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C 6842:2012

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  光ファイバの種類

2

5

  試験状態

3

6

  概要

3

6.1

  偏波モード分散

3

6.2

  偏波モード分散試験方法 

3

6.3

  基準試験方法 

6

6.4

  注意事項 

6

7

  装置

7

7.1

  一般事項 

7

7.2

  光源及び偏光子

7

7.3

  入射光学系 

7

7.4

  入射位置決め装置

7

7.5

  クラッドモード除去器 

7

7.6

  高次モードフィルタ

7

7.7

  出射位置決め装置

7

7.8

  出射光学系 

7

7.9

  光検出器 

8

7.10

  コンピュータ 

8

8

  サンプリング及び試料 

8

8.1

  一般事項 

8

8.2

  試料の長さ 

8

8.3

  設置

9

9

  手順

9

10

  計算又は結果の解釈

9

11

  結果 

9

11.1

  測定ごとに報告する情報 

9

11.2

  要求に応じて提供する情報 

10

12

  仕様情報 

10

附属書 A(規定)偏波モード分散試験方法 A−固定アナライザ法(FA) 

11

附属書 B(規定)偏波モード分散試験方法 B−ストークスパラメータ解析法(SPE) 

21

附属書 C(規定)偏波モード分散試験方法 C−干渉法(INTY

26


 
C 6842:2012  目次

(2)

ページ

附属書 D(参考)フリンジ包絡線からの RMS 幅の決定 

36

附属書 E(参考)記号及び用語 

40

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

43


C 6842:2012

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

6842

:2012

光ファイバ偏波モード分散試験方法

Measurement methods and test procedures―Polarization mode dispersion

of optical fibers

序文 

この規格は,2008 年に第 3 版として発行された IEC 60793-1-1 及び 2007 年に第 2 版として発行された

IEC 60793-1-48

を基に,対応する部分については対応国際規格を基とし作成した日本工業規格であるが,

対応国際規格には規定されていない規定項目(光ファイバの種類及び試験状態)を追加している。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,シングルモード光ファイバ及びケーブルの偏波モード分散の実用的試験方法について規定

する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60793-1-1:2008

,Optical fibres−Part 1-1: Measurement methods and test procedures−General

and guidance

IEC 60793-1-48:2007

, Optical fibres − Part 1-48: Measurement methods and test procedures −

Polarization mode dispersion(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 6122-11-1

  光増幅器−測定方法−第 11-1 部:偏波モード分散パラメータ−ジョーンズマトリク

ス固有値解析(JME)法

注記  対応国際規格:IEC 61290-11-1:2008,Optical amplifiers−Test methods−Part 11-1: Polarization

mode dispersion parameter−Jones matrix eigenanalysis (JME)(IDT)

JIS C 6820

  光ファイバ通則

注記  対応国際規格:IEC 60793-1-1,Optical fibres−Part 1-1: Measurement methods and test procedures

−General and guidance(MOD)

JIS C 6825

  光ファイバ構造パラメータ試験方法−光学的特性

注記  対応国際規格:IEC 60793-1-44,Optical fibres−Part 1-44: Measurement methods and test



C 6842:2012

procedures−Cut-off wavelength(MOD)

JIS C 6835

  石英系シングルモード光ファイバ素線

注記  対応国際規格:IEC 60793-2-50,Optical fibres−Part 2-50: Product specifications−Sectional

specification for class B single-mode fibres(MOD)

JIS C 6870-3

  光ファイバケーブル−第 3 部:屋外ケーブル−品種別通則

注記  対応国際規格:IEC 60794-3,Optical fibre cables−Part 3: Sectional specification−Outdoor cables

(MOD)

JIS C 60068-1

  環境試験方法−電気・電子−通則

IEC 61280-4-4

,Fibre optic communication subsystem test procedures−Part 4-4: Cable plants and links−

Polarization mode dispersion measurement for installed links

IEC/TR 61282-3

,Fibre optic communication system design guides−Part 3: Calculation of link polarization

mode dispersion

IEC/TR 61282-9

,Fibre optic communication system design guides−Part 9: Guidance on polarization mode

dispersion measurements and theory

IEC 61290-11-2

,Optical amplifiers−Test methods−Part 11-2: Polarization mode dispersion parameter−

Poincaré sphere analysis method

IEC/TR 61292-5

,Optical amplifiers−Part 5: Polarization mode dispersion parameter−General information

IEC 61300-3-32

,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement

procedures−Part 3-32: Examinations and measurements−Polarization mode dispersion measurement for

passive optical components

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 6820 による。

注記  参考として,記号及び用語の一覧を,附属書 に記載している。

光ファイバの種類 

光ファイバの偏波モード分散試験方法において規定する光ファイバは,JIS C 6820 によって

表 のよう

に分類する。

表 1−光ファイバの種類 

光ファイバの種類

JIS

記号

対応国際規格 IEC 記号

シングルモード 1 310 nm ゼロ分散形光ファイバ SMA

B1.1

シングルモード 1 550 nm カットオフシフト形光ファイバ SMA・T B1.2

シングルモード 1 310 nm ゼロ分散・低 OH 形光ファイバ SMA・U B1.3

シングルモード 1 550 nm 分散シフト形光ファイバ SMB  B2

シングルモードノンゼロ分散シフト形光ファイバ SMD  B4

シングルモード広波長域ノンゼロ分散シフト形光ファイバ SME

B5

シングルモード低 OH・曲げ損失低減形光ファイバ SMF・A B6_a

シングルモード曲げ損失低減形光ファイバ SMF・B B6_b


3

C 6842:2012

試験状態 

試験状態は,JIS C 60068-1 の 5.3[測定及び試験のための標準大気条件(標準状態)

]に規定する大気条

件の標準範囲(温度 15∼35  ℃,相対湿度 25∼75 %,気圧 86∼106 kPa)とする。ただし,標準大気状態

で試験することが困難な場合は,判定に疑義が生じない場合,標準大気状態以外で試験を行ってもよい。

その場合は,試験状態を記録する。

概要 

6.1 

偏波モード分散 

偏波モード分散(PMD)は,時間領域でパルス幅を広げる。この分散は伝送システムの性能を劣化させ

る。この影響は群速度差及び位相差に関係し,信号の異なる偏光成分の到達時間差 δτ に相当する。十分に

スペクトル線幅の狭い光源に対しては,その影響は群遅延差(DGD)に相当し,光源の波長での直交する

主偏光状態(PSP)の間での差 Δτ となる。広帯域伝送に対しては,遅延は二つに分かれ,時間領域で広が

った出力パルスとなる。この場合,パルス広がりは DGD の平均値に相当する。

長距離伝送では,DGD は,光ファイバ長全体に沿った複屈折の状態に依存するため,距離及び波長に対

してランダムである。光ファイバの時間に依存した温度変化及び機械的な変動にも影響される。このよう

な理由から,長距離の光ファイバの PMD 特性を定めるには,期待値<Δτ>,すなわち波長に対する平均 DGD

で表すことが有効である。一般に期待値<Δτ>は,δτ 又は Δτ のパラメータと違い,日々の変化又は光源の

違いによる変化に対して大きな変動は起こらない。加えて<Δτ>は光伝送システム性能の有効な指標となる。

“PMD”という用語は,異なる群速度をもつ二つの偏波モード間の DGD という一般的な意味又は期待値

τ>という規定した意味で用いる。DGD 値 Δτ 又はパルス広がり δτ は波長,時間又は温度に対して平均化

することで,それぞれ<Δτ>

λ

,<Δτ>

t

及び<Δτ>

T

を求めることができる。多くの場合,<Δτ>を求めるこれら

の様々な条件を区別する必要はない。

結合長 l

c

は,二つの偏光状態の間ではっきりとしたモード結合が起こる光ファイバ又はケーブルの長さ

である。光ファイバ長 が,L<<l

c

の条件を満たす場合は,モード結合は無視することができ,<Δτ>は光

ファイバ長に比例する。この場合の“短距離”の偏波モード分散係数 PMD

S

は,次のようになる。

L

PMD

τ

Δ

=

S

実際のシステムでは,光ファイバはほとんど L>>l

c

の条件であり,モード結合はランダムである。モー

ド結合がランダムである場合,<Δτ>は光ファイバ長の平方根に比例する。この場合の“長距離”の偏波モ

ード分散係数 PMD

L

は,次のようになる。

L

PMD

τ

Δ

=

L

6.2 

偏波モード分散試験方法 

この規格は,三つの PMD 試験方法を規定する(詳細は,

附属書 A,附属書 及び附属書 参照)。次

に試験方法を示す。方法によって,複数の測定結果解析方法がある。

−  方法 A:固定アナライザ法(FA)

・極値カウント法(EC)

・フーリエ変換法(FT)

・コサインフーリエ変換法(CFT)



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−  方法 B:ストークスパラメータ解析法(SPE)

・ジョーンズ行列解析法(JME)

・ポアンカレ球解析法(PSA)

・偏光状態法(SOP)

−  方法 C:干渉法(INTY)

・慣例的解析法(TINTY)

・一般的解析法(GINTY)

PMD の値は,DGD 値 Δτ と定義し,通常,波長によってランダムに変化するため,次の二つの統計的な

量のうちのいずれかで表す。式(1)は線形な平均値を表し,光ファイバケーブルの特性に用いる。式(2)は二

乗平均平方根(RMS)の値を表し,幾つかの方法によって求めることができる。DGD がランダムなマク

スウェル分布に従っていると推定できるとき,式(3)を用いて,一つの値をもう一方の値に変換することが

できる。

τ

Δ

=

AVG

PMD

 (1)

2

/

1

2

RMS

τ

Δ

=

PMD

 (2)

2

/

1

2

2

/

1

3

8

τ

π

τ

Δ

=

Δ

 (3)

注記  式(3)は,DGD の分布がマクスウェル分布である場合にだけ適用する。例えば,光ファイバの

モード結合がランダムである場合である。式(3)の一般的な使用方法は統計的解析法によって検

証できる。光ファイバ中にその他の部分に比べて複屈折が大きくなる箇所がある場合は,マク

スウェル分布とならないことがある。例えば,強い曲げ又は張力がかかった状態で連続的に曲

げ半径が小さくなる配置状態のようなモード結合を減少させる箇所が存在する場合である。こ

れらの場合は,DGD 分布は三つの自由度をもった非心カイ二乗分布の平方根に近くなっていく。

このような場合,

PMD

RMS

の値は,式(3)で表す

PMD

AVG

の値に比べて大きくなる。

PMD

RMS

を基

にした方法 C 及び方法 A のコサインフーリエ解析といった時間領域の解析方法では,

PMD

AVG

に変換するために式(3)を用いることができる。モード結合が少ない場合には,これらの方法で

得た PMD の値は,方法 B のような周波数領域での測定方法で求めた

PMD

AVG

よりも大きくな

る場合がある。

偏波モード分散係数は,PMD 値を光ファイバの距離で規格化した値である。ランダムなモード結合が起

こり DGD がマクスウェル分布に従う通常の伝送用光ファイバに対しては,PMD の値を光ファイバ長の平

方根で除して,偏波モード分散係数は

km

ps

の単位で表す。偏波面保存光ファイバのように,モード結

合が無視できる光ファイバの場合には,PMD の値を光ファイバ長で除して,偏波モード分散係数は ps/km

の単位で表す。

全ての方法は,

製造時の光ファイバ又は光ファイバケーブルの測定に適している。

全ての方法において,

測定品の配置を変えることによって,測定結果が変化する。動いたり振動が加わる敷設した光ファイバケ

ーブルに対しては,方法 C 又は方法 B(ミリ秒単位の測定時間で完了する。

)を用いるのが適切である。

全ての方法に対して,一つ以上の偏光状態に制御した光源が必要である。全ての方法に対して,測定波


5

C 6842:2012

長帯域(例えば,1 300 nm 又は 1 550 nm)での PMD 特性値を得るために,広い波長領域(例えば,50 nm

から 200 nm までの幅)にわたるスペクトル領域をもつ入射光が必要である。各試験方法は,次の点で異

なる。

a)

