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C 61300-2-19:2020 (IEC 61300-2-19:2012,Cor.1:2020) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 概要······························································································································· 2 

4 装置······························································································································· 2 

4.1 試験槽 ························································································································· 2 

4.2 蒸気発生装置 ················································································································ 2 

4.3 光学測定装置 ················································································································ 3 

4.4 供試品の位置及び取付具 ································································································· 3 

5 手順······························································································································· 3 

5.1 一般事項 ······················································································································ 3 

5.2 前処理 ························································································································· 3 

5.3 初期試験及び測定 ·········································································································· 3 

5.4 試験 ···························································································································· 3 

5.5 後処理 ························································································································· 4 

5.6 最終試験及び測定 ·········································································································· 4 

6 試験の厳しさの程度 ·········································································································· 4 

7 個別に規定する事項 ·········································································································· 4 

C 61300-2-19:2020 (IEC 61300-2-19:2012,Cor.1:2020) 

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人

光産業技術振興協会(OITDA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本

産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

産業規格である。これによって,JIS C 61300-2-19:2009は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 61300の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 61300-1 第1部:通則 

JIS C 61300-2-1 第2-1部:正弦波振動試験 

JIS C 61300-2-2 第2-2部:繰返しかん合試験 

JIS C 61300-2-4 第2-4部:光ファイバクランプ強度試験−軸方向引張り 

JIS C 61300-2-5 第2-5部:光ファイバクランプ強度試験(ねじり) 

JIS C 61300-2-6 第2-6部:かん合部締結強度試験(軸方向引張り) 

JIS C 61300-2-7 第2-7部:かん合部締結強度試験(曲げモーメント) 

JIS C 61300-2-9 第2-9部:衝撃試験 

JIS C 61300-2-11 第2-11部:光ファイバクランプ強度試験(軸方向圧縮) 

JIS C 61300-2-12 第2-12部:落下衝撃試験 

JIS C 61300-2-14 第2-14部:高光パワー試験 

JIS C 61300-2-15 第2-15部:結合部ねじり試験 

JIS C 61300-2-17 第2-17部:低温試験 

JIS C 61300-2-18 第2-18部:高温試験 

JIS C 61300-2-19 第2-19部:高温高湿試験−定常状態 

JIS C 61300-2-21 第2-21部:混合温湿度サイクル試験 

JIS C 61300-2-22 第2-22部:温度サイクル試験 

JIS C 61300-2-24 第2-24部:応力印加によるセラミック割りスリーブのスクリーニング試験 

JIS C 61300-2-26 第2-26部:塩水噴霧試験 

JIS C 61300-2-27 第2-27部:ダスト試験(層流) 

JIS C 61300-2-35 第2-35部:光ファイバクランプ強度試験−ケーブルニューテーション  

JIS C 61300-2-40 第2-40部:SM調心円筒形斜めPC端面光ファイバコネクタプラグの挿入損失スク

リーニング試験 

JIS C 61300-2-41 第2-41部:SM調心円筒形直角PC端面光ファイバコネクタプラグの挿入損失スク

リーニング試験 

JIS C 61300-2-42 第2-42部:光ファイバクランプ強度試験−横方向引張り 

JIS C 61300-2-44 第2-44部:光ファイバクランプ強度試験−繰返し曲げ 

C 61300-2-19:2020 (IEC 61300-2-19:2012,Cor.1:2020) 

(3) 

