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C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義 

2

4

  一般事項

3

5

  試験レベル 

4

5.1

  電圧ディップ及び短時間停電

4

5.2

  電圧変動(オプション) 

5

6

  試験装置

6

6.1

  試験電圧発生器

6

6.2

  電源

8

7

  試験セットアップ

8

8

  試験手順

8

8.1

  試験室の基準条件

9

8.2

  試験の実施 

9

9

  試験結果の評価 

11

10

  試験報告書 

11

附属書 A(規定)試験電圧発生器のピーク突入電流供給能力

12

附属書 B(参考)電磁環境クラス 

14

附属書 C(参考)三相試験のためのベクトル 

15

附属書 D(参考)試験装置

21


C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人電気学会(IEEJ)及び財団法人日本規

格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会

の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。

JIS C 61000

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

61000-3-2

  第 3-2 部:限度値−高調波電流発生限度値(1 相当たりの入力電流が 20 A 以下の機器)

JIS

C

61000-4-2

  第 4 部:試験及び測定技術−第 2 節:静電気放電イミュニティ試験

JIS

C

61000-4-3

  第 4-3 部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験

JIS

C

61000-4-4

  第 4-4 部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バーストイミュニ

ティ試験

JIS

C

61000-4-5

  第 4 部:試験及び測定技術−第 5 節:サージイミュニティ試験

JIS

C

61000-4-6

  第 4-6 部:試験及び測定技術−無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対する

イミュニティ

JIS

C

61000-4-7

  第 4-7 部:試験及び測定技術−電力供給システム及びこれに接続する機器のための

高調波及び次数間高調波の測定方法及び計装に関する指針

JIS

C

61000-4-8

  第 4 部:試験及び測定技術−第 8 節:電源周波数磁界イミュニティ試験

JIS

C

61000-4-11

  第 4-11 部:試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイ

ミュニティ試験

JIS

C

61000-4-14

  第 4 部:試験及び測定技術−第 14 節:電圧変動イミュニティ試験

JIS

C

61000-4-16

  第 4 部:試験及び測定技術−第 16 節:直流から 150 kHz までの伝導コモンモード

妨害に対するイミュニティ試験

JIS

C

61000-4-17

  第 4 部:試験及び測定技術−第 17 節:直流入力電源端子におけるリプルに対する

イミュニティ試験

JIS

C

61000-4-20

  第 4-20 部:試験及び測定技術−TEM(横方向電磁界)導波管のエミッション及びイ

ミュニティ試験

JIS

C

61000-4-34

  第 4-34 部:試験及び測定技術−1 相当たりの入力電流が 16 A を超える電気機器の

電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験

JIS

C

61000-6-1

  第 6-1 部:共通規格−住宅,商業及び軽工業環境におけるイミュニティ

JIS

C

61000-6-2

  第 6-2 部:共通規格−工業環境におけるイミュニティ


日本工業規格

JIS

 C

61000-4-34

:2008

(IEC 61000-4-34

:2005

)

電磁両立性−第 4-34 部:試験及び測定技術−

1

相当たりの入力電流が 16 A を超える電気機器の

電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対する

イミュニティ試験

Electromagnetic compatibility (EMC)

−Part 4-34: Testing and measurement

techniques

−Voltage dips, short interruptions and voltage variations

immunity tests for equipment with input current more than 16 A per phase

序文 

この規格は,2005 年に第 1 版として発行された IEC 61000-4-34 を基に,技術的内容及び対応国際規格の

構成を変更することなく作成した日本工業規格である。

適用範囲 

この規格は,電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対して,低圧電源に接続する電気・電子機器の

イミュニティ試験方法及び適切な試験レベルの範囲について規定する。

この規格は,1 相当たり 16 A を超える定格入力電流をもつ電気・電子機器に適用する。産業機械,住宅

地域に設置する機器が単相及び三相電源で 50 Hz 又は 60 Hz の交流回路のいずれかに接続する場合の電圧

ディップ及び短時間停電を規定する。

注記 1  定格入力電流が 1 相当たり 16 A 以下の機器は,JIS C 61000-4-11 で規定する。

注記 2  この規格には,入力電流の上限はない。

この規格は,400 Hz の交流回路に接続する電気・電子機器には適用しない。これらの機器に対する試験

は,将来の JIS で取り扱う。

この規格の目的は,電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティを評価するための一

般的な基準を確立することにある。

注記 3  低振幅電圧変動のイミュニティ試験は,JIS C 61000-4-14 で規定する。

注記 4  定格電流が 250 A を超える供試機器において,適した試験装置を得るのが難しい場合がある。

このような場合には,この規格の適用可否は,共通規格及び製品規格委員会が慎重に評価す

ることが望ましい。その代わりとして,この規格は,製造業者と購入者との間の性能評価基

準の協定の枠組みとして用いる場合がある。

この規格は,機器のイミュニティを評価するための矛盾がない方法,又は定義する現象に対する体系を

規定する。この規格は,基本 EMC 規格であり,製品規格で用いる。

注記 5  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。


2

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

IEC 61000-4-34:2005

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-34: Testing and measurement

techniques−Voltage dips, short interruptions and voltage variations immunity tests for equipment

with input current more than 16 A per phase (IDT)

なお,対応の程度を表す記号 (IDT) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを

示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 60050-161

  EMC に関する IEV 用語

注記  対応国際規格:IEC 60050-161,International Electrotechnical Vocabulary (IEV)−Chapter 161:

Electromagnetic compatibility (IDT)

IEC/TR 61000-2-8

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 2-8: Environment−Voltage dips and short

interruptions on public electric power supply systems with statistical measurement results

IEC 61000-4-30

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-30: Testing and measurement techniques−

Power quality measurement methods

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 60050-161 によるほか,次による。

3.1 

基本 EMC 規格  (basic EMC standard) 

電磁両立性を実現するための一般的及び基本的条件又は規則を規定し,すべての製品及びシステムに関

係又は適用し,製品規格委員会の参考となる規格。

3.2 

イミュニティ(妨害に対する)[immunity (to a disturbance)] 

