>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

 

C 6802:2018  

(1) 

追補1のまえがき 

このJIS C 6802の追補1は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣

がJIS C 6802:2014を改正した内容だけを示すものである。 

JIS C 6802:2014は,この追補1の内容の改正がされ,JIS C 6802:2018となる。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

C 6802:2018 

 

レーザ製品の安全基準 

(追補1) 

Safety of laser products 

(Amendment 1) 

 

追補の序文 

この追補は,IEC 60825-1:2014に対して2017年に発行されたInterpretation sheet 1及びInterpretation sheet 

2(以下,ISH1及びISH2という。)を基に作成した追補である。ただし,ISH1及びISH2については,編

集して附属書JBとした。 

 

JIS C 6802:2014を,次のように改正する。 

 

序文の第2段落の記載を,次に置き換える。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項,附属書JA及び附属書JBは,対応国際規格にはな

い事項である。 

 

箇条1(適用範囲及び目的)の注記4の記載を,次に置き換える。 

注記4 情報提供のための附属書A〜附属書G並びに附属書JA及び附属書JBは,一般的な指針の

目的で,かつ,多くの代表的事例を説明するために記載するものである。ただし,それらの

附属書は,決定的又は網羅的なものとはみなさない。 

 

附属書JAの後に,次の附属書JBを追加する。 

 


C 6802:2018  

  

附属書JB 

(参考) 

箇条4(クラス分けの原則)の4.3及び4.4に関するガイド 

 

JB.1 

一般事項 

この附属書は,2014年に発行されたIEC 60825-1のInterpretation sheet 1(2017)及びInterpretation sheet 2

(2017)を基に,技術的内容を変更することなくJB.2及びJB.3として作成した。 

なお,JB.2で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

 

JB.2 

クラス分けの規則(4.3) 

JB.2.1 一般事項 

4.3は,JB.2.2〜JB.2.7のガイドラインによって明確になる。 

複雑な形状の分散光源又は時間的に不規則な放射に4.3を適用する場合,JIS C 6802:2011からの変更が

あるために明確な説明が必要となることがある。この箇条の記載事項は,MPEの解析(附属書A参照)

にも同様の手法で適用する。 

注記 この箇条では,“被ばく放出量(accessible emission)”に略語“AE”を用いる。 

JB.2.2 複数波長の放射[4.3 b)] 

レーザ光及び非レーザ放射が網膜上で重畳する場合に関して,JB.3を参照。 

JB.2.3 分散光源からの放射[4.3 c)] 

400 nm以上1 400 nm未満の波長領域に対し既定(簡略化した)評価法(5.4.2参照)を用いる場合,被

ばく放出限界との比較に用いる被ばく放出量を決定するために,受入れ角を100 mradに制限してもよい。

ただし,波長範囲400 nm〜600 nmの光化学的障害の評価において,放出持続時間が8 264秒1) を超える場

合,すなわち,円すい(錐)状の受入れ角の制限値が100 mrad以上となる場合は,受入れ角を制限しない。

また,クラス3BのAELとの比較に用いる被ばく放出量を評価する場合は,受入れ角を制限しない。 

注1) 光化学的障害のγph=1.1t0.5の値が100 mradとなる放出持続時間を計算し,その数値を追記した。 

JB.2.4 不均一,非円形又は複数アパーレント光源[4.3 d)] 

4.3 d) では,熱的網膜限界値との比較のために,縦及び横の各方向で測定受入れ角を変化させる要求事

項があるが,それは視野絞りを円形で表した5.4.3の図1及び図2の記載と矛盾するようにみえる。 

ガイドライン 

円形視野絞りは,アパーレント光源の円形対称像に適用でき,しかもこの場合には4.3 d) に規定する方

法とも当然矛盾しない。アパーレント光源の非円形対称像に対しては,次の簡単な例題で,4.3 d) の適用

方法を明示する(詳細は,K. Schulmeisterの文献[1] 2) を参照)。 

注2) 角括弧の番号は,参考文献の番号を示す。 

なお,それぞれの方向で受入れ角を変化させる4.3 d) の方法に従った解析が,両方の方向で受入れ角を

αmaxに等しいとした解に帰結する場合には,αmaxに等しい視角をもつ円形視野絞りが,非円形対称像に対

しても適用可能である。 

原則として,いかなる放出持続時間t(例えば,パワーを平均するための,パルス持続時間,パルス群

持続時間,時間基準)に対してもAELは決定され,同じ放出持続時間tがαmax(t) の計算にも用いられる。 

次の例は,4.3 d) に規定する不均一又は複雑な分散光源像を解析する方法を例題として示している。こ


C 6802:2018  

 

