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  (IEC 60068-3-3 : 1991)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本電子部品信頼性センター (RCJ)

及び財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日本工業規格である。

JIS C 0055

には,次に示す附属書がある。

附属書 A  試験選択のフローチャート


  (IEC 60068-3-3 : 1991)

(2) 

目次

ページ

序文

1

適用範囲

1

引用規格

1

第 1 章  一般

1.

  目的

2

2.

  一般的考察

2

3.

  定義

2

4.

  耐震性能に関する考察

5

5.

  試験手順

5

第 2 章  一般耐震試験クラス

6.

  試験条件

6

7.

  標準振幅試験方法

7

8.

  計算振幅試験方法

7

9.

  試験パラメータ

9

10.

  試験手順

10

第 3 章  特別耐震試験クラス

11.

  試験条件

11

12.

  試験波形の選択

11

13.

  試験波形

12

14.

  試験条件

14

15.

  単軸及び多軸試験

17

附属書 A  試験選択のフローチャート

27


日本工業規格

JIS

 C

0055

: 2000

 (IEC 60068-3-3

: 1991

)

環境試験方法−電気・電子−

機器の耐震試験方法の指針

Environmental testing

Part 3 : Guidance Seismic test method for equipments

序文  この規格は,1991 年に第 1 版として発行された IEC 60068-3-3, Environmental testing−Part 3 :

Guidance Seismic test method for equipments

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作

成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。IEC 規格番号は,1997

年 1 月 1 日から実施の IEC 規格番号体系によるものであり,これより前に発行された規格についても,規

格番号に 60000 を加えた番号に切り替えた。これは番号だけの切替えであり,内容は同一である。

適用範囲  この規格で引用する三つの試験方法のそれぞれに指針が含まれているが,それは各試験方法に

固有のものである。この規格の指針は,適切な試験方法を選択して,耐震試験に適用することを目的とし

たものである。

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。

これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS C 0010

  環境試験方法−電気・電子−通則

備考  IEC 60068-1 : 1988 (Environmental testing−Part 1 : General and guidance) (Amendment 1)  が,こ

の規格と一致している。

JIS C 0040

  環境試験方法−電気・電子−正弦波振動試験方法

備考  IEC 60068-2-6 : 1995 [Environmental testing−Part 2 : Tests−Test Fc : Vibration (sinusoidal)]  が,

この規格と一致している。

JIS C 0047

  環境試験方法−電気・電子−動的試験での供試品の取付方法及び指針

備考  IEC 60068-2-47 : 1982 [Environmental testing − Part 2 : Tests − Mounting of components,

equipment and other articles for dynamic tests including shock (Ea), bump (Eb), vibration (Fc

and Fd) and steady-state acceleration (Ga) and guidance]

が,この規格と一致している。

IEC 60068-2-57

  Environmental testing−Part 2-57 : Tests−Test Ff : Vibration−Time-history method

IEC 60068-2-59

  Environmental testing−Part 2-59 : Tests methods−Test Fe : Vibration−Sine-beat method

ISO 2041

  Vibration and shock Vocabulary


2

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

第 1 章  一般

1. 

目的  この指針は,主として電気・電子機器に適用するが,他の機器及び部品に拡張して適用するこ

とができる。

解析又は試験と解析との組合せによって機器の性能を検証してもよいが,それはこの指針の範囲外であ

り,この指針は,動的試験によるデータに基づいた検証だけに制限する。

この指針では,振動台上で試験することができる原寸大の機器の耐震試験だけを扱う。機器の耐震試験

は,地震による応力及び変位にさらされた機器が,地震中及び/又は地震後に,要求された機能を果たす

能力を実証することを意図したものである。

この指針の目的は,製品規格に性能保証の実施を主目的とした耐震試験が規定された場合に,耐震試験

に対する機器の性能を実証するために適用することができる試験方法の範囲を示すことである。

備考  いわゆる“破壊試験”による確認は,一般的に耐震試験に適用できる指針を与えるこの指針の

範囲外であり,また,特に,JIS C 00 シリーズの試験方法の範囲外であると考えられる。

この指針に示した基準に従って試験方法を選択することができる。試験方法自体は,厳密に,JIS C 0040,

IEC 60068-2-57

及び IEC 60068-2-59 の試験方法に基づいている。

この指針は,機器の性能を製造者が実証し,又は使用者が評価し,検証するために使用することを意図

したものである。

2. 

一般的考察  一般耐震試験クラス及び特別耐震試験クラスの二つの耐震試験クラスが確立している。

これらのどの耐震試験クラスも,他の耐震試験クラスより要求が強いと考えることはできない。二つの耐

震試験クラスの違いは,地震環境の特性を規定する場合の利用可能性及び/又はそれを規定する場合の正

確さにある。原子力発電所の安全関連機器のように,特定の地震環境に対する高い信頼性・安全性が要求

される場合,正確なデータを使用する必要があり,したがって,一般耐震試験クラスではなく,特別耐震

試験クラスを適用する。試験クラス(一般耐震試験クラス又は特別耐震試験クラス)の選択に関するフロ

ーチャート及びこの指針で説明する選択を含む四つのフローチャート  (A1.A4.)  を,

附属書 に示す。

この指針を有効に活用するために,これらのフローチャートを十分に検討することを強く推奨する。

2.1 

一般耐震試験クラス  一般耐震試験クラスは,地理的な場所及び支持構造物又は建物の特性を考慮

した特定の調査の結果によらない地震動を対象とする機器を範囲とする。

この耐震試験クラスでは,一般に,地表のピーク加速度の値によって,地震動を特徴づける。この加速

度は,考慮している地域に関係する地震のデータから求める。

機器を地表に取り付けない場合,建物及び/又は支持構造物の伝達率を考慮に入れるべきである。

2.2 

特別耐震試験クラス  特別耐震試験クラスは,地理的な場所及び支持構造物又は建物の特性を考慮

した特定の調査の結果による地震動を対象とする機器を範囲とする。

この耐震試験クラスの機器では,応答スペクトル又は時刻歴によって地震動を規定する。

3. 

定義  この規格で使用する用語は,ISO 2041,  JIS C 0010,  JIS C 0040,  IEC 60068-2-57 及び IEC 

60068-2-59

に,一般的に規定されている。ここでは,読者に便利なように,これらの規定の定義,その出

典及びそれらの出典との違いを示す。

この規格の目的のために必要な新たな用語及び定義も次に示す。

3.1 

アッセンブリ (assembly)   共通の取付構造物又は支持構造物を共有する複数の装置。


3

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

3.2

3dB

帯域幅  (bandpass at 3dB)    共振曲線の最大値の

2

/

2

を超える座標値をもつ振動数幅(

付図 1

参照)

