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C 60079-15:2008

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

4

3  用語及び定義

6

4  一般

9

4.1  電気機器のグループ及び温度等級

9

4.2  潜在的な発火源

9

5  温度

9

5.1  環境による影響

9

5.2  使用温度

9

5.3  最高表面温度

9

5.4  表面温度及び発火温度

9

5.5  小形部品

9

6  電気機器の要件

9

6.1  一般

9

6.2  機器の機械的強度

10

6.3  容器を開けるまでの時間

10

6.4  循環電流

10

6.5  ガスケットの保持

10

6.6  容器の保護等級  (IP)

10

6.7  空間距離,沿面距離及び離隔距離

10

6.8  電気的強度(耐用)

18

7  非金属容器及び容器の非金属部分

19

7.1  一般

19

7.2  熱安定性

19

7.3  容器外面の非金属材料についての静電気帯電

19

7.4  ねじ穴

19

7.5  熱衝撃

19

7.6  耐光性

19

8  軽金属を含む容器

19

8.1  材料組成

19

8.2  ねじ穴

19

9  締付ねじ

19

9.1  一般

19

9.2  特殊締付ねじ

19


 
C 60079-15:2008  目次

(2)

ページ

10  インタロック

19

11  ブッシング

19

12  固着用材料

19

13  Ex コンポーネント

20

13.1  タイプ“n”防爆構造の Ex コンポーネント

20

13.2  取付け

20

13.3  内部取付け

20

13.4  外部取付け

20

14  接続端子部及び端子区画

20

14.1  一般

20

14.2  外部配線導体の接続

20

14.3  内部接続部

21

15  接地又は等電位ボンディング用導体のための接続端子部

22

16  容器の配線引込部

22

17  無火花回転機に対する補足要件

22

17.1  一般

22

17.2  外部配線導体用接続端子部

22

17.3  中性点の接続

22

17.4  回転機のエアギャップ

23

17.5  通風系

23

17.6  軸受のシール及び回転軸のシール

23

17.7  かご形回転子

24

17.8  表面温度の制限

25

17.9  定格電圧が 1 kV を超える回転機のための追加要件

26

18  開閉装置に対する補足要件

27

19  無火花式ヒューズ及びヒューズアセンブリに対する補足要件

27

19.1  ヒューズ

27

19.2  電気機器の温度等級

28

19.3  ヒューズの取付け

28

19.4  ヒューズの容器

28

19.5  交換用ヒューズの仕様表示

28

20  無火花式プラグ及びソケットに対する補足要件

28

20.1  外部接続のプラグ及びソケット

28

20.2  保護等級の維持

28

20.3  内部接続のプラグ及びソケット

29

20.4  通常運転においてプラグを差し込まないソケット

29

21  無火花式照明器具の補足要件

29

21.1  一般事項

29

21.2  構造

29


C 60079-15:2008  目次

(3)

ページ

21.3  光源を含むその他の機器

34

22  無火花セル及び無火花電池を組み込んだ機器への補足要件

34

22.1  セル及び電池の分類

34

22.2  タイプ 及びタイプ のセル及び電池に対する一般要件

35

22.3  タイプ のセル及び電池の充電

36

22.4  タイプ のセル及び電池の充電

37

22.5  タイプ の二次電池に対する要件

37

22.6  検証及び試験

39

23  無火花低電力機器に対する補足要件

40

24  無火花変流器に対する補足要件

40

25  他の電気機器

41

26  アーク,火花又は高温表面を生じる機器に対する一般補足要件

41

27  接点封入形デバイス及びアーク,火花又は高温表面を生じる非点火性部品に対する補足要件

41

27.1  形式試験

41

27.2  定格

41

27.3  接点封入形デバイスの構造

42

28  アーク,火花又は高温表面を生じるハーメチックシール形デバイスに対する補足要件

42

29  アーク,火花又は高温表面を生じるシール形デバイス及び

樹脂充てん形デバイスに対する補足要件

42

29.1  非金属材料

42

29.2  デバイスの開放

42

29.3  内部空間

42

29.4  取扱い

42

29.5  弾力性のあるガスケット及びシール部

42

29.6  充てん樹脂

42

29.7  充てん材の厚さ

43

29.8  形式試験

43

30  アーク,火花又は高温表面を生じるエネルギー制限機器及び回路に対する補足要件

43

30.1  一般事項

43

30.2  エネルギー制限関連機器

44

30.3  エネルギー制限機器

44

30.4  自己保護形エネルギー制限機器

44

30.5  導電部間の離隔距離

44

30.6  プラグ及びソケット

44

30.7  逆極性接続に対する保護

44

30.8  エネルギー制限のための部品に対する要件

45

30.9  バッテリー駆動形機器

45

30.10  表示及び文書(取扱説明書を含む。)

45

31  アーク,火花又は高温表面を生じる機器を保護する呼吸制限容器に対する補足要件

45


 
C 60079-15:2008  目次

(4)

ページ

31.1  一般事項

45

31.2  呼吸制限式容器に対する試験用接続口

46

31.3  試験用接続口取付けの免除

46

31.4  ガスケット及びシールの要件

46

31.5  弾力性がないシール

46

31.6  保守の留意事項

46

31.7  内部のファン

46

32  検証及び試験に関する一般情報

46

33  形式試験

46

33.1  代表的な供試品

46

33.2  試験の構成及び配置

47

33.3  防爆構造を支える容器に対する試験

47

33.4  接点封入形デバイス及び非点火性部品に対する試験

49

33.5  シール形デバイス及び樹脂充てん形デバイス

49

33.6  エネルギー制限機器及びエネルギー制限回路の評価又は試験

51

33.7  呼吸制限容器の試験

51

33.8  ねじ込み式ランプホルダの試験

52

33.9  照明設備器具類のスタータホルダの試験

52

33.10  直管形蛍光灯用電子式スタータ並びに高圧ナトリウムランプ用及び

メタルハライドランプ用イグナイタの試験

52

33.11  イグナイタからの高電圧インパルスにさらされる照明設備器具の配線試験

54

33.12  電池の機械的衝撃試験

54

33.13  電池の絶縁抵抗試験

54

33.14  大形回転機又は高圧回転機の追加点火試験

55

34  ルーチン評価及び試験

56

34.1  一般

56

34.2  特定のルーチン試験

56

35  表示

56

35.1  一般

56

35.2  電池に関する追加表示

57

35.3  表示例

57

36  文書

59

37  取扱説明書

59

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

60


C 60079-15:2008

(5) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機工業会(JEMA)から,工業

標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労

働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,

このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認に

ついて,責任はもたない。

JIS C 60079 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

60079-0  第 0 部:一般要件

JIS

C

60079-1  第 1 部:耐圧防爆構造“d”

JIS

C

60079-2  第 2 部:内圧防爆構造“p”

JIS

C

60079-6  第 6 部:油入防爆構造“o”

JIS

C

60079-7  第 7 部:安全増防爆構造“e”

JIS

C

60079-10  第 10 部:危険区域の分類

JIS

C

60079-11  第 11 部:本質安全防爆構造“i”

JIS

C

60079-14  第 14 部:危険区域内の電気設備(鉱山以外)

JIS

C

60079-15  第 15 部:タイプ“n”防爆構造

JIS

C

60079-18  第 18 部:樹脂充てん防爆構造“m”

JIS

C

60079-25  第 25 部:本質安全システム


 
C 60079-15:2008

(6)

白      紙


日本工業規格

JIS

 C

60079-15

:2008

爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−

第 15 部:タイプ“n”防爆構造

Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 15: Construction,

test and marking of type of protection “n” electrical apparatus

序文

この規格は,2005 年に第 3 版として発行された IEC 60079-15 を基に作成した日本工業規格であるが,

我が国の実情に合わせて技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,爆発性雰囲気での使用を目的としたタイプ“n”防爆構造のグループ II 電気機器のための

構造,試験及び表示に関する要求事項について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60079-15:2005,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 15: Construction, test and

marking of type of protection “n” electrical apparatus (MOD)

なお,対応の程度を表す記号 (MOD) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

この規格は,無火花電気機器,並びにこの規格に規定する方法の一つで保護しなければ周囲の爆発性雰

囲気に発火を引き起こす可能性のある,アーク又は火花を生成する部分又は回路をもつ電気機器,及び高

温表面をもつ電気機器に適用する。この規格は,IEC 60079-0 に規定する他の方法と組み合わせて,タイ

プ“n”防爆構造を実現する方法を規定する。

この規格は,IEC 60079-0 の一般要件を補足,修正するものである。この規格の要求事項が IEC 60079-0

に差異がある場合には,この規格を優先する。この規格と IEC 60079-0 との関係を,

表 に示す。

表 1IEC 60079-0 とこの規格との適用関係

IEC 60079-0 の箇条

この規格に対する IEC 60079-0 の箇条の適用

箇条

題名

防爆方式

nC

無火花機器

nA及び nA nL

呼吸制限

機器

nR

エネルギー

制限機器

nL

エネルギー

制限関連機器

[nL]  及び

[Ex nL]

電気機器の分類及び温

度等級

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

温度

5.1

環境が及ぼす影響

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する



C 60079-15:2008

表 1IEC 60079-0 とこの規格との適用関係(続き)

IEC 60079-0 の箇条

この規格に対する IEC 60079-0 の箇条の適用

箇条

題名

防爆方式

nC

無火花機器

nA及び nA nL

呼吸制限

機器

nR

エネルギー制

限機器

nL

エネルギー制

限関連機器

[nL]  及び

[Ex nL]

5.2

到達温度

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

5.3

最高表面温度

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

5.4 

表面温度及び発火温度

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

5.5 

小形部品

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

6

すべての電気機器に共
通な要件

6.1 

一般

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

6.2 

機器の機械強度

適用する

適用する

適用する

適用する

a)

適用する

6.3 

容器開放までの時間

適用しない

適用しない

適用する

適用しない

適用しない

6.4 

循環電流

適用する

適用する

適用する

適用しない

適用しない

6.5 

ガスケットの保持

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

7

非金属容器及び容器の
非金属部分

7.1 

一般

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

7.2 

熱安定性

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

7.3 

容器外面の非金属材料
の静電気帯電

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

7.4 

ねじ穴

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

8

軽金属を含む容器

8.1 

材料組成

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

8.2 

ねじ穴

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

9

特殊ねじ

9.1 

一般

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

9.2 

特殊締付けねじ

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

9.3 

特殊締付けねじ用の穴

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

10 

インタロック装置

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

11 

ブッシング

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

12 

固着用材料

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

13 

Ex コンポーネント

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

14 

接続端子部及び端子区

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

15 

接地用又は等電位ボン
ディング用導線のため

の接続端子部

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

16 

容器への引込み部

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

17 

回転電気機械に関する
補足要件

適用しない

適用する

適用しない

適用しない

適用しない

18 

開閉器に関する補足要

適用する

適用する

適用する

適用しない

適用しない

19 

ヒューズに関する補足
要件

適用しない

適用する

適用しない

適用しない

適用しない

20 

プラグ及びソケットに

関する補足要件

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない


3

C 60079-15:2008

表 1IEC 60079-0 とこの規格との適用関係(続き)

IEC 60079-0 の箇条

この規格に対する IEC 60079-0 の箇条の適用

箇条

題名

防爆方式

nC

無火花機器

nA及び nA nL

呼吸制限

機器

nR

エネルギー制

限機器

nL

エネルギー制

限関連機器

[nL]  及び

[Ex nL]

21 

照明器具に関する補足
要件

適用しない

適用する

適用しない

適用しない

適用しない

22 

携帯電灯及びキャップ
ライトに関する補足要

適用する

適用する

適用する

適用しない

適用しない

23 

セル及びバッテリーを
組み込んだ機器

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

24 

文書

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

25 

試作品又はサンプルの

文書への適合

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

26 

形式試験

26.1 

一般

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

26.2 

試験条件

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

26.3 

爆発性ガスの中での試

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

26.4 

容器の試験

26.4.1 

試験の順序

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

26.4.2 

衝撃試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.4.3 

落下試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.4.4 

衝撃試験及び落下試験

の判定基準

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.4.5 

容器の保護等級 IP

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

26.5 

熱的試験

26.5.1 

温度試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.5.2 

熱衝撃試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.5.3 

小形部品の発火試験

適用する

適用する

適用しない

適用する

適用しない

26.6 

ブッシングのトルク試

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

26.6.1 

試験手順

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

26.6.2 

判定基準

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

26.7 

非金属容器又は容器の

非金属部分

26.7.1 

一般

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.7.2 

試験中の温度

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.8 

高温熱耐久性試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.9 

低温熱耐久性試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.10 

耐光性試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.11 

グループ I 電気機器の
化学薬品に対する耐性

試験

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

適用しない

26.12 

接地の継続性

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.13 

容器の非金属材料部分
の表面抵抗試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない



C 60079-15:2008

表 1IEC 60079-0 とこの規格との適用関係(続き)

IEC 60079-0 の箇条

この規格に対する IEC 60079-0 の箇条の適用

箇条

題名

防爆方式

nC

無火花機器

nA及び nA nL

呼吸制限

機器

nR

エネルギー制

限機器

nL

エネルギー制

限関連機器

[nL]  及び

[Ex nL]

26.14 

危険な電荷を蓄積しな
いことを検証するため
の帯電試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.15 

危険な電荷を蓄積しな
いことを検証するため

の静電容量の測定

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

26.15.1 

試験手順

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

26.15.2 

判定基準

適用する

適用する

適用する

適用する

適用しない

27 

ルーチン検証及び試験

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

28 

製造業者の責任

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

28.1 

適合証

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

28.2 

表示に対する責任

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

29 

表示

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

30 

取扱説明書

適用する

適用する

適用する

適用する

適用する

注記 1  表中の“適用する”は,IEC 60079-0 の参照している箇条の要求事項がこの規格に適用することを示す。“適

用しない”は,IEC 60079-0 の要求事項を適用しないか又はこの規格によって一部変更したかのいずれかを

示す。

注記 2  防爆方式“nC”は,樹脂充てん形デバイス,接点封入形デバイス,非点火性部品,シール形デバイス及び

ハーメチックシール形デバイスを含む。

a)

  6.2 は,可搬形機器と固定形機器とで異なる,IEC 60079-0 の 26.4 の試験を参照する。

注記 1  非点火性部品は,点火しないことが示されている特定の回路への使用に限定されるので,こ

の規格への適合性を単独で評価することはできない。

注記 2  この規格に適合することは,電気機器が適合する他の規格の要求事項の排除,又は,他の規

格の要求事項の緩和を示すものではない。

注記 3  この規格は,一般の工業利用のための機器の要求事項を補足し,強化する場合もある。回転

機用の JIS C 4034(規格群)又は IEC 60034 (all parts),及び照明器具用の JIS C 8105-2(規

格群)又は IEC 60589-2 (all parts)  のような,他の規格への適合が指示されている場合は,そ

れらの規格への適合を証明することは,通常,製造業者の責任である。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。

これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0664  低圧系統内機器の絶縁協調  第 1 部:原理,要求事項及び試験

注記  対応国際規格:IEC 60664-1,Insulation coordination for equipment within low-voltage systems−

Part 1: Principles, requirements and tests (MOD)

JIS C 0920  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code) (IDT)

JIS C 2134  固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法

注記  対応国際規格:IEC 60112,Method for the determination of the proof and the comparative tracking


5

C 60079-15:2008

indices of solid insulating materials (IDT)

JIS C 2814-2-4  家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具−第 2-4 部:ねじ込み形接続器具の

個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60998-2-4,Connecting devices for low-voltage circuits for household and

similar purposes−Part 2-4: Particular requirements for twist-on connecting devices (MOD)

JIS C 7601  蛍光ランプ(一般照明用)

注記  対応国際規格:IEC 60081,Double-capped fluorescent lamps−Performance specifications (MOD)

JIS C 7619  蛍光ランプ用グロースタータ−一般及び安全性要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60155,Glow-starters for fluorescent lamps (MOD)

JIS C 8105-1  照明器具−第 1 部:安全性要求事項通則

注記  対応国際規格:IEC 60598-1,Luminaires−Part 1: General requirements and tests (MOD)

JIS C 8105-2(規格群)  照明器具−第 2 部:個別の安全性要求事項

JIS C 8147-1  ランプ制御装置−第 1 部:一般及び安全性要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61347-1,Lamp controlgear−Part 1: General and safety requirements (MOD)

JIS C 8147-2-1  ランプ制御装置−第 2-1 部:始動装置の個別要求事項(スタータを除く)

注記  対応国際規格:IEC 61347-2-1,Lamp controlgear−Part 2-1: Particular requirements for starting

devices (other than glow starters) (MOD)

JIS C 8147-2-2  ランプ制御装置−第 2-2 部:直流又は交流電源用低電圧電球用電子トランスの個別要

求事項

注記  対応国際規格:IEC 61347-2-2,Lamp controlgear−Part 2-2: Particular requirements for d.c. or a.c.

supplied electronic step-down convertors for filament lamps (MOD)

JIS C 8147-2-8  ランプ制御装置−第 2-8 部:蛍光灯安定器の個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61347-2-8,Lamp controlgear−Part 2-8: Particular requirements for ballasts for

fluorescent lamps (MOD)

JIS C 8147-2-9  ランプ制御装置−第 2-9 部:放電灯安定器個別要求事項(蛍光灯を除く)

注記  対応国際規格:IEC 61347-2-9,Lamp controlgear−Part 2-9: Particular requirements for ballasts for

discharge lamps (excluding fluorescent lamps) (MOD)

JIS C 8280  ねじ込みランプソケット

注記  対応国際規格:IEC 60238,Edison screw lampholders (MOD)

JIS C 8324  蛍光灯ソケット及びスタータソケット

注記  対応国際規格:IEC 60400,Lampholders for tubular fluorescent lamps and starterholders (MOD)

JIS C 60068-2-27  環境試験方法−電気・電子−衝撃試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-27,Environmental testing−Part 2: Tests−Test Ea and guidance:

Shock (IDT)

JIS C 60079-1  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 1 部:耐圧防爆構造“d”

注記  対 応 国 際 規 格 : IEC 60079-1 , Electrical apparatus for explosive gas atmospheres− Part 1:

Flameproof enclosures “d” (IDT)

JIS C 60079-11  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 11 部:本質安全防爆構造“i”

注記  対応国際規格:IEC 60079-11:1999,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 11:

Intrinsic safety “i” (IDT)



C 60079-15:2008

IEC 60034 (all parts),Rotating electrical machines

IEC 60034-1,Rotating electrical machines−Part 1: Rating and performance

IEC 60034-5,Rotating electrical machines−Part 5: Degrees of protection provided by the integral design of

rotating electrical machines (IP Code)−Classification

IEC 60034-7 , Rotating electrical machines − Part 7: Classification of type of construction, mounting

arrangements and terminal box position (IM Code)

IEC 60034-25,Rotating electrical machines−Part 25: Guide for the design and performance of cage induction

motors specifically designed for converter supply

IEC 60061 (all parts),Lamp caps and holders together with gauges for the control of interchangeability and

safety

IEC 60079-0:2004,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 0: General requirements

注記 1

対応日本工業規格:JIS C 60079-0:2004  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 0 部:

一般要件

注記 2

JIS C 60079-0:2004 は IEC 60079-0:1998 及び Amendment 1:2000 に IDT である。

IEC 60079-17,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 17: Inspection and maintenance of

electrical installations in hazardous areas (other than mines)

IEC 60269-3,Low-voltage fuses−Part 3: Supplementary requirements for fuses for use by unskilled persons

(fuses mainly for household and similar applications)

IEC 60598-2 (all parts),Luminaires−Part 2: Particular requirements

IEC 60927,Auxiliaries for lamps−Starting devices (other than glow starters)−Perfomance requirements

IEC 61048,Auxiliaries for lamps−Capacitors for use in tubular fluorescent and other discharge lamp circuits

