>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  略語 

2

4

  装置 

2

4.1

  マルチチャネル光源  

2

4.2

  偏波制御器  

3

4.3

  可変光減衰器  

3

4.4

  光スペクトラムアナライザ  

3

4.5

  光パワーメータ  

3

4.6

  広帯域光源  

3

4.7

  光コネクタ  

3

4.8

  光ファイバコード  

3

5

  試料 

4

6

  手順 

4

6.1

  校正  

4

6.2

  測定  

6

6.3

  計算  

7

7

  測定結果  

7

附属書 A(規定)SSE による ISS 法の限界  

9


C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 6122

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

6122-1-1

  第 1-1 部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−光スペクトラムアナライザ法

JIS

C

6122-1-2

  第 1-2 部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−電気スペクトラムアナライザ法

JIS

C

6122-1-3

  第 1-3 部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−光パワーメータ法

JIS

C

6122-3

  第 3 部:雑音指数パラメータ

JIS

C

6122-3-1

  第 3-1 部:雑音指数パラメータ−光スペクトラムアナライザ法

JIS

C

6122-3-2

  第 3-2 部:雑音指数パラメータ−電気スペクトラムアナライザ試験方法

JIS

C

6122-5-1

  第 5-1 部:光反射率パラメータ測定方法−光スペクトラムアナライザを用いた測定方

JIS

C

6122-6

  第 6 部:漏れ励起光パラメータ測定方法

JIS

C

6122-7

  第 7 部:波長帯域外挿入損失測定方法

JIS

C

6122-10-1

  第 10-1 部:マルチチャネルパラメータ−光スイッチ及び光スペクトラムアナライザ

を用いたパルス法

JIS

C

6122-10-2

  第 10-2 部:マルチチャネルパラメータ−ゲート付き光スペクトラムアナライザを用

いたパルス法

JIS

C

6122-10-3

  第 10-3 部:マルチチャネルパラメータ−プローブ法

JIS

C

6122-10-4

  第 10-4 部:マルチチャネルパラメータ−光スペクトラムアナライザを用いた補間法

JIS

C

6122-11-1

  第 11-1 部:偏波モード分散パラメータ−ジョーンズマトリクス固有値解析(JME)


日本工業規格

JIS

 C

6122-10-4

:2012

(IEC 61290-10-4

:2007

)

光増幅器−測定方法−

第 10-4 部:マルチチャネルパラメータ−

光スペクトラムアナライザを用いた補間法

Optical amplifiers-Test methods-

Part 10-4: Multichannel parameters-Interpolated source subtraction method

using an optical spectrum analyzer

序文 

この規格は,2007 年に第 1 版として発行された IEC 61290-10-4 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

適用範囲 

この規格は,光スペクトラムアナライザを用いた補間法によって,マルチチャネルを増幅する光増幅器

(OA)の雑音指数パラメータを測定する方法について規定する。

この規格は,商用化されている光増幅器(OA)及び光増幅器サブシステムに適用する。ここでいう OA

には,光ファイバ増幅器(OFA)

,半導体光増幅器(SOA)

,及び平面導波路形光増幅器(POWA)を含む。

この中で,OFA には希土類添加 OFA 及びラマン効果を用いた OFA を含む。

この規格の目的は,光スペクトラムアナライザを用いた補間法に対して,必要条件を明確にすること,

及び JIS C 6121 の箇条 3(用語,定義及び略語)で定義する OA の次のパラメータについて,正確かつ信

頼性のある測定を行うための測定方法を示すことである。

・  チャネル利得

・  チャネル信号光−増幅された自然放出光(ASE)間雑音指数

この測定方法は,各チャネルの ASE を各チャネル付近の ASE を補間することによって求め,測定した

雑音から光源の雑音の影響を差し引くことによって光源の自然放出光(SSE)の影響を最小にするため,

光源の影響を除去した補間(ISS)法という。

入力信号光パワーレベルが高い場合,レーザ光源からの SSE によって ISS 法の精度は劣化する。入力光

パワーが高い場合の ISS 法の限界に関する計算方法を,

附属書 に規定する。

さらに,補間の誤差が誤差要因となる。

附属書 は,代表的な OA の ASE の波長特性に対する補間の

誤差の大きさについて示す。

注記 1  本文中の(*)を付けた全ての数値は,測定を確かなものとするための推奨値である。その他の

値を用いることも可能であるが,その場合には,測定の確かさについての確認が必要である。


2

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

注記 2  雑音指数測定法に関する一般的事項は,JIS C 6122-3 に規定がある。

注記 3  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61290-10-4:2007

,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-4: Multichannel parameters−