の例はJIS C 6802:2005に記載の例A.2-4の後半部分(3 mrad間隔に替えて6 mrad間隔とした“追加事項”

の項目。ただし,どのグルーピングが最悪条件かの判定結果には過誤がある。)と同等であることに留意す

る。 

例 光源はダイオードアレイである(図JB.1参照)。課題はクラス2に対する被ばく放出量(AE)を

制限する規定のAEL値を決定することである。まず,規定の距離に置かれた径が7 mmの開口絞

りを通過する部分的被ばく放出量(AE)は,各ダイオードとも1 mWであり(すなわち,合計パ

ワー20 mWが開口絞りを通過する。),放射は連続光とする。この解析で要求されることは,異な

る視野を得るように受入れ角の位置及び大きさを変化させて,最も制限的な(最大の)AE/AEL

比を決定することである。 

 

 

 可能なグルーピングの二つの例をそれぞれ,横及び縦方向の受入れ角γx及びγyで定義する。 

 

図JB.1−発光素子20個の場合の光源パターン像 

 

光源のサブグループ解析は,そのグループのα値及びそのサブグループに関連する被ばく放出

量と関連付けて行う。例えば,素子1個の視角αは,α=(1.5 mrad+2.2 mrad)/2=1.85 mradとなる

ためAEL=1.23 mWとなる。素子1個に対してAE=1 mWであるためAE/AEL=1 mW/1.23 mW=

0.8となる。垂直2素子グループに関しては,図JB.1のγx1及びγy1に示すように,実効的な視角

αは,α=(2.8 mrad+2.2 mrad)/2=2.5 mradとなるためAEL=1.66 mWとなる。被ばく放出量は,

素子2個でAE=2×1 mW=2 mWであるため,AE/AEL=1.2が得られ,素子1個のAE/AELより

も制限的となる。1列10素子グループの場合は,実効的な視角αは,α=(1.5 mrad+56.2 mrad)/2

=28.9 mradとなるためAEL=19.2 mWとなる。被ばく放出量は,1列10素子でAE=10 mWであ

るため,AE/AEL=0.5となる。このようにして,全ての可能なグルーピングを解析すると,垂直2

素子グループが最大のAE/AELをもち,この解析の解となることが分かる。この結果は,この例

がクラス2のAELに対して1.2倍と超過していることを意味する。ここで,7 mm開口絞りを通

過する全パワー20 mWの一部分だけがAELと比較されるAE(=2 mW:AE/AEL値が最大となる

アレイ像の一部分に対応する受入れ角内の部分パワー)として考慮されることに留意する。また,

アレイ全体がAE/AELの最大値を与えるのは,素子間隔が十分に接近していて,追加の素子のAE

への寄与が視角の拡大によるAELの増加よりも大きくなる場合だけである。 

パルス放射の場合,上述の方法[4.3 d) 参照]に従ってAE/AEL値が最大となるα値を決定するときに,

要求事項3)[4.3 f) 3) 参照]は適用しない。すなわち,AELsingleはC5によって減じられない。αmaxの放出

持続時間tへの依存性のために,アパーレント光源の像の解析は,α値及び部分的な被ばく放出量につい

て,どの放出持続時間を4.3 f) の要求事項の解析に用いるかによって異なる結果を与えることがある。例

えば,625 μsより短い放出持続時間(αmax=5 mrad)では,この像の解析で考慮する必要のある最大の部分

6 mrad 

αx1 = γx1 

αx2 = γx2 

2.8 mrad 

αy1 = γy1 

αy2 = γy2 

2.2 mrad 

0

.5

 m

ra

d

 


C 6802:2018  

  