−General and safety requirements

IEC 61184,Bayonet lampholders

IEC 61347-2-3,Lamp controlgear−Part 2-3: Particular requirements for a.c. supplied electronic ballasts for

fluorescent lamps

IEC 61347-2-4,Lamp controlgear−Part 2-4: Particular requirements for d.c. supplied electronic ballasts for

general lighting

IEC 61347-2-7,Lamp controlgear−Part 2-7: Particular requirements for d.c. supplied electronic ballasts for

emergency lighting

3

用語及び定義

この規格に用いる主な用語及び定義は,IEC 60079-0 によるほか,次による。

3.1

電池収納箱[(battery) container

電池を収納するための箱。

注記  カバーは,電池収納箱の一部である。

3.2

ケーブルシーリング箱  (cable sealing box)

ケーブルが機器に接続される場合,ケーブル(例えば,油絶縁ケーブル)の絶縁材をシールするために

特に設ける補助の容器。容器は,ケーブルと別ケーブルの端とを接続するために使用する場合がある。


7

C 60079-15:2008

3.3

空間距離  (clearance)

二つの導電性部品間の空気中の最短距離[JIS C 0664 の 1.3.2 を修正]

3.4

沿面距離  (creepage distance)

二つの導体間の電気的な絶縁材料の表面に沿った最短距離。

3.5

デューティーサイクル  (duty cycle)

周期が短く 1 回の周期内で熱平衡に達しない,繰返しの負荷変動。[IEV 411-51-07]

3.6

エネルギー制限  (energy limitation)

この規格に規定する試験条件において生成される火花又はいかなる熱的効果も可燃性のガス又は蒸気に

発火を引き起こす能力のない回路に適用する考え。

3.7

離隔距離  (separation)

二つの導電部間の固体絶縁材を通る最短距離。

3.8

シーリングデバイス  (sealing device)

シールする手段を提供することで,電気機器と電線管との間のガス又は液体の流れを防止するためのデ

バイス。

3.9

タイプ“n”防爆構造  (type of protectionn”)

通常運転時及びある特定の異常状態で,周囲の爆発性ガス雰囲気を発火させる能力のない電気機器に適

用する防爆構造。

注記 1  加えて,この規格の要求事項は,発火の原因になり得る故障が起こる確率を低くすることを

保証することを意図している。

注記 2  特定の異常状態の例は,ランプが故障した照明器具である。

3.9.1

無火花デバイス“nA”(non-sparking devicenA”)

通常運転時に,発火源になり得るアーク又は火花が発生するリスクを最小限にするための構造のデバイ

ス。

注記  この規格では,通常運転とは,電源が印加されている回路での部品の取外し及び取付けは含ま

ないとみなす。

3.9.2

nC”デバイス及び“nC”コンポーネント  (devices and componentsnC”)

3.9.2.1

樹脂充てん形デバイス“nC”(encapsulated devicenC”)

空げき(隙)の有無にかかわらず充てん材の中に完全に埋め込まれた構造で,外部の雰囲気の侵入を防

ぐためにシールされているデバイス。

注記  この規格では,樹脂充てん形デバイスは,シール形デバイスのある特定の形とみなし,JIS C 



C 60079-15:2008

60079-18 による樹脂充てん機器と同等の防爆構造を提供するものではない。

3.9.2.2

接点封入形デバイス“nC”(enclosed-break devicenC”)

開閉する電気接点を組み込んだデバイスで,侵入する可燃性のガス又は蒸気の内部爆発に損傷すること

なく耐え,かつ,内部爆発を外部の可燃性ガス又は蒸気に伝えないデバイス。

3.9.2.3

ハーメチックシール形デバイス“nC”(hermetically-sealed devicenC”)

外部の雰囲気が内部に侵入できない構造をもつデバイスで,そのシールが溶融,例えば,はんだ付け,

ろう付け,溶接又はガラスの金属への融着によるもの。

3.9.2.4

非点火性部品“nC”(non-incendive componentnC”)

発火する能力のある指定された回路を開閉する接点をもつ部品。その接点メカニズムは部品が指定され

たガス雰囲気の発火を引き起こす能力をもたない。

注記  非点火性部品の容器は,爆発性雰囲気を排除することを意図するものではなく,爆発を封じ込

めることを意図するものでもない。

3.9.2.5

シール形デバイス“nC”(sealed devicenC”)

通常の使用中に開けることができない構造になっており,かつ,外部雰囲気の侵入を防ぐために効果的

にシールされているデバイス。

3.9.3

エネルギー制限機器“nL”(energy-limited apparatusnL”)

回路及び部品がエネルギー制限の考え方に従って作られている電気機器。

3.9.4

エネルギー制限関連機器“[nL]”又は“[Ex nL]”(associated energy-limited apparatus[nL]or[Ex nL]”)

エネルギー制限回路と非エネルギー制限回路との両方を含み,非エネルギー制限回路がエネルギー制限

回路に悪影響を及ぼすおそれがないよう作られた電気機器。エネルギー制限関連機器は,次のいずれかで

ある。

a)  該当する爆発性雰囲気で使用するため,この規格に規定するいずれかの防爆方式をもつ電気機器[nL]。

b)  該当する爆発性雰囲気で使用するため,IEC 60079-0 に規定するいずれかの防爆構造をもつ電気機器

[nL]。

c)  危険区域で使用するように保護されていないため,爆発性ガス雰囲気中で使用できない電気機器。例

えば記録計の場合,それ自身は爆発性ガス雰囲気中にはないが,爆発性ガス雰囲気中で使用される熱

電対に接続される入力回路だけがエネルギー制限回路のもの [Ex nL]。

3.9.5

自己保護形エネルギー制限機器“nA nL”(self protected energy-limited apparatusnA nL”)

エネルギー制限された火花接点,これらの接点にエネルギー制限された電力を供給する回路(エネルギ

ー制限部品及びデバイスを含む)

,及びその回路へのエネルギー制限されない供給電源を含む電気機器。

3.9.6

呼吸制限容器“nR”(restricted-breathing enclosurenR”)

ガス,蒸気及び霧の侵入を制限するように設計された容器。


9

C 60079-15:2008

4

一般

4.1

電気機器のグループ及び温度等級

電気機器のグループ及び温度等級は,IEC 60079-0 の箇条 による。

4.2

潜在的な発火源

通常運転時及びこの規格に規定する特定の異常状態において,次を満足しなければならない。

a)  機器は,動作中にアーク又は火花を生成してはならない。ただし,アーク又は火花が箇条 26∼箇条 31

に規定する方法の一つによって周囲の爆発性雰囲気に発火を引き起こさないようになっている場合を

除く。

b)  機器の最高表面温度は,その機器の温度等級に対応する最高値を超えてはならない。ただし,機器の

表面又は熱い部分の温度が箇条 26∼箇条 31 に規定する適切な方法の一つによって周囲の爆発性雰囲

気に発火を引き起こさないか,5.5 の規定によって安全であることが示されている場合を除く。

注記  しゅう動する接触部は,接点側を導電路にクランプするような予防対策がない場合,通常運

転時に火花が発生するとみなされる。

5

温度

5.1

環境による影響

5.1.1

周囲温度

周囲温度は,IEC 60079-0 の 5.1.1 による。

5.1.2

外部の加熱源又は冷却源

外部の加熱源又は冷却源は,IEC 60079-0 の 5.1.2 による。

5.2

使用温度

使用温度は,IEC 60079-0 の 5.2 による。

5.3

最高表面温度

5.3.1

最高表面温度の決定

[nL]  及び [Ex nL] の機器を除き,最高表面温度の決定は,IEC 60079-0 の 5.3.1 による。

5.3.2

最高表面温度の制限

[nL]  及び [Ex nL] の機器を除き,最高表面温度の制限は,IEC 60079-0 の 5.3.2 による。

5.4

表面温度及び発火温度

IEC 60079-0 の 5.4 を適用せずに,次に置き換える。

潜在的な爆発性雰囲気が触れる可能性のある内部部分の表面を含む,電気機器のいかなる部分の表面も

IEC 60079-0 の 5.4 に規定する最高表面温度を超えてはならない。ただし,“nR”の容器の内部の部分,“nC”

のデバイス及び部品並びに 5.5 に適合する部品を除く。

5.5

小形部品

[nL]  及び [Ex nL] の機器を除き,小形部品の評価は,IEC 60079-0 の 5.5 及び 5.6 による。JIS C 60079-11

に規定する細い導線及び薄いプリント板パターンの温度の低下は,この規格を適用するときに使用するこ

とができる。

6

電気機器の要件

6.1

一般

タイプ“n”防爆構造の電気機器は,使われる防爆方式ごとに,この規格の規定及び IEC 60079-0 の該当


10 
C 60079-15:2008

する部分による。

6.2

機器の機械的強度

[nL]  及び [Ex nL] の機器を除き,機器の機械的強度は,IEC 60079-0 の 6.2 による。

6.3

容器を開けるまでの時間

“nR”の呼吸制限容器を除き,IEC 60079-0 の 6.3 を適用しない。

6.4

循環電流

エネルギー制限機器 nL,エネルギー制限関連機器 [nL] 又は [Ex nL] の機器を除き,IEC 60079-0 の 6.4

による。

6.5

ガスケットの保持

関連機器 [nL] 及び [Ex nL] の機器を除き,IEC 60079-0 の 6.5 による。

6.6

容器の保護等級  (IP)

6.6.1

保護等級

この規格の他の箇条に規定されていない限り,33.3.4 に従って試験したときに,外部から侵入した異物

又は水との接触によって安全性を損なうおそれがある場合(例えば,ひずみゲージ,測温抵抗体,熱電対)

機器の容器は,a)又は b)に規定する容器の保護等級以上でなければならない。この場合には,文書(箇条

36 参照)に理由を記載し,必要と思われるすべての特別な設置条件を記載しなければならない。また,機

器にはこの特別な使用条件を示すために,

“X”を表示しなければならない(IEC 60079-0 の箇条 29 参照)

a)  裸充電部がある場合は IP54,絶縁された充電部がある場合は IP44 とする。

b)  安全性を損なう可能性がある外部から侵入した異物又は水との接触に対して十分な保護をもつ場所だ

けに設置する場合には,次の保護等級とすることができる。裸充電部がある場合は IP4X,絶縁された

充電部がある場合は IP2X とする。

容器で保護されている機器には,容器の保護等級は箇条 35 に従って表示しなければならない。

注記 1  回転機の要求事項は,箇条 17 を参照。

注記 2  無火花低電力機器の要求事項は,箇条 23 を参照。

6.6.2

設置による容器の保護等級

容器の保護が機器の設置によって完成される場合,表示は記号“X”を含め,かつ,製造業者は,箇条

36 に従い該当する情報を文書に記載しなければならない。

6.7

空間距離,沿面距離及び離隔距離

6.7.1

一般

異なる電位にある導電部間の空間距離,沿面距離及び離隔距離は,

表 に規定する値に適合しなければ

ならない。ただし,次の場合を除く。

−  17.3 に適合する回転機の中性点接続

−  21.2.7 に適合する照明器具

−  シールしている場合の離隔距離,樹脂充てんしている場合の離隔距離,又は固体絶縁物による離隔距

離。ただし,機器は,6.8.2 の耐電圧試験を全数実施しなければならない

−  エネルギー制限機器,エネルギー制限関連機器及びエネルギー制限関連回路(箇条 30 参照)

表 

値を満足しない離隔距離は,該当する導電部が断続的に互いにつながることを前提として評価又は試

験し,その結果として起こる影響を考慮に入れなければならない。

−  箇条 23 に適合する計器及び低電力機器

通常運転時に接地されていない回路は,最高電圧 が得られる点で接地されていると仮定しなければな


11

C 60079-15:2008

らない。

6.7.2

使用電圧の決定

空間距離及び沿面距離は,機器の製造業者が指定する使用電圧の関数として決定されなければならない。

機器が複数の定格電圧をもつか,定格電圧が一定の範囲をもつ場合,空間距離及び沿面距離の決定に用い

られる使用電圧の値は,定格電圧の最も高い値を超えてはならない。

6.7.3

絶縁保護コーティング

絶縁保護コーティングを施す場合,そのコーティングは湿気の浸入に対して導体及び絶縁物をシールす

る効果をもたなければならない。絶縁保護コーティングは,導体及び絶縁物に密着していなければならな

い。絶縁保護コーティングをスプレーを用いて行う場合,2 回行わなければならない。その他のディップ

コーティング,はけ塗り,真空含浸などは 1 回の塗布だけでよい。その目的は,効果的で,長続きし,壊

れないシールをすることである。ソルダーマスクは,はんだ付け中に損傷を受けない場合,2 回のコーテ

ィングのうちの 1 回とみなす。

裸導体がコーティングから突き出している場合は,

表 の要求事項は,絶縁物及び絶縁保護コーティン

グの両方に適用される比較トラッキング指数 (CTI) を考慮して適用しなければならない。

6.7.4

比較トラッキング指数  (CTI)

沿面距離の値は,使用電圧,電気絶縁材料の耐トラッキング性及び電気絶縁材料の表面形状に依存する。

JIS C 2134 に従って決定した CTI による,電気絶縁材料の分類を表 に示す。表 の電気絶縁材料の分

類は,JIS C 0664 の材料分類と同じである。例えば,ガラス及びセラミックスなどの無機絶縁材料は,ト

ラッキング現象が起きないため CTI を決定する必要はないが,一般的にグループ I に分類する。

注記  過渡的な過電圧は,通常はトラッキング現象に影響を与えないので,無視する。ただし,一時

的な機能上の過電圧は,持続時間及び発生頻度によっては考慮が必要になることもある。照明

器具のパルス電圧については,21.2.7 及び

表 を参照。また,追加の情報については JIS C 0664

を参照。

6.7.5

沿面距離及び空間距離の測定

空間距離,沿面距離及び離隔距離は,可動部品を調整して最も距離が短くなる状態で測定する。

端子部における沿面距離及び空間距離は,製造業者が指定する最大断面積の導体が接続されている状態

と,接続されていない状態との両方の測定で評価しなければならない。

注記 1  これは,機器が使用中に,未使用の端子ねじは常に完全に締められているという意味を含む。

外部接続部の沿面距離及び空間距離は,

表 による。ただし,最小値は 1.5 mm とする。

図 1JIS C 0664 から引用)は,適切な沿面距離及び空間距離を決める場合,考慮するべき主要点を示

す。

注記 2  接合部の固着材は,一般的に沿面距離及び空間距離の経路を遮るものとみなされる。

次の場合,リブ又は溝による効果を考慮しなければならない。

−  表面のリブが高さ 1.5 mm 以上,厚さ 0.4 mm 以上で,かつ,適切な機械的強度をもつ場合

−  表面の溝が深さ 1.5 mm 以上,幅 1.5 mm 以上の場合

注記 3  表面にある突起又はくぼみは,それらの幾何学的な形状に関係なくリブ又は溝のいずれかと

みなされる。


12 
C 60079-15:2008

表 2−沿面距離,空間距離及び離隔距離

最小沿面距離

b)

mm

最小空間距離及び離隔距離

mm

材料グループ

電圧

交流実効値又は

直流

a)

V

I II

IIIa

IIIb

空気中

コーティン

c)

樹脂充てん又

は固体絶縁

d)

10

以下

e)

 1

1

1

1

0.4

0.3

0.2

 10

を超え 12.5 以下 1.05

1.05

1.05  1.05

0.4

0.3

0.2

 12.5 を超え 16

以下 1.1

1.1

1.1

1.1

0.8

0.3

0.2

 16

を超え 20

以下 1.2

1.2

1.2

1.2

0.8

0.3

0.2

 20

を超え 25

以下 1.25

1.25

1.25  1.25

0.8

0.3

0.2

 25

を超え 32

以下 1.3

1.3

1.3

1.3

0.8

0.3

0.2

 32

を超え 40

以下 1.4

1.6

1.8

1.8

0.8

0.6

0.3

 40

を超え 50

以下 1.5

1.7

1.9

1.9

0.8

0.8

0.3

 50

を超え 63

以下 1.6

1.8

2

2

0.8

0.6

0.3

 63

を超え 80

以下 1.7

1.9

2.1

2.1

0.8

0.8

0.6

 80

を超え 100

以下 1.8

2

2.2

2.2

0.8

0.8

0.6

 100

を超え 125

以下 1.9

2.1

2.4

2.4

1

0.8

0.6

 125

を超え 160

以下 2

2.2

2.5

2.5

1.5

1.1

0.6

 160

を超え 200

以下 2.5

2.8

3.2

3.2

2

1.7

0.6

 200

を超え 250

以下 3.2

3.6

4

4

2.5

1.7

0.6

 250

を超え 320

以下 4

4.5

5

5

3

2.4

0.8

 320

を超え 400

以下 5

5.6

6.3

6.3

4

2.4

0.8

 400

を超え 500

以下 6.3

7.1

8

8

5

2.4

0.8

 500

を超え 630

以下 8

9

10

10

5.5

2.9

0.9

 630

を超え 800

以下 10

11

12.5

− 7  4

1.1

 800

を超え 1

000 以下 11  13

− 8  5.8  1.7

 1 000 を超え 1

250 以下 12  15

− 10

 1 250 を超え 1

600 以下 13  17

− 12

 1 600 を超え 2

000 以下 14  20

− 14

 2 000 を超え 2

500 以下 18  25

− 18

 2 500 を超え 3

200 以下 22  32

− 22

 3 200 を超え 4

000 以下 28  40

− 28

 4 000 を超え 5

000 以下 36  50

− 36

 5 000 を超え 6

300 以下 45  63

− 45

 6 300 を超え 8

000 以下 56  80

− 56

 8 000 を超え 10 000  以下 71  100

− 70

10 000  を超え 11 000  以下 78  110

− 75

11 000  を超え 13 800  以下 98  138

− 97

13 800  を超え 15 000  以下 107  150 − 105

注記  実際の電圧は,表の値を 10  %まで上回ってもよい。 

a)

 10

000

V までの電圧のステップは R10 系列の標準数による。

1 000 V までの使用電圧に関して,実際の使用電圧は表の値を最大で 10  %超えてもよい。

b)

  沿面距離の値は,JIS C 0664 から引用している。

800 V までは沿面距離は汚損度 3 に,2 000 V から 10 000 V までは汚損度 2 による。その他の値は内挿又は外
挿による。

c)

  絶縁保護コーティングによるシール。6.7.3 参照。

d)

  コンパウンドで 0.4 mm 以上の深さまで完全に充てんした場合,又は固体絶縁物で離隔した場合(例えば,プ

リント板の厚さ)

e)

 10

V 以下では CTI 値は要求されず,又は材料区分 IIIb を満たしていない材質も使用してよい。


13

C 60079-15:2008

表 3−比較トラッキング指数による絶縁材料の区分

材料グループ

比較トラッキング指数

I 600

≦ CTI

II 400

≦ CTI < 600

IIIa 175

≦ CTI < 400

IIIb 100

≦ CTI < 175

6.7.6

コンパウンドを充てん(填)したケーブルシーリング箱

機器に 750 V を超える定格電圧を供給する外部ケーブルの端末処理のために,コンパウンドを充てん

(填)したケーブルシーリング箱を使用する場合,裸充電部の沿面距離及び空間距離は,樹脂を流し込む

前に

表 の値を満たす構造にしなければならない。

注記  表 の要求事項は,設計上の離隔距離が特定の設置において実際に達成されるか否かについて

樹脂の特性と実際の構造上の精度とを考慮している

表 の要求事項とは異なる。

表 4−コンパウンドを充てん(填)したケーブルシーリング箱内における離隔距離

沿面距離

mm

空間距離

mm

定格電圧 U

交流実効値又は直流

V

相間

対地間

相間

対地間

 750

U≦ 1

100

19 19 12.5

12.5

 1

100

U≦ 3 300

37.5

25

19

12.5

 3

300

U≦ 6 600

63

31.5

25

19

 6

600

U≦ 11

000

90 45 37.5

25

 11

000

U≦ 13

800

110 55 45 31.5

 13

800

U≦ 15

000

120 60 50 35


14 
C 60079-15:2008

例 

条件

当該経路には,側面が平行か,又は一方へ行くほど側面間が狭くなる一つの溝があり,この溝の

深さは任意であるが,幅は 1.5 mm 未満である。

ルール  沿面距離及び空間距離は,図示のように溝を横切る直線距離となる。

例 2

条件

当該経路には,幅 1.5 mm 以上の側面が平行な溝がある。

ルール  空間距離は見通し距離。沿面距離の経路は溝に沿う。

例 

条件

当該経路には,幅が 1.5 mm を超える断面が V 字形の溝がある。

ルール  空間距離は見通し距離。沿面距離の経路は溝に沿うが,幅 1.5 mm のところで溝の底部を短絡す

る。

図 1−空間距離及び沿面距離の決定方法の例

例 


15

C 60079-15:2008

条件

当該経路にリブがある。

ルール  絶縁空間は,リブの頂上を通る空間距離。沿面距離の経路は,リブの輪郭に沿う。

例 

条件

当該経路には固着されていない接合部があり,その両側に幅 1.5 mm 未満の溝がある。

ルール  沿面距離も空間距離も図示した見通し距離となる。

例 

条件

当該経路には固着されない接合部があり,その両側に幅 1.5 mm 以上の溝がある。

ルール  空間距離は見通し距離。沿面距離の経路は溝に沿う。

図 1−空間距離及び沿面距離の決定方法の例(続き)