光源の波長特性

b)

実際に測定する物理的特性

c)

解析方法

方法 A において,PMD は,スペクトル幅の狭い光を利用して,測定波長領域での変化を測定すること

によって求めることができる。光源から発生する光は,一つ以上の直線偏光状態をもつ。それぞれの偏光

状態に対して,固定の検光子を通過する光パワーの波長に対する変化を,検光子がない場合の光パワーと

比較して測定する。測定した結果は,次の三つの方法のうちのいずれかを用いて解析する。

−  曲線のピーク及び谷の数を数え(極値カウント)

,DGD を算出する

[1]

。DGD がマクスウェル分布であ

る場合には,DGD の平均値に一致する。この解析法は,周波数領域測定である。

−  測定した結果にフーリエ変換を行う。このフーリエ変換は,方法 C の広帯域伝送によって得られるパ

ルス広がりと等価である。DGD がマクスウェル分布である場合には,フーリエ変換関数の広がり特性

は DGD の平均値に一致する。

−  互いに垂直な二つの検光子の設定によって得た規格化スペクトルの差をコサインフーリエ変換し,二

乗包絡線の RMS を計算することで,

PMD

RMS

の値を得ることができる。この方法は,干渉法で得た相

互相関関数のフリンジパターンの計算と等価である。

方法 B において,PMD は,スペクトル幅の狭い光を利用して,測定波長領域での変化を測定すること

によって求めることができる。光源から発生する光は,一つ以上の直線偏光状態をもつ。各波長に対する

出力光のストークスベクトルを測定する。波長に対する DGD は,これらのストークスベクトルの光角周

波数

ω

及び入力偏光状態に対する変化から,次に示す式(4)及び式(5)の関係を用いて求める。

( )

( ) ( )

ω

ω

ω

ω

s

d

ds

×

Ω

=

 (4)

( )

( )

ω

ω

τ

Ω

=

Δ

 (5)

ここに,

s

規格化出力ストークスベクトル

Ω: PSP の方向をもつ偏波分散ベクトル(PDV)

Δ

τ

DGD

JME 法及び PSA 法はいずれも,通常,0°,45°及び 90°(ポアンカレ球上において直交する)の三つ

の直線偏光状態の光を各波長で入射させる。

JME 法は,各波長において,出力ストークスベクトルをジョーンズ行列に変換

[2]

し,隣接する波長の適

切な行列の組を求め,計算した固有値に偏角公式を適用することによって,DGD の計算を行う。

PSA 法は,隣接する二つの波長のポアンカレ球上の出力ストークスベクトルの回転を推定するために,

規格化出力ストークスベクトルを行列計算し,アークサイン公式の応用を用いて DGD を求める。JME 法

及び PSA 法は,共通の仮定において数学的に等価である(IEC/TR 61282-9 参照)

SOP 法は,規格化した測定ストークスベクトルを用いた式(4)の区分的な評価を基にしている。SOP 法は,

出力ストークスベクトルの変化が規則的(モード結合を無視することができる。

)な場合,正確な結果を得



C 6842:2012

ることができるが,出力ベクトルが急激に又は不規則に変化したときは不正確な結果になる(IEC/TR 

61282-9

参照)

。JME 法及び PSA 法で用いる三つの入力偏光状態で測定することによって,より正確に測

定できる。

方法 C は,直線偏光状態の広帯域光源を用いる。出力する電磁場の相互相関を,出力光の干渉パターン,

すなわち干渉スペクトルによって決定する。光源の波長スペクトル領域に対する PMD 遅延を,干渉スペ

クトルのフリンジパターンの包絡線から決定する。PMD 遅延を求めるために,次の二つの解析方法を用い

ることができ(IEC/TR 61282-9 参照)

,その両方で

PMD

RMS

の値を算出できる。

− TINTY は,適切な測定結果を得るための特定の測定条件において,基本設定を用いる。

− GINTY は,測定条件に制限はなく,TINTY と同様な基本設定以外に,異なる設定も用いることがで

きる。

GINTY は,TINTY よりも複雑である。PMD の再現性は,PMD 値及び測定波長範囲に依存している

[3]

広い測定波長範囲及び高い PMD 値に対して,相対的により良い再現性が達成できる。低 PMD 値の測定と

比較した場合,高 PMD,例えば,0.5 ps の測定においては,解析方法の違いは重要ではない。

三つの試験方法に共通する事項を,箇条 から箇条 12 に示す。また,各試験方法に関する事項は,それ

ぞれ

附属書 A,附属書 及び附属書 に規定する。全ての方法に対する数式は,IEC/TR 61282-9 による。

6.3 

基準試験方法 

基準試験方法は,方法 B  ストークスパラメータ解析法(JME 法及び PSA 法だけ)である。

6.4 

注意事項 

光ファイバの PMD は,統計的に扱う値であり,

PMD

Q

又はリンク設計値と呼ばれる値は,光ファイバケ

ーブルのサンプル測定及びそれらを連結した線路に対する計算に基づく(PMD の統計的な規定は,JIS C 

6870-3

による)

。光ファイバケーブルの PMD は,ケーブルの構造及び製造工程の影響のため,ケーブル化

していない光ファイバの値から変化する場合があるが,ケーブル化した光ファイバの

PMD

Q

の限界値を得

るためには,ケーブル化していない光ファイバの

PMD

Q

の限界値が必要である。一般的な慎重論では,ケ

ーブル化していない光ファイバの

PMD

Q

は,ケーブル化した光ファイバの

PMD

Q

の半分以下とみなしてい

る。特別な構造及び安定なケーブル化工程によって,別の限界値も定めてもよい。

光ファイバ又はケーブル配置は,外部要因によるモード結合が最小になるように設定する。そのような

外部要因として,次の項目を挙げることができる。

a)

過大な張力

b)

次の要因による過大な曲げ

・出荷用ボビン上の光ファイバの重なり

・小さすぎるスプールにケーブルを巻いたときの縮み

・小さすぎる曲げ半径

c)

過大なねじり

光ファイバを変動することによって,

全てのモード結合の組合せを起こして,

測定の再現性を評価する。

これは,例えば,温度を僅かに変化させたり,配置状態を少し変えたりすることで実現できる。測定にお

ける再現性の基本的な限界に関して,PMD が大きくなるにつれ,又は光源のスペクトル線幅が広がるにつ

れ,繰り返し測定のばらつきが改善する

[3]

。PMD 測定が光ファイバケーブルの統計的特性の評価を兼ねて


7

C 6842:2012

いる場合(JIS C 6870-3 参照)

,この変化特性によって,リンク設計値の測定値が実際の値よりも大きくな

る場合がある。

分散補償器,光増幅器などの他の光部品を含んだシステムに対する PMD 計算の指針は,IEC/TR 61282-3

による。光増幅器に対する試験方法は,JIS C 6122-11-1 及び IEC 61290-11-2 により,また他の設計指針は

IEC/TR 61292-5

による。増幅された箇所を含むテストリンクに対する試験方法は,IEC 61280-4-4 による。

光部品に対する試験方法は,IEC 61300-3-32 による。PMD に対する一般的な情報,試験方法の適用に関連

する数式,及び異なる光源又は検出器の使用に関するサンプリング理論に対する検討は,IEC/TR 61282-9

による。

装置 

7.1 

一般事項 

次に示す装置は,三つの全ての測定方法に共通である。

附属書 A,附属書 及び附属書 に,構成図及

び三つの各測定に必要な装置を示す。

7.2 

光源及び偏光子 

光源のスペクトル特性に関する詳細な条件は,

附属書 A,附属書 及び附属書 による。光源は,目的

とする波長で十分な強度が必要であり,測定中安定なものとする。入射光源の偏光状態(SOP),偏光度

DOP

,及び偏光子又は偏光コントローラを用いることに関する指針は,IEC/TR 61282-9 による。

7.3 

入射光学系 

試料を励振するために,光学レンズ系又は光ファイバピグテールを設置する。試料に入射する光パワー

は,試料の入射端面の位置に相対的に影響を受けないことが望ましい。この状態は,入射光が入射端面を

空間的,角度的に十分覆うことで達成される。

突合せ接続を用いる場合は,干渉効果を避けるため,光ファイバピグテールと試料との間に屈折率整合

剤を使用する。入射結合状態は,測定中安定に維持する。

7.4 

入射位置決め装置 

試料の入射端を光源に合わせる装置を準備する。例えば,x-y-z 微調位置合わせ装置,又はコネクタ,真

空結合,3-ロッド結合などの機械的結合装置である。光ファイバの位置は,測定中安定に維持する。

7.5 

クラッドモード除去器 

クラッドモードを除去する装置を用いる。ある条件下では,光ファイバ被覆がこの機能を果たす。

7.6 

高次モードフィルタ 

試料のカットオフ波長(JIS C 6825 参照)以上の波長領域の高次伝搬モードを取り除くための手段を用

いる。例えば,一般的には,曲げ半径 30 mm の 1 周回のループを光ファイバに与えることで十分である。

7.7 

出射位置決め装置 

光ファイバの出射端面を出射光学系に合わせるための適切な手段を用いる。そのための結合方法として,

レンズを用いるか,又は検出器ピグテールに対して機械的コネクタを用いる。

光ファイバを出射光学系から一定の距離に設置するために,側面観察顕微鏡,十字線を備えたカメラな

どの手段を用意する。真空チャックなどの装置によって光ファイバの側面を固定している場合には,軸方

向調整だけで十分である。

7.8 

出射光学系 

附属書 A,附属書 及び附属書 による。



C 6842:2012

7.9 

光検出器 

光検出器は,測定強度範囲にわたり線形で,測定中安定な計器を用いる。典型的なシステムは,チョッ

パ/ロックイン増幅器による同期検出器,光パワー検出器,光スペクトラムアナライザ又は偏光解析器を

含む。光源のスペクトル範囲全体を用いるために,検出システムは,光源からの発生波長を含む波長領域

で動作する必要がある。個別な詳細に対しては,

附属書 A,附属書 及び附属書 による。

7.10 

コンピュータ 

装置を制御し,強度測定を行い,最終的な結果を得るためのデータ解析を行うために,コンピュータを

用いる。

サンプリング及び試料 

8.1 

一般事項 

試料は,既知の長さのケーブル化しているか又はしていないシングルモード光ファイバ(JIS C 6835

とする。試料及びピグテールは,測定中は通常一定温度の場所に固定する。個別規格に規定がない場合,

標準大気状態で行う。敷設した光ファイバ及びケーブルの場合は,一般的な設置状態を用いる。

試験装置の機械的及び温度安定性は,次の手順によって観測する。方法 A では,一定の波長での光ファ

イバからの出力パワーを適切な出力解析器によって測定する。標準的な測定時間内での光源の出力パワー

変化を,波長依存性による変化に比べて小さくする。方法 B では,ポアンカレ球上における試料の出力偏

光状態(SOP)を観察する。隣接するジョーンズ行列対を測定する時間内での出力偏光状態の変化を,波

長依存性による変化に比べて小さくする。方法 C は,僅かな温度変動又は光ファイバの動きに対して影響

を受けにくい。

試料の入射及び出射端面は,装置及び手順に合わせて適切に準備する。全ての反射を避けるように注意

する。

8.2 

試料の長さ 

試料の長さは,次の三つの条件を用いて規定する。

a)

