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C 61000-4-16

:2004

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 61000-4-16:1998,Electromagnetic

compatibility (EMC)

−Part 4-16:Testing and measurement techniques−Test for immunity to conducted,common

mode disturbances in the frequency range 0 Hz to 150 kHz

及び Amendment 1:2001 を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS C 61000-4-16

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)妨害の発生源及び結合メカニズム

附属書 B(参考)試験レベルの選択

附属書 C(参考)参考文献

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS C 61000-4

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

61000-4-2

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 2 節:静電気放電イミュニティ試験

JIS

C

61000-4-3

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 3 節:放射無線周波電磁界イミュニティ

試験

JIS

C

61000-4-4

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 4 節:電気的ファストトランジェント/

バーストイミュニティ試験

JIS

C

61000-4-5

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 5 節:サージイミュニティ試験

JIS

C

61000-4-6

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 6 節:無線周波電磁界によって誘導され

た伝導妨害に対するイミュニティ

JIS

C

61000-4-7

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 7 節:電力供給システム及びこれに接続

する機器のための高調波及び次数間高調波測定方法及び計装に関する指針

JIS

C

61000-4-8

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 8 節:電源周波数磁界のイミュニティ試

験方法

JIS

C

61000-4-11

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 11 節:電圧ディップ,短時間停電及び

電圧変動に対するイミュニティ試験方法

JIS

C

61000-4-14

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 14 節:電力フラクチュエイションに対

するイミュニティ試験法

JIS

C

61000-4-15

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 15 節:フリッカメータの機能と設計仕

JIS

C

61000-4-17

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 17 節:DC 入力パワーポートのリプル

に対するイミュニティ試験法


C 61000-4-16

:2004

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  一般事項

2

4.

  定義

3

4.1

  供試機器 

3

4.2

  補助機器 

3

4.3

  ポート

3

4.4

  結合

4

4.5

  結合回路網 

4

4.6

  減結合回路網 

4

4.7

  イミュニティ 

4

5.

  試験レベル 

4

5.1

  電力周波数における試験レベル

4

5.2

  15 Hz  150 kHz の周波数範囲における試験レベル 

5

6.

  試験装置

5

6.1

  試験信号発生器

5

6.2

  試験信号発生器の特性の検証

7

6.3

  結合/減結合回路網

7

7.

  試験配置

11

7.1

  接地の接続 

11

7.2

  供試機器 

11

7.3

  試験信号発生器

11

7.4

  減結合/分離装置

11

8.

  試験手順

11

8.1

  試験室の環境基準

11

8.2

  試験の実施 

12

9.

  試験結果の評価 

14

10.

  試験報告書 

14

附属書 A(参考)  妨害の発生源及び結合メカニズム 

15

附属書 B(参考)  試験レベルの選択

16

附属書 C(参考)  参考文献 

17

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

18


日本工業規格

JIS

 C

61000-4-16

:2004

電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 16 節:

直流から 150 kHz までの伝導コモンモード妨害に

対するイミュニティ試験

Electromagnetic compatibility (EMC) Part : 4-16 : Testing and measurement

techniques -Test for immunity to conducted, common mode disturbances in

the frequency range 0 Hz to 150 kHz

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された IEC 61000-4-16:1998,Electromagnetic compatibility

(EMC)

−Part 4-16:Testing and measurement techniques−Test for immunity to conducted,common mode

disturbances in the frequency range 0 Hz to 150 kHz

及び 2001 年に発行された Amndment 1 を翻訳し,技術的

内容を変更して作成した日本工業規格である。ただし,追補 (amendment) については,編集し,一体とし

た。なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,直流から 150 kHz までの伝導コモンモード妨害に対する電気機器・電子機器

のイミュニティ要求事項及び試験について規定する。

この規格の目的は,電源,制御,信号及び通信の各ポートに対するコモンモード妨害について,電気機

器・電子機器を試験するため,共通の再現性がある試験方法の基準を確立することである。

この規格では,次の内容を規定している。

−  試験電圧及び電流波形

−  試験レベルの範囲

−  試験装置

−  試験配置

−  試験手順

平衡度の高い線路に用いることを意図しているポートなど,ある種のポートに対しては,各製品規格に

おいて追加試験を行ってもよい。

試験は,電源線の電流,接地系の漏れ電流などから発生する伝導コモンモードの妨害波に対して電気機

器・電子機器が示すイミュニティを明らかにすることがねらいである。

周波数が 400 Hz の電源線から発生する妨害波は,この規格の適用範囲には含まない。

このような妨害現象による実際の障害は,産業プラントを除いて比較的まれである。したがって,製品

委員会は,この規格を製品規格・製品群規格に適用することの妥当性を検討した方がよい(3.も参照)

この試験は,長さ 20 m 以下の短いケーブルに接続される機器のポートには適用しない。

電力線搬送を含む交流電源ポートでの高調波及び次数間高調波に対するイミュニティ(ディファレンシ


2

C 61000-4-16

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ャルモード)は,この規格の適用範囲に含まれず,IEC 61000-4-13 で規定している。