例 


16 
C 60079-15:2008

条件

当該経路には固着されない接合部があり,その片側には幅 1.5 mm 未満の溝が,反対側には幅 1.5

mm 以上の溝がある。

ルール  図示のとおり。

例 

条件

固着されない接合部を通る沿面距離の方が,障壁の上を通る沿面距離よりも小さい。

ルール  空間距離は,障壁の頂部を通る最短の空気中経路となる。

図 1−空間距離及び沿面距離の決定方法の例(続き)

例 


17

C 60079-15:2008

ねじの頭部と凹部壁との間のすき間は十分に広いので,そのギャップの長さを加算計算に入れる場合。

例 10 

ねじの頭部と凹部の壁との間のすき間は小さすぎるので,そのすき間の長さを加算できない。

沿面距離の測定は,ねじから壁までの距離が 1.5 mm のときのねじから壁までの距離で行う。

図 1−空間距離及び沿面距離の決定方法の例(続き)


18 
C 60079-15:2008

例 11

C:導体間の絶縁経路の途中に挿入された導体

沿面距離・空間距離ともに,dD

図 1−空間距離及び沿面距離の決定方法の例(続き)

6.8

電気的強度(耐用)

6.8.1

接地又はきょう(筐)体からの絶縁

機器内部の電気回路が機器のきょう体に直接接続されてない,又は使用中にきょう体に接続することを

意図していない場合,その機器の絶縁又は離隔距離は,次の試験電圧で 60 秒間破壊せずに耐えなければな

らない。

−  ピーク電圧 90 V 以下の電圧が供給される機器,又は内部電圧がピーク電圧 90 V 以下の機器に対して

は,実効値 500 V

−  その他の機器,又は内部電圧がピーク電圧 90 V を超える場合は,実効値 (2+1 000 V)

  %又は 1 500

V

%のいずれか高い方

直流試験電圧の使用は,指定された交流試験電圧の代替として認められており,その場合,印加する電

圧値は次による。絶縁された巻線では,指定された交流試験電圧の実効値の 170  %の値,又は空気若しく

は沿面距離によって絶縁が確保されている場合,指定された交流試験電圧の実効値の 140  %の値。

注記  は,定格供給電圧又は機器内部で発生する最大電圧のいずれか高い方とする。

直流絶縁された部分をもつ機器の場合,各々の部分に対して,別々に上記の該当する試験電圧を印加し

なければならない。

製品規格に適合する機器は,その製品規格の要求事項が上記と同等の絶縁性能を保証することを意図し

ている場合,代替としてその製品規格の要求事項を満足すればよい。

6.8.2

導電部間の絶縁

シールされた離隔距離,樹脂充てんされた離隔距離,又は固体絶縁物による離隔距離に関して,6.7.1 

除外の対象となる機器の場合,

絶縁破壊が点火能力のあるアーク,

火花又は高温表面を発生し得る場合は,

当該導電部間の絶縁又は離隔距離は,6.8.1 に従って実施される全数の耐電圧試験の対象にしなければなら

ない。

注記  耐電圧試験は,例えば,半導体に損傷を与える可能性があるので,電子部品を使用している機

器については,これらの素子が取り付けられる前に実施してもよい。ただし,電子部品が耐電

圧試験の漏れ電流を測定すべき経路を形成している場合を除く(例えば,金属ケースのトラン

ジスタが機器のフレームにねじ止めされていて,その部分の絶縁不良が直ちに発火を引き起こ

す火花又は機器の高温表面を発生させる場合など。

+ 5 
  0

+ 5 
  0

+ 5 
  0


19

C 60079-15:2008

7

非金属容器及び容器の非金属部分

7.1

一般

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,IEC 60079-0 の 7.1 による。

7.2

熱安定性

IEC 60079-0 の 7.2 を適用せずに,次に置き換える。

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,容器は,33.3.2.1 及び 33.3.2.2 に従う熱安定性試験

を行う。プラスチック材料は,定格で使用中の最大周囲温度において容器又は容器の部分の最も熱い点の

温度より 10 K 以上高い相対熱指数(RTI−機械的衝撃)又は温度指数 TI(20 000 時間に対応する。

)をも

たなければならない。

7.3

容器外面の非金属材料についての静電気帯電

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,IEC 60079-0 の 7.3 による。

7.4

ねじ穴

IEC 60079-0 の 7.4 による。

7.5

熱衝撃

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,照明器具のガラス部分並びに容器の窓及びその他

のガラス部分に対して IEC 60079-0 の 26.5.2 による。

7.6

耐光性

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,容器の非金属部分に対して,IEC 60079-0 の 26.10

による。

8

軽金属を含む容器

8.1

材料組成

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,IEC 60079-0 の 8.1 による。

8.2

ねじ穴

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,IEC 60079-0 の 8.2 による。

9

締付ねじ

9.1

一般

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,IEC 60079-0 の 9.1 による。

9.2

特殊締付ねじ

IEC 60079-0 の 9.2 及び 9.3 は適用しない。

10  インタロック

IEC 60079-0 の箇条 10 は適用しない。

11  ブッシング

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,IEC 60079-0 の箇条 11 による。

12  固着用材料

IEC 60079-0 の箇条 12 を適用せずに,次に置き換える。


20 
C 60079-15:2008

安全性に影響を及ぼす固着用材料は,機器の定格内で材料が受ける最低温度及び最高温度に適した熱的

安定性をもっていなければならない。

その熱的安定性は,材料の温度の下限値が材料に指定された最低使用温度以下であって,材料の連続動

作温度(以下,COT という。

)が使用中に到達する最高温度(最高到達温度)より 10 K 以上高い場合,十

分とみなす。

13  Ex コンポーネント

IEC 60079-0 の箇条 13 を適用せずに,次に置き換える。

13.1  タイプ“n”防爆構造の Ex コンポーネント

タイプ“n”防爆構造の Ex コンポーネントは,この規格の該当する要求事項に適合しなければならない。

Ex コンポーネントには,次のものがある。

a)  空の容器

b)  部品又は部品の集成体

13.2  取付け

Ex コンポーネントは,次のように取り付けられる場合がある。

a)  完全に機器の容器内に組み込む(例えば,端子,電流計,ランプホルダ,ヒータ,指示計など)。

b)  完全に機器の容器外部に取り付ける(例えば,接地端子)。

c)  一部を容器内部,一部を容器外部に取り付ける(例えば,指示ランプ,押しボタンスイッチなど)。

13.3  内部取付け

Ex コンポーネントを完全に容器内へ取り付ける場合,追加試験又は追加評価は容器内へ取り付けること

によって影響を受ける Ex コンポーネントの動作又は構造だけに必要である(例えば,Ex コンポーネント

を取り付けるとき,その取付け方に依存する表面温度,沿面距離,空間距離などの条件。

13.4  外部取付け

Ex コンポーネントを容器の外部に取り付けるか,又は一部を内部に一部を外部に取り付ける場合,Ex

コンポーネントと容器との取付け部(境界)は,この規格の該当する要求事項に適合することを試験によ

って確認するか又は評価しなければならない。

14  接続端子部及び端子区画

IEC 60079-0 の箇条 14 を適用せずに,次に置き換える。

14.1  一般

電気接続部の接触圧は,通常運転中確実に維持しなければならない。特に,使用中に温度,湿度などに

よる絶縁材料の寸法変化によって接触圧が悪影響を受けてはならない。

無火花接続部は,振動条件下で火花の発生を防止するように設計しなければならない。

注記 1  振動試験のための情報は,使用条件と関連して JIS C 60068-2-6 に規定されている。

注記 2  照明器具のための接続端子部は,箇条 21 に規定されている。

14.2  外部配線導体の接続 
14.2.1  接続端子部

外部回路への接続を意図する電気機器は,接続端子部をもたなければならない。接続端子部には次のも

のがある。

a)  端子部


21

C 60079-15:2008

b)  機器製造時に作り付けにされたケーブル,又は機器に作り付けにされたケーブルでその長さに余裕を

もたせたもの

14.2.1.1  端子

端子は腐食に対して有効に保護され,かつ,次のように設計しなければならない。

a)  導体を容易に接続できる。

b)  導体を,緩み及びねじれに対して確実に保持し,導体の断面積を著しく減少させることなく固定でき

る。

c)  接触圧が確実に維持される。

ケーブルラグ用の端子は,取付け方法よって許容されない空間距離の減少を防止する手段を備えなけれ

ばならない。

注記  例えば,上記の防止手段は,少なくとも端子と同じ高さの絶縁隔壁を使用するか,ラグの軸部

を絶縁することによって達成する場合がある。

14.2.1.2  機器に作り付けにされたケーブル

電気機器に作り付けにされたケーブルの場合,リードは 2 回以上の接続のやり直しができるように十分

な長さをもたなければならない。

注記 1  作り付けにされたリードは,接続部を切り取ってから再接続を行うために毎回リードを少し

ずつ切り詰めて接続されることがある。機器は少なくとも 3 回の接続が行えることを意図し

ているが,特定の機器で更に多くの回数にわたり接続をやり直すことがあることが分かって

いる場合,リードはより長くすることが望ましい。

注記 2  作り付けにされたリードを用いた接続方法の選定,必要な絶縁物の用意,及び 6.7 に規定す

る空間距離及び沿面距離の維持は,機器設置者の責任であることが意図されている。

14.2.2  導体の収容

接続端子部は,機器の定格電流に適したサイズ以上の導体を収容できなければならない。

注記  システムの状態(例えば,電圧低下)によっては,発熱を考慮して選定した導体よりも太いサ

イズの導体に適した端子を設ける必要がある。

14.2.3  ケーブルグランド

ケーブルグランドは,IEC 60079-0 による。

14.3  内部接続部

電気機器内では,接続部は過度の機械的応力を受けてはならない。導体の内部接続のために,次の手段

だけが認められる。

−  外部配線の接続に適した接続方法(ねじ締め)

−  絶縁された圧着コネクタ

−  はんだ付け

−  ろう付け

−  溶接

−  JIS C 2814-2-4 の要求事項を満足するねじりばめコネクタ

−  導体に金属の補強リングが取り付けられているのであれば,差込みねじ(締付け)端子

−  ばね圧による接続。電気的接続のための接触圧は,温度又は湿度のような要因に対しても維持されな

ければならず,かつ,その要因による使用中の絶縁材料の寸法の変化によって影響を受けてはならな

い。


22 
C 60079-15:2008

15  接地又は等電位ボンディング用導体のための接続端子部

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,接地又は等電位ボンディング用導体のための接続

端子部は,IEC 60079-0 の箇条 15 による。

16  容器の配線引込部

エネルギー制限関連機器 [nL] 及び [Ex nL] を除き,容器の配線引込部は,IEC 60079-0 の箇条 16 によ

る。

17  無火花回転機に対する補足要件 
17.1  一般

この箇条の要求事項は,IEC 60034 (all parts)  の適用範囲に含まれる回転機に適用する。IEC 60034 (all

parts)  への適合の根拠を,箇条 36 に規定する文書に記載しなければならない。

他の回転デバイス(例えば,時計用モータ,サーボモータ)に対しては,この箇条の規定を含めてこの

規格の要求事項が該当する場合には適用しなければならない。

非回転機(例えば,リニアモータ)に対しては,この箇条の規定を含めてこの規格の要求事項が該当す

る場合には適用しなければならない。

注記  6.6 の要求事項は,IEC 60034-5 に置き換えられる。

17.1.1  回転機の容器

裸充電部を含む回転機の容器は,33.3.4 に従って IP54 以上の保護等級をもたなければならない。その他

の場合は IP20 以上でよい。

注記  かご形回転機の棒状導体(バー)及び短絡環(エンドリング)は,保護等級を決めるとき裸充

電部とはみなさない。

17.1.2  端子箱

1 000 V 以下の電圧で動作する回転機に附属する端子箱は,回転機の保護等級が IP44 以上の場合に限り

端子箱と本体容器との間を開放してもよい。端子箱の外部に対する保護等級は,33.3.4 に従って IP54 以上

でなければならない。

17.1.3  電線管封止箱,ケーブルシーリング箱及びケーブル分岐箱

電線管封止箱,ケーブルシーリング箱及びケーブル分岐箱は,取り付ける場合,33.3.4 に従って IP54 以

上の保護等級をもたなければならない。

17.2  外部配線導体用接続端子部

回転機の接続端子部は,14.2 による。さらに,すべての方式のケーブル接続に対して,ケーブルのシー

ル性を害することなしに(例えば,シーリングコンパウンドの場合)回転機を取り外すことができるか,

又はケーブルの絶縁若しくは導体を傷つけやすい応力をケーブルに与えることなく回転機を交換できなけ

ればならない。

17.3  中性点の接続

機器への代替の電源接続を目的としない中性点の場合には,最小の沿面距離及び空間距離の要求事項は,

表 に示す使用電圧を想定して定めなければならない。


23

C 60079-15:2008

表 5−中性点の仮想使用電圧

定格電圧 

(交流実効値又は直流)

V

中性点の仮想電圧

V

 

  U≦ 1 100

 1

100

U≦ 3

300

 3

300

U≦ 6

600

 6

600

U≦ 11 000

 11

000

U≦ 15 000

 1 100 
 3 300 
 6 600 
11 000

容器内の中性点接続は,中性点接続部を安全に絶縁しなければならない。ただし,IP44 以上の容器で,

かつ,機器が接地された電源に接続することを意図していない場合には,この限りではない。

17.4  回転機のエアギャップ

停止中における固定子と回転子との間の半径方向の最小エアギャップは,次の式によって計算した値よ

り大きいものとする。

b

r

n

D

AG

×

ú

û

ù

ê

ë

é

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

÷

ø

ö

ç

è

æ −

+

=

000

1

75

.

0

25

.

0

780

50

15

.

0

min

ここに,

AG

min

半径方向の最小エアギャップ

 (mm)

D

回転子の直径が

75 mm

未満のときは

75

回転子の直径が

75

750 mm

のときは,回転子の直径を

mm

で表した値

回転子の直径が

750 mm

を超える場合には

750

n

最大定格速度が

1 000 min

1

以下の場合には

1 000

最大定格速度が

1 000 min

1

を超える場合には,

min

1

で表した)速度の値

r

回転子の直径

コア長

×

1.75

)ただし,

1

以上

b

転がり軸受を使用した機器の場合

1

滑り軸受を使用した場合は

1.5

17.5

通風系

内部ファン及び外部ファン並びにファンフードは,IEC 60079-0 の 17.1 による。

17.6

軸受のシール及び回転軸のシール

17.6.1  非摩擦シール及びラビリンス

転がり軸受と,これと組み合わされたグランド部とのすき間は,

0.05 mm

以上としなければならない。

滑り軸受の場合には,このすき間は

0.1 mm

以上としなければならない。最小すき間は,軸受内において

軸がとり得るすべての位置について適用する。

注記 1

代表的な玉軸受の場合,軸方向の移動量は,半径方向の動きの約

10

倍と考える。

注記 2

軸受製造業者が軸受の不可欠な部分としてカバーを設けている場合(密封軸受の場合など)

は上記の規定は適用しない。

17.6.2  摩擦シール

摩擦シールによる場合は,シールには潤滑剤を用いるか,又はシール部は摩擦係数の小さい材質,

[例え

ば,ポリテトラフルオロエチレン

 (PTFE)

]で作る。潤滑剤を用いる場合は,シール部への潤滑剤の供給を

維持するように軸受を設計しなければならない。


24 
C 60079-15:2008

摩擦シールの評価は,箇条 による。

注記 1

製造業者は,使用中に過度の温度上昇を発生しないようにするため,17.6 の要求事項を継続

的に満たすための必要な保守の情報を提供しなければならない。

注記 2

経時変化によって断面が減少するような摩擦シール(例えば,フェルト製のシーリング・リ

ング)は,新品状態で温度が限度内であると評価される場合,要求事項を満たすものとする。

回転中,離れる弾力性のシール材(例えば,

V

リング)も,要求事項を満たすものとする。

17.7

かご形回転子

17.7.1  バー及びエンドリングを一体に接合するかご形回転子

回転機の通常運転中に点火能力のあるアーク又は火花を生じないよう対策を講じなければならない。特

に,バーとエンドリングとの間の接合部は,ろう付け又は溶接するとともに,高品質の接合を可能とする

適切な材料を用いなければならない。

17.7.2  鋳造によるかご形回転子

エンドリングと一体で製造するかご形回転子は,ダイキャスト,遠心鋳造又はこれらと同等の方法でス

ロットへの充てんが完全に行える方法によって製造しなければならない。

17.7.3  エアギャップスパークの可能性評価

定格出力が

100 kW

を超える回転機は,エアギャップでのスパークの発生の可能性を評価しなければな

らない。

通常運転での平均始動頻度が,週

1

回を超えずに連続稼動する“使用の種類”が

S1

及び

S2

の回転機は,

これらの要求事項は適用しない。

表 で決定する評価点の総合計が

5

を超える場合,

回転機又は代表サンプルは 33.14.1 に従って試験する

か,又は回転機は,始動時に爆発性雰囲気が容器に含まないことを確実にするための特別な処置が施せる

ような構成としなければならない。

IEC 60079-0 に従い,その回転機の表示には,記号“

X

”を表示する。また,箇条 36 に従い,特別な処

置を用いることを文書に明示する。

注記

適用できる特別な処置は,始動前の換気,又は回転機容器内部のガスの検出を含む。その他の

方法は,受渡当事者間の合意によってもよい。


25

C 60079-15:2008

表 6−かご形回転子のエアギャップの潜在的な点火危険性評価

特徴

値(評価項目)

評価点

組立かご形回転子 2

アルミ鋳造によるかご形回転子で 200 kW/極以上 1

かご形回転子の構造

アルミ鋳造によるかご形回転子で 200 kW/極未満 0 
2 極 2 
4∼8 極 1

極数

8 極を超える 0 
500 kW/極を超える 2 
200 kW/極を超え,500 kW/極以下 1

定格出力

200 kW/極以下 0 
あり:L  < 200 mm

a)

 2

あり:L  ≧ 200 mm

a)

 1

回転子の放射状の冷却ダクト

なし 0

あり: 200 kW/極を超える 2

あり: 200 kW/極以下 0

回転子又は固定子のスキュー

なし 0

不適合

b)

 2

回転子がオーバハングする部分

適合

b)

 0

T1/T2 2 
T3 1

温度等級

T4 以上 0

a)

  は,コアの束の端部の長さ。実験結果は,火花が主としてコア端部近くのダクト内で発生することを示

している。

b)

  回転子のオーバハング部分は,断続的な接触をなくし,温度等級範囲内で動くように設計されていなけれ

ばならない。この規定に適合する場合は評価点は 0,不適合の場合は 2 とする。

17.8

表面温度の制限

注記

IEC 60079-0 の箇条 に適合することの証拠として,計算又は実測のデータを採用してもよい。

17.8.1  熱による発火の防止

爆発性雰囲気に触れるおそれがある外部及び内部の表面の温度は,通常運転の条件において,箇条 

温度等級を超えてはならない。

“使用の種類”が IEC 60034-1 による

S1

又は

S2

である場合,始動時の温度上昇は,温度等級を定める

ときの因子としなくてよい。

“使用の種類”が

S3

S10

の場合は,始動時及び負荷の変動を考慮しなければならない。

二つ以上の“使用の種類”で動作する回転機は,結果として二つ以上の温度等級をもつことがある。こ

のような場合,該当する“使用の種類”