3.3 

基本応答スペクトル  (basic response spectrum)    建物,床の階数,減衰比などによって規定し,特

定の地表運動から求めた無修正の応答スペクトル(

付図 参照)。

備考  床の基本応答スペクトルは,一般に,狭帯域となる。

3.4 

広帯域応答スペクトル (broad-band response spectrum)   同時に扱わなければならない互いに影響

する多くの振動数が存在することを示す運動を記述する応答スペクトル(

付図 2c 参照)。

備考  通常,帯域幅は 1 オクターブより広い。

3.5 

臨界振動数 (critical frequency) JIS C 0040 の定義と技術的に同じ]  振動によって供試品の機能

不良及び/又は性能劣化が現れる振動数,及び/又は機械共振及び/又は例えばチャタリングなどのその

他の応答の影響が起きる振動数。

3.6 

折れ点振動数 (crossover frequency) ISO 2041 の定義と技術的に同じ]  振動の特性が一つの関係

から次の関係に変化する振動数。

備考  例えば,折れ点振動数は,振動振幅が,振動数対一定変位から振動数対一定加速度に変化する

振動数の場合がある。

3.7 

減衰 (damping) ISO 2041 の定義と同一ではない]  系内部の種々のエネルギー損失のメカニズム

に起因する一般的用語。減衰は,実際には,構造系,振動モード,ひずみ,外力,速度,材料,接合部の

滑りなどのような多くのパラメータに影響される。

3.7.1 

臨界減衰 (critical damping)   変位した系が振動することなく始めの位置に戻ることができる最

小の粘性減衰。

3.7.2 

減衰比 (damping ratio)   粘性減衰系における臨界減衰に対する実際の減衰の比。

3.8 

方向係数 (direction factor)   地震による地表の水平加速度と鉛直加速度との間に通常存在する大き

さの違いを表す係数。

3.9 

床加速度 (floor acceleration)   ある地震の地表の運動による特定の建物の床(又は機器取付構造物)

の加速度。

備考  実際には,床加速度は,水平成分と鉛直成分とに分解されることがある。

3.10 

幾何学係数 (geometric factor)   多軸同時の入力振動を受ける機器の異なる軸間の影響を考慮した

単軸試験に要求される係数。

3.11

g

n

”  地球の重力による標準加速度,重力による加速度は高度及び緯度によって変化する。

備考1.  この規格の目的から,g

n

の値は,10m/s

2

に丸める。

2.

我が国は、SI 単位系を採用しており,計量法ではこの単位は用いていないが,ここでは翻訳

してそのまま記載した。

3.12 

地表加速度 (ground acceleration)   ある地震動による地表の加速度。

備考  実際には,地表加速度は,水平成分と鉛直成分とに分解されることがある。

3.13

  3dB

振動数 (lateral frequencies)   3dB 帯域幅の両端の振動数(付図 参照)。

3.14 

機能不良 (malfunction)   要求された機能を開始又は維持する能力の欠如,又は安全に反する結果

を及ぼす期待しない余分の動作の開始。

備考  機能不良は,製品規格に規定される。


4

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

3.15 

狭帯域応答スペクトル (narrow-band response spectrum)   単一振動数励振が卓越している応答ス

ペクトル(

付図 2a 参照)。

備考1.  帯域幅は,通常,

3

1

オクターブ以下。

2.

広く離れた,はっきり規定できる幾つかの振動数が存在する場合,それらの各応答を狭帯域

応答スペクトルとして,別々に扱っても問題がないことを証明できるなら,そのようにして

もよい。

3.16 

固有振動数 (natural frequency)   構造物自身の物理特性(質量,剛性及び減衰)だけに起因する自

由振動の振動数。

3.17 

全体共振 (overall resonance)   構造物全体が励振運動を増幅する共振振動数。

備考 1Hz∼35Hz の振動数範囲では,一般に,全体共振は振動の 1 次モードに相当する。全体共振振

動数が要求応答スペクトルの強部(3.27 参照)に入っている場合,全体共振振動数を考慮する

ことが重要である。

3.18 

休止 (pause)  試験波と次の試験波(試験波は,例えば,サインビート)との間。

備考  機器の応答運動が重なることのないように,休止時間を設定すべきである。

3.19 

推奨試験軸  (preferred testing axes)    機器の最も弱い軸を含む直交する 3 軸。

3.20 

要求応答スペクトル  (required response spectrum)    使用者が特定した応答スペクトル(付図 1,付

図 及び付図 参照)。

3.21 

共振振動数 (resonance frequency)   強制振動の場合,加振振動数を変化させたとき,系の応答が最

大となる振動数。

備考1.  共振振動数の値は,測定する物理量の影響を受ける。同じモードの場合,変位,速度及び加

速度の共振振動数の値は,順に高くなる。これらの共振振動数の値の違いは,通常の減衰比

の場合は小さい。

2.

耐震試験では,応答伝達率が 2 を超える場合,共振振動数は重要であると仮定することが多

い。

3.22 

応答スペクトル (response spectrum) ISO 2041 の定義とは異なる]  規定の入力運動に対する,

特定の減衰比の一連の 1 自由度系の最大応答(

付図 1,付図 及び付図 参照)。

3.23 S1

地震 (S1-earthquake)   機器の使用寿命中に発生すると予測される地震。安全関連機器は,機能

不良なしに連続作動するように設計しなければならない。

備考  この S1 地震は,原子力分野での設計用最強地震 S1 とは異なることに注意する必要がある。

3.24 S2

地震 (S2-earthquake)   地表に最大振動を発生させる地震。一定の構造物,システム及び構成品

は,機能を残存するように設計しなければならない。これらの構造物,システム及び構成品は,正しい機

能,堅ろう性及びシステム全体の安全性を保証するものでなければならない。

備考  この S2 地震は,原子力分野での設計用限界地震 S2 とは異なることに注意する必要がある。

3.25 

サインビート (sine beat)   低振動数の正弦波で変調された単一振動数の連続正弦波。一つのサイン

ビートの時間は,変調振動数の半周期に等しい(

付図 参照)。

備考  この規格では,サインビートは,単一振動数と考える。

3.26 

時刻歴の強部  (strong part of time history)    瞬時値が最大値の 25%に達した時点から最後に 25%に

落ちた時点までの時刻歴の部分(

付図 参照)。

3.27 

応答スペクトルの強部  (strong part of the response spectrum)    要求応答スペクトルの 3dB 帯域幅よ

り高いスペクトルの部分(

付図 参照)。


5

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

3.28 

増幅係数 (superelevation factor)   建物及び構造物の伝達率に起因する地表の加速度に対する変化

を考慮した係数。

3.29 

合成時刻歴 (synthesized time history)   応答スペクトルが要求応答スペクトルを包絡するように,

人工的に作った時刻歴。

3.30 

試験レベル (test level)   試験波中の最大ピーク値。

備考  耐震試験では,加速度は,通常使用するパラメータである。

3.31 

試験振動数 (test frequency)   試験中に供試品を加振する振動数。

試験振動数は,次に定義する二つのうちの一つである。

3.31.1 

規定試験振動数  (predetermined test frequency)    製品規格に規定された振動数。

3.31.2 

検査試験振動数  (investigated test frequency)    振動応答検査で決定した振動数。

3.32 

試験応答スペクトル (test response spectrum)   振動台の実際の運動から解析又はスペクトル解析

装置を使用して求めた応答スペクトル(

付図 1,付図 2c 及び付図 2d 参照)。

3.33 

時刻歴 (time history) ISO 2041 の定義とは異なる]  加速度,速度又は変位の時間の関数として

の記録。

3.34 

ゼロ周期加速度 (zero period acceleration)   加速度応答スペクトルの高振動数漸近値(例として付

図 参照)。

備考  ゼロ周期加速度は,例えば時刻歴中の加速度の最大ピーク値を表すので,実用上重要である。

これを,応答スペクトルのピーク加速度と混同してはならない。

4. 

