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C 8152-2

:2012

(1)

目  次

ページ

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  用語及び定義  

1

4  標準光源  

4

4.1  一般  

4

4.2  全光束測定用標準光源  

4

4.3  光源色測定用標準光源  

4

5  受光器  

4

5.1  一般  

4

5.2  性能  

4

6  点灯条件  

5

6.1  一般  

5

6.2  温度条件  

5

6.3  電気条件  

5

7  全光束測定  

5

7.1  一般  

5

7.2  積分球  

5

7.3  測定方法  

6

7.4  自己吸収補正係数の測定方法  

7

8  光源色測定  

7

8.1  一般  

7

8.2  分光測色装置及び入射光学系  

7

8.3  測定方法  

8

9  測定の不確かさ  

9

10  測定結果の記載方法  

9

10.1  測定条件  

9

10.2  測定結果  

9

10.3  測定の不確かさ  

9

附属書 A(規定)ジャンクション温度を指定した高出力 LED パッケージの点灯方法  

10

附属書 B(規定)LED の温度条件の測定方法  

12

附属書 C(参考)色補正係数及びその求め方  

14


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まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本電球工業会(JELMA)及

び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出が

あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 8152 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 8152-1  第 1 部:LED パッケージ

JIS C 8152-2  第 2 部:LED モジュール及び LED ライトエンジン


   

日本工業規格

JIS

 C

8152-2

:2012

照明用白色発光ダイオード(LED)の測光方法−

第 2 部:LED モジュール及び LED ライトエンジン

Photometry of white light emitting diode for general lighting-

Part 2: LED modules and LED light engines

適用範囲 

この規格は,照明用途の白色の発光ダイオード(LED)モジュール及び LED ライトエンジン(以下,

被測定光源という。

)の全光束及び光源色に関する量を積分球を用いて求める方法について規定する。この

方法は,LED 照明器具の測光方法に適用することもできる。

なお,一般照明用光源(電球形 LED ランプを含む。

)の測光方法は,JIS C 7801 による。また,LED パ

ッケージの測光方法は JIS C 8152-1,配光測定装置を用いた LED 照明器具などの測光方法は JIS C 8105-5

をそれぞれ参照する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1609-1  照度計    第 1 部:一般計量器

JIS Z 8103  計測用語 
JIS Z 8113  照明用語 
JIS Z 8724  色の測定方法−光源色

JIS Z 8725  光源の分布温度及び色温度・相関色温度の測定方法 
JIS Z 8726  光源の演色性評価方法 
JIS Z 8781-1  測色−第 1 部:CIE 測色標準観測者の等色関数

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103 及び JIS Z 8113 によるほか,次による。

3.1 

照明用白色 LED 

光束又は CIE 平均化 LED 光度に対する光色が,次の条件を満たす LED。この規格では,特に記載がな

い場合,LED は照明用白色 LED を表す。

a)  スペクトルは,可視域のほぼ全域に広がっていて,その間に欠落部分がない。 
b)  相関色温度の範囲は,2 500 K∼10 000 K。 
c)  b)で示した相関色温度での色度は,CIE 1960 UCS 色度座標上[JIS Z 8113 の番号 03077(uv 色度図)