電磁妨害が存在する環境で,機器,装置又はシステムが性能低下せずに動作することができる能力。

(JIS C 60050-161 01-20 参照)

3.3 

電圧ディップ  (voltage dip) 

電力供給システムのある地点において発生し,短時間で復帰する,規定の電圧ディップしきい値以下へ

の突然の電圧低下。

注記 1  一般的に,電圧ディップは,系統又は系統に接続する設備における,回路の短絡などによる

急激な電流の増加の開始から終了までの間に発生する。

注記 2  電圧ディップは,そのレベルが電圧及び時間(継続時間)によって決まる二次元の電磁妨害で

ある。

3.4 

短時間停電  (short interruption) 

電力供給システムのある地点において発生し,短時間で復帰する,規定の短時間停電しきい値以下への

すべての相の突然の電圧低下。

注記  一般的に,短時間停電は,系統又は系統に接続する設備における,回路の短絡を除去するため


3

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

に行う遮断器の開放から再閉路の間に発生する。

3.5 

残存電圧(電圧ディップの)[residual voltage (of voltage dip)] 

電圧ディップ又は短時間停電の最中に記録された,実効値電圧の最小値。

注記  残存電圧は,電圧値(ボルト),又は基準電圧の百分率若しくは PU(Per Unit)値のいずれかで表

現することもある。

3.6 

定格入力電圧  (rated input voltage) 

機器が設計された入力電源電圧の実効値。一つの機器に幾つかの定格入力電圧を指定してもよい。

3.7 

誤動作  (malfunction) 

機器が想定する動作を実行できなくなる状態,又は想定しない動作を実行する状態。

3.8 

校正  (calibration) 

標準器と比較することによって,指定する条件で指示と測定結果との間の関係を立証する一連の操作。

注記 1  この用語は,“不確かさ”手法に基づく。 

注記 2  指示と測定結果との間の関係は,通常,校正図で表す。

(IEV 311-01-09)

3.9 

検証  (verification) 

試験システム(例えば,試験電圧発生器と相互接続しているケーブル)を確認し,この試験システムが箇

条 に規定する仕様の範囲内で機能していることを証明するために用いる一連の操作。

注記 1  検証のために用いる方法は,校正のために用いる方法と異なることもある。

注記 2  6.1.2 の検証手順は,意図する波形を供試機器(以下,EUT という。)に印加するための試験

セットアップを構成する試験電圧発生器,及びほかの構成機器の正しい動作を保証するため

の指針としての意味をもつ。

注記 3  この規格の目的上,この定義は,IEV 311-01-13 で規定する定義とは異なる。

一般事項 

電気・電子機器は,電源の電圧ディップ,短時間停電又は電圧変動によって影響を受けることがある。

電圧ディップ及び短時間停電は,電力系統若しくは設備における短絡などの故障(IEC/TR 61000-2-8 

参照),又は負荷の大きな急変によって発生する。ある状況では,2 回以上連続した電圧ディップ又は短時

間停電が発生することがある。電圧変動は,電源に接続した連続的に変化する負荷によって発生する。

機器端子の電圧ディップは,系統の故障地点と機器接続点との間の変圧器の結線の影響を受ける。変圧

器の結線は,機器が受ける電圧ディップの大きさ及び位相関係の両方に影響する。

これらの現象は,実際には不規則であるが,試験所でシミュレーションの目的に沿って定格電圧からの

逸脱幅及び継続時間で特徴付けることができる。

したがって,この規格では,急激に変化する電圧の影響をシミュレーションするための各種試験を規定

する。これらの試験は,製品規格で,特定の場合及び必要な場合にだけ適用する。

この規格において,考察した現象の中で,どの現象が問題となるかを確定し,試験の適用を決定するの


4

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

は,製品規格委員会の責任とする。

試験レベル 

この規格で,電圧試験レベルを規定する基準(以下,U

T

という。

)として機器の定格入力電圧を用いる。

機器の定格入力電圧が範囲をもつ場合には,次を適用する。

a)

定格入力電圧範囲の幅が定格の下限電圧の 20  %以下の場合には,U

T

として,定格入力電圧範囲内の

単一の電圧を指定してよい。

b)  a)

以外の場合には,電圧範囲の下限及び上限電圧の両方で試験しなければならない。

c)

試験レベル及び継続時間を選択する場合は,IEC 61000-2-8 を考慮する。

5.1 

電圧ディップ及び短時間停電 

電圧ディップ及び短時間停電は,U

T

と残存電圧との間を急激に変化する。製品規格で規定しない限り,

電圧ディップ及び停電の開始時点及び終了時点の位相角は,0°でなければならない(すなわち,電圧ディ

ップ相における電圧変化の傾きが正のときのゼロクロス点。

8.2.1 参照)

。試験電圧レベル(%U

T

表示)

は,0  %,40  %,70  %及び 80  %を適用し,そのときの残存電圧は,それぞれ 0  %,40  %,70  %及び

80  %となる。

電圧ディップに対する適切な試験レベル及び継続時間を

表 に示し,例を図 に示す。

短時間停電に対する適切な試験レベル及び継続時間を,

表 に示す。

表 及び表 に示す試験レベル及び継続時間は,IEC 61000-2-8 の情報を考慮に入れて決められたもので

ある。

表 の試験レベルは,適度に厳しい値となっており,現実に発生する多くの電圧ディップを代表するが,

すべての電圧ディップに対するイミュニティは保証していない。例えば,試験レベル 0  %,継続時間 1 秒

の平衡三相電圧ディップのような,より厳しい試験レベルについては,製品規格委員会が採否を検討して

もよい。

急激な変化における電圧回復に要する時間 t

r

及び電圧低下に要する時間 t

f

を,

表 に示す。

試験レベル及び継続時間は,製品仕様に明記しなければならない。0  %の試験レベルは,停電に相当す

る。実際には,定格電圧の 0  %∼20  %の試験レベルは,停電とみなしてもよい。

EUT が,仕様で決められた性能限界の範囲内で動作することを確認するために,表中のより短い継続時

間,特に 0.5 サイクルにおける試験を行うことが望ましい。

製品規格委員会は,電源用変圧器をもつ製品に関して,0.5 サイクルの継続時間に対する性能基準を設定

する場合,突入電流によって生じ得る影響に特に注意することが望ましい。そのような製品は,電圧ディ

ップ後の変圧器鉄心における磁気飽和によって,

突入電流が定格電流の 10 倍∼40 倍に達する場合がある。


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C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

