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C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日本

工業規格である。

今回の制定では無線音声受信機の試験に関する IEC 規格 60315 シリーズのうち,次に示す規格に基づい

て AM/FM 放送受信機の試験方法に関連する規格を作成した。

IEC 60315-1 : 1988, Methods of measurement on radio receivers for various classes of emission

−Part 1:General

considerations and methods of measurement, including audio-frequency measurements.

IEC 60315-3 : 1989, Methods of measurement on radio receivers for various classes of emission

−Part 3:

Receivers for amplitude-modulated sound-broadcasting emissions.

IEC 60315-3

  Amendment 1 (CDV)

LEC 60315-4 : 1997, Methods of measurement on radio receivers for various classes of emission

−Part 4:

Receivers for frequency-modulated sound-broadcasting emissions.

JIS C 6102-1

は,IEC 60315-1 に,JIS C 6102-2 は IEC 60315-3 に,JIS C 6102-3 は IEC 60315-4 に基づ

いて作成したものである。これらによって,JIS C 6102-1988 及び JIS C 6104-1993 は廃止され,JIS C 

6102-1988

は JIS C 6102-2 に,JIS C 6104-1993 は JIS C 6102-3 にそれぞれ置き換えられる。また,JIS C 

6102-1

は全体の共通規格である。

この規格に記載の IEC 規格番号は,

1997

年 1 月 1 日から実施の IEC 規格新番号体系によるものである。

これより前に発行された規格については,規格票に記載された規格番号に 60000 を加えた番号に切り替え

る。これは,番号だけの切替えであり内容は,同一である。

部編成規格  この規格の部編成規格は,次による。

JIS

C

6102

群  AM/FM 放送受信機試験方法

JIS

C

6102-1

第 部:一般的事項及び可聴周波測定を含む試験

JIS

C

6102-2

第 部:AM 放送受信機

JIS

C

6102-3

第 部:FM 放送受信機


C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  全般

1

1.1

  適用範囲

1

1.2

  引用規格

1

1.3

  定義

2

1.4

  標準測定条件

3

1.5

  測定上の全般的な留意事項

6

2.

  感度と内部雑音

8

2.1

  用語の説明

8

2.2

  信号対雑音比(ウエイティングあり及びなし)及び SINAD

8

2.3

  雑音制限感度

9

2.4

  利得制限感度

10

2.5

  実用感度

10

2.6

  偏移感度

10

2.7

  入出力特性

10

3.

  不要信号の除去

11

3.1

  キャプチャレシオ

11

3.2

  選択度及び近傍チャネルの除去(2 信号)

12

3.3

  中間周波及びイメージ周波の除去並びにスプリアスレスポンス

13

3.4

  振幅変調の抑圧

16

3.5

  無線周波信号の相互変調積の除去

17

3.6

  同調及び自動周波数制御 (AFC) 特性

19

4.

  内部信号源による妨害

20

4.1

  信号ホイッスル

20

4.2

  変調ハム(電源周波数の妨害)

21

4.3

  不要な自己発振

21

4.4

  音響的帰還

21

5.

  総合可聴周波数特性

22

5.1

  忠実度

22

5.2

  高調波ひずみ

22

5.3

  相互変調ひずみ

25

5.4

  チャネル間特性

26

5.5

  音量調節器の特性

27

5.6

  残留出力

27

5.7

  漏話減衰量

27


C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

目次

(2) 

5.8

  総合可聴周波数レスポンス

28

6.

  入力信号の付加的変調の影響

28

6.1

  16kHz から 22kHz まで及び 54kHz から 99kHz までの範囲の信号の除去

29

6.2

  62kHz から 73kHz までの範囲の信号の除去(SCA 除去)

29

6.3

  RDS 信号によって生じる妨害の測定

29

6.4

  副搬送波とパイロットトーン信号の基本波,高調波及び側帯波の抑圧

30

6.5

  隣接チャネル信号によるパイロットトーン方式ステレオ受信機への妨害の抑圧

30

7.

  ロッド,伸縮及び内蔵アンテナ付き受信機の感度並びにアンテナ利得及び指向特性

30

7.1

  はじめに

30

7.2

  ロッド又は伸縮アンテナ付き受信機の感度及びアンテナ利得の CISPR 16-1 に記載されている

      吸収クランプを使用する測定方法

30

8.

  JIS C 6102-1 に測定方法が規定されている特性

30

8.1

  はじめに

31

8.2

  特性と相互参照のリスト

31

図31

附属書 A(参考)  1kHz 帯域除去フィルタの例

51

附属書 B(参考)  補助的サービスの標準周波数偏移 1)

52

附属書 C(参考)  ステレオチャネル間の漏話の測定

53

附属書 D(参考)  ロッド及び伸縮アンテナの特性−検討中の測定方法

54


日本工業規格

JIS

 C

6102-3

: 1998

 (IEC 60315-4

:

1997

)

AM/FM

放送受信機試験方法

第 3 部:FM 放送受信機

Methods of measurement on receivers for

AM and FM sound broadcasting emissions

Part 3

:Receivers for FM sound broadcasting emissions

序文  この規格は 1997 年に発行された IEC 60315-4, Methods of measurement on radio receivers for various

classes of emission

−Part 4:Receivers for frequency-modulated sound broadcasting emissions を翻訳し,技術的

内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

この規格に記載の IEC 規格番号は,1997 年 1 月 1 日から実施の IEC 規格新番号体系によるものである。

これより前に発行された規格については,規格票に記載された規格番号に 60000 を加えた番号に切り替え

る。これは,番号だけの切替えであり内容は同一である。

1.

全般

1.1

適用範囲  この規格(第 3 部)は,モノホニック(以下,モノという。)又はステレオホニック(以

下,ステレオという。

)の FM 音声放送を受信する無線受信機及びチューナに適用するものである。この規

格は,主として受信機のアンテナ端子に加えられた無線周波信号を使用する試験方法を規定している。

この部は第 1 部  (JIS C 6102-1)  と併せて使用されることを前提としている。

試験方法と規定の試験条件は,いろいろな試験者及びその他の受信機で得られた結果が比較できるよう

に選定されている。所要性能はこの規格では規定しない。

放射及び妨害排除能力の試験及び所要値については,CISPR 13 及び CISPR 20 に規定されているので,

この規格には含まれていない。

1.2

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこ

の規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を

付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 6102-1 : 1998

,AM/FM 放送受信機試験方法:第 1 部  一般的事項及び可聴周波測定を含む試験

備考  IEC 60315-1 : 1988, Methods of measurement on radio receivers for various classes of emission−

Part 1

: General considerations and methods of measurement, including audio-frequency

measurements

がこの規格と一致している。

JIS C 6102-2 : 1998

,AM/FM 放送受信機試験方法:第 2 部  AM 放送受信機

備考  IEC 60315-3 : 1989, Methods of measurement on radio receivers for various classes of emission−

Part 3

:Receivers for amplitude-modulated sound-broadcasting emissions がこの規格と一致し


2

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

ている。

IEC 60098 : 1987, Analogue audio disk records and reproduction equipment

IEC 60268-1 : 1985, Sound system equipment

−Part 1:General

IEC 60268-3 : 1988, Sound system equipment

−Part 3:Amplifiers

IEC 60315-7 : 1995, Methods of measurement on radio receivers for various classes of emission

Part 7

:Methods of measurement on digital satellite radio (DSR) receivers

IEC 60315-9 : 1996, Methods of measurement on radio receivers for various classes of emission

Part 9

:Measurement of the characteristics relevant to radio data system (RDS) reception

IEC 60651 : 1979, Sound level meters

IEC 61260 : 1995, Electroacoustics

−Octave-band and fractional-octave-band filters

CISPR 16-1 :  1993, Specification for radio disturbance and immunity measuring apparatus and

methods

−Part 1:Radio disturbance and immunity measuring apparatus

CISPR 20 : 1996, Limits and methods of measurement of immunity characteristics of radio and

television broadcast receivers and associated equipment

ITU-R Recommendation BS.468-4  :  1990, Measurement of audio-frequency noise voltage level in

sound broadcasting

ITU-R Recommendation BS.559-2  : 1990, Objective measurement of radio-frequency protection

ratios in LF, MF and HF broadcasting

1.3

定義  第 3 部の目的のため次の定義を適用する。

1.3.1

搬送波周波数 (carrier frequency)   瞬時周波数の平均値又は変調がないときの発生周波数。直流

分も非直線ひずみもない完全な変調システムではこれら二つの値は等しい。

1.3.2

瞬時周波数偏移 (instantaneous frequency deviation)   変調された無線周波信号の瞬時周波数と搬

送波周波数との差。

1.3.3

ピーク周波数偏移  (peak frequency deviation)    瞬時周波数偏移のピーク値。

1.3.4

ピークピーク周波数偏移 (peak-to-peak deviation)   ピーク周波数偏移の 2 倍。

備考1.  ピーク周波数偏移とピークピーク周波数偏移との間の混同を防ぐため,ピークピーク周

波数偏移は例えば,±50kHz のように表す。

2.

この規格ではピークピーク周波数偏移を一般的に周波数偏移と略称する。

1.3.5

規定最大周波数偏移 (rated maximum system deviation)   対象システムで規定されている最大ピ

ークピーク周波数偏移(1.3.4 参照)

1.3.6

変調率 (modulation factor)   信号のピークピーク周波数偏移と規定最大周波数偏移との比。通常

パーセントで表す。

備考  この定義は振幅変調の場合との直接的類似性から得た。

1.3.7

3dB リミッティングレベル  (3dB limiting level)   規定の高い無線周波入力信号レベル,でき

れば 80dB (fW)  での可聴周波出力レベルよりも 3dB 低い出力レベルになる無線周波入力信号レベル。

1.3.8

増幅余裕度 (amplification reserve)   規定の高い無線周波入力信号レベル,できれば 80dB (fW)  で

の定格(ひずみ制限)出力電圧又は出力電力が得られるように音量調節器を調整したときの,調節器のデ

シベルで表した減衰量。

備考  この特性は音量調節器がない受信機又はチューナには定義されない。


3

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

1.3.9

偏移感度 (deviation sensitivity)   音量調節を最大とし,規定の高い無線入力信号レベル,できれ

ば 80dB (fW)  を加えたとき定格(ひずみ制限)出力電圧又は出力電力を発生させる周波数偏移の値。

1.3.10

最大信号対雑音比  (ultimate signal-to-noise ratio)    無線周波入力信号のレベルが十分高く,入力信

号レベルを増しても信号対雑音比がさらに増加しないときの信号対雑音比の値。

1.3.11

ステレオ動作レベル (stereo threshold)   ステレオ復調器が動作を開始するときの無線周波入力レ

ベル。

備考  信号レベルに依存する漏話回路を内蔵しているときを除き,この信号レベルで信号対雑音

比が著しく減少するのが普通である。

1.3.12

ステレオ表示動作レベル (stereo indicator threshold)   受信機がステレオモードで動作している

ことを表示器が示すときの入力信号レベル。

備考  このレベルはステレオ動作レベルとは必ずしも等しくない。

1.3.13

ミューティングレベル (muting threshold)   ミューティングが解除され可聴周波出力信号が出力

端子に現れるときの入力信号レベル。

備考  この動作レベルは信号レベルを増加したときと減少したときとでは異なるかもしれない。

このようなヒステリシスは無線周波入力信号が動作レベル又はその近傍のとき不完全な動

作を起こさないため,意図的に与えられているのが普通である。

1.3.14

ミューティング減衰量 (muting attenuation)    1kHz で規定最大周波数偏移に変調した入力信号で

ミューティングが動作したときの 1Hz で選択的に測定した可聴周波出力の減少量。

1.3.15  50dB

クワイエティング感度  (50dB quieting sensitivity)    変調をなし(もし,測定がステレオモー

ドで行われるときはパイロットトーンはあり。

)から周波数偏移の標準値(1.4.2.1 参照)まで変えたとき,

規定の条件(2.3 参照)で可聴周波出力が 50dB 増加する無線周波入力信号レベル。

1.4

標準測定条件

1.4.1

可聴周波出力端子での測定

1.4.1.1

標準可聴周波出力レベル  標準可聴周波出力レベルは,可聴周波測定のための基準出力レベルで,

定格出力電圧又は出力電力よりも 10dB 低い値とする。代わりに,500mV,1W,500mW,50mW,5mW 又

は 1mW から選んだ出力電圧又は出力電力の値を明示して使用してもよい(JIS C 6102-1 参照)

1.4.1.2

可聴周波擬似負荷  可聴周波擬似負荷は可聴周波出力端子を終端するための明示された物理的

インピーダンス(通常は抵抗性)をいう(JIS C 6102-1 参照)

1.4.1.3

可聴周波フィルタ  可聴周波出力端子で測定するときは,出力電圧の中の低い可聴周波数成分や

超音波周波数成分を特別に測定する場合を除き,出力端子と測定器との間に帯域フィルタを挿入すること

が望ましい。実用的なインピーダンスのフィルタを使用できるようにするため,擬似負荷は可聴周波出力

端子に直接接続する。もし,フィルタに著しい挿入損失があるときは,その影響を結果の決定の際に考慮

する。

モノ及びステレオの両方の受信機には同じフィルタを使用することが望ましい。このフィルタは受信機

出力の中に存在するパイロットトーン及び副搬送波成分による誤差を防止する。このフィルタの通過帯域

は 200Hz から 15kHz までとし,これらの周波数の間での減衰は 1kHz に対し 3dB を超えないこととする。

200Hz

以下での減衰傾斜は少なくともオクターブ当たり 18dB とする。19kHz での減衰は少なくとも 50dB

とし,19kHz 以上での減衰は少なくとも 30dB とする(

図 参照)。このフィルタは,通常測定結果がハム

で影響されるのを防止する。

オクターブ及び 1/3 オクターブ帯域での測定のためのフィルタは IEC 61260 で規定されている仕様に合


4

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

致するものとする。

表 にこの規格での測定に使用される可聴周波フィルタを示す。

表 1  可聴周波フィルタ

フィルタの種類

参照項目

備考

200Hz

∼15kHz 帯域通過

1 1.4.1.3 19kHz

ノッチ付き

22.4Hz

∼15kHz 帯域通過

2 2.2.1 19kHz

ノッチ付き

200Hz

∼1.5kHz 帯域通過

図 8 19kHz ノッチ付き

15kHz

低域通過

なし

1.4.2.3 60dB

/オクターブ減衰傾斜

1kHz

帯域除去

図 8

附属書 も参照

1kHz

帯域通過

なし

図 6 1/3 オクターブ:IEC 61260

A

ウエイティング

なし

図 8

IEC 60651

参照

雑音評価フィルタ

C 6102-1

附属書 を参照 2.2.1

ITU-R

勧告 BS.468-4 に合致

カラードノイズ用ウエイティングフィルタ

5 1.4.2.3

ITU-R

勧告 BS.559-2 に合致

1.4.2

無線周波信号

1.4.2.1

周波数偏移の標準値  測定のための周波数偏移の標準値は表 に示された規定最大周波数偏移

(RMSD)

とする。この周波数偏移は測定結果に明示する。ある場合には低い周波数偏移での測定が有用で

ある。このとき使用した周波数偏移は測定結果に明記する。

表 2  周波数偏移の標準値

モード/信号 RMSD±50kHz RMSD±75kHz

モノ

±50kHz

±75kHz

ステレオ

±45kHz

±67.5kHz

パイロットトーン

±4.5kHz

±6.75kHz

備考1.  本文に一つの周波数偏移値だけが示されているときは RMSD±75kHz のシステムに

適用する。RMSD±50kHz のシステムではその値は RMSD に比例して減少させる。

ある場合には RMSD±50kHz に対する値は,例えば,  (±50kHz)  のように括弧で与
えられている。

2.

