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C 0097 : 2001 (IEC 60068-2-67 : 1995)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本電子部品信頼性センター  (RCJ)

/財団法人日本規格協会  (JSA)  から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

JIS C 0097

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)  試験の物理的意義

附属書 B(参考)  試験装置及びその取扱い


C 0097 : 2001 (IEC 60068-2-67 : 1995)

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲及び目的

1

2.

  試験の概要

1

3.

  試験装置

1

4.

  試験の厳しさ

2

5.

  前処理

2

6.

  初期測定

2

7.

  試験

3

8.

  中間測定

3

9.

  後処理

3

10.

  最終測定

3

11.

  製品規格に規定すべき事項

4

附属書 A

5

附属書 B

6


日本工業規格

JIS

 C

0097

: 2001

 (IEC 60068-2-67

: 1995

)

環境試験方法−電気・電子−

基本的に構成部品を対象とした高温高湿,

定常状態の促進試験

Environmental testing

−Part 2 : Tests−

Test Cy : Damp heat, steady state,

accelerated test primarily intended for components

序文  この規格は,1995 年に第 1 版として発行された IEC 60068-2-67,Environmental testing−Part 2 : Tests

−Test Cy : Damp heat, steady state, accelerated test primarily intended for components を翻訳し,技術的内容及び

規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲及び目的  この規格は,小形電子部品,主としてハーメチックシールされていない部品を対

象にして,高温高湿が特性劣化に与える影響を加速して評価する標準的な試験方法を規定する。

この試験は,腐食又は変形といった供試品の表面で起きる影響を評価することを目的としてはいない。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 60068-2-67 : 1995

  Environmental testing−Part 2 : Tests−Test Cy : Damp heat, steady state,

accelerated test primarily intended for components (IDT)

2.

試験の概要  この試験では,供試品は比較的長期にわたり極めて高い不飽和状態の高温高湿環境にさ

らされる。

供試品には,通常電気的バイアスが印加される。

この試験は,相対湿度 85%,温度 85℃において

表 の I∼IV の推奨する試験時間を提供する。

プラスチックで封止された部品の劣化は,プラスチックへの水蒸気の吸収及び端子に沿って侵入してき

た水分が原因で起きる。

3.

試験装置

3.1

試験槽  試験槽は,次の条件を備えていなければならない。

a)

最低 2 000 時間中断することなく,

表 に示した温度及び相対湿度を維持できる。

b)

槽の温度,相対湿度及び圧力を,試験中,規定の試験条件までの上昇時及び試験条件からの下降時に

制御できる。


2

C 0097 : 2001 (IEC 60068-2-67 : 1995)

c)

試験槽内の温度及び相対湿度を試験槽内の試験空間及び/又はそれと等価の場所に設置したセンサで

モニタできる。

d)

水は,すべて試験空間から継続的に排出できる。ただし,この水を再利用してはならない。

e)

結露した水が,供試品に落ちてはならない。

f)

試験槽を構成する材料は,供試品を腐食させたり,加湿水の品質を劣化させる原因とはならない(

属書 の B.2 参照)。試験槽内の試験空間における温度の許容範囲は,温度測定の絶対誤差,任意の

位置における温度の変化及び任意の位置間の温度差を考慮に入れて±2℃とする。

しかし,相対湿度を規定どおりに,±5%以内に維持するには,試験槽内の試験空間における任意の

2

点間の温度差を任意の時点で±2℃より更に狭い範囲に保つ必要がある。

この温度差が 1.5℃を超えると,規定した相対湿度の許容差を超えてしまう。試験槽の槽内加熱によ

る短時間のゆらぎも同様にしてこの範囲に制限する必要がある。

供試品は,できる限り蒸気の流れを妨げることがないように試験槽内に置く。

試験中は,常に供試品に結露することがないようにする。

3.2

加湿水  加湿用の水は,蒸留水又は脱イオン水を使用する。この水は,温度 23℃で抵抗率が 0.5M

Ωcm

以上(導電率が 2

µS/cm 以下)で,pH 値が 6.0∼7.2 の範囲内とする。

加湿器に水を入れる前に試験槽内のすべての構成部品を洗浄する。洗浄方法は,この規格の

附属書 

B.3

に示す。

4.

試験の厳しさ  試験時間によって定義される試験の厳しさは,製品規格に規定しなければならない。

もしほかに規定がなければ,

表 に示したうちの一つを選択する。

表 1  試験の厳しさ

試験時間

h(

3

)(

4

)

温度 
(

1

)

相対湿度

%(

2

)

I II III

IV

85

85

168

504

1 000

2 000

(

1

)

温度の許容範囲:試験槽の試験空間内で±2℃

(

2

)

相対湿度の許容差:±5%

(

3

)

試験時間の許容差:

0

5

+

%

(

4

)

試験時間の定義:7.4.2 参照

備考  試験を再開することは好ましいことではないが,2 000 時間以上の試験時間が供

試品に要求され,それが必す(須)ならば,7.の試験規定に従って試験を再開し
てもよい。試験は,前の試験の温度降下後 96 時間以内に再開する。

製品規格に規定がない場合は,試験から試験の間,測定及び試験を行うための

標準大気条件で保持する。

5.