参照]の黒体放射軌跡からの偏差(d

uv

)が 0.02 以内の範囲。


2

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3.2 

LED チップ 

LED の発光に寄与する半導体の部分。

注記 LED ダイと呼ばれる場合がある。

3.3 

LED パッケージ 

LED チップを,ほかの回路,部品などと接続するために,プリント配線板などに取り付けられるよう外

部接続用端子と一体化すること及び一体化したもの。

3.4 

高出力 LED パッケージ 

LED パッケージのうち,高出力のもの。

注記 LED モジュールと呼ばれる場合がある。

3.5 

LED モジュール 

一つの光源として扱えるよう,1 個以上の LED チップをプリント配線板などに平面的又は立体的に配列

して,機械的,電気・電子的,及び光学的構造部品を含む多数の要素で光源とするユニット又はその集合

体。

注記 1 LED モジュールは,LED パッケージをアレイ状又はクラスタ状に配列したものも含む。

注記 2 LED モジュールは,点灯装置を含むものと含まないものとがある。

3.6 

LED ライトエンジン 

LED パッケージ又は LED モジュールを点灯装置とともに平面的又は立体的に配列させ,かつ,多くの

機械的,電気・電子的,及び光学的構造部品からなる,LED 照明器具の光源部ユニット。

なお,点灯装置がないものもある。

3.7 

電球形 LED ランプ 

1 個以上の LED,制御装置及び E 形,B 形又は GX53 形の口金を一体化した構造の LED 装置。

注記  レトロフィット LED ランプと呼ばれる場合がある。

3.8 

LED 照明器具 

光源に,LED パッケージ,LED モジュール若しくは LED ライトエンジンを用いた照明器具,又は電球

形 LED ランプを用いた照明器具。

3.9 

標準光源 

全光束などが目盛付けがしてあり,測光において,比較の基準として用いるランプ。

3.10 

重心波長 

特定の波長域に対して選択的な応答を示す測定装置において,その選択的な応答を代表する波長。重心

波長は,次の式によって表す。


3

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( )

( )

×

=

0

0

g

λ

λ

λ

λ

λ

λ

d

R

d

R

ここに,

λ

g

重心波長(nm)

λ: 波長(nm)

R(

λ): 測光器の相対分光応答度

3.11 

ポリクロメータ 

回折格子などで分散したスペクトルの結像面にアレイ状の受光素子を置いて,放射の分光的成分を並列

に検出する装置。

3.12 

スリット波長幅 

分光測光器の透過波長帯域特性を示す量の一つであり,分光測光器の透過波長帯の実効的な波長幅を示

す値。スリット幅には,スリットに入る場合の入射スリット波長幅,及びスリットから出る場合の出射ス

リット波長幅がある。入射スリット波長幅は,次の式によって表す。

λ

θ

d

d

f

w

b

i

i

i

i

×

=

ここに,

b

i

入射スリット波長幅(nm)

w

i

入射スリットの機械的な幅(mm)

λ

θ

d

d

i

入射側の角分散(rad・nm

1

f

i

コリメータの焦点距離(mm)

出射スリット波長幅は,次の式によって表す。ただし,分光測光器がポリクロメータの場合には,アレ

イ状の受光素子の 1 素子の受光面における分散方向の幅を出射スリットの機械的な幅とみなす。

λ

θ

d

d

f

w

b

o

o

o

o

×

=

ここに,

b

o

出射スリット波長幅(nm)

w

o

出射スリットの機械的な幅(mm)

λ

θ

d

d

o

出射側の角分散(rad・nm

1

f

o

分光測光器がモノクロメータの場合は,分散像を出射スリッ
トに結像する光学系の焦点距離(mm)

。ポリクロメータの場

合は,分散像を受光素子に結像する光学系の焦点距離(mm)

