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C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

(1)

目  次

ページ

序文 

1

440.1

  適用範囲 

1

440.2

  引用規格 

1

441

  (空白) 

3

442

  高圧系統地絡故障及び低圧系統故障による一時的過電圧からの低圧設備の保護 

3

442.1

  適用の範囲 

3

442.2

  高圧系統の地絡故障時間中の低圧系統の過電圧 

4

442.3

  TN 系統及び TT 系統における中性線の欠落の場合の商用周波ストレス電圧

7

442.4

  中性線がある IT 系統内に地絡故障が発生した場合の商用周波ストレス電圧 

7

442.5

  線導体と中性線との間に短絡故障が発生した場合の商用周波ストレス電圧

7

443

  大気現象又は開閉による過電圧に対する保護 

7

443.1

  一般事項 

7

443.2

  インパルス耐電圧(過電圧カテゴリ)の分類 

8

443.3

  過電圧抑制のための措置

9

443.4

  機器の必要なインパルス耐電圧 

10

444

  電磁的影響に対する手段 

11

444.1

  一般事項 

11

444.2

  (空白) 

11

444.3

  用語及び定義

11

444.4

  電磁障害の低減

12

444.5

  接地及び等電位ボンディング 

28

444.6

  回路の分離 

32

444.7

  ケーブル配線方式 

34

445

  不足電圧保護

37

445.1

  一般要求事項

37

附属書 A(参考)442.1 及び 442.1.2 に関する解説[JIS C 60364-4-44:2006 の附属書 A] 

38

附属書 B(参考)サージ保護装置による架空電線路への過電圧抑制に関する指針 

39

附属書 C(規定)規約長さ の決定

40

参考文献

42


C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人電気設備

学会(IEIEJ)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき

との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これ

によって,JIS C 60364-4-44:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 0364

及び JIS C 60364 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 60364-1

  第 1 部:基本的原則,一般特性の評価及び用語の定義

JIS C 60364-4-41

  第 4-41 部:安全保護−感電保護

JIS C 60364-4-42

  第 4-42 部:安全保護−熱の影響に対する保護

JIS C 60364-4-43

  第 4-43 部:安全保護−過電流保護

JIS C 60364-4-44

  第 4-44 部:安全保護−妨害電圧及び電磁妨害に対する保護

JIS C 60364-5-51

  第 5-51 部:電気機器の選定及び施工−一般事項

JIS C 60364-5-52

  第 5-52 部:電気機器の選定及び施工−配線設備

JIS C 60364-5-53

  第 5-53 部:電気機器の選定及び施工−断路,開閉及び制御

JIS C 60364-5-54

  第 5-54 部:電気機器の選定及び施工−接地設備,保護導体及び保護ボンディング

導体

JIS C 60364-5-55

  第 5-55 部:電気機器の選定及び施工−その他の機器

JIS C 60364-6

  第 6 部:検証

JIS C 0364-7-701

  第 7-701 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−バス又はシャワーのある場

JIS C 0364-7-702

  第 7 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項  第 702 節:水泳プール及びその

他の水槽

JIS C 0364-7-703

  第 7-703 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−サウナヒータのある部屋及

び小屋

JIS C 0364-7-704

  第 7-704 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−建設現場及び解体現場にお

ける設備

JIS C 0364-7-705

  第 7-705 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−農業用及び園芸用施設

JIS C 0364-7-706

  第 7-706 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−動きを制約された導電性場

JIS C 0364-7-708

  第 7 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項  第 708 節:キャラバンパーク及

びキャラバンの電気設備

JIS C 0364-7-709

  第 7 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項  第 709 節:マリーナ及びレジャ

ー用舟艇


C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

(3)

JIS C 0364-7-711

  第 7 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項  第 711 節:展示会,ショー及び

スタンド

JIS C 0364-7-712

  第 7-712 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−太陽光発電システム

JIS C 0364-7-713

  第 7 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項  第 713 節:家具

JIS C 0364-7-714

  第 7 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項  第 714 節:屋外照明設備

JIS C 0364-7-715

  第 7-715 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−特別低電圧照明設備

JIS C 0364-7-717

  第 7-717 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−移動形又は運搬可能形ユニ

ット

JIS C 0364-7-740

  第 7-740 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−催し物会場,遊園地及び広

場の建造物,娯楽装置及びブースの仮設電気設備

JIS C 0364-7-753

  第 7-753 部:特殊設備又は特殊場所に関する要求事項−床暖房及び天井暖房設備


日本工業規格

JIS

 C

60364-4-44

:2011

(IEC 60364-4-44

:2007

)

低圧電気設備−第 4-44 部:安全保護−

妨害電圧及び電磁妨害に対する保護

Low-voltage electrical installations-Part 4-44: Protection for safety-

Protection against voltage disturbances and electromagnetic disturbances

序文 

この規格は,2007 年に第 2 版として発行された IEC 60364-4-44 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

440.1 

適用範囲 

この規格は,特定のさまざまな理由によって生じる妨害電圧及び電磁妨害の事象中での電気設備の安全

に関する要求事項について規定する。

妨害電圧及び電磁妨害が電力供給系統を経て電気設備の中又は電気設備間に伝導するかもしれないが,

この規格は,電力会社の配電系統又は電気事業者の発電及び送電系統への適用は意図していない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60364-4-44:2007

, Low-voltage electrical installations − Part 4-44: Protection for safety −

Protection against voltage disturbances and electromagnetic disturbances(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。

440.2 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 5381

規格群

注記  対応国際規格:IEC 61643 (all parts),Low-voltage surge protective devices(IDT)

JIS C 6950-1

  情報技術機器−安全性−第 1 部:一般要求事項

注記  対 応 国際 規格 : IEC 60950-1, Information technology equipment− Safety− Part 1: General

requirements(MOD)

JIS C 60364-1

  低圧電気設備−第 1 部:基本的原則,一般特性の評価及び用語の定義

注記  対応国際規格:IEC 60364-1,Low-voltage electrical installations−Part 1: Fundamental principles,

assessment of general characteristics, definitions(IDT)

JIS C 60364-4-41

  低圧電気設備−第 4-41 部:安全保護−感電保護

注記  対応国際規格:IEC 60364-4-41:2005,Low-voltage electrical installations−Part 4-41: Protection for


2

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

safety−Protection against elctric shock(IDT)

JIS C 60364-5-52

  建築電気設備−第 5-52 部:電気機器の選定及び施工−配線設備

注記  対応国際規格:IEC 60364-5-52,Electrical installations of buildings−Part 5-52: Selection and

erection of electrical equipment−Wiring systems(IDT)

JIS C 60364-5-54

  建築電気設備−第 5-54 部:電気機器の選定及び施工−接地設備,保護導体及び保

護ボンディング導体

注記  対応国際規格:IEC 60364-5-54:2002,Electrical installations of buildings−Part 5-54: Selection and

erection of electrical equipment − Earthing arrangement, protective conductors and protective

bonding conductors(IDT)

JIS C 60364-6

  低圧電気設備−第 6 部:検証

注記  対応国際規格:IEC 60364-6,Low-voltage electrical installations−Part 6: Verification(IDT)

JIS C 60664-1

  低圧系統内機器の絶縁協調−第 1 部:基本原則,要求事項及び試験

注記  対応国際規格:IEC 60664-1,Insulation coordination for equipment within low-voltage systems−

Part 1: Principles, requirements and tests(IDT)

JIS C 61000-6-1

  電磁両立性−第 6-1 部:共通規格−住宅,商業及び軽工業環境におけるイミュニテ

注記  対応国際規格:IEC 61000-6-1,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-1: Generic standards

−Immunity for residential, commercial and light-industrial environments(IDT)

JIS C 61000-6-2

  電磁両立性−第 6-2 部:共通規格−工業環境におけるイミュニティ

注記  対応国際規格:IEC 61000-6-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-2: Generic standards

−Immunity for industrial environments(MOD)

JIS C 61558-2-1

  変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第 2-1 部:一般用

複巻変圧器の個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61558-2-1,Safety of power transformers, power supplies, reactors and similar

products−Part 2-1: Particular requirements and tests for separating transformers and power supplies

incorporating separating transformers and general applications(MOD)

JIS C 61558-2-4

  変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第 2-4 部:一般用

絶縁変圧器の個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61558-2-4,Safety of power transformers, power supplies, reactors and similar

products−Part 2-4: Particular requirements for isolating transformers for general use(MOD)

JIS C 61558-2-6

  変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第 2-6 部:一般用

安全絶縁変圧器の個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61558-2-6,Safety of power transformers, power supplies, reactors and similar

products−Part 2-6: Particular requirements for safety isolating transformers for general use(MOD)

JIS Z 9290-4

  雷保護−第 4 部:建築物内の電気及び電子システム

注記  対応国際規格:IEC 62305-4,Protection against lightning−Part 4: Electrical and electronic systems

within structures(IDT)

IEC 60038:1983

,IEC standard voltages

IEC 60050-604:1987

,International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 604: Generation, transmission and

distribution of electricity−Operation


3

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

IEC 61000-2-5:1995

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 2: Environment−Section 5: Classification

of electromagnetic environments−Basic EMC publication

IEC 61000-6-3

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-3: Generic standards−Emission standard for

residential, commercial and light-industrial environments

IEC 61000-6-4

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-4: Generic standards−Emission standard for

industrial environments

IEC 61558-2-15

,Safety of power transformers, power supply units and similar−Part 2-15: Particular

requirements for isolating transformers for the supply of medical locations

IEC 61936-1

,Power installations exceeding 1 kV a.c.−Part 1: Common rules

IEC 62305-1

,Protection against lightning−Part 1: General principles

IEC 62305-3

,Protection against lightning−Part 3: Physical damage to structures and life hazard

441 

(空白) 