補助的サービス(例えば,SCA,,RDS 及び ARI)のための周波数偏移は

附属書 B

に示すように ITU の地域,又は国によって異なる。

1.4.2.2

標準変調周波数  標準変調周波数は標準基準周波数 (1 000Hz) とする。もし,必要があればその

他の周波数を選定してもよい。この場合は可能であれば JIS C 6102-1 

表 に規定の 1/3 オクターブ帯域

の中心周波数から選定する。

1.4.2.3

カラードノイズを使用した標準変調  雑音ウエイティングは現代(西欧の)ダンス音楽のスペク

トルに似た雑音スペクトルになっている。これは特に隣接チャネル妨害に対して厳しい変調になる。

この雑音信号は,ガウス形白色雑音発生器の信号を

図 に示すウエイティングフィルタと遮断周波数が

15kHz

で 60dB/オクターブの傾斜をもつ低域フィルタを通して得られる。この信号は,更に,プリエンフ

ァシス回路網(50

µs 又は 75µs のどちらか適切な方)に加える。

信号発生器の変調段の可聴周波振幅対周波数特性は低域フィルタの遮断周波数まで 2dB 以上変化しない

こととする。

測定の精度は信号発生器の周波数偏移の設定精度に大きく依存する。これは特に不要信号の送信機につ

いていえる。したがって,機器の設定手順は十分慎重に行う必要がある。

信号の周波数偏移は

図 に示す配置で調節する。メータ V

1

は準せん頭値計とする(JIS C 6102-1 

附属

書 参照)。所要の周波数偏移条件を得るには,スイッチ S

4

を 1 の位置に置き,可聴周波数発生器で発生

させた 500Hz で変調が±32kHz (±21.3kHz)  偏移になるよう調節する。このときのメータの指示を書きと


5

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

めておく。次にスイッチ S

4

を 2 の位置に置き,雑音の変調を準せん頭値計で同じ指示になるように調節す

る。

備考 500Hz 変調による周波数偏移は,信号発生器の内蔵周波数偏移計が正確であることが明確

でない限り,周波数偏移測定器で検証する。

1.4.2.4

標準変調信号  標準変調信号とは標準変調周波数(1.4.2.2 参照)及び標準値の周波数偏移(1.4.2.1

参照)をもったベースバンド信号である。ステレオモードでの測定の場合には標準周波数偏移のパイロッ

トトーン信号を含む。

1.4.2.5

標準搬送波周波数  標準搬送波周波数は,その受信機が使用される地域の FM 放送の周波数割当

に依存する。この規格の対象の受信機は通常

表 に示す周波数帯域を包含している。これらの周波数帯域

に対する標準測定周波数を

表 に示す。

表 3  標準測定周波数

周波数範囲 MHz

標準測定周波数 MHz

 65.8

∼ 73.0

69

 76.0

∼ 90.0

83

 87.5

∼104.0 94

 87.5

∼108.0 98

1.4.2.6

標準無線周波試験信号  標準無線周波試験信号は,適切な標準搬送波周波数(1.4.2.5 参照)を標

準変調信号

1.4.2.4 参照)

で変調した信号である。

受信機のアンテナ端子での信号源の有能電力は 70dB (fW)

[40dB (pW)  に等しい。

]とする。

1.4.2.7

標準無線周波入力配置

a)

擬似アンテナ回路網(擬似アンテナ)  測定用信号源(信号発生器など)の定格信号源インピーダン

スは通常,抵抗性で明確に規定されているが,アンテナの信号源インピーダンスは広い範囲の値をも

っており,抵抗性ではなく周波数に無関係でもない。したがって,信号源と受信機の入力との間に,

信号源に正確に整合し受信機にアンテナの信号源インピーダンスを模擬する信号源インピーダンスを

与えるような,擬似アンテナ回路網を挿入する必要があることが多い。擬似アンテナ回路網に対する

所要性能とその回路例は,JIS C 6102-1 に規定されている。

外部アンテナ端子付き受信機の測定には,その受信機の定格入力インピーダンスに等しい定格出力

インピーダンスをもつ信号発生器を使用する。

アンテナ置換回路網及び 2 信号以上の信号を注入するための結合回路網は,挿入損失を正確に規定

するため両端子をそれぞれ適切なインピーダンスに整合させる。回路網は最小の挿入損失をもち,し

かも,複数の信号源の間の相互変調が極力少ないものを使用する。

図 に 50

Ωの出力インピーダンス

をもつ信号発生器の使用に適した簡単で実用的な例を示す。

b)

平衡入力  ある種の FM 放送受信機は定格特性インピーダンスが 240

Ω又は 300Ωの平衡アンテナ入力

回路を備えている。このような受信機はインピーダンスが整合した平衡信号源で測定する。平衡信号

源が使用できないときは,挿入損失はあるが,バルントランスを使用してもよい。信号源と受信機の

アンテナ端子との間の回路全体のインピーダンス整合が保たれるよう注意する。

1.4.2.8

標準測定条件  受信機は,次の条件のとき標準測定条件で動作していることとする。

a)

電源の供給電圧と周波数は定格値に等しいか,又はその範囲内とする。

b)

標準無線周波試験信号は,適切な擬似アンテナを介して受信機のアンテナ端子に加える。

c)

ラウドスピーカを接続するための可聴周波出力端子を備えているときは,可聴周波擬似負荷を接続す


6

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

る。

d)

受信機は 1.4.4.2 に従って入力信号に同調させる。

e)

音量調節器を備えているときは,主可聴周波出力端子の出力電圧が定格ひずみ制限出力電圧よりも

10dB

低い値になるように調節する。測定はその他の明示した出力電圧又は電力でも行ってよい。

備考  もし,測定の途中で可聴周波出力電圧が上昇して定格出力電圧に近づくときは,音量調節器を

調節して可聴周波増幅器が過負荷ひずみを発生しないようにすることが必要である。このよう

な調節を行ったときは測定結果に記載する。

f)

環境条件は,定格範囲内に保つ。

g)

ステレオ受信機でバランス調節器又は同等の調節器を備えているときは,二つのチャネルの出力電圧

が等しくなるように調節する。

h)

音質調整器を備えているときは,可聴周波レスポンスが最も平たんになるように(例えば,100Hz,

1kHz

及び 10kHz のレスポンスが等しくなるよう)に調節する。

i)

自動周波数制御 (AFC) は,使用者調節が可能なら非動作とする。

備考 AFC の使用者調節器を備えているとき,測定は AFC なし(結果の分析が容易)と AFC あり(受

信機の通常の使用条件)との両方の条件で行う。この二組の結果は明確に区別する。

もし,AFC を非動作にできないときでも,ある種の測定では AFC を非動作にすることが必

要,又は望ましいことがある。この場合には受信機を一時的に改修して非動作にさせる。この

作業は結果に詳述する(1.4.4.1 参照)

j)

ミュート調節器を備えているときは,ミュートオフの位置に置く。

1.4.3

電源と関連の測定条件

1.4.3.1

電源の種類  被試受信機は製造業者が指定した電源で動作させる。ある受信機は 2 種類以上の電

源で動作するよう設計されている。電源の種類に関連する受信機の特性の測定については JIS C 6102-1 

規定による。

1.4.4

同調

1.4.4.1

自動周波数制御の影響  すべての同調動作は,もし,可能であれば,自動周波数制御の性能を検

査する場合を除き,自動周波数制御が非動作の状態で行う。使用者が自動周波数制御を非動作にできる手

段が備えられている場合には,測定は自動周波数制御が動作している場合と非動作の場合との両方につい

て行ってよい。測定結果には自動周波数制御が動作しているか非動作かを明確に示す。

1.4.4.2

望ましい同調方法  もし受信機が同調指示器を備えていれば,その受信機は同調指示器の使用に

ついての製造業者の指定に従って同調させる。これは受信機の使用時の同調方法に相当する。

もし,同調指示器がないとき,又は同調指示器が正しく働かない場合には,最初,受信機を信号におお

よそ同調させ,可聴周波出力信号をオシロスコープで観察する。次に,周波数偏移を可聴周波信号がひず

むまで増加させ,受信機を可聴周波信号が対照的にクリップするように同調させる。音量調節器を備えて

いるときは,受信機の可聴周波部が過負荷にならないように調節する。

もし,別の同調方法を使用するときには,結果にこれを明記する。

1.5

測定上の全般的な留意事項

1.5.1

電圧及び電流の値  特記しない限り,電圧と電流は実効値 (r. m. s.) とする。


7

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

1.5.2

可聴周波測定技術  スピーカ及び受信機出力端子に接続する可聴周波分配線のような素子の特性

は定常入力電力よりも定常入力電圧で規定されている(例えば,IEC 60268-1

。これは可聴周波出力だけ

でなく,例えば,中間周波出力及び多重信号出力にも当てはまる。したがって,現在では大部分の測定を

擬似負荷の両端の電圧で行うことが慣習となっている。負荷の電力は,もし,必要があればこの電圧から

次の式で算出できる。

P

U

2

2

/R

2

ここに,添字 2 は,入力端子に対応する出力端子を意味する。

出力電圧が実質的に純正弦波(雑音とひずみ成分が 10%以下)のときは,測定は正弦波入力に対し実効

値で目盛った平均値読取形メータで行うことができる。その他の条件では特記しない限り真実効値計を使

用する。

数組の出力端子を備えているときは,製造業者はそれぞれの組について次の点を明示する。

a)

擬似負荷の定格値(JIS C 6102-1 参照)

b)

ある端子の組を測定するときその他の端子の組に擬似負荷を接続する必要があるかどうか。

備考  通常すべてのスピーカ用の端子には擬似負荷を接続するが,その他の装置のための端子の組は

その端子で測定するときにだけ負荷を接続する。

1.5.3

無線周波信号レベル又は電圧の表示  無線周波信号のレベルは dB (fW),dB (pW),dB (mW),又は

明示した信号源又は負荷インピーダンスでのマイクロボルトで表した起電力で示すことができる。これら

の値の間の関係を

表 に示す。

表 4  無線周波信号レベル又は電圧の表示

有効電力

電圧 (75

Ω)

電圧 (300

Ω)

W

dB (fW)

dB (mW)

µV dB

(

µV)

µV dB

(

µV)

10

-15

 0

−120   0.55

−5

1.1

1

10

-14

 10

−110   1.75

5

3.5

11

10

-13

 20

−100 5.5

15 11

21

10

-12

 30

−90 17.5

25 35

31

10

-11

 40

−80 55   35

110

41

10

-10

 50

−70 175

45 350

51

10

-9

 60

−60 550

55

1

100

61

10

-8

 70

−50

1 750

65

3 500

71

10

-7

 80

−40 5

500

75  1.1

×10

4

 81

10

-6

 90

−30 1.75×10

4

 85

3.5

×10

4

 91

10

-5

 100

−20 5.5×10

4

 95

1.1

×10

5

   101

10

-4

 110

−10 1.75×10

5

 105  3.5

×10

5

   111

10

-3

 120

   0

5.5

×10

5

 115 1.1

×10

6

   121

10

-2

 130

  10 1.75×10

6

 125  3.5

×10

6

   131

1.5.4

気象及び環境条件  環境条件に関する情報は JIS C 6102-1 の第 章による。測定及び機械的な検査

は JIS C 6102-1 で規定されている限度値以内の温度,湿度及び気圧のどのような組合せで行ってもよい。

さらに外部妨害信号による不要な妨害を防止するため,測定は遮へい箱又は遮へい室で行うことが望ま

しい(JIS C 6102-2 参照)

1.5.5

試験準備と予備的測定  被試受信機は測定の結果を記録する前に,少なくとも 10 分間標準測定条

件の状態に保つ(JIS C 6102-1 参照)

この規格に規定の各種の測定の結果は,受信機のその他の特性によって影響を受けるかもしれないので,

通常は JIS C 6102-1 に規定の関連の測定(適用できるもの)を最初に行う。


8

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

1.5.6

試験装置と測定の精度  一般にこの規格では十分に信頼できる結果が得られる最も簡単な試験装

置を使用する。しかし,これは同じか,又はより信頼できる結果が得られるより複雑な装置の使用を妨げ

ない。

測定機器の精度,結果の表示及び推奨方法からのずれについては JIS C 6102-1 

第 章を参照する必要

がある。

変調による平均搬送波周波数のずれは十分小さく測定に影響しないように留意する。

1.5.7

定格値  定格という用語は,この規格では製造業者が指定した値という特別な意味で使っている。

この用語は定格条件と特性の定格値を記述するときに使っている。

1.5.7.1

定格条件  受信機の性能を規定し測定するための条件を定義するため,製造業者は次の値を示す

必要がある。

−  定格電源電圧と周波数(又は周波数範囲)

−  無線周波数信号入力の定格特性インピーダンス(規定できるとき)

−  擬似負荷の定格値(出力端子の各組に対する)

1.4.1.2 参照)

−  定格(ひずみ制限)出力電圧又は出力電力を規定する定格全高調波ひずみ

−  定格環境条件(温度,気圧及び湿度の範囲)

これらの値はその性格から測定では決定できない。

1.5.7.2

特性の定格値  1.5.4 の気象及び環境条件と 1.5.7.1 の電気的条件は,受信機の性能特性を製造業

者が規定し,試験機関が検証することを可能にする。製造業者は重要な特性のための定格値を規定する必

要がある。これらの特性の例を次に示す。

−  隣接及び隣隣接チャネル選択度(3.2 参照)

−  規定の信号対雑音比での実用感度(2.5 参照)

−  最大信号対雑音比[2.7.1 の c)及び 1.3.10 参照]

−  ひずみ制限出力電圧又は出力電力[5.2.1 の b)参照]

−  信号源の最大実用有能電力又は起電力[5.2.1 の c)参照]

これらの値が限度値か中央値かを製造業者は明確にする必要がある。後者の場合には許容偏差も示す

JIS C 6102-1 参照)

1.5.8

測定結果の表示  二つ又はそれ以上の量の間の関係は,表よりも図の方が明確に提示できることが

多い。理論的な期待値と実際の測定値とは明確に区別する(JIS C 6102-1 参照)

2.