最小要求 PMD 係数

b)

モード結合状態

c)

信号雑音比

各試験方法は,測定可能な最小 PMD(ps)に制限を受ける。多くの場合,この最小値は理論的に決定で

きる。また,測定ばらつきを調べることによって,実験的に決定することもできる。ランダムなモード結

合法則に従う光ファイバに対しては,最小 PMD 係数は,PMD を光ファイバ長の平方根で除して求める。

モード結合を無視できる場合は,光ファイバ長で除して求める。よって,試料の長さ及び測定可能な最小

PMD で,測定可能な最小 PMD 係数を決定できる。この最小値より長い光ファイバ又はケーブルを選択す

るか,又は条件を満足する長さになるように試料を切断する。測定可能な最小 PMD 値を記録し,個々の

試料の長さを記録する。

注記  長さは,設置方法(8.3 参照)又は装置のダイナミックレンジによって制限を受ける場合もある。

JIS C 6870-3

及び IEC/TR 61282-3 で規定する値は,

km

ps

の単位の PMD 係数で表現しており,実質

的にこの規格では,測定長がランダムモード結合状態を満足する長さであることを仮定している。光ファ

イバの種類又はケーブル構造が既知の場合には,試料をカットバックし,幾つかの長さ条件に対して PMD

値を測定するカットバック測定を行うことによって,モード結合状態を確認することができる。PMD が条


9

C 6842:2012

長の平方根に比例している場合,

その長さの光ファイバでは,

ランダムなモード結合状態であるとみなす。

試験方法,光源のパワー,及び長さに依存する試料全体の損失は,ダイナミックレンジを制限する。こ

の制限は,一般的に測定手段に依存する装置構成によって決まる。

8.3 

設置 

光ファイバ及びケーブルの設置状態は結果に影響を与える。仕様適合評価に用いる通常の測定に対して

は,次の条件を適用する。

8.3.1 

ケーブル化していない光ファイバ 

ケーブル化していない光ファイバの測定では,設置によるモード結合の発生を最小にすることが重要で

あり,ケーブル化した光ファイバの

PMD

Q

を測定する第一要件を満たすことで達成できる。光ファイバは

大きなボビン(通常,最低 150 mm の巻き半径をもつボビン)に巻き,光ファイバにかかる張力をできる

だけ小さくし(例えば,5 g 以下)

,光ファイバの重なりには張力がかからないようにする。この設置要求

事項は,ボビン径にもよるが,測定可能な光ファイバ条長を制限し,測定が不可能となる場合がある。多

層巻きは可能であるが,

短い光ファイバ条長での 1 層巻きとの比較によって,

問題がないことを確認する。

ケーブル化していない光ファイバを出荷ボビンに巻いた状態で測定することは望ましくない。この状態

での PMD 測定結果は,高 PMD 光ファイバに対してはケーブル状態で得られる値よりも小さく,また低

PMD 光ファイバに対してはケーブル状態で得る値よりも大きな値が観察される場合がある。

8.3.2 

光ファイバケーブル 

出荷用ドラムに巻いたケーブルの PMD は,敷設設置した光ファイバケーブルの PMD とは必ずしも一致

しない。したがって,製造時の測定においては,敷設を模擬した状態又はドラムに巻いた状態の PMD と

巻いていない状態の PMD とを関連付けるマッピング関数を用いてもよい。厳密な設置状態は,供給者と

使用者との間の同意による。

手順 

9.1 

光ファイバ又はケーブルを配置し,末端を準備する。

9.2 

末端に,入射及び出射光学系を接続する。

9.3 

三つの測定方法に対して,

附属書 A,附属書 及び附属書 に規定する掃引又は測定を実行するた

めに,コンピュータを用いる。

9.4 

データ記録を完了する。

10 

計算又は結果の解釈 

附属書 A,附属書 及び附属書 に,測定データを PMD に変換する計算例を示す。PMD 係数の計算は,

ランダムモード結合か又はモード結合を無視できる状態かに従って行う。JIS C 6835 に規定する光ファイ

バに対しては,PMD は,光ファイバ長の平方根で規格化した値(単位:

km

ps

)である。

11 

結果 

11.1 

測定ごとに報告する情報 

測定ごとに次の情報を報告する。

a)

試料の識別

b)

測定実施期日

c)

試料の長さ


10 
C 6842:2012

d)

用いた波長領域(例えば,1 550 nm)

e) ps

単位の PMD,及び

PMD

AVG

又は

PMD

RMS

のうちいずれかの測定か

f) PMD

係数及びその単位(

km

ps

又は ps/km)

11.2 

要求に応じて提供する情報 

次の情報は,要求がある場合,提供する。

a)

用いた測定方法

b)

用いた計算方法

c)

設置方法の詳細(光ファイバを固定する装置を含む。

d)

用いた波長範囲

e)

方法 A 及び方法 B で,狭帯域光源を波長ステップモードで用いた場合は,波長ステップ数

f)

方法 C を用いた場合は,フリンジ検出方法の種類

g)

試験装置構成

h)

測定装置の最新の校正日時

i)

モード結合状態(PMD 係数の単位で示す。

)の根拠

j)

方法 B で狭帯域光源を波長ステップモードで用いた場合は,波長領域の分解能

k)

方法 B で広帯域光源(BBS)を用いた場合は,3dB 線幅及び 3dB 線幅測定時の中心波長

12 

仕様情報 

詳細な仕様は,次の情報を明示する。

a)

光ファイバ又はケーブルの種類

b)

合否判定基準

c)

使用波長領域

d)

適用する手順との差異


11

C 6842:2012

附属書 A

(規定)

偏波モード分散試験方法 A−固定アナライザ法(FA)

A.1

  装置 

試験構成を,

図 A.1 に示す。

図 A.1−方法 の試験構成 

A.1.1

  光源 

解析装置の種類に応じ,二種類の光源のうち適切な一つを選択して用いる。例えば,

図 A.1 a)  に示す白

色光源とモノクロメータとの組合せなどによる狭帯域光源は,偏光解析装置とともに用いる。

図 A.1 b)  に

示す広帯域光源は,光スペクトラムアナライザ,又は検光子の前にフーリエ変換スペクトル解析装置を用

いた干渉計のような狭帯域透過解析装置と共に用いる。広帯域光源の場合,フィルタの幅を計算に必要な

スペクトル幅とする。

いずれの光源を用いる場合でも,スペクトル幅は,必要とする偏光度(7.2 参照)を維持するために,十

分に小さくする。また,波長範囲は,規定した波長領域で十分正確な PMD 測定が行うことができるよう

に,十分広くする(A.3 参照)

光スペクトルにおいて全ての特性を適切に決定するために,スペクトル幅が次の式(A.1)の関係を満足す


12 
C 6842:2012

るようにする。

(

)

1

max

0

8

Δ

<

Δ

τ

λ

λ

v

(A.1)

ここに,

ν

=c/λ:

光周波数

Δ

λ

スペクトル幅

Δ

τ

max

予想最大 DGD

A.1.2

  検光子 

検光子の角度方向は,重要ではないが,測定中一定に維持する。モード結合が無視できる場合又は低 PMD

値の場合,検光子の調整によって,

図 A.2 に示す変動強度を最大にできることもある。これは,接合部及

びコネクタ部における光ファイバを回転することによって達成できる。CFT 法に対しては,検光子は,最

初の設定に対して垂直な設定にするために軸を回転できるようにする。

注記  検光子はポラリメータに変えることもできる。

A.2

  手順 

A.2.1

  波長範囲及び測定間隔 

測定範囲内で規定した波長又は光周波数の間隔で,光路に検光子を挿入した場合及び挿入しない場合に

対して,又は光路に検光子を挿入した場合及び検光子を最初の設定に対して垂直に変えた場合に対して,

波長(又は光周波数)の関数としてパワーを測定する。波長範囲は,測定結果の精度に影響を与える(A.3

参照)

。測定波長の間隔は,式(A.1)において,Δ

λ

を測定波長間隔

δλ

で置き換えた次の式(A.1A)を満足する

ように,設定する。

(

)

1

max

0

8

Δ

<

τ

λ

δλ

v

(A.1A)

FT 法又は CFT 法を用いる場合は,光周波数のステップ幅を理想的には均一とし,ステップ数は 2 の乗

数とする。モノクロメータ使用時のステップ幅(

δν

;光周波数)は,測定最大 DGD に相当する振動周波

数の二分の一よりも小さくする。ランダムなモード結合をもつ光ファイバに対しては,二次モーメント以

外の多くの量のパワーのために,ナイキスト条件は少なくとも予測される最大 DGD の二次モーメント周

波数の三倍とする。すなわち,光周波数

δν

は,次の式(A.2)を満足するように設定する。

max

6

1

τ

δ

Δ

>

v

(A.2)

注記 1 FT によって,Δ

τ

max

近傍に多くのエネルギーが存在していることが明らかになった場合には,

測定間隔を狭めて再び測定する。

注記 2  光源のスペクトル幅は,一般的に測定波長間隔以下である。例えば,Δ

τ

max

=0.67 ps に対して

は,1 550 nm におけるモノクロメータのスペクトル幅の典型値は 2 nm である。

A.2.2

  掃引の完了 

光路中に設置した検光子を用いて掃引を完了する。受光パワーを

P

A

(

λ

)として記録する。

光路から検光子を取り外し,掃引を繰り返す。受光パワーを

P

Tot

(

λ

)として記録する。

出力パワー比

R

(

λ

)を次の式(A.3)によって算出する。モード結合を無視できる場合及びランダムなモード


13

C 6842:2012

結合の場合の例を,

図 A.2 に示す。

( )

( )

( )

λ

λ

λ

Tot

A

P

P

R

=

(A.3)

代替的な手順は,検光子を置いたまま角度を 90 度回転して 2 回目の掃引を行う方法である。パワーを

P

B

(

λ

)として記録する。パワー比は,次の関係式(A.4)によって算出する。

( )

( )

( )

( )

λ

λ

λ

λ

B

A

A

P

P

P

R

+

=

(A.4)

注記 1  極値カウント法を適用する場合にも,パワー比

P

A

/

P

B

を用いることができる。

注記 2  検出装置としてポラリメータを用いる場合は,波長に対する規格化ストークスパラメータを

測定する。三つのスペクトル関数(ベクトル要素に対する)は受光パワーに対して独立で,

同じ方法で解析する三つの独立したパワー比関数に相当する。

a)

  モード結合を無視できる場合

図 A.2−方法 による典型的な測定結果 


14 
C 6842:2012

b)

  ランダムなモード結合の場合 

図 A.2−方法 による典型的な測定結果(続き) 

A.3

  計算 

PMD を測定したパワー比関数から計算するためには,次の 3 通りの方法がある。

−  極値カウント法(EC)

−  フーリエ変換法(FT)

−  コサインフーリエ変換法(CFT)

A.3.1

  極値カウント法(EC 

関数

R

(

λ

)は,最短波長

λ

1

から最長波長

λ

2

までの間で等しい波長間隔で求める。

E

は波長範囲内の極値(極

大値及び極小値)の数である。また,

λ

1

及び

λ

2

が極値に当たるように波長範囲を定義し直すこともでき,

その場合には,

E

は極値(

λ

1

及び

λ

2

を含む)の数から 1 を引いた値である。PMD 値は,次の式(A.5)によ

って求める。

(

)

1

2

2

1

2

λ

λ

λ

λ

τ

=

Δ

c

kE

(A.5)