表 1−電圧ディップに対する適切な試験レベル及び継続時間

クラス

a)

電圧ディップ(50 Hz/60 Hz)に対する試験レベル及び継続時間(t

s

)

クラス 1

機器の要件に応じて製造業者などが個別に指定

クラス 2 0

%で

0.5 サイクル

0  %で

1 サイクル

70  %で 25/30 サイクル

c)

クラス 3 0

%で

0.5 サイクル

0  %で

1 サイクル

40  %で

10/12 サイクル

c)

70  %で

25/30 サイクル

c)

80  %で

250/300 サイクル

c)

クラス X X

b)

 X

b)

 X

b)

 X

b)

 X

b)

a)

  IEC 61000-2-4 で規定するクラス:附属書 参照。

b)

  値は,製品規格で規定する。商用電源系統に直接又は間接的に接続する機器に関しては,試験レベルがクラス

2 よりも緩くなってはならない。

c)

  “25/30 サイクル”の表記は,“50 Hz の試験に対しては 25 サイクル”及び“60 Hz の試験に対しては 30 サイク

ル”の継続時間を適用することを意味する。同様に,

“10/12 サイクル”は,

“50 Hz の試験に対しては 10 サイ

クル”及び“60 Hz の試験に対しては 12 サイクル”

,また,

“250/300 サイクル”は,

“50 Hz の試験に対しては

250 サイクル”及び“60 Hz の試験に対しては 300 サイクル”を適用する。

0 5

25

t

 (サイクル)

注記  電圧が 25 サイクル間 70  %に低下し,ゼロクロス点で移行している例。

図 1−電圧ディップ−70  %電圧ディップ瞬時値グラフ

表 2−短時間停電に対する適切な試験レベル及び継続時間

クラス

a)

短時間停電(50 Hz/60 Hz)に対する試験レベル及び継続時間(t

s

)

クラス 1

機器の要件に応じて製造業者などが個別に指定

クラス 2 0

%で 250/300 サイクル

c)

クラス 3 0

%で 250/300 サイクル

c)

クラス X X

b)

a)

  IEC 61000-2-4 で規定するクラス:附属書 参照。

b)

  値は,製品規格で規定する。商用電源系統に直接又は間接的に接続する機器に関しては,試験レベルがクラス 2

よりも緩くなってはならない。

c)

  “250/300 サイクル”の表記は,“50 Hz の試験に対しては 250 サイクル”及び“60 Hz の試験に対しては 300 サ

イクル”の継続時間を適用することを意味する。

5.2 

電圧変動(オプション) 

この試験は,U

T

と変化後の電圧との間での,規定する変動を用いる。

注記  電圧変動において,電圧変化は,ある短い時間内で生じ,負荷の変動によって発生することも

ある。

電圧変化時間及び低下した電圧の継続時間を,

表 に示す。電圧は,時間をかけて変化する場合は,変

化率一定であることが望ましい。U

T

の 1  %以下のステップ変化は,変化率一定の電圧変化として取り扱


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C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

ってもよい。電圧変化は,ステップ変化でもよいが,その場合は,変化点は,ゼロクロス点に位置し,ス

テップは,U

T

の 10  %以下とすることが望ましい。

この箇条で取り扱う波形は,短時間の電圧下降に要する時間(t

d

),及び緩やかな電圧上昇に要する時間

(t

i

)をもつ電動機起動時の典型的な波形とする。

表 3−短時間の電源電圧変動のタイミング 

試験電圧レベル

電圧下降に要する時間(t

d

)

低下した電圧の継続時間

(t

s

)

電圧上昇に要する時間(t

i

)

(50 Hz/60 Hz)

70  %

瞬時

1 サイクル 25/30 サイクル

b)

X X

a)

 X

a)

 X

a)

a)

  値は,製品規格で規定する。

b)

  “25/30 サイクル”の表記は,“50 Hz の試験に対しては 25 サイクル”及び“60 Hz の試験に対しては 30 サイク

ル”の電圧上昇に要する時間を適用することを意味する。

電圧の実効値の時間変化を,

図 に示す。正当な理由がある場合は,ほかの値を採用してもよいが,そ

の値は,製品規格で規定する。

時間

t

d

100 %

70 %

0 %

t

s

t

i

電圧試験

レベル

U

T

t

d

:電圧下降に要する時間

  t

s

:低下した電圧の継続時間

t

i

:電圧上昇に要する時間

図 2−電圧変動

試験装置 

6.1 

試験電圧発生器 

電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動の試験に用いる電圧発生器は,特記する場合を除き,次の仕様

を満たさなければならない。

試験電圧発生器の例を,

附属書 に示す。

試験電圧発生器は,試験結果に影響を与えるような重大な妨害を商用電力系統に放出しないよう,必要

試験電圧レベル


7

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

な手段を講じなければならない。

この規格で規定するものと同等か,又はより厳しい特性(電圧及び継続時間)の電圧ディップを生成する

試験電圧発生器を用いてもよい。

試験電圧発生器の出力には,試験電圧発生器の特性,負荷特性,及び/又は試験電圧発生器に電力を供

給する交流系統の特性が影響する場合がある。

6.1.1 

試験電圧発生器の特性及び性能 

試験電圧発生器の仕様は,

表 による。

表 4−試験電圧発生器の仕様 

無負荷時出力電圧

表 において必要な電圧。許容差は,残存電圧の±5  %。

試験中の発電機出力電圧

表 において必要な電圧。許容差は,IEC 61000-4-30 によ
って,0.5 サイクルごとに更新する実効値測定値で,残存

電圧の±10  %。

出力電流容量

附属書 参照

ピーク突入電流供給能力(電圧変動試験時を除く)

附属書 参照

瞬時ピークオーバシュート又はアンダシュート電圧(抵抗

負荷時)

a)

