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C 6189

:2004

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


C 6189

:2004

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  標準試験条件 

1

5.

  試験の概要 

2

5.1

  試験の種類 

2

5.2

  試験結果の算出方法

2

5.3

  誤差の対数表示

3

6.

  光反射減衰量確度試験 

3

6.1

  光反射減衰量確度試験の概要

3

6.2

  固有誤差試験 

3

6.3

  個別誤差試験 

4

7.

  その他の性能試験

6

7.1

  出力光パワー試験

6

7.2

  出力光の中心光波長試験 

6

7.3

  出力光の光スペクトル幅試験

7

8.

  強度試験

8

8.1

  振動試験 

8

8.2

  落下試験 

8


日本工業規格

JIS

 C

6189

:2004

光反射減衰量測定器試験方法

Test methods of optical return loss meters

1. 

適用範囲  この規格は,光ファイバを用いた光部品の光反射減衰量を測定する光反射減衰量測定器の

試験方法について規定する。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0040

  環境試験方法―電気・電子―正弦波振動試験方法

JIS C 0043

  環境試験方法―電気・電子―面落下,角落下及び転倒(主として機器)

試験方法

JIS C 1002

  電子測定器用語

JIS C 6182

  レーザビーム用光パワーメータ試験方法

JIS C 6183

  光スペクトラムアナライザ試験方法

JIS C 6832

  石英系マルチモード光ファイバ素線

JIS C 6835

  石英系シングルモード光ファイバ素線

JIS Z 8103

  計測用語

JIS Z 8120

  光学用語

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 1002JIS Z 8103 及び JIS Z 8120 によるほか,次

による。

a) 

光ファイバを用いた光部品の光反射減衰量を計測できる機器。光源,光カプラ,光反射量を電気的出

力に変換する検出器と指示計とで構成する。

b) 

光ファイバコネクタ端子をもち,光反射減衰量の波長依存性,偏光依存性及び温度依存性が十分に小

さく,あらかじめ光反射量値が既知で,かつ,誤差評価された光反射器。

4. 

標準試験条件  光反射減衰量測定器(以下,試験対象とする光反射減衰量測定器を被試験器という。)

を試験するとき標準となる条件は,規定がない限り次による。

標準試験条件で試験することが困難な場合は,実施した条件及びその影響について試験結果に記録しなけ

ればならない。

a) 

温度  23  ℃±2  ℃

b) 

相対湿度  (65±10) %

c) 

光ファイバ  規定がない場合は,被試験器の出力光波長と適用光ファイバの種別に応じて

表 1 に示す


2

C 6189

:2004

光ファイバを用いる。

なお,表中の記号は,JIS C 6832 又は,JIS C 6835 の規定による。

光ファイバ長は,それ自体の後方散乱光が光反射減衰量測定器の測定下限に悪影響を与えないよう

な長さとする。

一般的には,3 m 以下とするのがよい。

表 1  試験時に用いる光ファイバ

被試験器種別

適用光ファイバの種別

出力光波長

(nm)

試験時に用いる光ファイバ

850

マルチモード光ファイバ

1 310

SGI-50/125

1 310

SSMA-9/125,SSMA-9.5/125,

SSMA-10/125

シングルモード光ファイバ

1 550

SSMA-9/125, SSMA-9.5/125,

SSMA-10/125, SSMB-8/125

5. 

試験の概要

5.1 

試験の種類  被試験器の性能は,光反射減衰量確度試験,並びに出力光の光パワー,中心光波長,

光スペクトル幅試験及び強度試験の各試験を行って評価する。ただし,これらの各試験は評価の次元が異

なるので,これらによって得られた誤差は各項目の評価値とし,それを加算して総合評価とすることはし

ない。

5.2 

試験結果の算出方法  被試験器の測定確度は,光反射減衰量確度について評価する。評価方法は,

まず,固有誤差試験で標準試験条件における固有誤差を求め,次に各個別誤差試験で被試験器の部分誤差

を求める。各誤差はパーセント(%)で求め,動作誤差の限界を式(1)及び式(2)で算出し,被試験器の確度と

する。

なお,式(1)及び式(2)は,JIS C 6182 及び JIS C 6183 に規定する評価式を用いた。

å

å

+

+

+

=

p

i

p

i

ti

to

ti

to

tu

1

1

2

2

2

ε

ε

ε

ε

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)