耐震性能に関する考察  製品規格には,4.14.2 及び 4.3 に述べる問題に関する事項を含めるべきであ

る。

4.1 

使用条件  機器を試験するときは,その応力が試験の応力と結合して,機器の動作又は堅ろう性に

影響を与える使用条件(電気的,機械的,熱,圧力など)を,可能な限り,同じにすることが望ましい。

試験でこれらの使用条件を適用しない場合は,その適用除外が正しいことを証明する必要がある。

4.2 

機能不良の規準  使用条件及び機能が決まっているか又は選択した場合,製品規格には,合格規準

及び/又は機能不良の規準を示す。

備考  試験する機器の最終の据付条件又は使用条件が分からず,選択する場合がある。このような場

合,機能不良の規準を正確に決めることができず,したがって,正式な決定ではないと仮定さ

れる。例えば,適切な情報がない場合は,しばしば,電気回路の機能不良の時間を 5ms と仮定

することがある。

4.3 

耐震性能の規準  特定の適用に関して,機器に指定する規準として,次の分類を設定する。

規準 0:耐震試験の結果,試験中又は試験後を問わず,機能不良を起こさなかった機器。

規準 1:耐震試験の結果,試験中に機能不良を起こし,試験後は正常な状態に復帰した機器。

規準 2:耐震試験の結果,試験中に機能不良を起こし,試験完了時に再設定又は調整を必要としたが,

交換又は修理を必要としなかった機器。

5. 

試験手順  一般耐震試験クラスの試験は第   (6.10.)  ,特別耐震試験クラスの試験は第   (11.

15.)  に従って行うべきである。


6

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

5.1 

取付け  機器は,JIS C 0047 に従って取り付ける必要がある。

備考  通常防振装置付で行われる機器の場合の詳細の指針は,JIS C 0040 の A5.に示されている。

機器を取り付ける場合,接続,ケーブル,配管等の影響を考慮する必要がある。さらに,考慮しなくて

もよいことを証明できなければ,通常“使用する”機器の取付構造物を耐震試験に含める必要がある。

試験中の機器の方向及び取付けを特定すべきである。確認を,試験しない条件にまで拡張できる適切な

理由(例えば,重力の影響が機器のふるまいに影響を与えないことが証明される場合など)がなければ,

試験した条件だけが確認されたと考えられる。

5.2 

測定  関連規格 JIS C 0040IEC 60068-2-57 及び IEC 60068-2-59 に従って測定を行う必要がある。

5.2.1 

振動台の振動測定  要求された計測点に正しい振動レベルが与えられていることを保証するため

に,振動台の振動測定を実施するものとする。

永久記録すべき物理量(変位,速度,加速度)

,使用する測定器及び各ピックアップの役割(基準点,計

測点)を特定する必要がある。

5.2.2 

機器の振動測定  振動台の振動測定に加えて,試験中の機器の性能に関する情報を得るために,機

器の振動測定を実施してもよい。後者の測定は振動試験要求事項の一部ではない。

5.2.3 

機器の機能の監視  試験前,試験中及び試験後の機器の性能を評価するために,機器を監視する必

要がある。

製品規格では,永久に記録すべき特性を示す必要がある。

5.3 

振動数範囲  地震では,一般に,卓越振動数は 1Hz∼35Hz の間にある。この振動数範囲は,機器の

臨界振動数の決定及び試験のために十分な範囲である。場合によっては,実際の臨界振動数に基づいて,

1Hz

∼35Hz の振動数範囲を広げても,狭めてもよいが,その場合は,問題がないことを証明する必要があ

る。

第 2 章  一般耐震試験クラス 

第 2 章では,地震環境が未知又はほとんど未知の場合の一般耐震試験クラスを範囲とする機器に対して

推奨する耐震試験方法を述べる。

6.

試験条件

6.1 

試験の種類の選択  地震力に耐える機器の能力を立証するために,幾つかの種類の試験を考えるこ

とができる。それらを

表 に示す。

一般耐震試験クラスでは,次の理由によってサインビート又は正弦波掃引の単軸試験を推奨する。

a) 

サインビート  その形が,一つの共振モードが現れる単純な構造物の床の水平方向の地震波に似てい

る。

b) 

正弦波掃引  床の実際の地震波にあまり似ていないが,実施するのが簡単である。

機器の推奨試験軸の間に密接な結合がある場合,又は幾何学的修正係数の使用が望ましくない場合,多

軸試験(2 軸又は 3 軸)を実施することができるが,通常は推奨しない。多軸試験を実施する場合,地震

波の加速度のピークは,通常,各軸で同位相ではないので,単一振動数の波形(サインビート,正弦波掃

引又は連続正弦波)の使用には注意する必要がある。したがって,時刻歴のような多重振動数波形を使う

ことを推奨する。


7

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

表 1  試験の種類の選択

試験の種類

試験波形

単軸試験

多軸試験

正弦波掃引 
サインビート 
時刻歴

連続正弦波

a

a

b

b

c

c

a

c

a

=推奨

b

=適切

c

=通常は推奨しない

6.2 

試験方法の選択  次に述べる二つの方法がある。

a) 

標準振幅試験  機器の使用条件が未知の場合に適用する(7.参照)。

b) 

計算振幅試験  試験のパラメータを決めるための機器の使用条件が明らかな場合に適用する(8.参照)。

7.

標準振幅試験方法

7.1 

適用  この試験には,しばしば耐震性能確認レベルと呼ばれる三つの試験レベルがあり(表 参照),

機器の使用条件が未知の場合に,この試験を推奨する。機器の使用者は,予定している適用に対して機器

を試験する適切な耐震性能確認レベルを決定する必要がある。

特定の試験レベルでの試験を実施した後で,

他のすべての要求事項を満足していることを立証して,その機器がそのレベルまで又はそのレベルの確認

に合格したことを主張できる。

表 2  試験レベル

床加速度

水平

鉛直

試験レベル*

m/s

2

 m/s

2

I

II

III

6

9

15

3

4.5

7.5

これらのレベルは,1.6Hz の折れ点
振動数を超えた振動数で使用でき

る。この振動数より下 0.8Hz までは
速度振幅を使う。0.8Hz より下では
変位振幅を使う(

付図 7a 参照)

7.2 

試験条件  標準振幅試験方法は,単軸試験に限定する。各軸について順次加振する。試験加速度は,

試験レベル(7.2.1 参照)

,波形係数(9.2.1 参照)及び幾何学係数(9.2.2 参照)から決定する。

7.2.1 

試験レベル(標準振幅試験)  標準振幅試験方法では,床加速度の a

f

は,

表 に示したレベルか

ら直接選択する。

7.2.2 

試験波形  5 サイクルサインビート又は正弦波掃引を推奨する。ただし,正当な理由があれば,他

の波形も許される。選択したレベルに対する加振加速度の最大値は,波形係数(9.2.1 参照)及び幾何学係

数(9.2.2 参照)によって修正する必要がある。

8.

計算振幅試験方法

8.1 

適用  計算振幅試験方法は,標準振幅試験方法(7.参照)の場合よりも正確に試験レベルを見積もる

ための特性及び機器の位置に関する十分な情報が利用可能な場合に,推奨する。


8

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

8.2 

試験条件  この試験方法は,原則として各軸に対して順次加振する単軸試験である。この試験方法

は,例えば,各軸間の相互作用が小さい場合,又は幾何学係数を採用することによって相互作用を考慮で

きる場合に適切である。

8.2.1 

試験レベル  試験の厳しさは,次のパラメータの値によって決定し,パラメータの値は,機器の製

品仕様に定めるべきである。

a)

試験波形(8.2.2 参照)

b)

機器の減衰(8.2.3 参照)

c)

増幅係数(8.2.5 参照)

d)

方向係数(8.2.6 参照)

e)

試験時間(9.1 参照)

f)

試験波形の振幅(9.2 参照)