前処理  製品規格に前処理を規定してもよい。

6.

初期測定  製品規格の規定に基づき,供試品の外観を目視によって調べ,電気的測定及び機械的点検

を行う。


3

C 0097 : 2001 (IEC 60068-2-67 : 1995)

7.

試験

7.1

試験槽及び供試品が,試験室内の温度,圧力及び湿度条件の下にあるときに,供試品を試験槽内の

試験空間に設置する。

7.2

供試品は,ヒータ又は試験槽の壁からの放射熱にさらしてはならない。

製品規格に規定がある場合は,規定した供試品専用の取付構造物を使用しなければならない。供試品専

用取付具の材料は,熱伝導度及び熱容量を小さくし,供試品が熱的に絶縁されているようなものでなけれ

ばならない。

供試品専用の取付構造物及び取付具の材料は,供試品に対しての汚染を与えず腐食及びその他の要因に

よる劣化を最小限にするように十分注意して選択しなければならない(

附属書 の B.1 参照)。

7.3

製品規格に電気的バイアスの印加が規定されている場合は,試験中は供試品に規定の電気的バイア

スを印加しなければならない。電気的バイアスの印加方法は,この規格の

附属書 による。

連続的又は周期的な電気的バイアスは,温度及び相対湿度の値が定常状態に達してから開始し,後処理

手順に至るまで継続する。

7.4

試験手順

7.4.1

試験槽の温度及び相対湿度を規定値になるまで上げる。この期間中,温度及び相対湿度は規定値を

超えてはならない。この試験手順の期間中は,いかなるときでも供試品の表面に結露を生じさせてはなら

ない。温度及び相対湿度は,規定の範囲内に 3 時間以内に安定させる。

7.4.2

試験時間中は,温度及び相対湿度を製品規格に規定された許容範囲内に維持する。温度及び相対湿

度が,規定した定常状態に達した時点を試験開始時間とする。

7.4.3

規定の試験時間を経過した時点から 1 時間以上 4 時間以内に試験槽の温度及び相対湿度を測定及び

試験を行うための標準大気条件に戻す。

前記の操作を行う期間中試験槽内の温度及び相対湿度は,規定の試験条件を超えてはならない。通常電

気的バイアスは,この操作中印加しておくのが望ましい。

7.4.4

試験槽内が標準大気条件に戻った後,供試品の後処理を行う。

8.

中間測定  製品規格に規定する場合は,試験中に電気的及び/又は機械的点検を規定してもよい。

もし中間測定の実施が製品規格で要求される場合,製品規格には,測定事項及び試験中に中間測定を行

う時期又は測定間隔を規定する。試験条件が変わるような内容の測定は,中間測定では行わない。また,

試験槽から供試品を取り出すことを必要とする後処理に先行するような測定は許さない。

9.

後処理  試験終了後,製品規格で他の方法が規定されていなければ,測定及び試験を行うための標準

大気条件に供試品を 2 時間以上 24 時間以内放置する。

10.

最終測定  製品規格の規定に基づき,供試品の外観を目視によって調べ,電気的測定及び機械的点検

を行う。


4

C 0097 : 2001 (IEC 60068-2-67 : 1995)

11.

製品規格に規定すべき事項  この規格の試験が製品規格に規定されている場合,次の詳細事項をでき

る限り適用しなければならない。製品規格には,次に列記した事項を規定する。*印を付けた事項は,必す

(須)事項であるので特に注意して明記する。

関連箇条番号

a) 

試験の厳しさ(試験時間)*

4. 

b) 

試験と試験との間の大気条件(標準大気条件でない場合)

4. 

c) 

前処理  *

5. 

d) 

初期測定  *

6. 

e) 

特定の供試品保持方法

7.2 

f) 

電気的バイアス

7.3

及び B.2

g) 

中間測定

8. 

h) 

後処理  *

9. 

i) 

最終測定  *

10. 


5

C 0097 : 2001 (IEC 60068-2-67 : 1995)

附属書 A(参考)  試験の物理的意義

A.1

供試品への水蒸気浸透の加速が,不飽和加圧水蒸気試験にとって最も重要な物理因子である。加速

は,ハーメチックシールされていない供試品の内部及び試験環境間の水蒸気圧の差で決まる。

A.2

この試験は,最初の事例では,樹脂封止した集積回路及びその他の半導体素子におけるアルミニウ

ム金属被覆の腐食を加速するために適用した。しかし,この試験を他の製品に適用することを考慮した場

合,対象とする故障モードを定めること及び各故障モードに対応して劣化プロセス及び試験の厳しさを選

択することが重要である。異なった電子機器の故障モードは,本体の

表 に示した厳しさと相関しない場

合があることを理解しておくのが望ましい。


6

C 0097 : 2001 (IEC 60068-2-67 : 1995)

