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C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

3

4

  電気機器の分類及び温度等級

5

5

  接合面

5

6

  固着接合部

13

7

  操作軸

13

8

  回転軸及び軸受の補足要件

13

9

  透光性部品

16

10

  耐圧防爆構造の一部を形成するブリーザ装置及びドレン装置

16

11

  締付ボルト,ねじ穴及び閉止栓

20

12

  容器の材料及びその機械的強度−容器内部の材料

22

13

  耐圧防爆構造への引込部

23

14

  検証及び試験

25

15

  形式試験

25

16

  ルーチン試験

32

17

  グループ の開閉装置

33

18

  ランプホルダ及びランプキャップ

34

19

  非金属製容器及び容器の非金属製部分

34

附属書 A(規定)ブリーザ装置及びドレン装置の圧縮したリボン状のエレメントに対する追加要件

38

附属書 B(規定)ブリーザ装置及びドレン装置の測定不可能なパスをもつエレメントに対する追加

要件

39

附属書 C(規定)耐圧防爆構造のケーブルグランド,Ex 閉止用部品及び Ex ねじ付きアダプタに対

する追加要件

41

附属書 D(規定)Ex コンポーネントとしての空の耐圧防爆構造の容器

46

附属書 E(規定)耐圧防爆構造“d”の容器内で使用するセル及び電池

49

参考文献

53


C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機工業会 (JEMA) から工業

標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労

働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,

このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認に

ついて,責任はもたない。

JIS C 60079

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

60079-0

第 0 部:一般要件

JIS

C

60079-1

第 1 部:耐圧防爆構造 “d”

JIS

C

60079-2

第 2 部:内圧防爆構造 “p”(予定)

JIS

C

60079-6

第 6 部:油入防爆構造 “o”

JIS

C

60079-7

  第 7 部:安全増防爆構造 “e”

JIS

C

60079-10

第 10 部:危険区域の分類

JIS

C

60079-11

第 11 部:本質安全防爆構造 “i”

JIS

C

60079-14

第 14 部:危険区域内の電気設備(鉱山以外)

JIS

C

60079-25

第 25 部:本質安全システム


日本工業規格

JIS

 C

60079-1

:2008

(IEC 60079-1

:2003

)

爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−

第 1 部:耐圧防爆構造“d”

Electrical apparatus for explosive gas atmospheres

Part 1 : Flameproof enclosures “d”

序文

この規格は,2003 年に第 5 版として発行された IEC 60079-1 を基に,技術的内容及び対応国際規格の構

成を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1

適用範囲

この規格は,爆発性雰囲気中での使用を目的とした電気機械器具(以下,電気機器という。

)の耐圧防爆

構造 “d” について,構造及び試験に関する特有な要件を規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60079-1 : 2003

,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 1 : Flameproof

enclosures “d” (IDT)

なお,対応の程度を表す記号 (IDT) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを示

す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0209-1 : 2001

  一般用メートルねじ−公差−第 1 部:原則及び基礎データ

注記  対応国際規格:ISO 965-1 : 1998,ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 1 :

Principles and basic data (IDT)

JIS B 0209-3 : 2001

  一般用メートルねじ−公差−第 3 部:構造体用ねじの寸法許容差

注記  対応国際規格:ISO 965-3 : 1998,ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 3 :

Deviations for constructional screw threads (IDT)

JIS B 0601

  製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ

ータ

注記  対応国際規格:ISO 4287 : 1997,Geometrical Product Specifications (GPS)−Surface texture :

Profile method

−Terms, definitions and surface texture parameters (IDT)

JIS C 0066

  環境試験方法−電気・電子−炎着火源による固体非金属材料の燃焼性−試験方法のリスト


2

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

注記  対応国際規格:IEC 60707 : 1999,Flammability of solid non-metallic materials when exposed to

flame sources

−List of test methods (IDT)

JIS C 0920 : 2003

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529 : 2001,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code) (IDT)

JIS C 2134 : 1996

  湿潤状態での固体電気絶縁材料の比較トラッキング指数及び保証トラッキング指

数を決定する試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60112 : 1979,Method for the determination of the proof and the comparative

tracking indices of solid insulating materials (IDT)

JIS C 6575

(すべての部)  ミニチュアヒューズ

注記  対応国際規格:IEC 60127 (all parts),Miniature fuses

JIS C 7709

(すべての部)  電球類の口金・受金及びそれらのゲージ並びに互換性・安全性

注記  対応国際規格:IEC 60061 (all parts),Lamp caps and holders together with gauges for the control of

interchangeability and safety (MOD)

JIS C 60079-0 : 2004

  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 0 部:一般要件

注記  対応国際規格:IEC 60079-0 : 1998,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 0 :

General requirements, Amendment 1 : 2000 (IDT)

JIS C 60079-7 : 2008

  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 7 部:安全増防爆構造 “e”

注記  対応国際規格:IEC 60079-7 : 2001,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 7 :

Increased safety “e” (IDT)

JIS C 60079-11 : 2004

  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 11 部:本質安全防爆構造  “ i ”

注記  対応国際規格:IEC 60079-11 : 1999,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 11 :

Intrinsic safety “ i ” (IDT)

JIS G 5501

  ねずみ鋳鉄品

注記  対応国際規格:ISO 185 : 1988,Grey cast iron−Classification (IDT)

IEC 60034-1 : 1996

,Rotating electrical machines−Part 1 : Rating and performance

IEC 60079-1-1 : 2002

,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 1-1 : Flameproof enclosures

“d”

−Method of test for ascertainment of maximum experimental safe gap

IEC 60086-1 : 2000

,Primary batteries−Part 1 : General

IEC 60622

, Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid electrolytes − Sealed

nickel-cadmium prismatic rechargeable single cells

IEC 60623

, Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid electrolytes − Vented

nickel-cadmium prismatic rechargeable single cells

IEC 61951-1

,Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid electrolytes−Portable sealed

rechargeable single cells

−Part 1 : Nickel-cadmium

IEC 61951-2

,Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid electrolytes−Portable sealed

rechargeable single cells

−Part 2 : Nickel-metal hydride

ISO 1210 : 1982

,Plastics−Determination of the burning behaviour of horizontal and vertical specimens in

contact with a small-flame ignition source

ISO 2738 : 1999

,Sintered metal materials, excluding hardmetals−Permeable sintered metal materials−

Determination of density, oil content and open porosity


3

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

ISO 4003 : 1977

,Permeable sintered metal materials−Determination of bubble test pore size

ISO 4022 : 1987

,Permeable sintered metal materials−Determination of fluid permeability

ISO 6892 : 1998

,Metallic materials−Tensile testing at ambient temperature

ANSI/ASME B1 .20.1-1983 (R2001)

,Pipe threads, general purpose (inch)

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 60079-0 によるほか,次による。

3.1

耐圧防爆構造“d”(flameproof enclosure d”)

爆発性雰囲気への着火能力のある部品が内在する容器において,爆発性混合ガスによる内部での爆発に

よる圧力の上昇に耐え,容器の外部の爆発性雰囲気への爆発(火災)の伝ぱ(播)を防止する防爆構造。

3.2

内容積  (volume)

容器の全内容積。容器の容積から,機能上欠くことのできない内容物の体積を差し引いた容積。

注記  照明器具の場合,光源として取り付けたランプの体積は差し引かない。

3.3

接合面  (flameproof joint)

一つの容器の二つの部品の相対する面,又は容器と容器とが一体となる結合部分で,かつ,容器の内部

から外部の爆発性雰囲気への内部での爆発(火炎)の伝ぱ(播)を防止する部分。

3.4

接合面の奥行き  (L) [width of flameproof joint (L)]

容器の内部から外部への接合面の最短距離。

3.5

距離  (l) [distance (l)]

接合面の奥行き(L)において,耐圧防爆構造の部品を組み立てるときに,締付ボルトを取り付けるた

めの穴が存在するときの接合面の最短距離。

3.6

接合面のすきま  (i) [gap of flameproof joint (i)]

電気機器の容器が組み立てられたときの,接合における対応する面間の距離。

注記  相対する面が円筒状の場合は,穴と円筒状部品との直径差。

3.7

最大安全すきま  (MESG)(試験ガス中)[maximum experimental safe gap (MESG) (for an explosive mixture)]

IEC 60079-1-1

に規定する条件で 10 回試験を行った結果,内部爆発(火炎)の伝ぱ(播)を防止する奥

行き 25 mm の接合面における最大すきま。

3.8

回転軸  (shaft)

回転運動の伝達に使用する円形断面をもつ部品。

3.9

操作軸  (operating rod)

回転運動,直線運動又は両者の組合せによる制御動作の伝達に使用する部品。


4

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

3.10

圧力重積  (pressure piling)

容器内のある分室で起こった爆発で予圧された別の分室内の混合ガスが,二次的に爆発することによっ

て,圧力がより高くなる現象。

3.11

容易に開けられるドア又はカバー  (quick-acting door or cover)

てこの動き又は車輪の回転などの単純操作によって,開閉できる機構をもったドア又はカバー。

その機構は,次に示す 2 段階の操作をするように構成する。

−  ロック又はアンロック

−  開閉

3.12

締付ねじによって固定するドア又はカバー  (door or cover fixed by threaded fasteners)

開閉に,一つ以上の締付ねじ(スクリュー,スタッド,ボルト又はナット)の操作を必要とするドア又

はカバー。

3.13

ねじ式ドア又はカバー  (threaded door or cover)

ねじ接合面によって耐圧防爆構造の容器に組み立てるドア又はカバー。

3.14

ブリーザ装置  (breathing device)

容器の内部と外部との間で呼吸作用ができるように設計した耐圧防爆構造の容器に一体化した部品又は

分離可能な部品。

3.15

ドレン装置  (draining device)

結露による水が容器から排出できるように設計した耐圧防爆構造の一体化した部品又は分離可能な部品。

3.16

Ex

閉止用部品  (Ex blanking element)

容器とは別に試験をするが,一つの部品として認証され,新たな認証を受けることなく電気機器の容器

に取り付けることができるねじ付き閉止用部品。

注記 1  これは JIS C 60079-0 に規定する閉止用部品のコンポーネント認証書を排除するものではな

い。閉止用部品の例を

図 22 に示す。

注記 2  ねじのない閉止用部品は,機器とみなさない。

注記 3 “Ex”

は防爆性能をもった部品であることを表す記号である。

3.17

Ex

ねじ付きアダプタ  (Ex thread adapter)

容器とは別に試験をするが,一つの部品として認証され,新たな認証を受けることなく電気機器の容器

に取り付けることができるねじ付きアダプタ。

注記  これは JIS C 60079-0 に規定するねじ付きアダプタのコンポーネント認証書を排除するもので

はない。ねじ付きアダプタの例を

図 C.2 に示す。


5

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

4

電気機器の分類及び温度等級

爆発性雰囲気で電気機器を使用するために JIS C 60079-0 に規定する電気機器の分類及び温度等級を耐

圧防爆構造に適用する。

小分類 A,B,C は,グループ II の電気機器に適用する。

5

接合面

5.1

一般要件

すべての接合面は,

永久に閉じる設定であるか,又はときどき開けるような設計であるかにかかわらず,

大気圧においては,箇条 の規定に適合しなければならない。

接合面は,そこに加わる機械的な制約に適応した設計をしなければならない。

表 1∼表 に規定する値は,この規格の仕様の一部で,最低必要条件とする。15.2 の爆発引火試験に合

格するために,追加の対策が必要な場合がある。

接合面の表面は,防食処理を施してもよい。

塗料の塗布,又は粉体塗装を施してはならない。他のコーティング材料及び方法が接合面の耐圧防爆性

能に悪影響を与えないことが証明できる場合は,使用してもよい。

組立前に,接合面の表面に防食グリースを塗布してもよい。グリースを塗布する場合は,経年変化によ

る硬化がなく,揮発性溶剤を含まず,また,接合面の腐食の原因とならない種類のものでなければならな

い。適合性の検証は,グリース製造業者の仕様書による。

接合面の表面には電気めっきを施してもよいが,めっきの厚さは,0.008 mm 以下とする。

5.2

非ねじ接合面

5.2.1

接合面の奥行き  (L)

接合面の奥行きは,

表 及び表 に規定する最小値以上とする。内容積が 2 000 cm

3

以下の金属製の耐

圧防爆構造の容器の壁に圧入した円筒金属部品の接合面の奥行きは,次に示す規定を満足する場合,5 mm

としてもよい。

−  箇条 15 の形式試験中に部品が外れないようにするために,締まりばめだけに頼る設計ではない。

−  締まりばめが許容差の最大値にある場合,JIS C 60079-0 に規定する衝撃試験を満足する。

−  接合面の奥行きが測定できる場合は,圧入した部品の外径は 60 mm 以下とする。

5.2.2

すきま  (i)

すきまが存在する場合,接合面の表面間のすきまは,

表 及び表 に規定する最大値をいかなる場所で

も超えてはならない。

図面上の最大すきま  (i

C

)

が,

表 又は表 の規定値より小さい場合は,認証書にその数値が記載され,

また,機器に JIS C 60079-0 の 27.2 に従って表示しなければならない。さらに,製造業者は,取扱説明書

に安全な使用条件を記載しなければならない。

接合面の表面の平均粗さ Ra

(JIS B 0601)

は,6.3 µm 以下でなければならない。

フランジ接合部には,容易に開けられるドア又はカバー以外の接合面に,意図的なすきまを設けてはな

らない。

グループ I の電気機器の場合,ときどき開けるように設計したカバー及びドアのフランジ接合部のすき

まは,直接的又は間接的に確認できるものでなければならない。

図 に,接合面を間接的に確認するため

の構造例を示す。


6

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

図 1−接合面のすきまの間接測定の例

5.2.3

いんろう接合面

いんろう接合面の奥行き  (L)  の取り方は,次のいずれかを考慮しなければならない。

−  円筒部分と平面部分とを接合面とする場合(

図 2a 参照)

この場合,接合面の表面間のすきまは,

表 及び表 に規定する最大すきまをいかなる場所でも超

えてはならない。

−  円筒部分だけを接合面とする場合(

図 2b 参照)

この場合,平面部分は

表 及び表 の規定を満足する必要はない。

注記  ガスケットについては,5.4 も参照。

図 2a−円筒部分及び平面部分 

図 2b−円筒部分だけ 

L  =cd (I,IIA,IIB,IIC) 
c

≧6.0 mm (IIC)

c

≧3.0 mm (I,IIA,IIB)

d

≧0.50 L (IIC)

f

≦1.0 mm (I,IIA,IIB,IIC)

1

容器の内部

図 2−いんろう接合面


7

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

5.2.4

接合面のボルト穴

平面接合面,接合の平面部分,又は円筒面の一部による接合面(5.2.6 参照)に,耐圧防爆構造の部品を

組み上げるためのねじ結合用のボルト穴がある場合には,ボルト穴の縁までの距離  (l)  は,次に規定する

値以上でなければならない。

−  接合面の奥行き が 12.5 mm 未満の場合は 6 mm

−  接合面の奥行き が 12.5 mm 以上で 25 mm 未満の場合は 8 mm

−  接合面の奥行き が 25 mm 以上の場合は 9 mm

ボルト穴の縁までの距離  (l)  は,次による。

5.2.4.1

容器の外側にボルト穴があるフランジ接合面(図 及び図 参照)

ボルト穴の縁と容器の内側との距離を とする。

5.2.4.2

容器の内側にボルト穴があるフランジ接合面(図 参照)

ボルト穴の縁と容器の外側との距離を とする。

5.2.4.3

ボルト穴の縁までの距離が,円筒部分及び平面部分で構成するいんろう接合面(図 参照)