入射スリット波長幅 b

i

及び出射スリット波長幅 b

o

である分光測光器の透過波長帯域特性は,波長軸上に

下底 b

i

+b

o

が接し,上底が |b

i

−b

o

| である台形状となる。モノクロメータのスリット波長幅は,b

i

又は

b

o

のいずれか大きい方を用いる。

3.13 

ジャンクション温度,T

j

LED チップの pn 接合部の温度。

注記  全光束などの測光値,順方向電圧などの電気特性は,ジャンクション温度の影響を受ける。

3.14 


4

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きょう(筐)体温度,T

s

ジャンクション温度と相関がある,LED における特定部位の温度。きょう(筐)体温度を測定する部位

は,製造業者などが指定する。

注記  はんだ接合部温度,ケース温度又は基板温度と呼ぶ場合がある。

3.15 

周囲温度,T

a

T

amb

ジャンクション温度と相関がある,LED 近傍における空気又は媒体の温度。周囲温度を測定する場所は,

製造業者などが指定する。

3.16 

自己吸収補正係数 

積分球内で,

点灯した光源の全光束が受光器に伝達される割合を積分球効率といい,

積分球内部に光源,

点灯ジグなどを設置又は除去することによって,変化する積分球効率を補正するための係数。全光束測定

では,標準光源を設置した場合と被測定光源を設置した場合との受光器出力の変化分を補正する。

標準光源 

4.1  一般

標準光源として,4.2 及び 4.3 の条件を満たすものを用いる。全光束測定又は光源色測定で用いる標準光

源の目盛は,国家標準とのトレーサビリティを確立しなければならない。標準光源の点灯方法は,標準光

源校正時の条件を用いる。

注記  計量法に基づく校正事業者登録制度[Japan Calibration Service System(JCSS 制度)]の要件を満

たした校正機関(登録事業者)の校正を受けることなどによって,国家標準とのトレーサビリ

ティを確保していることが望ましい。

4.2  全光束測定用標準光源

全光束測定で用いる標準光源は,次のいずれかによる。

a)  全光束標準電球 
b)  全光束の目盛付けをした LED ランプ,高出力標準 LED,蛍光ランプなどの光源 
4.3  光源色測定用標準光源

光源色測定で用いる分光分布の標準光源は,次のいずれかによる。

a)  分光放射照度標準電球

b)  JIS Z 8724 の 4.2.2(標準光源)の方法によって分光分布の目盛を求めた,分布温度標準電球

注記  分光分布の目盛の求め方は,JIS Z 8725 の附属書 3(分布温度から分光分布を推定する方法)

にも記載されている。

c)  測定波長域でスペクトルの欠落がなく分光分布の目盛付けをした LED ランプ,高出力標準 LED,蛍

光ランプなどの光源

受光器 

5.1  一般

測定に用いる受光器(測光器)の一般事項は,JIS C 1609-1 による。

5.2  性能

測定に用いる受光器の性能は,次のいずれかによる。標準光源と被測定光源とのスペクトルが異なる場


5

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合など,必要に応じて測定値に色補正係数(

附属書 参照)を乗じて補正する。

a)  JIS C 1609-1 に規定する一般形 AA 級照度計。

b)  直線性及び可視域相対分光応答度特性が,JIS C 1609-1 の一般形 AA 級照度計相当である特殊形照度

測定器,又は同等の性能を具備し,JIS Z 8724 の要求事項を満たす分光測光器。

注記  受光器の特性評価には,JIS C 1609-1 の照度計受光部の受光基準面又は受光面の応答の均一

性の各評価法を用いてもよい。

点灯条件 

6.1  一般

被測定光源の点灯条件は,指定がある場合を除き,6.2 及び 6.3 による。

なお,ジャンクション温度が指定された高出力 LED パッケージは,

附属書 で規定する点灯方法を用

いる。 
6.2  温度条件

温度条件は,次のいずれかによる。その温度の測定方法は,

附属書 による。

a)  きょう(筐)体温度 
b)  周囲温度 
c)  ジャンクション温度 
6.3  電気条件

電気条件は,次のいずれかによる。

a) LED モジュールの電気条件は,試験電流(直流)を一定にして点灯する。

b) LED ライトエンジンの電気条件は,指定された試験電圧又は試験電流を一定にして点灯する。

全光束測定 

7.1  一般

全光束は,箇条 に規定する標準光源を被測定光源と同じ位置で点灯し,標準光源との比較によって,

積分球を用いて測定する。 
7.2  積分球

積分球は,次の条件を満たさなければならない。積分球の構成例を,

図 に示す。積分球は,測定する

空間に応じて,2π 条件用積分球[

図 1 a)参照]及び 4π 条件用積分球[図 1 b)参照]がある。

なお,LED 照明器具の全光束測定には 2π 条件用積分球を用いる。LED 照明器具の大きさは g)を満足

しなければならない。

a)  積分球内部(壁面,遮光板,ジグなど)は,一様な白色拡散反射特性をもつ[硫酸バリウム,ポリテ

トラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene,PTFE)などの反射面がよい。

。内壁面の反射率は,

可視波長域で 90 %以上であることが望ましい。

b)  積分球は,被測定光源の固定ジグなどで,積分球内面以外で被測定光源の直射光が当たる部分の吸収

を少なく抑え,被測定光源からの放射を積分球内部で十分に相互反射させることのできる構造とする。

c)  積分球は,開口部などから迷光が内部に混入しない構造とする。 
d)  遮光板は,被測定光源の直射光が受光器に当たらない位置に配置し,寸法はできるだけ小さくする。

