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C 60695-10-2:2008 (IEC 60695-10-2:2003)

(1) 

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  試験の概要 

1

4  試験装置

1

4.1  負荷装置 

2

4.2  試験片受台 

2

4.3  加熱オーブン 

3

4.4  光学計測器 

3

5  試験片

3

6  試験片の状態調節

3

7  試験手順

3

8  観察及び測定 

4

9  試験結果の評価基準

5

10  製品規格に規定する事項 

5

附属書 A(参考)ボールプレッシャー試験と JIS K 7206 ビカット軟化温度試験との相関性

6

附属書 B(参考)へこみ深さによる方法

7

附属書 C(参考)ボールプレッシャー試験装置製造業者 

8

参考文献

8


 
C 60695-10-2:2008 (IEC 60695-10-2:2003)

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本電子

部品信頼性センター(RCJ)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。これによって,JIS C 60695-10-2:2000 は,改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


 

   

日本工業規格                    JIS

C 60695-10-2

:2008

(IEC 60695-10-2

:2003

)

耐火性試験−電気・電子−第 10-2 部:異常発生熱−

ボールプレッシャー試験方法

Fire hazard testing Part 10-2: Abnormal heat Ball pressure test

序文 

この規格は,2003 年に第 2 版として発行された IEC 60695-10-2 を基に,技術的内容及び対応国際規格の

構成を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,2006 年に発行された Corrigendum 1 は,規格本体に反映している。

適用範囲 

この規格は,非金属材料の耐熱性試験の一つであるボールプレッシャー試験方法について規定する。

この規格は,電気・電子製品,サブアセンブリ及び部品並びにセラミックを除く固体絶縁材料に適用す

る。

製品安全規格を作成する場合は,IEC Guide 104 に従って,基本的安全規格  (basic safety publication)  を

引用することが望ましい。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60695-10-2:2003,Fire hazard testing−Part 10-2: Abnormal heat−Ball pressure test (IDT)

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)には適用しない。

IEC 60216-4-1:1990,Guide for the determination of thermal endurance properties of electrical insulating

materials. Part 4: Aging ovens−Section 1: Single-chamber ovens

IEC Guide 104:1997,The preparation of safety publications and the use of basic safety publications and group

safety publications

ISO 3290:2001,Rolling bearings−Balls−Dimensions and tolerances

試験の概要 

製品規格で規定する温度に達した試験片に,圧子(鋼製のボール)を介して,製品規格に規定する下向

きの圧力を加え,7.2 に規定する方法によって,へこんだ穴の直径 を測定する。

試験装置 

試験装置は,基本的に次に示す要素で構成する。



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4.1 

負荷装置 

負荷装置は,ISO 3290 に規定する直径 5 mm の圧子(軸受用の鋼球)及び圧子の質量を含む下向きの圧

力 20 N±0.2 N を加えることのできるシステムで構成する。

一般的な負荷装置の例を,

図 に示す。

1  試験片 
2  圧子 
3  荷重 
4  試験片受台

図 1 a  全体 

図 1b  圧子の先端 

図 1−負荷装置(例) 

4.2 

試験片受台  試験片受台は,次による。 

a)  確実に水平位置に試験片を保持するものとする。

b)  負荷装置を保持するために,十分な強さをもつものとする。

c)  滑らかで平らな表面をもつものとする。

d)  試験片を出し入れする場合に,加熱オーブン内の温度をできるだけ低下させないように,十分な大き

さをもつものとする。

注記 1  直径 50 mm,高さ 100 mm の滑らかで平らな表面をもつ鋼製の固体円柱が,試験片を保持

することに適している。

注記 2  試験片受台の温度と試験温度とが著しく離れないことを確認するために,取外しできる熱

電対を,試験片受台の表面中心から 3 mm 下側に取り付けることが有用である。


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4.3 

加熱オーブン  加熱オーブンは,シングルチャンバタイプで,IEC 60216-4-1 に規定する温度分布を

もつものとする。

4.4 

光学計測器  計測器は,倍率 10∼20 倍の光学レンズで,校正した目盛(レチクル)付きレンズ又は

XY 軸移動テーブル方式になっているものとする。照明装置は,圧子を押し付けた面を照らすために用い

る。

試験片 

製品からの切出しによってほぼ平行な上下両面をもつことが可能な場合は,厚さ 2.5 mm 以上の試験片

を作製する。必要な場合は,2 枚以上重ね合わせることで,その厚さの試験片を用いてもよい。平行な面

をもつ試験片を切り出すことが不可能な場合は,直接圧子に接する試験片の下面と試験片受台との間にす

き間のないように注意する。試験片は,一辺が 10 mm 以上の正方形又は直径が 10 mm 以上の円形とする。

製品から切り出した試験片を用いることが実際上不可能な場合は,平板をその試験片として用いてもよ

い。その平板の寸法は,縦横がそれぞれ 10 mm 以上又は直径 10 mm 以上で,厚さ 3.0 mm±0.5 mm とする。

注記 1  平板を作製するために用いる成形方法が,その製品の試験片の部分を作製するために用いる

成形方法と大幅に変わらないように注意する。

注記 2  3 枚の試験片が必要となることがある。

試験片の状態調節 

製品規格に規定がない場合には,試験片は,温度 15  ℃∼30  ℃,相対湿度 45  %∼75  %の雰囲気中で,

24 時間以上放置する。

注記  その機械的特性が吸水率又は温度によって著しく影響を受けるような材料については,より精

密な条件又は別の条件を規定してもよい。 

試験手順 

7.1  製品規格で規定する温度(許容差±2  ℃)の加熱オーブン(4.3 参照)中で試験を行う。加熱オーブ

ン,試験片受台及び負荷装置は,24 時間又は熱平衡に達する時間のどちらか短い方の時間(熱平衡条件)

