>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

C 60068-3-6:2008 (IEC 60068-3-6:2001)

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

2

4  性能の測定

3

4.1  試験室の環境

3

4.2  温度測定システム

3

4.3  湿度測定システム

3

4.4  センサの設置

4

5  湿度性能の測定

4

5.1  温度

4

5.2  標準湿度測定順序

4

7  評価基準

5

8  性能評価報告書に記載する事項

6

 


 
C 60068-3-6:2008 (IEC 60068-3-6:2001)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本電子部品信頼性センター (RCJ)

及び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS C 60068-3 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

60068-3-1

環境試験方法−電気・電子−低温試験及び高温試験を理解するための必す(須)情

JIS

C

60068-3-2

環境試験方法−電気・電子−第 3-2 部:温度/減圧複合試験を理解するための必す

(須)情報

JIS

C

60068-3-3

環境試験方法−電気・電子−機器の耐震試験方法の指針

JIS

C

60068-3-4

環境試験方法−電気・電子−第 3-4 部:高温高湿試験の指針

JIS

C

60068-3-5

環境試験方法−電気・電子−第 3-5 部:温度試験槽の性能確認の指針

JIS

C

60068-3-6

環境試験方法−電気・電子−第 3-6 部:支援文書及び指針−温湿度試験槽の性能確認

の指針

JIS

C

60068-3-7  環境試験方法−電気・電子−第 3-7 部:支援文書及び指針−負荷がある場合の低温

試験(試験 A)及び高温試験(試験 B)の試験槽の温度測定のための指針

JIS

C

60068-3-8

環境試験方法−電気・電子−第 3-8 部:振動試験方法の選択の指針


   

日本工業規格

JIS

 C

60068-3-6

:2008

(IEC 60068-3-6

:2001

)

環境試験方法−電気・電子−

第 3-6 部:支援文書及び指針−

温湿度試験槽の性能確認の指針

Environmental testing Part 3-6 : Supporting documentation and guidance

Confirmation of the performance of temperature/humidity chambers

序文

この規格は,2001 年に第 1 版として発行された IEC 60068-3-6 を基に,技術的内容及び対応国際規格の

構成を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

JIS C 60068 の規格群は,環境試験方法及び試験の厳しさに関する基本的情報を規定している。

“環境条件”又は“環境試験”という表現には,部品又は機器がさらされるであろう自然界及び人工的

環境が含まれ,実際にさらされる可能性のある,使用,輸送及び保管条件の下での性能の評価ができるよ

うになっている。

“環境条件”又は“環境試験”のために用いる温湿度試験槽についての記述は,どの規格にもないが,

温度及び/又は湿度を保持して測定する方法は,試験結果に大きな影響を与える。温湿度試験槽の物理的

特性もまた,試験結果に影響する。

1

適用範囲

この規格は,温湿度試験槽が無負荷状態において,JIS C 60068-2(規格群)に規定する耐候性試験の要

求事項に,適合しているかどうかを確認する統一的な再現性のある方法について規定する。

この規格は,常用する試験槽の性能確認を行う使用者を対象とする。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60068-3-6 : 2001,Environmental testing−Part 3-6 : Supporting documentation and guidance−

Confirmation of the performance of temperature/humidity chambers (IDT)

なお,対応の程度を表す記号 (IDT) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを示

す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1602  熱電対

注記  対応国際規格:IEC 60584-1, Thermocouples−Part 1 : Reference tables (MOD)



C 60068-3-6:2008 (IEC 60068-3-6:2001)

   

JIS C 1604  測温抵抗体

注記  対応国際規格:IEC 60751, Industrial platinum resistance thermometer sensors (MOD)

JIS C 60068-2(規格群)  環境試験方法−電気・電子−第 2 部:試験

注記  対応国際規格:IEC 60068-2, Environmental testing−Part 2 : Tests

JIS C 60068-3-4  環境試験方法−電気・電子−第 3-4 部:高温高湿試験の指針

注記  対応国際規格:IEC 60068-3-4, Environmental testing−Part 3-4 : Supporting documentation and

guidance−Damp heat tests (IDT)