この箇条は,将来のために設けてある。

442 

高圧系統地絡故障及び低圧系統故障による一時的過電圧からの低圧設備の保護 

注記  ここでいう高圧には,我が国の高圧及び特別高圧を含む。

442.1 

適用の範囲 

この規定では,次の事項における低圧設備の安全のための要求事項を規定する。

−  低圧設備に電力供給する変電所内での,高圧系統と大地との間の地絡故障

−  電力供給回路における低圧系統の中性線の欠落

−  線導体と中性線との間の短絡

−  低圧 IT 系統の線導体の地絡故障

変電所の接地設備に関する要求事項は,IEC 61936-1 の規定による。

442.1.1 

一般要求事項 

箇条 442 は,

高圧線及び高圧/低圧変電所内での高圧線と大地との間の地絡故障について規定しており,

それは変電所設備の設計者及び施工者のための規定となる。高圧系統に関する次の情報を得ることが必要

である。

−  系統接地の種類

−  地絡故障電流の最大レベル

−  接地設備の抵抗

442.1

に規定する四つの場合は,IEC 60050-604 に定義するように最も過酷な一時的過電圧を一般に引き

起こすと考えられることから,次の事項について検討する。

−  高圧系統と大地との間の地絡故障(442.2 参照)

−  低圧系統の中性線の欠落(442.3 参照)

−  低圧 IT 系統の地絡故障(442.4 参照)

−  低圧設備内の短絡(442.5 参照)

442.1.2 

記号 


4

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

箇条 442 では,次の記号を使用する(

図 44.A1 参照)。

I

E

: 変電所の接地設備を通して流れる高圧系統の地絡故障電流

R

E

:変電所の高圧機器用接地設備の抵抗

R

A

:低圧設備機器の露出導電性部分へ接続する接地設備の抵抗

R

B

:変電所の接地設備と低圧系統中性点の接地設備とが電気的に独立している低圧系統に対して,低圧

系統の中性点へ接続する接地設備の抵抗

U

o

:TN 及び TT 系統では交流公称対地電圧の実効値,IT 系統では線導体と中性線又は適用によっては

中間線との間の交流公称電圧

U

f

: 故障の継続時間中に低圧系統内の露出導電性部分と大地との間に発生する商用周波故障電圧

U

1

:故障の継続時間中に変電所の低圧側の線導体と高圧側の露出導電性部分との間に発生する商用周波

ストレス電圧

U

2

:故障の継続時間中に低圧設備の線導体と低圧機器の露出導電性部分との間に発生する商用周波スト

レス電圧

注記 1  商用周波ストレス電圧(U

1

及び U

2

)は,低圧機器の絶縁部分にまたがって生じる電圧,

及び低圧系統に接続しているサージ保護装置にまたがって生じる電圧である。

次の追加記号は,低圧設備用機器の露出導電性部分を,変電所の接地設備から電気的に分離している接

地設備に接続している IT 系統に対して用いる。

I

h

: 高圧系統の故障及び低圧設備内の第 1 故障の時間中に低圧設備用機器の露出導電性部分に接続する

接地設備を介して流れる故障電流(

表 44.A1 参照)

I

d

: JIS C 60364-4-41 の 411.6.2 に従って,低圧設備内の第 1 故障の時間中に低圧設備の露出導電性部分

に接続する接地設備を介して流れる故障電流(

表 44.A1 参照)

Z

:  低圧系統と接地設備との間のインピーダンス(例えば,絶縁監視装置の内部インピーダンス,人為

的中性点のインピーダンス)

注記 2  二つ以上の接地設備において,一つの接地系の地絡事故によって発生する電位上昇がそ

の他の接地設備に容認できないほどの電位上昇を引き起こさない場合,その接地系は電

気的に独立していると考えてよい(IEC 61936-1 参照)

442.2 

高圧系統の地絡故障時間中の低圧系統の過電圧 

変電所の高圧側の地絡の場合,次の種類の過電圧が低圧設備に影響する可能性がある。

−  商用周波故障電圧(U

f

−  商用周波ストレス電圧(U

1

及び U

2

表 44.A1 に,各接地系統における異なる種類の過電圧の算出方法を示す。

注記 1  表 44.A1 は,中性点がある IT 系統だけを扱う。中性点がない IT 系統に関しては,それに応

じて計算式を調整する。


5

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

低圧設備

変電所

U

2

 

U

1

高圧

低圧

L1

L2

L3

N

又は PEN

又は

I

E

 

R

E

 

R

B

 

R

A

 

U

f

図 44.A1−変電所及び低圧設備の大地への接続に関する代表的な系統の一例 

並びに地絡故障の場合の発生過電圧

高圧系統の接地設備と低圧系統の接地設備とが互いに近接している場合,次の二つの実施方法が現在,

用いられている。

−  全ての高圧系統接地設備(R

E

)と低圧系統接地設備(R

B

)との相互接続

−  低圧系統接地設備(R

B

)と高圧系統接地設備(R

E

)との分離

一般的に用いられている方法は,相互接続である。高圧系統接地設備によって低圧系統接地設備を保護

している区域内の場合,高圧系統接地設備と低圧系統接地設備とは,相互接続しなければならない(IEC 

61936-1

参照)

注記 2  異なる種類の接地系統(TN,TT 及び IT)を JIS C 60364-1 に規定する。

表 44.A1−低圧系統内の商用周波ストレス電圧及び商用周波故障電圧

接地系統

の種類

接地接続の種類

U

1

U

2

U

f

R

E

と R

B

とを接続

U

o

a)

R

E

×I

E

U

o

 0

a)

TT

R

E

と R

B

とを分離

R

E

×I

E

U

o

U

o

a)

 0

a)

R

E

と R

B

とを接続

U

o

a)

U

o

a)

R

E

×I

E

b)

TN

R

E

と R

B

とを分離

R

E

×I

E

U

o

U

o

a)

 0

a)

U

o

a)

R

E

×I

E

U

o

 0

a)

R

E

と とを接続

R

E

と R

A

とを分離

U

o

×

3

R

E

×I

E

U

o

×

3

R

A

×I

h

U

o

a)

U

o

a)

R

A

×I

E

R

E

と とを接続

R

E

と R

A

とを相互接続

U

o

×

3

U

o

×

3

R

A

×I

E

R

E

×I

E

U

o

U

o

a)

 0

a)

IT

R

E

と とを分離

R

E

と R

A

とを分離

R

E

×I

E

U

o

×

3

U

o

×

3

R

A

×I

d

設備内に地絡故障がある場合。

a)

  検討の必要なし。

b)

  442.2.1 の第 2 段落参照。


6

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

注記 3  U

1

及び U

2

に関する要求事項は,一時的商用周波過電圧に関する低圧機器の絶縁に対する設

計基準から導き出した(

表 44.A2 参照)。

注記 4  中性線を変電所の接地設備に接続している系統では,このような一時的商用周波過電圧が,

機器が建築物の外にある場合の接地したエンクロージャ内に収納していない絶縁に加わるこ

ともありえる。

注記 5  表中の TT 系統及び TN 系統において,表記の“接続”及び“分離”は,R

E

と R

B

との間の電

気的接続を指す。IT 系統に関しては,R

E

と との間の接続及び R

E

と R

A

との間の電気的接続

を指す。

442.2.1 

商用周波故障電圧の大きさ及び継続時間 

露出導電性部分と大地との間の低圧設備内に発生する故障電圧 U

f

表 44.A1 で計算した値)の大きさ及

び継続時間は,故障の継続時間中に関して,

図 44.A2 の曲線から得られる U

f

の値を超えてはならない。

一般に,低圧系統の PEN 導体は,複数箇所で大地へ接続している。この場合,総合抵抗値は,減少する。

これらの多重接地 PEN 導体に関して,U

f

は次の式によって算出できる。

U

f

=0.5 R

E

×I

E

図 44.A2−高圧系統の地絡故障による許容故障電圧

注記  図 44.A2 に示す曲線は,IEC 61936-1 から引用した。確率的及び統計的な根拠を基に,この曲

線は,低圧系統の中性線を変電所の接地設備にだけ接続している単純で最悪の場合に対する危

険性の下限レベルを示している。その他の場合に関する指針は,IEC 61936-1 に示されている。

442.2.2 

商用周波ストレス電圧の大きさ及び継続時間 

高圧系統中の地絡故障による低圧設備内にある低圧機器の

表 44.A1 で求めた商用周波ストレス電圧(U

1

及び U

2

)の大きさ及び継続時間は,

表 44.A2 に示す要求事項を超えてはならない。


7

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

表 44.A2−許容商用周波ストレス電圧

高圧系統中の地絡故障の継続時間

低圧設備内の機器における許容商用周波ストレス電圧

>5 s

U

o

+250 V

≦5 s

U

o

+1 200 V

中性線のない系統においては,U

o

は,線間電圧とする。

注記 1  表の 1 行目は,長い遮断時間をもつ,高圧系統についてである。例えば,中性点非接地及

び共振接地の高圧系統。表の 2 行目は,短い遮断時間をもつ,高圧系統についてである。

例えば,低インピーダンス接地の高圧系統。両行は,ともに一時的商用周波過電圧に関す
る低圧機器の絶縁のための設計基準についてである(JIS C 60664-1 参照)