距離 は,次による。

−  が 1 mm 以下であって,円筒部分のすきま  (i)  がグループ I 及び IIA の電気機器において 0.2 mm 以

下,グループ IIB の電気機器において 0.15 mm 以下,又はグループ IIC の電気機器において 0.1 mm 以

下である場合には,円筒部分の距離 と平面部分の距離 との和を とすることができる。

−  上記条件のいずれかを満たさない場合には,平面部分の距離 だけを とする。

図 

図 

図 

図 3∼図 5−フランジ接合面のボルト穴


8

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

1

:容器内部

図 6∼図 8−いんろう接合面のボルト穴

5.2.4.4

ボルト穴の縁までの距離が,平面接合面が認められる場合において(5.2.7 参照)平面部分(図 7

及び

図 参照)だけで構成するいんろう接合面

距離  (l)  は,ボルト穴が容器の外側にある場合は,容器の内側とボルト穴との間の平面部分の奥行き(

7

参照)又はボルト穴が容器の内側にある場合は,ボルト穴と容器の外側との間の平面部分の奥行きとす

る(

図 参照)。

5.2.5

円すい(錐)接合面

円すい(錐)状の(表面を含む)接合面の場合,接合面の奥行きと接合表面に垂直なすきまは,

表 

表 の該当する値による。すきまは,均等でなければならない。グループ IIC の電気機器の場合,円す

い(錐)角度は 5°を超えてはならない。

注記  円すい(錐)角度は,円すい(錐)の垂直軸と円すい(錐)表面との間の角度を表す。

5.2.6

部分的な円筒状の表面をもつ接合面(グループ IIC には適用しない。)

二つの部品の間に,意図的なすきまがあってはならない(

図 9a 参照)。

接合面の奥行きは,

表 による。

接合面を構成する二つの部品の円筒面の直径とその許容差は,

表 の円筒接合面のすきまについての該

当する要件による。

図 9a−部分的な円筒状の表面をもつ接合面の例


9

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

5.2.7

グループ IIC の電気機器における接合面に対する追加要件

アセチレンを含む爆発性雰囲気で使用するグループ IIC の電気機器においては,フランジ接合面を適用

してはならない。ただし,接合面の奥行き が 9.5 mm 以上で,内容積が 500 cm

3

以下の場合,すきまが

0.04 mm

以下であれば,フランジ接合面を設けてもよい。

5.2.8

セレーテッド接合面

セレーテッド接合面(

図 9b 参照)は,表 及び表 を満足する必要はないが,次によらなければなら

ない。

a) 5

山以上が完全にかみ合う。

b)

ピッチは,1.25 mm 以上とする。

c)

開先角度は 60°±5°とする。

セレーテッド接合面は,動く部品に使用してはならない。

セレーテッド接合面は,製造業者の図面上の最大すきま i

C

に基づいて,また,15.2 に規定する試験すき

ま i

E

として,15.2 の試験要件を満足しなければならない。

製造業者の図面上の最大すきま(ピッチにのこぎり歯の数を乗じることによって決定する。

)が,同一長

さのフランジ接合面に対する

表 又は表 に示す値と異なる場合には,最大すきまを認証書に記載し,電

気機器には JIS C 60079-0 の 27.2 i)によって表示をしなければならない。

さらに,製造業者は,取扱説明書に安全な使用条件を記載しなければならない。

表 1−グループ IIIA 及び IIB の電気機器の容器における接合面の奥行き並びにすきま

単位  mm

最大すきま

内容積 V(cm

3

V≦100

内容積 V(cm

3

100

V≦500

内容積 V(cm

3

500

V≦2 000

内容積 V(cm

3

V>2 000

接合面の種類

接合面
の最小

奥行き

L

I  IIA IIB I IIA

IIB

I IIA

IIB I IIA

IIB

フランジ,円筒 
又はいんろう接合

6

9.5

12.5

25

0.30

0.35

0.40

0.50

0.30

0.30

0.30

0.40

0.20

0.20

0.20

0.20

0.35

0.40

0.50

0.30

0.30

0.40

0.20

0.20

0.20

− 

0.40

0.50

− 

0.30

0.40

− 

0.20

0.20

− 

0.40

0.50

− 

0.20

0.40

− 

0.15

0.20

滑り 
軸受

6

9.5

12.5

25

40

0.30

0.35

0.40

0.50

0.60

0.30

0.30

0.35

0.40

0.50

0.20

0.20

0.25

0.30

0.40

0.35

0.40

0.50

0.60

0.30

0.30

0.40

0.50

0.20

0.20

0.25

0.30

− 

0.40

0.50

0.60

− 

0.30

0.40

0.50

− 

0.20

0.25

0.30

− 

0.40

0.50

0.60

− 

0.20

0.40

0.50

− 
− 

0.20

0.25

回転電気
機械の回
転軸にお

ける円筒
接合面

転がり 
軸受

6

9.5

12.5

25

40

0.45

0.50

0.60

0.75

0.80

0.45

0.45

0.50

0.60

0.75

0.30

0.35

0.40

0.45

0.60

0.50

0.60

0.75

0.80

0.40

0.45

0.60

0.75

0.25

0.30

0.40

0.45

− 

0.60

0.75

0.80

− 

0.45

0.60

0.75

− 

0.30

0.40

0.45

− 

0.60

0.75

0.80

− 

0.30

0.60

0.75

− 

0.20

0.30

0.40

注記  最大すきまを決定するときには,図面上の数値を,JIS Z 8401 によって丸めてもよい。


10

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

表 2−グループ IIC の電気機器の容器における接合面の奥行き及びすきま

単位  mm

最大すきま

接合面の種類

接合面の

最小奥行き L

内容積 V(cm

3

V≦100

内容積 V(cm

3

100

V≦500

内容積 V(cm

3

500

V≦2 000

内容積 V(cm

3

V>2 000

フランジ接合面

a)

6

9.5

12.5

25

0.10

0.10

0.10

0.10

0.10

0.10

0.10

0.04

0.04

− 

0.04

いんろう 
接合面

図 2 a

c≧6 mm 
d≧0.5 L 
Lcd 
f≦1 mm

12.5

25

40

0.15

0.18

b)

0.20

c)

0.15

0.18

b)

0.20

c)

0.15

0.18

b)

0.20

c)

0.18

b)

0.20

c)

円筒接合面 
いんろう接合面 

図 2 b

6

9.5

12.5

25

40

0.10

0.10

0.15

0.15

0.20

0.10

0.15

0.15

0.20

− 

0.15

0.15

0.20

− 
− 

0.15

0.20

転がり軸受をもつ 
回転電気機械の回転軸
における円筒接合面

6

9.5

12.5

25

40

0.15

0.15

0.25

0.25

0.30

0.15

0.25

0.25

0.30

− 

0.25

0.25

0.30

− 
− 

0.25

0.30

注記  最大すきまを決定するときには,図面上の数値を,JIS Z 8401 によって丸めてもよい。 

a)

アセチレンと空気との爆発性混合ガスにおいては,5.2.7 によるフランジ接合面だけが認められる。

b)

  f

<0.5 mm の場合は,円筒部分のすきまの最大値を 0.20 mm としてもよい。

c)

  f

<0.5 mm の場合は,円筒部分のすきまの最大値を 0.25 mm としてもよい。

試験長さ

α 

≧ 

≧ 

5T 
Y/1.5 
1.25 mm

60

°±5°

図 9b−セレーテッド接合面の例

5.3

ねじ接合面

ねじ接合面は,

表 又は表 による。


11

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

表 3−円筒状のねじ接合面

ピッチ 
ねじの形及びはめあい区分 
はめあい山数

はめあい長さ 
  内容積 100 cm

3

以下

  内容積 100 cm

3

を超え

0.7 mm

以上

a)

JIS B 0209-1

及び JIS B 0209-3  に規定する中級又は精級公差

b)

5

山以上

5 mm

以上

8 mm

以上

a)

ピッチが 2 mm を超える場合には,15.2 に規定する爆発引火試験に電気機器が合格するよう,設計時
に特別な配慮をするとよい(例えば,はめあい山数を多くするなど)

b)

製造業者が指定するねじ接合面の奥行きを

表 に規定する値によって減じても,15.2 に規定する爆

発引火試験に合格する場合は,

ねじの形又ははめあい区分が JIS B 0209-3 に適合しない円筒状のねじ

接合面を使用してもよい。

表 4−テーパ状のねじ接合面

ピッチ

各部品のねじ山数 
はめあい山数

a)

0.9 mm

以上

5

山以上

b)

c)

a)

おねじ及びめねじは,同一の呼び径,円すい(錐)角度及びねじの形でなければならない。

b)

ねじは,ANSI/ASME B1.20.1 の NPT 要求事項に適合し,またレンチで締められなければならない。

c)

この表によって製作するねじは,3.5 を超える有効はめあい山数とする。

5.4

ガスケット(リングを含む)

圧縮性又は弾力性がある材料から作られたガスケットを,例えば,水分及びじんあいの浸入防止,又は

液体の漏れ防止のために使用する場合,接合面に補足して適用することが望ましいが,接合面の奥行きに

は含めてはならない。また,接合を妨げてはならない。ガスケットの例を,

図 10∼図 16 に示す。

ガスケットは,次による。

−  フランジ接合面又はいんろう接合面の平面部分の許容すきま及び奥行きを維持する。

−  円筒状の接合面又はいんろう接合面の円筒部分の最小奥行きは,圧縮の前後で維持する。

金属製又は金属シース付の圧縮不燃性材料のガスケットを含むケーブル引込部(13.1 参照)又は接合面

にはこれらの要件は適用しない。防爆機能を満たすシーリングガスケットを使用する場合は,それぞれの

平面部分間のすきまを,圧縮後に測定する。円筒部分の最小奥行きは,圧縮の前後において維持する。


12

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

図 10∼図 16−ガスケットの例


13

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

5.5

キャピラリを使用する電気機器

キャピラリは,内部の部分の直径を“ゼロ”としたときの円筒接合面の

表 若しくは表 に規定するす

きま寸法によるか,又はキャピラリがこれらの表に規定する値に適合しない場合は,その電気機器は,15.2

に規定する爆発引火試験によって,評価しなければならない。

6

固着接合部

6.1

一般

耐圧防爆構造の容器の部品は,分離できないように組み立てられた容器の壁の中に直接固着するか,又

は固着部分に損傷を与えないでユニットとして交換組立てができるように金属フレームの中に固着しても

よい。

固着した接合部が,箇条 の要件を満足しない場合は,接合部は固着用材料がない状態で JIS C 60079-0

の 23.4.7.3 及び 23.4.7.4 による。

6.2

機械的強度

固着接合部は,それらの部分を形成する耐圧防爆構造の容器のシール性の確保のためだけに適用しても

よい。容器の機械的強度が固着用材料の接着力だけに依存しないように,容器の構造を考えなければなら

ない。固着接合部の試験は,15.1.3 に規定する適切な過圧力値で,

附属書 による。

6.3

固着接合部の奥行き

固着接合部における耐圧防爆構造の内側から外側までの奥行きは,内容積に応じて,次による。

内容積 10 cm

3

以下:

奥行き 3 mm 以上

内容積 10 cm

3

を超え,100 cm

3

以下:

奥行き 6 mm 以上

内容積 100 cm

3

を超え:

奥行き 10 mm 以上

7

操作軸

操作軸が耐圧防爆構造の壁を貫通する部分は,次による。

7.1

操作軸の直径が

表 及び表 に規定する接合面の最小奥行きを超える場合には,接合面の奥行きは,

操作軸の直径以上とする。ただし,25 mm を超える必要はない。

7.2

直径すきまが,通常の運転中に磨耗して拡大するおそれがある場合には,取替え可能なブッシング

を使用するなど,初期状態に復帰させる適切な処置を施す。箇条 に規定する軸受の使用によって磨耗に

よるすきまの拡大を防止してもよい。

8

回転軸及び軸受の補足要件

8.1

回転軸の接合面

回転電気機械(以下,回転機という。

)の回転軸の接合面は,通常の運転(正常な運転)において,磨耗

を受けないような構成とする。

接合面は,次による。

−  円筒接合面(

図 17 参照)

−  ラビリンス接合面(

図 18 参照)

−  フローティンググランド接合面(

図 19 参照)

8.1.1

円筒接合面


14

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

円筒接合面にグリースの維持のための溝を含む場合は,

接合面の奥行きには溝を含む範囲は含めない

17

参照)