感度と内部雑音

2.1

用語の説明  受信機の感度は,弱い信号を受信し実用的な振幅で許容できる品質の可聴周波出力を

得る能力を表す尺度である。感度は,次の特性を含む出力信号のいろいろな特性で定義できる。

a)

信号対雑音比(2.2 及び 2.3 参照)

b)

出力電圧又は出力電力(音量調節器があれば最大のときの)

2.4 参照)

c)

リミッティングレベル[2.7.1 a)参照]

感度の測定では

図 に示すような回路を使用する。

2.2

信号対雑音比(ウエイティングあり及びなし)及び SINAD

2.2.1

はじめに  規定された条件での受信機の信号対雑音比は,信号による可聴周波出力電圧とランダム

雑音による可聴周波出力電圧との比である。雑音は次の方法のどちらかで測定する。

a) 3dB

帯域幅が 22.4Hz から 15kHz までの帯域フィルタ(1.4.1.3 及び

図 参照)と真実効値計又は正弦波


9

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

信号で実効値に校正された平均値計を使用する。

b)  JIS C 6102-1

に規定されている A ウエイティングフィルタと真実効値計を使用する。又は c)による。

c)

JIS C 6102-1

附属書 に規定されている雑音評価用回路網(雑音評価フィルタ)と準ピーク値計を

使用する。

d) 3dB

帯域幅が 200Hz から 15kHz まで(

図 参照)のフィルタと a)のメータのどちらかを使用する。

これらの方法は明らかに異なる結果を与えるので,測定結果には使用した方法を明示することが必

す(須)である。

2.2.2

測定方法

2.2.2.1

順次法  図 の回路を使用し,スイッチ S

1

と S

3

を必要なフィルタとメータ(2.2.1 参照)が接続

される位置に置いて,受信機を標準測定条件で動作させる。このときの電圧計の読みを記録する。次に信

号の変調を切り,前と同じでメータの読みを記録する。信号対雑音比は電圧計の読みの比に等しい。

測定はその他の信号周波数で繰り返してもよく,音質調節器があれば,その調節のその他の位置で繰り

返してもよい。ステレオ受信機のステレオモードでの測定では,1kHz の変調を切ってもパイロットトーン

の変調を維持する。

2.2.2.2

同時法  変調信号の存在はある条件では FM 受信機の雑音出力を減少させるよりもむしろ増加さ

せる。次の方法はこの効果を考慮している。2.2.2.1 の方法で,変調を切る代わりに S

2

を 2 の位置に置き変

調周波数の基本波出力をフィルタで除去する。このときの二つの電圧計の読みの比は信号,雑音及びひず

みを加えたもの及び雑音及びひずみを加えたものとの比に等しい。これを SINAD 測定と呼んでいる。

測定はその他の周波数偏移で繰り返す。

ステレオ受信では,二つのチャネルは逆相で変調する。各チャネルの出力は

図 の回路で交互に測定す

る。

2.2.3

結果の表示  信号対雑音比を表す曲線は横軸にデシベル(1fW を基準とすることが望ましい。)の

等分目盛でとった入力信号レベルと,縦軸にデシベルの等分目盛でとった信号対雑音比で描く。

使用した方法(2.2.2.1 又は 2.2.2.2 参照)は明示する。

同時法では周波数偏移をパラメータとする曲線群で表してもよい。例を

図 に示す(2.7 参照)。

2.3

雑音制限感度

2.3.1

はじめに  受信機の雑音制限感度は,可聴周波出力が規定の信号対雑音比となる無線周波入力信号

の最小値である。規定値は,通常,順次法ではウエイティングなしで帯域制限をしたときの信号対雑音比

が 40dB(高音質受信機では 50dB)

,同時法では 30dB とする。

基準可聴周波出力レベルは,規定最大周波数偏移で発生したレベルとする。

感度は,信号対雑音比,及びそれがひずみを含むかどうかといういろいろな基準によって次のように規

定できる。

a)

雑音制限感度(SN 比法)

b) 50dB

クワイエティング感度

c)

雑音制限感度(SINAD 比法)

2.3.2

測定方法  測定結果は 2.2.2 による測定から得ることができる。信号対雑音比の急激な変化を十分

に調査できるよう,十分大きい範囲の入力信号レベルに対する信号対雑音比を測定することが望ましい。

測定は幾つかの入力信号周波数で繰り返してもよい。


10

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

2.3.3

結果の表示  雑音制限感度は,横軸にメガヘルツ (MHz) の等分目盛で入力信号周波数をとり,縦

軸にデシベル (dB) (1fW を基準とすることが望ましい。

)の等分目盛で感度をとった図で示す。例を

10

に示す。

信号対雑音比をパラメータとする曲線群で表してもよい。

使用した測定方法は 2.2.2.1 又は 2.2.2.2

のどちらかを明示する。

2.4

利得制限感度

2.4.1

はじめに  小信号入力で変調周波数を選択的に測定したときの可聴周波出力電圧又は出力電力が,

定格ひずみ制限出力電圧又は出力電力よりも小さいとき,受信機は利得制限されているという。

備考  受信機は非常に小さい入力信号でもある基準出力電圧又は電力(例えば,100mW 又は

50mW

)を得ることができる。しかし,これは製造業者が発表している出力及び附属機器

を動作させるため必要な出力よりはるかに小さいかもしれない。

利得制限感度は,標準変調信号(1.4.2.4 参照)で変調された信号で定格ひずみ制限可聴

周波出力電圧又は出力電力を得るための無線周波入力信号レベルの最小値である。音量調

節器があれば最大とする。

備考  過負荷を防ぐため,周波数偏移を減少させ,それに比例して減少させた出力レベルを使用

してもよい。

2.4.2

測定方法  2.2.2.2 の方法を使用する。ただし,スイッチ S

2

は 3 の位置に保ち,変調周波数の基本

波だけを測定する。入力信号レベルは定格ひずみ制限出力が得られるように調節する。

測定は,その他の入力信号周波数及びステレオモードで繰り返してもよい。

2.4.3

結果の表示  利得制限感度は,横軸にメガヘルツ (MHz) の等分目盛で入力信号周波数をとり,縦

軸にデシベル (dB) (1fW を基準とすることが望ましい。

)の等分目盛で感度をとった図で示す。

モノフォニック動作とステレオ動作に対する曲線の組を描いてもよい。例を

図 11 に示す。

2.5

実用感度

2.5.1

はじめに  受信機の実用感度は,雑音制限感度と利得制限感度とのうち入力信号レベルの大きい方

をいう。

備考1.  もし,実用感度が雑音制限感度と等しいときは,雑音制限感度の基準を示す(2.3.1参照)。

2.

ある種の受信機では,非常に低い入力信号レベルでの不十分な帯域幅によるひずみが実

用感度の実際的な限界になる。

2.5.2

測定方法  雑音制限感度及び利得制限感度は,この規格で規定している方法で測定し,結果を比較

する。実用感度は二つの入力信号レベルのうちの高い方である。

2.5.3

結果の表示  雑音制限感度及び利得制限感度は,横軸にメガヘルツ (MHz) の等分目盛で無線周波

数をとり,縦軸にデシベル [dB (fW)] の等分目盛で感度をとった図で示す。

使用した方法は,結果に付記する。

2.6

偏移感度

2.6.1

はじめに  受信機の偏移感度は,1.3.9 で定義されている。

2.6.2

測定方法  標準無線周波試験信号(1.4.2.6 参照)を受信機に加え,周波数偏移を零にする。次に,

音量調節を最大にし周波数偏移を定格出力電圧又は出力電力が得られるまで増加する。

2.6.3

結果の表示  偏移感度は,2.6.2 で測定した周波数偏移で示す。このときの信号周波数も示す。

2.7

入出力特性


11

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

2.7.1

はじめに  受信機の最も重要で有益な特性の一つは,可聴周波出力電圧又は出力電力及び無線周波

入力有能電力との関係である。特に可聴周波雑音出力電圧又は出力電力(2.2 参照)を入力信号レベルの関

数として同じ図上に描いたときに有益である。

受信機の多くの特性は,このような図から求められる。例えば,

a)

−3dB リミッティングレベル

b)

雑音制限及び利得制限感度

c)

最大信号対雑音比

d)

増幅余裕度

e)

偏移感度

f)

5.2

の測定では示されない過負荷の影響

ステレオ受信では,次の特性も求められる。

g)

ステレオモードでの信号対雑音比

h)

ステレオ動作レベル

i)

ステレオ指示器動作レベル

j)

ミューティングレベル

k)

ミューティング減衰量

これらの用語は 1.3 で定義されている。

2.7.2

測定方法  図 の回路配置でスイッチ S

1

を 3 の位置に置き,受信機を標準測定条件(1.4.2.8 参照)

で動作させる。次に,無線周波入力信号レベルを低い値[例えば,0dB (fW)]とし可聴周波出力電圧又は

出力電力を測定する。

無線周波入力信号レベルを段階的に増加し,各段階で出力電圧又は出力電力を測定する。

信号対雑音比が小さいような低い入力信号レベルでの測定では,S

2

は 3 の位置に置き 1kHz の出力電圧

を選択的に測定する。このような測定を行ったときは結果で報告する。受信機は入力信号レベルを増加す

るごとに再同調させる(1.4.4.2 参照)

。入力信号レベルによる同調の著しい変化があった場合には結果で報

告する。

受信機が可聴周波電力増幅器を備えている場合には,入力信号レベルを 70dB (fW)  以上に増加するとこ

の増幅器が過負荷になるかもしれない。これは出力電圧又は出力電力が定格ひずみ制限値の 1/3 を超えた

とき音量調節による減衰を既知の値だけ増加することによって防止できる。

測定は,その他の周波数偏移,特にステレオモードでの 100%偏移で繰り返してもよい。

2.7.3

結果の表示  曲線は横軸に等分目盛で無線周波入力電力レベル(1fW を基準とすることが望まし

い。

)をとり,縦軸に等分目盛で可聴周波出力電圧又は出力電力の基準レベルからのデシベル (dB) 差をと

って描く。過負荷を防ぐためとった音量調節の減衰は,補正する。異なる周波数偏移に対する曲線群で表

してもよく,また,モノ受信及びステレオ受信に対する曲線を,それぞれの信号対雑音特性とともに同じ

図に描いてもよい。例を

図 12 に示す。

3.

不要信号の除去

3.1

キャプチャレシオ


12

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

3.1.1

はじめに  受信機のキャプチャレシオは,同一搬送波周波数の弱い妨害信号が存在するときの強い

信号の受信能力を表す。もし,信号の強度比がキャプチャレシオを超えれば,測定された可聴周波信号対

妨害比は大きい(30dB 程度)

。しかし,両方の信号が変調されているときは,まだ,可聴妨害が残る(同

一チャネルヒス)

キャプチャレシオは,標準変調(1.4.2.4 参照)された希望信号による受信機の可聴周波出力レベルが同

一周波数の不要信号によって 1dB 減少するときの妨害搬送波レベルと,30dB 減少するときのレベルとの

差の半分で定義する。ただし,受信機はモノモードとし,不要信号は無変調無線周波信号とする。

3.1.2

測定方法  希望信号及び不要信号は,JIS C 6102-1 に示されている結合回路網又は 2 信号擬似アン

テナ(1.4.2.7 参照)によって同時に受信機に加える。

まず準備として二つの信号発生器の同調と出力レベルを相互校正する。この測定の所要精度は,通常,

個別の直接校正の精度以上になるからである。一方の信号の出力を零にし他方の信号を標準無線周波入力

信号(1.4.2.6 参照)に調節する。

受信機を 1.4.4.2 に従って注意深く同調させ,可聴出力電圧又は出力電力を記録する(音量調節器があれ

ば適切な出力になるように調節してもよい。

。次に,変調を切り,その他の無変調信号発生器を 60dB (fW)

の出力レベルに調節し,受信機の可聴出力で低周波数のビート音(例えば,200Hz)が発生するように同

調させる。

次に,連続的な可変減衰器で第 2 の信号発生器の出力レベルをビート音の振幅が最大になるまで調節す

る。そして,零ビートになるようにその発生器の周波数を微調する。代わりに,出力レベルを相互校正し

た後で周波数カウンタを使用して二つの信号発生器を正確に同一周波数に合わせてもよい。

これによって二つの信号発生器の出力周波数とレベルは等しくなり,次の測定ができる。

変調を再び加え,無変調信号発生器の信号出力レベルを可聴出力信号レベルが前に記録した値よりも

1dB

低い値になるように調節する。このときの無変調信号発生器の信号出力レベルを記録する。

備考  この条件で変調信号が受信機をキャプチャしたという。

次に,無変調信号発生器の出力信号レベルを可聴出力信号レベルが前に記録した値よりも 30dB 低くな

るまで増加し,無変調信号発生器の出力信号レベルを再び記録する。

備考  この条件で無変調信号が受信機をキャプチャしたという。

キャプチャレシオは,無変調信号発生器で求めた二つの出力信号レベルの差の半分として求めることが

できる。

キャプチャレシオは,受信機の振幅変調抑圧度と帯域幅に依存するが,これらは信号レベルの関数とな

るので,測定はその他の入力信号レベルでも繰り返すことが望ましい。

3.1.3

結果の表示  曲線は変調搬送波の入力信号レベルをデシベルの等分目盛で横軸にとり,キャプチャ

レシオをデシベルの等分目盛で縦軸にとって表す。例を

図 13 に示す。

3.2

選択度及び近傍チャネルの除去(信号)

3.2.1

はじめに  受信機は,希望搬送波に近い周波数の信号を除くことが必要である。この試験は,可聴

周波信号対妨害比 (S/I) が 30dB のときの希望無線周波信号レベルと不要信号レベルとの比を測定する。標

準変調信号(1.4.2.4 参照)で変調された希望無線周波信号で得られる可聴周波出力を基準レベルとする。

いろいろな特性をもった不要無線入力信号は,次に示すようないろいろな選択度の尺度を与える。

a)

正弦波信号変調を使用したときの選択度

−  不要無線周波入力信号は標準変調信号で変調する。

b)

カラードノイズを使用したときの選択度


13

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

−  不要無線周波入力信号は標準カラードノイズ(1.4.2.3 参照)で変調する。

備考  測定の目的によって適切な方法を選択してよい。使用した方法は結果に示す。

希望信号の周波数は,放送電波による妨害を防ぐように選定する。

測定は,希望信号周波数の各側で少なくとも 0kHz,100kHz,200kHz,300kHz 及び 400kHz の間隔とな

る不要信号周波数について行う。

測定は,必要があればこれらの周波数の間の周波数で行ってもよい。特にオフセット周波数の送信を行

っている国で使用する受信機では必要である。

3.2.2

測定方法  希望信号及び不要信号の両方を JIS C 6102-1 に規定の結合回路網又は 2 信号擬似アンテ

ナ(1.4.2.7 参照)で同時に受信機に加える。

測定は,次の手順で行う。

a)

受信機を標準測定条件(1.4.2.8 参照)で動作させ,

図 のスイッチ S

1

を 3 の位置(200Hz から 15kHz

までの帯域フィルタを使用)に置く。

b)

不要信号のレベルを最小にし,希望信号を標準試験信号(1.4.2.6 参照)とする。

c)

受信機を 1.4.4 に従って注意深く同調させ,可聴出力電圧又は出力電力を測定する。ステレオ受信機で

音量調節器又はバランス調節器があるときは各チャネルが同一出力になるように調節する。

d)

希望信号の変調を切る。ただし,ステレオモードでの測定ではパイロットトーン信号は残す。

e)

不要信号を 3.2.1 で示した適切な変調信号によるモノモードで変調する。

f)

不要信号の周波数を調節し,不要信号と希望信号との周波数差が 3.2.1 で規定した値の一つになるよう

にする。周波数カウンタなどの適切な技術で周波数差を確認する。

g)