8.2.2 

試験波形の選択  機器の減衰が 5%(付図 参照)から大きく異なる場合には,選択した試験波形

は,波形係数を用いたとしても,機器の応答に著しい影響を与える。

8.2.3 

減衰比  機器の減衰比が 2%∼10%の場合は,5%の減衰比を推奨する。減衰比がこの範囲以外の場

合には,適用する波形係数を決定するために,機器の実際の振動状態を代表する値を使用することを推奨

する。詳細は,9.2.1 及び

付図 に示す。

8.2.4 

地表加速度  a

g

  地表加速度 a

g

は,機器が据え付けられる現地の地震条件に依存する。それが既知

の場合は,地表加速度を製品規格に規定する必要がある。未知の場合は,

表 の推奨値から選択すべきで

ある。

表 3  地表加速度レベル

地表加速度基準

地震の説明

a

g

m/s

2

AG2

軽から中程度の地震 2

AG3

中から強程度の地震 3

AG5

強から激程度の地震 5

備考  付図 7b では,速度振幅一定となる 1.6Hz 及び

変位振幅一定となる 0.8Hz の折点振動数があ

る。

8.2.5 

増幅係数  K  増幅係数 を用いて,建物及び構造物の振動の状態による地表加速度の増幅を考慮

する。

推奨値を

表 に示すが,現地の条件が既知の場合は,別の値を製品規格に規定してもよい。

表 4  推奨増幅係数 K

係数 K

適用

1.0

1.5

2.0

3.0

強固な基礎又は高い剛性の構造物への取付け 
強固に結合した状態での建物への取付け

建物に強固に結合した頑丈な構造物への取付
け 
建物に結合した低い剛性の構造物への取付け

8.2.6 

方向係数  D  水平軸方向の地震動は,通常,鉛直軸方向のそれより大きい。機器の取付け姿勢が

規定されている場合は,X 及び Y の水平推奨試験軸では試験レベルの 100%で,鉛直の Z 軸では,50%で

試験すべきである。

取付け姿勢を規定していない供試品では,製品規格に規定がなければ,三つの推奨試験軸について,試


9

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

験レベルの 100%で試験する必要がある。

方向係数を

表 に示す。

表 5  方向係数 D

振動軸

係数 D

制限

水平 D

x

水平 D

Y

鉛直 D

z

鉛直 D

z

D

x

=1

D

Y

=1

  D

z

=0.5

D

z

=1

− 

鉛直の取付け姿勢が規定されている場合

取付け姿勢が規定されていない場合*

*

  重力が機器のふるまいに影響を与えない場合は,同一平面上で,

機器の姿勢を順次変えて,各主要 3 軸について試験を実施する。その
場合の各方向係数は D

x

=1, D

Y

=1, D

z

=0.5 とする。

8.2.7 

床加速度  a

f

  計算振幅試験方法では,より多くのデータが使える有利さがある。地表加速度 a

g

は,

既知か又は製品規格に規定されている。したがって,床加速度 a

f

は,次の式によって計算することができ

る。

a

f

a

g

×K×D

ここに,  a

g

:  地表加速度(8.2.4 参照)

K

:  増幅係数(8.2.5 参照)

D

:  方向係数(8.2.6 参照)

9.

試験パラメータ

9.1 

試験時間  耐震試験の試験時間は,地震の時刻歴の強部(付図 参照)の時間とするのが適切であ

る。

10.2.1

に従ったサインビート波を使う試験では,試験時間は試験振動数,規定されたビート数及び休止

によって決まる。10.2.2 に従った正弦波掃引を用いる試験では,試験時間は要求振動数範囲,掃引速度,

掃引回数及び試験方向の数によって決まる。

連続正弦波試験では,

最大加速度振幅が 5 サイクル以上となる試験時間とする必要がある

付図 参照)。

9.2 

試験加速度  a

t

  試験波形の振幅は,加速度,速度又は変位波形の最大値として規定できるが,耐震

試験では加速度だけが地震動を代表する。

試験加速度 a

t

は,標準振幅試験方法(7.2.1 参照)又は計算振幅試験方法(8.2.7 参照)に示す床加速度

a

f

を用いて決定する。使用する試験波形及び据付け場所に起因する軸間の相互作用で,加速度 a

f

を調節す

る。この調節は,波形係数

α

及び幾何学係数 を床加速度に適用することによって行う。したがって,機

器に与える加速度レベルを表す試験加速度 a

t

は,次の式で計算する。

a

t

a

f

×

α

×G

ここに,

a

f

床加速度(7.2.1 又は 8.2.7 の該当するほうを参照)

α

波形係数(9.2.1 参照)

G

幾何学係数(9.2.2 参照)

9.2.1 

波形係数 

α

  異なる種類の試験波形は,機器の減衰によって,異なるレベルの厳しさを発生する。

その効果は,5 サイクルサインビートの場合を 1 とする波形増幅係数を用いることによって考慮する。5

サイクルサインビート波形は,中間構造物を通ってフィルタされた実際の地震波の床の波形に類似してい

る。

他の試験波形の波形係数

α

は,通常,5%の減衰比で決定する。

表 に種々の減衰比の場合の連続正弦波

及び正弦波掃引の

α

の値を示す。機器の減衰比の例を

表 に示す。


10

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

表 6  波形係数

波形係数

機器の減衰

(臨界減衰に対する%)

5

サイクルサインビート

連続正弦波及び正弦波掃引

 (1oct/min)

ζ≦2%

2%

ζ≦10%

ζ>10%

1

1

1

0.3

 0.55

0.8

9.2.2 

幾何学係数  G  機器の据付け現場の励振に関する十分な情報がない場合,次の幾何学係数 を適

用する。

他の軸との相互作用がない場合の単軸加振:1

他の軸との相互作用がある場合の単軸加振:1.5

10.

試験手順

10.1 

振動応答検査  振動応答検査では,臨界振動数に関するデータを得る。振動応答検査は,また,減

衰比に関するデータ,及び単軸又は多軸試験を選択するためのデータを得るために行う。

振動応答検査は,通常,単軸正弦波加振によって実施する。検査は,臨界振動数を検出するために十分

低く,1oct/min を超えない掃引速度で,1Hz∼35Hz の振動数範囲の往復 1 回の対数掃引で行う。

振動応答検査中に適用する振動振幅は,耐震試験の効果に匹敵する影響を発生させるほど大きくすべき

ではない。しかし,そのレベルは,臨界振動数及び減衰が振動の振幅に影響されることがある非線形性を

考慮した十分高いレベルとすべきである。

物理的な複雑さ又は注目すべき部品への接近の困難さ(シールされたリレーなど)のために,この振動

応答検査では,すべての臨界振動数を検出することができないことがあることに注意する必要がある。ま

た,非線形性のため,高いレベルでの共振応答の振動数及び減衰は,低いレベルで記録された値と異なる

ことがあり,低いレベルの加振では共振を検出できないことがある。

低いレベルの調査結果は,常に,機器の動的なふるまいに関する完全な情報を提供する訳ではない。

10.2

試験の種類

10.2.1 

サインビート試験  この試験は,単軸試験で,製品規格に規定がない場合は,IEC 60068-2-59 に従

う一連の 5 サイクルサインビートで構成される(

付図 及び附属書 参照)。

振動台に与える加速度は,7.2.1 又は 8.2.1 の試験レベルによって決定した値とする。

試験は,5.3 に示した規定振動数範囲内で実施する。

a) 

臨界振動数のない機器  試験振動数は,5.3 に示す規定振動数範囲にわたる,

2

1

oct

以下のステップと

する。その試験振動数に含まれない規定試験振動数がある場合は,それを適用する必要がある。これ

らの振動数を省略した場合は,その理由が正当であることを証明する必要がある。

b) 

臨界振動数のある機器  試験振動数は,臨界振動数及び製品規格に規定された振動数とする。これら

の振動数の一部を省略する場合は,その理由が正当であることを証明する必要がある。

10.2.2 

正弦波掃引試験  この試験は単軸試験である。振動台に与える加速度は,7.2.1 又は 8.2.1 の試験レ

ベルによって決定した値とする。1oct/min の対数掃引速度及び振動数範囲は,5.3 による。

10.2.3 

他の試験波形  時刻歴などの試験波形を使う場合は,製品規格でその手順を正当化すべきである。


11

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

第 3 章  特別耐震試験クラス

11. 