注記 2  中性線を,変電所の接地設備に接続している系統では,機器が建築物の外にあり,接地し

たエンクロージャ内に収納していない場合は,このような一時的商用周波過電圧が絶縁に
加わることも予期しなければならない。

442.2.3 

制限電圧の算出に関する要求事項 

表 44.A1 による場合,許容商用周波ストレス電圧は,表 44.A2 の値を超えてはならない。

表 44.A1 による場合,許容商用周波故障電圧は,図 44.A2 の値を超えてはならない。

442.2.1

及び 442.2.2 の要求事項は,電力会社の配電系統から低圧で電力供給を受けている場合の設備に

ついて満足できるものとみなす。

上記要求事項を満足するために,高圧系統の管理者と低圧系統の施工者との間の調整が必要である。上

記要求事項への適合は主として,変電所の施工者,所有者又は管理者の責任となる。また,IEC 61936-1

の要求事項への適合も変電所の施工者,所有者又は管理者の責任となるため,U

1

U

2

及び U

f

の計算は,

一般的に低圧設備の施工者には必要ない。

上記要求事項を満足するための手段は,例えば,次のとおりである。

−  高圧系統と低圧系統との間の接地設備の分離

−  低圧系統接地の変更

−  接地抵抗 R

E

の低減

442.3 TN

系統及び TT 系統における中性線の欠落の場合の商用周波ストレス電圧 

多相系統の中性線が遮断された場合,線導体と中性線との間の電圧と同様に,基礎絶縁,二重絶縁及び

強化絶縁に対しても一時的に線間電圧が加わるという事実を考慮しなければならない。これらのストレス

電圧は,U= 3 U

o

にまで達することがある。

442.4 

中性線がある IT 系統内に地絡故障が発生した場合の商用周波ストレス電圧 

IT 系統の線導体が偶然に接地した場合,線導体と中性線との間の電圧を定格電圧とする絶縁又は構成部

品は,線間電圧が一時的に加わり得るという事実を考慮しなければならない。これらのストレス電圧は,

U

= 3 U

o

にまで達することがある。

442.5 

線導体と中性線との間に短絡故障が発生した場合の商用周波ストレス電圧 

線導体と中性線との間の低圧設備内に短絡が発生した場合,その他の線導体と中性線との間の電圧は,

最長 5 秒間に 1.45×U

o

の値に達し得るという事実を考慮しなければならない。

443 

大気現象又は開閉による過電圧に対する保護 

443.1 

一般事項 

この箇条では,供給配電系統によって伝ぱ(播)される大気現象による過渡過電圧及び開閉過電圧に対


8

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

する電気設備の保護を取り扱う。

一般に,開閉過電圧は,大気現象による過電圧よりは低いため,通常大気現象による過電圧保護に関す

る要求事項を満足すれば開閉過電圧保護も満足できる。

注記 1  測定に関する統計的評価は,過電圧カテゴリ II のレベルよりも高い開閉過電圧の危険性は低

いということを示している(443.2 参照)

設備の源点に現れる可能性のある過電圧,予想雷雨日数並びにサージ保護装置の位置及び特性について

考慮し,過電圧のストレスによって起こる事象の発生確率を,人体及び財産の安全,更に電気供給の継続

性に対する許容レベルにまで低減させなければならない。

過渡過電圧の値は,配電系統の種類(地中線又は架空線)

,設備の源点から電源側のサージ保護装置の有

無及び配電系統の電圧レベルに依存する。

この箇条は,過電圧保護が本質的抑制を適用する場合,又は保護抑制によって保証される場合について

の指針を規定する。この箇条に適合する保護を備えない場合は,絶縁協調は保証されず,過電圧による危

険性を評価しなければならない。

この箇条は,直撃雷又は近傍雷による過電圧の事例には適用しない。直撃雷による過渡過電圧に対する

保護については,JIS C 5381(規格群)

JIS Z 9290-4IEC 62305-1 及び IEC 62305-3 を適用する。この箇

条は,データ伝送システムを経由する過電圧は含まない。

注記 2  大気現象による過渡過電圧に関しては,接地系統と非接地系統との区別はしない。

注記 3  設備の外部で発生し電源網から伝ぱ(播)する開閉過電圧については,検討中である。

注記 4  過電圧による危険性は,IEC 61662:1995 及びその Amendment 1 で検討している。

443.2 

インパルス耐電圧(過電圧カテゴリ)の分類 

443.2.1 

インパルス耐電圧(過電圧カテゴリ)の分類の目的 

注記 1  過電圧カテゴリは,絶縁協調のために電気設備の範囲内で決定する。また,インパルス耐電

圧をもつ機器について関連する分類を規定している(

表 44.B 参照)。

注記 2  定格インパルス耐電圧とは,

JIS C 60664-1 の 3.9.2(定格インパルス電圧)による。

]過電圧

に対する機器の絶縁の規定耐電圧性能を表すもので,機器又はその一部分に対して製造業者

が表示したインパルス耐電圧である。

インパルス耐電圧(過電圧カテゴリ)は,幹線から直接充電する機器の分類に用いる。

公称電圧によって選定する機器に対するインパルス耐電圧は,利用の継続性及び故障の許容可能な危険

性に関して,機器の有用性の種々のレベルを区別するために規定する。

分類したインパルス耐電圧で機器の選定を行うことによって,

故障の危険性を許容レベルにまで低減し,

設備全体の絶縁協調が達成できる。

注記 3  供給配電系統から伝ぱ(播)する過渡過電圧は,ほとんどの設備の末端で顕著に減衰しない。

443.2.2 

機器のインパルス耐電圧と過電圧カテゴリとの関連性 

過電圧カテゴリ IV に該当するインパルス耐電圧をもつ機器は,設備の源点又はその近傍,例えば,主

分電盤の電源側での使用に適している。

カテゴリ IV の機器は,必要とする高い信頼性を提供する非常に高いインパルス耐電圧性能をもってい

る。

注記 1  このような機器の例としては,電力量計,一次側過電流保護器及びリップル抑制装置がある。

過電圧カテゴリ III に該当するインパルス耐電圧をもつ機器は,高い利用性を備えていて,主分電盤を含

む固定形設備の負荷側での使用に適している。


9

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

注記 2  このような機器の例としては,固定形設備の分電盤,遮断器,配線設備[電線,母線,接続

箱,開閉器及びコンセントを含む(IEC 60050-826 の用語の定義 826-15-01 参照。

,及び工

業用機器並びにその他の機器,例えば,固定形設備に常時接続している据付形電動機がある。

過電圧カテゴリ II に該当するインパルス耐電圧をもつ機器は,電気使用機器に通常要求する普通の利用

等級を備えていて,固定形設備に接続するのに適している。

注記 3  このような機器の例としては,家庭用電気器具及びこれに類する負荷がある。

過電圧カテゴリ I に該当するインパルス耐電圧をもつ機器は,規定のレベルにまで過渡過電圧を抑制す

るために,機器の外部に保護手段を適用する建築物の固定形設備での使用だけにしか適していない。

注記 4  このような機器の例としては,コンピュータ,電子式プログラム付き電気器具などのような

電子回路を内蔵する機器がある。

過電圧カテゴリ I に該当するインパルス耐電圧をもつ機器は,供給配電系統に直接接続してはならない。

443.3 

過電圧抑制のための措置 

過電圧抑制は,次の要求事項によって行う。

443.3.1 

本質的過電圧抑制 

この細分箇条は,443.3.2.2 による危険性評価を用いる場合は適用しない。

設備が,完全に低圧地中系統によって電源を供給され,架空線を含まない場合は,機器のインパルス耐

電圧は

表 44.B に適合すれば十分であり,大気現象による過電圧に対する特別の保護を必要としない。

注記 1  接地した金属シールドをもつ絶縁導体からなる架空ケーブルは,地中ケーブルと同等である

とみなす。

設備が低圧架空電線路によって又はそれを含む線路によって電源を供給され,かつ,雷雨日数が年 25

日以下(AQ 1)である場合は,大気現象による過電圧に対する特別の保護は必要としない。

注記 2 AQ 値に関係なく,より高い信頼性又はより高い危険性(例えば,火災)が想定される場合

には,過電圧保護を必要とすることがある。

両方の場合において,過電圧カテゴリ I のインパルス耐電圧(443.2.2 参照)をもつ機器に対しては,過

渡過電圧保護を考慮しなければならない。

443.3.2 

保護過電圧抑制 

(サムカントリーノートに関する規定は,JIS では不要のため,不採用とした。

全ての場合に,過電圧カテゴリ I によるインパルス耐電圧(443.2.2 参照)をもつ機器に対しては,過渡

過電圧保護を考慮しなければならない。

443.3.2.1 

外的影響の条件に基づく保護過電圧抑制 

設備が架空電線路によって又はそれを含む線路によって電源を供給され,かつ,その場所の雷雨日数が

年 25 日を超える(AQ 2)場合は,大気現象による過電圧に対する保護が必要である。

保護装置の保護レベルは,

表 44.B に示す過電圧カテゴリ II のレベル以下でなければならない。

注記 1  過電圧レベルは,設備の源点付近で架空電線(附属書 参照)又は建築設備のいずれかに設

置する SPD によって抑制することができる。

注記 2  IEC 62305-3 の A.1 によると,落雨日数が 25 日/年は,雷撃頻度が[2.5 回/(km

2

・年)

に等しい。これは次の式から算出できる。

N

g

=0.1 T

d

ここに,

N

g

雷撃頻度[回/(km

2

・年)

T

d

雷雨日数(日/年)


10

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

443.3.2.2 

危険性評価に基づく保護過電圧抑制 

注記 1  一般的な危険性評価の方法は,IEC 61662 に規定している。箇条 443 に関する限り,この方

法の要点の簡略化が受け入れられてきた。それは引込線の臨界長 d

c

及び次に述べる重要性の

レベルに依存する。

次のものは,保護に関する種々の重要性レベルである。

a)

人命に関する重要性,例えば,安全設備,病院の医療機器

b)

公共サービスに関する重要性,例えば,公共サービス,IT センター,博物館の損失

c)

商業又は工業活動に対する重要性,例えば,ホテル,銀行,工場,マーケット,農場

d)

個人のグループに対する重要性,例えば,大形住居建築,教会,事務所,学校

e)

個人に対する重要性,例えば,住居建築,小規模事務所

重要性 a)c)のレベルに対して,過電圧保護を行わなければならない。

注記 2  重要性 a)c)のレベルに対する附属書 による危険性評価計算は,この計算が常に,保護が

必要であるという結論になるので,実施する必要はない。

重要性 d)  及び e)  のレベルに対する保護の必要性は,計算の結果に依存する。計算は,長さ の決定に

関する

附属書 の式を用いなければならない。この長さ は慣例に基づくものであり,規約長と呼ばれる。

保護は,次の場合は必要である。

d

d

c

ここに,

d

当該建築物の給電線路の規約長さ(km)で最大長さ 1 km

d

c

臨界長

d

c

(km)

