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C 61558-2-20:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

2

3  用語及び定義

2

4  一般要求事項

3

5  試験に関する一般的注意

4

6  定格

4

7  分類

4

8  表示及びその他の情報

4

9  感電に対する保護

5

10  電圧設定の変更

5

11  電圧降下

6

12  無負荷出力電圧

6

13  短絡電圧

6

13 A  次短絡電流特性

6

14  温度上昇

6

15  短絡及び過負荷に対する保護

6

16  機械的強度

7

17  じんあい(塵埃),固形物及び水分の有害な侵入に対する保護

7

18  絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流

7

19  構造

8

20  部品

8

21  内部配線

8

22  電源接続及び他の外部可とうケーブル又はコード

8

23  外部導体用端子

8

24  保護接地接続

8

25  ねじ及び接続部

8

26  沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離

9

27  耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

9

28  耐腐食性

9

附属書

10

附属書 JC(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

11


 
C 61558-2-20:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS C 61558 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

61558-1    第 1 部:通則及び試験

JIS

C

61558-2-1    第 2-1 部:一般用複巻変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-2    第 2-2 部:制御変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-3    第 2-3 部:ガスバーナ及び石油バーナ用点火変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-4    第 2-4 部:一般用絶縁変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-5    第 2-5 部:かみそり用変圧器及びかみそり用電源装置の個別要求事項

JIS

C

61558-2-6    第 2-6 部:一般用安全絶縁変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-7    第 2-7 部:がん(玩)具用変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-8    第 2-8 部:ベル及びチャイム用変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-9    第 2-9 部:白熱電球のクラスⅢハンドランプ用変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-12    第 2-12 部:定電圧変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-13    第 2-13 部:一般用単巻変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-17    第 2-17 部:スイッチモード電源装置用変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-19    第 2-19 部:じょう(擾)乱減衰用変圧器の個別要求事項

JIS

C

61558-2-20    第 2-20 部:小形リアクトルの個別要求事項

JIS

C

61558-2-23    第 2-23 部:建築現場用変圧器の個別要求事項


日本工業規格

JIS

 C

61558-2-20

:2008

変圧器,電源装置,リアクトル及び

これに類する装置の安全性−

第 2-20 部:小形リアクトルの個別要求事項

Safety of power transformers, power supply units and similar devices−

Part 2-20: Particular requirements for small reactors

序文

この規格は,2000 年に第 1 版として発行された IEC 61558-2-20 を基に作成した日本工業規格であるが,

日本の配電事情などを考慮し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格であり,JIS

C

61558-1:2008(変

圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第 1 部:通則及び試験)と併読する規格で

ある。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JC に示す。

1

適用範囲

この規格は,電気的安全性,熱的安全性,機械的安全性などの安全側面について規定する。

この規格は,据置形又は可般形で,単相又は多相の自然空冷式又は強制空冷式の一般用小形リアクトル

(交流リアクトル,直流リアクトル及び電流補償形リアクトルを含む)であり,独立形又は機器用の定格

入力電圧が交流又は直流 1 000 V 以下,定格周波数が 1 MHz 以下,及び定格電力が次の値以下のものに適

用する。

−  単相リアクトルについては,交流 2 kVAR(直流 2 kW)

−  多相リアクトルについては,交流 10 kVAR(直流 10 kW)

この規格は,定格電力に制限のない小形リアクトルにも適用できるが,このような小形リアクトルは特

殊なリアクトルとみなし,買主と納入業者との間で協定を行う必要がある。

この規格は,乾式小形リアクトルに適用する。巻線は,密封していても,していなくてもよい。

この規格は,次には適用しない。

−  IEC 60289 に規定されているリアクトル

−  JIS C 8118-1 に規定されている管形蛍光灯用安定器

−  JIS C 8119-1 に規定されている放電管(管形蛍光灯以外)用安定器

注記 1  液体誘電物質又は砂のような粉末物質を充てん(填)した小形リアクトルについては,追加

の要求事項は検討中である。

注記 2  特殊な環境場所で使用するものには,特別な要求事項が必要となる場合がある。

注記 3  通常,小形リアクトルは,機器の機能上の要求事項又は設置規則若しくは他の機器仕様によ



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る要求事項によって,機器に付随させることを意図している。