列は垂直2素子グループとなる。 

JB.2.5 繰返しパルスレーザ及び変調レーザ[4.3 f)]の[4.3 f) 3)]の視角αの決定 

パルス放射の解析では,放出持続時間tに依存する最大視角αmax(t) は,C6(α) の値及び被ばく放出量の

測定に用いる受入れ角γの上限値の両方を制限する[4.3のc) 及びd) 並びにJB.2.4を参照]。この解析過

程において,αmax(t) の値は,AEL(t) の決定に用いるのと同じ放出持続時間t[すなわち,4.3 f) 3) のパル

ス列の評価に用いるパルス持続時間又は等価的なパルス持続時間Ti,及び4.3 f) 2) の平均値評価に用いる

放出持続時間のそれぞれ]で決定する。ただし,α値は,4.3 f) 3) においてどのC5の値を適用するかの判

定基準にも用いる。その判定基準では,α値は,4.3 d) に基づくC6の決定方法と同様の手法による制限は

受けない。 

判定基準“ただし,α>100 mradの場合は”に対しては,そのアパーレント光源の視角αはtに依存する

αmaxに制限されない。不均一な(だ円形,長方形又は線状)分散光源の場合,この判定基準の解となるC5

=1を適用するためには,光源の縦及び横方向の両方の視角に対して,この不等式を満たす必要がある。 

T2(α) の計算並びに判定基準“α≦5 mrad”,“5 mrad<α≦αmax”及び“α>αmax”において,α値は,0.25

秒以上の放出持続時間に適用されるαmaxと等価な,100 mradの最大値までの制限になる。すなわち,T2及

びこれらの不等式では,α値は100 mradよりも小さなαmax(t) 値に制限されなく,したがって,0.25秒以上

の放出持続時間に対するC6の決定に適用される値と同じである。一般的な定義のように[4.3 d) 参照],α

値は算術平均を適用して決定する。すなわち,両方向のα値が,それぞれ,“α≦5 mradに対しては”の判

定基準を満たす必要はない。 

動的なアパーレント光源像(走査形放射に対してその走査のピボット点又は頂点にピント調節しない場

合に生じる像)の解析において,4.3 f) 3) に規定するC5値の決定のために,C5値の選択に関与する各不等

式中のα値は,静止したアパーレント光源像及び解析されるそれぞれのピント調節条件(例えば,無限遠

のピント調節)で決定する。 

JB.2.6 繰返しパルスレーザ及び変調レーザ[4.3 f)]の[4.3 f) 3)]の個々のパルス群の持続時間がTiよ

りも長いパルス群の連なり 

時間的に不均一な繰返しパルス列,すなわち,パルス群の連なり(例えば,図JB.2参照)である場合,

視角αが5 mradより大きく,かつ,一つのパルス群の持続時間がTiよりも長いとき,要求事項3)[4.3 f) 3) 

参照]における熱的重畳性をいかに適用するかが明示されていない。ただし,一様な(すなわち,ピーク

パワー,持続時間及び間隔が一定の)繰返しパルス列の場合,パルス群としての放射パターンを解析する

必要はない。 

個々のパルスが近接しているとき,それらは熱的に群となり,熱的に一つの“実効的”パルスとなるた

め,実際のパルス及び平均パワーに基づくパルス列の解析に加えて,C5も,それらの“実効的”パルスに

適用する。ここでNは,T2又は時間基準のいずれか小さい方の時間内におけるパルス群の数である。 

 

 

 

 

 


C 6802:2018  

 

 

図JB.2−各パルス群を熱的に一つの“実効的”パルスとみなすことで評価時間内のパルス群の数(N=3

の例)を決定し,そのN値で決まるC5値を一つのパルス群の持続時間に対応するAELに乗じることで評

価する3個のパルス群の連なりの例(個々のパルス群の持続時間がTiよりも長い場合) 

 

パルス群の連なりを解析するには,一つのパルス群に対応するパルス群の持続時間tgroupからAELsingleの

値を決定する。C5値を決定するため,Nは,T2又は時間基準のいずれかか小さい方の時間内におけるパル

ス群の数とする。このC5値をAELsingleに乗じることで,個々のパルス群のAEを制限するAELs.p.trainを得る。

ここで,このAEは,一つのパルス群に含まれる各パルスのエネルギーの合計である。 

パルス群の連なりに対してC5値を適用する場合,パルス群当たりの被ばく放出エネルギー(AEgroup)に

加えて,そのパルス群に対して適用されるAEL(tgroup) を決定する必要がある。群の中でパルスのピークパ

ワーが変化するパルス群の場合,そのパルス群の持続時間が明確には定義できていない。評価を単純化す

るため,パルス群の持続時間tgroupを,パルス群当たりの被ばく放出エネルギー(すなわち,AEgroup)が定

義された積算持続時間に等しいと置くことが可能である。したがって,ピークパワーの変化するパルス群

に対してその持続時間の定義が困難となる半値全幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)基準に基づく