不要信号のレベルを可聴周波信号対妨害比 (S/I) が正弦波変調では 30dB,ノイズ変調では 50dB[最

大信号対雑音比(1.3.11 参照)が 60dB 以上のとき]又はその他の明示した値になるように調節する。

不要信号の変調を切ったとき可聴周波出力が少なくとも 10dB 低下することを確認する。

h)

その他の希望信号レベルでも測定する。測定は 30dB 又は 50dB 以外の可聴周波 S/I 及び±40kHz の偏

移の不要信号変調で行ってもよい。また,必要があればその他の周波数偏移で行ってもよい。偏移の

値と S/1 の値は結果に示す。

3.2.3

隣接及び隣隣接チャネルの除去  これらは特に隣接及び隣隣接チャネルの周波数間隔で測定した

値である。

備考  チャネル間隔は ITU の第 1 地域では 100kHz,ITU の第 2 及び第 3 地域では 200kHz である。

しかし,通常,同一区域をカバーする送信(異なる国のものも含め)には隣接チャネル周

波数は割り当てられていない。

3.2.4

結果の表示  曲線は可聴周波 SI 比と希望信号のレベルをパラメータとして表す。横軸には希望信

号と不要信号との周波数差を等分目盛でとり,横軸にはデシベルで表した無線周波希望信号対不要信号比

を等分目盛でとる(

図 14 参照)。

3.3

中間周波及びイメージ周波の除去並びにスプリアスレスポンス

3.3.1

はじめに  スーパーヘテロダイン又は類似の受信機は,同調周波数近傍の周波数のレスポンスに加

えて中間周波数(二重又は多重スーパーの場合は複数の中間周波数)

,イメージ周波数(又は複数のイメー

ジ周波数)

,信号周波数の高調波及び局部発振周波数(又は複数の局部発振周波数)の高調波に関連する周

波数にレスポンスがある。

これらのレスポンスは 1 信号法又は 2 信号法で測定できるが,測定条件及び測定結果には重大な差異が

ある。したがって,測定結果,特にステレオ受信機をステレオモードで測定したときの結果は測定条件を


14

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

明確に区別する必要がある。

このため,次のような除去比とレスポンスを定義する。

a)

中間周波除去比(1 信号)

b)

中間周波除去比(2 信号)

c)

イメージ周波除去比(1 信号)

d)

イメージ周波除去比(2 信号)

e)

スプリアスレスポンス(1 信号)

f)

スプリアスレスポンス(2 信号)

g)

カラードノイズ変調を使用するときのスプリアスレスポンス(2 信号)

1

信号法は可聴周波出力又は雑音抑圧を同調周波数と妨害周波数(中間周波数,イメージ周波数及びス

プリアスレスポンス周波数)で順次的に測定する。

1

信号の中間周波除去比,イメージ周波除去比,又はスプリアスレスポンス除去比は,可聴周波出力電

圧又は出力電力が等しくなるときの,同調周波数の入力信号レベルと妨害周波数での入力信号レベルとの

比をデシベルで求める。雑音抑圧による測定値は,ある場合には,周波数偏移の増加の効果を分離するた

め使用できる。

同調周波数での入力信号レベルは−3dB リミッティングレベル(1.3.8 参照)よりも低くとる。

2

信号法は,二つの無線周波入力信号による可聴周波ビート音を測定する。

2

信号の中間周波除去比,イメージ周波除去比,又はスプリアスレスポンス除去比は,次の条件を満足

するときの同調周波数の入力信号レベルと,中間周波数,イメージ周波数又はスプリアスレスポンス周波

数での妨害信号レベルとの比で,デシベルで表す。

−  妨害信号の周波数とレベルは,相互変調による不要可聴周波信号の周波数が 1kHz で,レベルが標準

無線周波数入力信号による可聴信号レベルに対し 40dB 低いレベルになるようにする。

−  希望信号レベルは,不要信号が存在しないときの可聴周波の信号対雑音比が少なくとも 40dB になる

ようにする。

可聴周波出力は,信号対雑音比が低い場合には,選択的に測定する。

受信機が平衡入力回路を備えているときには,中間周波信号を不平衡モードで加えた場合と,平衡モー

ドで加えた場合の両方について上記の特性を測定する。前者の特性は受信機が,その他の受信機とアンテ

ナを共用せずに直接アンテナに接続されている場合に実用上,より重要である。

スーパーヘテロダイン受信機又は類似の受信機のイメージ周波数は,局部ヘテロダイン発振器の周波数

が信号周波数よりも高いか低いかによって,それぞれ,中間周波数の 2 倍を同調周波数に加えた周波数,

又はこれを同調周波数から引いた周波数に等しくなる。

二重及び多重ヘテロダイン受信機は各同調周波数に対し数個のイメージ周波数をもつ。

備考  自動周波数制御は,イメージ周波数の入力信号では正しく動作しない。

スプリアスレスポンス周波数 f

s

は,

発振周波数 f

0

と中間周波数 f

1

との間に次の式で表される関係がある。

f

s

f

0

±f

1

/n (1)

ここに,は 1 より大きい整数である

備考1.  が2より大きいときのレスポンスは必ずしも重要ではない。イメージ周波数は n=1に対応す

る。

f

s

f

0

 (2)

2.

このレスポンスは 2 信号法(3.3.2.3 参照)でだけ測定できる。通常,顕著なレスポンスは自


15

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

己発振形混合器を使用した簡易な受信機でだけ見出される。しかし,多くの簡易形受信機は

顕著なレスポンスを示すので,放送周波数を割り当てる際にはこれを考慮する必要がある。

同一区域をサービスする電波は中間周波数(通常 10.7MHz)とは異なる周波数差の搬送波周

波数をもつ必要がある。

f

s

nf

0

±f

1

 (3)

ここに,は零か 1 より大きい整数。

3.

中間周波数は n=0 に対応する。

3.3.2

測定方法

3.3.2.1

変調信号を使用する 信号法  受信機を標準測定条件で動作させ,−3dB リミッティングレベル

2.7 参照)と,これに対応する可聴周波出力電圧又は出力電力を測定する。次に,信号周波数を適切な中

間周波数,イメージ周波数又はスプリアスレスポンス周波数に近い周波数に変え,入力信号レベルの増加

と入力周波数の調節で最大の可聴周波数出力が得られるようにする。さらに,入力信号レベルを調節し,

−3dB リミッティングレベルのときと同じ可聴周波出力電圧又は出力電力が得られるようにする。

1

信号の中間周波除去比を不平衡モードで測定する場合,入力信号は適切な周波数範囲をもつ擬似アン

テナを介して加える。受信機が平衡入力回路を備えている場合には,中間周波信号は二つの入力端子を互

いに結合し,これと受信機の信号接地との間に加える。接続方法は結果に明記する。

3.3.2.2

雑音抑圧を使用する 信号法  3.3.2.1 の方法を使用するが,変調された入力信号による可聴周波

出力が等しくなるように測定信号を調節する代わりに,基準となる測定条件で測定信号を無変調として受

信機の雑音出力を測定する。入力信号レベルは,基準となる測定条件で等しい雑音出力が得られるように

調節する。雑音出力レベルは,信号が存在すると減少する。この方法は,ステレオ受信機のステレオモー

ドの測定でパイロットトーン変調だけが存在するときにも使用できる。受信機のある種のスプリアスレス

ポンスは,周波数偏移増加を発生させるメカニズムで起こる。これらのレスポンスに対しては,変調信号

法による結果と雑音抑圧による結果とは大きく異なる。

3.3.2.3

2

信号(ビート音)法  希望信号及び不要信号は,JIS C 6102-1 に規定の結合回路網又は 2 信号

擬似アンテナ(1.4.2.7 参照)によって供試受信機に同時に加える。

測定は,次の手順で行う。

a)

受信機を標準測定条件(1.4.2.8 参照)で動作させ,

図 のスイッチ S

1

を 3 の位置(200Hz から 15kHz

までの帯域フィルタの使用)

,S

2

を 1 の位置,S

3

を 3 の位置に置く。

b)

不要信号のレベルを最小出力レベルとし,希望信号を標準試験信号(1.4.2.6 参照)とする。

c)

受信機を 1.4.4 に従って注意深く同調させる。希望信号のレベルを可聴周波信号対雑音比が 40dB とな

るように調節し,可聴出力電圧又は出力電力を測定する。音量調節又はバランス調節は,ステレオ受

信機では各チャネルの出力が等しくなるように調節する。

d)

可聴周波数出力電力又は電圧を記録した後,希望信号を除く。

e)

不要信号を加え,その周波数を中間周波,イメージ又はスプリアスレスポンスの周波数に近い値に合

わせ,可聴周波出力が最大になるように調節した後,変調を切る。

f)

スイッチ S

2

を 3 の位置に置き,可聴周波出力を 1kHz で選択的に測定できるようにする。次に無変調

希望信号を加え,不要信号の周波数を 1kHz のビート周波数が得られるように調節する。

g)

不要信号のレベルをビート音の出力電力又は電圧が d)で記録した電力又は電圧よりも 40dB 低い値に

なるように調節する。

h)

デシベルで表した希望信号レベルと不要信号レベルとの差が不要信号除去比である。


16

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

この方法は,発振周波数の近傍の信号に対するレスポンスの測定に適している。これは 1 信号法では測

定できない。

この方法を,高性能受信機で使用することの困難性が報告されている。信号発生器は,周波数的に極め

て安定である必要がある。

3.3.2.4

カラードノイズ変調信号を使用する 信号法  3.3.2.3 の方法を使用するが,図 のスイッチ S

2

は 1 の位置におく。不要信号は,カラードノイズを使用した標準変調で変調し,

図 のメータ V

3

で 50dB

の可聴周波信号対妨害比が得られる不要信号レベルを求める。

備考  もし,不要信号が存在しないとき 55dB 以上の信号対雑音比が得られない場合には,より低い

可聴周波信号対妨害比の値を使用する。

3.3.3

結果の表示

a)

与えられた信号周波数に対する 1 信号の中間周波及びイメージ周波除去比は表で示すか,又は横軸に

同調周波数を等分目盛でとり,縦軸に除去比をデシベルの等分目盛でとった図で示す。例を

図 15 に示

す。

b)

個々のスプリアスレスポンスの測定結果は,同じ方法で示す。一つの同調周波数でのすべての顕著な

スプリアスレスポンスを示すスペクトルも表す。例を

図 16 に示す。結果は 1 信号法で得たこと,及び

使用した方法を明記する。

c)

2

信号の中間周波,イメージ周波及びスプリアスのレスポンスは 1 信号レスポンス[3.3.3 の a)参照]

と同じ方法で示すことができる。結果は 2 信号法で得られたことを明記する。

3.4

振幅変調の抑圧

3.4.1

はじめに  受信機の振幅変調抑圧比はその受信機が入力信号の振幅変調を除く能力を表す。このよ

うな変調はフェーディング,マルチパス信号,航空機によるフラッタ,送信機での振幅変調並びに受信機

の通過帯域制限及び同調ずれによって発生する。

3.4.2

測定方法

3.4.2.1

同時法  この測定の回路配置を,図 に示す。受信機は,標準測定条件で動作させる。音量調節

器があるときは,受信機の可聴周波部が過負荷にならないよう調節することに留意する。スイッチ S

1

は 3

の位置,S

2

は 3 の位置,S

3

は 1 の位置に置き,1kHz 変調による出力電圧 U

1

を電圧計 V

4

で測定する。

搬送波は周波数変調を保ちながら 400Hz で 30%の振幅変調を行う。これによって不要な周波数変調が生

じないことが肝要である。

S

2

を 4 の位置に置き,出力電圧 U

2

を測定する。この出力は 400Hz 変調並びに,400Hz 及び 1 000Hz の両

変調周波数による 600Hz 及び 1 400Hz の相互変調成分によるものである。

振幅変調抑圧比は,次の式で算出する。

20logU

1

/U

2

測定は,その他の振幅変調率及びその他の無線入力信号レベルで繰り返してもよい。

3.4.2.2

順次法  受信機を,標準測定条件で動作させる。音量調節器があるときには受信機の可聴周波部

が過負荷にならないよう調節することに留意する。出力電圧 U

1

を測定する。

次に,変調を 1kHz で 30%の振幅変調に変えて出力電圧 U

2

を測定する。

振幅変調抑圧比は,次の式で算出する。

20logU

1

/U

2

測定は,その他の振幅変調率及びその他の無線周波入力信号レベルで繰り返してもよい。

備考1.  この方法では,入力信号は振幅変調と周波数変調のどちらかであるが,これは実際に発


17

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

生する条件を代表してはいない。ある場合には,この方法による誤差は大きいかもしれ

ない。可能ならば,この結果は同時法(3.4.2.1参照)で得られた結果と比較する。しか

し,深い振幅変調信号でも十分な振幅制限ができる中間周波増幅器を備えた最新設計の

受信機では,この方法でも信頼できる結果が得られる。

2.

この方法は同じ回路設計の数種のサンプルの性能を比較するのに適している。しかし,

設計の異なる簡易形受信機の比較には適していない。これらの受信機の検査には 3.4.2.1

の方法を使用する。

3.4.3

結果の表示  振幅変調抑圧比の曲線は横軸に入力信号レベルをデシベルの等分目盛でとり,縦軸に

抑圧比をデシベルの等分目盛でとって表す。振幅変調率をパラメータとして表してもよい。

3.5

無線周波信号の相互変調積の除去

3.5.1

はじめに  受信機に入力した強い信号は幾つかのメカニズムによるスプリアスレスポンスを発生

させることがある。これらの信号の一つ,又は幾つかは受信機の同調範囲の外側の周波数であることがあ

る。これらのレスポンスの幾つかは 2 信号法で測定できるが,3 信号法でなければ測定できないこともあ

る。特に重要なレスポンスは,妨害信号周波数及び同調周波数が等間隔のときであるので,これらのレス

ポンスの測定法を述べる。

これらの測定に使用する信号発生器は,

測定周波数以外の出力が十分低いことが必要である。

できれば,

これらの発生器は周波数分析器でスペクトルの純度を検査し,また,誤差を生じるような寄生成分の出力

を除くフィルタを使用することが望ましい。

次のような幾つかの特性が重要である。

a)

無線周波信号の相互変調の除去(2 信号)

b)

無線周波信号の相互変調の除去(3 信号)

c)

カラードノイズ変調を使用した無線周波の相互変調の除去(3 信号)

d)

正規の同調範囲外で,これに近接した周波数の単一振幅変調信号によるスプリアスレスポンス

3.5.2

測定方法:信号法

3.5.2.1

変調を使用する 信号法  この方法は,周波数が f

1

と f

2

の二つの信号が同調周波数 f

s

での不要無

線周波信号(2f

1

f

2

f

s

の形の相互変調)を発生させるほど強いときに受信機の無線周波部で生じる相互変

調の影響を測定する。

信号周波数 f

1

と f

2

は,次の式を満足するように調節する。

f

1

f

s

±

f

f

2

f

s

±2

f

ここに,f

s

は,同調周波数であり,符号は両者とも同じとする。

f

1

f

2

及び f

s

,これらの式を満足すれば等間隔になる。間隔

f

は選択度の影響を避けるため,通常,300kHz

以下にはとらない。

二つの信号 f

1

f

2

図 の配置によって供試受信機に同時に加える。

測定は,次の手順で行う。

a)