:重要性 d)  のレベルについては 1/N

g

に等しい。また,重要性 e)  のレベルについては 2/N

g

に等

しい。

ここに,

N

g

頻度[回/(km

2

・年)

この計算で SPD が必要であることを示す場合は,その SPD の保護レベルは

表 44.B に示す過電圧カテゴ

リ II のレベルを超えてはならない。

443.4 

機器の必要なインパルス耐電圧 

機器は,その定格インパルス耐電圧が,

表 44.B に示す必要なインパルス耐電圧より小さくならないよう

に,選定しなければならない。JIS C 60664-1 に従って機器の当該規格で定格インパルス耐電圧を要求する

ことは,各製品規格委員会の責任である。


11

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

表 44.B−機器の必要な定格インパルス耐電圧

設備の公称電圧

a)

V

必要なインパルス耐電圧

c)

kV

三相系統

単相 3 線

系統

設備の源点の機器

(過電圧カテゴリ IV)

幹線及び分岐回路

の機器

(過電圧カテゴリ III)

電気器具及び 
電気使用機器

(過電圧カテゴリ II)

特別に保護される

機器

(過電圧カテゴリ I)

120-240

4  2.5 1.5 0.8

230/400 
277/480

− 6

4

2.5

1.5

400/690

8

6 4 2.5

1 000

12 8 6 4

a)

  IEC 60038 による。

b)

  [対応国際規格の注

b)

のサムカントリーノートに関する規定は,JIS では不要のため,不採用とした。

c)

  このインパルス耐電圧は,線導体と PE との間に適用する。

444 

電磁的影響に対する手段 

444.1 

一般事項 

この箇条は,電磁障害の低減のための基礎的推奨事項について規定する。電磁障害は,電子部品又は電

子回路をもつ機器だけでなく,情報技術システム又は情報技術機器を,妨害又は損傷する可能性がある。

雷,開閉操作,短絡及びその他の電磁現象による電流は,過電圧及び電磁障害を引き起こす可能性がある。

これらの影響は,次の場合に最も深刻である。

−  大規模金属ループが存在する場合

−  異なる電気配線系統が,共通のルートに施設されている場合,例えば,一つの建築物内に電力供給用

及び情報技術機器の信号用の両方の配線系統がある場合

誘導電圧の値は,障害電流の電流変化率(di/dt)及びループの大きさに依存する。

大きな電流変化率(di/dt)をもつ大電流(例えば,エレベータの起動電流又は整流器によって制御する

電流)を流す電力ケーブルは,情報技術システムの電線に過電圧を誘起することがあり,その過電圧は,

情報技術機器又は類似の電気機器に影響又は損傷を与える可能性がある。

医用室内又はその近傍において,電気設備に伴う電界又は磁界は,医用電気機器に障害を与える可能性

がある。

この箇条は,建築物の建築家並びに建築電気設備の設計者及び施工者に,電磁的影響を制限する施工の

概念に関する情報を提供する。ここでは,電磁妨害につながるような影響を低減するために,基本的な検

討項目を示す。

444.2 

(空白) 

この細分箇条は,将来のために設けてある。

444.3 

用語及び定義 

基本的定義については,JIS C 60364-1 を参照。この箇条で用いる主な用語及び定義は,次による。

444.3.1

ボンディングネットワーク,BN(bonding network)

直流(DC)から低いラジオ周波数(RF)に至る周波数において,電子システムのための“電磁遮蔽”

を行う相互に結合した導電性構造物の集合体。

ETS 300 253:1995 の 3.2.2


12

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

注記  用語“電磁遮蔽”は,電磁エネルギーの通過を拡散,遮断又は阻止する構造物を意味する。一

般に,BN を大地に接続する必要はないが,この規格での BN は大地に接続することとする。

444.3.2

ボンディングリング導体,BRC(bonding ring conductor)

閉鎖リング状の接地母線導体。

EN 50310:2000 の 3.1.3

注記  通常は,ボンディングネットワークの一部としてのボンディングリング導体は,その性能を改

善するために CBN に多点に接続している。

444.3.3

共通等電位ボンディングシステム(common equipotential bonding system)

共通ボンディングネットワーク,CBN(common bonding network)

保護等電位ボンディング及び機能的等電位ボンディングの両方の機能をもつ等電位ボンディングシステ

ム。

IEV 195-02-25

444.3.4

等電位ボンディング(equipotential bonding)

等電位性の確立を目的とし,導電性部分間を電気的に接続する手段。

IEV 195-01-10

444.3.5

接地極ネットワーク(earth-electrode network),[ground-electrode network (US)]

複数の接地極及びそれらの相互接続だけからなる接地設備の部分。

IEV 195-02-21

444.3.6

メッシュ状ボンディングネットワーク,MESH-BN(meshed bonding network)

全ての関連する機器のフレーム,ラック及びキャビネット並びに通常直流の電力帰線導体を一緒に接続

するとともに,多くの点で CBN に接続し,かつ,メッシュの形態をもつボンディングネットワーク。

ETS 300 253:1995 の 3.2.2

注記 MESH-BN は,CBN を拡大したものである。

444.3.7

バイパス等電位ボンディング導体,並列接地導体,PEC(by-pass equipotential bonding conductor/parallel

earthing conductor)

遮蔽層を流れる電流を制限する目的で,信号用電線及び/又はデータ用電線の遮蔽層と並列に接続した

接地導体。

444.4 

電磁障害の低減 

電気機器への電気的及び磁気的影響を低減するために,電気設備の設計者及び施工者は,次に規定する

手段について考慮しなければならない。

適切な EMC 規格の要求事項又は関連製品規格の EMC 要求事項を満足する電気機器だけを使用すること

が望ましい。

444.4.1 

電磁障害の発生源 

電磁的影響に対して敏感な電気機器を,次のような電磁妨害の潜在的発生源に接近して設置しないこと


13

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

が望ましい。

−  誘導性負荷の開閉装置

−  電動機

−  蛍光灯照明

−  溶接機

−  コンピュータ

−  整流器

−  チョッパ

−  周波数変換器/レギュレータ

−  エレベータ

−  変圧器

−  配電盤

−  配電用母線

444.4.2 

電磁障害を低減するための手段 

次の手段が電磁障害を低減する。

a)

電磁的影響に敏感な電気機器に対しては,伝導する電磁現象との電磁両立性を改善するために,サー

ジ保護装置及び/又はフィルタを用いることが望ましい。

注記  フィルタの設置によって,高周波の漏れ電流が増大するおそれがある。

b)

ケーブルの金属製被覆は,CBN に接続することが望ましい。

c)

電力用,信号用及びデータ回路用配線の共通ルートを選定する場合は,誘導性ループを避けることが

望ましい。

d)

電力用電線及び信号用電線は,分離して配置し,実施可能な場所では相互に直角に交差させることが

望ましい(444.6.3 参照)

e)

保護導体への誘導電流を低減するために同軸ケーブルを用いる。

f)

周波数制御電動機運転の変換装置と電動機との間の電気的接続のための平衡形多心ケーブル(例えば,

分離した保護導体を含む遮蔽層付き電線)を用いる。

g)

製造業者の説明書の EMC 要求事項に従った信号用電線及びデータ用電線の使用。

h)

雷保護システムを設置する場合は,次による。

−  電力用電線及び信号用電線は,最小離隔距離の確保又は遮蔽層を用いることによって,雷保護シス

テム(LPS)の引下げ導体から分離しなければならない。最小離隔距離は,IEC 62305-3 に従って

LPS の設計者が決めなければならない。

−  電力用電線及び信号用電線の金属製被覆又はシールドは,JIS Z 9290-4 及び IEC 62305-3 に規定す

る雷保護の要求事項に従ってボンディングすることが望ましい。

i)

遮蔽層付信号用電線又はデータ用電線を用いる場合は,接地した信号用電線又はデータ用電線の遮蔽

層及び心線を経由して流れる電力系統からの故障電流を制限するように注意することが望ましい。例

えば,遮蔽層を強化するためのバイパス等電位ボンディング導体などの追加導体を必要とすることが

ある(

図 44.R1 参照)。


14

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

遮蔽層強化のためのバイパス導体

I

故障

図 44.R1−共通等電位ボンディングシステムとするための遮蔽強化用のバイパス導体

注記 1  信号用電線又はデータ用電線の被覆に近接するバイパス導体の使用は,大地へ保護導体に

よってだけ接続している機器に関連するループ面積をも低減する。この方法は,雷電磁イ

ンパルス(LEMP)の電磁妨害を大幅に低減する。

j)

遮蔽した信号用電線又はデータ用電線が,TT 系統から電力供給する複数の建築物に共通である場合

は,バイパス等電位ボンディング導体を用いることが望ましい(

図 44.R2 参照)。バイパス導体は,銅

で 16 mm

2

又は同等の最小断面積のものでなければならない。同等の断面積は,JIS C 60364-5-54 

544.1

(主接地端子に接続するための保護ボンディング導体)に従った寸法でなければならない。

L1

L2

L3

代替又はバイパス等電位
ボンディング導体

遮蔽した信号線

建築物 1

N

建築物 2

建築物 3

図 44.R2TT 系統における代替又はバイパス等電位ボンディング導体の例

注記 2  接地したシールド線を信号帰線として用いる場合は,二重同軸ケーブルを用いる。

注記 3  JIS C 60364-4-41 の 411.3.1.2 の最終段落と一致しない場合は,当該電線を主等電位ボンデ

ィングへ接続をしないことによって全ての危険を避けることは,所有者又は管理者の責任

であることに留意する。

注記 4  大規模公共通信網における対地電位差の問題は,他の手段を採用することができる通信網

管理者の責任である。

(対応国際規格の

注記 のサムカントリーノートに関する記載は,JIS では不要のため,不採用と

した。

k)