意図的に無線周波を発生する機器から生じる伝導妨害に対するイミュニティは,この規格の適用範囲に

含まれず,JIS C 1000-4-6 で規定している。

ITU-T

勧告の K17,K20,K21 などでは,機器のイミュニティ試験について同様の方法を確立している。

ただし,それらは,通信ポートに限定され,交流電源又は電気鉄道の周波数における電力誘導を扱ってい

る。

製品委員会は,製品規格を作成するとき,できる限り上記の勧告の適用を考慮することが望ましい。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 61000-4-16:1998

,Electromagnetic compatibility (EMC) Part 4-16:Testing and measurement

techniques -Test for immunity to conducted

,commonmode disturbances in the frequency range 0

Hz to 150 kHz (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成

するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。いかなる引用規格も改正される可能性がある

ので,この規格に基づいて合意を形成しようとする団体は,最新版の適用可能性を調査することが望まし

い。IEC 及び ISO の会員は,国際規格の最新版リストを保有している。

JIS C 60050-161:1997

  EMC に関する IEV 用語

備考 IEC 60050-161 :1990   International Electrotechnical Vocabulary (IEV) − Chapter 161 :

Electromagnetic compatibility

が,この規格と一致している。

JIS C 0364-3

  建築電気設備  第 3 部:一般特性の評価

3.

一般事項  直流から 150 kHz までの周波数領域の伝導コモンモード妨害が,住宅地域,工業地域及び

電力設備に設置される機器並びにシステムの正常な運転に影響を与える可能性がある。

供試機器のポートのうち,この規格で扱う妨害の影響を受ける可能性があるポートだけが,この規格の

要求事項の対象として考慮されなければならない。

この規格が扱う妨害の主な発生要因は,次による。

−  基本波周波数,顕著な高調波及び次数間高調波をもつ電力配電システム。

−  電力変換装置などのパワーエレクトロニクス装置。パワーエレクトロニクス装置は,

(浮遊容量又はフ

ィルタを通して)接地導体及び接地系に妨害を流す可能性がある。また,誘導によって信号及び制御

回路に妨害を与える可能性がある。

周波数が電源周波数及びその高調波領域の妨害は,通常,電力配電システム(接地系に流れる故障電流

及び漏れ電流)によってもたらされる。

交流電源周波数の高調波領域を超える周波数の妨害(150 kHz まで)は,通常,パワーエレクトロニク

ス装置が原因である。パワーエレクトロニクス装置は,工場及び電力設備でしばしば利用されている。

妨害発生源と,電源,信号,制御及び通信ケーブルとが結合されることによって,これらの妨害が供試

機器のポートに伝わる。

上記の結合メカニズムを完全に取り除くことは不可能なため,機器は妨害に対する適切なイミュニティ


3

C 61000-4-16

:2004

をもたなければならない。

機器が設置される状況に応じて,妨害は次のように分類する。

a)

電源周波数の電圧/電流:直流,50 Hz 及び 60 Hz。

b)

周波数範囲 15 Hz∼150 kHz までの電圧/電流(電源周波数の高調波を含む。

この規格は,上記の両方の妨害に対する試験を規定する。製品規格の段階で,個々の試験の適用可否を

決定する。

附属書 に,コモンモード妨害に関するより詳しい情報を示す。

4.

定義  この規格では,直流から 150 kHz までの伝導性コモンモード妨害の分野に限定して,次の定義

を用いる(すべての定義が JIS C 60050-161 に記載されているわけではない。

4.1

供試機器    試験を受ける機器

4.2

補助機器  供試機器を正常に動かし,性能を正しく評価するために必要とされる機器。

4.3

ポート  機器の外部電磁環境との接続箇所(図 参照)。

  1  機器ポート及び構成の例

4.4

結合  エネルギーの出し入れを伴う回路間の相互作用。

4.5

結合回路網  エネルギーの出し入れを目的とする電気回路。

供試機器

入力ポート

出力ポート

きょう体ポート

アナログ

デジタル

高レベル

デジタル

通信

データ

通信線及び平

衡度が高い線

直流

交流



接地ポート

(専用接地接続)

電源


4

C 61000-4-16

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4.6

減結合回路網  供試機器に印加する試験電圧が,供試機器以外の装置,機器又はシステムに影響を

与えるのを防止するための電気回路。

4.7

イミュニティ  電磁妨害が存在する環境で,装置,機器又はシステムが性能を低下せずに動作する

ことができる能力  (JIS C 60050-161 01-20)。 

5.