受信機を標準測定条件(1.4.2.8 参照)で動作させ,

図 のスイッチ S

1

を 3 の位置(200Hz から 15kHz

までの帯域フィルタを使用)に,S

2

を 3 の位置に,S

3

を 1 の位置に置く。

b)

一方の信号を最小出力レベルとし,他方の信号は標準試験信号(1.4.2.6 参照)として,これを希望信

号 f

s

とする。

c)

受信機を 1.4.4 に従って希望信号に注意深く同調させる。音量調節器又はバランス調節器があればステ


18

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

レオ受信機の各チャネルの出力が等しくなるように調節し,可聴出力電圧又は出力電力を測定する。

d)

希望信号のレベルを−3dB リミッティング可聴周波出力が得られるように調節し,可聴周波出力電圧

及び希望信号レベルを記録する。次に,この信号の周波数を f

2

に変える。

e)

もう一方の信号を無変調とし周波数 f

1

で加える。

f)

どちらか一方の周波数を最大の可聴周波出力が得られるように注意深く調節する。

g)

二つの周波数の入力信号のレベルは等しくし,そのレベルを d)で得られた可聴周波出力電圧と等しい

電圧が得られるように調節する。

h)  d)

で得られた希望信号のレベルと g)で得られた不要信号のレベルとのデシベルで表した比が不要信号

の除去比となる。

i)

測定では,400kHz から少なくとも 2 200kHz までの周波数間隔

f

を使用する。

3.5.2.2

雑音抑圧を使用する 信号法  この方法は 3.5.2.1 の規定と同じ形の無線周波部の相互変調を測定

する。

この方法は,3.5.2.1 の手順に従うが,試験の最初の部分で希望信号のレベルを信号対雑音比が 20dB の

雑音制限感度(2.3 参照)とし,測定信号を基準となる測定条件で等しい可聴周波出力が得られるよう調節

する代わりに,測定信号は無変調とし,受信機の雑音出力を測定する。入力信号レベルは,基準となる測

定条件で等しい雑音出力が得られるように調節する。雑音出力は,信号の存在で減少するからである。

3.5.2.3

結果の表示  希望信号レベルと不要信号レベルとのデシベルで表した比を等分目盛で縦軸にと

り,希望信号と不要信号の周波数差を等分目盛で横軸にとった図で示す。使用した方法は同調周波数とと

もに明記する。

3.5.2.4

近接(周波数バンド外)チャネルの振幅変調信号の除去  この問題は CISPR 20 で電磁両立性

(EMC)

の問題として検討しているので,測定方法については CISPR の規格を参照する。

3.5.3

測定方法:信号法

3.5.3.1

多数の信号がほぼ同一レベルで無線周波入力に加えられるようなケーブル受信や,その他の条件

を模擬する方法

3.5.3.1.1

はじめに  この方法は,周波数が f

1

と f

2

の二つの信号が同調周波数の不要信号 f

s

を発生する(f

1

f

2

f

s

f

s

又は 2f

1

f

2

f

s

の 3 次相互変調)ときの受信機の無線周波部での相互変調を測定する。不要信号

は基本的な形式では正弦波変調とする。

3.5.3.1.2

測定方法  測定は次の手順で行う。

a)

基本的方法のための配置を

図 17 に示す。最初に標準入力信号によって発生する可聴周波出力電圧を測

定し,これを基準とする。測定は自動周波数制御の作用によって大きな影響を受けるので,そのスイ

ッチを切るか,動作しないようにする。このことは結果とともに記録する。測定は自動周波数制御を

動作させて行うこともできる(1.4.4.1 参照)

b)

希望信号は可聴周波の変調を切り(パイロットトーンその他の必要な変調は残す。

,その無線周波レ

ベルは受信機の入力で 70dB (fW)  に合わせる。

c)

二つの不要信号は信号発生器のスイッチを入れ,等しい出力レベルで周波数 f

s

f

及び f

s

f

に合わ

せる。ここで,f

s

は希望信号の周波数である。高い方の周波数の不要信号は無変調とし,低い方の周

波数の不要信号は 1kHz で規定最大周波数偏移 (RMSD) の 1/3 の周波数偏移で変調する。

備考1.  この手順は,f

1

f

2

f

s

f

s

の形の相互変調による効果を測定する。この相互変調では f

s

の存在

が関係している。

2.

段階 3 では小さい周波数偏移を使用した。RMSD では意味がある結果が得られない。


19

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

d)

両方の不要信号のレベルを相互変調成分による可聴周波出力が可聴周波基準出力に対し

図 で規定し

たフィルタと真実効値計で測定して 30dB 低い値になるように,同時に増加する。雑音が測定に影響

する場合には,可聴周波出力は選択的に測定する。

e)

結果として,不要信号のデシベルで表した無線周波レベルと希望信号のデシベルで表した無線周波レ

ベルとの差を測定に使用した周波数とともに記録する。

f)

測定は,

f

の値が 400kHz から 5MHz までの範囲と,希望信号のレベルが 90dB (fW)  のときにも繰り

返す。測定は,その他の可聴周波信号対妨害比とその他の希望信号レベルで繰り返してもよい。

備考 140dB

(fW)

以上の不要信号レベルでの測定は不要である。信号発生器間の相互作用を減らし,

しかも損失を最小にするため

図 17 に示す方向性結合器を使用する。

3.5.3.2

弱い信号の受信の際の二つの強い信号の効果を模擬する方法

3.5.3.2.1

はじめに  この手順は,2f

1

f

2

f

s

の形の相互変調の効果を測定する。希望信号は,相互変調の

作用の中には含まれない。

3.5.3.2.2

測定方法  3.5.3.1.2 の手順に従うが,測定は f

s

F

及び f

s

+2

f

又は f

s

f

及び f

s

−2

f

の二つ

の周波数の不要信号で行う。f

s

に近い方の周波数の信号は RMSD で変調し,他方は無変調とする。

3.5.3.3

カラードノイズを使用する方法

3.5.3.3.1

はじめに  この方法は 3.5.3.1 及び 3.5.3.2 の方法よりも厳密であるが,非常に複雑な試験設備が

必要である。

3.5.3.3.2

測定方法  測定は次の手順で行う。

a)

図 18 の配置を使用する。不要信号のための各信号発生器の変調器の周波数レスポンスは 22.4Hz から

15kHz

までの間で±1dB 以上変化しないこととする。

b)

信号発生器の周波数偏移は非常に正確に調整する必要がある(1.4.2.3 参照)

c)

希望信号と不要信号との周波数差は周波数カウンタ又は類似の正確な方法で測定する。信号発生器の

直接校正ではこの測定に必要な精度(±1kHz より良い。

)が得られないかもしれない。

d)

準せん頭値計で可聴周波基準レベルを決定するためには,

(プリエンファシスの影響を避けるため)希

望信号を 500Hz の正弦波で変調し,スイッチ S

4

と S

5

は 1 の位置に,S

1

は 3 の位置に,S

2

は 1 の位置

に,S

3

は 3 の位置に置く。音量調節及びバランス調節は,ステレオ受信機の両チャネルの可聴周波出

力が等しくなるように調節する。

e)

相互変調による可聴周波出力の測定では,両方の不要信号を雑音で変調し,S

3

を 2 の位置において電

圧計 V

3

で測定する。

3.5.3.4

結果の表示  結果は希望信号レベルをパラメータとする図で示す。不要信号レベルと希望信号レ

ベルとの比をデシベルの等分目盛で縦軸にとり,

f

の値を等分目盛で横軸にとる。

使用した方法は結果とともに明確に報告する。

備考  上記の測定で可聴周波出力信号を観測するための別法として,標準無線周波入力信号で生

じた中間周波信号の振幅を振幅制限前の段階で測定し,上記関連の項で規定した信号によ

って生じた中間周波信号の振幅と比較してもよい。この比較は無線周波波形分析器又はス

ペクトラムアナライザを使用して行うことができる。

3.6

同調及び自動周波数制御 (AFC) 特性

3.6.1

はじめに  受信機の同調特性は,入力信号周波数を同調周波数の各側に変化させたときの可聴周波

出力電圧と動作周波数との関係を示すものである。

同調特性は,自動周波数制御の作用によって変化する。自動周波数制御が動作しているときに測定した


20

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

同調特性は引込み及び保持範囲をもつ。

3.6.2

測定方法  受信機を標準測定条件で動作させ,入力信号レベルを受信機がリミッティングレベル

1.3.7 参照)以下で動作するように減少させる。これらの条件では信号対雑音比が非常に低いかもしれな

い。そのときは 1kHz での可聴周波出力を選択的に(例えば,波形分析器又は 1/3 オクターブフィルタで)

測定する。このことは結果に付記する。入力信号レベルも明示する。次に,入力信号周波数を元の周波数

の上下のどちらかの側で段階的に変え,各段階で出力電圧(又は電力)を測定する。

測定は,その他の周波数で繰り返してもよい。自動周波数制御を備えているときは,それを動作させて

測定を繰り返す。入力信号周波数は最初元の周波数から段階的に遠ざけ,可聴周波出力の急激な低下が起

きるまで続ける。次に,元の周波数の方へ戻し,更にこれを超えて変化させ,出力が再び急に低下するま

で続ける。再び入力信号を元の周波数の方向へ戻す。これらの測定によって自動周波数制御の保持範囲及

び引込み範囲を求めることができる(

図 19 参照)。

別法として,可聴周波出力レベルを測定する代わりに,入力信号周波数の各値での局部発振周波数を周

波数カウンタで測定することもできる(

図 20 参照)。

測定はその他の信号レベルで繰り返してもよい。

備考1.  ある種の自動周波数制御は,引込み範囲が広いと満足に動作しないことがある。近くに

強い信号が存在するとき,弱い希望信号では離調するからである。これに対し,非常に

広い保持範囲と狭い引込み範囲をもつ自動周波数制御は強い信号の影響を受けにくい。

このように非常に多様な効果が起きるので,測定方法を標準化することは困難である。

しかし,3.2.2を基本とする方法は無変調の不要信号と変調された希望信号の場合には適

していることが多い。不要な搬送波を加えたときの可聴周波出力の変化は自動周波数制

御に対する妨害の尺度として使用できる。

2.

これらの測定は 5.2.1 の e)の測定と組み合わせると便利である。

3.6.3

結果の表示  出力電圧(又は電力)は,デシベルの等分目盛で表す。基準電圧又は電力は明記する。

入力信号周波数と元の周波数との差(離調)は等分目盛で横軸にとる。もし,離調範囲が大きいときは,

対数目盛を使用してもよい。例を

図 19 に示す。局部発振周波数を測定する場合には,縦軸をメガヘルツ

(MHz)

の等分目盛とする。例を

図 20 に示す。

4.

内部信号源による妨害

4.1

信号ホイッスル

4.1.1

はじめに  ホイッスル(各種の可聴ビート音)は,受信機内のいろいろなプロセスで発生する。中

間周波数又は内部発振器の高調波は希望信号又は不要信号とともに受信機の非直線動作によってこのよう

な可聴周波信号を生じる。ディジタル技術を使用した受信機では,クロック周波数及び局部発振器周波数

の高調波並びに低調波が存在するかもしれない。

4.1.2

測定方法  測定は,次の手順で行う。

a)

信号入力がない状態で可聴出力を聴きながら受信機の同調を同調範囲内でゆるやかに変化させ,可聴

ホイッスルが起きた周波数を記録する。中間周波数又はシンセサイザチューナのためのクロック周波

数の高調波付近で同調範囲内にある周波数には特に注意する。

b)

雑音制限感度に相当するレベルの無変調無線周波信号を受信機に加え,可聴出力を聴きながら受信機

の同調を同調範囲内でゆるやかに変化させる。もし,可聴零ビート(すなわち,できるだけ低い可聴

出力周波数)が起きたときは入力周波数を記録する。


21

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

c)

比較のため,これらの周波数の各々について,その周波数及びその近くのホイッスルが発生しない周

波数で雑音制限感度を測定する。

4.1.3

結果の表示  結果は入力信号周波数,受信機の同調周波数及びホイッスルによる雑音制限感度のデ

シベルで表した減少量を表で示す。

4.2

変調ハム(電源周波数の妨害)

4.2.1

はじめに  受信機の無線周波段,特に混合段は,電源その他の箇所,若しくは電界又は磁界からの

低い可聴周波電圧によって信号が振幅又は周波数変調を受け,このためハムを発生することがある。特に

自動周波数制御回路は,局部発振器の周波数変調によるハムの原因となる。

4.2.2

測定方法  受信機を標準測定条件(1.4.2.8 参照)で動作させる。ただし,1.4.1.3 に示されている

200Hz

から 15kHz までの帯域フィルタは使用しない。変調周波数を 80Hz に変え,信号とハムとの比較が

可聴周波段の周波数レスポンスで影響されにくいようにする。次に,変調を切り,ハム出力を波形分析器

でスペクトル成分として測定するか,又は全ハム出力を真実効値計で測定する。測定は,信号入力がない

状態で,もし,アンテナ端子があればこれを短絡して繰り返す。

測定はその他の入力信号レベル及び自動周波数制御の動作状態でも繰り返す。

備考  入力信号には,ハムによる変調が含まれないよう,また,アンテナ入力と電源又は可聴周波出

力端子との間が接地ループを形成しないよう注意する。これは信号源か受信機のどちらか,又

は両方を電池で動作させれば検査できる。

4.2.3

結果の表示  ハムはスペクトル又はスペクトル成分の実効値和の基準値に対するデシベル値で表

す。入力信号レベルに対するハム出力は曲線で表してもよい。

4.3

不要な自己発振

4.3.1

はじめに  製造業者が使用説明書で特に禁止しているものを除き,各調節器の位置の可能な組合せ

のすべてで,その受信機の不要な無線周波又は中間周波の自己発振の有無を検査する。これらの組合せに

は入力信号,接地及びアンテナの有無,いろいろな長さのアンテナ,特に製造業者が認めていれば室内ア

ンテナ,スピーカ及び外部可聴周波入力接続線も含まれる。

これらの条件での性能の異常を記録する。ただし,通常の使用では起きにくいような組合せについては

異常があっても許容してよい。

備考  ある正常でない組合せでは不安定に加えてハムが発生することがある。例えば,受信機にレコ

ードプレーヤが内蔵されている場合,フェライトアンテナにモータからハムが誘起されること

があるが,通常,フェライトアンテナを使用しているときそのモータは動作していないであろ

う。

4.3.2

測定方法  パラメータの範囲は,4.3.1 に従って変える。測定方法は,受信機の特徴や特性に依存

するので,これ以上明確に規定することはできない。

4.3.3

結果の表示  結果は望ましくない効果が認められたパラメータ値及びその効果の性質を詳記した

一つ又は複数の表で示す。効果は可能であれば数値的に示す。

4.4

音響的帰還

4.4.1

はじめに  電子機器では配線を含む部品の機械的振動によって不要な効果が発生することがある。

このような部品をマイクロフォニックであるという。振動は外部の音源又は受信機内蔵のスピーカによっ

て起きる。


22

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

4.4.2

測定方法  この測定には図 21 に示すような回路配置が適している。最初に受信機は,標準測定条

件で動作させ,増幅器と減衰器の組合せ A の利得は 1 とする。変調を切り,音量調節器があれば最大とし,

受信機を各方向にわずかにゆっくりと離調させ,可能ならば音響的自己発振を誘起させるようにする。次

に,ちょうど音響的自己発振が可能になるまで組合せ A の利得を変えてその値を記録する。

測定は,その他の入力信号レベルと入力周波数,特に可変コンデンサの振動に敏感な周波数について繰

り返す。振動に敏感な可変コンデンサの回転位置は,例えば,最小容量位置から 3 分の 1 と 2 分の 1 との

間にある。

備考1.  離調操作の間発振を誘起させるため受信機を軽くたたいてもよい。

2.