注記 4  電子回路や構成部品を組み込んだ小形リアクトルもこの規格の対象である。

注記 5  安全絶縁は,例えば,機器の外郭のような手段によって備えて(又は完全にして)もよい。

注記 6  特別用途用小形リアクトルについては,将来は補足規準附属書によって記載することになる。

注記 7  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61558-2-20:2000,Safety of power transformers, power supply units and similar devices−

Part 2-20: Particular requirements for small reactors (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

2

引用規格

引用規格は,JIS C 61558-1 の箇条 によるほか,次による。

JIS C 61558-1:2008  変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第 1 部:通則及

び試験

注記  対応国際規格:IEC 61558-1:2005,Safety of power transformers, power supplies, reactors and

similar products−Part 1: General requirements and tests (MOD)

3

用語及び定義

用語及び定義は,JIS C 61558-1 の箇条 によるほか,次による。ただし,3.5.4 は,この規格による。ま

た,JIS C 61558-1 の 3.4 及び 3.6 は適用しない。

JIS C 61558-1 の箇条 を適用するときは,“変圧器”を用いている箇所を“リアクトル”に置き換える。

3.1.101  (“リアクトル”の定義は,第 1 部にあるため削除した。) 
3.1.102

交流リアクトル  (alternating current reactor)

磁化電流によって交流磁界を発生するリアクトル。周波数によって極性が変化する。

3.1.103

直流リアクトル (premagnetised reactor)

直流磁化電流によってただ一つの極性の磁界を発生するリアクトル。重畳交流電流の強さ及び周波数に

よって直流磁界を変化させる。

3.1.104

電流補償リアクトル  (current compensated reactor)

共通の鉄心上に少なくとも二つの巻線をもつリアクトル。磁束を減らすために磁化電流が逆方向になっ

ているもの。

3.1.105

耐過負荷リアクトル  (overload proof reactor)

リアクトルが過負荷時に温度が指定限界を超えず,過負荷を除去した後もこの規格の要求事項を継続し

てすべて満たすリアクトル。

3.1.105.1

非本質的耐過負荷リアクトル  (non-inherently overload proof reactor)

回路を遮断,又はリアクトルが過負荷のときに回路の電流を減少させて,過負荷を除去して保護装置を


3

C 61558-2-20:2008

リセット又は交換した後もこの規格の要求事項を継続してすべて満たす保護装置を装備した耐過負荷リア

クトル。

注記 1  保護装置の例には,ヒューズ,過負荷保護装置,熱ヒューズ,温度ヒューズ,温度過昇防止

装置,PTC 抵抗及び自動回路遮断器がある。

注記 2  交換又はリセットすることのできない装置によって保護する場合には,“過負荷除去後に継

続してこの規格の要求事項をすべて満たしている”ことは,リアクトルが引き続いて作動す

ることを意味するものではない。

3.1.105.2

本質的耐過負荷リアクトル (inherently overload proof reactor)

リアクトルを保護する装置を装備していない耐過負荷リアクトルで,構造上,過負荷の場合の温度が指

定限界を超えないものであって,過負荷除去後に継続して作動し,この規格の要求事項をすべて満たすリ

アクトル。

3.1.106

非耐過負荷リアクトル  (non-overload proof reactor)

リアクトルに備えていない保護装置によって過度の温度から保護するためのリアクトルであり,過負荷

を除去し保護装置をリセット又は交換した後にもこの規格の要求事項を継続してすべて満たすリアクトル。

3.1.107

フェイルセーフリアクトル  (fail-safe reactor)

異常使用後に,故障回路の遮断によって永続的に機能しなくなるが,使用者又は周囲に危害を加えるこ

とのないリアクトル。

3.5.4

定格電流  (rated current)

リアクトルの加熱に影響を及ぼす高調波など(存在する場合)を含む,製造業者がリアクトルに割り当

てた定格電流。

3.5.101

定格電力  (rated power)

異なる各巻線についての定格周波数における定格電圧降下と定格電流との積の和。

3.5.102

定格インダクタンス  (rated inductance)