試験レベル  妨害源と機器のポートの種類に応じて,適用する望ましい試験レベルを 5.1 及び 5.2 に示

す。

電源周波数(直流,50 Hz 及び 60 Hz)及び 15 Hz  ∼150 kHz の周波数範囲に対して,それぞれの試験レ

ベルを決定する。

製品規格において,それぞれの試験の採否を規定しなければならない。

試験電圧は,コモンモードの形で電源ポート,制御ポート,信号ポート及び通信ポートに印加する(回

路が平衡でない場合には,ディファレンシャルモード電圧が生じる場合がある。

附属書 に,試験レベルの選定に関する情報を示す。

5.1

電力周波数における試験レベル  望ましい試験レベルを表 及び表 に示す。

これらのレベルは,直流並びに 50 Hz 及び 60 Hz の交流周波数に対して適用する。

  1  連続妨害のレベル

レベル

開放試験電圧実効値

V

1

2

3

4

x

1

3

10

30

任意

備考

レベル X は,製品規格において設定できる。

  2  短時間妨害のレベル

レベル

開放試験電圧実効値

V

1

2

3

4

x

10

30

100

300

任意

備考

レベル X は,製品規格において設定できる。

短時間妨害における標準的な印加時間は 1 秒とする。ただし,製品規格では特定の用途に関して,異な

る時間を設定してもよい。

試験は,機器設置場所の電源周波数に応じて,直流並びに 50Hz 及び 60 Hz のうち,一つ又はそれ以上

の周波数で実施する(

附属書 参照)。

試験レベルは,製品規格が定める試験電圧を超えてはならない。

附属書 に,試験レベルの選定に関する情報を示す。

5.2

15 Hz 

150 kHz の周波数範囲における試験レベル  表 は,望ましい試験レベルを定義している。


5

C 61000-4-16

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  3  15 Hz  ∼150 kHz の周波数範囲における試験レベル

レベル

開放試験電圧実効値のプロフィール

V

 15

Hz

∼150 Hz

150 Hz

∼1.5 kHz

1.5 kHz

∼15 kHz

15 kHz

∼150 kHz

1

2

3

4

X

1

−0.1

3

−0.3

10

−1

30

−3

X

0.1

0.3

1

3

X

0.1

−1

0.3

−3

1

−10

3

−30

X

1

3

10

30

X

備考  レベル X は,製品仕様において設定できる。

周波数に応じた試験レベル(

附属書 参照)のプロフィールは,次による。

−  試験レベルは,周波数 15 Hz から始まって 150 Hz まで 20 dB/decade で減少する。

−  試験レベルは,150 Hz から 1.5 kHz まで一定である。

−  試験レベルは,1.5 kHz から 15 kHz まで 20 dB/decade で増加する。

−  試験レベルは,15 kHz から 150 kHz まで一定である。

試験電圧のプロフィールを

図 に示す。

直流を除いて 15 Hz 未満での試験レベルは定義されていないが,それはこの周波数範囲における試験は

不要と考えられるためである。

  2  試験電圧のプロフィール

6.

試験装置

6.1

試験信号発生器  各々規定された試験に対する試験信号発生器の特性を,6.1.16.1.2 及び 6.1.3 に示

す。

電源に電磁妨害が注入されて試験結果に影響を与えることがないように,信号発生器は,電磁妨害の発

生を抑制する方策をとらなければならない。

試験信号発生器のインピーダンスに関する情報を

附属書 に示す。

15 Hz

150 Hz

1.5 kHz

15 kHz

150 kHz

f

0.1

1

10

100

V

レベル 4

レベル 3

レベル 2

レベル 1


6

C 61000-4-16

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6.1.1

直流試験用信号発生器の特性及び性能  試験信号発生器は,主として直流電源ユニットから構成し,

その出力電圧は可変であり,短時間試験のために時間制御スイッチをもたなければならない。

連続妨害信号発生器

−  波形

:リプルは 5  %未満の直流

−  開放端出力電圧範囲

:1 V (−10  %)  から 30 V (+10  %)

−  インピーダンス

:50Ω  (±10  %)

短時間妨害信号発生器

−  波形

:リプルは 5  %未満の直流

−  開放端出力電圧範囲

:10 V (−10  %)  から 300 V (+10  %)

−  インピーダンス

:50Ω  (±10  %)

−  スイッチ開閉時の出力電圧の立上がり及び立下がり時間:1∼5

µs の間

試験信号発生器の原理的な回路図を

図 に示す。

Vr

:電圧調整

It

:絶縁変圧器

R/F

:整流・平滑

C

:制御回路

  3  直流電圧試験信号発生器の原理的な回路図

6.1.2

電力周波数:50 Hz 及び 60 Hz における試験用信号発生器の特性及び性能  試験信号発生器は,一般

に可変変圧器(電源側に接続される)

,絶縁変圧器及び短時間試験で用いられる時間制御スイッチから構成

する。スイッチは,電源電圧波形の 0°で同期して開閉されなければならない。

連続妨害信号発生器

−  波形

:総合高調波ひずみ率 10  %未満の正弦波

−  開放端出力電圧範囲(実効値)

:1 V(−10  %)  から 30 V (+10  %)

−  インピーダンス

:50Ω  (±10  %)

−  周波数

:選択した電源周波数

短時間妨害信号発生器

−  波形

:総合高調波ひずみ率 10  %未満の正弦波

−  開放端出力電圧範囲(実効値)  :10 V (−10  %)  から 300 V (+10  %)

−  インピーダンス

:50Ω  (±10  %)

−  周波数

:選択した電源周波数

−  出力電圧の開閉制御

:ゼロ点に同期 (0 ℃±5  %)