ここに,

c

真空中の光速度

k

モード結合係数  ランダムなモード結合
がない場合には 1.0,完全にランダムなモ
ード結合がある場合には 0.82 である。

検出装置としてポラリメータを用いる場合は,三つの規格化ストークスパラメータによって導く値の平

均値を PMD とする。

雑音がある場合,極値を定めることが難しい。一つの解決方法は,極値評価のために,各データ点にお

いて,データを多項式でフィットさせることである。八つの波長点による三次多項式がよく用いられる。

A.3.2

  フーリエ変換法(FT 

この方法において,

R

(

λ

)は通常,光周波数領域

ν

の関数で表し,そのフーリエ解析は PMD を導出するた

めに用いる。フーリエ変換は光周波数領域データを時間領域データに変換し,直接,光の到達時間

δτ

の分


15

C 6842:2012

布情報を与える。このデータを後で示すように処理して,被測定光ファイバの PMD 期待値<Δ

τ

>を導く。

この方法はモード結合が無視できるか又はランダムな場合に適用できる。

A.3.2.1

  データの前処理及びフーリエ変換 

フーリエ変換では,通常,光波長に対して得られた

R

(

λ

)のデータが,光周波数領域で等間隔となる必要

がある。代わりに,光周波数領域で等間隔の点を求めるために,等しい波長(

λ

)間隔で測定したデータをフ

ィット(例えば,三次スプライン関数を用いて)させて補間するか,又はより高等なスペクトル推定技術

を用いて求めてもよい。いずれの場合でも,各波長での比率

R

(

λ

)は,式(A.3)又は式(A.4)を用いて適切に計

算できる。

R

(

λ

)に対して,ゼロ点付加,データ補間及び直流成分除去を行ってもよい。フーリエ変換前の事前調整

手段として,データにウインドウ関数を与えてもよい。フーリエ変換を行うことで,各値

δτ

に対する強度

データ分布

P

(

δτ

)を求めることができる。

A.3.2.2

  変換データフィット 

R

(

λ

)の直流成分は,部分的には検光子の挿入損失という可能性があるため,注意深く取り除かない場合

は,

δτ

がゼロでのフーリエ変換データは意味をもたない。直流成分を取り除かない場合,その後の計算に

おいては,通常,2 点のデータまでは無視する(用いない)

。計算に含める

δτ

=0 よりも大きい最初の有効

データ点が

j

=0 となるように,変数

j

を定義することができる。

その後の計算から測定雑音を取り除くため,典型的には検出システムの RMS 雑音レベルの 200 %に設定

するしきい値レベル

T

1

P

(

δτ

)とを比較する。この時点で,光ファイバがモード結合を無視できるかラン

ダムであるかを決定しておく必要がある。

P

(

δτ

)の有効データの最初の

X

点が全て

T

1

よりも小さい場合は,

P

(

δτ

)がモード結合を無視できる光ファ

イバの離散的なスパイク状の特性であることを示している。フーリエ変換前にゼロ挿入をしない場合,

X

の値は 3 である。ゼロ挿入を行った場合の

X

の値は,元のデータのポイント数を 3 倍して,ゼロ挿入後の

配列の全長で除した値とする。

モード結合を無視できる光ファイバに対して,PMD は式(A.6)によって算出する。また,ランダムなモ

ード結合の光ファイバに対して,PMD は式(A.7)によって算出する。

A.3.2.2.1

  モード結合を無視できる光ファイバの PMD 計算 

モード結合を無視できる光ファイバ(例えば,高複屈折光ファイバ)又は複屈折部品に対しては,

R

(

λ

)

はチャープした正弦波形になる[

図 A.2 a)]。相対パルス到達時間

δτ

に相当する位置に離散的スパイクを

もつ

P

(

δτ

)出力をフーリエ変換によって求め,その重心が PMD 値<Δ

τ

>であり,その重心の決定は,式(A.6)

によって算出する。

スパイクの重心を決定するために,典型的には検出システムの RMS 雑音レベルの 200 %に設定するしき

い値レベル

T

2

を事前に定め,

P

(

δτ

)がしきい値レベル

T

2

を超えるデータ点を計算に用いる。

( )

[

]

( )

=

=

=

Δ

M

e

e

M

e

e

e

P

P

0

0

/

δτ

δτ

δτ

τ

(A.6)

ここに,

τ>

PMD

値。一般に,単位は,ピコ秒である。

M'

1

T

2

を超えるスパイク内の

P

のデータ点数

スパイクが検出されない場合(

M'

1

0

)は,

PMD

はゼロである。スパイクの

RMS

幅,ピーク値など

の他のパラメータも必要に応じて記録する。

被測定物が二つ以上の複屈折要素を含んでいる場合には,二つ以上のスパイクが発生する。

n

個を接続


16 
C 6842:2012

した光ファイバ又は部品に対して,

2

(n

1)

個までのスパイクが観測される。

A.3.2.2.2

  ランダムなモード結合のある光ファイバの PMD 計算 

ランダムなモード結合がある場合は,

R(λ)

図 A.2 b)

のような複雑な波形となり,これは実際の光ファ

イバ/ケーブル中での結合過程の統計に基づく正確な特性である。フーリエ変換データは,光ファイバ中

での光パルス到達時間

δτ

の自己相関関数と相互相関関数との組合せを表す分布

P(δτ)

となる

図 A.3 参照)。

T

1

を超えたデータ点を

P

の最初のデータ点として

j

0

から数え始め,少なくとも

X

個の

T

1

以下になる

データ点が後ろに続く点までとする。ランダムなモード結合の光ファイバに対しては,この点は分布

P(δτ)

における最後の有意な(すなわち,終わりの)点を表しており,測定雑音にほとんど影響されない。この

点に対する

δτ

の値を

δτ

last

で示し,

δτ

last

での

j

の値を

M"

で示す。

光ファイバの

PMD<Δτ>

を,この分布の二次モーメントの平方根

σ

R

として定義し,次の式

(A.7)

によって

算出する。

( )

[

]

( )

[

]

{

}

2

1

0

0

2

R

/

′′

=

′′

=

=

=

Δ

M

j

M

j

j

j

j

P

P

δτ

δτ

δτ

σ

τ

(A.7)

A.3.2.2.3

  複数のモード結合状態を接続した光ファイバシステムの PMD 計算 

被測定システムが,モード結合を無視できる光ファイバ/光部品とランダムなモード結合の光ファイバ

とを接続して構成している場合,重心の決定[式

(A.6)

]及び二次モーメントの導出[式

(A.7)

]の両方が必

要である。

P(δτ)

のスパイクは,計算した

δτ

last

とは関係なく決定されることに注意する。

図 A.3−フーリエ解析による PMD 


17

C 6842:2012

A.3.3

  コサインフーリエ変換法(CFT 

この解析法は,検光子から出射する光のスペクトルのコサインフーリエ変換が,方法

C

で得た干渉フリ

ンジパターンであるという見解に基づいている。互いに垂直な二つの検光子の角度設定によって得られる

フリンジパターン間の差は相互相関関数となる。検光子に無限のスペクトルを入射すると自己相関関数の

幅はゼロになるが,実際には,光源スペクトルが光周波数領域で有限なため,ウインドウ関数として作用

し,時間領域において自己相関関数の幅はゼロでない有限の値となる。

方法

C

で用いる相互相関関数及び自己相関関数の二乗解析である

GINTY

解析

[4]

では,これらの関数の

二乗

RMS

幅の差は,

DGD

値の(強度を二乗した)スペクトル加重

RMS

の二乗に比例している[式

(C.9)

参照]

解析結果はスペクトル形状に依存せず,これはウインドウ関数の条件を十分に考慮できていることを意

味する。モード結合の程度にも依存しておらず,異なるモード結合条件を取り扱うときにも解析手段を変

更する必要がない。

また,解析結果は,測定するスペクトル幅及び光周波数間隔に制限される。

PMD

が増加するに従い,光

周波数間隔は小さくする必要があるが,ある条件において,方法

C

GINTY

)よりも実用的な場合がある。

PMD

RMS

の量は,解析によって求める。ランダムなモード結合が存在する場合は,結果は式

(3)

を用いて

PMD

AVG

に変換できる。

A.3.3.1

  概要 

互いに垂直な二つの検光子の角度設定条件で出射するパワーの測定が必要である。式

(A.4)

の比率

R

を,

(A.8)

に書き直す。

( )

( )

( )

( )

( )

v

P

v

P

v

P

v

P

v

R

B

A

B

A

+

=

(A.8)

ここに,

ν

c

/

λ

光周波数(

THz

ポラリメータを用いる場合には,三つの規格化出力ストークスベクトル要素のそれぞれが,式

(A.8)

で表

す値に相当する三つの独立した規格化比率となる。各ストークスベクトル要素は,互いに垂直な二つの検

光子の角度設定条件における出射パワーの差に相当する。三つの要素間での相違は,検光子の角度基準が

ストークスベクトル空間において互いに垂直である点である。

データに,両端で滑らかにゼロとなるウインドウ関数

W(ν)

を乗じる。

R(ν)W(ν)

及び

W(ν)

を,測定してい

ない低い光周波数に対してゼロ点付加を行った配列に代入する。各配列に高速コサインフーリエ変換

FCFT

)を適用して,時間領域のフリンジ包絡線

r(t)w(t)

及び

w(t)

を得る。相互相関及び自己相関の包絡線

の二乗,

E

x

2

及び

E

0

2

は,これらを二乗して求める。入射及び出射偏光状態をスクランブルしている例など

において,入射偏光子に対する検光子の角度基準設定が異なる複数の条件(又は異なるストークス出射ベ

クトル要素)があり,複数(

N

個)の比関数を用いることができる場合,二乗平均包絡線は,式

(A.9)

及び

(A.10)

となる。

=

i

i

E

N

E

2

x

2

x

1

(A.9)

=

i

i

E

N

E

2

0

2

0

1

(A.10)

これら二つの関数の

RMS

幅,

σ

x

及び

σ

0

は,D.2 

RMS

計算方法を用いて計算する。

PMD

RMS

は,式

(A.11)


18 
C 6842:2012

によって算出する。

(

)

2

/

1

2

0

2

x

RMS

2

3

⎥⎦

⎢⎣

=

σ

σ

PMD

(A.11)

この値は,式

(A.12)

に示す

DGD

の(ウインドウ値の二乗による)スペクトル加重

RMS

と関連している。

( ) ( )

( )

2

/

1

2

2

2

RMS

⎡ Δ

=

dv

v

W

dv

v

W

v

PMD

τ

(A.12)

期待値の演算子は,ランダムな入射及び出射偏光状態に関連している。

A.3.3.2

  詳細 

この細分箇条では,測定する周波数範囲,周波数間隔

Δν

,周波数シフト及び

FCFT

の解析結果

[5]

に関す

る詳細を説明する。

データの周波数間隔は均一とし,付加したゼロ点を含むデータ点の総数は,

1

2

k

k

:整数)とする。

nm

で測定したデータの周波数間隔が均一でない場合,スプライン関数などの多項式にフィットさせ,

データを補間する。

nm

で測定したデータ数

-3

個の均一な周波数間隔要素をもつ三次元スプライン関数

[6]

によって,全てのデータを完全にフィットさせ,補間を行うことができる。

測定データの両端が

ν

minM

及び

ν

maxM

であり,最小光周波数が最大光周波数の半分よりも大きい場合,処

理する配列の大きさを小さくするために周波数シフトを適用できる。測定データ配列の計算で用いる周波

数の両端を,任意の

n

を選んで,式

(A.13)

のように設定することができる。

M

v

v

n

n

v

min

min

max

1

=

M

v

v

max

max

=

(A.13)

ここに,

n

正の整数

測定周波数範囲よりも小さい周波数での値はゼロとする。

FCFT

を行った場合,データ配列は,時間がゼロから

t

max

Δt2

k

の時間領域フリンジパターンを含み,時

間間隔

Δt

は,式

(A.14)