U

T

の 5  %未満

電圧急変時の,電圧回復に要する時間 t

r

及び電圧低下に要

する時間 t

f

(抵抗負荷時)

a)

1 μs∼5 μs

電圧ディップ開始及び終了時の位相角

0°∼360°。5°単位。

b)

電圧ディップ及び短時間停電の,試験電圧発生器の電源周
波数との位相関係

±5°未満

ゼロクロス制御

±10°

a)

  オーバシュート,アンダシュート,電圧上昇時間及び電圧下降時間の試験に用いる,インダクタンス成分なし

の抵抗の値は,定格 50 A 以下の試験電圧発生器の場合は 100 Ω,50 A を超えて 100 A 以下の試験電圧発生器の
場合は 50 Ω,定格 100 A を超える試験電圧発生器の場合は 25 Ω とする。 

b)

  5.1 の要件を満足するためには,位相調整が必要な場合がある。

試験電圧発生器の出力インピーダンスは,ほぼ抵抗性でなければならない。また,電圧ディップ出力の

ときは,過渡期においても低くなければならない。過渡状態間の短時間(最大 100 μs)の高インピーダンス

は,許容する。停電試験の出力時は,高インピーダンスでの回路開放が望ましい。

エネルギーを回生する機器を試験する場合には,負荷と並列に接続する外部抵抗を追加してもよい。た

だし,この負荷は,試験結果に影響を与えてはならない。

注記  誘導性負荷を試験する場合,高インピーダンスでの停電時には,大きな過電圧が発生する場合

がある。

6.1.2 

電圧ディップ及び短時間停電の試験電圧発生器の特性の検証 

種々の試験電圧発生器から得られる試験結果を比較するために,試験電圧発生器の特性を,次に従って

検証しなければならない。

−  試験電圧発生器の 100  %,80  %,70  %及び 40  %の出力電圧(実効値)は,230 V,120 V などの選択

したそれぞれの動作電圧に対する百分率とする。

−  試験電圧発生器の 100  %,80  %,70  %及び 40  %の出力電圧(実効値)は,無負荷で測定し,残存電

圧に対する規定の百分率以内を維持しなければならない。

−  試験電圧発生器の出力電圧は,試験の間,0.5 サイクルごとに更新される実効値によって監視し,この

間,規定の百分率以内を維持しなければならない。


8

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

機器のピーク電流要求が,試験電圧発生器の出力電圧に影響を与えないほど十分小さいことを証明でき

る場合は,試験の間,出力電圧を監視する必要はない。

電圧回復に要する時間 t

r

及び電圧低下に要する時間 t

f

並びにオーバシュート及びアンダシュートは,

90°

及び 270°の位相角の両方で,0  %から 100  %へ,100  %から 80  %へ,100  %から 70  %へ,100  %から

40  %へ,及び 100  %から 0  %への各電圧切換えに対して検証する。

位相角の精度は,0  %から 100  %へ及び 100  %から 0  %への電圧切換えに対して,0°から 45°刻みで

315°まで八つの位相角で検証する。100  %から 80  %へ,80  %から 100  %へ,100  %から 70  %へ,70  %

から 100  %へ,100  %から 40  %へ,及び 40  %から 100  %への各電圧切換えについては,90°及び 180°

の位相角で検証する。

6.2 

電源 

試験電圧の周波数は,定格周波数の±2  %以内とする。

試験セットアップ 

試験は,EUT の製造業者が指定する電源ケーブルがある場合は,その最短のもので試験電圧発生器に接

続して行う。ケーブルの長さについて指定がない場合は,EUT の用途に照らして適切な最短の長さとする。

この規格で記述する試験セットアップは,次の 3 種類の現象のためのものを示す。

−  電圧ディップ

−  短時間停電

−  定格電圧と変化電圧との間の緩やかな移行に伴う電圧変動(オプション)