試験温度に放置する。 

熱平衡条件に到達した後,試験片受台の上面が水平になるようにして,その中心付近に試験片を設置す

る。試験片の中心付近に圧子を静かに載せる。試験中,下方向以外に圧子が移動しないように十分に注意

する。

加熱オーブン及び試験片受台の大幅な温度の低下がないように,試験片の設置は,短時間で行う。

60

+2 
  0

分間加熱後,試験片から圧子を取り除き,10 秒以内に 20  ℃± 5  ℃の水中に試験片を浸す。6 分±2

分間後に水から試験片を取り出し,付着している水をすべて除去する。

7.2  試験片を水から取り出してから 3 分以内に,4.4 に規定する光学計測器を用いて,図 に示すように,

へこみ部分の直径 を小数点 1 けたまで測定する。圧子の侵入によるへこみ部分の直径 は,最大径とす

る。

圧子の侵入によって生じた球状のへこみ部分(直径 d)は,

図 2d に示す試験片の変形部分を含まない。

測定に疑義のある場合は,その他の 2 枚の試験片で更に試験を 2 回行い,その両方の測定結果で箇条 

評価を行う。

注記  試験片が水平に設置されていない場合,装置若しくは試験片の移動,ガラス強化プラスチック



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のような均一でない材料又は加熱オーブン近くの外部振動によっては,へこみ部分の形状が円

形にならない可能性がある。

寸法 は,圧子先端の球面と試験片の変曲点との間の最大寸法。

図 2a 

図 2b 

図 2c 

図 2d 

注記  の値に関して疑義がある場合は,試験片の切断面で測定するとよい。 

図 2−ボールプレッシャー試験における材料変形の例 

観察及び測定 

次の項目を,観察又は測定し記録する。

−  試験片の由来(製品,部品から切り出したものか,試験のために作成したものか)

−  材料の種類又は製品,部品に関する記述

−  試験片の厚さ(重ね合わせた試験片の場合は,その枚数)

−  試験片上の試験した位置

−  状態調節の詳細(例えば,温度,湿度,放置時間など)

−  試験温度

−  へこみ部分の直径 の値


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試験結果の評価基準 

へこみ部分の直径 が 2.0 mm 以下の場合には,合格とする。

10  製品規格に規定する事項 

必要がある場合には,製品規格は,次の事項を規定する。

a)  要求する状態調節(箇条 参照) 

b)  試験する表面及び圧子を当てる点(7.1 参照)

c)  試験温度(7.1 参照)



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附属書 A

(参考)

ボールプレッシャー試験と

JIS K 7206 ビカット軟化温度試験

[1]

との相関性

序文 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

ビカット軟化温度の測定結果をボールプレッシャー試験結果に変換するための相関係数を求めるために,

膨大な研究が行われた

[2] [3]

。この研究において,特に日本は活動的であった。

しかし,得られた結果が有用である一方,現在,すべてのプラスチック材料並びに工業的に使用されて

いる多くの添加剤及び充てん剤に共通して用いるための,一つの相関係数を決定するには至らなかった。


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附属書 B

(参考)

へこみ深さによる方法

序文 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

へこみの直径を測定する方法と結果が一致する代替方法として,へこみ深さを測定する方法を確立する

ための膨大な研究が行われた

[2]

。研究結果は,へこみ深さによる方法が直径による方法よりもわずかに再

現性が低いことが分かり,へこみ深さによる方法をこの規格に取り入れる正当な理由がないことが分かっ

た。



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附属書 C 
(参考)

ボールプレッシャー試験装置製造業者

序文 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

ボールプレッシャー試験装置製造業者及び供給元の最新のリストは,IEC TC89 の事務局及び

IECEE-CTL(試験機関委員会)の事務局が管理している。両者の連携は,IEC  ディレクトリ(Directory)

又は IEC ウェブサイト(http://www.iec.ch)で知ることができる。

参考文献  

[1]  JIS K 7206:1999  プラスチック−熱可塑性プラスチック−ビカット軟化温度(VST)試験方法

注記  対応国際規格:ISO 306:1994,Plastics−Thermoplastic materials−Determination of Vicat softening

temperature (VST) (MOD)

[2]  電気用品に使用されるプラスチックの 0.1 mm 軟化温度及び試験方法に関する報告書 (1987)

社団法人日本合成樹脂技術協会

[3]  電気用品に使用されるプラスチックの熱軟化温度に及ぼす吸湿の影響に関する報告書 (1990)

社団法人日本合成樹脂技術協会