Interpolated source subtraction method using an optical spectrum analyzer(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 6121

  光増幅器−通則

注記  対応国際規格:IEC 61291-1:2006,Optical amplifiers−Part 1: Generic specification(IDT)

略語 

この規格で用いる各略語は,初出時に本文中で説明するが,規格全体のより容易な理解のために,この

規格で用いる全ての略語のリストを,次に示す。

ASE

増幅された自然放出光

(Amplified spontaneous emission)

FWHM

半値全幅

(Full-width half-maximum)

ISS

光源の影響を除去した補間

(Interpolated source subtraction)

NF

雑音指数

(Noise figure)

RBW

分解能帯域幅

(Resolution bandwidth)

OA

光増幅器

(Optical amplifier)

OFA

光ファイバ増幅器

(Optical fibre amplifier)

OSA

光スペクトラムアナライザ

(Optical spectrum analyzer)

POWA

平面導波路形光増幅器

(Planer optical waveguide amplifier)

PCF

パワー補正係数

(Power correction factor)

SOA

半導体光増幅器

(Semiconductor optical amplifier)

SSE

光源の自然放出光

(Source spontaneous emission)

装置 

4.1 

マルチチャネル光源 

この光源は,個のレーザ光源を用いて構成する(は,測定系を構成するチャネル数である)