  試験セットアップの例を,

附属書 に示す。

試験手順 

この規格で規定する試験を行うことによって,EUT 及び試験装置が危険な状態にならないように注意す

ることが望ましい。人員,EUT 及び試験装置が危険な状況になることを避けるため,予防措置を講じるこ

とが望ましい。

試験前には,試験計画を立てる。

試験計画は,システムの実際の使用方法に則したものがよい。

現地の状況を再現するのに必要な試験時のシステム構成を決めるため,正確な事前調査を必要とする場

合がある。

試験報告書ですべての試験内容を示し,それを説明する必要がある。

この試験計画には,次の項目を含めることが望ましい。

− EUT の形式名

−  実行可能な接続(プラグ,端子など)及び対応ケーブル,並びに周辺装置に関する情報

− EUT の電源入力ポート

− EUT の突入電流要件に関する情報

− EUT の代表的な動作モード

−  技術仕様書で用い,かつ,規定する性能基準

− EUT の動作モード

−  試験セットアップの説明


9

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

EUT が実際の動作信号源を使用できない場合は,シミュレータを用いてもよい。

各試験について,何らかの性能低下がある場合は,記録しなければならない。監視装置は,試験中及び

試験後の EUT の動作モードを表示できることが望ましい。各試験の後で,すべての機能点検を行わなけれ

ばならない。

8.1 

試験室の基準条件 

8.1.1 

大気条件 

共通規格又は製品規格で規定しない限り,試験室の大気条件は,EUT 及び試験装置の動作に対してそれ

ぞれの製造業者が指定する限度内でなければならない。

EUT 及び試験装置に結露を生じるような高い相対湿度のときは,試験を行ってはならない。

注記  この規格が対象とする現象の影響が大気条件によって左右されることを示す十分な証拠がある

場合は,この規格を検討する責任をもつ委員会に注意を喚起することが望ましい。

8.1.2 

電磁的条件 

試験室の電磁的条件は,試験結果に影響を与えないような,EUT の正常な動作を保証するものでなけれ

ばならない。

8.2 

試験の実施 

試験中,試験のための電源電圧を 2  %以内の精度で監視しなければならない。

8.2.1 

電圧ディップ及び短時間停電 

EUT に対して,試験レベル及び継続時間を選択した組合せについて最小 10 秒の間隔(各試験事象間)で

電圧ディップ又は短時間停電を 3 回繰り返して試験を行う。また,代表的な動作モードについて,それぞ

れ試験を行う。

電圧ディップの場合,電圧の変化は,電圧の位相が 0°

(電圧ディップ相における電圧変化の傾きが正の

ときのゼロクロス点。

)で生じるようにしなければならない。ただし,0.5 サイクル試験のときは,90°で

生じるようにしなければならない。製品規格又は個々の製品仕様で 45°,90°,135°,180°,225°,270°

及び 315°の中から重要とみなされる位相角を選択して追加してもよい。

注記 1  変圧器及び電動機のような誘導性負荷の磁気飽和の影響があるため,0°又は 180°で始まる

0.5 サイクルの電圧ディップは,避けることが望ましい(1 相当たり 16 A を超える機器では,

より重要となる。

短時間停電の場合,位相角は,製品規格で最も厳しいと規定したものによる。製品規格で規定がない場

合,全相のうち 1 相が 0°であることが望ましい。

三相交流の短時間停電試験の場合,三相すべてに対して同時に 5.1 による試験を行う。

単相交流の電圧ディップ試験の場合,単相の電圧に対して 5.1 による試験を行う。これは,1 回の一連の

試験となる。

中性線をもつ三相交流での電圧ディップ試験の場合,それぞれの電圧(相電圧及び線間電圧)に対して試

験を行う。これは,6 回の異なった一連の試験となる[

図 3 a)及び図 3 b),並びに図 D.2 a)及び図 D.2 b)

照]。

中性線をもたない三相交流での電圧ディップ試験の場合,それぞれの線間電圧に対して試験を行う。こ

れは,3 回の異なる一連の試験となる[

図 3 b)及び図 D.2 a)参照]。

注記 2  三相交流の場合,一つの線間電圧の電圧ディップ中は,その他の一つ又は二つの線間電圧に

おいても電圧変化が発生する。

注記 3  三相交流での線間電圧の試験において,許容できる方法として方法 1 を図 3  b)のベクトル,


10

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

方法 2 を

図 3 c)のベクトルに示す。方法 1 のベクトルは,試験機関でより簡単に発生できる(図

D.1

参照)。実系統で発生する電圧ディップは,

図 3 c)に示す方法 2 のベクトルに近い。図 3 b)

のベクトルと

図 3 c)のベクトルとを比較した場合,試験結果に大きな差が生じる場合がある。

複数の電源コードをもつ EUT の場合,それぞれの電源コードに対して個別に試験を行うのがよい。

70 %

70 %

70 %

注記  三相交流での相電圧の試験は,1 回につき 1 相ごと行う。

a)

三相交流での相電圧に対する試験 

70 %

70 %

70 %

注記  三相交流での線間電圧の試験も同様に 1 回につき 1 相ごと行う。

b)

  三相交流での線間電圧に対する試験

許容できる方法 の位相シフト 

70 %

70 %

70 %

c)

  三相交流での線間電圧に対する試験

許容できる方法 の位相シフト 

70 %

70 %

70 %

d)

  許容できない場合

位相シフトなしの線間電圧に対する試験 

図 3−三相交流での試験 

8.2.2 

電圧変動(オプション) 

EUT に対して,もっとも代表的な動作モードについて最小 10 秒の間隔で 3 回,規定の電圧変動のそれ

ぞれに従って試験を行う。


11

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

試験結果の評価 

試験結果は,EUT の機能損失又は性能低下の観点から,その装置の製造業者若しくは試験の依頼者によ

って指定されるか,又は製造業者と購入者との間の協定による性能レベルと比較して分類する。推奨する

分類を,次に示す。

a) 

製造業者,試験の依頼者又は購入者が指定する仕様限度内の正常な性能。

b) 

妨害がなくなった後に消滅する一時的な機能損失又は性能低下。操作者が介在することなく EUT が正

常な性能に自己復帰する。

c)

操作者が介在する調整が必要な,一時的な機能損失又は性能低下。

d)

ハードウェア又はソフトウェアの破壊による修復不可能な機能損失若しくは性能低下,又はデータの

損失。

EUT への影響のうち,重要ではないとみなせる許容できる影響を,製造業者の仕様書に指定してもよい。

この分類は,共通規格,製品群規格及び製品規格で性能基準を規定するときの指針として,又は適切な

共通規格,製品群規格及び製品規格が存在しない場合の製造業者と購入者との間で性能基準に対する協定

を行うための枠組みとして用いてもよい。

10 

試験報告書 

試験報告書には,試験を再現するために必要なすべての情報を含んでいなければならない。特に,次の

事項を記録しなければならない。

−  箇条 で要求する試験計画で規定する項目。

− EUT 及び関連装置の識別。例えば,商標,製品形式,製造番号。

−  試験装置の識別。例えば,商標,製品形式,製造番号。

−  試験を行った特別な環境条件。例えば,シールドルーム。

−  試験を行うために必要とする具体的な条件。

−  製造業者と依頼者又は購入者との間で指定する性能レベル。

−  共通規格,製品規格又は製品群規格で規定する性能基準。

−  試験中又は試験後に観測した EUT へのすべての影響,及びこれらの影響が持続した期間。

−  合否判定の根拠(共通規格,製品群規格若しくは製品規格で規定する,又は製造業者と購入者との間の

協定で指定した性能基準に基づく。

−  適合性を達成するために必要な装置の取扱いにおける具体的な条件。例えば,ケーブルの長さ,ケー

ブルの形式,遮へい,接地,EUT の動作条件。


12

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

附属書 A

規定)

