1)

は,過負荷保護する。

1)

  適切なリレーと組み合わせ,短絡保護することができる接触器は,回路遮断器(JIS C 8201-2-1

参照)に関する条件も満足しなければならない。

この規格は,接触器形リレーの操作部及び接触器のコイル回路専用に用いる接点にも適用する。

電子制御電磁石をもつ接触器又はスタータについても,この規格を適用する。

1.2

交流モータスタータ

モータの通常速度への始動及び加速,連続的な動作の保証,並びにモータへの電源の切断を行い,かつ,

過負荷動作に対してモータ及び関連する回路の保護手段を備えた交流モータスタータ。

その動作が,IEC 60255-8 に適合するモータ保護用熱動式リレー又は IEC 60034-11 で扱う熱動保護機器

を備えたモータに依存するスタータは,この規格のすべての関係箇条に適合する必要はない。

スタータ用の過負荷リレーは,電子技術に基づくものも含めこの規格の要求事項に適合しなければなら

ない。

1.2.1

じか入れ(全電圧)交流スタータ

モータの始動及び通常速度への加速を行い,また,過負荷動作に対してモータ及びそれに関連する回路

の保護手段を備え,モータから電源を切断することができるじか入れスタータ。

この規格は,可逆用スタータにも適用する。

1.2.2

減電圧交流スタータ

モータ端子にかかる電源電圧を,複数の段階に接続又は端子にかかる電圧を次第に増加させることによ

って,モータの始動及び通常速度へ加速し,過負荷動作に対してモータ及びそれに関連する回路の保護手

段を備え,モータから電源を切断することができる減電圧交流スタータ。

自動切換機器は,あるステップからほかのステップへの連続的なスイッチング動作を制御するのに用い

てもよい。このような自動切換機器には,例えば,時延接触器形リレー又は定限時オール・オア・ナッシ

ングリレー,不足電流機器及び自動加速制御機器がある(5.10 参照)

1.2.2.1

スターデルタスタータ

スター接続で三相モータを始動し,デルタ接続において連続的な動作を行うとともに,過負荷動作に対

してモータ及びそれに関連する回路の保護手段を備え,モータから電源を切断することができるスターデ

ルタスタータ。

この規格で規定するスターデルタスタータは,急速にモータを逆転するものは意図していない。したが

って,使用負荷種別 AC-4(

表 参照)は適用しない。

注記  スター接続において線電流及びモータのトルクは,デルタ接続の約 1/3 となる。したがって,

スターデルタスタータは,始動時の突入電流を抑制するとき又は運転中の機械で始動時に抑制


3

C 8201-4-1

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したトルクが必要なときに用いる。モータの始動電流,始動トルク及び運転中の機械のトルク

の代表的な曲線は,

図 による。

1.2.2.2

段動作単巻変圧器スタータ

交流誘導モータを休止位置から低減したトルクで始動し,通常の速度へ加速し,過負荷動作に対してモ

ータ及びそれに関連する回路の保護手段を備えるとともに,モータから電源を切断することができる 2 段

動作単巻変圧器スタータ。

この規格は,スタータの一部である単巻変圧器,又はスタータへの組込用として特別に設計したユニッ

トを構成する単巻変圧器に適用する。

2 段動作を超える単巻変圧器スタータには,この規格を適用しない。

この規格で規定する単巻変圧器スタータは,インチング責務又は急速にモータを逆転することを目的と

したものではない。したがって,使用負荷種別 AC-4(

表 参照)は適用しない。

注記  始動位置において,定格電圧での線電流及び始動に相応するモータのトルクは,およそ始動電

圧を定格電圧で除した値の 2 乗の割合で減少する。したがって,単巻変圧器スタータは,始動

時の突入電流を抑制するとき,又は運転中の機械で,始動時に抑制したトルクが必要なときに

用いる。モータの始動電流,始動トルク及び運転中の機械のトルクの代表的な曲線は,

図 

よる。

1.2.3

加減抵抗ロータスタータ

巻線形交流誘導モータを,ロータ回路にあらかじめ挿入した抵抗を切り離すことによって始動する機能

をもち,過負荷動作に対してモータ保護手段を備え,モータから電源を切断することができるスタータ。

非同期のスリップリングモータ(ロータ巻線)の場合も,開いたスリップリング間の最高電圧は,ロー

タ回路に挿入した開閉機器の定格絶縁電圧の 2 倍を超えてはならない(5.3.1.1.2 参照)

注記  この要求事項は,電気的ストレスがステータよりもロータの方が厳しくなく,短期間であると

いう事実に基づいている。

この規格は,モータが停止した状態で接続を入れ換えて,次に逆方向へ回転させる方式にも適用する

5.3.5.5 参照)。インチング及びプラッギングを含む動作は,製造業者と使用者との間で追加の要求事項

の合意が必要である。

この規格は,スタータの一部である抵抗器,又はスタータの組込用として特別に設計した抵抗器にも適

用する。

1.3

この規格の適用除外

この規格は,次のものには適用しない。

−  直流スタータ

−  特殊な用い方及び始動位置での連続動作をするように設計したスターデルタスタータ,加減抵抗ロー

タスタータ及び 2 段動作単巻変圧器スタータ

−  すべての相の抵抗値が同じでない不平衡加減抵抗ロータスタータ

−  始動だけでなく速度調整の機能をもつ装置

−  液体形スタータ及び“液体−蒸気”形のスタータ

−  半導体接触器及び主回路に半導体接触器を用いたスタータ

−  加減抵抗ステータスタータ

−  特殊な用途用に設計した接触器又はスタータ

−  接触器の補助接点及び接触器形リレーの接点。

これらは JIS C 8201-5-1 及び JIS C 8201-5-101 を参照。


4

C 8201-4-1

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1.4

目的

この規格は,次の事項を規定することを目的とする。

a)  接触器,スタータ及びこれらの組合せ装置の特性

b)  接触器又はスタータが適合しなければならない条件

適合しなければならない条件は,次による。

1)  動作及び挙動

2)  耐電圧性能

3)  該当する場合,それらのエンクロージャによって得られる保護の等級

4)  構造

c)  これらの条件に適合していることを確認する,試験項目及び試験方法

d)  装置又は製造業者の印刷物で表示しなければならない情報

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 4003  電気絶縁−熱的耐久性評価及び呼び方

注記  対応国際規格:IEC 60085:2004,Electrical insulation−Thermal classification(MOD)

JIS C 8201-1:2007  低圧開閉装置及び制御装置−第 1 部:通則

注記  対応国際規格:IEC 60947-1:2004,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 1: General rules

(MOD)

JIS C 8201-2-1  低圧開閉装置及び制御装置−第 2-1 部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断

器)

注記  対応国際規格:IEC 60947-2:2003,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 2: Circuit-

breakers(MOD)

JIS C 8201-2-2  低圧開閉装置及び制御装置−第 2-2 部:漏電遮断器

注記  対応国際規格:IEC 60947-2:2003,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 2: Circuit-

breakers(MOD)

JIS C 8201-3  低圧開閉装置及び制御装置−第 3 部:開閉器,断路器,断路用開閉器及びヒューズ組み

ユニット

注記  対応国際規格:IEC 60947-3:1999,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 3: Switches,

disconnectors, switch-disconnectors and fuse-combination units 及び Amendment 1:2001(MOD)

JIS C 8201-5-1:2007  低圧開閉装置及び制御装置−第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 1 節:電

気機械式制御回路機器

注記  対応国際規格:IEC 60947-5-1:2003,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 5-1: Control

circuit devices and switching elements−Electromechanical control circuit devices(IDT)

JIS C 8201-5-101  低圧開閉装置及び制御装置−第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 101 節:接触

器形リレー及びスタータの補助接点

JIS C 8269-1  低電圧ヒューズ−第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60269-1:1998,Low-voltage fuses−Part 1: General requirements(MOD)


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C 8201-4-1

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JIS C 8269-2  低電圧ヒューズ−第 2 部:専門家用ヒューズの追加要求事項(主として工業用のヒュー

ズ)

注記  対応国際規格:IEC 60269-2:1986,Low-voltage fuses−Part 2: Supplementary requirements for

fuses for use by authorized persons (fuses mainly for industrial application),Amendment 1:1995 及

び Amendment 2:2001(IDT)

JIS C 8269-2-1  低電圧ヒューズ−第 2-1 部:専門家用ヒューズの追加要求事項(主として工業用のヒ

ューズ)−第 I 章∼第 V 章:専門家用標準ヒューズの例

注記  対応国際規格:IEC 60269-2-1:2004,Low-voltage fuses−Part 2-1: Supplementary requirements for

fuses for use by authorized persons (fuses mainly for industrial application)−Sections I to VI:

Examples of types of standardized fuses(MOD)

JIS C 60695-11-10  耐火性試験−電気・電子−第 11-10 部:試験炎−50 W 試験炎による水平及び垂直

燃焼試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-11-10:1999,Fire hazard testing−Part 11-10: Test flames−50 W

horizontal and vertical flame test methods 及び Amendment 1:2003(IDT)

JIS C 61000-4-2  電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 2 節:静電気放電イミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-2:1995,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4: Testing and

measurement techniques−Section 2: Electrostatic discharge immunity test. Basic EMC Publication,

Amendment 1:1998 及び Amendment 2:2000(IDT)

JIS C 61000-4-3  電磁両立性−第 4-3 部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-3:2002,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-3: Testing and

measurement techniques−Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test 及び

Amendment 1:2002(IDT)

JIS C 61000-4-4  電磁両立性−第 4-4 部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バー

ストイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-4:1995,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4: Testing and

measurement techniques− Section 4: Electrical fast transient/burst immunity test. Basic EMC

Publication,Amendment 1:2000 及び Amendment 2:2001(MOD)

JIS C 61000-4-5  電磁両立性−第 4-5 部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-5:1995,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4: Testing and

measurement techniques−Section 5: Surge immunity test 及び Amendment 1:2000(MOD)

IEC 60034-1:2004,Rotating electrical machines−Part 1: Rating and performance

IEC 60034-11:2004,Rotating electrical machines−Part 11: Thermal protection

IEC 60076-1:1993,Power transformers−Part 1: General 及び Amendment 1:1999

IEC 60255-8:1990,Electrical relays−Part 8: Thermal electrical relays

IEC 60410:1973,Sampling plans and procedures for inspection by attributes

IEC 61095:1992,Electromechanical contactors for household and similar purposes 及び Amendment 1:2000

IEC 61810-1:2003,Electromechanical elementary relays−Part 1: General and safety requirements

CISPR 11:2003 , Industrial, scientific and medical (ISM) radio-frequency equipment− Electromagnetic

disturbance characteristics−Limits and methods of measurement 及び Amendment 1:2004


6

C 8201-4-1

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3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8201-1 の箇条 2(用語及び定義)によるほか,次による。

定義の五十音順の索引

段動作スタータ(single-step starter)

3.2.14

インチング(ジョギング)[inching (jogging)]

3.2.24

インヒビット時間(inhibit time)

3.2.30

インヒビット電流(inhibit current)

H.2.5

n

段動作スタータ(n-step starter)

3.2.16

単巻変圧器スタータ又はスターデルタスタータでの)オープントランジション方式

[open transition (with an auto-transformer starter or star-delta starter)]

3.2.22

可逆スタータ(reversing starter)

3.2.3

加減抵抗スタータ(rheostatic starter)

3.2.6

加減抵抗ステータスタータ(rheostatic stator starter)

3.2.6.1

加減抵抗ロータスタータ(rheostatic rotor starter)

3.2.6.2

過電圧検出機能付き電子式過負荷リレー(over-voltage sensitive electronic overload relay)

H.2.4

過渡回復電圧(TRV)[transient recovery voltage (TRV)]

3.3.1

空気式スタータ(pneumatic starter)

3.2.12

空気式接触器(pneumatic contactor)

3.1.3

単巻変圧器スタータ又はスターデルタスタータでの)クローズドトランジション方式

[closed transition (with an auto-transformer starter or star-delta starter)]

3.2.23

欠相検出熱動形過負荷リレー又は引外し装置(phase loss sensitive thermal overload relay or release)  3.2.17

減電圧スタータ(reduced voltage starter)

3.2.5

コンビネーション開閉機器(combination switching device)

3.2.27

コンビネーションスタータ(combination starter)

3.2.8

じか入れスタータ(direct-on-line starter)

3.2.2

加減抵抗スタータの)始動時間[starting time (of a rheostatic starter)]

3.2.20

単巻変圧器スタータの)始動時間[starting time (of an auto-transformer starter)]

3.2.21

ジャム検出用電子式過負荷リレー(jam sensitive electronic overload relay)

3.2.29

手動スタータ(manual starter)

3.2.9

真空接触器(又はスタータ)[vacuum contactor (or starter)]

3.1.6

スタータ(starter)

3.2.1

スターデルタスタータ(star-delta starter)

3.2.5.1

ストール検出用電子式過負荷リレー(stall sensitive electronic overload relay)

3.2.28

接触器の)静止位置[position of rest (of a contactor)]

3.1.7

接触器(機械的)[contactor (mechanical)]

3.1.1

単巻変圧器スタータ(auto-transformer starter)

3.2.5.2

電気空気式スタータ(electro-pneumatic starter)

3.2.13

電気空気式接触器(electro-pneumatic contactor)

3.1.4

電磁石の電子制御コイル(electronically controlled coil for electromagnet)

3.1.8

電磁スタータ(electromagnetic starter)

3.2.10


7

C 8201-4-1

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電磁接触器(electromagnetic contactor)

3.1.2

電動操作スタータ(motor-operated starter)

3.2.11

電流又は電圧不平衡検出機能付き電子式過負荷リレー

(electronic overload relay with current or voltage asymmetry function)

H.2.2

段動作スタータ(two-step starter)

3.2.15

方向スタータ(two-direction starter)

3.2.4

反相検出機能付き電子式過負荷リレー(electronic overload relay with phase reversal function)

H.2.3

不足電圧リレー又は引外し装置(under-voltage relay or release)

3.2.19

不足電流リレー又は引外し装置(under-current relay or release)

3.2.18

プラッギング(plugging)

3.2.25

保護付き開閉機器(protected switching device)

3.2.26

保護付きスタータ(protected starter)

3.2.7

ミラーコンタクト(mirror contact)

F.2.1

ラッチ式接触器(latched contactor)

3.1.5

漏電(地絡)検出機能付き電子式過負荷リレー

[electronic overload relay with residual current (earth fault) function]

H.2.1

3.1

接触器に関する定義

3.1.1

接触器(機械的)[contactor (mechanical)](IEV 441-14-33

過負荷動作状態を含む通常の回路状態で電流を閉路,通電及び遮断ができ,かつ,一つの静止状態だけ

をもつ手以外の方法で操作する,機械式開閉機器。

注記 1  主接点を閉じる力の供給方法に従い,接触器を指定してもよい。

以下の注記は,IEV 441-14-33 に含まれていない。

注記 2  “手以外の方法”とは,一つ又は複数の外部電源(供給源)から制御したり,動作状態を保

持したりする機器のことである。

注記 3  フランス語で,静止位置で主接点が閉路する接触器は,通常“ラプチャ(rupteur)”と呼ばれ

る。英語での類似の単語はない。

注記 4  接触器は,普通は頻繁に操作する。

3.1.2

電磁接触器(electromagnetic contactor)

常時開主接点の閉路又は常時閉主接点の開路を,電磁石の力で行う接触器。

注記  電磁石は,電子制御する電磁接触器もある(3.1.8 参照)。

3.1.3

空気式接触器(pneumatic contactor)

常時開主接点の閉路又は常時閉主接点の開路を,電気的手段を用いないで圧縮空気の力で行う接触器。

3.1.4

電気空気式接触器(electro-pneumatic contactor)

常時開主接点の閉路又は常時閉主接点の開路を,電気的バルブで制御する圧縮空気の力で行う接触器。

3.1.5

ラッチ式接触器(latched contactor)(IEV 441-14-34


8

C 8201-4-1

:2010

操作手段への通電がなくなったとき,ラッチ装置によってその動作部分が静止位置に戻らないようにす

る接触器。

注記 1  ラッチ装置の保持及び引外しは,機械式,電磁式,空気式などによってもよい。

注記 2  ラッチ式接触器は,第二の静止位置をもつので,厳密には接触器でない。しかし,その用途

及び設計でラッチ式接触器は,開閉機器のほかの分類に対するより一般に接触器に関係があ

るので,接触器の規格を適用する。

3.1.6

真空接触器(又はスタータ)[vacuum contactor (or starter)]

高度に真空状態を保持した外郭内で,主接点が開閉動作する接触器(又はスタータ)

3.1.7

接触器の)静止位置[position of rest (of a contactor)](IEV 441-16-24

電磁力又は圧縮空気力が加わらないときに接触器の動作部分がとる位置。

3.1.8

電磁石の電子制御コイル(electronically controlled coil for electromagnet)

電子回路によって制御する電磁石のコイル。

3.2

スタータに関する定義

3.2.1

スタータ(starter)(IEV 441-14-38

適切な過負荷保護機能をもち,モータの始動及び停止に必要なすべての開閉手段を組み合わせたもの。

3.2.2

じか入れスタータ(direct-on-line starter)(IEV 441-14-40

電源電圧を,モータ端子へ 1 段階で接続するスタータ。

3.2.3

可逆スタータ(reversing starter)

モータの回転中であっても,モータへの本来の接続を逆にすることによって,回転方向を逆転させる方

式のスタータ。

3.2.4

方向スタータ(two-direction starter)

モータの停止中だけ,モータへの本来の接続を逆にすることによって,回転方向を逆転させる方式のス

タータ。

3.2.5

減電圧スタータ(reduced voltage starter)

モータ端子にかかる電源電圧を複数の段階に接続,又は端子にかかる電圧を次第に増加させる方法によ

るスタータ。

3.2.5.1

スターデルタスタータ(star-delta starter)(IEV 441-14-44

始動時にステータ巻線にスター接続し,

最終回転状態ではデルタ接続する三相誘導モータ用のスタータ。

3.2.5.2

単巻変圧器スタータ(auto-transformer starter)(IEV 441-14-45

一つ以上の減電圧を単巻変圧器から印加する誘導モータ用のスタータ。


9

C 8201-4-1

:2010

注記  (次の事項は,IEV 441-14-45 に含まれていない。)

単巻変圧器は,IEC 60076-1 の 3.1.2 で,

“二つ以上の巻線が共通部分をもつ変圧器”と定義

している。

3.2.6

加減抵抗スタータ(rheostatic starter)(IEV 441-14-42

始動時,1 個又は数個の抵抗器によってモータトルク特性を決め,また,電流を制限するスタータ。

注記  (次の事項は,IEV 441-14-42 に含まれていない。)

加減抵抗スタータは,一般に用いる場所で接続する一体形機器又は分離形機器のいずれにつ

いても,次の三つの基本部分によって構成する。

−  ステータに供給するための機械式開閉機器(一般に,過負荷保護が組み合わされている。

−  ステータ又はロータ回路に接続する抵抗器

−  抵抗器を段階的に切り離すための機械式開閉機器

3.2.6.1

加減抵抗ステータスタータ(rheostatic stator starter)

始動時,ステータ回路に前もって準備した一つ又は複数の抵抗器を段階的に切り離す,かご形モータ用

のスタータ。

3.2.6.2

加減抵抗ロータスタータ(rheostatic rotor starter)(IEV 441-14-43

始動時,ロータ回路に前もって準備した一つ又は複数の抵抗器を段階的に切り離す,非同期巻線形モー

タ用のスタータ。

3.2.7

保護付きスタータ(protected starter)(図 参照)

スタータ,手動操作開閉機器及び短絡保護装置によって構成する装置で,製造業者によって一つのユニ

ットとして定格付けたもの。

注記 1  保護付きスタータは,エンクロージャがあってもなくてもよい。

注記 2  この規格において“製造業者”とは,次の事項に最終責任を負うものを意味する。

−  適用する規格への適合性の検証

−  箇条 による製品情報の提供

注記 3  手動操作開閉機器及び短絡保護装置は,一つの装置であってもよいし,スタータの過負荷保

護を備えていてもよい。

3.2.8

コンビネーションスタータ(combination starter)(図 参照)

断路(アイソレーション)機能をもった,3.2.7 の定義による保護付きスタータから成る装置。

3.2.9

手動スタータ(manual starter)(IEV 441-14-39

主接点の閉路を,手動力だけで行うスタータ。

3.2.10

電磁スタータ(electromagnetic starter)

主接点の閉路を,電磁石の力で行うスタータ。


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C 8201-4-1

:2010

3.2.11

電動操作スタータ(motor-operated starter)

主接点の閉路を,モータの力で行うスタータ。

3.2.12

空気式スタータ(pneumatic starter)

主接点の閉路を,電気的手段を用いないで圧縮空気の力で行うスタータ。

3.2.13

電気空気式スタータ(electro-pneumatic starter)

主接点の閉路を,電気的バルブで制御する圧縮空気の力で行うスタータ。

3.2.14

段動作スタータ(single-step starter)

オフ位置とオン位置との間に,中間的な加速位置がないスタータ。

注記  じか入れスタータである(3.2.2 参照)。

3.2.15

段動作スタータ(two-step starter)

オフ位置とオン位置との間に,一つの中間的な加速位置をもつスタータ。

例  スターデルタスタータは,2 段動作スタータである。

3.2.16

n

段動作スタータ(n-step starter)(図 参照)(IEV 441-14-41

オフ位置とオン位置との間に,

n−1)段の中間的な加速位置をもつスタータ。

例  3 段加減抵抗スタータは,始動用として用いる 2 段階の抵抗器をもつ。

3.2.17

欠相検出熱動形過負荷リレー又は引外し装置(phase loss sensitive thermal overload relay or release)

指定した要求事項に従って,過負荷のとき及び欠相のときも動作する多極形熱動形過負荷リレー又は引

外し装置。

3.2.18

不足電流リレー又は引外し装置(under-current relay or release)

電流があらかじめ設定した値を下回ったとき,自動的に動作するリレー又は引外し装置。

3.2.19

不足電圧リレー又は引外し装置(under-voltage relay or release)

印加電圧があらかじめ設定した値を下回ったとき,自動的に動作するリレー又は引外し装置。

3.2.20

加減抵抗スタータの)始動時間[starting time (of a rheostatic starter)]

始動抵抗器又はそれらの部分に電流が流れている時間。

注記  スタータの始動時間は,オン位置で開閉操作して,加速する最後の期間を考慮しているモータ

の全始動時間より短い。

3.2.21

単巻変圧器スタータの)始動時間[starting time (of an auto-transformer starter)]

単巻変圧器に電流が流れている時間。

注記  スタータの始動時間は,オン位置で開閉操作して,加速する最後の期間を考慮しているモータ


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C 8201-4-1

:2010

の全始動時間より短い。

3.2.22

単巻変圧器スタータ又はスターデルタスタータでの)オープントランジション方式[open transition (with

an auto-transformer starter or star-delta starter)]

一つのステップからほかのステップへ切り換えるとき,モータの電源を遮断し,その後,再接続する回

路構成。

注記  過渡的な段階は,追加ステップとはみなさない。

3.2.23

単巻変圧器スタータ又はスターデルタスタータでの)クローズドトランジション方式[closed transition

(with an auto-transformer starter or star-delta starter)]

一つのステップからほかのステップへ切り換えるとき,モータの電源を(瞬時的にでも)遮断すること

なく切換えを行う回路構成。

注記  過渡的な段階は,追加ステップとはみなさない。

3.2.24

インチング(ジョギング)[inching (jogging)]

被駆動機構の寸動を得るために,モータ又はソレノイドを短時間繰り返し励磁する操作。

3.2.25

プラッギング(plugging)

モータの運転中にモータへの本来の結線の接続を逆にすることによって,急速にモータを停止又は逆転

する操作。

3.2.26

保護付き開閉機器(protected switching device)(図 参照)

製造業者によって一つのユニットとして定格付けた,接触器又は半導体コントローラ,過負荷保護,手

動操作開閉機器及び短絡保護装置によって構成する装置(非モータ負荷)

注記 1  保護付き開閉機器は,エンクロージャがあってもなくてもよい。

注記 2  この規格において“製造業者”とは,次の事項に最終責任を負うものを意味する。

−  適用する規格への適合性の検証

−  箇条 による製品情報の提供

注記 3  手動操作開閉機器及び短絡保護装置は,一つの装置であってもよいし,過負荷保護を備えて

いてもよい。

3.2.27

コンビネーション開閉機器(combination switching device)(図 参照)

断路(アイソレーション)機能をもった,3.2.26 の定義による保護付き開閉機器から成る機器。

3.2.28

ストール検出用電子式過負荷リレー(stall sensitive electronic overload relay)

明記した要求事項に従って,特定の始動時間の間に,電流があらかじめ設定した値を下回って減少しな

いとき,又はあらかじめ設定した時間の後に,モータが回転していないことを検知したときに動作する電

子式過負荷リレー。

注記  ストールとは,始動時にロータがロックすること。


12

C 8201-4-1

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3.2.29

ジャム検出用電子式過負荷リレー(jam sensitive electronic overload relay)