等電位ボンディングの接続は,次のような方法によって,できる限り低いインピーダンスにすること

が望ましい。


15

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

−  できるだけ短くする。

−  径路の 1 m 当たりの誘導性リアクタンス及びインピーダンスが低くなるような断面の形状を用い

る。例えば,幅に対する厚さの比率が 5 対 1 となるボンディング用編組線。

l)

接地母線が,建築物内の相当数の情報技術設備の等電位ボンディングシステムの支援を目的とする場

合(444.5.7 による)には,閉鎖リングとして施設してもよい。

注記 5  通信産業の建築物には,この手段を適用することが望ましい。

444.4.3 TN

系統 

電磁的影響を最小にするために,次の細分箇条を適用する。

444.4.3.1 TN-C

系統は,相当数の情報技術機器があるか又は施設する可能性のある既存の建築物には永く

継続させないことが望ましい。

TN-C 系統は,相当数の情報技術機器があるか又は施設する可能性のある新築建築物には用いてはなら

ない。

注記  全ての TN-C の設備は,建築物の負荷電流又は故障電流が等電位ボンディングを通して建築物

の中の金属性施設及び構造体に流れやすい。

444.4.3.2

公共の低圧配電網から電力供給し,かつ,相当数の情報技術機器があるか又は施設する可能性

のある既存の建築物においては,

設備の源点の負荷側には TN-S 系統を施設することが望ましい

図 44.R3A

参照)

新築の建築物において TN 系統を用いる場合は,設備の源点の負荷側には TN-S 系統を施設しなければ

ならない(

図 44.R3A 参照)。

注記  IEC 62020 に適合する漏電電流監視装置(RCM)の使用によって,TN-S 系統の効果を強化でき

る。


16

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

機器 1

機器 2

b)

L

PE

ΔU

PE, N, L

PE, N, L

N

必要がある場合は,等
電位ボンディング導体

信号用電線又は 
データ用電線

公共電力供給

a)

構造体

a)

  通常の運転状況下で,保護導体 PE に沿った電圧降下 Δなし

b)

  信号用電線又はデータ用電線で形成する限定された面積のループ

図 44.R3A−建築物内で公共電力供給の源点から分岐回路まで TN-S 系統を使用することによる 

ボンディングをした構造体への中性線電流の回避


17

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.3.3

変圧器を含む全ての低圧設備を使用者だけが運転し,かつ,相当数の情報技術機器があるか又

は施設する可能性のある既存建築物においては,TN-S 系統を施設するのが望ましい(

図 44.R3B 参照)。

機器 1

機器 2

b)

L

PE

ΔU

PE, N, L

PE, N, L

N

必要がある場合は,等
電位ボンディング導体

信号用電線又は 
データ用電線

a)

構造体

a)

  通常運転における保護導体 PE に沿った電圧降下 Δなし

b)

  信号用電線又はデータ用電線で形成する限定された面積のループ

図 44.R3B−使用者の自家用変圧器の負荷側に TN-S 系統を使用することによる 

ボンディングをした構造体への中性線電流の回避


18

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.3.4

既存設備が TN-C-S 系統(

図 44.R4 参照)の場合,信号用電線及びデータ用電線のループは,

次のいずれかによって避けることが望ましい。

図 44.R4 に示す設備の全ての TN-C 部分を図 44.R3A に示すような TN-S 系統への変更

−  この変更が不可能な場合は,TN-S 設備の種々の部分間の信号用電線及びデータ用電線の相互接続の回

機器 1

機器 2

b)

L

PEN

c)

Δ

PE, N, L

PE, N, L

信号用電線又は
データ用電線

a)

構造体

注記 TN-C-S 系統においては,TN-S 系統である場合中性線だけを通して流れる

電流が,信号用電線の遮蔽層又は基準電位導体,露出導電性部分及び構造

体金属製工作物などの系統外導電性部分を通しても流れる。

a)

  通常運転における PEN 導体に沿った電圧降下 Δあり

b)

  信号用電線又はデータ用電線で形成する限定された面積のループ

c)

  系統外導電性部分

図 44.R4−既存建築物内の TN-C-S 系統


19

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.4 TT

系統 

図 44.R5 に示すような TT 系統では,異なる建築物の露出導電性部分を異なる接地極に接続する場合,

充電部分と露出導電性部分との間に存在する過電圧を考慮することが望ましい。

PE, N, L

PE, N, L

機器 1

機器 2

a) 

信号用電線又は 
データ用電線

必要がある場合は,等
電位ボンディング導体

PE

N

L

b)

ΔU

構造体

a)

  通常運転における PE 導体部分の電圧降下 Δなし

b)

  信号用電線又はデータ用電線で形成する局所的な部分のループ

図 44.R5−建築物設備内の TT 系統


20

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.5 IT

系統 

三相 IT 系統(

図 44.R6 参照)において,健全な線導体と露出導電性部分との間の電圧は,線導体と露出

導電性部分との間に単一の絶縁故障がある場合,線間電圧のレベルまで上昇することがある。この状態を

考慮することが望ましい。

注記  線導体と中性線との間に直接電力供給される電気機器は,線導体と露出導電性部分との間の電

圧に耐えるように設計することが望ましい(情報技術機器に対する JIS C 6950-1 の対応要求事

項参照)

PE, N, L

PE, N, L

機器 1

機器 2

ΔU

信号用電線又は 
データ用電線

必要がある場合は,等電
位ボンディング導体

PE

N

L

b)

a)

構造体

a)

  通常運転における PE 導体に沿った電圧降下 Δなし

b)

  信号用電線又はデータ用電線で形成する局所的な部分のループ

図 44.R6−建築物設備内の IT 系統


21

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.6 

多電源供給 

多電源供給では,444.4.6.1 及び 444.4.6.2 の規定を適用しなければならない。

注記  多電源の星形接続の中性点の多点接地を適用する場合には,中性線電流は,図 44.R7A に示す

ように,中性線導体を経由するだけでなく,保護導体を経由しても星形接続の中性点へ帰流す

る可能性がある。このため,設備に流れる電流の総和はゼロにはならず,単心ケーブルの場合

に類似した漏れ電磁界が発生する。

交流電流を流す単心ケーブルの場合には,電子機器に障害を与える可能性のある円形の電磁

界が心導体の周囲に発生する。高調波電流は類似の電磁界を発生するが,それらは基本波電流

によって発生する電磁界よりも急速に減衰する。

設備

露出導電性部分

PE

電源 2

電源 1

図 44.R7APEN 導体と大地との間で不適切な複数接続をもつ TN 多電源供給


22

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.6.1 TN

多電源供給 

設備への TN 多電源供給の場合には,異なる電源の星形接続の中性点は,EMC の理由から中央部の同じ

1 点で,大地に接続した絶縁導体によって相互に接続する(図 44.R7B 参照)。

露出導電性部分

PE

電源の接地

電源 2

a)

a)

電源 n

電源 1

b)

c)

d)

  設備

N

L3

L2

L1

a)

  変圧器中性点又は発電機の星形接続の中性点から大地へ直接接続してはならない。

b)

  複数の変圧器の中性点又は発電機の星形接続の中性点を相互接続する導体は,いずれも絶縁する。この導体は,

PEN 導体として機能し,そのように表示してもよい。ただし,この導体には電気使用機器を接続してはならず,
かつ,その趣旨についての警告表示をこの導体に取り付けるか又はその近くに設置しなければならない。

c)

  多電源の相互接続した中性点と PE との間の接続は,1 点だけで行わなければならない。この接続は,主配電盤

内で行わなければならない。

d)

  設備内で PE の追加接地を施してもよい。

図 44.R7B−同じ 点で,星形接続の中性点を大地へ接続した設備への TN 多電源供給


23

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.6.2 TT

多電源供給 

設備への TT 多電源供給の場合,異なる電源の星形接続の中性点は,EMC の理由から相互接続し,かつ,

中央部の 1 点で,大地に接続することが望ましい(

図 44.R8 参照)。

N

L3

L2

L1

露出導電性部分

電源の接地

電源 2

a)

a)

電源 n

電源 1

b)

c)

  設備

a)

  変圧器中性点又は発電機の星形接続の中性点から大地へ直接接続してはならない。

b)

  複数の変圧器の中性点又は発電機の星形接続の中性点を相互接続する導体は,いずれも絶縁しなければならな

い。この導体は,PEN 導体として機能し,そのように表示してもよい。ただし,この導体には電気使用機器を

接続してはならず,かつ,その趣旨についての警告表示をこの導体に取り付けるか又はその近くに設置しなけ
ればならない。

c)

  多電源の相互接続した中性点と PE との間の接続は,1 点だけで行わなければならない。この接続は,主配電盤

内で行わなければならない。

図 44.R8−同じ 点で,星形接続の中性点を大地へ接続した設備への TT 多電源供給


24

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.7 

電源の切換 

TN 系統において,一つの電源から代替電源への切換は,線導体及び中性線がある場合,中性線をも開

閉する開閉器を用いて行わなければならない(

図 44.R9A,図 44.R9B 及び図 44.R9C 参照)。

電源 1

電源 2

L1

L2

L3

N

PE

L1

L2

L3

電気使用機器

注記  この方法は,設備の主電力供給設備における漏れ電流による電磁界を防止する。1 本のケーブル内

の電流の総和がゼロであれば,それは,閉路した回路の中性線だけに中性線電流が流れることを保
証する。線導体の第 3 調波(150 Hz/180 Hz)電流は,同位相角で中性線電流に加わる。