。レーザ

光源の出力スペクトルの半値全幅(FWHM)は,隣接チャネルにいかなる干渉も引き起こさないように 0.1

nm (*)以下とする。シングルモードレーザのサイドモード抑圧比は,35 dB (*)以上とする。出力光パワー

変動は,0.05 dB (*)以下とする。これは個々の光源の出力ポートに光アイソレータを置くことによって容

易に達成される。波長精度は,0.1 nm (*)以下とし,±0.01 nm (*)以上の安定性をもつ。自然放出光レベル

は 0 dBm の総入力光パワーに対して−43 dB/nm 以下,かつ,5 dBm の総入力光パワーに対して−48 

dB/nm (*)以下とする。雑音指数(NF)測定の精度に関する自然放出光レベルの影響については,附属書 A

で規定する。


3

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

光合波器

λ

1

dB

偏波

制御器

可変

光減衰器

光増幅器

トラムア 
ナライザ

マルチチャネル光源

λ

2

λ

n

図 1−利得及び NF の測定装置 

4.2 

偏波制御器 

この装置は,信号光の任意の偏波状態を他の任意の偏波状態に変更することができる。偏波制御器は,

光ファイバだけで構成する場合,又は 90°以上回転可能な四分の一波長板及び 180°以上回転可能な二分

の一波長板から構成する場合がある。この装置の各端子からみた反射減衰量は 50 dB (*)以上,挿入損失変

動は 0.2 dB (*)以下とする。偏波制御器の使用は任意であるが,大きな偏波依存利得を示す OA 装置に必要

となる精度を得るためには偏波制御器を使用することが望ましい。

4.3 

可変光減衰器 

光減衰器の減衰範囲及び安定性は,それぞれ 40 dB (*)以上及び 0.1 dB (*)以下,各端子からみた反射減衰

量は 50 dB (*)以上とする。減衰の全範囲の波長平たん(坦)度は,0.2 dB (*)以下とする。

4.4 

光スペクトラムアナライザ 

光スペクトラムアナライザ(OSA)のスペクトルパワー測定の偏波依存性及び安定性は,いずれも 0.1 dB

(*)以内,波長測定精度は,0.05 nm (*)以内とする。スペクトルパワー測定の直線性は,測定ダイナミック

レンジ内において 0.2 dB (*)以内であることが望ましい。入射端からみた反射減衰量は 50 dB (*)以上とする。

OSA は,チャネル間の雑音を測定するのに十分なダイナミックレンジをもつものとする。例えば,100 GHz

(1 550 nm 帯では約 0.8 nm)のチャネル間隔に対し,ダイナミックレンジは信号光から 50 GHz(1 550 nm

帯では約 0.4 nm)離れた周波数(波長)において 55 dB 以上とする。

4.5 

光パワーメータ 

光パワーメータの測定精度は,OA の動作波長帯域内のパワー範囲−40 dBm から+20 dBm (*)までにお

いて,入力光の偏波状態によることなく,0.2 dB (*)以内とする。

4.6 

広帯域光源 

広帯域光源は,OA の動作波長帯域全域にわたる広帯域光を出力する(例えば,1 530 nm から 1 565 nm

まで)

。出力スペクトルの平たん(坦)性は,測定波長範囲内(通常は 10 nm)において,0.1 dB (*)以内と

する。例えば,光を入力しない状態で動作させた OA から出力される ASE を用いることができる。

4.7 

光コネクタ 

光コネクタの接続損失再現性は,0.1 dB (*)以内とする。反射減衰量は,50 dB (*)以上とする。

4.8 

光ファイバコード 

装置間を接続する光ファイバコードのモードフィールド径は,OA の入出力端子の光ファイバのモード

λ

1

λ

2

λ

n

マルチチャネル光源

可変

光減衰器

偏波

制御器

光増幅器

光スペク
トラムア
ナライザ

校正時

dB


4

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

フィールド径にできるだけ一致させる。両端に設けた光コネクタの反射減衰量は,50 dB (*)以上とする。

光ファイバコード長はできるだけ短くする(2 m 未満)

。測定する場合,被測定 OA に入力する光の偏波状

態の変化が最小になるように,光源と被測定 OA との間に用いる光ファイバコードには,測定中はじょう

(擾)乱を与えないことが望ましい。

マルチチャネル光源,

可変光減衰器及び入力用偏波制御器を組み合わせた系を,

光源モジュールという。

光源モジュールの偏波制御器は,偏波依存性をもつ特性を測定する場合に用い,その他の測定では用いな

い。

試料 

OA は公称動作条件で動作させる。OA が不要な反射によるレーザ発振を引き起こす可能性がある場合は,

OA の前後に光アイソレータを用いることが望ましい。これによって,信号不安定性と測定の不確かさを

最小化できる。

測定の間,入力光の偏波状態は一定に維持する。入力光の偏波状態が変化すると,測定系に用いる光部

品のもつ僅かな偏波依存性によって被測定 OA への入力光パワーが変動し,測定誤差の原因となる。

手順 

チャネル利得及びチャネル信号光−ASE 間雑音指数は,次に示すパラメータを測定することによって求

める。

・  被測定 OA の入力における各チャネルの信号光パワー

・  被測定 OA の出力における各チャネルの信号光パワー

・  被測定 OA の出力における各チャネルの ASE パワー

・  被測定 OA の入力における各チャネルの SSE パワー

・ OSA の光帯域幅

OSA の等価雑音帯域幅は,ASE パワー密度の計算に必要である。製造業者によって十分な精度が示され

ていない場合,次の二つの方法のうちの一つを用いて校正してもよい。長方形の透過帯域をもち,中心波

長の透過率が実際のフィルタと同じであり,光信号源パワー密度が波長に対して一定である場合に実際の

フィルタと同じトータル雑音パワーを透過させる仮想的なフィルタの帯域幅を,波長フィルタの等価雑音

帯域幅といい,記号 B

O

で表す。

6.1 

校正 

6.1.1 

光帯域幅の校正 

等価雑音帯域幅 B

O

は,次の方法で求める。次に規定する,可変狭帯域光源を用いる方法,又は広帯域光

源を用いる方法のいずれかを用いて校正する。

6.1.1.1 

狭帯域光源を用いる校正 

手順を,次に示す。

a)

可変狭帯域光源の出力を OSA へ直接接続する。

b) OSA

の中心波長を校正した信号波長 λ

S

に設定する。

c) OSA

のスパンを 0(固定波長)に設定する。

d) OSA

の分解能帯域幅(RBW)を,必要とする値に設定する。

e)