e)  自己吸収測定用光源は,被測定光源及び標準光源が同じ形状であり,かつ,積分球の大きさが被測定

光源に比べて十分に大きい場合には,省略することができる。自己吸収測定用光源を設置する場合に


6

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は,自己吸収測定用光源の直射光が受光器に当たらない構造とする。

注記 1  自己吸収測定用光源は,被測定光源及び標準光源と同じ相対分光分布のものを用いること

が望ましい。

f)  積分球の開口部の大きさは,開口部面積の合計が内壁面積に対して 4 %以内とする。 
g)  図 1 a)における積分球の直径は,次の式による。

(

)

πγ

γ

4

1

+

s

ここに,

s: 開口部面積の合計(m

2

D: 積分球の直径(m)

γ: 開口部面積の合計と内壁面積との比率(0.04)

注記 2

積分球は,遮光板,開口,ジグなどが誤差の要因となるため,直径を大きくして,これら

の比率を下げることで誤差を改善することができる。一方,積分球を大きくすると受光器

の出力が小さくなるため,受光器出力における SN 比が確保できる範囲が,積分球の大き

さの上限となる。

a)  2π 条件用積分球 b)  4π 条件用積分球 

図 1

全光束測定用積分球の構成例 

7.3  測定方法

全光束の測定方法は,次による。

a)

測定機器の予熱は,十分に行う。特に,積分球は,消費電力又は全光束が標準光源又は被測定光源と

同等の光源を球内で 30 分以上点灯して,球内温度を指定する温度条件とほぼ同じにしてから測定する。

b)

標準光源の配光特性は,被測定光源の特性に近いものを使用することが望ましい。

c)

測定は,標準光源との比較測定によって行う。すなわち,同じ位置で点灯した標準光源及び被測定光

源について,受光器出力をそれぞれ求める。

d)

c)

で求めた標準光源の受光器出力 i

s

及び被測定光源の受光器出力 i

t

から,被測定光源の全光束

Φ

t

を,

次の式によって求める。必要に応じて,自己吸収補正係数又は色補正係数を乗じて補正する。

s

s

t

t

Φ

i

i

k

Φ

×

×

×

=

α

ここに,

α

自己吸収補正係数(標準光源と被測定光源とが同じ形状の場
合は

α

=1)

k: 色補正係数(標準光源と被測定光源とが相対分光分布が同じ


7

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場合は k=1)

Φ

t

被測定光源の全光束

Φ

s

標準光源の全光束

i

t

被測定光源の受光器出力

i

s

標準光源の受光器出力

e)

被測定光源は,点灯後の光出力が変化するため,光出力が十分に安定するまでの時間を確保する。

f)

標準光源の点灯条件(点灯方法,環境温度,安定時間など)は,標準光源校正時の条件と整合させる。

g)

積分球を用いた光学系で色補正係数を求める場合,受光器の相対分光応答度は,積分球の特性を含め

た値を用いる(色補正係数の求め方については,

附属書 C

参照)

7.4  自己吸収補正係数の測定方法

自己吸収補正係数の測定方法は,次による。

a)

測定機器の予熱は,十分に行う。特に,積分球は,標準光源又は被測定光源と同等の光源を球内で 30

分間以上点灯して,球内温度を測定条件とほぼ同じにしてから測定する。

b)

自己吸収測定用光源として,標準光源と同じ相対分光分布のものを設置点灯して,光出力を安定させ

る。

c)

標準光源について,積分球に設置しない場合の受光器出力 i

s,0

,及び設置した場合の受光器出力 i

s,1

測定する。

d)

自己吸収測定用光源として,被測定光源と同じ相対分光分布のものを設置し,

b)