å

å

+

+

=

p

i

p

i

ti

to

ti

to

tl

1

1

2

2

2

ε

ε

ε

ε

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)

ここに,

tu

ε

動作誤差の上限

tl

ε

動作誤差の下限

to

ε

被試験器の偏り

ti

ε

部分誤差の上限,下限の平均値

2

tli

tui

ε

ε +

to

ε

被試験器の偏りを除いた固有誤差

ε

ti

2

部分誤差の分散

12

)

(

2

tli

tui

ε

ε −


3

C 6189

:2004

tui

ε

部分誤差の上限

tli

ε

部分誤差の下限

i

各部分誤差に対する添字

p

部分誤差の数

5.3 

誤差の対数表示  パーセント

(%)

表示した誤差は式

(3)

を用いて,対数

 (dB)

表示で表すことができる。

÷

ø

ö

ç

è

æ +

=

100

1

log

1

lin

dB

ε

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)

ここに,

dB

ε : 誤差 (dB)

lin

ε : 誤差 (%)

6. 

光反射減衰量確度試験

6.1 

光反射減衰量確度試験の概要

  基準光反射器を用いる試験方法では,光反射減衰量確度を決める誤

差要因は被試験器の固有誤差並びに個別誤差試験での温度依存特性,直線性及び偏光依存特性による部分

誤差からなり,確度の算出方法は

5.2

による。

6.2 

固有誤差試験

図 1

に光反射減衰量測定器の光反射減衰量確度の固有誤差試験の試験の接続を示す。

試験は標準試験条件で行う。

備考1. 

基準光反射器及び被試験器の接続形態をレセプタクル形で例示してあるが,測定に支障がな

い場合は,プラグ形及びピグテイル形の接続形態でもよい。

2. 

試験の準備として,電源をあらかじめ投入しておき,測定系を十分長い時間測定環境のもと

に保つことが必要である。また,測定の前後を通じて被試験器に過度の通風,日光その他の

熱源からの直接の熱放射など,測定に影響を及ぼすような要因が入らないようにする。

なお,入出射光部は,ごみなどのないよう十分に清潔にしておく。測定中は光ファイバを

できるだけ動かさない。

a) 

試験

  試験は,次の手順で行う。

1) 

被試験器に反射減衰量

R

(dB)

の基準光反射器を接続し,指示値

R

i

(dB)

を読みとる。

2) 

測定を 10 回以上(

回)繰り返す。

3) 

被試験器の偏り

to

ε (%)及び偏りを除いた固有誤差

to

ε (%)は,次の式によって算出する。

100

'

'

'

×

=

s

s

to

R

R

R

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(4)

2

2

ct

sx

to

ε

ε

ε

+

=

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(5)

ここに,

'

R

m

回の繰り返し測定によって得られる

  R

i

’ 

被試験器

基準光反射器

図 1  光反射減衰量測定器の固有誤差試験の試験の接続

光ファイバ


4

C 6189

:2004

の平均値

å

=

×

=

m

i

i

R

m

R

1

1

'

10

10

i

R

-

i

R

=

 

10

10

s

R

s

R

=

to

ε : 標準試験条件における被試験器の偏り

sx

ε : 標準試験条件における基準光反射器の誤

(%)

ct

ε : 固有誤差試験時の測定値のばらつきの標

準偏差

(%)

100

1

)

(

1

1

2

×

×

=

å

=

m

R

R

R

m

i

i

ct

ε

・・・・・・・

(6)

6.3 

個別誤差試験

6.3.1 

温度依存特性

  温度依存特性試験の接続を,

図 2

に示す。

図 2  温度依存特性試験の接続

a) 

装置

  装置は,次による。

1) 

恒温槽

  温度分布が被試験器の試験結果に影響を与えないくらい十分に小さいもの。

b) 

試験

  試験は,次の手順で行う。

備考 

この測定の注意事項は,

6.2

備考 1.

及び

備考 2.