狭帯域光源波長 λ

i

を,式(1)となるように設定する。ただし,δ は測定波長範囲の幅が OSA のフィルタ


5

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

帯域よりも十分に広い値とする。

δ

λ

λ

δ

λ

+

+

RBW

RBW

S

i

S

  (1)

f) OSA

で測定した信号パワーP(λ

i

)を,線形表記で記録する。

g)

要求精度に応じて決まる可変間隔 Δλ で,

波長範囲を全て網羅するように狭帯域光源波長を増やして,

手順 e)  及び f)  を繰り返す。

h)

式(2)を用いて,波長帯域

Δ

λ

BW

(

λ

S

)を求める。

( )

( )

( )

Δ

=

Δ

i

S

i

S

BW

λ

λ

λ

λ

λ

P

P

  (2)

この手順は異なる信号波長,又はマルチチャネル信号源の各波長に対して必要に応じて繰り返す。

この測定の精度は,狭帯域光源の可変間隔 Δλ 及び波長範囲内におけるパワー平たん(坦)性に依存し

ている。可変間隔は 0.1 nm 以下であることが望ましい。光パワーの変動幅は,波長範囲内で 0.4 dBpp 未満

であることが望ましい。

6.1.1.2 

広帯域光源を用いる校正 

この方法では,RBW を最大値に設定した場合,帯域制限フィルタが長方形状の透過特性をもつ OSA が

必要となる。測定の手順を,次に示す。

a)

狭帯域光源の出力を OSA へ直接接続する。調整できる場合,狭帯域光源の波長を特定の波長 λ

S

に設

定する。

b) OSA

の RBW を最大値に設定する。このとき,設定 RBW を 10 nm を超えない値に設定することが望

ましい。

c) OSA

を使用し,狭帯域光源からの出力信号の半値全幅

Δ

λ

RBWmax

を測定する。

d)

広帯域光源の出力を OSA に接続する。

e) OSA

の RBW を最大値に保つ。

f) OSA

を使用し,設定波長 λ

S

における出力パワーP

RBWmax

(W)を測定する。

g) OSA

の RBW を所望の値に設定する。

h) OSA

を使用し,設定波長 λ

S

における出力パワーP

RBW

(W)を測定する。

i)

波長帯域

Δ

λ

BW

(

λ

S

)は,式(3)を用いて求める。

( )

( )

S

RBW

RBWmax

RBW

S

BW

λ

λ

λ

λ

Δ

=

Δ

P

P

  (3)

j)

手順 a)i)  を,異なる信号波長,又はマルチチャネル信号源の各波長に対して必要に応じて繰り返す。

いずれの校正方法においても,次の近似式(4)を用いると,光帯域を波長領域

Δ

λ

BW

(

λ

S

)から周波数領域

B

O

(

λ

S

)へ変換できる。

( )

( )

(

)

)

(

)

[

]

1

S

BW

S

1

S

BW

S

S

O

2

/

2

/

Δ

+

Δ

=

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

c

B

  (4)

ここに,

c

真空中の光の速度

等価雑音帯域幅を校正した後は,全ての

OSA

測定において同じ

RBW

設定を用いる。

OA

が光フィルタ

を含む場合には,そのフィルタ帯域も考慮して校正する。

注記 1

対応国際規格では,上記は“

OSA

が光フィルタを含む場合には”と記述されているが,これ

は誤記であるため,正しい記述に修正した。

OA

が狭帯域の光フィルタを含む場合は,光源と

OSA

との間に

OA

を挿入して

B

O

(

λ

S

)

を校正することが


6

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

望ましい。

OSA

RBW

の設定は,

OA

内の光フィルタの帯域幅よりも小さくする。

注記 2

この方法では,

OSA

RBW

を最大値とした場合の

Δ

λ

RBWmax

の測定が正確であることを前提

とする。

6.1.2 OSA

パワー補正係数の校正 

OSA

パワー補正係数(

PCF

)の決定は,次の手順に従う。

PCF

は,絶対パワーに対して

OSA

を校正す

る。

a)

光源モジュールを信号波長

λ

S

に調整する。光源モジュールの出力を光パワーメータの入力に直接接続

し,光パワーメータを用いて信号パワー(

dBm

)を測定する。このときの測定値を

P

PM

とする。

b)