試験電圧発生器のピーク突入電流供給能力

序文 

この附属書は,試験電圧発生器のピーク突入電流供給能力について規定する。

電圧ディップ試験中,EUT のピーク突入電流は,定格電流を大きく超える場合がある。ピーク突入電流

は,最初に EUT に電力を供給したときだけではなく,EUT の動作プロセス中のいつでも発生することが

ある。

試験電圧発生器の出力におけるピーク突入電流供給能力は,試験電圧発生器の能力だけでなく,試験電

圧発生器に電力を供給する交流電源の能力も考慮する必要がある。

A.1

試験電圧発生器のピーク突入電流供給能力の要求事項 

試験電圧発生器は,

表 A.1 に示すピーク突入電流を供給できる能力をもたなければならない。

表 A.1−最小ピーク突入電流供給能力 

EUT の定格電流

最小ピーク突入電流供給能力

16 A を超え 50 A 以下 500

A

50 A を超え 100 A 以下 1 000

A

100 A を超える 1 000

A 以上,かつ,最大突入電流発生時にも必要な電圧の±10  %に保てなければならない。

電圧は,IEC 61000-4-30 に従って測定した 0.5 サイクルごとの実効値。

A.2 

試験電圧発生器のピーク突入電流供給能力の測定 

試験電圧発生器のピーク突入電流供給能力を測定する回路を,

図 A.1 に示す。ブリッジ整流器を用いて

いるので,90°及び 270°における試験に対して整流器の極性を変える必要はない。

1 700 μF の電解コンデンサは,±20  %の許容差内とする。また,電解コンデンサは,電源の公称ピーク

電圧を 15  %∼20  %上回る定格電圧,例えば,実効値 220 V∼240 V 電源に対しては直流 400 V の定格電

圧をもたなければならない。コンデンサは,100 Hz 及び 20 kHz の両方で可能な限り最小の等価直列抵抗

をもち,ピーク突入電流は,コンデンサの等価直列抵抗に制限されてはならない。十分小さい等価直列抵

抗を実現するために,複数のコンデンサを並列に接続してもよい。

1 700 μF のコンデンサを放電する必要があるため,抵抗器をコンデンサと並列に接続する。また,RC 時

定数の数倍の時間を試験と試験との間に取らなければならない。10 000 Ω 抵抗器の場合,RC 時定数は,

17 秒であるため,突入電流供給能力試験の間には 1.5 分∼2 分の待ち時間を設けることが望ましい。より

短い待ち時間が望ましい場合には,100 Ω のような小さい抵抗器を用いてもよい。

電流プローブは,0.25 サイクルの間飽和することなく,試験電圧発生器のピーク突入電流の供給を許容

できなければならない。

試験は,両極性に対し十分なピーク突入電流供給能力を保証するために,90°及び 270°電源位相で試

験電圧発生器の出力を 0  %∼100  %の範囲で切り換えることによって行う。


13

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

試験電圧

発生器

G

オシロスコープへ

B

C

R

T

G: 90°及び 270°で切り換えられる試験電圧発生器 
T:  オシロスコープへの監視出力付き電流プローブ 
B:  ブリッジ整流器 
R: 100 Ω 以上 10 000 Ω 以下の負荷抵抗器 
C: 1 700 μF±20  %の電解コンデンサ

図 A.1−試験電圧発生器のピーク突入電流供給能力を測定する回路 


14

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

附属書 B

参考)

電磁環境クラス

序文 

この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。

電磁環境クラスを,IEC 61000-2-4 から要約する。

クラス 

クラス 1 は,保護された供給電源環境であり,商用電源系統よりも両立性レベルが低い。クラス 1 は,

電源の妨害に非常に高感度な機器(例えば,技術的な研究所の設備,ある種の自動化及び保護機器,ある種

のコンピュータなど)の使用に関係する。

注記  クラス 1 環境は,通常,無停電電源装置,フィルタ又はサージ減衰器のような機器によって保

護を必要とする機器を含む。

クラス 

クラス 2 は,共通結合点及び一般的な工業環境における工場内共通結合点の環境である。クラス 2 での

両立性レベルは,商用電源系統のレベルと同等であり,そのため,商用電源系統での適用のために設計さ

れた構成部品は,工業環境のこのクラスで用いてもよい。

クラス 

クラス 3 は,工業環境の工場内共通結合点だけである。クラス 3 では,ある種の妨害現象に対して,ク

ラス 2 よりも更に両立性レベルが高い。例えば,このクラスは,次のいずれかの場合には,考慮するのが

望ましい。

−  負荷の主要な部分に電力変換装置を通じて給電する。

−  溶接機がある。

−  大形電動機を頻繁に起動する。

−  非常に急激に負荷をかける。

注記 1  一般的には,分離された母線から供給するアーク炉及び大形電力変換装置のような,大きな

妨害負荷への供給は,クラス 3 を超えた妨害レベル(厳しい環境)になる場合がある。そのよ

うな特殊な状況では,両立性レベルは,協定しておくのが望ましい。

注記 2  新しいプラント及び現存プラントの拡張に適用できるクラスは,検討中の機器及びプロセス

のタイプに合わせるのが望ましい。


15

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

附属書 C 

参考)

三相試験のためのベクトル

序文 

この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。

この附属書のすべての図,式及び表は,中性線は三相線間の電気的に中心にあると仮定している。電気

系統における中性線が電気的に中心にない場合は,ベクトルが異なる。

C.1 

相電圧ディップのベクトル(図 C.1 及び表 C.1 参照) 

電圧ディップは,1 回につき 1 相ごとに相電圧に発生させる(8.2.1 参照)。

図 D.1 の試験電圧発生器の例

は,

図 D.2 b)に示すようにディップを発生させるときに,これらのベクトルになる。

100 %

100 %

100 %

100 %

U

L1

-

L2

  100 %

30°

α

 

1−

L1 

L3 

L2 

N

 

 
 
 
 

(

)



°

+

°

=

)

120

cos(

2

1

120

sin

sin

2

1

P

P

α

(C.1)

3

)

120

cos(

2

1

2

L2

L1

°

+

=

P

P

U

(C.2)

 
ここに,    P:公称相電圧に対する残存電圧の PU 値。

U

L1-L2

:L1 から L2 を見た電圧。公称線間電圧に対する残存電

圧の PU 値。

注記  関数 sin

1

は,あいまいで(同じ値をもつ二つの角度が常にある。

,−90°∼+90°の間の値

になる。したがって,正しい象限を選ばなくてはならない。

図 C.1−相電圧ディップのベクトル 


16

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

表 C.1−相電圧ディップのベクトル値

P U

L1-L2

U

L2-L3

U

L3-L1

U

L1-N

U

L2-N

U

L3-N

100  %

(ディップなし)