による。

1) 

標準試験条件における被試験器の指示値を

R

o

 (dB)

とする。

2) 

恒温槽内の温度を被試験器に指定の使用温度範囲でその下限及び上限を含めた

5

点以上の試験温度

T

a

に変化させる。そのときの被試験器の指示値の最大値

  R

1 

(dB)

及び最小値

  R

2

(dB)

を記録する。

3) 

誤差の上限及び下限は式

(7)

及び式

(8)

によって算出する。

100

2

×

=

o

o

tui

R

R

R

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(7)

100

1

×

=

o

o

tli

R

R

R

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(8)

ここに,

tui

ε : 誤差の上限

(%)

tki

ε : 誤差の下限

(%)

光ファイバ

被試験器

恒温槽

基準光反射器


5

C 6189

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1

R

10

/

1

10

R

2

R

10

/

2

10

R

o

R

10

/

10

o

R

6.3.2 

直線性

図 3

に直線性試験での接続を示す。試験は標準試験条件で行う。

  3  直線性試験の接続

a) 

装置

  装置は,次による。

1) 

可変光減衰器  被試験器の出力光波長に対して光減衰量が校正され,光反射減衰量が十分に小さい

もの。

b) 

試験

  試験は,次の手順で行う。

備考 

この測定の注意事項は,

6.2

備考 1.

及び

備考 2.

による。

1) 

可変光減衰器の減衰量設定を

X = 0 (dB)

に設定する。このときの被試験器の指示値を

(dB)

とする。

2) 

光減衰器の減衰量

X (dB) 

2

X

が被試験器のダイナミックレンジの下限及び上限を含めた

5

点以上

となるように変化させ,

R

R

o

 −

2

X

の最大値

R

1

(dB)

及び最小値

R

(dB)

を記録する。ただし,

R

は被試験器の指示値である。

3) 

誤差の上限及び下限は,式

(9)

及び式

(10)

によって算出する。

100

)

1

(

2

×

R

tui

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(9)

100

)

1

(

1

×

R

tli

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(10)

ここに,

tui

ε : 誤差の上限

(%)

tli

ε : 誤差の下限

(%)

1

R

10

/

1

10

R

2

R

10

/

2

10

R

6.3.3 

偏光依存特性

  偏光依存特性の接続を

図 4

に示す。試験は,標準試験条件で行う。

a) 

装置

  装置は,次による。

図 4  偏光依存特性試験の接続

可変光減衰器

光ファイバ

被試験器

基準光反射器

光ファイバ

偏光制御器

基準光反射器

被試験器

光ファイバ

光ファイバ


6

C 6189

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1) 

偏光制御器

  被試験器の出力光の偏波面をすべての偏光状態に制御できる光ファイバ出力可能な偏

光制御器で,しかも偏光状態制御時のレベル変動が偏光依存特性の測定精度に対し十分に小さいも

の。

b) 

試験

  試験は,次の手順で行う。

備考 

この測定の注意事項は,

6.2

備考 1.

及び

備考 2.

による。

1) 

図 4

に示すとおり接続し,被試験器の指示値を

R

o

(dB)

とする。

2) 

偏光制御器によって出力光偏波面をすべての偏光状態に変化させ,その間の被試験器の指示値の最

大値

R

1

(dB)

及び最小値

R

2

(dB)

を記録する。

3) 

誤差の上限及び下限は,式

(11)

及び式

(12)

によって算出する。

100

2

×

=

o

o

tui

R

R

R

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(11)

100

1

×

=

o

o

tli

R

R

R

ε

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(12)

ここに,

tui

ε : 誤差の上限

(%)

tli

ε : 誤差の下限

(%)

1

R

10

/

1

10

R

2

R

10

/

2

10

R

o

R

10

/

10

o

R

7. 

その他の性能試験

7.1 

出力光パワー試験

  被試験器の出力光の光パワー試験である。

a) 

装置

  装置は,次による。

1) 

光パワーメータ

  被試験器の出力光波長に対して校正され測定時間内で安定度が保証されたもの。

b) 

試験

  試験は次の手順で行う。

備考 

この測定の注意事項は,

6.2

備考 1.

及び

備考 2.