及び

c)

と同様にして,

被測定光源について,積分球に設置しない場合の受光器出力 i

t,0

,及び設置した場合の受光器出力 i

t,1

を測定する。

e)

自己吸収補正係数

α

は,次の式によって求める。

0

,

t

1

,

t

0

,

s

1

,

s

i

i

i

i

=

α

ここに,

α

自己吸収補正係数

i

s,0

標準光源と同じ相対分光分布の自己吸収測定用光源を点灯し
て,標準光源を積分球に設置しない場合の受光器出力。

i

s,1

標準光源と同じ相対分光分布の自己吸収測定用光源を点灯し
て,標準光源を積分球に設置した場合の受光器出力。

i

t,0

被測定光源と同じ相対分光分布の自己吸収測定用光源を点灯
して,被測定光源を積分球に設置しない場合の受光器出力。

i

t,1

被測定光源と同じ相対分光分布の自己吸収測定用光源を点灯
して,被測定光源を積分球に設置した場合の受光器出力。

光源色測定 

8.1  一般

光源色測定は,分光測色装置を使用して,被測定光源及び箇条

4

に規定する標準光源の比較測定によっ

て行う。光源色測定の受光条件としては,光源の全光束測定に対する受光条件を用いる。特定方向の光源

色を測定する場合には,受光条件を明示する。

8.2  分光測色装置及び入射光学系

光源色測定には,分光測色装置及び入射光学系を用いる。その分光測色装置及び入射光学系は,次の条

件を具備しなければならない。

a)

分光測色装置の入射光学系は,通常,

7.2

で規定した積分球を用いるか,又は被測定光源(又は標準光

源)全体を十分に見込むことができ,かつ,この見込みの角度範囲での

JIS C 1609-1

における斜入射


8

C 8152-2

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光特性の入射角ごとの余弦法則の外れの限度値が±5 %とする。

b)

分光測色装置は,

JIS Z 8724

4.2.3

(分光測光器)及び

4.2.4

(測定光の分光測光器への導入条件)に

よる。ただし,分光分布を測定する波長範囲は,可視波長域

1)

とし,この範囲において分光測色装置

の波長目盛のずれは,±0.3 nm とする。ポリクロメータ方式の分光測色装置においては,アレイ状の

受光素子の各素子の重心波長を波長目盛とする。

1)

可視波長域は,波長 360 nm∼830 nm の範囲となるが,以前から使用されている波長 380 nm

∼780 nm の範囲で試験を行っても,実用上問題はない。

c)

スリット波長幅及び測定波長間隔は,

JIS Z 8724

4.2.5

(分光分布測定の実施条件)による。

d)

パルス駆動などによって光源の発光波形が周期的に変化する場合には,分光測色装置における光電出

力の積分時間は,点灯周期の整数倍か,又は点灯周期に比べて十分長い時間として,分光測色装置出

力の再現性を確保する。

8.3  測定方法

光源色測定の測定方法は,次による。

a)

測定機器の予熱は,十分に行う。

b)

標準光源を点灯し,このときの分光測色装置出力 i

s

(

λ

)

を測定する。

c)

被測定光源を点灯し,このときの分光測色装置出力 i

t

(

λ

)

を測定する。

d)

被測定光源の分光分布 P

t

(

λ

)

は,

b)

及び

c)

で求めた分光測色装置出力 i

s

(

λ

)

及び i

t

(

λ

)

を用いて,次の式に

よって求める。

( ) ( )

( )

( )

λ

λ

λ

λ

s

s

t

t

P

i

i

P

×

=

ここに,  P

t

(

λ

)

被測定光源の分光分布

P

s

(

λ

)

標準光源の分光分布

i

t

(

λ

)

被測定光源の分光測色装置出力

i

s

(

λ

)

標準光源の分光測色装置出力

λ

測定波長

e)

d)

で求めた分光データに対して,分光器のスリット波長幅の補正

2)

を行う場合,補正値は次の式によ

って求める。

又は



<

<

+

×

×

+

×

=

+

+

1)