JIS C 61300-2-45 第2-45部:浸水試験 

JIS C 61300-2-46 第2-46部:湿熱サイクル試験 

JIS C 61300-2-47 第2-47部:熱衝撃試験 

JIS C 61300-2-48 第2-48部:温湿度サイクル試験 

JIS C 61300-2-49 第2-49部:取付け済み光ファイバコード付き光ファイバコネクタプラグの曲げ試

験 

JIS C 61300-2-50 第2-50部:光ファイバクランプ強度試験−非通光左右曲げ引張り 

JIS C 61300-2-51 第2-51部:光ファイバクランプ強度試験−通光左右曲げ引張り 

JIS C 61300-2-55 第2-55部:光ファイバアダプタ取付強度試験−軸方向 

JIS C 61300-3-1 第3-1部:外観検査及び機械的検査 

JIS C 61300-3-2 第3-2部:シングルモード光デバイスの光損失の偏光依存性 

JIS C 61300-3-3 第3-3部:挿入損失及び反射減衰量変化のモニタ方法 

JIS C 61300-3-4 第3-4部:損失測定 

JIS C 61300-3-6 第3-6部:反射減衰量測定 

JIS C 61300-3-7 第3-7部:シングルモード光部品の光損失及び反射減衰量の波長依存性測定 

JIS C 61300-3-11 第3-11部:結合力及び離脱力測定 

JIS C 61300-3-14 第3-14部:可変光減衰器の減衰量の設定の誤差及び再現性測定 

JIS C 61300-3-20 第3-20部:波長選択性のない光ブランチングデバイスのディレクティビティ測定 

JIS C 61300-3-21 第3-21部:切替時間測定 

JIS C 61300-3-22 第3-22部:フェルール押圧力測定 

JIS C 61300-3-24 第3-24部:偏波面保存光ファイバ付き光ファイバコネクタのキー位置精度測定 

JIS C 61300-3-25 第3-25部:直角端面フェルール及び光ファイバ取付け直角端面フェルールの同心

度測定 

JIS C 61300-3-26 第3-26部:光ファイバとフェルール軸との角度ずれの測定 

JIS C 61300-3-27 第3-27部:多心光ファイバコネクタプラグの穴位置測定 

JIS C 61300-3-28 第3-28部:過渡損失測定 

JIS C 61300-3-30 第3-30部:多心光ファイバコネクタ用フェルールの研磨角度及び光ファイバ位置

測定 

JIS C 61300-3-32 第3-32部:光受動部品の偏波モード分散測定 

JIS C 61300-3-33 第3-33部:ピンゲージを用いた割りスリーブのフェルール引抜力測定 

JIS C 61300-3-34 第3-34部:ランダム接続時の挿入損失 

JIS C 61300-3-36 第3-36部:光ファイバコネクタフェルールの内径及び外径の測定 

JIS C 61300-3-38 第3-38部:群遅延,波長分散及び位相リップルの測定 

JIS C 61300-3-40 第3-40部:偏波面保存光ファイバ付き光ファイバコネクタプラグの偏波消光比測

定 

JIS C 61300-3-43 第3-43部:光ファイバ光源のモードトランスファファンクション測定 

JIS C 61300-3-45 第3-45部:多心光ファイバコネクタのランダム接続時の挿入損失測定 

JIS C 61300-3-47 第3-47部:干渉法による直角PC端面及び斜めPC端面単心円筒形フェルールの端

面形状測定 

JIS C 61300-3-50 第3-50部:光スイッチのクロストーク測定 

C 61300-2-19:2020 (IEC 61300-2-19:2012,Cor.1:2020) 

(4) 

JIS C 61300-3-54 第3-54部:円筒形フェルールのフェルール穴軸とフェルール軸との角度ずれ測定 

日本産業規格          JIS 

C 61300-2-19:2020 

(IEC 61300-2-19:2012,Cor.1:2020) 

光ファイバ接続デバイス及び光受動部品− 

基本試験及び測定手順−第2-19部:高温高湿試験− 

定常状態 

Fiber optic interconnecting devices and passive components- 

Basic test and measurement procedures-Part 2-19: Tests-Damp heat- 

Steady state 

序文 

この規格は,2012年に第3版として発行されたIEC 61300-2-19及びCorrigendum 1:2020を基に,技術的

内容及び構成を変更することなく作成した日本産業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,光ファイバ接続デバイスの動作時,保管時及び/又は輸送時に起こる可能性がある高温高

湿環境条件での耐久性の測定手順について規定する。この試験は,主として,一定の温度で規定時間,高

湿度にさらしたときの性能への影響を測定することを目的とする。水分の吸収は,機能を破壊したり,物

理的な強度の劣化又はその他の重要な機械的特性の変化を引き起こすような膨張に至る可能性がある。光

学特性の劣化も起こる可能性がある。この試験は,熱帯地方の環境条件を模擬しないが,絶縁材料又は封

止材料の水分吸収を決定する場合にも役立つ。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 61300-2-19:2012,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and 

measurement procedures−Part 2-19: Tests−Damp heat (steady state)及びCorrigendum 1:2020

(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 60068-2-78 環境試験方法−電気・電子−第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:

Cab) 

注記 対応国際規格:IEC 60068-2-78,Environmental testing−Part 2-78: Tests−Test Cab: Damp heat, 

steady state 

C 61300-2-19:2020 (IEC 61300-2-19:2012,Cor.1:2020) 

JIS C 61300-3-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-1部:外観

検査及び機械的検査 

注記 対応国際規格:IEC 61300-3-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic 

test and measurement procedures−Part 3-1: Examinations and measurements−Visual examination 

JIS C 61300-3-3 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-3部:挿入

損失及び反射減衰量変化のモニタ方法 

注記 対応国際規格:IEC 61300-3-3,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic 

test and measurement procedures−Part 3-3: Examinations and measurements−Active monitoring of 

changes in attenuation and return loss 

JIS C 61300-3-4 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-4部:損失

測定 

注記 対応国際規格:IEC 61300-3-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic 

test and measurement procedures−Part 3-4: Examinations and measurements−Attenuation 

概要 

この試験手順は,JIS C 60068-2-78の試験Cabに従って実施する。供試品を試験槽の中に置き,個別に

規定する温度及び相対湿度の高温高湿の環境に,個別に規定する時間さらす。 

装置 

4.1 

試験槽 

試験槽は,JIS C 60068-2-78の試験Cabで規定する環境試験槽を用いる。試験槽は,供試品を収容する

ことができ,次のように構成しなければならない。 

a) 表1に示す温度及び相対湿度を実現することが可能である。 

b) 試験中,温度上昇中及び温度降下中に,試験条件に定めた温度及び相対湿度に制御した状態に保つこ

とが可能である。 

c) 試験用空間及び/又は他の場所で同じ結果を示す場所(例えば,蒸気発生装置)に設置したセンサデ

バイスによって,試験槽の温度及び湿度をモニタすることが可能である。 

d) 試験実施の前に,試験槽内の空気を水蒸気に置換することが可能である。 

e) 結露した水が供試品に落ちてはならない。 

f) 

装置に使う材料は,試料を腐食させたり加湿用の水を変質させたりするものであってはならない。 

温度の許容差±2 ℃は,測定時に生じる絶対誤差,試験槽内のあらゆる場所での温度のゆらぎ,及び有

効空間内での温度分布を考慮に入れることを意図している。 

ただし,規定する±5 %の相対湿度変動を維持するためには,上記の温度変動は(全ての時点で)更に

小さく抑える必要がある。 

このような温度変動が1.5 ℃を超えると,規定する相対湿度変動を超えてしまう。さらに,試験槽のヒ

ートサイクルによって引き起こされる短期の温度変動も同様な値に抑える必要がある。 

供試品は,蒸気の流れを著しく妨げてはならない。 

試験中のあらゆる時点で供試品に結露が生じてはならない。 

4.2 

蒸気発生装置 

規定した湿度を実現するため,脱ミネラル水,脱イオン化水又は蒸留水のいずれかによる水蒸気を用い

C 61300-2-19:2020 (IEC 61300-2-19:2012,Cor.1:2020) 