図 44.R9A極開閉器をもつ三相切換電源


25

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

L1

L2

L3

N

PE

注記  3 極開閉器を不適切に用いた場合の三相切換電源は,好ましくない循環電流の原因となり,電磁界を発生する。

図 44.R9B極開閉器を不適切に用いた場合の三相切換電源における中性線電流の流れ

電気使用機器

無停電電源装置

L

N

PE

注記  無停電電源装置の二次側回路への接地接続は,強制的ではない。接地接続を外した場合,無停電電源装置に

おける供給は,IT 系統の形態となり,かつ,バイパスモードにおいては,低圧供給システムと同じとなる。

図 44.R9C極開閉器をもつ単相切換電源


26

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.8 

建築物への設備の引込み 

金属管(例えば,水用,ガス用,又は地域暖房用)並びに引込電力用電線及び信号用電線は,同一場所

で建築物に引き込むことが望ましい。金属管及びケーブルの金属製がい装は,低インピーダンス導体を用

いて主接地端子に接続しなければならない(

図 44.R10 参照)。

注記  相互接続は,外部の供給設備の管理者の同意による場合だけ許可される。

V

MET

 電話

 電力供給

 基礎接地極

アンテナからの 
ケーブル

水用,ガス用,地域暖房用,
排水用

MET :主接地端子 
I

:誘導電流

注記  共通引込点は,U=0 V であることが望ましい。

図 44.R10−建築物に引き込む鋼帯がい装ケーブル及び金属管(例)

EMC の理由から,電気設備の一部分を収容する建築物の空所を監視,制御又は保護器,接続器などのよ

うな電気及び電子機器だけのために確保することが望ましく,かつ,それらの保守のために接近可能でな

ければならない。

444.4.9 

離れた建築物 

異なった複数の建築物が分離した等電位ボンディングシステムをもつ場合には,金属を用いていない光

ケーブル又はその他の非導電性システムを信号及びデータ伝送のために使用してもよい。例えば,JIS C 

6950-1

JIS C 61558-2-1JIS C 61558-2-4JIS C 61558-2-6 及び IEC 61558-2-15 に従った絶縁のためのマ

イクロウエーブ信号用変圧器である。

注記 1  大きな公共通信網における接地電位差の問題は,別の方法を採用することができるネットワ

ーク管理者の責任である。

注記 2  非導電性データ伝送システムの場合には,バイパス導体を用いる必要はない。

444.4.10 

建築物の内部 

既存建築物設備に電磁的影響による問題がある場合には,次の手段で状況を改良することができる(

44.R11

参照)

1)

信号及びデータ回路に対して金属を使用していない光ファイバ・リンクの使用(444.4.9 参照)

2)

クラス II 機器の使用

3)  JIS C 61558-2-1

JIS C 61558-2-4JIS C 61558-2-6 又は IEC 61558-2-15 に従った 2 巻線変圧器の使

用。二次回路は,TN-S 系統として接続することが望ましいが,IT 系統は,特別な適用の要求があ


27

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

る場合に用いることができる。

7)

3)

FE

2)

4)

7)

SPDs

5)

1)

Distribution

board

FE

6)

3)

PE

FE

PE

PE

FE

SPDs

FE

FE

FE

データ用電線

この規格に示す手
段に適合しない既
存の電気設備

電話交換又は情報 
技術機器への導体

電力供給

基礎接地極などの
接地極へ

主接地端子
(MET)

保護用又は機能用の
接地導体の接続点

PE 導体 
中性線 
線導体 
PEN 導体

分電

クラス II
機器

8)

凡例

取扱説明書に従って使
用及び接続する機能用
接地導体(任意)

サージ保護装置

分電

データ用電線

クラス I
機器

クラス I
機器

クラス I
機器

クラス I
機器

クラス I
機器

記号

図解した手段の説明

細分箇条

1)

電線及び金属管が同一場所で建築物に入る

444.4.8 

2)

適切な離隔及びループを回避した共通ルート

444.4.2 

3)

最短のボンディング用リード線及び電線に並行する接地導体の使用

IEC 61000-2-5

の 444.4.2 

4)

遮蔽層付き及び/又は信号用対よ(撚)り線

444.4.12 

5)

電力引込点以降の TN-C 系統の回避

444.4.3 

6)

分離巻線変圧器の使用

444.4.10 

7)

局部的水平ボンディングシステム

444.5.4 

8)

クラス II 機器の使用

444.4.10 

図 44.R11−既存建築物における手段の図解


28

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.4.11 

保護器 

大きな過渡電流による不要動作を避けるため,例えば,時延形のもの,フィルタを用いるなど,適切な

機能をもつ保護器を選定することが望ましい。

444.4.12 

信号用電線 

信号用電線には,シールド線及び/又は対よ(撚)り線を用いることが望ましい。

444.5 

接地及び等電位ボンディング 

444.5.1 

接地極の相互接続 

複数の建築物に関して,専用の,かつ,独立した接地極を等電位ボンディング導体ネットワークに接続

するという概念は,電子機器を異なった建築物間の通信及びデータ交換に用いる場合は,次の理由によっ

て適切ではない。

−  これらの異なる接地極間に結合が存在し,かつ,機器に対し制御されない電圧上昇を招く。

−  相互接続した機器が異なる接地基準をもつ可能性がある。

−  特に気象条件による過電圧発生の場合に,感電の危険がある。

したがって,全ての保護用及び機能用接地導体は,一つの単一主接地端子に接続することが望ましい。

さらに,一つの建築物に関する全ての接地極,すなわち,保護用,機能用及び雷保護用は,相互接続し

なければならない(

図 44.R12 参照)。

複数の建築物の場合,接地極の相互接続が不可能か,又は実際的でない場合には,通信網を,例えば,

光ファイバの利用によって,電気的分離を適用することが望ましい(444.4.10 参照)

保護用及び機能用 
接地導体

雷保護シス
テムの引き
下げ導体

主接地端子

試験用
接続部

機能用
接地極

保護用 
接地極

雷保護システ
ム用接地極

a)

  相互接続した接地極 b)  接地極の分離 

図 44.R12−接地極の相互接続

保護用及び機能用ボンディング導体は,一つの導体が断線した場合には,他の全ての導体が確実に残る

ような方法によって,個別に主接地端子に接続しなければならない。

444.5.2 

ネットワークからの引込み及び接地設備の相互接続 

一つの建築物内での情報技術機器及び電子機器の露出導電性部分は,

保護導体を経由して相互接続する。

通常,限られた数の電子機器を用いる住居に対しては,星形の保護導体ネットワークを用いてもよい(

44.R13

参照)

多くの電子応用を含む商業用及び工業用建築物並びに類似の建築物に対しては,共通等電位ボンディン

グシステムが,異なった種類の機器の EMC 要求事項に合致するために有用である(

図 44.R15 参照)。

444.5.3 

等電位導体及び接地導体のネットワークについての種々の構造 

機器の重要性及び弱点に対応して,次の細分箇条に示す四つの基本構造を用いる。

444.5.3.1 

ボンディングリング導体へ接続する保護導体 

建築物の最上階におけるボンディングリング導体 BRC の形の等電位ボンディングネットワークを


29

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

44.R16

に示す。BRC は,銅線,裸電線又は絶縁電線を用い,かつ,例えば,ケーブルトレー,金属管(IEC 

61386

規格群参照)

,設備の表面取付,又はケーブルトランキングを用いることによって,いかなる場所で

も接近可能とする方法で設置することが望ましい。全ての保護用及び機能用接地導体を,BRC に接続する。

444.5.3.2 

星形ネットワークにおける保護導体 

この種類のネットワークは,住居に連結した小規模設備,小規模商業建築物などに適用できる。そして

機器に対する一般的観点から信号用電線で相互に接続しない(

図 44.R13 参照)。

分電盤

電気使用機器

主接地端子 
(MET)

接地線 
保護導体

図 44.R13−星形ネットワークにおける保護導体の例

444.5.3.3 

複数のメッシュ状ボンディングの星形ネットワーク 

この種のネットワークは,

相互に接続した通信機器の異なる小グループがある小規模設備に適用できる。

それは電磁障害よって引き起こされる電流の局部的分散を可能にする(

図 44.R14 参照)。

y

y

y

y

y

y

y

y

y

y

y

y

y

電気使用機器

分電盤

主接地端子

接地導体(保護用又は機能用) 
機能用ボンディング導体。これらの導体の長さは,できるだけ 
短くしなければならない(例えば,50 cm 未満)。

図 44.R14−複数のメッシュ状ボンディングの星形ネットワークの例

444.5.3.4 

共通メッシュ状ボンディングの星形ネットワーク 

この種類のネットワークは,重要な用途に対応した高密度の通信機器をもつ設備に適用する(

図 44.R15

参照)


30

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

メッシュ状等電位ボンディングネットワークは,建築物の既存の金属構造体によって強化する。そのこ

とは,四角のメッシュを形成する導体によって補足する。

メッシュの寸法は,選定した雷保護レベル,設備の一部である機器部分のイミュニティレベル及びデー

タ伝送に使用する周波数に依存する。

メッシュの寸法は,被保護設備の寸法に適合しなければならないが,電磁障害に敏感な機器を設置して

いる場合には,メッシュ平面のいずれの寸法も 2 m を超えてはならない。

それは,自動電話交換機及び中央データプロセッシングシステムの保護に適している。

ある場合には,特別な要求事項に応じるために,このネットワークの一部を更に細かいメッシュとする

こともある。

ボンディング

接続

分電盤

メッシュ

電気使用機器

主接地端子

(MET)

ボンディング導体

(保護用又は機能用)

機能用ボンディング導体。これらの導体の長さ

は,できるだけ短くしなければならない,例え
ば,50 cm 未満(444.5.5 参照)。

メッシュでカバーする範囲は,全面積にわたらなければならない。メッシュの寸法は,メッシュ

を形成する導体によって囲まれる四角い空間の寸法をいう。

図 44.R15−共通メッシュボンディングの星形ネットワークの例

444.5.4 

複数階の建築物における等電位ボンディングネットワーク 

複数階の建築物には,各階において,等電位ボンディングシステムを設置することが望ましい。それぞ

れの階に 1 種類のネットワークがある共用のボンディングネットワークの例を

図 44.R16 に示す。異なる階

のボンディングシステムは,2 か所以上で導体によって相互接続することが望ましい。 


31

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

等電位 BRC 
ボンディングネットワーク

共通メッシュ 
ボンディングネットワーク

多重星形/メッシュボン
ディングネットワーク

主接地端子 
星形ボンディングネット 
ワーク

機能用接地極

構造体の金属部分

図 44.R16−雷保護システムがない建築物の等電位ボンディングネットワークの例

444.5.5 

機能用接地導体 

ある電子機器は,正しく動作させるために,ほぼ大地電位に等しい電位の基準電位を必要とする。この

基準電位は,機能用接地導体によって確保する。

機能用接地導体は,金属製平板,平らな編組線及び丸い断面の電線であってもよい。

高周波で運転する機器は,金属製平板又は平らな編組線を用いることが望ましく,かつ,その接続はで

きるだけ短くしておかなければならない。

機能用接地導体の色は,決められていない。ただし,接地導体用に決められた緑及び黄色は用いてはな

らない。各端末において機能用接地導体を識別するために,全設備を通じて同じ色を用いることが望まし

い。

低周波数で運転する機器は,導体形状に関係なく,断面積は,JIS C 60364-5-54 の 544.1.1 に規定する断

面積で十分とみなす[444.4.2 の b)及び k)参照]