光パワーメータから光源モジュールの接続を外し,光源モジュールの出力を

OSA

に接続し,

OSA

用いて信号パワー(

dBm

)を測定する。このときの測定値を

P

OSA

とする。

c)

パワー補正係数

PCF

dB

)は,式

(5)

を用いて求める。

( )

OSA

PM

S

P

P

PCF

=

λ

  (5)

マルチチャネルの光源に対しては,

λ

1

を発光し,その他の全てのレーザを消光する。手順 a)c)

によっ

て波長

λ

1

における

PCF

を求める。次に

λ

2

を発光し,その他の全てのレーザを消光する。

n

個の全ての波長

に対して

PCF

が得られるまで手順 a)c)

を繰り返す。

6.2 

測定 

測定手順を,次に示す。

a)

 OSA

RBW

を校正した値に設定する。測定が完了するまで

RBW

の設定を変更してはならない。

b)

光源モジュールの出力を

OSA

に接続する。

c)

マルチチャネル光源の各レーザの相対的なパワーを,詳細仕様書で指定する値に調整する。通常,各

レーザは同じ出力パワーに設定する。可変光減衰器を用いて,トータル入力パワーを詳細仕様書で指

定する値に設定する。

d)

各信号波長の両側に変化させた波長で

SSE

パワーを測定する。波長の変化量は,チャネル間隔の

1/2

以下に設定するのが望ましい。線形補間法を用いて,各信号波長における雑音パワー

OSA

SSE

P

(λ

S

)

dBm

を求める。各波長に対して,校正された

SSE

パワー

P

SSE

(λ

S

)

dBm

)を式

(6)

を用いて求める。

( )

( )

PCF

P

P

+

=

λ

λ

OSA

SSE

SSE

   (6)

e)

各信号のパワー

OSA

IN

P

(λ

S

)

dBm

)を測定する。各入力信号波長の校正されたパワー

P

IN

(λ)

dBm

)は,

(7)

を用いて求める。

( )

( )

PCF

P

P

+

=

λ

λ

OSA

IN

IN

  (7)

f)

図 に示すように光源モジュールを

OA

の入力に接続し,

OA

の出力を

OSA

に接続する。

g)

各信号波長の両側に変化させた波長で校正前の順方向

ASE

パワーを測定する。波長の変化量は,チャ

ネル間隔の

1/2

以下に設定するのが望ましい。線形補間法を用いて,各信号波長における雑音パワー

OSA

ASE

P

(λ

S

)

dBm

)を求める。各波長に対して校正された順方向

ASE

トータルパワー

P

ASE

(λ)

dBm

)は,

(8)

を用いて求める。

( )

( )

PCF

P

P

+

=

λ

λ

OSA

ASE

ASE

  (8)

h)

各チャネルの出力信号パワー

OSA

OUT

P

(λ

S

)

dBm

)を測定する。各波長の校正された信号出力パワー

P

OUT

(λ)

dBm

)は,式

(9)

を用いて求める。

( )

( )

PCF

P

P

+

=

λ

λ

OSA

OUT

OUT

  (9)


7

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

i)

各チャネルの校正された信号出力パワー

sig

OUT

P

(λ)

dBm

)は,式

(10)

を用いて雑音パワーを差し引くこ

とによって求める。

( )

( )

( )



=

10

ASE

10

OUT

sig

OUT

10

10

log

10

λ

λ

λ

P

P

P

   (10)

j)

各チャネルのチャネル利得

G(λ)

dB

)は,式

(11)

を用いて求める。

( )

( )

( )

λ

λ

λ

IN

sig

OUT

P

P

G

=

  (11)

k)

各信号波長における光増幅器の順方向

ASE

トータルパワーへの寄与分

amp

ASE

P

(λ

S

)

dBm

)は,式

(12)

用いて,校正後の

ASE

トータルパワーから

SSE

パワー(

SSE

パワーは光増幅器の出力において利得

分増大する。

)を差し引くことによって求める。

( )

( )

( )

( )

=

+

10

SSE

10

ASE

amp

ASE

10

10

log

10

λ

λ

λ

λ

P

G

P

P

  (12)