回転機の回転軸の最小半径すきま k

図 20 参照)は,0.05 mm 以上でなければならない。

8.1.2

ラビリンス接合面

表 及び表 の要件によらないラビリンス接合面であっても,箇条 14∼箇条 16 に規定する試験に合格

するならば,この規格の要件を満たしている。回転機の回転軸の最小半径すきま k

図 20 参照)は,0.05 mm

以上でなければならない。

8.1.3

フローティンググランド接合面

グランドの揺動の最大値を決定する場合は,製造業者が指定する軸受におけるすきま及び軸受の許容磨

耗を考慮する。グランドは,半径方向には,回転軸とともに自由に移動し,軸方向には同一中心を維持し

ながら回転軸上を自由に移動することがある。デバイスを取り付けることによって,グランドの回転防止

をしなければならない(

図 19 参照)。

フローティンググランドは,グループ IIC の電気機器には適用してはならない。

図 17−回転機の回転軸における円筒接合面の例


15

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

図 18−回転機の回転軸におけるラビリンス接合面の例

図 19−回転機の回転軸におけるフローティンググランド接合面の例

1

:すきま

2

:グランドの回り止め

ラビリンス接合面


16

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

k

:接触しない半径すきまの最小値

m

k

を考慮した半径すきまの最大値

D

d

:直径すきま

図 20−回転機の回転軸の接合面

8.2

軸受

8.2.1

滑り軸受

滑り軸受と組み合わせた回転軸グランド部との接合面は,滑り軸受自体の接合面も考慮しなければなら

ない。また,接合面の奥行きは,回転軸の直径以上とする。ただし 25 mm を超える必要はない。

円筒接合面,又はラビリンス接合面を使用する滑り軸受をもつ回転機において,固定子と回転子との間

のエアギャップが製造業者が指定する最小半径すきま k

図 20 参照)よりも大きい場合には,接合面の少

なくとも片方は無火花材料(例えば,黄銅)とする。無火花材料の最小厚さは,エアギャップより大きく

する。

滑り軸受は,グループ IIC の回転機に使用してはならない。

8.2.2

転がり軸受

転がり軸受と組み合わせた回転軸グランド部との半径すきまの最大値 m

図 20 参照)は,表 及び表 2

に規定する最大すきまの 2/3 以下でなければならない。

9

透光性部品

照明器具の透光性部品及び耐圧防爆構造におけるガラス又はプラスチック製の点検窓は,JIS C 60079-0

による。

注記  透光性部品の取付けのときには,これらの部品に内部応力を生じないように注意することが望

ましい。

10

耐圧防爆構造の一部を形成するブリーザ装置及びドレン装置

ブリーザ装置及びドレン装置は,透過性のエレメントで構成し,それらを取り付けた容器内の内部爆発

による圧力に耐えることができ,かつ,容器のまわりの爆発性雰囲気への爆発の伝ぱ(播)を防がなけれ

ばならない。また,消炎特性を阻害する永久変形又は損傷なしで,耐圧防爆構造の容器内の爆発力に耐え

なければならない。それらの表面は,連続的な燃焼には耐えなくてもよい。

これらの要件は,音の伝ぱ(播)のための装置にも同様に適用する。ただし,次の装置には適用しては

ならない。 
−  内部爆発の場合のプレッシャリリーフ


17

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

−  空気と混合して爆発性ガスとなる可能性があり,大気圧の 1.1 倍を超える圧力をもつガスの圧力ライ

ンに使用される装置

10.1

ブリーザ及びドレンの開口部

フランジ接合面のすきまを故意に広げて,ブリーザ又はドレンの開口部としてはならない。

注記  技術的理由によってブリーザ装置又はドレン装置を設ける場合は,使用中に[例えば,ほこり

のたい(堆)積又は塗装によって]機能性が損なわれない構造とすることが望ましい。

10.2

組成の制限

装置に使用する材料の組成の制限は,存在する明確な仕様から直接又は参照として規定する。

アセチレンを含む爆発性雰囲気で使用するブリーザ装置,又はドレン装置のエレメントは,アセチリド

の形成を制限するため,質量比の 60 %を超える銅を含んでいてはならない。

10.3

寸法

ブリーザ装置,ドレン装置及びそれらを構成する部品の寸法は,指定しなければならない。

10.4

測定可能なパスをもつエレメント

エレメントが箇条 14∼箇条 16 の試験に合格する場合,パスのすきま及び測定可能な長さは,

表 及び

表 による必要はない。

圧縮したリボン状のエレメントに対する追加要件は,

附属書 による。

10.5

測定不可能なパスをもつエレメント

測定不可能なパスをもつエレメント(例えば,焼結金属製エレメント)は,

附属書 による。

エレメントは,特定の材料に対する標準的な製造方法及び特定の製造方法による密度並びに気孔寸法に

よって分類する(

附属書 参照)。

注記  機能上の理由によって,特定の材料に対する標準的な製造方法及び特定の製造方法によって,

流体の透過性及び多孔性を記載することが必要になることがある(

附属書 参照)。

10.6

分離可能な装置

分離可能な装置の場合は,再組立するときに開口部の縮小又は拡大が生じない設計にしなければならな

い。

10.7

エレメントの取付方法

ブリーザエレメント及びドレンエレメントは,次のように焼結するか又は他の適切な方法によって固定

する。

−  容器の完全な部分として形成できるように,容器に直接固定する。

−  ユニットとして取替え可能なように容器に取り付けられるか又はねじで締め付けられる適切な取付用

コンポーネントの中に固定する。

代わりの方法として,エレメントは,接合面を形成するように,例えば,5.2.1 による圧入で取り付ける

こともできる。この場合,箇条 による。ただし,エレメントの取付けが,箇条 14∼箇条 16 の形式試験

に合格する場合,エレメントの表面粗さは,5.2.2 による必要はない。

必要な場合,締付リング,又は類似の方法を容器の防爆性能を維持するために使用してもよい。ブリー

ザエレメント又はドレンエレメントは,次のように取り付ける。

−  容器の内部から取り付ける。この場合,ねじと締付リングの取付けは,内部からだけ可能にする。

−  容器の外部から取り付ける。この場合,締付部品は,箇条 11 による。

10.8

機械的強度

装置及びその装置にガードが取り付けられている場合は,それらは,正常に取り付けられた状態で,JIS 


18

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

C 60079-0

の 23.4.7.7 の耐衝撃試験に合格しなければならない。

10.9  Ex

コンポーネントとして使用するブリーザ装置及びドレン装置

Ex

コンポーネントとしてのブリーザ装置及びドレン装置は,3 L 以下の耐圧防爆構造の容器の適用に限

定する。

注記  ブリーザ装置及びドレン装置は,15.4 による特定容器で試験する場合は,3 L を超える耐圧防

爆構造の容器の一部分として使用してもよい。

Ex

コンポーネントとして認証するブリーザ装置及びドレン装置は,箇条 1010.6 に加えて,次の要件

を適用する。

10.9.1

エレメント及びコンポーネントの取付方法

ブリーザエレメント及びドレンエレメントは,焼結するか,又は箇条 によって固着しなければならな

い。又は,他の方法によって,コンポーネントを形成するために適切な取付部分に固定しなければならな

い。

取付用コンポーネントは,締付,締付部品,又はねじ込みによって箇条 5,箇条 及び箇条 11 の要件に

適合する取替え可能なユニットとして確実に容器に固定する。

10.9.2  Ex

コンポーネントとして使用するブリーザ装置及びドレン装置の形式試験

試験中のサンプルのアタッチメントは,耐圧防爆構造に正常に取り付けられるのと同一方法で試験リグ

の端部に設けなければならない。試験は,10.8 の衝撃試験後のサンプルに対して,10.9.2.110.9.2.3 によ

って行わなければならない。

注記  サンプルが試験リグの端部を形成する板に取り付けられている場合には,試験リグから分離し

て,衝撃試験をサンプルで行ってもよい。

測定不可能なパスをもつ装置においては,サンプルの最大のバブル試験細孔の大きさは,規定する最大

のバブル試験細孔の大きさの 85 %以上とする。B.1.2 参照。

10.9.2.1

ブリーザ装置及びドレン装置の圧力試験

10.9.2.1.1

試験手順

それぞれのガスグループにおける基準試験圧力は,次による。

−  グループ I

1 200 kPa

−  グループ IIA  1 350 kPa

−  グループ IIB  2 500 kPa

−  グループ IIC  4 000 kPa

試験のために,柔軟な薄膜をブリーザ装置及びドレン装置の内表面にかぶせる。基準圧力は,コンポー

ネントを設置する上記のガスグループごとに規定する適切な圧力とする。

次のいずれかの過圧試験を適用する。

−  1 分間,基準圧力の 1.5 倍で試験をする。それぞれのコンポーネントにルーチン試験を適用する。

−  1 分間,基準圧力の 4 倍で試験をする。この試験に合格する場合,製造業者は形式試験を受けた後の

すべてのコンポーネントに対しルーチン試験の適用を要求されない。

10.9.2.1.2

判断基準

装置は,加圧試験後に,防爆性能に影響を与える永久変形又は損傷があってはならない。

その装置は,その後のすべての形式試験の試験サンプルとして使用しなければならない。

10.9.2.2

熱的試験

一つの耐圧防爆構造の容器で複数個の使用を意図したブリーザ装置及びドレン装置は,容器で追加の試


19

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

験をしなければならない。

10.9.2.2.1

試験手順

図 21 に示す四つの区域をもつ試験装置を使用し,試験手順は次による。

−  点火源の位置は,容器の入り口及びその装置を組み込んだ端板の内側から 50 mm とし,試験結果を観

測する。

−  試験ガスは,15.4.2.1 と同じとする。

−  装置の外部表面の温度を,試験中,測定(モニタ)する。

−  装置は,製造業者が指定する手順に従って操作する。5 回の試験のそれぞれの後に,爆発性混合ガス

は,装置の表面において,連続的な燃焼が明確になる十分な時間,10 分間以上装置の外部に維持する。

この試験においては,装置の外部表面の温度を増加させるか,又は温度が外部表面にできるだけ伝達

するようにする。

−  試験は,その装置を使用するガスグループに応じたそれぞれの混合ガスにおいて 5 回行う。

単位  mm

TS

:  試験サンプルの位置

I

:  入り口

Exh.

:  排気ガス出口

IG

:  点火源

PT

:  圧力変換器

図 21−ブリーザ装置及びドレン装置のコンポーネント試験リグ

10.9.2.2.2

判断基準

熱的試験中に,火炎が伝ぱ(播)してはならない。また,連続的な燃焼が観察されてはならない。装置

には,消炎特性に影響を与える熱的,機械的損傷,又は変形の形跡があってはならない。

装置の測定した外部表面温度上昇値は,電気機器の温度等級の決定のために,安全係数 1.2 を乗じる。

注記  10.9 の試験のいずれかを満足しないブリーザ装置及びドレン装置は,コンポーネントとしての

評価から除外するが,15.4 によって特定の容器で試験する場合,耐圧防爆構造の一部分として

使用してもよい。

10.9.2.3

爆発引火試験

この試験は,

図 21 に示す試験リグによって行い,次の追加及び変更事項を伴う 15.4.3 によって行う。

10.9.2.3.1

試験手順

点火源の位置は,

図 21 に示すとおりとする。


20

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

−  入口側

−  装置を組み込んだ端板の内側から 50 mm の位置

試験を実施するために,試験リグは,

図 21 によってそれぞれのガスのグループに応じて,次の区域数を

もつように組み立てる。

−  グループ I 及びグループ IIA:

試験装置は 1 区域とする。

−  グループ IIB 及びグループ IIC:  試験装置は 4 区域とする。

試験リグ内の混合ガスは点火され,それぞれの点火位置で 5 回試験をする。

測定可能なパス,又は測定不可能なパスをもつグループ I,IIA,IIB のブリーザ装置,及びドレン装置

には,15.2.1 の引火試験を適用する。

測定可能なパスをもつグループ IIC のブリーザ装置及びドレン装置には,15.2.2 の引火試験,及び

15.4.3.2.1

又は 15.4.3.2.2 のいずれかの引火試験を適用する。

測定不可能なパスをもつグループ IIC のブリーザ装置及びドレン装置には,15.4.3.2.1(方法 A)又は

15.4.3.2.2

(方法 B)の引火試験を適用する。

10.9.2.3.2

判断基準

試験中,試験槽内に引火してはならない。

10.9.3

表示

Ex

コンポーネントとして使用するブリーザ装置及びドレン装置の表示は,次による。

−  すべてのブリーザ装置及びドレン装置は,コンポーネントが評価された形式のとおりに将来も製造さ

れることを保証するために,最初にコンポーネントを製造した製造業者名で評価する。

−  それぞれの装置には,JIS C 60079-0 によって表示をする。さらに,それぞれの装置又は装置のパッケ

ージには,その装置の基準圧力の制限を含むコンポーネントの認証書を付ける。

10.9.4

コンポーネント認証書

Ex

コンポーネント認証文書には,形式試験済みの耐圧防爆構造に取り付けるブリーザ装置及びドレン装

置を,適切に選択するために必要なすべての詳細事項を記載する。

Ex

コンポーネント認証書には,次の項目を記載する。

a)

製造業者の名称,並びに識別する図面及び仕様書

b)

基準圧力の制限

注記  コンポーネントとして使用する装置は,装置の基準圧力の制限が,装置が取り付けられる耐

圧防爆構造(ブリーザ装置及びドレン装置を取り付けて試験した)の基準圧力より大きいも

のを選択する。

c) 40

℃又はそれ以上の周囲温度に換算した形式試験中に得られる最高表面温度

d)

グループ,例えば I,IIA,IIB,又は IIC

さらに,Ex コンポーネントの認証書の場合,それぞれの Ex コンポーネント又は Ex コンポーネントの

パッケージには,製造業者の次の事項を記載している文書(宣言文)とともにコンポーネントの認証書の

写しを添付する。

−  認証された条件の遵守

−  適用できる場合には,材料,気泡試験の細孔の最大寸法及び最小密度の確認

−  特別な取付説明書(必要な場合)

11

締付ボルト,ねじ穴及び閉止栓


21

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

11.1

外部から取付可能で,耐圧防爆構造の容器の部品の組立てに必要な締付ボルトは,次による。

−  グループ I においては,締付ボルトの頭部を覆うか又は座ぐり穴内に配置した,JIS C 60079-0 による

特別な締付ボルトとする。

−  グループ II においては,締付ボルトのねじ及びねじの頭部は JIS C 60079-0 の 9.2 による。

11.2

プラスチック材料又は軽合金の締付ボルトは,認めない。

11.3

ねじ及びナットの降伏応力は,ISO 6892 によって 240 N/mm

2

以上とする。

箇条 15 に規定する形式試験の実施において,試験機関は,製造業者が指定するねじのすべて又はその一

部の取替えを要求してもよい。それらが 240 N/mm

2

より高い降伏応力のものであり,また,基準圧力の 1.5

倍の圧力に基づいた計算において,より高い降伏応力が必要ではない場合には,最も低い降伏応力(ただ

し,最小 240 N/mm

2

)のねじを用いて試験してもよい。

降伏応力は,240 N/mm

2

より高い値が必要である場合は,その降伏応力は,次のいずれかによる。

−  電気機器に表示する。

−  認証書に記載する。

どちらの場合でも,電気機器には JIS C 60079-0 の 27.2 i)  によって “X” を表示する。

形式試験は,製造業者が指定するねじ及びナットを使用して実施する。

11.4

スタッドは,溶接,リベット止め,又は永久に容器に取り付けられる他の同等で有効な方法によっ

て確実に固定する。

降伏応力は,240 N/mm

2

より高い値が必要である場合,その降伏応力は,次のいずれかによる。

−  電気機器に表示する。

−  適切な認証書に記載する。

どちらの場合でも,電気機器には JIS C 60079-0 の 27.2 i)  によって “X” を表示する。

この場合,形式試験は,製造業者が指定するスタッドを使用して実施する。

11.5

締付ボルトは,耐圧防爆構造の容器の壁で接合面を形成し,例えば,溶接,リベット止め,又は同

等で有効な方法によって容器から取外しができない場合を除いて,容器の壁を貫通してはならない。

11.6

ねじ又はスタッド用の穴が耐圧防爆構造の壁を貫通しない場合,耐圧防爆構造の壁の余肉厚さは,

ねじ又はスタッドの呼び径の 1/3 以上とし,3 mm 以上とする。

11.7

座金を使用しないでねじが容器の壁の袋ねじ穴の中に,いっぱいにねじ込まれるとき,ねじ穴の底

部には,1 条(ねじ 1 山分)以上の余裕を設ける。

11.8

製造上の理由で,耐圧防爆構造の容器の壁にドリルで穴を開けなければならない場合,あけられた

穴は,その後,容器の耐圧防爆性能を維持できるように部品によって閉止する。

その部品は,スタッドに関する 11.4 の要件によって確実に固定する。

11.9

耐圧防爆構造に設ける開口部(例えば,ケーブル又は電線管引込部)を使用しない場合は,容器の

耐圧防爆性能を維持できるように開口部を閉止する(

図 22 参照)。

閉止栓は,耐圧防爆構造の壁の外側若しくは内側から固定するか又は取外しできるようにしてもよい。

機械的に又は摩擦力によって固定するエレメントは,11.9.111.9.3 のいずれか一つ又は複数の要件によ

る。

11.9.1

閉止栓が外部から分離可能なものは,容器の内部にある保持部品を取り外した後だけに可能とする

図 22 a 参照)。

11.9.2  JIS C 60079-0

の 9.2 に規定する工具の使用によって,閉止栓を固定,又は分離可能な設計とする(

22 b

参照)


22

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

11.9.3

閉止栓部は,挿入及び取外しを別々の方法で行う特別な構造とする。

取外しの方法は,11.9.1 又は 11.9.2 に規定する方法のいずれか一方,又は特別な方法だけとする(

図 22 c

参照)