決定をする必要がない。tgroupをAEgroup(エネルギーによる表現)の決定に用いる積算持続時間と等しいと

置くことによって,パルス群の連なりへのC5の適用が要求事項2)[4.3 f) 2) 参照]の単純な拡張になる。

この要求事項2) ではパルス群当たりの平均パワーAEgroup,average(平均化持続時間taverage内の被ばく放出エネ

ルギーを平均化持続時間で除した値と等しい)は,平均パワーの導出に用いた平均化持続時間によって決

定したAEL(taverage) よりも小さくなる必要がある[AEgroup,average及びAEL(t,average) はパワーによる表現]。平

均パワーの要求事項では一般的であるが,不均一なパルス列の場合,平均化持続時間の窓(エネルギーで

表現したとき,積算持続時間の窓)は,時間的な位置及び持続時間を変化させなければならない。例えば,

パルス群の先頭部分又は後尾部分にパルス当たりのエネルギーが相対的に小さなパルスがある場合,全グ

ループの積算持続時間だけでなく,これらの低エネルギーパルスを除いた積算持続時間も考慮する必要が

ある。 

個々のパルス間に,Tcrit[c) 参照]より長い十分な時間間隔がある場合,簡略化解析として,4.3 f) 3) に

基づくパルス群としての解析は考慮する必要がない。パルス列を(一つの群としての解析を追加すること

なく)単に分離したものとみなすのに必要な時間間隔は,アパーレント光源の視角及びそのグループ内の

パルス持続時間tpulseに依存する。幾つかのレベルのグループ分けが可能なため,パルス群の中の(パルス

持続時間tをもつ)個々の要素群は,それら自身が“実効的パルス”,すなわち,サブグループとなり得る

ことに留意する。 

次の全ての条件を満たす場合,これらのパルスは実効的パルスとして扱えるパルス群となり,C5はその

パルス群に対応するAELに適用する。ここに,Nは,時間基準又はT2のいずれか短いほうの時間内のパル

ス群の数であり,AEの決定に必要なαmaxの値は,評価するパルス群の持続時間tgroupを用いて決定する。 

a) 個々のパルス群の持続時間tgroupが,Ti〜0.25秒の範囲にある。 

tgroup 

パルス群内のパルス間隔 

時間 

 


C 6802:2018  

  