明記した要求事項に従って,過負荷のとき及び運転中に,あらかじめ設定した時間を上回って電流が設

定値を超え続けたときに動作する電子式過負荷リレー。

注記  ジャムとは,電流が始動時間終了後にモータのロータをロックしたときの電流値に達するよう

な極度の過負荷状態。

3.2.30

インヒビット時間(inhibit time)

リレーのトリップ機能が働かない時延期間(調整可能でもよい。

3.3

特性値に関する定義

3.3.1

過渡回復電圧(TRV)[transient recovery voltage (TRV)](IEV 441-17-26

次を追加して,JIS C 8201-1 の 2.5.34 を適用する。

注記  (次の事項は,IEV 441-17-26 に含まれていない。)

真空接触器又はスタータにおいて,最高の過渡回復電圧は,最初の極以外の極で発生する。

3.4

記号及び略語

AQL  許容品質レベル

EMC  電磁両立性

I

c

閉路及び遮断電流(

表 参照)

I

e

定格使用電流(5.3.2.5 参照)

I

er

定格ロータ使用電流(5.3.2.7 参照)

I

es

定格ステータ使用電流(5.3.2.6 参照)

I

ic

インヒビット電流(H.2.5 参照)

I

th

開放熱電流(5.3.2.1 参照)

I

the

閉鎖熱電流(5.3.2.2 参照)

I

thr

ロータ熱電流(5.3.2.4 参照)

I

ths

ステータ熱電流(5.3.2.3 参照)

I

u

定格連続電流(5.3.2.8 参照)

SCPD  短絡保護装置

T

p

トリップ時間(

表 参照)

U

c

定格制御回路電圧(5.5 参照)

U

e

定格使用電圧(5.3.1.1 参照)

U

er

定格ロータ使用電圧(5.3.1.1.2 参照)

U

es

定格ステータ使用電圧(5.3.1.1.1 参照)

U

i

定格絶縁電圧(5.3.1.2 参照)

U

imp

  定格インパルス耐電圧(5.3.1.3 参照)

U

ir

定格ロータ絶縁電圧(5.3.1.2.2 参照)

U

is

定格ステータ絶縁電圧(5.3.1.2.1 参照)

U

r

商用周波数又は直流の回復電圧(

表 参照)

U

s

定格制御電源電圧(5.5 参照)


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C 8201-4-1

:2010

4

分類

5.2 に,分類の基準に用いるすべての事項を示す。

5

接触器及びスタータの特性

5.1

特性の要約

接触器又はスタータの特性は,次の項目のうち,該当する項目を明示しなければならない。

−  装置の形式(5.2 参照)

−  主回路の定格値及び限界値(5.3 参照)

−  使用負荷種別(5.4 参照)

−  制御回路(5.5 参照)

−  補助回路(5.6 参照)

−  リレー及び引外し装置の形式及び特性(5.7 参照)

−  短絡保護装置との保護協調(5.8 参照)

−  自動切換機器及び自動加速制御機器の形式及び特性(5.10 参照)

−  2 段動作単巻変圧器スタータ用単巻変圧器の形式及び特性(5.11 参照)

−  加減抵抗ロータスタータ用始動抵抗器の形式及び特性(5.12 参照)

5.2

装置の形式

次について,明示しなければならない(箇条 参照)

5.2.1

装置の種類

次の装置を対象とする。

−  接触器

−  じか入れ交流スタータ

−  スターデルタスタータ

−  2 段動作単巻変圧器スタータ

−  加減抵抗ロータスタータ

−  コンビネーションスタータ又は保護付きスタータ

5.2.2

極数

5.2.3

電流の種別(交流又は直流)

5.2.4

遮断媒体(空気,油,ガス,真空など)

5.2.5

装置の動作条件

5.2.5.1

操作方法

例  手動,電磁石,電動,空気及び電気空気式

5.2.5.2

制御方法

次の例のような制御方法を明示する。

例  −  自動(パイロットスイッチ又はシーケンス制御による。)

−  非自動(手動操作又は押しボタンスイッチによる。

−  半自動(部分的自動で部分的非自動。

5.2.5.3

スタータの特別な形式による切換方法

スターデルタスタータ,加減抵抗ロータスタータ及び単巻変圧器スタータの切換えは,自動,非自動又

は半自動でもよい(

図 及び図 参照)。


14

C 8201-4-1

:2010

5.2.5.4

スタータの特別な形式による接続方法

例えば,オープントランジションスタータ及びクローズドトランジションスタータ(

図 参照)。

5.3

主回路の定格値及び限界値

接触器又はスタータの定格値は,5.3.15.45.8 及び 5.9 に従って明示しなければならない。ただし,す

べての値を規定しなくてもよい。

注記  加減抵抗ロータスタータの定格値は,5.3.1.25.3.2.35.3.2.45.3.2.65.3.2.7 及び 5.3.5.5 に従

って明示するが,すべての値を規定しなくてもよい。

5.3.1

定格電圧

接触器又はスタータは,次の定格電圧を明らかにしなければならない。

5.3.1.1

定格使用電圧(U

e

JIS C 8201-1 の 4.3.1.1(定格使用電圧)を適用する。

5.3.1.1.1  定格ステータ使用電圧(U

es

加減抵抗ロータスタータの定格ステータ使用電圧は,定格ステータ動作電流と組み合わせた機械式開閉

機器を含むステータ回路の適用を決める電圧値で,かつ,閉路・遮断容量,責務及び始動特性に適用する

電圧値とする。最大定格使用電圧は,定格絶縁電圧を超えてはならない。

注記  定格ステータ使用電圧は,相間電圧で表現する。

5.3.1.1.2  定格ロータ使用電圧(U

er

加減抵抗ロータスタータの定格ロータ使用電圧は,定格ロータ使用電流と組み合わせた機械式開閉機器

を含むロータ回路の適用を決める電圧値で,かつ,閉路・遮断容量,責務及び始動特性に適用する電圧値

とする。

ステータに定格電圧が印加されているときに,

この定格電圧は,

モータ停止中でロータ回路開の場合は,

スリップリング間の測定電圧に等しい。

定格ロータ使用電圧は,始動期間中の短時間だけに適用する。この短時間中だけ,定格ロータ使用電圧

が定格ロータ絶縁電圧の 100 %を超過してもよい。

さらに,スタータのロータ回路の異なる充電部(例えば,開閉機器,抵抗器,接続部など。

)間の最高電

圧が異なるので,装置の選定及び配置に注意しなければならない。

5.3.1.2

定格絶縁電圧(U

i

JIS C 8201-1 の 4.3.1.2(定格絶縁電圧)を適用する。

5.3.1.2.1  定格ステータ絶縁電圧(U

is

加減抵抗ロータスタータの定格ステータ絶縁電圧は,耐電圧試験及び沿面距離を決めるとともに,ユニ

ットの部分及びステータ内蔵機器に指定した電圧値とする。

別に取決めがない場合は,定格ステータ絶縁電圧は,スタータの最大定格ステータ使用電圧値とする。

5.3.1.2.2  定格ロータ絶縁電圧(U

ir

加減抵抗ロータスタータの定格ロータ絶縁電圧は,耐電圧試験及び沿面距離を決めるとともに,ユニッ

トの部分(コネクティングリンク,抵抗器及びエンクロージャ)及びロータ内蔵機器に指定した電圧値と

する。

5.3.1.3

定格インパルス耐電圧(U

imp

JIS C 8201-1 の 4.3.1.3(定格インパルス耐電圧)を適用する。

5.3.1.4

単巻変圧器スタータの定格始動電圧

単巻変圧器スタータの定格始動電圧は,変圧器から得る減電圧とする。


15

C 8201-4-1

:2010

定格始動電圧の推奨値は,定格使用電圧の 50 %,65 %又は 80 %とする。

5.3.2

電流又は電力

接触器又はスタータは,次の電流によって規定する。

注記  スターデルタスタータの場合はデルタ接続での電流値,2 段動作単巻変圧器及び加減抵抗ロー

タスタータの場合は完全オン位置での電流値で示す。

5.3.2.1

開放熱電流(I

th

JIS C 8201-1 の 4.3.2.1(開放熱電流)を適用する。

5.3.2.2

閉鎖熱電流(I

the

JIS C 8201-1 の 4.3.2.2(閉鎖熱電流)を適用する。

5.3.2.3

ステータ熱電流(I

ths

スタータのステータ熱電流は,5.3.2.1 及び 5.3.2.2 に基づいて,開放ステータ熱電流 I

ths

又は閉鎖ステー

タ熱電流 I

thes

としてもよい。

加減抵抗ロータスタータのステータ熱電流は,9.3.3.3 に従って試験したとき,8.2.2 に規定した各部分の

温度上昇限度を超過することなく,8 時間責務(5.3.4.1 参照)を満足する最大電流とする。

5.3.2.4

ロータ熱電流(I

thr

スタータのロータ熱電流は,5.3.2.1 及び 5.3.2.2 に基づいて,開放ロータ熱電流 I

thr

又は閉鎖ロータ熱電

流 I

ther

としてもよい。

加減抵抗ロータスタータのロータ熱電流は,9.3.3.3 に従って試験したとき,8.2.2 に規定した各部分の温

度上昇限度を超過することなく,8 時間責務(5.3.4.1 参照)を満足し,オン位置,すなわち,抵抗器切離

し後のロータ電流が流れるスタータの各部分での最大電流とする。

注記 1  開閉機器,コネクティングリンク,抵抗器などの素子に流れる電流は,オン位置で実際に流

れる電流値ではないため,製造業者が明示する定格責務(5.3.4 参照)における      の値に

よって,8.2.2 の温度上昇を超えないことを検証することが望ましい。

注記 2  抵抗器を内蔵する場合は,温度上昇を考慮することが望ましい。

5.3.2.5

定格使用電流(I

e

又は定格容量

接触器又はスタータの定格使用電流は,定格使用電圧(5.3.1.1 参照)

,開放熱電流,閉鎖熱電流,過負荷

リレーの定格電流,定格周波数(5.3.3 参照)

,定格責務(5.3.4 参照)

,使用負荷種別(5.4 参照)及びエン

クロージャによる保護形式を含んで製造業者が明示する。

個々のモ−タを直接開閉する装置の場合,定格使用電流の表示は,装置を構成するモータの定格使用電

圧を考慮して最大定格出力の表示に代えるか又は補足してもよい。製造業者は,電流と電力との関係を明

示できるようにしなければならない。

注記  附属書 に定格使用電流と定格容量との関係に関する値を示す。

スタータの定格使用電流(I

e

)は,スタータがオン位置における電流とする。

5.3.2.6

定格ステータ使用電流(I

es

又は定格ステータ使用電力

加減抵抗ロータスタータの定格ステータ使用電流は,スタータに組み込んだ過負荷リレーの定格電流,

定格ステータ使用電圧(5.3.1.1.1 参照)

,開放ステータ熱電流,閉鎖ステータ熱電流,定格周波数(5.3.3

参照)

,定格責務(5.3.4 参照)

,始動特性(5.3.5.5 参照)及びエンクロージャによる保護形式を含んで製造

業者が明示する。

定格ステータ使用電流の表示は,スタータのステータ要素を構成するモータの定格ステータ使用電圧を

考慮して最大定格出力の表示に代えてもよい。製造業者は,モータ容量とステータ電流との関係を明示で

t

t

i

0

2

d


16

C 8201-4-1

:2010

きるようにしなければならない。

5.3.2.7

  定格ロータ使用電流(I

er

加減抵抗ロータスタータの定格ロータ使用電流は,定格ロータ使用電圧(5.3.1.1.2 参照)

,開放ロータ熱

電流,閉鎖ロータ熱電流,定格周波数(5.3.3 参照)

,定格責務(5.3.4 参照)

,始動特性(5.3.5.5 参照)及

びエンクロージャによる保護形式を含んで製造業者が明示する。

定格ロータ使用電流は,ロータを短絡し,スタータに定格電圧及び定格周波数を供給し,モータが全負

荷で回転しているときにロータに流れる電流と等しいとみなす。

加減抵抗ロータスタータのロータ部分が個別の定格をもつ場合,定格ロータ使用電流の表示は,スター

タの部分(開閉機器,コネクティングリンク,リレー及び抵抗器)を用いるモータの定格ロータ使用電圧

を考慮して最大定格出力の表示で補足してもよい。予測する切離しトルクによって,この電力は変動する

ので,始動特性(5.3.5.5 参照)を考慮しなければならない。

5.3.2.8

  定格連続電流(I

u

JIS C 8201-1 の 4.3.2.4(定格連続電流)を適用する。

5.3.3

定格周波数

JIS C 8201-1 の 4.3.3(定格周波数)を適用する。

5.3.4

定格責務

JIS C 8201-1 の 4.3.4(定格責務)を適用する。

5.3.4.1

  時間責務

JIS C 8201-1 の 4.3.4.1(8 時間責務)に,次の事項を追加して適用する。

スターデルタスタータ,2 段動作単巻変圧器スタータ及び加減抵抗ロータスタータは,スタータがオン

位置で,かつ,開閉機器の主接点が閉じている状態で,スタータが熱的平衡に達するのに十分な時間,安

定した電流を中断することなく通電する責務。ただし,8 時間を超えない。

5.3.4.2

  連続責務

JIS C 8201-1 の 4.3.4.2(連続責務)に,次の事項を追加して適用する。

スターデルタスタータ,2 段動作単巻変圧器スタータ及び加減抵抗ロータスタータは,スタータがオン

位置で,かつ,開閉機器の主接点が閉じている状態で,8 時間を超えて(数週間,数箇月又は数年)安定

した電流を中断することなく通電する責務。

5.3.4.3

  反復責務又は間欠責務

JIS C 8201-1 の 4.3.4.3(反復責務又は間欠責務)に,次の事項を追加して適用する。

減電圧スタータは,スタータがオン位置で,かつ,スタータを構成する開閉機器の主接点を無負荷期間

と関連する期間閉じ続けたとき,両方の期間はスタータが熱的平衡に達するには短い責務。

間欠責務の基準となる等級は,次による。

−  接触器用:1,3,12,30,120,300,1 200(動作サイクル/時)

−  スタータ用:1,3,12,30(動作サイクル/時)

動作サイクルとは,1 回の閉操作と 1 回の開操作とから成る,完全な動作回数の繰返しをいう。

スタータの場合は,始動,全速運転及びモータの電源切断操作を含む動作サイクルをいう。

注記  間欠責務用スタータの場合は,モータ及び過負荷リレーの熱特性が異なるので,過負荷保護に

熱動形リレーが適さないことがある。間欠責務に使用する装置の過負荷保護については,製造

業者と使用者との合意による。

5.3.4.4

  一時的責務


17

C 8201-4-1

:2010

JIS C 8201-1 の 4.3.4.4(一時的責務)を適用する。

5.3.4.5

  周期的責務

JIS C 8201-1 の 4.3.4.5(周期的責務)を適用する。

5.3.5

通常負荷及び過負荷特性

JIS C 8201-1 の 4.3.5(通常負荷及び過負荷特性)に,次の事項を追加して適用する。

5.3.5.1

  モータ開閉過負荷電流耐量

接触器に対して,これらの条件に適合する要求事項は,8.2.4.4 による。

5.3.5.2

  定格閉路容量

それぞれの使用負荷種別(5.4 参照)に対する要求事項は,8.2.4.1 による。定格閉路容量は,接触器又は

スタータが,8.2.1.1 及び 8.2.1.2 の要求に従って操作したときだけ有効とする。

5.3.5.3

  定格遮断容量

それぞれの使用負荷種別(5.4 参照)に対する要求事項は,8.2.4.1 による。定格遮断容量は,接触器又は

スタータが,8.2.1.1 及び 8.2.1.2 の要求に従って操作したときだけ有効とする。

5.3.5.4

  規約動作性能

8.2.4.2 の閉路及び遮断操作の級別によって規定する。

5.3.5.5

  スタータの始動及び停止の特性(図 参照)

スタータの代表的な使用状態は,次による。

a

) 1 方向回転で,標準使用条件で運転中のモータを開放する(使用負荷種別 AC-2 及び AC-3)。

b

) 2 方向回転であるが,2 番目の方向への運転は,スタータが開放してモータが完全に停止した後に行う

(使用負荷種別 AC-2 及び AC-3)

c

) 1 方向回転又は b)による 2 方向回転。ただし,まれにインチング(ジョギング)もあり得る。一般に,

じか入れスタータは,この使用状態で利用する(使用負荷種別 AC-3)

d

) 1 方向回転で,頻繁にインチング(ジョギング)を行う。一般に,じか入れスタータ(使用負荷種別

AC-4)は,この責務で用いる。

e

) 1 方向回転又は 2 方向回転であるが,モータを停止してまれにプラッギングもあり得る。ロータ抵抗

制動(制動付き可逆スタータ)と組み合わせてプラッギングする。一般に,加減抵抗ロータスタータ

は,この責務状態で用いる(使用負荷種別 AC-2)

f

) 2 方向回転であるが,標準使用条件で運転中のモータを開放して,もう一方の回転方向にするために,

最初の方向で回転したままでモータの結線を逆にする(プラッギング)こともあり得る。一般に,じ

か入れ可逆スタータは,この責務状態で用いる(使用負荷種別 AC-4)

特に規定がない場合,スタータは,

表 の閉路容量に適合するモータの始動特性に基づいて設計する。

この閉路容量には,標準的なモータの過渡時始動電流及び定常時始動電流の両方が含まれる。大容量のモ

ータでは,始動電流の力率が,

表 で規定した試験回路の値よりかなり小さく,始動電流はこの力率に相

当するピーク値に達する場合がある。このような場合,接触器又はスタータの閉路容量がその定格値を超

えないように,それらの定格値より低くなるように使用電流を下げることが望ましい。

5.3.5.5.1

  加減抵抗ロータスタータの始動特性

スリップリングモータのステータ及びロータ回路の電流及び電圧には違いがある。ただし,ステータと

ロータ回路との電流値の違いは,始動過程が原因であり,通常動作条件ではほとんど比例している。

ロータ回路の特性の主要な定義は,次による。


18

C 8201-4-1

:2010

er

er

r

I

U

Z

×

ここに,

Z

r

交流スリップリング誘導モータのロータのインピーダンス特

U

er

定格ロータ使用電圧

I

er

定格ロータ使用電流

I

m

=1/2(I

1

I

2

)

ここに,

I

1

抵抗器部分短絡直前のロータ回路の電流

I

2

抵抗器部分短絡直後のロータ回路の電流

T

e

定格モータ使用トルク

t

s

始動時間(3.2.20 参照)

k: 始動の過酷さ  k

er

m

I

I

ほとんどの加減抵抗ロータスタータは,

多数の異なった始動段階と,

異なった I

1

及び I

2

の値だけでなく,

I

1

及び I

2

の値も抵抗器の各段階とで異なるので,非常に特殊な始動時要求となる。したがって,標準的パ

ラメータを設けないが,次の事項を考慮することが望ましい。

−  ほとんどの場合,2∼6 の始動段階は,負荷トルク,慣性及び始動の過酷さの要求に十分である。

−  抵抗器部分は,負荷トルク又は負荷慣性に依存する始動時間を考慮した十分な熱定格の設計とするこ

とが望ましい。

5.3.5.5.2

  加減抵抗ロータスタータ用始動特性に適した閉路及び遮断の標準状態

これらの状態は,

表 に規定し,高トルク始動に適用する(機械式開閉機器の内容は,図 参照。)。

注記  全トルク及び半トルクによる始動状態については,検討中。

表 による使用負荷種別 AC-2 の閉路及び遮断の条件は,標準と考えることができる。

スタータ回路は,すべてのロータ抵抗開閉機器をステータ開閉機器とほぼ同時又はそれ以前に開路する

設計でなければならない。一方,ステータ開閉機器は,使用負荷種別 AC-3 の要求に適合しなければなら

ない。

5.3.5.5.3

  段動作単巻変圧器スタータ用始動特性

ほかに規定がない場合は,単巻変圧器スタータ及び特殊な単巻変圧器は,全等級の責務(5.3.4 参照)に

おいて始動時間(3.2.21 参照)が 15 秒以下の条件で設計する。スタータ及び単巻変圧器が,始動前に周囲

温度まで冷却することが許される場合を除き,操作周期が急で連続している場合の 1 時間当たりの始動回

数は,始動間隔に等しいとみなす。

始動時間が 15 秒を超える必要がある場合は,製造業者と使用者との合意によらなければならない。

5.3.6

定格条件付き短絡電流

JIS C 8201-1 の 4.3.6.4(定格条件付短絡電流)を適用する。

5.4

使用負荷種別

JIS C 8201-1 の 4.4(使用負荷種別)に,次の事項を追加して適用する。

表 に示す使用負荷種別を,接触器及びスタータの基準と考える。ほかの使用上の種類については,製

造業者と使用者との合意による。ただし,製造業者のカタログ又は提供物に記載する情報で,そのような

合意事項を定めてもよい。

各使用負荷種別は,

表 及び表 に示す電流値,電圧値,力率又は時定数及びほかのデータ,並びにこ

の規格で規定する試験条件による特性をもつ。したがって,使用負荷種別によって定義する接触器又はス


19

C 8201-4-1

:2010

タータについては,

表 に示す使用負荷種別によって直接決まる値である定格閉路容量及び定格遮断容量

を別々に規定する必要はない。

すべての使用負荷種別に対する電圧は,加減抵抗ロータスタータを除いて,接触器又はスタータの定格

使用電圧とし,加減抵抗ロータスタータの場合,定格ステータ使用電圧とする。

すべてのじか入れスタータは,使用負荷種別 AC-3,AC-4,AC-7b,AC-8a 及び AC-8b の一つ又は複数

に属する。

すべてのスターデルタスタータ及び 2 段動作単巻変圧器スタータは,使用負荷種別 AC-3 に属する。

加減抵抗ロータスタータは,使用負荷種別 AC-2 に属する。

5.4.1

試験結果に基づく使用負荷種別の指定

試験結果に基づく使用負荷種別の指定は,次による。

a

)  一つの使用負荷種別又はパラメータ(最大使用電圧,最大使用電流など)の組合せで試験を行った接

触器又はスタータは,

指定しようとする使用負荷種別に対応する

表 及び表 に示す“電流”,“電圧”,

“力率又は時定数”

“動作サイクル数”

“オン時間”

“オフ時間”及び“試験回路”が,接触器又は

スタータについて実施した試験よりも過酷ではなく,かつ,温度上昇が連続責務において指定しよう

とする最大定格使用電流以上の電流で検証されている場合,試験することなくほかの使用負荷種別を

指定してもよい。

例えば,接触器が使用負荷種別 AC-4 で試験した場合,同じ定格使用電圧において,AC-3 に対する

I

e

が AC-4 に対する 1.2I

e

より小さい場合は,AC-3 を指定してもよい。

b

)  使用負荷種別 DC-3 及び DC-5 の接触器は,次の場合,試験した負荷以外の負荷の開閉が可能とみなす。

−  電圧及び電流は,U

e

及び I

e

の規定値を超えない。

−  実際の負荷の蓄積エネルギーは,試験時の負荷に蓄えるエネルギーJ

c

以下。

試験回路に蓄えるエネルギーの値は,次による。

使用負荷種別

蓄積エネルギーJ

c

DC-3 0.005

25×U

e

×I

e

DC-5 0.031

U

e

×I

e

定数値 0.005 25 及び 0.031 5 は,J

c

=1/2×LI

2

から導かれる。

ここに,時定数は,2.5×10

3

 s(DC-3)及び 15×10

3

 s(DC-5)に置き換えている。

なお,U=1.05U

e

I=4I

e

及び L=試験回路インダクタンスである(

表 参照)。


20

C 8201-4-1

:2010

表 1−使用負荷種別

電流の種類

使用負荷種別

代表的適用

交流 AC-1

d)

無誘導又は低誘導負荷,抵抗炉

 AC-2

巻線形モータ:始動,停止

 AC-3

かご形モータ:始動,運転中の停止

a)

 AC-4

かご形モータ:始動,プラッギング,インチング

 AC-5a

放電灯の開閉

 AC-5b

白熱灯の開閉

 AC-6a

変圧器の開閉

 AC-6b

コンデンサバンクの開閉

 AC-7a

c)

家庭用及び同様の適用における低誘導負荷

 AC-7b

c)

家庭用のモータ負荷

 AC-8a

手動復帰式過負荷引外し装置付き密閉形冷媒コンプレッサモータの制御

b)

 AC-8b

自動復帰式過負荷引外し装置付き密閉形冷媒コンプレッサモータの制御

b)

直流 DC-1  無誘導又は低誘導負荷,抵抗炉 
 DC-3

分巻モータ:始動,プラッギング,インチング 
直流モータのダイナミックブレーキング

 DC-5

直巻モータ:始動,プラッギング,インチング 
直流モータのダイナミックブレーキング

 DC-6

白熱灯の開閉

a)