100  %

150°

100  %

270°

100  %

30°

100  %

100  %

120°

100  %

240°

80  %

L1-N

90  % 
146°

100  %

270°

90  %

34°

80  %

100  %

120°

100  %

240°

80  %

L2-N

90  % 
154°

90  % 
266°

100  %

30°

100  %

80  % 
120°

100  %

240°

80  %

L3-N

100  %

150°

90  % 
274°

90  %

26°

100  %

100  %

120°

80  % 
240°

70  %

L1-N

85  % 
144°

100  %

270°

85  %

36°

70  %

100  %

120°

100  %

240°

70  %

L2-N

85  % 
156°

85  % 
264°

100  %

30°

100  %

70  % 
120°

100  %

240°

70  %

L3-N

100  %

150°

85  % 
276°

85  %

24°

100  %

100  %

120°

70  % 
240°

40  %

L1-N

72  % 
136°

100  %

270°

72  %

44°

40  %

100  %

120°

100  %

240°

40  %

L2-N

72  % 
164°

72  % 
256°

100  %

30°

100  %

40  % 
120°

100  %

240°

40  %

L3-N

100  %

150°

72  % 
284°

72  %

16°

100  %

100  %

120°

40  % 
240°

注記  “100  %”は,ディップがないときの電圧を意味する。線間電圧の場合,こ

の値は,相電圧の 100  %の値よりも

3

倍高い。

C.2 

許容できる方法 1−線間電圧ディップのベクトル 

三相交流においては,電圧ディップは,1 回につき一対の相ごとに線間に発生させる(8.2.1 参照)。

図 C.2

に示すベクトルは,三相交流の線間電圧ディップに対する許容できる方法 1 を意味する。

図 D.1 の試験電

圧発生器の例は,

図 D.2 a)に示すようにディップを発生させるときに,これらのベクトルになる。


17

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

100 %

100 %

100 %

U

L3-L1

L1 

L3

L2 

N 

θ

100 %

P

 

U

L1-N

30°

1–

α

 

 
 

( )

( )

°

+

=

30

cos

3

1

3

2

2

N

L1

P

P

U

(C.3)

( )

°

°

=

N

L1

1

30

sin

3

sin

120

U

P

α

(C.4)

(

)

3

)

120

cos(

2

1

N

L1

2

N

L1

L1

L3

°

+

+

=

α

U

U

U

(C.5)



°

+

°

=

L1

L3

N

L1

1

3

)

120

sin(

sin

60

U

U

α

θ

(C.6)

 
ここに,    P:公称相電圧に対する残存電圧の PU 値。

U

L1-N

:L1 から中性線を見た電圧(中性線が存在する場合)。公

称相電圧に対する残存電圧の PU 値。

U

L3-L1

:L3 から L1 を見た電圧。公称線間電圧に対する残存電

圧の PU 値。

注記  関数 sin

1

は,あいまいで(同じ値をもつ二つの角度が常にある。

,−90°∼+90°の間の値に

なる。したがって,正しい象限を選ばなくてはならない。

図 C.2−許容できる方法 1−線間電圧ディップのベクトル 


18

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

表 C.2−許容できる方法 1−線間電圧ディップのベクトル値 

P U

L1

-

L2

U

L2

-

L3

U

L3

-

L1

U

L1

-

N

U

L2

-

N

U

L3

-

N

100  %

(ディップなし)

100  %

150°

100  %

270°

100  %

30°

100  %

100  %

120°

100  %

240°

80  % 
L1-L2

80  % 
150°

100  %

270°

92  %

41°

72  %

14°

100  %

120°

100  %

240°

80  % 
L2-L3

92  % 
161°

80  % 
270°

100  %

30°

100  %

72  % 
134°

100  %

240°

80  % 
L3-L1

100  %

150°

92  % 
281°

80  %

30°

100  %

100  %

120°

72  % 
254°

70  % 
L1-L2

70  % 
150°

100  %

270°

89  %

47°

61  %

25°

100  %

120°

100  %

240°

70  % 
L2-L3

89  % 
167°

70  % 
270°

100  %

30°

100  %

61  % 
145°

100  %

240°

70  % 
L3-L1

100  %

150°

89  % 
287°

70  %

30°

100  %

100  %

120°

61  % 
265°

40  % 
L1-L2

40  % 
150°

100  %

270°

87  %

67°

53  %

79°

100  %

120°

100  %

240°

40  % 
L2-L3

87  % 
187°

40  % 
270°

100  %

30°

100  %

53  % 
199°

100  %

240°

40  % 
L3-L1

100  %

150°

87  % 
307°

40  %

30°

100  %

100  %

120°

53  % 
319°

注記 1  “100  %”は,ディップがないときの電圧を意味する。線間電圧の場合,

この値は,相電圧の 100  %の値よりも

3

倍高い。

注記 2  相電圧及び角度をこの表に示しているが,これらは,中性線をもつ交流電

源にだけ用いる。中性線がない交流電源の場合は,相電圧の欄を無視する。

C.3 

許容できる方法 2−線間電圧ディップのベクトル 

三相交流においては,電圧ディップは,1 回につき一対の相ごとに線間に発生させる(8.2.1 参照)。

図 C.3

に示すベクトルは,三相交流の線間電圧ディップに対する許容できる方法 2 を意味する。

図 D.3 の試験電

圧発生器の例をこれらのベクトルを発生させるために用いてもよい。これらのベクトルは,C.2 のベクト

ルよりも現実のディップにより近い。


19

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

100 %

100 %

U

L2-L3

α

L1 

L3 

L2 

N 

θ

U

L3-L1

100 %

U

L1-N

β

U

L2-N

2

P

 

(

)

(

)

)

30

cos(

2

1

3

2

2

1

3

1

2

N

L2

N

L1

°

+

=

=

P

P

U

U

(C.7)

(

) ( )