試験条件  次のパラメータが決まっている場合は,特別耐震試験クラスに示す手順に従って機器を試

験することを推奨する。

a)

要求応答スペクトル,地震の継続時間,

又は

b)

要求時刻歴

この耐震試験クラスでは,その影響をシミュレートすべき S1 及び S2 地震の波数,並びに考慮すべき負

荷条件(地震以外)を明記するのが通例である。

特別耐震試験クラスで推奨する試験波形は,次に示す規格に従う。

−  正弦波掃引(主として振動応答検査用)  (JIS C 0040)

−  サインビート  (IEC 60068-2-59)

−  時刻歴  (IEC 60068-2-57)

−  連続正弦波(JIS C 0040 の固定振動数耐久試験)

12. 

試験波形の選択  この項は,13.と共に読む必要がある。試験波形の選択に際して,機器がその据付け

場所にあり,特定の地震の影響下にあるときの機器の予測される特性を考慮する必要がある。どの波形を

採用しても,測定した試験応答スペクトルは要求応答スペクトルを包絡し,合計試験時間は地震の時刻歴

の強部以上とする必要がある。

11.参照)

この指針の目的のため,試験波形を二つの範ちゅうに分類する。

a)

多重振動数波

1)

時刻歴(実測,合成又はランダムサンプル)

2)

他の波形(正当化を要す)

b)

単一振動数波

1)

掃引正弦波

2)

サインビート波

3)

連続正弦波(

付図 参照)

4)

他の波形(正当化を要す)

12.1 

多重振動数波  一般に,振動スペクトルが広帯域の場合は,試験波形は多重振動数波とする必要が

ある。ただし,正当化できる場合は,例外が許される(12.2 参照)

12.2 

単一振動数波  特別耐震試験クラスでは,通常,正弦波掃引試験は使わない。

地表の地震動が構造物の一つのモードによってフィルタされた場合には,床の運動に卓越振動数が現れ

ることがある。これは狭帯域要求応答スペクトルに相当し,この場合は,単一振動数波が満足できる加振

となることがある。

単一振動数波の試験応答スペクトルを,各試験振動数に関して得られた試験応答スペクトルの包絡線と

混同してはならない。各試験振動数に対応する試験応答スペクトルは,基本応答スペクトルの強部(3dB

帯域幅)

付図 参照)以上とする必要がある。

各試験振動数の試験応答スペクトルの包絡線は,要求応答スペクトル以上とすべきである。

現地の条件,構造物の軸又は設計の不確かさを考慮に入れるために,しばしば,人工的に帯域を広げた

応答スペクトルを用いる。この場合及び床の地震動が狭帯域であることを示す証拠がない場合は,その加

振は,多重振動数加振となる広帯域応答スペクトルに基づくことが望ましい。


12

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

単一振動数波試験は,次の場合の機器の試験に使うことができる。

a)

相互に作用する共振振動数がない場合(これは,共振振動数の間隔が

4

1

oct

より離れている場合と考え

られる。

b)

機器の共振振動数が要求応答スペクトルの強部の外側にある場合。

c)

正当化できる特別の場合。

13.

試験波形

13.1

一般

13.1.1 

試験波形の選択  試験波形は,次の事項を満たすべきである。

a)

要求応答スペクトル以上の試験応答スペクトルを発生させる。

b)

ゼロ周期加速度以上の最大ピーク加速度をもつ。

c)

要求地震の効果を安全余裕をもって発生させる(13.1.2 参照)

d)

 35Hz

を超える振動数を含まないのが理想であるが,試験波形にそのような振動数が含まれる場合は,

それらを試験応答スペクトルの評価に入れない。

13.1.2 

地震の効果の安全余裕をもったシミュレーション  特定の現地の地震の危険性を評価するとき,機

器が据え付けられている寿命中に遭遇すると予測される数の S1 及び S2 地震を考慮する必要がある。正当

な特別の理由がなければ,通常,5 個の S1 地震及び 1 個の S2 地震を仮定する。しかし,より大きな安全

余裕をもたせるために,機器を,S2 地震のレベルに対応する 2 回の試験に供してもよい。

S1

試験(通常 5 回)の後に,最低 1 回の S2 試験を行うことが望ましい。各試験時間は,要求応答スペ

クトルを決定するために用いた時刻歴の強部以上とする必要がある(14.5 参照)。すなわち,試験では少

なくとも,機器が S1 及び S2 地震の両方に遭遇した場合と同じレベルの疲労をシミュレートする必要があ

る。

したがって,各試験では,同じ安全余裕をもって,地震の効果をシミュレートすべきである。応力レベ

ルを増加させると疲労に対する抵抗が低下するので,置き換えの根拠を示して,S1 地震を,同じ累積疲労

を発生させる数の S2 地震に置き換えてもよい。

製品規格に規定された機能点検を実施するために,S1 及び S2 地震で要求される値を超えた試験時間及

び数を,機器に適用してもよい。この場合,必要なだけ多くの試験波を適用するので,疲労破壊の可能性

が増加する。

S1

及び S2 地震をシミュレートする試験波は,

“波形シーケンス”

付図 参照)のように適用すること

ができる。この場合は,試験波の機器に対する影響が重ならないように,試験波間の休止を十分長く(最

低 2 秒)しなければならない。

13.2 

多重振動数波試験  多重振動数波試験は,13.1 に従って実施すべきである。特に,試験応答スペク

トルが要求応答スペクトルを包絡していることを実証するために,適切な解析を用いた点検を実施する必

要がある。減衰比が 2%を超えて 10%未満の場合は

6

1

oct, 2%

以下の場合は

12

1

oct

の解析を行うことを推奨す

る。10%以上の減衰比の場合は,

3

1

oct

の概略の解析で十分である。

13.2.1 

時刻歴試験  試験は,機器に対して予測される加振をシミュレートするために,機器に対して時刻

歴(3.33 参照)を適用することによって実施する。試験応答スペクトルが要求応答スペクトル以上である

こと(

付図 2c 参照)を実証する必要がある。


13

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

13.2.2 

サインビートを重ね合わせた時刻歴試験  適切な試験応答スペクトルをもち不必要な高いピーク

をもたない入力波形を作るために,サインビートのような,他の波形を時刻歴に加えてもよい。したがっ

て,要求応答スペクトルを満足させるために,要求応答スペクトルのゼロ周期加速度よりはるかに大きい

入力レベルを使わずに,入力を調整することが許される。

35Hz

までの機器の共振振動数を含む振動数範囲全体にわたる要求応答スペクトル以上の試験応答スペ

クトルが得られるように,入力に一つ又はそれ以上のサインビートを重ねることができる(

付図 2a2b2c,

2d

及び

付図 参照)。

二つ以上のサインビートが必要な場合,それらの開始時刻を同一にする。建物の応答の不確かさ,又は

機器の軸を考慮するために,人工的に広げた要求応答スペクトルの場合は,サインビートを順次適用する

か,又は 13.3.2 の技術を適用してもよい。これを適用する場合は,その適用が問題ないことを証明する必

要がある。

13.3 

単一振動数試験  単一振動数波形には,試験応答スペクトルが基本応答スペクトルの最大部以上に

なるような振動数と振幅を適用する(

付図 参照)。試験応答スペクトルが 3dB 帯域幅を包絡しない場合

は,それが問題ないことを証明する必要がある。

一般に,基本応答スペクトルは,類似した振幅をもつ場合でも,土壌の複素弾性率,建物の高さ又は機

器の位置の違いによって,異なる卓越振動数を示す。この場合,スペクトルの強部内にある機器の臨界振

動数,及び特定の規定振動数の単一振動数波が適用される(12.2 参照)