6.3 

計算 

順方向

ASE

パワーは,測定手順の中で直接求める。チャネル信号光−

ASE

間雑音指数

NF

sig-sp

の算出方

法を,次に示す。

選択した入力信号光パワー

P

in

及び信号波長

λ

S

に対する信号光−

ASE

間雑音指数

NF

sig-sp

dB

)は,

OA

の順方向

ASE

トータルパワーへの寄与分

amp

ASE

P

(λ

S

)

dBm

,利得

G(λ

S

)

dB

,及び光帯域幅

B

O

(λ

S

)

(周波数

表記)の測定値を用いて,式

(13)

によって求める。

(

)

( ) ( )

( )

[

]

S

O

S

S

amp

ASE

S

in

sp

sig

log

10

,

λ

ν

λ

λ

λ

B

h

G

P

P

NF

=

  (13)

ここに,

h

プランク定数

ν

光信号周波数

注記  この測定法の測定精度は,光コネクタの接続損失再現性及び OSA の偏波依存性に強く依存す

る。

測定結果 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

測定系(箇条 の規定と異なる場合)

b)

測定法(この規格に規定する測定方法を用いた場合は,

“ISS 法”

c)

測定波長範囲

d)

光源の種類

e)

信号波長

λ

S

f) OSA

の光帯域幅

B

O

g)

励起光パワー(測定できる場合)

h)

周囲温度(必要がある場合)

i)

入力信号光パワー及びチャネル配置

P

in

(

λ

S

)

j)

チャネル利得

G

(dB)

k)

順方向 ASE トータルパワー

amp

ASE

P


8

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

l)

チャネル信号光−ASE 間雑音指数

NF

sig-sp

m) SSE

減算による誤差(

附属書 による。)


9

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

附属書 A

(規定)

SSE

による ISS 法の限界

この附属書は,SSE によって生じる増幅器雑音の測定誤差の計算方法及び光合波器の種類による SSE の

影響の違いを規定する。

A.1 

一般 

ISS 法では,OSA で測定されるトータル ASE 雑音から増幅された SSE を差し引く必要がある。この計

算は,6.2 の手順 k)  に規定している。

( )

( )

( )

( )

=

+

10

SSE

10

ASE

amp

ASE

10

10

log

10

λ

λ

λ

λ

P

G

P

P

  (A.1)

ある条件の下では,式(A.1)の括弧の中の二つの項は非常に近い値となる可能性がある。その場合,いず

れかの値に僅かな測定誤差があった場合,差分を計算することによって拡大する。その誤差は,入力パワ

ーが高い条件で小さな雑音指数を測定する場合に最大となる。

この誤差の大きさは,測定する雑音指数,SSE パワー及び雑音パワー測定の不確定性から求める。次の

式(A.2)は,雑音パワーを示す。

)

log(

10

O

sp

sig

amp

ASE

B

h

G

NF

P

ν

+

+

=

(dBm)  (A.2)

これは,式(A.3)で線形表記できる。

10

amp

ASE

amp

ASE

10

)

linear

(

P

P

=

mW

  (A.3)

測定した校正前のトータル雑音の線形表記は,式

(A.4)

を用いて求める。

10

ASE

ASE

10

)

linear

(

P

P

=

mW

  (A.4)

SSE

の線形表記は,式

(A.5)

を用いて求める。

10

SSE

SSE

10

)

linear

(

P

P

=

mW

  (A.5)

トータル雑音及び

SSE

の測定に

α dB

の不確定性がある場合,増幅器雑音の誤差は,式

(A.6)

及び式

(A.7)

を用いて求める。

)

linear

(

)

linear

(

10

10

)

linear

(

10

log

10

error

amp

ASE

SSE

10

/

10

/

ASE

10

/

P

P

P

G

α

α

=

+

(dB)   (A.6)

)

linear

(

)

linear

(

10

10

)

linear

(

10

log

10

error

amp

ASE

SSE

10

/

10

/

ASE

10

/

P

P

P

G

α

α

=

(dB)  (A.7)

α が典型的な値として 0.05 dB であるときの,SSE パワーに対する減算誤差の大きさを,図 A.1 に示す。

注記  この計算では,雑音指数 5 dB と仮定している。


10

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

図 A.1SSE パワーの関数とした補間法での減算誤差 

A.2 

光合波器の種類による影響 

マルチチャネル光源のレーザ出力を合波するために,2 種類の光合波器を用いる。その選択によって,

SSE パワーによる不確定性は大きく影響を受ける。溶融形光ファイバカプラで構成した広帯域光合波器は,

各チャネルに対して式(A.8)で定まる挿入損失をもつ。

( )