2

(

1)

(2

98

12

120

12

2

1

1

2

n

i

i

S

n

i

S

S

S

S

S

S

i

i

i

i

i

i

i

ここに,

S'

i

番目の分光データの補正値(i:1, 2, ...n−1, n

S

i

番目の分光データ(i:1, 2, ...n−1, n

2)

この補正は,スリット波長幅が測定波長間隔と等しい場合に限る。

f)

被測定光源の CIE 1931 色度図(色度座標 xy)は,

d)

で求めた P

t

(

λ

)

及び

JIS Z 8781-1

に規定する等

色関数を用いて,

JIS Z 8724

5.

(刺激値直読方法)に規定する計算式によって求める。

g)

被測定光源の相関色温度は,

d)

で求めた P

t

(

λ

)

を用い,

JIS Z 8725

5.

(相関色温度又は色温度の測定

方法)に規定する計算式によって求める。

h)

被測定光源の演色評価数は,

d)

で求めた P

t

(

λ

)

を用い,

JIS Z 8726

6.

(演色評価数の求め方)に規定

する計算式によって求める。

i)

標準光源及び被測定光源は,点灯後の光出力が変化するため,光出力が十分に安定してから測定を行

う。


9

C 8152-2

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測定の不確かさ 

測定の不確かさを評価する場合には,次の範ちゅうの不確かさ寄与成分(標準不確かさ)を含める。

a)

標準光源の目盛,測定装置及び測定方法に関わる不確かさ(測定装置の検証及び標準光源の校正の不

確かさを含む。

注記 1

標準光源の目盛とは,

JIS Q 17025

に規定する参照標準のことである。

b)

光源の点灯条件に関わる不確かさ。

c)

試験方法に関わる不確かさ(測定を行う場合の条件のばらつきなど。

注記 2

不確かさの評価手順は,

ISO/IEC Guide 98-3

に記載している。

10  測定結果の記載方法 
10.1  測定条件

測定条件は,次の事項を記載する。

a)

測定温度の種別(ジャンクション温度,きょう体温度,又は周囲温度)及びその温度(℃)

b)

試験電気的条件(試験電圧,試験電流など)

c)

電気的特性(測定電圧,測定電流など)

d)

点灯姿勢

e)

使用した標準光源

10.2  測定結果 
10.2.1  全光束 

測定結果に応じて,光束値(

lm

)を記載する。

10.2.2  色度座標 

測定結果に応じて,次の内容を記載する。

a)

測定受光条件(光源の全光束測定に対する受光条件,又は特定方向の光源色を測定する場合の受光条

件)

b)

色度座標(xy

10.2.3  相関色温度 

測定結果に応じて,次の内容を記載する。

a)

測定受光条件

b)

相関色温度(K)及び CIE 1960 UCS 色度座標の黒体放射軌跡からの偏差(d

uv

又は D

uv

10.2.4  演色評価数 

測定結果に応じて,次の内容を記載する。

a)

測定受光条件

b)

平均演色評価数 R

a

c)

特殊演色評価数 R

i

i=9∼15)

10.3  測定の不確かさ

測定の不確かさを記載する場合,

10.2

の測定結果と併せて記載する。


10

C 8152-2

:2012

   

附属書 A

(規定)

ジャンクション温度を指定した高出力 LED パッケージの点灯方法

A.1  一般

この附属書は,ジャンクション温度を指定した高出力

LED

パッケージの点灯方法(直流点灯)につい

て規定する。この方法によって,

LED

の測定時に必要な電気パルス及びその放射光の測定は,直流測定に

置き換えることができるため,照明業界で光源の測定に使用されている,一般的な測光・測色装置(球形

光束計,分光放射測定装置及び配光測定装置)の使用が可能となる。

この方法は,温度調整機能付きヒートシンク,パルス電流源及び順方向電圧を測定する高速電圧計を必

要とする。

A.2  点灯方法

次の手順によって,指定するジャンクション温度

T

j,0

で,被測定光源を点灯する。

a)

