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C 60721-2-1:2018 (IEC 60721-2-1:2013) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 データ収集及び解析に関する概要 ························································································ 2 

5 検証作業の概要 ················································································································ 2 

6 屋外気候群 ······················································································································ 3 

6.1 概要 ···························································································································· 3 

6.2 環境パラメータ ············································································································· 3 

6.3 統計的屋外気候群の表示 ································································································· 3 

6.4 気候区分マップ ············································································································· 4 

附属書A(参考)気候区分マップ ···························································································· 5 

C 60721-2-1:2018 (IEC 60721-2-1:2013) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人日本

規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS C 60721-2-1:1995

は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 60721-2の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 60721-2-1 第2-1部:自然環境の条件−温度及び湿度 

JIS C 60721-2-2 自然環境の条件−降水及び風 

JIS C 60721-2-3 自然環境の条件−気圧 

JIS C 60721-2-4 自然環境の条件−日射及び温度 

JIS C 60721-2-5 第2-5部:自然環境の条件−じんあい,砂及び塩霧 

JIS C 60721-2-7 第2部:自然環境の条件−第7節:動植物系 

JIS C 60721-2-8 第2-8部:自然環境の条件−火災 

JIS C 60721-2-9 第2-9部:自然環境の条件−測定した衝撃及び振動のデータによる環境条件の規定:

保管,輸送及び使用中の条件 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 60721-2-1:2018 

(IEC 60721-2-1:2013) 

環境条件の分類− 

第2-1部:自然環境の条件−温度及び湿度 

Classification of environmental conditions-Part 2-1:  

Environmental conditions appearing in nature-Temperature and humidity 

序文 

この規格は,2013年に第2版として発行されたIEC 60721-2-1を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,温度及び湿度の観点から屋外気候を分類したものである。この規格は,製品の試験及び使

用に当たって,適切な温度及び湿度の厳しさを選択する場合の基礎的データを示す。 

この規格に規定する屋外気候の分類は,世界各地を網羅しているが,南極中央部及び高度5 000 m以上

の地域を含まない。 

この規格は,製品に対する気候に関する環境条件を定めるときの基礎的データとして使用してもよい。 

この規格は,製品の輸送,貯蔵,設置及び使用のときに最も頻繁にさらされる温度及び湿度の条件を十

分代表するように,屋外気候を幾つかに分類して規定したものである。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60721-2-1:2013,Classification of environmental conditions−Part 2-1: Environmental conditions 

appearing in nature−Temperature and humidity(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 60721-1 環境条件の分類−第1部:環境パラメータ及びその厳しさ 

注記 対応国際規格:IEC 60721-1,Classification of environmental conditions−Part 1: Environmental 

parameters and their severities(IDT) 

IEC/TR 62130,Climatic field data including validation 

MIL210,Extreme and Percentile Environmental Reference Tables (ExPERT) database (Version 1.0 July 1997) 

PEARCE, E.A., and SMITH, C.G., The Hutchinson World Weather Guide by Helicon Publishing Ltd (ISBN 

1-85986-342-6, 2000) 

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C 60721-2-1:2018 (IEC 60721-2-1:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

KOTTEK, M., GRIESER, J., BECK, C., RUDOLF, B. and RUBEL, F., World Map of the Köppen-Geiger 

climate classification updated: 2006, Meteorol. Z., 15, 259-263 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,本文中で規定する。 

データ収集及び解析に関する概要 

この規格の気候データは,IEC/TR 62130によって収集し,検証している。MIL210のExPERT及びThe 

Hutchinson World Weather Guideの二つが主なデータ出所元である。 

MIL210のExPERTデータベースには,1973年〜1992年の間の毎日の温度及び湿度データが記録されて

いる。観測点は,主に世界各地の空港及び主要都市である。観測点の総数は,289か所である。測定の不

確かさについては記載がなく,相対湿度が95 %を超えるときの最高温度についてもデータがない。 

The Hutchinson World Weather Guideは,英国気象庁(British Meteorological Office)のデータを使用してい

る。観測期間は観測点ごとに異なり,2年から105年までの幅がある。観測点の詳細な位置及び測定の不

確かさは記載がなく,相対湿度が95 %を超えるときの最高温度のデータもない。 

このほか,JIS C 60721-1に記載した文献も,気候区分及び気候区分マップの検証作業に使用した。 

検証作業の概要 

検証作業は,次の三つからなる。 

− 区分の分類及びデータ収集 

− 解析したデータと現行データとの比較 

− 適切な方法によるデータ更新 

データ収集及び解析の結果として,屋外気候群は,JIS C 60721-2-1:1995の気候の型を基に組み合わせた

気候区分とし,表1による。 

表1−気候区分 

気候区分 

対応するJIS C 60721-2-1:1995における屋外気候の型 

熱帯 

湿潤温暖,及び湿潤温暖,変化小(Warm damp and Warm damp, Equable) 