受信機が内蔵スピーカを備えているときには,受信機を設置した面の性質及び周囲の音響的

特性が結果に影響する。

4.4.3

結果の表示  結果は,音響的帰還に対する安定余裕度で表す。これは組合せ A のデシベルで表し

た電圧利得に等しい。

5.

総合可聴周波数特性

5.1

忠実度  受信機の再生忠実度は,JIS C 6102-1 に規定の音響的特性及び可聴周波特性(直接又は IEC 

60268-3

を参照して)に加えて,無線周波部及び中間周波部の特性にも依存する。

ステレオ再生の忠実度は,出力チャネルの総合振幅位相レスポンス対周波数特性(5.4 参照)の同一性と

チャネル間の漏話(5.7 参照)及び相互変調効果(5.3 参照)にも依存する。

ひずみは,受信機内で信号が周波数変調の形及びステレオ受信の場合には復号信号の形で存在するとき

に発生する。後者の場合,通常,チャネル信号の非直線ひずみと非直線漏話が発生する。発生した顕著な

相互変調積のうちの幾つかはしばしば超音波周波数帯となる。

ステレオ復調後のひずみは,通常,非直線漏話を発生しない。

ひずみの測定が雑音によって無効になっていないことを確証するため,無変調搬送波で得られた出力を

各段で記録し結果に示す。ひずみ成分の測定値は雑音の測定値よりも十分高い(例えば,10dB)ときにだ

け有効である(5.2.2.1 

備考 1.参照)。

5.2

高調波ひずみ

5.2.1

はじめに

a)

出力電圧又は電力対ひずみ  総合全高調波ひずみは,規定の無線周波入力信号及び規定の変調周波数

で測定した可聴周波出力信号の全高調波ひずみである。これは可聴周波出力電圧又は出力電力の関数

となる。

この結果から総合ひずみ制限出力電圧又は出力電力及びその他の出力特性が決定できる。

b)

ひずみ制限出力電力  可聴周波入力端子からの測定については IEC 60268-3 を参照。

c)

入力信号レベル対ひずみ  非常に低い無線周波入力レベル及び非常に高い無線周波入力レベルの両方

での受信機の無線周波,中間周波及び検波の各段で変調信号の顕著なひずみが発生することがある。

可聴周波音量調節器を備えている場合には,これらの測定に際して可聴周波段で発生するひずみをで

きるだけ低くなるように調節する。特に,高出力の可聴周波増幅器を備えている受信機では,どのよ

うな条件でも可聴周波の雑音及びひずみが受信機のその他の段によるひずみと比較して無視できない

ことがある。このような場合は,低レベルの可聴周波出力端子があればこの端子で測定する。

d)

周波数偏移対ひずみ  受信機の無線周波部,中間周波部及び検波部の振幅位相対周波数レスポンスの

形状は周波数偏移を関数とするひずみの原因となる。自動周波数制御回路を介した不要な可聴周波帰


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C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

還もこの効果の原因となる。

e)

離調周波数対ひずみ  5.2.2.15.2.2.3 又は 5.2.2.4 でひずみを測定する際に受信機は適切な方法で同調

させるが,これは周波数偏移と入力電力のすべての値で最小ひずみに対応しているとは限らない。こ

の効果を評価するため,受信機の通過帯域内の幾つかの搬送波周波数でひずみを測定する。

プリセット又は自動選局同調方式の受信機(JIS C 6102-1 参照)では,実際の同調位置の正確な同

調位置からの許容偏差はこれによって生じる余分な高調波ひずみで決定できる。

f)

変調周波数対ひずみ  受信機の有限な帯域幅及びステレオ復調器の特性は,変調信号の周波数を関数

とする顕著な非直線ひずみの原因となる。

g)

電源供給電圧及び周囲温度対ひずみ  一般にこれらの特性の測定の多くは仕様の検定の目的よりもむ

しろ受信機の設計段階で行われる。したがって,対象とする設計の特徴を検討するため特に適した測

定方法を選択するのが普通であり,ここに示す方法は指針以上のものではない。

5.2.2

測定方法

5.2.2.1

出力電圧又は出力電力対ひずみ  受信機を標準測定条件(1.4.2.8 参照)で動作させ,測定対象端

子での可聴周波出力信号の全高調波ひずみを測定する。

測定は可聴周波数範囲内のその他の変調周波数で繰り返してもよい。ただし,ステレオ受信機の場合に

は 5kHz を超えないこととする。音量調節器を備えている場合,測定はその他の調節位置及び音質調節器

のその他の調節位置で繰り返してもよい。また,測定は規定最大周波数偏移までのいろいろな偏移値で行

ってもよい[5.2.1 の d)参照]

ステレオ受信機の場合は,各チャネルを別々に測定する。このとき他方のチャネルは無変調とする。測

定は両チャネルを同一周波数で変調し,いろいろな位相関係で行ってもよい。これらの結果から電源のひ

ずみに対する影響に関する情報が得られる。

これらの試験のための回路配置の例を

図 22 に示す。モノフォニック測定の場合,この回路は簡単化でき

る。

測定は S

1

を 3 の位置に,S

2

を 1 の位置に置いて行い,次に S

1

を 4 の位置に,S

2

を 2 の位置に置いて行

う。

備考1.  これらの測定及び5.2.2.35.2.2.7の測定には,基本周波数に近い又は等しい周波数以外の

すべての周波数成分を測定する全高調波ひずみ計を使用することを推奨する。必要があ

れば個々の成分を波形分析器又はスペクトル分析器を用いて測定してもよい。

2.

チャネルバランス調節器又は同等の調節器を備えている場合は,各チャネルがほぼ同一

出力になるように調節する。

5.2.2.2

ひずみ制限出力電力  IEC 60268-3 を参照。

5.2.2.3

入力信号レベル対ひずみ  受信機を標準測定条件(1.4.2.8 参照)で動作させる。次に入力信号レ

ベルを雑音制限感度(2.3 参照)と等しくなるように減少させる。音量調節器を備えているときは,受信機

の可聴周波部の雑音及びひずみが最小となるように調節する。音量調節器の最適な調節位置は 5.2.2.1 の測

定の結果から決定できる。次に入力信号レベルを段階的,例えば,10dB ごとに増加させる。このとき可聴

周波出力電圧は音量調節器があれば,ほぼ一定になるように調節する。また,各段階で受信機の同調を検

査する。

各入力信号電力について,被測定チャネルの可聴周波出力信号の全高調波ひずみを記録する。

ステレオ受信機の場合には,各チャネルを個別に測定する。

測定は,その他の変調周波数とその他の周波数偏移値で繰り返してもよい。また,可聴周波増幅器の入


24

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

力に端子がある場合にはこの端子での測定も行ってよい。

5.2.2.4

周波数偏移対ひずみ  測定方法は,5.2.2.1 による。音量調節器を備えているときは,可聴周波段

の雑音及びひずみが最小になるように 5.2.2.3 に従って調節する。音量調節器の最適な調節位置は 5.2.2.1

の測定結果から決定できる。

ステレオ受信機の場合には,

測定は各チャネルを同相及び逆相の等しいレベルで変調して行ってもよい。

備考  規定最大周波数偏移よりも大きい周波数偏移での測定も有用なことがある。

5.2.2.5

離調周波数対ひずみ  受信機を標準測定条件で動作させる(1.4.2.8 参照)。音量調節器を備えて

いる場合は可聴周波段の雑音及びひずみを最小にするため 5.2.2.3 に従って調節する。このときの可聴周波

出力信号の全高調波ひずみを記録する。次に入力信号周波数を受信機の通過帯域の範囲内で変化させ,各

周波数での全高調波ひずみを測定する。このとき音量調節器があれば可聴周波出力電圧がほぼ一定になる

ように調節する。

測定は,その他の入力電力で繰り返してもよい。自動周波数制御を備えている場合は,これによって測

定結果がかなり影響を受ける。自動周波数制御をスイッチで切断できる場合には,測定は自動周波数制御

ありなしの両方について測定することが望ましい。

プリセット同調受信機では,

受信機の同調範囲全体を範囲とするように調整したプリセットで測定する。

備考  これらの測定は,3.6.2 の測定と組み合わせると便利である。

5.2.2.6

変調周波数対ひずみ  測定は,5.2.2.1 に従って行う。だだし,音量調節器を備えているときは

5.2.2.3

に示したように可聴周波段の雑音及びひずみが最小になるように調節する。

測定は,標準周波数偏移及び±22.5kHz (±15kHz)  偏移で行うが,その他の明示した周波数偏移値でも行

ってよい。

ステレオ受信機の場合は,次の条件で測定する。

a)

両方のチャネルを同相で変調(

図 22 の S

1

を 1 の位置に置く)

b)

両方のチャネルを逆相で変調(

図 22 の S

1

を 2 の位置に置く)

c)

各チャネルを交互に変調(

図 22 の S

1

を 3 又は 4 の位置に置く)

結果は,約 5kHz までの変調周波数については主として高調波ひずみを示す。モノフォニック受信機の

場合には 7.5kHz 以上の変調周波数に対する結果は雑音を示すが,ステレオ受信機の場合にはこれらの変調

周波数に対する結果は大部分,相互変調による差周波数ひずみ積[5.3.2 の c)参照]である。

5.2.2.7

電源電圧及び周囲温度対ひずみ  測定は,5.2.2.1 に従って行うが,電源電圧は製造業者が指定し

た範囲内,又は JIS C 6102-1 に規定の

表 II に従っていろいろな値に設定する。測定を行った際の出力電圧

又は出力電力は結果に付記する。

周囲温度の影響を評価するためには,測定を製造業者が指定した範囲又は JIS C 6102-1 の規定に従って

いろいろな周囲温度について 5.2.2.1 の測定を行う。

周囲温度による効果並びに周囲温度及び受信機の自己加熱による効果を区別することに留意する。

5.2.3

結果の表示

a)

出力電圧又は出力電力対ひずみ  ひずみ特性は,等分目盛の縦軸に全高調波ひずみをパーセント又は

基本波レベルを基準とするデシベル値でとった図で表す。横軸は対数目盛でとった出力電圧若しくは

出力電力とするか(

図 23 参照),等分目盛でとった明示した基準に対するデシベル値とするか,又は

対数目盛でとった変調周波数とすることができる。

全高調波ひずみの規定値に対する出力電圧又は電力を等分目盛で縦軸にとり,横軸に変調周波数を

対数目盛でとった図で表すことができる(例を

図 24 に示す。)。


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C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

b)

ひずみ制限出力電力  IEC 60268-3 の規定による。

c)

入力信号レベル対ひずみ  無線周波入力電力に対する全高調波ひずみを示す曲線は,等分目盛の縦軸

に全高調波ひずみをパーセント,定格ひずみ制限出力電圧又は電力を基準とするデシベル値でとり,

等分目盛の横軸に入力信号レベルをデシベル [dB (fW)] で示す(

図 25 参照)。

d)

周波数偏移対ひずみ  周波数偏移に対するひずみを示す曲線は,等分目盛の縦軸に全高調波ひずみを

パーセント,ひずみ制限出力電圧又は電力を基準とするデシベル値でとり,等分目盛の横軸に周波数

偏移をキロヘルツでとって示す(

図 26 参照)。

e)

離調周波数対ひずみ  同調の不正確さによって生じるひずみを示す曲線は,等分目盛の縦軸に全高調

波ひずみをパーセント又は基本周波数のレベルを基準とするデシベル値でとり,等分目盛の横軸に正

規の同調周波数と入力搬送波周波数との差をとって示す(

図 27 参照)。

もし,特別な同調方法(1.4.4.2 参照)を使用したときは結果に付記する。

f)

変調周波数対ひずみ  結果は a)に示したように図で表す。例を図 28 に示す。

g)

電源電圧と周囲温度対ひずみ  結果は,電源電圧若しくは周囲温度を横軸にとった図,又はこれらの

変数をパラメータとした曲線群で表す。

5.3

相互変調ひずみ

5.3.1

はじめに  検波又は復調された可聴周波信号の相互変調ひずみは,受信機の無線周波段,中間周波

段及び検波段の非直線性,特に中間周波の帯域制限と検波器の非直線性の効果によって発生する。可聴周

波増幅器を備えている場合には,この増幅器による相互変調ひずみも無視できないので,もし,この増幅

器の入力に端子があれば,測定はこの端子で行う。ステレオ受信機の場合には,変調周波数とパイロット

トーン又は副搬送波若しくはその高調波との差周波数ひずみ成分が可聴周波帯域内になることがある。パ

イロットトーン方式では,4kHz 又はそれ以上の変調周波数と 19kHz のパイロットトーン周波数との間の 2

次の相互変調によってこのひずみ成分が発生する。

5.3.2

測定方法

a)

チャネル内の相互変調  受信機を標準測定条件で動作させ,音量調節器を備えている場合は 5.2.2.3 

従って調節する。1kHz と約 1.2kHz との二つの振幅の等しい信号をステレオ信号発生器の一つの可聴

周波入力端子(L 又は R)に加え,最大(ピーク)周波数偏移が±67.5kHz (±45kHz)  となるように調

節する。出力電圧又は出力電力は各変調周波数,約 200Hz とその倍数,その他 15kHz 以下で顕著な出

力が認められる周波数で測定する。測定は約 200Hz 離れたその他の周波数の組についても行い,

14.8kHz

及び 15kHz まで繰り返す。約 200Hz の差周波数は選択電圧計での測定に便利なように選ばれ

ている。正確な差周波数は電源周波数の高調波の妨害をさけるように選定する。

測定は,その他の周波数偏移値で繰り返してもよい。ステレオ受信機の場合,測定は最初,両方の

チャネルを同相で等しく変調して行い,2 番目は逆相の等しい変調で行う。それぞれの場合,パイロ

ットトーン又は副搬送波は存在する状態とする。3 番目はパイロットトーン又は副搬送波がない状態

で同相の等しい変調を行って測定する。これらの測定はステレオ復調器の動作の相互変調ひずみに対

する影響を示す。測定は 100%変調を超えないようにして行う。

b)

ステレオ受信機のチャネル間相互変調  ステレオ信号発生器の一方のチャネルに 8.7kHz を,他方のチ

ャネルに 11kHz を加え,等しい振幅で変調する。各信号の振幅はそれぞれ他方の信号がないときに±

67.5kHz (

±45kHz)  のピークピーク周波数偏移が得られるように調節する。

備考  これらの周波数は,パイロットトーン方式に適していることが知られている(その他の方式で

も使用できる。)。これらの周波数は各種の異なるメカニズムで発生する相互変調積が JIS C 


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C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