。さらに,試験振動数は,5.3 に示

した規定振動数範囲にわたって,

2

1

oct

以下のステップで適用する(

付図 2d 参照)。このことは,一般に正

弦波掃引によって実施される振動応答検査で検出できない臨界振動数がある可能性に対する防御となる。

適用できる場合には,機器の全体共振振動数と同様に,3dB 振動数でも試験を実施する必要がある。

振動台に適用する入力レベルは,試験波形の増幅度と減衰比 5%の場合の基本応答スペクトルを考慮し

て計算される。この波形の最大値は,要求応答スペクトルのゼロ周期加速度以上である必要がある。機器

の臨界振動数がスペクトルの強部内にあり,その減衰比が 2%未満又は 10%を超える場合は,機器の減衰

比に相当する減衰比の基本応答スペクトルに基づいて,入力レベルを決定する。機器の各軸方向のすべて

の試験を完了した後で,機器の機械的特性の変化に注目してもよい。この場合,再び振動応答検査を実施

し,記録し,新しい臨界振動数が最初の 3dB 振動数によって決定した振動数間隔内にあることを実証する

必要がある。

13.3.1 

正弦波掃引試験  正弦波掃引試験は,機器を確認すべき振動数範囲に等しいかそれを超える振動数

範囲を,低レベルで,1oct/min を超えない連続掃引で実施する。

13.3.2 

サインビート試験  ビート当たりのサイクル数は,試験応答スペクトルが 3dB 帯域幅の基本応答

スペクトルを包絡するように調節する(

付図 参照)。ビート波の加速度のピーク値は,要求応答スペク

トルのゼロ周期加速度以上である必要がある(ただし,要求応答スペクトルの値が,ゼロ周期加速度より

小さくなるような低振動数の場合は除く。

付図 2a 参照)。

サインビートの加速度ピーク値に関して,試験の安全余裕は,サイクル数で増加する。試験応答スペク

トルが基本応答スペクトル以上でなければならないことに関して,通常,サインビート当たり,5∼10 サ

イクルを使う。これらのサインビートの試験応答スペクトルは,要求応答スペクトルを包絡する必要があ

る。

一連の 5 個のサインビート(又は,連続正弦波)を,

2

1

oct

以下のステップで,5.3 に示した規定振動数

範囲にわたって適用する必要がある。試験の振幅は,S1 地震に相当するゼロ周期加速度レベルに相当する

必要があり,その次に実施する S2 地震の 1 個のサインビートの振幅も同様に S2 地震に相当するゼロ周期


14

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

加速度レベルに相当する必要がある。これらのサインビートの試験応答スペクトルの包絡線に,要求応答

スペクトルが含まれる必要がある。

13.3.3 

連続正弦波試験  試験応答スペクトルが,少なくとも考慮している振動数附近(基本応答スペクト

ルの 3dB 帯域幅)

付図 参照)において,各試験振動数の連続正弦波加振が要求応答スペクトルを包絡

するように,機器に適用する。入力信号の時間は,少なくとも 5 サイクルがゼロ周期加速度に相当する最

大振幅となる十分な長さとする必要がある(

付図 参照)。

13.4 

他の試験波形  他の試験波形を使うことを 13.1 の推奨事項に従って正当化できる場合は,これを使

うことができる。

14.

試験条件

14.1 

序  この項に示す手順は,耐震設計をした機器の試験に用いるための推奨事項である。耐震試験は,

要求応答スペクトル又は時刻歴のどちらかで規定された,安全余裕をもつ地震動をシミュレートする振動

を機器に与えることによって実施する。この試験手順に関する理論的な基礎は,この指針の範囲外と考え

られるが,関連する技術文献から直ちに得ることができる。

確認する機器の試験を決定する場合の難しい問題は,12.に示したように,適切な試験波形の選択である。

例えば,機器の種類,その場所及び予測される地震の性質などの多くの要素を考慮する必要がある。別の

問題点は,機器の使用条件を特定するのか,又は一般的な使用条件とするのかを決定する必要があること

である。使用条件を特定する場合,地震動を詳細に規定して,次にその条件に適合するように試験を選択

する。一般的な使用条件とする場合は,より一般的な要求応答スペクトルを必要とする将来の適用に対し

て機器を確認するための試験を設計すべきである。

製品の試験仕様を作成するとき,通常,正確には分からない建築構造物の固有振動数及び建物内部の機

器の位置のような未知,又は変化する要因の影響を含む最大増幅領域に広げた要求応答スペクトルを想定

する。これを広帯域要求応答スペクトルという(

付図 参照)。広げることができるスペクトルの範囲は,

製品規格に規定する。

考慮すべき別の要因は,地震の多方向の性質である。これらの要因を考慮して機器を試験する。これに

ついては,15.に示す。

個々の部品(リレー,モータ,センサーなど)又は制御盤のような複雑なアッセンブリーの試験を決定

しようとするときに困難が生じる。前者の場合は,部品を,その動作条件を適用するか,又はシミュレー

トして,試験中にその性能を点検する実際の耐震試験に供するのが妥当である。しかし,後者の場合で,

幾つかのシステムの部分を構成する多くの部品を含み,また,構造物内の多くの場所に置かれる別の機器

と接続されることがある複雑な機器に対しては,上記のことが実際的でないことがある。

そのような場合は,次の手段が許容される。第 1 の方法は,各部品の使用条件をシミュレートして,各

部品を別々に試験し,それらの部品が許容できる性能を示す最大の加速度レベルを決定する。次に,その

部品が動作しないようにして取り付けたり,又はその部品を取り付けないでその動特性をシミュレートし

て,機器の試験を行い,各部品の位置の加速度レベルが,個々の部品を確認したレベル以下であることを

実証する。

第 2 の方法では,部品を動作しないようにして,又はその振動特性をシミュレートするようにした機器

に,要求応答スペクトルを満たす入力振動を適用する。そのとき,部品の位置の加速度レベルを測定し,

使用状態にした部品の確認のために各部品に対して別々に,それを入力加速度として使用する。

動作させない部品を取り付ける理由は,機器が通常の動作状態と同じ動特性をもつことを確実にするた


15

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

めである。例えば,可能な場合はいつでも,制御盤は完全な状態とし,その部品は別々に試験すべきであ

る。

14.2 

振動応答検査  振動応答検査は,試験の臨界振動数に関するデータを提供する。同時に,振動応答

検査は,機器の減衰比に関するデータ及び単軸又は多軸試験のどちらを採用すべきかを選択することに関

するデータを提供する。

振動応答検査は,通常,単軸の正弦波加振を用いて実施し,臨界振動数を決定するために,1oct/min を

超えない十分に低い掃引速度で,1Hz∼35Hz の振動数範囲を往復 1 回の対数掃引をする。

振動応答検査中に適用する振動振幅は,試験の効果に匹敵する影響を発生させるほど大きくすべきでは

ない。しかし,そのレベルは,臨界振動数及び減衰が振動の振幅に影響されることがある非線形性を考慮

した十分高いレベルとすべきである。

物理的な複雑さ,又は注目すべき部品への接近の困難さ(例えば,シールされたリレー)のために,こ

の振動応答検査では,すべての臨界振動数を検出できないことがあることに注意する必要がある。また,

非線形性のため,高いレベルでの共振応答の振動数及び減衰は,低いレベルで記録された値と異なること

があり,低いレベルの加振では共振を検出できないことがある。低いレベルの調査結果は,常に,機器の

動的なふるまいに関する完全な情報を提供する訳ではない。そのような理由のため,臨界振動数が検出さ

れない場合,14.3.1 の推奨事項に従って,試験を実施する。

14.3

試験方法

14.3.1 

臨界振動数をもたない機器の試験方法  14.2 に概説したように,振動応答検査で臨界振動数が検出

されなかったとしても,より高い加振レベルでそれが起きないことを保証するものではない。その原因に

は,次のようなものがある。

a)