リアクトルの指定動作条件について製造業者が設計したリアクトルのインダクタンス。

注記  直流リアクトルの指定動作条件は,直流成分及び重畳交流成分によって決まる。

3.5.103

定格抵抗  (rated resistance)

リアクトルの指定動作条件について製造業者が設計したリアクトルの巻線の直流抵抗。

3.5.104

定格電圧降下  (rated voltage drop)

製造業者が割り当てた定格電流及び定格周波数におけるリアクトルの巻線両端の電圧。

4

一般要求事項

一般要求事項は,JIS C 61558-1 の箇条 による。



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5

試験に関する一般的注意

試験に関する一般的注意は,JIS C 61558-1 の箇条 による。

6

定格

定格は,JIS C 61558-1 の箇条 によるほか,次による。

6.101  定格入力電圧は,交流又は直流 1 000 V 以下でなければならない。

6.102  定格電力は,単相リアクトルで交流 2 kVAR(直流 2 kW)及び多相リアクトルで交流 10 kVAR(直

流 10 kW)以下でなければならない。

6.103  定格周波数は,1 MHz 以下でなければならない。

6.104  定格インダクタンス及び定格抵抗の値は,無負荷状態下で,定格周囲温度におけるものであり,許

容差は製造業者が宣言した値でなければならない。

6.1016.104 の適否は,表示の検査によって判定する。

7

分類

分類は,JIS C 61558-1 の箇条 による。ただし,7.1 及び 7.2 は,この規格による。

7.1

感電防止の程度に従って,次のとおり分類する。

−  クラス0Ⅰリアクトル

−  クラスⅠリアクトル

−  クラスⅡリアクトル

注記  組込用リアクトルは分類していない。それらの感電に対する保護の程度は,組み込まれたも

のによって決定する。

7.2

異常な使用からの保護に従って,次のとおり分類する。

−  本質的耐過負荷リアクトル

−  非本質的耐過負荷リアクトル

−  非耐過負荷リアクトル

−  フェイルセーフリアクトル

8

表示及びその他の情報

表示及びその他の情報は,JIS C 61558-1 の箇条 によるほか,次による。ただし,8.1

8.4 及び 8.5 は,

この規格による。

8.1

リアクトルには次の表示をしなければならない。

a)  定格入力電圧(V/ボルト)

b)  定格電圧降下(V/ボルト),交流リアクトルについてだけ

c)  定格電力,交流では VAR 又は kVAR,直流ではワット (W) 又はキロワット (kW)

d)  定格電流及び高調波(ある場合),アンペア (A) 又はミリアンペア (mA)

e)  該当する場合には,直流の特性についての記号又は略号 DC

f)  該当する場合には,交流の特性についての記号又は略号 AC

g)  巻線の定格インダクタンス,直流リアクトルではヘンリー (H) 又はミリヘンリー (mH),その後に該

当する許容差

注記 1  b),c)又は g)の値のうちの一つだけを表示する必要がある。これは,他の値は所与値から計


5

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算することができるからである。

h)  8.11 に示した図形記号

i)