JIS C 60068-3-5  環境試験方法−電気・電子−第 3-5 部:温度試験槽の性能確認の指針

注記  対応国際規格:IEC 60068-3-5, Environmental testing−Part 3-5 : Supporting documentation and

guidance−Confirmation of the performance of temperature chambers (IDT)

ISO 10012,Measurement management systems−Requirements for measurement processes and measuring

equipment

ISO 4677-1,Atmospheres for conditioning and testing−Determination of relative humidity−Part 1 : Aspirated

psychrometer method

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。温度試験に関する定義については,JIS C 60068-3-5

による。

注記  他に規定がない限り,“湿度”とは,相対湿度(%RH)を意味する。

3.1

温湿度試験槽(temperature/humidity chamber

JIS C 60068-2(規格群)に規定する温湿度条件を達成できる槽又は空間。

3.2

湿度の生成(generation of humidity

JIS C 60068-3-4 の 3.(加湿及び制御手順)参照。

3.3

絶対湿度(absolute humidity

湿潤空気中の単位体積内の実際の水蒸気質量。

注記  代表的単位:g/m

3

3.4

露点,t

d

dew point, t

d

空気中の水蒸気の分圧が,水面又は氷上の飽和水蒸気圧に等しい状態になる温度。

3.5

飽和水蒸気圧(saturation vapour pressure

一定の温度下において,与えられた体積の空気が水分をもつとき,それ以上の水分をもつことができな

い状態(飽和状態)のときの圧力。

3.6

水蒸気分圧(partial vapour pressure

一定の温度下において,与えられた体積の空気中の水蒸気が占める圧力。


3

C 60068-3-6:2008 (IEC 60068-3-6:2001)

3.7

相対湿度(%RH)[relative humidity(%RH)]

一定の温度下において,

与えられた体積の空気の飽和水蒸気圧で現実の水蒸気分圧を除した値。

表示は,

パーセンテージで表す。

注記  空気中の水分量を表す最もよく使われる表現は,相対湿度である。

3.8

温湿度の安定状態(temperature/humidity stabilization

有効空間内のすべての点が規定の許容範囲の中で設定温湿度に到達し,かつ,維持している状態にある,

温湿度試験槽内における温湿度の状態。

3.9

到達湿度(achieved humidity

安定状態後の有効空間内の任意の点における湿度。

3.10

温湿度範囲図(climatogram

温度と湿度とを組み合わせた範囲を表示した図。

注記  図 参照

3.11

相対湿度変動(relative humidity fluctuation

温度センサで検知した最大温度変動値を基に計算した湿度の変動値。

3.12

相対湿度こう配(relative humidity gradient

有効空間内の温度変動によって生じた湿度の変化こう配。

注記  空気中の絶対湿度は,有効空間内においてはすべて同じであるとする。

4

性能の測定

温湿度試験槽の評価を実施するときには,湿度測定システムは試験槽の制御に使用するシステムとは独

立していることが望ましい。

4.1

試験室の環境

JIS C 60068-3-5 による。

4.2

温度測定システム

測定システム出力の計測値の許容差は,システムの校正によって決定し,ISO 10012 に規定するトレー

サビリティが保たれていることが望ましい。

4.3

湿度測定システム

測定システムは,試験条件において校正し,国際規格(ISO 10012)に規定するトレーサビリティが保た

れていることが望ましい。さらに,測定全体の許容差は,測定における許容差の表現のガイド(ISO/IEC 

Guide 98)に基づいていることが望ましい。次に,湿度測定システムの幾つかの例を示すが,これらだけ

に限定されているわけではない。

4.3.1

乾湿球法

乾湿球法(ISO 4677-1 参照)は,湿潤布からの水分蒸発による冷却効果を用いるものである。湿潤布の

温度は,他のセンサで空気温度を検知するのと同時に測定する。



C 60068-3-6:2008 (IEC 60068-3-6:2001)

