サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 6520-1993 

多層プリント配線板用プリプレグ通則 

General rules of prepreg for multilayer printed wiring boards 

1. 適用範囲 この規格は,多層プリント配線板に用いる多層プリント配線板用プリプレグ(以下,プリ

プレグという。)の性能,表示などを定める場合の基準について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS C 5603 プリント配線板用語 

JIS C 6521 多層プリント配線板用プリプレグ試験方法 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 5603の規定によるほか,次による。 

(1) 樹脂流れ プリプレグの樹脂の成形時の流れ性を表す。 

(2) ガラス布の目曲がり ガラス布の縦糸方向に対して直角に交わる線を基準線とし,これに接する横糸

の最大の隔たり。 

3. 形名 

3.1 

形名の構成 形名の構成は,次の配列による。 

例 

3.2 

記号 

3.2.1 

プリプレグ プリプレグを表す記号は,英大文字のPとする。 

3.2.2 

基材及び結合剤 基材及び結合剤を表す記号は,基材を表す1英大文字とそれに続く結合剤を表す

記号の1英大文字を組み合わせて表し,例えば,GEとする。 

基材を表す記号Gはガラス布,結合剤を表す記号Eはエポキシ樹脂を,記号Iはポリイミド樹脂を,記

号Tはビスマレイミド/トリアジン/エポキシ樹脂を示す。 

3.2.3 

特性 特性を表す記号は,耐燃性のものは,特性の記号の数字の後に英大文字のFを付け,表1

による。 

background image

C 6520-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 基材と結合剤及びプリプレグの特性記号 

基材と結合剤
の記号 

特性の記号 

基材と結合剤 

プリプレグ特性 

参考 

(関連規格) 