  使用負荷種別 AC-3 は,機械を調整する場合のような限定した時間及び回数に対して,一時的にインチング

(ジョギング)又はプラッギングに用いてもよい。1 分間に 5 回以下の操作回数で,10 分間に 10 回以下の時
間及び回数に限定することが望ましい。

b)

  密閉形冷媒モータコンプレッサは,コンプレッサとモータとの組合せによって構成し,両者は,共に同一の

ハウジング内に収め,外部シャフト又はシャフトシールはなく,モータは,冷媒中で運転する。

c)

  使用負荷種別 AC-7a 及び AC-7b については,IEC 61095 参照。

d)

  附属書 参照。

5.5

制御回路

JIS C 8201-1 の 4.5(制御回路)を適用する。さらに,電子制御式電磁石は,次を追加して JIS C 8201-1

の 4.5.1(電気制御回路)を適用する。

電子回路は,内蔵又は分離して用い,接触器又はスタータの本質的な機能を供給する。いずれの場合も,

接触器又はスタータは,通常の使用状態の下,電子回路付きで試験する。

電子制御回路の特性は,次による。

−  電流の種別

−  消費電力

−  定格周波数(又は直流)

−  定格制御回路電圧,U

c

(種類:交流/直流)

−  定格制御電源電圧,U

s

(種類:交流/直流)

−  外部制御装置(ECD)の種類(接点,センサ,フォトカプラ,電子部品など)

回路構成の例及び図は,

附属書 による。

注記  制御回路装置の電源端子に印加される制御電源電圧 U

s

は,内蔵の変圧器,整流器,抵抗器,電

子回路などのために,制御回路電圧 U

c

とは異なることがあるので,区別する。

5.6

補助回路

JIS C 8201-1 の 4.6(補助回路)を適用する。


21

C 8201-4-1

:2010

5.7

リレー及び引外し装置(過負荷リレー)の特性

注記  以下,“過負荷リレー”は,過負荷リレー又は過負荷引外し装置のことをいう。

5.7.1

特性の要約

リレー又は引外し装置に関する次の特性は,適用できる場合には必ず規定しなければならない。

−  リレー又は引外し装置の形式(5.7.2 参照)

−  特性値(5.7.3 参照)

−  過負荷リレーの指定及び整定電流(5.7.4 参照)

−  過負荷リレーの時間−電流特性(5.7.5 参照)

−  周囲温度の影響(5.7.6 参照)

5.7.2

リレー又は引外し装置の形式

リレー又は引外し装置の形式は,次による。

a

)  シャントコイル(シャントトリップ)付き引外し装置

b

)  不足電圧及び不足電流リレー又は引外し装置

c

)  その時間遅れが,次に該当する過負荷時延リレー

1

)  それまでの負荷に本質的に依存しないもの(例えば,時延電磁過負荷リレー)

2

)  それまでの負荷に依存するもの(例えば,熱動形又は電子式過負荷リレー)

3

)  それまでの負荷に依存し(例えば,熱動形又は電子式過負荷リレー),欠相(3.2.17 参照)にも応動

するもの。

d

)  瞬時過電流リレー又は引外し装置(例えば,ジャム検出用,3.2.29 参照)

e

)  ほかのリレー又は引外し装置(例えば,モータの熱保護用の機器を組み合わせた制御リレー)

f

)  ストールリレー又は引外し装置

5.7.3

特性値

特性値は,次による。

a

)  シャントコイル付き引外し装置,不足電圧(不足電流),過電圧(瞬時過電流),電流又は電圧の不平

衡及び反相リレー又は引外し装置  シャントコイル付き引外し装置,不足電圧(不足電流),過電圧(瞬

時過電流)

,電流又は電圧の不平衡及び反相リレー又は引外し装置は,次による。

−  定格電圧(電流)

−  定格周波数

−  動作電圧(電流)

−  動作時間(適用可能な場合)

−  インヒビット時間(適用可能な場合)

b

)  過負荷リレー  過負荷リレーは,次による。

−  指定及び整定電流(5.7.4 参照)

−  必要な場合,定格周波数(例えば,変流器動作の過負荷リレーの場合)

−  必要な場合,時間−電流特性(又は特性の範囲)

表 に示すトリップクラス,又は 8.2.1.5.1 及び表 の 列に規定する条件下における動作時間が 40

秒を超えるときには,秒単位での最大動作時間

−  極数

−  リレーの種類:熱動式,電磁式,電子式又はサーマルメモリがない電子式

c

)  漏電検出リレー付き引外し装置  漏電検出リレー付き引外し装置は,次による。


22

C 8201-4-1

:2010

−  定格電流

−  動作電流

表 H.1 に基づいた動作時間又は時間−電流特性

−  インヒビット時間(適用可能な場合)

−  形式記号(

附属書 参照)

表 2−過負荷リレーのトリップクラス

単位  s

トリップ

クラス

8.2.1.5.1 及び表 の 列に規定する各条件下におけ
るトリップ時間 T

p

より厳しい許容範囲[許容範囲帯 E

a)

]に対する

8.2.1.5.1 及び表 の 列に規定する各条件下におけ
るトリップ時間 T

p

2

2 以下

3

2 を超え 3 以下

5 0.5 を超え 5 以下

3 を超え 5 以下

10A 2 を超え 10 以下

10 4 を超え 10 以下

5 を超え 10 以下

20 6 を超え 20 以下 10 を超え 20 以下 
30 9 を超え 30 以下 20 を超え 30 以下 
40

− 30 を超え 40 以下

注記 1  トリップ条件は,リレーの種類によって 8.2.1.5 に規定する。 
注記 2  加減抵抗ロータスタータの場合,過負荷リレーは,一般にステータ回路に挿入する。その結果,過負荷リレ

ーは,ロータ回路及びそれ以上に抵抗器の有効な保護ができない(始動が失敗した場合には,ロータ自体又
は開閉装置よりも一般に損傷を受けやすい。

。ロータ回路の保護は,製造業者と使用者との間の合意事項で

あることが望ましい(特に,8.2.1.1.3 参照)

注記 3  2 段動作単巻変圧器スタータの場合,始動用単巻変圧器は,一般に始動期間中だけの使用として設計する。そ

の結果,単巻変圧器は,始動に失敗した場合には過負荷リレーによって適切に保護されない。単巻変圧器の
保護は,製造業者と使用者との間の合意事項であることが望ましい(8.2.1.1.4 参照)

注記 4  T

p

の下限値は,ヒータの特性の相違及び製造上のばらつきを許容できるように選定する。

a)

  製造業者は,許容範囲帯 E に従うことを表示するためにトリップクラスに文字 E を付け加えなければならない。

5.7.4

過負荷リレーの指定及び整定電流

過負荷リレーは,その整定電流(可調整の場合は,整定電流範囲の上限及び下限)及びそのトリップク

ラスによって選定する。

整定電流(又は整定電流範囲)は,リレーに表示しなければならない。ただし,整定電流が使用状態又

はほかの要因によって影響され,それらをリレーに表示しない場合には,製造業者のカタログ又は可能な

場合,スタータに添付する資料から関連する情報が得られるように,リレー又は交換部品(例えば,ヒー

タ,動作コイル又は変流器)へ番号又は識別表示を行う。

変流器動作の過負荷リレーの場合,表示は,変流器の一次側電流又は過負荷リレーの整定電流であって

もよい。いずれの場合にも,変流器の変流比を明示しなければならない。

5.7.5

過負荷リレーの時間−電流特性

代表的な時間−電流特性は,製造業者が供給する曲線の形で与える。この曲線には,コールド状態から

の動作時間を示し(5.7.6 参照)

,リレーが用いるモータの全負荷電流の 8 倍まで表す。製造業者は,この

曲線の一般的な誤差範囲及びこの曲線を作るときに用いた導体断面積を,適切な方法で表示しなければな

らない[9.3.3.2.2 c)参照]


23

C 8201-4-1

:2010

注記  対数目盛用紙を用い,電流を横軸に,時間を縦軸にして作図することが望ましい。JIS C 8269-1

の 5.6.1JIS C 8269-2 

図 1JIS C 8269-2-1 の図 (I),図 (II)及び図 (II)に詳細が示されて

いる標準グラフシートへ,電流は整定電流の倍数,時間は秒で作図することが望ましい。

5.7.6

周囲温度の影響

時間−電流特性(5.7.5 参照)は,ある一定の周囲温度で過負荷リレーに前もって通電していない状態(す

なわち,初期コールド状態から)を基準にしている。周囲温度の値は曲線に明記し,推奨値は+20 ℃又は

+40 ℃とする。

過負荷リレーは,周囲温度−5 ℃∼+40 ℃の範囲内で動作し,製造業者は,過負荷リレーの特性に与え

る周囲温度の影響について資料を用意しなければならない。

5.8

短絡保護装置(SCPD)との保護協調

接触器及びスタータの保護協調は,短絡電流に対して接触器及びスタータを保護する短絡保護装置

(SCPD)の形式,定格及び特性によって与えられる。要求事項は,8.2.5.18.2.5.2 及び JIS C 8201-1 

4.8[短絡保護装置(SCPD)との協調]による。

5.9

空欄

5.10

  自動切換機器及び自動加速制御機器の形式及び特性

5.10.1

  形式

形式は,次による。

a

)  時延機器,例えば,制御回路機器に適用する時延接触器形リレー(JIS C 8201-5-1 参照)又は定限時

オール・オア・ナッシングリレー(IEC 61810-1 参照)

b

)  不足電流機器(不足電流リレー)

c

)  自動加速制御のためのほかの機器

−  電圧に依存する機器

−  電力に依存する機器

−  速度に依存する機器

5.10.2

  特性

特性は,次による。

a

)  時延機器の特性

−  定格時延又は可調整の場合は,時延の範囲

−  コイルを備えた時延機器について,スタータの電源電圧と異なる場合は,その定格電圧

b

)  不足電流機器の特性

−  定格電流(製造業者が表示する定格熱電流及び/又は定格短時間耐電流)

−  整定電流又は可調整の場合,その範囲

c

)  ほかの機器の特性  ほかの機器の特性は,製造業者と使用者との合意によって決定しなければならな

い。

5.11

  段動作単巻変圧器スタータ用単巻変圧器の形式及び特性

始動特性(5.3.5.5.3 参照)を考慮し,始動用単巻変圧器は,次の特性で指定しなければならない。

−  単巻変圧器の定格電圧

−  始動トルク及び始動電流を調整するために利用できるタップの数

−  始動電圧,すなわち,タップ端子における電圧であり,単巻変圧器の定格電圧に対する百分率

−  規定した期間に通電できる電流


24

C 8201-4-1

:2010

−  定格責務(5.3.4 参照)

−  冷却方法(空冷,油冷)

単巻変圧器は,次のいずれかによる。

−  単巻変圧器をスタータに内蔵する場合,スタータの定格は,温度上昇を考慮しなければならない。

−  単巻変圧器を別置きする場合,コネクティングリンクの特性及び寸法は,変圧器の製造業者とスター

タの製造業者との合意によって,指定しなければならない。

5.12

  加減抵抗ロータスタータ用始動抵抗器の形式及び特性

始動特性(5.3.5.5.1 参照)を考慮し,始動抵抗器は,次の特性で指定しなければならない。

−  定格ロータ絶縁電圧(U

ir

−  抵抗値

−  規定した期間に通電できる定常電流によって定義する平均熱電流

−  定格責務(5.3.4 参照)

−  冷却方法(空冷,強制空冷及び油冷)

始動抵抗器は,次のいずれかによる。

−  始動抵抗器をスタータに内蔵する場合,スタータのほかの部品に損傷を与えないように温度上昇を制

限しなければならない。

−  始動抵抗器を分離する場合,コネクティングリンクの特性及び寸法は,抵抗器の製造業者とスタータ

の製造業者との間で合意によって,指定しなければならない。

6

製品情報

6.1

情報の性質

次の情報は,製造業者が提供しなければならない。

6.1.1

識別

a

)  製造業者名又は略称商標

b

)  形式又は製造番号

c

)  製造業者が適合していることを主張する場合,この規格の規格番号。

6.1.2

特性,基本的な定格値及び使用

特性

d

)  定格使用電圧(5.3.1.1 参照)

e

)  使用負荷種別及び装置の定格使用電圧における定格使用電流(又は定格容量)(5.3.2.5 及び 5.4 参照)

f

)  定格周波数の値(例えば,50 Hz 又は 50/60 Hz)又は“直流”,“d.c.”若しくは記号

の表示

g

)  該当する場合,間欠責務の分類を含む定格責務(5.3.4 参照)

関連する値

h

)  定格閉路及び遮断容量。これらの表示は,適用できる場合には,使用負荷種別を表示することによっ

て置き換えてもよい(

表 参照)。

安全及び据付け

i

)

定格絶縁電圧(5.3.1.2 参照)

j

)  定格インパルス耐電圧(5.3.1.3 参照)

k

)  閉鎖形装置の場合には,IP コード(8.1.11 参照)

l

)

汚損度(7.1.3.2 参照)


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C 8201-4-1

:2010

m

)  定格条件付き短絡電流(5.3.6 参照),接触器又はスタータの協調のタイプ(8.2.5.1 参照)並びに組み

合わせる短絡保護装置の形式,電流定格及び特性。

コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ又は保護付き開閉機器

の定格条件付き短絡電流(5.3.6 参照)及び協調のタイプ(8.2.5.1 参照)

n

)  空欄

制御回路

制御回路に関する次の情報は,コイル又は装置に表示しなければならない。

o

)  定格制御回路電圧(U

c

,電流の種類及び定格周波数

p

)  必要な場合,電流の種類,定格周波数及び定格制御電源電圧(U

s

圧縮空気によって操作する,スタータ又は接触器に用いる空気供給装置

q

)  8.2.1.2 で規定するものと異なっている場合には,圧縮空気の定格供給圧力及び圧力の変動限界。

補助回路

r

)  補助回路の定格(5.6 参照)

過負荷リレー及び引外し装置

s

)  5.7 に従った特性及び電子式過負荷リレーでサーマルメモリを含まないことの表示

特定の種類の接触器及びスタータの追加情報

加減抵抗ロータスタータ

t

)  回路図

u

)  始動の過酷さ(5.3.5.5.1 参照)

v

)  始動時間(5.3.5.5.1 参照)

単巻変圧器スタータ

w

)  定格始動電圧,すなわち,タップ端子部分における電圧

注記 1  これは,スタータの定格使用電圧に対する百分率で表現してもよい。

真空接触器及びスタータ

x

)  取付場所の最大許容標高が 2 000 m 未満である場合,その標高

EMC

y

)  環境 A 又は B:JIS C 8201-1 の 7.3.1(一般)参照。

z

)  該当する場合には,特別要求事項。例として,シールド又はツイスト導線

注記 2  シールド又はツイストがされていない導線は,標準設置状態とみなす。

6.2

表示

JIS C 8201-1 の 5.2(表示)に次を追加して適用する。

6.1.2 d

)∼x)のデータは,銘板,装置又は製造業者の出版物に含めなければならない。

6.1.1 c

)及び 6.1.2 k)のデータは,装置に表示することが望ましい。

電子制御式電磁石の場合,6.1.2 の o)及び p)以外の情報も必要になるかもしれない。5.5 及び

附属書 

参照。

製造業者は,サーマルメモリがない電子式過負荷リレーを宣言する場合,これを機器に表示しなければ

ならない。

6.3

取付け,操作及び保守に関する指示

JIS C 8201-1 の 5.3(取付け,操作及び保守にかかわる指示)に,次の事項を追加して適用する。

製造業者は,短絡事故発生時及び必要な場合,EMC に関し,装置に対して,適切な処置を使用者に助言


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C 8201-4-1

:2010

するための情報を用意しなければならない。

保護付きスタータ(3.2.7 参照)の場合は,製造業者は,必要な取付け及び配線指示も用意しなければな

らない。

7

標準使用,取付け及び輸送条件

JIS C 8201-1 の箇条 6(標準使用,取付け及び輸送条件)に,次の事項を追加して適用する。

7.1.3.2

  汚損度

製造業者の指定がない場合,接触器及びスタータは,JIS C 8201-1 の 6.1.3.2(汚損度)に規定する汚損

度 3 の環境において用いる。ただし,ミクロ環境条件によっては,ほかの汚損度の適用を考慮してもよい。

8

構造及び性能に関する要求事項

8.1

構造に関する要求事項

8.1.1

材料

JIS C 8201-1 の 7.1.1(材料)に,次の事項を追加して適用する。

製造業者は,いずれの試験方法を用いるかを明示しなければならない。

機器又は機器から得られた一部分を試験する場合,通電部品を所定の位置に保持するのに必要な絶縁材

料の部品は,試験温度 850 ℃での JIS C 8201-1 の 8.2.1.1.1[グローワイヤ試験(装置において)

]のグロー

ワイヤ試験に適合しなければならない。上記で指定されたもの以外の絶縁材料の部分は,650 ℃の温度で,

JIS C 8201-1 の 8.2.1.1.1 のグローワイヤ試験の要求に適合しなければならない。

使用する材料を試験する場合,JIS C 8201-1 の 8.2.1.1.2[燃焼性試験,ホットワイヤ着火試験及びアーク

着火試験(材料において)

]の燃焼性試験,ホットワイヤ着火試験,及び適用可能な場合は,アーク着火試

験に従って行う。使用材料は,製造業者が選定した燃焼性分類(JIS C 60695-11-10 を参照)に従い,JIS C 

8201-1 の表 M.1(HWI 及び AI の特性)の中で示す値に適合しなければならない。 
8.1.2

通電部及び接続

JIS C 8201-1 の 7.1.2(通電部及び接続)を適用する。

8.1.3

空間距離及び沿面距離

JIS C 8201-1 の 7.1.3(空間距離及び沿面距離)を適用する。

8.1.4

操作部

操作部を手動で操作する場合は,JIS C 8201-1 の 7.1.4(操作部)に,次の事項を追加して適用する。

コンビネーションスタータの手動操作開閉機器の操作ハンドルは,オフ位置で施錠できる方法を備えて

いなければならない。

8.1.4.3

  取付け

取外しできるパネル及び開閉する扉に装着した操作部は,パネルを交換したとき又は扉が閉じられたと

きには,操作部は関連する機構と正しく連結するように設計しなければならない。

8.1.5

接点位置の表示

8.1.5.1

  表示手段

JIS C 8201-1 の 7.1.5.1(表示手段)は,手動操作スタータに適用する。

8.1.5.2

  操作部による表示

JIS C 8201-1 の 7.1.5.2(操作部による表示)を適用する。


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C 8201-4-1

:2010

8.1.6

断路に適した装置の追加安全要求事項

JIS C 8201-1 の 7.1.6.1(追加構造要求)に,次の事項を追加して,JIS C 8201-1 の 7.1.6[断路(アイソ

レーション)に適した装置に対する追加要求]を適用する。

開路位置を表示しないで,トリップ位置又はスタンバイ位置をもつ装置は,そのことを明確に表示しな

ければならない。

一つの静止位置だけをもつ操作部は,主接点の位置表示として用いてはならない。

8.1.7

端子

JIS C 8201-1 の 7.1.7(端子)に,次の事項を追加して適用する。

8.1.7.4

  端子の識別及び表示

JIS C 8201-1 の 7.1.7.4(端子の識別及び表示)に,附属書 の要求事項を追加する。

8.1.8

中性極付き接触器又はスタータに対する追加要求事項

JIS C 8201-1 の 7.1.8(中性極付装置の追加要求事項)を適用する。

8.1.9

接地に関する規定

JIS C 8201-1 の 7.1.9(保護接地に関する規定)を適用する。

8.1.10

  装置のエンクロージャ

JIS C 8201-1 の 7.1.10(装置のエンクロージャ)に,次の事項を追加して適用する。

エンクロージャ内に取り付けた始動抵抗器は,発熱がエンクロージャ内のほかの機器,又は材料に有害

とならないように取り付けるか又はガードしなければならない。

コンビネーションスタータの特別な場合として,カバー又は扉は,手動操作開閉機器が開路位置でなけ

れば開くことができないようなインタロックを設けなければならない。ただし,手動操作開閉機器が開路

位置でも工具を用いることによってカバー又は扉が開くようになっていてもよい。

8.1.11

  閉鎖形の接触器及びスタータの保護等級

JIS C 8201-1 の 7.1.11(箱入り装置の保護等級)を適用する。

8.2

性能に関する要求事項

8.2.1

動作条件

8.2.1.1

  一般

JIS C 8201-1 の 7.2.1.1(一般)に,次を追加して適用する。

8.2.1.1.1

  スタータの構造は,次による。

a

)  トリップフリー

b

)  運転中及び始動シーケンスのいつの時点においても,用意した手段によってスタータの接点を開路で

きなければならない。

c

)  正常な始動シーケンス以外では,機能してはならない。

8.2.1.1.2

  接触器を用いたスタータは,基準周囲温度(すなわち,+20 ℃)において,調整可能な場合は

過負荷リレーの最大及び最小整定の両方において,定格全負荷電流を通電し熱的平衡に達した後,9.3.3.1

の試験をしたとき,接触器の動作による衝撃でトリップしてはならない。

8.2.1.1.3

  加減抵抗器スタータの場合,過負荷リレーはステータ回路に接続する。使用者の要求がある場

合,ロータ用の接触器及び抵抗器を過熱から保護するために特別な配置としてもよい。

8.2.1.1.4

  始動抵抗器又は変圧器の過熱が,特に危険となるような状況でスタータを用いるときには,危

険な温度に達する前に,スタータを自動的にスイッチオフする適切な機器を取り付けることが望ましい。

8.2.1.1.5

  閉路及び遮断の両方に用いる多極機器の可動接点は,手動又は自動のいずれで操作したときで


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C 8201-4-1

:2010

も,すべての極が同時に閉路及び遮断するように,機械的に連結しなければならない。

8.2.1.2

  接触器及び動力操作スタータの動作限界

8.2.1.2.1

  電磁接触器及びスタータ

電磁接触器は,スタータから分離して用いる又はスタータの内部で用いるかにかかわらず,その定格制

御電源電圧 U

s

の 85 %∼110 %の間のどんな値でも確実に閉路できなければならない。範囲を宣言した場合

には,85 %は低い方の値へ,110 %は高い方の値へ適用しなければならない。

交流では定格制御電源電圧 U

s

の 75 %∼20 %,直流では定格制御電源電圧 U

s

の 75 %∼10 %で,接触器

は開放し完全に開路する。範囲を宣言した場合には,その場合に応じ 20 %又は 10 %は高い方の値へ,75 %

は低い方の値へ適用する。

閉路する限界は,製造業者が宣言した周囲温度と同等,ただし,40 ℃以上の周囲温度でコイルに 100 %

U

s

を無期限に印加したときに相当する飽和温度に達した後に適用する。

開放の限界は,−5 ℃におけるコイル回路抵抗に適用する。これは,通常の周囲温度で得られた値を基

にして計算によって検証してもよい。

この限界は,直流及び指定した周波数における交流に適用する。

8.2.1.2.2

  電子制御式電磁接触器及びスタータ

次の変更とともに,8.2.1.2.1 を適用する。

電子制御式電磁接触器は,次に示す範囲で開放し,完全に開路しなければならない。

−  直流:定格制御電源電圧 U

s

の 75 %∼10 %

−  交流:定格制御電源電圧 U

s

の 75 %∼20 %

−  交流:製造業者が指定した場合は,定格制御電源電圧 U

s

の 75 %∼10 %

−  交流:定格制御電源電圧 U

s

の 75 %∼10 %に範囲を宣言した場合,接触器は,8.2.1.2.4 の静電容量開

放試験を追加して実施する。

範囲を宣言した場合,その場合に応じ 20 %又は 10 %は高い方の値へ,75 %は低い方の値へ適用する。

8.2.1.2.3

  電気空気式接触器及びスタータ

電気空気式及び空気式接触器は,定格圧力の 85 %∼110 %の空気供給圧力で確実に閉路し,75 %∼10 %

で開路する。

8.2.1.2.4

  静電容量開放試験

コンデンサ を総延長 3 m 以下の接続導体によって,定格制御電源電圧 U

s

の回路の中に直列に接続し

なければならない。コンデンサをインピーダンスの十分小さい開閉器によって短絡する。試験の印加電圧

は,定格制御電源電圧 U

s

の 110 %とする。

開閉器を開路位置へ操作したとき,接触器が開放することを検証しなければならない。

コンデンサ容量は,次の式による。

s

000

200

30

U

f

C

×

+

=

ここに,

C: コンデンサ容量(nF)

f: 定格周波数(Hz)

U

s

定格制御電源電圧(V)

