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C 6841 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS C 6841 : 1993 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実

用登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会は,こ

のような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出

願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS C 6841

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)  同一光ファイバ心線における接続損失測定方法


日本工業規格

JIS

 C

6841

: 1999

光ファイバ心線融着接続方法

Optical fiber fusion splicing method

序文  この規格は 1994 年に発行された IEC 61073-1, Splices for optical fibres and cables−Part 1 : Generic

specification

を元に光ファイバ心線融着接続方法の部分を翻訳し,作成した日本工業規格である。ただし,

点線の下線を施した部分は,IEC と異なる部分を示す。

1.

適用範囲  この規格は,JIS C 6831 に規定の光ファイバ心線及び JIS C 6838 に規定のテープ形光ファ

イバ心線を融着する方法及び接続損失の試験方法について規定する。

なお,全プラスチックマルチモード光ファイバの接続には,この規格は適用しない。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 6820

  光ファイバ通則

JIS C 6823

  光ファイバ損失試験方法

JIS C 6831

  光ファイバ心線

JIS C 6838

  テープ形光ファイバ心線

2.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 6820 の規定によるほか,次による。

a)

定常モード分布  光ファイバ内で,長距離伝搬しても変化しないモードの分布。定常モードともいう。

b)

仮接続法  一時的に仮接続することによって,被接続光ファイバ心線の伝送損失及び接続損失が合算

された損失と被接続光ファイバ心線の伝送損失とを測定して,両者の差から接続損失を算出する方法。

3.

接続方法

3.1

光ファイバ心線の接続方法  光ファイバ心線の接続融着は,次の a)e)の手順で行う。

a)

被覆材の除去  光ファイバのクラッド(プラスチッククラッド光ファイバの場合はコア)の表面にき

ずをつけないように,被覆材を完全に取り除く。

b)

光ファイバの切断  光ファイバを,光ファイバ軸に対し 90°の角度で切断する。

なお,光ファイバ端面は,鏡面状で,突起,欠けなどがないようにする。

c)

融着接続  電極間放電又はその他の方法によって,光ファイバの端面を溶かして接続する。

なお,融着部には,気泡,異物などがないようにする。

d)

融着接続部のスクリーニング試験  光ファイバ心線に一定の荷重を,一定時間加えて引張試験を行う。

荷重の値及び試験時間は,受渡当事者間の協定による。

e)

補強  スクリーニング試験を経た光ファイバ接続部に,光学的な劣化,並びに,外傷や,大きな残留

応力などの機械的な劣化が生じない方法で補強を施す。ただし,プラスチッククラッドマルチモード

光ファイバには,クラッドを形成するような適切なプラスチックを被覆した後補強を施す。


2

C 6841 : 1999

3.2

テープ形光ファイバ心線の一括接続方法  テープ形光ファイバ心線の一括接続は,テープ形光ファ

イバ心線を単心にばらさずに,次の a)e)の手順で行う。

a)

被覆材の一括除去  3.1a)と同様な方法で,一括して被覆材を完全に取り除く。

b)

光ファイバの一括切断  3.1b)と同様な方法で,一括して光ファイバを切断する。

なお,各光ファイバの切断長は不ぞろいがないようにする。

c)

一括融着接続  3.1c)と同様な方法で,各光ファイバを溶かして接続する。

d)

融着接続部の一括スクリーニング試験  テープ形光ファイバ心線に一定の荷重を一定時間加えて引張

試験を行う。荷重の値及び試験時間は,受渡当事者間の協定による。

e)

一括補強  3.1 の e)と同じ方法で,光ファイバの接続部に一括して補強を施す。

4.

接続損失の測定方法

4.1

基準測定法  基準測定法は仮接続法とし,測定手順は,次による(図 参照)。

図 1  仮接続法による接続損失の測定

a)

接続光ファイバ心線の a 端から JIS C 6823 の 7.1(励振条件)によって,励振させる。ただし,接続

光ファイバ心線が十分に長く,b 端での光パワーが定常モード分布になる場合には,励振条件は規定

しない。

b)

接続光ファイバ心線の b 端と被接続光ファイバ心線の c 端を 3.1 の a)3.1 の c)の方法で仮接続し,d

端での光パワーP

1

を測定する。

c)

被測定光ファイバ心線の仮接続点から 1∼2m の長さの点 c'点で切断し,c'点での光パワーP

2

を測定す

る。

d)

接続光ファイバ心線の仮接続点近傍の b'点で切断し,b'点での光パワーP

3

を測定する。

e)

接続光ファイバ心線の b'端と被接続光ファイバ心線の c'端を 3.の方法で接続し,d 端での光パワーP

4

を測定する。

f)