による。

1) 

図 5

のように被試験器と光パワーメータとを測定用光ファイバで接続する。

なお,光ファイバの長さは

2 m

以上で損失が十分に小さいものとする。

2) 

光パワーメータの指示値

P

o

 (dBm)

を出力光パワーとする。

 

 
 

 
 
 

7.2 

出力光の中心光波長試験

  被試験器の出力光の中心光波長試験である。

a) 

装置

  装置は,次による。

1) 

光スペクトラムアナライザ

  試験波長範囲及び試験条件において,波長測定精度が波長安定度の試

験に要求される精度に対して,十分に高いもの。

図 5  出力光の光パワー試験の接続

光ファイバ

被試験器

光パワーメータ


7

C 6189

:2004

b) 

試験

  試験は,次の手順で行う。

備考 

この測定の注意事項は,

6.2

備考 1.

及び

備考 2.

による。

1) 

図 6

のように被試験器と光スペクトラムアナライザとを測定用光ファイバで接続する。

2) 

中心光波長

λ

(nm)

は,光スペクトルが離散的な場合は式

(13)

,連続的な場合は式

(14)

によって算出

する。

å

=

=

m

i

i

i

0

c

p

p

1

1

λ

λ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(13)

ここに,

P

0

全光パワー(

=

p

i

(mW)

p

i

i

番目の縦モードの光パワー

(mW)

λ

i

i

番目の縦モードの光波長

(nm)

m

縦モード数

λ

λ

λ

λ

ò

=

d

p

p

c

)

(

1

0

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(14)

 ここに,

P

0

全光パワー

(mW)

P(

λ)

光波長

λにおける光パワー密度

(mW/nm)

λ: 光波長

(nm)

7.3 

出力光の光スペクトル幅試験

  出力光の光スペクトル幅試験の接続を,

図 7

に示す。

 
 
 
 
 

a) 

装置

  装置は,次による。

1) 

光スペクトラムアナライザ

7.2a) 1)

による。

b) 

試験

  試験は,次の手順で行う。

備考 

この測定の注意事項は,

6.2

備考 1.

及び

備考 2.

による。

1) 

被試験器と光スペクトラムアナライザとを測定用光ファイバで接続する。

2) 

光スペクトル幅

λ

(nm)

は,スペクトルが離散的な場合は式

(15)

,連続的な場合は式

(16)

によって算

出する。

2

2

c

o

m

i

i

i

p

p

M

λ

λ

λ

=

å

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(15)

図 6  出力光の中心波長試験の接続

図 7  出力光の光スペクトル幅試験の接続

被試験器

光スペクトラムアナライザ

被試験器

光スペクトラムアナライザ

光ファイバ

光ファイバ


8

C 6189

:2004

ここに,

p

o

全光パワー

(=

p

i

)(mW)

p

i

i

番目の縦モードの光パワー

(mW)

λ

i

i

番目の縦モードの波長

(nm)

m

縦モード数

M

係数。

2.35

を用いる。

FWHM

λ

λ

=

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(16)

ここに,

FWHM

λ

光スペクトルの半値全幅

8. 

強度試験

  機械的な振動及び衝撃を与えて被試験器の損傷及び特性の変化の有無を試験する。

  なお,被試験器が機械的に弱い構造となっていて,強度試験によって回復不可能となるおそれがある場

合には,この試験を省いてもよい。また,被試験器が製品規格によって他の規格,又は他の試験の厳しさ

を規定している場合は,それに従う。

  なお,強度試験は被試験器を包装していない状態で行う。

8.1 

振動試験

  試験は,

JIS C 0040

によって実施する。

  なお,試験の厳しさは次による(

JIS C 0040

  附属書

C

C.2

参照,

“大型発電装置及び一般工業用に用

いる機器”を適用する)。

振動数範囲

  10

55 Hz

振幅(片振幅)

  0.15 mm

各軸方向の掃引サイクル数

  10

8.2 

落下試験

  試験は,

JIS C 0043

によって実施する。

  なお,試験の厳しさは次による。

  面落下:

25 mm

又は

30

°の厳しさの小さいほう

  角落下:

25 mm

又は

30

°の厳しさの小さいほう

関連規格

  JIS C 6184

  光ファイバ用光パワーメータ試験方法