巻線の定格抵抗,オーム  (

Ω)  又はミリオーム (mΩ),その後に該当する許容差

注記 2  i)の表示は,表示する代わりに印刷物の中に示してもよい。

8.4

タップ付き巻線又は多巻線のリアクトルは,8.1 に従って明確に表示しなければならない。

8.5

耐過負荷リアクトルであると宣言したリアクトルで,リアクトルについての要求事項に従うものは,

耐過負荷リアクトルについての記号を表示しなければならない。

ヒューズを組み込んだ非本質的耐過負荷リアクトル及びヒューズによって保護するように設計されてい

る非耐過負荷リアクトルは,更に,保護ヒューズリンクの定格電流をアンペア又はミリアンペア単位で表

示し,該当する関連規格に従うヒューズの時間電流特性についての記号をその前後に示さなければならな

い。

ヒューズ以外の交換可能な保護装置を組み込んだ非本質的耐過負荷リアクトル及びヒューズ以外の保護

装置によって保護するように設計されている非耐過負荷リアクトルは,更に,装置における製造業者の形

又は形式参照記号,及び/又は装置の定格を表示しなければならない。

注記  非交換可能装置を伴う耐過負荷リアクトルには,保護装置に関する特別表示を必要としない。

上記の表示は,保護装置を正しく交換することを確実にするのに十分なものでなければならない。

ヒューズ以外の交換可能な保護装置を使用する場合,その取付けについての情報はリアクトルに附属す

る説明書などの中に示さなければならない。

フェイルセーフリアクトルであると宣言したリアクトルで,リアクトルについての要求事項に従ってい

るものは,フェイルセーフリアクトルについての記号を表示しなければならない。

8.11  JIS C 61558-1 の 8.11 によるほか,次による。

9

感電に対する保護

感電に対する保護は,JIS C 61558-1 の箇条 による。

10  電圧設定の変更

電圧設定の変更は,JIS C 61558-1 の箇条 10“入力電圧設定の変更”の箇条名称及び規定内容を,この規

格に置き換えて適用する。

二つ以上の定格入力電圧又は二つ以上の定格電圧降下をもつリアクトルは,工具を使用せずに電圧設定



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の変更ができない構造でなければならない。

異なる定格入力電圧及び定格電圧降下に設定することのできるリアクトルは,使用準備のときに,リア

クトルに設定した電圧表示をリアクトル上で識別できる構造でなければならない。

適否は,検査によって判定する。

注記  例えば,電圧設定に関する要求事項は,電圧設定の変更ができるようになる前にカバーを外す

ために工具が必要な場合は,適合とみなす。

11  電圧降下

電圧降下は,JIS C 61558-1 の箇条 11“負荷時の出力電圧及び出力電流”の箇条名称及び規定内容を,こ

の規格に置き換えて適用する。

11.1  電圧降下は,定格値の±25 %以下でなければならない。

コンデンサ,整流器などの追加構成部品を備えたリアクトルでは,電圧降下は定格値の±30 %以下でな

ければならない。

適否は,リアクトルが定格電流のもとにおいて定格周波数にあり,定常状態を確立したときに電圧降下

を測定又は計算することによって判定する。

定格電圧降下値が二つ以上のリアクトルでは,各定格電圧降下に対してこの要求事項が有効である。

幾つかの巻線のあるリアクトルでは,他に明記してなければ,各巻線群に同時に負荷を加える。

11.2  JIS C 61558-1 の 11.2 は,適用しない。

12  無負荷出力電圧

無負荷出力電圧は,JIS C 61558-1 の箇条 12 を適用しない。

13  短絡電圧

短絡電圧は,JIS C 61558-1 の箇条 13 を適用しない。

13 A  次短絡電流特性

2 次短絡電流特性は,JIS C 61558-1 の箇条 13A を適用しない。

14  温度上昇

温度上昇は,JIS C 61558-1 の箇条 14 による。ただし,14.1 はこの規格による。

14.1  “変圧器は定格入力電圧で給電し,…”から始まる第 10 段落を次に置き換える。

リアクトルは,定格電流の 1.1 倍の電流を,定格周波数において供給する。この電流増大後に,供給回

路では変更しない。

“二つ以上の入力又は出力巻線,…”から始まる段落を次に置き換える。

タップ付き巻線をもつリアクトルでは,最大温度を示すものをその結果とみなす。

15  短絡及び過負荷に対する保護

短絡及び過負荷に対する保護は,JIS C 61558-1 の箇条 15 によるほか,次による。ただし,箇条名称,

15.215.4,及び 15.5 は,この規格による。

15.1  JIS C 61558-1 の 15.1 によるほか,次による。


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“…を短絡させる”で終わる第 1 及び第 2 段落を次に置き換える。