   

4.3.2

露点法

露点法は,鏡の表面を水分の凝結が生じる時点まで冷却するものである。その温度は,露点を示す。

4.3.3

塩化リチウムセンサ

塩化リチウムセンサ法は,絶対湿度値(露点)を示す。

4.3.4

静電容量形センサ

ある物質の,吸着する水分によって静電容量変化する特性を利用したもので,相対湿度を直接測定する

場合に用いる。

4.4

センサの設置

4.4.1

温度センサ

通常,センサは,JIS C 1604 に規定する測温抵抗体又は JIS C 1602 に規定する熱電対によることが望ま

しい。センサの空気中での 50 %応答時間は,10 秒∼40 秒の間にあることが望ましい。すべてのシステム

の応答時間は,40 秒以下であることが望ましい。

−200  ℃∼+200  ℃の温度範囲では,温度センサの測定の許容差は,JIS C 1604 のクラス A によること

が望ましい。

4.4.2

湿度センサ

単一の湿度センサを有効空間の中心に設置することが望ましい。相対湿度は,温度差を得るために設置

した温度検知センサのそれぞれの位置で計算する。すなわち,絶対湿度は,有効空間のすべてにおいて同

じであると仮定している。

モニタリングのために,データは少なくとも毎分ごとに記録することが望ましい。試験槽のモニタリン

グセンサからのデータ記録に使う装置は,試験槽の制御システムとは独立していることが望ましい。セン

サによる測定の許容差は,±3 %RH が望ましい。

注記  対応国際規格には“uncertainty”とあるが,不確かさの表記に必要な拡張係数が示されていない

ので,ここでは許容差とした。

5

湿度性能の測定

5.1

温度

試験槽を温度試験で使用する場合には,湿度性能の測定の前に JIS C 60068-3-5  によって,試験空間の

温度プロファイルの測定を必要とする。

5.2

標準湿度測定順序

表 に示す試験順序を,温湿度試験槽の運転範囲を確認するのに必要なデータを得るために推奨する。

設定温度/湿度条件における連続試験が要求されるような試験槽には,単一の値を評価すればよい。試験

場所の条件は,JIS C 60068-3-5 の 4.1 によることが望ましい。

注記  対応国際規格では,標準湿度測定順序が箇条 として規定されているが,細分箇条 5.1 温度と

対で用いる規定であるため,箇条 を細分箇条 5.2 に変更した。


5

C 60068-3-6:2008 (IEC 60068-3-6:2001)

表 1−試験順序の例

順序

温度

湿度

%RH

注記

1 23

50  開始

2 23

U

2

t

d2

(最小値)

3

t

3

(最小値)

U

3

t

d3

(最小値)

4

t

4

(最小値)

U

4

(最大値)

5

t

5

(最大値)

U

5

(最小値)

6

t

6

(最大値)

U

6

t

d6

(最大値)

7

t

7

(最大値) 50

8 23

50  終了

表 の試験順序で得られるデータから,温湿度範囲図を描いてもよい。その例を,図 に示す。

図 1−温湿度範囲図の例

7

評価基準

すべての結果が,関連する JIS C 60068-2(規格群)の規定範囲内にあることをもって,温湿度試験槽の

性能は確認できる。



C 60068-3-6:2008 (IEC 60068-3-6:2001)

   

8

性能評価報告書に記載する事項

−  試験場所の大気条件

−  試験槽及びその有効空間の寸法及び体積

−  JIS C 60068-3-5 の 5.の各温度段階の温度変動,空間温度偏差及び温度こう配

−  湿度変動及び湿度こう配

−  温度上昇・下降のときの温度変化率。必要な場合には,湿度変化率

−  温度極値

−  設定値の偏差(例えば,オーバーシュートなど)

−  測定の許容差の評価結果

−  データ収集システムの詳細