(S1

S10)

及び,関連する温度等級を機器に表示しなければなら

ない。

注記 1

温度等級の区分に際して始動条件を考慮しなくてもよい場合は,始動がまれであって,始動

時に爆発性ガスの雰囲気が存在する確率が小さいことが容認できるような機器である。

注記 2

温度等級を区分するという目的からすれば,発電機の同期投入は,温度上昇に対して電動機

の始動と同等に扱わなければならない。

17.8.2  インバータ又は非正弦波電源による動作

17.8.2.1  形式試験の方法


26 
C 60079-15:2008

熱的限度を上回らない,かつ,機能上の性能が動作速度範囲にわたって示されるということを証明する

ために,形式試験又は計算のいずれかの方法を用いる。

17.8.2.2  形式試験

インバータで様々な周波数及び電圧が供給される電動機は,指定されたインバータで,又は,出力電圧

及び出力電流の仕様に関して同等のインバータで試験しなければならない。試験は,通常運転において保

護に用いる検出器(素子)又は測定器を使用して行う。電動機に関する文書にはインバータとともに使用

する場合に必要なパラメータ及び使用条件を含まなければならない。

注記

インバータ駆動の電動機の使用に関する詳しい情報は,IEC 60034-17 及び IEC 60034-25 を参照

するのがよい。主な課題には過剰温度,高周波及び過電圧による影響並びに軸受電流及び高周

波アースに対するものである。

17.8.2.3  計算による形式試験の代替

17.8.2.2 の試験に代わって,計算によって温度等級を定めてもよい。計算によって温度等級を定める場合,

その計算は実績のある事前に得られた代表的な試験データ並びに IEC 60034-7 及び IEC 60034-25 に基づか

なければならない。

注記 1

計算による温度等級の決定は,受渡当事者間の合意によることが望ましい。

注記 2

非正弦波電源で運転する電動機又はサイリスタ負荷につながる発電機の固定子及び回転子の

温度差は,正弦波電源で運転する同じ電動機又は線形負荷につながる同じ発電機に発生する

温度差とは大きく異なることがある。したがって,特にかご形回転子巻線の場合には,回転

機の制限特性である回転子の温度に特別な注意を払うことが望ましい。

17.9

定格電圧が 1 kV を超える回転機のための追加要件

17.9.1  一般

この規格の要求事項は,爆発性ガス雰囲気の生成と回転機の始動とが同一地点で同時に起こらないと仮

定しており,これらの二つの状態が同時に発生する場合には適していない。

注記

タイプ“

n

”防爆構造の高圧回転機は,ガスが放出される可能性と回転機の始動とが独立事象と

されていないときには使わないことが望ましい。遠心圧縮機のシールシステムは,始動時にそ

のようなガスの漏えい(洩)を起こすことが知られており,これについて評価することが望ま

しい。

17.9.1.1  評価及び試験

定格電圧が

1 kV

を超えるすべての回転機は,17.9.2 によって評価し,必要に応じて 33.14.2 によって試

験しなければならない。

通常運転での平均始動頻度が,週

1

回を超えることなく連続稼動する“使用の種類”が

S1

及び

S2

の回

転機は,これらの要求事項は適用しない。

17.9.1.2  被試験品の状態

すべての試験及び評価は,新しい状態の回転機,そのコンポーネント又はテストモデルで行わなければ

ならない。

17.9.1.3  高圧回転機

高圧回転機の表示は,IEC 60079-0 による記号“

X

”及び箇条 36 による文書を含まなければならない。

また,始動頻度,主要なオーバホール(分解及び清掃)の推奨間隔及び使用する条件についての適切な情

報を記載した文書を含まなければならない。

17.9.2  固定子巻線絶縁システムの潜在的な発火能力


27

C 60079-15:2008

注記 1

多少の放電現象は,高圧の巻線では回転機の性能に影響することなく発生することがある。

すべてのこの現象が,点火を引き起こす能力をもつわけではない。点火は,スイッチング時

の過渡現象,特に回転機の始動条件に関連するものの結果として発生する短時間放電によっ

て起きる確率が最も高い。

表 は,固定子巻線の潜在的放電の点火危険評価点を示す。表 で決定する点火危険評価点の総合計が

6

を超える場合,結露防止ヒータを用いるとともに,a

)

又は b

)

に従わなければならない。

a

)

33.14.2 に従い試験を行う。

b

)

機器は,起動時に爆発性雰囲気が容器に含まれないことを確実にするための特別な処置が施せるよう

な構成としなければならない。この場合,箇条 36 に従い特別な処置を用いることを文書に明示する。

注記 2

適用できる特別な処置には,始動前の換気又は機器容器内部のガス検知を含む。その他の方

法は,受渡当事者間の合意によってもよい。

表 7−固定子巻線の潜在的放電の点火危険性評価点

特性

評価

評価点

11 kV を超える 6 
6.6 kV を超え 11 kV 以下 4 
3.3 kV を超え 6.6 kV 以下 2

定格電圧

1 kV を超え 3.3 kV 以下 0 
1 時間に 1 回を超える 3 
1 日に 1 回を超える 2 
1 週間に 1 回を超える 1

始動頻度 

1 週間に 1 回未満 0 
10 年を超える 3 
5 年を超え 10 年以下 2 
2 年を超え 5 年以下 1

詳細点検の間隔

IEC 60079-17 参照)

2 年未満 0

<IP44

a)

 3

IP44  及び IP54

2

IP55 1

保護等級

>IP55 0

非常に汚れて湿気のある場所

b)

 4

沿岸屋外

c)

 3

屋外 1

環境条件

清浄で乾燥した屋内 0

a)

清浄な環境において訓練を受けた人員によって定期的に修理・点検する場合だ

け。6.6.1 参照。

b)

“非常に汚れて湿気のある場所”とは,海上掘削リグの甲板,波を受ける場所
などをいう。

c)

“沿岸屋外”とは,塩分を含んだ雰囲気にさらされている場所をいう。

18

開閉装置に対する補足要件

開閉装置は,IEC 60079-0 の要求事項による。

19

無火花式ヒューズ及びヒューズアセンブリに対する補足要件

19.1

ヒューズ


28 
C 60079-15:2008

IEC 60079-0 を適用せずに,次に置き換える。

ヒューズは IEC 60269-3 に従い,非復帰形,無指示カートリッジ又は指示カートリッジタイプの場合,

その定格内での動作は,無火花式デバイスとみなす。

注記

ヒューズの破裂は,正常動作ではない。

19.2

電気機器の温度等級

電気機器の温度等級は,機器の定格電流に基づいて取り付ける各ヒューズのカートリッジの外部表面を

考慮しなければならない。指示部がある場合はそれも含める。

熱源が複数ある場合,拡散係数を用いてもよいが,その場合には書類に記載しなければならない(箇条

36 参照)。

19.3

ヒューズの取付け

ヒューズは,無火花封入形ホルダ又は無火花スプリングホルダに取り付けるか,又は,その場所にはん

だ付けで取り付けなければならない。無火花特性の評価は,20.3 による。

19.4

ヒューズの容器

ヒューズを格納する容器は,供給電源を遮断したときにだけ交換部品の取付け,取外しができるものと

する。さらに,容器のふた(蓋)が正しく閉まるまでヒューズに通電できないようにインタロックするか,

又は,

表 13 の の警告文を表示しなければならない。

19.5

交換用ヒューズの仕様表示

ヒューズが互換性のないタイプのものである場合を除いて,交換用ヒューズの適切なタイプ及び定格値

をヒューズホルダの近傍に表示する。

20

無火花式プラグ及びソケットに対する補足要件

IEC 60079-0 を適用せずに,次に置き換える。

20.1

外部接続のプラグ及びソケット

外部接続用プラグ及びソケットは,次のいずれかに適合しなければならない。

a

)

プラグ及びソケットは,機械的若しくは電気的にインタロックするよう設計するか,又は,通電中は

接点が分離できず,分離されているときは通電できないように設計しなければならない。この目的に

使用するスイッチはこの規格に適合するか,又は IEC 60079-0 に示す防爆構造の一つ以上に適合しな

ければならない。

b

)

プラグ及びソケットが

1

台の機器にだけに割り当てられて接続される場合,不用意に切り離されない

ように機械的に固定し,機器には

表 13 の の警告文を表示しなければならない。

20.2

保護等級の維持

プラグ及びソケットの可動部を取り外したときでも,保護等級を維持しなければならない。要求された

安全レベルが粉じん(塵)のたい(堆)積,又は,水分がたまることによって下がる場合は,プラグ及び

/又はソケットへの侵入保護のための適切な等級を維持するように対策しなければならない。

プラグ及びソケットの定格電流が

10 A

以下で,かつ,定格電圧が交流

250 V

以下又は直流

60 V

以下の

ものは,20.1 の要求事項に適合しなくてよい。ただし,次のすべての条件に適合しなければならない。

充電されたまま残る部分は,ソケット側(給電側)とする。

プラグ及びソケットは,分離する前に消弧させるために切離しを遅延し,定格電流を遮断する。

プラグ及びソケットは,消弧中 JIS C 60079-1 に基づく耐圧防爆性能を保持する。

分離後も充電されている接点は,この規格に示す防爆方式又は IEC 60079-0 に示す防爆構造の一つで


29

C 60079-15:2008

保護する。

20.3

内部接続のプラグ及びソケット

点火可能な回路における内部接続のプラグ及びソケット又は類似の接続器は,分離する力が

15 N

未満か,

又は緩み若しくは分離しないような機械的措置をしない場合,

火花を発生すると判断しなければならない。

軽い部品(例えば,ヒューズ又はジャンパ)が取り付けられたソケットは,分離する力

 (N)

は,その部品

の質量

 (kg)

100

倍以上でなければならない。

20.4

通常運転においてプラグを差し込まないソケット

通常運転においてプラグを差し込まない機器内ソケットで,保守及び修理にだけ使用するソケットは,

無火花とみなす。

21

無火花式照明器具の補足要件

IEC 60079-0 を適用せずに,次に置き換える。

注記

可搬形照明器具もこの箇条の該当する要求事項に適合することが望ましい。

21.1

一般事項

照明器具は,JIS C 8105-2(規格群)又は IEC 60598-2

 (all parts)

の該当する箇条のほか,この箇条の要求

事項に適合しなければならない。JIS C 8105-2(規格群)又は IEC 60598-2

 (all parts)

の該当する箇条への

適合性の根拠は製造業者が指定し,箇条 36 で要求する文書に記載しなければならない。

照明器具が呼吸制限容器を内蔵する場合は,JIS C 8105-1 に基づく分類のほかに,呼吸制限容器として

分類しなければならない。

遊離金属ナトリウムを含んでいるランプ(低圧ナトリウムランプ)を用いた照明器具は,使用できない。

始動装置を内蔵するランプは,安定器又は電子始動器に損傷を与えるような制御不能な電圧を生じるこ

とがある。このようなランプは,附属品に対して生じる損傷を制限するための特別な対策が講じられた場

合を除き,タイプ“

n

”防爆構造の照明器具として使用できない。

注記

試験に要する時間を短縮し,また,破壊をもたらす試験を行うために,追加の照明器具又はそ

の部品に対して試験を行ってもよい。ただし,供試品と同じ材質のものであって,同一の供試

品について試験をしたときに同じ結果になる場合に限る。

21.2

構造

21.2.1  一般事項

JIS C 8105-2(規格群)又は IEC 60598-2

 (all parts)

の該当する箇条,及び,この規格の 5.3.15.3.25.4

並びに 21.2.221.2.12 による。

21.2.2  ランプの容器

ランプの全体は,照明器具の中に収めなければならない。

21.2.3  取付けの配置

呼吸制限照明器具の取付けの配置は,照明器具の取付けの有無にかかわらず照明器具が呼吸制限器試験

に合格するよう設計しなければならない。また,呼吸制限に必要なガスケット及び/又は特殊な部品は,

照明器具とともに供給する。

21.2.4  ランプホルダ

21.2.4.1  一般事項

ランプホルダは,該当する規格の安全性及び互換性の要求事項に適合するほか,21.2.4.221.2.4.3 及び

21.2.4.4 に適合する無火花式のものでなければならない。


30 
C 60079-15:2008

注記

回路の通電中におけるランプの取外し及び取付けは,通常使用の状態には含まれない。

21.2.4.2  差込み式ランプホルダ

差込み式ランプホルダは,IEC 61184 による。ランプホルダは,ばね接点を組み込んだものとし,ばね

自体が電流を流す主要な手段ではないように設計する。接続用電線及びその絶縁物は,ランプの取付け及

び取外しに際して損傷を受けてはならない。ランプホルダは振動が加わっても火花を生じないように設計

する。

注記

振動試験については,使用条件関連の JIS C 60068-2-6 に規定している。

21.2.4.3  ねじ込み式ランプホルダ(ねじ式の無火花ランプホルダ)

ねじ込み式ランプホルダは,照明器具に取り付けたときに,JIS C 8280 に規定する安全及び互換性に関

する要件に適合しなければならない。また,例えば,温度変化,振動などの条件下において,ランプがソ

ケット内で緩まないように設計する。これらの適合の可否は,33.8 に規定する試験によって,確認する。

21.2.4.4  バイピン式ランプホルダ

バイピン式ランプホルダは,照明器具に取り付けたときに,JIS C 8324 の安全及び互換性に関する要求

事項に適合しなければならない。また,ランプのピンの側面に接触し,その状態を維持するように設計し

なければならない。接触圧は適切なものとする。また,ランプのピンは,側面への圧力によってねじれな

いように支持しなければならない。ランプホルダの設計及びそれを照明器具に取り付ける方法は,JIS C 

7601 又は関連する規格に規定されているように,直管形蛍光ランプの長さ方向の許容差を考慮したものと

する。ランプホルダは,振動条件下で火花が出ないように設計されたものでなければならない。

注記

振動試験については,使用条件関連の JIS C 60068-2-6 に規定している。

21.2.5  補助部品

21.2.5.1  一般事項

補助部品は,照明器具に取り付けたときに,JIS C 8147-1JIS C 8147-2-1JIS C 8147-2-2IEC 61347-2-3

IEC 61347-2-4IEC 61347-2-7JIS C 8147-2-8JIS C 8147-2-9IEC 61048 及び JIS C 7619 のうちの該当

するもの又は他の該当する規格に規定する電気的及び機械的な安全性に関する要求事項を満たさなければ

ならない。

21.2.5.2  グロースタータ

グロースタータは,接点がハーメチックシールされた容器内に格納しなければならない。

(例えば,金属又はプラスチック製の容器内にあるガラスボトル又は容器は,ハーメチックシールでな

くてもよい。

21.2.5.3  電子スタータ及びイグナイタ

始動パルス電圧が

5 kV

以下の電子スタータ及びイグナイタは,安全上の要求事項は JIS C 8147-2-1 に,

性能上の要求事項は IEC 60927 にそれぞれ適合し,かつ,無火花デバイスであり,33.10 の試験に合格し

なければならない。金属製ケースは,照明器具の接地端子に結合しなければならない。さらに,樹脂充て

んされた又はケースの中に封入された電子スタータ及びイグナイタは,33.10 及び 33.5 の該当する要求事

項にも適合しなければならない。

イグナイタは,33.10.4.1 の熱安定性試験を実施する。

注記 1

33.5 及び 33.10 の要求事項は,補助部品の規格の規定に追加されるものである。樹脂充てん

でない又は密閉式でない電子スタータ又はイグナイタは,この規格の該当する箇条に従って

評価することが望ましい。

注記 2

スタータに遮断装置が備えられているか否かが,温度等級に影響する。

33.10 参照)


31

C 60079-15:2008

21.2.5.4  スタータ用ソケット

スタータ用ソケットは無火花のものであるとともに,照明器具に取り付けたときは JIS C 8324 に規定す

る安全及び互換性に関する要求事項に適合しなければならない。

スタータ及びそのソケットは,振動状態の下で火花を生じる動きを防ぐよう,そのアセンブリを適切に

支持する方法で容器内に取り付ける。

特に,接触部は弾力のあるものとし,かつ,適正な接触圧をもたなければならない。

これらの要求事項への適合の可否は,33.9 の試験で確認する。

21.2.5.5  安定器

安定器は,指定された異常な使用条件(例えば,点灯の不良,劣化したランプの整流効果など)の下で

その寿命が過度に短くならないように設計しなければならない。これを達成するにはサーマルスイッチを

用いてもよい(21.2.10.3.2 の巻線に関し JIS C 8105-1 との特定された差違を参照。

JIS C 8147-2-8 及び JIS C 8147-2-9 に適合する安定器で,安定器の絶縁物に

1 500 V

を超える電圧を印加

するイグナイタとともに使用するものは,時限遮断機能をもつイグナイタだけに使用できるものであって

はならない。

30

日間電圧パルステストだけを実施した安定器は,時限遮断機能をもつイグナイタだけに使

用する。時限遮断機能がないイグナイタを使用する場合は,JIS C 8147-2-8 及び JIS C 8147-2-9 の電圧パル

ステストを

60

日間実施しなければならない。

IEC 61347-2-3IEC 61347-2-4 及び IEC 61347-2-7 に適合する電子式安定器は,それらの規格に規定する

異常条件にさらされたときに,温度等級を超えるような高温を生じてはならない。

電子式安定器のプリント基板は,JIS C 8147-1 

表 の沿面距離及び空間距離を適用し,その規格で許

容している例外は適用しない。

21.2.6  反射板

照明器具に反射板を取り付ける場合は,その取付け方法がその照明器具の呼吸制限特性を損なってはな

らない。

21.2.7  沿面距離及び空間距離

JIS C 8105(規格群)又は IEC 60598

 (all parts)

に規定する沿面距離及び空間距離の要求事項に適合しな

ければならない。

さらに,ランプ,ランプホルダ及びその他の部品を,ピーク値が

1.5 kV

を超える高電圧インパルスにさ

らすようなイグナイタが回路に含まれる場合,最小沿面距離及び空間距離は

表 に適合しなければならな

い。


32 
C 60079-15:2008

表 8−パルス電圧のピーク値が 1.5 kV を超える場合の沿面距離及び空間距離

パルス電圧のピーク値

V

pk

1.5 kV を超え

2.8 kV まで

2.8 kV を超え

5.0 kV まで

1.5 kV を超え

2.8 kV まで

2.8 kV を超え

5.0 kV まで

部分

沿面距離

mm

空間距離

mm

ランプ口金 4

6

4

6

ランプホルダの内側の部品 6 9

4 6

ランプホルダの外側の部品 8

12

6 9

その他の組込み部品

a)

であって,イ

グナイタのパルス電圧にさらされ

るもの

8 12 6  9

a)

  コンポーネント自体が樹脂充てん形デバイス又はシール形デバイスではない場合。

21.2.8  端子

21.2.8.1  一般

JIS C 8105-2(規格群)又は IEC 60598-2

 (all parts)

の該当する箇条に定める端子の要求事項のほか,こ

の規格の 21.2.8.221.2.8.4 に適合しなければならない。

21.2.8.2  外部配線接続部

照明器具に二つ以上のケーブル引込部又は電線管引込部があり,それらの引込部が電源導線と接地導線

との配線に使用する照明器具の場合,製造業者は,配線のための配線接続部を設けなければならない。そ

れらは,次のいずれかとする。

a

)

直径が

4 mm

以上で非回転のスタッド端子で,連続的,かつ,確実な接触を確保できるように配置さ

れたナット及びワッシャを備えたもの。

b

)

ねじの圧力で押された受圧板の間に導体を固定する端子。ただし,それぞれの端子方向に

2

本以上の

導線を挿入する必要のないものでなければならない。

c

)

その他の端子で,14.1 及び 14.2.1 に適合するもの。

21.2.8.3  内部接続

電源用電線以外の配線の接続に用いる端子は,次のいずれかとする。

a

)