測定基板などを用いて,被測定光源を温度調整機能付きヒートシンクに設置する。

b)

被測定光源を点灯しない状態で,ヒートシンクの温度を,温度 T

j,0

に設定し,安定化する。

c)

T

j,0

に相関する順方向電圧 V

F

(0)

について,次のいずれかの方法を用いて測定する。

1)

被測定光源を試験電流によって点灯し,点灯後,被測定光源が電気的に安定して,温度上昇が開始

される前の順方向電圧 V

F

(0)

を測定する[

図 A.1

a)

参照]

2)

被測定光源に試験電流と同じ短いパルス電流を数回流し,順方向電圧を繰り返し測定して,その平

均値 V

F

(0)

を求める[

図 A.1

b)

参照]

3)

加熱時間 における順方向電圧特性 V

F

(t)

を測定して,V

F

(t)

から,t=0 の値 V

F

(0)

を外挿によって求め

る[

図 A.1

c)

参照]

。この方法は,計測器の時間応答が十分に高速でない場合にも使用できる。

d)

被測定光源の順方向電圧 V

F

が V

F

(0)

と等しくなるように,ヒートシンクの温度を調整して,一定に保

つ。

e)

d)

の状態において,光学測定(放射測定,測光及び測色)を実施する。


11

C 8152-2

:2012

a)  全電流点灯法 

b)  短パルス点灯法 

c)  外挿法 

図 A.1

ジャンクション温度指定による設定方法概要図 


12

C 8152-2

:2012

   

附属書 B

(規定)

LED

の温度条件の測定方法

B.1  一般

この附属書は,

LED

の温度条件の測定を,各部の温度条件の関係から求める方法について規定する。こ

の方法によって,直接測定することが困難なジャンクション温度などの測定が可能となる。

B.2  温度条件の換算方法

各温度条件とジャンクション温度との換算方法は,次による。

a)

ジャンクション温度 T

j

は,きょう体温度 T

s

を用いて,次の式によって求める。

W

R

T

T

×

+

=

s

j,

th,

s

j

ここに,

T

j

ジャンクション温度(℃)

T

s

きょう体温度(℃)

R

th,j,s

LED

の pn 接合部ときょう体温度測定点との間の熱抵抗(℃・

W

1

W

LED

点灯時の入力電力(W)

b)

ジャンクション温度

T

j

は,周囲温度

T

a

を用いて,次の式によって求める。

W

R

T

T

×

+

=

a

j,

th,

a

j

ここに,

T

j

ジャンクション温度(℃)

T

a

周囲温度(℃)

R

th,j,a

LED

の pn 接合部と周囲温度測定点との間の熱抵抗

(℃・W

1

W

LED

点灯時の入力電力(W)

B.3 LED の温度測定

LED

の温度測定点の例を,

図 B.1

に示す。熱電対などを用いる場合には,次の点に留意する。

a)

温度測定点が複数指定されている場合には,放熱経路側の端子に接続する。

b)

きょう体温度

T

s

の測定点に設置する場合には,電極又はプリント配線板銅はく(箔)に温度センサを

直接接触させる。

c)

周囲温度

T

a

の測定点に設置する場合には,ジャンクション温度との相関を考慮し,できるだけ LED

の近傍がよい。


13

C 8152-2

:2012

a)  LED パッケージの例 

b)  LED パッケージプリント配線板実装の例 

c)  LED モジュールプリント配線板ヒートシンク設置の例 

図 B.1

LED の温度測定点の例 


14

C 8152-2

:2012

   

附属書 C 
(参考)

色補正係数及びその求め方

C.1  色補正係数の求め方

色補正係数を求める場合,受光器の相対分光応答度

S(λ)

,被測定光源の相対分光分布

P

t

(

λ)

及び測光量を

値付けするときに用いる標準光源の相対分光分布

P

s

(

λ)

(標準光源の分布温度からプランクの式によって求

めた分光分布,又は標準光源の相対分光分布の校正値)の各データをあらかじめ入手し,色補正係数を算

出する。可視域の全波長領域を計算対象とした色補正係数

k

は,次の式によって算出する。

×

=

2

1

2

1

2

1

2

1

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

t

s

s

t

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

d

S

P

d

S

P

d

V

P

d

V

P

k

ここに,

k

色補正係数

V

(

λ

)