R/F

C

50 Ω

出力

入力

V

r

I

t


7

C 61000-4-16

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試験信号発生器の原理的な回路図を

図 に示す。

Vr

:電圧調整

C

:制御回路

It

:絶縁変圧器

  4  電源周波数(50 Hz 及び 60 Hz)における試験信号発生器の原理的な回路図

6.1.3  15 Hz

から 150 Hz の周波数範囲における試験信号発生器の特性及び性能  試験信号発生器は,一般

に対象とする周波数範囲を網羅できる波形発生器から構成する。ステップ値は,1×10

-

2

 decade/s

,又はも

っと遅く自動的に掃引できる機能をもっていなければならない。シンセサイザの場合には,周波数に依存

したステップ値,すなわち,先行する周波数値の 10  %のステップ値でプログラムされる機能をもってい

なければならない。ステップ値は,手動でも設定できなければならない。

仕様

−  波形

:総合高調波ひずみ率 1  %未満の正弦波

−  開放端出力電圧範囲(実効値)

:0.1 V (−10  %)  から 30 V (+10  %)

−  インピーダンス

:50Ω  (±10  %)

−  周波数範囲

:15 Hz (−10  %)  から 150 kHz (+10  %)

6.2

試験信号発生器の特性の検証  異なる試験信号発生器を用いた結果を比較できるように,その信号

発生器は,最も重要な特性に対して校正又は検証しなければならない。

信号発生器の次の特性を検証する。

−  出力電圧波形

−  信号発生器のインピーダンス

−  周波数精度

−  開放端出力電圧精度

−  スイッチ開閉時の出力電圧の立上がり及び立下がり時間(可能な場合)

電圧プローブ及びオシロスコープ,又はその他の少なくとも 1 MHz の帯域をもつ同等の測定器を用いて

検証する。

測定器の精度は,±5  %より高くなければならない。

6.3

結合/減結合回路網  結合回路網は,試験電圧を供試機器の電源ポート,入/出力ポート(信号及び

制御)及び通信ポートにコモンモードで印加するためのものである。減結合回路網は,試験を行うために

必要な補助機器に試験電圧が印加されるのを防ぐためのものである。

6.3.1

結合回路網

C

50 Ω

入力

V

r

I

t

出力


8

C 61000-4-16

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6.3.1.1

電源ポート及び入/出力ポートに対する結合回路網  電源ポート及び入/出力ポートに対して,

各々の導体に対する結合回路網は,抵抗及びコンデンサの直列回路で構成する。各々の導体の結合回路網

は,並列に接続して,ポートに対する結合回路網を形成する。

図 は,結合回路網の回路図を示し,コンデンサの値は,C=1.0

µF 及び抵抗値は 100×n  Ωとする。こ

こで,は導体の数である(は 2 以上とする。

一つのポートに対する結合回路網における各々の導体に対するコンデンサ及び抵抗は,1  %の許容差で

そろっていなければならない。

直流電圧試験の場合は,1.0

µF のコンデンサは短絡しなければならない。

備考  ポートに対して直流電圧試験を行うとき,結合回路網のインピーダンスが動作信号を劣化させ

る原因となる場合がある。

遮へいケーブルに対しては,試験信号をケーブルの遮へい部に直接注入するので,結合回路網は不要で

ある(

図 参照)。

6.3.1.1A 

日本の電力系統に適用する場合の配慮  ビル,住宅などの電力系統への接地の配線方法について

は,欧米では配電用変圧器の接地電位と同等の設置 (PE) がコンセントまで配線される方式(TN-S,TN-C

方式など)が用いられているが,日本では PE がコンセントに配線されない TT 方式が現在では一般的であ

る(

図 1A,図 1B 及び JIS C 0364-3312.2.2 参照)。

このため,

図 の試験方法でイミュニティ試験を実施する場合には,PE の接続方法などを日本の接地形

態,供試機器接地の取り方に適合するように配置する必要がある。また,供試機器接地についても,次の

3

種類がある。

a)

電源コードのプラグに PE 用の端子がある場合。

b)

電源コードには PE 用の端子がないが,きょう体に接地端子 (FG) がある場合。

c)

電源コードにもきょう体にも接地端子がない場合。

これらの場合については,

表 1A の方法で接続することが望ましい。

 1A  TN-S 電力系統例

電源線

配電用変圧器

接 地 端 子

供試機器

L1 

PE

電源系統接地


9

C 61000-4-16

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図 1B  TT 電力系統例

表 1A  PE の接続方法

供試機器の接地形態

減結合回路網の PE 端子の

電源回路網への接続

供試器機と基準接地との接続

a)

なし

電源コードの PE 線を接続(FG がある
場合には FG も接続)。

b)

なし FG を基準接地に接続

c)