b) アパーレント光源の視角が,5 mradより大きい。 

c) パルス間隔(図JB.2参照)が,次のいずれかによる限界周期Tcritよりも短い(パルス持続時間tpulse

がtpulse<Tiの場合,tpulseの値はTiとする。さらに,Tcritの決定のためにαmaxは,パルス群の持続時間で

はなく,tpulseから決定する。)。 

− α≦αmaxの場合,Tcrit=2·tpulse。ここに,tpulseの単位は秒である。 

− α>αmaxの場合,Tcrit=0.01·α·tpulse0.5。ここに,tpulseの単位は秒である。αの単位はmradであり,αmax

に制限されない。 

これらの条件が満たされない場合,通常“実効的パルス”として解析されるパルス群中のパルス列はグ

ループ化する必要がない,すなわち,パルス群は,一つの“実効的パルス”として解析する必要がない。 

複数のパルスがTi時間(表2参照)内に現れる場合,4.3 f) 3) の規則は並行して適用することに留意す

る。すなわち,これらの複数のパルスは単一パルスとみなしてNを決定し,Ti時間内に現れる個々のパル

スのエネルギーを積算して,TiのAELs.p.train(パルス持続時間t≦Tiに対応するC5を適用する)と比較する

ことに留意する。 

JB.2.7 繰返しパルスレーザ及び変調レーザ[4.3 f)]の簡略化 

a) 一定のピークパワーかつ短パルスの場合 

アパーレント光源の視角に依存して,C5値が,Ti未満のパルス持続時間をもつパルスに対して,Ti

よりも長いパルス持続時間をもつパルスよりも制限的になり得る場合があるが,これは,ピークパワ

ーが同じ場合は非論理的である。 

ガイドライン 

パルス列の中でパルス持続時間が変化している場合,Tiよりも長いパルス持続時間をもつパルス列

の被ばく放出量が,対応する被ばく放出限界AELを下回っているとき,Tiよりも短いパルス持続時間

をもつパルス列は,より長いパルス持続時間のパルス列と同じ(又はより低い)ピークパワーをもつ

場合,危険性がより低いと想定可能である。このガイドラインの理論的根拠は,パルス列が同じピー

クパワーをもつ場合,パルス持続時間がより短いパルスは長いパルスに比べてより制限的とはなり得

ないという原則による。 

注記 このガイドラインは,製品のクラス分けにおいてTiが境界となる階段関数を滑らかにするこ

とにも用いることが可能である。すなわち,Tiより長いパルスが対応するAELを満たす条件

下で,より短いパルスがこの長いパルスと同等又はより低いピークパワーをもつ場合,パル

ス持続時間がTiより短いときでも,Tiよりも長いパルス持続時間をもつとの仮定に基づいて

製品のクラス分けを行ってもよい。 

b) より大きな像のアパーレント光源 

Tiを超えるパルス持続時間の場合,α=5 mrad及びα=αmaxでC5の値が階段関数となるため,(C5及

びC6の関数としての)AELは,アパーレント光源の視角が大きい方が,小さな光源よりも制限的にな

る場合がある。これは,一般的な生物物理学の原則に反している。 

ガイドライン 

レーザ製品のクラスが分散光源の評価(5.4.3参照)を用いて決定され,そのアパーレント光源の視

角が5 mradより大きい場合,クラス分けは,(C6の減少だけでなくC5の増加をもたらす)5 mradより

も小さいアパーレント光源の視角の値に基づいてもよい。すなわち,そのAEがより小さなアパーレ

ント光源の仮定の下でのAELより小さい場合,導かれたクラスは,アパーレント光源の像が5 mrad

よりも大きいときにも適用可能である。これはまた,α=αmaxで階段関数であるC5にも同等な方法で


C 6802:2018  

 

適用可能である。 

c) 正方形の開口絞りの使用 

2次元走査形レーザビームのような場合,被ばく放出量を決定するために規定の円形開口絞りを用

いるときに,パルス持続時間の変動を伴う非常に複雑なパルスパターンが評価の対象となる。 

ガイドライン 

(被ばく放出量及びパルス持続時間の決定において)1辺7 mmの正方形開口絞りを用いてパルス

パターンを単純化した解析を行うことは,円形開口絞りを用いるのと同等,又はより制限的(安全側)

とみなせるため,正当な解析手法である。 

d) 簡略化した既定解析の適用性 

パルス持続時間がTiよりも長いとき,C5の値は,視角αの値がα≦5 mradの場合よりも,α>5 mrad

の場合の方がより小さく(より制限的に)なる。α=1.5 mradの仮定は,既定(簡略化)評価法の基礎

である。したがって,アパーレント光源の視角が実際に5 mradを超えてC5<1となる場合であっても,

既定(簡略化)解析が制限的な(安全側の)簡略化解析であるとの意味で,まだ適用してよいかどう

かが明瞭ではない。 

ガイドライン 

光源の視角αが5 mradを超える場合であっても,α=1.5 mrad(すなわち,C6=1,かつ,C5=1)と

する簡略化された制限的な前提を使用してよい。これは,既定(簡略化)解析としてC6=1,かつ,

C5=1を適用するために,αを測定し,α<5 mradの条件を実証しなくてもよいことを意味している。

なぜならば,α≧5 mradの場合はC5の減少分(C5≧0.4)が分散光源によるC6の増加(C6≧5/1.5=3.3)

で相殺されるため,α=1.5 mradの簡略化が全体として控えめな(安全側の)簡略化になるからである。

簡略化した既定解析は,αmaxに等しい受入れ角によって被ばく放出の決定が制限されないことを意味

することに留意する。 

e) 最も制限的な位置の決定 

分散光源の解析では,ビーム内で評価位置を変化させる必要がある。ビーム内の各位置で,目を調

節して最も制限的な像を決定する。各位置で最も制限的な像(そこではAE/AEL比が最大となる条件)

を決定するために,要求事項3)[4.3 f) 3) 参照]は適用しない。これを適用すれば,目の調節によっ

て,一般的な生物物理学的な原理とは異なり,アパーレント光源のぼやけた(より大きな)像が,よ

り制限的となり得る。ビームの各位置で,最も制限的な像(及び関連する視角α)を同定した後は,

4.3 f) の三つの要求事項全てを最も制限的な位置の決定に適用する(AE/AEL比が最大となる位置を判

定しながら)。 

f) 