例  コイル定格電圧 12 V∼24 V(50 Hz)においては,コンデンサ容量は 196 nF である(定格制御電

源電圧 U

s

の最大値を用いて計算する。

注記 参照)。

注記 1  電圧は,明示した定格制御電源電圧 U

s

の範囲の最大値とする。


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C 8201-4-1

:2010

注記 2  コンデンサ容量は,1.3 mA の漏れ電流がある半導体の出力に,1.5 mm

2

の配線 100 m を接続

したことを模擬して算出する。

注記 3  緊急遮断のような特殊な用い方の場合,開放時間を規定することが望ましい。

8.2.1.3

不足電圧リレー及び引外し装置の動作限界

JIS C 8201-1 の 7.2.1.3(不足電圧リレー及び引外し装置の動作範囲)を適用する。

8.2.1.4

シャントコイル操作引外し装置(シャントトリップ)の動作限界

JIS C 8201-1 の 7.2.1.4(電圧引外し装置の動作の限界)を適用する。

8.2.1.5

電流検出リレー又は引外し装置の動作限界

8.2.1.5.1

  すべての極に通電したときの時延過負荷リレーの動作限界

8.2.1.5.1.1

  過負荷リレーの一般的引外し要求事項

注記 1  高調波が加えられたモータの熱保護については検討中。

次の試験をしたとき,リレーは,

表 の要求事項に適合しなければならない。

a

)  通常,組み合わせて用いる場合,そのエンクロージャの中の過負荷リレー又はスタータは,整定電流

の 倍において,

表 の基準周囲温度の値でコールド状態から始め 2 時間未満でトリップしてはなら

ない。ただし,過負荷リレー端子の温度上昇がその試験電流で 2 時間未満で熱的平衡に達する場合,

試験時間は,その熱的平衡に達する時間であってもよい。

b

)  引き続いて電流を整定電流の 倍に上げたとき,2 時間未満でトリップしなければならない。

c

)  クラス 2,3,5 及びクラス 10 A の過負荷リレーは,IEC 60034-1 の 9.3.3 に準じ整定電流で熱的平衡

状態になった後,整定電流の 倍の電流を流したとき,2 分未満でトリップしなければならない。

注記 2  IEC 60034-1 の 9.3.3 は,“315 kW 以下の出力で定格電圧 1 kV 以下の多相交流モータは,定

格の 1.5 倍の電流に 2 分以上耐えなければならない。

”としている。

d

)  クラス 10,20 及び 30 の過負荷リレーは,整定電流で熱的平衡状態になった後,整定電流の 倍の電

流を流したとき,各々4 分,8 分及び 12 分未満でトリップしなければならない。

e

)  整定電流の 倍では,コールド状態から始め,該当するトリップクラス及び許容範囲帯に対応する表

に示す限界以内でトリップしなければならない。

電流整定範囲をもつ過負荷リレーの場合,動作限界は,リレーが最大整定に関連する電流を流すとき及

び最小整定に関連する電流を流すときの両方に適用する。

周囲温度補償がない過負荷リレーの電流倍数/周囲温度特性は,1.2 %/K 以下とする。

注記 3 1.2

%/K は,PVC 絶縁導体の低減率特性である。

過負荷リレーは,20 ℃で

表 の関連要求に従い,かつ,ほかの温度で表 に示す限界以内の場合,周囲

温度補償されているものとみなす。

表 3−すべての極に通電したときの時延過負荷リレーの動作限界

整定電流の倍数

過負荷リレーの形式

A B C D 

基準周囲温度

周囲温度補償がない熱動タイプ

1.0 1.2 1.5 7.2

−5 ℃,+20 ℃及び+40 ℃

1.05

1.3 1.5  −

−5 ℃

1.05

1.2 1.5 7.2

+20 ℃

周囲温度補償がある熱動タイプ

1.0 1.2  1.5  −

+40 ℃

電子式

1.05

1.2 1.5 7.2

−5 ℃,+20 ℃及び+40 ℃


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C 8201-4-1

:2010

8.2.1.5.1.2

  サーマルメモリ試験検証

機器にサーマルメモリをもっていないと製造業者が指定しない限り,電子式過負荷リレーは,次の要求

事項を満たさなければならない(

図 参照)。

−  I

e

と等しい電流を機器が熱的平衡に達するまで通電する。

−  通電を 2×T

p

±10 %(

表 参照)の時間中断する(ここに,T

p

は,

表 の電流 で測定した時間を示

す。

−  電流 7.2×I

e

を通電する。

−  リレーは T

p

の 50 %以下の時間でトリップしなければならない。

8.2.1.5.2

  極通電された 極 素子の時延過負荷リレーの動作限界

次の事項は,

表 に関して説明する。

過負荷リレー又はスタータは,それが通常取り付けられるエンクロージャ内で試験する。整定電流の A

倍で 3 極通電したとき,リレーは,

表 の基準周囲温度の値で,コールド状態から 2 時間未満でトリップ

してはならない。

さらに,2 極(欠相検出リレーの場合には,大きい電流を通電していた極)に通電している電流の値を

整定電流の 倍に上昇させ,3 極目の通電を 0 としたとき,リレーは 2 時間未満でトリップしなければな

らない。

この規格値は,すべての極の組合せに適用する。

調整可能な整定電流をもつ過負荷リレーの場合,特性は,リレーが最大整定に関連する電流を流すとき

及び最小整定に関連する電流を流すときの両方に適用する。

表 4極に通電したときの 極 素子時延過負荷リレーの動作限界

整定電流の倍数

過負荷リレーの形式

A B 

基準周囲温度

周囲温度補償付き熱動又は電子式 
欠相検出機能なし

3 極 1.0 2 極

1 極

1.32 
0

+20 ℃

周囲温度補償なし熱動 
欠相検出機能なし

3 極 1.0 2 極

1 極

1.25 
0

+40 ℃

周囲温度補償付き熱動又は電子式 
欠相検出機能付き

2 極 
1 極

1.0 
0.9

2 極 
1 極

1.15 
0

+20 ℃

8.2.1.5.3

  瞬時動作電磁過負荷リレーの動作限界

瞬時動作電磁過負荷リレーは,すべての整定電流値において整定電流値の±10 %の精度でトリップしな

ければならない。

注記  この規格に規定する瞬時動作電磁過負荷リレーは,短絡保護を意図していない。

8.2.1.5.4

  自動切換用不足電流リレー及び引外し装置の動作限界

8.2.1.5.4.1

  不足電流リレーの動作限界

開閉機器と組み合わせた不足電流リレー又は引外し装置は,

運転中の全極の電流が不足電流整定値の 0.9

倍未満となったときに,整定時間の 90 %∼110 %以内に動作し,開閉機器を開放しなければならない。

8.2.1.5.4.2

  不足電流リレーによる自動切換えの動作限界

−  スターデルタスタータでの,スターからデルタへの切換えにおいて

−  単巻変圧器スタータでの,始動位置からオン位置への切換えにおいて


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C 8201-4-1

:2010

不足電流リレーの最低ドロップアウト電流は,始動又はスター結線に働いている過負荷リレーの実際の

設定電流の 1.5 倍を超えてはならない。不足電流リレーは,最大電流設定の過負荷リレーから決まるトリ

ップ時間の間,始動位置又はスター結線で,その最低電流設定からストール電流までのすべての電流値を

通電できなければならない。

8.2.1.5.5

  ストールリレーの動作限界

開閉機器と組み合わせたストールリレーは,次の場合に,設定時間(ストールインヒビット時間)の 80 %

∼120 %以内に,又は製造業者が指定した精度範囲内で開閉機器を開放しなければならない。

a

)  電流検出リレー  電流が設定ストール電流値より 20 %大きい場合。

例  ストールリレーの設定電流:100 A,設定時間:6 秒,精度:±10 %,100 A×1.2=120 A と同

じか,それより大きい場合,リレーは 5.4 秒∼6.6 秒の範囲内にトリップしなければならない。

b

)  回転検出リレー  モータの回転がないことを示す入力信号がある場合。

8.2.1.5.6

  ジャムリレー及び引外し装置の動作限界

開閉機器と組み合わせたジャムリレー又は引外し装置は,始動完了後の動作中に,電流がジャムリレー

の設定電流値の 1.2 倍より大きい場合,設定時間(ジャムインヒビット時間)の 80 %∼120 %以内に,又

は製造業者が指定した精度範囲内で開閉機器を開放しなければならない。

8.2.2

温度上昇

JIS C 8201-1 の 7.2.2(温度上昇)の規定は,清浄なかつ新品の接触器及びスタータに適用する。

接触器又はスタータの各部の温度上昇は,9.3.3.3 に規定した条件で行った試験で測定し,

表 並びに JIS 

C 8201-1 の 7.2.2.1(端子)及び 7.2.2.2(アクセスできる部品)に規定した限界値を超えてはならない。

電子制御式電磁石の場合,抵抗法による温度測定が困難な場合がある。その場合,熱電対又はほかの適

した手段での測温を認める。

表 5−空気中及び油中の絶縁コイルの温度上昇限度

温度上昇限度(抵抗法)

K

絶縁材料の階級

JIS C 4003 による。

空気中のコイル

油中のコイル

A 85

60

E 100

60

B 110

60

F 135

H 160

単巻変圧器スタータでは,単巻変圧器は間欠的に励磁されているだけなので,スタータを 5.3.4 及び

5.3.5.5.3 に従って操作する場合,変圧器巻線の最大温度上昇は,表 に示す値より 15 K 高い値を許容する。

注記  表 及び JIS C 8201-1 の 7.2.2.2(アクセスできる部品)に示す温度上昇限度は,周囲温度が−5 ℃

∼+40 ℃の限界内にあるときにだけ適用する。

8.2.2.1

端子

JIS C 8201-1 の 7.2.2.1(端子)を適用する。

8.2.2.2

アクセスできる部品

JIS C 8201-1 の 7.2.2.2(アクセスできる部品)を適用する。


32

C 8201-4-1

:2010

8.2.2.3

周囲温度

JIS C 8201-1 の 7.2.2.3(周囲温度)を適用する。

8.2.2.4

主回路

接触器又はスタータの主回路は,オン位置において,組み合わせる過電流引外し装置と一緒に,9.3.3.3.4

によって試験したとき,JIS C 8201-1 の 7.2.2.1(端子)に規定した温度上昇限度を超えることなく,次の

電流を通電できなければならない。

−  8 時間責務の接触器又はスタータの場合:熱電流(5.3.2.1 及び/又は 5.3.2.2 参照)

−  連続責務,間欠責務又は一時的責務の接触器又はスタータの場合:関連する定格使用電流(5.3.2.5 

照)

8.2.2.5

制御回路

JIS C 8201-1 の 7.2.2.5(制御回路)を適用する。

8.2.2.6

コイル巻線及び電磁石

8.2.2.6.1

  連続及び 時間責務の巻線

主回路に 8.2.2.4 の最大電流を通電する条件で,電気空気式接触器又はスタータの電動バルブのコイルも

含め,コイル巻線は,

表 及び JIS C 8201-1 の 7.2.2.2(アクセスできる部品)に規定した温度上昇限度を

超えることなく,連続負荷及び定格周波数の最大定格制御電源電圧に耐えなければならない。

注記  電子制御式電磁石では,制御電源電圧をコイルに直接印加してはならないものもある。

8.2.2.6.2

  間欠責務の巻線

主回路は無通電条件で,コイル巻線は,

表 及び JIS C 8201-1 の 7.2.2.2(アクセスできる部品)に規定

した温度上昇限度を超えないで,その間欠責務の分類に従って

表 に示すサイクルで,定格周波数の最大

定格制御電源電圧に耐えなければならない。

注記  電子制御式電磁石では,制御電源電圧をコイルに直接印加してはならないものもある。

表 6−間欠責務の試験サイクル

間欠責務の分類

接触器

スタータ

1 開閉動作サイクルの時間

s

操作コイルのオン時間

1 1

3 600

3 3

1 200

12 12

300

30 30

120

120

− 30

300

− 12

1 200

− 3

オン時間は,製造業者が指
定した通電率に従うことが

望ましい。

8.2.2.6.3

  特殊定格(一時的又は周期的責務)の巻線

特殊定格の巻線は,最も厳しい責務に従った動作条件下で試験し,かつ,その定格は製造業者が記載し

なければならない。

注記  特殊定格の巻線には,始動期間だけ励磁するスタータのコイル,ラッチ式接触器のトリップコ

イル及びインタロックする空気式接触器又はスタータの電磁弁コイルを含んでもよい。

8.2.2.7

補助回路

JIS C 8201-1 の 7.2.2.7(補助回路)を適用する。


33

C 8201-4-1

:2010

8.2.3

耐電圧性能

JIS C 8201-1 の 7.2.3(耐電圧性能)を適用する。

8.2.4

通常負荷及び過負荷性能に関する要求事項

5.3.5 に従った通常負荷及び過負荷特性に関する要求事項は,次の 8.2.4.18.2.4.2 及び 8.2.4.4 に規定する。

8.2.4.1

閉路及び遮断容量

接触器又はスタータは,必要な使用負荷種別に対する

表 に規定した条件で,9.3.3.5 に規定した動作サ

イクル数の電流を問題なく,閉路及び遮断できなければならない。

表 及び表 7a に規定したオフ時間及びオン時間を超えてはならない。


34

C 8201-4-1

:2010

表 7−使用負荷種別に対する閉路及び遮断条件(閉路及び遮断容量)

閉路及び遮断の試験条件

使用負荷種別

I

c

/I

e

U

r

/U

e

 cosφ:AC

L/R (ms):DC

オン時間

b)

s

オフ時間

s

動作サイクル数

AC-1 1.5

1.05

0.80

0.05

f) 

50

AC-2 4.0

h)

 1.05  0.65

h)

 0.05

f) 

50

AC-3

i)

 8.0

1.05

a) 

0.05

f) 

50

AC-4

i)

 10.0

1.05

a) 

0.05

f) 

50

AC-5a 3.0

1.05

0.45

0.05

f) 

50

AC-5b 1.5

c)

 1.05

c) 

0.05 60  50

AC-6a

j) 

j) 

j) 

j) 

j) 

j) 

AC-6b

e) 

AC-8a 6.0

1.05

a) 

0.05

f) 

50

AC-8b 6.0

1.05

a) 

0.05

f) 

50

DC-1 1.5

1.05

1.0

0.05

f) 

50

d)

DC-3 4.0

1.05

2.5

0.05

f) 

50

d)

DC-5 4.0

1.05

15.0

0.05

f) 

50

d)

DC-6 1.5

c)

 1.05

c) 

0.05 60  50

d)

閉路の試験条件

i)

使用負荷種別

I/I

e

U/U

e

 cosφ

オン時間

b)

s

オフ時間

s

動作サイクル数

AC-3 10

1.05

g)

a) 

0.05 10  50

AC-4 12

1.05

g)

a) 

0.05 10  50

I

: 閉路電流。閉路電流は,直流又は交流の対称実効値で表現しているが,交流の場合,閉路動作中の実際の

ピーク値は,対称電流のピーク値より大きい値になる。

I

c

: 閉路及び遮断電流。直流又は交流の対称実効値で表現している。

I

e

: 定格使用電流

U

: 印加電圧

U

r

: 商用周波数又は直流の回復電圧

U

e

: 定格使用電圧

cosφ  : 試験回路の力率 
L/R  : 試験回路の時定数 

a)

 cosφは,I

e

が 100 A 以下の場合は 0.45,I

e

が 100 A を超える場合は 0.35。

b)

  接点が再開路する前に,十分に接触することが確認できる場合,時間は,0.05 s 未満でもよい。

c)

  試験は,白熱灯負荷で行う。

d)

  一方の極性で 25 回の動作サイクル,逆極性で 25 回の動作サイクル。

e)

  コンデンサの容量定格は,コンデンサ開閉試験から引き出してもよいし,又は確立されている及び経験を基

に指定してもよい。手引きとして

表 7b に計算式を参考に載せる。この計算式は,高調波電流による熱の影響

を考慮していない。したがって,算出した値は,その分の温度上昇を考慮する必要がある。

f)

  表 7a 参照。

g)

  U/U

e

に対して±20 %の許容差を許容する。

h)

  示す値は,ステータ用の接触器に対するものである。ロータ用の接触器の場合,試験は,定格ロータ使用電

流の 4 倍の電流で,力率 0.95 で行う。

i)

  使用負荷種別 AC-3 及び AC-4 に対する閉路条件も検証しなければならない。検証は,閉路遮断試験時に行っ

てもよいが,製造業者の合意を必ず必要とする。この場合,閉路電流の倍数は,I/I

e

に関して示した値とする。

また,遮断電流は,I

c

/I

e

に関して示した値でなければならない。定格制御電源電圧 U

s

の 110 %に等しい制御

電源電圧で,25 回の動作サイクルを行い,U

s

の 85 %の電圧で,25 回の動作サイクルを行う。オフ時間は,

表 7a で決定する。

j)

  製造業者は,AC-6a の定格を,変圧器を用いた試験で検証しなければならない。又は表 7b による AC-3 の試

験値からの定格で導いてもよい。


35

C 8201-4-1

:2010

表 7a−定格閉路・遮断容量を検証するための遮断電流 I

c

及びオフ時間の関係

遮断電流 I

c

A

オフ時間

1)

s

100 以下 10

 100 を超え 200 以下 20 
 200 を超え 300 以下 30 
 300 を超え 400 以下 40 
 400 を超え 600 以下 60 
 600 を超え 800 以下 80 
 800 を超え  1 000 以下 100 
  1 000 を超え  1 300 以下 140 
  1 300 を超え  1 600 以下 180 
  1 600 を超え 240 

1)

  オフ時間は,製造業者の同意によって減少することができる。

表 7b−使用負荷種別 AC-3 からの使用負荷種別 AC-6a 及び AC-6b の使用電流決定

定格使用電流

使用負荷種別 AC-3 の閉路電流からの算出

突入電流のピークが定格電流の 30 倍以下の
変圧器を開閉する場合の I

e

(AC-6a)。

0.45 I

e

(AC-3)

コンデンサバンク設置点での推定短絡電流
が i

k

となる回路内の単一コンデンサバンクを

開閉する場合の I

e

(AC-6b)。

2

2

k

)

1

( −

x

x

i

ここに,

k

e

)

3

-

AC

(

3

.

13

i

I

x

×

=

また,i

k

>205I

e

(AC-3)

使用電流 I

e

(AC-6b)の表現は,最大突入電流ピークから発展したものである。

C

L

L

C

e

max

p

1

3

2

X

X

X

X

U

I

×

ここに,U

e

  :定格使用電圧

X

L

  :回路の短絡インピーダンス

X

C

  :コンデンサバンクのリアクタンス

この式は,接触器又はスタータの電源側のキャパシタンスは無視でき,かつ,コンデンサ

には初期充電はないという条件のもとに有効である。

8.2.4.2

規約動作性能

JIS C 8201-1 の 7.2.4.2(動作性能)に,次の事項を追加して適用する。

接触器又はスタータは,必要な使用負荷種別に対する

表 に規定した条件で,9.3.3.6 に規定した動作サ

イクル数の電流を問題なく,閉路及び遮断できなければならない。


36

C 8201-4-1

:2010

表 8−使用負荷種別に対する閉路及び遮断条件(規約動作性能)

閉路及び遮断の試験条件

使用負荷種別

I

c

/I

e

U

r

/U

e

 cosφ:AC

L/R (ms):DC

オン時間

b)

s

オフ時間

s

動作サイクル数

AC-1 1.0

1.05

0.80

0.05

d) 

6 000

k)

AC-2 2.0

1.05

0.65

0.05

d) 

6 000

k)

AC-3 2.0

1.05

a) 

0.05

d) 

6 000

k)

AC-4 6.0

1.05

a) 

0.05

d) 

6 000

k)

AC-5a 2.0

1.05

0.45

0.05

d) 

6 000

k)

AC-5b 1.0

c)

 1.05

c) 

0.05

e) 

6 000

k)

AC-6

i) 

i) 

i) 

i) 

i) 

i) 

AC-8a 1.0

1.05

0.80

0.05

d) 

30 000

AC-8b

j)

 6.0

1.05

0.35

1

f) 

5 900

10

g) 

100

DC-1 1.0

1.05

1.0

0.05

d) 

6 000

h)

DC-3 2.5

1.05

2.5

0.05

d) 

6 000

h)

DC-5 2.5

1.05

7.5

0.05

d) 

6 000

h)

DC-6 1.0

c)

 1.05

c) 

0.05

e) 

6 000

h)

I

c

: 閉路及び遮断電流。使用負荷種別 AC-5b,AC-6 又は DC-6 を除いて,閉路電流は,直流又は交流の対称実

効値で表現しているが,交流の場合,閉路動作中の実際のピーク値は,対称電流のピーク値より大きい値
になる。

I

e

: 定格使用電流

U

r

: 商用周波数又は直流の回復電圧

U

e

: 定格使用電圧

a)

 cosφは,I

e

が 100 A 以下の場合は 0.45,I

e

が 100 A を超える場合は 0.35。

b)

  接点が再開路する前に,十分に接触することが確認できる場合,時間は,0.05 s 未満でもよい。

c)

  試験は,白熱灯負荷で行う。

d)

  これらのオフ時間は,表 7a に規定した値より大きくなってはならない。

e)

  オフ時間は,60 s とする。

f)

  オフ時間は,9 s とする。

g)

  オフ時間は,90 s とする。

h)

  一方の極性で 3 000 回の動作サイクル,逆極性で 3 000 回の動作サイクル。

i)

  検討中。

j)

  使用負荷種別 AC-8b に対する試験は,使用負荷種別 AC-8a の試験と一緒に実施する。試験は,異なる試料で

行ってよい。

k)

  手動操作の開閉装置の開閉回数は,負荷開閉 1 000 回,無負荷開閉 5 000 回とする。

8.2.4.3

耐久性

JIS C 8201-1 の 7.2.4.3(耐久性)に,次の事項を追加して適用する。

8.2.4.3.1

  機械的耐久性

接触器又はスタータの機械的耐久性は,製造業者が行う特殊試験で検証する。この試験の推奨試験規定

は,B.2 による。

8.2.4.3.2

  電気的耐久性

接触器又はスタータの電気的耐久性は,製造業者が行う特殊試験で検証する。この試験の推奨試験規定

は,B.3 による。

8.2.4.4

接触器の過負荷電流耐量

使用負荷種別 AC-3 用又は AC-4 用の接触器は,

表 の過負荷電流に耐えなければならない。試験方法は,


37

C 8201-4-1

:2010

9.3.5 参照。

表 9−過負荷電流耐量条件

定格使用電流

A

試験電流

A

試験時間

s

630 以下

I

e

 max(I

e

 max:AC-3 の最大定格電流) 10

630 を超え

I

e

 max(I

e

 max:AC-3 の最大定格電流)

a)

10

a)

  最小値は,5 040 A。

注記  この試験は,I

2

の値が表 の値を超過しないという前提で,表 に示す電流より小さく,かつ,

試験時間は 10 秒より長い責務もカバーする。

8.2.5

短絡保護装置(SCPD)との協調

8.2.5.1

短絡条件における性能(定格条件付き短絡電流)

短絡保護装置[SCPD(s)]

,コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ

及び保護付き開閉機器でバックアップされている接触器並びにスタータの定格条件付き短絡電流は,9.3.4

に規定した短絡試験で検証しなければならない。試験は,次の a)及び b)によって行う。

a

)  表 11 に示す推定電流 r

b

)  定格条件付き短絡電流に相当する試験電流 I

q

(推定電流 より大きい場合)