リアクトルは,通常の使用中に起こることのある過負荷によって危険な状態に陥ってはならない。

適否は,検査及び同じ周囲温度において,同じ電流を供給し,リアクトルの位置を変更しないで,14.1

の試験をした直後に実施する次の試験によって判定する。

−  本質的耐過負荷リアクトルは,15.2 の試験による。

−  非本質的耐過負荷リアクトルは,15.3 の試験による。

−  非耐過負荷リアクトルは,15.4 の試験による。

−  フェイルセーフリアクトルは,15.5 の試験による。

15.2  本質的耐過負荷リアクトルは,定常状態に達するまで,定格入力電圧の 1.06 倍の電圧を直接供給し

て試験する。

15.3  JIS C 61558-1 の 15.3 による。ただし,15.3.1 は,適用しない。

15.4  非耐過負荷リアクトルは,15.3 に示すように試験をする。製造者によって指定された保護装置を当

該回路に取り付ける。

機器用非耐過負荷リアクトルは,製造者によって指定された適切な保護装置を回路に取り付けて通常使

用における最も望ましくない状態,及びリアクトルを設計したタイプの機器又は回路において最も望まし

くない負荷状態で試験をする。

注記  負荷状態の例には,連続,短期,間欠機能などがある。

15.5  フェイルセーフリアクトル

15.5.1  三つの特別試料を次の試験だけに用いる。他の試験に用いるリアクトルにはこの試験を行わない。

三つの各試料は,20 mm 厚さのつやのない黒色塗装合板表面上に通常使用のように取り付ける。各リア

クトルは,定常状態に達するかリアクトルが故障するまで(早く起こる方)

,定格入力電圧の 1.06 倍の電

圧下において定格電流の 1.5 倍で作動させる。

リアクトルが故障した場合には,試験中及び試験後に,15.5.2 に示す基準に従わなければならない。

リアクトルが故障しない場合には,定常状態に達した時間を記録しておく。次に,リアクトルが故障す

るまで,10 分ごとに定格電流の 50 %ずつ電流を増加させる。各試料は,定常状態を得るために必要な時

間よりも長くない時間内(5 時間を超えない時間内)で,この部分の試験を行わなければならない。

リアクトルは安全に故障し,試験中や試験後には,15.5.2 に示す基準に従わなければならない。

リアクトルが故障しない場合には,フェイルセーフリアクトルとはみなさない。

15.5.2  JIS C 61558-1 のこの項を適用する。

16  機械的強度

機械的強度は,JIS C 61558-1 の箇条 16 による。

17  じんあい(塵埃),固形物及び水分の有害な侵入に対する保護

じんあい,固形物及び水分の有害な侵入に対する保護は,JIS C 61558-1 の箇条 17 による。

18  絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流

絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流は,JIS C 61558-1 の箇条 18 による。



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19  構造

構造は,JIS C 61558-1 の箇条 19 によるほか,次による。ただし,19.1 は適用しない。

19.12.101  リアクトルは,心線,巻線及び接続の変位や変形もなく,高い電流に耐えなければならない。

適否は,次の試験によって判定する。

交流リアクトルは,定格周波数における正弦入力電圧に直接接続する。直流リアクトルは定格周波数に

おける半波整流正弦波電圧に直接接続する。

回路は定格電流の 15 倍のヒューズによって保護しなければな

らない。電圧は,定格電流の 15 倍になるまで,定格入力電圧の 1.06 倍を超えない範囲内で,2 秒以内で調

節する。熱過負荷を避けるために,全負荷時には 2 秒後に試験を停止しなければならない。

注記  入力導体は固定することが許容されている。

試験後に,電気接続が緩んでいないこと,沿面距離及び空間距離が箇条 26 に規定する未満の値に減って

いないこと,

及び箇条 に従う保護を低減させるような変形がないことを目視検査によって明らかにする。

疑わしい場合には,必要であればリアクトルを分解して測定を行う。

20  部品

部品は,JIS C 61558-1 の箇条 20 による。ただし,20.7.3 は,この規格による。

20.7.3  間接加熱タイプの PTC 抵抗器は,この規格で非自己復帰形温度過昇防止装置とみなす。

適否は,次の試験によって判定する。

リアクトルは主電源に直接 48 時間(2 日間)接続する。

48 時間後,リアクトルは周囲温度近くまで冷やす。この試験は,リアクトルに申告された最高周囲温度

で 5 回繰り返す。

リアクトルを主電源に直接接続したサイクルの期間中,PTC は電源を切るまで作動して高インピーダン

ス位置のままでなければならない。試験終了時に,リアクトルは箇条 18 の試験に耐え,破損もなく,この

規格の規定どおりに正しく作動しなければならない。

21  内部配線

内部配線は,JIS C 61558-1 の箇条 21 による。

22  電源接続及び他の外部可とうケーブル又はコード

電源接続及び他の外部可とうケーブル又はコードは,JIS C 61558-1 の箇条 22 による。

23  外部導体用端子

外部導体用端子は,JIS C 61558-1 の箇条 23 による。

24  保護接地接続

保護接地接続は,JIS C 61558-1 の箇条 24 による。

25  ねじ及び接続部

ねじ及び接続部は,JIS C 61558-1 の箇条 25 による。


9

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26  沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離

沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離は,JIS C 61558-1 の箇条 26 による。

27  耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 61558-1 の箇条 27 による。ただし,27.3 は,この規格

による。

27.3  “試験は,完全な変圧器で”から始まる第 4,及び第 5 段落を次に置き換える。

この試験では,短絡巻線を内蔵するか,又は線を引き出すことで外部から短絡を起こし得る 1 個の特別

に準備した試料が必要である。

リアクトルは,定格電圧において供給する回路で接続し,抵抗器によって電流を公称値に制限する。電

圧を次に 6 %だけ増加させる。短絡は,各巻線の巻数の 20 %に行わなければならない。短絡は,巻線の中

央部で行う。二つ以上の巻線がある場合には,短絡は同時にすべての巻線に対して行う。試験中調整は,

許されない。

電流補償リアクトルの場合には,対称性を損なわないために,短絡は一つの巻線だけで行う。

28  耐腐食性

耐腐食性は,JIS C 61558-1 の箇条 28 による。


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附属書

附属書は,JIS C 61558-1 の附属書による。

参考文献

参考文献は,JIS C 61558-1 の参考文献によるほか,次による。

JIS C 8118-1:1999  蛍光灯安定器−第 1 部:一般及び安全性要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60920:1990,Ballasts for tubular fluorescent lamps−General and safety

requirements (MOD)

JIS C 8119-1:1999  放電灯安定器(蛍光灯を除く)−第 1 部:一般及び安全性要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60922:1989,Ballasts for discharge lamps (excluding tubular fluorescent

lamps)−General and safety requirements, Amend.1: 1990, Amend.2: 1992 (MOD)

IEC 60289:1988,Reactors


11

C 61558-2-20:2008

附属書 JC

参考)

JIS と対応する国際規格との対比表

JIS C 61558-2-20:2008  変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安
全性−第 2-20 部:小形リアクトルの個別要求事項

IEC 61558-2-20:2000, Safety of power transformers, power supply units and similar 
devices−Part 2-20: Particular requirements for small reactors

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国 際 規 格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1  適 用 範

小 形リ ア ク ト ル に
ついて規定


適用範囲

JIS に同じ 

追加

最初に“この規格は,電気的
安全性,熱的安全性,機械的
安全性などの安全側面につい

て規定する。

”を追加した。

第 1 部及び他の個別規格と統一し
た。

7.1

感 電防 止 の ク ラ ス

分類

7.1

JIS に同じ 

追加

JIS では,クラス0Ⅰリアク
トルを追加した。

日本の配電事情による。

11.1

電圧降下

11.1

JIS に同じ 

変更

直流リアクトルを追加部品か

ら削除した。 

8 b)に直流リアクタの表示要求が
ないため削除した。

13A 2 次短
絡 電 流 特

第 1 部を適用しな

JIS に同じ 

追加

第 1 部で追加した 2 次短絡電

流特性を適用しないことを明
確にした。 

リアクトルに短絡電流はないた

め。

14.1

温度上昇試験

14.2

JIS に同じ 

変更

項番号の変更。 
1 行目の“第 9 段落を第 10 段
落に修正”

対応する第 1 部の版が新しくなっ

たことによる。

20 
20.7.3

部品

20.5.3

JIS に同じ 

変更

“20.7.3”は,IEC 規格では
“20.5.3”

対応する第 1 部の版が新しくなっ
たことによる。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61558-2-20:2000,MOD 

被引用法規

電気用品安全法(予定)

11

C

 615

58
-2

-20

20
08


12 
C 61558-2-20:2008

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD………………国際規格を修正している。

12

C

 615

58
-2

-20

20
08