21.2.8.2 に示す端子

b

)

導線に(接合部補強の)金環が付いている場合には,挟み込み(ピンチ)ねじ端子

c

)

次のような種類のねじなし端子

1

)

JIS C 8105-1 の関連規定に従うものであるが,図 の b

)

に示すタイプのスプリング式端子を除く。

2

)

容認できるタイプのスプリング式端子。これは,

図 の a

)

に示すように金属面の間に導線を挟んだ

ものである。このタイプの端子は,JIS C 8105-1 の 15.5(機械的強度試験)に適合するスプリング

端子を用いた非永久的接続に対する要求事項を満たす回路に使用できるが,同規格への適合のほか

に,導線を

15 N

の力で

1

分間引張る追加の形式試験を行い,その試験中に端子から抜けてはならな

い。ただし,導線の損傷は無視する。

3

)

JIS C 2814-2-4 の要求事項を満たすツイストオン接続装置

4

)

絶縁された圧着コネクタ


33

C 60079-15:2008

1  充電部導体

2  15 N の引張試験に

      耐えなければならない。

3  最大電流 2 A

4  接続を緩めるための機構

5  行き過ぎストッパ

a)  容認できるスプリング式のねじなし端子構造の例

b)  容認できないスプリング式のねじなし端子構造の例

図 2−スプリング式端子

21.2.8.4  ねじ込み式ランプホルダの極性

ねじ込み式ランプホルダを用いる場合は,ランプホルダの中心部の接触(接点)は直接的又は間接的に

照明器具内の電源接続用の活線端子へ接続しなければならない。

21.2.9  外部配線及び内部配線

外部配線及び内部配線は,JIS C 8105-1 に適合するとともに,次による。

配線は,使用中に受けるであろう温度及び電圧に適合するように選定する。内部配線のいずれかが高電

圧インパルスを受けるようなイグナイタが回路に含まれる場合,内部配線は,絶縁がそれらのインパルス

に対して耐えるものを選択しなければならない。

33.11 の耐電圧試験に適合する場合,満足できる絶縁であると考えてよい。

21.2.10  熱安定性試験及び熱的試験

21.2.10.1  一般

JIS C 8105-2(規格群)又は IEC 60598-2

 (all parts)

に規定する熱安定性試験及び熱的試験の要求事項の

ほか,21.2.10.221.2.10.4 による。

21.2.10.2  熱的試験(通常状態)

JIS C 8105-1 の 12.4[温度試験(通常動作)]に従って試験したときに,同規格の表 12.1 及び表 12.2 

示す温度を超えてはならない。

21.2.10.3  熱的試験(異常状態)

21.2.10.3.1  巻線を除く温度

巻線(21.2.10.3.2 参照)を除き,JIS C 8105-1 の 12.5[温度試験(異常動作)

]に示す温度を超えてはな

らない。このときの試験は,異常な使用状態を代表する条件(該当するものがある場合。ただし,照明器

具の欠陥及び/又は誤使用を代表する条件ではない。

)の下で,次の試験電圧によって行う。


34 
C 60079-15:2008

a

)

フィラメント式ランプを用いる照明器具の場合には,定格電力を与える電圧の

1.10

倍。

b

)

直管形蛍光ランプその他の放電ランプを用いる照明器具の場合には,定格電圧の

1.10

倍。

c

)

電子式安定器又はこれに類するデバイスを用いた照明器具の場合には,定格電圧の

0.90

1.10

倍の間

で最も厳しい条件を生じる電圧。

21.2.10.3.2  巻線の温度

巻線については,巻線の最高温度について定めた JIS

C

8105-1 の表 12.3 の値を

20

℃に減じなければな

らない。

熱的保護装置を組み込んだ安定器の巻線の温度は,

保護装置が作動する前の

15

分間は前記の温度を

15 K

超えてもよい。

21.2.10.4  表面温度

21.2.10.4.1  呼吸制限式の照明器具

通常状態及び指定された異常状態のもとで,呼吸制限式照明器具の外表面のいかなる部分の温度も指定

された温度等級又は指定された最高表面温度を超えてはならない。

21.2.10.4.2  その他の照明器具

通常の状態及び指定された異常状態のもとで,その他の呼吸制限式以外の照明器具の内部及び外部の表

面のあらゆる部分の温度は,指定された温度等級又は指定された最高表面温度を超えてはならない。

21.2.10.4.3  照射面

スポットライト及びこれに類するものについては,照明器具に照らされた面の温度が指定された温度等

級又は指定された最高表面温度を超える照明器具との距離を JIS C 8105-1 の試験によって求めなければな

らない。この距離が

0.3 m

を超える場合,その距離を照明器具に表示しなければならない。

21.2.11  粉じん及び水分に対する耐性(防じん性及び防水性)

防じん性及び防水性は,JIS C 8105-2(規格群)又は IEC 60598-2

 (all parts)

の規定を適用する。

さらに,照明器具の保護等級は,

IP54

以上とし,箇条 35 に従って,保護等級を表示しなければならな

い。

JIS C 8105-1 の保護レベルへの要求は,適用しない。

21.2.12  絶縁抵抗及び耐電圧

JIS C 8105-2(規格群)又は IEC 60598-2

 (all parts)

の規定を適用する。

21.3

光源を含むその他の機器

他の機器(照明器具以外の機器)に組み込まれる光源は,箇条 21 の関連箇条による。

22

無火花セル及び無火花電池を組み込んだ機器への補足要件

[nL]

及び

 [Ex nL]

の機器を除き,IEC 60079-0 の規定を 22.122.6 のように修正して適用する。

22.1

セル及び電池の分類

セル及び電池は,電気分解によるガス(例えば,水素及び/又は酸素)の発生しやすさに従って分類す

る。この規格では,この分類に従ってセル又は電池の使用を制限する。

表 参照。

22.1.1  タイプ のセル及び電池

タイプ

1

:意図された使用条件の下で,電気分解によるガスをほとんど放出しないセル及び電池。

これに該当するものとしては,すべての一次セル及び密閉形二次セルがある。ただし,それらの使用上

のパラメータが製造業者が推奨する限度内にあり,かつ,制御システムが機器に含まれているか,又は,

同等の制御システムをもたらすような手法が機器の取扱説明書の中に記載している場合に限る。これらの


35

C 60079-15:2008

電池は,追加の予防措置(特別な注意事項)なしにタイプ“

n

”防爆構造の機器に用いてよい。

技術上の要求事項及び特別な予防措置(特別な注意事項)を 22.2 及び 22.3 に,検証及び試験を 22.6 

示す。

22.1.2  タイプ のセル及び電池

タイプ

2

:通常の使用では電気分解によるガスを放出しないが,制御されない条件下では放出するおそ

れがあるセル及び電池。

シール形制御弁付セル及び密封気密形セルは,管理システムが製造業者から十分に指定されていない場

合でも,箇条 26∼箇条 31 に規定するように,通常の使用でアーク及び/又は火花を生じる部品を含まな

いタイプ“

n

”防爆構造の機器に使用することができる。

しかし,別の区画に収められ,電気分解ガスが容器の外の大気中へ直接放出される場合には,これらの

セル又は電池をそのような機器に組み込んでもよい。これらの電池を用いるときは,特別な予防策を考慮

しなければならない。

技術上の要求事項及び特別な予防策を 22.2 及び 22.4 に,検証及び試験を 22.6 に示す。

22.1.3  タイプ のセル及び電池

タイプ

3

:通常の使用中に電気分解によるガスを発生し得るセル及び電池(例えば,再充てん可能な鉛

−希硫酸形セル。

このタイプのセル及び電池は,

区画内で発生するガスを容器の外の大気中へ直接放出することによって,

区画内にガスがたまらないように設計しなければならない。そのような区画内には,セル及び電池への接

続に必要なもの以外の電気部品があってはならない。

技術上の要求事項及び特別な予防策を 22.5 に,検証及び試験を 22.6 に示す。

表 9−セル及び電池のタイプ及び用途

危険区域で許容される行為

セル及び

電池の

タイプ

セル及び

電池の

容量

放電

二次電池

の充電

同じ区画の中に他の

機器を入れる

注記

1

≦25 Ah

2

≦25 Ah

a)

ただし,アーク又は火花を生

じないものに限る。

火花又はアークを生じる機器
は,電池とは別の区画に置か

なければならない。

3

制限なし

a)

a)

  危険区域での充電には特別の予防策が必要である。

22.2

タイプ 及びタイプ のセル及び電池に対する一般要件

IEC 60079-0 の箇条 23 を,22.2.122.2.14 によって修正したものを除いて適用する。

22.2.1  最大容量

セル及び電池の最大容量は,製造業者が指定する定格放電時間で

25 Ah

を超えてはならない。

22.2.2  二次セル

二次セル又は二次電池を,一次セル又は一次電池用に設計した機器に使用したり,この逆の使い方をし

てはならない。ただし,その機器が一次電池及び二次電池の両方を使用するように特別に設計されている

場合を除く。

22.2.3  セル接続

セルは,直列に接続しなければならない。ただし,二つのセルが並列に接続されていて直列に接続する


36 
C 60079-15:2008

セルがない特定の場合を除く。

22.2.4  放電モード

放電モードでのセル及び電池は,それらの製造業者が指定するとおり使用しなければならない。

22.2.5  温度

セル容器の温度は,製造業者が指定する値を超えてはならない。

22.2.6  沿面距離及び空間距離

セルの電極間の沿面距離及び空間距離は,

一般の産業用セル及び電池の規格に適合しなければならない。

22.2.7  接続

セル間及び電池間の電気的接続は,箇条 に適合するとともに,セル又は電池に過度の応力が加わらな

いようにセル又は電池の製造業者が推奨する方法でなければならない。

22.2.8  セルの直列接続

3

個より多くのセルを直列に接続するときは,セルの逆極性充電の防止対策を講じなければならない。

注記

セルの実際の容量は,時間とともに減じる。その場合,より大きい容量のセルが低容量のセル

を逆極性にすることがある。

22.2.9  過放電保護

セルの逆極性充電を防ぐために過放電保護が設けられている場合,最小のカットオフ電圧は製造業者の

指定に適合するものとする。

注記

一般に,最高で

6

個のセルを,一つの過放電保護回路によって保護することができるが,それ

以上のセルを直列に接続すると,個々のセルの電圧の許容差及び過放電保護回路の許容差によ

って,安全な保護にならないことがある。

22.2.10  温度試験条件

温度定格の検証及び試験の場合には,通常の使用における最大の放電電流を考慮に入れなければならな

い。

22.2.11  電池パック

二次セル及び二次電池は,しっかりと接続され,電池パックとして組み立てなければならない。

注記

これによって誤接続並びに,充電状態及び/又は使用年数の異なるセル間の接続を防止する。

22.2.12  電池パック接続

電池パックの部分が機器と一体化している場合,電池パックと機器側の充電器との間の誤接続防止の予

防策を講じなければならない。

注記

適切な予防策としては,極性のあるプラグ及びソケットの使用,正しい組合せを示す明確な表

示などがある。

22.2.13  セル電解液及びガスの放出

異常状態の下でセルから電解液が噴出するおそれがある場合には,通電部分の汚損を防ぐ対策を講じな

ければならない。

異常状態の下でもガスの放出がないセル及び電池については,

この保護は必要としない。

22.2.14  過大負荷引出し

放電の間にセル又は電池の負荷が過大になった場合,セル又は電池にタイプ“

n

”防爆構造を損なうよう

な損傷を与えるおそれがあるときは,最大負荷又は保護装置を指定しなければならない。

22.3

タイプ のセル及び電池の充電

22.3.1  温度範囲

充電器の設計に際しては,機器の動作周囲温度範囲を考慮しなければならない。


37

C 60079-15:2008

22.3.2  充電器の仕様

電気機器と一体化しているセル及び電池を危険区域において充電することを意図するのであれば,機器

の設計の一部として充電器の仕様を指定しなければならない。

22.3.3  分離形のセル及び電池の充電

分離形のセル及び電池は,危険区域内で充電してはならない。

22.3.4  充電器の制限

充電システムは,通常の使用において,機器に規定された温度範囲に基づき充電電圧及び充電電流が製

造業者の指定する限界値を超えてはならない。

22.3.5  危険区域外での充電

電気機器と一体化しているか,又は機器から取り外せるようになっているセル及び電池を危険区域の外

で充電するときは,充電は機器の製造業者が指定する仕様で行わなければならない。

22.4

タイプ のセル及び電池の充電

22.4.1  温度範囲

充電器の設計に際しては,機器の動作周囲温度範囲を考慮に入れなければならない。

22.4.2  充電器の仕様

電気機器と一体化しているセル及び電池を危険区域において充電することを意図するのであれば,充電

器は機器の設計の一部であることを明示しなければならない。

22.4.2.1  分離形のセル及び電池

分離形のセル及び電池は,危険区域内で充電してはならない。

22.4.2.2  充電器の制限

充電システムは,通常の使用において,機器に規定された温度範囲に基づき充電電圧及び充電電流が製

造業者の指定する限界値を超えないように設計しなければならない。

22.4.2.3  充電中のガス発生

充電システムは,通常ガスを発生してはならない。しかし,ガスが発生する場合,電池収納箱の構造は

48

時間後の収納箱内の水素−空気体積分率が

2

%以下のものでなければならない。

このことを確かめる試験は,次による。

90

%を超える水素−空気体積分率が,一定温度の静止空気中における自然拡散によって,

48

時間以内

2

%に減少しなければならない。

22.4.2.4  危険区域外での充電

電気機器の一体化された部分を成すか,又は機器から取り外せるようになっているセル及び電池を危険

区域の外で充電するときは,再充電は機器の製造業者が指定する仕様で行わなければならない。

22.5

タイプ の二次電池に対する要件

22.5.1  許容できる電池の種類

これらの二次電池は,鉛−希硫酸形,ニッケル−鉄形,ニッケル−金属水素化物形又はニッケル−カド

ミウム形電池とする。タイプ

3

の二次電池の容量には制限はない。代表的な用途として内燃機関の始動又

は短時間の待機用に使う液体を充てんしたモノブロック(一体鋳造)形の電池は,関連箇条及び設計の原

則を適用しなければならないが,

接続部は,

ユニットとしての構造に適した方法を適用することができる。

試験及び検証の方法は 22.6 による。

注記

これらの要求事項を満たしても,充電中の安全性が保証されるものではない。したがって,他

の安全対策がとられない限り,充電は危険区域の外で行わなければならない。


38 
C 60079-15:2008

22.5.2  電池収納箱

22.5.2.1  内面

収納箱の内面は,電解液の化学作用に影響を受けてはならない。

22.5.2.2  機械的な要件

収納箱は,そのカバーを含め,使用中の機械的な応力(運送及び荷扱いによるものを含む。

)に耐えるよ

うに設計する。また,使用中に短絡を起こさないように保護しなければならない。

22.5.2.3  沿面距離

隣接するセルの極相互間及びこれらの極と電池収納箱との間の沿面距離は,

35 mm

以上としなければな

らない。電池の隣接するセル間の公称電圧が

24 V

を超えるときは,

24 V

を超え

2 V

ごとに,沿面距離を

1

mm

以上ずつ増さなければならない。

22.5.2.4  ふた(蓋)

電池収納箱のふたは,使用中に不注意で開いたり,ずれたりしないように固定しなければならない。

22.5.2.5  セルの集成体

セルの集成体は,使用中に著しいずれを生じない構造としなければならない。

22.5.2.6  液体の抜取り

ドレン穴のない電池収納箱に入った液体の抜取りは,セルを取り出さなくてもできるようにしなければ

ならない。

22.5.2.7  通気口

電池収納箱には適切な通気口を設けなければならない。電池収納箱は,JIS C 0920 による

IP23

の保護等

級をもたなければならない。

22.5.2.8  プラグ及びソケット

プラグ及びソケットは,箇条 20 による。これは,工具を使用しなければ分離できなく,かつ,

表 13 

にある警告が付けられているプラグ及びソケットには適用しない。単極のプラス及びマイナスに分かれ

ているプラグ及びソケットの場合には,極性を間違えて差し込めないようになっていなければならない。

22.5.2.9  極性表示

電池の接続部の極性並びにプラグ及びソケットの極性は,耐久性のある方法で明りょう(瞭)に表示し

なければならない。

22.5.2.10  他の機器

電池収納箱に附属するか又は組み込まれるその他の電気機器は,この規格の該当箇条による。

22.5.2.11  絶縁抵抗

十分に充電され,使用できる状態にある新品の電池は,充電部と電池収納箱との間の絶縁抵抗が

1 MΩ

以上なければならない。

22.5.3  セル

22.5.3.1  ふた(蓋)

セルのふたは,セル容器にシールすることによって,ふたの外れ及び電解液の漏れを防止しなければな

らない。また,発火しやすい材料を使用してはならない。

22.5.3.2  支持

陽極板及び陰極板は,確実に支持しなければならない。

22.5.3.3  電解液の維持

電解液の液位の維持が必要なセルには,それぞれ,液位が最小及び最大の許容レベルの間にあることを


39

C 60079-15:2008

指す手段を設けなければならない。電解液が最小液位にあるときに電極板のラグ及びブスバーが過度に腐

食することを避けるための対策を講じなければならない。

22.5.3.4  膨張用の空間

それぞれのセルには,電解液の膨張によるオーバフローの防止及び,

(スラリーが発生しそうなときは)

スラリーの沈殿のための十分な空間を設けなければならない。この空間の検討においては想定される電池

の耐用年数を考慮しなければならない。

22.5.3.5  注入及び通気プラグ

注入及び通気のためのプラグは,通常の使用条件下で電解液の噴出を防止できるように設計しなければ

ならない。プラグは,保全の際に容易に手が届く位置に設けなければならない。

22.5.3.6  電解液に対するシール

それぞれの電極とセルのふたとの間には,電解液の漏れを防ぐためのシールを施さなければならない。

22.5.4  接続

22.5.4.1  セル間接続

相互に相対的に動き得るセル間のコネクタは,柔軟性があるものでなければならない。柔軟性がある接

続とする場合には,それぞれの接続端は,次のいずれかによる。

a

)

極柱に溶接又ははんだ付けする。

b

)

極柱に鋳込まれた銅スリーブに圧着する。

c

)

セルの極柱にはめ込まれた,鋳物の銅製インサートにねじ締結された銅製端子に圧着する。

b

)

及び c

)

の場合は,導体は銅製でなければならない。c

)

の場合には,銅製端子とセルの極柱との間の有

効な接触面積は,導体の断面積以上でなければならない。有効接触面積の算出に際して,おねじと,めね

じとの接触面積は考慮しなくてよい。

注記

上記 c

)

には“銅”という語が用いられているが,接続部の機械的特性を改善するため(例えば,

銅インサートねじの山のすり減り防止)に必要な場合には,銅と他の少量の金属(例えば,ク

ロム,ベリリウムなど)との合金を使用する場合がある。そのような合金を用いるときは,他

の金属(合金成分)の使用によって生じる電気伝導度の減少を打ち消すために,セル間接続部

の接触面積を大きくすることもある。

22.5.4.2  温度評価

コネクタ及び/又は端子部は,温度等級を超えることなく負荷に要求された電流を流せなければならな

い。負荷が指定できない場合には,電池は,電池の製造業者が指定する

1

時間率放電で評価しなければな

らない。

22.5.4.3  コネクタ保護

電解液によって浸食されやすいコネクタは,適切な方法で保護しなければならない。

22.6

検証及び試験

注記

これらの形式試験は,22.5 の追加の要求事項を適用する電池に適用する。

22.6.1  絶縁抵抗

試験条件は,33.13 による。

22.6.2  機械的衝撃試験

通常の使用状態で機械的衝撃を受けるような電池,例えば,フォークリフトに使用する大形鉛−希硫酸

蓄電池は 33.12 の試験を実施しなければならない。他の電池はこの試験を実施する必要がないが,この旨

を文書に記載しなければならない。試験は,セル及びその接続部のサンプルにだけ実施する。同様な構造


40 
C 60079-15:2008

のセルがある容量の範囲内にあると予測する場合,すべての容量に対して試験する必要はなく全容量範囲

の挙動を評価するだけの十分な数量で試験する。

23

無火花低電力機器に対する補足要件

例えば,計測,制御,通信目的などに使用する電子式及び類似の低電力機器,集成体及び小集成体であ

って,JIS C 0664 で定義する汚損度

2

を超えない場所で使用され,かつ,6.7 及び 6.8.2 に適合しないもの

は,次に適合しなければならない。

a

)