接続損失 A

s

を,次の式によって算出する。

なお,右辺の第 1 項は,被接続光ファイバ心線の伝送損失と接続損失の和,第 2 項は,被接続光フ

ァイバ心線の伝送損失である。

( )

1

2

10

4

3

10

s

log

10

log

10

dB

P

P

P

P

A

=

4.2

代替測定法  代替測定法は,JIS C 6823 の 9.(OTDR 法)に規定の OTDR 法に準拠した方法とし,

測定手順は次による(

図 参照)。


3

C 6841 : 1999

図 2  OTDR 法による接続損失の測定

a)

接続光ファイバ心線と被接続光ファイバ心線を,3.の方法で融着接続する。接続光ファイバ心線の a

端に試験装置を取り付け,後方散乱光を検出し,その結果をデシベル (dB) 単位で求める(

図 参照)。

a

端から測定した見掛けの接続損失 A

sa

を次の式によって算出する。

( )

(

)

cb

ca

sa

2

1

dB

P

P

A

=

ここに,

P

ca

光ファイバ心線の光パワー表示の直線部分の

a

点側から外挿

した

c

点の光パワー

P

cb

光ファイバ心線の光パワー表示の直線部分の

b

点側から外挿

した

c

点の光パワー

図 3  後方散乱光パワー表示の一例

b)

次に被接続光ファイバ心線の

b

端に試験装置を取り付け,a)と同様にして

b

端から測定した見掛けの

接続損失

A

sb

を,次の式によって算出する。

( )

(

)

ca

cb

sb

2

1

dB

P

P

A

=

ここに,

P'

cb

光ファイバ心線の光パワー表示の直線部分の

b

点側から外

挿した

c

点の光パワー

P'

ca

光ファイバ心線の光パワー表示の直線部分の

a

点側から外

挿した

c

点の光パワー

c)

接続損失

A

s

を次の式によって算出する。

( )

(

)

sb

sa

s

2

1

dB

A

A

A

+

=


4

C 6841 : 1999

附属書 A(規定)  同一光ファイバ心線における接続損失測定方法

概要  IEC の規定は,同一光ファイバ心線を試料として

1

か所切断し,この切断部の接続を行い接続損失

を評価する方法としている。一方,JIS においては異なる光ファイバ心線の接続による接続損失の評価方

法としている。

次に IEC 61073-1 の接続損失測定方法を示す。

1.

基準測定法  基準測定法は,次の測定手順による(図 参照)。

A

図 1  接続損失の測定

a)

長さ

L

の試験光ファイバを本体の 4.1 に規定する励振条件によって励振させ,この出射パワー

P

0

を測

定する。

b)

長さ

L

の試験光ファイバを

c

点で

2

分割

  (L

1

L

2

)

し,接続を行い,この出射パワー

P

1

を測定する。

c)

接続損失

A

s

は,次の式によって算出する。

( )

0

1

s

log

10

dB

P

P

A

=

2.

代替測定法  代替測定法は本体 4.2 で規定する

OTDR

法により,次の測定手順による(A

図 参照)。

a)

長さ

L

の試験光ファイバを測定点(

a

点)から長さ

L

1

のところで切断する。

b)

長さ

L

1

のところで,切断した光ファイバ端を接続する。

L

1

,  L

2

は,光ファイバ入射端からのフレネル

反射の影響がなくなる長さとする。また,

L

1

L

2

は接続における減衰を明らかに区別できる長さとする。

c)

本体 4.2 の a)b)の測定を実施し,4.2 の c)によって接続損失を算出する。


5

C 6841 : 1999

光ファイバ標準化委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

川  瀬  正  明

日本電信電話株式会社

五十嵐  嘉  彦

株式会社フジクラ

石  田  之  則

日本工業大学

岩  崎  匡  利

株式会社協和エクシオ

植  山  範  行

日本ルーセント・テクノロジー株式会社

生  方  裕  史

三菱電線工業株式会社

江  上  浩  二

コーニングインターナショナル株式会社

大  島  良  夫

東日本旅客鉄道株式会社

大  橋  省  吾

昭和電線電纜株式会社

小  田  英  輔

社団法人日本電線工業会

木  下  和  孝

東京電力株式会社

佐々木      豊

茨城大学

高  橋      聡

三菱レイヨン株式会社

戸木田      茂

株式会社マイクロオプト

波  平  宜  敬

国際電信電話株式会社

橋  爪  邦  隆

工業技術院標準部

宮  崎  康  秀

シーコアインターナショナルコーポレーション

山  崎  秀  夫

日立電線株式会社

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会

脇  田      徹

古河電工株式会社

和  田  英  男

防衛庁技術研究本部

増  田  岳  夫

財団法人光産業技術振興協会

(オブザーバ)

田  村  正  之

社団法人日本化学工業協会

(事務局)

堀  切  賢  治

財団法人光産業技術振興協会