なし

なし

6.3.1.2

通信ポートに対する結合回路網  通信ポート,及び平衡対線(1 対又は多対)に接続することを意

図しているその他のポートに対しては,結合回路網には T 回路網を用いる。

図 に T 回路網の回路図を示す。コンデンサの値は,C=4.7

µF,抵抗値は R=200Ω,インダクタの値

は L=2×38 mH(バイファイラ巻き)とする。

T

回路網の部品は,T 回路網が供試機器のコモンモード除去比を大きく低下させることのないような許

容差でそろっていなければならない。

備考 80 dB を超えるコモンモード除去比で用いるのに適した T 回路網を製作することは可能であろ

うが,このような場合には,製品規格によって代替結合方法を定義する方がよい。

電源線

配電用変圧器

接 地 端 子

供試機器

L1 
N

電源系統接地


10

C 61000-4-16

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R

:200  Ω

C

:4.7

µF  直流試験の場合は短絡する (SW)。

L

:2×38 mH(バイファイラ巻き)

  5  通信ポート及び平衡度の高い対線に接続することを意図している

その他のポートに対する T 結合回路網の回路図

6.3.2

減結合装置

6.3.2.1

一般特性  減結合装置の機能は,補助機器及び/又はシミュレータを供試機器の試験を行うポート

から分離することによって試験電圧が補助機器及び/又はシミュレータに印加されることを防ぐことであ

る。

減結合装置の最も重要な特性は,直流から 150 kHz にわたる周波数範囲でのコモンモード減衰特性であ

る。

分離装置としては,能動装置及び受動装置のどちらも用いることができる。例えば,能動装置としては,

増幅器,及び光学結合による分離装置があり,受動装置としては,絶縁変圧器などがある。

6.3.2.2

仕様  すべての種類の動作信号に対する装置に適用可能な絶縁及び減結合の仕様を次に示す。

−  入力と出力との間,及び入/出力と接地との間の絶縁耐力:1 kV,50/60 Hz,1 分間

− 15

Hz

から 150 kHz の範囲におけるコモンモード減結合(減衰)

:60 dB

試験レベルがレベル 4 未満の場合は,より低い絶縁耐力の減結合装置を用いてもよい。

減結合装置のコモンモード除去性能は,供試機器ポートのコモンモード除去比の低下を最小とするため

に,できるだけ高いものでなければならない。

この箇条の要求事項は,絶縁変圧器及び交直変換装置で構成される電源ユニットのような複合装置に対

しても同様に適用する。

平衡線路に対して,6.3.1.2 で規定した T 回路網は,10 kHz から 150 kHz の周波数範囲において効果的な

減結合特性を示す。10 kHz 未満の周波数に対する減結合装置も必要となる。

L

C

R

L

試験信号発生器へ

補助機器へ

供試機器へ


11

C 61000-4-16

:2004

7.

試験配置  次の項目について,試験配置の仕様を定める。

−  接地の接続

−  供試機器

−  試験信号発生器

−  結合及び減結合回路網(減結合/分離装置)

7.1

接地の接続  供試機器,補助機器及び試験装置の安全接地に対する要求事項に常に適合しなければ

ならない。

供試機器は,製造業者の仕様に従って接地系に接続する。試験信号発生器,結合回路網及び減結合装置

は,基準接地面又は一つの共通接地ポートに接続する。基準接地面又は共通接地ポートへの接地接続線の

長さは,1 m 以下とする。

7.2

供試機器  供試機器は,機器の設置仕様に従って配置及び接続する。

電源ポート,入/出力ポート及び通信ポートは,減結合/分離装置を経由して,電源,制御及び信号源に

接続する(6.3.2 参照)

供試機器を動作させる動作信号は,補助機器又はシミュレータから供給してもよい。

機器製造業者が規定しているケーブルを用いる。規定がない場合,その信号に適した種類の無遮へいケ

ーブルを用いる。

ケーブル長は,遮へいケーブルの場合を除いて,試験のときに考慮する必要がない(8.2 参照)

。遮へい

ケーブルの場合は,製造業者が最大ケーブル長を規定しているときにはその長さとし,規定がないときは

ケーブル長は 20 m とする。

7.3

試験信号発生器  試験信号発生器は,8.に定義されるように,結合回路網又は結合抵抗器に接続しな

ければならない。

7.4

減結合/分離装置  減結合/分離装置は,供試機器が試験されるすべてのポートと対応する信号源

又は電源との間に接続する。

補助機器又は電源が絶縁されている場合,専用の減結合/分離装置は,要求されない。

備考  ケーブル切断せずに通常の終端を行うためには,減結合/分離装置は,ケーブルの補助機器ポ

ートに近い箇所に設ける方がよい。

シールドされた線路の場合(例えば,同軸ケーブル)

,試験信号発生器は,遮へい部に直接接続する(追

加の直列抵抗器及びコンデンサは不要である。

8.