トータルオンタイムパルス(TOTP)方式の適用 

パルス持続時間及び/又はパルス間隔が変化するパルス列[ただし,ピークパワーが大きく変化す

る場合を除く。g) 参照。]だけでなく,規則的なパルス列に対して,TOTPに対するαmax値が決定可

能である場合(又は最悪値として100 mradを用いて),TOTP方式[JIS C 6802:2011の8.3 f) 3.2) も参

照]を要求事項3)[4.3 f) 3) 参照]の代替として,すなわち,単一パルスに対してC5を適用する代替

として,用いてよい。この方法は4.3 f) の規則に比べてより制限的である。なぜならば,この方法は

C5の下限値がない(C5が0.2又は0.4に制限されない)場合と等価であり,αmaxの値がtの小さな単一

パルスよりも等価的にtが大きくなるTOTPの方が概して大きいためである。 

TOTP方式として,JIS C 6802:2011の次の事項を適用する。 

“AELは,TOTP持続時間によって決定する。ここで,TOTP持続時間は,放出持続時間又は時間


C 6802:2018  

  

T2のいずれか小さい時間内の全てのパルス持続時間の合計である。Tiよりも短いパルス持続時間をも

つパルスには,パルス持続時間Tiを割り当てる。二つ以上のパルスが持続時間Ti内で生じる場合,こ

れらのパルス群にはパルス持続時間Tiを割り当てる。対応する持続時間に対するAELと比較するため

に,個々のパルスエネルギーの全てを加算する。” 

JIS C 6802:2011のTOTP方式では,“パルス幅が変化する場合又はパルス間隔が変化する場合”に

対して規定され,ピークパワーが変化する場合については言及がないことに留意する。ピークパワー

が大きく変化する場合は,TOTP方式を適用することができない。なぜならば,あるパルス列の間に,

ピークパワーの小さい複数のパルスを付け加えることは,全エネルギー(AE値)の増加よりもAEL

の増加(TOTP方式による持続時間の増加による)の方が大きいため,大きなピークパワーだけをも

つ元のパルス列の放射に比べて,パルスを追加した放射の方が危険でなくなってしまうという結果を

導くためである。 

g) ピークパワーは変化するがパルス持続時間は一定である場合 

ピークパワーは変化しているが,パルス持続時間は一定である場合(Ti未満又はTi以上のいずれで

あっても),要求事項3)[4.3 f) 3) 参照]は,ピークパワーの相対値に基づいてパルス数を数えること

でNの決定に適用可能である。すなわち,Nの加算において,最大ピークパワーをもつ各パルスに対

してはそのパルス数Nを1.0倍し,より低いピークパワーをもつパルスに対しては1.0未満の値を乗

じる。例えば,パルス列中でピークパワーが最大ピークパワーの70 %のパルスはその数を0.7倍にす

る。この方法では,温度による熱的損傷の強い非線形性に基づき,最大ピークパワーに対して10分の

1より下回るピークパワー(すなわち,最大ピークパワーの10 %未満)のパルスはNに含めない。こ

こで,得られたAELs.p.trainは最大のAE,すなわち,1パルス当たりのエネルギーが最大のパルスに適用

すること,及びこの段落のガイドラインは,パルス持続時間が一定のパルス列の場合だけに適用する

ことに留意する。 

 

JB.3 

従来形のランプとして機能するように設計されたレーザ製品(4.4) 

4.4は,次のガイドラインによって明確になる。 

4.4は,通常はレーザ機器の判定に用いない物理量である放射輝度に基づく基準を取り入れている。この

箇条は,この放射輝度の決定及び放射輝度制限について明確にする。 

ガイドライン 

視角αは,アパーレント光源のピーク放射輝度の50 %値(1.5 mradより大きな受入れ角にわたる平均値

ではない。)に基づき決定する。これはJIS C 7550:2011及びIEC 62471-5:2015で規定された基準と同等で

ある。不均一又は複数の光源に対しては,たとえアパーレント光源の発光分布の中にホットスポットが存

在しても,その発光分布の(50 %値で定義した)最も外側の端を,α値の決定に用いる。α値は,アパー

レント光源の最小サイズに関する制限の判定のためだけでなく,放射輝度制限の計算にも用いる。放射輝

度及びアパーレント光源の視角αの両方とも,人が近づき得る最近接点から200 mmの距離において決定

する。 

注記 IEC 62471規格群もまた,光源の発光分布の50 %値の最も外側の端を網膜に対する熱的な放射

輝度制限のための視角αの決定に用いている。 

4.4に規定する放射輝度制限(LT)は,AELではなく単に4.4を満たすための基準である。この制限を満

たすことは,製品の放射が必然的に“安全”とみなされること,及びJIS C 7550の下で特定のリスクグル

ープに含まれることを,意味しているわけではない。 


C 6802:2018  

 