機器が地域によって同等の保護等級が得られない場合,機器の容器は JIS C 0920 による

IP54

以上の

保護等級としなければならない。

b

)

機器の定格電圧,又は,機器のいかなる部分の使用電圧も交流

60 V

,又は直流

75 V

を超えることが

ないとみなされる場合は,沿面距離及び空間距離は

表 10 を適用しない。交流

60 V

又は直流

75 V

から

交流及び直流

275 V

までの定格電圧の機器は,

表 10 の沿面距離及び空間距離の要求を満たす必要があ

る。

c

)

機器自体又は機器の外側に,機器の電源供給端子部での定格電圧の

40

%以下のレベルに設定された

過渡現象に対する保護デバイスを用いる。過渡現象に対する保護デバイスが機器の外部に用意される

場合には,機器には記号“

X

IEC 60079-0 参照)を表示し,必要な情報を文書に記載しなければな

らない(箇条 36 参照)

注記

低電力とは,一般的に

20 W

以下と考えられる。

表 10−低電力機器に対する沿面距離,空間距離及び離隔距離

沿面距離

b)

mm

空間距離及び離隔距離

mm

材料グループ

電圧

交流又は直流

a)

V

I II III

空気中

コーティン

c)

樹脂充てん式

又は固体絶縁

d)

63

0.63 0.9 1.25 0.4 0.3  0.15

80

0.67 0.95 1.3  0.4  0.4

0.3

100 0.71

1

1.4

0.4

0.4

0.3

125

0.75 1.05 1.5  0.5  0.4

0.3

160

0.8 1.1 1.6 0.75 0.55  0.3

200

1 1.4

2 1 0.85 0.3

250

1.25 1.8  2.5  1.25 0.85  0.3

JIS C 0664 で定義する清浄で乾燥した条件下でマウントされたプリント配線板に対しては,沿面距離は,空間

距離又は離隔距離の値まで減じることができる。 

a)

  電圧区分は 10 系列による。実際の使用電圧は表中の値の 10  %まで超えてもよい。

b)

  沿面距離の値は,JIS C 0664 の汚損度 2 による基づいている。

c)

  絶縁保護コーティング(6.7.3 参照)によってシールされている。

d)

  最小深さ 0.4 mm の完全な樹脂充てん又は固体絶縁物を通した離隔距離(例えば,プリント配線板の厚さ)。

24

無火花変流器に対する補足要件

変流器の二次側回路が機器の外部にまでつながっている場合,使用中に開放となる二次回路に対する保

護の必要性について,文書に注意を喚起する。

注記

変流器を二次側開路状態で取り付ける場合,

(二次側開路状態は)変流器回路に用いられる接続

端子の電圧定格をかなり上回る電圧を生成する場合がある。特定の設置環境(状況)によって


41

C 60079-15:2008

危険な開路電圧が発生しないことを保証する予防策をとることが適切である。変流器を開閉装

置内のマッチングトランスに接続する機器(例えば,差動保護システム)では,変流器及びマ

ッチングトランスのいずれかの組合せが断線することによって機器に与える影響を考慮すべき

である。

25

他の電気機器

箇条 17∼箇条 24 に規定しない電気機器は,箇条 17∼箇条 24 のうちの該当する要求事項とともに箇条 4

∼箇条 16 に適合しなければならない。

26

アーク,火花又は高温表面を生じる機器に対する一般補足要件

他の方法を講じなければ周りの雰囲気を発火させることができるアーク,火花又は高温の表面を通常動

作で生成する部分は,次の方式の一つ以上によって発火を起こさないよう保護しなければならない。

a

)

接点封入形デバイス“

nC

(箇条 27 参照)

b

)

非点火性部品“

nC

(箇条 27 参照)

c

)

ハーメチックシール形デバイス“

nC

(箇条 28 参照)

d

)

シール形デバイス“

nC

(箇条 29 参照)

e

)

樹脂充てん形デバイス“

nC

(箇条 29 参照)

f

)

エネルギー制限機器及び回路“

nL

(箇条 30 参照)

g

)

呼吸制限容器“

nR

(箇条 31 参照)

f

)

以外は,温度等級として容器の外面で得られる最高表面温度だけを考慮すればよい。

注記

これらの容器及びデバイス内部の表面温度は,温度等級には影響しない。

機器の部品は,その代わりに IEC 60079-0 に示す防爆構造によって保護してもよい。その場合の機器の

表示は,その防爆構造の記号を表示しなければならない。

27

接点封入形デバイス及びアーク,火花又は高温表面を生じる非点火性部品に対する補足要件

27.1

形式試験

接点封入形デバイス及び非点火性部品は,33.4 に規定する形式試験を行わなければならない。試験後,

デバイス及び部品に目に見える損傷のあと(痕)がなく,外部の発火が起きず,スイッチの接点が開いた

ときにアークが取り除かれなければならない。

27.2

定格

27.2.1  接点封入形デバイス

接点封入形デバイスの最大定格は,

690 V

16 A

(交流実効値又は直流)に制限する。

注記

接点封入形デバイスは,33.4 の試験条件下において,部品の密着密閉性によって外部大気への

火炎逸走を防止するが,それらの部品は構造上の理由から爆発性混合ガスの外部点火を防止す

る集合体を形成する。

27.2.2  非点火性部品

非点火性部品の最大定格は,

254 V

16 A

(交流実効値又は直流)に制限する。

注記

非点火性部品の接点の構成配置は初期火炎を抑え,それによって外部の爆発性雰囲気に点火す

ることを防止する。非点火性部品の使用は,次のような回路に限定される。試験をすると複数

の部品が一つの構成要件であるかのような回路の電気的特性と同様の電気的特性をもつ回路か,


42 
C 60079-15:2008

又は,例えば,電圧,電流,インダクタンス若しくは容量の点でより危険性の低い回路。

27.3

接点封入形デバイスの構造

27.3.1  内容積

内容積(内容物を差し引いた容積)は,

20 cm

3

を超えてはならない。

27.3.2  COT の要件

注入したシール材及び充てん樹脂の

COT

は,

最も厳しい定格使用条件下で運転するときに生じる温度よ

10 K

以上高いものとする。

27.3.3  シール保護

容器は,シール部を損傷することなく通常の取扱い及び組立作業に耐えなければならない。

28

アーク,火花又は高温表面を生じるハーメチックシール形デバイスに対する補足要件

ハーメチックシール形デバイスは,試験をすることなくシール形デバイスに対する要求事項を満たすも

のとみなす。

注記

 10

5

 Pa

の圧力差の条件で

10

2

 Pa l/s

以下のヘリウムの漏えい比率と同等な漏えい比率で十分で

ある。

容器はシール部を損傷することなく通常の取扱い及び組立作業に耐えなければならない。

29

アーク,火花又は高温表面を生じるシール形デバイス及び樹脂充てん形デバイスに対する補足要件

29.1

非金属材料

機器の外部容器の部分を形成する樹脂充てんの場合は,7.2 による。

シール形デバイスが非金属容器をもつ場合は,7.2 によって,シール部の試験は,33.5 による。

29.2

デバイスの開放

シール形デバイスは,通常運転時には開くことができない構造とする。

29.3

内部空間

シール形デバイスは,

100 cm

3

を超える自由内部容積をもってはならない。必要な場合,口出し線,外部

端子部などの外部接続を備える。

リレー,スイッチなどの部品のための樹脂充てん内部の自由空間はそれぞれ最大で

100 cm

3

あってもよ

いが,

2

個以上の部品を樹脂充てん内で使用する場合,部品間の充てん材の最小厚さは

3 mm

とする。

注記

無機物のハウジングを備えていないスイッチ接点が自由空間の中にある場合には,各接点の定

格電流は

6 A

を超えないことが望ましい。

29.4

取扱い

デバイスは,損傷することなく通常の取扱い及び組立作業に耐えなければならない。

29.5

弾力性のあるガスケット及びシール部

弾力性のあるガスケット及び弾力性のあるシール部(注入によるシール部を含む。

)は,通常運転の条件

下で機械的損傷を受けないように配置して,デバイスの期待寿命期間中は,シール特性を維持しなければ

ならない。それらは最も厳しい定格使用条件下で運転するときに生じる温度より

10 K

以上高い

COT

をも

たなければならない。デバイスを照明器具に使用する場合は,

COT

は最も厳しい定格使用条件下で運転す

るときに生じる温度より

20 K

以上高いものでなければならない。製造業者は

COT

を実証するために材料

仕様書を提供しなければならない。

29.6

充てん樹脂


43

C 60079-15:2008

充てん樹脂及び非弾性シール材は,最も厳しい定格使用条件下で運転するときに生じる温度より

10 K

上高い

COT

をもたなければならない。デバイスを照明器具に使用する場合は,

COT

は最も厳しい定格使

用条件下で運転するときに JIS C 8147-1 に定義される最高表示温度

  (t

c

)

より

20 K

以上高いものでなけれ

ばならない。

製造業者は

COT

を実証するために材料仕様書を提供しなければならない。照明器具に使用するデバイス

とともに使用する特別な材料の仕様書がない場合,JIS C 8105-1 の箇条 13 に規定する耐熱試験を実施しな

ければならない。その試験温度は,表示された最高表面温度より

20 K

高い値とする。

29.7

充てん材の厚さ

充てんされた集成体の内部部品と自由表面との間の充てん材の厚さは,

3 mm

以上とする。ただし,極

めて小さい充てん物であって自由表面が

200 mm

2

を超えないものについては,厚さを

1 mm

以上とする。

容器内で樹脂充てんされているとき,容器の外面ではなく自由表面だけを考慮している金属容器を使用す

る場合は,容器と内部のいかなる部品又は導体との間の充てん樹脂層の厚さも

1 mm

以上とする。非金属

容器を使用するときは,保護容器の厚さが

1 mm

以上の場合,容器と内部のいかなる部品又は導体との間

の充てん材も最小厚さの要求はない。保護容器のこの厚さが

1 mm

未満の場合は,容器と樹脂の厚さとの

合計が

3 mm

以上で,かつ,容器の材料についても充てん樹脂と同じ要求事項である。

注記

樹脂層の厚さは,33.5.4.2 に適合するために規定する最小厚さよりも大きくしなければならない

場合がある。

29.8

形式試験

33.5 に規定する形式試験を実施しなければならない。

30

アーク,火花又は高温表面を生じるエネルギー制限機器及び回路に対する補足要件

30.1

一般事項

回路に蓄えられたエネルギー又は運転に伴うアーク又は火花が,この規格に示す運転条件下で点火を生

じるには不十分なエネルギーしかもたないということを判断するために,33.6 に従って機器を解析的に評

価するか,形式試験を行う必要がある。

注記 1

エネルギー制限の技法は,本質安全防爆構造(JIS C 60079-11 を参照)の考え方に基づいて

いる。点火が生じ得ないことを確実にするために,正常状態で火花を発する部分は,火花又

は熱による点火を防ぐためにそのエネルギーが十分制限されている回路に配置される。エネ

ルギーを制限するコンポーネントは,機器の一部であってもよく,又は機器の外部にあって

もよい。

注記 2

エネルギー制限機器は,次に示す条件のいずれか一つが事実である場合,システムとして特

に組合せで評価をしていないエネルギー制限関連機器と接続することがある。次の式の記号

の意味は,IEC 60079-0 を参照。

a

)

最大電圧又は電流がエネルギー制限機器によって制御されていない場合

U

i

  U

o

I

i

I

o

C

o

  C

i

C

cable

L

o

  L

i

L

cable

b

)

最大電流がエネルギー制限機器によって制御されている場合(エネルギー制限機器の

I

i

はエネルギー制限関連機器の

I

o

よりも大きい必要はない。

U

i

  U

o

C

o

  C

i

C

cable

L

o

  L

i

L

cable

c

)

最大電圧がエネルギー制限機器によって制御されている場合(エネルギー制限機器の

U

i

はエネルギー制限関連機器の

U

o

よりも大きい必要はない。


44 
C 60079-15:2008

I

i

  I

o

C

o

  C

i

C

cable

L

o

  L

i

L

cable

d

)

最大電流及び電圧がエネルギー制限機器によって制御されている場合(エネルギー制限

機器の

I

i

及び

U

i

は対応するエネルギー制限関連機器のパラメータよりも大きい必要はな

い。

C

o

  C

i

C

cable

L

o

  L

i

L

cable

30.2

エネルギー制限関連機器

エネルギー制限関連機器は,エネルギー制限機器内のエネルギー蓄積部品に現れる電圧及び電流,又は

エネルギー制限関連機器のエネルギー制限回路の出力接続端子部に現れる電圧及び電流,並びにエネルギ

ー制限機器内の正常時に火花を発する火花接触部に現れる電圧及び電流を制限する信頼性のある手段を含

まなければならない。それは,例えば,ツェナーダイオード及び直列抵抗,電流制限デバイスの使用など

である。機器の評価及び試験のときには,そのようなコンポーネントの指定された許容差を考慮する必要

がある。制限する電圧が主電源からトランスを介して得られる場合,他に情報が得られない限り,電圧が

高い方へ

10

%の許容差を仮定しなければならない。

注記 1

JIS C 60079-11 の図 A.1 及び図 A.2 は線形回路だけに適用される。非線形出力をもつ回路は

特別な調査を要する。

注記 2

外部端子における回路の開放,接続,短絡及び地絡は正常状態とみなす。

30.3

エネルギー制限機器

機器の解析又は試験に際しては,製造業者が明示した非エネルギー制限回路のパラメータを考慮する。

30.4

自己保護形エネルギー制限機器

機器の解析又は試験に際しては,エネルギー制限機器及びエネルギー制限関連機器としてもっている機

能を考慮する。

注記

エネルギー制限関連回路は,

nA

,“

nC

”などの他の防爆方式によって保護する必要がある。

したがって,機器全体は,“

nA

”又は“

nC

”と表示することが望ましい(使用者は機器が火花

を発するコンポーネントを含んでいるかを知る必要はなく,ループ評価を実施する必要もな

い。

30.5

導電部間の離隔距離

機器が箇条 23 に適合しない場合,次の導電部間の離隔距離は

表 による。

エネルギー制限回路と非エネルギー制限回路との間

別々のエネルギー制限回路間

防爆構造が離隔距離に依存する場合のエネルギー制限回路と接地又は絶縁された金属部分との間

30.6

プラグ及びソケット

エネルギー制限機器又はエネルギー制限関連機器が外部接続のために二つ以上のプラグ及びソケットを

もっている場合で,誤接続が防爆構造を損なうおそれがある場合,そのようなプラグ及びソケットは,

(例

えば,キー溝によって)誤接続が起こらないように構成するか,又は(例えば,表示,色別などによって)

誤接続がすぐ分かるように,対になるプラグ及びソケットを識別表示する。

30.7

逆極性接続に対する保護

エネルギー制限機器内では,その機器への供給電源の逆極性接続又はバッテリーのセル間の逆接続によ

って防爆構造が損なわれることを防ぐために,保護を設けなければならない。この目的のためには,

1

のダイオードを用いればよい。


45

C 60079-15:2008

30.8

エネルギー制限のための部品に対する要件

30.8.1  部品定格

変圧器,ヒューズ,サーマルトリップ,リレー,スイッチなどのデバイスを除き,防爆構造を支えるあ

らゆるコンポーネントは,次のいずれかとする。

防爆性能を維持できる故障モードをもつ。

通常状態で,指定された部品定格,実装状態及び温度範囲に関係する最大電流,電圧及び電力の

2/3

以下で使用する。これらの最大定格値は,部品の製造業者が指定する値とする。

30.8.2  ヒューズ

他の部品を保護するため,及びエネルギー制限回路に流れる電流を制限するために,ヒューズを使用し

てもよい。ヒューズをこの目的で使用するときは,

I

n

をヒューズの定格電流として,

1.7I

n

が連続的に流れ

るものと仮定しなければならない。ヒューズの時間−電流特性は,ヒューズで保護する部品の過渡定格以

下のものでなければならない。

部品を保護するために用いるヒューズで,使用者が交換できるものは,容器を開けなければ交換できな

い構造になっていなければならない。形式,及び

I

n

又はエネルギー制限のために重要な特性値を機器に表

示しなければならない。

ヒューズは

表 による必要はないが,定格電圧はエネルギー制限関連機器内の

U

m

(又はエネルギー制限

回路若しくはエネルギー制限機器内の

U

i

)以上でなければならない。

エネルギー制限関連機器に用いるヒューズは,補助的な電流制限デバイスが設けられない限り,

1 500 A

の遮断容量をもたなければならない。これらのデバイスは,30.8.1 による安全保持部品とする。

30.8.3  分路安全部品

ダイオード及び電圧制限デバイスのような一体化された分路安全部品は,機器の使用中に分路安全部品

の故障が明らかに分かる場合を除き,保護する部品から切り離されないような方法で保護する部品に近接

して接続しなければならない。

30.9

バッテリー駆動形機器

バッテリー駆動形機器の評価は,次の事項を考慮する。

火花点火については,IEC 60079-0 

表 及び表 の最大開路電圧

温度については,IEC 60079-0 

表 及び表 の公称電圧

30.10  表示及び文書(取扱説明書を含む。)

エネルギー制限機器には箇条 35 に従って表示し,かつ,文書(箇条 36 参照)には設置する人が機器を

安全に使用できるようにするために該当するすべての詳細情報を記載しなければならない。必要最小限の

情報として,接続すると考えられる当該の電圧,電流,電力,インダクタンス及びキャパシタンス(ケー

ブルのインダクタンス及びキャパシタンスを含む。

)の最大値を含めなければならない。

31

アーク,火花又は高温表面を生じる機器を保護する呼吸制限容器に対する補足要件

31.1

一般事項

呼吸制限容器による保護は,特定のタイプに従う異なる試験の要求事項及び保守の計画によって,次の

二つの状況において適用される。

a

)

内部に火花を発する接点を含むが,消費電力を制限することによって,容器内の空気の平均温度が容

器外の周囲温度よりも

10 K

を超えて高くならない容器。ただし,機器の通電を停止したときの温度の

減少率が

10 K/h

以下に制限する場合,容器内の空気の温度は容器外の周囲温度を

20 K

まで超えても


46 
C 60079-15:2008

よい。

b

)

内部に火花を発する接点がない容器か,もっていても内部の表面温度以外の点では,この規格に適合

し,かつ,外部の表面温度の制限だけが必要となる容器。

注記 1

機器の電源を切ったときに,容器内の高温の空気によって危険な雰囲気が容器内へ引き込

まれる危険が増す場合は,火花を発する接点からの爆発を防ぐために呼吸制限容器を使用

してはならない。

注記 2

容器の外面への太陽の直射熱の影響を考慮することが望ましい。この影響によって,容器

内の空気の温度上昇が許容値の

10 K

を超える場合がある。

注記 3

呼吸制限容器は短い負荷サイクルで動作する機器には適さない。その理由は容器の周囲に

可燃性ガス又は蒸気があるときに機器への電源が切られる確率が増すからである。

31.2

呼吸制限式容器に対する試験用接続口

31.1 の a

)

に規定するタイプの機器には,設置後及び日常の保守中に実施する呼吸制限特性のルーチン試

験を可能にするために,試験用接続口を設けなければならない。機器は,33.7.1 の形式試験を行う。

31.3

試験用接続口取付けの免除

31.1 の b

)

に規定するタイプの機器は,試験用接続口を設けて 31.1 の a

)

に規定する機器と同じように試験

するか,又は試験用接続口を取り付けずに 33.7.2 の形式試験を行う。

31.4

ガスケット及びシールの要件

弾力性のあるガスケットによるシール部は,通常運転の条件下で機械的衝撃を受けない位置に設け,ま

た,デバイスの寿命期間中はシール性を維持しなければならない。これに代わる方法としては,製造業者

は推奨できる交換頻度を文書などに示さなければならない(箇条 36 参照。

31.5

弾力性がないシール

31.1 の a

)