444.5.6 

非常に多くの数の情報技術機器がある商業用及び工業用建築物 

次の追加規定は,情報技術機器の運転における電磁妨害の影響を低減することを意図している。

過酷な電磁環境において,444.5.3.3 に規定する共通メッシュ状ボンディング星形ネットワークを採用す


32

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

ることが望ましい。

444.5.6.1 

ボンディングリングネットワーク導体の寸法及び設置 

ボンディングリングネットワークとして設計した等電位ボンディングの最小寸法は,次による。

−  平らな銅の断面積:30 mm×2 mm

−  円形の銅の直径:8 mm

裸銅は,その支持部及びその壁貫通部での腐食から保護しなければならない。

444.5.6.2 

等電位ボンディングネットワークに接続する部位 

次に示す部位も,等電位ボンディングネットワークに接続しなければならない。

−  データ伝送用電線又は情報技術機器の導電性遮蔽体,導電性被覆又はがい装

−  アンテナシステムの接地導体

−  情報技術機器のための直流電源の接地極の接地導体

−  機能用接地導体

444.5.7 

機能目的のための情報技術設備の接地設備及び等電位ボンディング 

444.5.7.1 

接地母線 

接地母線が機能目的のために必要な場合には,建築物の主接地端子(MET)を,接地母線を用いること

によって拡張してもよい。このことは,建築物のどの点からも実施できる最短の経路によって,情報技術

設備を主接地端子に接続することができる。

接地母線を,建築物内の相当数の情報技術機器の等電ボンディングネットワークのために設置する場合

は,それをボンディングリングネットワークとして設置してもよい(

図 44.R16 参照)。

注記 1  接地母線は,裸又は絶縁してもよい。

注記 2  接地母線は,例えば,トランキングの表面など,その全長にわたり接近できるように設置す

ることが望ましい。腐食を防止するために,裸導体を,その支持部及び壁貫通部で保護する

必要がある。

444.5.7.2 

接地母線の断面積 

接地母線の有効性は,経路及び採用した導体のインピーダンスに依存する。1 相当たり 200 A 以上の容

量のある電源に接続する設備では,接地母線の断面積は,銅で 50 mm

2

以上で,かつ,444.4.2 j)  によって,

寸法を決めなければならない。

注記  この規定は,10 MHz までの周波数に対して有効である。

接地母線を直流帰線経路の一部として用いる場合は,その断面積は,予想される直流帰線電流によって

設計しなければならない。直流配電帰線導体として利用する各接地母線の最大直流電圧降下は,1 V 未満

となるように設計しなければならない。

444.6 

回路の分離 

444.6.1 

一般事項 

同じケーブル配線方式又は同じ経路にある情報技術用電線及び電力用電線は,次の要求事項に従って設

置しなければならない。

JIS C 60364-6

及び/又は JIS C 60364-5-52 の 528.1(他の電気供給設備との接近)に従った電気安全の

検証及び電気的分離が要求される[JIS C 60364-4-41 の箇条 413(保護手段:電気的分離)及び/又は 444.7.2

参照]

。電気安全及び電磁両立性は,場合によっては異なる離隔距離を必要とする。電気安全は,その他事

項よりも常に高い優先権をもつ。

被覆,フイッティング,バリアなどの配線設備の露出導電性部分は,故障保護のための要求事項によっ


33

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

て保護しなければならない(JIS C 60364-4-41 の箇条 413 参照)

444.6.2 

設計指針 

電磁妨害を回避するために電力用電線と情報技術用電線との間の最低限の分離は,次のような多くの要

素と関連がある。

a)

種々の電磁妨害(過渡現象,雷インパルス,バースト,リング波,連続電磁波など)に対する情報技

術配線設備に接続している機器のイミュニティレベル

b)

接地設備への機器の接続

c)

局部的電磁環境(妨害の同時発生,例えば,高調波,バースト,連続的電磁波の同時発生)

d)

電磁周波数スペクトル

e)

平行布設した電線間の間隔(結合の発生する領域)

f)

電線の種類

g)

電線の結合の減衰

h)

接続器と電線との間の接続部の特性

i)

ケーブル配線方式の種類及び施工

この規格は,電磁環境が JIS C 61000-6-1JIS C 61000-6-2IEC 61000-6-3 及び IEC 61000-6-4 で規定す

る伝導及び放射妨害の試験レベルより低い妨害レベルになることを目的としており,その妨害レベルを満

足する場合,平行布設した電力用電線及び情報技術用電線には,次を適用する(

図 44.R17A 及び図 44.R17B

参照)

平行した電線の長さが 35 m 以下の場合は,分離の必要はない。

分電盤

コンセント

35 m 以下は分離の必要なし

電力用電線 
情報技術用電線

図 44.R17A35 m 以下の電線経路のこう長に対する電力用電線と情報技術用電線との間の分離

非遮蔽の平行配線の長さが 35 m を超える場合は,コンセントに接続する分岐線 15 m を除いた全長に,

分離用間隔を適用する。

注記  分離は,例えば気中 30 mm の分離用間隔又は電線間に設置した金属製セパレータによって行っ

てもよい(

図 44.R18 参照)。

遮蔽層付きケーブルの平行配線の長さが 35 m を超える場合は,分離用間隔は適用できない。


34

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

分電盤

コンセント

電力用電線

情報通信用電線 
分離(

図 44.R18 参照)

15 m 以下は分離 
の必要なし

35 m 超過

図 44.R17B35 m 超過の電線経路のこう長に対する電力用電線と情報技術用電線との間の分離

444.6.3 

施工指針 

情報技術用電線と蛍光灯,ネオン及び水銀ランプ(又はその他の高輝度放電管)との間は,130 mm を

超える間隔でなければならない。電気配線の集合体及びデータ配線の集合体は,できれば分離キャビネッ

トに収めたほうがよい。データ配線用ラックと電気機器とは,常に分離するのが望ましい。

実施できる場合は,常に電線は直角に交差するのが望ましい。異なる目的の電線(例えば,電力用電線

と情報技術用電線)は,同じ束としないことが望ましい。異なる束は,互いに電磁的に分離するのが望ま

しい(

図 44.R18 参照)。

推奨しない

電力用配線

補助回路(例えば, 
火災警報,扉の開閉)

情報技術用配線

推奨する

電力用配線

補助回路

鋭敏な回路(例えば,
測定又は計器用)

情報技術用配線

鋭敏な回路

金属製ケーブルトレイ

正しい

図 44.R18−配線方式における電線の分離

444.7 

ケーブル配線方式 

444.7.1 

一般事項 

ケーブル配線方式には,金属製及び非金属製の形状のものが利用できる。金属製の配線方式は,444.7.3

に従って施工する場合には,電磁障害に対する様々な程度の強化保護を提供できる。


35

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

444.7.2 

設計指針 

ケーブル配線方式の材質及び形状の選定は,次のことを考慮して行う。

a)

布設路に沿った電磁界強度(電磁的に伝導及び放射する妨害源との近接性)

b)

伝導及び放射の放出の適切なレベル

c)

ケーブルの種類[遮蔽層付き,対よ(撚)り線,光ファイバなど]

d)

情報技術配線方式に接続する機器のイミュニティ

e)

その他の環境上の制約(化学的,機械的,気候上,火災など)

f)

将来における情報技術配線の拡張

非金属製の配線方式は,次のような場合に適用できる。

−  永続的に妨害の低いレベルをもつ電磁環境

−  低い放射レベルのケーブル配線方式

−  光ファイバケーブル配線

ケーブル支持方式の金属製部品については,その断面積よりもむしろ形状(平板,U 字形状,管状など)

がケーブル配線方式の特性インピーダンスに影響を与える。囲われた形状は,コモンモードの結合を低減

するので最適である。

ケーブルトレイ中の有効なスペースは,追加電線を設置するのに適した分量があることが望ましい。ケ

ーブルの束の高さは,

図 44.R19 に示すようにケーブルトレイの側壁よりも低くなければならない。重ね蓋

の使用は,ケーブルトレイの電磁両立性の性能を高める。

U 字形状のケーブルトレイでは,磁界は,両隅付近で減少する。そのため,深い側壁が望ましい(図 44.R19

参照)