GE 

4, 4 F 

ガラス布基材エポキシ樹脂 

成形後,絶縁抵抗5×1011Ω以

上の絶縁性能をもつもの。 

JIS C 6522 

GI 

1, 1 F, 

2, 2 F 

ガラス布基材ポリイミド樹脂 

同上 

− 

GT 

1, 1 F, 

2, 2 F 

ガラス布基材ビスマレイミド/ 

トリアジン/エポキシ樹脂 

同上 

− 

3.2.4 

成形後の厚さ プリプレグの成形後の厚さを表す記号は,その厚さをmm単位で表した数値の100

倍の2けたの数字とする。0.1mm未満のものは,頭に0を付けて表す。例えば,0.08mmの場合は,08で

表す。 

3.2.5 

樹脂流れ 樹脂流れを表す記号は,プリプレグの樹脂流れの呼び数値を表し,パーセント単位で表

した2けたの数字とする。10パーセント未満のものは0を付けて表す。例えば,8パーセントの場合は08

で表す。 

4. 外観及び寸法 

4.1 

外観 プリプレグの表面は,平滑であって,折れがあってはならない。 

また,実用上有害なごみ,塗りむら,色むら,気泡,ガラス布の目曲がりなどがあってはならない。 

4.2 

寸法 

4.2.1 

大きさ プリプレグの大きさは,一辺の長さ250mm以上1 000mm以下の方形とする。ただし,必

要があれば,受渡当事者間の協定によって,その他の大きさを決めてもよい。 

4.2.2 

直角度 直角度は,長さ500mmに対する基準とし,個別規格の規定による。 

4.2.3 

厚さ プリプレグの厚さは,成形後の厚さで表2の範囲とし,個別規格の規定による。 

表2 プリプレグの厚さ範囲 

単位 mm 

基材及び結合剤の記号 

厚さの範囲 

GE 

0.05〜0.20 

GI 

GT 

5. 性能 

5.1 

プリプレグ成形後の性能 プリプレグの成形後の性能は,基材,樹脂の種類,特性及び厚さによっ

て,体積抵抗率,表面抵抗,絶縁抵抗,比誘電率及び誘電正接を個別規格で規定し,必要に応じてガラス

転移温度 (Tg) も規定する。 

5.2 

プリプレグの性能 プリプレグの性能は,基材,樹脂の種類及び厚さによって,樹脂分,樹脂流れ,

揮発分,硬化時間及び耐燃性を,個別規格で規定する。 

6. 材料 

6.1 

結合剤 プリプレグを構成する結合剤は,一般用又は耐燃用のエポキシ樹脂,ポリイミド樹脂(変

性含む。)又はビスマレイミド/トリアジン/エポキシ樹脂のいずれかとし,多層プリント配線板用銅張積

層板の樹脂部と同質のものとする。 

C 6520-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.2 

基材 プリプレグを構成する基材はガラス布とし,実用上有害な毛羽,織りむら,折れ目などの欠

陥があってはならない。 

また,実用上有害な物質,特に電気絶縁に有害な物質を含まないように作ったものでなければならない。 

7. 試験方法 試験方法は,JIS C 6521の規定による。 

8. 性能保証期間 保管方法などを考慮し,受渡当事者間の協定による。 

9. 包装及び表示 輸送中及び保管中に損傷のおそれがないように包装し,その包装表面に次の事項を容

易に消えない方法で明りょうに表示する。ただし,包装表面だけの表示では問題の発生する可能性がある

場合は,基材の方向,構成などを製品ごとに表示する。 

(1) 形名 

(2) 基材の方向性[縦方向(基材及び機械の流れ方向)を矢印などで表示する。] 

(3) 大きさ及び厚さ 

(4) 数量 

(5) 製造業者名又はその略号 

(6) 製造年月又はその略号(製造ロット番号で明りょうに判別できる場合は,省略してもよい。) 

(7) 製造ロット番号 

関連規格 JIS C 6522 多層プリント配線板用プリプレグ−ガラス布基材エポキシ樹脂 

社団法人 日本プリント回路工業会 JIS原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

坂 内 正 夫 

東京大学生産技術研究所 

(副委員長) 

西   雄 策 

株式会社東芝 

阿 部 三 郎 

福島協栄株式会社 

石 井 賢 治 

三菱ガス化学株式会社 

茨 木   修 

日本電信電話株式会社 

植 山 悌 次 

日立化成工業株式会社 

桐 井 博 史 

日本電気株式会社 

柴 田   勲 

住友電気工業株式会社 

島 田 良 巳 

ニッカン工業株式会社 

清 水 正 二 

沖電気工業株式会社 

高 山 金次郎 

ソニー株式会社 

塚 田 潤 二 

社団法人日本電子機械工業会 

長 嶋 紀 孝 

社団法人日本プリント回路工業会 

野 口 節 生 

日本電気株式会社 

濱 田 勝 之 

富士通株式会社 

町 田 英 夫 

日本シイエムケイ株式会社 

森 尾 篤 夫 

財団法人日本電子部品信頼性センター 

稲 葉 裕 俊 

工業技術院標準部 

三 宅 信 弘 

通商産業省機械情報産業局 

(事務局) 

栗 原 正 英 

社団法人日本プリント回路工業会 

小 幡 高 史 

社団法人日本プリント回路工業会 

渡 部 美 子 

社団法人日本プリント回路工業会 

C 6520-1993  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

分科会 構成表 

氏名 

所属 

(分科会長) 

石 井 賢 治 

三菱ガス化学株式会社 

(副分科会長) 

渡 邉   誠 

鐘淵化学工業株式会社 

植 山 悌 次 

日立化成工業株式会社 

大 澤 昭 二 

住友ベークライト株式会社 

尾 本 啓 芳 

新神戸電機株式会社 

神 田 英 一 

ソニー株式会社 

鈴 木 鉄 秋 

東芝ケミカル株式会社 

竹 口 和 則 

利昌工業株式会社 

原 田 章 治 

ニッカン工業株式会社 

吉 光 時 夫 

松下電工株式会社 

(事務局) 

栗 原 正 英 

社団法人日本プリント回路工業会 

小 幡 高 史 

社団法人日本プリント回路工業会 

伊与田 恵 介 

社団法人日本プリント回路工業会