6102-1

に規定の標準周波数よりも容易に区別できる周波数になっている。

各変調周波数及び各チャネルの出力に現れる可聴周波数範囲内の顕著な相互変調積の出力電圧又は

出力電力を選択電圧計で測定する。測定には複合信号の超音波成分による相互変調積も含める。

測定は各チャネルの変調周波数を逆にして繰り返してもよい。また,±22.5kHz (±15kHz)  の偏移で

繰り返してもよい。低い変調周波数での相互変調ひずみを測定するためには 900Hz 及び 1 100Hz のよ

うなその他の組を使用してもよい。周波数,周波数偏移などの詳細は結果に付記する。

c)

超音波成分による相互変調のための付加的な測定  受信機を標準測定条件で動作させ,音量調節器を

備えている場合には 5.2.2.3 に従って調節する。次に変調を両チャネルが等振幅で同相となるように変

え,周波数偏移を±67.5 kHz  (±45kHz)  に調節して各チャネルの出力電圧又は出力電力を 1kHz で選択

的に測定する。測定はパイロットトーン方式では変調周波数を 13kHz,10kHz,及び 6.67kHz に順次に

変え,ポーラ変調方式では変調周波数を 15kHz 及び 10kHz に変えて繰り返す。これらの周波数は,そ

の高調波が複合信号の超音波成分から前者の方式では 1kHz に後者の方式では 1.25kHz の周波数差に

なるように選ばれている。したがって,出力はそれぞれ 1kHz 又は 1.25kHz で選択的に測定する。結

果は 1kHz で両チャネルを等振幅同相で±67.5kHz (±45kHz)  偏移の変調を行ったときの出力を基準と

する相互変調出力のデシベル値を表にして示す。

5.3.3

結果の表示  結果は,スペクトルとして表の形で示す。基準値は標準無線周波入力信号で発生した

出力(ステレオの場合は一つのチャネルの)とする。複合信号の超音波成分による相互変調積は区別して

示す。5.3.2 の b)による測定結果の例を

図 29 に示す。

5.4

チャネル間特性

5.4.1

はじめに

a)

ステレオ同一性  総合ステレオ同一性は,変調信号がステレオ変調器に等振幅同相で加えられたとき

の二つの可聴周波チャネルの出力の代数和の変調信号が等振幅逆相で加えられたときの出力の代数和

に対するデシベルで表した比である。

b)

チャネル間位相差  総合チャネル間位相差は,変調信号をステレオ変調器に等振幅同相で加えたとき

の二つのチャネルの出力の位相差である。

5.4.2

測定方法

a)

ステレオ同一性  受信機を図 22 の回路配置によって標準測定条件で動作させ,S

1

を 2 の位置に,S

2

を 1 又は 3 のどちらかの位置に置く。次に S

2

を 2 の位置に切り換え,バランス調節器又は同等の調節

器を備えている場合にはメータの指示が最小になるように調節する。次に S

1

が 1 の位置のときのメー

タの指示値と S

1

が 2 の位置のときのメータの指示値を読む。

総合ステレオ同一性は次の式で算出する。

(

)

(

)

の位置のときの出力

の位置のときの出力

2

1

log

20

1

1

S

S

測定は,周波数偏移を一定に保ちながら 200Hz から少なくとも 3kHz まで繰り返す。

通常,選択電圧計を使用する必要はない。しかし,ハム,雑音又はひずみが結果に影響している疑

いがある場合には選択的測定を使用する。

測定は,その他の周波数偏移値及びその他の入力信号レベルで繰り返してもよい。

b)

チャネル間位相差  二つの出力信号の間の位相角は,図 22 の受信機出力の A 点と B 点に位相計の二

つの入力を接続して測定する。スイッチ S

1

は 1 又は 2 の位置に置く。

位相計が利用できないときは,次の式からチャネル間の位相差を算出する。


27

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

3

1

2

2

2

3

2

1

2

4

arccos

V

V

V

V

V

+

=

φ

ここに,V

1

,V

2

及び V

3

図 22 のメータで S

1

を 2 の位置に,S

2

を 1,2 及び 3 の位置に置いて測定

した電圧である。この測定では,帯域フィルタを回路から外す必要がある。また,通常位相差

φ

は小

さいので,誤差を最小にするため選択電圧計を使用することが望ましい。

測定は 40Hz から 15kHz までの周波数範囲について行う。

5.4.3

結果の表示  変調周波数に対する総合ステレオ同一性を示す曲線は変調周波数を対数目盛で横軸

にとり,ステレオ同一性をデシベルの等分目盛で縦軸にとって表す。総合チャネル間位相差は同じ図の上

で縦軸に角度を等分目盛でとって表す。

5.5

音量調節器の特性

5.5.1

はじめに  可聴周波音量調節特性は,ステレオ受信機の各チャネルについて IEC 60268-3 の規定に

従えば測定できる。しかし,受信機が可聴周波入力端子を備えていない場合,又はこれらの端子を使用し

た測定結果が総合特性とは異なる場合には,総合特性の測定の方がより有用である。

5.5.2

測定方法  受信機を標準測定条件で動作させて各チャネルの出力電圧又は出力電力を音量調節器

のいろいろな既知の調節位置で測定する。この間バランス調節器又はこれと同等な調節器は調節しない。

左チャネルの出力レベルを基準にとり,右チャネルの出力はこれを基準とするデシベルで表す。測定は音

量調節器による減衰が 46dB になるまで行う。必要があればその他の変調周波数で測定してもよい。

5.5.3

結果の表示  結果は図で示す。この図は,角度,ミリメータ,又は全可動範囲に対するパーセント

で表した音量調節位置を等分目盛で横軸にとり,左チャネルの出力電力 [dB (mW)] 又は電圧 [dB (mV)]

を等分目盛で縦軸にとって表す。チャネル間の利得差は同じ図上で縦軸に利得差をデシベルの等分目盛で

とって表すことが望ましい。

代わりに,左チャネルの音量調節減衰量をデシベルの等分目盛で横軸にとり,チャネル間の利得差をデ

シベルの等分目盛で縦軸にとって表してもよい。

備考  二つの分離した音量調節器を備えているときは,各調節位置で使用者がバランスを聴感的に調

節することを想定している。

5.6

残留出力

5.6.1

はじめに  残留出力は変調信号又は雑音による可聴周波出力の最小値である。これは音量調節器が

可聴周波出力を聴取できなくする能力の尺度を示す。

5.6.2

測定方法  受信機を標準測定条件で動作させる。次に入力信号レベルを 100dB (fW)  に増加し,音

量調節器を最小出力の位置に置いて出力を測定する。

5.6.3

結果の表示  結果はマイクロボルトで表す。

5.7

漏話減衰量

5.7.1

はじめに  ステレオシステムの一つだけのチャネルに信号を加えたとき,受信機のその他方のチャ

ネルの出力に可聴周波成分が発生すれば漏話が存在する。漏話減衰量は,一方のチャネルに信号を加えた

とき,そのチャネルの出力と,同じ信号による他方のチャネルの出力とのデシベルで表した比である。

備考  チャネル Y に加えられた信号によるチャネル X の出力電圧を (U

x

)

Y

で表す。

チャネル A からチャネル B への漏話減衰量は,次のように定義する。

( )

( )

A

B

A

A

U

U

log

20

チャネル A のチャネル B からの分離度は,次のように定義する。


28

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

( )

( )

B

A

A

A

U

U

log

20

IEC 60268-3 及び IEC 60098 参照)

これらの量は,通常同程度であるが等しくはない。ある種のステレオ受信機では (U

B

)

A

と (U

A

)

B

とが異

なるため,これらの量はかなり異なる。

次の特性が重要である。

a)

変調周波数対漏話減衰量

b)

入力信号レベル対漏話減衰量

5.7.2

測定方法  図 22 の回路配置によって受信機を標準測定条件で動作させる。スイッチ S

1

を 3 の位置

に置いて A チャネルだけを±67.5kHz (±45kHz)  偏移で変調し,二つのチャネルの出力を測定する。測定

は,その他の変調周波数でも繰り返す。次に S

1

を 4 の位置に置いて B チャネルだけを変調し,再び二つの

チャネルの出力を測定する。測定はその他の変調周波数でも繰り返す。

雑音の影響を除くため,又は直線漏話を非直線漏話から分離するため選択的測定を行ってもよい。選択

的に測定したときの全漏話量は個々の漏話成分の実効値和である。

測定は,その他の周波数偏移値,その他のパイロットトーンレベル,及びその他の入力信号電力で繰り

返してもよい。

5.7.3

結果の表示  漏話減衰量の曲線は,変調周波数を対数目盛で横軸にとり,デシベルで表した漏話減

衰量を等分目盛で縦軸にとって描く。

備考  5.7.2 の方法による結果の最初の組は (U

A

)

A

及び (U

B

)

A

,すなわち,チャネル A からチャネル B

への漏話である。その他のパイロットトーンレベルでの測定結果には使用したパイロットトー

ンの周波数偏移を付記する。

5.8

総合可聴周波数レスポンス

5.8.1

はじめに  総合可聴周波数レスポンスは中間周波段,検波器,デコーダ及びディエンファシス回路

の特性の影響を受ける。

5.8.2

測定方法  受信機を標準測定条件で動作させる。ただし,200Hz から 15kHz までの帯域フィルタ

1.4.1.3 参照)は使用しない。次に幾つかの変調周波数で次の条件のどれかで出力電圧又は出力電力を測

定する。すなわち,周波数偏移を規定最大周波数偏移 (RMSD) で一定に保つか,測定結果を標準のプリエ

ンファシス(50

µs 又は 75µs)によって補正しディエンファシスの影響を除くか,又は変調装置に正確なプ

リエンファシス回路網を使用し変調周波数 15kHz での周波数偏移を RMSD に設定する。

ステレオ受信機の場合は各チャネルを等しい変調で測定し,また,モノモードとステレオモードの両方

について測定する。

ラウドネス調節器(生理学的に補償された音量調節器)を備えており,かつ,補償をスイッチで切るこ

とができない場合には,ラウドネス調節による減衰を最小にして測定する。周波数偏移は,受信機の可聴

周波部の過負荷を防ぐため減少させる。このことは結果に付記する。

5.8.3

結果の表示  変調周波数に対する出力電圧又は電力を示す曲線は変調周波数を対数目盛で横軸に

とり,デシベルで表した出力を等分目盛で縦軸にとって表す。

基準レベルは明示する。ステレオ受信機の二つのチャネルに対する曲線は同じ図に示してよい。各チャ

ネルの曲線は区別を明確にする。

6.

入力信号の付加的変調の影響


29

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

6.1

16kHz

から 22kHz まで及び 54kHz から 99kHz までの範囲の信号の除去

6.1.1

はじめに  放送ステレオ信号は,放送局が使用する監視信号と幾つかの付加的な副搬送波変調,例

えば,交通情報放送用及びいわゆる補助通信システム (SCA) 用の信号を含んでいることがある。これら

の信号は,使用者が受信する目的で受信機が特別にその受信モードを備えているもの以外は受信機で除去

する必要がある。

6.1.2

測定方法  受信機を標準測定条件(1.4.2.8 参照)で動作させ,ステレオモードとする。次に一方の

チャネルの変調を切り,16kHz と 22kHz との間,又は 54kHz と 75kHz との間で周波数可変の±7.5kHz (±

5kHz)

偏移モノフォニック変調を複合信号に付加する。そして,付加信号の周波数を変えながら 1kHz 入

力のない方のチャネルの出力を測定する。

測定は,その他の入力信号レベル及び付加信号のその他の周波数偏移値で繰り返してもよい。ステレオ

復調器を動作させるため必要な付加信号の周波数偏移を各周波数で測定してもよい。

6.1.3

結果の表示  結果は周波数に対するスペクトル又はデシベルで表した出力電圧又は電力の表で示

す。

6.2

62kHz

から 73kHz までの範囲の信号の除去(SCA 除去)

6.2.1

測定方法  最初に受信機を標準測定条件で動作させ,次に変調を±7.5kHz 偏移の 67kHz 副搬送波

を伴った±7.5kHz 偏移の 19kHz パイロットトーンに変える。副搬送波自体は 2.5kHz で±6kHz 偏移の周波

数変調を行う。この試験信号は 2.5kHz の変調周波数が通常の番組チャネルでの妨害を最大にするので選定

する。通常の番組チャネルの出力信号を測定する。測定は,その他の入力信号レベルで繰り返してもよい。

6.2.2

結果の表示  各チャネルの妨害出力は 1kHz による周波数偏移が±75kHz の標準測定条件での出力

を基準とするデシベルで表した比で示す。

6.3

RDS

信号によって生じる妨害の測定

6.3.1

はじめに  受信機は RDS クロック周波数及び 19kHz のパイロットトーンと RDS 信号との間の相互

変調積による可聴信号を発生することがある。これらの信号を可聴出力端子で RDS 信号による主搬送波周

波数偏移の関数として選択的に測定する。

6.3.2

測定方法  測定は,次の手順で行う。

a)

受信機を標準測定条件で動作させ,ステレオモードとする。可聴周波の変調を切り RDS の標準信号

IEC 60315-9 参照)を 19kHz パイロットトーンの第 3 高調波と同相で多重信号に加える。

b)

 RDS

試験信号発生器を論理 0 変調の試験モードに切り換え,57kHz±1.187 5kHz の二つの固定周波数

を発生させる。RDS 信号による主搬送波の周波数偏移は±2.0kHz とする。

c)

両チャネルの可聴周波出力電圧を RDS クロック周波数 (1.187 5kHz) とその高調波及び 17.812 5kHz

(19kHz

−1.187 5kHz)  で選択的に測定する。

備考  ある種の受信機では 17.812 5kHz での出力は,高調波周波数の出力よりも大きい。

d)

測定は最初に±1kHz,±4kHz 及び±7.5kHz の RDS 周波数偏移で行い,次に各周波数偏移で RDS 信

号をパイロットトーンの第 3 高調波に直交位相として繰り返す。

e)

 ARI

サービスを行っている国の受信機は主搬送波周波数偏移が±3.5kHz の ARI 信号を付加して測定を

繰り返す(IEC 60315-9 参照)

。このとき RDS 周波数偏移は±1.2kHz とし,パイロットトーンの第 3

高調波と直交させる。

6.3.3

結果の表示  結果は両ステレオチャネルの可聴周波出力に現れる各周波数の最大出力を標準測定

条件での出力を基準とする比のデシベル値で表す。結果は RDS 周波数偏移と位相をパラメータとする表で

示す。


30

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

6.4

副搬送波とパイロットトーン信号の基本波,高調波及び側帯波の抑圧

6.4.1

はじめに  受信機の出力に受信機自体又は附属機器,特にテープ録音機の不正確な動作を起こすよ

うな超音波成分が現れることがある。これらの効果は,ある副搬送波周波数を抑圧するようにステレオ復

調器を設計するか,受信機の中にフィルタを挿入するか,又はその両方で減少させることができる。

6.4.2

測定方法  受信機を標準測定条件で動作させる。次に変調をパイロットトーンだけとし,残留出力

電圧を測定する。このとき 200Hz から 15kHz までの帯域フィルタ(1.4.1.3 参照)は使用しない。両チャネ

ルを 1kHz 逆相の信号で周波数偏移±22.5kHz (±15kHz)  の変調を行い,パイロットトーン周波数及びその

高調波で選択的に測定してもよい。また,側帯波成分を含めるためにパイロットトーン周波数の倍数の上

下 1kHz の周波数での測定を行ってもよい。

備考  側帯波成分は,通常パイロットトーンの高調波と同じ程度の振幅をもっている。測定は 15kHz

までのいろいろな変調周波数で行う。

測定は受信機が備えているすべての可聴周波出力端子で行う。

6.4.3

結果の表示  パイロットトーン,副搬送波,側帯波及びこれらの高調波による各チャネルの出力は,

RMSD

で 1kHz の変調を行ったときの標準測定条件での出力を基準とした比のデシベル値で表す。

選択的測定の結果は,スペクトルで表してもよい。

6.5

隣接チャネル信号によるパイロットトーン方式ステレオ受信機への妨害の抑圧

6.5.1

はじめに  ステレオ受信機では,副搬送波の高調波と隣接チャネル信号によって検波器出力に生じ

た差周波数信号との間のビート妨害が発生する。この妨害を抑圧するためには低域フィルタによって検波

器出力の帯域幅を制限するか,特殊な復調技術を使用するか,又はその両方が必要である。

備考  この妨害は 3.2.1 の b)の方法によっても現れる。

6.5.2

測定方法  受信機を標準測定条件で動作させる。そして,変調をパイロットトーンだけに変え,JIS 

C 6102-1

の規定又は 1.4.2.7 による第 2 の無線周波信号を加える。この第 2 の信号は無変調で,第 1 の入力

信号からの周波数間隔は± (38n+1) kHz に調節する。ここに,は 2 より大きい整数である。これらの周

波数と副搬送波の高調波とによって生じるビートは 1kHz となる。第 2 の信号のレベルを可聴周波出力が

規定最大周波数偏移に等しい周波数偏移のときの標準測定条件で得られる出力よりも 30dB 低い値になる

ように調節する。後者のレベルは過負荷のため得られないかもしれないが容易に計算できる。

6.5.3

結果の表示  妨害信号のレベルは各周波数差に対する表で示す。

7.