図 22 a 

図 22 b 

図 22 c 

図 22−使用しない穴の閉止栓の例

11.10  JIS C 60079-0

の 9.2 に規定する工具を用いる締付方法,又は同等で有効的な方法によって,ねじ式

ドア又はカバーを固定又は開放できるようにしなければならない。

12

容器の材料及びその機械的強度−容器内部の材料

12.1

耐圧防爆構造の容器は,箇条 14∼箇条 16 に規定する関連の試験に耐えなければならない。

12.2

幾つかの耐圧防爆構造の容器が組み合わされている場合,各々の耐圧防爆構造の容器,特に耐圧防

爆構造の容器を分離している仕切り並びに仕切りを貫通するすべてのブッシング及び操作軸に対して,そ

れぞれ別々にこの規格の要件を適用する。

12.3

容器が,幾つかの区画で相互につながっている場合,又は容器が内部部品の配列によって小分する

場合,通常より高い圧力及び大きい圧力上昇率が発生することがある。

このような現象は,構造によって可能な限り防止しなければならない。このような現象を避けることが

不可能な場合は,容器の構造に対して,結果として生ずるより高い応力を考慮しなければならない。

12.4

鋳鉄を使用する場合,その材料は,JIS G 5501 に規定する FC150 以上とする。

12.5

液体の変質によって,酸素又は容器に想定された爆発性ガスより危険な爆発性ガスが作り出される


23

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

危険があるときには,その液体は耐圧防爆構造の容器内に使用してはならない。

ただし,発生した爆発性ガスの種類に対して箇条 14∼箇条 16 に規定する試験に合格する場合,その液

体は使用してもよい。この場合,周囲の爆発性雰囲気は,電気機器のガスグループに適合しなければなら

ない。

12.6

グループ I の耐圧防爆構造において,空気中にアークを発生させる,すなわち 16 A を超える定格電

流,例えば,遮断器,接触器,アイソレータ(断路器)などのような開閉装置によるアークによって生じ

る電気的ストレスを受ける絶縁材料は,JIS C 2134 による比較トラッキング指数が,CTI400 M 以上でなけ

ればならない。

上記の絶縁材料がこの試験に合格しない場合でも,それらの容積が,空の容器の全容積の 1 %以下,又

は絶縁材料の劣化によって危険な状態になる前に,適切な検出装置によって電源側で容器への電力供給を

遮断できれば,その絶縁材料は使用してもよい。

このような装置の有無,及び有効性は,試験機関によって実証されなければならない。

13

耐圧防爆構造への引込部

すべての引込部がこの箇条の適切な要件に適合する場合,

容器の耐圧防爆性能を維持しているとみなす。

さらに,容器内のメートルねじ穴は,JIS B 0209-1 及び JIS B 0209-3 によって 6H 以上の公差でなければな

らない。

ケーブルグランド又は電線管の取付けが容易なように,容器のねじ穴は,例えば,M25,1/2 NPT 又は

G1/2

のように明示しなければならない。これは次のいずれかでもよい。

−  穴の近傍にねじ山のタイプ及びサイズを刻印

−  銘板にねじ山のタイプ及びサイズを表記

−  銘板に据付取扱説明書への参照(文字又は ISO 規格で規定する図記号による。

)をして,据付取扱説

明書の一部としてねじ山のタイプ及びサイズを表記

耐圧防爆構造の内部の電気機器を外部回路又は他の電気機器に接続するために,次の異なった手段を使

用してもよい。ただし,製造業者は,明確に意図する使用目的,設置可能な場所及び許容する最大数量を,

電気機器を定義した文書に記載しなければならない。

13.1

ケーブルグランド

ケーブルグランドが,容器と一体であるか,又は分離できるかにかかわらず,この規格の要件及び

附属

書 の関連の要件を満たし,容器の接合面の奥行き及びすきまは,箇条 によらなければならない。

ケーブルグランドが容器と一体であるか又はその容器に特有のものの場合は,それらは,容器の一部と

して試験しなければならない。

ケーブルグランドが分離できる場合は,次による。

−  ねじ込み式の Ex ケーブルグランドは電気機器として評価できる。このようなケーブルグランドは,

15.1

の試験に従う必要はなく,また,箇条 16 のルーチン試験にも従う必要はない。

−  その他のケーブルグランドは,Ex  コンポーネントとして評価してもよい。

13.2

電線管用シーリングデバイス

電線管用シーリングデバイスは,容器と一体であるか又は分離できるかにかかわらずこの規格の要件と,

“ケーブルグランド”を“電線管用シーリングデバイス”に置き換えた C.2.1.2 及び C.3.1.2 の要件とを満

たし,また,容器の接合面の奥行き及びすきまは箇条 によらなければならない。

注記  このような構造では再利用ができないために,C.2.1.2 の“電線管用シーリングデバイスは,コ


24

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

ンパウンドに決められた乾燥期間の後で,コンパウンドシール性を損なわずに電気機器から取

外し又は取付けができなければならない”の要件は適用しない。

電線管用シーリングデバイスが容器と一体であるか,又はその容器に特有のものの場合は,それらは,

容器の一部として試験しなければならない。

電線管用シーリングデバイスが分離できる場合は,次による。

−  ねじ込み式の Ex 電線管用シーリングデバイスは,電気機器として評価できる。このような電線管用

シーリングデバイスは,15.1 の試験に従う必要はなく,また,箇条 16 のルーチン試験にも従う必要は

ない。

−  その他の電線管用シーリングデバイスは,Ex コンポーネントとして評価してもよい。

13.2.1

電線管引込部は,グループ II の電気機器に適用できる。

13.2.2

シーリングコンパウンドを充てん(填)した封止箱のようなシーリングデバイスは,耐圧防爆構造

の容器の一部とするか,又は引込部のすぐ近くに設けなければならない。

附属書 に規定するシーリングの形式試験を満足しなければならない。

評価されたシーリングデバイスは,製造業者の取扱説明書によって電気機器の据付業者,又は使用者が

取り扱ってもよい。

注記  シーリングデバイスが,容器に直接又は連結に必要な附属品を用いて取り付けられる場合,シ

ーリングデバイスは,耐圧防爆構造の容器の引込部のすぐ近くに取り付けられたとみなす。

シーリングコンパウンド及びその使用方法は,封止箱及び耐圧防爆の機器の認証書に記載しなければな

らない。シーリングコンパウンドと耐圧防爆構造の容器との間の封止箱の部分は,耐圧防爆構造の容器と

して取り扱う。すなわち,その接合部は,箇条 によらなければならない,また,その組立品は,15.2 

規定による爆発引火試験を行わなければならない。

容器(又は最終使用状態の容器)に最も近接するシール面から容器までの距離及び容器(又は最終使用

で意図する容器)の外壁に最も近接するシール面から容器の外壁までの距離は,実用になり得る限り小さ

くしなければならず,いかなる場合も電線管の寸法又は 50 mm のいずれか小さい方の値以下とする。

13.3

プラグ,ソケット及びケーブルカプラ

13.3.1

プラグ及びソケットは,プラグ及びソケットが二つの部品に切り離す場合においても,それらが取

り付けられる容器の耐圧防爆性能を維持するように,組み立て及び取り付けられなければならない。

13.3.2

プラグ,ソケット及びケーブルカプラの耐圧防爆容器の接合の奥行き及びすきま(箇条 参照)は,

接地,等電位ボンディング用,又は JIS C 60079-11 に適合する回路部品としての接触以外の接触を切り離

したときに存在する容積によって決定する。

13.3.3

プラグ,ソケット及びケーブルカプラに関しては,それを接続するとき,及び接地,等電位ボンデ

ィング用又は JIS C 60079-11 に適合する回路部品としての接触以外の接触を切り離すときに発生する内部

爆発の場合にも,容器の耐圧防爆性能は維持できなければならない。

13.3.4  13.3.2

及び 13.3.3 の要件は,11.1 による特殊な締付ボルトで固定されているか,又は次のような警

告ラベルが取り付けられたプラグ,ソケット及びケーブルカプラには適用しない。

通電中は切り離すな  ”

13.4

ブッシング

13.4.1

ブッシングは,一つ又はそれ以上の導体を含んでもよい。それらが容器の壁に正確に組み立てられ,

及び取り付けられるとき,すべての接合面の奥行きとすきま,又は固着接合部は,箇条 及び箇条 によ

る。


25

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

ブッシングが金属部品上のモールド絶縁によって形成するとき,5.25.4 の要件は適用しない。ただし,

箇条 は適用する。絶縁材料は,容器の機械的強度に寄与できる(一部とみなしてもよい。

ブッシングが接着剤で組み立てられた部分を含むとき,箇条 による場合,固着材料とみなす。

上記以外の場合,5.2.15.3 及び 5.4 の要件によらなければならない。

13.4.2

耐圧防爆構造の容器の外部のブッシング部分は,JIS C 60079-0 による防爆構造のいずれかによっ

て保護されなければならない。

13.4.3

耐圧防爆構造の容器に特定されるブッシングは,その容器としての形式試験及びルーチン試験を満

足しなければならない。

13.4.4

耐圧防爆構造の容器を特定しないブッシングは,次に示す値で,形式試験として 15.1.3.1 に規定す

る過圧試験:第 1 法(静的)を実施し,満足しなければならない。

−  グループ I の電気機器:  2 000 kPa

−  グループ II の電気機器:  3 000 kPa

これらのブッシングは,取付手順を製造業者の文書に記載し,その取付手順によって取付けができる場

合を除き,16.1 に規定するルーチン圧力試験を適用する。

14

検証及び試験

耐圧防爆構造 “d” に対して,検証及び試験に関する JIS C 60079-0 の要件に,次の要件を補足する。

JIS C 60079-0

の 23.4.6.1 に規定する最高表面温度の測定は,次の

表 の条件で実施する。

表 5−最高表面温度の測定条件

電気機器の種類

試験電圧

過負荷又は異常状態

照明器具(安定器を除く。

U

n

+ 10 %

不要

安定器

U

n

+ 10 %

U

n

+10 %

  ダイオードで模擬する整流効果

a)

電動機

U

n

± 10 %

c)

不要

抵抗器

U

n

+ 10 %

不要

電磁石

U

n

+ 10 %

U

n

及び最悪の場合の空げき

その他の電気機器

U

n

± 10 %

b) 

注記  U

n

:電気機器の定格電圧

a)

整流効果は蛍光ランプの安定器の場合の模擬試験に限る。

b)

電気機器の種類によって,製造業者と試験機関との間で合意した内容

c)

代案として最高表面温度の測定は,

IEC 60034-1 によって)U

n

±5 %で実施してもよい。

この場合は使用した範囲を機器に表示するか,又は製造業者の取扱説明書に記載しなければならない。

15

形式試験

形式試験は,JIS C 60079-0 の 23.4.3 による機械的試験を行ったサンプルの一つに対し,次の順序で実施

する。

a)  15.1.2

による爆発圧力(基準圧力)の決定

b)  15.1.3

による過圧試験

c)

15.2

による爆発引火試験

静的又は動的圧力試験を,爆発引火試験の後に実施するか又は最初のサンプルに適用した機械的強度に

影響を与える他の試験を行った別のサンプルに対して実施する場合,試験機関は,この試験の順序をかえ


26

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

てもよい。ただし,圧力試験の後で,容器の接合面に永久変形が生じたり,容器の防爆性能に影響を与え

る損傷が生じてはならない。

容器は,一般的に内蔵機器又は部品を入れたままで試験をする。ただし,試験機関の同意があれば,同

等のモデルに置き換えてもよい。

異なる形式の機器とコンポーネントを取り付けるように容器を設計し,製造業者が取付けの配置を明示

する場合は,JIS C 60079-0 の安全の要件が確認できれば,その容器は爆発圧力上昇に対し最も厳しい状態

である空の状態で試験をしてもよい。

密封した電気機器の一部を取り除いても使用することができるように容器を設計している場合,試験機

関が最も厳しいと判断する状態で,試験をする。

試験機関は,製造業者の申請書を基に密封した電気機器の種類及び取付けの配置を認証書に記載する。

耐圧防爆構造の分離可能な部品の接合面は,最も厳しいと判断する組立状態で試験をする。

15.1

容器の耐圧力試験  

15.1.1

一般

試験は,内部爆発の圧力に容器が耐えることを実証することを目的とする。

容器は,15.1.2 及び 15.1.3 によって試験をする。

試験の結果,容器には防爆性能に影響を与える永久変形又は損傷があってはならない。さらに,接合面

には,永久的な広がりがあってはならない。

15.1.2

爆発圧力の決定(基準圧力)

基準圧力は,大気圧を基準として試験中に記録した最大平滑化圧力の最高値とする。平滑化のために,5

kHz

±10 %で 3 dB のポイントをもつローパスフィルターを使用する。

基準圧力については,−20  ℃未満の周囲温度で使用することを意図する電気機器の場合には,最低周囲

温度以下の温度で決定しなければならない。

代替方法として,圧力重積の起こりそうにない単純な内部形状の回転機(電動機,発電機及びタコメー

タなど)を除く次の電気機器の場合は,基準圧力は通常周囲温度で規定の試験混合ガスを用い,ただし,

圧力を増加させて決定してもよい。

−  グループ I,IIA 及び IIB

− 2

L

未満の内部自由容積をもつグループ IIC

試験混合ガスのキロパスカル (kPa) 単位の絶対圧力 (P) は,℃単位の T

a,min

に対して次の式で換算する。

ú

û

ù

ê

ë

é

+

=

)

273

(

293

min

,

a

T

P

×

100 kPa

15.1.2.1

試験では,容器内の爆発性混合ガスに点火し,爆発による圧力上昇を測定する。

混合ガスは,一つ又は多数の点火源によって点火する。ただし,容器が爆発性混合ガスに点火可能な火

花を発生させる装置を内蔵している場合には,この装置を爆発の発生のために使用してもよい(その装置

が,設計した最大出力を必ずしも発生させる必要はない。

試験中に爆発中の圧力上昇を測定し,記録する。圧力記録装置の取付場所及び点火源の取付場所は,最

も高い圧力を生ずる組合せを見つけるために,試験機関が判断する。

分離可能なガスケットは,製造業者が準備する場合,これらを容器に取り付けて試験をする。

試験回数,及び大気圧での空気との容積比を示す爆発性混合ガスは,次による。

グループ

I

の電気機器:

 (9.8

±

0.5) %

メタンで

3

回試験


27

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

グループ

IIA

の電気機器:

 (4.6

±

0.3) %

プロパンで

3

回試験

グループ

IIB

の電気機器:

 (8

±

0.5) %

エチレンで

3

回試験

グループ

IIC

の電気機器:

 (14

±

1) %

アセチレンで

3

回試験及び

 (31

±

1) %

水素で

3

回試験

15.1.2.2

回転機は,停止状態で試験をする。ただし,試験機関が必要とみなす場合は,回転状態において

試験をする。回転状態で試験をするときは,回転機の電源又は補助の電動機によって駆動する。回転速度

は,回転機の定格速度の

90 %

100 %

とする。

圧力は,点火側,その反対側,及びより高い圧力が発生しやすいすべての箇所で測定する。

15.1.2.3

圧力重積が耐圧防爆構造の試験中に発生する場合は,15.1.2.1 の該当するガスのグループのそれ

ぞれのガスで

5

回以上試験を実施する。

グループ

IIB

の場合は,その後

 (24

±

1) %

水素/メタン(混合比

85/15

)の混合ガスで,試験を

5

回以上

実施する。

注記

次のいずれかの場合,圧力重積が作用したと推定する。

一連の試験中に得られた圧力値の相互比が

1.5

以上

圧力上昇時間が,

5 ms

未満

15.1.2.4

単一の規定ガス中で使用する電気機器は,最も高い爆発圧力を与える空気との混合ガスで大気圧

で試験をしてもよい。このような電気機器は,対応するグループのガスではなく,想定されるガスについ

て評価しなければならない。そのため,JIS C 60079-0 の 27.2 e

)

に規定するように,使用の制約を示す。

特定の単一のガス又は複数のガスの除外が必要な場合は,JIS C 60079-0 の 27.2 i

)

によって電気機器に

表示し,また,認証書にその旨を記載する。

容器が特定のガスに対する試験だけではなく,その下位グループのガスに対する必要な試験を実施すれ

ば,特定のガス及びその次の最も低いグループのガス(例えば,

IIB

H

2

)に対し,二つの表示を適用して

もよい。

15.1.3

過圧試験

試験は,同等と考えられる次の方法の一つを用いて実施する。

20

℃未満の周囲温度で使用することを意図する電気機器の場合,試験は最低周囲温度以下の温度で実

施しなければならない。材料仕様書で使用材料の引張強さ及び降伏強さが低温で著しく低下しないことが

示されている場合には,試験は通常の室内環境で実施してもよい。

15.1.3.1

過圧試験:第 法(静的)