に規定する機器に対する充てん材及び弾力性のないシールは,最も厳しい定格使用条件下で使

用するときに生じる温度より

10 K

以上高い

COT

をもたなければならない。

31.1 の b

)

に規定する機器に対する充てん材及び弾力性のないシールは,最も厳しい定格使用条件下で使

用するときに生じる温度より

20 K

以上高い

COT

をもたなければならない。

31.6

保守の留意事項

設置又は保守の後でそれらの確認を実施する規定のない呼吸制限容器は,ケーブルグランドを含めて形

式試験を受けなければならない。

注記

機器に附属する設置要領書には,引込器具及びケーブルの選定に関する情報を記載することが

望ましい。

31.7

内部のファン

内部にファンがある場合は,吸引作用によって漏えいの発生する場所を減圧しないようにしなければな

らない。

32

検証及び試験に関する一般情報

試験は,まずこの規格又は該当する製品規格で規定されたあらゆる耐久性試験を実施し,次に衝撃試験,

IP

試験及び該当する場合は呼吸制限の試験の順で実施する。

33

形式試験

33.1

代表的な供試品


47

C 60079-15:2008

この規格の形式試験の要求事項に従って,代表的な供試品で試験を行わなければならない。

33.2

試験の構成及び配置

それぞれの試験は,試験サンプルに対して最も好ましくない条件となる構成及び配置で行わなければな

らない。

33.3

防爆構造を支える容器に対する試験

33.3.1  試験の順序

33.3.1.1  非金属容器及び容器の非金属部分(ガラス及びセラミックスを除く。)

試験は,四つの供試品に対して次の順序で行う。まず高温熱安定性試験(33.3.2.1 参照)を実施し,次に

低温熱安定性試験(33.3.2.2 参照)

,機械的強度試験(33.3.3 参照)

,保護等級

 (IP)

試験(33.3.4 参照)

,必

要に応じて呼吸制限に対する試験(33.7 参照)の順に実施し,最後にこの規格で規定する他のあらゆる試

験を実施しなければならない。

33.3.1.2  金属容器,容器の金属部分及び容器のガラス及びセラミックス部分

試験は,各試験で規定する数量の供試品に対して,次の順序で行う。まず機械的強度試験(33.3.3 参照)

次に保護等級

 (IP)

試験(33.3.4 参照)

,必要に応じて呼吸制限に対する試験(33.7 参照)を実施し,最後

にこの規格で規定する他のあらゆる試験を実施しなければならない。

33.3.2  熱安定性試験

33.3.2.1  高温熱安定性試験

高温熱安定性は,非金属材料の容器又は容器の一部が関与する場合に,相対湿度

 (90

±

5)

%,定格使用

時の最高温度より

 (10

±

2) K

高い温度の環境に連続的に

4

週間さらす。

最高使用温度が

85

℃を超える場合は,

この

4

週間の期間を

 (95

±

2)

℃,

相対湿度

 (90

±

5)

%で

2

週間,

最高使用温度より

 (10

±

2) K

高い温度で更に

2

週間に置き換える。

33.3.2.2  低温熱安定性試験

低温熱安定性試験は,IEC 60079-0 の 26.9 による。

33.3.3  機械的強度試験

33.3.3.1  衝撃試験

衝撃試験は,IEC 60079-0 の 26.4.2 による。

33.3.3.2  携帯機器の落下試験

33.3.3.1 の試験に加えて,携帯機器の落下試験は,IEC 60079-0 の 26.4.3 による。

注記

携帯照明器具は,落下試験後にランプフィラメントがそのまま残っている必要はない。

33.3.3.3  適合基準

試験後の評価で,容器に著しい損傷があってはならない。試験によって生じた変形が,電気機器の安全

な使用に影響せず,空間距離及び沿面距離をこの規格で規定する最小値未満に減じても,又は,容器の保

護等級を減じてもならない。電池区画は閉じたままで,電池が機器本体から分離してはならない。

表面的な損傷,塗装のはがれ,冷却フィン又は他の同様な電気機器の部品の破損,及び小さなへこみは

無視してよい。

外部のファンカバー,スクリーンなどは変形してもよいが,変位及び/又は変形が可動部分による摩擦

を引き起こしてはならない。

呼吸制限容器は,この箇条の形式試験に適合した後,

33.7 による形式試験にも適合しなければならない。

33.3.4  容器による保護等級 

(

IP

)

  の試験

33.3.4.1  試験


48 
C 60079-15:2008

33.3.4.1.1  一般事項

箇条 17 に規定する IEC 60034-5 による回転機を除いて,試験手順及び判定基準は JIS C 0920 による。

注記

JIS C 0920 は,危険な部分への接触,固形異物の侵入及び水の浸入に対する保護のための要求

事項を含む。

IEC 60034-5 に従う判定基準のために,すべての粉じんは導電性があると考えるべきである。

33.3.4.1.2  設置

機器は設計上考慮された姿勢で設置する。取付け姿勢が複数ある場合は,最も不利な条件とし,その旨

を文書に記載しなければならない。

33.3.4.1.3  カテゴリーの決定

JIS C 0920 を適用する場合,機器は JIS C 0920 の 13.4(第一特性数字

5

及び

6

に対するじんあい試験)

に規定するカテゴリー

1

とみなす。

33.3.4.1.4  試験条件

JIS C 0920 を適用する場合,機器は通電又は運転しないで試験する。

33.3.4.1.5  耐電圧試験

高電圧機器(定格電圧が交流

1 000 V

又は直流

1 200 V

を超えるもの)に対する十分な空間距離を決定す

る試験のための耐電圧値が該当する製品規格で規定していない場合,JIS C 0920 の 12.3.2[高圧機器の場

合(定格電圧が交流

1 000 V

超過,直流

1 500 V

超過のもの)

]に規定する耐電圧試験は,

10

秒∼

12

秒の間

[(2U

n

1 000)

±

10

] V

(実効値)で実施する。

ここに

U

n

は,機器の最大定格又は内部電圧とする。

33.3.4.1.6  ドレン穴及び通気口

IP3X

及び

IP4X

に対して,ドレン穴及び通気口(又は換気口)がある場合は,針金は容器の自由空間に

入ってはならない。

33.3.4.2  JIS C 0920 に対する補足の判定基準

33.3.4.2.1  粉じんの侵入

該当する製品規格により厳しい規定がない場合,

IP5X

の適合基準(粉じんの侵入)は,次のとおりとす

る。

この試験が終わったとき,タルク粉又は導電性粉じんを含む他の粉じんがたい積することで機器の機械

的又は電気的な正しい動作が妨げられるような場所に,

そのような量のタルク粉がたい積してはならない。

33.3.4.2.2  水の浸入

該当する製品規格により厳しい規定がない場合,

IPXX

(第二特性数字)の適合基準(水の浸入)は,次

のとおりとする。

試験終了後,容器内部への水の浸入のこん(痕)跡を確認する。水が入っていた場合,次の事項を満足

しなければならない。

a

)

機器の通常の機械的又は電気的動作を妨げない。

b

)

水にぬれて動作することを想定していない裸充電部及び巻線がぬれていない。

c

)

ケーブル引込み口の近くに水がたまらないか又はケーブルに水が入っていない。

注記 1

結露を水の浸入と見誤らないようにすべきである。

注記 2

回転機部品の水ぬれが回転中に他の部分に移動しない場合,試験結果は適合としてもよ

い。

注記 3

機器が動作している場合に機械的部分によって跳ね上げられる可能性のあるたまった水に


49

C 60079-15:2008

ついては,a

)

b

)

,又は c

)

で評価してもよい。

注記 4

この箇条で規定する内容は,IEC 60034-5 及び JIS C 0920 の該当する箇条と両立する。

33.4

接点封入形デバイス及び非点火性部品に対する試験

33.4.1  接点封入形デバイスの供試品の準備

高分子材料及び/又は熱可塑性樹脂材料であって,使用中に開くことを意図しているか又は機械的損傷

若しくは環境的損傷に対して保護がしていないカバーのシールに用いているもので,それらを取り外した

方がより厳しい試験となる場合,デバイス又は部品の形式試験を行う前にこれらの全部又は一部を取り外

す。

注記

容器に残された非金属部品は,33.3.2 に規定する熱安定性試験を行うことが望ましい。

33.4.2  非点火性部品の供試品の準備

非点火性部品に対して,接点は,規定する電気的負荷で毎分およそ

6

回の割合で

6 000

回の開閉をして

ならし運転する。

部品は試験ガスが接点に接するように,かつ,結果的に爆発が検出されることを保証するように構成及

び配置する。これは,次によって達成される。

a

)

接点に近接したハウジングを取り除く。

b

)

容器に少なくとも

2

か所の孔を開ける。

c

)

真空に引き,テストチャンバに試験ガスを満たし,点火を検知するために圧力検出デバイスを使用す

る。

33.4.3  接点封入形デバイス及び非点火性部品の試験条件

33.4.3.1  一般事項

構造図上で許容する最も不利な寸法となるように製作された接点封入形デバイス又は非点火性部品は,

次に示す機器グループによる爆発性混合ガスによって満たし,かつ,その混合ガスで囲まなければならな

い。

グループⅡ

A

 (6.5

±

0.5)

%大気圧下のエチレン/空気混合ガス

グループⅡ

B

 (27.5

±

1.5)

%大気圧下の水素/空気混合ガス

グループⅡ

C

 (34

±

2)

%水素,

(17

±

1)

%酸素及び残りが窒素の大気圧下の混合ガス,又は,

(27.5

±

1.5)

%水素/空気の

500 hPa

加圧混合ガス

33.4.3.2  接点封入形デバイス

接点封入形デバイスに対しては,電圧,電流,周波数及び力率の観点から最大定格のエネルギー源及び

電力源並びに最大負荷に接続した場合,このデバイス内の爆発性混合ガスは封止された接点の動作によっ

て点火しなければならない。接点開閉試験を毎回新しい試験ガスで

10

回繰り返したとき,デバイスの周り

の試験ガスに点火してはならない。

33.4.3.3  非点火性部品

非点火性部品に対しては,部品に爆発性混合ガスを満たし,かつ,部品をその混合ガスで囲んで,接点

を通常負荷の

100

%で

50

回動作させる。この開閉試験は,各試験に対して新しい試験ガスで

3

回繰り返

したとき,部品の周りの試験ガスに点火してはならない。

注記

指定された電気的負荷は回路の通常運転の条件下での電流及び電圧を意味し,非点火性部品は

その条件内で使用されるか,その条件で安全性が検証されたものである。

33.5

シール形デバイス及び樹脂充てん形デバイス

33.5.1  ならし運転


50 
C 60079-15:2008

機器は,定格電圧を印加して最高周囲温度

T

amb

より

10 K

以上高い温度,若しくは,

T

c

より

10 K

高い温

度,又は,無通電で

 (80

±

2)

℃のいずれか高温の条件で

7

日間恒温槽の中でならし運転しなければならな

い。その後,最低定格使用温度より

10 K

低い温度で

1

日間放置する。

注記

7.2 によるならし運転に置き換える場合がある。

33.5.2  電圧試験

機器のすべての接続端子を一緒につないでこの端子と機器の外表面との間に正弦波電圧を

1

分間印加す

る。電圧の実効値は

V

pk

又は

 (2U

1 000) V

のいずれか大きい方の値以上とする。ここに

V

pk

は,機器の最

高ピーク出力電圧で,

U

は使用電圧である。使用電圧が

42 V

以下の場合は,試験電圧は

 (2U

1 000) V

代わって

500 V

とする。ケースがプラスチック材料の場合,その外表面を金属はく(箔)で囲む。

適合性は,次によって検証する。電圧試験では電気的破壊又は危険な放電が起きない。供試品の目視検

査を行う。防爆構造を損なう明白な樹脂充てんの損傷(樹脂の割れ又は充てんされた部分の露出)がない。

33.5.3  自由空間をもつデバイスの試験

自由空間をもつシール形デバイス及び樹脂充てん形デバイスは,更に次の漏れ試験を実施する。

33.5.3.1  シール形デバイスに対する漏れ試験装置

透明な材料で供試品を完全に水に浸せき(漬)するのに十分な容積をもつ容器。容器は,製造業者によ

って決められる方法

1

,又は,方法

2

に従った次の追加的な特徴をもつ。試験流体は,水道水又は脱イオ

ン水とする。

a

)

方法 1  容器は,長期間均一な温水槽温度を維持するためのかくはん(攪拌)設備をもち,適切な温

度測定装置が挿入でき,33.5.3.2 の a

)

で要求する温度まで試験流体を加熱できるものとする。

b

)

方法 2  容器は,液体の表面上の圧力を減じ,それを

2

分間以上必要な値で保持する能力のある真空

ポンプが接続できるものとする。

33.5.3.2  シール形デバイスの漏れ試験

a

)

初期温度

 (25

±

2)

℃の供試品を用いて速やかに

 (65

±

2)

℃の水に

1

分間,

25 mm

の深さに沈める。こ

の試験で供試品から気泡が出てこない場合,この規格の目的のシールがされていると判断する。

b

)

供試品を部分的に減圧可能な容器内に蓄えた水中に

75 mm

の深さに沈める。容器内の気圧を

16 kPa

まで下げる。機器の内部から漏れの形跡があってはならない。

c

)

その他の試験によって機器からの空気漏れ量が

101.325 Pa

の差圧下で毎秒

10

5

 ml

以下であればよい。

33.5.4  照明器具用樹脂充てん形デバイスに対する試験

33.5.4.1  熱サイクル試験

樹脂充てん形デバイスに関する熱サイクル試験を,次に示す。

a

)

室温で機器の表面温度が安定する(温度上昇率が

1 K/h

になる)まで,通常負荷状態で通電する。

b

)

機器の表面温度が最高表面表示温度より

10 K

以上高くなる温度まで,ゆっくりと周囲温度を上げる。

機器の表面温度が安定する(温度上昇率が

1 K/h

になる)まで,温度を維持する。

c

)

機器の電源を切り,室温まで冷やす。

d

)

周囲温度を

  (

10

±

2)

℃まで下げて表面温度を安定させる。

e

)

機器を低温側周囲温度から取り出し,すぐに通常負荷で電源を入れ,機器の表面温度が安定するまで

試験を続ける。

試験は

3

サイクル後に完了する。

熱サイクル試験の後,33.5.4.2 に規定する耐電圧試験を実施する。

33.5.4.2  耐電圧試験


51

C 60079-15:2008

機器のすべての接続端子を一緒につないでこの端子と機器の外表面との間に正弦波電圧を

1

分間印加す

る。電圧の実効値は

V

pk

又は

 (2U

1 000) V

のいずれか大きい方の値以上とする。ここに

V

pk

は機器の最高

ピーク出力電圧で,

U

は使用電圧である。使用電圧が

42 V

以下の場合は,試験電圧は

 (2U

1 000) V

に代

えて

500 V

とする。ケースがプラスチック材料の場合,その外表面を金属はく(箔)で囲む。

適合性は,次による。

a

)

電圧試験では電気的破壊又は危険な放電が起きてはならない。

b

)

供試品の目視検査を行う。防爆構造を損なう明白な樹脂充てんの損傷(樹脂の割れ又は充てんされた

部分の露出)があってはならない。

33.5.5  照明器具に対するシール形デバイスの試験

デバイスが,熱硬化形の注入材によるシール部又は充てん樹脂部を含んでいる場合,デバイスを恒温槽

に入れ,−

10

℃以下に

1

時間冷却する。その後

1

時間,デバイスのケースの最高温度より

10 K

以上高い

温度にまで加熱する。

デバイスが熱可塑性樹脂又は高分子材のガスケット又はシールをもつ場合は,試験機関によって決めら

れるか,又は,製造業者が指定する最大定格使用条件下で起こり得る温度より

10 K

以上高い温度の恒温槽

7

日間加熱する。

供試品には次のリーク試験の一つを実施する。

a

)

初期温度

 (25

±

2)

℃の供試品を用いて速やかに

 (50

±

2)

℃の水に

1

分間,

25 mm

の深さに沈める。こ

の試験で供試品から気泡が出ない場合,この規格の目的のシールがされていると判断する。

b

)

供試品を部分的に減圧可能な容器内に蓄えた水中に

75 mm

の深さに沈める。容器内の気圧を

16 kPa

まで下げる。機器の内部から漏れの形跡があってはならない。

c

)

その他の試験によって機器からの空気漏れ量が

101.325 Pa

の差圧下で毎秒

10

5

 ml

以下であればよい。

33.6

エネルギー制限機器及びエネルギー制限回路の評価又は試験

33.6.1  一般

エネルギー制限機器及びエネルギー制限回路は,JIS C 60079-11 の 10.110.4 に従って評価又は試験を

実施する。

注記

JIS C 60079-11 の図 A.1 及び図 A.2 は,線形回路にだけ適用する。非線形出力をもつ回路には,

特別な考慮が必要とされる。

33.6.2  試験条件

JIS C 60079-11 の 10.1.110.4 の安全率及び故障条件は,適用しない。評価又は試験は,通常運転状態の

機器及び回路にだけ適用する。JIS C 60079-11 の 10.1.2(火花点火試験装置)で参照する JIS C 60079-11

表 は,この規格の表 と置き換える。この規格の箇条 23 に適合する機器に対しては,開閉接点だけか,

又は箇条 20 に適合しないプラグソケットだけに対して評価若しくは試験を行う。

33.6.3  可変部品

可変部品を内蔵する回路は,最も点火しやすい火花を発生する部品で試験をする。

33.7

呼吸制限容器の試験

33.7.1  呼吸制限容器の特性の定期点検をする機器

温度一定の条件下において,過圧力が大気圧で

300 Pa

から

150 Pa

まで変化するのに必要な時間は

80

以上とする。

33.7.2  呼吸制限容器の特性の定期点検をしない機器

温度一定の条件下において,過圧力が大気圧で

3 kPa

から

1.5 kPa

まで変化するのに必要な時間は

3

分以


52 
C 60079-15:2008

上とする。

注記

33.7.1 又は 33.7.2 の試験では,呼吸の速度が圧力の方向に影響しない容器の設計の場合,試験

は,代替として容器内に正圧を加えることで実施してもよい。

33.7.3  容器の公称内容積が圧力に依存する機器

容器は,

400 Pa

(ゲージ圧)に維持されている空気で加圧する。この圧を維持するために必要な空気の

供給流量を,時間当たりのリットル

 (L/h)

で測定する。この値を正味容積(リットル)で除した値は

0.125

を超えてはならない。

33.8

ねじ込み式ランプホルダの試験

注記

この挿抜試験は,

E10

のランプホルダで行う必要はない。

E14

E27

及び

E40

のランプホルダでは,JIS C 8280 に適合する寸法の試験用口金は,

表 11 のランプホ

ルダの形式に従ったトルクをかけて,完全に供試品ソケットに挿入する。

E13

E26

及び

E39

のランプホルダでは,

JIS C 8280 の寸法の規定に基づいて同等の試験を行う。ただし,

同等の試験は IEC 60061

 (

all parts

)

に規定する関連ランプ口金間の差異のため寸法の規定を変更して実施

する。

表 11−取付け時のトルク

ランプ口金

トルク

N・m

E14/E13 1.0±0.1 
E27/E26 1.5±0.1 
E40/E39 2.25±0.1

試験用口金は,

15

度回転させることによって部分的に引き出せる。

口金を外す最小トルクは,

表 12 の値以上とする。

表 12−取外し時の最小トルク

ランプ口金

トルク

N・m

E14/E13 0.3 
E27/E26 0.5 
E40/E39 0.75

注記  振動が激しい場合,照明設備器具は特別な取付けを行うべきで

ある。

33.9

照明設備器具類のスタータホルダの試験

3

個のスタータソケットの供試品を温度

 (85

±

2)