ロッド,伸縮及び内蔵アンテナ付き受信機の感度並びにアンテナ利得及び指向特性

7.1

はじめに  受信機の指向特性及びキャビネットに内蔵されたアンテナをもつ受信機の感度及びアン

テナ利得の測定には開放空間試験サイト (OATS) 又は電波無響室を使用する。しかし,放送電波の妨害及

び放送バンドでの試験信号の放射に対する法的な規制のため,OATS の使用は通常不可能であり,所要の

特性をもった電波無響室の利用も一般的には困難である。もし,これらの設備のどれかが利用できれば,

信号を直接印加する測定と放射信号による測定との相関を同じ可聴周波信号対雑音比を得る無線周波信号

レベルを比較することによって求めることができる。同じ方法を次の方法での無線周波入力レベルを比較

するためにも使用できる。

7.2

ロッド又は伸縮アンテナ付き受信機の感度及びアンテナ利得の CISPR 16-1 に記載されている吸収

クランプを使用する測定方法  検討中(附属書 を参照)。

8.

JIS C 6102-1

に測定方法が規定されている特性


31

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

8.1

はじめに  参照の便宜のため JIS C 6102-1 に規定されている一般的な受信機の特性を 8.2 に示す。

8.2

特性と相互参照のリスト

JIS C 6102-1

の項目番号

無線周波動作周波数の変動

全般的な説明

23.1

動作周波数の時間的変動

23.2

, 23.3

周囲温度による動作周波数の変動

23.8

, 23.9

入力信号レベルによる動作周波数の変動

23.6

, 23.7

電源電圧による動作周波数の変動

23.4

, 23.5

電源電圧による特性の変動

電源電圧によるひずみの変動

13.

電源電圧による出力の変動

13.

その他

同調システムの一般的な機械的特性

25.

同調周波数範囲

25.1

校正誤差

25.3

サージ放電の許容度

14.

図 1  200Hz から 15kHz までの帯域フィルタの周波数レスポンス限界


32

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 2  22.4Hz から 15kHz までの帯域フィルタの周波数レスポンス限界 

図 3  200Hz から 1.5kHz までの帯域フィルタの周波数レスポンス限界 


33

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 4  1kHz 帯域除去フィルタの周波数レスポンス限界 

図 5  白色雑音を選択度測定のための特別なカラードノイズに変換するウエイティングフィルタ


34

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 6  二つの無線周波入力信号による各種測定のための配置


35

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

備考  挿入損失=10log(信号発生器の有能出力電力/擬似アンテナ回路網の有能出力電力)

図 7  50

Ω信号発生器並びに 75Ω不平衡及び 300Ω平衡受信機入力のための 信号及び 信号を 

印加する擬似アンテナ回路網(75

Ω信号発生器の場合は解説参照)


36

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 8  一つの無線周波入力信号による各種測定のための配置


37

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 9  信号対雑音比

図 10  信号周波数対雑音制限感度


38

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 11  信号周波数対利得制限感度


39

C

 6102-

3 : 1

998 (IEC

 603

15-4

 : 199

7)

図 12  1.3 で定義されている用語を示す入出力特性と雑音出力曲線


40

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 13  キャプチャレシオ


41

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 14  選択度曲線


42

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 15  イメージ及び中間周波除去比

周波数

(MHz)

レスポンス

(dB)

94.0 0

99.35

−40

88.65

−45

101.1

−55

86.9

−60

115.4

−37

図 16  同調周波数 94MHz でのスプリアスレスポンス(信号法)


43

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 17  ケーブル受信を模擬する不要信号除去の正弦波変調による測定のための配置


44

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 18  三つの無線周波入力信号による各種測定のための配置


45

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 19  同調特性

図 20  局部発振周波数の測定によって得られた同調特性


46

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

備考  減衰器の入力インピーダンスは受信機の出力インピーダンス及びスピーカの入力インピーダンスより

高くする。

図 21  音響的帰還の測定

図 22  忠実度測定のための配置


47

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 23  可聴周波出力対総合全高調波ひずみ

図 24  変調周波数対ひずみ制限出力


48

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 25  無線周波入力信号レベル対全高調波ひずみ

図 26  周波数偏移対全高調波ひずみ


49

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 27  離調によるひずみの変化

図 28  可聴周波変調周波数対全高調波ひずみ


50

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

出力周波数

(kHz)

レスポンスの種類

レスポンス

(dB)

1.6

×

−35

1.8 0

−45

2.3 0

−36

3.0

×

−40

3.1 0

−43

3.2

−35

5.0

−40

6.0

−50

6.2

×

−45

6.4 0

−40

7.8 0

−45

0

=チャネル信号間の相互変調

×=一つのチャネルと 19kHz との相互変調

□=一つのチャネルと 38kHz との相互変調

左チャネルだけ 0dB=標準無線周波入力信号による出力 
左チャネル入力周波数   8.7kHz  偏移  ±67.5kHz

右チャネル入力周波数  11.0kHz  偏移  ±67.5kHz

図 29  ステレオ受信機のチャネル間相互変調(パイロットトーン方式)


51

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

附属書 A(参考)  1kHz 帯域除去フィルタの例

図 で規定している周波数レスポンスの限界はコイルの Q が 100 以上であれば 3 次バタワース受動帯域

除去フィルタで実現できる。この Q は RM10-1 000 ポットコアで得られる。部品の値を

図 A.1 に示す。静

電容量にはポリプロピレン又はポリカーボネート誘電体コンデンサを使用する。

非常に高性能な受信機のためのより大きい阻止減衰量は 4 次の受動フィルタによって得ることができる。

この場合,コイル A 及び静電容量の Q は若干低くてもよい。

図 A.1  図 に示す限界を満足する受動型 1kHz 帯域除去フィルタの例


52

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

附属書 B(参考)  補助的サービスの標準周波数偏移

1)

サービス RMSD=±50kHz RMSD=±75kHz

RDS

検討中

±2.0kHz

ARI

検討中

±3.5kHz

RDS

(ARI 付き)

検討中

±1.2kHz(

備考参照)

備考  この周波数偏移は,ARI なしの放送でも使用されている場合がある。


53

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

附属書 C(参考)  ステレオチャネル間の漏話の測定

この規格で選定する高忠実度チューナ及び受信機の測定方法の検討で,クロストークの測定には変調信

号にプリエンファシスを与えるか否かが問題となっている。現在この規格では±67.5kHz の偏移を規定し

ているが(5.7.2 参照)

,プリエンファシスは行わない。しかし,その結果,希望信号の基準出力はディエ

ンファシス特性の影響を受ける。これに対し,目的によっては基準出力がすべての周波数で実質的に一定

である方が便利な場合がある。しかし,測定をプリエンファシス付きで行うと,低い周波数での周波数偏

移が低い値に制限され,50

µs のプリエンファシスでは±12kHz,75µs プリエンファシスでは±8kHz とな

る(100%変調を許容する周波数によっても異なる。

。もし,漏話減衰が周波数偏移の増加とともに減少す

るならば(これはあり得る。

,このような測定は楽観的な結果を与えることになる。他方,一つのチャネ

ルだけを試験信号で変調すると,それが低い周波数偏移であっても和信号に対する差信号の比は大きくな

るが,実際の番組信号ではそのようなことはまれである。

一つの可能な別法は,プリエンファシスを使用しない現在の測定法は維持するが,周波数偏移を±

67.5kHz

の代わりに,例えば,±40kHz に制限し,受信機の可聴周波出力にプリエンファシス回路網を付

加する方法である。これによって基準出力は実質的に周波数に無関係になり,プリエンファシスを与えら

れた漏話信号との比較ができる。


54

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

附属書 D(参考)  ロッド及び伸縮アンテナの特性−検討中の測定方法

D.1

試験配置を

図 D.1 に示す。受信機を非導電性のテーブル上に置き,アンテナが吸収クランプの中心を

通るように配置する。

伸縮アンテナは完全に伸ばす。

フレキシブルなアンテナは真っすぐにぴんと伸ばす。

クランプはできるだけ受信機の近くに置き,その供給コンバータ端を受信機に最も近づける。信号発生器

の信号源インピーダンスは 50

Ωとする。

受信機が有効な接地端子を備えているときは,それを吸収クランプの近くで接地する。受信機が交流電

源コード又は AC アダプタからの接続コードをもっているときは,その長さが測定周波数の 1/4 から 3/4

波長の間になりやすく,その位置も結果に影響する。したがって,その長さと位置を記録しておく。受信

機が内蔵電池で動作し,ヘッドホン以外の外部接続端子は通常は使用しない場合には,ヘッドホン以外は

接続しないで測定する。

備考  受信機きょう(筐)体の接地に対するインピーダンスは測定回路の一部となり,結果に影響す

ることがある。受信機に外部接続端子がない場合,又はヘッドホン以外の外部接続端子がない

場合,このインピーダンスは小さい静電容量となり,測定方法によってこの静電容量が増加す

ると雑音制限感度の測定結果に大きく影響する。

D.2

希望無線信号レベルを調節するときは,受信機とアンテナを類似の直径と長さの代替アンテナ及び

50

Ωの入力インピーダンスをもつ無線周波レベル計で置き換え,このメータで希望信号のレベルが得られ

るように信号発生器の出力レベルを調節する。

備考  クランプの通常の挿入損失は 17dB である(CISPR 16-1 参照)。

D.3

アンテナの直径によって

図 D.2 の図で示す補正を行う。

D.4

感度の測定は 2.3 に従って行う。受信機が通常の使用では外部接続を行わないとき,可聴周波出力の

測定は音声レベルメータ(又は同等のもの)をラウドスピーカの近くに置いて行う。受信機がヘッドホン

だけを使用する場合には,可聴周波出力は適切な結合器[IEC 60268-7

1)

参照]によって測定する。

一般にこの規格に示すその他の特性も信号の印加に容量性クランプを使用して測定できる。しかし,ク

ランプの特性の周波数依存性を考慮する必要がある。

                                                       

1)

  IEC 60268-7 : 1996  音声システム機器−第 7 部  ヘッドホンとイアホン


55

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

図 D.1  吸収クランプによるアンテナへの無線周波信号の印加のための配置

図 D.2  吸収クランプの挿入損失の補正曲線 


56

C 6102-3 : 1998 (IEC 60315-4 : 1997)

受信機器関係 JIS 原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

高  木  幹  雄

東京理科大学基礎工学部

(副委員長)

河  口  範  夫

松下電器産業株式会社 AVC 社テレビ事業部技術部

(幹事)

島      寿  一

三菱電機株式会社 AV 総括事業部テレビ統括部技術部

(幹事)

竹  内      修

亜細亜画像研究所

(委員)

古  澤      健

日本放送協会営業総局受信技術センター

井  口  政  昭

郵政省通信総合研究所総合研究部

加  藤      昇

社団法人映像情報メディア学会

井  上  英  彦

社団法人電波産業会

伊  東  孝  司

日本テレビ放送網株式会社技術局技術部

東  條  喜  義

社団法人日本電子工業振興協会

伊  藤  文  一

財団法人日本消費者協会

鎌  田      環

国民生活センター

堀  越  保  博

財団法人日本品質保証機構

宮  崎  幸  夫

財団法人電波技術協会

平  野  淳  一

ソニー株式会社ディスプレイカンパニー品質保証部

山  口  浩  保

株式会社東芝マルチメディア技術研究所

正  田  和  夫

株式会社東芝深谷工場

相  良  正  治

日本アンテナ株式会社電子機器技術部

本  多  秀  雄

日本ビクター株式会社渉外部

山  下  正  行

シャープ株式会社東京支社

貴  田  富  雄

松下電器産業株式会社技術品質本部

伊  藤      章

通商産業省機械情報産業局

今  川  拓  郎

郵政省放送行政局

橋  爪  邦  隆

通商産業省工業技術院標準部

畠  山      孝

通商産業省工業技術院標準部

(事務局)

小  嶋  正  男

社団法人日本電子機械工業会

受信機器標準化委員会  構成標

氏名

所属

(委員長)(96 年度)

竹  内      修

ソニー株式会社技術渉外部

(委員長)(97 年度)

河  口  範  夫

松下電器産業株式会社 AVC 社テレビ事業部

ラジオ関係 IEC−JIS 整合化 WG 委員会  構成表

氏名

所属

(主査)

竹  内      修

亜細亜画像研究所

(副主査)

伊  吹  多喜矩

アイワ株式会社 AV 技術本部システムオーディオ部

(委員)

古  澤      健

日本放送協会営業総局受信技術センター

沼  口  安  隆 IEC/SC100A 幹事国会議委員

山  影  陽  一

株式会社ケンウッドホームオーディオ事業部

小  川  元  章

三洋電機株式会社

神  林  宏  次

ソニー株式会社技術渉外部

飯  田  広  志

ソニー株式会社 PAV GA 部門 GA5 部

田  中  良  明

日本ビクター株式会社オーディオ事業部商品技術部

羽  鳥  友  康

パイオニア株式会社川越工場

井  上      修

松下電器産業株式会社オーディオ事業部技術部

畠  山      孝

通商産業省工業技術院標準部

(事務局)

鈴  木  仁  志

社団法人日本電子機械工業会