適用する圧力は,次のいずれかによる。

最小

350 kPa

で,基準圧力の

1.5

過圧のルーチン試験をしない容器に対しては,基準圧力の

4

基準圧力の決定が不可能な場合は,次の圧力による。

内容積

cm

3

グループ

圧力

kPa

10 I

IIA

IIB

IIC 1

000

10 I  000

10 IIA

IIB 1

500

10 IIC  000

圧力の適用時間は,

10

秒間以上必要であるが,

60

秒間を超えてはならない。

この試験は,

1

回実施する。


28

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

試験の結果が 15.1.1 を満たしており,容器の壁からの漏れがない場合は,試験に合格とみなす。

15.1.3.2

過圧試験:第 法(動的)

動的試験は,容器が受ける最大圧力が基準圧力の

1.5

倍になるように実施する。ただし,最小値は

350 kPa

とする。

15.1.2.1

に規定する混合ガスで試験を実施する場合は,基準圧力の

1.5

倍の爆発圧力を生じさせるために

混合ガスを予圧してもよい。

試験は,

1

回実施する。ただし,グループ

IIC

の電気機器は,それぞれのガスで

3

回実施する。

試験の結果が 15.1.1 を満足している場合は,試験に合格したとみなす。

15.2

爆発引火試験

ガスケット(5.4 参照)は,取り外す。容器は,試験槽内に設置する。同一の爆発性混合ガスを,大気圧

下で容器及び試験槽内に注入する。

試験試料のねじ接合面の火炎路の長さ(かみ合い)は,

表 によって縮小する。

試験試料のいんろう,円筒及びフランジ接合面の火炎路長さは,製造業者が示す最小長さの

115 %

以下

としなければならない。

接合の奥行き

L

が円筒部分だけからなるいんろう接合面(

図 2b 参照)のフランジのすきまは,グルー

I

及び

IIA

については

1 mm

,グループ

IIB

については

0.5 mm

,グループ

IIC

については

0.3 mm

の値ま

で拡大する。

注記

試験試料のすきまの要求は 15.2.1(グループ

I

IIA

IIB

)及び 15.2.2(グループ

IIC

)による。

ねじ接合面以外の火炎路をもち,

60

℃を超える周囲温度で使用することを意図する電気機器の場合,爆

発引火試験は次のいずれかで実施する。

規定の最大周囲温度以上の温度条件

通常の周囲温度で,規定の試験ガスを

表 に示す係数によって圧力を増加させた条件

通常の大気圧,周囲温度で,ただし,試験すきま

i

E

表 に示す係数によって増加させた条件

容器は異なる温度係数をもつ異なる材料で構成し,それがすきま寸法に影響する場合(例えば,金属の

外枠で円筒形のすきまを構成したガラス窓の場合)は,火炎伝ぱ(播)試験として次のうち一つを実施す

る。

 20

℃における図面上の最大すきま及び規定の最大周囲温度

T

a,max

におけるすきま拡大を考慮して計算

した最大すきま

i

C,T

は,試験すきま

i

E

を少なくとも

T

a,max

で計算した最大すきまの

90 %

まで拡大して

検証する。

 20

℃における図面上の最大すきま及び規定の最大周囲温度

T

a,max

におけるすきま拡大を考慮して計算

した最大すきま

i

C,T

は,規定の試験ガスを次の式によって圧力を増加させて検証する。

0.9

E

T

C,

V

×

=

i

P


29

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

表 6−爆発引火試験のためのねじ接合面長さの縮小

接合面長さの縮小

グループ I,IIA,IIB (15.2.1)

グループ IIC (15.2.2)

ねじ接合面の種類

15.2.1.1 15.2.1.2 

15.2.2.1 

15.2.2.2 

円筒,JIS B 0209 のはめ合い区分中級以上

縮小不要 1/3  1/3

縮小不要

円筒,上記よりも大きい許容公差 1/3

1/2

1/2

1/3

テーパ

縮小不要 1/3  1/3

縮小不要

注記  テーパねじの接合面については,公差の両端値で,ねじの規格で許容する手締めによる最小はめ合いの状態

で,試験を実施することが望ましい。

テーパねじの縮小の例

ねじ上に手締めによるはめ合い位置をマークした後,装置を取り外し,ねじ山を切断するか,又は孔をあけるこ

とによって,はめ合い長さを縮小する。部品は,マークした位置に再度組み立てる。

表 7−圧力又は試験すきま

  (

i

E

)

を増加させるための試験係数

グループ IIC

27.5 % H

2

 (150 kPa

温度(上限)

グループ I

12.5 % CH

4

/H

2

グループ IIA

55 % H

2

グループ IIB

37 % H

2

7.5 % C

2

H

2

 (150 kPa)

60 1.00 1.00 1.00  1.00

70 1.06 1.05 1.04  1.11

80 1.07 1.06 1.05  1.13

90 1.08 1.07 1.06  1.15

100 1.09 1.08 1.06  1.16

15.2.1

グループ IIIAIIB の電気機器

15.2.1.1

容器のすきま

i

E

は,製造業者の図面に指定する最大構成すきま

i

C

90 %

以上とする。

0.9 i

C

  i

E

  i

C

使用する爆発性混合ガスの大気圧における空気との容積比は,次による。

グループ

I

の電気機器:

 (12.5

±

0.5) %

メ タ ン − 水 素 [

(58

±

1) %

メ タ ン及 び

(42

±

1) %

水 素 ]

 (MESG

 0.8 mm)

グループ

IIA

の電気機器:

 (55

±

0.5) %

水素(

MESG

0.65 mm

グループ

IIB

の電気機器:

 (37

±

0.5) %

水素(

MESG

0.35 mm

注記

上記爆発性混合ガスを用いて試験をすれば,接合面が既知の安全率で内部点火の伝ぱ(播)を

防止することが確認できる。

次の安全率

K

は,関連するグループの代表ガスの最大安全すきま及び選択した試験ガスの最

大安全すきまとの比を示す。

グループ

I

の電気機器:

K

1.14 / 0.8

1.42

(メタン)

グループ

IIA

の電気機器:

  K

0.92 / 0.65

1.42

(プロパン)

グループ

IIB

の電気機器:

  K

0.65 / 0.35

1.85

(エチレン)

供試品のすきまが,上記の条件を満たさない場合は,試験機関と製造業者との間の合意によって,次の

方法を,爆発引火試験の形式試験としてもよい。


30

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

 MESG

が小さい場合のガス/空気の混合比

i

E

 / i

C

混合ガス

グループ

I

  0.75

55 % H

2

±

0.5

  0.6

50 % H

2

±

0.5

グループ

IIA

  0.75

50 % H

2

±

0.5

  0.6

45 % H

2

±

0.5

グループ

IIB

  0.75

28 % H

2

±

1

  0.6

28 % H

2

±

1

140 kPa

において)

通常の試験ガスの予圧は,次の式による。

0.9

E

C

k

×

=

i

P

ここに,  P

k

:  予圧係数

15.2.1.2

グループ IIA,IIB の容器が,15.2.1.1 の試験によって破壊又は損傷を受けるおそれがある場合は,

製造業者が指定するすきまをより大きくして試験を実施してもよい。

すきま拡大係数は,グループ IIA の電気機器では 1.42,グループ IIB の電気機器では 1.85 とする。

容器及び試験槽内に使用する爆発性混合ガスは,大気圧での空気との容積比で,次による。

−  グループ IIA の電気機器: (4.2±0.1) %プロパン

−  グループ IIB の電気機器: (6.5±0.5) %エチレン

15.2.1.3

  15.2.1.1

又は 15.2.1.2 の試験は,5 回行う。

点火が試験槽に伝ぱ(播)しない場合,試験の結果は合格とみなす。

15.2.2

グループ IIC の電気機器

次の第 1 法又は第 2 法を,この試験に使用してもよい。

15.2.2.1

第 

ねじ接合面以外の接合面のすべてのすきまを,次の式による値まで増加させる。

i

E

= 1.5×i

C

ここに,

i

E

試験すきま(試験用容器の接合面のすきま)

i

C

製造業者が図面に指定する接合面のすきまの最大値

フランジ接合面における(i

E

の)最小は,0.1 mm とする。

容器及び試験槽内で使用する爆発性混合ガスは,大気圧での空気との容積比で,次による。

− (27.5±1.5) %(水素)

− (7.5±1) %(アセチレン)

各々の混合ガスで,5 回試験をする。機器が水素単独又はアセチレン単独で使用する場合は,対応する

混合ガスだけで試験を実施してもよい。

15.2.2.2

第 

次の式による試験すきまで,容器の試験をする。

0.9 i

C

≦  i

E

≦  i

C

容器及び試験槽内は,第 1 法に規定する混合ガスの一つによって満たし,圧力は大気圧の 1.5 倍とする。

各々の爆発性混合ガスで,5 回試験をする。

供試品のすきまが上記の条件を満足しない場合,試験機関と製造業者との間の合意によって,次の予圧

の式を用いてもよい。


31

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

通常の試験ガスの予圧は,次の式による。

1.35

E

C

k

×

=

i

P

ここに,

P

k

予圧係数

15.2.2.3

複数の単一構造をもつ電気機器は,大気圧において 15.2.2.1 に規定する各々の爆発性混合ガスの

各々で,一定のすきまで 5 回試験をする。

15.3

(将来のための予備の番号)

15.4

ブリーザ装置及びドレン装置をもつ耐圧防爆構造の試験

15.4.1

15.4.3 による試験を,10.8 の衝撃強度試験の後にサンプルに対し,次の順序で実施する。

測定不可能なパスをもつ装置に対して,サンプルの最大の気孔試験サイズは規定する最大気孔試験サイ

ズの 85 %以上でなければならない。

附属書 参照。

15.4.1

容器の耐圧力試験

試験は,次の追加及び変更を含め,15.1 によって実施する。

15.4.1.1

  15.1.2

による爆発圧力の決定のために,ブリーザ装置及びドレン装置を取り外し,プラグで栓を

する。

15.4.1.2

  15.1.3

による過圧試験については,薄くて柔軟な膜(例えば,薄いプラスチックシート)をブリ

ーザ装置及びドレン装置の内表面に張り付ける。過圧試験の後,その容器に防爆性能に影響を与える可能

性のある永久変形又は損傷があってはならない。

15.4.2

熱的試験

15.4.2.1

試験手順

装置(ブリーザ及び/又はドレン装置)を取り付けた容器は,最も厳しく熱的に影響する位置に点火源

を付けた状態で,15.4.3.1 の方法によって試験をする。

装置の外表面の温度は,試験中記録する。その試験は,5 回実施する。使用する試験ガスは,大気圧で

容積比が (4.2±0.1) %のプロパンとする。さらに,アセチレンの中で使用するように設計した装置につい

ては,大気圧で容積比が (7.5±0.1) %のアセチレンとする。

容器内に,爆発性ガスを押し込み又は誘引する可能性のある場合には,ガスが,試験中に装置(複数/

単数)及び容器を通り抜けできるように配置する。

換気又はサンプリングシステムは,製造業者の文書に定めるとおりに動作させる。5 回の試験の各々の

後には,外部の爆発性混合ガスは,明らかに装置(ブリーザ及び/又はドレン)の表面上で連続燃焼を十

分な時間維持しなければならない(例えば,装置の外部表面の温度が上昇するように,又は外表面に温度

伝達が起こるようにするために 10 分間以上)

15.4.2.2

判断基準

連続的燃焼が,観察されてはならない。火炎伝ぱ(播)が,発生してはならない。電気機器の温度クラ

スの決定のため,装置の計測した外表面の温度上昇に安全係数 1.2 を乗じる。

15.4.3

爆発引火試験

試験は,次の追加及び変更を含め,15.2 によって実施する。

15.4.3.1

試験手順

装置の表面で大きなピーク値をもつ爆発圧力と大きな圧力上昇率が生じやすいのであれば,点火源は,

最初はブリーザ装置及びドレン装置の内表面に近接した場所に置き,その後 1 か所又はそれ以上の場所に

置く。容器が一つ以上の同一装置をもつ場合,最も厳しい結果をもたらす装置で試験しなければならない。


32

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

容器の中の試験ガスに点火する。点火源の各々の位置に対して,試験を 5 回実施する。

15.4.3.2

ブリーザ装置及びドレン装置の爆発引火試験

グループ I,IIA 及び IIB のブリーザ装置及びドレン装置に対しては,15.2.1 の爆発引火試験を適用する。

測定可能なパスをもつグループ IIC のブリーザ装置及びドレン装置に対しては,15.2.2,及び 15.4.3.2.1

又は 15.4.3.2.2 を適用する。

測定不可能なパスをもつグループ IIC のブリーザ装置及びドレン装置に対しては,15.4.3.2.1 又は

15.4.3.2.2

を適用する。

15.4.3.2.1

方法 A

水素の中だけで使用する装置については,水素/空気の混合ガスの試験だけを要求する。試験は,各々

の試験ガスで 5 回実施する。試験は,15.2.2.2 及び 15.4.3.1 によって実施する。

15.4.3.2.2

方法 B

この方法の適用は,グループ IIC のガスの範囲に限定する。使用の限度は,JIS C 60079-0 の 27.2 e)  に

規定する。

特定の単一ガス又は複数のガスの除外を必要とする場合は,JIS C 60079-0 の 27.2 i)  によって電気機器

に表示をし,また,認証書にその旨を記載する。

二硫化炭素では 100 cm

3

を超える容積の容器は適用外とする。

使用する試験ガスは,大気圧の容積比で,次の構成とする。

a

) (40

±1) %水素,(20±1) %酸素,残りは窒素

b

) (10

±1) %アセチレン,(24±1) %酸素,残りは窒素

試験は,15.4.3.1 によって,各々の試験ガスで 5 回実施する。

水素の中だけで使用する装置については,上記の試験ガス a)  だけを使用する。

15.4.3.3

判断基準

点火が試験槽に伝ぱ(播)しない場合,試験結果は合格とみなす。

16

ルーチン試験

16.1

ルーチン試験によって,容器が圧力に耐え,また,外部につながる穴又は割れ目がないことを保証

する。

ルーチン試験は,15.1.3 の形式試験に規定する方法の一つによって実施する過圧試験を含む。周囲温度

が−20  ℃以下で使用する電気機器の場合,通常の周囲温度における圧力試験でよい。

16.1.1

過圧の形式試験が 15.1.3.2 に規定する第 2 法によって実施されているときでも,過圧のルーチン試

験は 15.1.3.1 に規定する第 1 法によって行ってよい。

基準圧力の決定が不可能で,動的試験が内蔵の電気機器(導線等)に損傷を与えるときには,適用する

静的圧力は次による。

内容積

cm

3

グループ

圧力

kPa

≦ 10

I

,IIA,IIB,IIC 1

000

> 10

I

1 000

> 10

IIA

,IIB 1

500

> 10

IIC

2 000


33

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

16.1.2

第 2 法を使用するときには,ルーチン試験には次のいずれかを含む。

−  大気圧の 1.5 倍で(爆発圧力の決定のために)容器の内部及び外部において,15.1.2 に規定する適切な

爆発性混合ガスでの爆発試験

−  形式試験として 15.1.3.2 に規定する動的過圧試験の後に,容器の内外部での 15.2.1.2 又は 15.2.2.1 に規

定する爆発性混合ガスによる引火試験(拡大したすきまでの爆発引火試験)