⎟⎟

⎜⎜

°

=

N

L1

1

30

sin

2

1

3

sin

U

P

α

(C.8)

α

β

°

= 120

(C.9)

3

L

L2

1

L

L3

U

U

(

)

(

)

3

)

120

cos(

2

1

N

L1

2

N

L1

α

+

°

+

=

U

U

(C.10)



+

°

°

=

L1

L3

N

L1

1

3

)

120

sin(

sin

60

U

U

α

θ

(C.11)

 
ここに,              P:公称相電圧に対する残存電圧の PU 値。

U

L1-N

及び U

L2-N

:L1 又は L2 から中性線を見た電圧(中性線が

存在する場合)。公称相電圧に対する残存電
圧の PU 値。

注記  関数 sin

1

は,あいまいで(同じ値をもつ二つの角度が常にある。

,−90°∼+90°の間の値に

なる。したがって,正しい象限を選ばなくてはならない。

図 C.3−許容できる方法 2−線間電圧ディップのベクトル 


20

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

表 C.3−許容できる方法 2−線間電圧ディップのベクトル値 

P U

L1

-

L2

U

L2

-

L3

U

L3

-

L1

U

L1

-

N

U

L2

-

N

U

L3

-

N

100  %

(ディップなし)

100  %

150°

100  %

270°

100  %

30°

100  %

100  %

120°

100  %

240°

80  % 
L1-L2

80  % 
150°

95  % 
265°

95  %

35°

85  %

85  % 
114°

100  %

240°

80  % 
L2-L3

95  % 
155°

80  % 
270°

95  %

25°

100  %

85  % 
126°

85  % 
234°

80  % 
L3-L1

95  % 
145°

95  % 
275°

80  %

30°

85  % 
−6°

100  %

120°

85  % 
246°

70  % 
L1-L2

70  % 
150°

93  % 
262°

93  %

38°

79  %

10°

79  % 
110°

100  %

240°

70  % 
L2-L3

93  % 
158°

70  % 
270°

93  %

22°

100  %

79  % 
130°

79  % 
230°

70  % 
L3-L1

93  % 
142°

93  % 
278°

70  %

30°

79  %

−10°

100  %

120°

79  % 
250°

40  % 
L1-L2

40  % 
150°

89  % 
253°

89  %

47°

61  %

25°

61  %

95°

100  %

240°

40  % 
L2-L3

89  % 
167°

40  % 
270°

89  %

13°

100  %

61  % 
145°

61  % 
215°

40  % 
L3-L1

89  % 
133°

89  % 
287°

40  %

30°

61  %

−25°

100  %

120°

61  % 
265°

注記 1  “100  %”は,ディップがないときの電圧を意味する。線間電圧の場合,

この値は,相電圧の 100  %の値よりも

3

倍高い。

注記 2  相電圧及び角度をこの表に示しているが,これらは,中性線をもつ交流電

源にだけ用いる。中性線がない交流電源の場合は,相電圧の欄を無視する。


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C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

附属書 D 

参考)

試験装置

序文 

この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。

試験電圧発生器及び試験セットアップの例 

図 D.1 及び図 D.2 は,電源供給シミュレーションのための試験構成例を示す。これらは例にすぎず,測

定にはほかの構成もある。

図 D.1 では,電圧ディップは,スイッチ 1 及びスイッチ 2 を交互に閉じることによって模擬できる。こ

の二つのスイッチは,同時にオン状態にしてはならない。切換時に二つのスイッチのオフ状態は,100  μs

まで許容できる。このスイッチは,任意の位相角でオンオフできなければならない。電力用 MOSFET 及び

IGBT で構成する半導体スイッチは,この要求事項を満足できる。サイリスタ及びトライアックは,電流

がゼロクロス点でオフになるので,この要求事項を満足することができない。

タップ式変圧器及びスイッチの代わりに信号発生器及び電力増幅器を用いてもよい(

図 D.3 参照)。この

構成は,周波数変動及び高調波の環境でも,EUT の試験を可能にする。

いずれの種類の試験電圧発生器も,単相試験又は三相試験に使用できる(

例  図 D.1 に示す試験電圧発生

器を

図 D.2 に示すように二つの相の間で接続する。)。

電源

中性点(又は
線間試験時は
他相)

各相

タップ式変圧器

スイッチ 1

スイッチ 2

測定装置

EUT

40 %

70 %

80 %

試験電圧発生器

図 D.1−タップ式変圧器及びスイッチを用いる電圧ディップ及び短時間停電の試験装置の概略図例 


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C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

L1

EUT

試験電圧

発生器

L2

L3

L1

EUT

試験電圧

発生器

L2

L3

L1

EUT

試験電圧

発生器

L2

L3

L1

EUT

試験電圧

発生器

L2
L3

N

L1

EUT

試験電圧

発生器

L2

L3

N

L1

EUT

試験電圧

発生器

L2

L3

N

a)

  線間電圧ディップ 

b)

  相電圧ディップ 

L1−L2電圧ディップ

L2−L3電圧ディップ

L3−L1電圧ディップ

L1−中性点電圧ディップ

L2−中性点電圧ディップ

L3−中性点電圧ディップ

図 D.2−図 D.1 の構成を適用した図 C.1,図 C.2 並びに図 3 a)及び b)のベクトルの作成例 

電源

中性点

各相

EUT

制御器

信号発生器

三相電力

増幅器

測定装置

図 D.3−電力増幅器を用いる電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動用の試験装置の概略図例 


23

C 61000-4-34

:2008 (IEC 61000-4-34:2005)

参考文献 

JIS C 61000-4-11

電磁両立性−第 4-11 部:試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動

に対するイミュニティ試験 

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-11,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-11: Testing and

measurement techniques−Voltage dips, short interruptions and voltage variations immunity tests (IDT) 

JIS

C

61000-4-14

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 14 節:電圧変動イミュニティ試験 

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-14,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-14: Testing and

measurement techniques−Voltage fluctuation immunity test (MOD) 

IEC 61000-2-4

, Electromagnetic compatibility (EMC) − Part 2-4: Environment − Compatibility levels in

industrial plants for low-frequency conducted disturbances