短絡保護装置の定格は,定格使用電流,定格使用電圧及び相当する使用負荷種別に対し十分でなければ

ならない。

協調のタイプには“1”又は“2”がある。両者に対する試験条件は,9.3.4.2.1 及び 9.3.4.2.2 による。

タイプ“1”は,短絡状態では接触器又はスタータが,人又は設備に危害を与える要因になってはならな

い。ただし,部品の修理又は交換をしないで引き続き用いることができなくてもよい。

タイプ“2”は,短絡状態では接触器又はスタータが,人又は設備に危害を与える要因になってはならな

い。かつ,引き続き用いることができなければならない。製造業者が,装置の保守に関して取るべき処置

を指示している場合,接点は,溶着してもよい。

注記  製造業者の推奨に従わない短絡保護装置の使用は,協調を無効にする可能性がある。

8.2.5.2

スタータと短絡保護装置との間の交差電流での協調

スタータとこれと組み合わせる短絡保護装置との間の交差電流での協調は,特殊試験で検証する。その

試験規定は,B.4 による。

8.2.6

空欄

8.2.7

コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ及び保護付き開閉機器

の断路(アイソレーション)についての追加要求事項

検討中である。

8.3

電磁両立性(EMC

8.3.1

一般

JIS C 8201-1 の 7.3.1(一般)に,次の事項を追加して適用する。

この機器は,本来商用周波数磁界環境に設置されるので,商用周波数磁界試験は,必要としない。イミ

ュニティは,閉路及び遮断容量試験(9.3.3.5 参照)並びに動作性能試験(9.3.3.6 参照)への適合によって

検証する。


38

C 8201-4-1

:2010

この機器は,制御電源の電圧ディップ及び短時間停電の影響を受ける。8.2.1.2 の動作限界内で応答する

必要があり,9.3.3.2 の動作限界試験で検証する。

8.3.2

イミュニティ

8.3.2.1

電子回路を搭載しない装置

JIS C 8201-1 の 7.3.2.1(電子回路を搭載していない装置)を適用する。

8.3.2.2

電子回路を搭載する装置

JIS C 8201-1 の 7.3.2.2(電子回路を搭載している装置)を適用する。

試験結果は,JIS C 61000-4 規格群の性能基準を引用するが,詳細は

表 10 による。性能基準は,次に示

す。

性能基準

試験結果

  1

仕様の限度値内の正常な性能の維持

  2

自己回復が可能な機能又は性能の一時的低下又は喪失

  3

人の操作介入又はシステムのリセットが必要な,機能又は性能の一時的低下又は喪失。通常

の機能は,手動のリセット又は再始動のような簡単な操作によって回復する。損傷を受けた

部品があってはならない。

表 10−イミュニティ試験の性能基準

性能基準

項目

1 2 3

主 回 路 及 び 制 御

回路の動作

動作不良なし。

トリップの原因とならない一

時的な誤動作。 
意図しない接点の開閉は,許
容しない。

自己回復する。

過負荷リレーのトリップ。

意図しない接点の開閉。 
自己回復しない。

表 示 及 び 補 助 回

路の動作

目に見える表示情報に変化が

ない。 
LED のわずかなちらつき又は
表示文字の動きだけ。

一時的な目に見える変化。例

えば,望ましくない LED の点
灯。 
補助接点の動作不良なし。

表 示 情 報 が 恒 久 的 に 失 わ れ

る。 
補助接点の動作不良あり。

8.3.3

エミッション

環境 B で要求される厳しさのレベルは,環境 A のレベルよりも厳しい。

この規格で扱う装置は,重大なレベルの高調波を発生しないので,高調波試験は,要求しない。

8.3.3.1

電子回路を搭載しない装置

JIS C 8201-1 の 7.3.3.1(電子回路を搭載していない装置)に,次の事項を追加して適用する。

ダイオード,バリスタ,抵抗器,コンデンサなどの部品だけを組み込んだ機器は,試験を必要としない

(例えば,サージ吸収器など。

8.3.3.2

電子回路を搭載する装置

JIS C 8201-1 の 7.3.3.2(電子回路を搭載する装置)に,次の事項を追加して適用する。

無線周波数エミッションは,基本スイッチング周波数が 9 kHz を超える回路を組み込んだ装置にだけ要

求する。例えば,チョッパ電源及びマイクロプロセッサの高周波クロックがある。


39

C 8201-4-1

:2010

9

試験

9.1

試験の種類

9.1.1

一般

JIS C 8201-1 の 8.1.1(一般)を適用する。

9.1.2

形式試験

形式試験は,すべての形式の接触器及びスタータの設計が,この規格に適合することを検証するために

行う。この試験は,次によって構成する。

a

)  温度上昇限度(9.3.3.3 参照)

b

)  耐電圧性能(9.3.3.4 参照)

c

)  定格閉路及び遮断容量(9.3.3.5 参照)

d

)  適用できる場合,切換能力及び可逆性(9.3.3.5 参照)

e

)  規約動作性能(9.3.3.6 参照)

f

)  動作及び動作限界(9.3.3.1 及び 9.3.3.2 参照)

g

)  接触器の過負荷電流耐量(9.3.5 参照)

h

)  短絡状況下の性能(9.3.4 参照)

i

)

端子の機械的特性[JIS C 8201-1 の 8.2.4(端子の機械的特性)参照]

j

)  箱入り接触器及びスタータの保護等級[JIS C 8201-1 の附属書 C(箱入り装置の保護等級)参照]

k

) EMC(適用する場合)(9.4 参照)

9.1.3

受渡試験

JIS C 8201-1 の 8.1.3(受渡試験)は,抜取試験(9.1.4 参照)をしない場合に,その代わりとして適用す

る。

接触器及びスタータの受渡試験は,次によって構成する。

−  動作及び動作限界(9.3.6.2 参照)

−  耐電圧試験(9.3.6.3 参照)

9.1.4

抜取試験

接触器及びスタータの抜取試験は,次によって構成する。

−  動作及び動作限界(9.3.6.2 参照)

−  耐電圧試験(9.3.6.3 参照)

次を追加して JIS C 8201-1 の 8.1.4(抜取試験)を適用する。

製造業者は,受渡試験の代わりに抜取試験を用いてもよい。抜取りは,IEC 60410

表 II-A 参照:標準

検査のための抜取計画)に規定した要求事項に適合した,又はこれを超えたものでなければならない。

−  抜取りの基本 AQL≦1

−  適合判定個数 Ac=0(受入れに欠陥があってはならない。

−  不適合判定個数 Re=1(1 台欠陥がある場合,ロット全体を試験する。

抜取りは,各々特定のロットで一定間隔で行わなければならない。

前記の IEC 60410 の要求事項を満足することが確実なほかの統計的手法,例えば,能力指数による連続

的な製造管理,又は工程管理の統計的手法を用いてもよい。

空間距離の検証のための抜取試験は,JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.3(空間距離検証のための抜取試験)を適用

する。


40

C 8201-4-1

:2010

9.1.5

特殊試験

特殊試験は,機械的及び電気的耐久性試験,並びにスタータと短絡保護装置との交差電流での協調試験

とする(

附属書 参照)。

9.2

構造に関する要求事項への適合性

JIS C 8201-1 の 8.2(構造に関する要求事項に対する適合性)を適用する。

9.3

性能に関する要求事項への適合性

9.3.1

試験シーケンス

各試験シーケンスは,新しい試料で実施する。

注記 1  二つ以上の試験シーケンス又はすべての試験シーケンスは,製造業者との合意によって一つ

の試料で行ってもよい。ただし,試験は,各々の試料に与える試験シーケンスによって行う。

注記 2  幾つかの試験は,要求する試料数を減らすため一つの試験シーケンスの中に含まれるが,そ

の結果は,シーケンスの中における前後の試験に対して重要なものでない。したがって,次

の試験は,試験の都合及び使用者と製造業者との合意によって,別々の新しい試料について

行い,そのシーケンスから省略してもよい。

−  JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 7)(沿面距離の検証)

−  JIS C 8201-1 の 8.2.4(端子の機械的特性)

−  JIS C 8201-1 

附属書 C(箱入り装置の保護等級)

試験シーケンスは,次による。

a

)  試験シーケンス I

1

)  温度上昇の検証(9.3.3.3 参照)

2

)  動作及び動作限界の検証(9.3.3.1 及び 9.3.3.2 参照)

3

)  耐電圧性能の検証(9.3.3.4 参照)

b

)  試験シーケンス II

1

)  適用可能な場合,定格閉路・遮断容量,切換能力及び可逆性の検証(9.3.3.5 参照)

2

)  規約動作性能の検証(9.3.3.6 参照)

c

)  試験シーケンス III

短絡状況下の性能(9.3.4 参照)

d

)  試験シーケンス IV(接触器に限定)

過負荷電流耐量の検証(9.3.5 参照)

e

)  試験シーケンス V

1

)  端子の機械的特性の検証(JIS C 8201-1 の 8.2.4 参照)

2

)  箱入り接触器及びスタータの保護等級の検証(JIS C 8201-1 の附属書 参照)

いずれの試験においても,不適合があってはならない。

9.3.2

一般試験条件

JIS C 8201-1 の 8.3.2(一般試験条件)に,次の事項を追加して適用する。

接続のための締付けトルクは,関連した試験の条項で規定がない場合は,製造業者が指定したもの,指

定がない場合は,JIS C 8201-1 

表 4(機械的強度の検証を行うときのねじ式端子に加える締付トルク)

に示すトルクとする。

9.3.3

無負荷,通常負荷及び過負荷条件下の性能

9.3.3.1

動作


41

C 8201-4-1

:2010

接触器及びスタータが,8.2.1.1.2 の要求事項に合致して動作することを検証しなければならない。

接触器の動作に対するスタータの非感受性を確認するため,8.2.2 に規定した定常状態温度に達するまで,

スタータに負荷を加え,接触器を通常の開閉順序で速やかに 3 回動作させる。接触器の動作によって,ス

タータがトリップしてはならない。

ストップ及びリセット機構が一体の過負荷リレーは,接触器を閉路にしてリセット機構を動作させる。

これによって,接触器は開放しなければならない。また,リセット機構だけ又はストップ及びリセット機

構が分離した過負荷リレーは,接触器を閉路とし,リセット機構をリセット位置にして,トリップ機構を

動作させる。これによって,接触器は開放しなければならない。これらの試験は,過負荷トリップ動作に

おいて,リセット機構をリセット位置で保持することによって,無効とならないことを確認するために行

う。

加減抵抗ロータスタータの場合には,時延リレーの時間設定及び始動速度を調整するために用いるほか

の装置の校正が,製造業者が決めた限界内にあることを確認するための試験を実施する。

各ステップにおいて,始動抵抗器の値は,規定数値の±10 %内にあることを検証しなければならない。

ロータ開閉機器が,正しい順序で抵抗器のステップを切り離すことも検証しなければならない。

単巻変圧器のタップ端子の開路電圧は,設計値に相当すること,並びに 2 段動作単巻変圧器スタータの

モータ端子での相順序は,始動及びスタータのオン位置において正しいことを検証しなければならない。

9.3.3.2

動作限界

9.3.3.2.1

  動力操作装置

接触器及びスタータの性能が,8.2.1.2 の要求事項に適合していることを検証するために試験を行う。

9.3.3.2.2

  リレー及び引外し装置

リレー及び引外し装置は,次による。

a

)  不足電圧リレー及び引外し装置の動作  不足電圧リレー又は引外し装置が,8.2.1.3 の要求事項に適合

していることを検証するために試験する。各限界値を 3 回ずつ検証する。

開放試験は,電圧を定格値から一定の割合で,おおよそ 1 分以内に 0 まで下げなければならない。

b

)  シャントコイルの引外し動作  シャントコイルの引外し動作が,8.2.1.4 の要求事項に適合しているこ

とを検証するために試験する。シャントコイルのスタータを,全動作条件下で,定格電圧の 70 %及び

110 %で動作を検証する。

c

)  熱動形,電子式及び時延電磁過負荷リレー  過負荷リレー及びスタータは,次の試験電流に応じた JIS 

C 8201-1 の表 9(試験電流 400 A 以下の試験用銅導体)∼表 11(試験電流 400 A を超え 3 150 A 以下の

試験用銅帯)に規定した導体を接続する。

−  すべての形の過負荷リレーに対しトリップクラス 2,3,5 及び 10 A(

表 参照)の過負荷リレー

及び電子式過負荷リレーに対しトリップクラス 10,20,30 及び 40 のものは,整定電流の 100 %

−  トリップクラス 10,20,30 及び 40(

表 参照)の熱動形過負荷リレー及び最大動作時間が 40 秒

を超える(5.7.3 参照)ものは,整定電流の 125 %

リレー及び引外し装置の動作を,全極に通電して 8.2.1.5.1 の規定で検証しなければならない。

さらに,8.2.1.5.1 で定義する特性は,−5 ℃,+20 ℃及び+40 ℃で検証しなければならない。製造

業者がより広い温度範囲を示した場合は,その最低及び最高温度で検証してもよい。ただし,周囲温

度補償があるリレー及び引外し装置は,製造業者が

図 より広い温度範囲を示した場合,その最低及

び最高温度での各々の引外し特性が−5 ℃及び/又は+40 ℃における引外し電流値に適合する場合,

−5 ℃及び/又は+40 ℃での検証を行わなくてもよい。


42

C 8201-4-1

:2010

電子式過負荷リレーでは 8.2.1.5.1.2 のサーマルメモリ試験検証は+20 ℃で実施する。

2 極だけに通電した 3 極 3 素子熱動形又は電子式過負荷リレーは,すべての極の組合せで,調整可

能なリレーは,最大整定電流及び最小整定電流について,8.2.1.5.2 に規定した試験を行わなければな

らない。

d

)  瞬時電磁過負荷リレー  各リレーを個々に試験する。リレーを通過する電流は,正しい読取りを行う

のに適した割合で上げていく。値は,8.2.1.5.3 に規定するとおりでなければならない。

e

)  不足電流リレー  動作限界は,8.2.1.5.4.1 に適合することを検証しなければならない。

f

)  自動切換えにおける不足電流リレー  動作限界は,8.2.1.5.4.2 に適合することを検証しなければならな

い。

g

)  ストールリレー  動作限界は,8.2.1.5.5 に適合することを検証しなければならない。

電流を検出するストールリレーは,最小及び最大の整定電流値で,また,最短及び最長のストール

インヒビット時間(4 設定)で検証しなければならない。

回転検出手段と連動するストールリレーは,最短及び最長のストールインヒビット時間で検証しな

ければならない。ストールリレーのセンサ入力に,適切な信号を与えることでセンサの実動作を模擬

できる。

h

)  ジャムリレー  動作限界は,8.2.1.5.6 に適合することを検証しなければならない。

最小及び最大の整定電流値で,また,最短及び最長のジャムインヒビット時間(4 設定)で検証し

なければならない。

4 設定のそれぞれで,次の状況で試験する。

−  整定電流値の 95 %の試験電流を通電。ジャムリレーは,トリップしてはならない。

−  整定電流値の 120 %まで試験電流を増加。ジャムリレーは,8.2.1.5.6 の要求事項に従ってトリップ

しなければならない。

9.3.3.3

温度上昇

9.3.3.3.1

  周囲温度

JIS C 8201-1 の 8.3.3.3.1(周囲温度)を適用する。

9.3.3.3.2

  部品の温度測定

JIS C 8201-1 の 8.3.3.3.2(部品の温度測定)を適用する。

9.3.3.3.3

  部品の温度上昇

JIS C 8201-1 の 8.3.3.3.3(部品の温度上昇)を適用する。

9.3.3.3.4

  主回路の温度上昇

JIS C 8201-1 の 8.3.3.3.4(主回路の温度上昇)に,次の事項を追加して適用する。

主回路を 8.2.2.4 で規定するとおり,負荷しなければならない。

通常は,電流を通電するすべての補助回路(5.6 参照)を最大定格使用電流で負荷を加え,制御回路を定

格電圧で励磁しなければならない。

スタータは,5.7.4 に従い,次のように選択した過負荷リレーを備えなければならない。

非調整式リレー  整定電流は,スタータの最大使用電流に等しいものでなければならない。そして試

験は,この電流で行う。

調整式リレー  最大整定電流は,スタータの最大使用電流の直近下位のものでなければならない。こ

の試験は,過負荷リレーの電流を最大限界値に最も近い整定電流で行う。

注記  この選択の方法は,過負荷リレーの配線端子の温度上昇及びスタータによって消費する電力が,


43

C 8201-4-1

:2010

リレーと接触器とのあらゆる組合せにおいても生じる値以上であることを規定する。これらの

値に関し,過負荷リレーの影響がほとんど見られない場合(すなわち,ソリッドステート過負

荷リレー)

,試験電流は,常にスタータの最大使用電流としなければならない。

9.3.3.3.5

  制御回路の温度上昇

JIS C 8201-1 の 8.3.3.3.5(制御回路の温度上昇)に,次の事項を追加して適用する。 
9.3.3.3.4 の試験中,温度上昇を測定する。

9.3.3.3.6

  コイル及び電磁石の温度上昇

JIS C 8201-1 の 8.3.3.3.6(電磁石コイルの温度上昇)に,次の事項を追加して適用する。

a

)  連続又は 8 時間責務に指定した接触器又はスタータの電磁石は,試験期間中,主回路へは対応した定

格電流を通電し,8.2.2.6.1 に規定した条件に従わなければならない。温度上昇は,9.3.3.3.4 の試験中に

測定する。

b

)  間欠責務に指定した接触器又はスタータの電磁石は,a)及び 8.2.2.6.2 に規定した責務クラスごとの試

験を実施しなければならない。このとき,主回路は,電流を通電してはならない。

c

)  特殊定格(一時的及び周期的責務)の巻線は,主回路に電流を流さず,8.2.2.6.3 に指示した試験を行

う。

9.3.3.3.7

  補助回路の温度上昇

JIS C 8201-1 の 8.3.3.3.7(補助回路の温度上昇)に,次の事項を追加して適用する。

温度上昇は,9.3.3.3.4 の試験中に測定する。

9.3.3.3.8

  加減抵抗ロータスタータの始動抵抗器の温度上昇

スタータを定格責務(5.3.4 参照)及び始動特性(5.3.5.5.1 参照)に従って動作させる場合,抵抗器の温

度上昇は,JIS C 8201-1 

表 に規定した限度を超えてはならない。

抵抗器の各部品に流れる電流は,制御するモータがスタータの定格(5.3.4 及び 5.3.5.5.1 参照)における

最大始動トルク及び始動時間で動作するときの始動時間中の電流と,熱的に等価でなければならない。実

際には,電流値 I

m

を用いてもよい。

始動動作は,1 時間当たりの回数に従い,時間的に等間隔で配分しなければならない。

エンクロージャ及び流出空気の温度上昇は,JIS C 8201-1 

表 に規定した限度を超えてはならない。

注記  モータ出力,ロータ電圧及び電流のあらゆる組合せについて,始動抵抗器の性能を試験するこ

とは実用的ではない。したがって,補間法又は推論によって,規格への適合性を証明できるだ

けの回数の試験だけを要求する。

9.3.3.3.9

  段動作単巻変圧器スタータにおける単巻変圧器の温度上昇

スタータが定格責務(5.3.4 参照)で動作するとき,単巻変圧器の温度上昇は,

表 に規定した限度値よ

り 15 %高い値(8.2.2 参照)及び JIS C 8201-1 

表 に規定した限度を超えてはならない。

単巻変圧器の各巻線に流れる電流は,制御するモータがスタータの定格(5.3.5.5.3 参照)における最大

始動電流及び始動時間で動作するときに印加する電流と,熱的に等価とする。この条件は,始動時間中,

単巻変圧器から流れる電流が,5.3.5.5.3 で規定する最大始動電流と次の式で得られる値との積に等しい場

合に達成するとみなす。

e

start

8

.

0

U

U

×

5.3.1.4 参照)

ここに,

  U

start

始動電圧

動作サイクルは,

1

時間当たりの始動回数に従い,時間的に等間隔で配分しなければならない(5.3.4.3


44

C 8201-4-1

:2010

参照)

二つの連続動作サイクル(5.3.4.3 参照)の場合,単巻変圧器の温度上昇は,8.2.2 に示した最大値を超え

てもよいが,単巻変圧器にいかなる支障もきたしてはならない。

数組のタップ付き単巻変圧器の場合には,変圧器に最大電力損失を与えるタップを用いて試験を行う。

この試験は,温度上昇が安定するのに十分な時間実施する。

この試験を容易にするために,モータの代わりにスター接続インピーダンスを用いてもよい。

9.3.3.4

耐電圧性能

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4(耐電圧性能)を,次のように修正して適用する。

9.3.3.4.1

形式試験

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1(形式試験)に,次の文を追加して適用する。

次の文を,JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 1

)

の最後に追加する。

通常の操作又は装置の調整時に人が触れるおそれがあるすべての面,及び標準のテストフィンガに

よって触れることができるすべての面は,金属はくで覆わなければならない。

金属はくは,開閉試験及び短絡試験後の商用周波耐電圧の検証には覆う必要はない。

次の文を,JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 2

)

 b

)

2

番目の段落の後に追加する。

JIS C 8201-1 の 7.2.3.1(インパルス耐電圧)及び 8.3.3.4.2(受渡試験)で規定する電圧よりも低いイ

ンパルス耐電圧

U

imp

に従う装置を含む接触器及びスタータの回路は,

製造業者の取扱説明書に従って,

その試験において切り離してもよい。

次の文を,JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 2

)

 c

)

 ii

)

の後に追加する。

通常の状態で主回路に接続する制御回路が,

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 2

)

 b

)

に従って]切り離され

るような場合は,主接点をオン状態に保つ方法を試験報告書の中に示さなければならない。

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 8

)

の試験は次による。

断路に適した装置の漏えい電流は,開路状態の各極間について定格使用電圧

U

e

1.1

倍で測定し,

0.5 mA

を超えてはならない。

開いた接点間のインパルス耐電圧を検証する試験は,不要とする[JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 2

)

  c

)

 iv

)

参照]

9.3.3.5

閉路及び遮断容量

JIS C 8201-1 の 8.3.3.5(投入容量及び遮断容量)に,次の事項を追加して適用する。

9.3.3.5.1

一般試験条件

試験は,

表 の試験条件によって実施し,9.3.3.5.5 f

)

の条件を満足しなければならない。

制御電源電圧は,

100 % U

s

で実施する。ただし,使用負荷種別

AC-3

及び

AC-4

の閉路試験では,試験回

数の半数は

110 % U

s

の制御電源電圧を印加し,残りの半数は

85 % U

s

の制御電源電圧で実施する。

主回路への接続は,接触器又はスタータを実使用のときに用いる状態と同等でなければならない。

必要がある場合又は便宜上,制御回路及び補助回路,並びに特に接触器又はスタータの電磁コイルは,

独立した電源によって供給してもよい。その場合の電源は,使用条件として指定したものと同じ種類の電

流及び電圧でなければならない。

スタータの過負荷リレー及び短絡保護装置は,

定格閉路及び遮断試験を実施するために短絡してもよい。

9.3.3.5.2

試験回路

JIS C 8201-1 の 8.3.3.5.2(試験回路)を適用する。

9.3.3.5.3

過渡回復電圧の特性


45

C 8201-4-1

:2010

JIS C 8201-1 の 8.3.3.5.3(過渡回復電圧の特性)を使用負荷種別

AC-2

AC-3

AC-4

AC-8a

及び

AC-8b

に適用する(

表 参照)。

AC-3

及び

AC-4

の閉路容量試験においては,係数

γ

及び振動周波数を調整する必要はない。

9.3.3.5.4

空欄

9.3.3.5.5

定格閉路及び遮断容量

スタータに用いる接触器が,スタータの使用負荷種別に対応する a

)

の要求を満足する場合には,そのス

タータの試験は必要ない。

定格閉路及び遮断容量は,次による。

a

)

接触器の定格閉路及び遮断容量  接触器は,その使用負荷種別に応じた電流を,表 に示すサイクル

数だけ閉路及び遮断しなければならない。

可逆接触器については,d

)

も参照。

使用負荷種別

AC-3

及び

AC-4

の接触器は,

50

回の閉路試験に引き続き,

50

回の閉路及び遮断試験

を実施する。

b

)

じか入れ及び 方向スタータ(AC-3)並びに加減抵抗ロータスタータのステータ開閉機器(AC-2

の定格閉路及び遮断容量  スタータは,その使用負荷種別に応じた電流を,表 に示すサイクル数だ

け閉路及び遮断しなければならない。

使用負荷種別

AC-3

のスタータは,

50

回の閉路試験に引き続き,

50

回の閉路及び遮断試験を実施す

る。

c

)

スターデルタスタータ(AC-3)及び 段動作単巻変圧器スタータ(AC-3)の定格閉路及び遮断容量

並びに切換能力  スタータは,表 に示す使用負荷種別に応じた電流を,閉路及び遮断しなければな

らない。

スタータの始動位置及びオン又はデルタ位置は共に,試験電流を別の開閉機器によって遮断する

50

回の閉路試験を,最初に実施する。

続いてスタータは,

50

回の閉路及び遮断試験を実施する。各試験サイクルは,次の順序でなければ

ならない。

始動又はスター位置での閉路

始動又はスター位置での遮断

オン又はデルタ位置での閉路

オン又はデルタ位置での遮断

休止期間

負荷回路は,モータの巻線のようにスタータに接続する。スタータの定格使用電流(

I

e

)は,オン

又はデルタ位置での電流とする。

注記

スターデルタスタータは,電源のインピーダンスによって変換比率に大きな影響があるため,

試験電流をスター接続及びデルタ接続の位置で測定する。

単巻変圧器が二つ以上の出力電圧タップをもつ場合は,一番高い始動電圧を与えるように接続する。

始動位置及びオン位置でのオン時間及びオフ時間は,

表 による。

d

)

じか入れ及び可逆スタータ(AC-4)の定格閉路及び遮断容量  スタータは,表 に示す電流を閉路及

び遮断しなければならない。

試験電流を別の開閉機器によって遮断する

50

回の閉路試験を実施し,引き続き

50

回の閉路及び遮

断試験を実施する。


46

C 8201-4-1

:2010

負荷回路は,モータ巻線のようにスタータに接続する。

2

台の接触器を含むスタータでは,

A

及び

B

の二つの接触器は,通常の使用状態のように接続しな

ければならない。

50

回の動作順序は,次による。

      閉路

A

−開路

A

−閉路

B

−開路

B

−休止期間

開路

A

から閉路

B

への切換えは,通常の制御システムで許容できる限り速やかに行う。

スタータ又は可逆構成の接触器がもっている機械的又は電気的インタロックは,用いなければなら

ない。

可逆回路の構成が,両方の接触器が同時に励磁するような場合には,両方の接触器を同時に励磁す

10

回の追加試験を実施しなければならない。

e

)