で算出できる。

(

)

min

max

max

2

1

2

v

v

v

n

t

=

=

Δ

(A.14)

干渉計から得たフリンジパターンを正の時間から負の時間に拡張する。負の時間での値は,正の時間で

の値と等しい。関数は偶関数であり,原点に対して対称である。

RMS

幅の計算には,測定可能な最小

PMD

RMS

よりも小さい時間領域の値も必要となるため,周波数シフ

トの選択は,この点に気を付けて行う。

周波数間隔

Δν

は,測定ポイント数,周波数シフト及び測定できる最大

PMD

RMS

にも関連している。

Δν

は,式

(A.15)

の制約を満足する必要がある。

max

RMS

min

max

24

1

2

=

Δ

PMD

v

v

v

k

(A.15)


19

C 6842:2012

フィルタ後の光源のスペクトル幅は,

この値の半分とする。

実際の掃引を均一な波長間隔で行った場合,

測定範囲の低波長端での波長間隔が式

(A.15)

の制約を満たす必要がある。

ウインドウ関数

W

(ν)

は,二次元関数など,理論的にはどんな関数でもよいが,

σ

0

の値を最小にするもの

が望ましい。関数は,両端で滑らかにゼロになり,一次微分も両端でゼロになるものが望ましく,これに

よって

σ

0

が増加する波形振動を最小にできる。

A.3.3.3

  例 

計算例のシートを,

表 A.1 に示す。測定波長範囲及び

k

を記載している。幾つかの周波数シフトの

n

それぞれに対して,その他のパラメータを計算している。

PMD

RMS

の最小値を

t

とし,低波長限界での

波長間隔も示している。明らかにトレードオフがあり,測定される

PMD

RMS

の範囲に依存している。一般

に,波長範囲が広く,周波数間隔が小さいことが望ましい。

表 A.1−コサイン変換計算 

a)

  計算に使用したパラメータ 

c(nm/ps) 299

792.5

11

測定データ数

2 048

b)

  測定データの波長及び周波数範囲 

波長(nm)

周波数(THz)

最大波長

1 700

176.348 5

最小 ν

minM

最小波長

1 300

230.609 6

最大 ν

maxM

c)

  周波数シフトの各 値に対するパラメータの計算結果 

周波数シフト

計算最小周波数

ν

min

(THz)

時間間隔

Δt(ps)

周波数間隔

Δν(THz)

測定可能な

最小 PMD

RMS

(ps)

測定可能な

最大 PMD

RMS

(ps)

波長間隔

δλ(nm)

1

0

0.002 168

0.112 602

0.006 504

0.370 034

0.635 076

2

115.304 807 7

0.004 336

0.056 301 0.013

009 0.740

067 0.317

460

3

153.739 743 6

0.006 504

0.037 534 0.019

513 1.110

101 0.211

623

4

172.957 211 5

0.008 673

0.028 151 0.026

018 1.480

135 0.158

711

5

184.487 692 3

0.010 841

0.022 520 0.032

522 1.850

169 0.126

966

6

192.174 679 5

0.013 009

0.018 767 0.039

027 2.220

202 0.105

803

7

197.665 384 6

0.015 177

0.016 086 0.045

531 2.590

236 0.090

687

8

201.783 413 5

0.017 345

0.014 075 0.052

036 2.960

270 0.079

351

図 A.4 は,

PMD

RMS

0.2 ps

の光ファイバから得た結果を示している。標準偏差

23 nm

のガウス分布をウ

インドウ関数として用い,一回掃引による相互相関平均及び自己相関平均を表している。理想的なランダ

ムモード結合をもつ光ファイバとして,シミュレーションから得られた結果である。このシミュレーショ

ン結果に対する解析結果は

0.185 ps

であった。


20 
C 6842:2012

図 A.4−相互相関関数及び自己相関関数 


21

C 6842:2012

附属書 B

(規定)

偏波モード分散試験方法 B−ストークスパラメータ解析法(SPE)

B.1

  装置 

方法

B

の試験構成を,

図 B.1 に示す。

図 B.1−方法 の試験構成 

B.1.1

  光源 

ポラリメータの種類に応じて二種類の光源を用いることができる。

図 B.1 a)

に示す波長可変光源のよう

な狭帯域光源を,偏光解析装置とともに用いる。又は,

図 B.1 b)  に示す広帯域光源を,ポラリメータの前

に光スペクトラムアナライザ又はフーリエ変換スペクトラム解析器としての干渉計を設置したような狭帯

域透過ポラリメータとともに用いる。また,広帯域光源を用いる場合,透過フィルタの幅は,計算の目的

に合ったスペクトル幅とする。


22 
C 6842:2012

いずれの場合も,必要な偏光度を維持できるように,スペクトル幅は十分に小さくする(7.2 参照)

。さ

らに,規定する波長領域内において十分な精度で

PMD

測定が行えるように,測定波長範囲を十分に広く

する(B.3 参照)

JME

法及び

PSA

法において,偏光子は,各測定波長において三つの互いに直交する直線偏光状態(

0

°,

45

°及び

90

°)に切り替えることを可能とする。

B.1.2

  ポラリメータ 

各入力偏光状態及び波長に対する出力ストークスベクトルを測定するためにポラリメータを用いる。

B.2

  手順 

光ファイバの出力をポラリメータに接続する。測定波長域において適切で,かつ,要求する精度(B.3

参照)を満足する波長増分

δλ

を設定して,波長掃引を行う。狭帯域光源の場合,波長増分は,予想する最

DGD

Δτ

max

と,測定波長

λ

0

及び真空中の光速度

c

との関係式

(B.1)

で求める。

max

2
0

2

τ

λ

δλ

Δ

c

(B.1)

例えば,最大 DGD と波長増分との積を,1 550 nm において 4 ps・nm よりも小さく,1 300 nm において

は 2.8 ps・nm よりも小さくする。この条件は,ある測定波長から隣の測定波長までの,ポアンカレ球上の

主偏光軸を回転軸とした出力偏光状態の回転角が,180°より小さいことを保証する。Δτ

max

の大まかな見

積りができない場合は,スペクトル幅及び光源の最小調整刻みに相当する小さい波長間隔を設定して,測

定波長全域の測定を行う。実際の測定で用いる δλ の値は,このようにして測定した DGD の最大値に安全

係数 3 を乗じ,この値を式(B.1)の Δτ

max

に置き換えて,計算できる。測定に用いた波長間隔が大きすぎる

懸念がある場合には,より小さい波長間隔で再測定を行う。DGD の波長依存性曲線の形状及び平均 DGD

が本質的に変わらない場合,もとの波長間隔は要求条件を満足している。

広帯域光源の場合は,解析器の分解帯域幅(RBW)が式(B.2)の関係を満足する必要がある。

max

2
0

5

τ

λ

Δ

c

RBW 

(B.2)

各波長に対して測定データを取得する。JME 法及び PSA 法では,各波長に対して三つの入力偏光状態を

0°,45°及び 90°と変え,そのときの出力ベクトルを測定する。出力ベクトルは単位長さ当たりに規格

化し,三つの入力偏光状態に対応して,それぞれ, Hˆ , Qˆ 及び Vˆ として記録する。SOP 法では,各波長

に対する規格化出力ストークスベクトルを, sˆ として記録する。

B.3

  計算 

三つの全ての計算手法において,各々の光角周波数 ω

0

及びその隣の周波数 ω

0

+Δω における偏光状態の

差の評価を行い,

(光角周波数は ω=2πc/λ である。

)波長に対して連続した DGD を求める。モード結合を

無視できる場合には,DGD は典型的に波長に対して一定である。ランダムなモード結合のある場合は,

DGD は典型的に図 B.2 に示すように波長に対して変化する。また,DGD は図 B.3 のようなヒストグラム

を示すこともある。測定した DGD の平均値が,連結係数として用いる PMD の値である。

方法 B の三つの手法に関連する詳細な数式及び計算方法は,JME 法と PSA 法との間の理論的関係とと

もに,IEC/TR 61282-9 に規定している。SOP 法における計算にも言及しているが,確定していない。


23

C 6842:2012

図 B.2−典型的なランダムなモード結合のある場合の方法 による結果 

図 B.3DGD 値の典型的なヒストグラム 

注記  ヒストグラムにマクスウェル曲線を重ねている。

JME 法及び PSA 法の解析手法は,偏光依存性損失がない一次近似に対して数学的に等価である。

B.3.1

  ジョーンズ行列解析法(JME 

各周波数に対する 行列は,ω

0

及び ω

0

+Δω で表す周波数の対に対して,各周波数に対する三つの出力

ストークスベクトルをジョーンズベクトルに変換し,求めたジョーンズベクトルの要素の比率を用いて計

算する。

周波数 ω

0

及び ω

0

+Δω で表す各周波数対に対して,各周波数において測定した三つの出力ストークスベ

クトルを,式(B.3A)によって変換する。


24 
C 6842:2012

H

h

ˆ

ˆ =

H

Q

H

Q

H

q

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

×

×

×

=

q

V

q

V

q

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

×

×

×

=

(B.3A)

一般に sˆ で示される規格化出力ストークスベクトルを, j

ˆ

で示すジョーンズベクトルに変換するために,

(B.3)

の関係を用いる。



=

μ

θ

μ

θ

θ

sin

2

sin

cos

2

sin

2

cos

ˆ

s

  ⇔

(

)

(

)

⎥⎦

⎢⎣

=

2

/

exp

sin

2

/

exp

cos

μ

θ

μ

θ

i

i

j

(B.3)

ここに,

θ: 直線偏光変数

μ: 回転偏光変数

μ はジョーンズベクトルの 及び 成分の位相差でもある。この計算において,θ 

0

π

との間の値と

仮定することができる。

各周波数における各ジョーンズベクトルの

x

及び

y

成分を,h

x

h

y

q

x

q

y

v

x

及び v

y

と表す。比率は,

(B.4)

を用いて計算する。

y

x

h

h

k

/

1

=

y

x

v

v

k

/

2

=

y

x

q

q

k

/

3

=

3

1

2

3

4

k

k

k

k

k

=

(B.4)

各周波数に対するジョーンズ変換行列 は,式

(B.5)

のように計算する。

⎥⎦

⎢⎣

=

1

4

2

4

1

k

k

k

k

T

(B.5)

周波数変換行列 は,周波数対の各 行列を用いて,式

(B.6)

のように計算する。

(

) ( )

0

1

0

ω

ω

ω

Δ

+

=

T

T

J

(B.6)

の固有値を計算し,ρ

1

及び ρ

2

とする。

DGD

Δ

τ は式

(B.7)

のように計算する。

ω

ρ

ρ

τ

Δ



=

Δ

2

1

Arg

(B.7)

Arg は偏角関数であり,m

0

かつ

π

θ

< に対して

( )

θ

θ

=

i

me

Arg

である。

JME

法の数式及び詳細な計算方法は,IEC/TR 61282-9 による。

B.3.2

  ポアンカレ球解析法(PSA 

PSA

法において,周波数による出力ストークスベクトルの回転は,規格化出力ストークスベクトルを用

いて行列計算を行って求める。

周波数 ω

0

及び ω

0

Δ

ω で表す各周波数対に対して,各周波数において測定した三つの出力ストークスベ


25

C 6842:2012

クトルを,式

(B.8)

によって変換する。

H

h

ˆ

ˆ

=

H

Q

H

Q

H

q

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

×

×

×

=

q

V

q

V

q

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

ˆ

×

×

×

=

(B.8)

各周波数に対するベクトル積

q

h

c

ˆ

ˆ

ˆ

×

=

及び

v

q

c

ˆ

ˆ

ˆ

×

=

をストークスベクトル h

ˆ

v

ˆ

及び q

ˆ

から求め,各周波

数対における有限差分を式

(B.9)