−  形式試験として 15.1.3.2 に規定する動的過圧試験の後に,200 kPa 以上の圧力による静的圧力試験

16.1.3

ルーチン試験では,空の容器で試験してもよい。ルーチン試験の動的試験では内蔵している機器が

内部の爆発圧力の上昇に影響を与える場合には,製造業者と試験機関との間の合意によって試験条件を決

定してもよい。

耐圧容器の個々の部品(例えば,カバー及びベース)は,別々に試験を行ってもよい。これらの部品が

完成した容器の中で受けるストレスに相当するストレスを与えることを試験条件とする。

16.2

ルーチン試験は,内容積 10 cm

3

以下の容器に対しては要求しない。基準圧力の 4 倍に等しい静的圧

力で形式試験が行われていれば,10 cm

3

を超える内容積の容器に対してもルーチン試験は要求しない。溶

接構造の容器は,すべての場合においてルーチン試験をする。

基準圧力の測定が不可能な容器については,ルーチンの圧力試験をする。

一つの耐圧容器に特定されないブッシングは,組立手順が文書化されていれば,ルーチン試験は要求し

ない(13.4.4 参照)

16.3

次の各項目を満足する場合には,ルーチン試験は合格とする。

−  接合面の永久変形又は容器の損傷がなく,容器が圧力に耐える。

−  動的試験の後,16.1.2 の静的試験を行ったときに,容器の壁を通して漏れがない。又は,動的試験を

行ったとき,内部点火の伝ぱ(播)がない。

17

グループ の開閉装置

調整目的,保護リレーの復帰のためなど,現地でときどき開けられるグループ I の耐圧防爆構造の容器

が,機器自体に手動によらない各々の力(例えば,機械的,電気的,電気光学的,空圧的,音響的,電磁

気的,又は熱的)で開閉し得る回路が遠隔操作の開閉装置をもち,かつ,運転中に爆発性混合ガスに点火

可能なアーク又はスパークを生じさせる場合は,この容器は次の要件に適合しなければならない。

17.1

断路機能

近接できるすべての導体は,JIS C 60079-11 による本質安全回路用及び等電位ボンディング用又は接地

用のものを除き,耐圧防爆容器を開ける前に電源から分離できるようにしなければならない。

これらの耐圧防爆構造の容器内の断路機能は,17.1.117.1.2 又は 17.1.3 による。

17.1.1

耐圧防爆構造の容器内に,断路機能をもたなければならない。断路機能の断路後に通電部をもつ部

分がある場合は,次による。

−  JIS C 60079-0 に規定する標準の防爆構造の一つによって保護する。

−  JIS C 60079-7 の規定による相間及び対地間の空間距離及び沿面距離があり,また,工具がいかなる開

口部からも通電中の部品に接触できないようにした,JIS C 0920 に規定する IP20 以上の保護等級をも

つ容器によって保護しなければならない。これは,JIS C 60079-11 に適合する本安回路の通電部をも

つ部品には適用しない。

いずれの場合においても,

“通電中は,開いてはならない”旨の警告(警告ラベル)を,裸充電部を保護

するカバーに表示する。


34

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

17.1.2

断路機能を,JIS C 60079-0 に規定する防爆構造の一つに適合する他の容器の内部に備えなければ

ならない。

17.1.3

断路機能として,13.3 によるプラグ及びソケット又はケーブルカプラとする。

17.2

ドア又はカバー

17.2.1

容易に開けられるドア又はカバー

ドア又はカバーを,機械的にアイソレータとインターロックする。

17.2.1.1

アイソレータが閉じている場合は,耐圧防爆性能を維持している。

17.2.1.2

ドア又はカバーによって耐圧防爆性能を維持している場合,

アイソレータを閉じることができる。

17.2.2

締付ねじによって固定するドア又はカバー

ドア又はカバーに,

“通電中は,開いてはならない”旨(の警告ラベル)を表示する。

17.2.3

ねじ式ドア又はカバー

ドア又はカバーに,

“通電中は,開いてはならない”旨(の警告ラベル)を表示する。

18

ランプホルダ及びランプキャップ

安全増防爆構造 “e” の照明器具に使用する,耐圧防爆構造 “d” のランプホルダ及びランプキャップに

ついては,次の要件を適用する。

18.1

ランプ緩み防止装置

JIS C 60079-7

の安全増防爆構造 “e” の

附属書 に規定するランプ緩み防止装置は,ランプ接点を分離

する前にランプ回路のすべての極を切る速やかに動作するスイッチが,耐圧防爆構造 “d” の容器の内部に

用意されていれば,ねじ付きランプホルダには要求されない。

18.2

円筒状のキャップをもつランプのホルダ及びキャップ

18.2.1

蛍光管のホルダ及びキャップは,JIS C 7709 のデータシート Fa 6 の寸法要件による。

18.2.2

その他のホルダには,箇条 の要件を適用する。ただし,ホルダとキャップとの間の接合面の幅は,

接点開放の瞬間において,10 mm 以上とする。

18.3

ねじ式キャップをもつランプホルダ

18.3.1

ホルダのねじ部分は,稼動条件のもとで耐腐食性をもつ材料でなければならない。

18.3.2

ランプを取り外すときの接点開放の瞬間においても,2 山以上のねじ山がかみ合っていなければな

らない。

18.3.3

  E26 / E27

及び E39 / E40 のねじ式ランプホルダは,ばね式の接触機構によって,電気的に接触して

いなければならない。さらに,グループ IIB 又は IIC の電気機器については,ランプの取付け及び取外し

のとき,接触部の開閉は,それぞれグループ IIB 又は IIC の耐圧防爆構造  d”  の容器の内部で行われなけ

ればならない。

注記  ねじ式ランプホルダ E10 及び E14 については,18.3.3 は適用しない。

19

非金属製容器及び容器の非金属製部分

次の規定(19.1 以降)を,非金属製容器及び容器の非金属製部分に適用する。ただし,次の 2 点につい

ては除外する。

−  ケーブルグランドのシーリングリング又は電線管用シーリングデバイス

−  防爆性能と関係のない非金属製部分


35

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

19.1

(将来のための予備の番号)

19.2

特殊構造要件

19.2.1

容器の壁の内表面における耐トラッキング性及び沿面距離

非金属製の容器又は容器の一部が裸導電部を直接支える場合,容器の壁の内側表面における耐トラッキ

ング性及び沿面距離は,JIS C 60079-7 による。

空気中でアークを生じる可能性のある電気的ストレスを受ける定格電流が 16 A を超えるグループ I の電

機機器の容器は,12.6 による。

19.3

形式試験の補足要件

JIS C 60079-0

の 23.4 による形式試験は,19.3.1 及び 19.3.2 に示す試験によって補足する。

19.3.1

耐圧防爆性能の試験

19.3.1.1

試験手順

耐圧防爆性能の試験は,

特定の使用条件によって JIS C 60079-0 の 23.4.7 の試験を前もって実施した容器

について,次の順序で実施する。

19.3.1.2

容器の耐圧力試験

試験は,15.1 の規定による。

19.3.1.3

火炎による浸食試験

試験は,内容積が 100 cm

3

以上で,接合面の少なくとも一方の面が合成樹脂の容器について実施する。

サンプルは,フランジ接合面及びいんろう接合面の平面部分のすきまを,0.1 mm∼0.15 mm とする場合を

除き,15.2 によって準備する。対象のグループに対して,最大許容静的すきまが 0.15 mm 未満の場合は,

すきまは最大許容値とする。

二つの隣接した耐圧防爆構造の容器に共通なブッシングについては,最も厳しい条件の容器で試験をす

る。

試験は,対象とするグループにおいて,15.1.2.1 に規定する爆発性混合ガスで 50 回点火をする。

グループ IIC の電気機器の場合,15.1.2.1 に規定する二つの爆発性混合ガスのそれぞれに対し 25 回の点

火をする。

爆発引火試験を満足する場合,試験は合格とする。

19.3.1.4

爆発引火試験

試験は,15.2 の規定による。

19.3.2

可燃性

この試験は,容器又は容器の部分が合成樹脂製の場合にだけ実施する。

19.3.2.1

試験は,ISO 1210 による。

試験片は,次のいずれかとする。

−  電気機器の容器から切り出す。

−  個別の部品として成形する。

−  この目的のために準備した板から切り出す。

個別の部品として成形する試験片又は試験片を切り出す板は,電気機器の容器の製造に使用する条件に

可能な限り近い条件で,製作しなければならない。これらの条件は,製造業者の文書に記載しなければな

らない。

注記  容器の製造条件が重要な場合は,条件を評価文書に記載する。

試験炎の除去後,試験片が燃え続ける時間は,15 秒未満でなければならない。この時間中に,試験片は


36

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

完全に燃え尽きてはならない(ISO 1210

19.3.2.2

試験片が試験炎によるひずみによって 19.3.2.1 の試験が適用できない場合,次の試験の一つを適

用する。

19.3.2.2.1

代替試験方法 1

燃焼試験は,試験槽,容器,又は通風のない実験室のフードの中で実施する。試料の下部端がバーナチ

ューブの先端部の上 10 mm とし,乾燥した医療用の脱脂綿の水平な層(50 mm×50 mm の最大自由厚さ 6

mm

)の上 300 mm に位置するように,リングスタンドのクランプによって,長辺を垂直方向にして試料の

上部端 (6 mm) で支持しなければならない。

ブンゼンバーナは長さ 100 mm で,内径 (9.5±0.5) mm の管付きとする。管には,スタビライザーのよ

うな端末附属品をつけてはならない。

ガスは,適切な調整器及び計量器で一定のガス流量とした工業用のメタンガスとする。

注記  約 37 MJ/m

3

の熱量をもつ天然ガスは,同様の結果を示すことが分かっている。

試験用試料は,長さ (125±5) mm,幅 (13±0.3) mm,厚さ (4±0.2) mm とする。

必要によって,試料はあらかじめ準備しておく(ISO 1210 の 5.2 参照)

。バーナを,試料から離して置き,

点火し,

20 mm

高さの青い炎を生成するように調整する。

20 mm

のイエローチップの青い炎が生じるまで,

ガスの供給とバーナの空気口を調整し,その後イエローチップが消えるまで空気の供給を増やす。炎の高

さを再度測定し,必要に応じて修正する。

試験炎は,試料の下部端の下の中央に置き,10 秒間維持する。次に,試験炎を 150 mm 以上引き離して,

試料の炎が維持する時間を記録する。

試料の炎がなくなったとき,

試験炎を再度速やかに試料の下に置く。

10

秒後に試験の炎を再度引き離し,試料に炎が上がって赤熱する持続時間を記録する。

試験材料の耐火炎性は,次の場合に合格とする。

−  試験炎を毎回当てても,試料に 10 秒以上の炎を上げる燃焼があってはならない。

−  5 個の試料からなる各セットに 10 回炎を当てた場合,炎を上げた燃焼合計時間が,50 秒を超えない。

−  試料は,クランプまで炎を上げ,又は赤熱して燃焼しない。

−  試料は,試験用試料の下 300 mm に置いた乾燥した医療用の脱脂綿を点火させる火の粉を落とさない。

−  試料は,試験の炎を 2 回目に引き離した後,30 秒を超えて赤熱して燃焼しない。

19.3.2.2.2

代替試験方法 2

試験は,JIS C 0066 の B 法によって実施する。

試験片は,次のいずれかとする。

−  電気機器の容器から切り出す。

−  個別の部品として成形する。

−  この目的のために準備した板から切り出す。

個別の部品として成形する試験片又は試験片を切り出す板は,電気機器の容器の製造に使用する条件に

可能な限り近い条件で,製作しなければならない。これらの条件は,製造業者の文書に記載しなければな

らない。

19.3.2.2.3

火炎による浸食試験を既に実施した場合を除いて,19.3.1.3 による 50 回の点火は,19.3.1.2 及び

19.3.1.4

による試験をする前に,形式試験として容器の中で実施しなければならない。

19.4

試験成績書

試験成績表には,次の事項を含む。

−  電気機器を特定する情報


37

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

−  容器又は容器の部品の製造に使用する非金属材料を特定する情報

−  規定する試験で得られた結果

−  規定に対する未実施試験及びデビエイションのための理由の記述


38

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

附属書 A

規定)

ブリーザ装置及びドレン装置の圧縮した 
リボン状のエレメントに対する追加要件

序文

この附属書は,ブリーザ装置及びドレン装置の圧縮したリボン状のエレメントに対する追加要件につい

て規定する。

A.1

圧縮したリボン状のエレメントは,銅−ニッケル,ステンレス鋼又は製造業者と試験機関との間で

同意した金属によって構成する。アルミニウム,チタン,マグネシウム,及びそれらの合金は,使用して

はならない。

A.2

装置を貫通するパスは,図面に指定し,装置の完成品で測定が可能な場合,パス寸法の上下許容限

界値を指定し,製造中に測定する。

A.3

A.2

が適用されない場合は,

附属書 による。

A.4

15.4.3

の形式試験は,最大許容すきま寸法で製作したサンプルによって実施する。


39

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

附属書 B

規定)

ブリーザ装置及びドレン装置の測定不可能な

パスをもつエレメントに対する追加要件

序文

この附属書は,ブリーザ装置及びドレン装置の測定不可能なパスをもつエレメントに対する追加要件に

ついて規定する。

B.1

焼結金属製エレメント

B.1.1

焼結金属製エレメントは,次のいずれかで構成する。

−  ステンレス鋼

− 90/10 の銅−すずの青銅(ただし,10.2 を参照)

−  製造業者と試験機関との間で合意した,特定の金属又は特定の合金。アルミニウム,チタン,マグネ

シウム及びそれらの合金は,使用してはならない。

B.1.2

気泡試験細孔の最大寸法は,ISO 4003 で規定する方法によって決定する。

B.1.3

焼結金属製エレメントの密度は,ISO 2738 によって決定する。

B.1.4

装置の機能面に関して,エレメントの多孔性及び/又は流体の透過性の決定を要求する場合は,

ISO 2738

及び ISO 4022 によって,測定する。

B.1.5

焼結金属製エレメントは,次の項目を文書に記載する。

−  10.2 及び B.1.1 による材料

−  B.1.2 による最大気泡試験の細孔の大きさ(マイクロメータ)

−  B.1.3 による最小密度

−  最小厚み

−  必要に応じ,B.1.4 による流体の透過性及び多孔性

B.2

圧縮成形した金属ワイヤ製エレメント

B.2.1

圧縮成形した金属ワイヤ製エレメントは,ステンレス鋼のワイヤブレード又は製造業者と試験機関

との間で合意したその他の特定の金属で構成する。

アルミニウム,チタン,マグネシウム,及びそれらの合金は,使用してはならない。均一のならびを形

成するために,ダイス形に圧縮成形されたワイヤブレードを用いて製造することから始める。

B.2.2

密度を評価するためには,ワイヤの直径を指定しなければならない。ワイヤブレードの質量,長さ,

エレメントの厚み及びメッシュサイズの情報を示さなければならない。エレメントの質量と同種の固体金

属における同一体積の質量との比は,0.4∼0.6 とする。

B.2.3

等価な気泡試験の細孔の大きさは,ISO 4003 で規定する方法によって決定する。

B.2.4

エレメントの密度は,ISO 2738 によって決定する。

B.2.5

エレメントの機能面に関して多孔性及び/又は流体の透過性の決定を要求する場合は,ISO 2738

及び ISO 4022 によって測定する。


40

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

B.2.6

金属ワイヤ製エレメントは,次の項目を文書に記載する。

−  10.2 及び B.2.1 による材料

−  B.2.3 による最大気泡試験の細孔の大きさ(マイクロメータ)