注記  断面の深さは,想定する最も太いケーブルの直径の 2 倍以上が望ましい。

推奨しない

望ましい

図 44.R19−金属製ケーブルトレイ内のケーブル配置

444.7.3 

施工指針 

444.7.3.1 

電磁両立性を目的として特別に設計した金属製又は複合製のケーブル配線方式 

電磁両立性を目的として特別に設計した金属製又は複合製のケーブル配線方式は,常に両端で局部的等

電位ボンディングシステムに接続しなければならない。50 m 超過の長い距離の場合は,等電位ボンディン

グシステムへの追加的な接続が望ましい。全ての接続は,できるだけ短くしなければならない。ケーブル

配線方式を幾つかの構成品で構築する場合は,隣接した構成品の効果的なボンディングによって連続性を

確立するように考慮しなければならない。構成品は,それらの全ての端部にわたって共に溶接することが

望ましい。例えば,塗装又は絶縁被覆をしていない場合など接触面が良好な導体であり,腐食に対して保

護手段を講じており,かつ,良好な電気的接触を隣接する構成品の間で確保する場合は,リベット,ボル

ト締め又はねじ止めをしてもよい。

金属製トレイ断面形状は,全長にわたって同じであることが望ましい。全ての相互接続は,低インピー

ダンスでなければならない。ケーブル配線方式の二つの部分間での短い単線による接続は,局部的に高イ


36

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

ンピーダンスとなり,そのために電磁両立性の性能を劣化させる(

図 44.R20 参照)。

好ましくない

推奨しない

最良の手法

図 44.R20−金属製ケーブル配線方式部品の接続

数 MHz を超過する周波数では,ケーブル配線方式の二つの部分間の長さ 10 cm のメッシュ状の線は,

シールドの影響をシールドなしに比較して 1/10 以下に低減する。

調整又は延長を行う場合,例えば,金属管を合成樹脂管に変更しないというような,電磁両立性の推奨

事項を確実に満たすため,当該作業を厳重に管理することが極めて重要である。

建築物の金属製構造物は,電磁両立性の目的によく適合する。L,H,U 及び T 形状の鋼製のはりは,し

ばしば連続する接地構造物を形成し,大地と多くの相互接続をする大きな断面及び大きな表面をもつ。で

きれば電線は,このような型鋼に沿わせて布設することが望ましい。内側の隅のほうが外側の表面よりよ

い(

図 44.R21 参照)。

最良の手法

推奨しない

好ましくない

図 44.R21−金属製構造体構成品内側へのケーブルの布設場所

金属製ケーブルトレイの蓋は,ケーブルトレイと同様の要求事項を満たさなければならない。全長にわ

たって多くの接触箇所がある蓋が望ましい。それができない場合,蓋は,少なくともその両端で 10 cm 以

下の短い接続部,例えば,編組線又はメッシュ状の線でケーブルトレイに接続するのが望ましい。

電磁両立性の目的で特別に設計した金属製又は複合製のケーブル配線方式を防火壁のような壁を貫通す

る目的で分断する場合は,二つの金属製部品を編組線又はメッシュ状の線のような低インピーダンス接続

でボンディングしなければならない。


37

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

A

B

C

好ましくない

良い

より良い

図 44.R22−金属製断面の接続

444.7.3.2 

非金属製のケーブル配線方式 

非遮蔽ケーブルで配線設備に接続する機器が,低周波妨害によって影響を受けない場合,非金属製のケ

ーブル配線方式の性能は,その配線方式の中に 1 本のリード線をバイパス等電位ボンディング導体として

設置することによって改良することができる。そのリード線は,両端を機器の接地設備(例えば,機器の

外箱の金属部分の上)に効果的に接続しなければならない。

バイパス等電位ボンディング導体は,大きなコモンモード及び線間故障電流に耐えるように設計しなけ

ればならない。

445 

不足電圧保護 

445.1 

一般要求事項 

445.1.1

電圧の低下又は電圧の喪失及びその後の復帰が,人又は財産に危険を及ぼす状態となる場合に

は,適切な予防措置を講じなければならない。また,設備の一部分又は電気使用機器が電圧の低下によっ

て損害を受けるおそれがある場合,予防措置を講じなければならない。

不足電圧保護装置は,人に危険を及ぼさない場合にだけ,設備又は電気使用機器への損害が許容できる

範囲であると考えられるときには必要ない。

445.1.2

不足電圧保護装置は,被保護装置の運転にとって電圧の瞬停又は喪失が危険なしに許容できる

場合は時延動作形としてもよい。

445.1.3

不足電圧保護装置として接触器を用いる場合,接触器の開路及び再閉路のときの遅延が,制御

用又は保護用機器の瞬時遮断動作を妨げてはならない。

445.1.4

不足電圧保護装置の特性は,機器の始動及び使用に関する JIS 又は IEC 規格の要求事項と整合

のとれたものでなければならない。

445.1.5

保護装置の再閉路が危険な状態を引き起こすおそれがある場合,再閉路は非自動としなければ

ならない。


38

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

附属書 A

(参考)

442.1

及び 442.1.2 に関する解説

[JIS C 60364-4-44:2006 の附属書 A]

(対応国際規格の記載は,JIS では不要のため,不採用とした。


39

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

附属書 B

(参考)

サージ保護装置による架空電線路への過電圧抑制に関する指針

443.3.2.1

及びその

注記 による条件で,過電圧レベルの保護抑制は,サージ保護装置を直接設備に設置

するか,又は配電網運用者の同意を得て,配電網の架空線に設置することで達成することができる。

一例として,次の手段を適用することができる。

a)

架空配電網の場合は,過電圧保護は,配電網の接続点で行い,特に,500 m より長い線路の場合は各

線路の終端でも行う。過電圧保護器は,配電線に沿って 500 m ごとに設置することが望ましい。過電

圧保護器相互の距離は,1 000 m 未満とする。

b)

配電網の一部分が架空線,また,一部分が地中線として施設されている場合には,架空線の過電圧保

護は架空線から地中ケーブルへの各移行点で a)  に従って適用することが望ましい。

c)

電気設備に供給する TN 式配電網で,間接接触保護を電源の自動遮断によって行う場合には,充電用

導体に接続されている過電圧保護器の接地線は,PEN 導体又は PE 導体に接続する。

d)

電気設備に供給する TT 式配電網で,間接接触保護を電源の自動遮断によって行う場合には,過電圧

保護器は相導体及び中性線に設ける。電源網の中性線が有効に接地されている場所では,中性線に対

して過電圧保護器は必要ではない。

(サムカントリーノートに関する記載は,JIS では不要のため,不採用とした。

表 B.1IT 系統の各方式に表れる可能性の相違(低圧設備における第 故障発生を考慮)

方式

変圧器の露出

導電性部分

中性線のインピ

ーダンス(中性 
線がある場合)

低圧設備の

機器の露出 
導電性部分

U

1

U

2

U

f

a

0

3U

0

3U

R

×I

m

b

● 0

0

3U

0

m

3U

I

R

×

0

a)

c

b)

 0

0

0

0

m

3U

I

R

×

0

3U

0

a)

d 0

0

m

3U

I

R

×

0

3U

0

a)

e

b)

● 0

0

m

3U

I

R

×

0

m

3U

I

R

×

R

×I

m

a)

  U

f

は,実際には第 1 地絡故障電流と露出導電性部分との接地極の抵抗の積(R

A

×I

d

)に等しく,U

L

以下とし

なければならない。さらに,a,b 及び d の方式では,第 1 故障によって流れる容量性電流は,ある場合には

U

f

の値を高くすることがあるが,これは無視する。

b)

 c1 及び e1 の方式では,インピーダンスは中性線と大地との間に施設する(中性線インピーダンス)。

 c2 及び e2 の方式では,インピーダンスは中性線と大地との間に施設しない(中性線非接地)。


40

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

附属書 C 
(規定)

規約長さ の決定

低圧配電線路の構成,その接地,絶縁レベル及び検討する現象(誘導結合又は導電結合)によって,d

は違う値となる。

次の提案する決定は,慣例によって,最悪の場合である。

注記  この簡略法は,IEC 61662 に基づいている。

t

3

g

2

K

d

K

d

d

d

慣例によって,は 1 km に制限される。

ここに,

d

1

構造物への低圧架空電線路の長さ。1 km 以下とする。

d

2

構造物の非シールド低圧地中電線路の長さ。1 km 以下とする。

d

3

構造物の高圧架空電線路の長さ。1 km 以下とする。 
高圧地中給電線路の長さは,無視する。 
シールドした低圧地中電線路の長さは,無視する。

K

g

=4 は,架空線と非シールド地中ケーブルとの落雷の影響に関する比に基づく低減率で,土壌の固有

抵抗を 250 Ωm として計算している。

K

t

=4 は,変圧器に対する標準的な低減率である。


41

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

t

3

1

K

d

d

d

+

=

a)

  高圧及び低圧架空電線路 

g

2

t

3

K

d

K

d

d

+

=

b)

  高圧架空電線路及び低圧地中電線路 

g

2

K

d

d

=

c)

  高圧地中電線路及び低圧地中電線路 

t

3

K

d

d

=

d)

  高圧架空電線路 

注記  高圧/低圧変圧器が建築物の内部にある場合は,d

1

d

2

=0 である。

図 C.1の決定に関する d

1

d

2

及び d

3

の適用方法の例

d3

d1

d3

d2

d3

d2


42

C 60364-4-44

:2011 (IEC 60364-4-44:2007)

参考文献

TS C 0023-1

  人間及び家畜に関する電流の影響−第 1 部:一般分野

注記  対応国際規格:IEC/TS 60479-1:2005,Effects of current on human being and livestock−Part 1 :

General aspects(IDT)

IEC 60050-195:1998

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 195: Earthing and protection against

electric shock

IEC 60050-826

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 826: Electrical installations

IEC 60364-5-51:2005

,Electrical installations of buildings−Part 5-51: Selection and erection of electrical

equipment−Common rules

IEC 61000-2 (all parts)

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 2: Environment

IEC 61000-5 (all parts)

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 5: Installation and mitigation guidelines

IEC 61156-1 (all parts)

,Multicore and symmetrical pair/quad cables for digital communications

IEC 61386 (all parts)

,Conduit systems for cable management

IEC 61662:1995

,Assessment of the risk of damage due to lightning 及び Amendment 1 (1996)

IEC 61663-1

,Lightning protection−Telecommunication lines−Part 1: Fibre optic installations

IEC 62020:1998

,Electrical accessories−Residual current monitors for household and similar uses (RCMs)

ETS 300 253:1995

,Euipment Engineering (EE)−Earthuing and bonding of telecommunication equipment in

telecommunication centres

EN 50310

,Application of equipotential bonding and earthing in buildings with information technology equipment

EN 50288 (all parts)

,Multi-element metallic cables used in analogue and digital communication and control