によって求める。

(

) ( )

0

0

ˆ

ˆ

ˆ

ω

ω

ω

h

h

h

Δ

+

=

Δ

(

) ( )

0

0

ˆ

ˆ

ˆ

ω

ω

ω

q

q

q

Δ

+

=

Δ

(

) ( )

0

0

ˆ

ˆ

ω

ω

ω

v

v

v

Δ

+

=

Δ

(

) ( )

0

0

ˆ

ˆ

ˆ

ω

ω

ω

c

c

c

Δ

+

=

Δ

(

) ( )

0

0

ˆ

ˆ

ˆ

ω

ω

ω

c

c

c

Δ

+

=

Δ

(B.9)

DGD

Δ

τ は,周波数増分を用いて,式

(B.10)

によって算出する。

(

)

(

)





Δ

+

Δ

+

Δ

+



Δ

+

Δ

+

Δ

Δ

=

Δ

2

2

2

2

2

2

ˆ

2

1

2

1

arcsin

ˆ

ˆ

ˆ

2

1

2

1

arcsin

1

c

v

q

c

q

h

ω

τ

(B.10)

      ここに

h

h

h

ˆ

ˆ

ˆ

2

Δ

Δ

=

Δ

PSA

の数式及び詳細な計算方法は,IEC/TR 61282-9 による。

B.3.3

  偏光状態法(SOP 

SOP

解析において,波長に対する偏光状態の変化を示すポアンカレ球上の軌跡は,測定した規格化出力

ストークスベクトルから計算する。主偏光状態が明確に存在し,かつ,不変であると仮定できる波長区分

(二つ以上の波長測定点を含む。

)を考慮し,その区分ごとに軌跡を解析する。各区分内におけるポアンカ

レ球上の主偏光軸及び区分内の波長変化量 δλ に対応する回転角

Δ

θ は,幾何学的な考察によって決定でき

る。

測定点を

3

点ずつ考慮し,二つの測定点対によって特定する円弧の軸の交点を見付けることで,ポアン

カレ球上の軌跡の解析を行うことができる。

Δ

θ の値は,この点から三角法の関係によって計算することが

できる。

DGD

Δ

τ は,式

(B.11)

によって算出する。

f

i

2

λ

λ

δλ

π

θ

ω

θ

τ

Δ

=

Δ

Δ

=

Δ

c

(B.11)

ここに,λ

i

及び λ

f

はそれぞれ δλ の最初及び最後の波長である。

SOP

の数式及び詳細な計算方法は,IEC/TR 61282-9 による。

注記

ある周波数において,出力ストークスベクトルが主偏光状態に一致する場合には,その周波数

で算出した

DGD

  Δ

τ は,実際の値よりもかなり小さくなる可能性がある。


26 
C 6842:2012

附属書 C 
(規定)

偏波モード分散試験方法 C−干渉法(INTY)

C.1 

装置 

方法

C

の一般的な測定の試験構成を,

図 C.1 に示す。

図 C.1−方法 の試験構成(一般的な測定) 

図 C.1 内及び後の説明に用いる変数を,次のように定める。

ν

:光周波数(λνc

τ

:干渉計の二つの光路間の往復遅延時間差

( )

v

S

S

:被測定光ファイバ入力における光スペクトル

  光源の電界スペクトル

( )

v

E

S

ρ

のスペクトル密度と等しい。

( )

v

S

0

:被測定光ファイバ出力(検光子入力)における光スペクトル

( )

v

S

:検光子出力(干渉計入力)における光スペクトル

0

ˆs

:入力偏光状態(被測定光ファイバ入力;単位ストークスベクトル)

( )

v

s

ˆ

:出力偏光状態(被測定光ファイバ出力)

a

sˆ

:検光子透過軸

( )

a

s

v

s

ˆ

ˆ

( )

v

s

ˆ

を検光子透過軸へ投影して得られるストークスパラメータ

  このパラメータが

PMD

の情報を含んでいる。

( )

τ

P

:遅延時間 τ の関数として,干渉計の出力光パワー

( )

τ

P

~

( )

τ

P

の τ に依存した成分(交流成分)


27

C 6842:2012

0

P

( )

τ

P

の一定成分(直流成分)

( )

τ

E

:干渉フリンジ包絡線

( )

τ

x

E

:相互相関包絡線

( )

τ

0

E

:自己相関包絡線

干渉計の出力光パワー

( )

τ

P

は交流成分と直流成分との和に等しい。両成分は τ

0

で等しいので,交流成

分を計算することができる。理想的な干渉計では交流成分が偶関数であり,その正領域側は検光子から出

力する光スペクトル

( )

v

S

のコサインフーリエ変換に等しい。理想的でない干渉計では,測定の詳細によっ

て何らかの補正を適用する。

TINTY

においては,干渉スペクトルの包絡線

( )

τ

E

が交流成分の絶対値である。

GINTY

における相互相

関及び自己相関包絡線を得るための付加的な計算は,C.2.2.2 及び C.3.2 に規定する。これらの計算には,

検光子を互いに垂直な二つの偏光状態に設定して測定した二つの干渉スペクトルを用いる。

三つの具体的な測定のための試験構成を,

図 C.2 に示す。


28 
C 6842:2012

図 C.2−方法 のその他の試験構成 


29

C 6842:2012

C.1.1

  光源 

測定する波長帯で発光する

LED

ASE

光源,スーパーフロレッセント光源などの広帯域光源を用いる。

図 C.1 に示すように,光が偏光しており,中心波長 λ

0

が,

1 310 nm

帯,

1 550 nm

帯又は他の測定する波

長帯内にある光源を用いる。

TINTY

による測定系では,広帯域光源のスペクトル形状はほぼガウス曲線で

ある必要があり,また,発生する光の自己相関関数に影響を与えるリップルがあってはならない。

GINTY

による測定系ではそのような光源特性への要求はなく,いかなるスペクトル形状の光源でも用いることが

できる。式

(C.1)

で定めるコヒーレンス時間 t

c

を計算するために,光源のスペクトル線幅(

3 dB

幅)

Δ

λ 

既知である必要がある。

c

t

Δ

=

λ

λ

2
0

c

(C.1)

C.1.2

  光分岐器 

偏光された入射光を干渉計の二つの光路に伝搬する二成分に分けるために光分岐器を用いる。分岐器と

して,光ファイバカプラ又はキューブビームスプリッタを用いることができる。

C.1.3

  検光子 

図 C.1 に示す検光子は,干渉計の中に設置する。

TINTY

法において,検光子は,最初の偏光軸設定に対

して垂直な二つ目の偏光軸設定に回転できる必要がある。

C.1.4

  干渉計 

干渉計には,空間形又は光ファイバ形の計器を用いることができる。干渉計は,マイケルソン形又はマ

ッハツェンダ形であり,光源側又は被測定光ファイバ終端の検出器側に設置する。いずれの場合において

も,干渉計は互いに直交する偏光状態どうしが干渉するように構成する。これを実現する多数の方法があ

る。

第一の方法は,

図 C.1 に示すように干渉計の入力部に検光子を設置する方法である。入力部に偏光子を

設置しないで,干渉計の両方の光路において偏光状態が影響を受けない場合,

PMD

を示す相互相関スペク

トルは観測できない。干渉計の入力部に偏光子を設置しない場合は,その他の方法を考える。

第二の方法は,空間形干渉計の片方の光路に波長板を挿入する方法である。一般的に,全ての二光路形

干渉計における二光路の往復伝搬はジョーンズ行列 T

1

及び T

2

で表すことができる。これは片方の光路だ

けにジョーンズ行列 TT

1

T

2

の波長板を挿入した場合と等価である。光ファイバ形干渉計の場合,ルフェ

ーブルループ(偏光状態制御器)を片方の光路に挿入し,必要な効果(与えた相互相関−自己相関の比)

を得ることができる TT

1

T

2

の状態になるように調整する。

もう一つの特別な場合として,マイケルソン干渉計の片方の光路に

1/4

波長板(又はマッハツェンダ干

渉計の片方の光路に

1/2

波長板)を挿入する方法がある。この構成では相互相関スペクトルだけが観測で

きる。

C.1.5

  偏光スクランブラ 

図 C.2 c)

の偏光スクランブラによって,被測定光ファイバの入出力に対し任意の偏光状態を選ぶことが

できる。

偏光分岐器によって,

二つの垂直な検光子設定において検出する

2

信号の同時検出が可能となる。

入力における様々な偏光状態及び出力における様々な検光子の設定を選択できる偏光スクランブラの機能

性は,その他の手段によっても達成できる。

C.1.6

  偏光分岐器 

偏光分岐器(

PBS

)を,

図 C.2 c)  において,同じ入出力偏光状態の組合せに対して,互いに垂直な(ポ


30 
C 6842:2012

アンカレ球上で反対側にある。

)出力偏光状態間の干渉スペクトルを求めるために用いる。自己相関及び相

互相関は,これらの二つの干渉スペクトルによって,別の関数として計算することができる。

PBS

は,検

出システムと組み合わせて,偏光ダイバーシティ検出系を構成している。互いに垂直な出力偏光状態間の

干渉スペクトルを得るのに,

PBS

以外の手段を用いてもよい。

C.2

  手順 

C.2.1

  校正 

既知の

PMD

遅延をもつ複屈折光ファイバを用いて遅延線の機構を確認することによって,装置を校正

する。代わりに,既知の特性をもった複数の複屈折光ファイバの接続物を用いてもよい。測定中の環境及

び入射条件は一定とする。

C.2.2

  定常操作 

被測定光ファイバの片端を偏光光源の偏光出力に接続する。他方の端は干渉計の入力に接続する。接続

は,標準的な光ファイバコネクタ,融着又は光ファイバ接続光学系によって行う。光ファイバ接続光学系

の場合には,接続点の反射を防ぐために屈折率整合オイルを用いる。

光源の出力光パワーを用いる検出系に合ったパワーに調整する。十分なコントラストの干渉フリンジを

得るために,両光路の光パワーをほぼ等しくなるように設定する。

C.2.2.1

  TINTY の手順 

まず初めに,干渉計アームのミラーを動かし,光の強度を記録する。干渉フリンジパターン

( )

τ

P

~

は,干

渉スペクトルから直流成分を差し引くことによって計算する。すなわち

( ) ( )

0

~

P

P

P

=

τ

τ

である。一般的な

フリンジ包絡線はフリンジパターンの絶対値である。偏波モード結合が無視できる場合及びランダムな偏

波モード結合がある場合のフリンジ包絡線の典型例を,

図 C.3 に示す。

偏波モード結合があまり起きない場合,又は

PMD

が小さい場合,異なる偏光状態で測定を繰り返すか,

又は全偏光状態に対する平均を得るために測定中に偏光状態を変調することが望ましい。


31

C 6842:2012

a)

  一つの入出力偏光状態での TINTY による測定系を用いたランダムなモード結合がある場合 

b)

  一つの入出力偏光状態で TINTY による測定系を用いたモード結合が無視できる場合 

図 C.3−偏波モード結合が無視できる場合及びランダムな偏波モード結合がある場合のフリンジ包絡線 

C.2.2.2

  GINTY の手順 

特定の入射部偏光子の設定と検光子の互いに垂直な二つの設定との組合せを,

I/O

偏光状態という。二

つの互いに垂直な検光子設定に対して,二つの干渉スペクトルを求める掃引を行い,それぞれ直流成分を

差し引いて,フリンジの直交成分である

( )

τ

x

P

~

及び

( )

τ

y

P

~

を得る。

相互相関フリンジ E

x

(τ)

及び自己相関フリンジ E

0

(τ)