試験手順  試験手順は,次を含む。

−  機器の正常な動作の予備検証

−  試験の実施

8.1

試験室の環境基準  試験結果への環境パラメータの影響を最小限にするために,試験は,8.1.1 及び

8.1.2

に規定された大気条件及び電磁条件で行う。

8.1.1

大気条件  試験室の大気条件は,供試機器及び試験装置の動作に対してそれぞれの製造業者によっ

て規定された限度内でなければならない。ただし,共通規格又は製品規格を検討する責任をもつ委員会に

よって規定されている場合を除く。

供試機器及び試験装置に結露を生じるような高い相対湿度のときは,試験を行ってはならない。

備考  この規格に含まれる現象の効果が大気条件によって影響されることを示す十分な証拠があると

考えた場合は,この規格を検討する責任をもつ委員会に注意を喚起することが望ましい。


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8.1.2

電磁条件  試験室の電磁条件は,試験結果に影響を与えてはならない。

8.2

試験の実施  供試機器は,通常の動作状態となるように構成する。

試験は,次を規定した試験計画に従って実施する。

−  試験の種類

−  試験レベル

−  試験時間

−  供試機器の試験を行うポート

−  供試機器の代表的な動作状態

−  補助機器

電源,信号,及びその他機能に必要な電気量は,定格範囲以内で加える。実際の信号源が入手できない

場合,模擬した信号源に置き換えてもよい。

試験手順の主なステップは,次のとおりである。

−  機器性能の予備検証を行う。

−  結合回路網及び減結合装置を供試機器の試験を行うポートに接続する。

−  必要な場合,入力信号が正常であるかを検証する。

−  試験電圧を印加する。

試験構成は,供試機器の入/出力ポートの動作状態に影響することがある。影響を受けた場合は,その動

作状態を試験電圧の評価における基準としなければならない。

試験電圧は,供試機器の動作性能を完全に検証できるように十分な時間,印加する。短時間試験(一般

に 1 秒間)の場合,試験電圧を,この要求が満たされるまで繰り返して印加する。

15 Hz

から 150 kHz の周波数範囲での試験は,15 Hz から始める。掃引率は,1×10

-2

 decade/s

を超えては

ならない。周波数がステップ的に増加掃引される場合,ステップ値は,開始周波数値の 10  %,その後は

先行する周波数値の 10  %を超えてはならない。

供試機器の性能は,連続的に監視し,いかなる性能劣化も試験報告書に記録する。

試験信号発生器は,

各ポートに切り換えて接続する。試験を行わないポートの結合回路網の入力端子は,

グラウンドに接続する(

図 参照)。

装置に多数の類似ポートがある場合,終端のすべての異なる種類が網羅されるように,十分な数を選択

する。

無遮へいケーブルによって供給されるポートは,ポートの端子に直接試験電圧を印加することによって

試験する。

シールドされた線路(例えば,同軸ケーブル)の場合,発生器出力は,その遮へいに直接接続する(追

加の直列抵抗器及びコンデンサは,要求されない。

2

個以上の端子をもつポートを試験する場合,試験電圧は,ポートのすべての端子とグラウンドとの間

に同時に印加する(コモンモード)

平衡線に接続することを意図したポートの場合,試験電圧は,6.3.1.2 で規定する T 形回路網を用いて印

加する。

直流電圧の印加を伴う試験では,極性を逆転させた試験電圧の試験も行わなければならない。

試験電圧の印加に関する一般的な構成は,

図 による。

試験電圧は,次のポートにコモンモードで印加する。

−  電源ポート


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−  入/出力ポート

−  通信ポート

供試機器の性能は,試験計画に従って検証する。

試験は,印加した試験電圧又は大地への漏れ電流によって危険な状態を生じる可能性がある。適切な安全

対策は,操作者への危険を避けるために必要である。

C

=1.0

µF  直流電圧試験の場合は短絡する (SW3)。

R

=100Ω×n  はそのポートに属する導体数である。

例えば,n=4 の場合, R=400Ω

備考  スイッチ SW2 は,試験を適用する入力ポート以外のすべての入力ポートを接地するのに用いる

8.2 参照)

  6  形式試験の回路図

減結合装置

T

回路網

補助機器

供試機器

単一信号

入/出力

信号群

入/出力

遮へい
ケーブル

交流/直流
電源

SW3

SW2

SW1

50 Ω

C

R

通信線


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C 61000-4-16

:2004

9.

試験結果の評価  試験結果は,供試機器の機能喪失又は性能低下の観点から,その機器の製造業者,

試験の請求者又は製品の製造業者と購入者との間の合意によって規定された性能レベルと比較して分類す

る。推奨する分類を次に示す。

a)

製造業者,試験の請求者又は購入者によって規定された仕様限度内の正常な性能。

b)

妨害がなくなった後に消滅する一時的な機能喪失又は性能低下であり,操作者が介在することなく供

試機器が正常な性能に自己復帰する。

c)

操作者が介在する調整が必要な,一時的な機能喪失又は性能低下。

d)

ハードウエア又はソフトウェアの破壊による修復不可能な機能喪失若しくは性能低下,又はデータの

喪失。

製造業者の仕様書には,供試機器への影響のうち重要ではないとみなし,許容できる影響を規定しても

よい。

この分類は,共通規格,製品規格及び製品群規格を検討する責任をもつ委員会による性能基準を規定す

るときの指針として,又は適切な共通規格,製品規格及び製品群規格が存在しない場合の製造業者と購入

者との間の性能基準として用いてもよい。 

10.