加減抵抗ロータスタータのロータ開閉機器の定格閉路及び遮断容量  ロータ開閉機器の閉路及び遮断

容量の検証は,

I

e

I

er

である使用負荷種別

AC-2

に対しては,スタータの設計値の最大定格ロータ電流

で b

)

によって実施する。

U

e

U

er

(定格ロータ使用電圧)及び

U/U

e

0.8

として実施する。回路力率は

0.95

とする。これらの試験では,始動抵抗器は切り離してもよい。

3

ステップ以上のスタータは,各

開閉機器を順に切り換えて実施する。

3

ステップ以上のスタータのロータ開閉機器は,すべてのロー

タ電圧で遮断及び閉路をすることはないので,これらの試験電圧を,開閉する始動抵抗値を全始動抵

抗値で除した割合に低減してもよい。

スタータが,ロータ開閉機器開路より前にステータ開閉器が回路を遮断するように接続する場合,

遮断容量の検証は,不要とする。

前記の規定に応じた要求を,あらかじめ満足するロータ開閉機器に対しては,これ以上の試験は必

要ない。

f

)

閉路及び遮断容量,切換え及び可逆性試験の試験中及び試験後の接触器又はスタータの特性及び状態

9.3.3.5 の閉路及び遮断容量試験と,9.3.3.6.19.3.3.6.6 の規約動作性能の検証の試験との間に,アーク

の持続,極間のフラッシオーバ,接地回路のヒューズの溶断(9.3.3.5.2 参照)及び接点溶着があって

はならない。

接触器又はスタータを適切な方法で制御したとき,接点は,動作しなければならない。

9.3.3.6

動作性能能力

JIS C 8201-1 の 8.3.3.6(動作性能能力)に,次の事項を追加して適用する。

規約動作性能の検証に関する試験は,接触器又はスタータが

表 に示す要求事項を満足することを検証

するために行う。

主回路の接続は,接触器又はスタータが実使用状態と同等でなければならない。

スタータの過負荷リレー及び短絡保護装置は,試験実施のために短絡してもよい。

9.3.3.5.2 に示す試験回路を適用し,負荷は 9.3.3.5.3 に従って調整する。

制御電圧は,定格制御電源電圧の

100 %

でなければならない。

スタータの接触器が,スタータの使用負荷種別に対する 9.3.3.6.1 の要求を満足する場合は,そのスター

タの試験は,必要ない。

9.3.3.6.1

接触器の規約動作性能

接触器は,その使用負荷種別に応じた電流で,

表 に示す動作サイクル数を閉路及び遮断しなければな

らない。9.3.3.6.4 も参照する。

9.3.3.6.2

じか入れ及び 方向スタータ(AC-3)並びに加減抵抗ロータスタータのステータ開閉機器

AC-2

の規約動作性能


47

C 8201-4-1

:2010

スタータは,その使用負荷種別に応じた電流で,

表 に示す動作サイクル数を閉路及び遮断しなければ

ならない。

9.3.3.6.3

スターデルタスタータ(AC-3)及び 段動作単巻変圧器スタータ(AC-3)の規約動作性能

スタータは,その使用負荷種別に応じた電流で,

表 に示す動作サイクル数を閉路及び遮断しなければ

ならない。

試験方法は,

50

回の閉路だけの試験を実施しないこと以外は,9.3.3.5.5 c

)

による。

9.3.3.6.4

じか入れ及び可逆スタータ(AC-4)の規約動作性能

スタータは,その使用負荷種別に応じた電流で,

表 に示す動作サイクル数を閉路及び遮断しなければ

ならない。

試験方法は,

50

回の閉路だけの試験及び

10

回の同時励磁試験を実施しないこと以外は,9.3.3.5.5 d

)

によ

る。

9.3.3.6.5

加減抵抗ロータスタータのロータ開閉機器の規約動作性能

ロータ開閉機器の規約動作性能の検証は,

表 に示す

AC-2

に対して 9.3.3.6.1 によって実施する。

試験方法は,9.3.3.5.5 e

)

による。

9.3.3.6.6

規約動作性能試験中及び試験後の接触器又はスタータの特性及び状態

9.3.3.5.5 f

)

の要求事項を満足し,JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1(形式試験)の 4

)

に従って商用周波耐電圧の検

証をしなければならない。

断路に適した装置の漏えい電流は,開路状態の各極間について定格使用電圧

U

e

1.1

倍で測定し,

2 mA

を超えてはならない。

ミラーコンタクトを備える機器には,F.7.3 の試験を追加して実施しなければならない。

9.3.4

短絡状況下の性能

この細分箇条は,8.2.5.1 の要求事項を検証するための試験条件について規定する。試験方法,試験順序,

試験後の機器の状態及び保護協調のタイプに関する特別な要求事項は,9.3.4.1 及び 9.3.4.2 に示す。

9.3.4.1

短絡試験の一般条件

9.3.4.1.1

一般要求事項

JIS C 8201-1 の 8.3.4.1.1(一般要求事項)を適用する。

9.3.4.1.2

試験回路

JIS C 8201-1 の 8.3.4.1.2(試験回路)を適用する。ただし,タイプ

1

の保護協調において,中性線又は製

造業者の合意のもとに一相に接続したヒューズ素子

F

及び抵抗

R

L

を,断面積

6 mm

2

で長さ

1.2 m

1.8 m

の電線へ置き換える。

注記

この大きなサイズの電線は,検出器として用いるのではなく,接地状態を確実にし,損傷を評

価するためのものである。

9.3.4.1.3

試験回路の力率

JIS C 8201-1 の 8.3.4.1.3(試験回路の力率)を適用する。

9.3.4.1.4

試験回路の時定数

JIS C 8201-1 の 8.3.4.1.4(試験回路の時定数)を適用する。

9.3.4.1.5

試験回路の校正

JIS C 8201-1 の 8.3.4.1.5(試験回路の校正)を適用する。

9.3.4.1.6

試験順序

JIS C 8201-1 の 8.3.4.1.6(試験順序)に,次の事項を追加して適用する。


48

C 8201-4-1

:2010

接触器又はスタータ及びそれに組み合わせる短絡保護装置,コンビネーションスタータ,コンビネーシ

ョン開閉機器,

保護付きスタータ又は保護付き開閉機器は,

通常の使用状態のように取り付けて配線する。

それらは,主回路ごとにスタータの定格電流に応じた最長

2.4 m

のケーブルを用いて,試験回路に接続す

る。

短絡保護装置がスタータから分離している場合,短絡保護装置は,前記ケーブルを用いてスタータに接

続する(ケーブル全長は

2.4 m

を超過してはならない。

三相回路試験は,単相回路を含んでいるとみなす。

9.3.4.1.7

空欄

9.3.4.1.8

試験の解釈

JIS C 8201-1 の 8.3.4.1.8(試験の解釈)を適用する。

9.3.4.2

接触器,スタータ,コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ

及び保護付き開閉機器の条件付き短絡電流

接触器又はスタータ及びそれに組み合わせる短絡保護装置,コンビネーションスタータ,コンビネーシ

ョン開閉機器,保護付きスタータ又は保護付き開閉機器は,9.3.4.2.1 及び 9.3.4.2.2 によって試験を行う。

試験は,使用負荷種別

AC-3

を満足する最大電流

I

e

及び最大電圧

U

e

の条件で実施する。

電磁力で操作する接触器又はスタータは,電磁石に,定格制御電圧を別電源によって供給し,閉路状態

とする。用いる短絡保護装置は,8.2.5.1 に規定したものとする。短絡保護装置が電流可調整の回路遮断器

の場合,最大電流にセットし,宣言した保護協調のタイプ及び選択動作の試験を実施する。

試験の間,エンクロージャのすべての開口部は,通常用いるようにふさぎ,備えられた手段によって,

扉又はカバーを閉めなければならない。

モータ定格がある範囲をカバーし,かつ,取り換えることができる過負荷リレーをもつスタータは,最

大インピーダンスの過負荷リレー及び最小インピーダンスの過負荷リレーを,対応する短絡保護装置と組

み合わせて試験する。

タイプ

1

の保護協調は,9.3.4.2.1 及び 9.3.4.2.2 での試験における各操作は,新品の試料で実施してもよ

い。

タイプ

2

の保護協調は,推定電流

r

9.3.4.2.1 参照)での試験は,

1

台の試料で実施する。定格条件付き

短絡電流

I

q

9.3.4.2.2 参照)での試験は,

1

台の試料で実施する。

製造業者との合意がある場合,推定電流

r

及び定格条件付き短絡電流

I

q

の試験は,同じ試料で実施して

もよい。

9.3.4.2.1

推定電流 における試験

試験回路は,

表 11 による定格使用電流

I

e

に対応した推定電流に調整する。

接触器又はスタータ及びそれに組み合わせる短絡保護装置,コンビネーションスタータ,コンビネーシ

ョン開閉機器,保護付きスタータ又は保護付き開閉機器は,試験回路に接続しなければならない。次の手

順で試験を実施する。

a

)

すべての開閉機器を,試験前に閉路状態として短絡保護装置で

1

回の遮断操作をする。

b

)

接触器又はスタータの閉路によって,短絡回路を構成し,短絡保護装置で

1

回の遮断操作をする。


49

C 8201-4-1

:2010

表 11−定格使用電流に対応する推定電流 r

定格使用電流 I

e

(AC-3)

a

)

A

推定電流 r

kA

16 以下 1

 16 を超え 63 以下 3 
 63 を超え 125 以下 5 
 125 を超え 315 以下 10 
 315 を超え 630 以下 18 
 630 を超え  1 000 以下 30 
  1 000 を超え  1 600 以下 42 
  1 600 を超え

製造業者と使用者との合意による。

a

)

  接触器又はスタータが使用負荷種別 AC-3 の指定がない場合,推定電流 は,

製造業者が申請したすべての使用負荷種別に対して,最も大きな定格使用電
流に対応したものでなければならない。

力率及び時定数は,JIS C 8201-1 の 8.3.4.1.4(試験回路の時定数)の

表 16(試験電流に対応する力率及

び時定数,並びに試験電流のピーク値と実効値との比率

n

)による。

9.3.4.2.2

定格条件付き短絡電流 I

q

における試験

この試験は,電流が

I

q

r

のときに実施する。

推定短絡電流

I

q

が,定格条件付き短絡電流に等しくなるように,回路を調整する。

短絡保護装置がヒューズで,試験電流がヒューズの電流制限領域以内であれば,可能な場合,ヒューズ

は,最大ピーク通過電流(

I

p

)及び最大通過エネルギー(

2

t

)のものを選択しなければならない。

接触器又はスタータ及びそれに組み合わせる短絡保護装置,コンビネーションスタータ,コンビネーシ

ョン開閉機器,保護付きスタータ又は保護付き開閉機器を,試験回路に接続しなければならない。

次の手順で試験を実施する。

a

)

すべての開閉装置を,試験前に閉路状態として,短絡保護装置で

1

回の遮断操作をする。

b

)

接触器又はスタータの閉路によって,短絡回路を構成し,短絡保護装置で

1

回の遮断操作をする。

コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ又は保護付き開閉機器

において,短絡保護装置の開閉機器が JIS C 8201-2-1JIS C 8201-2-2 又は JIS C 8201-3 に準拠し,短

絡遮断容量又は定格条件付き短絡電流が,コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,

保護付きスタータ及び保護付き開閉機器の定格条件付き短絡電流より小さい場合は,次の追加試験を

実施しなければならない。

c

)

開閉機器(スイッチ又は配線用遮断器)の閉路によって短絡回路を構成し,短絡保護装置で

1

回の遮

断操作をする。

この操作は,新しい試料(スタータ及び短絡保護装置)又は製造業者の合意がある場合,最初の試

料で実施してもよい。

この操作の後で,9.3.4.2.3 

A

G

の条件だけ検証する。

9.3.4.2.3

試験結果

接触器,スタータ,コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ又は保

護付き開閉機器は,推定電流

r

で,

I

q

が適用できるところには

I

q

によって試験を行い,次の条件が保護協

調のタイプの要求に満足する場合は,試験に適合したと判断する。

両タイプの保護協調(全装置)


50

C 8201-4-1

:2010

A

異常電流は,短絡保護装置,コンビネーションスタータ又はコンビネーション開閉機器で遮断し,エ

ンクロージャと電源との間に接続したヒューズ,可溶素子又は接続導体は,溶断してはならない。

B

エンクロージャのドア又はカバーは吹き飛ばず,ドア又はカバーは開くことができなければならない。

エンクロージャの変形は,

IP2X

以上のエンクロージャの保護等級に適合できると判断できなければな

らない。

C

導体又は端子は損傷がなく,導体は端子から外れてはならない。

D

絶縁台には,充電部の完全な固定が損なわれるようなクラック又は破損があってはならない。

両タイプの保護協調(コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ及び

保護付き開閉機器に限定)

E

回路遮断器又はスイッチは,その操作装置で手動操作によって開閉できなければならない。

F

短絡保護装置の端部は,取付装置から外れて,導電部分が露出するようになってはならない。

G

コンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ又は保護付き開閉機器に

対する定格条件付き短絡電流より小さな定格短絡遮断容量をもつ回路遮断器を用いたとき,遮断器は,

次の条件でトリップ試験を実施する。

a

)

瞬時トリップリレー又は引外し装置付きの回路遮断器は,トリップ電流の

120 %

b

)

過負荷リレー又は引外し装置付きの回路遮断器は,定格電流の

250 %

タイプ“1”保護協調(全装置)

H

エンクロージャから外への部品の吹き出しがあってはならない。接触器及び過負荷リレーは,損傷が

あってもよい。スタータは,各試験の後は操作できなくてもよい。したがって,スタータを点検し,

必要な場合,接触器及び/又は過負荷リレー並びに回路遮断器の引外し装置をリセットしなければな

らない。ヒューズ保護方式の場合,すべてのヒューズリンクは交換しなければならない。

タイプ“1”保護協調(コンビネーションスタータ及び保護付きスタータだけ)

I

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 4

)

に従って(電流

r

及び

I

q

での)各試験後の絶縁が正常であることを検証

するため,試験状態のままの完全な試料(部品を取り替える前の短絡保護装置,接触器及びスタータ)

に,定格使用電圧

U

e

2

倍で

1 000 V

以上の商用周波耐電圧試験を実施する。スイッチ又は遮断器の

開路状態で,次に示す電源側端子に

5

秒間印加する。

各極とスタータのフレームに接続したすべての他極との間

一括接続したすべての極の全充電部とスタータのフレームとの間

電源側で一括接続した端子と負荷側で一括接続した端子との間

断路に適した装置の漏えい電流は,開路状態の各極間について定格使用電圧

U

e

1.1

倍で測定し,

6 mA

を超えてはならない。

タイプ“2”保護協調(全装置)

J

過負荷リレー,その他の部品は,損傷があってはならない。接触器又はスタータの接点溶着は,それ

が著しい変形なしで(ドライバなどで)容易に外れる場合,許容してもよい。ヒューズ保護方式です

べてのヒューズリンクを交換することを除き,試験中の部品を交換してはならない。前記に示す接点

溶着の場合,機器の機能は,適用する使用負荷種別に対する

表 の条件で

10

回の操作を実施すること

によって検証する。

K

過負荷リレーの引外し特性は,電流整定の倍数の電流について確認し,短絡試験前及び試験後に,5.7.5

に規定した引外し特性に適合しなければならない。

L

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 4

)

に従って絶縁が正常であることを検証するため,接触器,スタータ,コ


51

C 8201-4-1

:2010

ンビネーションスタータ,コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ及び保護付き開閉機器に,

定格使用電圧

U

e

2

倍で

1 000 V

以上の商用周波耐電圧試験を実施する。

コンビネーションスタータ,

コンビネーション開閉機器,保護付きスタータ及び保護付き開閉機器の場合は,スイッチ又は回路遮

断器の接点は開路し,

スタータの接点は閉路した状態で,

装置の主回路極間で,

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1

の 3

)

による追加試験を実施しなければならない。

断路に適した装置の漏えい電流は,開路状態の各極間について定格使用電圧

U

e

1.1

倍で測定し,

2 mA

を超えてはならない。

ヒューズリンクがある場合は,短絡する。

9.3.5

接触器の過負荷電流耐量

接触器は,9.3.2 に規定するように取り付け,配線し,試験しなければならない。

接触器の全極同時に,8.2.4.4 に規定した過負荷電流及び通電時間によって試験を行う。試験は,任意の

電圧で実施し,接触器は,室温から試験を開始する。

試験後,接触器は,試験前の同じ状態になければならない。これは,目視点検によって検証する。

注記

この試験から計算した

I

2

t

(ジュール積分)を,短絡状態での接触器の性能を評価することに用

いてはならない。

9.3.6

受渡試験及び抜取試験

9.3.6.1

一般

試験は,

9.1.2 の関連部分の形式試験の規定と同じか又は同等な条件下で実施する。9.3.3.2 の動作限界は,

通常の周囲空気温度,かつ,過負荷リレー単体で確認してもよい。ただし,正規の周囲状態とするための

補正を必要としてもよい。

9.3.6.2

動作及び動作限界

電磁式,空気式及び電気空気式操作の接触器又はスタータは,8.2.1.2 で規定する限界内での動作を検証

するために試験を実施する。

手動スタータの場合は,スタータの適切な動作を検証するために試験を実施する(8.2.1.28.2.1.4 参照)

注記

これらの試験において,熱的平衡状態に達する必要はない。熱的平衡に達しない場合は,直列

抵抗を用いるか又は電圧限界を下げて補えばよい。

過負荷リレーの校正を検証するために試験を実施しなければならない。時延過負荷リレーの場合,この

試験は製造業者が提示する特性曲線に引外し時間が(許容誤差内で)適合することを確認するために,整

定電流がある倍数の電流を,

全極に等しく通電する一つの試験でよい。

瞬時動作電磁過負荷リレーの場合,

整定電流値の

1.1

倍の電流で試験を実施しなければならない。不足電流リレー,ストールリレー及びジャ

ムリレーの場合,これらのリレーが適切に動作することを確認しなければならない(8.2.1.5.48.2.1.5.6 

照)

注記

液体のダッシュポットで構成する時延電磁過負荷リレーの場合は,ダッシュポットを空の状態

にして,製造業者が指定した整定電流がある比率の電流において校正を実施し,特別な試験に

よって判定してもよい。

9.3.6.3

耐電圧試験

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.2(受渡試験)に,次の事項を追加して適用する。

加減抵抗ロータスタータの場合,ロータ開閉機器の全極は,通常始動抵抗器を介して接続する。したが

って,耐電圧試験は,ロータ回路とスタータのフレームとの間に試験電圧を印加する。

金属はくは,必要ない。


52

C 8201-4-1

:2010

注記

JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.2 の 3

)

で規定した統合した試験を実施してもよい。

9.4

EMC 試験

9.4.1

一般

JIS C 8201-1 の 8.3.2.1(一般要求事項),8.3.2.3(試験結果の評価)及び 8.3.2.4(試験報告書)に,次の

事項を追加して適用する。

製造業者の同意がある場合は,複数の

EMC

試験又はすべての

EMC

試験を同一の

1

台の試料で行っても

よい。その試料は,試験開始時に新品でもよいし,9.3.1 による試験シーケンスを実施したものでもよい。

EMC

試験の順序は,どのような順序でもよい。

試験報告書には,適合性を得るために講じたすべての特別な手段を記載しなければならない。例えば,

シールド又は特殊なケーブルを用いた場合など。イミュニティ又はエミッションの要求事項に適合させる

ために,接触器又はスタータに補助機器を用いた場合は,このことを報告書に記載しなければならない。

試料は,閉路又は開路状態のいずれかの厳しい条件にして,定格制御電源で動作させる。

9.4.2

イミュニティ

表 12 の試験を実施する。特別な要求事項を 9.4.2.19.4.2.6 に規定する。

EMC

試験において,試料に接続する電線は,その断面積及び形式は任意であるが,製造業者の説明資料

によらなければならない。

表 12EMC イミュニティ試験

試験項目

要求される厳しさのレベル

1.2/50 μs∼8/20 μs サージ試験 
JIS C 61000-4-5

a

)

2 kV ライン−接地間 
1 kV ライン−ライン間

ファストトランジェントバースト試験 
JIS C 61000-4-4 

2 kV

無線周波電磁界試験 
JIS C 61000-4-3 

10 V/m

静電気放電試験 
JIS C 61000-4-2 

4 kV/接触放電 
8 kV/気中放電

a

)

  直流 24 V 以下の定格電圧のポートには適用しない。

9.4.2.1

試験中及び試験後の試料の性能

ほかに規定がない限り,性能基準

2

を適用する(8.3.2.2 参照)

試験中及び試験後も所定の性能が失われてはならない。試験後には,9.3.3.2 の動作限界を検証しなけれ

ばならない。

9.4.2.2

静電気放電

試験は,JIS C 61000-4-2 による。

金属部分には,接触放電を行い,それ以外の部分には,気中放電を行う。開放フレーム又は保護等級

IP00

の装置の試験は行わず,製造業者は,静電気放電による損傷の可能性について警告するラベルをユニット

に張り付けなければならない。

時間間隔

1

秒の連続した,正極性パルス

10

回及び負極性パルス

10

回を選定した箇所に印加する。

電源端子は,試験をする必要はない。コイルに通電するため以外には,導線を接続する必要はない。

9.4.2.3

無線周波電磁界


53

C 8201-4-1

:2010

試験は,JIS C 61000-4-3 による。

装置は,性能基準

1

に適合しなければならない(8.3.2.2 参照)

機器を,製造業者が指定する

EMC

対策用の金属製エンクロージャで完全に覆うときは,試験は必要な

い。

9.4.2.4

ファストトランジェントバースト

試験は,JIS C 61000-4-4 による。

電子回路又は接点を含むかどうかにかかわらず,試験電圧は,すべての主回路,制御回路及び補助回路

端子に印加しなければならない。

試験電圧は,

1

分間印加する。

9.4.2.5

サージ(1.2/50

μs8/20

μs

試験は,JIS C 61000-4-5 による。容量性カップリングを推奨する。電子回路又は接点を含むかどうかに

かかわらず,すべての主回路,制御回路及び補助回路端子にサージを印加しなければならない。

試験電圧は,

表 12 の値で,JIS C 8201-1 の 7.2.3(耐電圧性能)によって,製造業者が宣言したインパル

ス耐電圧

U

imp

を超えてはならない。

繰返しの間隔は

1

分間とし,正極性パルス及び負極性パルスを各

5

回印加する。

9.4.2.6

高調波

(検討中)

9.4.3

エミッション

環境

A

に対して設計した機器を環境

B

で用いると無線放射妨害を引き起こすことがあり,追加の軽減措

置を講じる必要があることを明記した適切な警告を使用者に提供しなければならない。

9.4.3.1

伝導無線周波数エミッション試験

試験方法及び試験手順は,CISPR 11 による。

この試験に適合するためには,

表 13 のレベルを超えてはならない。

表 13−伝導無線周波数エミッション試験限度値

周波数帯

MHz

環境 A

環境 B

0.15 以上 
0.5 以下

79 dB(μV)  準せん頭値 
66 dB(μV)  平均値

66 dB(μV)∼56 dB(μV)  準せん頭値
56 dB(μV)∼46 dB(μV)  平均値 
(周波数の対数に比例して減少)

0.5 を超え 
5.0 以下

73 dB(μV)  準せん頭値 
60 dB(μV)  平均値

56 dB(μV)  準せん頭値 
46 dB(μV)  平均値

5 を超え 
30 以下

73 dB(μV)  準せん頭値 
60 dB(μV)  平均値

60 dB(μV)  準せん頭値 
50 dB(μV)  平均値

9.4.3.2

放射無線周波数エミッション試験

試験方法及び試験手順は,CISPR 11 による。

この試験は,制御及び補助回路に,基本スイッチング周波数が

9 kHz

を超える部品を含んでいる場合に

要求する。例えば,スイッチング電源などがある。

この試験に適合するためには,

表 14 のレベルを超えてはならない。

機器を,製造業者が指定する

EMC

対策用の金属製エンクロージャで完全に覆うときは,この試験は必


54

C 8201-4-1

:2010

要ない。

表 14−放射エミッション試験限度値

周波数帯

MHz

環境 A

a

)

環境 B

30 以上 
230 以下

30 dB(μV/m) 
30 m 地点での準せん頭値

30 dB(μV/m) 
10 m 地点での準せん頭値

230 を超え 
1 000 以下

37 dB(μV/m) 
30 m 地点での準せん頭値

37 dB(μV/m) 
10 m 地点での準せん頭値

a

)

  これらの試験は,10 m 地点で限度値を 10 dB 上げて実行してもよい。

図 1−スターデルタスタータ始動中の代表的な電流及びトルク曲線(1.2.2.1 参照)