BB

BB

/

1

log

10

R

N

L

+

=

dB  (A.8)

ここに,は入力数,R

BB

は過剰挿入損失である。R

BB

の典型的な値は 0.5 dB である。各チャネルの出力

パワーP

S

(dBm)が等しいとすると,個の光源を合波したトータルパワーP

T

は,式(A.9)を用いて求める。

BB

S

T

R

P

P

=

  (A.9)

SSE は,スペクトル特性が変わることなく光合波器を通過する。合波した出力では,トータル信号対自

然放出雑音比は,個々のレーザのそれとほぼ等しくなるが,個々のチャネルの信号対自然放出雑音比はお

およそ L

BB

 dB だけ低下する。

第 2 の種類の光合波器は,ファイバブラッグ回折格子,アレイ導波路又は誘電体フィルタ技術を用いる

波長選択的光合波器である。広帯域デバイスとは異なり,各チャネルの挿入損失 R

WS

は,に対し逆比例

しない。典型的な挿入損失は 6 dB である。このように,各チャネルが等しい出力パワーP

S

(dBm)を備え,

個の光源を合波したトータルパワーP

T

は,式(A.10)を用いて求める。

( )

WS

S

T

log

10

R

N

P

P

+

=

  (A.10)

波長選択的光合波器は,各チャネルに対して帯域通過フィルタ特性を示すので,全ての光源からの SSE

を取り除く。個々の信号対自然放出雑音比は,合波した出力信号において著しく改善する。

マルチチャネル光源スペクトルの二つの例を,

次に示す。

図 A.2 は広帯域光合波器で合波した 8 個の DFB


11

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

レーザのスペクトルである。

図 A.3 は波長選択的光合波器で合波した 16 個の DFB レーザのスペクトルで

ある。

広帯域光合波器を用いた光源(

図 A.2 参照)は,チャネルベースで 31 dB/nm 以上の信号対自然放出雑音

比をもつ。これは,ISS 減算誤差が過大(>0.1 dB)とならない条件で,テスト OA にトータル入力光パワ

ーを−6 dBm まで供給できる。

波長選択的光合波器を用いた光源(

図 A.3 参照)は,チャネルベースで 60 dB/nm 以上の信号対自然放出

雑音比をもつ。そのようなスペクトルは,減算誤差が過大にならない条件で,+16 dBm のトータル入力光

パワーまで用いることができる。

0

5

1 524.8

1 525

1 525.2

1 525.4

1 525.6

1 525.8

1 526

波長 (nm)

–5

–10

–15

–20

–25

–30

–35

–40

–45

相対

パワー(

dB

)

図 A.2−個々のレーザ光源の SSE が広帯域光合波器で加算されて大きな雑音パワーを示すスペクトル 


12

C 6122-10-4

:2012 (IEC 61290-10-4:2007)

0

–10

–20

–30

–40

–50

–60

–70

–80

1 535

1 540

1 545

1 550

1 555

1 560

1 565

波長  (nm)

相対パワー(

dB

)

図 A.3−波長選択的光合波器を用いて SSE が著しく低減されたスペクトル 

参考文献  JIS C 6122-1-1  光増幅器−測定方法−第 1-1 部:パワーパラメータ及び利得パラメータ−光ス

ペクトラムアナライザ法

注記  対応国際規格:IEC 61290-1-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 1-1: Power and gain

parameters−Optical spectrum analyzer method(IDT)

JIS C 6122-3

  光増幅器−測定方法−第 3 部:雑音指数パラメータ

注記  対応国際規格:IEC 61290-3,Optical fibre amplifiers−Basic specification−Part 3: Test

methods for noise figure parameters(MOD)

JIS C 6123-4

  光増幅器−性能仕様テンプレート−第 4 部:マルチチャネル用光増幅器

注記  対応国際規格:IEC 61291-4,Optical amplifiers−Part 4: Multichannel applications−

Performance specification template(IDT)

IEC/TR 61931

,Fibre optic−Terminology