試験報告書  試験報告書は,試験を再現するために必要なすべての情報を含む。特に次の事項を記録

する。

−  8.で要求している試験計画によって規定する項目。

−  供試機器及び関連機器の特定。例えば,銘柄,製品形式,製造番号。

−  試験装置の特定。例えば,銘柄,製品形式,製造番号。

−  試験を行った特別な環境条件。例えば,遮へい室の中。

−  試験を行うために必要だった特定の条件。

−  製造業者,試験の請求者又は購入者によって規定された性能レベル。

−  共通規格,製品規格又は製品群規格で規定された性能基準。

−  妨害の印加中又は印加後に観測された供試機器へのすべての影響,及びこれらの影響が持続した期間。

−  合否の判定に対する根拠(共通規格,製品規格若しくは製品群規格において規定された,又は製造業

者と購入者との間で合意された性能基準に基づく。

−  機器の取扱いにおける特定の条件。例えば,適合性を達成するために必要だったケーブルの長さ及び

形式,遮へい又は接地,供試機器の動作条件。

 


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附属書 A(参考)  妨害の発生源及び結合メカニズム

A.1

妨害の発生源  電源周波数及びその高調波における伝導コモンモード妨害は,配電系統に起きた故

障及び大地回路へ流れる漏れ電流によって発生する可能性がある。

工業用設備,電力設備及び通信センタで用いられている直流供給系統も直流コモンモード妨害を発生さ

せる可能性があり,特に正又は負の回路において一方のポートが接地されている場合には,その傾向にあ

る。

電気鉄道も,その運転周波数において妨害を発生する。

誘発する妨害については,詳細が IEC 61000-2-3 及び TR C 0008 に記述されている。異なるタイプの,

異なるレベルの妨害が同時に発生することがある。また,電力系統において故障が生じた場合,妨害のレ

ベルは,通常運転時の基準レベルの 10 倍位までになるが,故障時の妨害はおおむね持続時間の短いものだ

けになる(1 秒程度まで)