乾燥帯 

緩乾燥温暖及び極乾燥温暖(Mild warm dry and Extremely warm dry) 

温帯 

緩温暖及び乾燥温暖(Warm temperate and Warm dry) 

亜寒帯 

緩寒冷(Cold temperate) 

寒帯 

極寒冷及び寒冷(Extremely cold and Cold) 

それぞれの気候区分の定義を,表2に示す。 

表2−気候区分の定義 

気候区分 

定義 

熱帯 

最も寒い月平均温度が+18 ℃を超える,降雨がある気候 

乾燥帯 

降雨が年間500 mm未満の,植物が生育しない乾燥気候 

温帯 

最も寒い月平均温度が−3 ℃〜+18 ℃の間にある,湿潤気候 

亜寒帯 

最も暖かい月平均温度が10 ℃を超え,最も寒い月平均温度が−3 ℃を下回る,
北方の降雪がある気候 

寒帯 

最も暖かい月平均温度が10 ℃を下回る,寒冷な気候 

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C 60721-2-1:2018 (IEC 60721-2-1:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

屋外気候群 

6.1 

概要 

全地域の様々な屋外の温度及び湿度の条件は,5種類の気候区分で表すこととし,この規格では“屋外

気候群”という。ある地域で使用する製品を設計する場合,この規格で定める気候区分を選択し,その気

候区分に属する温度及び湿度を設計条件にする。これによって,その製品をその地域の気候で使うための

設計条件を決めることができる。 

6.2 

環境パラメータ 

この規格では,屋外気候群は,温度及び絶対湿度の二つの環境パラメータの値で定義する。絶対湿度は,

1 m3の空気中に存在する水蒸気の質量で定義する。 

低温の年間極値は,通常10時間程度発生する。一方,高温の極値は,通常これよりも短く,5時間程度

発生する。 

6.3 

統計的屋外気候群の表示 

屋外気候群として定義する気候区分は,次による。 

− 屋外気候群の各区分に対する温度及び湿度の日平均値の年間極値の累年平均値を,表3に示す。 

− 屋外気候群の各区分に対する温度及び湿度の年間極値の累年平均値を,表4に示す。 

− 屋外気候群の各区分に対する温度及び湿度の絶対極値を,表5に示す。 

注記 日平均値の年間極値の累年平均値及び年間極値の累年平均値の定義を参考として示す。 

− 日平均値の年間極値の累年平均値(The mean value over many years of the extreme daily mean 

values):毎日の平均温度及び湿度の各年間極値を多年度にわたり平均した値で長時間継続

する条件 

− 年間極値の累年平均値(The mean value over many years of the annual extreme values):各年度

の温度及び湿度極値を多年度にわたり平均した値で,数時間程度の短時間で発生する値 

表3−日平均値の極値による気候区分 

気候区分 

温度及び湿度の日平均値の年間極値の累年平均値 

低温 

℃ 

高温 

℃ 

絶対湿度の最高値 

g×m−3 

熱帯 

10 

40 

30 

乾燥帯 

45 

25 

温帯 

−15 

40 

25 

亜寒帯 

−25 

35 

25 

寒帯 

−40 

25 

15 

表4−年間極値による気候区分 

気候区分 

温度及び湿度の年間極値の累年平均値 

低温 

℃ 

高温 

℃ 

絶対湿度の最高値 

g×m−3 

熱帯 

45 

35 

乾燥帯 

−10 

50 

30 

温帯 

−20 

40 

30 

亜寒帯 

−45 

45 

25 

寒帯 

−50 

30 

20 

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C 60721-2-1:2018 (IEC 60721-2-1:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表5−絶対極値による気候区分 

気候区分 

温度及び湿度の絶対極値 

低温 

℃ 

高温 

℃ 

絶対湿度の最高値 

g×m−3 

熱帯 

50 

40 

乾燥帯 

−20 

55 

35 

温帯 

−30 

50 

35 

亜寒帯 

−50 

45 

30 

寒帯 

−60 

35 

25 

6.4 

気候区分マップ 

世界各地の気候区分マップを,附属書Aに示す。 

注記 図A.1は,この規格の開発において参考としたThe Hutchinson World Weather Guideに掲載され

ている気候区分マップである。図A.1の気候区分(例えば,Ocean,Equatorialなど)は,この

規格の気候区分とは異なる。 

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C 60721-2-1:2018 (IEC 60721-2-1:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

気候区分マップ 

この附属書は,世界各地の気候区分マップを示す。図A.1に示す気候区分マップは,IEC 60721-2-1制定

時にThe Hutchinson World Weather Guideから許可を得て記載している。 

IEC   1575/13  

図A.1−気候区分マップ 

参考文献 BECK, Christoph, GRIESER, Jürgen, KOTTEK, Markus, RUBEL, Franz and RUDOLF, Bruno 

Characterizing Global Climate Change By Means Of Köppen Climate Classification, 

Klimastatusbericht, 2005, 139-149