標準分光視感効率

S

(

λ

)

受光器の相対分光応答度

P

s

(

λ

)

標準光源の相対分光分布

P

t

(

λ

)

被測定光源の相対分光分布

λ

1

可視波長域の下限(360 nm)

λ

2

可視波長域の上限(830 nm)

注記 1

分光データの波長間隔としては,5 nm が望ましい。

注記 2

可視波長域は,波長 360 nm∼830 nm の範囲となるが,以前から使用されている波長 380 nm

∼780 nm の範囲で試験を行ってもよい。

C.2  積分球を含む受光器の相対分光応答度の求め方

受光器の入射光学系に積分球を含む場合,受光器の相対分光応答度

S(λ)

としては,積分球の特性を含ん

だものを使用することが必要であり,次の方法によって求めることができる。

a)

直接

相対分光応答度を測定する方法

  積分球に入射開口部があるものについては,積分球に受光器

を装着した状態で相対分光応答度

S

(

λ

)

を測定する。

b)

積分球の相対分光効率

η

Sphere

(

λ)から求める方法

  積分球の特性を含んだ相対分光応答度

S

(

λ

)

は,受光

器単独の相対分光応答度

S

D

(

λ

)

及び積分球の相対分光効率

η

Sphere

(

λ

)

を用い,次の式によって算出する。

( )

( )

( )

λ

λ

η

λ

D

Sphere

0

S

C

S

×

×

=

ここに,

S

(

λ

)

相対分光応答度

C

0

任意の係数

η

Sphere

(

λ

)

: 積分球の相対分光効率

S

D

(

λ

)

受光器単独の相対分光応答度

λ

波長(nm)

積分球の相対分光効率

η

Sphere

(

λ

)

は,次のいずれかの方法で求めることができる。

1)

積分球内部の平均的な分光反射率が

ρ

(

λ

)

の場合,積分球の相対分光効率

η

Sphere

(

λ

)

は,次の式で近似

できる。

( )

( )

( )

λ

ρ

λ

ρ

λ

η

×

=

1

1

Sphere

C

ここに,

η

Sphere

(

λ)

: 積分球の相対分光効率


15

C 8152-2

:2012

C

1

任意の係数

ρ(λ)

積分球内部の平均的な分光反射率

2)

相対分光分布が

P

0

(

λ)

の光源の光束を積分球内に導入し,かつ,受光器窓からの透過光の相対分光分

布が

P

Sphere

(

λ)

の場合,積分球の相対分光効率

η

Sphere

(

λ)

は,次の式で近似できる。

( )

( )

( )

λ

λ

λ

η

0

Sphere

2

Sphere

P

P

C

×

=

ここに,

η

Sphere

(

λ)

: 積分球の相対分光効率

C

2

任意の係数

P

0

(

λ)

積分球への導入光の相対分光分布

P

Sphere

(

λ)

: 積分球の受光器窓からの透過光の相対分光分布

なお,光源を積分球内部で点灯する場合には,光源の相対分光分布が,方向によらず一様なもの

を使用する。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

参考文献  Zong, Y. and Ohno, Y.

New Practical Method for Measurement of High-Power LEDs, Proc., CIE Expert

Symposium 2008, July 2008, Turin, Italy, CIE x033:2008, 1002-106 (2008).

JIS C 7801

  一般照明用光源の測光方法

JIS C 8105-5

  照明器具−第

5

部:配光測定方法

JIS C 8152-1

  照明用白色発光ダイオード(

LED

)の測光方法−第

1

部:

LED

パッケージ

JIS Q 17025

  試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項

JIS Z 8720

  測色用標準イルミナント(標準の光)及び標準光源

ISO/IEC Guide 98-3

Uncertainty of measurement

Part 3: Guide to the expression of uncertainty in

measurement (GUM:1995)

CIE 127

Measurement of LEDs