−  B.2.4 による最小密度

−  公差を含む寸法

−  初期のワイヤ直径

−  必要に応じ,B.2.5 による流体の透過性及び多孔性

B.3

発泡金属製エレメント

B.3.1

発泡金属製エレメントは,ニッケルに網目状のポリウレタンフォームをコーティングし,熱分解に

よってポリウレタンを除去し,例えば,ガスの拡散によってニッケルをニッケルクロム合金に変換し,ま

た,必要に応じて,材料を圧縮することによって製造する。

B.3.2

発泡金属製エレメントは,質量において 15 %以上のクロムを含まなければならない。

B.3.3

等価な気泡試験の細孔の大きさは,ISO 4003 で規定する方法によって決定する。

B.3.4

エレメントの密度は,ISO 2738 によって決定する。

B.3.5

エレメントの機能面に関して,多孔性及び/又は流体の透過性の決定を要求する場合は,ISO 2738

及び ISO 4022 によって測定する。

B.3.6

発泡金属製エレメントは,次の項目を文書に記載する。

−  10.2B.3.1 及び B.3.2 による材料

−  B.3.3 による最大気泡試験の細孔の大きさ(マイクロメータ)

−  最小厚さ

−  最小密度

−  必要に応じ,B.3.5 による多孔性及び流体の透過性


41

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

附属書 C 

規定)

耐圧防爆構造のケーブルグランド,Ex 閉止用部品

及び Ex ねじ付きアダプタに対する追加要件

序文

この附属書は,耐圧防爆構造のケーブルグランド,Ex 閉止用部品及び Ex ねじ付きアダプタに対する追

加要件について規定する。

C.1

一般

この附属書は,JIS C 60079-0 の要件に加え耐圧防爆構造のケーブルグランド,Ex 閉止用部品及び Ex  ね

じ付きアダプタの構造及び試験に適用する特定の要件を含む。

C.2

構造要件

C.2.1

シーリング方法

C.2.1.1

弾性体シーリングリング付きケーブルグランド

C.2.1.1.1

ケーブルグランドを同じ外径で異なる内径のシーリングリングにも適用する場合,リングの圧

縮前のグランド本体とシーリングリングとの間及びシーリングリングとケーブルとの間の軸方向シーリン

グ最小高さ[すなわち,空げき(隙)長]は,次による。

−  直径が 20 mm 以下の円形ケーブル,及び周長が 60 mm 以下の非円形ケーブルについては,20 mm と

する。

−  直径が 20 mm を超える円形ケーブル,及び周長が 60 mm を超える非円形ケーブルについては,25 mm

とする。

C.2.1.1.2

ケーブルグランドに特定の弾性体シーリングリングだけが適合する場合は,リングの圧縮前の

グランド本体とシーリングリングとの間及びシーリングリングとケーブルとの間の軸方向シーリング最小

高さは 5 mm とする。

この場合,

ケーブルグランドには JIS C 60079-0 の 27.2 i)  によって  X  を表示する。

C.2.1.2

セッティングコンパウンドでシールするケーブルグランド

充てん(填)したコンパウンドの最小長さは,20 mm とする。

製造業者は,次の事項について指定する。

−  グランドが許容できるケーブルの最大直径

−  コンパウンドを貫通してもよいケーブルの最大数

これら指定した値は,規定の 20 mm のコンパウンド長さを通じて,ケーブルグランドの断面積の 20 %

以上がコンパウンドで満たされることを保証しなければならない。

ケーブルグランドは,コンパウンドに決められた乾燥時間の後で,コンパウンドシール性を損なわずに

電気機器から取付け及び取外しができなければならない。

コンパウンド材及び適切な取扱説明書は,ケーブルグランドとともに製造業者から使用者に提示する。

これらの取扱説明書は,説明文書の一部を構成する。

C.2.2

ねじ付きケーブルグランド

接合面を形成しているねじ部分は,5.3 による。


42

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

円筒ねじにおいて,ねじ部分の長さは 8 mm 以上で,6 山以上でなければならない。アンダーカット付

きのねじの場合には,取外し不可能で非圧縮性のワッシャー,又は同等の部品によって,規定するねじの

はめ合い長さを確保する。

注記  6 山のねじの場合は,ケーブル引込部が耐圧防爆構造の容器に組み立てるとき,5 山以上が完全

にかみ合うことである。

C.2.3

Ex

閉止用部品の構造要件

C.2.3.1

平行ねじをもつ Ex 閉止用部品は,11.9 の一つ以上による。テーパねじをもつ Ex 閉止用部品は,

図 22b のようなもの及び外表面が L1(0+1/4)に位置する。

注記  この要件は,閉止用部品の外表面をできるだけ容器に近づけることによって,容器への入り口

の影響に対応するものである。

C.2.3.2

すべての平行ねじは,C.2.2 による。

C.2.4

Ex

ねじ付きアダプタの構造要件

C.2.4.1

すべてのねじは,C.2.2 による。

C.2.4.2

 Ex

ねじ付きアダプタのねじは,同軸とする。

C.2.4.3

 Ex

ねじ付きアダプタの長さ及び内容積は,適切な構造を維持するために最小限のものとする。

C.2.4.4

一つの入り口に対して,ただ一つのアダプタを使用する。

C.2.4.5

閉止用部品はアダプタとともに使用してはならない。

C.3

形式試験

C.3.1

シール試験

C.3.1.1

シーリングリング付きケーブルグランド

ケーブルグランドの各々の形式に対して,

それぞれ異なった大きさのシーリングリングの一つを用いて,

これらの試験を実施する。

弾性体シーリングリングの場合,ケーブルグランドの製造業者が指定するリングに許容される最小のケ

ーブル直径と等しい直径で清浄な,乾燥した,みがかれた軟鋼製円筒状マンドレルに各々のリングを取り

付ける。

金属製又は混成シーリングリングの場合,ケーブルグランドの製造業者が指定するリングに許容する最

小のケーブル直径と等しい直径で清浄な,乾燥したサンプルの金属シースに各々のリングを取り付ける。

非円形ケーブル用のシーリングリングの場合,ケーブルグランドの製造業者が指定するリングに許容す

る最小ケーブル周長と等しく,清浄な,乾燥したサンプルに各々のリングを取り付ける。

組立部品は入り口に取り付け,その締付トルクは,ねじ(フランジ状の圧縮装置の場合)又はナット(ね

じ圧縮装置の場合)が,グループ I に対しては 2 000 kPa,グループ II に対しては 3 000 kPa の水圧でシー

ル性を維持するために適用する。

注記 1  前述のトルク値は,試験の前に実験的に決定してもよい。又は,ケーブルグランドの製造業

者が提示するものでもよい。

組立品は,通常

図 C.1 の図例に示す原理で,着色した水又はオイルのような液体を用いて水圧試験装置

に取り付ける。水圧回路を掃気した後,水圧を徐々に増加する。

グループ I に対して 2 000 kPa,グループ II に対して 3 000 kPa の圧力を 2 分間持続したとき,吸取紙に

漏れの形跡がないならば,シールは満足であるとみなす。

注記 2  試験のために,シーリングリングに結合する以外,試験装置に取り付けられるケーブルグラ


43

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

ンドのすべての接合面を,シールすることが必要となる場合がある。

金属シースケーブルのサンプルを使用する場合,導体の端部又はケーブル内部へ圧力が作用しないよう

にする必要があることがある。

コンポーネント

1

水圧ポンプ 6

シーリングリング

2

圧力ゲージ 7

マンドレル/金属シースケーブル

3

ホース 8

圧縮コンポーネント

4

吸取紙 9

保持クランプ

5

アダプタ

図 C.1−ケーブルグランドのシール試験用装置

C.3.1.2

セッティングコンパウンドでシールするケーブルグランド

ケーブルグランドの各々の寸法に対して,マンドレルを用いて C.2.1.2 の要件によって製造業者が指定す

るケーブルの最大本数及び最大直径と等しい本数及び直径を用いて試験を実施する。

セッティングコンパウンドを,製造業者の取扱説明書によって準備を行い,適切な空間に充てん(填)

する。

セッティングコンパウンドは適切な時間で硬化する。JIS C 60079-0 の 23.4.7.3 及び 23.4.7.4 に規定する

試験を適用する。

組立品は,C.3.1.1 で定義する水圧試験装置の中に取り付け,同じ手順を適用する。判断基準は同一であ

る。

C.3.2

機械的強度試験

C.3.2.1

ねじ込み式圧縮エレメントのケーブルグランド

シール試験で必要とする 2 倍のトルクを圧縮エレメントに加える。ただし,ニュートンメートル(Nm)

で表示するトルクの値は,ケーブルグランドが円形ケーブルとして設計されているときには,ケーブルの

最大許容直径ミリメートルの値の 3 倍以上又はケーブルグランドが非円形ケーブルとして設計されている

場合には,ケーブルの最大許容周長のミリメートルの値に等しいものとする。

ケーブル引込部を取り外し,その部品を検査する。

C.3.2.2

ねじで固定する圧縮エレメントをもつケーブルグランド

シール試験では,必要とする 2 倍のトルクを圧縮エレメントに加える。

このトルクの最小値は,次による。

 M6

:10 Nm

M12

: 60 Nm

 M8

:20 Nm

M14

:100 Nm

 M10

:40 Nm

M16

:150 Nm


44

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

ケーブルグランドを取り外し,その部品を検査する。

C.3.2.3

セッティングコンパウンドでシールしたケーブルグランド

適切なねじ孔をもつ鋼板試験片にねじ込みができる場合には,グランドに C.3.2.1 に規定する最小値に等

しいニュートンメートル (Nm) 表示のトルクをグランドに適用する。

ケーブルグランドを取り外し,その部品を検査する。

C.3.2.4

判断基準

C.3.2.1

C.3.2.3 の試験でケーブルグランドのいかなる部品にも損傷が認められない場合は,C.3.2.1

C.3.2.3

の試験は合格とする。

注記  シーリングリングに対するいかなる損傷でもケーブル引込部の機械的強度が使用に耐え得るの

に十分であることを証明するための試験である場合,シーリングリングへの損傷は無視しても

よい。

C.3.3

Ex

閉止用部品の形式試験

C.3.3.1

トルク試験

各寸法の Ex 閉止用部品のサンプルは,試験中,その装置に特有な寸法及び形状のねじ穴をもつ鉄製の

台に,ねじで締め付けなければならない。サンプルは,適切な工具を用いて,

表 C.1 の 2 列目に規定する

トルク値以上のトルクで締め付けなければならない。ねじのかみ合いが正しく行われており,分解すると

き,

図 22c の閉止栓の首の損傷以外の損傷が認められない場合,試験は合格とみなす。図 22b の閉止栓は,

適切な工具によってだけで取外しができるものとする。

図 22b の閉止栓は,表 C.1 の 3 列目に規定するトルク値以上のトルクで更に試験を行い,リップの部分

が全部引っ張られて入っていないならば合格とみなす。

C.3.3.2

過圧試験

閉止用部品は,次に示す値で 15.1.3.1 に規定する静的圧力試験によって実施する耐圧形式試験をする。

−  グループ I の電気機器については,2 000 kPa

−  グループ II の電気機器については,3 000 kPa

C.3.4

Ex

ねじ付きアダプタの形式試験

C.3.4.1

トルク試験

各寸法の Ex ねじ付きアダプタのサンプルは,試験中,その装置に特有な寸法及び形状のねじ穴をもつ

鉄製の台に,ねじで締め付けられなければならない。特有な形状及び寸法の鉄製又は黄銅製のねじ付きプ

ラグは,アダプタの入り口にねじで締め付けなければならない。

プラグは,アダプタの二つのねじのうち,大きい方に対し,

表 C.1 の 2 列目に規定するトルク値以上の

トルクで締め付けなければならない。組立品を分解したときに,アダプタへの変形が認められない場合,

その試験は合格とみなす。

C.3.4.2

衝撃試験

各寸法の Ex ねじ付きアダプタのサンプルは,試験中,その装置に特有な寸法及び形状のねじ穴をもつ

鉄製の台に,ねじで締め付けられなければならない。片方がアダプタの入り口に合う適切な直径でねじが

切ってあり,50 mm 以上が一つの入り口から突き出た長さをもつ固い鋼製又は黄銅製のバーは,

表 C.1 

2

列目に規定するトルク値以上のトルクで,アダプタにねじで締め付けなければならない。組立品は JIS C 

60079-0

に規定する特定の要件によって,衝撃試験をする。衝撃は,バーの軸に直角に与え,また,バー

端にできる限り近いところで行う。Ex ねじ付き接続部品の例を

図 C.2 に示す。


45

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

C.3.4.3

過圧試験

ねじ付きアダプタは,次に示す値で 15.1.3.1 に規定する静的圧力試験によって実施する耐圧形式試験を

する。

−  グループ I の電気機器については,2 000 kPa

−  グループ II の電気機器については,3 000 kPa

表 C.1−締付トルクの値

ねじの呼び径

mm

トルク試験及び衝撃試験用の

締付トルク

Nm

タイプ 22b(

図 22 b)の閉止プラグ用の

締付トルク

Nm

16 40

65

20 40

65

25 55

95

32 65

110

40 80

130

50 100

165

63 115

195

75 140

230

>75 2d a)

3.5d

a

)

a

)

変数 は,ねじの外径 (mm)

図 C.2Ex ねじ付きアダプタの例


46

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

附属書 D 

規定)

Ex

コンポーネントとしての空の耐圧防爆構造の容器

序文

この附属書は,Ex コンポーネントとしての空の耐圧防爆構造の容器について規定する。

D.1

一般

空の容器に対する Ex コンポーネントの認証の目的は,第三者が空の容器を入手し,すべての形式試験

の繰返しを必要とすることなく,完全な電気機器の認証に組み入れることができるように,耐圧防爆構造

の容器の製造業者が,内部容器の詳細を明らかにすることなしに認証書を入手できるようにすることであ

る。完全な形の電気機器に関する認証が必要な場合,空の容器に対する Ex コンポーネントの認証は必ず

しも必要ではない。

D.2

序言

この附属書は,空の容器に対する Ex コンポーネントの認証の要件を規定する。これは,その後の電気

機器の認証に対する必要性を排除するものではなく,そのような認証が容易になるように意図したもので

ある。

Ex

コンポーネントの認証書の保持者は,各々又はすべてのユニットが,次のとおりであることを保証す

る責任がある。

a

) Ex

コンポーネントの認証書に記載した文書に詳述されているように,構造において当初の設計と同一

である。

b

)

要求するとおりのルーチン過圧試験を実施している。

c

) Ex

コンポーネントの認証書が課す制限項目の要件を満たす。

D.3

容器の要件

D.3.1

容器は,JIS C 60079-0 及びこの規格の要件を満たさなければならない。

D.3.2

グループ I,IIA 及び IIB の容器は,正方形,長方形又は円筒形断面だけの基本的に単純な形状で構

成し,テーパは 10 %以下でなければならない。それぞれの主要寸法同士の比は,4:1 以下でなければな

らない。

グループ IIC の容器は,正方形,長方形又は円筒形断面だけの基本的に単純な形状で構成し,テーパは

10 %

以下でなければならない。いかなる主要寸法も,他の寸法に対する比は,2:1 以下でなければならな

い。

D.3.3

回転機械の容器は,空の容器として評価してはならない。

注記  “機械”とは,実質上,容器に入っている電動機を意味する。

D.3.4

容器には,内部のコンポーネントの取付け及び配置のための適切な方法を備えなければならない。

D.3.5

止まり穴,貫通した孔又は文書で認可若しくは Ex コンポーネントの認証書に記載された以外の穴

を,機械的又は電気的な目的のために容器に開けてはならない。

Ex

コンポーネントの認証書で認可された穴は開けてよいが,Ex コンポーネントの認証書の保持者しか


47

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

開けてはならない。

Ex

認証書の文書に,最大穴数,最大寸法及び位置を記載する。

D.3.6

グループ I,IIA 及び IIB の容器の場合,基準圧力は,次の試験サンプルに変更を加えて,15.1.2 

よって決定する。

−  主要寸法の他の寸法に対する比が 2:1 以下である場合は,変更は不要である。

−  他の認められたすべての構造については,断面積の約 80 %の固体障害物(遮へい板)を短軸の中央,

及び,軸方向に沿って約 2/3 の位置に配置しなければならない。固体障害物は,適度に容器の断面を

模擬しなければならない。

グループ IIC の容器の場合,基準圧力は,断面積の約 60 %の固定障害物(遮へい板)を短軸の中央,及

び,軸方向に沿って約 2/3 の位置に配置し,15.1.2 によって決定する。固体障害物は,適度に容器の断面

を模擬しなければならない。

固体障害物の内蔵によってサンプルを修正することが必要な場合,点火源及び圧力記録装置を,圧力の

同時測定のために,固体障害物の両側に配置しなければならない。

D.3.7

容器は,空の容器で,かつ,適切な手段で入り口を閉鎖し,15.1.2 によって測定するピーク爆発圧

力(基準圧力)の 1.5 倍に等しい圧力で,最大寸法での最大穴数で過圧形式試験に耐えなければならない。

規定の形式試験が,基準圧力の 4 倍の静的圧力で行われている場合,容器にはルーチン試験は不要であ

る。ただし,溶接構造の容器は,あらゆる場合にルーチン試験を実施しなければならない。

ルーチン試験は,大気圧の 1.5 倍の圧力で,15.1.2 に規定する特定の試験ガス(爆発圧力確認のため)を

容器の内側及び外側に入れた動的試験か,又は 350 kPa 以上の圧力で,かつ,基準圧力の 1.5 倍以上の圧力

での静的試験をする。

D.3.8

適切な要件によって,容器の内部に,恒久的に表示する。表示には,次のことを含まなければなら

ない。

Ex

コンポーネント認証書をもつ空の容器”