は,式

(C.2)

によって計算する。


32 
C 6842:2012

( )

( )

( )

τ

τ

τ

y

x

x

P

P

E

~

~

=

( )

( )

( )

τ

τ

τ

y

x

P

P

E

~

~

0

+

=

(C.2)

後の計算及び表示のために,これらの関数を二乗する。二乗相互相関の結果を

図 C.4 に示す。

TINTY

見られた自己相関ピークが存在しないことが分かる。

注記 1  L/l

c

=100,PMD/σ

A

∼100(σ

A

=自己相関包絡線の RMS 幅)

PMD=4.94 ps,σ

A

=50 fs;

図中の黒線はガウシアン曲線近似包絡線である。この曲線は見やすくするための目安
であり,解析に近似曲線は用いない。

a)

  I/O 偏光状態スクランブルでの GINTY による測定システムを用いたランダム 

なモード結合がある場合の干渉スペクトル 

注記 2  L/l

c

<<1,DGD=0.732 ps,σ

A

=50 fs,DGD/σ

A

∼14.7

b)

  I/O 偏光状態スクランブルでの GINTY による測定システムを用いたモード 

結合が無視できる場合の干渉スペクトル 

図 C.4−偏波モード結合が無視できる場合及びランダムな偏波モード結合がある 

場合のフリンジ包絡線(GINTY 法)


33

C 6842:2012

注記 3  L/l

c

=10 のランダムモード結合部分+DGD=PMD

Random

/4 のモード結合を無視できる部

分;PMD=9.97 ps,σ

A

=50 fs で,ほぼ平たんな包絡線をもつ。

c)

  I/O 偏光状態スクランブルでの GINTY による測定システムを用いた複数の 

モード結合状態が接続されている場合の干渉スペクトル 

図 C.4−偏波モード結合が無視できる場合及びランダムな偏波モード結合がある 

場合のフリンジ包絡線(GINTY 法)(続き) 

偏光スクランブルの選択肢を次に示す。複数の

I/O

偏光状態で測定し,後の計算のために指数 を付け

る。

C.2.2.2.1

  状態のミューラ設定 

九つの特定の

I/O

偏光状態で測定した二乗包絡線の和は,均一にスクランブルした平均二乗包絡線と厳

密に等しい。これらの九つの

I/O

偏光状態は,直角によって三面体を形成する三つの検光子の軸それぞれ

に対して,同じように直角によって三面体を形成する三つの入射偏光状態を組み合わせたものである。

C.2.2.2.2

  ランダムスクランブル 

掃引間でのスクランブル:各掃引において自動又は手動でスクランブラを設定する。

連続スクランブル:二乗包絡線の和をとるために,掃引中にスクランブルする。時間の関数として連続

的にポアンカレ球を覆うように,自動のスクランブラを設定する。

単一掃引高速スクランブル:スクランブラが十分に高速である場合,単一の掃引において十分にスクラ

ンブルされた二乗包絡線が観測できる。ただし,この方法では,干渉スペクトルの交流成分と直流成分と

の間のクロストークを避けるための特別な前準備が必要である。

C.3

  計算 

PMD

RMS

は,C.3.1 及び C.3.2 に規定する二つの計算方法で求める。理想的なランダムモード結合があり,

干渉スペクトルが理想的なガウス曲線の場合,式

(3)

を用いて PMD

AVG

に変換できる。

C.3.1

  TINTY 計算 

モード結合が無視できる場合,

PMD

遅延は,C.3.1 に規定する

TINTY

法及び C.3.2 に規定する

GINTY

法の両測定系において同じ手法で決定する。

PMD

遅延は,

図 C.3 b)

及び

図 C.4 b)

に示す,被測定光ファ


34 
C 6842:2012

イバの

DGD

によって中心から各々遅延した二つのコヒーレンスピークの分離距離から,式

(C.3)

によって

算出する。この場合,

DGD

値は,

PMD

遅延値と等しい。

0

2

c

L

Δ

=

Δ

τ

(C.3)

Δ

は両側の二つのコヒーレントピーク間の光遅延線の移動距離,c

0

は空間での光速度である。モード結

合が無視できる場合の

PMD

係数は<

Δ

τ

/

で与えられ,

km

単位の光ファイバ条長である。

(C.4)

の計算は,長距離光ファイバ/ケーブル又はリンクのようなランダムモード結合領域に対して適

している。フリンジ包絡線(中心ピークは無視する。

)の広がりが特性を表す。

PMD

RMS

値は,検出信号(フリンジ包絡線)の相互相関関数の二次モーメント(

RMS

幅)から式

(C.4)

よって決定する。

ε

RMS

4

3 σ



=

PMD

(C.4)

ここに,

σ

ε

相互相関包絡線の

RMS

測定したフリンジ包絡線から

σ

ε

を計算する詳細な手順は,D.1 による。

以下の仮定において,式

(C.4)

と式

(2)

とは,式

(C.5)

の関係にあり,

2

ε

2

4

3 σ

τ =

Δ

(C.5)

(C.5)

は,次の仮定における理論から得ることができる。

理想的なランダムモード結合

注記 1

理想的なランダムモード結合とは,

L/h→∞

であり,かつ,複屈折軸が均一に分布している

ことを意味する。

L

は対象物の長さであり,

h

は偏光結合長である。長さ

h

の複屈折部分

N

個つながっている対象物に対しては,軸が均一に分布し,

N→∞

であることに相当す

る。

注記 2

モード結合がないか又は無視できる場合にも解析できる。

リップルがなくきれいなガウシアン光源

  PMD>>σ

0

σ

0

:自己相関包絡線の

RMS

エルゴード性

注記 3

光源がガウシアンの場合,測定結果は

DGD

の加重平均の形になる。この加重は

TINTY

は規定がなく,

GINTY

では規定している。この理由によって,この方法は方形加重を用い

る方法(例えば,

RTM

のような方法)とは,測定波長領域及び時間に対して異なる結果に

なると予想される。エルゴード性の仮定によって,予想できる値の関係性が有効になるが,

実際には,別の手法の異なる測定では測定波長領域もまた異なるため,同じように異なっ

た結果が得られることを意味している。

C.3.2

  GINTY 計算 

GINTY

は,

TINTY

における式

(C.5)

で必要な幾つかの仮定を取り除くことができる

[4]


35

C 6842:2012

理想的なランダムモード結合の仮定は必要ない。

ガウシアン光源の仮定は必要ない。

自己相関関数の幅に比較して

PMD

が大きいという仮定は必要ない。

相互相関包絡線及び自己相関包絡線の二乗平均

( )

τ

2

x

E

及び

( )

τ

2

0

E

は式

(C.6)

となる。

( )

( )

=

i

xi

x

E

N

E

τ

τ

2

2

1

( )

( )

=

i

i

E

N

E

τ

τ

2

0

2

0

1

(C.6)

ここに,

N

I/O

偏光状態の数

二つの二乗平均包絡線の

RMS

σ

0

及び

σ

x

を計算する。この計算のアルゴリズムの例は D.2 による。こ

れらの幅の数学的な定義は,式

(C.7)

である。

( ) ( )

( )

=

τ

τ

τ

τ

τ

τ

τ

τ

σ

d

E

d

E

x

x

x

2

2

2

2

( ) ( )

( )

=

τ

τ

τ

τ

τ

τ

τ

τ

σ

d

E

d

E

2

0

2

0

2

2

0

(C.7)

上式の期待値演算子は,均一でランダムな

I/O

偏光状態での測定に関連している。

PMD

RMS

の値は,式

(C.8)

によって算出する。

(

)

2

/

1

2

0

2

RMS

2

3

⎥⎦

⎢⎣

=

σ

σ

x

PMD

(C.8)

(C.8)

と式

(2)

とは,式

(C.9)

の関係にある

[4]

( ) ( )

( )

(

)

2

0

2

2

0

2

0

2

2

3

σ

σ

τ

=

Δ

x

dv

v

S

dv

v

S

v

(C.9)

式(C.7)の RMS 幅の理想的な定義を用いると,式(C.9)は,測定時の全ての DGD 曲線及び全ての光源スペ

クトル特性に対して正確である。式(C.9)の左辺は,スペクトル(二乗パワー)によって加重のかかった RMS

計算である。

エルゴード性を仮定すると,式(C.10)の関係がある。

( ) ( )

( )

Δ

=

Δ

dv

v

S

dv

v

S

v

2

0

2

0

2

2

τ

τ

(C.10)


36 
C 6842:2012

附属書 D 
(参考)

フリンジ包絡線からの RMS 幅の決定

序文 

この附属書は,フリンジ包絡線から RMS 幅を決定する二つの方法を記載する。主に干渉法による PMD

測定で,これらの方法を用いる。D.1 は自己相関ピークがある包絡線に対するもので,TINTY 解析に適用

する。D.2 はこのピークがない場合に対するもので,GINTY 解析に適用する。

D.1

  TINTY に対する RMS 計算 

中心に自己相関ピークが存在するフリンジ包絡線を,

図 D.1 に示す。

図 D.1−干渉スペクトル解析のための変数 

j

I

~

は,位置 t

j

j=1…N(単位:ps)におけるフリンジ包絡線の測定強度を示す。

手順 1−ゼロ強度

0

~

及び雑音強度 Na を,式(D.1),式(D.2)及び式(D.3)によって計算する。

定義:N

5

=round(5N/100)  round:小数点以下四捨五入

(

)

5

1

0

2

~

~

~

5

N

I

I

I

N

j

j

N

j

=

+

=

(D.1)

(

)

5

1

2

2

2

2

~

~

5

N

I

I

X

N

j

j

N

j

=

+

=

(D.2)

2

0

2

I

X

Na

=

(D.3)


37

C 6842:2012

手順 2−シフト強度

I

j

を,式(D.4),又は式(D.5)によって計算する。

0

~

~

:

I

I

I

j

j

=

    (

Na

I

I

j

4

~

~

0

>

のとき) (D.4)

0

:

=

j

I

        (

Na

I

I

j

4

~

~

0

のとき) (D.5)

手順 3−干渉スペクトルの中心

C

を,式(D.6)によって計算する。

=

=

=

N

j

j

N

j

j

j

I

I

t

C

1

1

(D.6)

手順 4−中心の自己相関ピークを取り除くための指数を,式(D.7A)及び式(D.7B)によって決定する。

式(D.7A)である,

j

の最大指数を

j

l

と定める。

c

t

t

C

j

>

(D.7A)

式(D.7B)である,

j

の最小指数を

j

r

と定める。

c

t

C

t

j

>

(D.7B)

ここに,

t

c

光源のコヒーレンス時間

注記  相互相関干渉スペクトルに対しては,式(D.7)の定義を適用する。

1

:

+

=

l

r

j

j

(D.7)

手順 5−干渉スペクトルの二次モーメント

S

を式(D.8)によって計算する。

(

)

(

)

+

=

=

=

=

=

N

j

j

j

N

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

r

r

l

l

I

I

C

t

I

I

C

t

S

2

1

1

2

2

1

(D.8)

手順 6−干渉スペクトルを切り取るための指数を,式(D.9)及び式(D.10)によって決定する。

式(D.9)である,の最大指数を j

min

と定める。

S

t

C

j

2

>

(D.9)

式(D.10)である,の最小指数を j

max

と定める。

S

C

t

j

2

>

(D.10)

手順 7−切り出した干渉スペクトルの二次モーメント σ

ε

を,式(D.11)によって計算する


38 
C 6842:2012

(

)

(

)

⎪⎪

⎪⎪

+

=

=

=

=

=

max

max

min

min

2

2

ε

2

1

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

j

r

r

l

l

I

I

C

t

I

I

C

t

σ

(D.11)