る。試験設備によるさび及び/又は腐食汚染物質を,供試品に付着させない。蒸気発生装置に水を入れる

前に,試験槽内の全ての部品を清掃しなければならない。使用する水は23 ℃において,50 MΩm以上の抵

抗率をもつものでなければならない。 

4.3 

光学測定装置 

特に規定がなければ,試験中の光学特性の測定のために,供試品をJIS C 61300-3-3で規定する測定装置

に接続する。連続測定が個別に規定されている場合は,挿入損失変化の測定のために使う光源及び光検出

器は,JIS C 61300-3-4の規定を満足しなければならない。 

4.4 

供試品の位置及び取付具 

供試品は,ヒータ又は試験槽の壁面からの放射熱を受けてはならない。 

供試品を固定するために,供試品に対応した固定用構造物を使用する。固定ジグの熱伝導率及び熱容量

は,実質的に試料が熱的に絶縁されるように小さくなければならない。固定用構造物及び固定ジグの材質

の選定に当たっては,汚染物質の影響を最小化し,腐食及び他のメカニズムによる劣化を最小にするよう

に注意を払わなければならない。 

手順 

5.1 

一般事項 

個別仕様書で特に指定のない限り,次の規定に従う。 

a) JIS C 60068-2-78の試験Cabに規定する手順で行う。 

b) 供試品に入出力光ファイバがある場合は,試験中に特性をモニタする端子に接続した光ファイバは,

1.5 m以上を試験槽の中に収納する。 

c) 試験中に光学測定が必要な場合は,1時間以内の間隔で測定する。 

5.2 

前処理 

供試品を,標準環境条件(室温)に2時間以上放置する。 

製造業者の指示に従って供試品を清掃する。 

5.3 

初期試験及び測定 

個別仕様書に従い,初期試験及び測定を行う。 

5.4 

試験 

試験は,次による。 

a) 試験槽及び供試品を標準環境条件に置く。供試品は,(必要である場合には)周辺機器との接続も含め

て通常動作する配置に設置する。 

b) 試験槽の温度及び湿度を規定の値に調整する。温度変化の割合は,最長5分間の平均で1 ℃/min以下

とする。試験中,槽内の雰囲気は水蒸気で置換され,温度及び相対湿度は規定の範囲を超えてはなら

ない。試験中は常に水滴が供試品に付着してはならない。供試品の温度が安定に達し,温度及び湿度

が規定時間保持されなければならない。温度及び湿度の安定は1.5時間以内に到達しなければならな

い。ただし,1.5時間を超える場合は,試験時間が48時間を超えるように定め,温度安定までの時間

が3時間以内であればよい。 

c) 温度及び相対湿度は,個別仕様書で規定された範囲内に保持しなければならない。これらの条件が安

定した時点を試験開始時間とする。 

d) 試験が終了した後は供試品を,温度が標準環境条件に緩やかに下がるまで恒温槽内に保持する。また,

槽内の圧力,温度及び相対湿度は,試験及び測定を行うために,1時間以上かつ4時間以下で標準環

background image

C 61300-2-19:2020 (IEC 61300-2-19:2012,Cor.1:2020) 

境条件に戻さなければならない。この間,温度及び相対湿度は,規定の範囲を超えてはならない。こ

れらの条件は,自然空冷によって達成され得る。恒温槽から出すときに圧力が下がるような場合は,

供試品に急激に圧力低下が加わらないように注意しなければならない。恒温槽内の圧力は,試験室の

圧力と同一に保たなければならない。 

e) 冷却処理のあと供試品は後処理に入る。 

f) 

試験中に光学測定が必要な場合は,1時間以内の間隔で測定する。測定は,JIS C 61300-3-3に従って

実施する。その後の測定方法及び測定時間は,個別仕様書にて規定しなければならない。測定によっ

て試験条件に影響を及ぼすことがあってはならない。後処理前の試験については,恒温槽から供試品

を取り出す測定は許容しない。 

5.5 

後処理 

必要であれば供試品を乾燥し,その後,標準環境条件下に2時間以上置く。 

5.6 

最終試験及び測定 

試験終了後,全ての装置を取り外す。製造業者の指示に従って,供試品の機械部分及び光学調整部分を

清掃する。また,個別仕様書の要求に従って,最終試験及び測定を行う。規定があれば,JIS C 61300-3-1

に従い供試品の外観検査を行い,恒久的な損傷がないことを確認する試験を実施する。 

試験の厳しさの程度 

試験の厳しさの程度は,温度,湿度及び暴露時間の組合せで決まる。厳しさの程度は,個別に規定する。 

表1に示す厳しさの程度の一つを規定しなければならない。 
 

表1−厳しさの程度 

相対湿度 % 

温度 ℃ 

暴露時間 h 

2
3

85+

− 

+40±2 

96 

2
3

93+

− 

+40±2 

96 

2
3

93+

− 

+85±2 

336 

2
3

93+

− 

+85±2 

2 000 

90±5 

+75±2 

168 

個別に規定する事項 

次の事項は,必要に応じて個別に規定する。 

a) 温度 

b) 湿度 

c) 暴露時間 

d) 具体的な実装方法 

e) 供試品の光学動作 

f) 

供試品の(光コネクタ)かん(嵌)合 

g) 初期試験項目,初期測定項目及び性能要求 

h) 試験中の試験項目及び測定項目並びに性能要求 

i) 

最終試験項目,最終測定項目及び性能要求 

j) 

規定手順からの変更点 

k) 追加合否判定基準