℃に維持した加熱槽内に置く。

合計

72

時間後,加熱槽からスタータソケットを取り出し,

24

時間冷却する。接触圧力は,JIS C 8324

に規定する寸法に従って製作したゲージで測定する。

接触圧は,

5 N

以上でなければならない。

33.10  直管形蛍光灯用電子式スタータ並びに高圧ナトリウムランプ用及びメタルハライドランプ用イグ

ナイタの試験

33.10.1  一般

イグナイタは,次の異なる特徴によって分類する。


53

C 60079-15:2008

a

)

ランプに生じるピークパルス電圧

  (V

pk

)

1.5 kV

2.8 kV

又は

5.0 kV

を超えない。

b

)

当該ランプが始動に失敗又は点灯中に故障する場合,イグナイタに繰返し始動を防止する断路装置が

付いているかどうか。

c

)

イグナイタは,照明設備器具の安定器巻線に印加されるピークパルス電圧を生じるかどうか。

33.10.2  耐湿性試験,絶縁試験及び耐電圧試験

電子スタータ及びイグナイタは,JIS C 8147-1 の耐湿性能試験,絶縁試験及び耐電圧試験に適合しなけ

ればならない。湿度保持時間は,

168

時間とする。

33.10.3  遮断器の試験

電子スタータ又はイグナイタに遮断器が取り付けられている場合,

3

個の供試品を,空気温度

  (

25

±

2)

℃,

(20

±

2)

℃及び少なくとも最高許容容器温度より

10 K

高い温度(他に動作温度限界が明確に指定さ

れていない限り。

)で試験を行う。適合性を次のとおり確認する。

a

)

直管形蛍光灯用スタータの場合,点弧間隔

15

秒で連続

10

回の通電を行う。ランプ故障(陰極は通電

されているが放電していない状態であり,回路から蛍光灯を取外し陰極にダミーの抵抗を付けること

によって模擬する。

)のときに,遮断器はランプの点灯動作の継続を防止するために

10

秒以内に動作

しなければならない。

b

)

高圧ナトリウムランプ及びメタル又は水銀ハライドランプのイグナイタの場合,毎回遮断器が動作す

るまで連続

10

回動作させる。ランプ故障(故障は,放電不良か冷状態で起動しない状態であり,回路

からランプを取り除くことによって模擬する。)のときには,イグナイタに表示している定格時間の

125

%以内に遮断器が動作しなければならない。

3

個すべての供試品が規格に適合する場合,イグナイタは,

“遮断器付き”とする。

3

個の供試品の

1

でも適合しない場合は,イグナイタは,

“遮断器なし”とし,かつ,遮断器が動作しないように分離するか

取り除いた供試品について引き続き試験を行う。イグナイタが安定器の巻線に応力を生じる場合には,そ

のイグナイタは使用に適さないと考えられる。

33.10.4  寿命試験

33.10.4.1  イグナイタの熱安定性試験

さらに,

3

個のイグナイタは,次の熱安定性試験に適合しなければならない。

a

)

遮断器なしイグナイタ

1

)

点灯しなかった(故障した)蛍光灯の状態を模擬した回路で最大定格動作電圧及び最高動作周波数

(又は,イグナイタ内の最高温度をもたらす場合は最低動作周波数)で通電する。

2

)

通風のない炉又は容器内で周囲温度を

60

℃まで上昇させる。

3

)

イグナイタを安定した状態で

60

日間放置する。

4

)

電源を遮断した後,炉又は容器からイグナイタを取り出し室温まで冷却する。

b

)

遮断器付きイグナイタ

1

)

通風のない炉又は容器内で周囲温度を

60

℃まで上昇させる。

2

)

ランプ故障条件をシミュレーションする回路において最大動作電圧及び最大動作周波数(又は,イ

グナイタ内温度が最大となる場合は最低周波数)で,

30

分オン

 (ON)

30

分オフ

 (OFF)

のサイク

ルで通電する。

3

) 500

サイクル終了するまで試験を継続する。

4

)

電源を遮断した後,炉又は容器からイグナイタを取り出し室温まで冷却する。

33.10.4.2  評価基準


54 
C 60079-15:2008

電子スタータ及びイグナイタを再検査する。次の a

)

又は b

)

のいずれかでなければならない。

a

)

定められた電気動作特性及び温度等級内で動作し,ユニットが安全でない状態又は点火危険を発生し

やすい状態を生じるような機械的又は構造的欠陥が現れない。

b

)

発火又は火花を生じることなく,かつ,機械的又は構造的欠陥を生じることなく,安全な状態で故障

している。

33.11  イグナイタからの高電圧インパルスにさらされる照明設備器具の配線試験

公称周波数

50 Hz

又は

60 Hz

の試験電圧を,

1

分間導体と供試品の絶縁の外部表面に巻いた

25 mm

幅の

金属はく(箔)との間に印加する。ただし,この金属はく(箔)は,裸導体から

25 mm

以上離す。供試品

は,最低

500 mm

長でなければならない。

2.8 kV

と表示されたイグナイタを使用する回路には実効値

3 kV

の電圧を,

5.0 kV

と表示されたイグナイ

タを使用する回路には実効値

5 kV

の電圧を印加する。

試験中は,フラッシオーバ又は絶縁破壊が生じてはならない。

33.12  電池の機械的衝撃試験

33.12.1  一般

最低四つの新しく,かつ,完全に充電したセルをコネクタで完全に

2

×

2

の構成にした

1

個の供試品を試

験する。供試品は,すぐに使用できる状態とする。

供試品は,通常の動作姿勢で通常の取付け方法によって直接又は堅ろうな固定具を用いて,衝撃試験機

の取付け表面に取り付ける。取付けは JIS C 60068-2-27 の 4.3(取付け)による。

衝撃試験機は,JIS C 60068-2-27 

図 に示す半波の正弦波パルスを発生させる。速度変化の許容差,

横運動及び測定装置は,それぞれ JIS C 60068-2-27 の 4.1.2(速度変化の許容差)

4.1.3(横運動)及び 4.2

(測定装置)による。ピーク加速度値は,JIS C 60068-2-27 

表 に定義される

5

g

n

 (50 m/s

2

)

とする。

33.12.2  試験手順

試験手順は,次による。

a

)

供試品の容量を決める。

b

)

試験中,

5

時間率の一定放電電流を流す。

c

)

次のように

15

回の独立した衝撃を供試品に与える。

1

) 3

回の連続衝撃を垂直上向き方向に与える。

2

) 3

回の連続衝撃を,水平面で直交する二つ軸のそれぞれの方向に与える。これらの軸は,弱い部分

を明らかにするように選ぶ。

d

)

再充電後,再度容量を決める。

33.12.3  評価基準

評価基準は,次の三つの条件を満足しなければならない。

a

)

試験中,突然の電圧変化がない。

b

)

目視できる損傷及び変形がない。

c

)

5

%を超える容量の減少がない。

33.13  電池の絶縁抵抗試験

33.13.1  試験条件

試験条件は,次による。

a

)

抵抗計の測定電圧は,最低

100 V

とする。


55

C 60079-15:2008

b

)

電池と外部回路との間のすべての接続を外し,更に,電池収納箱が取り付けられている場合はそれも

外す。

c

)

セルは,電解液を最大許容レベルまで満たしておく。

33.13.2  評価基準

測定値が少なくとも 22.5.2.11 に規定する値に等しい場合,絶縁抵抗は満足しているとみなす。

33.14  大形回転機又は高圧回転機の追加点火試験

33.14.1  かご形回転子構造の試験

33.14.1.1  一般

この試験は,固定子鉄心及び固定子巻線,並びに回転子鉄心及び回転子かごに関して,完成品を代表す

る固定子と回転子とを備えた回転機を使用して実施する。該当する場合には,ダクト,しん(芯)出しリ

ング,エンドリング下のリング及びバランスディスクを含む。

33.14.1.2  かご形回転子のエージング処理

かご形回転子は,

5

回以上の回転子拘束試験からなるエージング処理を行う。かごの最高温度は,最高

設計温度と

70

℃との間を循環させる。印加電圧は,定格電圧の

50

%以上とする。

33.14.1.3  点火試験

33.14.1.2 のエージング処理後,機器内に水素−空気体積分率

(21

±

5)

%の爆発性混合ガスを充満させる

か,又は,それに浸して直接動作させながら,電動機を無負荷状態で回転子拘束試験を

10

回行う。これら

の試験は少なくとも

1

秒間はその状態を持続させる。

試験の間,端子間電圧はその機器の定格電圧の

90

%より低くなってはならない。水素の濃度はそれぞ

れの試験の後に確認する。

試験結果は,点火してはならない。

注記

この試験に適合することは,その電動機が厳しい環境及び/又は運転状態で火花を発生しない

ことを保証するものではない。

17.9.1 参照)

33.14.2  固定子の巻線絶縁システムに対する着火性試験

33.14.2.1  一般

試験は,次のいずれかに対して実施する。

固定子完成品一式

電動機容器付の固定子一式

電動機一式

一部分が巻かれた固定子

一群のコイル

上記のいずれの場合においても,試験モデルは固定子完成品を代表するもので,コロナシールド,スト

レス緩和,詰め物及びコイル支え,並びに含浸及び固定子鉄心などの導電性部分を附属したものとする。

すべての露出導電性部分を接地する。

33.14.2.2  試験条件

代表的な固定子接続ケーブルは,固定子完成品についてか,又は代表モデル内のもののいずれかについ

て試験する。ケーブル相互の間隔及びケーブルと隣り合った導電性部分との間隔について特別な注意を払

わなければならない。すべての露出導電性部分を接地する。

33.14.2.3  固定した状態での点火試験

絶縁システム及び接続ケーブルは,水素−空気

 (21

±

5)

%の爆発試験ガス中で定格実効線間電圧の

1.5


56 
C 60079-15:2008

倍の正弦波電圧を

3

分間印加して試験する。電圧上昇の最大速度は

0.5 kV/s

とする。電圧は,他の相は接

地した状態で,一つの相と接地線との間に印加する。試験中爆発が発生してはならない。

注記

この試験に適合することは,その電動機が厳しい環境での運転状態で火花が発生しないことを

保証するものではない。

17.9.1 参照)

33.14.2.4  インパルス点火試験

絶縁システム及び接続ケーブルは,水素−空気体積分率

 (21

±

5)

%の濃度からなる爆発性試験ガス中で

試験する。ピーク相電圧の

3

倍の電圧インパルスを

10

回印加する。電圧インパルスは,±

3

%の許容差と

し,

0.2

0.5 µs

の電圧上昇時間,半値幅は

20 µs

以上で,通常は

30 µs

以下とする。インパルスは,相間及

び相と接地線との間に別々に印加する。

注記

これは,非標準波形であるが,発火するのに十分なエネルギーをもつ放電を起こすため,短い

時間で上昇させることが必要であると考えられる。これは,ドイツの

Physikalisch-Technische

Bundesanstalt (PTB)

における実験結果に基づいている。

試験中,点火してはならない。

34

ルーチン評価及び試験

34.1

一般

製造業者は,生産する電気機器が IEC 60079-0 の要求事項に適合していることを保証するためにルーチ

ン評価及び試験を実施しなければならない。また,製造業者は,34.2 に規定するルーチン試験を実施しな

ければならない。

34.2

特定のルーチン試験

34.2.1  耐電圧試験

耐電圧試験は,6.8.1 に従って実施する。代替方法として試験電圧を

1.2

倍として,電圧を

100 ms

以上保

持する。

注記

例えば,機器が大きな分布容量をもつような場合,実際の試験電圧まで到達するのに

100 ms

よりもかなり時間がかかる場合がある。このようなときには到達までに必要な時間を加える必

要がある。

34.2.2  代替の耐電圧試験

6.7.1 で例外扱いする機器に対しては,6.8.2 の試験をルーチン試験として実施する。又は代替方法として

試験電圧を

1.2

倍として,電圧保持時間を少なくとも

100 ms

保持する。

34.2.3  呼吸制限容器のルーチン試験

呼吸制限容器で設置後の呼吸制限を検査する手段をもたない場合,33.7.2 のルーチン試験を実施しなけ

ればならない。この試験は,圧力が

3 kPa

から

2.7 kPa

まで変化するのに必要な時間が

27

秒を超えること

を調べることで判断してもよい。

34.2.4  電子式スタータ及びイグナイタのルーチン試験

直管形蛍光灯の電子式スタータ及び高圧ナトリウム又はメタルハライドランプ用イグナイタに関して,

ルーチン試験は

3

秒間で 33.10.3 に従った電圧試験を行う。

35

表示

35.1

一般

表示は,IEC 60079-0 の要求事項,並びにこの規格で規定する表示内容及びその機器が適合している他


57

C 60079-15:2008

の該当規格で規定する表示を行う。また,一般の電気機器の構造に関する規格が要求する表示も含む。

ガスのグループは,エネルギー制限デバイス,エネルギー制限関連デバイス,及び接点封入形デバイス

の各防爆構造によって保護する機器に表示する。

ここで,IEC 60079-0 に記載されている他の防爆構造中の一つの表示を含める必要がある場合,この規

格が要求する表示を最初に表示する。

注記

これは,特定の場所に対する機器の適性に関して混乱を防ぐためである。

非点火性部品,エネルギー制限機器及びデバイスに関しては,爆発性能に関連するすべての電気的パラ

メータを表示する。

(例えば,電圧,電流,インダクタンス及びキャパシタンスなど)

35.2

電池に関する追加表示

電池は,次の事項を表示する。

セルの構造形式

セルの個数及び公称電圧

放電時の持続時間に対応した定格容量

電池容器,パックなどに安全な処置が適用されていない場合,

表 13 の に示す警告を表示しなければ

ならない。

一次及び二次セルの両方を二次セル用にだけ設計されている機器又は電池収納箱内に入れることが可能

である場合,

表 13 の の警告を表示しなければならない。

注記

電池の充電場所に掲げる取扱説明書は,それぞれの電池に添付することが望ましい。これらに

は充電,使用及び保守に関して必要なすべての情報を含める。

取扱説明書には少なくとも次の情報を含める。

製造業者の名称若しくは供給者の名称,又はそれらの略号

製造業者特有の形式

セルの個数及び電池の公称電圧

放電時の持続時間に対応した定格容量

充電の説明

電池の安全使用に関する他の条件。例えば,充電中のカバーの解除方法,充電完了後のガスの放出を

考慮したカバーを閉じる前の最小時間,電解液のレベル確認,補充用電解水の仕様。

35.3

表示例

注記

これらの例は,機器の構造に関する規格で通常要求がある表示を示していない。

例 1

耐圧防爆の照明機器を内蔵する,周囲温度−

20

℃∼+

60

℃用の無火花機器。安全に使用する

ための特別条件付き。第三者機関の認証書なし

ABC

電気機器株式会社

品番:

Type HXR

Ex nA d IIB T3

20

℃≦

T

a

≦+

60

認証番号:

045673X


58 
C 60079-15:2008

例 2

コンポーネントとしての呼吸制限容器の機器。第三者機関の認証書なし

株式会社

XYZ

電機

品番:

Type 1456

Ex nR II

認証番号:

986U

例 3

自己保護形エネルギー制限機器で

II C

のガス用で点火温度が

135

℃。危険領域に設置できる。

GAG

株式会社

品番:

Model FUb69

Ex nA nL IIC T4

IECEx-04.3412

例 4

エネルギー制限機器で

II B

のガス用で表面温度が

100

℃未満。

機器用の入力パラメータをもつ。

VFC

機器株式会社

品番:

1 000 CV transmitter

Ex nL IIB T5

U

i

30 V

I

i

20 mA

P

i

1 W

C

i

30 nF

L

i

1 mH

認証番号:

Ex 04.16542

例 5

エネルギー制限出力を備えたエネルギー制限関連機器をもつ無火花機器。

II C

のガス用で表面

温度は

100

℃未満。エネルギー制限機器用及びエネルギー制限ケーブル用の出力パラメータを

もつ。

LMC

電子株式会社

品番:

PSU Type 54

Ex nA [nL] IIC T5

U

o

30 V

I

o

20 mA

P

o

1W

C

o

100 nF

L

o

10 mH

認証番号:

IECEx 05.9876

35.3.1  警告表示

機器に次のいずれかを表示する必要がある場合,

表 13 に示す単語“警告”に続く本文は,技術的に同じ

意味の文に置き換えることができる。また,幾つかの警告文を組み合わせて一つの警告文にすることがで

きる。

表 13−警告表示の文

箇条

警告表示

a 19.4

警告−通電中はヒューズの取外し・交換を禁止する。

b

a)

20.1 b)

警告−通電中は分離を禁止する。

c

a)

22.5.2.8

警告−分離は非危険区域でだけ行う。

d 35.2

警告−危険区域では充電を禁止する。

e 35.2

警告−一次電池は使用禁止する。

a)

  IEC 60079-0 に規定する警告表示と同じ。


59

C 60079-15:2008

36

文書

IEC 60079-0 の箇条 24 及び箇条 25 の要求事項に加えてこの規格で要求する場合は,文書などに記述を

追加する。追加記述は,次を含む。

固形異物の侵入に対する容器の保護等級を減じたことについての情報。

6.6.1 参照)

設置して決まる容器の保護等級。

6.6.2 参照)

IEC 60034

 (all parts)

の回転機の規格に適合している根拠。

17.1 参照)

 100

kW

を超える定格の大形回転機の容器が,その回転開始時に爆発性ガスを含んでいないようにする

ために特別の手段を使用する場合の情報。

17.7.3 参照)

定格

1 kV

を超える回転機に関する許容回転開始頻度並びに大きなオーバホール(特に分解及び清掃)

の推奨実施間隔及びそのときの環境条件の情報。

17.9.1.3 参照)

定格

1 kV

を超える回転機において始動時にいかなる爆発性ガスも含まないことを実現する特別な方

法の情報。

17.9.2 参照)

照明器具が JIS C 8105-2(規格群)又は IEC 60598-2

 (all parts)

の該当箇条に適合している根拠の情報。

21.1 参照)

外部の過渡現象を制限する手段が無火花低電力機器に提供される場合の情報。

(箇条 23 参照)

エネルギー制限機器に関する安全な設置方法及び使い方の情報。それには少なくとも,機器に接続し

てもよい最大の電圧,電流,電力,インダクタンス及びキャパシタンス(ケーブルのインダクタンス

及びキャパシタンスを含む。

)の値を含む。

30.10 参照)

呼吸制限容器に使用されているガスケットの交換頻度の情報。

31.4 参照)

37

取扱説明書

取扱説明書は,IEC 60079-0 の箇条 30 に従って提供しなければならない。

参考文献

JIS C 60068-2-6  環境試験方法−電気・電子−正弦波振動試験方法

注記

対応国際規格:IEC 60068-2-6

Environmental testing

Part 2: Tests

Test Fc: Vibration

(sinusoidal) (IDT)

JIS C 60079-18  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第

18

部:樹脂充てん防爆構造“

m

注記

対応国際規格:IEC 60079-18

Electrical apparatus for explosive gas atmospheres

Part 18:

Construction, test and marking of type of protection encapsulation “m”

electrical apparatus (MOD)


60 
C 60079-15:2008

附属書 JA

参考)

JIS と対応する国際規格との対比表

JIS C 60079-15:2008  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 15 部:タイプ“n”
防爆構造

国際規格番号 IEC 60079-15:2005,Electrical apparatus for explosive gas 
atmospheres−Part 15: Construction, test and marking of type of protection “n” 
electrical apparatus 

 
(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇条番号及び名

内容

(Ⅱ) 
国 際 規
格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

21.1  一般事項

21.1

General

21.2.1  一般事項

 21.2.1

General

21.2.8.1  一般

21.2.8.1

General

21.2.10.1  一般

21.2.10.1

General

21.2.11  粉 じ ん
及び水分に対す
る耐性(防じん
性及び防水性)

 21.2.11

Resistance

to dust and 
moisture

21.2.12  絶 縁 抵
抗及び耐電圧

 21.2.12

Insulation

resistance and   
electric strength

36  文書

適用要件に,
IEC に加え
JIS を引用

36  Documentation

IEC を引用

追加

我が国の国内事情に合わせて
JIS を追加した。

引用している規格を記載した。

 
JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60079-15:2005: MOD 
 
注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

−  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

−  MOD  国際規格を修正している。

60

C

 600

79
-15

20
08