55

C 8201-4-1

:2010

CR:負荷トルク

CM:モータトルク

CM

R

:定格電圧のとき

CM

T

:減電圧のとき

図 2−単巻変圧器始動中の代表的な電流及びトルク曲線(1.2.2.2 参照)


56

C 8201-4-1

:2010

1

回路遮断器

2

接触器

3

過負荷リレー

4

制御スイッチ

5

電磁トリップだけの回路遮断器

6

断路用開閉器

7

ヒューズ

8

断路用ヒューズ

9

この規格に適合する過負荷引外し装置付き回路遮断器

図 3−保護付きスタータ(3.2.7 参照),コンビネーションスタータ(3.2.8 参照),

保護付き開閉機器(3.2.26 参照)及びコンビネーション開閉機器(3.2.27 参照)の代表的応用例


57

C 8201-4-1

:2010

機械式開閉機器の位置

スタータの位置

始動

機械式開閉機器

停止

1 段階

2 段階

3 段階

Q

1

O C C C

Q

2

 O

O

O

C

Q

3

 O

O

C

C

O:機械式開閉機器開路 
C:機械式開閉機器閉路

図 4−(すべての機械式開閉機器が接触器である場合の)段階始動(3.2.16 参照)及び

方向回転の加減抵抗ロータスタータの三相結線図の例


58

C 8201-4-1

:2010

a-1

)  直列クローズド

トランジション 

a-2

)  並列オープン又は

クローズドトランジション 

a-3

)  並列オープントランジション

a

)  コイル変圧器 

b-1

)  直列クローズド

トランジション 

b-2)  並列オープン又は

クローズドトランジション 

b-3)  並列オープントランジション

b

)  コイル変圧器 

シーケンス

シーケンス

シーケンス

トランジション

接触器  スター

トランジ

ション

オン

接触器  スター

トランジ

ション

オン

Q

1

C O

O

接触器  スター

1 2

オン

Q

1

C O O

Q

2

C C C

Q

1

C  O O O O

Q

2

C O O

Q

3

O O C

Q

2

C O C C

O

Q

3

O O C

Q

3

O O O C C

C:接点閉路 
O:接点開路

  オープントランジションでは,Q

1

及び Q

2

は,同じ機械式開閉機器の接点でもよい。

Q

1

及び Q

2

は,同じ機械式開閉機

器の接点でもよい。

注記  図中の記号は,すべての機械式開閉機器が接触器である場合に対応する。

図 5−単巻変圧器による交流誘導モータの始動の代表的な方法及び結線図


59

C 8201-4-1

:2010

図 65.3.5.5 a

)

f

)

の場合に対応する速度/時間の例(点線部はモータに電流が流れない期間)


60

C 8201-4-1

:2010

図 7−周囲温度補償付き時延過負荷リレーの周囲温度に対する整定電流限界の倍数(8.2.1.5.1 参照)

図 8−サーマルメモリ試験


61

C 8201-4-1

:2010

附属書 A

規定)

接触器及び組み合わせる過負荷リレーの端子番号の表示及び識別

A.1

一般

接触器及び組み合わせる過負荷リレーの端子番号を区別する目的は,各々の端子の機能及び位置を,ほ

かの端子及び用い方に関連して明確にするためである。

A.2

接触器端子番号の表示及び識別

A.2.1

コイル端子の表示及び識別

英数字で表示して識別する場合,電磁接触器のコイルのそれぞれの端子に

A1

及び

A2

という表示をしな

ければならない。

タップ付きコイルに対しては,タップ端子に続き番号である

A3

A4

…と表示しなければならない。

注記

この場合,入出力端子の両方に奇数又は偶数番号があってもよい。

二つの巻線があるコイルには,最初の巻線コイルに

A1

及び

A2

,次の巻線には,

B1

及び

B2

を表示しな

ければならない。

A.2.2

主回路端子番号の表示及び識別

主回路の端子番号は,一つの数字及び英数字によって表示しなければならない。

注記

現在用いられている

1-2

及び

L1-T1

の二つの方法は,順次前記の新しい方法に移行する。

端子番号は,その機器に添付した接続図に表示してもよい。

A.2.3

補助回路の端子番号の表示及び識別

補助回路の端子番号は,

2

けたの数字によって図の中で表示しなければならない。

  1

の位の数字は,機能番号とする。

 10

の位の数字は,連続番号とする。

次の例は,このような表示の方法の説明である。


62

C 8201-4-1

:2010

A.2.3.1

機能番号

機能番号の

1

及び

2

b

接点を,

3

及び

4

a

接点を表す。

注記 1

  a

接点及び

b

接点の定義は,JIS C 8201-1 の 2.3.12 及び 2.3.13 による。

例 1

注記 2

図中の黒点には,対応する連続番号を用いる。

切換接点がある端子は,機能番号

1

2

及び

4

で表示しなければならない。

機能番号

5

及び

6

b

接点)並びに

7

及び

8

a

接点)は,特別な機能をもつ補助端子に用いる。

例 2

特別な機能をもつ切換接点の端子番号は,機能番号

5

6

及び

8

で表示しなければならない。

例 3

A.2.3.2

連続番号

同時に動作する接点の端子には,同じ連続番号で表示しなければならない。

同一機能をもつすべての接点には,異なった連続番号を付けなければならない。

例 4

製造業者から付加的な情報があるか,又は使用者が明確に番号を判断できる場合に限り,端子記号から

連続番号を省略してもよい。


63

C 8201-4-1

:2010

又は

装置

装置

ダイヤグラム

注記

上例中の黒点は,単に関連を示すもので,実際には必要でない。

A.3

過負荷リレーの端子番号の表示及び識別

過負荷リレーの主回路端子は,接触器の主回路端子の場合と同じ方法によって表示しなければならない

A.2.2 参照)

過負荷リレーの補助端子は,接触器の特殊機能をもつ補助端子の場合と同じ方法によって表示しなけれ

ばならない(A.2.3 参照)

連続番号は

9

とし,

2

個目が必要な場合は,

0

としなければならない。

端子番号は,その機器に添付する接続図に明示してもよい。


64

C 8201-4-1

:2010

附属書 B

規定)

特殊試験

B.1

一般

特殊試験は,製造業者の判断によって行う。

B.2

機械的耐久性

B.2.1

一般

接触器又はスタータの機械的耐久性は,慣例から,同じ設計のすべての機器の

90 %

以上が耐える無負荷

動作回数によって定義する。それは,B.2.2.1 及び B.2.2.3 で許されている接点交換を含む通常保守を除い

て,機械的部品の補修又は交換を必要とするまでの回数とする。

無負荷動作回数の推奨値を,百万回を単位として次に示す。

 0.001

0.003

0.01

0.03

0.1

0.3

1

3

又は

10

B.2.2

機械的耐久性の検査

B.2.2.1

試験する接触器又はスタータの状況

接触器又はスタータは,通常用いるように取り付けなければならない。特に配線は,通常用いる形態と

同じにしなければならない。

試験中,主回路には電圧をかけず,電流も通電しない。接触器又はスタータに注油することが規定され

ている場合には,試験の前に注油をしてもよい。

B.2.2.2

動作条件

操作電磁石コイルには,定格電圧を加えなければならない。また,交流の場合は,定格周波数とする。

抵抗又はインピーダンスがコイルに直列に取り付けられる場合,動作中に短絡する,短絡しないにかか

わらず,試験は通常の使用と同様に,これらの素子を接続して行わなければならない。

空気式及び電気空気式の接触器又はスタータは,定格圧力をかけなければならない。

手動のスタータは,通常使用できるように操作しなければならない。

B.2.2.3

試験手順

試験手順は,次による。

a

)

試験は,間欠責務の等級に従った動作頻度で実施する。ただし,製造業者が高い開閉頻度にも耐える

と判断した場合,そのようにしてもよい。

b

)

電磁式及び電気空気式の接触器又はスタータの場合,操作コイルの励磁時間は,接触器又はスタータ

の動作時間より長くし,コイルの励磁されていない時間は,接触器又はスタータが,完全に止まる位

置に来るのに十分な時間としなければならない。

試験動作回数は,製造業者が指定した無負荷動作回数よりも下回ってはならない。

機械的耐久性の検証は,以前に接触器とともに試験の行われていない機械的インタロックを伴わな

い場合は,機械的につながっていないスタータの様々な構成要素について,独立に行ってもよい。

c

)

シャントコイル引外し装置又は不足電圧引外し装置を備えた接触器又はスタータに対しては,全開閉

回数の少なくとも

10 %

は,その引外し装置を用いて動作させなければならない。

d

)

B.2.1 で示す試験の全動作回数の

10

分の

1

を行ったごとに,次の事項を試験継続前に行ってもよい。


65

C 8201-4-1

:2010

分解しないで接触器又はスタータを清掃する。

製造業者によって,通常注油することが決められている部分に注油する。

接点ストローク及び接触圧力の調整。ただし,それらが行える接触器又はスタータに限る。

e

)

この保守作業には,部品の交換を含んではならない。

f

)

スターデルタスタータの場合,スター運転とデルタ運転との間の閉路時間の時延用組込器具は,調整

が可能な場合は,その時間を最小値に設定してもよい。

g

)

加減抵抗スタータの場合,ロータ開閉機器間の閉路時間の時延用組込器具は,調整可能な場合は,そ

の値を最小値に設定してもよい。

h

)

単巻変圧器スタータの場合,始動位置での閉路とオン位置での閉路との間の時延用組込器具がある場

合は,その値を最小値に設定してもよい。

B.2.2.4

結果

機械的耐久性試験後,接触器又はスタータは,室温において,8.2.1.2 及び 9.3.3.2 に規定する動作条件を

満たさなければならない。また,電線の接続に用いる部品の緩みがあってはならない。

自動制御用のタイミングリレー又はほかの装置は,試験後において動作しなければならない。

B.2.2.5

接触器又はスタータにおける試験結果の統計的分析

接触器又はスタータの機械的耐久性は,製造業者が指定し,この試験の結果の統計的分析によって検証

する。

少量生産する接触器又はスタータは,B.2.2.6 及び B.2.2.7 に規定する試験は適用しない。

しかし,少量生産し,そして,特性に著しい影響を与えない細部が,変化(重要な変化なし)している

だけの基本設計と違った接触器又はスタータには,類似設計,解析,材料の特性などを基にして,更に同

じ基本設計の大量生産のものの試験結果の解析を基にして,製造業者が機械的耐久性を指定してもよい。

この指定をした後,次に示す二つのうちいずれかの試験を行わなければならない。例えば,計画した生

産台数,又は熱電流によって,場合に応じて,製造業者が最適のものを選ぶことが望ましい。

注記

この試験は,ロットごとの又は使用者の受入試験を意図したものではない。

B.2.2.6

シングル テスト

指定した機械的耐久性に対し,

8

台の接触器又はスタータの試験を行わなければならない。

不良の数が

2

台以下の場合は,この試験は適合とする。

B.2.2.7

ダブル テスト

指定した機械的耐久性に対し,

3

台の接触器又はスタータの試験を行わなければならない。

その試験は,

破損がない場合は適合とし,

2

台以上の不良がある場合は不適合とする。

1

台不良の場合は,

3

台を追加して接触器又はスタータの試験を行う。そして,

3

台とも不良がない場合は,その試験は適合と

する。いかなるときでも,合計

2

台以上の不良がある場合,不適合となる。

注記

シングル

8

テスト及びダブル

3

テストは,共に IEC 60410 に規定されている(

表 10-C-2 及び表

10-D-2 参照)。この二つのテストは,限られた試料数で,同等の統計的特性(許容品質レベル

10 %

)を得る目的で選ばれた。

B.3

電気的耐久性

B.3.1

一般

電気的消耗に対する耐力に関して,接触器又はスタータは,慣例から,

表 B.1 の使用負荷種別に対応す

る負荷開閉回数によって特徴付ける(この開閉回数は,修理又は交換することなしに開閉できる回数であ


66

C 8201-4-1

:2010

る。

スターデルタスタータ,

2

段動作単巻変圧器スタータ及び加減抵抗スタータは,使用条件によって大き

く影響を受けるので,試験条件の標準値を決めるべきではない。しかし,製造業者は,それぞれの使用条

件についてのスタータの電気的耐久性を示すことが望ましい。この電気的耐久性は,スタータの構成部品

の試験結果から推定してもよい。

使用負荷種別

AC-3

及び

AC-4

に対する試験回路は,

表 B.1 に示す電流,電圧及び力率を出すためのリア

クトルと抵抗とで構成しなければならない。さらに,使用負荷種別

AC-4

に関しては,閉路及び遮断試験

の試験回路を用いなければならない(9.3.3.5.2 参照)

いかなる場合でも,動作の速度は製造業者が選定する。

その試験は,試験報告の次の許容差の範囲内である場合,有効とみなす。

電流:±

5 %

電圧:±

5 %

B.2.2.3 の適切な試験手順によって,B.2.2.1 及び B.2.2.2 の適切な状態の接触器又はスタータについて試

験を行う。ただし,接点の交換は許さない。

試験後,接触器又はスタータは,9.3.3.2 に規定する動作条件を満足し,かつ,JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1

の 4

)

 b

)

の耐電圧試験電圧に耐えなければならない。そして,JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.1 の 4

)

を適用して,試

験電圧を,次の箇所に印加する。

一括接続したすべての極と接触器又はスタータのフレームとの間

各極と接触器又はスタータのフレームに接続したすべての他極との間

スタータの場合,用いられている接触器が同等の試験を既に満足している場合,その試験をスタータで

繰り返す必要はない。


67

C 8201-4-1

:2010

表 B.1−負荷開閉数の検証,各使用負荷種別に対する閉路及び遮断の条件

閉路

遮断

使用負 
荷種別

定格使用電流 I

e

A

I/I

e

U/U

e

 cosφ

a

)

I

c

/I

e

U

r

/U

e

 cosφ

a

)

AC-1

すべてに対して 1 1 0.95

1 1 0.95

AC-2

すべてに対して 2.5

1 0.65

2.5

1 0.65

AC-3 17 以下 6

1

0.65

1

0.17

0.65

 17 を超え 6

1

0.35

1

0.17

0.35

AC-4 17 以下 6

1

0.65

6

1

0.65

 17 を超え 6

1

0.35

6

1

0.35

I/I

e

U/U

e

L/R

b

)

ms

I

c

/I

e

U

r

/U

e

L/R

b

)

ms

DC-1

すべてに対して 1 1 1  1 1 1

DC-3

すべてに対して 2.5

1 2  2.5

1 2

DC-5

すべてに対して 2.5

1 7.5 2.5

1 7.5

表中の記号の意味は,次による。 
I

e

  :定格使用電流

U

e

  :定格使用電圧

I

:閉路電流

交流の場合,閉路電流は実効値で表すが,回路力率に対応して,非対象電流分のピーク値は,高

くなると思われる。

U  :印加電圧 
U

r

  :商用周波数又は直流回復電圧

I

c

  :遮断電流

a

)

 cosφの許容差:±0.05

b

)

  L/の許容差:±15 %

B.4

スタータとこれと組み合わせる短絡保護装置(SCPD)との間の交差電流における協調

B.4.1

一般及び定義

B.4.1.1

一般

この附属書は,スタータ及びこれと組み合わせる短絡保護装置の,スタータ及び短絡保護装置の製造業

者が供給する各々の時間−電流特性が交差する電流(

I

co

)の上下での特性並びに 8.2.5.1 で規定する保護協

調の対応するタイプについて,異なる検証方法を規定する。

スタータと短絡保護装置との間の交差電流における協調は,B.4.2 に規定する特殊試験による直接法又は

タイプ

2

協調のための B.4.5 に規定する間接法によって検証する。

B.4.1.2

定義

B.4.1.2.1

交差電流 I

co

crossover current, I

co

過負荷リレー及び短絡保護装置の,各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は発表曲線の交点に相

当する電流。

注記

中間曲線は,製造業者によって与えられた時間−電流特性上の範囲から求めた平均値である。

B.4.1.2.2

試験電流 I

cd

test current, I

cd

製造業者によって与えられた

表 B.2 の要求を検証した,誤差を含んだ

I

co

より大きな電流。


68

C 8201-4-1

:2010

B.4.1.2.3

接触器及びスタータの時間−電流耐量(

time-current withstand characteristic capability of contactors/starters

接触器及びスタータが時間関数として耐え得る電流値。

B.4.2

直接法による交差電流での協調試験の条件

スタータ及びこれと組み合わせる短絡保護装置は,通常用いるように,取付け及び接続しなければなら

ない。すべての試験は,コールド状態から始めなければならない。

B.4.3

試験電流及び試験回路

試験回路は,JIS C 8201-1 の 8.3.3.5.2(試験回路)による。ただし,過渡電圧を調整する必要はない。試

験電流は,次の二通りとする。

a

)

0.75 I

co

0
5

%

b

)

1.25 I

co

5
0

%

試験回路の力率は,

表 によらなければならない。高い抵抗をもつ小形のリレーの場合,可能な限り低

い力率を得るようなインダクタンスを用いることが望ましい。

回復電圧は,

定格使用電圧の

1.05

倍とする。

短絡保護装置は,8.2.5.1 に規定されているもので,9.3.4.2 の試験で用いられている同じ定格及び特性を

もっているものでなければならない。

開閉機器が接触器な場合,そのコイルには定格制御電圧を別電源によって供給し,そして,過負荷リレ

ーがトリップしたときには,接触器は開放するよう接続しなければならない。

B.4.4

試験手順及び結果

B.4.4.1

試験手順

スタータ及び短絡保護装置を閉路状態にしておき,B.4.3 に規定した電流を別の装置で閉路する。試験す

る個々の装置は,室温にする。

試験後,短絡保護装置の点検並びに過負荷リレー及び回路遮断器のリセットをし,また,必要な場合,

少なくともヒューズの

1

本が溶断していた場合は,すべてのヒューズを取り換える必要がある。

B.4.4.2

結果

B.4.3 の小さい電流 a

)

の場合,短絡保護装置は動作せず,過負荷リレー又は引外し装置が動作して,スタ

ータを開放させなければならない。スタータに損傷があってはならない。

B.4.3 の大きい電流 b

)

の場合,短絡保護装置はスタータよりも先に動作しなければならない。スタータ

は,

製造業者が指定した,

協調条件の対応するタイプに対する 9.3.4.2.3 の条件を満足しなければならない。

B.4.5

間接法による交差電流での協調の検証

注記

タイプ

1

協調において間接法は,

附属書 に規定する内容と異なってもよいが,検討中である。

この理由は,交差電流における検証のための間接法は,タイプ

2

協調だけに適用するからであ

る。

間接法は,交差電流における協調の検証のため,次の条件が満たされていることを線図(

図 B.1 参照)

上で確認しなければならない。

製造業者は,少なくとも

I

co

の値までの過負荷リレー/引外し装置のコールドスタートの時間−電流特

性を示さなければならない。この曲線は,

I

co

まで短絡保護装置の時間−電流特性より下になければな

らない。

B.4.5.1 によって試験するスタータの

I

cd

は,

I

co

より大きくなければならない。

B.4.5.2 によって試験する接触器の時間−電流耐量特性は,

I

co

まで過負荷リレーの時間−電流特性(コ

ールドスタート)より上でなければならない。


69

C 8201-4-1

:2010

B.4.5.1

I

cd

のための試験

9.3.4.1 を,次の条件とともに適用する。

試験順序  接触器又はスタータは,表 B.2 に示す動作サイクル数の間,試験電流

I

cd

を閉路・遮断する。

これは,短絡保護装置がない回路で行う。

表 B.2−試験条件

U

r

/U

e

 cosφ

オン時間

a

)

s

オフ時間

s

動作サイクル数

I

cd

 1.05

b

) 

0.05

c

) 

3

a

)

  接点が再開路する前に,十分に接触することが確認できる場合,時間は 0.05 s 未満でもよい。

b

)

  力率は,JIS C 8201-1 の表 16(試験電流に対応する力率及び時定数,並びに試験電流のピーク値

と実効値との比率 n)から選定する。

c

)

  表 7a 参照

I

cd

の試験中及び試験後の接触器又はスタータの状態

a

)

試験中の状態  アークの持続,極間のフラッシオーバ,接地回路のヒューズの溶断(9.3.4.1.2 参照)

及び接点溶着があってはならない。

b

)

試験後の状態  試験後の状態は,次による。

1

)

接触器又はスタータは,開閉時,接点が正常に動作する。

2

)

接触器又はスタータの絶縁性能は,最小を

1 000 V

とし,接触器又はスタータの

I

cd

試験で用いた定

格使用電圧の

2

倍の商用周波耐電圧試験によって検証する。試験電圧は,JIS C 8201-1 の 8.3.3.4.2

(受渡試験)の 2

)

 a

)

によって,

5

秒間印加する。

B.4.5.2

接触器/スタータの時間−電流耐量特性

この特性は製造業者が提供し,値は 9.3.5 に規定した試験順序に従い,8.2.4.4 の内容に加えて,少なくと

I

co

までの特性を得るための過負荷電流と時間との関係で示す。

接触器の過負荷電流特性試験は,室温で行う。過負荷電流試験間に接触器に必要な最小冷却時間は,製

造業者が示すのが望ましい。


70

C 8201-4-1

:2010

a  :コールド状態からの過負荷リレーの時間−電流特性(平均) 
b  :接触器の時間−電流耐量特性 
t

C

  :過負荷リレー及び短絡保護装置の各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は発表曲線の交点に相当する時間

a

)  ヒューズとの協調

a  :コールド状態からの過負荷リレーの時間−電流特性(平均) 
b  :接触器の時間−電流耐量特性 
t

C

  :過負荷リレー及び短絡保護装置の各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は発表曲線の交点に相当する時間

b

)  回路遮断器との協調

図 B.1−時間−電流特性の例


71

C 8201-4-1

:2010

附属書 C

(空欄)

附属書 D 

参考)

製造業者と使用者との間で協定を必要とする項目

注記

この附属書では,

“協定”は,非常に幅広い意味に用いる。

“使用者”には,試験所も含む。

この規格の箇条及び細分箇条に含まれる範囲において,JIS C 8201-1 

附属書 J(受渡当事者間で協定を

必要とする項目)に,次の事項を追加して適用する。

箇条番号

項目

1.2.3 

2 方向スタータ並びにインチング及びプラッギングに関する追加要求事項

5.3.4.3 の注記 

間欠責務に対するスタータの過負荷保護

5.3.5.5.3 

15 秒を超える始動時間をもつ単巻変圧器スタータの連続する二つの始動の間の時間間隔

5.4 

表 に規定する使用負荷種別以外の使用上の種類

5.7.2 5.7.2 に規定している以外のタイプのリレー又は引外し装置,及び瞬時過電流リレー又は引外し装

置の特別の適用

5.7.3 

加減抵抗スタータのロータ回路の保護

5.7.3 

単巻変圧器スタータに対する単巻変圧器の保護

5.7.5 

過負荷リレーの時間−電流特性の許容差(製造業者が指定する。

5.10.2 

自動加速制御機器の特性

5.115.12 

コネクティングリンクの性質及び寸法 
a

)  これを別に設ける場合には,単巻変圧器スタータと単巻変圧器との間

b

)  これを別に設ける場合には,加減抵抗スタータと抵抗との間

a

)及び b)に対する合意は,場合によって抵抗又は変圧器の製造業者とスタータの製造業者との間

で決定しなければならない。

8.2.2.6.3 

特殊定格の巻線の定格(製造業者が指定する。

表 

閉路及び遮断試験中に行う閉路条件の検証(製造業者との協定)

表 11 

I

e

が 1 600 A を超える機器の条件付き短絡電流に対する推定電流 の値


72

C 8201-4-1

:2010

附属書 E

参考)

制御回路構成の例

E.1

外部制御装置(ECD

E.1.1

外部制御装置の定義

接触器又はスタータの制御に影響を与える外部素子。

E.1.2

ECD の図示

E.1.3

ECD のパラメータ

  R

i

:内部抵抗

  Z

i

:内部漏れインピーダンス

ECD

が機械式押しボタンの場合は,

R

i

を無視し,

Z

i

は無限大とみなす。

E.2

制御回路構成

E.2.1

外部制御電源をもつ接触器又はスタータ

E.2.1.1

共通の電源及び制御入力


73

C 8201-4-1

:2010

E.2.1.2

個別の電源及び制御入力

a

)

  オープン状態

E.2.2

内部の制御電源を備え制御入力だけをもつ接触器又はスタータ

a

)

  オープン状態

E.2.3

複数の外部制御電源をもつ接触器又はスタータ


74

C 8201-4-1

:2010

E.2.4

バスインタフェースをもつ接触器又はスタータ(その他の回路構成と組み合わせてもよい。)


75

C 8201-4-1

:2010

附属書 F

規定)

主接点とリンクした補助接点の要求事項(ミラーコンタクト)