電源周波数及びその高調波における妨害は,コモンモードの除去が不十分な場合には,装置の信号ポー

トに影響を及ぼす可能性がある。

1

∼2 kHz までの妨害は,主として電力系統の高調波に起因する。

より高い周波数において,妨害はパワーエレクトロニクス装置に起因する場合が多い。これは,スイッ

チング電流が大地回路に流れることによって,伝導性のコモンモード妨害となるからである。 

A.2

結合メカニズム  この箇条で考えられている結合メカニズムには,容量性,誘導性及び抵抗性結合

を含む。それぞれの結合メカニズムの詳細は,IEC 61000-2-3 による。容量性結合は,例えば,接地するこ

と,又は容量性フィルタによって信号線が接地をもつ場合には,考慮する必要がない。

妨害発生源(例えば,電力線,接地回路など)によって誘起された磁界による誘導性結合は,信号線に

重大な妨害を発生させることがよくある。

抵抗性(又はコモンインピーダンス)結合は,接地された信号源の場合と同様に信号線に直接影響する

か,又は信号線ケーブルのシールドに電流を流す。この種の結合は,もっともよく発生し,特に容量性及

び誘導性の結合の包括的効果と考えられることもある。

結合メカニズムの等価インピーダンスは,発生源及び妨害を受ける機器のレイアウトによって,広範囲

の値になる。

コモンインピーダンス結合の最悪の場合において,等価結合インピーダンスは数オーム程度の値をもつ

ことがある。その他の場合では,平衡線路では容量性結合になりやすいため,インピーダンスが数桁高い

値を示すこともある。

試験室の実績では,装置のそれぞれのポートにおけるイミュニティ試験は,150Ωの値をもつ電源インピ

ーダンスの場合だけで行うことによって,効率的に実行できる。この値は,実地における電源線又は信号

線のコモンモード固有インピーダンスも表しているようであり,JIS C 61000-4 規格群又は IEC 61000-4 

格群におけるほかの基本規格に採用されている方法と一致している。


16

C 61000-4-16

:2004

附属書 B(参考)  試験レベルの選択

この規格は,それぞれの試験を説明する。各試験の適用範囲,試験レベル及び関連する合格基準は,製

品規格で定義する。

試験レベルは,最も現実的な設置及び環境条件に従って選択することが望ましい。

さまざまな設備に関する試験の適用及びレベル選択のガイドラインを TR C 0008 に示す。各設備に対す

る試験レベルの選択では,異なる場所での妨害レベルの範囲を示す。

一般的な設置方法に基づき,次のように環境を分類してもよい。

レベル 1:高度に保護された環境

設置(設備)は,次の事項で特徴付けられる。

−  例えば,専用絶縁変圧器などによって内部電源回路網と主電源回路網が絶縁してある。

−  電子機器を,設備の接地系に接続された専用の接地端子に接地接続してある。

この環境の代表例は,コンピュータ室である。

レベル 2:保護された環境

設置(設備)は,次の事項で特徴付けられる。

−  低圧主電源回路網に直接接続してある。

−  電子機器を設備の接地系に接地接続してある。

この環境の代表例は,工場及び発電所の専用建家内に設けられた制御室又は配電盤室である。

レベル 3:典型的な工業環境

設置(設備)は,次の事項で特徴付けられる。

−  低圧又は中圧主電源回路網に直接接続してある。

−  電子機器を設備の接地系に接地接続してある。

−  迷走電流が接地回路網に漏えいする電力変換装置を用いている。

この環境の代表例は,工業設備及び発電所である。

レベル 4:過酷な工業環境

設置(設備)は,次の事項で特徴付けられる。

−  低圧又は中圧主電源回路網に直接接続してある。

−  電子機器を,高圧の機器及びシステムと共通の,設備の接地系に接地接続してある。

−  迷走電流が接地回路網に漏えいする電力変換装置を用いている。

この環境の代表例は,高圧変電所及び関連する発電所である。

レベル 5:分析を要する特殊な場合

特別な設置(設備)は,分析又は調査を行い,その結果,それぞれのクラスの指定より高い又

は低いイミュニティ要求事項を定義してもよい。


17

C 61000-4-16

:2004

附属書 C(参考)  参考文献

[1]  IEC 60381-2

:1978, Analogue signal for process control systems−Part2:Direct voltage signals

[2]  IEC 61000-2-3

,Electromagnetic Compatibility (EMC)−Part2:Environment−Section 3:Description of the

environment

−Radiated and non-network−frequency-related conducted phenomena

[3]  TR C 0008

,電磁両立性−第 2 部:環境―第 5 節:電磁環境の分類

備考  IEC61000-2-5,Electromagnetic Compatibility (EMC)−Part2:Environment−Section 5:Classification

of electromagnetic environments

−Basic EMC Publication がこの規格に対応している。

[4]  JIS C 61000-4-6

,電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 6 節:無線周波電磁界によって誘導さ

れた伝導妨害に対するイミュニティ

備考  IEC 61000-4-6:1996,Electromagnetic Compatibility (EMC)−Part4:Testing and measurement

techniques-Section6

:Immunity to conducted disturbances induced by radio-frequency fields からの引

用事項は,この規格の該当事項と同等である。

[5]  IEC 61000-4-13

, Electromagnetic Compatibility (EMC) − Part4 : Testing and measurement

techniques-Section13

:Test for immunity to harmonics and interharmonics including mains signalling on a.c.

power port

−Basic EMC publication

[6]  ITU-T K17

:1988, Tests on power-fed repeaters using solid-state devices in order to check the arrangements

for protection from external interference

[7]  ITU-T K21

:1996, Resistibility of telecommunication switching equipment to overvoltages and overcurrents

[8]  ITU-T K21:1996,Resistibility of subscriber's terminal to overvoltages and overcurrents


附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS C61000-4-16

  電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 16 章:直流から

150 kHz

までの伝導コモンモード妨害に対するイミニュティ試験法

国際規格番号:年号  (IEC61000-4-16  : 1998,Am.1:2001)  名称:

(電磁両立性  第 4

部  試験及び測定技術−第 16 章:直流から 150 kHz までの伝導コモンモード妨害に
対するイミニュティ試験法)

(

Ⅰ) JIS(原案)の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS(原案)と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

項目番号

内  容

(

Ⅱ)  国際規格

番号 

項目 
番号

内  容

項目ごと

の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

1.  

適用範囲

1.  

JIS

に同じ IDT

2.  

引用規格

2.  

 MOD/

追加

建築電気設備の JIS 規格を追加

日本の電力系統への適用に配慮した

3.  

一般事項

3.  

 MOD/

削除 周波数 16 2/3 Hz を削除

欧州の電気鉄道で用いられている周
波数であり,この規格としては不要

4.  

定義

4.  

JIS

に同じ IDT

5.  

試験レベル

5.  

 MOD/

削除 周波数 16 2/3 Hz を削除

欧州の電気鉄道で用いられている周
波数であり,この規格としては不要

6.  

試験装置

6.  

 MOD/

削 除

MOD/

追加

周波数 16 2/3 Hz を削除 
日本独自の接地系統の規定を追加

16 2/3Hz

は欧州電気鉄道で使用の周波

数で不要。日本独自の接地系統の追加

7.  

試験配置

7.  

JIS

に同じ IDT

8.  

試験手順

8.  

 MOD/

削除 予備調査に関する備考を削除

予備調査時安全面に問題があるため

削除した。今後 IEC へ提案予定

9. 

試験結果の評価

9. JIS

に同じ IDT

10.  

試験報告書

10.  

 MOD/

変更 or を and と釈明

長さと形式の両方の記録が望ましい。
今後 IEC へ提案予定。

附属書 

妨 害 の 発 生 源 及 び
結合メカニズム

附属書 A JIS に同じ IDT

附属書 

試験レベルの選択

附属書 B JIS に同じ IDT

附属書 

参考文献

IEC 61000-4-16

附属書 C JIS に同じ IDT

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

18

C

 61000-4-16


2004


19

C 61000-4-16

:2004

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。 

 

19

C

 61000-4-16


2004