手順 8−ガウス曲線

( )

2

2

2

σ

C

t

e

の σ を,式(D.12)によって計算する。

(

)

( )

( )

(

)

( )

( )

+

=

max

2

2

max

2

2

min

2

2

min

2

2

2

2

2

2

2

2

ε

2

1

j

r

j

j

r

j

l

j

j

lj

j

t

t

C

t

t

t

C

t

t

t

C

t

t

t

C

t

dt

e

dt

e

C

t

dt

e

dt

e

C

t

σ

σ

σ

σ

σ

(D.12)

手順

9

PMD

RMS

τ

2

>

1/2

を,式

(D.13)

によって決定する。

σ

τ



=

Δ

=

4

3

2

/

1

2

RMS

PMD

(D.13)

D.2

  GINTY に対する RMS 計算 

方法

C

GINTY

)における複合した二乗相互相関又は自己相関に対する明確な

RMS

幅は,次のアルゴ

リズムによって求める。

アルゴリズムは反復計算である。反復計算において,全てのデータ配列は二つの組に分けることができ

る。中央部

M

は信号を含み,裾の部分

T

は雑音を含んでいる。各反復計算は,これらの組に対して異なる

定義となる。計算された

RMS

幅が変化しなくなるか又は組の定義が安定である場合に,結果は収束する。

反復において,各組のデータ点数を

N

M

及び

N

T

で示す。

j

I

~

は,位置

t

j

j

1…N

(単位:

ps

)における包絡線の測定強度を示す。

T

の最初の定義は全体の配列の最初及び最後の

5 %

である。

手順

1

−ゼロ強度

0

~

I

を,式

(D.14)

によって計算する。

=

T

j

j

N

I

I

T

0

/

~

~

(D.14)

手順

2

−シフト強度

I

j

を,式

(D.15)

によって定義する。

0

~

~

I

I

I

j

j

=

N

全てにおいて

(D.15)

手順

3

−干渉スペクトルの中心

C

を,式

(D.16)

によって計算する。


39

C 6842:2012

=

M

j

j

M

j

j

j

I

I

t

C

(D.16)

手順

4

−二乗包絡線の

RMS

σ

を,式

(D.17)

によって計算する。

(

)

=

M

j

j

M

j

j

j

I

I

C

t

2

2

σ

(D.17)

手順

5

−組を再定義する。

M

C

4

σ

t

j

C

4

σ

に対する点の組と定義する。

T

を残りの点の組と定義する。

手順

6

−結果が収束するまで手順

1

から手順

5

を繰り返す。


40 
C 6842:2012

附属書 E

(参考)

記号及び用語

記号

用語

Arg

偏角関数

ASE

増幅された自然放出光

BBS

広帯域光源

c/c

0

真空/空間での光速度

DGD

群遅延差

DGD

max

最大

DGD

DOP

偏光度

E

R(λ)

の極値の数(方法

A

EC

極値カウント法

f

Δ

τ

マクスウェル確率分布

FA

固定アナライザ法(方法

A

FT

フーリエ変換法

GINTY

方法

C

に対する一般的解析法

INTY

干渉法(方法

C

I/O

入出力

JME

ジョーンズ行列解析法(方法

B

k

モード結合係数

l

c

結合長

L

被測定光ファイバ条長又は光ファイバケーブル条長

LED

発光ダイオード

N

測定回数又はモード結合光ファイバの集まり又は波長間隔の総数

P

A

λ

検光子を最初の設置状態で記録した光パワー(方法

A

P

F

DGD

max

を超える確率

P

B

λ

検光子を

90

°に回転した状態で記録した光パワー(方法

A

P

Tot

λ

検光子を取り外した状態で記録した光パワー(方法

A

P

x

τ

/

P

y

τ

方法

C

でのフリンジに相当する二つの直交偏光状態の軸の受光パワー

PBS

偏光分岐器

PDL

偏光依存性損失

PDV

偏波分散ベクトル

PMD

偏波モード分散

PMD

Q

リンク設計での

PMD

PSA

ポアンカレ球解析法(方法

B

R

λ

 PMD

測定系からの出力パワー比(方法

A

RBW

分解帯域幅


41

C 6842:2012

RTM

基準試験方法

s

規格化出力ストークスベクトル

SOP

偏光状態法(方法

B

SPE

ストークスパラメータ解析法(方法

B

T

ジョーンズ行列

T

1

ジョーンズ行列の逆行列

t

c

光源のコヒーレンス時間(方法

C

TINTY

方法

C

に対する慣例的解析法

α

マクスウェル分布を規定する単一パラメータ

Χ

2

カイ二乗変数

c

q

v

h

ˆ

/

ˆ

/

ˆ

/

ˆ

Δ

Δ

Δ

Δ

ストークスベクトルから計算する有限の差

δλ

波長刻み幅

Δ

λ

光源のスペクトル幅(その他の規定がない場合,半値全幅

FWHM

δν

光周波数の刻み幅

Δ

θ

ポアンカレ球上の回転角度

δτ

信号の異なる偏光成分の到達時間又はパルス広がり

δτ

max

測定した

δτ

の最大値

δτ

min

測定した

δτ

の最小値

Δ

τ DGD

Δ

τ

max

最大

DGD

τ>

波長掃引範囲での平均

DGD

又は

PMD

τ

2

>

1/2

波長掃引範囲での

DGD

の二乗平均又は

PMD

値(方法

C

τ>

0

モード結合光ファイバの集まりにおいて各光ファイバで起こり得る最大

PMD

特性

τ>

t

時間に対する平均

DGD

τ>

T

温度に対する平均

DGD

τ>

λ

波長に対する平均

DGD

Δ

ω

方法

B

における角周波数変化

λ PMD

測定で用いる測定波長

λ

0

光源の中心波長

λ

1

/

λ

2

測定波長の最初及び最後の波長[又は方法

A

における

R(λ)

の最初/最後の極大値又は

極小値の位置]

ν

光周波数

ρ

1

/

ρ

2

T(ω

Δ

ω)T

1

(

ω)

の複素固有値

σ

標準偏差の不確定性

σ

0

自己相関干渉スペクトルの二乗包絡線の二乗平均幅(方法

C

GINTY

σ

A

自己相関包絡線の二乗平均幅(方法

C

σ

R

フーリエ変換データの二次モーメント(方法

A

σ

x

相互相関干渉スペクトルの二乗包絡線の二乗平均幅(方法

C

TINTY

σ

ε

相互相関包絡線の二乗平均幅(方法

C

TINTY

ω

光角周波数


42 
C 6842:2012

Ω PDV

参考文献   

[1]  C.D.Poole and D.L.Favin, “Polarization-mode dispersion measurements based on transmission spectra

through an analyzer,” JLT, vol. 12, No. 6, p. 917, June, 1994.

[2]  R.C.Jones, “A new calculus for the treatment of optical systems. VI. Experimental determination of the

matrix,” J. Optical Soc. Am., 37, pp. 110-112, 1947.

[3]  N.Gisin, B.Gisin, J.P.Von der Weid, and R.Passy, “How accurately one can measure a statistical quantity like

polarisation-mode dispersion?,” IEEE Photonics Technology Letters, Vol. 8, No. 12, pp. 1671-1673, Dec.,

1996.

[4]  N.Cyr, “Polarization-mode dispersion measurement: generalization of the interferometric method to any

coupling regime,” J. Lightwave Technol., Vol. 22, No. 3, pp. 794-805, March 2004.

[5]  W. Press, W.Vettering, S. Teukolsky, and B.Flannery, “Numerical Recipes in C,” Cambridge University Press,

p. 518, 1992.

[6]  L. Lawson and R.Hanson, “Solving Least Squares Problems,” Prentiss-Hall, pp. 222-225, 1972.


附属書 JA

(参考)

JIS と対応国際規格との対比表

JIS C 6842:2012

  光ファイバ偏波モード分散試験方法

IEC 60793-1-1:2008

  Optical fibres−Part 1-1: Measurement methods and test

procedures−General and guidance 
IEC 60793-1-48:2007

  Optical fibres−Part 1-48: Measurement methods and test

procedures−Polarization mode dispersion

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1  適 用 範

IEC 

60793-1-48

1

JIS

に同じ

一致

2  引 用 規

3  用 語 及
び定義

3

JIS

に同じ

一致

4  光 フ ァ
イ バ の 種

IEC 

60793-1-1 

8

JIS

とほぼ同じ

変更

JIS

体系に従った形名を用い

た。

参考として IEC 記号を追加し
た。

JIS

では従来からの整合性を整え

るため,日本において普及した名

称を用いている。

5  試 験 状

5

JIS

とほぼ同じ

変更

JIS C 60068-1

を引用し,標準

大気条件を変更した。

現場測定の条件を考慮している。

実質的な差異はない。

6  概要 
6.1 
6.2∼6.4

偏 波 モ ー ド 分 散 及

び試験方法の概要

IEC 

60793-1-48

 
Introduction
4

JIS

とほぼ同じ

 
一致 
変更

 
 
IEC

規格の式(3)を変更した。

 
 
IEC

規格の誤表記による修正で

あり,実質的な差異はない。

7  装置 
7.1 
7.2∼7.10

 

5.1∼5.9

JIS

とほぼ同じ

変更

 
細分箇条番号を追加した。 
細分箇条番号を振り直した。

 
実質的な差異はない。

 

43

C

 6842

201
2


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規 格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

8  サ ン プ
リ ン グ 及
び試料 
8.1 
8.2∼8.3

IEC 

60793-1-48

 
 
 

6.1∼6.2

JIS

とほぼ同じ

変更

 
 
 
細分箇条番号を追加した。 
細分箇条番号を振り直した。

 
 
 
実質的な差異はない。

9  手順

7

JIS

に同じ

一致

10  計 算
又 は 結 果
の解釈

8

JIS

に同じ

一致

11  結果

9

JIS

に同じ

一致

12  仕 様
情報

10

JIS

に同じ

一致

附属書 A 
(規定) 
A.3.3.3

コ サ イ ン フ ー リ エ
変換法の解析例

 Annex A

(normative) 
A.3.3.3

JIS

とほぼ同じ

変更

IEC

規格 Table A.1 内の Δν,最

大 PMD

RMS

,及び波長間隔の数

値を変更した。

式(A.15)によって算出する Δν,最
大 PMD

RMS

,及び Δν から求める

波長間隔の値について修正した。

IEC

規格の計算値が誤って記載

されているための修正であり,測

定方法に実質的な差異はない。

附属書 B

(規定) 
B.3.1

ジ ョ ー ン ズ 行 列 解

析法を規定

 Annex B

(normative) 
B.3.1

JIS

とほぼ同じ

追加

式(B.3A)を追加した。 JME 法では,PSA 法の式(B.8)に

対応する手順の記載がないため,
計算手法をより明確にするため
に式(B.3A)を追加した。実質的な

差異はない。

附属書 C 
(規定)

Annex B 
(normative)

JIS

に同じ

一致

 
 
 

44

C

 6842

201
2


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規 格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

附属書 D 
(参考) 
D.1 
D.2

フ リ ン ジ 包 絡 線 か
らの RMS 幅の決定
方法

IEC 

60793-1-48

Annex D 
(informative)
D.1 
D.2

JIS

とほぼ同じ

変更

IEC

規格(I-7)及び(I-8)の式番

号を(D.7A)及び(D.7B)に変更。
また,式(D.13)を変更。 
nm を N

M

に変更。

前後の式番号との整合性のため,
式番号を変更した。また,(D.13)
及び N

M

については IEC 規格の誤

表記による修正である。いずれも
実質的な差異はない。

附属書 E

(参考)

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60793-1-1:2008,IEC 60793-1-48:2007 : MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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C

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