4.4の定義に適合する被ばく放出がこの規格の下でのクラス分けから除外されても,この規格の適用可能

な要求事項(すなわち,ラベル,機械的特性,サービス,使用者への情報など)は,依然として適用され,

かつ,その製品は,4.4の輝度制限に入る(主の)光放射を除外した(すなわち,“無視した”)レーザ製品

として,この規格の下でのクラス分けが適用される(通常,その製品はクラス1となる。)。クラス1に分

類される場合,4.4の下で除外された光放射をもつこの製品では,クラス1のラベルの製品への貼付が自由

裁量である“通常の”クラス1レーザ製品とは異なり,IEC 62471規格群に従うリスクグループのラベル

に加えて,クラス1のラベルの貼付が要求される。 

レーザを用いた光源モジュールは,部品として,照明機器の製造業者に販売することを意図している場

合,この規格の適用範囲の対象とはならない。しかしながら,最終製品(すなわち,照明機器)は,4.4

を含んだこの規格の適用範囲に入り,一方,光源モジュールは,IEC 62471規格群に基づいてクラス分け

することが可能である。 

当該被ばく放出をクラス分けから除外するためには,その放射光スペクトルが広帯域であることは要求

事項ではない。例えば,複数の単色帯,場合によっては単色光であってもよい。また,放射光の可干渉性

に関しても,特定の要求事項はない。 

放射輝度制限(LT)と比較される放射輝度を決定する条件を,次に明示する。 

a) 重み付けなしの最大放射輝度(すなわち,パルス又は走査形の放射の場合は,それぞれ,パルス時間

中の又は固定開口を横切る間の時間的なピーク放射輝度)は,人体の被ばく状態の生じる最近接点か

ら200 mmの距離において5 mradの受入れ角で平均化することで決定する。 

b) 放射輝度の判定基準を,200 mmの距離において直径7 mm未満のビームに適用する場合,放射輝度を

決定するための結像光学系の平均化開口絞りの直径は,1 mmとする。 

c) 通常の運転及び保守だけでなく合理的に予見可能な単一故障条件下での最大の放射[5.2 b) に規定さ

れている。]を考慮しなければならない。例えば,分散光に変換する素子の故障は,結果として4.4に

規定する放射輝度の判定基準を超過する要因となり得る。 

d) レーザ放射及び非レーザ(非コヒーレント)放射が同時に同じ網膜上に入射する(すなわち,特定の

受入れ角内の放射である)場合,レーザ放射及び非レーザ(非コヒーレント)放射の両方を考慮しな

ければならない。レーザクラス分けから除外された被ばく放出は,適用可能なJIS C 7550の下でリス

クグループ(RG)を決定する。 

 

上記d) はまた,4.3 b) を明確にしており,かつ,意図した非レーザ放射に関して5.2 f) よりも優先して

適用される。これは,4.4を適用せずレーザ規格でクラス分けを行う場合,レーザ放射及び非レーザ放射の

両方を含めることを意味している。 

 


10 

C 6802:2018  

  

参考文献のJIS C 0508規格群の後に,次を追加する。 

JIS C 6802:2005 レーザ製品の安全基準 

注記 対応国際規格:IEC/TR 60825-14:2004,Safety of laser products−Part 14: A user's guide 

JIS C 6802:2011 レーザ製品の安全基準 

注記 対応国際規格:IEC 60825-1:2007,Safety of laser products−Part 1: Equipment classification and 

requirements 

 

参考文献のIEC 62368-1の後に,次を追加する。 

IEC 62471-5:2015,Photobiological safety of lamps and lamp systems−Part 5: Image projectors 

[1] Classification of extended source products according to IEC 60825-1, K. Schulmeister, ILSC 2015 Proceedings 

Paper, p 271-280 

注記 論文へのリンク:<https://www.filesanywhere.com/fs/v.aspx?v=8b70698a595e75bcaa69>