また,表示は,JIS C 60079-0 に規定する Ex コンポーネントの表示に関する要件を含まなければならな

い。

容器の製造業者が機器の認証書の保持者である場合は,この表示は省略してよい。

D.3.9

電気機器については,JIS C 60079-0 によって外部に表示しなければならない。

D.3.10

 Ex

コンポーネントの認証書には,次のすべての情報を記載しなければならない。

−  D.3.2 に規定する制限項目

−  特定の構造に要求する追加的な制限。例えば,窓部分の最大温度。

D.4

機器の認証書を入手するための Ex コンポーネントの認証書の利用

D.4.1

手順

Ex

コンポーネントの認証書をもつ容器は,D.3.2 に規定する要件への適合を条件として,通常,既に Ex

コンポーネントに適用されている要件の適用を繰り返すことなく,JIS C 60079-0 及びこの規格にある機器

認証書への組み込みを考慮してよい。

Ex

コンポーネントの認証書の制限項目で適合性が検証できるように,容器内の取付条件とともに,特定

の機器,認可される代替品又は省略を記述する文書を,機器の認証書のために作成しなければならない。

D.4.2

制限項目

通常の認証書は,要件を満たされなければならないが,制限項目としての Ex コンポーネントの認証書


48

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

の一部として含まれる,次の事項に特に注意をする。

D.4.2.1

安全のために必要な場合,容器の中身は,電気機器の製品規格の適切な要件による。

D.4.2.2

回転機械又は乱流を起こす他の装置は,組み込んではならない。

D.4.2.3

一次セル,二次セル及び電池は,

附属書 だけによって使用する。

D.4.2.4

内蔵するコンデンサの放電又は高温のコンポーネントの冷却に必要な時間よりも早く開放でき

る容器は,JIS C 60079-0 の要件によって表示する。

D.4.2.5

油入の回路遮断器及び接触器は使用しない。

D.4.2.6

取り付けられたすべての差込又は閉止装置は,箇条 の要件を満足するか,又は特に機器と一緒

に評価し,使用条件に適合したものでなければならない。

D.4.2.7

グループ I,IIA 及び IIB の容器の場合,機器の中に機器をどのように配置してもよいが,ガスの

流れを阻害せず,爆発が制限を受けずに拡散できるようにいかなる断面において 20 %以上の空間がなけれ

ばならない。

グループ IIC の容器の場合,機器の容器の中に機器をどのように配置してもよいが,ガスの流れを阻害

せず,爆発が制限を受けずに拡散できるようにいかなる断面において 40 %以上の空間がなければならない。

上記の目的については,

いかなる断面においても任意の方向に 12.5 mm 以上の寸法をもつという条件で,

それぞれの空間を合計してもよい。


49

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

附属書 E

規定)

耐圧防爆構造“d”の容器内で使用するセル及び電池

序文

この附属書は,耐圧防爆構造 “d” の容器内で使用するセル及び電池について規定する。

E.1

序言

この附属書には,回路に電力を供給するための電池として使用する一つ又は複数のセルを含む防爆構造

“d”

の耐圧防爆構造の容器によって保護する電気機器についての要件が含まれる。

使用する電気化学的セルの形式にかかわりなく,可燃性電解ガス(通常は水素及び酸素)の混合ガスが,

耐圧防爆構造の容器内で発生することを防止することが,主な目的である。これを考慮した場合,通常の

使用時に(自然換気又は圧力バルブによって)電解ガスを放出しやすいセル及び電池は,耐圧防爆構造の

容器内で使用してはならない。

E.2

許容する電気化学的システム

セルの IEC 規格に規定する

表 E.1 及び表 E.2 に規定するセルだけを,使用する。

表 E.1−許容する一次セル

IEC 60086-1

形式

陽極

電解液

陰極

公称電圧

V

最大開路電圧

V

二酸化マンガン

塩化アンモニウム

塩化亜鉛

亜鉛 1.5

1.73

A

酸素

塩化アンモニウム

塩化亜鉛

亜鉛 1.4

1.55

C

二酸化マンガン

有機電解液

リチウム 3.0

3.7

E

塩化チオニル

(SOCl

22

)

非水成無機

リチウム 3.6

3.9

L

二酸化マンガン

水酸化アルカリ金属

亜鉛 1.5

1.65

S

酸化銀

(Ag

2

O)

水酸化アルカリ金属

亜鉛 1.55

1.63

T

酸化銀

(AgO

,Ag

2

O)

水酸化アルカリ金属

亜鉛 1.55

1.87

a

) 

亜鉛酸

無水成有機塩

リチウム 3.0

3.0

a

) 

水銀

水酸化アルカリ金属

亜鉛

(データ待ち)

(データ待ち)

注記  亜鉛/二酸化マンガンセルは IEC 60086-1 に表示されているが,形式文字で分類されていない。 

a

)

セルの IEC 規格にある場合だけ使用してよい。


50

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

表 E.2−許容する二次セル

関連する IEC 規格の

形式

形式

電解液

公称電圧

V

最大開路電圧

V

形式 K

IEC 61951-1

IEC 60623

IEC 60622

ニッケル・ 
カドミウム

水酸化カリウム

(SGI.3)

1.2 1.55

a

) 

リチウム

無水成有機塩

(データ待ち)

(データ待ち)

IEC 61951-2 

ニッケル水素

水酸化カリウム 1.2

1.5

a

)

セルの IEC 規格にある場合だけ使用してよい。

E.3

耐圧防爆構造の容器内のセル(又は電池)の一般要件

E.3.1

一部の形式のセルには,次の使用制限を適用する。

−  換気形又は開放形二次セルは,耐圧防爆構造の容器内で電池を形成するために使用してはならない。

−  シール形制御弁付セルは,耐圧防爆構造の容器内で使用してよい。ただし,放電目的のためだけであ

る。

−  E.5 の要件を条件として,ガス封止形二次セルは耐圧防爆構造の容器内で再充電してもよい。

E.3.2

電池を内蔵する耐圧防爆構造の容器には,次の警告ラベルを張り付ける。

警告−爆発性ガス雰囲気が存在するときは開いてはならない。”

電池及び関連する接続回路が JIS C 60079-11 に適合し,かつ,電池が使用中に再充電されない場合(JIS 

C 60079-11

の 7.4 参照)

,警告ラベルの張付けは,適用しない。

E.3.3

電池及び関連安全措置は,確実に取り付ける(例えば,専用のクリップ又はブラケットで適切な場

所に保持する。

E.3.4

関連する防爆構造の要件への適合性を損なうような相対運動が,電池及び一つ又は複数の関連する

安全装置間に生じてはならない。

注記  JIS C 60079-0 の 23.4.3 に規定する機械的試験の前後に,E.3.3 及び E.3.4 への適合性を確認する。

E.4

安全装置の配置

E.4.1

過熱温度及びセル損傷の防止

E.4.1.1

短絡放電条件において,電池は,次の条件の両方を満たすか,又は E.4.1.2 に規定するように安

全装置を取り付ける。

−  セル又は電池の外部表面温度は,容器内の局部的な周囲温度を考慮して,セル又は電池の製造業者が

指定する連続運転温度か,又は 80  ℃のいずれか低い方を超えてはならない。

−  最大放電電流は,セル又は電池の製造業者が指定する電流を超えてはならない。

E.4.1.2

E.4.1.1

の二つの条件が満たされない場合,安全装置が JIS C 60079-11 に規定する確実なコンポー

ネントに関する要件に適合し,また,無理なく作動できるようにセル又は電池端子にできるだけ近いとこ

ろに設置するか,又は次のいずれかが必要である。

−  電流を,電池製造業者が指定する最大連続戻し電流に制限する抵抗器,又は限流器

−  溶断特性が,電池製造業者の指定する最大戻し電流及び許容帰還が超過することを防止するように選

択した JIS C 6575 に適合するヒューズ。ヒューズが交換可能なタイプである場合,使用するヒューズ

のタイプを記載したラベルを,ヒューズホルダの近くに張り付けなければならない。


51

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

E.4.2

セル極性の反転又は同一電池内の別のセルによる逆充電の防止

E.4.2.1

次の電池を用いる場合

− 1.5

Ah

以下の容量(1 時間の放電率で)

,及び

−  容器の空間体積の 1 %未満の体積

極性反転による電解ガスの放出又は同一電池内の他のセルによるセルの逆充電を防止するための追加的

な保護は必要ない。

注記  これらの緩和事項は,セルからの電解ガスの放出を認めるものではない。

E.4.2.2

上記の値を超える容量及び/又は体積をもつ電池を用いる場合,セルの極性反転又は電池内の別

のセルによるセルの逆充電を防止するための装置を組み込まなければならない。

これがどのように達成できるかの例を,次に示す。

−  一つ又は複数のセルの電圧を監視し,電圧がセルの製造業者が指定する最小電圧以下まで低下する場

合は,電源を遮断する。

注記 1  このような保護は,しばしば,セルが“過放電”状態になることを防止するために用いる。

直列で接続した余りにも多くのセルを監視する場合は,それぞれのセルの電圧及び保護回路

における許容誤差によって,保護が十分に機能しない場合がある。一般に,6 個を超える(直

列の)セルは,一つの保護ユニットでは監視しないことが望ましい。

−  分岐ダイオードを用いて,各セルの逆極性電圧を制限するように接続する。例えば,直列に接続した

3

個のセルの電池に対する保護配列を,

図 E.1 に示す。

図 E.1−直列の 個のセルに対するダイオード配列の取付け

この保護配列が有効であるためには,セルの逆充電を防止するために用いる各ダイオードの順電圧降下

は,そのセルの安全な逆充電電圧を超えてはならない。

注記 2  シリコンダイオードは,この要件を満たす適切なものであるとみなす。

E.4.3

容器内の他の電圧源による電池の不注意な充電の防止

同一の容器内に別の電圧源(他の電池を含む。

)がある場合,電池及びその関連の回路は,特に意図(設

計)した回路以外からの充電に対し保護しなければならない。例えば,

−  汚染を引き起こす可能性のある最高電圧に対しては,JIS C 60079-7 

表 に規定する空間距離及び沿

面距離を用いて,容器内の他のすべての電圧源から,電池及び関連の回路を切り離す。又は

−  容器内の電圧源を通電することができる接地金属バリア/スクリーンによって,又は,故障電流が存

在しそうな期間(例えば,ヒューズ,地絡保護など取り付けられた保護回路を考慮して)電圧源の最

大故障電流源を通電することができる接地金属バリア/スクリーンによって,若しくは,例えば,ヒ

ューズ,地絡保護など取り付けられた保護回路を考慮することによって,電池及び関連回路を容器内

の他のすべての電圧源から切り離す。又は

−  JIS C 60079-7 

表 に規定する空間距離及び沿面距離を用いて,電池だけを他の電圧源から切り離し,


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C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

両ダイオードを短絡させる単一故障のリスクを低減するために次の

図 E.2 に示すように,遮断ダイオ

ードを配列する。

図 E.2E.4.3(例 3)を満たすためのブロッキングダイオードの取付け

E.4.3

の例における要件は,電圧基準点を設けるための電池又は E.5 による二次電池を再充電するように

意図した電源に接続される回路には適用しない。

E.5

耐圧防爆構造の容器内の二次セルの再充電

E.5.1

耐圧防爆構造の容器内では,

表 E.2 に示す形式  K”  のガス封止形ニッケル−カドミウムセルだけ

を再充電する。ニッケル水素−金属セルは,セルの IEC 規格がある場合にだけ,再充電してよい。

E.5.2

耐圧防爆構造の容器内でセル又は電池を充電しなければならない場合,充電条件は製造業者が文書

に明記しなければならず,また,これらの条件を満たすことを確実にするために,安全装置を取り付けな

ければならない。

E.5.3

充電装置は,逆充電を防止するものでなければならない。

E.5.4

次の電池を用いる場合,

− 1.5

Ah

以下の容量,及び

−  容器の空間の 1 %未満の体積

再充電電流による電解ガスの放出を防止するための追加的な安全装置を,

電池に取り付ける必要はない。

注記 1  これらの緩和事項は,セルからの電解ガスの放出を認めるものではない。

注記 2  例えば,プログラム可能な電子回路のメモリに記憶させておくために耐圧防爆構造の容器内

で使用する,通常“ボタン式セル”として知られる形式のセルのような安全装置を取り付け

ていないセル(又は電池)の使用は制限している。

E.5.5

上記の値を超える容量及び/又は体積をもつ電池を用いる場合は,電池内のセルの電圧がセルの製

造業者が指定する最大電圧を超える場合には,充電電流を遮断し電解ガスの発生及び(起こり得る)放出

を防止するための安全装置を電池が装備している場合にだけ,

耐圧防爆構造の容器内で再充電してもよい。

E.6

保護ダイオードの定格及び保護装置の信頼性

E.6.1

E.4.2

に適合するために取り付ける保護ダイオードの電圧定格は,電池の最大開路電圧値以上でな

ければならない。

E.6.2

E.4.3

例 3)に適合するために取り付ける直列遮断ダイオードの電圧定格は,耐圧防爆構造の容器

内の最大ピーク電圧値以上でなければならない。

E.6.3

保護ダイオードの電流定格は,E.4.1 の装置によって制限する最大放電電流値以上でなければなら

ない。

E.6.4

この規格によって要求する安全装置は,制御システムの安全関連部品を形成する。制御システムの

安全度が,この規格が要求する安全レベルに一致することを評価することは,製造業者の責任である。

注記  JIS C 0508 の安全度のレベル (SIL) 1 の要件に適合する安全関連部品は,上記を満足するもの

とみなす。


53

C 60079-1

:2008 (IEC 60079-1:2003)

参考文献

JIS C 0508

(すべての部)  電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全

注記  対 応 国 際 規 格 : IEC 61508 (all parts) , Functional safety of electrical/electronic/programmable

electronic safety-related systems (IDT)

JIS Z 8202-0 

: 2000

  量及び単位−第 0 部:一般原則

注記  対応国際規格:ISO 31-0 : 1992,Quantities and units−Part 0 : General principles (IDT)

JIS Z 8401

  数値の丸め方