附属書 B(参考)  試験装置及びその取扱い

B.1

材料の選択  試験槽の構成材料は,慎重に選択しなければならない。温度及び湿度の複合条件の下

で発生する構成材料からの汚染物質の遊離を極力抑え,更に腐食及びほかのメカニズムによる劣化を極力

抑えるためである。適切な材料は,ステンレス,ガラス,セラミック及びその他の耐食性のあるものであ

る。

B.2

電気的バイアス  電気的バイアスは,湿度の影響をより効果的に観測するために印加する電圧とす

る。供試品を正常に動作させる電気的バイアスと相関があるとは限らない。

電気的バイアスは,次の指示事項に従って印加したほうがよい。

a)

供試品の内部及び表面の製品規格で規定した位置における温度を,設定した周囲温度より 2℃以上上

昇させてはならない。

b)

供試品の加水分解の促進及び自己加熱の抑制を考慮して電気的バイアスを定めなければならない。こ

れらの現象は,水蒸気の侵入及び/又は吸収に影響を及ぼす。連続的に電気的バイアスを印加するこ

とで供試品の自己加熱が抑制できない場合は,周期的な電気的バイアスを印加することを推奨する。

もしほかに規定がなければ,3 時間断,1 時間印加の周期で電気的バイアスを印加するのがよい。周期

的な電気的バイアスの印加は,始めに“断”の状態から始めたほうがよい。

c)

故障状態においての消費電力を一定限度以下に抑えるための事前の策が必要である。

備考  相対湿度一定の環境中で,供試品に電気的バイアスを印加することは,特性劣化に及ぼす湿度

の影響をより効果的にする。一方,電気的バイアスを印加すれば部分的な温度上昇によって供

試品周辺の相対湿度は,部分的に低下し,この試験の目的に反する条件を生み出す場合もある。

B.3

洗浄  試験槽及び試験槽内に設置したすべての内部取付具(ラックなど)は,必ず洗浄しなければ

ならない。

試験槽及び試験槽内に設置したすべての内部取付具は,希釈した実験室用洗剤を用いて柔軟なブラシで

洗浄し,洗浄後は蒸留水又は脱イオン水ですすぐ。各試験前に,試験槽を洗浄したほうがよい。

洗浄した物品及び試験槽の汚染を防ぐため,更に試験槽周辺を清浄に保つため,手袋及び顔面用マスク

を使用するとよい。

もしほかに規定がなければ,供試品は受領したときの状態のまま,正常な取扱い方で試験しなければな

らない。特別に洗浄した供試品を用いて行った試験の結果では,実使用上生じる問題点を検出できないこ

ともある。


7

C 0097 : 2001 (IEC 60068-2-67 : 1995)

環境試験及び分類 JIS 原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

池  田  弘  明

株式会社精工技研

(幹事)

高  久      清

工業技術院電子技術総合研究所

(委員)

赤  嶺  淳  一

社団法人日本電機工業会

伊  藤  安  行

通商産業省製品評価技術センター

菅  野  久  勝

日本試験機工業会

工  藤  慎一郎

社団法人関西電子工業振興センター

窪  田      明

通商産業省機械情報産業局

栗  原  正  英

社団法人日本プリント回路工業会

酒  井  善  治 IMV 株式会社

酒  井  昌  利

日本プラスチック工業連盟

佐々木  喜  七

財団法人日本電子部品信頼性センター

柴  田  和  男

社団法人日本電機工業会

鈴  木  俊  雄

財団法人電気安全環境研究所

芹  川  寛  治

日本電気計器検定所

塚  田  潤  二

社団法人日本電子機械工業会

寺  岡  憲  吾

防衛庁装備局

関  根      栄

社団法人日本電子工業振興協会

中  村  国  臣

電子技術総合研究所

橋  爪  邦  隆

工業技術院

橋  本      進

財団法人日本規格協会

福  西  寛  隆

日本電気株式会社

船  山      保

財団法人日本品質保証機構

三  上  裕  久

資源エネルギー庁

吉  田  公  一

社団法人日本船舶品質管理協会

吉  田  裕  道

東京都立産業技術研究所

(事務局)

喜多川      忍

財団法人日本電子部品信頼性センター

環境試験及び分類 JIS 原案作成 B 小委員会  構成表

氏名

所属

(主査)

中  村  国  臣

工業技術院電子技術総合研究所

(幹事)

小山内      聡

財団法人日本電子部品信頼性センター

(委員)

中曽根  真  一

株式会社超 L メディア

井  田  貞  夫

株式会社東芝

今  井  泰  男

元岩崎情報機器株式会社

熊  倉  久  雄

住友スリーエム株式会社

小  林  吉  一

楠本化成株式会社

鈴  木  正  三

双信電機株式会社

高  沢      滋

ミツミ電機株式会社

三  上  和  正

東京都立産業技術研究所

三田村  勝  昭

スガ試験機株式会社

梁  池  忠  夫

沖エンジニアリング株式会社

山  市      隆

株式会社平山製作所

山  崎  次  朗

株式会社大西熱学

山  本  圭  一

進工業株式会社

山  本  敏  男

タバイエスペック株式会社

横  井  康  夫

株式会社山崎精機研究所

(事務局)

喜多川      忍

財団法人日本電子部品信頼性センター