F.1

適用範囲及び目的

F.1.1

適用範囲

この附属書は,

接触器の主接点と機械的に結合し,

ミラーコンタクトとして設計した補助接点に適用し,

JIS C 8201-5-1 の附属書 で規定する機械的に結合した接点素子と混同することを避けるためのものであ

る。ただし,この規定は,補助接点がこの附属書によるミラーコンタクトの要求事項及び JIS C 8201-5-1

附属書 の機械的リンク接点の要求事項に適合することを妨げるものではない。

注記 1

ミラーコンタクトの代表的な使用は,機械制御回路の接触器の状態を高い信頼性をもって監

視するものである。ただし,ミラーコンタクトを単独では,安全性を確立する手段として頼

らないほうがよい。

注記 2

ミラーコンタクトはこれまで,ポジティブセーフティコンタクト(

positively safety contacts

フォースドコンタクト(

forced contacts

,リンクドコンタクト(

linked contacts

)又はポジテ

ィブドライブコンタクト(

positively driven contacts

)といわれていた。

F.1.2

目的

この附属書は,ミラーコンタクトに要求する,設計特性,表示及び性能を示す追加要求事項(定義,要

求事項及び試験)を規定する。

F.2

定義

次の,追加の定義を適用する。

F.2.1

ミラーコンタクト(

mirror contact

F.7 に定義した条件で,常開主接点と同時に閉路状態にならない常閉補助接点。

注記

  1

台の接触器は,複数のミラーコンタクトをもってもよい。

F.3

特性

すべてのミラーコンタクトは,この規格に規定する要求事項に適合しなければならない。

F.4

製品情報

箇条 に,次の事項を追加して適用する。

ミラーコンタクトは,次のいずれかで明確に識別できなければならない。

接触器本体上

製造業者の文書

その両方

ミラーコンタクトを識別するために,

図 F.1 に示す図記号を用いる。


76

C 8201-4-1

:2010

図 F.1−ミラーコンタクト

F.5

標準使用,据付け及び輸送条件

追加の要求事項はない。

F.6

構造及び性能に関する要求事項

箇条 に,次の事項を追加して適用する。

主接点のいずれかが閉路しているときは,ミラーコンタクトは閉路してはならない。

注記

ミラーコンタクト回路の自己チェックを行うことが望ましい。

F.7

試験

F.7.1

一般

箇条 に,次の事項を追加して適用する。

F.7.2 及び F.7.3 による両方の試験を実施しなければならない。

F.7.2

新品状態の製品での試験

それぞれのミラーコンタクトは,主接点の数だけの製品数で試験を実施しなければならない。

新しい製品は,それぞれのミラーコンタクト及び主接点の試験に用いる。

試験は,新しく清浄な製品で実施しなければならない。試験手順は,次による。

a

)

試験の準備  主回路の

1

極の溶着現象を模擬し,一つの主接点を,例えば,溶接又は接着によって接

触点を閉路位置に保持しなければならない(ダブルブレイク接点は,二つの接触点で溶接する。

溶接又は接着の厚さは,接点間隔に著しい変化を与えず,接合方法は,試験報告書に記載しなけれ

ばならない。

b

)

試験  試験は 1

)

又は 2

)

による。

1

)

操作コイルを消磁した状態で,海面レベルで

2.5 kV

のインパルス試験電圧をミラーコンタクトに印

加し[JIS C 8201-1 

表 12(インパルス試験耐電圧値)から計算した表 F.1 による補正をすること

ができる。

,放電破壊を発生してはならない。

表 F.1−標高による試験電圧

海面レベル

200 m

500 m

1 000 m

2 000 m

2.5 kV

2.37 kV

2.37 kV

2.29 kV

2.12 kV

注記  この試験は,JIS C 8201-1 が引用している JIS C 60664-1 の図 A.1∼図 A.3 によ

って 0.5 mm の最小ギャップを確認するものである。

2

)

1

)

の代替試験を示す。操作コイルを消磁した状態で接点のギャップを直接計測し,

0.5 mm

以上でな

ければならない。二つ以上の接点ギャップを直列にもつ場合は,接点ギャップの総和が

0.5 mm

上でなければならない。


77

C 8201-4-1

:2010

a

)

及び b

)

1

)

又は 2

)

]を,それぞれの主接点を結合した新しい試料で繰り返し実施する。

F.7.3

規約動作性能試験後の試験(表 に規定する)

9.3.3.6 による規約動作性能試験の最後に,操作コイルを励磁状態で,ミラーコンタクトは定格絶縁電圧

U

i

に耐えることを検証しなければならない。


78

C 8201-4-1

:2010

附属書 G 

参考)

モータ用開閉機器の定格使用電流及び定格容量

G.1

総則

表 G.1 及び表 G.1A の値は,モータの全負荷電流と定格出力との関係を示す数字である。使用者に製品

に関する情報を与える場合は,モータの全負荷電流を開閉機器の定格使用電流に,モータの定格出力を開

閉機器の定格容量に置き換えた値を考慮することが望ましい。

この附属書は,すべてのモータ開閉機器に適用する。

この数字は IEC 規格又は JIS C 4210 に適合しており,したがって,製造業者が示すすべての製品情報の

基本となる。

表 G.1 及び表 G.1A の値は,定格出力に相当するモータの代表的な全負荷電流である。

装置がこれらの値を参考にする場合,それらは大部分の既存のモータをオン・オフすることが可能であ

る。

これらの値は,開閉機器の設計の指針を表す。

G.2

定格出力及び全負荷電流

表 G.1 及び表 G.1A に従って,定格出力は,各電圧によって全負荷電流が異なる。

表 G.1 の全負荷電流の基準値は,

4

極かご形モータ(

400 V

1 500 min

1

50 Hz

)に合わせ決定した値

である。

表 G.1A の値は,JIS C 4210 の各種モータの最大電流から引用した値である。

表 G.1 の場合,その他の異なる電圧での全負荷電流は,これら

400 V

の値を基準に算出する。

表 G.1A 

場合,これら

200 V

の値を基準に算出する。


79

C 8201-4-1

:2010

表 G.1−モータの定格出力及び全負荷電流

単位  A

定格出力

全負荷電流

kW

a

)

 hp

b

)

 110∼120 V

200 V

208 V

230 V

220∼240 V 380∼415 V

400 V

440∼480 V

500 V

550∼600 V

690 V

0.06

− 0.35 −

− 0.20 − 0.16 − 0.12

0.09

− 0.52 −

− 0.30 − 0.24 − 0.17

0.12

− 0.70 −

− 0.44 − 0.32 − 0.23

0.18

− 1.0 −

− 0.60 − 0.48 − 0.35

0.25

− 1.5 −

− 0.85 − 0.68 − 0.49

0.37

− 1.9 −

− 1.10 − 0.88 − 0.64

−  1/2 4.4 2.5 2.4  − 2.2 1.3 − 1.1 − 0.9 −

0.55

− 2.6 −

− 1.5 − 1.2 − 0.87

−  3/4 6.4 3.7 3.5  − 3.2 1.8 − 1.6 − 1.3 −

−  1  8.4 4.8 4.6  − 4.2 2.3 − 2.1 − 1.7 −

0.75

− 3.3 −

− 1.9 − 1.5 − 1.1

1.1

− 4.7 −

− 2.7 − 2.2 − 1.6

2

1

1

12.0 6.9  6.6  − 6.0 3.3 − 3.0 − 2.4 −

− 2 13.6

7.8 7.5 − 6.8 4.3 − 3.4 − 2.7 −

1.5

− 6.3 −

− 3.6 − 2.9 − 2.1

2.2

− 8.5 −

− 4.9 − 3.9 − 2.8

− 3 19.2

11.0

10.6

− 9.6 6.1 − 4.8 − 3.9 −

3.0

− 11.3 −

− 6.5 − 5.2 − 3.8

4

− 15 −

− 8.5 − 6.8 − 4.9

5  30.4 17.5 16.7  − 15.2 9.7  − 7.6 − 6.1 −

5.5

− 20 −

− 11.5 − 9.2 − 6.7

2

1

7

44.0 25.3 24.2  − 22.0 14.0 − 11.0 − 9.0 −

−  10  56.0 32.2 30.8  − 28.0 18.0 − 14.0 − 11.0 −

7.5

− 27 −

− 15.5 − 12.4 − 8.9

11

− 38.0 −

− 22.0 − 17.6 − 12.8

− 15 84 48.3

46.2 − 42.0 27.0 − 21.0 − 17.0 −

− 20 108

62.1

59.4 − 54.0 34.0 − 27.0 − 22.0 −

79

C

 8201-4-1


2010


80

C 8201-4-1

:2010

表 G.1−モータの定格出力及び全負荷電流(続き)

単位  A

定格出力

全負荷電流

kW

a

)

 hp

b

)

 110∼120 V

200 V

208 V

230 V

220∼240 V 380∼415 V

400 V

440∼480 V

500 V

550∼600 V

690 V

15

− 51 −

− 29 − 23 − 17

18.5

− 61 −

− 35 − 28 − 21

− 25 136

78.2

74.8 − 68 44 − 34 − 27 −

22

− 72 −

− 41 − 33 − 24

−  30 160 92  88  − 80 51 − 40 − 32 − 
− 40 208

120 114 − 104 66  − 52 − 41 −

30

− 96 −

− 55 − 44 − 32

37

− 115 −

− 66 − 53 − 39

−  50  260 150 143  − 130 83  − 65 − 52 −

− 60 − 177 169 − 154 103 − 77 − 62 − 
45

− 140 −

− 80 − 64 − 47

55

− 169 −

− 97 − 78 − 57

− 75 − 221 211 − 192 128 − 96 − 77 − 
− 100 − 285 273 − 248 165 − 124 − 99 − 
75

− 230 −

− 132 − 106 − 77

90

− 278 −

− 160 − 128 − 93

− 125 − 359 343 − 312 208 − 156 − 125 −

110

− 340 −

− 195 − 156 − 113

− 150 − 414 396 − 360 240 − 180 − 144 −

132

− 400 −

− 230 − 184 − 134

− 200 − 552 528 − 480 320 − 240 − 192 −

150

160

− 487 −

− 280 − 224 − 162

185

− 250 −

− 604 403 − 302 − 242 −

200

− 609 −

− 350 − 280 − 203

220

− 300 −

− 722 482 − 361 − 289 −

250

− 748 −

− 430 − 344 − 250

280

80

C

 8201-4-1


2010


81

C 8201-4-1

:2010

表 G.1−モータの定格出力及び全負荷電流(続き)

単位  A

定格出力

全負荷電流

kW

a

)

 hp

b

)

 110∼120 V

200 V

208 V

230 V

220∼240 V 380∼415 V

400 V

440∼480 V

500 V

550∼600 V

690 V

− 350 −

− 828 560 − 414 − 336 −

− 400 −

− 954 636 − 477 − 382 −

300

315

− 940 −

− 540 − 432 − 313

− 450 −

− 1

030 −

− 515 − 412 −

335

355

− 1

061 −

− 610 − 488 − 354

− 500 −

− 1

180 786  − 590 − 472 −

375

400

− 1

200 −

− 690 − 552 − 400

425

450

475

500

− 1

478 −

− 850 − 680 − 493

530

560

− 1

652 −

− 950 − 760 − 551

600

630

− 1

844 −

− 1

060 − 848 − 615

670

710

− 2

070 −

− 1

190 − 952 − 690

750

800

− 2

340 −

− 1

346 − 1

076 − 780

850

900

− 2

640 −

− 1

518 − 1

214 − 880

950

1 000

− 2

910 −

− 1

673 − 1

339 − 970

a

)

  IEC 60072-1(第 1 シリーズ)に従って選定した定格値。

b

)

  UL 508(60 Hz)による馬力。

81

C

 8201-4-1


2010


82

C 8201-4-1

:2010

表 G.1A−交流電動機用の定格出力及び全負荷電流

電動機の全負荷電流

a

)

A

定格出力

 

kW

単相誘導電動機の定格電圧

100 V

三相誘導電動機の定格電圧

b

)

200 V

0.1 5.1

0.2 7.2

1.8

0.4 11.1

3.2

0.75 17.7

4.8

1.5

− 8.0

2.2

− 11.1

3.7

− 17.4

5.5

− 26

7.5

− 34

11

− 48

15

− 65

18.5

− 79

22

− 93

30

− 124

a

)

  定格電圧がこの表の電圧と異なる場合の全負荷電流(I')は,次の式によ

って算出した値をとるものとする。

'

E

E

I

I'

×

ここに,及び E:この表の全負荷電流及び定格電圧

E':この表と異なる定格電圧

b

)

  三相誘導電動機において,定格電圧 200 V で 30 kW を超過するものの全負

荷電流は,1 kW について 4 A として算出した値をとるものとする。


83

C 8201-4-1

:2010

附属書 H 

規定)

電子式過負荷リレーの拡張機能

H.1

適用範囲

H.1.1

一般

この附属書は,過負荷保護に直接関連しない電子式過負荷リレーに含まれる拡張機能を扱うことを目的

とする。

過負荷リレーに含まれるすべての機能で,この規格で扱わない事項は,それらの機能について規定した

関連規格(例えば,IEC 60255 シリーズ及び IEC 60947-5 シリーズ)の要求を満足することが望ましい。

この附属書は,交流回路で用いられることを目的とした電子式リレーだけに適用する。

H.1.2

漏電検出機能

残留差分電流に反応する機器は,保護システムとして用いる。このような機器装置は,次の目的,例え

ば,過電流保護機能によって検出することができない自然継続的接地故障の結果として起こり得る火災及

びほかの危険に対する,付加的な保護を提供するための設備若しくはモータの漏電を検出するための電子

式過負荷リレーとともに,又は統合された一部分としてしばしば用いる。

なお,直流成分の存在による作用については考慮しない。

H.2

定義

この附属書で用いる主な用語及び定義は,次による。

H.2.1

漏電(地絡)検出機能付き電子式過負荷リレー[

electronic overload relay with residual current (earth fault)

function

主回路を流れる電流のベクトル和が,個別に規定する要求に従い,あらかじめ設定された値を超えて増

加したときに動作する多極電子式過負荷リレー。

H.2.2

電流又は電圧不平衡検出機能付き電子式過負荷リレー(

electronic overload relay with current or voltage

asymmetry function

個別に規定する要求に従い,電流又は電圧の大きさの不均衡が発生したときに動作する電子式過負荷リ

レー。

H.2.3

反相検出機能付き電子式過負荷リレー(

electronic overload relay with phase reversal function

個別に規定する要求に従い,スタータの電源側に不適切な位相順が発生したときに動作する多極電子式

過負荷リレー。

H.2.4

過電圧検出機能付き電子式過負荷リレー(

over-voltage sensitive electronic overload relay

過負荷が発生したとき及び個別に規定する要求に従い,あらかじめ設定された値を超えて電圧が増加し

たときに動作する電子式過負荷リレー。


84

C 8201-4-1

:2010

H.2.5

インヒビット電流(I

ic

inhibit current

この電流を超えて開閉装置が開路を始めない故障電流。

H.3

電子式過負荷リレーの分類

電子式過負荷リレーの分類は,次による。

a

)

電流及び電圧不平衡検出機能付きリレー又は引外し装置

b

)

過電圧検出機能付きリレー又は引外し装置

c

)

漏電(地絡)検出機能付きリレー又は引外し装置

d

)

反相検出機能付きリレー又は引外し装置

H.4

リレーのタイプ

タイプ A  タイプ

A

の電子式過負荷リレーは,故障電流の全レベルにおいて開閉機器の開路を始める

リレーである。

タイプ B  タイプ

B

の電子式過負荷リレーは,設定電流レベル

I

ic

(インヒビット電流)より上では,

開閉機器の開路を始めないリレーである。

H.5

性能要求事項

H.5.1

漏電検出機能付き電子式過負荷リレーの動作限界

漏電検出機能付き電子式過負荷リレーは,開閉機器とともに用いるときは,

表 H.1 に示す要求に従って

開閉機器を開く動作を行わなければならない。漏電検出の設定範囲をもつリレー又は引外し装置において

は,リレーの動作限界は最小及び最大の設定値で検証しなければならない。

表 H.1−漏電検出機能付き電子式過負荷リレーの動作時間

漏えい電流設定値の倍数

トリップ時間 T

p

ms

0.9 以下

トリップしない

1.1 10 を超え,1 000 以下

H.5.2

漏電検出機能付き電子式過負荷リレー  タイプ の動作限界

H.5.1 に,次の事項を追加して適用する。

漏電検出機能付き電子式過負荷リレー

タイプ

B

は,開閉機器とともに用いるときは,漏電故障電流の

存在下,あらゆる相の故障電流が,設定電流レベル

I

ic

H.4 参照)の

95 %

に達するか又は超えたときには

開閉機器の動作を行ってはならない。そして,いずれかの相の故障電流が

I

ic

75 %

以下になったときは,

機器の開放動作を行わなければならない。

H.5.3

電圧不平衡検出機能付き電子式過負荷リレーの動作限界

電圧不平衡検出機能付き電子式過負荷リレーは,開閉機器とともに用いるときは,電圧不平衡が電圧不

平衡設定値の

1.2

倍を超えたときに,設定時間の

120 %

以内に開閉機器を開路し,閉路を防止しなければ

ならない。


85

C 8201-4-1

:2010

H.5.4

反相検出機能付き電子式過負荷リレーの動作限界

反相検出機能付き電子式過負荷リレーは,開閉機器とともに用いるときは,スタータの電源側位相の電

圧順序が電圧順序設定値と同じであるときは,装置が閉じるのを可能にしなければならない。二相を入れ

替えた後は,反相リレーは装置が閉じることを防止しなければならない。

H.5.5

電流不平衡検出機能付き電子式過負荷リレーの動作限界

電流不平衡検出機能付き電子式過負荷リレーは,開閉機器とともに用いるときは,電流不平衡が電流不

平衡設定値の

1.2

倍を超えたときは,設定時間の

120 %

以内に装置の開放動作を行わなければならない。

H.5.6

過電圧検出機能付き電子式過負荷リレーの動作限界

過電圧検出機能付き電子式過負荷リレーの動作限界は,次による。

a

)

動作電圧  過電圧検出機能付き電子式過負荷リレー又は引外し装置は,開閉機器とともに用いる場合,

供給電圧が設定値(設定値がある場合)を超えたとき,又は規定時間の間,リレー又は引外し装置の

定格電圧の

110 %

を超えたときは,装置を開路し,閉路を防止しなければならない。

b

)

動作時間  時延式過電圧リレー又は引外し装置では,電圧が動作値に到達したときから,リレー又は

引外し装置が機器のトリップ装置を作動させるまでのタイムラグを測定しなければならない。

H.6

試験

H.6.1

漏電検出機能付き電子式過負荷リレー  タイプ の動作限界

動作限界は,H.5.1 に従い,次のように確認しなければならない。

調整可能な漏電検出設定値をもつリレーでは,試験は,最小電流設定値及び最大電流設定値で実施しな

ければならない。

試験回路は,

図 H.1 に従わなければならない。試験は,都合がよい電圧及び電流で,力率

0.8

以上で実

施しなければならない。

表 H.1 で規定する漏えい電流に校正された試験回路において,そして,スイッチ

S1

が閉位置にある状

態で,スイッチ

S2

が閉じることによって漏電検出は確立される。

H.6.2

漏電検出機能付き電子式過負荷リレー  タイプ の動作限界

H.6.1 に次の事項を追加して適用する。

過電流状態での動作限界は,H.5.2 に従い,次のように確認しなければならない。

試験は,三相負荷を用い,接続は

図 H.1 に従い実施しなければならない。試験は,都合がよい電圧及び

電流で,力率

0.8

以上で実施しなければならない。

調整可能な漏電検出設定値をもつ過負荷リレーでは,

試験は最小電流設定値で実施しなければならない。

調整可能なインヒビット電流設定値

I

ic

をもつ過負荷リレーでは,試験は最大及び最小の

I

ic

設定値で実施

しなければならない。

インピーダンス

Z1

は,回路電流が次の値となるように調整する。

a

)

インヒビット電流 I

ic

の 95

%  スイッチ

S1

が閉位置にあるとき,漏電検出はスイッチ

S2

を閉じるこ

とによって確立される。

リレーはトリップしてはならない。

b

)

インヒビット電流 I

ic

の 75

%  スイッチ

S1

が閉位置にあるとき,漏電検出はスイッチ

S2

を閉じるこ

とによって確立される。

リレーはトリップしなければならない。


86

C 8201-4-1

:2010

H.6.3

電流不平衡検出機能付き電子式過負荷リレー

動作限界は,H.5.5 に従い検証しなければならない。

H.6.4

電圧不平衡検出機能付き電子式過負荷リレー

動作限界は,H.5.3 に従い検証しなければならない。

H.6.5

反相検出機能付き電子式過負荷リレー

動作限界は,H.5.4 に従い検証しなければならない。

H.6.6

過電圧検出機能付き電子式過負荷リレー

動作限界は,H.5.6 に従い検証しなければならない。

H.7

受渡試験及び抜取試験

拡張機能をもつ電子式過負荷リレーは,9.3.6 の試験に加え,H.5 に従う関連した追加機能が正しく動作

することを検証するための追加試験を実施しなければならない。

S  電源 
V  電圧計 
A  電流計 
S1  全極スイッチ

D  試験中の過負荷リレー 
Z  負荷回路 
Z1  調整可能なインピーダンス 
S2  単極スイッチ

図 H.1−漏電検出機能付き電子式過負荷リレーの動作特性を検証する試験回路


87

C 8201-4-1

:2010

附属書 I

参考)

半導体で制御するモータ負荷に用いる AC-1 接触器

接触器は,半導体コントローラ,スタータ又はドライブ装置とともによく用いる。このような用途に用

いる接触器は,規定のシステム電圧でモータ負荷電流を開閉するようには意図されていない。

意図された用い方は,そのコントローラの電源側又は負荷側でモータ電流を通電させ,そして,オフ状

態でコントローラがライン電源及び/又は負荷から切り離されるようにすることである。

さらに,接触器が,モータの定常状態になった後のコントローラの熱損失を低減するため,コントロー

ラをバイパスする使用方法がある。このような用途では,接触器は負荷電流が流れているときに接触器が

開閉しないように制御し,インタロックすることが望ましい。

上記の条件(電流の零開閉)に適合するとき,接触器は,使用負荷種別

AC-1

に基づいて選択してもよ

い。

参考文献

JIS C 4210  一般用低圧三相かご形誘導電動機

JIS C 60664-1  低圧系統内機器の絶縁協調−第

1

部:基本原則,要求事項及び試験

注記

対応国際規格:IEC 60664-1

Insulation coordination for equipment within low-voltage

systems

Part 1: Principles, requirements and tests

IDT

IEC 60072-1

Dimensions and output series for rotating electrical machines

Part 1: Frame numbers 56

to 400 and flange numbers 55 to 1080

UL 508

Standard for Industrial Control Equipment


88

C 8201-4-1

:2010

附属書 JA

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 8201-4-1

:2010  低圧開閉装置及び制御装置−第 4-1 部:接触器及びモータス

タータ:電気機械式接触器及びモータスタータ

IEC 60947-4-1

:2000  Low-voltage switchgear and controlgear−Part 4-1: Contactors

and motor-starters−Electromechanical contactors and motor-starters,Amendment 1:2002
及び Amendment 2:2005

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇条番号

及び題名

内容

(II)

国際
規格
番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

1

適用範囲及び目的   1

JIS とほぼ同じ

追加

我が国の配電電圧を注記として追
加した。

我が国の実状に合わせて追加し
た。

1.3

こ の 規 格 の 適 用 を 除
外する装置

 1.3  JIS とほぼ同じ

追加

適用を除外する装置の規格として
JIS C 8201-5-101 を追加した。

我が国の実状に合わせて追加し
た。

6.1.2 特性,
基 本 的 な 定
格 値 及 び 使

製品の特性,基本的な
定格値及び使用

 6.1.2 JIS とほぼ同じ

追加

日本語での表記を追加した。

我が国の実状に合わせて追加し
た。

8.2.1.5.2  
2 極 通 電 さ
れた 3 極 3
素 子 の 時 延

過 負 荷 リ レ
ー の 動 作 限

時 延 過 負 荷 リ レ ー の

動作限界

 8.2.1.5.2

JIS とほぼ同じ

追加

9.3.3.2.2  リ
レ ー 及 び 引
外し装置

c)  熱動形,電子式及び
時 延 電 磁 過 負 荷 リ レ

 9.3.3.2.2

JIS とほぼ同じ

追加

IEC 規格では素子数について規定
していないので,この試験は 3 極 3
素子の動作限界の規定であること
を明記した。

我が国の実状に合わせて追加し

た。

附属書 G 
(参考)

定格容量,定格使用電

 Annex

G

JIS とほぼ同じ

追加

モータの定格出力及び全負荷電流
を JIS C 4210 に整合させた。

我が国の実状に合わせて追加し
た。

88

C

 820

1-

4-

1


2

010


89

C 8201-4-1

:2010

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:(IEC 60947-4-1:2000,Amd.1:2002,Amd.2:2005,MOD)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  追加国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD 国際規格を修正している。 

89

C

 820

1-

4-

1


20
1

0