構造物の非線形性(特にあるレベルを超えたときの衝撃の発生)

b)

試験中の注目すべき位置での測定の欠落。例えば,簡単な方法で,通電しないリレーの内部の電気接

触子の振動を測定することは不可能である。しかし,これらの接触子は,振動レベルがある値に達し

たとき,機器の良好な動作を損うわずかな接触,又は開放の危機にさらされることがある。

c)

加振レベルが,ある臨界振動数を検出するのに必要な値に比べて,低いことがある。

14.2

に示したように振動応答検査を実施した後に,35Hz 以下に検出可能な臨界振動数がないことを明ら

かにして,機器を 15.及び次の事項の一つに従って試験する。

d)

 S1

及び S2 地震にそれぞれ相当する要求ゼロ周期加速度で,1oct/min 又は 2oct/min(1Hz∼35Hz∼1Hz

の 1 サイクル)で対数掃引する。

e)

一連の 5 個のサインビート(又は連続正弦波)を,

2

1

oct

以下のステップで,5.3 に示した規定振動数

範囲にわたって適用する必要がある。試験の振幅は,S1 地震のゼロ周期加速度レベルに相当する必要

があり,その次に実施する S2 地震の 1 個のサインビートの振幅も同様に S2 地震のゼロ周期加速度レ

ベルに相当する必要がある。

f)

 S1

及び S2 地震の要求応答スペクトル以上の試験応答スペクトルを発生させる他の波形を用いる。

14.3.2 

臨界振動数をもつ機器の試験方法  臨界振動数をもつことが判明した機器は,12.及び 15.に従って

試験する。

14.4 

減衰比の選択  通常,要求応答スペクトルは,種々の減衰比に対して規定される。検査される機器

の主要な品目の一つの減衰を表す曲線を選択するのが普通であるが,ほとんどの機器は異なる減衰比の幾

つかの振動モードをもっている。一般的な規則として,ほとんどの材料の降伏点近くの応力に対して,5%

の減衰の要求応答スペクトルが適切であると考えられる。


16

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

該当する試験応答スペクトルが要求応答スペクトルを超えていることを確認すべきである。必要な場合

には,機器を測定した値,又は

表 から選択した値のどちらかに相当する減衰比をもつ要求応答スペクト

ルを基準にすることができる。

表 7  典型的な減衰比(臨界に対する%

相当する応力

項目

4

1

降伏点

2

1

降伏点(

1

)

降伏点(

2

)

溶接鋼構造 
ボルト締め鋼構造

強化コンクリート構造 
きょう(筐)体及びパネル 
アッセンブリー

大形機器,鋼管>口径 300mm
鋼管≦口径 300mm

0.5

∼1

0.5

∼1

0.5

∼1

0.5

∼1

0.5

∼1

0.5

∼1

0.5

∼1

2

4

4

2

2

2

1

4

7

7

5

7

3

2

(

1

)

しばしば,S1地震に使う。

(

2

)

しばしば,S2 地震に使う。

要求応答スペクトルの基準とする減衰比を次に示す。

− 2%,機器の減衰比が 2%以下の場合

− 5%,機器の減衰比が 2%を超え 10%未満の場合

− 10%,機器の減衰比が 10%以上の場合

14.5 S1

地震及び S2 地震試験  耐震試験仕様に,一つ(又は,それ以上)の S1 及び S2 地震の効果が含

まれている場合は,各現地に対して,S1 に相当する試験の数を正当化する必要がある。より正確な情報が

ない場合は,5 個の S1 試験及び 1 個の S2 試験で,通常,十分であると考えられる。

多数の S1 試験を実施する目的は,発生の確率が最も高く有害ではない低い強度の地震に対して,機器

の安全性,又は性能を実証することである。さらに,S1 試験では,疲労及び S2 地震が発生するまでの間

に性能欠陥の引き金となる可能性のある検出不可能な劣化条件を実証することである。

以下の項に示すすべての試験は,S1 地震に対する機器の性能を決定するために使うことができる。要求

される機器の動作点検項目が多い場合は,機器を順次点検するために,規定より多くの S1 試験を実施す

る必要があることがある。

スペクトルの形及び強度の両方が,S1 及び S2 の二つの地震レベルでは異なることがある。したがって,

各地震レベルのスペクトルを知っておく必要がある。通常,S2 スペクトルの形は,S1 と同じで,レベル

は 2 倍と仮定される。

14.6 

適用特定試験  この種の試験の目的は,使用条件を特定して規定された位置に置かれる特定の機器

が,特定の地震に耐えることができることを実証することである。

14.7 

アッセンブリー試験  大形で複雑なアッセンブリーは,通常,最も臨界的な使用条件をシミュレー

トして試験する。しかし,例えば,別の回路に属する品目が組み込まれた制御盤のような場合は,これら

のすべての使用条件を同時にシミュレートすることは,常に可能とは限らない。このような場合,アッセ

ンブリーの試験を,実際の又はダミーの部品を組み込んだ機器の非動作試験として,実施することが許さ

れる。

各部品の取付け位置の振動応答を,直接測定,又は伝達関数によって決定することを,試験に含める必

要がある。各部品のこの応答は,個々の部品を確認したレベル以下である必要がある。

アッセンブリーの試験では,12.及び 13.に示す試験波形,又は正当化できる他の波形を使うことができ

る。試験後,アッセンブリーを検査し,ケーブルなどの監視しなかったすべての部品を点検する。


17

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

14.8 

部品試験  各部品は,使用条件をシミュレートして試験に供する。14.7 に示したアッセンブリー試

験で部品の取付け点の応答を再現しなかった場合,要求される取付けの動的シミュレーションが確実にな

るように,部品を振動台上に取り付ける。部品は,12.及び 13.に示した試験波形,又は他の波形で試験す

ることができる。

15. 

単軸及び多軸試験  地表の地震動は,すべての方向に同時にランダム的に発生することがあるが,単

軸試験又は 2 軸試験が許される。

15.1 

単軸試験  機器の 3 推奨試験軸に順次適用する単軸試験は,次の場合正当化できる。

−  据付け条件によって,機器が単軸励振にだけさらされる場合,

又は

−  同時に励振されたとき,機器の 3 推奨試験軸間の結合が少ないか又はない場合。

例えば,通常,一方向に運動を増幅する機器に部品を取り付ける場合,又は構造及び/又は部品の取付

けが運動を一方向に制限する場合には,単軸試験で十分である。しかし,3 軸のうちどれかを実施しない

場合は,その理由を証明する必要がある。

15.2 2

軸試験  機器の 2 推奨試験軸間に重要な結合がある場合は,2 軸試験が必要である。試験の種類の

選択は,結合の平面に依存する。

15.2.1 

水平 軸  試験時の可能な取付け状態によって,次の二つの場合が考えられる。

a) 2

軸加振  独立した波形による同時加振が可能な場合は,各軸方向の試験応答スペクトルが,該当す

る要求応答スペクトル以上になるように,機器の 2 推奨試験軸に振動を与える。波形が独立でない場

合は,加振のピークが 2 軸同時に発生するので,過剰試験となることがある。

b) 

単軸加振  単軸の取付けしかできない場合は,次のような一つの波形を使って水平面内の 2 推奨試験

軸に沿って同時に,機器を加振してもよい。

加振軸が 2 試験軸に対して 45°となるように機器を取り付ける。加振軸の振動を 2 軸試験の場合の

2

倍に増加させる。これは,推奨試験軸方向に振動のピークが同時に発生するので,過剰試験とな

る。

次に,機器を鉛直軸の回りに 90°回転させて,前記の試験を繰り返す。

15.2.2 

水平及び鉛直軸  15.2.1 と同様に,試験時の可能な加振状態によって二つの場合が考えられる。

a) 2

軸加振  各軸の要求応答スペクトルが実現していることを確認して,機器の 2 推奨試験軸に対して

別々の独立した同時加振波形を適用することによって試験を実施する。波形が独立でない場合は,加

振のピークが 2 軸同時に発生するので,試験は過剰試験となる。

次に,機器を鉛直軸の回りに 90°回転させて,前記の試験を繰り返す。

b) 

単軸加振  単軸加振しかできない場合は,取付け面を水平に保って,傾斜した面に沿って運動する振

動台を使うことが許される。水平面内の 2 推奨試験軸の一つが加振軸と特定の角度になるように,振

動台上に機器を取り付ける(

付図 参照)。

この場合は,2 軸方向の運動は独立ではないので,同位相及び逆位相の効果を試験するために四つ

の試験を実施する。機器は,次に示すように振動台に取り付ける。

位置 1  前記の位置

位置 2  鉛直軸の回りに 180°回転させた位置

位置 3  鉛直軸の回りに,位置 1 から 90°回転させた位置

位置 4  鉛直軸の回りに,位置 3 から 180°回転させた位置


18

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

この種の試験で得られるスペクトルは,機器のすべての 3 推奨試験軸で同じ形となるが,鉛直に対する

水平方向のレベルは振動台の傾斜によって決まる。振動台の傾斜が調節可能な場合は,要求される水平と

鉛直とのゼロ周期加速度 ZPA の比を達成するように設定することができる。加振レベル excitation は,次

の式によってゼロ周期加速度として定義され,機器の 2 軸のうちの各軸へ投影されたゼロ周期加速度は,

該当する軸の要求応答スペクトル以上となる。この試験は,加振のピークが 2 軸同時に発生するので,過

剰試験となる。

excitation

=(ZPA

2

horizontal

+ZPA

2

vertical

)

1/2

振動台を要求された傾斜にできない場合は,入力レベルを要求応答スペクトルのゼロ周期加速度の最大

値まで増加させる。

15.3 3

軸試験  機器のすべての 3 推奨軸間に同時に重要な結合がある場合は,3 軸試験が望ましい。

15.3.1 3

軸加振  各入力がその軸方向に要求応答スペクトルを発生させる,同時で,かつ,独立した入力

を,機器の 3 推奨試験軸に与えて試験を実施する。

15.3.2 2

軸加振(水平軸及び鉛直軸)  鉛直及び水平の波形は独立とする。機器を水平の推奨試験軸に対

して 45°の位置にして 2 軸振動台に取り付け,加振する。この手順は,主に,機器の各推奨試験軸の試験

応答スペクトルを,該当する要求応答スペクトル以上になるように,調節して水平加振レベルを決める点

が,15.2.2a)に示したものと類似している。


19

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

付図 1  典型的な応答スペクトルの包絡線


20

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

付図 2  典型的な応答スペクトルの包絡線


21

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

付図 3  サインビートを重ねた多重振動数応答スペクトル

付図 4  サイクルのサインビート 


22

C

 0055 :

 20
00 (IEC

 6

006

8-3-3

 : 199

1)

付図 5  典型的な時刻歴


23

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

付図 6  波形による増幅係数(波形係数)


24

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

付図 7a  折れ点振動数が 0.8Hz 及び 1.6Hz の耐震試験レベルのための振動振幅(床加速度 a

f


25

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

付図 7b  折れ点振動数が 0.8Hz 及び 1.6Hz の耐震試験レベルのための振動振幅(地表加速度 a

g


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C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

付図 8  傾斜平面に沿った 軸振動台

付図 9  連続正弦波


27

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

附属書 A  試験選択のフローチャート

この附属書では,次の試験の種類の選択のためのフローチャート及び個々の試験のフローチャート(A1.,

A2.

A3.

及び A4.)を示す。


28

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

A1.

一般耐震試験クラス−標準振幅試験


29

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

A2.

一般耐震試験クラス−計算振幅試験


30

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

A3.

特別耐震試験クラス−単軸試験


31

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

A4.

特別耐震試験クラス−多軸試験


32

C 0055 : 2000 (IEC 60068-3-3 : 1991)

環境試験及び分類 JIS 原案作成 A 委員会  構成表

氏名

所属

(主査)

藤  田  隆  史

東京大学生産技術研究所 2 部

(幹事)

酒  井  善  治 IMV 株式会社

(幹事)

中  間  晴  夫

財団法人日本電子部品信頼性センター

(委員)

高  久      清

通商産業省工業技術院電子技術総合研究所

小  林  義  昭

通商産業省工業技術院情報電気規格課

井  下  芳  雄

エミック株式会社

伊  藤      昭

伊藤精機株式会社

斉  藤  武  雄

株式会社アフティ

高  橋  伸  一

財団法人日本品質保証機構

宮  崎  宏  重

エア・ブラウン株式会社

梁  池  忠  夫

沖エンジニアリング株式会社

押  坂  健  治

三菱電機株式会社電力・産業システム事業所

柿  爪      徹

株式会社東芝磯子エンジニアリングセンター

矢田部  浩  司

株式会社日立製作所大みか工場

(事務局)

喜多川      忍

財団法人日本電子部品信頼センター

JIS

原案作成本委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

池  田  弘  明

株式会社精工技研

(幹事)

高  久      清

通商産業省工業技術院電子技術総合研究所

(委員)

窪  田      明

通商産業省機械情報産業局

中  村  国  臣

通商産業省工業技術院電子技術総合研究所

橋  爪  邦  隆

通商産業省工業技術院

寺  岡  憲  吾

防衛庁装備局

吉  田  裕  道

東京都立産業技術研究所

橋  本      進

財団法人日本規格協会

赤  嶺  淳  一

社団法人日本電機工業会

菅  野  久  勝

日本試験機工業会

工  藤  真一郎

社団法人関西電子工業振興センター

栗  原  正  英

社団法人日本プリント回路工業会

酒  井  善  治 IMV 株式会社

佐々木  喜  七

財団法人日本電子部品信頼性センター

芹  川  寛  治

日本電気計器検定所

鈴  木  俊  雄

財団法人電気安全環境研究所

塚  田  潤  二

社団法人日本電子機械工業会

坪  田  芳  実

株式会社日立製作所

東  條  喜  義

社団法人日本電子工業振興協会

福  西  寛  隆

日本電気株式会社

津  崎  靖  憲

財団法人日本品質保証機構

藤  田  隆  史

東京大学生産技術研究所 2 部

酒  井  昌  利

日本プラスチック工業連盟

三  上  裕  久

資源エネルギー庁公益事業部電力技術課

吉  田  公  一

社団法人日本船舶品質管理協会船舶艤装品研究所

柴  田  和  男

社団法人日本電機工業会

(事務局)

喜多川      忍

財団法人日本電子部品信頼性センター